JP4323711B2 - 入槽計画作成方法およびその装置ならびに原料物流制御方法およびその装置 - Google Patents

入槽計画作成方法およびその装置ならびに原料物流制御方法およびその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1以上の払出し設備,複数の貯槽、および、払出し設備から貯槽に至る搬送路を選択的に形成する搬送設備、を含む原料設備における入槽計画作成方法および原料物流制御方法、並びにこれらを実現するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
原料ヤードから原料貯槽までの製銑原料の搬送工程は、異なる銘柄が入槽されかつ、異なる切出し速度で払出される複数槽に向け、複数銘柄が積みつけられた複数のヤードから槽に入槽されている銘柄に適合する山を選択し、使用できる複数のリクレーマの内で適切なリクレーマを選択し、リクレーマによって山からの切出し処理を行ない、切出した鉄鉱石は搬送可能な複数ベルトコンベア系列の内で適切なベルトコンベア系列を選択し、原料貯槽へ搬送し、原料貯槽に適切な開始時刻から終了時刻まで適切な入槽量を入槽処理する。
【0003】
更に、複数銘柄が複数ヤードに積みつけられており、しかも複数山に同一銘柄が積みつけられている場合もある。
【0004】
このようなヤードから原料貯槽までの製銑原料生産計画を立てる際には、ヤード、リクレーマ、ベルトコンベア系列、原料貯槽の操業上の制約や、原料物流工程に起因する制約などを考慮に入れる必要がある。すなわち、原料工場では、高炉操業及び焼結工場の操業安定化のために原料貯槽の荷切れは発生させてはならない。このために多数ある原料貯槽の在庫推移を絶えず監視し、常に気を配る必要がある。
【0005】
また、原料貯槽の在庫レベルがある一定レベルを切ると槽に溜まっていた粒度の粗い鉄鉱石が一気に流出し、鉄鉱石の粒度安定阻害を起こしたり、焼結鉱の場合には、これを入槽する際に落下距離が大きくなるために微粉化が発生したりする。これらを防ぐために、原料貯槽在庫は高位安定であることが要求される。
【0006】
さらに原料貯槽に入槽する銘柄毎に工程経路が異なるばかりか同一原料貯槽に入槽する場合にも工程経路が複数存在するため、設備の使用状況を判断し適切な工程経路を選択する必要がある。また、各工程・各設備での処理時間が異なることも考慮に入れる必要がある。
【0007】
このような様々な制約の下で、1つの山から1つのリクレーマを使い、一つのベルトコンベア系列で搬送し、1つの原料貯槽に対して入槽するのであれば、単純に原料貯槽の在庫レベルが低くなれば運んでいけば良い。ところが、上述したような複数銘柄が複数ヤードに積みつけられ、且つ別山に同一銘柄が複数箇所に積みつけられており、複数原料貯槽に入槽するような操業条件では、全体の生産効率を向上させるためにも、どの原料貯槽にどういう順番でどのリクレーマ及びベルトコンベア系列を使用し、いつからいつまで入槽作業を行なうかを決定する必要が有り、高炉・焼結工場の操業を安定化するため在庫を確保し、鉄鉱石粒度を安定化し、焼結鉱の微粉化を防止するため在庫レベル高位安定化を実現した原料ヤード操業計画をきちんと立てる必要がある。
以上のことより貯槽に原料を送り込む作業の計画立案は、複雑な知能労働であり、操業者の経験や知識が重要なものとなっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の操業者による計画立案方法によると、時々刻々と作業状況が変化する大規模な原料ヤード設備では考慮すべき項目が多く、計算すべき項目も多いため、熟練操業者以外では情報の見落とししや判断ミスなどのため計画立案が困難であった。このような問題を解決するために、現在種々の計画法が提案されている。
【0009】
例えば、
特開平3−243508号公報には、知識ベースに基づいたヤード計画に則した自動制御方法が提示され、
特開平3−279124号公報には、ヤード計画を中心とした搬送作業の競合解消方法が提示され、
特開平4−89708号公報には、知識ベースに基づいた鉱石ヤードの搬送効率を最大化するような自動制御方法が提示され、
特開平4−89709号公報には、知識ベースに基づいた石炭ヤードの搬送効率を最大化するような自動制御方法が提示され、
特開平6−263231号公報には、原料ヤードにおける受入れ・払出し・搬送設備の競合および接近競合を避け搬送能率を最大にする自動制御方法が提示され、
特開平11−236116号公報には、混合整数計画法に基づいた原料搬送制御システムが提示され、
特開平11−236129号公報には、ルールにより原料ヤードにおける受入れ・払出し・搬送設備の競合を避け、その結果を評価関数により評価し、評価値が悪い場合条件を変えることで搬送能率を最大にする自動制御方法が提示され、ヤードの搬送効率を最大化するような自動制御方法が提示されている。
【0010】
しかしながら従来の方法においては、入槽計画の最適性に関しては、熟練操業者の知識やノウハウを知識ベースあるいはルールで解決しているものをがほとんどであるため、最適解である保証がなかった。
【0011】
また原料供給計画の過程では、同一時刻に同一起点から複数の終点に、又は、同一時刻に同一搬送路を介して複数の起点のそれぞれから複数の終点のそれぞれに原料を搬送する「競合」、及び同一起点から同一終点へ複数搬送路があり、選択する必要がある「選択」が生じることがあるが、混合整数計画法も用いた公報の場合においても上記「選択」が考慮されておらず、上記「競合」と「選択」を同時に最適化する処理方法は各公報には見当たらない。
【0012】
さらに、入槽終了すべき時刻が固定的で幅がなく、評価の対象からはずれているため競合の解消が困難であったり、最適性からずれてしまう場合がある。
【0013】
そこで本発明は、1以上の原料払出し設備、2以上の原料貯槽、および、各原料払出し設備から各原料貯槽に至る原料搬送路を選択的に形成する原料搬送設備を含む原料設備において、入槽作業に「競合」及び「選択」が発生しうる場合においても、入槽計画あるいは原料物流制御を高速に最適化できるようにすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の入槽計画作成方法は、1以上の原料払出し設備、2以上の原料貯槽、および、各原料払出し設備から各原料貯槽に至る原料搬送路を選択的に形成する原料搬送設備、を含む原料設備における入槽計画を作成するための入槽計画作成方法であって、
原料受入計画、原料ヤード積みつけ計画、原料設備修理計画、原料ヤード現況、槽在庫現況、槽切出量現況、設備稼働・故障現況、および、操業者からの操業前提条件を表わす入力デ−タを取り込み、
上記入力データに基づいて、各原料貯槽毎の在庫量と原料払出し速度から、各原料貯槽毎の槽在庫推移を計算し、計画確定時刻までに在庫量が所定の補給レベルを切る原料貯槽を抽出し、
上記抽出した原料貯槽に対して選択できる搬送設備の全てを抽出し、
上記抽出した搬送設備から搬送経路として選択可能な組合わせ候補を全て構築し、
上記搬送経路として選択可能な組合わせ候補の全てに対して、組合わせ毎に複数の競合する入槽作業群を線形式及び整数制約式で成る数式モデルに定式化し、
上記構築した数式モデルの各々に対して原料貯槽の入槽を開始するレベルまたは時刻、及び入槽を終了するレベルまたは時刻を変数として含むあらかじめ設定した線形または2次形式の評価関数として最適化問題を解くことにより、上記構築した数式モデルの各々に対して競合を解消した最適解を求め、
上記最適解の内で一番評価の良いものを選択することで、
競合を解消した最適な搬送設備、搬送経路、搬送開始時刻、搬送終了時刻、入槽開始時刻、入槽終了時刻、入槽量を決定することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の入槽計画作成装置は、1以上の原料払出し設備、2以上の原料貯槽、および、各原料払出し設備から各原料貯槽に至る原料搬送路を選択的に形成する原料搬送設備、を含む原料設備における入槽計画を作成するための入槽計画作成装置であって、
原料受入計画、原料ヤード積みつけ計画、原料設備修理計画、原料ヤード現況、槽在庫現況、槽切出量現況、設備稼働・故障現況、および、操業者からの操業前提条件を表わす入力デ−タを取り込む入力手段と、
上記入力データに基づいて、各原料貯槽毎の在庫量と原料払出し速度から、各原料貯槽毎の槽在庫推移を計算し、計画確定時刻までに在庫量が所定の補給レベルを切る原料貯槽を抽出する手段と、
上記抽出した原料貯槽に対して選択できる搬送設備の全てを抽出する手段と、
上記抽出した搬送設備から搬送経路として選択可能な組合わせ候補を全て構築する搬送経路組合わせ構築手段と、
上記搬送経路組合わせ構築手段により構築された搬送経路として選択可能な組合わせ候補の全てに対して、組合わせ毎に複数の競合する入槽作業群を線形式及び整数制約式で成る数式モデルに定式化する数式モデル構築手段と、
上記数式モデル構築手段により構築された数式モデルの各々を評価するための原料貯槽の入槽を開始するレベルまたは時刻、及び入槽を終了するレベルまたは時刻を変数として含む線形または2次形式評価関数を設定する評価関数設定手段と、
上記数式モデル構築手段と評価関数設定手段とにより設定された数式モデルと評価関数を最適化問題として解くことにより、上記構築した数式モデルの各々に対して競合を解消した最適解を求める手段と、
上記最適解の内で一番評価の良いものを選択する手段とを備え、
競合を解消した最適な搬送設備、搬送経路、搬送開始時刻、搬送終了時刻、入槽開始時刻、入槽終了時刻、入槽量を決定することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の原料物流制御方法は、1以上の原料払出し設備、2以上の原料貯槽、および、各原料払出し設備から各原料貯槽に至る原料搬送路を選択的に形成する原料搬送設備、を含む原料設備における原料物流を制御するための原料物流制御方法であって、
原料受入計画、原料ヤード積みつけ計画、原料設備修理計画、原料ヤード現況、槽在庫現況、槽切出量現況、設備稼働・故障現況、および、操業者からの操業前提条件を表わす入力デ−タを取り込み、
上記入力データに基づいて、各原料貯槽毎の在庫量と原料払出し速度から、各原料貯槽毎の槽在庫推移を計算し、計画確定時刻までに在庫量が所定の補給レベルを切る原料貯槽を抽出し、
上記抽出した原料貯槽に対して選択できる搬送設備の全てを抽出し、
上記抽出した搬送設備から搬送経路として選択可能な組合わせ候補を全て構築し、
上記搬送経路として選択可能な組合わせ候補の全てに対して、組合わせ毎に複数の競合する入槽作業群を線形式及び整数制約式で成る数式モデルに定式化し、
上記構築した数式モデルの各々に対して原料貯槽の入槽を開始するレベルまたは時刻、及び入槽を終了するレベルまたは時刻を変数として含むをらかじめ設定した線形または2次形式の評価関数として最適化問題を解くことにより、上記構築した数式モデルの各々に対して競合を解消した最適解を求め、
上記最適解の内で一番評価の良いものを選択することで、
競合を解消した最適な搬送設備、搬送経路、搬送開始時刻、搬送終了時刻、入槽開始時刻、入槽終了時刻、入槽量を求め、
上記最適化計算の結果に基づいて上記原料設備、搬送設備を制御するように成したことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の原料物流制御装置は、1以上の原料払出し設備、2以上の原料貯槽、および、各原料払出し設備から各原料貯槽に至る原料搬送路を選択的に形成する原料搬送設備、を含む原料設備における原料物流を制御するための原料物流制御装置であって、
原料受入計画、原料ヤード積みつけ計画、原料設備修理計画、原料ヤード現況、槽在庫現況、槽切出量現況、設備稼働・故障現況、および、操業者からの操業前提条件を表わす入力デ−タを取り込む入力手段と、
上記入力データに基づいて、各原料貯槽毎の在庫量と原料払出し速度から、各原料貯槽毎の槽在庫推移を計算し、計画確定時刻までに在庫量が所定の補給レベルを切る原料貯槽を抽出する手段と、
上記抽出した原料貯槽に対して選択できる搬送設備の全てを抽出する手段と、
上記抽出した搬送設備から搬送経路として選択可能な組合わせ候補を全て構築する搬送経路組合わせ構築手段と、
上記搬送経路組合わせ構築手段により構築された搬送経路として選択可能な組合わせ候補の全てに対して、組合わせ毎に複数の競合する入槽作業群を線形式及び整数制約式で成る数式モデルに定式化する数式モデル構築手段と、
上記数式モデル構築手段により構築された数式モデルの各々を評価するための原料貯槽の入槽を開始するレベルまたは時刻、及び入槽を終了すべき目標となるレベルまたは時刻を変数として含む線形または2次形式評価関数を設定する評価関数設定手段と、
上記数式モデル構築手段と評価関数設定手段とにより設定された数式モデルと評価関数を最適化問題として解くことにより、上記構築した数式モデルの各々に対して競合を解消した最適解を求める手段と、
上記最適解の内で一番評価の良いものを選択する手段とを備え、
競合を解消した最適な搬送設備、搬送経路、搬送開始時刻、搬送終了時刻、入槽開始時刻、入槽終了時刻、入槽量を求め求める手段とを備え、
上記最適化計算の結果に基づいて上記原料設備、搬送設備を制御する手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。
本実施形態の入槽計画作成装置では、原料ヤードから複数の原料貯槽までの選択可能な搬送路を用いて、ヤード積みつけ銘柄、ヤード在庫量推移、鉄鉱石・焼結鉱切出し量、設備レイアウト等の原料物流制約の下で、高炉・焼結工場操業を安定化するため在庫を確保し、鉄鉱石粒度を安定化し、焼結鉱の微粉化を防止するため在庫レベル高位安定化を実現した原料ヤード入槽計画の最適化問題を扱うものとする。ただし、これはあくまでも一実施例である。
【0019】
ここでの操業計画では、まず第1に、高炉・焼結工場の操業を安定化するための在庫を確保(在庫切れ防止)し、鉄鉱石粒度を安定化し、焼結鉱の微粉化を防止するため在庫レベル高位安定化を実現することを目的する。
【0020】
なお、原料貯槽毎に切出し量が異なり、且つ入槽を開始しようとする時点で入槽条件、例えば該当原料貯槽の在庫レベル等が異なるため、入槽すべき量を状況に応じて原料貯槽レベルが高位安定に成るように決める必要がある。
【0021】
また、本発明の一実施形態に係る原料ヤード製造プロセスの概要図である図1に示す様に、入槽すべき原料貯槽への搬送には複数のリクレーマとベルトコンベア系列の組が選択可能であり、リクレーマにより異なる切出し能力を持ち、且つ原料貯槽の多さに比べてリクレーマが少ないためリクレーマの取り合いが頻発し、また搬送路の選択自由度が大きいため、適切なリクレーマとベルトコンベア系列を適切に選択し、適切な時間稼動させる必要がある。
【0022】
この制約の中で、全原料貯槽の在庫を確保し、且つ在庫レベル高位安定な原料ヤード操業計画を作成する際には、入槽順、入槽開始及び終了時刻、入槽量、リクレーマ稼動開始時刻、リクレーマ稼動終了時刻は勿論のこと払出し山、ヤード、使用リクレーマ、搬送ベルトコンベア系列、入槽原料貯槽まで正確に決定する必要がある。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態である原料ヤード製造プロセスの概要図、図2は、本実施形態による入槽計画作成装置の処理内容を示すフローチャート、図3は、本実施形態による入槽計画作成装置の位置づけを示す図である。まず最初に、図3を用いて本実施形態による入槽計画作成装置の位置づけを説明する。
【0024】
図3に示すように、原料ヤード入槽計画を作成する際には、まず、条件設定および取込み部30で、計画を立案する上で必要となるヤード配置、原料貯槽切出し量等の制約条件、能力条件、前提条件を操業者が設定或いはプロコン34またはビジコン35よりデータを取込む。
【0025】
本実施形態の入槽計画作成部31は、条件設定および取込み部30により設定された様々な物流制約の下で、これら物流制約、能力条件等を満たす様に原料ヤードの入槽計画、すなわち、入槽順、入槽開始・終了時刻、リクレーマ稼動開始・終了時刻および払出し山・ヤード、使用リクレーマ、搬送ベルトコンベア系列、入槽原料貯槽を求める。
【0026】
この入槽計画作成部31では、以下に詳しく述べるように、LP(線形計画法)、MIP(混合整数計画法)、QP(2次計画法)等の数理計画法まはたタブサーチ、GA等と数理計画法の組合わせと全搬送経路組合わせ構築機能の組み合わせにより原料ヤードから原料貯槽まで処理順、処理時刻、使用すべき原料設備、搬送経路の最適化を図る。
【0027】
入槽計画作成部31で求められた原料ヤード入槽計画(入槽順、入槽開始/終了時刻、リクレーマ稼動開始/終了時刻および払出し山・ヤード、使用リクレーマ、搬送ベルトコンベア系列、入槽原料貯槽の情報)は、表示部32に与えられ、例えばガントチャート形式、原料貯槽在庫推移グラフ形式、或いは入槽時刻一覧等の帳票で表示される。操業者評価部33では、求められた入槽計画を様々な観点(例えば、在庫推移、リクレーマでの同一銘柄連続払出し性等)から操業者が評価し、満足のいく結果でなければ必要に応じて入槽順、入槽開始・終了時刻、払出し山、使用リクレーマ等を修正する。そして、入槽計画作成部31でもう一度入槽計画を作成し直す。またこの際には、必要に応じて指定した処理のみ入槽時刻の固定や払出し山、使用リクレーマ指定等の固定が出来ることを可能とする。
【0028】
次に、上記入槽計画作成部31によって行われる処理を説明する。入槽計画作成部31は、ヤード配置、工程経路、入槽銘柄等の設定条件、物流制約の下、各原料貯槽毎の在庫量と原料払出し速度から、各原料貯槽毎の槽在庫推移を計算し、計画確定時刻までに在庫量が所定の補給レベルを切る原料貯槽を抽出し、原料貯槽在庫荷切れ回避、原料貯槽在庫レベル高位安定のために設定した所定の評価関数を最良にする入槽順、入槽開始及び終了時刻、入槽量、リクレーマ稼動開始時刻、リクレーマ稼動終了時刻は勿論のこと払出し山、ヤード、使用リクレーマ、搬送ベルトコンベア系列、入槽原料貯槽を決定する。このとき、計画確定時刻は、入槽計画作成開始での時刻から2時間或いは3時間程度の適切な値とする。
【0029】
上記で説明した入槽計画作成部の処理概要を、処理の概要を説明するために用いる原料ヤード製造プロセス(搬送)を規模縮小した簡単な事例(図4)、入槽計画作成装部の一実施形態による入槽計画作成装置の処理内容を示すフローチャート(図2)及び、この例を用いた場合の、入槽計画部の内部での動作の詳細を示す図5〜8を用いて詳細に説明する。
【0030】
この図4の事例では、ヤード1にはそれぞれ鉄鉱石の銘柄A,B,Cが積み付けられた山があり、ヤード2には銘柄Bが積み付けられている。ヤード1の山の払出しにはリクレーマNo1が使用でき、ヤード2の山の払出しにはリクレーマNo2が使用できる。リクレーマNo1を使用した場合ベルトコンベア系列1,2,3,5のどれかで鉄鉱石が搬送され、リクレーマNo2を使用した場合ベルトコンベア系列4,6のどれかで鉄鉱石が搬送される。ベルトコンベア系列1で搬送された鉄鉱石は原料貯槽1に、系列2,4は原料貯槽2に、系列3は原料貯槽3に、系列5,6は原料貯槽4に夫々搬送される。原料貯槽1には銘柄A、原料貯槽2には銘柄B、原料貯槽3には銘柄C、原料貯槽4には銘柄Bが入槽される必要がある。ここで、ヤードから払い出す銘柄と原料貯槽に入槽される銘柄は同一銘柄でなくてはならない。
【0031】
(1)入力データ、初期値、条件設定(図2のS201)
本処理に必要な情報(原料受入計画、原料ヤード計画、設備修理計画、原料ヤード現況、槽在庫現況、槽切出量現況、設備稼働・故障現況、および、操業者からの操業前提条件)を、オンラインにて読込み、必要に応じて操業者が修正を加える。
【0032】
(2)補給レベルを切る原料貯槽の抽出(図2のS202)
図5に示した様に各原料貯槽毎の在庫量と原料払出し速度から、各原料貯槽毎の槽在庫推移を計算し、計画確定時刻までに在庫量が所定の補給レベルを切る原料貯槽を抽出し、補給対象とすべき原料貯槽として抽出する。
このとき、計画確定時刻は、入槽計画作成開始での時刻から2時間或いは3時間程度の適切な値とし、必要に応じてS201で変更が可能であるものとする。また、補給レベルは、各原料貯槽毎に個別の値を設定できるものとし、必要に応じてS201で変更が可能であるものとする。この補給レベルは適切な値として70%程度とする。
この例では原料貯槽1,2,3が補給対象槽として抽出され、原料貯槽4は現時刻では補給が必要でないとみなされ補給対象槽から外される。
【0033】
(3)各抽出貯槽の選択可能な全搬送設備を抽出(図2のS203)
次に抽出された補給対象の原料貯槽に対して、図6に示した様に搬送経路を検索し、各貯槽の選択可能な全搬送経路を導く。
各貯槽の選択可能な全搬送経路の抽出動作の詳細を以下に示す。
まず、物流構造、ヤード・山配置、原料貯槽積み付け銘柄、ヤードで使用できるリクレーマ、リクレーマで使用可能なベルトコンベア系列、原料貯槽に入槽可能なベルトコンベア系列が記載された搬送経路検索用情報テーブル61を図3の条件設定および取込み部30より取込む。例えば原料貯槽2の場合を例に取る。step1 S61では原料貯槽2を搬送経路検索用情報テーブル61の起点設備から検索する。次にstep2 S62では原料貯槽2に積み付けられている銘柄Bと一致する銘柄を工程経路検索用情報テーブル61の山銘柄から検索する。step3 S63では検索した山銘柄に対応するヤード、リクレーマの組を検索する。ここでは(ヤード1、RR No.1)、(ヤード2、RR No.2)が使用可能であることが分かる。step4 S64では検索した起点設備の列と検索した山銘柄の交わる場所から使用可能なベルトコンベア系列を検索する。この場合、(ヤード1、RR No.1)を使用の場合は系列2、(ヤード2、RR No.2)を使用の場合は系列4が使用可能であることが分かる。
以上より、原料貯槽2への搬送経路としては、(ヤード1、RR No.1、系列2)、(ヤード2、RR No.2、系列4)の2つの搬送経路を抽出する。
【0034】
(4)全搬送経路の組合わせを構築(図2のS204)
全原料貯槽に対して、搬送経路の抽出が終了したら、step5に移り、補給対象となっている全原料貯槽に対して導かれた使用可能な搬送経路に関して、搬送経路の割付けパターンを構築する。
この例題では、
原料貯槽1は(ヤード1、RR No.1、系列1)
原料貯槽2は(ヤード1、RR No.1、系列2)、(ヤード2、RR No.2、系列4)
原料貯槽3は(ヤード1、RR No.1、系列3)である。
このため、搬送経路の全割付けパターンは、
割付けパターン1:(原料貯槽1、ヤード1、RR No.1、系列1)、(原料貯槽2、ヤード1、RR No.1、系列2)、(原料貯槽3、ヤード1、RR No.1、系列3)
割付けパターン2:(原料貯槽1、ヤード1、RR No.1、系列1)、(原料貯槽2、ヤード2、RR No.2、系列4)、(原料貯槽3、ヤード1、RR No.1、系列3)
の2パターンが導出される。
【0035】
(5)組合わせ毎に数式モデルに定式化(図2のS205)
次に、導出された全割付けパターン、ここでは割付けパターン1、2、に対してそれぞれの設定条件、物流制約、物流状況に基づき物流モデルを定式化する。
【0036】
定式化の概念を物流モデル構築概念図7に示す。
図7に示すように、一つのJOB(一回の入槽作業開始から入槽作業終了までに発生するリクレーマ作業、搬送作業、入槽作業の一連の作業を一つのまとまりとして捉えたもの)内での工程間の制約を記述した工程間制約モデルと、JOB間での干渉をモデル化したJOB間制約モデルより構築される。
【0037】
工程間制約モデルではリクレーマの稼動開始時刻、同終了時刻をそれぞれts、te、ベルトコンベア系列の搬送開始時刻、同終了時刻をそれぞれt_bcs、t_bc e、入槽開始時刻、同終了時刻をそれぞれをt_Rs、t_R eとすると工程間には一定時間のずれ(l,m,n,pを定数とする)がある。この場合の制約は、
t_bcs= ts+l ……(1)
t_bce= te+m ……(2)
t_Rs = ts +n ……(3)
t_Re = te +p ……(4)
と表される。また、原料貯槽の入槽開始時の槽在庫レベルをR(ts) 、入槽終了時の槽在庫レベルをR(te)とすると、原料貯槽への入槽量及び切出し量が時間に関らず一定である場合の制約は、
R(ts) =ats +b ……(5)
R(te) =cte +d ……(6)
と表される。ここで、a,b,c,dは時刻と槽在庫レベルの間の関係を表す定数である。
【0038】
また、入槽開始時刻は入槽終了時刻より早くないといけないので、
ts < te ……(7)
と表される。
【0039】
さらに、R(ts)は、一般に操業管理の都合上ある最低レベルRsL(管理下限値)以上、R(te)はある最高レベルReU(管理上限値)以下である必要がある。この制約は、
RsL ≦ R(ts) ……(9)
R(te) ≦ReU ……(10)
JOB間制約モデルでは、割付けパターン2(原料貯槽1、ヤード1、RR No.1、系列1)、(原料貯槽2、ヤード2、RR No.2、系列4)、(原料貯槽3、ヤード1、RR No.1、系列3)の場合、原料貯槽1へ入槽するJOB(JOB1)と原料貯槽3へ入槽するJOB(JOB3)では、RR No.1をどちらも使用する必要があるが、この設備では時間が重なっての使用はできない(時間的な干渉)。
JOB1のリクレーマNo 1(RR No.1)稼動開始時刻をts1、稼動終了時刻をte1、JOB3のリクレーマNo 1(RR No.1)稼動開始時刻をts3、稼動終了時刻をte3とすると、この場合の制約は、
JOB1がJOB3より早く処理される場合 ts3 ≧ te1 ……(11)
JOB3がJOB1より早く処理される場合 ts1 ≧ te3 ……(12)
と表される。
【0040】
ここで上式(11)、(12)にJOB1の処理が行われる時刻とJOB2の処理が行なわれる時刻のずれ時間より十分大きな正の実数M及び0または1の整数変数Iを導入すると、(11)、(12)は場合分けを必要としない
ts3 - te1+MI ≧ 0 ……(13)
ts3 - te1+M(1-I) ≧ 0 ……(14)
で表現することが可能となる。
【0041】
さらに、これらの式を変形すると、物流モデルは、
AX ≦ B ……(15)
Xmin ≦ X ≦ Xmax ……(16)
x:整数 for { x|x ∈ X } ……(17)
という簡単な線形式及び整数制約式として数式モデルが構築できる。
【0042】
なお、Xは各設備の稼動開始・終了時刻及び原料貯槽在庫、Iを行列表現したもの、A,Bは所定の行列式、XminおよびXmaxはそれぞれ各設備の稼動開始最早時刻及び最遅時刻および原料貯槽在庫レベルの下限レベル及び上限レベルを行列表現したもの、式17に対応する整数制約となるXの要素はI(IはXの部分集合)である。
【0043】
(6)各数式モデルを評価関数に基づいて最適化(図2のS206)
上記構築された線形及び整数制約式で成る数式モデル式のそれぞれに対して、原料貯槽の入槽を開始するレベルまたは時刻、及び入槽を終了するレベルまたは時刻を変数として含む線形または2次形式として表現された評価関数に基づきLP(線形計画法)、MIP(混合整数計画法)、QP(2次計画法)等の数理計画法まはたタブサーチ、GA等と数理計画法の組合わせ方法により最適化問題として問題を解くことにより、最適な入槽順、入槽開始及び終了時刻、入槽量、リクレーマ稼動開始時刻、リクレーマ稼動終了時刻は勿論のこと払出し山、ヤード、使用リクレーマ、搬送ベルトコンベア系列、入槽原料貯槽を計算する。
【0044】
例えば、上記最適化計算において、準最適な解を形成するレベルで良い場合は、GAを用い、各JOBの整数変数Iを遺伝子として形成し、GAにより形成されたIは決定された値として後はLP問題として解くことが出来る。また、最適解を得ることが望まれるレベルである場合は、混合整数計画問題として解く。
【0045】
ここで、評価関数に関して線形式を用いた場合の例(図8)を示す。本実施例では、在庫レベルの高位安定をその目的としていたので、目標評価関数は、操業者が指定した入槽開始目標レベルRsr、入槽終了目標レベルRerの各々に入槽開始レベルR(ts)、入槽終了レベルR(te)が近い程良い値を得る関数とする。
図8に示した評価関数を式で表すと次式を得る。
【0046】
【数1】
Figure 0004323711
【0047】
【数2】
Figure 0004323711
【0048】
【数3】
Figure 0004323711
【0049】
WsL:入槽開始レベルが入槽開始目標レベルより小さい時の、評価関数f(R(ts))の傾き
WsU:入槽開始レベルが入槽開始目標レベルより大きい時の、評価関数f(R(ts))の傾き
WeL:入槽終了レベルが入槽終了目標レベルより小さい時の、評価関数g(R(ts))の傾き
WeL:入槽終了レベルが入槽終了目標レベルより大きい時の、評価関数g(R(ts))の傾き
上式の評価関数を線形化するために、以下の式の様に入槽開始レベル、入槽終了レベルをそれぞれの目標レベルの前後で2つに変数に分割する。
【0050】
【数4】
Figure 0004323711
【0051】
【数5】
Figure 0004323711
【0052】
上式を用いると、評価関数は以下式の様に線形式となる。
【0053】
【数6】
Figure 0004323711
【0054】
以上の定式化した式(数式モデル)を混合整数計画法にて解くことにより、各数式モデル毎に最適解が得られる。
【0055】
(7)最適結果の内一番良い評価値を示す組合わせを抽出(図2のS207)以上により各数式モデル毎に最適解が得られるが、これら最適解の評価値を比較し、最も評価値の値が良い解を選ぶ。これにより、入槽順、入槽開始及び終了時刻、入槽量、リクレーマ稼動開始時刻、リクレーマ稼動終了時刻は勿論のこと払出し山、ヤード、使用リクレーマ、搬送ベルトコンベア系列、入槽原料貯槽の搬送経路も同時に決定できる。
【0056】
この動作の詳細を図8に従って説明する。ここでは、入槽開始目標レベルを10%、入槽終了目標レベルを90%、評価関数の傾きは全て1とし、入槽開始目標レベル、入槽終了目標レベルと実際の入槽開始レベルと入槽終了レベルの差が小さい程良いとした評価関数を用いているとする。
【0057】
この場合、入槽開始・終了レベルと目標レベルとの差の全原料貯槽の合計値(各原料貯槽毎に別重みを付けても良い)は全割付けパターン1、2に対して、それぞれ割付けパターン1では14、割付けパターン2では8である。評価値が尤も少ない割付けパターン2が選択される。
【0058】
この結果、槽1はヤード1から払出しを行ない、RRNo.1稼動開始時刻は17分、稼動終了時刻は47分、ベルトコンベア系列1搬送開始時刻は22分、搬送終了時刻は52分、入槽開始時刻は27分、入槽終了時刻は57分であり、槽2はヤード2から払出しを行ない、RRNo.2稼動開始時刻は18分、稼動終了時刻は48分、ベルトコンベア系列4搬送開始時刻は22分、搬送終了時刻は52分、入槽開始時刻は27分、入槽終了時刻は57分であり、槽3はヤード1から払出しを行ない、RRNo.1稼動開始時刻は41分、稼動終了時刻は65分、ベルトコンベア系列3搬送開始時刻は41分、搬送終了時刻は65分、入槽開始時刻は51分、入槽終了時刻は75分が最適であると決定される。
【0059】
なお、以上の実施形態では、本発明を入槽計画作成装置に適用する場合について説明したが、原料物流制御装置に適用することも可能である。この場合は、作成した入槽計画に基づいて実プラントの制御装置等に指示を与える。このようにすれば、実プラントは、最適な入槽順、入槽開始及び終了時刻、入槽量、リクレーマ稼動開始時刻、リクレーマ稼動終了時刻は勿論のこと払出し山、ヤード、使用リクレーマ、搬送ベルトコンベア系列、入槽原料貯槽に従って原料ヤード操業を実行する。
【0060】
このように一つないし複数のJOBが実施されると、実プラントにおける現在の物流状態が変化するので、その情報をある一定時間間隔で取り出し、条件設定および取込み部30に供給する。入槽計画作成部31では、入力データ、初期値、条件設定機能S201により、入力データ取込み、初期値設定、条件設定を行なう。補給レベルを切る貯槽を抽出し、抽出された補給対象の原料貯槽に対して搬送経路割付けパターン抽出機能S203により搬送経路を抽出し、搬送経路として選択可能な全割付けせパターンを導く。ここで、得られた搬送経路の全割付けパターンに対して、与えられた現在の物流状態や物流制約をもとにして線形式及び整数制約式でなる数式モデルを全搬送経路割付けパターンに対してそれぞれ構築する。各数式モデルは、評価関数に基づいて最適化問題として解かれる。最適化結果の内で一番良い評価値を示す組合わせ(割付けパターン)を抽出し、最終結果とすることで、最適な入槽順、入槽開始及び終了時刻、入槽量、リクレーマ稼動開始時刻、リクレーマ稼動終了時刻は勿論のこと払出し山、ヤード、使用リクレーマ、搬送ベルトコンベア系列、入槽原料貯槽が決定される。この結果に基づいて原料物流を制御することで最適に原料物流の制御が実行される。
【0061】
なお、上述の入槽計画作成部31は、例えば、CPU(中央処理装置)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリメモリ)などからなるマイクロコンピュータによって構成されており、例えばパーソナルコンピュータ等の計算機によって実現することができる。
【0062】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、1以上の原料払出し設備、2以上の原料貯槽、および、各原料払出し設備から各原料貯槽に至る原料搬送路を選択的に形成する原料搬送設備、を含む原料設備において、与えられた上工程及び下工程での操業制約の下で、設備の「競合」および「選択」が生じる場合においても、入槽計画あるいは原料物流制御を高速に最適化できるようにすることができる。
【0063】
また、入槽開始レベルまたは時刻、および入槽終了レベルまたは時刻に幅を持たせることで、従来数理計画問題で発生しがちであった「解無し」をほぼなくすことを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である原料ヤード製造プロセス(搬送)の概要図である。
【図2】本発明の一実施形態による入槽計画作成装置の処理内容を示すフローチャート
【図3】本実施形態による入槽計画作成装置の位置づけを示す図である。
【図4】本実施形態による入槽計画作成部の処理概要を処理の概要を説明するために用いる原料ヤード製造プロセス(搬送)を規模縮小した簡単な例を示すための図である。
【図5】原料貯槽在庫予測推移を説明するための図である。
【図6】工程経路割付けパターン検索を説明するための図と検索方法を示すフロー図である。
【図7】物流制約を線形式及び整数制約で表した内容を説明するための図である。
【図8】本実施形態による評価関数を説明するための一実施例である。
【図9】工程割付けパターン毎に構築された物流モデルから最適なものを抽出する方法の概要を説明するための図である。
【符号の説明】
30 条件設定および取込み部
31 入槽計画作成部
32 ガントチャート表示・原料貯槽在庫推移グラフ表示部
33 操業者評価部
34 プロコン
35 ビジコン

Claims (12)

  1. 1以上の原料払出し設備、2以上の原料貯槽、および、各原料払出し設備から各原料貯槽に至る原料搬送路を選択的に形成する原料搬送設備、を含む原料設備における入槽計画を作成するための入槽計画作成方法であって、
    原料受入計画、原料ヤード積みつけ計画、原料設備修理計画、原料ヤード現況、槽在庫現況、槽切出量現況、設備稼働・故障現況、および、操業者からの操業前提条件を表わす入力デ−タを取り込み、
    上記入力データに基づいて、各原料貯槽毎の在庫量と原料払出し速度から、各原料貯槽毎の槽在庫推移を計算し、計画確定時刻までに在庫量が所定の補給レベルを切る原料貯槽を抽出し、
    上記抽出した原料貯槽に対して選択できる搬送設備の全てを抽出し、
    上記抽出した搬送設備から搬送経路として選択可能な組合わせ候補を全て構築し、
    上記搬送経路として選択可能な組合わせ候補の全てに対して、組合わせ毎に複数の競合する入槽作業群を線形式及び整数制約式で成る数式モデルに定式化し、
    上記構築した数式モデルの各々に対して原料貯槽の入槽を開始するレベルまたは時刻、及び入槽を終了するレベルまたは時刻を変数として含むあらかじめ設定した線形または2次形式の評価関数として最適化問題を解くことにより、上記構築した数式モデルの各々に対して競合を解消した最適解を求め、
    上記最適解の内で一番評価の良いものを選択することで、
    競合を解消した最適な搬送設備、搬送経路、搬送開始時刻、搬送終了時刻、入槽開始時刻、入槽終了時刻、入槽量を決定することを特徴とする入槽計画作成方法。
  2. 上記最適化の計算を混合整数計画法または2次計画法で行なうことを特徴とする請求項1に記載の入槽計画作成方法。
  3. 上記最適化の計算をタブサーチ又はGA等のヒューリスティックな手法で行なうことを特徴とする請求項1に記載の入槽計画作成方法。
  4. 1以上の原料払出し設備、2以上の原料貯槽、および、各原料払出し設備から各原料貯槽に至る原料搬送路を選択的に形成する原料搬送設備、を含む原料設備における入槽計画を作成するための入槽計画作成装置であって、
    原料受入計画、原料ヤード積みつけ計画、原料設備修理計画、原料ヤード現況、槽在庫現況、槽切出量現況、設備稼働・故障現況、および、操業者からの操業前提条件を表わす入力デ−タを取り込む入力手段と、
    上記入力データに基づいて、各原料貯槽毎の在庫量と原料払出し速度から、各原料貯槽毎の槽在庫推移を計算し、計画確定時刻までに在庫量が所定の補給レベルを切る原料貯槽を抽出する手段と、
    上記抽出した原料貯槽に対して選択できる搬送設備の全てを抽出する手段と、
    上記抽出した搬送設備から搬送経路として選択可能な組合わせ候補を全て構築する搬送経路組合わせ構築手段と、
    上記搬送経路組合わせ構築手段により構築された搬送経路として選択可能な組合わせ候補の全てに対して、組合わせ毎に複数の競合する入槽作業群を線形式及び整数制約式で成る数式モデルに定式化する数式モデル構築手段と、 上記数式モデル構築手段により構築された数式モデルの各々を評価するための原料貯槽の入槽を開始するレベルまたは時刻、及び入槽を終了するレベルまたは時刻を変数として含む線形または2次形式評価関数を設定する評価関数設定手段と、
    上記数式モデル構築手段と評価関数設定手段とにより設定された数式モデルと評価関数を最適化問題として解くことにより、上記構築した数式モデルの各々に対して競合を解消した最適解を求める手段と、
    上記最適解の内で一番評価の良いものを選択する手段とを備え、
    競合を解消した最適な搬送設備、搬送経路、搬送開始時刻、搬送終了時刻、入槽開始時刻、入槽終了時刻、入槽量を 決定することを特徴とする入槽計画作成装置。
  5. 上記最適解を求める手段における最適化の計算を混合整数計画法または2次計画法で行なうことを特徴とする請求項4に記載の入槽計画作成装置。
  6. 上記最適解を求める手段における最適化の計算をタブサーチ又はGA等のヒューリスティックな手法で行なうことを特徴とする請求項4に記載の入槽計画作成装置。
  7. 1以上の原料払出し設備、2以上の原料貯槽、および、各原料払出し設備から各原料貯槽に至る原料搬送路を選択的に形成する原料搬送設備、を含む原料設備における原料物流を制御するための原料物流制御方法であって、
    原料受入計画、原料ヤード積みつけ計画、原料設備修理計画、原料ヤード現況、槽在庫現況、槽切出量現況、設備稼働・故障現況、および、操業者からの操業前提条件を表わす入力デ−タを取り込み、
    上記入力データに基づいて、各原料貯槽毎の在庫量と原料払出し速度から、各原料貯槽毎の槽在庫推移を計算し、計画確定時刻までに在庫量が所定の補給レベルを切る原料貯槽を抽出し、 上記抽出した原料貯槽に対して選択できる搬送設備の全てを抽出し、
    上記抽出した搬送設備から搬送経路として選択可能な組合わせ候補を全て構築し、
    上記搬送経路として選択可能な組合わせ候補の全てに対して、組合わせ毎に複数の競合する入槽作業群を線形式及び整数制約式で成る数式モデルに定式化し、
    上記構築した数式モデルの各々に対して原料貯槽の入槽を開始するレベルまたは時刻、及び入槽を終了するレベルまたは時刻を変数として含むあらかじめ設定した線形または2次形式の評価関数として最適化問題を解くことにより、上記構築した数式モデルの各々に対して競合を解消した最適解を求め、
    上記最適解の内で一番評価の良いものを選択することで、
    競合を解消した最適な搬送設備、搬送経路、搬送開始時刻、搬送終了時刻、入槽開始時刻、入槽終了時刻、入槽量を求め、
    上記最適化の計算結果に基づいて上記原料設備、搬送設備を制御するように成したことを特徴とする原料物流制御方法。
  8. 上記最適化の計算を混合整数計画法または2次計画法で行なうことを特徴とする請求項7に記載の原料物流制御方法。
  9. 上記最適化の計算をタブサーチ又はGA等のヒューリスティックな手法で行なうことを特徴とする請求項7に記載の原料物流制御方法。
  10. 1以上の原料払出し設備、2以上の原料貯槽、および、各原料払出し設備から各原料貯槽に至る原料搬送路を選択的に形成する原料搬送設備、を含む原料設備における原料物流を制御するための原料物流制御装置であって、
    原料受入計画、原料ヤード積みつけ計画、原料設備修理計画、原料ヤード現況、槽在庫現況、槽切出量現況、設備稼働・故障現況、および、操業者からの操業前提条件を表わす入力デ−タを取り込む入力手段と、 上記入力データに基づいて、各原料貯槽毎の在庫量と原料払出し速度から、各原料貯槽毎の槽在庫推移を計算し、計画確定時刻までに在庫量が所定の補給レベルを切る原料貯槽を抽出する手段と、 上記抽出した原料貯槽に対して選択できる搬送設備の全てを抽出する手段と、
    上記抽出した搬送設備から搬送経路として選択可能な組合わせ候補を全て構築する搬送経路組合わせ構築手段と、
    上記搬送経路組合わせ構築手段により構築された搬送経路として選択可能な組合わせ候補の全てに対して、組合わせ毎に複数の競合する入槽作業群を線形式及び整数制約式で成る数式モデルに定式化する数式モデル構築手段と、
    上記数式モデル構築手段により構築された数式モデルの各々を評価するための原料貯槽の入槽を開始するレベルまたは時刻、及び入槽を終了するレベルまたは時刻を変数として含む線形または2次形式評価関数を設定する評価関数設定手段と、
    上記数式モデル構築手段と評価関数設定手段とにより設定された数式モデルと評価関数を最適化問題として解くことにより、上記構築した数式モデルの各々に対して競合を解消した最適解を求める手段と、
    上記最適解の内で一番評価の良いものを選択する手段とを備え、
    競合を解消した最適な搬送設備、搬送経路、搬送開始時刻、搬送終了時刻、入槽開始時刻、入槽終了時刻、入槽量を求める手段とを備え、
    上記最適化計算の結果に基づいて上記原料設備、搬送設備を制御する手段とを備えることを特徴とする原料物流制御装置。
  11. 上記最適解を求める手段において最適化の計算方法が線形計画法まはた混合整数計画法または2次計画法であることを特徴とする請求項10に記載の原料物流制御装置。
  12. 上記最適解を求める手段において最適化の計算方法が線形計画法まはた混合整数計画法または2次計画法であることを特徴とする請求項10に記載の原料物流制御装置。
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