JP3981560B2 - 生産・物流計画作成方法及び生産・物流計画作成装置、物流制御方法及び物流制御装置、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、並びにコンピュータプログラム - Google Patents

生産・物流計画作成方法及び生産・物流計画作成装置、物流制御方法及び物流制御装置、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、並びにコンピュータプログラム Download PDF

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  • General Factory Administration (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生産・物流計画作成方法及び生産・物流計画作成装置、物流制御方法及び物流制御装置、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、並びにコンピュータプログラムに関し、特に、異なる複数の工程または搬送経路で複数の製品を複数の設備で処理または複数の移動体で搬送し、且つ各製品が異なる複数工程経路または搬送経路を選択可能な製造プロセス・搬送における生産計画または物流計画を作成するために用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
各種産業界、物流業界における製造プロセス・搬送では、複数製品を異なる複数の工程で処理し、且つ各製品が異なる複数工程経路を選択可能な条件で製造・搬送をしている。
【0003】
例えば、製鉄所において行われている原料ヤードから原料貯槽までの製銑原料の搬送工程は、異なる銘柄が入槽され、且つ異なる切出し速度で払出される複数槽に向け、複数銘柄が積みつけられた複数のヤードから槽に入槽されている銘柄に適合する原料山を選択するとともに、使用できる複数のリクレーマの内で適切なリクレーマを選択する。
【0004】
そして、選択されたリクレーマによって原料山からの切出し処理を行い、切出した鉄鉱石は、搬送可能な複数のベルトコンベア系列の内から選択された適切なベルトコンベア系列により、原料貯槽へ搬送され、原料貯槽に適切な開始時刻から終了時刻まで適切な入槽量で入槽処理される。
【0005】
更に、複数銘柄が複数ヤードに積みつけられており、しかも複数原料山に同一銘柄が積みつけられている場合もある。
【0006】
このようなヤードから原料貯槽までの製銑原料生産計画を立てる際には、ヤード、リクレーマ、ベルトコンベア系列、原料貯槽の操業上の制約や、原料物流工程に起因する制約などを考慮に入れる必要がある。
【0007】
すなわち、原料工場では、高炉操業及び焼結工場の操業安定化のために原料貯槽の荷切れを発生させてはならない。このために多数ある原料貯槽の在庫推移を絶えず監視し、常に気を配る必要がある。
【0008】
また、原料貯槽の在庫レベルがある一定レベルを切ると原料貯槽に溜まっていた粒度の粗い鉄鉱石が一気に流出し、鉄鉱石の粒度安定阻害を起こしたり、焼結鉱の場合には、これを入槽する際に落下距離が大きくなるために微粉化が発生したりする。
【0009】
これらを防ぐために、原料貯槽の在庫は高位安定であることが要求される。但し、ここではさらに作業負荷を減らすため効率的な設備の使用、即ち稼動率の低下も同時に求められる。
【0010】
さらに、原料貯槽に入槽する銘柄毎に工程経路が異なるばかりか同一原料貯槽に入槽する場合にも工程経路が複数存在するため、設備の使用状況を判断し、適切な工程経路を選択する必要がある。また、各工程・各設備での処理時間が異なることも考慮に入れる必要がある。
【0011】
このような様々な制約の下で、1つの原料山から1つのリクレーマを使い、1つのベルトコンベア系列で搬送し、1つの原料貯槽に対して入槽するのであれば、単純に原料貯槽の在庫レベルが低くなれば運んでいけば良い。
【0012】
ところが、上述したような複数銘柄が複数ヤードに積みつけられ、且つ別原料山に同一銘柄が複数の箇所に積みつけられており、複数の原料山から複数の原料貯槽に入槽するような操業条件では、全体の生産効率を向上させるためにも、どの原料貯槽にどういう順番でどのリクレーマ及びベルトコンベア系列を使用し、いつからいつまで入槽作業を行うかを決定する必要がある。
【0013】
したがって、高炉・焼結工場の操業を安定化するために在庫を確保し、更に鉄鉱石粒度を安定化し、焼結鉱の微粉化を防止するために在庫レベルの高位安定化を実現した原料ヤード操業計画をきちんと立てる必要がある。
【0014】
以上のことより、貯槽に原料を送り込む作業の計画立案は、複雑な知能労働であり、操業者の経験や知識が重要なものとなっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、異なる複数の工程で複数の製品を処理または搬送し、且つ各製品が異なる複数の工程経路または搬送経路を選択することが可能な製造プロセス・搬送では、操業者による計画立案方法によると、時々刻々と作業状況が変化する大規模なプロセスでは考慮すべき項目が多く、計算すべき項目も多いため、熟練操業者以外では情報の見落としや判断ミスなどのために、正確な計画を立案することが困難であった。
【0016】
このような問題を解決するために、プロセス内における生産・物流計画作成或いは物流制御の自動化が望まれ、現在種々の計画法が提案されている。
例えば、特開平3−243508号公報には、知識ベースに基づいたヤード計画に則した自動制御方法が提示されている。
【0017】
また、特開平3−279124号公報には、ヤード計画を中心とした搬送作業の競合解消方法が提示されている。また、特開平4−89708号公報には、知識ベースに基づいた鉱石ヤードの搬送効率を最大化するような自動制御方法が提示されている。
【0018】
また、特開平4−89709号公報には、知識ベースに基づいた石炭ヤードの搬送効率を最大化するような自動制御方法が提示されている。また、特開平6−263231号公報には、原料ヤードにおける受入・払出し・搬送設備の競合及び接近競合を避け、搬送能率を最大にする自動制御方法が提示されている。
【0019】
また、特開平11−236116号公報には、混合整数計画法に基づいた原料搬送制御システムが提示されている。また、特開平11−236129号公報には、ルールにより原料ヤードにおける受入・払出し・搬送設備の競合を避け、その結果を評価関数により評価し、評価値が悪い場合には搬送条件を変えることで搬送能率を最大にする自動制御方法が提示され、ヤードの搬送効率を最大化するような自動制御方法が提示されている。
【0020】
また、特開2000−172745号公報には、線形計画法に基づいた物流計画作成装置が提示されている。
【0021】
しかしながら、上述したような従来の方法においては、生産・物流計画の最適性に関しては、熟練操業者の知識やノウハウを知識ベース或いはルールで解決しているものがほとんどであるため、良い解が得られる保証がなかった。
【0022】
また、知識ベースを用いたシステムでは、熟練操業者のノウハウを適切にルール化して、データベースを構築する必要があり、操業ルールが少し変っただけでもデータベースの大幅な変更を余儀なくされ、使われなくなる場合が多かった。
【0023】
また、上記混合整数計画法を適用した場合においても単純に定式化しているために定式化の規模が大きくなり、解を得ることは現実的には不可能であった。
【0024】
さらに、線形計画法を用いた特開2000−172745号公報においては、1日単位精度の定式化に固定され、日の更新も1日単位に固定されているため、時間精度で処理を行う現実の製造プロセス、搬送を考えた場合に、実施不可能であった。また、日の更新周期が多いため膨大な時間が掛かり現実的には不可能であった。
【0025】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、異なる複数の工程または搬送経路で複数の製品を処理または複数の移動体で搬送し、且つ各製品が異なる複数工程経路または搬送経路を選択可能な製造プロセス、搬送において、任意の時間精度を必要とする生産、物流計画或いは物流制御を、高速或いは立案者の求める精度で詳細に立案者の意図に沿って柔軟に最適化することができるようにすることを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明の生産・物流計画作成方法は、異なる複数工程経路または搬送経路で複数製品を複数の設備で処理または複数の移動体で搬送し、且つ各製品が異なる複数工程経路または搬送経路を選択可能な製造プロセス・搬送において、対象工程または経路における生産計画または物流計画を作成するための生産・物流計画作成方法であって、上記製造プロセス・搬送における製品受入計画、製品出荷計画、在庫計画、設備使用計画、設備修理計画、設備能力、設備現況、工程現況、設備現況、在庫現況、設備稼働・故障現況及び操業者からの操業前提条件の全て或いは一部を表わす入力データを入力データ取り込み部に取り込むデータ取り込み処理と、上記入力データ取り込み処理により取り込んだ入力データに基づいて、上記生産・物流計画が何時間毎の計画であるかの時間的刻みを表す生産・物流計画の精度を、上記生産・物流計画を作成する対象期間の前半では相対的に細かく設定し、後半では相対的に粗く設定する精度設定処理と、上記生産・物流計画を作成する対象期間を設定する対象期間設定処理と、上記入力データを用いて、上記生産・物流計画の立案開始日時から上記対象期間設定処理により設定された対象期間分を対象として、混合整数計画法または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムに則り、製品、移動体、設備の処理に伴う作業群の関係、制約を数式で表した数式モデルを構築する数式モデル構築処理と、上記構築した数式モデルにおいて、上限制約の設定された変数に対して上限制約から溢れる分の値を格納する溢れ防止変数を導入し、導入した溢れ防止変数を上記上限制約の上限値に加えた値と、上記上限制約の設定された変数とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する上限制約変更処理と、上記構築した数式モデルにおいて、下限制約の設定された変数に対して下限制約を割込む分の値を格納する割込み補填変数を導入し、導入した割込み補填変数を上記下限制約の設定された変数に加えた値と、上記下限制約の下限値とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する下限制約変更処理と、上記数式モデル構築処理により構築した数式モデルを、導入した溢れ防止変数と割込み補填変数を含んだ評価関数を用いて、混合整数計画法または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムにより評価関数を最大または最小にして最適化或いは準最適化問題として解くことにより生産・物流計画を求める生産・物流計画求解処理と、上記生産・物流計画求解処理により求めた生産・物流計画の内で計画を採用して確定する確定期間を設定する確定期間設定処理と、上記確定期間設定処理により設定した確定期間分だけ上記生産・物流計画求解処理により求めた生産・物流計画を採用して確定する生産・物流計画確定処理と、上記確定した生産・物流計画を表示部に表示する表示処理と、を生産・物流計画作成装置の計画作成部により行い、上記生産・物流計画確定処理により確定した生産・物流計画の確定期間が経過した直後の日時を新たな立案開始日時として設定し、上記生産・物流計画確定処理により既に確定した生産・物流計画に基づいて上記数式モデルを構築する処理と、上記構築した数式モデルに基づいて生産・物流計画を求める処理と、上記求めた生産・物流計画のうち、上記確定期間設定処理により設定した確定期間分の生産・物流計画だけを採用して生産・物流計画を確定する処理とにより、上記新たな立案開始日時から新たな確定期間分の生産・物流計画を確定する一連の処理を、順次設定する新たな立案開始日時についてそれぞれ行うことで、所望する期間分の生産・物流計画を作成する処理と、上記所望する期間分の生産・物流計画を表示部に表示する処理と、を生産・物流計画作成装置の計画作成部により行う点に特徴を有する。
【0027】
また、本発明の生産・物流計画作成装置は、異なる複数工程経路または搬送経路で複数製品を複数の設備で処理または複数の移動体で搬送し、且つ各製品が異なる複数工程経路または搬送経路を選択可能な製造プロセス・搬送において、対象工程または経路における生産計画または物流計画を作成するための生産・物流計画作成装置であって、上記製造プロセス・搬送における製品受入計画、製品出荷計画、在庫計画、設備使用計画、設備修理計画、設備能力、設備現況、工程現況、設備現況、在庫現況、設備稼働・故障現況及び操業者からの操業前提条件の全て或いは一部を表わす入力データを入力データ取り込み部に取り込む入力データ取り込み手段と、上記入力データ取り込み手段により取り込まれた入力データに従い、生産・物流計画が何時間毎の計画であるかの時間的刻みを表す生産・物流計画の精度を、上記生産・物流計画を作成する対象期間の前半では相対的に細かく設定し、後半では相対的に粗く設定する精度設定手段と、上記生産・物流計画を作成する対象期間を設定する対象期間設定手段と、上記入力データを用いて記生産計画または物流計画の立案開始日時から上記対象期間設定手段により設定された対象期間分を対象として、混合整数計画法または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムに則り、製品、移動体、設備の処理に伴う作業群の関係、制約を数式で表した数式モデルを構築する数式モデル構築手段と、上記構築した数式モデルにおいて、上限制約の設定された変数に対して上限制約から溢れる分の値を格納する溢れ防止変数を導入し、導入した溢れ防止変数を上記上限制約の上限値に加えた値と、上記上限制約の設定された変数とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する上限制約変更手段と、上記構築した数式モデルにおいて、下限制約の設定された変数に対して下限制約を割込む分の値を格納する割込み補填変数を導入し、導入した割込み補填変数を上記下限制約の設定された変数に加えた値と、上記下限制約の下限値とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する下限制約変更手段と、上記数式モデル構築手段により構築した数式モデルを、導入した溢れ防止変数と割込み補填変数を含んだ評価関数を用いて、混合整数計画法または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムにより評価関数を最大または最小にして最適化或いは準最適化問題として解くことにより生産・物流計画を求める生産・物流計画求解手段と、上記生産・物流計画求解手段により求めた生産・物流計画の内で計画を採用して確定する確定期間を設定する確定期間設定手段と、上記確定期間設定手段により設定した確定期間分だけ上記生産・物流計画求解手段により求めた生産・物流計画を採用して確定する生産・物流計画確定手段と、上記確定した生産・物流計画を表示部に表示する表示手段と、からなり、上記生産・物流計画確定手段により確定した生産・物流計画の確定期間が経過した直後の日時を新たな立案開始日時として設定し、上記生産・物流計画確定手段により既に確定した生産・物流計画に基づいて上記数式モデルを構築し、上記構築した数式モデルに基づいて生産・物流計画を求め、上記求めた生産・物流計画のうち、上記確定期間設定手段により設定した確定期間分の生産・物流計画だけを採用して生産・物流計画を確定することにより、上記新たな立案開始日時から新たな確定期間分の生産・物流計画を確定する一連の処理を、順次設定する新たな立案開始日時についてそれぞれ行うことで、所望する期間分の生産・物流計画を作成し、上記所望する期間分の生産・物流計画を表示部に表示る点に特徴を有する。
【0028】
また、本発明の物流制御方法は、異なる複数工程経路または搬送経路で複数製品を複数の設備で処理または複数の移動体で搬送し、且つ各製品が異なる複数工程経路または搬送経路を選択可能な製造プロセス・搬送において、対象工程または経路における物流を制御するための物流制御方法であって、上記製造プロセス・搬送における製品受入計画、製品出荷計画、在庫計画、設備使用計画、設備修理計画、設備能力、設備現況、工程現況、設備現況、在庫現況、設備稼働・故障現況及び操業者からの操業前提条件の全て或いは一部を表わす入力データを入力データ取り込み部に取り込む入力データ取り込み処理と、上記入力データ取り込み処理により取り込んだ入力データに基づいて、上記生産・物流計画が何時間毎の計画であるかの時間的刻みを表す生産・物流計画の精度を、上記生産・物流計画を作成する対象期間の前半では相対的に細かく設定し、後半では相対的に粗く設定する精度設定処理と、上記生産・物流計画を作成する対象期間を設定する対象期間設定処理と、上記入力データを用いて、上記生産・物流計画の立案開始日時から上記対象期間設定処理により設定された対象期間分を対象として、混合整数計画法または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムに則り、製品、移動体、設備の処理に伴う作業群の関係、制約を数式で表した数式モデルを構築する数式モデル構築処理と、上記構築した数式モデルにおいて、上限制約の設定された変数に対して上限制約から溢れる分の値を格納する溢れ防止変数を導入し、導入した溢れ防止変数を上記上限制約の上限値に加えた値と、上記上限制約の設定された変数とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する上限制約変更処理と、上記構築した数式モデルにおいて、下限制約の設定された変数に対して下限制約を割込む分の値を格納する割込み補填変数を導入し、導入した割込み補填変数を上記下限制約の設定された変数に加えた値と、上記下限制約の下限値とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する下限制約変更処理と、上記数式モデル構築処理により構築した数式モデルを、導入した溢れ防止変数と割込み補填変数を含んだ評価関数を用いて、混合整数計画または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムにより評価関数を最大または最小にして最適化或いは準最適化問題として解くことにより、生産・物流計画を求める生産・物流計画求解処理と、上記生産・物流計画求解処理により求めた生産・物流計画の内で計画を採用して確定する確定期間を設定する確定期間設定処理と、上記確定期間設定処理により設定した確定期間分だけ上記生産・物流計画を採用して確定する生産・物流計画確定処理と、上記確定した生産・物流計画を表示部に表示する表示処理と、を生産・物流計画作成装置の計画作成部により行い、上記生産・物流計画確定処理により確定した生産・物流計画の確定期間が経過した直後の日時を新たな立案開始日時として設定し、上記生産・物流計画確定処理により既に確定した生産・物流計画に基づいて上記数式モデルを構築する処理と、上記構築した数式モデルに基づいて生産・物流計画を求める処理と、上記求めた生産・物流計画のうち、上記確定期間設定処理により設定した確定期間分の生産・物流計画だけを採用して生産・物流計画を確定する処理とにより、上記新たな立案開始日時から新たな確定期間分の生産・物流計画を確定する一連の処理を、順次設定する新たな立案開始日時についてそれぞれ行うことで、所望する期間分の生産・物流計画を作成する処理と、上記所望する期間分の生産・物流計画を表示部に表示する処理と、生産・物流計画作成装置の計画作成部により行い、上記作成した生産・物流計画に基づいて、上記製造プロセス・搬送の対象となる工程における物流を制御する点に特徴を有する。
【0029】
また、本発明の物流制御装置は、異なる複数工程経路または搬送経路で複数製品を複数の設備で処理または複数の移動体で搬送し、且つ各製品が異なる複数工程経路または搬送経路を選択可能な製造プロセス・搬送において、対象工程または経路における物流を制御するための物流制御装置であって、上記製造プロセス・搬送における製品受入計画、製品出荷計画、在庫計画、設備使用計画、設備修理計画、設備能力、設備現況、工程現況、設備現況、在庫現況、設備稼働・故障現況、及び、操業者からの操業前提条件の全て或いは一部を表わす入力データを入力データ取り込み部に取り込む入力データ取り込み手段と、上記入力データ取り込み手段により取り込まれた入力データに従い、生産・物流計画が何時間毎の計画であるかの時間的刻みを表す生産・物流計画の精度を、上記生産・物流計画を作成する対象期間の前半では相対的に細かく設定し、後半では相対的に粗く設定する精度設定手段と、上記生産・物流計画を作成する対象期間を設定する対象期間設定手段と、上記入力データを用いて上記生産計画または物流計画の立案開始日時から上記対象期間設定手段により設定された対象期間分を対象として、混合整数計画法または3次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムに則り、製品、移動体、設備の処理に伴う作業群の関係、制約を数式で表した数式モデルを構築する数式モデル構築手段と、上記構築した数式モデルにおいて、上限制約の設定された変数に対して上限制約から溢れる分の値を格納する溢れ防止変数を導入し、導入した溢れ防止変数を上記上限制約の上限値に加えた値と、上記上限制約の設定された変数とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する上限制約変更手段と、上記構築した数式モデルにおいて、下限制約の設定された変数に対して下限制約を割込む分の値を格納する割込み補填変数を導入し、導入した割込み補填変数を上記下限制約の設定された変数に加えた値と、上記下限制約の下限値とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する下限制約変更手段と、上記数式モデル構築手段により構築された数式モデルを、導入した溢れ防止変数と割込み補填変数を含んだ評価関数を用いて、混合整数計画法または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムにより評価関数を最大または最小にして最適化或いは準最適化問題として解くことにより生産・物流計画を求める生産・物流計画求解手段と、上記生産・物流計画求解手段により求めた生産・物流計画の内で計画を採用して確定する確定期間を設定する確定期間設定手段と、上記確定期間設定手段により設定した確定期間分だけ上記生産・物流計画を採用して確定する生産・物流計画確定手段と、上記確定した生産・物流計画を表示部に表示する表示手段と、からなり、上記生産・物流計画確定手段により確定した生産・物流計画の確定期間が経過した直後の日時を新たな立案開始日時として設定し、上記生産・物流計画確定手段により既に確定した生産・物流計画に基づいて上記数式モデルを構築し、構築した数式モデルに基づいて生産・物流計画を求め、求めた生産・物流計画のうち、上記確定期間設定手段により設定した確定期間分の生産・物流計画だけを採用して確定することにより、上記新たな立案開始日時から新たな確定期間分の生産・物流計画を確定する一連の処理を、順次設定する新たな立案開始日時についてそれぞれ行うことで、所望する期間分の生産・物流計画を作成して、上記所望する期間分の生産・物流計画を表示部に表示し、上記作成した生産・物流計画に基づいて、上記製造プロセス・搬送の対象となる工程における物流を制御する点に特徴を有する。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の生産・物流計画作成方法及び生産・物流計画作成装置、物流制御方法及び物流制御装置、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、並びにコンピュータプログラムの一実施の形態を、添付の図面を用いて詳細に説明する。
【0031】
本実施の形態の生産・物流計画作成装置では、異なる複数の工程または搬送経路で複数の製品を、複数の設備で処理または複数の移動体で搬送し、且つ各製品が異なる複数の工程経路または搬送経路を選択することが可能な製造プロセスの例として、原料ヤードから複数の原料貯槽までの搬送経路が選択可能な搬送路を用いた場合の生産計画または物流計画を作成する場合について説明する。なお、本実施の形態において、生産・物流計画とは、生産または/及び物流計画を意味している。同様に、製造プロセス・搬送に、製造プロセスまたは/及び搬送を意味している。
【0032】
そして、ヤード積みつけ銘柄、ヤード在庫量推移、鉄鉱石・焼結鉱切出し量、設備レイアウト等の原料物流制約の下で、高炉・焼結工場操業を安定化するための在庫を確保し、鉄鉱石粒度を安定化し、焼結鉱の微粉化を防止するために、在庫レベルの高位安定化と、作業負荷を減らすため効率的な設備の使用とを実現した原料ヤード入槽計画の最適化問題を扱うものとする。
【0033】
ただし、これはあくまでも一実施例であり、本実施の形態の生産・物流計画作成装置は、異なる複数の工程または搬送経路で複数の製品を複数の設備で処理または複数の移動体で搬送し、且つ各製品が異なる複数工程経路または搬送経路を選択可能な製造プロセス・搬送において、多くの制約を守りつつ対象工程での操業計画を作成する際に適用することが可能であり、また特に有効である。
【0034】
ここでの操業計画では、まず第1に、高炉・焼結工場の操業を安定化するための在庫を確保(在庫切れ防止)し、鉄鉱石粒度を安定化し、焼結鉱の微粉化を防止するために、在庫レベルの高位安定化と作業負荷を減らすための効率的な設備の使用とを実現することを目的する。
【0035】
なお、本実施の形態における製造プロセスでは、原料貯槽毎に切出し量が異なり、且つ入槽を開始しようとする時点で入槽条件、例えば該当原料貯槽の在庫レベル等が異なるため、入槽すべき量を状況に応じて原料貯槽レベルが高位安定に成るように決める必要がある。
【0036】
また、本実施の形態の生産・物流計画作成装置の一実施対象である原料ヤードの概要図である図1に示す様に、入槽すべき原料貯槽への搬送には、複数のリクレーマと、ベルトコンベア系列の組が選択可能である。
【0037】
また、上記複数のリクレーマは、それぞれが異なる切出し能力を持ち、且つ原料貯槽の多さに比べてリクレーマの数が少ないため、リクレーマの取り合いが頻発し、また搬送路の選択自由度が大きいため、本実施の形態の生産・物流計画作成装置の一実施対象である原料ヤード製造プロセスでは、適切なリクレーマとベルトコンベア系列を適切に選択し、適切な時間稼動させる必要がある。
【0038】
このような制約の中で、全原料貯槽の在庫を確保し、且つ在庫レベルが高位に安定する原料ヤード操業計画を作成する際には、入槽順、入槽開始及び終了時刻、入槽量、リクレーマ稼動開始時刻、リクレーマ稼動終了時刻は勿論のこと、払出し原料山、ヤード、使用リクレーマ、搬送ベルトコンベア系列、入槽原料貯槽まで正確に決定する必要がある。
【0039】
図2は、本実施の形態による生産・物流計画作成装置の位置づけを示す図である。また、図3は、本実施の形態による生産・物流計画作成装置の構成を示す図である。そして、図4は本実施の形態による生産・物流計画作成装置の処理内容を示すフローチャートである。
【0040】
まず、最初に、図2を用いて本実施の形態による生産・物流計画作成装置の位置づけを説明する。
【0041】
図2に示すように、原料ヤード入槽計画を作成する際には、まず、条件設定及び取込み部20で、計画を立案する上で必要となるヤード配置、原料貯槽切出し量等の制約条件、能力条件、前提条件を操業者の設定、或いはプロコンまたはビジコンによりデータを取り込む。
【0042】
本実施の形態の入槽計画作成部21は、条件設定及び取込み部20により設定された様々な物流制約の下で、これら物流制約、能力条件等を満たす様に原料ヤードの入槽計画を求める。
【0043】
すなわち、入槽計画として、入槽順、入槽開始・終了時刻、リクレーマ稼動開始・終了時刻及び払出し原料山・ヤード、使用リクレーマ、搬送ベルトコンベア系列、入槽原料貯槽を求める。
【0044】
この入槽計画作成部21では、以下に詳しく述べるように、LP(線形計画法)、MIP(混合整数計画法)、QP(2次計画法)等の数理計画法、またはタブサーチ、遺伝的アルズム(GA;Genetic Algorithm)等と数理計画法との組み合わせより原料ヤードから原料貯槽までの処理順、処理時刻、使用すべき原料設備、搬送経路の最適化を図る。
【0045】
生産・物流計画作成部21で求められた原料ヤード入槽計画(入槽順、入槽開始/終了時刻、リクレーマ稼動開始/終了時刻及び払出し原料山・ヤード、使用するリクレーマ、搬送するベルトコンベア系列、入槽原料貯槽の情報)は、表示部22に与えられ、例えばガントチャート形式、原料貯槽在庫推移グラフ形式、或いは入槽時刻一覧等の帳票で表示される。
【0046】
操業者評価部23では、求められた入槽計画を様々な観点(例えば、在庫推移、リクレーマでの同一銘柄連続払出し性等)から操業者が評価し、満足のいく結果でなければ必要に応じて入槽順、入槽開始・終了時刻、払出し原料山、使用リクレーマ等を修正する。
【0047】
この際には、必要に応じて評価関数の重みを変えたり、数式モデルを構築する対象期間・確定期間を変えたり、或いは操業者が全部或いは指定した処理のみ入槽時刻の固定や、払出しする原料山、使用するリクレーマを指定して固定する等の処理を操業者の意志に応じて出来るようにしておく。
そして、入槽計画作成部21でもう一度入槽計画を作成し直す。
【0048】
次に、上記入槽計画作成部21の構成、及び入槽計画作成部21によって行われる処理について説明する。
入槽計画作成部21は、ヤード配置、工程経路、入槽銘柄等の設定条件、物流制約の下、各原料貯槽の在庫量と原料払出し速度から、各原料貯槽の槽在庫推移を計算し、対象期間の終了時刻までに在庫量が所定の補給レベルを切る原料貯槽を抽出する。
【0049】
そして、原料貯槽の在庫荷切れの回避、原料貯槽の在庫レベルの高位安定と、作業負荷を減らすための効率的な設備の使用のために設定した所定の評価関数を最良にする入槽順、入槽開始及び終了時刻、入槽量、リクレーマ稼動開始時刻、リクレーマ稼動終了時刻は勿論のこと払出し原料山、ヤード、使用リクレーマ、搬送ベルトコンベア系列、入槽原料貯槽を決定する。この処理を対象期間の時刻を更新することで所望する期間分の入槽計画を得る。
【0050】
上記で説明した入槽計画作成部21の処理概要を、入槽計画作成部21の構成を示す図(図3)、入槽計画作成部21の処理内容を示すフローチャート(図4)、処理の概要を説明するために用いる原料ヤード製造プロセス(搬送)を規模縮小した簡単な事例を示した図(図5)、及びこの例を用いた場合の入槽計画部21の内部での動作の詳細を示す図(図6〜図10)を用いて詳細に説明する。
【0051】
この図5の事例では、第1のヤードにはそれぞれ鉄鉱石の銘柄A,B,Cが積み付けられた原料山があり、第2のヤードには銘柄Bが積み付けられている。
【0052】
第1のヤードの原料山の払出しにはリクレーマNo1が使用でき、第2のヤードの原料山の払出しにはリクレーマNo2が使用できる。
【0053】
リクレーマNo1を使用した場合には、第1のベルトコンベア系列、第2のベルトコンベア系列、第3のベルトコンベア系列、第5のベルトコンベア系列のどれかで鉄鉱石が搬送される。
【0054】
一方、リクレーマNo2を使用した場合には、第4のベルトコンベア系列、第6のベルトコンベア系列のどれかで鉄鉱石が搬送される。
【0055】
そして、第1のベルトコンベア系列で搬送された鉄鉱石は原料貯槽1に、第2のベルトコンベア系列又は第4のベルトコンベア系列で搬送された鉄鉱石は原料貯槽2に、第3のベルトコンベア系列で搬送された鉄鉱石は原料貯槽3に、第5のベルトコンベア系列又は第6のベルトコンベア系列で搬送された鉄鉱石は原料貯槽4に夫々搬送される。
【0056】
原料貯槽1には銘柄A、原料貯槽2には銘柄B、原料貯槽3には銘柄C、原料貯槽4には銘柄Bが入槽される必要がある。ここで、ヤードから払い出す銘柄と原料貯槽に入槽される銘柄は同一銘柄でなくてはならない。
【0057】
次に、入槽計画作成部21の処理動作について説明する。
(1)入力データの取り込みと、初期値、条件の設定を行う(図3のデータ取込み部301、図4のステップS401)。
具体的には、本処理に必要な情報(原料受入計画、原料ヤード計画、設備修理計画、原料ヤード現況、槽在庫現況、槽切出量現況、設備稼働・故障現況、及び、操業者からの操業前提条件)を、オンラインにて読込み、必要に応じて操業者が修正を加える。
【0058】
(2)生産・物流計画作成期間の設定を行う(図2の計画作成期間設定部302、図4のステップS402)。
この処理では、生産・物流計画を作成する期間を設定する。この作成期間は立案者の必要に応じて任意の期間を設定可能とする。ここでは一例とし4日間分を立案する。
【0059】
(3)生産・物流計画作成精度の設定を行う(図3の計画作成精度設定部303、図4のステップS403)。
この処理では、生産・物流計画を作成する精度を設定する。この精度は立案者の必要に応じて任意の精度を設定可能とする。
【0060】
例えば、立案の細かな精度を必要とする計画作成期間の前半では精度を細かくし、粗い計画で十分な計画作成期間の後半では精度を粗くすることで、十分な精度と短時間での効率的な計画作成が出来る。ここでは、一例として計画作成期間の1日目は精度を1時間単位とし、2日目以降は精度を2時間単位とする。
【0061】
(4)生産・物流計画作成対象期間を設定する(図3の計画作成対象期間設定部304、図4のステップS404)。
この処理では、生産・物流計画を作成する対象期間を設定する。この対象期間は立案者の必要に応じて任意の対象期間を設定可能とする。
【0062】
ここでは、一例として細かな精度で数式モデルを構築する1日目は1日分、粗い精度で数式モデルを構築する2日目以降では2日分とすることで、短時間での効率的な計画作成が出来る。
【0063】
(5)生産・物流計画確定期間を設定する(図3の計画確定期間設定部305、図4のステップS405)。
この処理では、生産・物流計画を確定する期間を設定する。この確定期間は立案者の必要に応じて任意の期間を設定可能とする。
【0064】
例えば、立案の細かな精度を必要とする計画作成期間の前半では確定期間を短くし、粗い計画で十分な計画作成期間の後半では確定期間を長くすることで、十分な精度と短時間での効率的な計画作成が出来る。
【0065】
ここでは、一例として計画作成期間の1日目は作成した生産・物流計画の最初の8時間分を確定することとし、2日目以降は生産・物流計画の最初の1日分を確定することとする。
【0066】
(6)製造または搬送すべき製品群を検出する(図3の検出部306、図4のステップS406)。
この処理では、図6に示すように各原料貯槽の在庫量と原料払出し速度から、各原料貯槽の槽在庫推移を計算し、計画作成対象期間までに在庫量が所定の補給レベルを切る原料貯槽を抽出し、抽出した原料貯槽を補給対象とすべき原料貯槽として抽出する。
【0067】
ここで、補給レベルは、原料貯槽毎に個別の値を設定できるものとし、必要に応じて上述したステップS401の処理などで変更が可能であるものとする。この補給レベルは適切な値として70%程度とする。
【0068】
この例では原料貯槽1、2、3が補給対象槽として抽出され、原料貯槽4は現時刻では補給が必要でないとみなされ補給対象槽から外される。
【0069】
(7)各製品(抽出貯槽)の選択可能な全工程(搬送設備)を抽出する(図3の抽出部307、図4のステップS407)。
この処理では、抽出された補給対象の原料貯槽1、2、3に対して、図7(a)に示すように搬送経路を検索し、各原料貯槽の選択可能な全搬送経路を導く。
【0070】
各原料貯槽の選択可能な全搬送経路の抽出動作の詳細を以下に説明する。
まず、物流構造、ヤード・原料山配置、原料貯槽積み付け銘柄、ヤードで使用できるリクレーマ、リクレーマで使用可能なベルトコンベア系列、原料貯槽に入槽可能なベルトコンベア系列が記載された図7(a)に示すような搬送経路検索用情報テーブル71を、図2の条件設定及び取込み部20より取り込む。
【0071】
例えば、原料貯槽2の場合を例として、図7(b)を参照して説明すれば、ステップS71(step1)では、原料貯槽2を搬送経路検索用情報テーブル71の起点設備から検索する。
【0072】
次に、ステップS72(step2)では、原料貯槽2に積み付けられている銘柄Bと一致する銘柄を搬送経路検索用情報テーブル71の原料山銘柄から検索する。
【0073】
次に、ステップS73(step3)では、検索した原料山銘柄に対応するヤードとリクレーマ(RR)の組を検索する。
ここでは(第1のヤード、RR No.1)、(第2のヤード、RR No.2)が使用可能であることが分かる。
【0074】
次に、ステップS74(step4)では、検索した起点設備の列と検索した原料山銘柄の交わる場所から使用可能なベルトコンベア系列を検索する。
この場合、(第1のヤード、RR No.1)を使用する場合には、第2のベルトコンベア系列が使用可能であり、(第2のヤード、RR No.2)を使用する場合には、第4のベルトコンベア系列が使用可能であることが分かる。
【0075】
以上より、原料貯槽2への搬送経路としては、(第1のヤード、RR No.1、第2のベルトコンベア系列)、(第2のヤード、RR No.2、第4のベルトコンベア系列)の2つの搬送経路を抽出する。
【0076】
(8)全工程及び搬送経路を構築する(図3の構築部309、図4のステップS407)。
全原料貯槽に対して、上述したような搬送経路の抽出が終了したら、ステップS75(step5)に移り、補給対象となっている全原料貯槽に対して導かれた使用可能な工程及び搬送経路に関して、搬送経路の割付けパターンを構築する。
【0077】
この例題では、原料貯槽1に対しては、(第1のヤード、RR No.1、第1のベルトコンベア系列)、原料貯槽2に対しては、(第1のヤード、RR No.1、第2のベルトコンベア系列)と、(第2のヤード、RR No.2、第4のベルトコンベア系列)、原料貯槽3に対しては、(第1のヤード、RR No.1、第3のベルトコンベア系列)という搬送経路の割付けパターンが構築される。
【0078】
(9)数式モデルに定式化を行う(図3の数式モデル構築部309、図4のステップS408)。
この処理では、構築された割付けパターンに対して設定条件、物流制約、物流状況に基づき設定した計画作成対象期間分を設定した計画作成精度で数式モデルに定式化する。
【0079】
各原料貯槽までの入槽作業開始から入槽作業終了までに発生するリクレーマ作業、搬送作業、入槽作業といった一連の作業における工程間の制約を記述した工程間制約モデルと、工程内での干渉をモデル化した干渉制約モデルとが構築される。
【0080】
工程間制約モデルを構築するために、リクレーマ、ベルトコンベア、原料貯槽を使用するのかしないのかを判断する変数を定義する。具体的には、以下の(表1)に示す3つの変数を定義する。
【0081】
【表1】
Figure 0003981560
【0082】
ここで、tは立案開始日時からの経過時刻とし、計画作成精度をx時間、計画作成対象期間をy時間をとすると、tは0,x,2x・・・,y-xの値を取り、各原料貯槽bin,リクレーマRRに対してα変数をy/x個用意する。同様に各原料貯槽bin,ベルトコンベアBCに対してβ変数、各原料貯槽に対してγ変数を用意する。
【0083】
本実施の形態での、立案開始日が1日目の場合では、計画作成精度は1時間、計画作成対象期間は1日(24時間)であるので、時刻tとして取りうる範囲は以下の(式1)のようになる。
t=0,1,2,…,23 ・・・(式1)
【0084】
また、立案開始日が2日目以降の場合では、計画作成精度は2時間、計画作成対象期間は2日(48時間)であるので、時刻tとして取りうる範囲は以下の(式2)のようになる。
t=0,2,4,…,46 ・・・(式2)
【0085】
立案開始日が1日目の場合を例にして以下の説明を行う。この場合、全工程及び搬送経路構築より最終的に以下の(表2)に示す変数を用意する。
【0086】
【表2】
Figure 0003981560
【0087】
工程間制約モデルでは、リクレーマ、搬送、入槽の一連の作業は同じ時刻に行われる必要がある。この場合の制約は、下記の(数1)に示す(式3)で表される。
【0088】
【数1】
Figure 0003981560
【0089】
次に在庫量の変動をモデル化するため、以下の(表3)に示す変数を定義する。
【0090】
【表3】
Figure 0003981560
【0091】
在庫量の変化式は下記の(数2)で示す(式4)で表される。
【0092】
【数2】
Figure 0003981560
【0093】
また、在庫上下限制約は下記の(数3)で示す(式5)で表される。
【0094】
【数3】
Figure 0003981560
【0095】
上記(式5)の制約がある場合には、数式モデルを求解した場合に、解がない場合の発生が懸念される。実用を考えた場合、解なしを防止することが必須であり、このために以下の(表4)に示す変数を導入する。
【0096】
【表4】
Figure 0003981560
【0097】
そして、(式5)における解なしを防ぐために、(式5)を下記の(数4)に示す(式5´)に変更する。
【0098】
【数4】
Figure 0003981560
【0099】
JOB間制約モデルでは、(原料貯槽1、第1のヤード、リクレーマRR No.1、第1のベルトコンベア系列)、(原料貯槽2、第2のヤード、リクレーマRR No.2、第4のベルトコンベア系列)、(原料貯槽3、第1のヤード、リクレーマRR No.1、第3のベルトコンベア系列)を使用して入槽が行われる場合、原料貯槽1へ入槽する場合と原料貯槽3へ入槽する場合では、RR No.1をどちらも使用する必要があるが、この設備では時間が重なって使用することができない(時間的な干渉)。
【0100】
この場合の制約は、下記の(数5)に示す(式6)で表される。
【0101】
【数5】
Figure 0003981560
【0102】
さらに、これらの式を変形すると、数式モデルは、下記の(数6)に示す(式7)〜(式9)という簡単な線形式及び整数制約式として数式モデルが構築できる。
【0103】
なお、Xは各設備の稼動判断、原料貯槽在庫等を行列表現したもの、A,Bは所定の行列式、Xmin及びXmaxはそれぞれ定義した変数Xの下限レベル及び上限レベルを行列表現したもの、(式9)はXの要素の全部或いは一部の整数制約であることを表す。
【0104】
【数6】
Figure 0003981560
【0105】
ここで、立案者が意図的に生産・物流の一部を前もって指定する場合を説明する。例えば、時刻2xに原料貯槽1に、且つ時刻10xに原料貯槽2にリクレーマNo2を使用して入槽を行うことを前もって指定したい場合は、下記の(数7)に示す(式10)を制約式として追加する。
【0106】
【数7】
Figure 0003981560
【0107】
(10)数式モデルを評価関数に基づいて最適化する(図3の求解部310、図4のステップS409)。この処理では、上記構築された線形及び整数制約式で成る数式モデル式のそれぞれに対して、あらかじめ設定した評価関数に基づきLP(線形計画法)、MIP(混合整数計画法)、QP(2次計画法)等の数理計画法またはタブサーチ、遺伝的アルゴズム(GA;Genetic Algorithm)等と数理計画法との組み合わせの方法により最適化問題として問題を解くことにより、入槽順、入槽開始及び終了時刻、入槽量、リクレーマ稼動開始時刻、リクレーマ稼動終了時刻は勿論のこと払出し原料山、ヤード、使用リクレーマ、搬送ベルトコンベア系列、入槽原料貯槽の生産・物流計画を求める。
【0108】
例えば、上記最適化計算において、準最適な解を形成するレベルで良い場合は、遺伝的アルゴズム(GA;Genetic Algorithm)を用い、各整数変数Iを遺伝子として形成し、遺伝的アルゴズム(GA;Genetic Algorithm)により形成されたIは決定された値として、後はLP問題として解くことが出来る。また、最適解を得ることが望まれるレベルである場合は、混合整数計画問題として解く。
【0109】
ここで、評価関数に関して線形式を用いた場合の例を示す。本実施の形態では、在庫レベルの高位安定と、効率的な設備の使用とをその目的としているので、目標評価関数は、操業者が指定した目標在庫量に近く、且つ設備の稼動率が低い程良い値を得る関数とする。目標在庫量と上記目標在庫量から不足分の在庫量を以下の(表5)に示したように定義する。
【0110】
【表5】
Figure 0003981560
【0111】
目標在庫量と目標在庫量からの不足量との関係は、下記の(数8)に示す(式11)で表される。
【0112】
【数8】
Figure 0003981560
【0113】
評価関数を式で表わすと、下記の(数9)に示す(式12)を得る。
【0114】
【数9】
Figure 0003981560
【0115】
ここで実用を考えた場合、在庫上限からの在庫の溢れと在庫下限量からの割込みは極力避ける必要がある。このため、評価関数を表す(式12)を下記の(数10)に示す(式12')に変更する。
【0116】
【数10】
Figure 0003981560
【0117】
以上の定式化した式(数式モデル)を混合整数計画法にて解くことにより、数式モデルが求解される。
【0118】
(11)求解の結果を評価する(図3の判断部311、図4のステップS410)。
この処理では、まず、求解した結果に対する評価関数の評価値があらかじめ設定した範囲内にあるかどうかを判定する。そして、判定した結果が設定した範囲内に入れば、図4のステップS412に、そうでないならステップS411のステップに移る。
【0119】
例えば、評価値の設定範囲としては、評価値が300t以下であること等が設定できる。
【0120】
(12)戦略の変更を行う(図3の再求解部312、図4のステップS411)。
すなわち、上記ステップS409の処理で求解した結果に対する評価関数の評価値が、予め設定した範囲内に入らなかった場合は、戦略を変更する。
【0121】
例えば、戦略変更は、原料貯槽毎に設定された目標在庫量に対する不足量に対するペナルティーの最も小さい槽の目標在庫量を10tずつ低くし、目標在庫量が在庫上限の50%を割った場合には、目標在庫量に対する不足量に対するペナルティーの次に小さい槽の目標在庫量を10tずつ低くすることを順次繰り返す等の設定を行うことで実現することができる。
【0122】
(13)生産・物流計画の確定を行う(図3の確定部313、図4のステップS412)。
この処理では、上記数式モデルを求解して求めた生産・物流計画の内で設定した確定期間分を確定する。
【0123】
本実施の形態における生産・物流計画作成手順を説明する図(図8)、本実施の形態における生産・計画作成結果の例を示す図(図9、図10)に示すように、計画作成期間の1日目は作成した生産・物流計画の最初の8時間分を確定し、2日目以降は生産・物流計画の最初の1日分を確定する。作成した生産・物流計画の内で上記確定期間に入らなかった部分については、その計画は確定せずに破棄する。
【0124】
(14)立案開始日の更新を行う(図3の更新部314、図4のステップS412)
上記生産・物流計画の内で確定した生産・物流計画の期間の直後の日時を新たな立案開始日として設定する。
【0125】
図8、図9、図10に示すように、第1ループでは当初1日目0時であった立案開始日を1日目8時に更新する。また、第4ループでは当初2日目0時であった立案開始日を3日目0時に更新する。
【0126】
そして、更新した立案開始日が生産・物流作成期間内であれば、図4のステップS406に、そうでないなら処理を終了する。
本実施の形態では、第6ループが終了した時点で4日分の生産・物流計画を作成して、処理を終了する。
【0127】
このように、本実施の形態では、現在の物流状態に応じて、原材料貯槽1〜4に搬送すべき銘柄A、B、Cを検出し、検出した銘柄A、B、Cに対して工程経路選択可能候補を抽出し、抽出した工程経路選択可能候補に対して、所定の計画作成精度で数式モデルを構築し、構築した数式モデルを評価関数に基づいて求解し、求解した生産・物流計画の内で設定した確定期間直後の日時を新たな立案開始日時とすることにより、新たな計画対象期間分の生産・物流計画を確定する一連の処理を順次行えるようにしたので、任意の時間精度を必要とする生産、物流計画を、高速に或いは立案者の求める精度で詳細に立案者の意図に沿って柔軟に最適化することができる。
【0128】
なお、以上述べた実施の形態では、本発明を入槽計画作成装置に適用する場合について説明したが、原料物流制御装置に適用することも可能である。この場合は、作成した入槽計画に基づいて実プラントの制御装置等に指示を与える。
【0129】
このようにすれば、実プラントは、最適な入槽順、入槽開始及び終了時刻、入槽量、リクレーマ稼動開始時刻、リクレーマ稼動終了時刻は勿論のこと払出し原料山、ヤード、使用リクレーマ、搬送ベルトコンベア系列、入槽原料貯槽に従って原料ヤード操業を実行する。
【0130】
このように作成した入槽計画に基づいて実プラントが制御されると、実プラントにおける現在の物流状態が変化するので、その情報をある一定時間間隔で取り出し、条件設定及び取込み部20に供給する。
【0131】
入槽計画作成部21では、入力データ、初期値、条件設定機能(図4のステップS401)により、入力データの取込み、初期値の設定、及び条件の設定を行う。
【0132】
そして、補給レベルを切る貯槽を抽出し、抽出された補給対象の原料貯槽に対して選択可能な全工程・搬送経路を抽出する。ここで、得られた全工程・搬送経路に対して、与えられた現在の物流状態や物流制約をもとにして数式モデルを構築する。
【0133】
各数式モデルは、評価関数に基づいて解かれる。求解結果の内の確定期間分を確定し、立案開始日を確定期間の直後に日時に更新して、補給レベルを切る貯槽を抽出する処理に戻り、計画作成期間終了まで繰り返すことで、入槽順、入槽開始及び終了時刻、入槽量、リクレーマ稼動開始時刻、リクレーマ稼動終了時刻は勿論のこと払出し原料山、ヤード、使用リクレーマ、搬送ベルトコンベア系列、入槽原料貯槽が決定される。この結果に基づいて原料物流を制御することで最適に原料物流の制御が実行される。
【0134】
なお、上述の入槽計画作成部21は、例えば、CPU(中央処理装置)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリメモリ)などからなるマイクロコンピュータによって構成されており、例えばパーソナルコンピュータ等の計算機によって実現することができる。
【0135】
(本発明の他の実施の形態)
上述した実施の形態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるように、該各種デバイスと接続された装置或いはシステム内のコンピュータに対し、上記実施の形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPU或いはMPU)に格納されたプログラムに従って上記各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
【0136】
また、この場合、上記ソフトウェアのプログラムコード自体が上述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えば、かかるプログラムコードを格納した記録媒体は本発明を構成する。かかるプログラムコードを記憶する記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0137】
また、コンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、上述の実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)或いは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施の形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施の形態に含まれることは言うまでもない。
【0138】
さらに、供給されたプログラムコードがコンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合にも本発明に含まれることは言うまでもない。
【0139】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、異なる複数の工程または搬送経路で複数の製品を処理または複数の移動体で搬送し、且つ各製品が異なる複数工程経路 または搬送経路を選択可能な製造プロセス・搬送において、任意の時間精度を必要とする生産、物流計画或いは物流制御を、高速或いは立案者の求める精度で詳細に立案者の意図に沿って柔軟に最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施対象である原料ヤード製造プロセス(搬送)の概要図である。
【図2】本発明の一実施の形態による生産・物流計画作成装置の位置づけを示す図である。
【図3】本発明の一本実施の形態による入槽計画作成部の構成を示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態による入槽計画作成部の処理内容を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一本実施の形態による入槽計画作成部の処理概要を説明するために用いる原料ヤード製造プロセス(搬送)を規模縮小した簡単な例を示した図である。
【図6】本発明の一実施の形態における原料貯槽の在庫予測推移を説明するための図である。
【図7】本発明の一実施の形態における工程経路、搬送経路の検索方法を説明するための図と、検索方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施の形態における生産・物流計画作成手順を説明する図である。
【図9】本発明の一実施の形態における生産・計画作成結果の例を示す図である。
【図10】本発明の一実施の形態における生産・計画作成結果の例を示す図である。
【符号の説明】
20 条件設定及び取込み部
21 入槽計画作成部
22 ガントチャート表示・原料貯槽在庫推移グラフ表示部
23 操業者評価部
24 プロコン
25 ビジコン
301 入力データ取込み部
302 計画作成期間設定部
303 計画作成精度設定部
304 計画作成対象期間設定部
305 計画確定期間設定部
306 検出部
307 抽出部
308 構築部
309 数式モデル構築部
310 求解部
311 判断部
312 再求解部
313 確定部
314 更新部

Claims (16)

  1. 異なる複数工程経路または搬送経路で複数製品を複数の設備で処理または複数の移動体で搬送し、且つ各製品が異なる複数工程経路または搬送経路を選択可能な製造プロセス・搬送において、対象工程または経路における生産計画または物流計画を作成するための生産・物流計画作成方法であって、
    上記製造プロセス・搬送における製品受入計画、製品出荷計画、在庫計画、設備使用計画、設備修理計画、設備能力、設備現況、工程現況、設備現況、在庫現況、設備稼働・故障現況及び操業者からの操業前提条件の全て或いは一部を表わす入力データを入力データ取り込み部に取り込むデータ取り込み処理と、
    上記入力データ取り込み処理により取り込んだ入力データに基づいて、
    上記生産・物流計画が何時間毎の計画であるかの時間的刻みを表す生産・物流計画の精度を、上記生産・物流計画を作成する対象期間の前半では相対的に細かく設定し、後半では相対的に粗く設定する精度設定処理と、
    上記生産・物流計画を作成する対象期間を設定する対象期間設定処理と、
    上記入力データを用いて、上記生産・物流計画の立案開始日時から上記対象期間設定処理により設定された対象期間分を対象として、混合整数計画法または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムに則り、製品、移動体、設備の処理に伴う作業群の関係、制約を数式で表した数式モデルを構築する数式モデル構築処理と、
    上記構築した数式モデルにおいて、上限制約の設定された変数に対して上限制約から溢れる分の値を格納する溢れ防止変数を導入し、導入した溢れ防止変数を上記上限制約の上限値に加えた値と、上記上限制約の設定された変数とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する上限制約変更処理と、
    上記構築した数式モデルにおいて、下限制約の設定された変数に対して下限制約を割込む分の値を格納する割込み補填変数を導入し、導入した割込み補填変数を上記下限制約の設定された変数に加えた値と、上記下限制約の下限値とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する下限制約変更処理と、
    上記数式モデル構築処理により構築した数式モデルを、導入した溢れ防止変数と割込み補填変数を含んだ評価関数を用いて、混合整数計画法または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムにより評価関数を最大または最小にして最適化或いは準最適化問題として解くことにより生産・物流計画を求める生産・物流計画求解処理と、
    上記生産・物流計画求解処理により求めた生産・物流計画の内で計画を採用して確定する確定期間を設定する確定期間設定処理と、
    上記確定期間設定処理により設定した確定期間分だけ上記生産・物流計画求解処理により求めた生産・物流計画を採用して確定する生産・物流計画確定処理と、
    上記確定した生産・物流計画を表示部に表示する表示処理と、を生産・物流計画作成装置の計画作成部により行い、
    上記生産・物流計画確定処理により確定した生産・物流計画の確定期間が経過した直後の日時を新たな立案開始日時として設定し、上記生産・物流計画確定処理により既に確定した生産・物流計画に基づいて上記数式モデルを構築する処理と、上記構築した数式モデルに基づいて生産・物流計画を求める処理と、上記求めた生産・物流計画のうち、上記確定期間設定処理により設定した確定期間分の生産・物流計画だけを採用して生産・物流計画を確定する処理とにより、上記新たな立案開始日時から新たな確定期間分の生産・物流計画を確定する一連の処理を、順次設定する新たな立案開始日時についてそれぞれ行うことで、所望する期間分の生産・物流計画を作成する処理と、上記所望する期間分の生産・物流計画を表示部に表示する処理と、を生産・物流計画作成装置の計画作成部により行うことを特徴とする生産・物流計画作成方法。
  2. 上記数式モデルを、評価関数を用いて最適化或いは準最適化問題として解く処理をした際に、上記評価関数による評価値が設定した範囲を外れる場合、制約式の一部を変更して再度数式モデルを構築し、最適化或いは準最適化問題として解く処理をし直すことを特徴とする請求項1に記載の生産・物流計画作成方法。
  3. 上記生産・物流計画を作成する際に、製品受入計画、製品出荷計画、在庫計画、設備使用計画、設備修理計画を含む生産・物流計画の一部を前もって指定することを特徴とする請求項1または2に記載の生産・物流計画作成方法。
  4. 異なる複数工程経路または搬送経路で複数製品を複数の設備で処理または複数の移動体で搬送し、且つ各製品が異なる複数工程経路または搬送経路を選択可能な製造プロセス・搬送において、対象工程または経路における生産計画または物流計画を作成するための生産・物流計画作成装置であって、
    上記製造プロセス・搬送における製品受入計画、製品出荷計画、在庫計画、設備使用計画、設備修理計画、設備能力、設備現況、工程現況、設備現況、在庫現況、設備稼働・故障現況及び操業者からの操業前提条件の全て或いは一部を表わす入力データを入力データ取り込み部に取り込む入力データ取り込み手段と、
    上記入力データ取り込み手段により取り込まれた入力データに従い、生産・物流計画が何時間毎の計画であるかの時間的刻みを表す生産・物流計画の精度を、上記生産・物流計画を作成する対象期間の前半では相対的に細かく設定し、後半では相対的に粗く設定する精度設定手段と、
    上記生産・物流計画を作成する対象期間を設定する対象期間設定手段と、
    上記入力データを用いて記生産計画または物流計画の立案開始日時から上記対象期間設定手段により設定された対象期間分を対象として、混合整数計画法または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムに則り、製品、移動体、設備の処理に伴う作業群の関係、制約を数式で表した数式モデルを構築する数式モデル構築手段と、
    上記構築した数式モデルにおいて、上限制約の設定された変数に対して上限制約から溢れる分の値を格納する溢れ防止変数を導入し、導入した溢れ防止変数を上記上限制約の上限値に加えた値と、上記上限制約の設定された変数とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する上限制約変更手段と、
    上記構築した数式モデルにおいて、下限制約の設定された変数に対して下限制約を割込む分の値を格納する割込み補填変数を導入し、導入した割込み補填変数を上記下限制約の設定された変数に加えた値と、上記下限制約の下限値とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する下限制約変更手段と、
    上記数式モデル構築手段により構築した数式モデルを、導入した溢れ防止変数と割込み補填変数を含んだ評価関数を用いて、混合整数計画法または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムにより評価関数を最大または最小にして最適化或いは準最適化問題として解くことにより生産・物流計画を求める生産・物流計画求解手段と、
    上記生産・物流計画求解手段により求めた生産・物流計画の内で計画を採用して確定する確定期間を設定する確定期間設定手段と、
    上記確定期間設定手段により設定した確定期間分だけ上記生産・物流計画求解手段により求めた生産・物流計画を採用して確定する生産・物流計画確定手段と、
    上記確定した生産・物流計画を表示部に表示する表示手段と、からなり、
    上記生産・物流計画確定手段により確定した生産・物流計画の確定期間が経過した直後の日時を新たな立案開始日時として設定し、上記生産・物流計画確定手段により既に確定した生産・物流計画に基づいて上記数式モデルを構築し、上記構築した数式モデルに基づいて生産・物流計画を求め、上記求めた生産・物流計画のうち、上記確定期間設定手段により設定した確定期間分の生産・物流計画だけを採用して生産・物流計画を確定することにより、上記新たな立案開始日時から新たな確定期間分の生産・物流計画を確定する一連の処理を、順次設定する新たな立案開始日時についてそれぞれ行うことで、所望する期間分の生産・物流計画を作成し、上記所望する期間分の生産・物流計画を表示部に表示ることを特徴とする生産・物流計画作成装置。
  5. 上記数式モデルを、評価関数を用いて最適化或いは準最適化問題として解く処理をした際に、上記評価関数による評価値が設定した範囲を外れているか否かを判断する判断手段と、
    上記判断手段により上記評価関数による評価値が設定した範囲を外れている場合に、 約式の一部を変更して再度数式モデルを構築し、最適化或いは準最適化問題として上記数式モデルを解く処理をし直す生産・物流計画再求解手段とを更に備えたことを特徴とする請求項に記載の生産・物流計画作成装置。
  6. 上記生産・物流計画を作成する際に、製品受入計画、製品出荷計画、在庫計画、設備使用計画、設備修理計画を含む生産・物流の計画の一部を前もって指定する手段を備えたことを特徴とする、請求項4または5に記載の生産・物流計画作成装置。
  7. 異なる複数工程経路または搬送経路で複数製品を複数の設備で処理または複数の移動体で搬送し、且つ各製品が異なる複数工程経路または搬送経路を選択可能な製造プロセス・搬送において、対象工程または経路における生産計画または物流計画を作成するための生産・物流計画作成のためのコンピュータプログラムであって、
    上記製造プロセス・搬送における製品受入計画、製品出荷計画、在庫計画、設備使用計画、設備修理計画、設備能力、設備現況、工程現況、設備現況、在庫現況、設備稼働・故障現況及び操業者からの操業前提条件の全て或いは一部を表わす入力データを入力データ取り込み部に取り込むデータ取り込み処理と、
    上記入力データ取り込み処理により取り込んだ入力データに基づいて、
    上記生産・物流計画が何時間毎の計画であるかの時間的刻みを表す生産・物流計画の精度を、上記生産・物流計画を作成する対象期間の前半では相対的に細かく設定し、後半では相対的に粗く設定する精度設定処理と、
    上記生産・物流計画を作成する対象期間を設定する対象期間設定処理と、
    上記入力データを用いて、上記生産・物流計画の立案開始日時から上記対象期間設定処理により設定された対象期間分を対象として、混合整数計画法または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムに則り、製品、移動体、設備の処理に伴う作業群の関係、制約を数式で表した数式モデルを構築する数式モデル構築処理と、
    上記構築した数式モデルにおいて、上限制約の設定された変数に対して上限制約から溢れる分の値を格納する溢れ防止変数を導入し、導入した溢れ防止変数を上記上限制約の上限値に加えた値と、上記上限制約の設定された変数とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する上限制約変更処理と、
    上記構築した数式モデルにおいて、下限制約の設定された変数に対して下限制約を割込む分の値を格納する割込み補填変数を導入し、導入した割込み補填変数を上記下限制約の設定された変数に加えた値と、上記下限制約の下限値とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する下限制約変更処理と、
    上記数式モデル構築処理により構築した数式モデルを、導入した溢れ防止変数と割込み補填変数を含んだ評価関数を用いて、混合整数計画法または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムにより評価関数を最大または最小にして最適化或いは準最適化問題として解くことにより生産・物流計画を求める生産・物流計画求解処理と、
    上記生産・物流計画求解処理により求めた生産・物流計画の内で計画を採用して確定する確定期間を設定する確定期間設定処理と、
    上記確定期間設定処理により設定した確定期間分だけ上記生産・物流計画求解処理により求めた生産・物流計画を採用して確定する生産・物流計画確定処理と、
    上記確定した生産・物流計画を表示部に表示する表示処理と、をコンピュータに実行させ、
    上記生産・物流計画確定処理により確定した生産・物流計画の確定期間が経過した直後の日時を新たな立案開始日時として設定し、上記生産・物流計画確定処理により既に確定した生産・物流計画に基づいて上記数式モデルを構築する処理と、上記構築した数式モデルに基づいて生産・物流計画を求める処理と、上記求めた生産・物流計画のうち、上記確定期間設定処理により設定した確定期間分の生産・物流計画だけを採用して生産・物流計画を確定する処理とにより、上記新たな立案開始日時から新たな確定期間分の生産・物流計画を確定する一連の処理を、順次設定する新たな立案開始日時についてそれぞれ行うことで、所望する期間分の生産・物流計画を作成する処理と、上記所望する期間分の生産・物流計画を表示部に表示する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  8. 上記請求項7に記載のコンピュータプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  9. 異なる複数工程経路または搬送経路で複数製品を複数の設備で処理または複数の移動体で搬送し、且つ各製品が異なる複数工程経路または搬送経路を選択可能な製造プロセス・搬送において、対象工程または経路における物流を制御するための物流制御方法であって、
    上記製造プロセス・搬送における製品受入計画、製品出荷計画、在庫計画、設備使用計画、設備修理計画、設備能力、設備現況、工程現況、設備現況、在庫現況、設備稼働・故障現況及び操業者からの操業前提条件の全て或いは一部を表わす入力データを入力データ取り込み部に取り込む入力データ取り込み処理と、
    上記入力データ取り込み処理により取り込んだ入力データに基づいて、
    上記生産・物流計画が何時間毎の計画であるかの時間的刻みを表す生産・物流計画の精度を、上記生産・物流計画を作成する対象期間の前半では相対的に細かく設定し、後半では相対的に粗く設定する精度設定処理と、
    上記生産・物流計画を作成する対象期間を設定する対象期間設定処理と、
    上記入力データを用いて、上記生産・物流計画の立案開始日時から上記対象期間設定処理により設定された対象期間分を対象として、混合整数計画法または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムに則り、製品、移動体、設備の処理に伴う作業群の関係、制約を数式で表した数式モデルを構築する数式モデル構築処理と、
    上記構築した数式モデルにおいて、上限制約の設定された変数に対して上限制約から溢れる分の値を格納する溢れ防止変数を導入し、導入した溢れ防止変数を上記上限制約の上限値に加えた値と、上記上限制約の設定された変数とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する上限制約変更処理と、
    上記構築した数式モデルにおいて、下限制約の設定された変数に対して下限制約を割込む分の値を格納する割込み補填変数を導入し、導入した割込み補填変数を上記下限制約の設定された変数に加えた値と、上記下限制約の下限値とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する下限制約変更処理と、
    上記数式モデル構築処理により構築した数式モデルを、導入した溢れ防止変数と割込み補填変数を含んだ評価関数を用いて、混合整数計画または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムにより評価関数を最大または最小にして最適化或いは準最適化問題として解くことにより、生産・物流計画を求める生産・物流計画求解処理と、
    上記生産・物流計画求解処理により求めた生産・物流計画の内で計画を採用して確定する確定期間を設定する確定期間設定処理と、
    上記確定期間設定処理により設定した確定期間分だけ上記生産・物流計画を採用して確定する生産・物流計画確定処理と、
    上記確定した生産・物流計画を表示部に表示する表示処理と、を生産・物流計画作成装置の計画作成部により行い、
    上記生産・物流計画確定処理により確定した生産・物流計画の確定期間が経過した直後の日時を新たな立案開始日時として設定し、上記生産・物流計画確定処理により既に確定した生産・物流計画に基づいて上記数式モデルを構築する処理と、上記構築した数式モデルに基づいて生産・物流計画を求める処理と、上記求めた生産・物流計画のうち、上記確定期間設定処理により設定した確定期間分の生産・物流計画だけを採用して生産・物流計画を確定する処理とにより、上記新たな立案開始日時から新たな確定期間分の生産・物流計画を確定する一連の処理を、順次設定する新たな立案開始日時についてそれぞれ行うことで、所望する期間分の生産・物流計画を作成する処理と、上記所望する期間分の生産・物流計画を表示部に表示する処理と、生産・物流計画作成装置の計画作成部により行い、
    上記作成した生産・物流計画に基づいて、上記製造プロセス・搬送の対象となる工程における物流を制御することを特徴とする物流制御方法。
  10. 上記数式モデルを、評価関数を用いて最適化或いは準最適化問題として解く処理をした際に、上記評価関数による評価値が設定した範囲を外れる場合、制約式の一部を変更して再度数式モデルを構築し、最適化或いは準最適化問題として解く処理をし直すことを特徴とする請求項に記載の物流制御方法。
  11. 上記生産・物流計画を作成する際に、製品受入計画、製品出荷計画、在庫計画、設備使用計画、設備修理計画を含む生産・物流の計画の一部を前もって指定することを特徴とする請求項9または10に記載の物流制御方法。
  12. 異なる複数工程経路または搬送経路で複数製品を複数の設備で処理または複数の移動体で搬送し、且つ各製品が異なる複数工程経路または搬送経路を選択可能な製造プロセス・搬送において、対象工程または経路における物流を制御するための物流制御装置であって、
    上記製造プロセス・搬送における製品受入計画、製品出荷計画、在庫計画、設備使用計画、設備修理計画、設備能力、設備現況、工程現況、設備現況、在庫現況、設備稼働・故障現況、及び、操業者からの操業前提条件の全て或いは一部を表わす入力データを入力データ取り込み部に取り込む入力データ取り込み手段と、
    上記入力データ取り込み手段により取り込まれた入力データに従い、生産・物流計画が何時間毎の計画であるかの時間的刻みを表す生産・物流計画の精度を、上記生産・物流計画を作成する対象期間の前半では相対的に細かく設定し、後半では相対的に粗く設定する精度設定手段と、
    上記生産・物流計画を作成する対象期間を設定する対象期間設定手段と、
    上記入力データを用いて上記生産計画または物流計画の立案開始日時から上記対象期間設定手段により設定された対象期間分を対象として、混合整数計画法または3次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムに則り、製品、移動体、設備の処理に伴う作業群の関係、制約を数式で表した数式モデルを構築する数式モデル構築手段と、
    上記構築した数式モデルにおいて、上限制約の設定された変数に対して上限制約から溢れる分の値を格納する溢れ防止変数を導入し、導入した溢れ防止変数を上記上限制約の上限値に加えた値と、上記上限制約の設定された変数とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する上限制約変更手段と、
    上記構築した数式モデルにおいて、下限制約の設定された変数に対して下限制約を割込む分の値を格納する割込み補填変数を導入し、導入した割込み補填変数を上記下限制約の設定された変数に加えた値と、上記下限制約の下限値とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する下限制約変更手段と、
    上記数式モデル構築手段により構築された数式モデルを、導入した溢れ防止変数と割込み補填変数を含んだ評価関数を用いて、混合整数計画法または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムにより評価関数を最大または最小にして最適化或いは準最適化問題として解くことにより生産・物流計画を求める生産・物流計画求解手段と、
    上記生産・物流計画求解手段により求めた生産・物流計画の内で計画を採用して確定する確定期間を設定する確定期間設定手段と、
    上記確定期間設定手段により設定した確定期間分だけ上記生産・物流計画を採用して確定する生産・物流計画確定手段と、
    上記確定した生産・物流計画を表示部に表示する表示手段と、からなり、
    上記生産・物流計画確定手段により確定した生産・物流計画の確定期間が経過した直後の日時を新たな立案開始日時として設定し、上記生産・物流計画確定手段により既に確定した生産・物流計画に基づいて上記数式モデルを構築し、構築した数式モデルに基づいて生産・物流計画を求め、求めた生産・物流計画のうち、上記確定期間設定手段により設定した確定期間分の生産・物流計画だけを採用して確定することにより、上記新たな立案開始日時から新たな確定期間分の生産・物流計画を確定する一連の処理を、順次設定する新たな立案開始日時についてそれぞれ行うことで、所望する期間分の生産・物流計画を作成して、上記所望する期間分の生産・物流計画を表示部に表示し
    上記作成した生産・物流計画に基づいて、上記製造プロセス・搬送の対象となる工程における物流を制御することを特徴とする物流制御装置。
  13. 上記数式モデルを、評価関数を用いて最適化或いは準最適化問題として解く処理をした際に、上記評価関数による評価値が設定した範囲を外れているか判断する判断手段と、
    上記判断手段により上記評価関数による評価値が設定した範囲を外れている場合に、制約式の一部を変更して再度数式モデルを構築し、最適化或いは準最適化問題として上記数式モデルを解く処理をし直す生産・物流計画再求解手段とを更に備えたことを特徴とする請求項12に記載の物流制御装置。
  14. 上記生産・物流計画を作成する際に、製品受入計画、製品出荷計画、在庫計画、設備使用計画、設備修理計画を含む上記生産・物流の計画の一部を前もって意図的に指定する手段を備えたことを特徴とする、請求項12または13に記載の物流制御装置。
  15. 異なる複数工程経路または搬送経路で複数製品を複数の設備で処理または複数の移動体で搬送し、且つ各製品が異なる複数工程経路または搬送経路を選択可能な製造プロセス・搬送において、対象工程または経路における物流を制御するための工程をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、
    上記製造プロセス・搬送における製品受入計画、製品出荷計画、在庫計画、設備使用計画、設備修理計画、設備能力、設備現況、工程現況、設備現況、在庫現況、設備稼働・故障現況及び操業者からの操業前提条件の全て或いは一部を表わす入力データを入力データ取り込み部に取り込むデータ取り込み処理と、
    上記入力データ取り込み処理により取り込んだ入力データに基づいて、
    上記生産・物流計画が何時間毎の計画であるか時間的刻みを表す生産・物流計画の精度を、上記生産・物流計画を作成する対象期間の前半では相対的に細かく設定し、後半では相対的に粗く設定する精度設定処理と、
    上記生産・物流計画を作成する対象期間を設定する対象期間設定処理と、
    上記入力データを用いて、上記生産・物流計画の立案開始日時から上記対象期間設定処理により設定された対象期間分を対象として、混合整数計画法または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムに則り、製品、移動体、設備の処理に伴う作業群の関係、制約を数式で表した数式モデルを構築する数式モデル構築処理と、
    上記構築した数式モデルにおいて、上限制約の設定された変数に対して上限制約から溢れる分の値を格納する溢れ防止変数を導入し、導入した溢れ防止変数を上記上限制約の上限値に加えた値と、上記上限制約の設定された変数とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する上限制約変更処理と、
    上記構築した数式モデルにおいて、下限制約の設定された変数に対して下限制約を割込む分の値を格納する割込み補填変数を導入し、導入した割込み補填変数を上記下限制約の設定された変数に加えた値と、上記下限制約の下限値とが等しくなる制約に変更することで解なしを防止する下限制約変更処理と、
    上記数式モデル構築処理により構築した数式モデルを、導入した溢れ防止変数と割込み補填変数を含んだ評価関数を用いて、混合整数計画法または2次計画法、或いはタブサーチまたは遺伝的アルゴリズムにより評価関数を最大または最小にして最適化或いは準最適化問題として解くことにより生産・物流計画を求める生産・物流計画求解処理と、
    上記生産・物流計画求解処理により求めた生産・物流計画の内で計画を採用して確定する確定期間を設定する確定期間設定処理と、
    上記確定期間設定処理により設定した確定期間分だけ上記生産・物流計画求解処理により求めた生産・物流計画を採用して確定する生産・物流計画確定処理と、
    上記確定した生産・物流計画を表示部に表示する表示処理と、をコンピュータに実行させ、
    上記生産・物流計画確定処理により確定した生産・物流計画の確定期間が経過した直後の日時を新たな立案開始日時として設定し、上記生産・物流計画確定処理により既に確定した生産・物流計画に基づいて上記数式モデルを構築する処理と、上記構築した数式モデ ルに基づいて生産・物流計画を求める処理と、上記求めた生産・物流計画のうち、上記確定期間設定処理により設定した確定期間分の生産・物流計画だけを採用して生産・物流計画を確定する処理とにより、上記新たな立案開始日時から新たな確定期間分の生産・物流計画を確定する一連の処理を、順次設定する新たな立案開始日時についてそれぞれ行うことで、所望する期間分の生産・物流計画を作成する処理と、上記所望する期間分の生産・物流計画を表示部に表示する処理とをコンピュータに実行させ、
    上記作成した生産・物流計画に基づいて、上記製造プロセス・搬送の対象となる工程における物流の制御をコンピュータに実行させるようにしたことを特徴とするコンピュータプログラム。
  16. 請求項15に記載のコンピュータプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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