JP4478194B2 - 配合計画作成装置、方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、複数種の配合原材料を入荷して混合する配合計画を作成するのに利用して好適な配合計画作成装置、方法及びプログラムに関する。
鉄鋼を始めとする多くの産業においては、購入した種々の性状を有する多種類の配合原材料を混合して、混合後の性状を一定範囲内に収めることが求められる。また、配合計画を作成するに際して、費用が重要な指標として判断され、購入費用や製造費用、更には原材料を輸送する輸送費用等の最小化が求められる。ここで、鉄鋼における原材料の多くは外国の鉱山から購入するため、原材料を船舶で輸送している。このため、船舶での原材料の輸送に掛かる費用であるフレートが主な輸送費用となる。更に、輸送された原材料に関しては、原材料を荷揚げする揚港である製鉄所(或いは単に「所」とも呼ぶ)において、配合原材料の在庫が切れないように、配合割合を変化させながら複数日に亘って配合を計画することが求められる。
上記の要求を満たすような配合計画を実現するためには、購入した多種類の配合原材料の、種々の性状、多種類の配合原材料の在庫情報、購入費用、輸送費用等の、膨大な情報量を把握しなくてはならない。そのため、人手で配合計画を作成するには、これら膨大な情報量の全てを把握した上で配合を決定しなければならず、膨大な時間を要していた。また、情報が変化した際への応答性の低さに伴い、現実には混合後の性状が求められる範囲に収まらない等の問題が発生していた。
従来、この種の配合を決定する技術として様々な手法が提案されている。例えば、特許文献1の「原料炭の配合決定方法」に開示されているように、適当な初期値を入力した後で、配合割合等を一定の刻み幅で変動させることを繰り返すことで、品質を満足しながら、費用をミニマム化することを可能にする手法がある。
また、特許文献2の「セメントクリンカ焼成用原料の混合比率算出方法」に開示されているように、線形計画法を用いて最適化した配合を計画する方法がある。
特開平01−104688号公報 特開2001−146441号公報
上記特許文献1の「原料炭の配合決定方法」に開示されているように、再計算の繰り返しを用いて配合計画を作成する手法では、満足できる結果が得られるまでに、(1)設定された刻み幅に基づき、配合割合を変えながら計算を行い、その結果の評価を何回も繰り返し行う必要があった。そのため、(2)配合原材料の種類が多い場合では配合計画を作成するのに多くの時間がかかってしまう、(3)繰り返し手法で収束計算をしているため、必ずしも費用のミニマム化にはならない、(4)配合原材料の在庫が考慮されておらず、在庫を切らさないように、複数日に亘る配合計画を作成することは不可能である、(5)原材料の運搬に必要な輸送費用が考慮されていない、等の問題点があった。
また、上記特許文献2の「セメントクリンカ焼成用原料の混合比率算出方法」に開示されているように、線形計画法を用いて配合計画を作成する手法では、(1)性状を満足することのみを目標としており、輸送費用を含む費用をミニマム化する手法は提案されていない、(2)始在庫量、入荷財源等の情報に基づいて、複数日に亘って配合計画を作成することが求められるが、在庫を考慮して在庫を切らさないように、複数日の配合を計画することは全く考慮されていない、等の問題点があった。
上記理由により、上記特許文献1、2においては、在庫を切らさないようにするとともに性状を満足し、かつ、費用を最小化して、複数日分の配合計画を作成するには至らない。
ここで、原材料の購入計画、原材料を輸送する配船計画は、配合計画を元に作成されることが一般的である。しかし、配合計画で輸送費用を考慮せずに計画を作成した場合には、輸送費用が高い原材料を使用する配合計画が作成される危険性があり、この場合、どの様に輸送を工夫しても、輸送費用を安くすることは困難である。例えば、品質がほぼ同一の原材料X,Yがあり、揚港(製鉄所)A,Bでは原材料X,Yどちらでの使用も可能な場合、揚港Aに原材料Xを輸送する費用が20$/トン、原材料Yを輸送する費用40$/トン、揚港Bに原材料X輸送する費用が40$/トン、原材料Yを輸送する費用20$/トンである場合、輸送費用が考慮されていない場合、本来揚港Aで原材料X、揚港Bで原材料Yを使用する計画を立てる方が輸送費用の観点から良い計画である筈が、揚港Aで原材料Y、揚港Bで原材料Xを使用する計画を立ててしまう危険性がある。
このため、費用を考慮する場合には、配合原材料の購入費用はもちろん、その輸送費用も考慮すべきである。上記特許文献1、2においては、この輸送費用が考慮されていない問題点があった。
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、複数種の配合原材料を入荷して混合する配合計画を作成するに際して、配合原材料の需給バランス、及び、混合後の性状の要求を満たし、かつ、輸送費用まで含めた費用を抑えるようにして複数日に亘る配合計画を作成できるようにすることを目的とする。
本発明の配合計画作成装置は、複数種の配合原材料を山元より輸送して入荷して混合する配合計画を作成する際に、少なくとも一部の該配合原材料を輸送する船舶が決定されていない場合に配合計画を作成する配合計画作成装置であって、配合原材料の需給状態及び混合後の性状を計算するシミュレータと、配船計画による入荷量を含む配合原材料の入荷予定、配合原材料の在庫状況、配合原材料の性状、配合原材料の単価を表す購入費用情報、船舶を利用する際の輸送費用情報を含むデータを取込むデータ取込み手段と、配合原材料の需給バランス制約を表す数式モデル、及び、混合後の性状制約を表す数式モデルを構築するモデル構築手段と、前記配船計画の項目である、配合原材料を積載する港である積港、積銘柄、積量、配合原材料を荷揚げする港である揚港、揚銘柄、揚量のうち固定化されていて変更できないものを抽出する抽出手段と、前記モデル構築手段により構築された数式モデルを用いて、配合原材料の購入費用及び、前記該配合原材料を輸送する船舶が決定されている場合には正確な輸送費用に関して、また、該船舶が決定されていない場合には概算の輸送費用に関して構築された目的関数に基づいて最適化計算を行い、前記シミュレータに対する指示を算出する最適化計算手段と、前記シミュレータによるシミュレーション結果である配合計画を出力する出力手段とを備え、前記データ取込み手段により取込む輸送費用情報には正確な輸送費用である船舶別・積港別・揚港別フレートの情報と、概算の輸送費用である銘柄別・揚港別見做しフレートの情報とが含まれており、前記抽出手段により抽出された固定化されている項目に、少なくとも積港、積銘柄、積量、揚港が含まれている場合、即ち、前記該配合原材料を輸送する船舶が決定されている場合は、前記最適化計算手段において前記船舶別・積港別・揚港別フレートを用い、積港、積銘柄、積量、揚港のいずれかが含まれていない場合、即ち、該船舶が決定されていない場合は、前記銘柄別・揚港別見做しフレートを用いることが決定されることを特徴とする。
本発明の配合計画作成方法は、複数種の配合原材料を山元より輸送して入荷して混合する配合計画を作成する際に、少なくとも一部の該配合原材料を輸送する船舶が決定されていない場合に配合計画を作成する配合計画作成方法であって、データ取込み手段により、配船計画による入荷量を含む配合原材料の入荷予定、配合原材料の在庫状況、配合原材料の性状、配合原材料の単価を表す購入費用情報、船舶を利用する際の輸送費用情報を含むデータを取込むステップと、モデル構築手段により、配合原材料の需給バランス制約を表す数式モデル、及び、混合後の性状制約を表す数式モデルを構築するステップと、前記配船計画の項目である、配合原材料を積載する港である積港、積銘柄、積量、配合原材料を荷揚げする港である揚港、揚銘柄、揚量のうち固定化されていて変更できないものを抽出する抽出ステップと、最適化計算手段により、前記構築された数式モデルを用いて、配合原材料の購入費用及び、前記該配合原材料を輸送する船舶が決定されている場合には正確な輸送費用に関して、また、該船舶が決定されていない場合には概算の輸送費用に関して構築された目的関数に基づいて最適化計算を行い、配合原材料の需給状態及び混合後の性状を計算するシミュレータに対する指示を算出するステップと、出力手段により、前記シミュレータによるシミュレーション結果である配合計画を出力するステップとを有し、前記データを取込むステップにより取込む輸送費用情報には正確な輸送費用である船舶別・積港別・揚港別フレートの情報と、概算の輸送費用である銘柄別・揚港別見做しフレートの情報とが含まれており、前記抽出ステップにより抽出された固定化されている項目に、少なくとも積港、積銘柄、積量、揚港が含まれている場合、即ち、前記該配合原材料を輸送する船舶が決定されている場合は、前記最適化計算手段において前記船舶別・積港別・揚港別フレートを用い、積港、積銘柄、積量、揚港のいずれかが含まれていない場合、即ち、該船舶が決定されていない場合は、前記銘柄別・揚港別見做しフレートを用いることが決定されることを特徴とする。
本発明のプログラムは、複数種の配合原材料を山元より輸送して入荷して混合する配合計画を作成する際に、少なくとも一部の該配合原材料を輸送する船舶が決定されていない場合に配合計画を作成する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、配合原材料の需給状態及び混合後の性状を計算するシミュレータと、配船計画による入荷量を含む配合原材料の入荷予定、配合原材料の在庫状況、配合原材料の性状、配合原材料の単価を表す購入費用情報、船舶を利用する際の輸送費用情報を含むデータを取込むデータ取込み手段と、配合原材料の需給バランス制約を表す数式モデル、及び、混合後の性状制約を表す数式モデルを構築するモデル構築手段と、前記配船計画の項目である、配合原材料を積載する港である積港、積銘柄、積量、配合原材料を荷揚げする港である揚港、揚銘柄、揚量のうち固定化されていて変更できないものを抽出する抽出手段と、前記モデル構築手段により構築された数式モデルを用いて、配合原材料の購入費用及び、前記該配合原材料を輸送する船舶が決定されている場合には正確な輸送費用に関して、また、該船舶が決定されていない場合には概算の輸送費用に関して構築された目的関数に基づいて最適化計算を行い、前記シミュレータに対する指示を算出する最適化計算手段と、前記シミュレータによるシミュレーション結果である配合計画を出力する出力手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記データ取込み手段により取込む輸送費用情報には正確な輸送費用である船舶別・積港別・揚港別フレートの情報と、概算の輸送費用である銘柄別・揚港別見做しフレートの情報とが含まれており、前記抽出手段により抽出された固定化されている項目に、少なくとも積港、積銘柄、積量、揚港が含まれている場合、即ち、前記該配合原材料を輸送する船舶が決定されている場合は、前記最適化計算手段において前記船舶別・積港別・揚港別フレートを用い、積港、積銘柄、積量、揚港のいずれかが含まれていない場合、即ち、該船舶が決定されていない場合は、前記銘柄別・揚港別見做しフレートを用いることが決定されることを特徴とする
本発明によれば、複数種の配合原材料を入荷して混合する配合計画を作成するに際して、配合原材料の需給バランス、及び、混合後の性状の要求を満たし、かつ、輸送費用まで含めた費用を抑えるようにして複数日に亘る配合計画を作成することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る配合計画作成装置を含むシステム構成例を示す図である。図1に示すように、配合計画作成装置100は、配合計画を作成するに際して、配合計画を立案する上で必要となる計画作成期間、配船計画による入荷量を含む配合原材料の入荷予定、配合原材料の在庫状況、配合原材料の性状、配合原材料の単価を表す購入費用情報、船舶を利用する際の輸送費用情報を含む制約条件、前提条件のデータを操業者が設定する或いはプロセスコンピュータ(プロコン)105又はビジネスコンピュータ(ビジコン)106から取込む。
配合計画作成装置100は、多種類(複数銘柄)の配合原材料を入荷して混合する混合計画を、シミュレーションを実行して作成するものであり、配合原材料の需給バランス制約、混合後の性状制約を満たすように、配合計画として各銘柄の使用量(配合割合)、入荷量を求める。配合計画作成装置100では、詳細は後述するが、LP(線形計画法)、MIP(混合整数計画法)、QP(2次計画法)等の数理計画法を用いて、配合原材料の需給バランス制約を表す数式モデル(「需給バランスモデル」とも称する)、及び、混合後の性状制約を表す数式モデル(「性状モデル」とも称する)を構築することにより配合計画の最適化を図る。
表示部103では、配合計画作成装置100で求められた各銘柄の使用量(配合割合)、入荷量、在庫推移グラフ、各種帳票を表示する。
操業者評価部104では、求められた配合計画を様々な観点(例えば、在庫推移、性状等)から操業者が評価し、満足のいく結果でなければ必要に応じて配合割合等を修正する。その際に、必要に応じて目的関数の重みや評価の指標を変えたり、数式モデルを構築する対象期間・計画確定期間を変えたりする。また、全部の或いは指定した処理のみ使用量の固定をする等、操業者の意志を反映させられるようにしている。そして、配合計画作成装置100で再度配合計画を作成し直す。
図2は、本実施形態に係る配合計画作成装置100の基本的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、配合計画作成装置100は、シミュレータ(在庫推移シミュレータ201、性状シミュレータ202)、モデル構築部(需給バランスモデル構築部203、性状モデル構築部204)、最適化計算手段として機能する計画部205を含んで構成され、更に入出力部を併せ持つ。
在庫推移シミュレータ201は、各配合原材料の需給状態(在庫推移)を計算するシミュレータである。性状シミュレータ202は、配合原材料を混合した後の性状を計算するシミュレータである。在庫推移シミュレータ201、性状シミュレータ202が互いに連動することで、配合原材料の在庫推移、混合後の性状を計算する。
本実施形態においては、配合計画を立案する上で必要となる計画作成期間、配船計画による入荷量を含む配合原材料の入荷予定、配合原材料の在庫状況、配合原材料の性状、配合原材料の単価を表す購入費用情報、船舶を利用する際の輸送費用情報等の入力データ206に基づいて、配合計画の立案開始日時から予め設定された最適化期間分を対象として、予め設定した時間精度に基づいて、LP(線形計画法)、MIP(混合整数計画法)、QP(2次計画法)等の数理計画法等に則り需給バランスモデル構築部203にて需給バランス制約(在庫制約)を表す数式モデルが構築され、性状モデル構築部204により性状制約を表す数式モデルが構築される。
需給バランスモデル構築部203、性状モデル構築部204により構築された数式モデルを用いて、在庫を切らさないようにするとともに要求される性状を満足し、かつ、費用(配合原材料の購入費用及び輸送費用)を最小化して配合計画を作成するように、計画部205により最適化計算を行い、在庫推移シミュレータ201、性状シミュレータ202に対する計算指示を算出する。この計算指示を受けて、在庫推移シミュレータ201は在庫推移をシミュレートし、性状シミュレータ202は性状をシミュレートする。
本実施形態に係る配合計画作成装置によれば、従来のように予め決められたルールに基づいて計算指示が行われるのではなく、計画部205により行われた最適化計算の結果に基づいた計算指示を在庫推移シミュレータ201、性状シミュレータ202に出力するので、そのときの事象に応じた最適な計算指示を確実に行うことが可能となる。
また、例えば、図10に示すように予め設定された計画確定期間分を、在庫推移シミュレータ201、性状シミュレータ202によりシミュレーション終了すると、計画確定期間の最終状態での在庫推移、性状の情報に基づいて需給バランスモデル構築部203により在庫制約を表す数式モデルが構築され、性状モデル構築部204により性状制約を表す数式モデルが構築され、計画部205に与えられる。この在庫推移、性状の情報が与えられると、計画部205は最適化計算を実行する。
以上のようにシミュレータ(在庫推移シミュレータ201、性状シミュレータ202)とモデル構築部(需給バランスモデル構築部203、性状モデル構築部204)と計画部205とを連動させた詳細シミュレーションを実行することで、最適な配合計画を作成することができる。すなわち、本実施形態において行われるシミュレーションは、従来のような所定のルールに基づくシミュレーションではなく、最適化計算の結果に基づいて行われるものであるので、1回のシミュレーションを実行するだけで理論的な最適解を確実に得ることが可能となる。これにより、従来のようにシミュレーション結果を評価してシミュレーションを何回も繰り返して実行する必要がなく、シミュレーション結果207を迅速に、かつ、高精度に作成することができる。したがって、配合計画を作成する対象が大規模であっても実用時間内に作成することが十分に可能である。
また、計画作成期間が長くなると、考慮する期間が長くなり、従来法では問題規模が大きくなるため求解が不可能になる問題があったが、本手法では最適化期間に分割することで、問題規模を小さくすることができるので、計画作成期間が長くなっても問題を解くことが可能となる。上述のようにして得られたシミュレーション結果207を配合計画として出力する。
また、需給バランスモデル構築部203、性状モデル構築部204により構築するモデルの規模が非常に大きい場合や制約条件が非常に多くて複雑な場合でも、在庫推移シミュレータ201、性状シミュレータ202に記載された需給バランス制約、性状制約のうち、配合計画作成に影響が大きい重要な部分のみを需給バランスモデル構築部203、性状モデル構築部204に取込むようにすることで、需給バランスモデル構築部203、性状モデル構築部204の数式モデルの規模を適切な範囲にして、実用的な時間内で最適化計算を行うようにすることができる。在庫推移シミュレータ201、性状シミュレータ202は、考慮すべき需給バランス制約、性状制約を全て記載することができるので、1回のシミュレーションを実行して作成された配合計画は現実に実行可能となることが保証される。
上述したように、本実施形態においては、シミュレータ(在庫推移シミュレータ201、性状シミュレータ202)とモデル構築部(需給バランスモデル構築部203、性状モデル構築部204)と計画部205とを連動させて配合計画を作成するようにしたので、(1)シミュレーションを繰り返して実行せずに配合計画を作成することができる。(2)配合計画作成に影響が大きい重要な部分のみを計画部205に取込むようにすることで計算時間を短縮することができるとともに、(3)大規模問題を解くことが可能になる。
以下、図3〜10を参照して、本実施形態に係る配合計画作成装置100の構成及該装置100を用いて実行する配合計画作成方法の各ステップをより詳細に説明する。図3は、図2を用いて説明した配合計画作成装置100の基本的な構成に対する、配合計画作成装置100の詳細な構成を示す図である。また、図4は、該装置100を用いて実行する配合計画作成方法の各ステップを示すフローチャートである。
配合計画作成の概要を述べると、例えば図5に示すように、複数ある所(揚港)a〜cでの配合原材料(銘柄)の需給バランスを取るとともに(各銘柄A〜Nの在庫を切らさない等)要求される性状を満足し、かつ、費用(配合原材料の購入費用及び輸送費用)を最小化するように、配合計画として所a〜c毎の各銘柄A〜Nの使用量(配合割合)、入荷量を決定する。ここで、所毎に使用量の合計量である予定使用量は、入力データとして与えられるため、配合割合(%)=使用量/予定使用量×100となる。このため、使用量、配合割合の一方が決定されれば、他方が決定されることとなる。
(1)入力データの取込み(図3の入力データ取込み部301、図4のステップS401)
本処理に必要な情報(配船計画による入荷量を含む配合原材料の入荷予定、配合原材料の在庫状況、配合原材料の性状、配合原材料の単価を表す購入費用情報、船舶を利用する際の輸送費用情報等)をオンラインにて読み込み、必要に応じて操業者が修正を加える。
ここで、入力データ取込み部301により取り込まれる配合原材料の入荷予定には、引取目標量に基づく引取計画による入荷予定量、及び、既に配船計画(船舶1隻毎の積港、積港着の日時、積銘柄、積量、揚港、揚港着の日時、揚銘柄、揚量を含む項目について計画)が作成されている場合は、それによる入荷量を表す情報が含まれる。ここで、引取目標量は、山元(積地)別、銘柄別の引取目標量(引取予定量)を表わす情報である。各山元とは銘柄毎に例えば年間どれだけの量を引き取るかについて契約しており、それを月数で割れば月毎の引取目標量が得られる。この引取目標量に近づけるように、入荷することが求められるが、年間で数万トン程度の上下へのぶれは山元との交渉により、許容範囲内となる。また、契約によっては、所定の銘柄については所定の期間は引取しないといった契約も考えられ、そういった情報を含めるようにしてもよい。例えば、原材料Aのある月での引取目標量が5万トンの場合で、引取目標量からの上下へのぶれが年間で6万トン(月当たり5千トン)の場合で、当該月での当該原材料を輸送する船舶が決定されていない場合には、当該月の入荷予定は、上限(入荷予定量上限)5万トン+5千トン、下限(入荷予定量下限)5万トン−5千トンとなる。配合計画を立案する対象となる期間が近づいている場合は、当該原材料を輸送する船舶が既に決定されている場合が多く、例えば当該月に船舶Xで3万トン、船舶Yで2.2万トン原材料を入荷することが決定されている場合は、入荷予定は、3万トン+2.2万トン=5.2万トンとなる。
例えば、図13に示すような配船計画では、例えば、図6に示すような船舶リストにリストアップされている各船舶の運航予定が組まれている。配合原材料の輸送に利用される船舶には、連続航海船(連航船)、不定期船、スポット船(Spot)がある。連航船は、契約期間において連続航海する契約を行っている船舶である。不定期船は、契約期間において契約した航海数又は契約した航海期間のみ航海する契約を行っている船舶である。スポット船は、通常は未契約であるが、スポット的に航海を依頼することができる船舶である。連航船については、傭船コード、契約区分、契約期間(開始日及び終了日)、最大積載量、船名が記載される。不定期船については、傭船コード、契約区分、契約期間(開始日及び終了日)、年間契約数(契約した年間での配船すべき航海数)、又は配船予定年月(契約した配船すべき航海年月)、最大積載量、船名が記載される。これら連航船及び不定期船は船舶を個別にリストアップしているが、スポット船については、船舶の航行できる地域名と、船舶の大きさでリストアップし、傭船コード(地域名と大きさが記述される)、契約区分、最大積載量が記載される。なお、スポット船の船型を表すPmaxはパナマ運河を通過できる船舶(一般にこの船型はパナマックスと呼ばれる)、Capeはケープ岬を通過できる船舶(一般にこの船型はケープサイズと呼ばれる)、VL(Very Large)は大型船であることを意味する。ここで、通常パナマックスとは、長さ900フィート以内、幅106フィート以内の船で、最大積載可能量が6万〜8万トンクラスの船を指す。また通常ケープサイズとは、最大積載か能力が15万〜17万トンクラスの船を指す。配船計画では、船舶リストにリストアップされた船舶について、積港、積港着の日時、積銘柄、積量、揚港、揚港着の日時、揚銘柄、揚量を含む項目について計画が立案されている。
例えば、図13に示す配船計画では、連航船Aの航海No.1は、2007年11月19日21時に積港(X1港)沖に着き、2007年12月13日21時に積港(X1港)のコード「1」で表わされるバースに着岸し、2007年12月14日21時に積港(X1港)を出港する。この際に原材料の銘柄Aを40000t、銘柄Bを35000t積載する。その後、16980分航海して、2007年12月26日16時に揚港(A港)沖に着き、2007年12月27日1時に揚港(A港)のコード「4」で表わされるバースに着岸し、2007年12月28日16時に揚港(A港)を出港する航海である。この際に原材料の銘柄Aを25000t、銘柄Bを15000t荷揚げする。その後、3060分航海して、2007年12月30日19時に揚港(B港)沖に着き、2007年12月30日19時に揚港(B港)のコード「13」で表わされるバースに着岸し、2008年1月1日23時に揚港(B港)を出港する航海である。この際に原材料の銘柄Aを15000t、銘柄Bを20000t荷揚げする。
配合原材料の在庫状況は、計画作成期間の初日における所別、銘柄別の在庫量(トン数)を表す情報である。配合原材料の性状は、配合原材料毎の成分等の性状を表わす情報である。例えば、配合原材料である鉄鉱石の性状としては、Fe2O3、Fe3O4、SiO2、Al2O3等の性状情報が含まれる。
配合原材料の購入費用情報は、山元(積地)別、銘柄別の配合原材料の単価(ドル/ton)を表す情報である。
船舶を利用する際の輸送費用情報には、船舶リストにリストアップされている船舶を利用する場合のフレートを表す情報が含まれる。図7には、船舶(傭船)別・積港(積地)別・揚港(揚地)別フレートのテーブルの例を示す。同図に示すように、船舶リストにリストアップされている各船舶について、傭船コード、積港、1揚港、2揚港、3揚港、フレート(ドル/ton)が記載されている。例えば連航船Aは、積港X1から揚港Aまで航海した場合のフレートが16.00であり、積港X1から揚港A、Bまで航海した場合のフレートが16.24である。なお、フレートのリストからもわかるように、一般的には、連航船を利用した方が不定期船やスポット船を利用するよりもフレートが安い。
また、船舶を利用する際の輸送費用情報には、銘柄別・揚港(揚地)別見做しフレートを表す情報も含まれる。輸送費用は、本来上述した船舶別・積港別・揚港別フレートにより一意的に定まるものである。しかし、入荷に関しては、原材料を積載する船舶が決定されるのは、通常オーストラリアから輸送される原材料であれば入荷する数週間前から1ヶ月程度前、ブラジルであっても2〜3ヶ月間であり、1年間の配合計画等といった長期の計画を立案する場合には、配合計画を立案しようとした時点では3ヶ月先の船舶に関しては、原材料を積載する船舶が未決定の状態となるのが通常である。これら積載する船舶が未決定の原材料に対して、原材料の輸送費用を見積もるために、銘柄別・揚港別フレートが必要となる。ここで、銘柄別・揚港別フレートは、原材料を積載する船舶の選択等によって本来はフレートが異なるため、一意に決定することができない。そこで、銘柄別・揚港別フレートに替え、概算である銘柄別・揚港別見做しフレートの情報を取得する。銘柄別・揚港別見做しフレートとしては、例えば経験等に基づいて設定した銘柄別・揚港別フレート、或いは過去実績から統計的手法、例えば銘柄別・揚港別に過去実績のフレートを収集し、その平均値を銘柄別・揚港別フレートとして見做した銘柄別・揚港別見做しフレートが予めリストアップされている。
以上説明した入力データ取込み部301及びステップS401が、本発明でいうデータ取り込み手段及びそれによる処理の例である。
(2)配合計画作成期間の設定(図3の計画作成期間設定部302、図4のステップS402)
配合計画を作成する期間を設定する。この作成期間は立案者の必要に応じて任意の期間を設定可能とする。ここでは、一例として10日間分を立案する。
(3)配合計画作成時間精度の設定(図3の時間精度設定部303、図4のステップS403)
配合計画を作成する時間精度並びにシミュレーション精度を設定する。この時間精度並びにシミュレーション精度は立案者の必要に応じて個別に任意の精度を設定可能とする。例えば立案の細かな精度を必要とする計画作成期間の前半では精度を細かくし、粗い計画で十分な計画作成期間の後半では精度を粗くすることで、十分な精度と短時間での効率的な計画作成が可能になる。
(4)最適化期間の設定(図3の最適化期間設定部304、図4のステップS404)
配合計画を作成する最適化期間を設定する。この最適化期間は立案者の必要に応じて個別に任意の対象期間を設定可能とする。ここでは、一例として計画作成期間を通して最適化期間は3日間とする。
(5)計画確定期間の設定(図3の計画確定期間設定部305、図4のステップS405)
配合計画を確定する計画確定期間を設定する。この計画確定期間は立案者の必要に応じて個別に任意の期間を設定可能とする。例えば立案の細かな精度を必要とする計画作成期間の前半では計画確定期間を短くし、粗い計画で十分な計画作成期間の後半では計画確定期間を長くすることで、十分な精度と短時間での効率的な計画作成が可能になる。ここでは、一例として、計画確定期間を1日に設定する。この場合は、数式モデルに対する解に基づいてシミュレートした結果得られる配合計画に対しては計画作成期間を通して最初の1日分を確定する。
(6)配合計画の需給バランス制約を数式モデルに定式化(図3の需給バランスモデル構築部306(図2の需給バランスモデル構築部203に相当)、図4のステップS406)
入力データ取込み部301により取込まれたデータの全部又は一部に基づいて、設定した最適化期間分を設定した時間精度で需給バランス制約を数式モデルに定式化する。
各銘柄の使用量を表す変数を下記の(式1)に示すように定義する。また、銘柄の在庫量を表す変数を下記の(式2)に示すように定義する。また、各銘柄の入荷量を表す変数を下記の(式3)に示すように定義する。
Figure 0004478194
Figure 0004478194
Figure 0004478194
需給情報を基に構築した数式モデル、つまり需給バランス制約モデルを以下に示す。各銘柄の在庫量は一定の安全在庫量と呼ばれる値以上あることが要求される。この場合の制約は、下記の(式4)と表される。
Figure 0004478194
また、各銘柄の在庫量は、前日の在庫量、前日の入荷量、前日の使用量より決定される。この場合の関係を表わす制約式は、下記の(式5)と表される。つまり、当日の在庫量は、前日の在庫量と当日に入荷(荷揚)する量を足した値から、当日の使用量を引いた値となる。
Figure 0004478194
また、各銘柄の使用量のある日の合計は、当該日の全銘柄合計に対して予定された使用量と一致する必要がある。この場合の関係を表わす制約式は、下記の(式6)と表される。
Figure 0004478194
また、各種原材料の購買に対する要因等から操業者は目標とする配合割合を設定し、左記与えた目標とする配合割合に近い配合割合に配合計画が作成されることを求める。つまり配合割合が操業者の想定と大きくかけ離れると、想定した購買量を満たせなくなったり、購買量を越えたり、また操業設備に無理な操業を及ぼすことが想定されるため、目標として与えた配合割合に近い配合割合が出力されることが必要となる。上記機能を実現するための制約を以下に示す。つまり、銘柄の使用量から使用目標量(目標とする配合割合)(定数)を引いた値を、使用目標量からの溢れ量の変数として定義する。ここで、使用量と使用目標量は近い量を取る程良い計画であるため、この溢れ量は少ない程良い。上記理由のため、後述する様にこの溢れ量は、目的関数の項目として追加され、最小化される。同様に銘柄の使用目標量から使用量を引いた値を、使用目標量からの不足量の変数として定義する。ここで、使用量と使用目標量は近い量を取る程良い計画であるため、この不足量は少ない程良い。上記理由のため、後述する様にこの不足は、目的関数の項目として追加され、最小化される。この場合、各銘柄の使用量、使用目標量、溢れ量、不足量との関係を表わす制約式は下記の(式7)と表わされる。つまり、使用量から溢れ量を引くか、或いは不足量を足すと使用目標量と一致する。
Figure 0004478194
更に、前日の配合割合とその翌日の配合割合が大きく乖離すると、操業に困難を来たす。つまり、別原材料を使用するための段取り時間の増加や、設備の故障の原因となる。このため、前日の配合割合とその翌日の配合割合が大きく乖離することがない配合計画が、作成されることを求める。上記機能を実現するため、銘柄の当該日の使用量と前日の使用量の差の上限の量を表わす変数を下記の(式8)に示すように定義する。
Figure 0004478194
この変数を用いて上記を実現するための制約を以下に示す。つまり、銘柄の当該日の使用量から当該日前日の使用を引いた値は、当該日の使用量と当該日前日の使用量の差以下とする。ここで、当該日の使用量と当該日前日の使用量は近い量を取る程良い計画であるため、この使用量の差は少ない程良い。上記理由のため、後述する様にこの溢れ量は、目的関数の項目として追加され、最小化される。同様に、銘柄の当該日前日の使用量から当該日の使用を引いた値に関しても、制約式として定式化する。
Figure 0004478194
また、各銘柄の入荷量は、入荷予定量として与えられた量の範囲内に入っていることが要求される。この場合の関係を表わす制約式は、下記の(式10)、(式11)と表される。つまり、当該月に入荷する入荷量の合計は当該月の入荷予定量上限以下、入荷予定量下限以上になる必要がある。
Figure 0004478194
なお、上述した需給バランス制約は一例であり、他の制約に替えたり、他の制約を加えたりしてもよい。
(7)配合計画の性状制約を数式モデルに定式化(図3の線形化部307aを含む性状モデル構築部307(図2の性状モデル構築部204に相当)、図4のステップS407、S407a)
入力データ取込み部301により取込まれたデータの全部又は一部に基づいて、設定した最適化期間分を設定した時間精度で性状制約を数式モデルに定式化する。例えば、鉄鉱石の配合計画を作成する場合、性状としては鉄分、SiO2、Al2O3、SiO2等、石炭の配合計画を作成する場合、性状としてはCSR(熱間反応後強度)、DI(コークス強度)、VM(揮発分)、膨張圧等があり、これら性状が要求される性状制約を満たす必要がある。混合後の性状モデルの一例を(式12)に示す。なお、(式12)では下限値Sを有する例を示すが、上限値を有する場合、上限値及び下限値の両方を有する場合もありうる。
f(xA、xB、xC、・・・、xN)≧S・・・(式12)
A〜xN:配合原材料(銘柄)A〜Nの配合割合
S:下限値(定数)
ここで、多くの性状については、性状モデルに含まれる数式f(xA、xB、xC、・・・、xN)は、下式(式13)に示すように配合割合に対して線形となる。
f(xA、xB、xC、・・・、xN
=WA×XA+WB×XB+・・・+WN×XN・・・(式13)
A〜WN:銘柄毎の銘柄iに含まれる当該成分に対する性状
例えば、SiO2に関して、銘柄Aの配合割合が40%、SiO2成分が1%、銘柄Aの配合割合が60%、SiO2成分が2%で混合した場合、混合後のSiO2成分に対する性状は、1×0.4+2×0.6=1.6%となる。
ところが、性状によっては、その性状を表す数式f(xA、xB、xC、・・・、xN)が非線形となることがある。この場合、次に述べるように、線形化部307aで、非線形の数式f(xA、xB、xC、・・・、xN)に代えて線形の数式f´(xA、xB、xC、・・・、xN)を導入して数式モデルを定式化する。
線形化部307aでの処理について説明する。ある性状を表す数式f(xA、xB、xC、・・・、xN)が非線形である場合、それに代えて線形の数式f´(xA、xB、xC、・・・、xN)を導入する。この線形の数式f´(xA、xB、xC、・・・、xN)は、非線形の数式f(xA、xB、xC、・・・、xN)の下限をなすもの、すなわち(式14)の関係が成立するものを考える。なお、(式14)は常に成立する必要はなく、必要な範囲で成立していればよい。
f(xA、xB、xC、・・・、xN)≧f´(xA、xB、xC、・・・、xN)・・・(式14)
例えば線形の数式f´(xA、xB、xC、・・・、xN)として、(式15)に示す加重平均を考える。加重平均は、単一銘柄を100%使用した場合の性状を非線形の数式f(xA、xB、xC、・・・、xN)から求め、配合割合を乗算して、使用銘柄分足し合わせた値である。
加重平均所=Σ[配合割合(=使用量(所、銘柄)/使用量合計(所))×単一銘柄100%時性状銘柄]・・・(式15)
説明を簡単にするため、銘柄Aの配合割合が90%、銘柄Cの配合割合が10%の例を考える。この場合、線形の数式f´(90、0、10、・・・、0)となる加重平均は、下式で表される。
f´(90、0、10、・・・、0)
=0.9×f(100、0、・・・、0)+0.1×f(0、0、100、・・・0)
過去の実績等から、この加重平均が(式14)を満たせば、線形の数式f´(xA、xB、xC、・・・、xN)として利用することができる。すなわち、加重平均≧Sを制約とすれば、(式12)が成立するものとして定式化できる可能性が得られる。
線形化部307aでは、(式12)´に示すように、線形の数式f´(xA、xB、xC、・・・、xN)に対する下限値として、非線形の数式f(xA、xB、xC、・・・、xN)に対する下限値Sよりも小さな仮下限値S´=S−s(s:オフセット値)を設定して数式モデルに定式化する。
f´(xA、xB、xC、・・・、xN)≧S´・・・(式12)´
以上は、混合後の性状制約が下限値を有する場合を例に説明した。なお、上述した性状制約は一例であり、他の制約に替えたり、他の制約を加えたり(混合後の性状制約が上限値を有する場合を含む)してもよい。
以上説明した需給バランスモデル構築部306(需給バランスモデル構築部203)及びステップS406、並びに、性状モデル構築部307(性状モデル構築部204)及びステップS407、S407aが、本発明でいうモデル構築手段及びそれによる処理の例である。
(8)固定化抽出処理(図3の固定化抽出処理部308、図4のステップS408)
図8に示すように、配船計画の項目である積港、積銘柄、積量、揚港、揚銘柄、揚量のうち固定化されているもの、すなわち変更できないものを抽出する。「積港、積銘柄、積量、揚港」、「積港、積銘柄、積量、揚港、揚銘柄」、「積港、積銘柄、積量、揚港、揚銘柄、揚量」が固定化されている場合は、船舶別・積港別・揚港別フレート(図7を参照)を用いる。つまり、船舶の輸送費用は、揚港まで決定された(固定化された)時点で、フレートが決定するため、上記3パターンに関しては、船舶別・積港別・揚港別フレートを用いることで、原材料を積載する船舶が決定されている場合には、正確な輸送費用計算を可能とする。
また、いずれも固定化されていない場合や、「積港」、「積港、積銘柄」、「積港、積銘柄、積量」だけが固定化されている場合は、銘柄別・揚港別見做しフレートを用いる。つまり、揚港が決定されていない場合には、当該船舶に関する揚港を変更することで、より輸送費用の安い揚港に変更することを可能としている。この場合は、銘柄別・揚港別見做しフレートを用いることで、当該船舶に関して、当該揚港より輸送費用の安い揚港に、当該船舶の揚港を変更させることを後述する最適化により計画させる。これにより輸送費用のより安い計画を作成することを可能としている。なお、同一の傭船に関しては、固定化が最もされていないレコードの状態を該傭船の固定化状況と考える。この固定化抽出処理は、図4に示したタイミングである必要はなく、例えば配合計画作成を開始するときに行われるようにしてもよい。
上記機能により、船舶の運航状況、つまり積港、積銘柄、積量、揚港、揚銘柄、揚量の内で、当該船舶に関して変更できる項目、変更できない項目まで考慮した(通常原材料が入荷する日時が遠い場合には、原材料を積載する船舶を変更可能、日時が近づくに従い、変更できなくなる)高精度な配合計画の立案が可能となる。
(9)配合計画数式モデルを目的関数に基づいて最適化(図3の配合計画求解部309(図2の計画部205に相当)、図4のステップS409)
上記構築された線形及び整数制約式でなる需給バランスモデル、性状モデルを併せて配合計画数式モデルとし、予め設定した目的関数に基づきLP(線形計画法)、MIP(混合整数計画法)、QP(2次計画法)等の数理計画法により最適化問題として問題を解くことにより、最適な使用量、入荷量を計算する。
ここでは、目的関数に関して線形式を用いた場合の例を示す。本実施形態では、費用(配合原材料の購入費用及び輸送費用)の最小化を目的としており、目的関数Jの一例を(式16)に示す。目的関数を用いて求解するに際して、購入費用情報及びステップS408において設定された輸送費用情報を用いる。
Figure 0004478194
なお、(式16)は目的関数の一例であり、他の目的関数に替えたり、他の目的関数を加えたりしてもよい。
例えば、与えた目標とする配合割合に近い配合割合に配合計画を近づける必要があり、更に前日の配合割合とその翌日の配合割合が大きく乖離することがない配合計画を作成する必要がある場合は、(式17)に示すように、使用目標量からの溢れ量、不足量、及び当該日の使用量と当該日前日の使用量との差をミニマム化する項目を目的関数に追加する。
Figure 0004478194
以上の定式化した式(数式モデル)を混合整数計画法にて解くことにより、需給バランスモデル、性状モデルを併せた配合計画数式モデルに対する最適解が得られる。つまり、上記項目(6)〜(9)で説明した如く、最小化すべき式を目的関数、満足すべき各式が制約式として定式化され、この制約式が線形等式、或いは不等式で表現されており、1次式で目的関数が表されるモデルとして数式モデル、目的関関数が構築されている。この様に定式化された問題は、線形計画問題として一般に良く知られており、本問題は最適化することが可能である。
以上説明した配合計画求解部309(計画部205)及びステップS409が、本発明でいう最適化計算手段及びそれによる処理の例である。
(10)最適化計算による求解結果の判定(図3の求解結果判定部310、図4のステップS410、S411)
(式12)´を用いた最適化計算による求解結果が、非線形の数式を含む数式モデルf(xA、xB、xC、・・・、xN)≧Sを満たすか否かを判定する。その結果、非線形の数式を含む数式モデルf(xA、xB、xC、・・・、xN)≧Sを満たせば、該求解結果を、後述する性状シミュレーション部312に対する計算指示としてシミュレーションを実行させる。非線形の数式を含む数式モデルf(xA、xB、xC、・・・、xN)≧Sを満たさなければ、線形の数式を含む数式モデルf´(xA、xB、xC、・・・、xN)≧S´を調整する(図4のステップS411)。具体的には、仮下限値S´を微増させる。
図9は、ステップS407〜S410の処理、すなわち非線形の数式f(xA、xB、xC、・・・、xN)に代えて線形の数式f´(xA、xB、xC、・・・、xN)を導入したときの処理を示すフローチャートである。ステップS901において、需給バランスモデル、性状モデル(非線形の数式f(xA、xB、xC、・・・、xN)に代えて線形の数式f´(xA、xB、xC、・・・、xN)を導入して定式化したもの)、目的関数Jに基づいて最適化計算を実行する。
この場合に、(式12)´に示したように、線形の数式f´(xA、xB、xC、・・・、xN)に対する下限値として、非線形の数式f(xA、xB、xC、・・・、xN)に対する下限値Sよりも小さな仮下限値S´=S−s(s:オフセット値)を設定する。
次にステップS902において、線形の数式を含む数式モデルf´(xA、xB、xC、・・・、xN)≧S´を用いた最適化計算による求解結果が、非線形の数式を含む数式モデルf(xA、xB、xC、・・・、xN)≧Sを満たすか否かを判定する。すなわち、ステップS901の最適化計算による求解結果(各銘柄A〜Nの使用量(配合割合))を(式12)に代入し、(式12)が成立するか否かを判定する。
ステップS902の結果、(式12)が成立すれば、本処理を終了する(図4のステップS412に移行する)。それに対して、(式12)が成立しなければ、ステップS903に進んで、仮下限値S´を予め設定された増減幅で微増させて、再度ステップS901の処理を実行する。すなわち、(式12)が成立するまで、仮下限値S´を微増させて、最適化計算による求解を繰り返す収束計算を実行する。
なお、本実施形態では、混合後の性状制約が下限値を有する場合を例にして説明したが、上限値を有する場合も同様である。この場合、線形の数式f´(xA、xB、xC、・・・、xN)は、非線形の数式f(xA、xB、xC、・・・、xN)の上限をなすものを考える。また、ステップS901では、線形の数式f´(xA、xB、xC、・・・、xN)に対する上限値として、非線形の数式f(xA、xB、xC、・・・、xN)に対する上限値よりも大きな仮上限値を設定する。
(11)求解した解に基づいて在庫推移をシミュレーション(図3の在庫推移シミュレータ311(図2の在庫推移シミュレータ201に相当)、図4のステップS412)
上記配合計画数式モデルに対する解、及び、入力データ取込み部301により取込まれたデータの全部又は一部に基づいて、対象となる配合の全部或いは一部を、設定した計画確定期間分について、設定した計画作成精度でシミュレーションを実行する。このシミュレーションでは、配合計画数式モデルには組込むことができなかった制約条件、操業のルール等も組み込んでシミュレートすることで、配合計画数式モデルに対する求解結果として出された解を実操業で問題なく使用可能な配合計画に変更する。これにより、実操業で求められる時間精度と、実操業に求められる細かな制約まで考慮した配合計画の立案が可能となる。
また、数式モデルでは取扱うことが難しい制約の一例として、配合割合が変わった場合の設備の段取りに掛かる段取時間等をシミュレーションに取込み、正確にシミュレートすることで、実操業に求められる細かな制約まで考慮した配合計画の立案が可能となる。
(12)求解した解に基づいて性状をシミュレーション(図3の性状シミュレータ312(図2の性状シミュレータ202に相当)、図4のステップS413)
上記配合計画数式モデルに対する解、在庫推移シミュレータ311によりシミュレーションされた在庫推移、及び、入力データ取込み部301により取込まれたデータの全部或いは一部に基づいて、対象となる配合の全部或いは一部を、設定した計画確定期間分について、設定した計画作成精度で性状をシミュレートして、配合原材料の混合後の性状結果を得る。このシミュレーションでは、配合計画数式モデルには組み込むことができなかった制約条件、操業のルール等も組み込んでシミュレートすることで、配合計画数式モデルに対する求解結果として出された解を実操業で問題なく使用可能な配合計画に変更する。これにより、実操業で求められる時間精度と、実操業に求められる細かな制約まで考慮した配合計画の立案が可能となる。
以上説明した在庫推移シミュレータ311(在庫推移シミュレー201)及びステップS412、並びに、性状シミュレータ312(性状シミュレータ202)及びステップS413が、本発明でいうシミュレータ及びそれによる処理の例である。
(13)配合計画の確定(図3の確定部313、図4のステップS414)
上記在庫推移シミュレーション、性状シミュレーションにより導き出された配合計画のうちで設定した計画確定期間分を確定する。図10に示すように、本実施形態では計画確定期間を1日と設定しているので、作成した配合計画の最初の1日分を確定する。作成した配合計画のうちで上記計画確定期間に入らなかった部分については、その計画は確定せずに破棄する。
(14)計画作成期間分、或いは計画確定期間分の計画が確定したか判定(図3の判定部314、図4のステップS415)
その時点までに確定した計画確定期間が予め設定した計画作成期間分を確定したかを判断する。本実施形態では、計画作成期間が10日間であるので第10ループで計画を確定した時点で計画確定期間分の計画が確定する。このため第10ループで計画を確定終了した時点で10日分の配合計画を作成して、処理を終了する。
(15)立案開始日の更新(図3の更新部315、図4のステップS416)
確定した計画確定期間が予め設定した計画作成期間分を確定していない場合、上記配合計画のうちで確定した配合計画期間直後の日時を新たな立案開始日として設定する。本実施形態では、図10に示すように、第1ループでは当初1日目0時であった立案開始日を2日目0時に、第2ループでは当初2日目0時であった立案開始日を3日目0時に更新する。
(16)配合計画の出力(図3の出力部316、図4のステップS417)
以上のようにして作成した配合計画は、出力部316により、表示部103に画面表示されたり、不図示の外部機器にデータ送信されたりする。
以上説明した出力部316及びステップS417が、本発明でいう出力手段及びそれによる処理の例である。
以上のように、現在の在庫推移状態に応じて、需給バランス制約、性状制約について、まず所定の最適化期間分を、計画作成時間精度で数式モデルを構築し、構築した配合計画数式モデルを目的関数に基づいて求解し、求解した解に基づいて、在庫推移、混合後の性状をシミュレートし、シミュレーション結果から求められた配合計画のうちで、設定した計画確定期間分を確定し、計画確定期間直後の日時を新たな立案開始日時とすることにより、新たな計画対象期間分の配合計画を確定する一連の処理を順次、予め定めた回数だけ、繰り返して実行することで、所望する計画作成期間分の配合計画を作成することができる。これにより、任意の時間精度を必要とする配合計画を高速かつ詳細に最適化することができ、しかもそのままで実操業に適用できる。
(第2の実施形態)
図11に示すように、配合計画は一定の期間(例えば旬)毎に作成される。また、複数の性状α、βについて性状モデルが非線形となることがある。なお、図11において、○は性状制約を満たしている((式12)が成立している)ことを、×は性状制約を満たしていないことを意味する。すなわち、図11の例では、性状αについて複数旬(4月上旬及び下旬)で性状違反が発生しており、同様に性状βについて複数旬(4月上旬及び下旬)で性状違反が発生している。
この場合に、各旬及び各性状について別個に図9で説明した収束計算を行う、具体的にいえば、4月上旬で性状αについて収束計算を行い、続いて性状βについて収束計算を行い、また、4月下旬で性状αについて収束計算を行い、続いて性状βについて収束計算を行うのでは、計算処理に時間がかかってしまう。
そこで、対象の旬及び性状についてまとめて図9で説明した収束計算を行うようにする。例えば4月上旬及び下旬で性状α、βについてまとめて収束計算を行う(図9のステップS903で性状α、βの仮下限値の微増(或いは仮上限値の微減)を同時に行う)ことにより、高速化を図ることができる。
(第3の実施形態)
上記第1の実施形態では、図9のステップS903で仮下限値S´を微増(或いは仮上限値を微減)させた後、再度ステップS901の処理を実行すると説明した。この場合に、収束計算で変化のない数式モデル、具体的には上述した需給バランスモデルや元々線形の性状モデルは保持しておく。そして、仮下限値を微増(或いは仮上限値を微減)させて再度ステップS901の処理を実行する場合に、収束計算で変化のある数式モデル、具体的には仮下限値を微増させた(或いは仮上限値を微減させた)数式モデルのみ変更するような仕組とすることにより、高速化を図ることができる。
(第4の実施形態)
配合計画(例えば使用量(配合割合))として、年次計画、期計画、月次計画といった長期間の計画を立案することが多い。このように長期の配合計画を予め作成し、その配合計画を基準の配合計画とし、本発明を適用した配合計画作成手法により作成したより短期の配合計画が、基準となる配合計画から大きくかけ離れないようにすることも重要となる。
そこで、(式16)に示したような費用(配合原材料の購入費用及び輸送費用)に関して構築された目的関数Jに加え、予め作成された基準となる配合計画とかけ離れないようにすることに関して構築された目的関数J´を用いるようにしてもよい。目的関数J´の一例を(式18)に示す。
J´=Σ(|基準配合割合(銘柄)−配合割合(銘柄、日)|)→最小化・・・(式18)
基準配合割合:基準となる配合計画における配合割合
上記例では、月次計画において、期計画を基準となる配合計画として、日々の配合計画を作成する場合の一例を示した。この場合は、配合割合(銘柄、日)と基準配合割との差の銘柄毎、日毎に合計したものを最小化する。他の例として、期計画を立案する場合、年次計画を基準となる配合計画として計画を作成しても良い。この場合は、配合割合(銘柄、月)を月次計画では決定するとした場合は、配合割合(銘柄、月)と基準配合割との差の銘柄毎、月毎に合計したものを最小化する。
なお、基準となる配合計画は、例えば過去の実績に基づいて作成され、その作成手法はどのようなものであってもよい。もちろん、本発明を適用した配合計画作成手法により長期間の計画を予め作成しておき、それを基準となる配合計画としてもよい。
なお、図12には、本発明の配合計画作成装置として機能しうるコンピュータ装置1200のハードウェア構成例を示す。装置全体を制御する中央処理装置であるCPU1201、各種入力条件や結果等を表示する表示部1202、結果等を保存するハードディスク等の記憶部1203、制御プログラム、各種アプリケーションプログラム、データ等を記憶するROM(リードオンリーメモリ)1204、CPU1201が処理を行うときに用いる作業領域であるRAM(ランダムアクセスメモリ)1205、及びキーボード、マウス等の入力部1206等により構成される。
また、上述した実施形態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるように、該各種デバイスと接続された装置或いはシステム内のコンピュータに対し、上記実施形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPU或いはMPU)に格納されたプログラムに従って上記各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。この場合、上記ソフトウェアのプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えば、かかるプログラムコードを格納した記録媒体は本発明を構成する。プログラムコードを記憶する記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
本実施形態に係る配合計画作成装置を含むシステム構成例を示す図である。 本実施形態に係る配合計画作成装置の基本的な構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る配合計画作成装置の構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る配合計画作成装置を用いて実行する配合計画作成方法の各ステップを示すフローチャートである。 配合計画作成の概要を説明するための図である。 船舶リストの例を示す図である。 船舶を利用する際の輸送費用情報に含まれる船舶別・積港別・揚港別フレートのテーブルの例を示す図である。 利用するフレートを設定するテーブルの例を示す図である。 非線形の数式f(xA、xB、xC、・・・、xN)に代えて線形の数式f´(xA、xB、xC、・・・、xN)を導入したときの処理を示すフローチャートである。 配合計画作成の手順を説明するための図である。 配合計画を旬毎に作成した例を示す図である。 本発明の配合計画作成装置として機能しうるコンピュータ装置のハードウェア構成例を示す図である。 配船計画の例を示す図である。
符号の説明
100 配合計画作成装置
103 表示部
104 操業者評価部
105 プロセスコンピュータ
106 ビジネスコンピュータ
202 性状シミュレータ
203 需給バランスモデル構築部
204 性状モデル構築部
205 計画部
301 入力データ取込み部
302 計画作成期間設定部
303 時間精度設定部
304 最適化期間設定部
305 計画確定期間設定部
306 需給バランスモデル構築部
307 性状モデル構築部
307a 線形化部
308 固定化抽出処理部
309 配合計画求解部
310 求解結果判定部
311 在庫推移シミュレータ
312 性状シミュレータ
313 確定部
314 判定部
315 更新部
316 出力部

Claims (4)

  1. 複数種の配合原材料を山元より輸送して入荷して混合する配合計画を作成する際に、少なくとも一部の該配合原材料を輸送する船舶が決定されていない場合に配合計画を作成する配合計画作成装置であって、
    配合原材料の需給状態及び混合後の性状を計算するシミュレータと、
    配船計画による入荷量を含む配合原材料の入荷予定、配合原材料の在庫状況、配合原材料の性状、配合原材料の単価を表す購入費用情報、船舶を利用する際の輸送費用情報を含むデータを取込むデータ取込み手段と、
    配合原材料の需給バランス制約を表す数式モデル、及び、混合後の性状制約を表す数式モデルを構築するモデル構築手段と、
    前記配船計画の項目である、配合原材料を積載する港である積港、積銘柄、積量、配合原材料を荷揚げする港である揚港、揚銘柄、揚量のうち固定化されていて変更できないものを抽出する抽出手段と、
    前記モデル構築手段により構築された数式モデルを用いて、配合原材料の購入費用及び、前記該配合原材料を輸送する船舶が決定されている場合には正確な輸送費用に関して、また、該船舶が決定されていない場合には概算の輸送費用に関して構築された目的関数に基づいて最適化計算を行い、前記シミュレータに対する指示を算出する最適化計算手段と、
    前記シミュレータによるシミュレーション結果である配合計画を出力する出力手段とを備え、
    前記データ取込み手段により取込む輸送費用情報には正確な輸送費用である船舶別・積港別・揚港別フレートの情報と、概算の輸送費用である銘柄別・揚港別見做しフレートの情報とが含まれており、
    前記抽出手段により抽出された固定化されている項目に、少なくとも積港、積銘柄、積量、揚港が含まれている場合、即ち、前記該配合原材料を輸送する船舶が決定されている場合は、前記最適化計算手段において前記船舶別・積港別・揚港別フレートを用い、積港、積銘柄、積量、揚港のいずれかが含まれていない場合、即ち、該船舶が決定されていない場合は、前記銘柄別・揚港別見做しフレートを用いることが決定されることを特徴とする配合計画作成装置。
  2. 前記最適化計算手段では、前記配合原材料の購入費用及び輸送費用に関して構築された目的関数に加え、予め作成された基準となる配合計画とかけ離れないようにすることに関して構築された目的関数に基づいて最適化計算を行うことを特徴とする請求項1に記載の配合計画作成装置。
  3. 複数種の配合原材料を山元より輸送して入荷して混合する配合計画を作成する際に、少なくとも一部の該配合原材料を輸送する船舶が決定されていない場合に配合計画を作成する配合計画作成方法であって、
    データ取込み手段により、配船計画による入荷量を含む配合原材料の入荷予定、配合原材料の在庫状況、配合原材料の性状、配合原材料の単価を表す購入費用情報、船舶を利用する際の輸送費用情報を含むデータを取込むステップと、
    モデル構築手段により、配合原材料の需給バランス制約を表す数式モデル、及び、混合後の性状制約を表す数式モデルを構築するステップと、
    前記配船計画の項目である、配合原材料を積載する港である積港、積銘柄、積量、配合原材料を荷揚げする港である揚港、揚銘柄、揚量のうち固定化されていて変更できないものを抽出する抽出ステップと、
    最適化計算手段により、前記構築された数式モデルを用いて、配合原材料の購入費用及び、前記該配合原材料を輸送する船舶が決定されている場合には正確な輸送費用に関して、また、該船舶が決定されていない場合には概算の輸送費用に関して構築された目的関数に基づいて最適化計算を行い、配合原材料の需給状態及び混合後の性状を計算するシミュレータに対する指示を算出するステップと、
    出力手段により、前記シミュレータによるシミュレーション結果である配合計画を出力するステップとを有し、
    前記データを取込むステップにより取込む輸送費用情報には正確な輸送費用である船舶別・積港別・揚港別フレートの情報と、概算の輸送費用である銘柄別・揚港別見做しフレートの情報とが含まれており、
    前記抽出ステップにより抽出された固定化されている項目に、少なくとも積港、積銘柄、積量、揚港が含まれている場合、即ち、前記該配合原材料を輸送する船舶が決定されている場合は、前記最適化計算手段において前記船舶別・積港別・揚港別フレートを用い、積港、積銘柄、積量、揚港のいずれかが含まれていない場合、即ち、該船舶が決定されていない場合は、前記銘柄別・揚港別見做しフレートを用いることが決定されることを特徴とする配合計画作成方法。
  4. 複数種の配合原材料を山元より輸送して入荷して混合する配合計画を作成する際に、少なくとも一部の該配合原材料を輸送する船舶が決定されていない場合に配合計画を作成する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    配合原材料の需給状態及び混合後の性状を計算するシミュレータと、
    配船計画による入荷量を含む配合原材料の入荷予定、配合原材料の在庫状況、配合原材料の性状、配合原材料の単価を表す購入費用情報、船舶を利用する際の輸送費用情報を含むデータを取込むデータ取込み手段と、
    配合原材料の需給バランス制約を表す数式モデル、及び、混合後の性状制約を表す数式モデルを構築するモデル構築手段と、
    前記配船計画の項目である、配合原材料を積載する港である積港、積銘柄、積量、配合原材料を荷揚げする港である揚港、揚銘柄、揚量のうち固定化されていて変更できないものを抽出する抽出手段と、
    前記モデル構築手段により構築された数式モデルを用いて、配合原材料の購入費用及び、前記該配合原材料を輸送する船舶が決定されている場合には正確な輸送費用に関して、また、該船舶が決定されていない場合には概算の輸送費用に関して構築された目的関数に基づいて最適化計算を行い、前記シミュレータに対する指示を算出する最適化計算手段と、
    前記シミュレータによるシミュレーション結果である配合計画を出力する出力手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
    前記データ取込み手段により取込む輸送費用情報には正確な輸送費用である船舶別・積港別・揚港別フレートの情報と、概算の輸送費用である銘柄別・揚港別見做しフレートの情報とが含まれており、
    前記抽出手段により抽出された固定化されている項目に、少なくとも積港、積銘柄、積量、揚港が含まれている場合、即ち、前記該配合原材料を輸送する船舶が決定されている場合は、前記最適化計算手段において前記船舶別・積港別・揚港別フレートを用い、積港、積銘柄、積量、揚港のいずれかが含まれていない場合、即ち、該船舶が決定されていない場合は、前記銘柄別・揚港別見做しフレートを用いることが決定されることを特徴とするプログラム
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