JP3981085B2 - 基礎杭の施工方法 - Google Patents

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本発明は構造物の構築に先立って実施される基礎杭の施工方法に関するものである。
従来の基礎杭の施工方法として、例えば特許文献1に記載されたものがある。これは、基礎杭を構成する複数の中空状既製杭のうち最先の既製杭の下端部に掘削ヘッドを設けると共に、この既製杭の内部に送液パイプを挿入して掘削ヘッドに接続し、この最先の既製杭を回転圧入機により回転させて、送液パイプより掘孔液を注入しながら地盤中に圧入掘進し、任意位置まで掘進したならば、最先既製杭に後続の既製杭を順次接続すると共に、送液パイプを接続延長し、全製杭を夫々所定地盤まで到達させた後、掘削ヘッドに接続された少なくとも最先の既製杭内の送液パイプは残して、この最先既製杭内の送液パイプに接続された後続の送液パイプを撤去するようになっている。
特許第2519851号
上記特許文献1の施工方法は、全製杭を夫々所定地盤まで到達させた後、最先既製杭内の送液パイプに接続された後続送液パイプを分離して回収するようにしていることから、最先の既製杭内にある送液パイプはそのまま地盤中に残され、回収されないために再使用できず、それだけ不経済となる。また、送液パイプを地盤中に残される送液パイプを分離して回収する際には、上方の送液パイプを地上において、地盤中に残される送液パイプと分離する方向に回転させるようにしているため、その地上からの回転操作が困難となり、送液パイプの分離作業に非常な手間がかかっていた。
本発明は、上記の課題に鑑み、送液パイプを全て回収することによって、全ての送液パイプが再使用できるようにすると共に、送液パイプの分離が容易で回収作業がを易に行える施工方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明は、基礎杭Pを構成する1本又は2本以上の中空状既製杭1a又は1a〜1cのうち最先の既製杭1aの下端部に掘削ヘッド2を設けると共に、この既製杭1aの内部に下端部に油圧クランプ3を装備した送液パイプ4及び油圧クランプ用の油圧供給ホース13を挿入して、送液パイプ4の下端部を油圧クランプ3により掘削ヘッド2に切り離し可能に連結し、この最先既製杭1aを回転圧入機18で回転させつつ地盤中所定位置まで圧入掘進した後、1本の既製杭1aを用いる時はこの既製杭1aにヤットコ5を離脱可能に接続して、このヤットコ5を回転圧入機18で回転させつつ既製杭1aと共に地盤中に圧入掘進し、2本以上の既製杭1a〜1cを用いる時は後続の既製杭を順次先に圧入掘進させた既製杭に接続すると共に送液パイプ4及び油圧供給ホース13を夫々離脱可能に接続延長して、最後の既製杭1cにヤットコ5を離脱可能に接続するようにし、而して全既製杭を夫々所定地盤まで到達させて基礎杭Pを形成した後、油圧クランプ3のクランプ解除操作により最先既製杭1a内の送液パイプ4を掘削ヘッド2から切り離して、全ての送液パイプ4,4a及び油圧供給ホース13を撤去すると共に、前記ヤットコ5を既製杭から離脱させて撤去することを特徴とする。
請求項2は、請求項1に記載の基礎杭の施工方法において、油圧クランプ3は、掘削ヘッド2に設けられた送液管4oの上端部を掴持する両側一対の掴持爪8,8と、両掴持爪8,8を開閉駆動する一対の油圧シリンダ9,9とからなり、両シリンダ9,9のピストンロッドピストンロッド9a,9aの伸縮作動によって、両掴持爪9,9が送液管4oの上端部を掴持固定するクランプ状態とそれを解放するクランプ解除状態とに開閉駆動されるようになっていることを特徴とする。
請求項3は、請求項1又は2に記載の基礎杭の施工方法において、全既製杭1a〜1cを夫々所定地盤まで到達させた後、前記全ての送液パイプ4,4a及び油圧供給ホース13とを撤去する前に、最先既製杭1aの先端部分を根固めするセメントミルクM等の硬化材を前記送液パイプによって最先既製杭1aの先端部に注入することを特徴とする。
請求項4は、請求項1〜3の何れかに記載の基礎杭の施工方法において、各送液パイプ4,4aの外側面にはそのほぼ全長に亘って油圧供給ホース13を保護するためのカバー部材14を取り付け、このカバー部材14内に油圧供給ホース13を挿入するようにしたことを特徴とする。
上記解決手段による発明の効果を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明によれば、全ての送液パイプ4,4aを回収するから、その回収した全ての送液パイプ4,4aを再使用することができ、きわめて経済的である。また、最先既製杭1a内の送液パイプ4を掘削ヘッド2から切り離す際には、油圧クランプ3を地上から解除操作して、その切り離し作業を簡単容易で且つ迅速に行うことができる。
請求項2に係る発明によれば、油圧クランプ3は、部品点数が少なく、構造が簡単で、安価に提供できるものであるから、この油圧クランプ3を使用することによって、施工費の低減化を図ることができる。
請求項3に係る発明によれば、支持層Tなどにしっかりと根固めされて定着された堅固な基礎杭Pを形成することができる。
請求項4に係る発明によれば、油圧供給ホース13が既製杭1a又は1a〜1c内に侵入する土砂等によって破損したり損傷することがない。
以下に本発明に係る基礎杭の施工方法の好適な実施形態を図面に基づいて説明すると、図1の(a) 〜(c) は施工順序の最初の複数の段階を示す説明図、図2の(a) 〜(d) は次の複数の段階を示す説明図、図3の(a) 〜(c) は更に次の複数の段階を示す説明図である。本発明の施工方法を実施するにあたっては、先ず図1の(a) に示すように、基礎杭を構成する、夫々鋼管杭からなる複数本(この実施形態では3本)の中空状既製杭1a〜1cのうち最先の既製杭1aの下端部に掘削ヘッド2を溶接によって取り付け、この最先既製杭1aの内部には同図の(b) に概略示すように下端部に油圧クランプ3を装備した送液パイプ4を挿入し、この送液パイプ4の下端部を油圧クランプ3によって掘削ヘッド2に切り離し可能に連結する。
掘削ヘッド2は、図4及び図5に示すように、円筒状本体2aを両側一対の取付台板2b,2bを介して最先既製杭1aの下端部中央に同心状に固定し、これら円筒状本体2a及び両取付台板2b,2bの夫々先端部に掘削刃2cを取り付けてなるもので、円筒状本体2aの中心部に送液管4oが取り付けられ、この送液管4oの先端部がノズル6を形成し、このノズル6には、送液管4oからは掘削液等を放出するが、常時は外圧によってノズル6を閉鎖するゴム製の弁7が設けられている。
油圧クランプ3は、最先既製杭1aの内部に挿入配備される送液パイプ4の下端部を掘削ヘッド2に切り離し可能に連結する(詳しくは、掘削ヘッド2の送液管4oに切り離し可能に連結する)ために送液パイプ4側に装備されたもので、図7に示すように、掘削ヘッド2側の送液管4oの上端部を掴持する両側一対の掴持爪8,8と両掴持爪8,8を開閉駆動する一対の油圧シリンダ9,9とからなる。
上記油圧クランプ3について詳しく説明すると、図4〜図7に示すように、最先既製杭1aの内部に挿入される送液パイプ4の下端側には当該パイプ4を挟むように一対のブラケット10,10が固着され、両ブラケット10,10間には送液パイプ4を挟んでその両側に一対の油圧シリンダ9,9がピストンロッド9a,9aを下向きにして配置され、両シリンダ本体9b,9bの夫々上端部がブラケット10,10にピンaで枢着され、ピストンロッド9a,9aの夫々先端部には下部がブラケット10,10にピンcによって枢支連結された掴持爪8,8の夫々上端部がピンbで枢着されている。
而して、油圧シリンダ9,9のピストンロッド9a,9aが伸長作動すると、両掴持爪8,8の爪先端部8a,8aが、夫々ピンc,cを中心に内向きに回動することにより、掘削ヘッド2の送液管4oの上端部に形成された環状の係合凹部11に係合して、図7の(a) に示すようなクランプ状態となり、それによって送液パイプ4の下端部が掘削ヘッド2側の送液管4oに一体的に連結され、そしてピストンロッド9a,9aが収縮作動すると、両掴持爪8,8の爪先端部8a,8aが前記係合凹部11から離脱して同図の(b) に示すようなクランプ解除状態となり、従って送液パイプ4側を引き上げることによって、この送液パイプ4は同図の(c) に示すように掘削ヘッド2側の送液管4oから切り離されることになる。
図4の(a) 及び図6の(a) ,(b) は、左右両油圧シリンダ9,9の右側のシリンダ9のピストンロッド9aが伸長作動して右側の掴持爪8の爪先端部8aが係合凹部11に係合したクランプ状態を示す一方、左側のシリンダ9のピストンロッド9aが収縮作動して左側の掴持爪8の爪先端部8aが係合凹部11から離脱したクランプ解除状態を示しているが、これは油圧クランプ3のクランプ状態とクランプ解除状態を同時に図示したもので、実際には図7の(a) 〜(c) に示すように、左右両油圧シリンダ9,9の両ピストンロッド9a,9aが同時に伸長作動し、また同時に収縮作動をして、両方の掴持爪8,8の爪先端部8a,8aが環状係合凹部11の直径方向両側部に同時に係合し、また係合凹部11から同時に離脱するようになっている。
各油圧シリンダ9のシリンダ本体9bに油圧を供給するための油圧供給ホース13は、図1〜図7では図示を省略するが、実際は図8に示すように各送液パイプ4の外側面に沿ってその長手方向に配管される。この場合、油圧供給ホース13を保護する金属製の断面略半円筒状カバー部材14が各送液パイプ4の外側面に沿って取り付けられていて、このカバー部材14の中に油圧供給ホース13が挿入される。また、各送液パイプ4ごとに油圧供給ホース13が上記のように配管されていて、油圧供給ホース13どうしの接続は、図8の(a) 及び(b) に示すように、油圧供給ホース13の一端部に取り付けられた雄形コネクター15aを、油圧供給ホース13の他端部に取り付けられた雌形コネクター15bに差し込むことによってワンタッチで行うことができ、またその切り離しは、雌形コネクター15bから雄形コネクター15aを引き抜くことによってワンタッチで行うことができる。
また、各送液パイプ4どうしの接続は、図8の(a) 及び(b) に示すように、各送液パイプ4の上端部に形成された雄形接続端部16aを各送液パイプ4の下端部に形成された雌形接続端部16bに差し込んで、両接続端部16a,16bを貫通するピン孔16cに着脱ピン17を挿入することによって簡単に行え、そのピン17を引き抜けば、各送液パイプ4どうしを切り離すことができる。また、掘削ヘッド2の送液管4oの上端面には、図6の(b) に示すように、送液管4oと送液パイプ4との連結時にその連結部をシールするためのシールパッキン12が装着されている。また図6の(b) に示すように、送液パイプ4の下端部には、この送液パイプ4と掘削ヘッド2の送液管4oとの連結時に送液管4oの上端部を嵌合保持する保持管31が取り付けられる。また、送液管4oの上端部には環状係合凹部11の下側に、掴持爪8を係合凹部11に案内する案内管32が取り付けられる。尚、後述するように、ヤットコ5にも送液用の最上段のパイプ4aが使用されるが、この送液パイプ4aの接続及びこれに取り付けられる油圧供給ホース13については、下段の送液パイプ4の場合と同様である。
既製杭1aを地盤中に圧入掘進する回転圧入機18は、図1の(c) に示すように、クローラークレーン式自走杭打機19に支持されている。尚、高架高速道路を築造するに当たって、高架築造部分が河川に沿う場合には、その築造部分を河川底に打設する必要がある。この場合には、前記自走杭打機19は河川に設置した図示しないスパット形台船に搭載された状態で施工作業が行われる場合がある。同図において、20は支持ステー21と支持アーム22を介して垂直支持されるリーダで、このリーダ20に沿って昇降自在に回転圧入機18が装備されている。この回転圧入機18は、周知構造のもので、リーダ20の上端部に設けられたアーム23にピストンロッド24aが取り付けられた左右一対の昇降用油圧シリンダユニット24に懸吊支持された昇降体25と、この昇降体25に一体的に取り付けられた回転圧入機本体26とからなるもので、この回転圧入機本体26により既製杭1aを掴持して回転させながら地盤中に圧入するようになっている。
次に、本発明に係る基礎杭の施工方法について図1〜図3を中心に適宜他の図面を参照しながら説明する。
先ず図1の(a) に示すように、最先の既製杭1aを地上に横置した状態でその下端部に掘削ヘッド2を取り付け、そして同図の(b) に示すように、この既製杭1aの内部には下端部に油圧クランプ3を装備した送液パイプ4を挿入し、この送液パイプ4の下端部を油圧クランプ3によって掘削ヘッド2に切り離し可能に連結する。また図1〜図3には図示は省略するが、油圧クランプ3の油圧シリンダ9に接続される油圧供給ホース13を図8の(b) に示すように送液パイプ4の外側面に沿って配管し、この油圧供給ホース13はカバー部材14内に挿入配置する。
図1の(b) に示すようにに横置した最先既製杭1aを図示しないクレーンによって同図の(c) に示す回転圧入機18の真上に吊り上げ、その位置で既製杭1aを下降させて回転圧入機本体26に吊り込みセットする。既製杭1aの上端から突出した送液パイプ4の上端部にはスイベル装置Sを取り付ける。このスイベル装置Sは、既製杭1a〜1cの打設時にこの既製杭1a〜1cと共に一体回転する送液パイプ4及び送液管4oに水等の掘孔液Nあるいはセメントミルク等の硬化材Mを供給するためのもので、リーダ20側に支持されていて、最上位の送液パイプ4の上端部に対し着脱可能となっている。尚、このスイベル装置Sには、図示は省略するが、送液パイプ4(及び後述する補助パイプ4a)の外側面に沿って配管されてこの送液パイプ4と一体回転する油圧供給ホース13に油圧を供給するための油圧供給用スイベル装置が併設されているものとする。
上記のように最先の既製杭1aを回転圧入機18にセットして掴持させ、掘削ヘッド2内にある送液管4oの先端ノズル6より掘孔液Nを注入しつつ、この既製杭1aを回転させながら地盤中に圧入掘進してゆく。
この最先既製杭1aを所定位置まで圧入掘進したならば、図2の(a) に示すように、次の既製杭1bを吊り込んで、この既製杭1b内の送液パイプ4及び油圧供給ホース13を、地盤中にある既製杭1a内の送液パイプ4及び油圧供給ホース13に夫々図8の(a) 及び(b) に示すようにして接続する。また、スイベル装置Sは、最先既製杭1aの送液パイプ4から次の既製杭1bの送液パイプ4に付け替える。
こうして最先の既製杭である下段側既製杭1a内の送液パイプ4及び油圧供給ホース13と次の既製杭である上段側既製杭1b内の送液パイプ4及び油圧供給ホース13とを夫々接続した後、下段側既製杭1aに上段側既製杭1bを溶接により接続し、そして下段側既製杭1aの掘削ヘッド2にある送液管4oの先端ノズル6より掘孔液Nを注入しつつ、上段側既製杭1bを回転圧入機18により掴持して、図2の(b) に示すように下段側既製杭1aと一体に回転させながら圧入掘進してゆく。
上記既製杭1a,1bを所定位置まで掘進したならば、更に次の既製杭1cを吊り込んで、この既製杭1c内の送液パイプ4及び油圧供給ホース13を、地盤中にある既製杭1b内の送液パイプ4及び油圧供給ホース13に接続し、そしてスイベル装置Sを既製杭1bの送液パイプ4から既製杭1cの送液パイプ4に付け替えた後、その既製杭1cを地盤中の既製杭1bに溶接によって接続し、掘孔液Nを注入しつつ、新たに上段側となった既製杭1cを回転圧入機18により掴持して、図2の(c) に示すように中段側既製杭1b及び下段側既製杭1aと一体に回転させながら圧入掘進してゆく。
而して、下段側の、即ち最先の既製杭1aが図2の(d) に示すように支持層Tに到達したならば、上段側既製杭1cの上端部には既製杭1a〜1cと同径のヤットコ5を離脱可能に接続すると共に、送液パイプ4,4a及び送液管4oの掘孔液Nをセメントミルク等の硬化材Mに切り換え、掘削ヘッド2内にある送液管4oの先端ノズル6よりセメントミルク等の硬化材Mを吐出して、支持層Tの掘削土と混合攪拌しながら、図3の(a) に示すように支持層Tの手前側から支持層Tの内部までの所要長さLに亘って根入れし、同図に示すように上段側既製杭1cの上端が地盤内の所定深さに達するまで圧入する。
上記のように上段側既製杭1cの上端が地盤内の所定深さ迄達したならば、支持層Tの手前側から支持層T内部までの所定長さに亘って根入れした最先既製杭1aの先端部に根固め部分28を形成し、こうしてセメントミルク等の硬化材Mによる根固め部分28が硬化すると、所要本数の(この実施形態では上中下3本の)既製杭1a〜1cからなる、先端部が支持層Tに根固めされて定着された堅固な基礎杭Pが地盤中に形成されることになる。
最後の既製杭である上段側既製杭1cの上端にヤットコ5を離脱可能に接続するには、図9に示すように、ヤットコ5の下端部に、L字状の係合突起29をその先端係合部29aが半径方向外向きに突出するように一対設け、上段側既製杭1cの上端部にはヤットコ5側の両係合突起29,29が夫々係合する一対のL字状係合凹部30,30を設けておく。而して、ヤットコ5を上段側既製杭1cに接続する際には、図9に示すようにヤットコ5を上段側既製杭1cの真上に持ち来し、その位置から降下して両係合突起29,29の先端係合部29a,29aを上段側既製杭1cの係合凹部30,30に突入させた後、ヤットコ5を回転圧入機18によって掘削回転方向に回転させると、各係合突起29の先端係合部29aが係合凹部30,30の被係合部30aに係合して、ヤットコ5は既製杭1aに対し接続される。またヤットコ5を上段側既製杭1cから離脱させるには、ヤットコ5を逆転させて上動させることにより、ヤットコ5を上段側既製杭1cから容易に離脱することができる。
また、ヤットコ5を上段側既製杭1cに接続する際には、このヤットコ5内に配備される最上段の送液パイプ4a及び油圧供給ホース13(図示省略)を上段側既製杭1c内の送液パイプ4及び油圧供給ホース13に夫々接続するが、その接続方法は、図8の(a) 及び(b) に示す方法と同様である。
図3の(a) に示すように既製杭1a〜1cからなる基礎杭Pが地盤中に形成されたならば、最先既製杭1a内の送液パイプ4を掘削ヘッド2内の送液管4oに連結している油圧クランプ3を地上からクランプ解錠操作して、最先既製杭1a内の送液パイプ4を掘削ヘッド2内の送液管4oから切り離し、全ての送液パイプ4, 4a及び油圧供給ホース13を地上に引き上げる。この場合、送液パイプ4, 4a及び油圧供給ホース13は地上にて前記着脱ピン17のピン孔16cからの離脱、雌雄コネクター15a,15bの離脱作業によって夫々順次切り離してゆく。
図7の(a) は最先既製杭1a内の送液パイプ4が油圧クランプ3によって掘削ヘッド2内の送液管4oに連結されている状態を示す。この時、各油圧シリンダ9はピストンロッド9aが伸張作動して、両掴持爪8,8の爪先端部8a,8aが掘削ヘッド2側の送液管4oの上端部の係合凹部11に係合してクランプ状態にある。而して、このクランプ状態から、両油圧シリンダ9,9のピストンロッド9a,9aを地上からの操作で収縮作動させると、両掴持爪8,8の爪先端部8a,8aが掘削ヘッド2側の係合凹部11から離脱して同図の(b) に示すようなクランプ解除状態となる。
こうしてクランプ解除された状態から、ヤットコ5の上端より突出している最上段の送液パイプ4aをクレーン等によって吊り上げると、この送液パイプ4aに順次接続された全ての送液パイプ4が引き上げられて、図7の(c) に示すように最先既製杭1a内の送液パイプ4が掘削ヘッド2内の送液管4oから切り離されることになる。
上記のようにして全ての送液パイプ4, 4aを撤去した後、図3の(c) に示すようにヤットコ5を最後の既製杭である上段側既製杭1cから取り外して撤去する。このヤットコ5を取り外す時は、図9から分かるように、ヤットコ5を掘削回転方向と逆方向に回転させた後、引き上げることにより、ヤットコ5は上段側既製杭1cから簡単に離脱する。これによって、基礎杭Pの打設作業が完了する。
以上説明した基礎杭Pの施工方法によれば、全ての既製杭1a〜1cを夫々所定地盤まで到達させて基礎杭Pを形成した後に、最先既製杭1a内の送液パイプ4を掘削ヘッド2から切り離して、送液パイプ4, 4a及び油圧供給ホース13を全て回収するようにしたから、その回収した全ての送液パイプ4及び油圧供給ホース13を再使用することができ、きわめて経済的である。また、最先既製杭1a内の送液パイプ4を掘削ヘッド2から切り離す際には、油圧クランプ3を駆動する油圧シリンダ9を地上から操作して油圧クランプ3を解除するから、その切り離し作業を簡単容易にして且つ迅速に行うことができる。
また、この施工方法に使用する油圧クランプ3は、掘削ヘッド2に設けられた送液管4oの上端部を掴持する両側一対の掴持爪8,8と、両掴持爪8,8を開閉駆動する一対の油圧シリンダ9,9とからなり、両シリンダ9,9のピストンロッドピストンロッド9a,9aの伸縮作動によって、両掴持爪9,9が送液管4oの上端部を掴持固定するクランプ状態とそれを解放するクランプ解除状態とに開閉駆動されるように構成されたもので、最先既製杭1aの内部に挿入配備される送液パイプ4の下端部を掘削ヘッド2に対して確実且つ迅速に連結・切り離しすることができると共に、部品点数が少なく、構造が簡単で、安価に提供できるため、施工費の低減化を図ることができる。
以上の実施形態では、3本の既製杭1a〜1cを使用したが、本発明の施工方法では、1本の既製杭1aを使用して基礎杭Pを造成したり、2本あるいは3本以上使用して基礎杭Pを造成することもできる。
(a) 〜(c) は施工順序の最初の複数の段階を示す説明図である。 (a) 〜(d) は次の複数の段階を示す説明図である。 (a) 〜(c) は更に次の複数の段階を示す説明図である。 (a) は最先既製杭の下端部に設けた油圧クランプを示す正面図、(b) は同油圧クランプの側面図である。 (a) は図4の(a) のX−X線断面図、(b) は図4の(a) のY−Y線断面図である。 (a) は図5の(b) のW−W線断面図、(b) は油圧クランプの掴持爪部分の拡大図、(c) は(b) のZ−Z線拡大断面図である。 (a) 〜(c) は油圧クランプのクランプ状態及びクランプ解除状態を示す説明図である。 送液パイプ及び油圧供給ホースの夫々接続方法を示す説明図で、(a) は切り離された状態、(b) は接続状態を示す。 ヤットコと上段側既製杭との接続方法を示す斜視図である。
符号の説明
P 基礎杭
1a〜1c 既製杭
2 掘削ヘッド
3 油圧クランプ
4 送液パイプ
4a 最上段の送液パイプ
4o 掘削ヘッドの送液管
5 ヤットコ
13 油圧供給ホース
14 カバー部材
18 回転圧入機
N 掘孔液
M 硬化材

Claims (4)

  1. 基礎杭を構成する1本又は2本以上の中空状既製杭のうち最先の既製杭の下端部に掘削ヘッドを設けると共に、この最先既製杭の内部に下端部に油圧クランプを装備した送液パイプ及び油圧クランプ用の油圧供給ホースを挿入して、送液パイプの下端部を油圧クランプにより掘削ヘッドに切り離し可能に連結し、この最先既製杭を回転圧入機で回転させつつ地盤中所定位置まで圧入掘進した後、1本の既製杭を用いる時はこの既製杭にヤットコを離脱可能に接続して、このヤットコを回転圧入機で回転させつつ既製杭と共に地盤中に圧入掘進し、2本以上の既製杭を用いる時は後続の既製杭を順次先に圧入掘進させた既製杭に接続すると共に送液パイプ及び油圧供給ホースを夫々離脱可能に接続延長して、最後の既製杭にヤットコを離脱可能に接続するようにし、而して全既製杭を夫々所定地盤まで到達させて基礎杭を形成した後、油圧クランプのクランプ解除操作により最先既製杭内の送液パイプを掘削ヘッドから切り離して、全ての送液パイプ及び油圧供給ホースを撤去すると共に、前記ヤットコを既製杭から離脱させて撤去することを特徴とする基礎杭の施工方法。
  2. 油圧クランプは、掘削ヘッドに設けられた送液管の上端部を掴持する両側一対の掴持爪と、両掴持爪を開閉駆動する一対の油圧シリンダとからなり、両シリンダのピストンロッドの伸縮作動によって、両掴持爪が送液管の上端部を掴持固定するクランプ状態とそれを解放するクランプ解除状態とに開閉駆動されるようになっている請求項1に記載の基礎杭の施工方法。
  3. 全既製杭を夫々所定地盤まで到達させた後、全ての送液パイプ及び油圧供給ホースを撤去する前に、最先既製杭の先端部分を根固めするセメントミルク等の硬化材を前記送液パイプによって最先既製杭の先端部に注入することを特徴とする請求項1又は2に記載の基礎杭の施工方法。
  4. 送液パイプの外側面にはそのほぼ全長に亘って油圧供給ホースを保護するためのカバー部材を取り付け、このカバー部材内に油圧供給ホースを挿入するようにしたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の基礎杭の施工方法。
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