JP6206895B1 - 小口径井戸の改修工法およびこれに用いる掘削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】短尺の集水管を連設して長尺のストレーナ管を所望の傾斜角度に沿って精度良く埋設可能な小口径井戸の改修工法およびこれに用いる掘削装置を提供する。【解決手段】井戸の周面に形成される横孔が水平に対してなす第1の角の角度を決定するステップS1の角度決定工程と、横孔を掘削する埋設装置の位置を決定する位置決め治具を、井戸の内部に設置するステップS2の位置決め治具設置工程と、集水管を保持した埋設装置を、位置決め治具に固定するステップS3の固定工程と、埋設装置を駆動させて横孔を掘削するステップS4の掘削工程と、埋設装置から集水管を分離させ、この集水管を横孔に埋設するステップS5の埋設工程と、埋設装置を上昇させて地上に取り出すステップS6の取り出し工程と、ステップS3の固定工程乃至ステップS6の取り出し工程を、繰り返し行うステップS7の繰り返し工程を備える。【選択図】図8

Description

本発明は、その内部に作業者が降下することができない小口径の井戸を改修するための改修工法およびこれに用いる掘削装置に係り、特に、井戸の周壁から複数の短尺の集水管を連設し、長尺の集水管として埋設することのできる小口径井戸の改修工法およびこれに用いる掘削装置に関する。
従来、地下水を取水する井戸においては、経年変化によって取水管に細砂が目詰まりするために、井戸の取水能力が次第に低下するという課題があった。
これを解決するため、本願出願人による「集水井の改修工法」(特許第2611862号公報)は、取水井内に穿孔機を沈水没して取水井の周壁に保持させ、この穿孔機により複数本の集水ストレーナーパイプを取水井の横放射状方向にボーリング設置し、このパイプより集水できるようにしたことを特徴とする。このような改修工法により、複数本の集水ストレーナーパイプが新たな取水口となり、取水井の取水能力を回復させることができるようになった。
しかし、集水ストレーナーパイプは、作業者が取水井の内部に降下し、掘削設置する必要があることから、その内部に作業者が降下することができない小口径の井戸に対しては、この改修工法を適用することができないという課題があった。
これに対し、小口径井戸の改修工法として、従来、その取水能力を回復させるための技術が開発されており、それに関して既にいくつかの発明が開示されている。
まず、特許文献1には「小口径鋼管製旧井戸の再生法」という名称で、小口径の井戸の再生法に関する発明が開示されている。
特許文献1に開示された発明は、小口径の鋼管製旧井筒の帯水層近傍に、穴あけ機を吊り下げて複数の穴をあけた後、この穴あけ機を地上に取出し、次いで、1本の短寸のストレーナ管を、地上にて水平状保持体に被せてから、該保持体と、保持体を進退可能とするネジ軸とを備えたストレーナ管挿入装置を地上より吊り下げ、保持体の前進によりストレーナ管を帯水層へ進入させた後、保持体を後退させ、ストレーナ管1本を帯水層へ残留させた後、ストレーナ管挿入装置を地上に取出し、次いで、他の穴へ同様にしてストレーナ管1本を残留させることを特徴とする。
このような特徴を有する井戸の再生法によれば、人の降りることができない小口径の井戸に、穴あけ機とストレーナ管挿入装置とを交互に吊り下げて、複数の穴毎に1本のストレーナ管を進入させることができる。このストレーナ管は、短寸であるため、小口径の井筒に好都合である。
次に、特許文献2には「小口径の放射状集水井の鑿井工法」という名称で、小口径の井筒を用いた放射状集水井の鑿井工法に関する発明が開示されている。
特許文献2に開示された発明は、複数の窓を有する小口径の井筒を地中に打込み、井筒内に、水平状にして複数個重積した、井筒口径より短尺のストレーナ管用短管を吊下げ、重積下端に位置する短管を窓を通してその尾端を発射装置の油圧シリンダーで押圧して帯水層へ1個ずつ押込み、これら短管を連設してストレーナ管を形成することを特徴とする。
このような特徴を有する集水井の鑿井工法によれば、複数のストレーナ管用短管を重積して吊下げ、その下端に位置する短管を1個ずつ押込むことにより、長尺のストレーナ管を形成することができるので、大口径の放射状集水井と同様に取水効率が向上する。また、短管が押込み途中で岩石等に当り、その押込みが不能となっても、その短管のみを放置して、次の窓から他の短管を押込むことができる。
特公平7−68712号公報 特開平1−219288号公報
しかしながら、特許文献1に開示された発明においては、複数の穴毎に1本のストレーナ管を進入させる。そのため、長尺のストレーナ管を埋設できないことから、井戸の取水効率はそれ程良好ではないものと考えられる。
次に、特許文献2に開示された発明においては、短管の尾部と油圧シリンダーのピストンが互いに連結されていないので、押込み不能により放置された短管を後退させることができない。そのため、短管が窓に引っ掛かった状態で放置されると、同じ深度で別の窓から新たな短管を押し込もうとするとき、放置された短管に発射装置が当たって新たな短管を押し込むことが困難な可能性がある。したがって、予定した埋設位置に、長尺のストレーナ管を埋設できないおそれがある。
さらに、複数の短管は水平に積み重ねられているため、長尺のストレーナ管の走行方向は水平方向に限定される。したがって、長尺のストレーナ管を水平に対して傾斜させて埋設したい場合には、本発明を適用することができない。
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、複数の短尺の集水管を連設して長尺のストレーナ管を所望の傾斜角度に沿って埋設可能であって、しかも押し込み困難な集水管を後退させることが可能なために、予定する埋設位置に精度良く長尺のストレーナ管を埋設することのできる小口径井戸の改修工法およびこれに用いる掘削装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明は、小口径の井戸の周面へストレーナ管を埋設し、井戸の取水効率を向上させる小口径井戸の改修工法であって、周面に形成される横孔の長軸方向が水平に対してなす第1の角の角度を決定する角度決定工程と、横孔を掘削してストレーナ管を埋設する埋設装置の、井戸の内部における位置を決定する位置決め治具を、埋設装置が決定された第1の角の角度に沿って横孔を掘削可能に、内部に降下させて所望の深度に設置する位置決め治具設置工程と、ストレーナ管の先方部分を構成する集水管を保持した埋設装置を、位置決め治具に固定する固定工程と、埋設装置を駆動させて周面に横孔を掘削する掘削工程と、集水管を横孔へ進入させた後、埋設装置から集水管を分離させ、この集水管を横孔に埋設する埋設工程と、埋設装置を上昇させて地上に取り出す取り出し工程と、固定工程と、掘削工程と、埋設工程と、取り出し工程を、繰り返し行う繰り返し工程を備え、この繰り返し工程は、集水管に代えて、新規集水管が使用され、集水管は、先端に横孔を掘削する掘削治具が設けられ、新規集水管は、一端に掘削治具が設けられないことを特徴とする。
このような構成の発明は、集水管を保持した埋設装置を井戸の内部へ吊下げて一の横孔を掘削して集水管をこの横孔に進入させ、次いで埋設装置を一旦地上へ上昇させてこれに新規集水管を保持させ、再び井戸の内部へ降下させて一の横孔へ新規集水管を進入させ、以降、埋設装置の上昇と降下を繰り返しながら一の横孔の中において、集水管に複数の新規集水管を連設することにより、長尺のストレーナ管を埋設して井戸の取水効率を向上させる改修工法である。
なお、小口径の井戸とは、作業員がその内部に降下して集水管及び新規集水管を井戸の周面に埋設することが困難な井戸を指し、例えば、その口径が約600mm以下のものである。また、位置決め治具は、集水管及び複数の新規集水管を同じ一の横孔に挿入するために、井戸の内部へ繰り返し降下させた埋設装置の位置の再現性を確保するために用いられる。
上記構成の発明においては、まず、角度決定工程で決定された第1の角の角度に沿って埋設装置が横孔を掘削可能に、位置決め治具を設置することにより、埋設工程において、集水管及び新規集水管が決定された第1の角の角度に沿って横孔へ進入可能となる。
次に、位置決め治具設置工程で、位置決め治具を、予定する横孔の位置よりもやや下方の、例えば井戸の周面に設置する。次に、固定工程で、集水管を保持した埋設装置を位置決め治具に固定し、予定する位置に横孔を掘削可能な姿勢で設置する。なお、集水管は、先端に掘削治具が設けられるため、掘削工程で埋設装置が横孔を掘削すると同時に、この集水管が横孔へ進入する。
そして、埋設工程において、集水管を横孔へ進入させた後、埋設装置による集水管の保持を解除してこれを分離させ、この集水管を横孔に埋設する。続いて、取り出し工程で埋設装置を上昇させて地上に取り出し、これに新規集水管を保持させる。
その後、新規集水管を保持した埋設装置を位置決め治具に固定させる固定工程と、埋設装置を駆動させて周面に横孔を掘削する掘削工程と、新規集水管を集水管が埋設された同じ横孔に、新規集水管を集水管に連設させて埋設する埋設工程と、新規集水管と埋設装置を分離させて埋設装置を地上へ取り出す取り出し工程を、繰り返し行う。この固定工程と、掘削工程と、埋設工程と、取り出し工程を繰り返す工程が繰り返し工程であって、その繰り返しの回数は特に限定されず、埋設された新規集水管の本数が予定数に到達すると、繰り返し工程は終了する。これにより、一の横孔に集水管と少なくとも1本の新規集水管が連設されて長尺のストレーナ管が埋設され、取水可能となる。
なお、横孔は、最初に集水管を進入させる際と、複数の新規集水管を進入させる毎に、少しずつ掘削される。
また、位置決め治具は、繰り返し工程終了後に、埋設装置が他の横孔を掘削可能な位置に井戸の内部で移動して設置される他、井戸の改修工事自体が終了した際は、地上へ取り出される。
次に、第2の発明は、第1の小口径井戸の改修工法に用いる掘削装置であって、埋設装置と、位置決め治具と、集水管又は新規集水管を保持した埋設装置を、位置決め治具に固定する固定部材を備えることを特徴とする。
このような構成の発明において、固定部材は、埋設装置による横孔の掘削を妨げることのないように、埋設装置に取り付けられている。よって、固定部材が位置決め治具に固定されると、埋設装置自体は移動不能となる。したがって、繰り返し工程において、埋設装置を地上に取り出して再度井戸の内部に複数回降下させることによっても、固定部材と位置決め治具の固定とその解除が繰り返されるだけなので、集水管と複数本の新規集水管は、いずれも同じ横孔に進入可能な位置に配置される。よって、これらの集水管等が直線状に連設されることになり、長尺のストレーナ管が形成される。なお、集水管又は新規集水管を保持した埋設装置とは、集水管と新規集水管を同じタイミングで保持可能な埋設装置という意味ではなく、集水管と新規集水管を異なるタイミングでそれぞれ保持可能な埋設装置という意味である。
さらに、第3の発明は、第2の発明において、固定部材は、長尺のガイド体を備え、このガイド体は、第1の係合部が形成され、位置決め治具は、ガイド体と平行して周面に懸架されるフレームと、このフレームの長手方向が水平に対してなす第2の角の角度が、横孔の長軸方向が水平に対してなす第1の角の角度と等しくなるように調節する角度調節手段を備え、フレームは、第1の係合部と係合する第2の係合部が形成されることを特徴とする。
このような構成の発明においては、第2の発明の作用に加えて、埋設装置が掘削する横孔の第1の角の角度は、ガイド体の長手方向が水平に対してなす角度と等しい。また、位置決め治具は、ガイド体と平行して周面に懸架されるフレームを備えるので、フレームの第2の角の角度が第1の角の角度と等しくなるように角度調節手段を調節すると、ガイド体が水平に対し第1の角の角度をなして井戸の周面に懸架される。すなわち、埋設装置が、第1の角の角度に沿って横孔を掘削可能となる。
続いて、第4の発明は、第2又は第3の発明において、埋設装置は、第1及び第2のモータが収容されるモータヘッドと、第1のモータの第1の回動軸に取り付けられ、集水管又は新規集水管を分離可能に接続するジョイントと、第2のモータを駆動源としてモータヘッドを前進及び後退させる進退機構を備え、この進退機構は、固定部材の上面に沿って配設されるラックと、第2のモータの第2の回動軸に取り付けられ、ラックに噛合するピニオンからなることを特徴とする。
このような構成の発明においては、第2又は第3の発明の作用に加えて、ジョイントに集水管が接続されている場合に、第1及び第2のモータを駆動させて第1及び第2の回動軸をそれぞれ正方向に回動させると、集水管と接続されたジョイントが正方向に回動するとともに、モータヘッドが前進する。モータヘッドの前進に伴ってジョイントも前進するので、横孔が掘削されると同時に、集水管が横孔に進入する。なお、集水管が前進可能な最大距離は、およそ、ラックの全長からモータヘッドの前後方向の長さを差し引いた距離である。
次いで、集水管を横孔に十分進入させた後は、再び第1及び第2のモータを駆動させて、第1及び第2の回動軸をそれぞれ逆方向に回動させると、ジョイントと集水管の接続が解除され、モータヘッドとジョイントが後退する。したがって、集水管が横孔の中に残留されることとなる。このような作用は、新規集水管についても同様である。
なお、集水管又は新規集水管を分離可能に接続するジョイントとは、集水管と新規集水管を同じタイミングで分離可能に接続するジョイントという意味ではなく、集水管と新規集水管を異なるタイミングでそれぞれ分離可能に接続するジョイントという意味である。
続いて、第5の発明は、第4の発明において、集水管は、後端にジョイントと連結可能な第1の連結部材を備え、新規集水管は、一端に第1の連結部材と連結可能な第2の連結部材を備えるとともに、他端に第1の連結部材を備えることを特徴とする。
このような構成の発明においては、第4の発明の作用に加えて、まず、横孔を掘削して集水管をこの中に埋設する場合、集水管の掘削治具には第1の連絡部材を介してジョイントの回動運動及びモータヘッドの前進及び後退運動が伝達される。また、集水管が横孔に埋設された後に新規集水管を同じ横孔に進入させる場合、新規集水管の第2の連結部材には他端の第1の連絡部材を介してジョイントの回動運動及びモータヘッドの前進及び後退運動が伝達される。そして、新規集水管の第2の連結部材は、集水管の第1の連結部材と連結される。
したがって、前述の回動運動及び前進及び後退運動が新規集水管を介して集水管の掘削治具に伝達される。これにより、集水管は引き続き横孔を掘削することができるので、新規集水管は集水管とともにその中へ進入する。すなわち、横孔は、集水管を進入させる際と、複数の新規集水管を進入させる毎に、少しずつ掘削される。したがって、新規集水管と集水管は互いに連結された状態で連設されて長尺のストレーナ管を形成可能である。
第1の発明によれば、角度決定工程乃至繰り返し工程によって、集水管及び少なくとも1本の新規集水管を連設し、長尺のストレーナ管を水平に沿って、又は水平に対して傾斜させて埋設することができる。これにより、作業員がその内部に降下することが困難な小口径の井戸の取水効率を回復又は向上させることができる。特に、ストレーナ管を水平に対して傾斜させて埋設することによれば、集水管及び新規集水管の目詰まりの原因となる細砂を井戸の内部へ排出容易とすることができる。
また、各工程は、位置決め治具を井戸の内部に設置した後、埋設装置を下降及び上昇させるとともに駆動させる等の簡易な手順によって、実施可能である。
さらに、埋設された新規集水管の本数が予定数に到達すると、繰り返し工程を終了させることが可能であるため、所望の長さの通りに長尺のストレーナ管を埋設することができる。
第2の発明によれば、第1の発明の効果と同様の効果を発揮することができる。特に、固定部材と位置決め治具によって、集水管と少なくとも1本の新規集水管は、いずれも同じ横孔に進入可能な位置に配置される。そのため、埋設装置を地上に取り出して再度井戸の内部に複数回降下させることによっても、精度良く長尺のストレーナ管を形成することができる。よって、集水した水がこのストレーナ管の途中で周囲に漏れ出すことが無く、この水を確実に井戸の内部に導入させることができる。
第3の発明によれば、第2の発明の効果に加えて、角度調節手段を調節することにより、横孔の第1の角の角度を容易に実現することができる。
第4の発明によれば、第2又は第3の発明の効果に加えて、第1及び第2の回動軸をそれぞれ正方向又は逆方向に回動させることにより、横孔を掘削したり、集水管及び新規集水管を横孔に進入又は埋設させたりすることができる。すなわち、第1及び第2のモータを適切に駆動させることによって、集水管に対し、複数本の新規集水管を連設させることが可能である。
第5の発明によれば、第4の発明の効果に加えて、新規集水管の第2の連結部材は集水管の第1の連結部材と連結可能である。そのため、横孔は、集水管を進入させる際と、少なくとも1本の新規集水管を進入させる毎に少しずつ掘削されることから、掘削可能な横孔の長さがラックの長さによって制限されない。よって、所望の長さのストレーナ管を埋設することが可能であって、井戸の取水効率を一層向上させることができる。
実施例1に係る掘削装置の使用状態を示す側面図である。 実施例1に係る掘削装置を構成する埋設装置の側面図である。 (a)及び(b)は、それぞれ図2(a)におけるA方向矢視図及びB方向矢視図である。 (a)は、実施例1に係る掘削装置を構成する固定部材の側面図であり、(b)は、(a)におけるC方向矢視図である。 図4(a)におけるD方向矢視図である。 (a)は、実施例1に係る掘削装置を構成する埋設装置のジョイントと、新規集水管と、集水管の側面図であり、(b)及び(c)は、それぞれ(a)におけるE−E線矢視断面図である。 実施例1に係る掘削装置を用いて埋設された長尺のストレーナ管の側面図である。 実施例2に係る小口径井戸の改修工法の工程図である。
本発明の第1の実施の形態に係る掘削装置について、図1乃至図7を用いて説明する。図1は、実施例1に係る掘削装置の使用状態を示す側面図である。
図1に示すように、実施例1に係る掘削装置1は、実施例2に係る小口径井戸の改修工法に用いる掘削装置である。
掘削装置1は、井戸50の周面50aに横孔51を掘削してストレーナ管21(図7参照)を埋設する埋設装置2と、この埋設装置2の、井戸50の内部52における位置を決定する位置決め治具3と、ストレーナ管21の先方部分21a(図7参照)を構成する集水管30又は新規集水管40(図6,7参照)を保持した埋設装置2を、位置決め治具3に固定する固定部材4を備える。
このうち、埋設装置2は、集水管30と新規集水管40を、異なるタイミングでそれぞれ保持可能である。なお、集水管30は、短尺ストレーナ管30cを備え、先端30aに横孔51を掘削する掘削治具31が設けられる。この掘削治具31は、具体的には、複数のチップ状の歯先を備える円環状のビットである。なお、短尺ストレーナ管30cとは、その長さがストレーナ管21の長さよりも十分に短いという意味である。
また、固定部材4は、周面50aに懸架される長尺のガイド体6を備える。ガイド体6は、端部6a,6b寄りの下面に、それぞれ第1の係合部7a,7bが形成される。この第1の係合部7a,7bは、いずれも側面視で略台形状をなして下方に突出する突出体である。なお、ガイド体6が周面50aに懸架される場合は、端部6a,6bと周面50aとの間にそれぞれ挟みこまれる滑り止め8a,8bが使用される。ただし、この滑り止め8a,8bは、省略されても良い。また、ガイド体6は、その長さが、図示しない伸縮手段によって伸縮可能に構成される。
次に、実施例1に係る掘削装置を構成する埋設装置の構成について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、実施例1に係る掘削装置を構成する埋設装置の側面図である。図3(a)及び図3(b)は、それぞれ図2(a)におけるA方向矢視図及びB方向矢視図である。なお、図1で示した構成要素については、図2及び図3においても同一の符号を付して、その説明を省略する。
図2及び図3に示すように、実施例1に係る掘削装置1を構成する埋設装置2は、第1のモータ9及び第2のモータ10がそれぞれ収容されるモータヘッド11a,11bと、第1のモータ9の第1の回動軸9aに取り付けられ、集水管30及び新規集水管40を分離可能に接続するジョイント12と、第2のモータ10を駆動源としてモータヘッド11a,11bを前進(X方向)及び後退(X方向)させる進退機構13を備える。
進退機構13は、固定部材4であるガイド体6の上面に沿って配設されるラック14と、第2のモータ10の第2の回動軸10aに取り付けられ、ラック14に噛合するピニオン15からなる。ガイド体6とラック14は、モータヘッド11aとモータヘッド11bの間に介在するハウジング5によって保持される。
この構成により、ジョイント12は、第1の回動軸9aを中心に回動するとともに、埋設装置2がラック14に沿って前進可能である。したがって、横孔51は、埋設装置2の前進方向(X方向)に沿って形成されることになる。
続いて、実施例1に係る掘削装置を構成する固定部材について、図4及び図5を用いて説明する。図4(a)は、実施例1に係る掘削装置を構成する固定部材の側面図であり、図4(b)は、図4(a)におけるC方向矢視図である。なお、図1乃至図3で示した構成要素については、図4及び図5においても同一の符号を付して、その説明を省略する。
図4及び図5に示すように、位置決め治具3は、ガイド体6(図1参照)と平行して周面50aに懸架されるフレーム16と、このフレーム16の長手方向が水平方向Hに対してなす第2の角βの角度Dβが、横孔51(図1参照)の長軸方向が水平方向Hに対してなす第1の角αの角度Dαと等しくなるように調節する角度調節手段18,18と、角度調節手段18,18を介してフレーム16と連結され、このフレーム16を支持する細長い円筒状の支柱19,19を備える。
図4(b)に示すように、フレーム16は、平面視で長方形状をなすように組み合わされてなる枠体16a〜16dと、長尺の枠体16a,16bに一端が固着される斜材16e,16fからなる。斜材16e,16fの長手方向は、側面視でフレーム16の長手方向と平行する(図4(a)参照)。枠体16a,16bの一端には、滑り止め8bと同様の滑り止め16g,16hがそれぞれ設けられる。
また、長尺の枠体16a,16bは、それぞれの長さが図示しない伸縮部材によって、伸縮可能に構成される。さらに、短尺の枠体16c,16dには、それぞれ第1の係合部7a,7bと係合する凹状の第2の係合部17a,17bが形成される。なお、短尺の枠体16c,16dは、長尺の枠体16a,16bに対してそれぞれ着脱自在である。また、第2の係合部17bは、長尺の枠体16a,16bに沿ってスライド可能に構成されるため、第2の係合部17a,17bに対する第1の係合部7a,7bの係合が容易である。
また、角度調節手段18は、斜材16e,16fの一端と、支柱19,19の上端をそれぞれ連結するヒンジ18a,18bと、斜材16e,16fの他端にそれぞれ設けられるヒンジ18c,18dと、このヒンジ18c,18dに取り付けられ、周面50aに圧接される湾曲面20aをそれぞれ有する板状体20,20からなる。
ヒンジ18a,18bは、それぞれ留めネジNが設けられ、この留めネジNを中心として支柱19,19の長手方向に対して斜材16e,16fの長手方向がなす第3の角γの角度Dγが調節される。角度Dγを予定の大きさにした後、留めネジNを締め付けて支柱19,19に対する斜材16e,16fの配置を固定する。より詳細には、支柱19,19は鉛直方向Vに沿って設置されるため、角度Dγは、90度から斜材16e,16fの長手方向が水平に対してなす第4の角δの角度Dδを差し引いた値である。
なお、斜材16e,16fの長手方向は、側面視でフレーム16の長手方向と平行することから、角度Dδは、フレーム16の長手方向が水平方向Hに対してなす第2の角βの角度Dβと等しいことになる。また、フレーム16は、ガイド体6と平行し、ラック14はガイド体6の上面に沿って配設されるため、埋設装置2が前進及び後退する方向の水平方向Hに対する角度、すなわち横孔51の長軸方向が水平方向Hに対してなす第1の角αの角度Dαは、角度Dβと等しいことになる。
また、ヒンジ18c,18dも、それぞれ留めネジNが設けられ、この留めネジNを中心として斜材16e,16fに対する湾曲面20a,20aの振り角度が調節される。湾曲面20a,20a全体が周面50aに圧接するように、振り角度を調整した後、留めネジNを締め付けて湾曲面20a,20aの斜材16e,16fに対する角度を固定する。
さらに、支柱19は、その上端を含む上部柱19aと、井戸底部に配置される下端を含む下部柱19bと、上部柱19aと上部柱19aを接続する接続部19cからなる。そして、上部柱19aと下部柱19bは、ネジ部19dを介して入れ子式に連結されることによって、支柱19の全長が伸縮可能となっている。
そして、実施例1に係る掘削装置を構成する埋設装置のジョイントと、このジョイントに連結される集水管及び新規集水管について、図6を用いて説明する。図6(a)は、実施例1に係る掘削装置を構成する埋設装置のジョイントと、新規集水管と、集水管の側面図であり、図6(b)及び図6(c)は、それぞれ図6(a)におけるE−E線矢視断面図である。なお、図1乃至図5で示した構成要素については、図6においても同一の符号を付して、その説明を省略する。
図6(a)に示すように、集水管30は、後端30bにジョイント12と連結可能な第1の連結部材32を備える。
また、新規集水管40は、一端40aに掘削治具31の代わりに、第1の連結部材32と連結可能な第2の連結部材41を備えるとともに、他端40bに第1の連結部材32を備える。
具体的には、第1の連結部材32は、円環部材32aと、円環部材32aの表面に設けられ、外方へ向かって突出する突出ピン32bを備える。また、ジョイント12は、第1の回動軸9a(図2,3参照)が延設されるロッド9bに、その底部が固定される円筒状の側壁を有する箱状部材である。ジョイント12の内径の大きさは円環部材32aの外径の大きさと同等であって、ジョイント12の内周面には、突出ピン32bを案内可能な溝33が刻まれている。この溝33は、ジョイント12の開口端から底部の順に、3本の溝33a〜33cが平面視で略階段状に配列されてなる。
また、第2の連結部材41は、集水した水を通過させるための貫通孔41aがジョイント12の底面に穿通された構成である。すなわち、第2の連結部材41の内径の大きさは円環部材32aの外径の大きさと同等であって、第2の連結部材41の内周面には、突出ピン32bを案内可能な溝33が刻まれている。新規集水管40のこれ以外の構成は、集水管30の構成と同様である。
したがって、地上にてジョイント12と第1の連結部材32を連結させるには、図6(b)に示すように、作業員が突出ピン32bをまず溝33aに沿って押し込む。その後集水管30全体をその長軸を中心としてR方向に回動させて、突出ピン32bを溝33bに沿って移動させる。
さらに、図6(c)に示すように、作業員が集水管30全体をジョイント12に近づける方向へわずかに移動させて突出ピン32bを溝33cに嵌入させる。これにより、集水管30はジョイント12と連結される。すなわち、集水管30は埋設装置2によって保持された状態となる。
したがって、この状態で井戸50の内部52に埋設装置2を降下させた場合に、ジョイント12を正方向(F方向)に回動させ、かつ埋設装置2を前進させると、ジョイント12の回動運動等が集水管30の掘削治具31に伝達される。その結果、この掘削治具31によって、横孔51が掘削される。
次に、横孔51の掘削を終えた場合においては、集水管30は横孔51との摩擦により容易に回動しないため、ジョイント12をそれぞれわずかに後退、逆方向(R方向)に回動後、再度後退させると、突出ピン32bが溝33c〜溝33aの順で溝33から抜き出される。その結果、集水管30がジョイント12から分離され、横孔51に埋設される。
一方、岩盤等により、掘削治具31が横孔51を掘削困難な場合は、ジョイント12を、掘削治具31が横孔51の先端から離れるまで逆方向(R方向)に回動する。このとき、突出ピン32bは溝33cに嵌入されたままであるから、ジョイント12を後退させるに伴い、集水管30も横孔51から引き出される。
上記のような作用は、新規集水管40の他端40bに第1の連結部材32を備えることから、新規集水管40においても、同様である。
次に、横孔に埋設された長尺のストレーナ管について、図7を用いて説明する。図7は、実施例1に係る掘削装置を用いて埋設された長尺のストレーナ管の側面図である。なお、図1乃至図6で示した構成要素については、図7においても同一の符号を付して、その説明を省略する。
図7に示すように、長尺のストレーナ管21は、第2の連結部材40が第1の連結部材32に連結された状態となって、1本の集水管30と2本の新規集水管40が連設されて形成される。このようなストレーナ管21は、後述する実施例2に係る小口径井戸の改修工法60によって、横孔51に埋設される。
このストレーナ管21は、その先方部分21aが後方部分21bよりも鉛直方向Vに上昇する姿勢で埋設されている。これは、図4を用いて説明したように、角度調節手段18において、支柱19,19の長手方向に対して斜材16e,16fの長手方向がなす第3の角γの角度Dγを調節することにより、実現される。同様に、ストレーナ管21は、水平方向Hに沿って埋設される他、先方部分21aが後方部分21bよりも鉛直方向Vに下降する姿勢で埋設されても良い。
なお、実際には、ストレーナ管21の内部へ集水された水が漏れ出すことを防止するため、集水管30と新規集水管40の境界、及び新規集水管40と新規集水管40の境界にパッキンが設けられるが、本願においては、このパッキンの表示を省略する。
このような構成の新規集水管40においては、集水管30が横孔51に埋設された後に、地上で第1の連結部材32とジョイント12を介して埋設装置2に新たに1本目の新規集水管40が保持される。そして、第1のモータ9及び第2のモータ10を駆動することにより、埋設された集水管30の第1の連結部材32の突出ピン32bに、1本目の新規集水管40の第2の連結部材41の溝33a〜33cが順に嵌め込まれて、集水管30と新規集水管40が連結される。そのため、ジョイント12の回動運動及びモータヘッド11a,11bの前進及び後退運動が1本目の新規集水管40を介して集水管30に伝達され、集水管30の掘削治具31が横孔51を堀り進めると同時に、集水管30と1本目の新規集水管40が横孔51に進入する。
その後、1本目の新規集水管40の第1の連結部材32は、図6(b)及び図6(c)を用いて説明したように、ジョイント12から分離される。
続いて、地上で同様に埋設装置2に保持された2本目の新規集水管40についても、埋設された1本目の新規集水管40の第1の連結部材32の突出ピン32bに、2本目の新規集水管40の第2の連結部材41の溝33a〜33cが順に嵌め込まれて、1本目の新規集水管40と2本目の新規集水管40が連結される。そのため、ジョイント12の回動運動等が1本目及び2本目の新規集水管40を介して集水管30に伝達され、集水管30の掘削治具31が横孔51を堀り進めると同時に、集水管30と1本目及び2本目の新規集水管40が、図7に示すように、横孔51に進入する。
図7に示すように、長尺のストレーナ管21は、1本の集水管30と2本の新規集水管40が連設されて形成される。
このストレーナ管21は、その先方部分21aが後方部分21bよりも鉛直上方Vに上昇する姿勢で埋設されている。したがって、ストレーナ管21が集水した水が容易に内部52へ導入されるとともに、ストレーナ管21の内部に侵入して目詰まりの原因となる細砂が容易に排出される。また、横孔51を掘削することによってストレーナ管21の外部に発生する砂や泥も、傾斜した横孔51に沿って容易に排出される。
なお、このような姿勢にストレーナ管21を設置することは、従来、困難であるという課題があった。しかし、掘削装置1によれば、角度調節手段18を有する位置決め治具3を備えることで、この課題を十分に解決することができた。
以上、説明したように、掘削装置1によれば、角度調節手段18において、第3の角γの角度Dγを調節することにより、短尺の集水管30及び新規集水管40を連設して長尺のストレーナ管21を所望の傾斜角度に沿って埋設可能である。しかも、ジョイント12の溝33と第1の第1の連結部材32を備えることにより、押し込み困難な集水管30及び新規集水管40を後退させることが可能である。したがって、予定する埋設位置に精度良く長尺のストレーナ管21を埋設することができる。
また、集水管30及び新規集水管40を使用することによれば、ラック14の長さに制限されずに、より長尺のストレーナ管21を埋設することができる。したがって、井戸50の取水効率を格段に向上させることが可能である。
本発明の第2の実施の形態に係る小口径井戸の改修工法について、図8を用いて説明する。図8は、実施例2に係る小口径井戸の改修工法の工程図である。なお、図1乃至図7で示した構成要素については、図8においても同一の符号を付して、その説明を省略する。また、各段落に記載の符号は、図1乃至図7で示した構成要素の符号と一致するため、その説明を省略する。
図8に示すように、第2の実施の形態に係る小口径井戸の改修工法60は、小口径の井戸50の周面へ長尺のストレーナ管21を埋設し、井戸50の取水効率を向上させる小口径井戸の改修工法である。
小口径井戸の改修工法60は、周面50aに形成される横孔51の長軸方向が水平方向Hに対してなす第1の角αの角度Dαを決定するステップS1の角度決定工程と、横孔51を掘削してストレーナ管21を埋設する掘削装置1の、井戸50の内部52における位置を決定する位置決め治具3を、埋設装置2が決定された第1の角αの角度Dαに沿って横孔51を掘削可能に、内部52に降下させて所望の深度に設置するステップS2の位置決め治具設置工程と、ストレーナ管21の先方部分21aを構成する集水管30を保持した埋設装置2を、位置決め治具3に固定するステップS3の固定工程と、埋設装置2を駆動させて周面50aに横孔51を掘削するステップS4の掘削工程と、集水管30を横孔51へ進入させた後、埋設装置2から集水管30を分離させ、この集水管30を横孔51に埋設するステップS5の埋設工程と、埋設装置2を上昇させて地上に取り出すステップS6の取り出し工程と、ステップS3の固定工程と、ステップS4の掘削工程と、ステップS5の埋設工程と、ステップS6の取り出し工程を、繰り返し行うステップS7の繰り返し工程を備える。
このステップS7の繰り返し工程は、集水管30に代えて、新規集水管40が使用される。以下に、それぞれの工程について、説明する。
まず、ステップS1の角度決定工程においては、第1の角αの角度Dαが決定されるため、これに対応する第3の角γの角度Dγが求められる。
ステップS2の位置決め治具設置工程においては、図1,4,5で説明したように、求められた角度Dγとなるように角度調節手段18のヒンジ18a,18bを調節した後、位置決め治具3を内部52に設置する。この設置は、まず、井戸50の底部に長さを調節した支柱19,19の下端を設置し、フレーム16の枠体16a,16bを周面50aに懸架する。
ステップS3の固定工程においては、設置した位置決め治具3の第2の係合部17a,17bに、ガイド体6の第1の係合部7a,7bを係合させる。これにより、埋設装置2を一旦上昇させた後、再度下降させても、埋設装置2は内部52において同じ位置に配置される。
ステップS4の掘削工程においては、第1のモータ9と、第2のモータ10を駆動させることにより、ジョイント12が正方向(F方向)に回動するとともに、埋設装置2がラック14に沿って前進する。これにより、集水管30の掘削治具31によって、横孔51が掘削され、この中に集水管30が進入する。
ステップS5の埋設工程においては、図6を用いて説明したように、ジョイント12の溝33から突出ピン32bを抜き出すことにより、集水管30がジョイント12から分離され、横孔51の中に埋設される。
ステップS6の取り出し工程においては、埋設装置2を吊り上げて地上に取り出し、図6を用いて説明したように、ジョイント12に新規集水管40を保持させる。
ステップS7の繰り返し工程においては、新規集水管40を保持した埋設装置2を井戸50の内部52に降下させ、位置決め治具3に固定する(ステップS3の固定工程)。そして、ステップS4の掘削工程と、ステップS5の埋設工程と、ステップS6の取り出し工程を実行する。このようなステップS7の繰り返し工程を、所望の回数繰り返すことにより、新規集水管42を埋設しようとする毎に、横孔51が掘削される。その結果、長尺のストレーナ管21が、その長手方向が水平方向Hに対して第1の角αの角度Dαをなして埋設される(図7参照)。その後、新たな横孔51にストレーナ管21を埋設する場合は、ステップS2の位置決め治具設置工程に戻り、位置決め治具3を井戸50の内部52の新たな位置に設置し、以降各工程を繰り返す。そうした後、予定した本数のストレーナ管21を埋設すると、小口径井戸の改修工法60は、終了する。
以上、説明したように、小口径井戸の改修工法60によれば、作業員がその内部に降下することが困難な小口径の井戸50に、長尺のストレーナ管21を埋設することができる。これにより、井戸50の取水効率を回復又は向上させることができる。
また、ステップS2の位置決め治具設置工程において位置決め治具3を設置したことにより、ステップS7の取り出し工程を繰り返すことによっても、新規集水管40を最初に掘削が完了した横孔51へ、正確に進入させることができる。
さらに、集水管30と新規集水管40を埋設しようとする毎に、横孔51が掘削されるため、ラック14の長さに制限されることなく長尺のストレーナ管21を埋設することができる。
また、ジョイント12と突出ピン32によって、進入困難な集水管30及び新規集水管40を後退させることができるので、精度良くストレーナ管21を形成可能であるとともに、集水管30や新規集水管40が無駄にならない。
以上、説明したように、小口径井戸の改修工法61によれば、集水管34と新規集水管42を埋設しようとする毎に、横孔51が掘削されるため、ラック14の長さに制限されることなく長尺のストレーナ管21を埋設することができる。
なお、本発明に係る掘削装置1及び小口径井戸の改修工法60は、本実施例に示すものに限定されない。例えば、フレーム16に設けられる第2の係合部17a,17bを上方に突出する突出体とし、かつガイド体6に設けられる第1の係合部7a,7bを第2の係合部17a,17bが係合する凹状としても良い。また、ジョイント12の溝33の代わりに、切り欠きが設けられても良い。さらに、突出ピン32bと溝33の組み合わせの代わりに、切り欠きと突出ピンがそれぞれ第1の連結部材32及びジョイント12に形成されても良い。
このほか、土質と水理環境により、円環部材32aの周面に沿って突出ピン32bが複数個設けられ、これに対応して溝33がジョイント12や第2の連結部材41の内周面に複数個所に設けられても良い。
本発明は、作業者が降下することができない小口径の井戸を改修するための改修工法およびこれに用いる掘削装置として利用可能である。
1…掘削装置 2…埋設装置 3…位置決め治具 4…固定部材 5…ハウジング 6…ガイド体 6a,6b…端部 7a,7b…第1の係合部 8a,8b…滑り止め 9…第1のモータ 9a…第1の回動軸 9b…ロッド 10…第2のモータ 10a…第2の回動軸 11a,11b…モータヘッド 12…ジョイント 13…進退機構 14…ラック 15…ピニオン 16…フレーム 16a〜16d…枠体 16e,16f…斜材 16g,16h…滑り止め 17a,17b…第2の係合部 18…角度調節手段 18a〜18d…ヒンジ 19…支柱 19a…上部柱 19b…下部柱 19c…接続部 19d…ネジ部 20…板状体 20a…湾曲面 21…ストレーナ管 21a…先方部分 21b…後方部分 30…集水管 30a…先端 30b…後端 30c…短尺ストレーナ管 31…掘削治具 32…第1の連結部材 32a…円環部材 32b…突出ピン 33,33a〜33c…溝 40…新規集水管 40a…一端 40b…他端 41…第2の連結部材 41a…貫通孔 50…井戸 50a…周面 51…横孔 52…内部 60…小口径井戸の改修工法 N,N…留めネジ

Claims (5)

  1. 小口径の井戸の周面へストレーナ管を埋設し、前記井戸の取水効率を向上させる小口径井戸の改修工法であって、
    前記周面に形成される横孔の長軸方向が水平に対してなす第1の角の角度を決定する角度決定工程と、
    前記横孔を掘削して前記ストレーナ管を埋設する埋設装置の、前記井戸の内部における位置を決定する位置決め治具を、前記埋設装置が決定された前記第1の角の前記角度に沿って前記横孔を掘削可能に、前記内部に降下させて所望の深度に設置する位置決め治具設置工程と、
    前記ストレーナ管の先方部分を構成する集水管を保持した前記埋設装置を、前記位置決め治具に固定する固定工程と、
    前記埋設装置を駆動させて前記周面に前記横孔を掘削する掘削工程と、
    前記集水管を前記横孔へ進入させた後、前記埋設装置から前記集水管を分離させ、この集水管を前記横孔に埋設する埋設工程と、
    前記埋設装置を上昇させて地上に取り出す取り出し工程と、
    前記固定工程と、前記掘削工程と、前記埋設工程と、前記取り出し工程を、繰り返し行う繰り返し工程を備え、
    この繰り返し工程は、前記集水管に代えて、新規集水管が使用され、
    前記集水管は、先端に前記横孔を掘削する掘削治具が設けられ
    前記新規集水管は、一端に前記掘削治具が設けられないことを特徴とする小口径井戸の改修工法。
  2. 請求項1に記載の小口径井戸の改修工法に用いる掘削装置であって、
    前記埋設装置と、前記位置決め治具と、前記集水管又は前記新規集水管を保持した前記埋設装置を、前記位置決め治具に固定する固定部材を備えることを特徴とする掘削装置。
  3. 前記固定部材は、長尺のガイド体を備え、
    このガイド体は、第1の係合部が形成され、
    前記位置決め治具は、前記ガイド体と平行して前記周面に懸架されるフレームと、このフレームの長手方向が水平に対してなす第2の角の角度が、前記横孔の長軸方向が水平に対してなす前記第1の角の前記角度と等しくなるように調節する角度調節手段を備え、
    前記フレームは、前記第1の係合部と係合する第2の係合部が形成されることを特徴とする請求項2に記載の掘削装置。
  4. 前記埋設装置は、第1及び第2のモータが収容されるモータヘッドと、前記第1のモータの第1の回動軸に取り付けられ、前記集水管又は前記新規集水管を分離可能に接続するジョイントと、前記第2のモータを駆動源として前記モータヘッドを前進及び後退させる進退機構を備え、
    この進退機構は、前記固定部材の上面に沿って配設されるラックと、前記第2のモータの第2の回動軸に取り付けられ、前記ラックに噛合するピニオンからなることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の掘削装置。
  5. 前記集水管は、後端に前記ジョイントと連結可能な第1の連結部材を備え、
    前記新規集水管は、前記一端に前記第1の連結部材と連結可能な第2の連結部材を備えるとともに、他端に前記第1の連結部材を備えることを特徴とする請求項4に記載の掘削装置。
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