JP3982227B2 - 回転速度検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転速度検出装置に係り、特に、例えば車両の車輪の回転速度を検出する装置として好適な回転速度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば特開平9−292402号公報に開示される如く、回転体の回転速度を検出する装置が知られている。この装置は、磁気ロータ及び磁気検出体を備えている。磁気ロータは、回転体と共に回転すると共に、周方向の所定角度毎に分極方向が反転するように着磁されている。磁気検出体は、磁気ロータと軸方向に対向し、磁気ロータの発する磁界が作用するように配置されている。かかる構成において、回転体が回転すると、着磁された磁気ロータが回転することにより、磁気検出体に作用する磁界の大きさが上記の所定角度を一周期として変化する。磁気検出体は、作用した磁界の大きさに応じた信号を出力する。従って、上記従来の装置によれば、磁気検出体の出力信号に基づいて磁界の大きさを検出し、単位時間当たりのその変化の回数を計数することにより、回転体の回転速度を検出することが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、磁気検出体と磁気ロータとを用いて回転体の回転速度を検出する構成においては、磁気検出体の検出面と磁気ロータの着磁面とを所定の隙間を空けて離間させる必要がある。上記従来の装置において、磁気検出体は、磁気ロータの着磁面と軸方向に対向するように配置される。従って、上記従来の装置においては、構造上の制約を考慮すると、磁気検出体を、磁気ロータの着磁面(回転面)と平行の方向に向けて移動させることにより、その検出面が磁気ロータの回転面に所定の隙間を空けて対向するように組み付ける必要がある。
【0004】
かかる手法により磁気検出体を組み付ける構造においては、磁気検出体の先端が磁気ロータに接触する可能性がある。磁気検出体が磁気ロータに接触すると、磁気ロータの損傷によりかかる部分の磁力が劣化し、磁気ロータが均一な磁力を発することができなくなるおそれがあり、その結果、回転体の回転速度の検出精度の低下が招来する事態が生じ得る。しかしながら、上記従来の装置では、かかる事態を防止する手段は何ら講じられていない。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、磁気検出体の組み付け時における磁気ロータの損傷を防止することで、回転体の回転速度の検出精度が低下するのを防止することが可能な回転速度検出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、回転体と共に回転し、該回転体の周方向に所定規則に従って着磁された磁気ロータと、組み付け時に軸部のラジアル方向に延在する所定の開口孔に挿入され、該所定の開口孔に挿入された状態で検出面が前記磁気ロータの着磁面と軸部の軸方向に対向し得る磁気検出体と、を備える回転速度検出装置であって、前記磁気検出体が前記所定の開口孔に挿入される際に該磁気検出体と前記磁気ロータとの接触を禁止する接触禁止部材を備え、前記接触禁止部材は、前記磁気ロータの外周側において該磁気ロータの着磁面よりも前記磁気検出体との対向方向に突出するベアリングのアウタレースである回転速度検出装置により達成される。
【0010】
この態様の発明において、組み付け時に磁気検出体が、軸部のラジアル方向に延在する所定の開口孔に挿入される際に、検出面が磁気ロータの着磁面と軸部の軸方向に対向し得る磁気検出体と、磁気ロータとの接触を禁止する接触禁止部材が設けられている。そして、この接触禁止部材は、磁気ロータの外周側において該磁気ロータの着磁面よりも磁気検出体との対向方向に突出するベアリングのアウタレースである。かかる構成においては、そのアウタレースにより磁気検出体と磁気ロータとの接触が回避される。従って、本発明によれば、磁気検出体の組み付け時における磁気ロータの損傷が防止され、その結果、回転体の回転速度の検出精度が低下するのは防止される。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1実施例である回転速度検出装置20が組み込まれたアクスル22の断面図を示す。図2は、本実施例の回転速度検出装置20を図1に示す直線III−IIIに沿って切断した際の断面図を示す。図3は、本実施例の回転速度検出装置が備える磁気検出体を図2に示す矢視Vで表した底面図を示す。また、図4は、本実施例の回転速度検出装置20が備える磁気検出体及び磁気ロータを図1に示す矢視IVで表した平面図を示す。本実施例において、回転速度検出装置20は、車両に搭載されており、車両の車輪の回転速度を検出する装置である。
【0017】
アクスル22は、アクスルハブ24を備えている。アクスルハブ24は、略円筒状に形成された軸部26と、その軸方向の一端(図1における右端部)に軸部26に一体的に形成された円盤部28と、を備えている。アクスルハブ24の円盤部28は、周方向の複数箇所にボルト穴(図1には2箇所が示されている)30を有している。アクスルハブ24の円盤部28には、ボルト穴30に挿入されたハブボルト32により、車輪のホイール(図示せず)が固定されている。
【0018】
アクスルハブ24の軸部26の外周面には、略円筒状に形成された摺動部材34,36が嵌着されている。摺動部材34は、アクセルハブ24の円盤部28に隣接して形成されたフランジ部24aに接している。また、摺動部材36は、摺動部材34と軸方向で接している。摺動部材34の外周面には、軸部26のラジアル方向から軸方向の一方(図1における左方)に傾いた摺動面38が形成されている。また、摺動部材36の外周面には、軸部26のラジアル方向から軸方向の他方(図1における右方)に傾いた摺動面40が形成されている。摺動部材34の摺動面38の外周側にはベアリング42が、また、摺動部材36の摺動面40の外周側にはベアリング44が、それぞれ全周にわたって配設されている。ベアリング42,44は、それぞれ、摺動部材34の摺動面38及び摺動部材36の摺動面40と転がり可能に係合している。
【0019】
アクスルハブ24の軸部26の外周側には、略円筒状のベアリングアウタレース(以下、単にアウタレースと称す)50が配設されている。アウタレース50の内周面には、軸部26のラジアル方向から軸方向の他方(図1における右方)に傾いた摺動面52と、軸部26のラジアル方向から軸方向の一方(図1における左方)に傾いた摺動面54とが形成されている。摺動面52は、ベアリング42を挟んで摺動部材34の摺動面38と対向するように配置されている。また、摺動面54は、ベアリング44を挟んで摺動部材36の摺動面40と対向するように配置されている。ベアリング42,44は、それぞれ、アウタレース50の摺動面52,54と転がり可能に係合している。
【0020】
アクスルハブ24の軸部26の一方側(図1における左側)には、固定部材56が螺着されている。固定部材56は、円盤状のフランジ部58を有しており、そのフランジ部58が摺動部材36をベアリング44に向けて軸方向に押圧するように締着されている。
【0021】
摺動部材34の円盤部28側(図1における右側)端部の外周面と、アウタレース50の円盤部28側端部の内周面との間には、環状のオイルシール60が圧入されている。また、摺動部材36の固定部材56側(図1における左側)端部の外周面と、アウタレース50の固定部材56側端部の内周面との間には、環状のオイルシール62が設けられている。オイルシール62は、摺動部材36の外周面に固定される環状の固定部64と、軸部26のラジアル方向に延在する環状のフランジ部66と、を備えている。オイルシール60,62は、ベアリング42,44の摺動面に塵や水等が侵入するのを防止する機能を有している。
【0022】
回転速度検出装置20は、磁気ロータ70を備えている。磁気ロータ70は、オイルシール62のフランジ部66の固定部材56側(図1における左側)表面に全周にわたって配設されている。磁気ロータ70は、例えばゴム部材にストロンチウムフェライトを混入させることにより着磁された環状の部材であり、オイルシール62のフランジ部66に加硫接着されている。磁気ロータ70は、分極方向が周方向に所定角度ごとに反転するように着磁されている。以下、磁気ロータ70の固定部材56側軸方向面を着磁面72と称す。磁気ロータ70は、摺動部材36に固定されたオイルシール62に設けられているため、摺動部材36が嵌着されたアクスルハブ24及び車輪と一体になって回転する。
【0023】
上記したアウタレース50は、車軸(図示せず)に取り付けられたナックルアーム74に固定されている。ナックルアーム74には、アクスルハブ24の軸部26のラジアル方向に延在する一つの貫通孔76が設けられている。ナックルアーム74の貫通孔76は、磁気ロータ70の着磁面72の固定部材56側近傍に開口するように設けられている。
【0024】
回転速度検出装置20は、また、磁気検出体80を備えている。磁気検出体80は、外径が貫通孔76の内径よりも僅かに小さい略円筒状の検出部82と、検出部82の発する信号を外部へ取り出すための信号取り出し部84と、を有している。磁気検出体80は、樹脂性部材で構成されており、検出部82に作用する磁界の方向が変化する毎にパルス信号を出力する半導体センサである。
【0025】
磁気検出体80の検出部82は、図3に示す如く、その先端が軸方向からカットされたような平面形状となるように、すなわち、軸方向下方から見て長径と短径とが存在するように形成されている。検出部82の平面部は、その法線方向がその軸のラジアル方向に向かうように設けられている。磁気検出体80は、図1及び図4に示す如く、検出部82の平面部が磁気ロータ70の着磁面72と軸部26の軸方向に所定の距離離間して対向するように配設されている。以下、磁気ロータ70の着磁面72と対向すべき磁気検出体80の平面部を検出面86と称す。
【0026】
磁気検出体80は、また、図2及び図3に示す如く、検出部82の外周上部にフランジ部88を有している。フランジ部88は、検出部82のラジアル方向にかつ検出面86の法線方向と直交する方向に延在している。フランジ部88には、検出部82の軸方向に延在する、すなわち、検出部82の長手方向に平行な一つの貫通孔90が設けられている。
【0027】
ナックルアーム74には、上記した貫通孔76に平行して軸部26のラジアル方向外側に突出するスタッドボルト92が固定されている。スタッドボルト92は、貫通孔76に対して図1の紙面奥側に設けられている。磁気検出体80の貫通孔90は、その内径がスタッドボルト92の外径に比して僅かに大きくなるように形成されている。磁気検出体80は、検出部82がナックルアーム74の貫通孔76に外周側から挿入され、かつ、フランジ部88の貫通孔90がナックルアーム74に固定されたスタッドボルト92に貫通されることにより組み付けられると共に、かかる組み付けが行われた後にスタッドボルト92へのナット94の締め付けによりナックルアーム74に固定される。かかる状態において、磁気検出体80の検出部82(具体的には、検出面86)は、磁気ロータ70の着磁面72と軸部26の軸方向に対向する。
【0028】
図5は、本実施例の回転速度検出装置20が備える磁気検出体80の出力信号と車輪の回転速度との関係を表した図を示す。上述の如く、磁気ロータ70は、分極方向(N極およびS極)が周方向に所定角度ごとに反転するように着磁されている。このため、磁気ロータ70、すなわち、車輪が回転すると、磁気検出体80の検出部82に作用する磁界が、磁気ロータ70の回転速度(すなわち、車輪の回転速度)に応じた周期で変化することとなる。磁気検出体80は、検出部82に作用する磁界の方向が変化する毎にパルス信号を出力する。従って、本実施例においては、磁気検出体80から、車輪の回転速度に応じた周期で変化するパルス信号が出力される。具体的には、図5に示す如く、車輪の回転速度が小さい場合は周期の長いパルス信号が出力され、車輪の回転速度が大きくなるほど周期の短いパルス信号が出力される。
【0029】
磁気検出体80の信号取り出し部84に設けられた出力端子には、車両に搭載された回転速度検出装置20の演算処理回路(図示せず)が接続されている。磁気検出体80から出力されたパルス信号はその演算処理回路に供給される。回転速度検出装置20は、磁気検出体80の出力信号に基づいてそのパルス信号の周期を検出し、その検出した周期に基づいて車輪の回転速度を検出する。従って、本実施例によれば、車輪と共に回転する磁気ロータ70と車体側に固定された磁気検出体80とを用いて、車輪の回転速度を検出することができる。
【0030】
ところで、磁気ロータ70の発する磁界を磁気検出体80に適正に作用させ、車輪の回転速度の検出精度を確保するためには、磁気ロータ70の着磁面72と磁気検出体80の検出面86とを所定の隙間を空けて離間させる必要がある。本実施例において、磁気検出体80は、検出部82が、アクスルハブ24の軸部26のラジアル方向に延在するナックルアーム74の貫通孔76に外周側から挿入されることにより組み付けられ、その後、その検出部82が磁気ロータ70の着磁面72に軸部26の軸方向に対向する状態となる。従って、かかる構成においては、磁気検出体80の組み付け過程で、検出部82を、磁気ロータ70の着磁面72と平行の方向に移動させると共に、磁気ロータ70のラジアル方向端部から更に内周側へ進入させることが必要となる。
【0031】
磁気検出体80の検出部82は、上述の如く、その軸方向下方から見て長径と短径とが存在するように形成されている。このため、上記の構成において、仮に磁気検出体80が組み付け過程で自由にその軸回り方向に回転できるものとすると、例えば、検出面86が磁気ロータ70の着磁面72に対向しないように磁気検出体80を正規の位置から90°軸回りに回転させた状態で検出部82をナックルアーム74の貫通孔76に挿入した場合には、検出部82の先端が磁気ロータ70に接触する可能性が高くなる。検出部82が磁気ロータ70に接触すると、磁気ロータ70が損傷を受けることによりかかる部分の磁力が劣化し、磁気ロータ70が全周にわたって均一な磁力を発することができなくなるおそれがある。特に、本実施例において、磁気ロータ70は、ゴム状部材で構成されているため、接触により損傷し易いものである。従って、磁気検出体80を組み付け過程で自由にその軸回り方向に回転できる構成では、車輪の回転速度の検出精度の低下を招来する事態が生じ得る。
【0032】
そこで、本実施例においては、組み付け過程における磁気検出体80の軸回り方向の回転を規制することにより磁気ロータ70の損傷を防止し、車輪速度の検出精度の低下を防止する点に特徴を有している。以下、その特徴部について説明する。
【0033】
本実施例において、磁気検出体80の組み付けは、その検出部82がナックルアーム74の貫通孔76に挿入されると共に、そのフランジ部88に設けられた貫通孔90がナックルアーム74に固定されたスタッドボルト92に貫通されるように行われる。かかる組み付けが行われる場合、磁気検出体80の検出部82は、その検出面86がアクスルハブ24の軸部26の軸方向に向くように、具体的には、磁気ロータ70の着磁面72に面するようにナックルアーム74の貫通孔76に挿入される。
【0034】
すなわち、本実施例においては、磁気検出体80の組み付けのためその検出部82がナックルアーム74の貫通孔76に挿入される際、磁気検出体80の貫通孔76軸回り方向の位置が、フランジ部88の貫通孔90にスタッドボルト92が貫通する位置であると共に、検出面86が磁気ロータ70の着磁面72に面する位置である。このように、本実施例においては、磁気検出体80の組み付け時、磁気検出体80の貫通孔76軸回り方向の位置が、検出部82と磁気ロータ70とが接触しない位置に位置決めされており、磁気検出体80の貫通孔76軸回り方向の回転が規制されている。
【0035】
このため、本実施例の構造によれば、磁気検出体80の組み付け時にその検出面86が磁気ロータ70の着磁面72に面しない状態が形成されることはないので、磁気検出体80の回転に起因する検出部82と磁気ロータ70との接触を回避することができる。従って、本実施例の回転速度検出装置20によれば、磁気検出体80の組み付け時における磁気ロータ70の損傷を防止することができ、その結果、車輪速度の検出精度が低下するのを防止することが可能となっている。
【0036】
また、仮に、組み付け時に磁気検出体80がナックルアーム74の貫通孔76軸回り方向に回転できる構成において、磁気検出体80の検出部82と磁気ロータ70とを接触させないようにするためには、その検出部82が貫通孔76に挿入された際の検出面86と磁気ロータ70の着磁面72との隙間が大きくなるようにすればよい。しかしながら、このように隙間が大きい構成では、高い検出精度を得るために、磁気ロータ70に大きな磁力を発生させることが必要となり、或いは、磁気検出体80の検出感度を高くすることが必要となる。
【0037】
これに対して、本実施例の如く、組み付け時に磁気検出体80がナックルアーム74の貫通孔76軸回り方向に回転しない構成においては、検出部82の貫通孔76軸回り方向への回転が規制されるので、その検出部82の、軸部26軸方向への進入可能領域が限定される。このため、本実施例においては、磁気検出体80の検出面86と磁気ロータ70の着磁面72との隙間を大きくする必要はなく、小さくすることが可能である。かかる隙間が小さければ、磁気ロータ70の発生磁力を大きくすることは不要であり、また、磁気検出体80の検出感度を高くすることは不要である。このため、本実施例の構造によれば、磁気ロータ70及び磁気検出体80の低コスト化を図ることが可能であると共に、磁気検出体80の小型化を図ることが可能となっている。
【0038】
尚、上記の第1実施例においては、アクスルハブ24及び車輪が特許請求の範囲に記載された「回転体」に、ナックルアーム74の貫通孔76が特許請求の範囲に記載された「所定の開口孔」に、磁気検出体80のフランジ部88及びその貫通孔90並びにナックルアーム74に固定されたスタッドボルト92が特許請求の範囲に記載された「回転規制機構」に、それぞれ相当している。
【0039】
次に、上記図1と共に図6を参照して、本発明の第2実施例について説明する。
【0040】
上記した第1実施例では、磁気ロータ70の損傷を防止すべく、磁気検出体80のフランジ部88に設けた貫通孔90とナックルアーム74に固定したスタッドボルト92とを用いて、組み付け過程における磁気検出体80の軸回り方向の回転を規制することとしている。これに対して、本実施例においては、組み付け過程において磁気検出体80が軸部26の軸方向に磁気ロータ70側へ移動または進入するのを規制する部材を設けることにより、磁気ロータ70の損傷を防止する点に特徴を有している。以下、その特徴部について説明する。
【0041】
図6は、本実施例の回転速度検出装置100の要部の拡大断面図を示す。尚、図6において、上記図1に示す構成部分と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。図6に示す如く、摺動部材36の外周面に固定される環状の固定部64を有するオイルシール62は、その摺動部材36の固定部材56側(図6における左側)端部の外周面と、アウタレース102の固定部材56側端部の内周面との間に設けられている。
【0042】
アウタレース102は、ナックルアーム74に固定されている。アウタレース102の内周面には、上記した第1実施例のアウタレース50と同様に、軸部26のラジアル方向から軸方向の他方に傾いた摺動面と、軸部26のラジアル方向から軸方向の一方に傾いた摺動面と、が形成されている。両摺動面は、ベアリング42,44を挟んで摺動部材34,36の摺動面38,40と対向するように配置されている。ベアリング42,44は、それぞれ、アウタレース102の摺動面と転がり可能に係合している。
【0043】
アウタレース102は、その固定部材56側端部が、オイルシール62のフランジ部66の表面に全周にわたって配設された磁気ロータ70の着磁面72よりも距離tだけ固定部材56側に突出するように、すなわち、その固定部材56側端面が磁気ロータ70の着磁面72よりも距離tだけ固定部材56側に位置するように形成されている。尚、この距離tは、磁気ロータ70の着磁面72と磁気検出体80の検出部82の検出面86とが離間すべき所望の隙間cよりも短い距離に設定されている。
【0044】
上記の構造においては、磁気検出体80の組み付け位置と、アウタレース102の固定部材56側端面と、磁気ロータ70の着磁面72との位置関係により、磁気検出体80が組み付けられる過程で検出部82が軸部26の軸方向に磁気ロータ70側へ近づいたとしても、その進入はアウタレース102の端面までに制限される。すなわち、磁気検出体80の組み付け過程で磁気検出体80の検出部82がアウタレース102の端面を越えて磁気ロータ70側へ近づく事態は生じ得ない。
【0045】
このように、本実施例の構造によれば、磁気検出体80の組み付け過程で磁気検出体80が軸部26の軸方向に磁気ロータ70側へ移動または進入するのが規制されているため、磁気検出体80の検出部82と磁気ロータ70との接触を回避することができる。従って、本実施例の回転速度検出装置100によれば、磁気検出体80の組み付け時における磁気ロータ70の損傷を防止することができ、その結果、車輪速度の検出精度が低下するのを防止することが可能となっている。
【0046】
尚、上記の第2実施例においては、ナックルアーム74に固定されたアウタレース102が特許請求の範囲に記載された「接触禁止部材」に相当している。
【0047】
次に、上記図1と共に図7を参照して、本発明の第3実施例について説明する。
【0048】
上記した第2実施例では、ナックルアーム74に固定されるアウタレース102の軸方向端部を磁気ロータ70の着磁面72よりも磁気検出体80の検出部82側に突出させることにより、磁気検出体80の軸部26の軸方向に磁気ロータ70側へ移動・進入するのを規制することとしている。これに対して、本実施例においては、かかる規制を、磁気ロータ70が接着されるオイルシールのフランジ部を、その着磁面72よりも磁気検出体80の検出部82側に突出させることにより実現することとしている。以下、その特徴部について説明する。
【0049】
図7は、本実施例の回転速度検出装置120の要部の拡大断面図を示す。尚、図7において、上記図1に示す構成部分と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。図7に示す如く、摺動部材36の固定部材56側(図7における左側)端部の外周面と、アウタレース50の固定部材56側端部の内周面との間には、環状のオイルシール122が設けられている。オイルシール122は、摺動部材36の外周面に固定される環状の固定部124と、軸部26のラジアル方向に延在する環状のフランジ部126と、を備えている。オイルシール122は、ベアリング42,44の摺動面に塵や水等が侵入するのを防止する機能を有している。
【0050】
オイルシール122のフランジ部126の固定部材56側表面には、磁気ロータ70が全周にわたって配設されている。また、オイルシール122のフランジ部126の外径側には、その端部が磁気ロータ70の着磁面72側にR状に湾曲する湾曲部128が形成されている。オイルシール122のフランジ部126は、その湾曲部128が磁気ロータ70の着磁面72よりも磁気検出体80の検出部82側に突出するように構成されている。
【0051】
上記の構造においては、磁気検出体80の組み付け位置と、オイルシール122の固定部材56側端面と、磁気ロータ70の着磁面72との位置関係により、磁気検出体80が組み付けられる過程で検出部82が軸部26の軸方向に磁気ロータ70側へ近づいたとしても、その進入はオイルシール122の端面までに制限される。すなわち、磁気検出体80の組み付け過程で磁気検出体80の検出部82がオイルシール122の端面を越えて磁気ロータ70側に近づく事態は生じない。
【0052】
このように、本実施例の構造によれば、磁気検出体80の組み付け過程で磁気検出体80が軸部26の軸方向に磁気ロータ70側へ移動または進入するのが規制されているため、磁気検出体80の検出部82と磁気ロータ70との接触を回避することができる。従って、本実施例の回転速度検出装置120によれば、磁気検出体80の組み付け時における磁気ロータ70の損傷を防止することができ、その結果、車輪速度の検出精度が低下するのを防止することが可能となっている。
【0054】
次に、上記図1と共に図8を参照して、本発明の第4実施例について説明する。
【0055】
図8は、本実施例の回転速度検出装置140の要部の拡大断面図を示す。尚、図8において、上記図1に示す構成部分と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。図8に示す如く、摺動部材36の固定部材56側(図8における左側)端部の外周面と、アウタレース50の固定部材56側端部の内周面との間には、環状のオイルシール142が設けられている。オイルシール142は、摺動部材36の外周面に固定される環状の固定部144と、軸部26のラジアル方向に延在する環状のフランジ部146と、を備えている。オイルシール142は、ベアリング42,44の摺動面に塵や水等が侵入するのを防止する機能を有している。
【0056】
オイルシール142のフランジ部146の固定部材56側表面には、磁気ロータ150が全周にわたって配設されている。磁気ロータ150は、上記した磁気ロータ70と同様に、ゴム部材にストロンチウムフェライトを混入させることにより着磁された環状部材であり、オイルシール142のフランジ部146に加硫接着されている。磁気ロータ150は、分極方向が周方向に所定角度ごとに反転するように着磁されている。以下、磁気ロータ150の固定部材56側軸方向面を着磁面152と称す。
【0057】
磁気ロータ150のラジアル方向外周側端部には、磁気検出体80との対向側をカットしたテーパ加工が施されている。以下、この部分をテーパ部154と称す。磁気ロータ150のテーパ部154は、磁気検出体80の検出部82と軸方向で対向すべき着磁面152と一体に形成されており、回転速度検出に関与しない余肉部分である。磁気ロータ150のラジアル方向外周側端部は、アウタレース50の固定部材56側端部の内周面と、オイルシール142のフランジ部146の外周面との間に挿入されている。
【0058】
上記の構成において、磁気検出体80が組み付けられる過程でその検出部82が軸部26の軸方向に近づいて磁気ロータ150に接触する際には、まず、磁気ロータ150のラジアル方向外周側端部に接触する。上記の如く、磁気ロータ150のラジアル方向外周側端部は、テーパ加工されている。かかる構成においては、磁気ロータ150に磁気検出体80が組み付け過程で接触すると、その検出部82が磁気ロータ150のテーパ部154の面と平行な方向に向けて移動する。
【0059】
すなわち、本実施例において、磁気検出体80の検出部82は、磁気ロータ150に接触しても、その後、その接触が継続しないように軸部26の軸方向に移動し易くなっている。このため、接触の継続により磁気ロータ150に多大な損傷が生ずる事態は回避される。従って、本実施例の回転速度検出装置140によれば、磁気検出体80の組み付け時における磁気ロータ150の損傷が最小限に抑えられることで、車輪の回転速度の検出精度が低下するのを抑制することが可能となっている。
【0060】
また、上記の構造においては、磁気検出体80の検出部82が組み付け過程で磁気ロータ150に最初に接触するのは、磁気ロータ150として車輪の回転速度検出に関与しない余肉部分である。このため、仮に磁気検出体80の検出部82が組み付け過程で磁気ロータ150に接触したとしても、その接触が車輪の回転速度検出に影響を与えることは最小限に抑えられる。従って、本実施例の回転速度検出装置140によれば、磁気検出体80の組み付け時に、磁気ロータ150における車輪の回転速度の検出のために必要な部位が損傷するのを防止することができ、その結果、車輪の回転速度の検出精度の低下を防止することが可能となっている。
【0062】
ところで、上記の第1乃至第4実施例においては、磁気検出体80を、アクスルハブ24の軸部26のラジアル方向に延在する貫通孔76にラジアル方向に挿入し、磁気検出体80の検出面82と磁気ロータ70の着磁面72とを対向させる構成に適用することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図9に示す如く、アクスルハブ24の軸部26のラジアル方向に向けて着磁面を有する磁気ロータ70を設け、磁気検出体80を、アクスルハブ24の軸部26の軸方向に延在する貫通孔に軸方向に挿入することにより、磁気検出体80の検出面と磁気ロータ70の着磁面とを対向させる構成に適用することも可能である。
【0063】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1記載の発明によれば、磁気検出体の組み付け時における磁気ロータの損傷を防止することができ、その結果、回転体の回転速度の検出精度の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である回転速度検出装置が組み込まれたアクスルの断面図である。
【図2】本実施例の回転速度検出装置を図1に示す直線III−IIIに沿って切断した際の断面図である。
【図3】本実施例の回転速度検出装置が備える磁気検出体を図2に示す矢視Vで表した底面図である。
【図4】本実施例の回転速度検出装置が備える磁気検出体及び磁気ロータを図1に示す矢視IVで表した平面図である。
【図5】本実施例の回転速度検出装置が備える磁気検出体の出力信号と車輪の回転速度との関係を表した図である。
【図6】本発明の第2実施例である回転速度検出装置の要部の拡大断面図である。
【図7】本発明の第3実施例である回転速度検出装置の要部の拡大断面図である。
【図8】本発明の第4実施例である回転速度検出装置の要部の拡大断面図である。
【図9】本発明の他の実施例である回転速度検出装置の原理構成図である。
【符号の説明】
20 回転速度検出装置
24 アクスルハブ
70,150 磁気ロータ
72,152 着磁面
74 ナックルアーム
80 磁気検出体
82 検出部
86 検出面
88 フランジ部
90 貫通孔
92 スタットボルト
102 アウタレース
122 オイルシール
128 湾曲部
154 テーパ部

Claims (1)

  1. 回転体と共に回転し、該回転体の周方向に所定規則に従って着磁された磁気ロータと、組み付け時に軸部のラジアル方向に延在する所定の開口孔に挿入され、該所定の開口孔に挿入された状態で検出面が前記磁気ロータの着磁面と軸部の軸方向に対向し得る磁気検出体と、を備える回転速度検出装置であって、
    前記磁気検出体が前記所定の開口孔に挿入される際に該磁気検出体と前記磁気ロータとの接触を禁止する接触禁止部材を備え、
    前記接触禁止部材は、前記磁気ロータの外周側において該磁気ロータの着磁面よりも前記磁気検出体との対向方向に突出するベアリングのアウタレースであることを特徴とする回転速度検出装置。
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