JP3980995B2 - ボール位置決め治具の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は微細な部品を正確に位置決めし保持するための精密位置決め治具の製造方法に関し、詳しくは、半田ボールを所定の位置に正確に保持するための半田ボール位置決め治具の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より製品の組立工程においてワークや部品などを所定の位置に精度良く配置させるための精密位置決め治具が用いられている。そうした精密位置決め治具の中でも、特に百μmから数百μmの半田ボールを数百μmの間隔で所定の位置に保持するための治具のことを半田ボール位置決め治具と称している。
【0003】
図9は従来の最も一般的な半田ボール位置決め治具による半田ボールの保持状態を示した図である。半田ボール位置決め治具21には半田ボール500の直径よりも小さい径で貫通孔25があけられている。半田ボール位置決め治具21は半田ボール吸引ヘッド22に取り付けられ、一部から負圧吸引すると貫通孔25によって半田ボールが吸引され、貫通孔25の位置に応じて位置決めされる仕組みになっている(例えば、特許文献1参照。)。また一般には図9に示す構造の半田ボール位置決め治具21を改良し、吸引時に半田ボール500が位置ずれをおこさないように凹部を設けて、半田ボール500をその中に収められるような構造のものも広く利用されている。
【0004】
以上のような半田ボール位置決め治具は半導体実装の分野で広く利用されている。例えば半導体実装の分野では以下に示すような利用がなされている。大量の情報を高速に処理する情報処理装置においては、半導体チップに電子回路や電子部品を集積したLSI、VLSI等が多く用いられている。このような半導体チップを配線基板に取り付けるために、配線基板上の配線部分に合わせて半田を配置し、半田の溶着により、半導体チップを配線基板上に固定するとともに、電気的な接続を行っていた。
【0005】
以下に従来の一般的な半導体チップの取り付け方法を示す。図8は従来の半導体チップの配線基板への取り付け方法を示した図である。図6は従来の半田ボール位置決め治具による半田ボールの保持状態を示した図である。従来の半田ボール位置決め治具20には半田ボール500を保持するための凹部26と半田ボール500を負圧吸引するための貫通孔25が所定の位置に機械加工(切削加工)によってあけられている。図6に示すようにして半田ボール500は半田ボール位置決め治具20の凹部26に保持される。この時、半田ボール500は貫通孔25から負圧吸引されることによって、しっかりと半田ボール位置決め治具20に固定される。
【0006】
このようにして半田ボール位置決め治具20に保持された半田ボール500は図8に示すようにして半導体チップ610の取り付けに利用される。図8(a)に示すように配線基板410には所定の位置に配線420が形成されている。この配線420の位置と、半田ボール位置決め治具20にあけられた凹部26の位置は、同じ位置関係にあり、図8(a)に示すように、配線基板410上の配線420の位置及び間隔P’に合わせて、同じ位置関係で半田ボール500を保持できるようになっている。
【0007】
図8(a)のように半田ボール500を配線420の部分まで移動させた後、貫通孔25の負圧吸引を絶つことで、図8(b)のように配線420上に、半田ボール500を配置させることができる。
【0008】
その後、配線420と同じ間隔P’で電気接続部620が形成されている半導体チップ610を配線基板410に押さえつけ(図8(c))、半田ボール500を電気接続部620及び配線420に溶着することで、半導体チップ610と配線基板420の接続が完了する(図8(d))。以上が従来の一般的な半導体チップの取り付け方法である。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−274228号公報(第2頁、図5)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来の半田ボール位置決め治具20では半田ボール500を保持するためにあけられた凹部26及び貫通孔25をドリルによる機械加工法で加工していた。但し、ドリルでの機械加工の場合、加工できる孔の直径を小さくするには限界があり、開口部の直径が100μm以上の大きさでないと凹部26を加工することができなかった。
【0012】
図7は従来の半田ボール位置決め治具を用いて微小な半田ボールを保持した時の不良状態を示した図である。上記のように従来の半田ボール位置決め治具20では直径100μm以上の開口部からなる凹部26でしか製造することができなかったので、直径100μm以下の微小な半田ボール510を保持しようとすると、図7に示すように、決められた位置にしっかりと保持することはできなかった。
【0013】
さらに従来の半田ボール位置決め治具20では、隣り合った貫通孔25同士の間隔P’は200μm以上であった。この理由もやはり機械加工で貫通孔を加工していることが原因であり、それ以下の間隔(200μm以下の間隔)で貫通孔25を加工しようとすると、隣合った凹部26同士に加工歪みが生じ、その結果、半田ボール500を保持できないほど凹部26の形状がいびつになってしまうことも多々あった。
【0014】
以上のような理由から、従来の半田ボール位置決め治具20は半田ボール500を200μm以下の狭い間隔で並べることができないと言う欠点を有していた。
【0015】
しかしながら、近年、半導体チップの需要において、より一層の高密度化が必要とされつつあり、その結果、従来の200μm間隔での実装では対応できず、200μm以下の間隔での実装が不可欠になってきた。
【0016】
また、従来の半田ボール位置決め治具20では、円形の開口部からなる凹部26内にあけられた貫通孔25が、凹部26の中心位置に形成されていた。そのため図6に示すように半田ボール500を吸引したとき、貫通孔25の開口部の縁部に半田ボール500が接触し、半田ボール500を傷つけやすかった。半田ボール500が傷つき変形してしまうと、図8(b)のように配線420上に半田ボール500を並べた時、それぞれの半田ボール500の高さにばらつきが出てしまうので、図8(c)の工程で半導体チップ610を押さえつける時に押しつけ圧力にばらつきが生じてしまい、その結果、接続不良を起こすことが多かった。
【0017】
本発明の目的は、ボール形状をしたワークや部品を所望の位置に正確に且つ狭い間隔で高密度に並べて保持することが可能で、ワークや部品を従来よりも高い位置決め精度で且つ狭い間隔で配置させることが可能なボール位置決め治具の製造方法を提供することにある。
【0018】
本発明のさらに詳しい目的は、高密度実装分野で用いられる半田ボールを所望の位置に正確に且つ狭い間隔で高密度に並べて保持することが可能で、従来よりも高い位置決め精度で且つ狭い間隔で実装が可能な半田ボール位置決め治具の製造方法を提供することにある。
【0019】
さらには、接続不良が少なく、信頼性の高い実装が可能な半田ボール位置決め治具の製造方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のボール位置決め治具の製造方法は、ボールを保持するための凹部と、ボールを吸引するために凹部の底面にあけられた貫通孔とを備えたボール位置決め治具の製造方法であって、
基板上に、感光性材料をパターニングし、凹部形状の型となる第一の感光性材料層を形成する工程と、
前記第一の感光性材料層が形成された基板の一方の面上及び第一の感光性材料層上に導電性膜を成膜する工程と、
前記第一の感光性材料層上に成膜された導電性膜上に、貫通孔の型となる第二の感光性材料層を形成する工程と、
前記導電性膜が露出されている部分に、電鋳法により電鋳層を形成する工程と、
前記基板、第一の感光性材料層、第二の感光性材料層、及び導電性膜の少なくとも一部を除去する工程とを有することを特徴としている。
【0023】
さらには前記第一の感光性材料層及び第二の感光性材料層をフォトリソグラフィー法または光造形法、もしくはその両方の製造法を用いて形成することが望ましい。
【0024】
(作用)
本発明の上記手段では、フォトリソグラフィー法や光造形法を用いることによって、使用するボールの大きさに合わせた形状で感光性材料をパターン化することが可能である。フォトリソグラフィー法等はLSI分野で広く利用されている手法であり、非常に精密で且つ正確にパターン化することができるのが特徴である。このようにしてパターン化された第一の感光性材料層を電鋳法によって転写して得られた本発明のボール位置決め治具は、ボール形状からなるワーク、部品、さらには半田ボールをしっかりと固定することができ、高い位置決め精度を達成可能である。
【0025】
また、フォトリソグラフィー法や光造形法を用いることによって、非常に狭い間隔で第一の感光性材料層をパターニング可能であり、その結果、電鋳法によって転写して得られた本発明のボール位置決め治具は、ワーク、部品、半田ボールを従来よりも狭い間隔で配置させることができる。
【0026】
さらに、半田ボールをボール位置決め治具の凹部内に収めた時に、半田ボールは凹部底面の中央付近で接するが、本発明のように該凹部底面の中央付近よりも外側に貫通孔を設けることによって、その貫通孔の縁部と半田ボールとの接触を避けることができ、半田ボールが貫通孔の縁部で傷つけられるといった問題はない。その結果、半田ボールを配線上に配置した時の高さが揃い、全ての半田ボールを均等に押しつけることができるようになり、配線接続の不良を少なくすることができる。
【0027】
また複数の貫通孔を凹部底面の中心位置に対して点対称に設けることによって、ボールを均一に吸引することができ、その結果、ボールの保持不良も少なくすることができ、位置決めの信頼性が向上する。
【0028】
以上のように、本発明により従来よりも高い位置決め精度で且つ狭い間隔で、ボール形状のワーク、部品、さらに半田ボール等を配置させることが可能なボール位置決め治具及びそれらの製造方法を提供することができる。
【0029】
また、ボールを傷つけることなく、信頼性の高いボール位置決め治具及びそれらの製造方法を提供することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は本発明のボール位置決め治具による半田ボールの保持状態を示した図である。さらに図2は本発明のボール位置決め治具の凹部底面の形状を示した図である。図1に示す本発明のボール位置決め治具10は半田ボール位置決め治具として使用することができる。図1のように本発明のボール位置決め治具10では半田ボール500を保持するための凹部16内の凹部底面16bの中心付近を半田ボール500の受け面16cとし、受け面16cの外側に貫通孔15が複数あけられており、この貫通孔15から負圧吸引して半田ボール500を凹部16内に保持させる構造になっている。貫通孔15は図2に示すように円形の凹部底面16bの中心に対して、点対称に、計4ヶ所あけられており、それぞれ開口部形状が扇状になるようにしてあけられている。このように貫通孔15を凹部底面16bの中心に対して、点対称にならべることによって、凹部16内の半田ボール500を左右均等に負圧吸引させることができ、位置決め精度をより向上させることができた。
【0031】
なお本発明のボール位置決め治具10を使って、凹部16内に半田ボール500を収めて吸着させようとした場合、凹部の開口部の大きさよりも直径が多少小さめの半田ボール500を使用する必要があり、その結果、半田ボール500と凹部16の壁面との間に微小な隙間ができる。しかしながら我々の実験結果によると、半田ボール500と凹部16の壁面との隙間が数十μm程度あっても、吸引側の吸引力が非常に大きいため、半田ボール500をしっかりと保持して吸引できることがわかった。
【0032】
本発明のボール位置決め治具は10μm以下の精度で製造できる加工精度を持っており、よって半田ボール500と凹部16の壁面との隙間が数十μm程度以下になるようにボール位置決め治具10を形成することは非常に容易であった。なお本実施形態では、直径70μmで深さ60μmの円管状の凹部16内に20μmの幅(=扇状開口部の半径方向の幅)で貫通孔15があけられているボール位置決め治具10を形成した。さらに、板厚tは40μmで形成し、且つそれぞれの寸法精度は±2μm以内で形成することができた。
【0033】
図5は本発明のボール位置決め治具の製造方法を示した図である。本実施形態のボール位置決め治具10は図5に示す製造方法によって製造した。以下にその製造方法を説明する。
【0034】
まず図5(a)に示すように基板110上に第一の感光性材料層210を所望の形状でパターン化する。ここでの第1の感光性材料層210の所望の形状とは、作製しようとするボール位置決め治具10に形成される凹部16の形状の反転形状である。
【0035】
本実施形態では、表面が鏡面仕上げで研磨されているガラスからなる基板110上に、JSR社製厚膜ネガレジスト(商品名:THB−130N)をフォトリソグラフィー法によってパターン化し、直径70μm、高さ60μmの円筒形状からなる第一の感光性材料層210を形成した。なお、その時の第一の感光性材料層210の形成条件は以下の通りである。THB−130Nの塗布厚さが60μm厚、露光量が400mJ/cm2 、現像液がTHB−130N専用現像液、現像温度が40℃、現像時間が70秒であった。
【0036】
本実施形態では、一般にレジストと呼ばれる感光性樹脂をフォトリソグラフィー法によってパターン化し第一の感光性材料層210を形成したが、この他に、感光性樹脂を光造形法によってパターン化し、第一の感光性材料層210を形成する方法も試みてみた。その結果、実施形態と同様に第一の感光性材料層210を形成することができた。
【0037】
本発明の製造方法の第一の感光性材料層210の形成工程において、フォトリソグラフィー法を用いても、光造形法を用いても、どちらでもかまわない。なお第一の感光性材料層210に10μm以下の精度と形状を必要とする場合にはフォトリソグラフィー法を用い、100μm以上の高さを必要とする場合には光造形法を用いるのが望ましいといえる。
【0038】
次に図5(b)のように、基板110及び第一の感光性材料層210の表面を覆うようにして導電性膜300を成膜する。本実施形態では、蒸着法によって金(Au)膜を0.2μmの厚さで成膜した。
【0039】
その後、図5(c)のように、第一の感光性材料層210上の導電性膜300の上に、所望の形状で第2の感光性材料層220を形成する。ここでの第2の感光性材料層220の所望の形状とは、作製しようとするボール位置決め治具10にあけられる貫通孔15の開口部形状の反転形状である。
【0040】
本実施形態では、第一の感光性材料層210の形成工程と同様に、JSR社製厚膜ネガレジスト(THB−130N)をフォトリソグラフィー法によってパターン化し、幅20μm、高さ40μmの第二の感光性材料層220をリング状(一部に切れ目を設けた連続していないリング形状)に形成した。なお、第二の感光性材料層220の形成条件は、THB−130Nの塗布厚さが40μm厚、露光量が350mJ/cm2 、現像液がTHB−130N専用現像液、現像温度が40℃、現像時間が60秒であった。
【0041】
なお第二の感光性材料層220の形成工程(図5(c))においても、第一の感光性材料層210の形成工程(図5(a))と同様に光造形法を用いても何ら問題がないことが確認されている。
【0042】
次に図5(d)に示すように、導電性膜300上に電流を流して電鋳を行い、導電性膜300上に電鋳部材からなるボール位置決め治具10を形成する。
【0043】
本実施形態では、ニッケル(Ni)電鋳法を用い、板厚が40μmでNiからなるボール位置決め治具10を形成した。なおその時の電鋳条件は、50℃のスルファミン酸ニッケルメッキ液中で10A/dm2 の電流密度で3.5時間処理を行う条件であった。
【0044】
最後に図5(e)に示すように、基板110、導電性膜300、第一の感光性材料層210及び第二の感光性材料層220を除去して、半田ボールを収める凹部16と貫通孔15が形成されたボール位置決め治具10が完成する。
【0045】
本実施形態では、まず機械的に基板110を除去した後、厚膜ネガレジスト(THB−130N)からなる第一の感光性材料層210及び第二の感光性材料層220をTHB−130N専用の剥離液によって溶解除去させ、最後にAuからなる導電性膜300をドライエッチング法の一種であるイオンミリング法によって除去した。
【0046】
図4は本発明のボール位置決め治具の別の構造の断面図である。図4に示すように導電性膜300のすべてを除去せず、貫通孔15の部分だけ導電性膜300を除去した構造であっても、本発明のボール位置決め治具として利用可能である。このような構造(図4)は、第一の感光性材料層210、第二の感光性材料層220の溶解除去時に、これらの感光性材料層(第一の感光性材料層210、第二の感光性材料層220)と一緒に導電性膜300が除去されるので、容易に達成可能である。
【0047】
このようにして製造された本実施形態のボール位置決め治具10によれば、半田ボール500を保持するためにあけられた凹部16の開口部直径を、φ100μm以下の大きさで非常に微細に形成できるので、従来は不可能であった直径100μm以下の微細な半田ボール500を決められた位置にしっかりと保持させることが可能になった。なお本実施形態ではφ70μmの開口部からなる凹部を形成し、直径65μmの微細な半田ボール500を保持することができた。
【0048】
図3はボール位置決め治具による配線上への半田ボールの配置を示した図である。従来の半田ボール位置決め治具20では、図8(a)に示すように、隣り合った凹部26の中心位置間の間隔P’は200μm以上でしか形成できなかったが、本発明のボール位置決め治具10によれば、隣り合った凹部16の中心位置間の間隔Pを140μmの寸法で形成することができた(図3)。その結果、図3に示すように、従来実装ができなかった140μm間隔の狭い配線420であっても、半田ボール500を配置させることができるようになった。この理由もやはり感光性材料を非常に微細にパターン化することができるフォトリソグラフィー法によって形成したためである。我々の実験結果によれば、凹部16の中心位置間の間隔Pは凹部16の開口部直径dや凹部16の深さhを小さくすればするほど、狭くすることが可能であることがわかった。よって凹部16に収まる半田ボール500が小さければ、凹部16の中心位置間の間隔Pを100μm以下にすることも可能である。
【0049】
以上のように、本発明のボール位置決め治具10を用いると、直径100μm以下の半田ボール500を非常に狭い間隔で並べることができるようになる。その結果、従来はできなかった半導体チップの高密度実装が可能になった。
【0050】
また、本発明のボール位置決め治具10によって、以下のような課題も解決することができた。従来の半田ボール位置決め治具20では、図6に示すように凹部26内の中心位置に貫通孔25が形成されていたため、半田ボール500を吸引したとき、貫通孔25の縁部に半田ボール500が接触し、半田ボール500を傷つけやすかったが、本発明のボール位置決め治具10では、図1及び図2に示すように、貫通孔15が凹部底面16bの中心付近に設けられる半田ボール500の受け面16cの外側の位置に形成されており、その結果、半田ボール500を吸引したとき、貫通孔15の縁部に半田ボール500が接触せず、半田ボール500を傷つけることが無くなった。
【0051】
このようにして本発明のボール位置決め治具10を使うことによって、半田ボール500の傷つきが無くなったため、配線420上に半田ボール500を並べた時、それぞれの半田ボール500の高さが一定になり、均等に押しつけることができるので接続不良が無くなった。
【0052】
なお、本実施形態においては、保持する部品として半田ボールを例に挙げ説明したが、ベアリング等のボール形状部品の場合でも同様の効果を得ることができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明のボール位置決め治具によれば、ボール形状のワークや部品、さらには半田ボールを所望の位置に正確に且つ狭い間隔で高密度に並べて保持することが可能で、高い位置決め精度で且つ狭い間隔での半導体チップの実装が可能になった。
【0054】
また半田ボールを吸引する際、半田ボールを傷つけることが無くなり、実装時に半田ボールを均等に押しつけることが可能になった。その結果、実装不良を少なくすることができ、信頼性の高い実装が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボール位置決め治具による半田ボールの保持状態を示した図である。
【図2】本発明のボール位置決め治具の凹部底面の形状を示した図である。
【図3】本発明のボール位置決め治具による配線上への半田ボールの配置を示した図である。
【図4】本発明のボール位置決め治具の別の構造の断面図である。
【図5】本発明のボール位置決め治具の製造方法を示した図である。
【図6】従来の半田ボール位置決め治具による半田ボールの保持状態を示した図である。
【図7】従来の半田ボール位置決め治具を用いて微小な半田ボールを保持した時の不良状態を示した図である。
【図8】従来の半導体チップの配線基板への取り付け方法を示した図である。
【図9】従来の最も一般的な半田ボール位置決め治具による半田ボールの保持状態を示した図である。
【符号の説明】
10 ボール位置決め治具
15 貫通孔
16 凹部
16b 凹部底面
16c 受け面
20、21 半田ボール位置決め治具
22 半田ボール吸引ヘッド
25 貫通孔
26 凹部
110 基板
210 第一の感光性材料層
220 第二の感光性材料層
300 導電性膜
410 配線基板
420 配線
500、510 半田ボール
610 半導体チップ
620 電気接続部
Claims (2)
- ボールを保持するための凹部と、ボールを吸引するために凹部の底面にあけられた貫通孔とを備えたボール位置決め治具の製造方法であって、基板上に、感光性材料をパターニングし、凹部形状の型となる第一の感光性材料層を形成する工程と、前記第一の感光性材料層が形成された基板の一方の面上及び第一の感光性材料層上に導電性膜を成膜する工程と、前記第一の感光性材料層上に成膜された導電性膜上に、貫通孔の型となる第二の感光性材料層を形成する工程と、前記導電性膜が露出されている部分に、電鋳法により電鋳層を形成する工程と、前記基板、第一の感光性材料層、第二の感光性材料層、及び導電性膜の少なくとも一部を除去する工程とを有するボール位置決め治具の製造方法。
- 前記第一の感光性材料層及び第二の感光性材料層をフォトリソグラフィー法または光造形法、もしくはその両方の製造法を用いて形成することを特徴とする請求項1に記載のボール位置決め治具の製造方法。
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