JP2000304772A - 検査用端子装置及びその製造方法 - Google Patents

検査用端子装置及びその製造方法

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JP2000304772A
JP2000304772A JP11109006A JP10900699A JP2000304772A JP 2000304772 A JP2000304772 A JP 2000304772A JP 11109006 A JP11109006 A JP 11109006A JP 10900699 A JP10900699 A JP 10900699A JP 2000304772 A JP2000304772 A JP 2000304772A
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conductive
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contact terminals
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JP11109006A
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Tsutomu Iida
飯田  勉
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Original Assignee
Nisshin Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検査体の測定点が微細ピッチで配列されて
いる場合にも容易に対応できるとともに、接触抵抗を安
定化させることができ、測定誤差や測定不良を低減する
ことができる新規の検査用端子装置を提供する。 【解決手段】 検査用端子装置20は、磁性体であり且
つ導電体である複数の接触端子21aが非磁性体であり
且つ非導電体である支持体21bの板面上に分散形成さ
れてなる端子基板21と、弾性を有する樹脂成形体であ
る異方性導電ゴムシート22と、磁性体であり且つ導電
体である複数の接触端子23aが非磁性体であり且つ非
導電体である支持体21bの板面上に分散形成されてな
る端子基板23とが相互に積層された構造を有する。こ
こで、一対の端子基板21,23と異方性導電ゴムシー
ト22とは、異方性導電ゴムシートを硬化させる際に一
体成形されているため、相互に密着若しくは固着されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は検査用端子装置及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プリント回路基板や半導体ウエ
ハなどの被検査体に電気的試験を行うための検査装置に
は、被検査体の各測定点に接触する多数の接触端子を備
えた検査用端子装置が搭載される。この検査用端子装置
は、被検査体に導電接続するためのコンタクトプローブ
や端子基板などで構成される。
【0003】図6は検査用端子装置にもっとも一般的に
用いられるコンタクトピンの断面構造を模式的に示すも
のである。プランジャ1はリセプタクル2に出没自在に
取り付けられ、リセプタクル2の内部にはプランジャ1
を突出させる方向に押圧するコイルスプリング3が収容
されている。コイルスプリング3の一端はプランジャ1
に接触し、他端はリセプタクル2の内部に収容された導
体球4に接触している。このコンタクトピンは、被検査
体の測定点の配列に合せるようにして図示しない検査用
端子基板に植設され、各コンタクトピンのリセプタクル
2内の導体球4に検査装置の本体に接続された配線が接
続される。
【0004】一方、図7には改良された検査用端子装置
10の構造を示す。この検査用端子装置10は、めっき
処理などにより金属バンプ接触端子11aを絶縁体から
なる支持体11bを貫通するように形成した端子基板1
1と、合成ゴム中に導電粒子を分散させた樹脂成形体か
らなり、その内部に、上記金属バンプ接触端子11aに
対応した位置に導電粒子を密集させた導通領域12aを
有し、導通領域12a以外は導電粒子が疎に分布した非
導通領域12bとなっている異方性導電ゴムシート12
と、樹脂基板上に導通領域12aに対応した位置に導電
接続部13aを有するとともに当該導電接続部から伸び
る配線を備えた導電パターン13aを樹脂基板13b上
に形成してなる配線接続基板13とから構成されてい
る。上記端子基板11、異方性導電ゴムシート12及び
配線接続基板13は図示しない位置決め固定手段(ピン
と穴などの位置決め手段及びボルト、固定ねじなどの固
着手段)によって相互に固定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
示すコンタクトピンを端子基板に植設してなる検査用端
子装置においては、コンタクトピンの構造が複雑である
ことからコストが高くなるとともに小型化が困難であ
り、コンタクトピンの小型化には限界があることからコ
ンタクトピンの植設間隔を狭く設定することができない
ため、多数の測定点を有していたり、微細ピッチの導電
パターンを備えたプリント回路基板や半導体ウエハ(半
導体チップ)などを検査することが難しいという問題点
がある。また、コンタクトピンを小型化すると、プラン
ジャの押圧力がばらついたり、プランジャの出没動作が
スムーズでなくなる場合もあり、被検査体の測定点との
接触状態が不安定になって測定誤差や測定不良を引き起
こす可能性がある。
【0006】一方、図7に示す検査用端子装置において
は、端子基板11、異方性導電ゴムシート12及び配線
接続基板13を、金属バンプ接触端子11a、導通領域
12a及び導電接続部13aが相互に対応した位置にあ
り、相互に接触するように位置合わせを行うことが困難
であり、特に測定点が挟ピッチで配列されている被検査
体を測定するための検査用端子装置では、端子基板1
1、異方性導電ゴムシート12及び配線接続基板13の
相互間の位置ずれが発生しやすい。また、端子基板1
1、異方性導電ゴムシート12及び配線接続基板13が
相互に接触した状態で組みつけられているため、接触抵
抗のばらつきが大きく、測定精度が低下し、測定不良を
引き起こす場合があるという問題点がある。
【0007】さらに、上記図7に示す異方性導電ゴムシ
ート12を被検査体に直接に接触させる場合もあるが、
この場合には、被検査体の表面に異方性導電ゴムシート
12の微粉末が付着するなど、被検査体を汚染してしま
う恐れがある。
【0008】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、被検査体の測定点が微細ピッチで
配列されている場合にも容易に対応できるとともに、接
触抵抗を安定化させることができ、測定誤差や測定不良
を低減することができる新規の検査用端子装置を提供し
ようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の検査用端子装置は、磁性体であり且つ導電体
である複数の接触端子及び該接触端子を貫通させた状態
で支持する非磁性体であり且つ非導電体である支持体か
らなる端子基板と、該端子基板の一方の表面上に一体成
形された、磁性体である導電粒子を含む、弾性を有する
樹脂成形体とを備え、該樹脂成形体には、前記接触端子
に接触するとともに、前記樹脂成形体の反対側の表面ま
で貫通する、前記導電粒子が密に配置された導通領域が
形成され、該導通領域間には前記導電粒子が疎に配置さ
れた非導通領域が形成されていることを特徴とする。
【0010】この発明によれば、端子基板と弾性を有す
る樹脂成形体とが一体成形されているため、端子基板と
樹脂成形体とを組み付ける必要がないため、組立作業が
不要になるとともに組立時の位置ずれなどが発生せず、
また、端子基板の磁性体である接触端子を利用して磁場
成形法によって樹脂成形体に導通領域を形成することが
できるので、接触端子と導通領域の位置関係のずれも発
生させることがなく、しかも接触端子と導通領域との間
の接触抵抗も安定させることができるので、測定不良や
測定誤差を低減することができる。さらに、磁場成形法
を用いることによって樹脂成形体の導通領域を端子基板
の接触端子に合わせて形成できるので、被検査体の測定
点が微細ピッチで配置されていたり、測定点が多数形成
されていても、端子基板さえ形成すれば、比較的容易且
つ安価に製造することができる。
【0011】この発明において、前記樹脂成形体の前記
端子基板とは反対側の表面には、前記導通領域に接触す
る導電接続部を備えた配線パターンを有する配線接続基
板が固定されていることが好ましい。この発明によれ
ば、樹脂成形体の導通領域に配線接続基板の導電接続部
が接触していることにより、この配線接続基板を介して
検査装置の検査回路等に接続させることができる。した
がって、端子基板の接触端子を被検査体の測定点に接触
させることにより、樹脂成形体の導通領域を介して電気
的検査を行うことができる。このため、樹脂成形体の弾
性によって接触端子を確実に測定点に接触させることが
できるとともに、樹脂成形体が直接に被検査体に接触し
ないため、被検査体を汚染することも防止できる。
【0012】また、本発明の検査用端子装置は、磁性体
であり且つ導電体である複数の接触端子及び該接触端子
を貫通させた状態で支持する非磁性体であり且つ非導電
体である支持体からなる一対の端子基板を有し、該端子
基板は前記接触端子が相互に略対向する位置関係にて対
向配置され、前記端子基板の間には該端子基板と共に一
体成形された、磁性体である導電粒子を含む、弾性を有
する樹脂成形体を備え、一対の前記端子基板の略対向す
る前記接触端子間には、前記樹脂成形体の表裏に貫通
し、前記導電粒子が密に配置された導通領域が形成さ
れ、該導通領域間には前記導電粒子が疎に配置された非
導通領域が形成されていることを特徴とする。
【0013】この発明によれば、一対の端子基板の間に
導通領域を有する樹脂成形体を一体に成形してなること
により、組立作業が不要になるとともに組立時の位置ず
れなどが発生せず、また、端子基板の磁性体である接触
端子を利用して磁場成形法によって樹脂成形体に導通領
域を形成することができるので、接触端子と導通領域の
位置関係のずれも発生させることがなく、しかも接触端
子と導通領域との間の接触抵抗も安定させることができ
るので、測定不良や測定誤差を低減することができる。
さらに、磁場成形法を用いることによって樹脂成形体の
導通領域を一対の端子基板の接触端子に合わせて形成で
きるので、被検査体の測定点が微細ピッチで配置されて
いたり、測定点が多数形成されていても、端子基板さえ
形成すれば、比較的容易且つ安価に製造することができ
る。そして、端子基板の接触端子を被検査体の測定点に
接触させることにより、樹脂成形体の導通領域を介して
電気的検査を行うことができる。このため、樹脂成形体
の弾性によって接触端子を確実に測定点に接触させるこ
とができるとともに、樹脂成形体が直接に被検査体に接
触しないため、被検査体を汚染することも防止できる。
【0014】この発明において、前記端子基板の一方に
は、前記接触端子にそれぞれ接続された配線を含む配線
パターンが形成されていることが好ましい。この発明に
よれば、端子基板の一方に配線パターンを形成すること
によって、配線接続基板を取り付けることなく、被検査
体の測定点に接触した接触端子の電位を配線パターンか
ら取り出すことができる。
【0015】上記各発明において、前記導通領域は、前
記樹脂成形体の厚さ方向に所定の圧縮力が加わった場合
にのみ厚さ方向に導通するように構成されていることが
好ましい。上記各発明における導通領域は検査用端子装
置が被検査体を測定する際に厚さ方向に導通可能に構成
されていればよいものであるが、弾性を有する樹脂成形
体が厚さ方向に所定の圧縮力が加わった場合にのみ、導
通領域が厚さ方向に導通するように構成されていてもよ
い。この場合には、接触端子と被検査体の測定点との間
にある程度のコンタクト圧が加わらないと測定ができな
いので、コンタクト圧の不足によって不安定な状態で測
定が行われることがなくなり、測定不良や測定誤差を低
減することができる。
【0016】次に、本発明に係る検査用端子装置の製造
方法としては、磁性体であり且つ導電体である複数の接
触端子及び該接触端子を支持する非磁性体であり且つ非
導電体である支持体からなる端子基板と、前記接触端子
に略対向した磁極を備えた成形型とを対向配置させ、前
記端子基板と前記成形型との間に磁性体である導電粒子
を含む、弾性を有する樹脂を導入し、該樹脂を未硬化状
態とし、略対向する前記接触端子と前記磁極との間に磁
界を印加することにより導電粒子を磁束に沿って配置さ
せ、しかる後に前記樹脂を硬化させることにより、略対
向する前記接触端子と前記磁極との間に前記導電粒子が
密に配置された複数の導通領域と、該導通領域間におい
て前記導電粒子が疎に配置された非導通領域とを備えた
樹脂成形体を前記端子基板に対して一体成形することを
特徴とする。
【0017】また、本発明に係る検査用端子装置の別の
製造方法としては、磁性体であり且つ導電体である複数
の接触端子及び該接触端子を支持する非磁性体であり且
つ非導電体である支持体からなる一対の端子基板を、前
記接触端子が相互に略対向する位置関係で対向配置さ
せ、一対の前記端子基板の間に磁性体である導電粒子を
含む、弾性を有する樹脂を導入し、該樹脂を未硬化状態
とし、略対向する前記接触端子間に磁界を印加すること
により導電粒子を磁束に沿って配置させ、しかる後に前
記樹脂を硬化させることにより、略対向する前記接触端
子間に前記導電粒子が密に配置された導通領域と、該導
通領域間において前記導電粒子が疎に配置された非導通
領域とを備えた樹脂成形体を一対の前記端子基板の間に
一体成形することを特徴とする。
【0018】これらの検査用端子装置の製造方法におい
ては、樹脂の硬化特性(例えば熱硬化性など)にあわせ
て種々の硬化処理を施すことができる。また、端子基板
と樹脂成形体との密着力若しくは固着力を増大させるた
めに端子基板の内面に疎面化するなどの表面処理を施し
たり、薬剤を塗布したりすることもできる。さらに必要
に応じて未硬化樹脂に脱泡処理を施すことが好ましい。
【0019】上記各発明においては、端子基板におい
て、被検査体の熱膨張率に近い熱膨張率を有する支持体
を用いることが好ましい。支持体の熱膨張によって接触
端子の間隔や配置が変化するが、被検査体の熱膨張率と
支持体の熱膨張率とが近いことにより、熱膨張による被
検査体の測定点と接触端子の位置ずれを低減できるから
である。たとえば、被検査体がシリコン(単結晶、多結
晶、アモルファスなど)である場合には、支持体として
はジルコニア、ガラスなどの各種セラミックスを用いる
ことが好ましい。また、被検査体がプリント回路基板で
ある場合には、支持体としてもプリント回路基板の基材
(ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ガラスエポキシ樹脂
など)と同じもの若しくはこれらと同等の基板材料(絶
縁性樹脂材料)を用いることが好ましい。
【0020】また、上記各発明において、端子基板の一
方には、接触端子にそれぞれ接続された配線を含む配線
パターンを形成することが望ましい。この場合、配線パ
ターンは、端子基板を形成する際に、接触端子を形成す
るときにマスクとして用いる導電体からなるレジスト層
をパターニングして形成することが望ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る検査用端子装
置の実施形態について詳細に説明する。
【0022】[第1実施形態]
【0023】図1は本発明に係る第1実施形態の検査用
端子装置の構造を示す拡大断面図である。この検査用端
子装置20は、磁性体であり且つ導電体である複数の接
触端子21aが非磁性体であり且つ非導電体である支持
体21bの板面上に分散形成されてなる端子基板21
と、弾性を有する樹脂成形体である異方性導電ゴムシー
ト22と、磁性体であり且つ導電体である複数の接触端
子23aが非磁性体であり且つ非導電体である支持体2
1bの板面上に分散形成されてなる端子基板23とが相
互に積層された構造を有する。ここで、一対の端子基板
21,23と異方性導電ゴムシート22とは、異方性導
電ゴムシートを硬化させる際に一体成形されているた
め、相互に密着若しくは固着されている。
【0024】(端子基板の構造及び製法)
【0025】端子基板21と端子基板23とはまったく
同じか、あるいは、ほぼ同じ構造を備えており、接触端
子21aと23aとはほとんど対応した位置にそれぞれ
形成され、互いに略対向するように配置されている。接
触端子21a,23aは磁性体であり且つ導電体であれ
ば種々の素材を用いることができるが、被検査体の測定
点に対して繰り返し接触することからある程度の硬度を
備えたもの、たとえば金属材料であることが好ましく、
特に、磁気特性の観点からはNiやFeなどの強磁性体
を用いることが望ましい。また、支持体21b,23b
としては、非磁性体であり且つ非導電体であれば種々の
素材、たとえば、合成樹脂材料、ガラス類、セラミック
ス類などを用いることができる。この場合、支持体21
b,23bは端子基板21,23の接触端子21a,2
3aの位置や間隔を決定するために、プリント回路基板
やICウエハなどの被検査体(あるいはその基体)に対
して熱膨張率がほぼ等しい材料で形成されていることが
好ましい。たとえば、プリント回路基板を検査する場合
には、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ガラスエポキシ
樹脂などからなる樹脂基板を用いることが望ましい。ま
た、シリコン半導体のウエハを検査する場合には、シリ
コン半導体に対してほぼ等しい熱膨張率を備えたジルコ
ニア、ガラスなどのセラミックスを用いることが望まし
い。
【0026】端子基板21,23の製造方法としてはた
とえば以下の方法がある。図8は本発明に係る端子装置
の製造方法を示す工程説明図である。まず(a)に示す
ように、絶縁板30の表面及び裏面上にレジスト層3
1,32を形成する。絶縁板30の厚さは検査時に必要
充分な剛性を備えていればよいが、例えばセラミックス
基板の場合120μm程度或いはそれ以上あればよい。
被覆層であるレジスト層31,32の材質としては、ア
ルミニウム、銅などの金属の他、感光性樹脂その他の各
種合成樹脂が用いられる。これらの材質は絶縁基板や後
述する接触端子の材質に対して選択的に除去可能なもの
である必要がある。レジスト層31,32の厚さは後述
する接触端子の突出量に応じて決定されるが3〜60μ
m程度が好ましい。プリント回路基板用においては20
〜60μmが好ましく、ICウエハ用としては3〜20
μmが好ましい。レジスト層の形成は、後述する導電性
金属材料のように気相又は液相(霧状のものを含む。)
による成長法を用いたり、樹脂材料の場合、塗布又は印
刷と乾燥又は焼成などによって形成してもよいが、例え
ば、レジスト素材としてアルミニウムや銅を用いる場合
には、薄板状に形成したものを接着剤などを用いて接着
してもよい。
【0027】上記絶縁板30には、(b)に示すよう
に、予め被検査体の接触端子位置に応じて決められた複
数の平面位置に貫通孔30aが形成される。貫通孔30
aはレーザー照射、切削加工、プレス加工などにより行
われる。特に小径の孔を穿孔する場合や挟ピッチで穿孔
する場合には、レーザ照射により例えば直径70μmの
貫通孔を120μmピッチで形成することも容易であ
る。いずれの方法でも5μm程度の孔形状の精度を充分
に得ることができる。
【0028】次に、穿孔された絶縁板30に対して磁性
体であり且つ導電体である、例えば金属材料33を貫通
孔30aの内部とレジスト層31,32の表面上に充
填、被着する。充填、被着する方法としては、電解メッ
キ、無電解めっき、真空蒸着法、(高周波)イオンプレ
ーティング法、スパッタリング法、プラズマ溶射法、電
鋳法などを用いることができる。この中で、真空蒸着、
イオンプレーティング、スパッタリング、CVDなどの
気相成長法を用いる場合には、貫通孔30aを被着材料
が通過しないように、絶縁板30の一方の表面上に貫通
孔を閉鎖する部材(板状体など)を取り付ける。また、
このような気相成長法を用いる場合、陰になる部分が生
ずることによる被着不良を防止するために、絶縁板30
を回転させたり揺動させたりしながら処理することが望
ましい。なお、プラズマ溶射法は深い貫通孔などにも充
填性良く材料を入れることができる。
【0029】次に、(c)に示すように金属材料33の
うち絶縁板30の表裏に形成された部分を除去するとと
もに、貫通孔30a内に充填された導電性金属材料の端
面を平坦に加工する。この除去工程は、フライス加工、
平面研削、研磨などの機械的加工方法によって行う。化
学研磨(ポリッシング)などのように機械的除去と化学
的除去とを組み合わせた方法を用いてもよい。この工程
は、レジスト層31,32の表面を露出させて、残され
た貫通孔30a内の導電性金属材料からなる複数の接触
端子34を形成するとともに、これらの複数の接触端子
34の表裏の端面34a,34bが相互に共通の平面上
に含まれるように平坦加工するものである。接触端子3
4における端面の高さばらつきは、上記方法により1μ
m以下に制御することができる。
【0030】最後に、(d)に示すように上記レジスト
層31,32をエッチングなどによって除去する。除去
方法としては、レジスト層31,32を選択的に除去で
きる方法であればよく、ウエットエッチング、反応性イ
オンエッチング、加熱処理など、レジスト層31,32
を化学的に分解させ、或いは物理的に溶解、溶融、昇華
させる方法を用いることができる。例えば、レジスト層
としてアルミニウムを用いた場合にはアルカリ系の水溶
液によって溶解除去でき、有機樹脂を用いた場合には種
々の有機溶剤で溶解除去できる。レジスト層として絶縁
板30及び接触端子34よりも低融点の素材を用いた場
合には加熱によって溶融させたり、加熱分解させること
も可能である。
【0031】なお、レジスト層の素材は、レジスト層の
形成後に行われる金属材料33の充填、被着工程におい
て溶解したり、分解したり、剥離したりするものであっ
てはならない。例えば、金属材料33をメッキ法で形成
する場合には、ICウエハのパターニングに用いる有機
レジスト、アクリル樹脂、ABS樹脂などが好ましい。
アクリル樹脂やABS樹脂はクロロメタンで溶解除去で
きる。金属材料33を真空蒸着法、イオンプレーティン
グ法、スパッタリング法などで形成する場合には、孔真
空、高温(300℃程度)で処理されることが多いの
で、アルミニウム、銅のような金属材料を用いてレジス
ト層を形成することが好ましい。アルミニウムは水酸化
ナトリウム水溶液で、銅は塩化第2鉄水溶液で溶解除去
することができる。
【0032】また、上記レジスト層31,32のうち、
最終的に図1に示すように異方性導電ゴム22に接する
側に形成されたものは除去しておく必要があるが、反対
側の表面に形成されたものは除去せずにそのままにして
おいてもよい。さらに、レジスト層31,32をアルミ
ニウムや銅のような導電体によって形成した場合には、
接触端子34の形成後にこれらのレジスト層のうち少な
くとも一方を完全に除去しないで、パターニングを施
し、後述するように図3に示す配線パターンを形成して
もよい。
【0033】このようにして、絶縁板30の表裏両面か
ら接触端子34の端面34a,34bが僅かに突出した
状態に形成することができ、しかも、複数の接触端子3
4の各端面34a,34bは相互に共通の平面に含まれ
るように平坦加工されているので、プリント回路基板や
ICウエハの検査用端子装置として確実な電気的接触を
得ることができる。
【0034】上記構造においては、絶縁板30の表裏両
面から接触端子34の端面34a,34bの双方が突出
した構造としているが、絶縁板30の表面から突出させ
るのは一方の側、すなわち、プリント回路基板やICウ
エハなどの被検査体に当接される表面側の端面34aの
みでよい。裏面側の端面34bは後述するように検査装
置に接続するための接続基板などに直接導電接続された
り、配線を介して接続されたりするため、絶縁板30の
表面上に露出していればよく、突出している必要は必ず
しもない。また、同様の理由により端面34bを平坦加
工する必要もない。したがって、上記の工程においてレ
ジスト層の形成と除去、平坦加工の各工程は絶縁板30
の片側(端面34a側)に対するもののみで構わない。
【0035】なお、上記製造方法において、絶縁板30
は上記実施形態の支持体21b,23bに相当し、接触
端子34は上記実施形態の接触端子21a,23bに相
当する。
【0036】次に、図9を参照して端子基板21,23
の製造方法として異なる方法を説明する。この製造方法
は基本的に上記方法とほぼ同様であり、絶縁板40、レ
ジスト層41,42、導電性金属材料43(接触端子4
4)について同様の素材を用い、各工程において同様の
方法で処理を行うことができる。(a)に示すように、
絶縁板40の両面にレジスト層41,42を形成し、そ
の後、(b)に示すように複数の貫通孔40aを穿設す
る。さらにその後、絶縁板40の裏面側から金属材料4
3Bを被着し、次に、絶縁板40の表面側から金属材料
43Aを被着する。この場合、金属材料43Bは、磁性
体であり且つ導電体であるものであればよいが、表面側
の金属材料43Aよりコンタクト性の良好な材料、例え
ば、金あるいは金合金などを用いることが好ましい。金
属材料43Aは先の図8に示す方法と同様の各種材料を
用いることができる。
【0037】次に、図8に示す方法と同様にして、
(c)に示すように機械的に導電性金属材料43A,4
3Bのうちのレジスト層41,42の表面上にある部分
を除去して、形成された接触端子44の端面44a,4
4bを平坦加工する。このとき、端面44bは平坦加工
しなくてもよい。さらに(d)に示すようにレジスト層
41,42を選択除去することによって接触端子44が
絶縁板40の両面から突出した端子装置を構成できる。
この場合、先の第1実施形態と同様に、レジスト層42
を形成せず、接触端子44の端面44bを絶縁板40の
裏面から突出しないように形成してもよい。
【0038】上記各方法においては、レジスト層を形成
した後に穿孔、導電性金属材料の充填、被着を行ってい
るが、上記と同様の絶縁板30,40に貫通孔30a,
40aを形成した後、導電性金属材料33,43A,4
3Bを同様の方法で充填、被着し、しかる後に、貫通孔
30a,40aの形成部分に対応させて絶縁板30,4
0の表面上にレジスト層を選択的に形成し、このレジス
ト層をマスクとして導電性金属材料33,43をエッチ
ングなどによって除去してもよい。この方法では最後に
レジスト層を除去することにより接触端子を形成するこ
とができる。この場合、接触端子の端面を充分に平坦化
するため、レジスト層の形成以前において、導電性金属
材料の表面に研磨などの平坦加工、或いはエッチバック
などの処理を行ってもよい。
【0039】(異方性導電ゴムシートの構造)
【0040】本実施形態において、両端子基板21,2
3の間に挟持されている異方性導電ゴムシート22は、
たとえばシリコーン樹脂などの樹脂基材中に磁性体であ
り且つ導電体である導電粒子を分散させたものである。
樹脂基材としてはシリコーン樹脂の他、ウレタン樹脂な
どの弾力性を有する樹脂を用いることが好ましい。ま
た、導電粒子としては、金属粒子、特にNiやFeなど
の強磁性体の金属粒子を用いることが好ましい。また、
合成樹脂などの非導電体の粒子(プラスチックの微小球
など)の表面に、強磁性体の金属をめっき法などによっ
て被覆したものを用いることもできる。この場合、特
に、NiやFeなどの強磁性体の粒子の表面を金あるい
は金合金(例えばAu−Sn)などの電気コンタクト性
の良好な素材で被覆した導電粒子を用いることが望まし
い。
【0041】異方性導電ゴムシート22には、端子基板
21,23の相互に略対向する接触端子21aと23a
の間に厚さ方向に貫通するように形成された導通領域2
2aと、この導通領域22a以外の非導通領域22bと
が設けられている。導通領域22aは上記導電粒子が密
集し、厚さ方向にある程度の押圧力が異方性導電ゴムシ
ート22に加わると、略対向する接触端子21aと23
aとを相互に導通させることができるように構成されて
いる。もっとも、導通領域22aは何ら押圧力が加わら
なくてもある程度の導電性を備えるように形成されてい
てもよい。一方、非導通領域22b内には導電粒子がま
ばらに分散しており、非導通領域22bは厚さ方向にも
平面方向にも導電性は示さないようになっている。
【0042】上記一対の端子基板21,23と、その間
に挟持された異方性導電ゴムシート22とは、相互に密
着し、互いに固着されている。ここで、端子基板21の
接触端子21aと端子基板23の接触端子23aとは、
端子基板の基板面と直交する方向に完全に対応した位置
に配置されている(完全に対向している)必要はなく、
ある程度基板面方向にずれていてもよい。ただし、接触
端子21aから対応する接触端子23aまでの距離が、
その接触端子21aから別の接触端子23aまでの距離
よりも十分に小さい(例えば1/2以下である)ことが
必要である。
【0043】(本実施形態の製造方法)
【0044】次に、図2を参照して図1に示す本実施形
態の検査用端子装置の製造方法について説明する。この
製造方法は、いわゆる磁場成形法と呼ばれているもので
ある。図2(a)に示すように、まず、端子基板21,
23をそれぞれの接触端子21a,23aが略対向する
ように相互に位置決めした状態で対向配置させ、端子基
板21,23の間であって端子基板21,23の外縁部
に、その外縁形状とほぼ等しい大きさを有する非磁性材
料からなる枠状体24を配置する。ここで、端子基板2
3はプレス装置の一対の加圧部材のうち、一方の強磁性
体からなる加圧部材51の表面上に配置されている。
【0045】枠状体24の内側には上記の導電粒子を分
散させた未硬化樹脂52が供給され、その上から端子基
板21が枠状体24を挟んで載置される。未硬化樹脂5
2の粘度が高い場合には枠状体24を必要としない場合
もある。このとき、未硬化樹脂52に、周囲を減圧する
などの脱泡処理を施すことによって気泡の混入を低減で
きる。もっとも、樹脂成形体に多少の気泡が混入して
も、導通領域に形成されなければ構わない。
【0046】そして、図2(b)に示すように、上記加
圧部材51に対向する他方の加圧部材53を上方から降
下させ、端子基板21と23を上下から挟み付け、加圧
する。このとき、加圧部材51と53との間には磁界を
印加できるように構成されており、例えば加圧部材51
から加圧部材53に向けて磁束が通過するように構成さ
れている。
【0047】この加圧状態で加圧部材51と加圧部材5
3との間に磁界を印加することにより、磁束は加圧部材
51から端子基板23の磁性体である接触端子23aを
集中的に通過して未硬化樹脂52を通過し、さらに、端
子基板21の対向する接触端子21aを集中的に通過し
て加圧部材53に至る。このとき、未硬化樹脂52中の
導電粒子は磁性体(あるいは強磁性体)でもあるため、
上記磁束の通過する領域に向けて集まるとともに、磁束
の伸びる方向に沿って配列する。その結果、未硬化樹脂
52中の導電粒子は、相互に略対向する接触端子21a
と接触端子23aを結ぶ領域(導通領域)に集中する。
【0048】上記のように未硬化樹脂52中の導電粒子
が印加された磁界に従って十分に配列されると、次に、
未硬化樹脂52を硬化させる。この樹脂硬化工程は、通
常、上記の磁界を印加させた状態のまま行われる。ここ
で、加圧部材51及び53は、上記未硬化樹脂52の特
性に応じた硬化処理を行うことができるように構成され
ている。例えば、未硬化樹脂52が熱硬化性樹脂である
場合には加圧部材51,53の内部に収容され若しくは
外部に密接したヒータによって端子基板21,23を介
して未硬化樹脂52を加熱できるように構成される。ま
た、未硬化樹脂52が熱可塑性樹脂である場合には未硬
化樹脂を一旦加熱して軟化させ、その後、加熱を停止し
て冷却(自然冷却若しくは強制冷却)できるように構成
される。このようにして未硬化樹脂52を硬化させる
と、上述のように接触端子21aと略対向する接触端子
23aとの間に導通領域22aが形成された異方性導電
ゴムシート22が形成される。この結果、端子基板21
と端子基板23は異方性導電ゴムシート22と一体に成
形されるので、強固に固着する。
【0049】図3には、本実施形態の検査用端子装置2
0を図示しない検査装置に電気的に接続するための電気
的接続構造を形成した例を示すものである。ここで、端
子基板21、異方性導電ゴムシート22及び端子基板2
3の積層構造は上述のとおりである。この例において
は、被検査体に接触する端子基板21の反対側に設けら
れた端子基板23の外面上に、各接触端子23aに導電
接続された複数の配線23cを備えた配線パターンを形
成している。各配線23cは、端子基板23の外面上を
所定のパターン形状に伸びていて、図示しない基板端部
に設けられた外部端子部内の各外部端子に導電接続され
ている。この外部端子部には検査装置の入出力配線がコ
ネクタなどの接続構造を介して導電接続されている。
【0050】ここで、配線23cは上記の磁場成形法を
施す工程の前に形成しておいてもよく、あるいは、磁場
成形法を施した後に形成してもよい。さらに、配線パタ
ーンは端子基板23の内面上に形成してあっても構わな
い。また、配線パターンの形成には銅めっきなどのめっ
き処理やプラズマ溶射法を用いることができる。なお、
本実施形態において、端子基板23に後述する配線接続
基板(信号入出力基板)を接続してもよい。
【0051】本実施形態の検査用端子装置20は、接触
端子21aを備えた端子基板21と、接触端子23aを
備えた端子基板23とが異方性導電ゴムシート22を介
して一体に構成されているので、端子基板21,23の
うちの一方、例えば端子基板21を被検査体に押し付け
ることによって、接触端子21aが検査端子として機能
し、種々の電気的検査を行うことができる。この場合、
端子基板23を検査装置側に取り付けるが、異方性導電
ゴムシート22によって厚さ方向に弾力性を備えている
ため、各接触端子21aを被検査体の各測定点に確実に
接触させることができる。この実施形態では、端子基板
21、異方性導電ゴムシート22及び端子基板23が磁
場成形法によって一体に構成され、異方性導電ゴムシー
ト22は接触端子21aと接触端子23aを磁極として
その間に導通領域22aが形成されるため、接触端子2
1a、導通領域22a及び接触端子23aが位置ずれを
起こすことがない。
【0052】また、端子基板21、異方性導電ゴムシー
ト22及び端子基板23が磁場成形法によって一体に構
成されているので、接触端子21a、導通領域22a及
び接触端子23aの相互間の接触状態が不良になった
り、接触抵抗がばらついたりする可能性が低くなり、安
定した導電接続状態を構成することができ、安定した条
件で測定を行うことができる。
【0053】さらに、端子基板21,23はフォトリソ
グラフィ法などのパターニング技術を用いて形成するこ
とができ、また、異方性導電ゴムシート22は端子基板
21,23の接触端子21a,23aの配列に従って磁
場成形法によって正確に形成することができるので、被
検査体の測定点が挟ピッチに配列されていたり、測定点
がきわめて多数であっても容易に形成することができ
る。したがって、製造コストを低減することができると
ともに、被検査体の挟ピッチ化や測定点の増大に対する
対応性を高めることができる。
【0054】そして、本実施形態では異方性導電シート
である異方性導電ゴムシート22を用いてはいるが、異
方性導電ゴムシート22は被検査体に直接接触すること
はないため、異方性導電ゴムシート22による被検査体
の汚染を回避することができる。
【0055】なお、上記実施形態において、端子基板2
1、異方性導電ゴムシート22及び端子基板23の相互
間の密着力、あるいは、固着力を高めるために、例え
ば、端子基板21,23の内面(異方性導電ゴムシート
22に接触することとなる側の表面、あるいは、未硬化
樹脂に接触する表面)に、微細な凹凸構造(粗面)を形
成したり、固着力を高めるための薬剤を塗布したりする
ことも可能である。
【0056】[第2実施形態]
【0057】次に、図4及び図5を参照して本発明に係
る第2実施形態について詳細に説明する。この実施形態
では、上記第1実施形態と同様の端子基板21と、異方
性導電ゴムシート22とを備えているが、これらの構造
及び製法は基本的に上記第1実施形態と同様であるの
で、同一部分には同一符号を付し、それらの説明は省略
する。
【0058】この実施形態では、検査用端子装置20’
が端子基板21と異方性導電ゴムシート22のみによっ
て構成されている。異方性導電ゴムシート22は、端子
基板21と磁気印加基板54との間に第1実施形態と同
様の未硬化樹脂を配置し、上記と同様の磁場成形法によ
って成形されている。磁気印加基板54は、磁性体から
なる磁極54aと、磁極54aを支持する非磁性体から
なる支持体54bとから構成されている。磁極54aは
支持体54bの表裏を貫通するように形成され、支持体
54bの板面に所定の配列で複数設けられている。
【0059】この実施形態で上記第1実施形態と異なる
点は、磁場成形後に、成形された異方性導電ゴムシート
22から磁気印加基板54を剥離させる点である。この
場合、あらかじめ磁気印加基板54の内面(端子基板2
1と対向する側の表面)には、離型剤を塗布しておく。
このようにすることによって、磁場成形が完了した後に
容易に磁気印加基板54を異方性導電ゴムシート22か
ら剥離し、あるいは分離することができる。
【0060】図5は、本実施形態の検査用端子装置を、
検査装置に電気的に接続するための配線接続基板26に
接続した例を示すものである。配線接続基板26は、樹
脂基板26aの表面上に導電接続部を備えた配線26b
を複数形成してなる配線パターンを構成したものであ
る。配線パターンは例えば所定のパターンに形成された
銅箔からなる。配線26bの導電接続部は異方性導電ゴ
ムシート22の導通領域22aに対応して形成されてお
り、導電接続部から図示しない基板端部に形成された外
部端子部にまで延長されている。配線接続基板26の外
部端子部には検査装置に接続されたコネクタなどが接続
されている。また、配線接続基板26は図示しない位置
決め固定手段(配線接続基板26と本実施形態の検査用
端子装置とを位置決めするピンと穴又は孔などからなる
位置決め構造及び配線接続基板26と検査用端子装置と
を固定するネジやボルトなど)によって検査用端子装置
に直接固定されたり、あるいは、図示しない検査装置の
フレームなどを介して検査用端子装置に対し間接的に固
定される。
【0061】この実施形態においても、先の第1実施形
態と同様に、端子基板21と異方性導電ゴムシート22
とが相互に一体に成形されているので、被検査体の測定
点の微小ピッチにも容易に対応でき、多数の測定点に対
しても容易に端子装置を構成することができる。また、
端子基板21と異方性導電ゴムシート22との位置ずれ
も発生せず、接触抵抗も低く、しかも安定している。
【0062】尚、本発明の検査用端子装置及びその製造
方法は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、
本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加
え得ることは勿論である。
【0063】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
一対の端子基板の間に導通領域を有する樹脂成形体を一
体に成形してなることにより、組立作業が不要になると
ともに組立時の位置ずれなどが発生せず、また、端子基
板の磁性体である接触端子を利用して磁場成形法によっ
て樹脂成形体に導通領域を形成することができるので、
接触端子と導通領域の位置関係のずれも発生させること
がなく、しかも接触端子と導通領域との間の接触抵抗も
安定させることができるので、測定不良や測定誤差を低
減することができる。さらに、磁場成形法を用いること
によって樹脂成形体の導通領域を一対の端子基板の接触
端子に合わせて形成できるので、被検査体の測定点が微
細ピッチで配置されていたり、測定点が多数形成されて
いても、端子基板さえ形成すれば、比較的容易且つ安価
に製造することができる。そして、端子基板の接触端子
を被検査体の測定点に接触させることにより、樹脂成形
体の導通領域を介して電気的検査を行うことができる。
このため、樹脂成形体の弾性によって接触端子を確実に
測定点に接触させることができるとともに、樹脂成形体
が直接に被検査体に接触しないため、被検査体を汚染す
ることも防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る検査用端子装置の第1実施形態の
構造を示す拡大断面図である。
【図2】第1実施形態における端子基板の製造工程を示
す工程説明図(a)及び(b)である。
【図3】第1実施形態の一方の端子基板に配線パターン
を形成した様子を示す拡大断面図である。
【図4】本発明に係る検査用端子装置の第2実施形態の
構造を示す拡大断面図である。
【図5】第2実施形態に配線接続基板を取り付けた状態
を示す拡大断面図である。
【図6】従来の検査用端子装置に用いられていたコンタ
クトピンの構造を示す拡大断面図である。
【図7】従来の検査用端子装置の別の構造例を示す分解
斜視図である。
【図8】各実施形態に用いられる端子装置の製造方法の
一例を示す工程説明図(a)〜(d)である。
【図9】各実施形態に用いられる端子装置の製造方法に
おける別の一例を示す工程説明図(a)〜(d)であ
る。
【符号の説明】
20 検査用端子装置 21,23 端子基板 21a,23a 接触端子 21b,23b 支持体 23c 配線 22 異方性導電ゴムシート 22a 導通領域 22b 非導通領域 26 配線接続基板 26a 樹脂基板 26b 配線 51,53 加圧部材 52 未硬化樹脂 54 磁気印加部材 54a 磁極 54b 支持体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体であり且つ導電体である複数の接
    触端子及び該接触端子を貫通させた状態で支持する非磁
    性体であり且つ非導電体である支持体からなる端子基板
    と、該端子基板の一方の表面上に一体成形された、磁性
    体である導電粒子を含む、弾性を有する樹脂成形体とを
    備え、 該樹脂成形体には、前記接触端子に接触するとともに、
    前記樹脂成形体の反対側の表面まで貫通する、前記導電
    粒子が密に配置された導通領域が形成され、該導通領域
    間には前記導電粒子が疎に配置された非導通領域が形成
    されていることを特徴とする検査用端子装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記樹脂成形体の前
    記端子基板とは反対側の表面には、前記導通領域に接触
    する導電接続部を備えた配線パターンを有する配線接続
    基板が固定されていることを特徴とする検査用端子装
    置。
  3. 【請求項3】 磁性体であり且つ導電体である複数の接
    触端子及び該接触端子を貫通させた状態で支持する非磁
    性体であり且つ非導電体である支持体からなる一対の端
    子基板を有し、 該端子基板は前記接触端子が相互に略対向する位置関係
    にて対向配置され、前記端子基板の間には該端子基板と
    共に一体成形された、磁性体である導電粒子を含む、弾
    性を有する樹脂成形体を備え、 一対の前記端子基板の略対向する前記接触端子間には、
    前記樹脂成形体の表裏に貫通し、前記導電粒子が密に配
    置された導通領域が形成され、該導通領域間には前記導
    電粒子が疎に配置された非導通領域が形成されているこ
    とを特徴とする検査用端子装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記端子基板の一方
    には、前記接触端子にそれぞれ接続された配線を含む配
    線パターンが形成されていることを特徴とする検査用端
    子装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4までのいずれか1
    項において、前記導通領域は、前記樹脂成形体の厚さ方
    向に所定の圧縮力が加わった場合にのみ厚さ方向に導通
    するように構成されていることを特徴とする検査用端子
    装置。
  6. 【請求項6】 磁性体であり且つ導電体である複数の接
    触端子及び該接触端子を支持する非磁性体であり且つ非
    導電体である支持体からなる端子基板と、前記接触端子
    に略対向した磁極を備えた成形型とを対向配置させ、 前記端子基板と前記成形型との間に磁性体である導電粒
    子を含む、弾性を有する樹脂を導入し、 該樹脂を未硬化状態とし、略対向する前記接触端子と前
    記磁極との間に磁界を印加することにより導電粒子を磁
    束に沿って配置させ、 しかる後に前記樹脂を硬化させることにより、略対向す
    る前記接触端子と前記磁極との間に前記導電粒子が密に
    配置された複数の導通領域と、該導通領域間において前
    記導電粒子が疎に配置された非導通領域とを備えた樹脂
    成形体を前記端子基板に対して一体成形することを特徴
    とする検査用端子装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 磁性体であり且つ導電体である複数の接
    触端子及び該接触端子を支持する非磁性体であり且つ非
    導電体である支持体からなる一対の端子基板を、前記接
    触端子が相互に略対向する位置関係で対向配置させ、 一対の前記端子基板の間に磁性体である導電粒子を含
    む、弾性を有する樹脂を導入し、 該樹脂を未硬化状態とし、略対向する前記接触端子間に
    磁界を印加することにより導電粒子を磁束に沿って配置
    させ、 しかる後に前記樹脂を硬化させることにより、略対向す
    る前記接触端子間に前記導電粒子が密に配置された導通
    領域と、該導通領域間において前記導電粒子が疎に配置
    された非導通領域とを備えた樹脂成形体を一対の前記端
    子基板の間に一体成形することを特徴とする検査用端子
    装置の製造方法。
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