JP2004069485A - プローブユニットおよびその製造方法、プローブカードおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高精度に形成され、通電検査において、電極との十分な接触圧が得られるコンタクトビームを有するプローブユニットおよびその製造方法、プローブカードおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】1または複数のコンタクトビームと、これを支持する保持部とを含むプローブユニットにおいて、コンタクトビームは、固定部と、コンタクト部とからなり、コンタクトビームの保持部側の面上で、固定部とコンタクト部の間には1個以上の支持部を有するプローブユニット。プローブユニットと、これを固定するベース冶具とを備え、支持部がベース冶具に当接するように、プローブユニットがベース冶具に固定され、支持部がベース冶具に当接している部分が、コンタクトビームの曲げ支点となっているプローブカード。
【選択図】 なし
【解決手段】1または複数のコンタクトビームと、これを支持する保持部とを含むプローブユニットにおいて、コンタクトビームは、固定部と、コンタクト部とからなり、コンタクトビームの保持部側の面上で、固定部とコンタクト部の間には1個以上の支持部を有するプローブユニット。プローブユニットと、これを固定するベース冶具とを備え、支持部がベース冶具に当接するように、プローブユニットがベース冶具に固定され、支持部がベース冶具に当接している部分が、コンタクトビームの曲げ支点となっているプローブカード。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プローブユニットおよびその製造方法、プローブカードおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体集積回路、液晶パネル、プリント基板などに対する製品検査として、これらが要求仕様通りに動作するか否かを確認するために、通電検査が行われる。
この通電検査は、プローブユニットを構成するコンタクトビームの先端や、その近傍に形成された突起を、半導体集積回路、液晶パネル、プリント基板などに並列して配置されている電極に押し当てることにより行われる。
【0003】
近年、半導体集積回路の配線層やパッド群、液晶パネルを構成するガラス板の縁に並列配置される電極層、あるいは液晶パネルドライバーICなどのパッド群、液晶パネルドライバーIC実装用フレキシブル基板の配線またはパッド群などの検査対象物は、ますます微小ピッチ化する傾向にある。このような微小ピッチの検査対象物の通電検査においては、通電検査装置側において、この微小ピッチの電極層に対応するピッチで形成されたコンタクトビームを有するプローブユニットの提供が必要となる。
そのため、フォトリソグラフィ技術を用いて、エッチング法やメッキ形成法で、保持部となる基板に狭ピッチのプローブピン群を形成し、その先端のコンタクトビームを保持部から突出させ、これを検査対象物にコンタクトさせることにより、導通検査を行うプローブユニットが用いられている。(先行技術は特開平8−15318号公報にて開示、山一電機)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなプローブユニットは、保持部となる基板に沿った直線状のコンタクトビームであるため、その保持部を通電検査装置のワークに装着・固定した上で、このワークを下降させて、通電検査装置のステージに載置された検査対象物に、プローブユニットを構成するコンタクトビームを接触させる際、接触が過度であれば、コンタクトビームが破損するおそれがあった。一方、接触が不十分であれば、測定誤差となるため、その接触圧の調整が困難であった。
【0005】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、高精度に形成され、通電検査において、電極との十分な接触圧が得られるコンタクトビームを有するプローブユニットおよびその製造方法、プローブカードおよびその製造方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、1または複数のコンタクトビームと、これを支持する保持部とを含むプローブユニットにおいて、前記1または複数のコンタクトビームは、固定部と、コンタクト部とからなり、前記1または複数のコンタクトビームの前記保持部側の面上で、前記固定部と前記コンタクト部の間には1個以上の支持部が形成されているプローブユニットによって解決できる。
前記支持部は、前記1または複数のコンタクトビーム上に形成された柱状体、または、前記1または複数のコンタクトビームを湾曲させて形成されたものであることが好ましい。
前記支持部は、前記固定部と前記コンタクト部の中間に形成されていることが好ましい。
【0007】
前記課題は、上記プローブユニットと、該プローブユニットを固定するベース冶具とを備えたプローブカードにおいて、前記支持部が前記ベース冶具に当接するように、前記プローブユニットが前記ベース冶具に固定され、前記支持部が前記ベース冶具に当接している部分が、前記1または複数のコンタクトビームの曲げ支点となっているプローブカードによって解決できる。
前記曲げ支点が、前記1または複数のコンタクトビームの固定部と支持部の間に2箇所以上設けられていることが好ましい。
前記ベース冶具の前記支持部が当接する部分が、前記ベース冶具の他の部分よりも前記1または複数のコンタクトビーム側に突出していることが好ましい。
【0008】
前記課題は、基板の表面に第1の犠牲膜を形成する第1の犠牲膜形成工程と、該第1の犠牲膜の表面に、メッキによりプローブユニットの1または複数のコンタクトビームのパターンを形成するコンタクトビームパターン形成工程と、該1または複数のコンタクトビームのパターンの表面に第2の犠牲膜を形成する第2の犠牲膜形成工程と、該第2の犠牲膜および前記1または複数のコンタクトビームのパターンを研磨して平坦化する平坦化工程と、該平坦化した犠牲膜および1または複数のコンタクトビームのパターンの表面に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、該絶縁膜の表面に、メッキによりプローブユニットの保持部のパターンを形成する保持部パターン形成工程と、前記絶縁膜を除去する絶縁膜除去工程と、前記保持部のパターンの表面に、メッキにより支持部パターンを形成する支持部パターン形成工程と、前記犠牲膜を除去して、前記1または複数のコンタクトビームと前記保持部とからなるプローブユニットを前記基板から剥離する剥離工程とを有するプローブユニットの製造方法によって解決できる。
【0009】
前記課題は、基板の表面に1個以上の凹部を形成する凹部形成工程と、該基板の表面に第1の犠牲膜を形成する第1の犠牲膜形成工程と、該第1の犠牲膜の表面に、メッキによりプローブユニットの1または複数のコンタクトビームのパターンを形成するコンタクトビームパターン形成工程と、該1または複数のコンタクトビームのパターンの表面に第2の犠牲膜を形成する第2の犠牲膜形成工程と、該第2の犠牲膜を研磨して平坦化する平坦化工程と、前記1または複数のコンタクトビームのパターンおよび前記犠牲膜の表面に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、該絶縁膜の表面に、メッキによりプローブユニットの保持部のパターンを形成する保持部パターン形成工程と、前記犠牲膜を除去して、前記1または複数のコンタクトビームと前記保持部とからなるプローブユニットを前記基板から剥離する剥離工程とを有するプローブユニットの製造方法によって解決できる。
【0010】
前記課題は、基板の表面に1個以上の凸部を形成する凸部形成工程と、該基板の表面に第1の犠牲膜を形成する第1の犠牲膜形成工程と、該第1の犠牲膜の表面に、メッキによりプローブユニットの1または複数のコンタクトビームのパターンを形成するコンタクトビームパターン形成工程と、該1または複数のコンタクトビームのパターンの表面に第2の犠牲膜を形成する第2の犠牲膜形成工程と、該第2の犠牲膜を研磨して平坦化する平坦化工程と、前記1または複数のコンタクトビームのパターンおよび前記犠牲膜の表面に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、該絶縁膜の表面に、メッキによりプローブユニットの保持部のパターンを形成する保持部パターン形成工程と、前記犠牲膜を除去して、前記1または複数のコンタクトビームと前記保持部とからなるプローブユニットを前記基板から剥離する剥離工程とを有するプローブユニットの製造方法によって解決できる。
【0011】
前記課題は、上記プローブユニットの製造方法によって得られたプローブユニットを、該プローブユニットの支持部がベース冶具に当接するように、前記ベース冶具に固定するプローブカードの製造方法によって解決できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明のプローブユニットは、1または複数のコンタクトビームと、これを支持する保持部とからなり、さらに1または複数のコンタクトビームは、固定部と、コンタクト部とから構成され、1または複数のコンタクトビームの保持部側の面上で、固定部とコンタクト部の間には1個以上の支持部が形成されているものである。また、この支持部は、固定部とコンタクト部の中間に形成されている。
【0013】
図1〜図4は、本発明のプローブユニットの第1の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
この実施形態のプローブユニットの製造方法では、平坦な基板1を用意する。
基板1としては、厚さ数mm程度のガラス板、合成樹脂板、セラミックス板、シリコン、金属板、金属薄膜と樹脂フィルムが積層されたフレキシブル基板などが用いられるが、特に、ガラス板などの透明な基板が好ましい。
【0014】
次に、図1(a)に示すように、基板1の表面に、スパッタリング法によって、第1の犠牲膜2を形成する。
第1の犠牲膜2を形成する材料としては、銅、すず(Sn)、すず合金、アルミニウム、アルミニウム合金、不飽和ポリエステルなどの高分子樹脂などが用いられるが、中でも銅が好ましく用いられる。また、この銅と基板1との密着性を向上させるために、銅の下地膜として、チタン(Ti)、クロム(Cr)などからなる薄膜を設けてもよい。例えば、クロムを下地膜として設ける場合、第1の犠牲膜2は、厚み0.03μmのクロム薄膜と、厚み0.1μmの銅薄膜から形成される。
【0015】
次に、図1(b)に示すように、第1の犠牲膜2の表面に、任意の厚みのフォトレジスト3を塗布する。このとき、フォトレジスト3を塗布する厚みは、後述するコンタクトビーム形成時の所定のメッキ厚みより厚ければよい。例えば、コンタクトビームのメッキ厚みが25μmのときには、フォトレジスト3を塗布する厚みを30μm程度とすることが望ましい。
また、フォトレジスト3としては、ネガレジスト、ポジレジストのいずれを用いてもよい。
【0016】
次に、図1(c)に示すように、フォトレジスト3の表面に、所定のコンタクトビームパターンのマスクを配置して、フォトレジスト3を露光した後、このフォトレジスト3に適した現像液で現像処理を行って不必要なフォトレジスト3を取り除き、所定のコンタクトビームパターンの第1のレジスト膜4を形成する。
フォトレジスト3を露光する露光装置としては、アライナー、ステッパー、X線露光装置、レーザ露光装置などの種々の装置を用いることができる。
【0017】
次に、図1(d)に示すように、第1のレジスト膜4の形成されていない第1の犠牲膜2の表面に、ニッケル(Ni)、ニッケル−コバルト(Co)合金、ニッケル−鉄(Fe)合金、Ni−Fe−Co合金、Co、Co−Fe合金、Co−Ni−Fe合金、タングステン(W)、W−Ni合金、Co−Mo(モリブデン)合金、Pd(パラジウム)−Ni合金、Pd−Co合金、Pd−Co−Ni合金などの導電性材料のメッキ液を用いて電解メッキ、無電解メッキをすることにより、メッキ成長させて、コンタクトビームをなす第1のメッキ層5を形成する。
【0018】
次に、図1(e)に示すように、第1のレジスト膜4を除去する。第1のレジスト膜4を除去するには、所定のレジスト剥離液、有機溶剤、あるいはプラズマなどを適宜用いる。
【0019】
次に、図2(a)に示すように、第1の犠牲膜2の表面および第1のメッキ層5を覆うように、メッキにより、第2の犠牲膜6を形成する。
第2の犠牲膜6を形成する材料としては、第1の犠牲膜2を形成する材料と同じものを用いるのが望ましく、銅、すず、すず合金、アルミニウム、アルミニウム合金、不飽和ポリエステルなどの高分子樹脂などが用いられる。
【0020】
次に、図2(b)に示すように、所定のコンタクトビームの厚みになるまで、第1のメッキ層5および第2の犠牲膜6を、平面研削盤、ラップ盤、ケミカルメカニカルポリッシング(CMP)装置などを用いて平坦に研磨する。
【0021】
次に、図2(c)に示すように、第1のメッキ層5および第2の犠牲膜6の表面に、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、液相からのゾルゲル法などにより、絶縁層7を形成する。絶縁層7を形成する材料としては、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、ガラス、レジストやポリイミドなどの高分子材料などが用いられる。
【0022】
次に、図2(d)に示すように、絶縁層7の表面に、スパッタリング法、真空蒸着法などにより、下地層8を形成する。下地層8を形成する材料としては、例えば、Ni、Ni−Co合金、Ni−Fe合金、Ni−Fe−Co合金、Co、Co−Fe合金、W、W−Ni合金、Pd−Ni合金、Pd−Co合金、Pd−Co−Ni合金などが用いられる。Ni−Fe合金を構成するNiとFeの比率は特に限定されないが、例えば、Ni80重量%、Fe20重量%とする。
【0023】
次に、図2(e)に示すように、下地層8の表面に、任意の厚みのフォトレジスト9を塗布する。このとき、フォトレジスト9を塗布する厚みは、後述するプローブユニットの保持部形成時の所定のメッキ厚みより厚ければよい。例えば、保持部のメッキ厚みが25μmのときには、フォトレジスト9を塗布する厚みを30μm程度とすることが望ましい。
また、フォトレジスト9としては、ネガレジスト、ポジレジストのいずれを用いてもよい。
【0024】
次に、図3(a)に示すように、フォトレジスト9の表面に、所定の保持部パターンのマスクを配置して、フォトレジスト9を露光した後、このフォトレジスト9に適した現像液で現像処理を行って不必要なフォトレジスト9を取り除き、所定の保持部パターンの第2のレジスト膜10を形成する。
フォトレジスト9を露光する露光装置としては、アライナー、ステッパー、X線露光装置、レーザ露光装置などの種々の装置を用いることができる。
【0025】
次に、図3(b)に示すように、第2のレジスト膜10の形成されていない下地層8の表面に、ニッケル(Ni)、ニッケル−コバルト(Co)合金、ニッケル−鉄(Fe)合金、Ni−Fe−Co合金、Co、Co−Fe合金、Co−Ni−Fe合金、タングステン(W)、W−Ni合金などの導電性材料のメッキ液を用いて電解メッキ、無電解メッキをすることにより、メッキ成長させて、保持部をなす第2のメッキ層11を形成する。
【0026】
次に、図3(c)に示すように、第2のレジスト膜10を除去する。第2のレジスト膜10を除去するには、所定のレジスト剥離液、有機溶剤、あるいはプラズマなどを適宜用いる。
【0027】
次に、図3(d)に示すように、露出した下地層8と、その下層に形成されている絶縁層7を、プラズマ、イオンミリング、反応性イオンエッチング(RIE)などにより除去する。例えば、絶縁層7がSiO2で形成されている場合、CHF3などのプラズマや、イオンミリングにより除去する。また、絶縁層7が高分子材料で形成されている場合、RIEにより除去する。なお、この工程は実施されなくてもよいが、コンタクトビームの表面に絶縁層7が残留していると、コンタクトビームが撓み変形をした際に、絶縁層7が剥離したり、割れたりすることがあるので、除去するのが望ましい。
【0028】
次に、図3(e)に示すように、第2の犠牲膜6の表面および第2のメッキ層11を覆うように、任意の厚みのフォトレジスト12を塗布する。このとき、フォトレジスト12を塗布する厚みは、後述するプローブユニットの支持部形成時の所定のメッキ厚みより厚ければよい。例えば、支持部のメッキ厚みが25μmのときには、フォトレジスト12を塗布する厚みを30μm程度とすることが望ましい。
また、フォトレジスト12としては、ネガレジスト、ポジレジストのいずれを用いてもよい。
【0029】
次に、図4(a)に示すように、フォトレジスト12の表面に、所定の支持部パターンのマスクを配置して、フォトレジスト12を露光した後、このフォトレジスト12に適した現像液で現像処理を行って不必要なフォトレジスト12を取り除き、所定の保持部パターンの第3のレジスト膜13を形成する。
フォトレジスト12を露光する露光装置としては、アライナー、ステッパー、X線露光装置、レーザ露光装置などの種々の装置を用いることができる。
【0030】
次に、図4(b)に示すように、第3のレジスト膜13の形成されていない第2のメッキ層11の表面に、ニッケル(Ni)、ニッケル−コバルト(Co)合金、ニッケル−鉄(Fe)合金、Ni−Fe−Co合金、Co、Co−Fe合金、Co−Ni−Fe合金、タングステン(W)、W−Ni合金、Co−Mo(モリブデン)合金、Pd(パラジウム)−Ni合金、Pd−Co合金、Pd−Co−Ni合金などの導電性材料のメッキ液を用いて電解メッキ、無電解メッキをすることにより、メッキ成長させて、支持部をなす第3のメッキ層14を形成する。
【0031】
次に、図4(c)に示すように、第3のレジスト膜13を除去する。第3のレジスト膜13を除去するには、所定のレジスト剥離液、有機溶剤、あるいはプラズマなどを適宜用いる。
【0032】
次に、図4(d)に示すように、第1の犠牲膜2および第2の犠牲膜6を、エッチングにより除去し、プローブユニット全体を基板1から剥離し、プローブユニット20を得る。このプローブユニット20は、図5に示すように、コンタクトビーム15と、保持部16と、支持部17とから概略構成されており、コンタクトビーム15の固定部15aは保持部16との接合する部分のことであり、コンタクト部15bは固定部15aよりも先端の部分のことである。
第1の犠牲膜2および第2の犠牲膜6を銅で形成した場合、例えば、メルテックス社製のエンストリップのエッチング剤を用いる。第1の犠牲膜2および第2の犠牲膜6をすずで形成した場合、例えば、メルテックス社製のエンストリップのエッチング剤を用いる。第1の犠牲膜2および第2の犠牲膜6をアルミニウムで形成した場合、例えば、2規定の水酸化ナトリウム溶液をエッチング剤として用いる。第1の犠牲膜2および第2の犠牲膜6を不飽和ポリエステルで形成した場合、例えば、2規定の水酸化ナトリウム溶液で加熱して加水分解する。
【0033】
次に、このようにして得られたプローブユニット20をプローブカードに適用するために、図5に示すように、ベース冶具21に接着、固定する。
プローブユニット20をベース冶具21に接着するには、保持部16をベース冶具21の一方の面21aに接着剤などを用いて接着し、支持部17を一方の面21aに当接させる。これにより、支持部17が曲げ支点となり、コンタクトビーム15を、そのコンタクト部15bの先端がベース冶具21の一方の面21aから離間するように、変形する。なお、コンタクトビーム15の初期変形の形状は、ベース冶具21の両端部の位置または高さ、もしくは、支持部17の位置または高さによって設定することができる。
また、コンタクトビーム15の固定部15a側の端部は、外部への配線と接続する。そのため、コンタクトビーム15と配線との接続部のためのスペースを確保し、その接続部をベース冶具21側に引き込んで接着することができるように、ベース冶具21の両端部には、図5に示すような傾斜をつけてもよい。
【0034】
また、図6に示すように、プローブユニット20を、ベース冶具21に固定する際に、プローブユニット20の支持部17を、プローブユニット20の側に突出したベース冶具21の一方の面21aの一部に当接させてもよい。なお、コンタクトビーム15の初期変形の形状は、ベース冶具21の両端部の位置または高さ、支持部17の位置または高さ、支持部17が当接している一方の面21aの突出高さによって設定することができる。
【0035】
次に、図7に示すように、プローブユニット20が固定されたベース冶具21を、プローブカードを構成するガラス繊維含有エポキシ樹脂基板22に、プローブユニット20が設けられていない側の面を接着して、固定し、プローブカード24を得る。
さらに、コンタクトビーム15の固定部15a側の端部は、外部への配線23と接続される。この際の接続方法としては、超音波ワイヤーボンディング、はんだ、ACF(Anisotropic Conductive Film、異方性導電フィルム)、NCF(Non Conductive Film、非導電フィルム)、ACP(Anisotropic Conductive paste、異方性導電ペースト)、NCP(Non Conductive paste、非導電ペースト)などの一般的な接続方法が、全て適用可能である。
【0036】
次に、このプローブカードを用いた通電検査方法を説明する。
図8に示すように、プローブカード24を被検査対象物30に近接させ、被検査対象物30の表面に形成されている電極パッド30aに、コンタクトビーム15のコンタクト部15bの先端を接触させる。これにより、コンタクトビーム15は、図8に示したように撓み、この撓みによって、コンタクト部15bの電極パッド30aに対する十分な接触圧が生じ、両者の間で接触不良が生じることがない。したがって、通電検査における測定誤差がない。
【0037】
また、本発明のプローブカードでは、図9に示すように、コンタクトビーム15の先端に、尖塔状またはナイフエッジ状の加工を施した突起部15cを設けてもよい。このような突起部15cをコンタクトビーム15の先端に設ければ、コンタクト部15bと電極パッド30aとの接触がより確実になる。
【0038】
さらに、本発明のプローブカードでは、図10に示すように、ベース冶具21の一方の面21aがプローブユニット20側に突出していれば、支持部17の高さを、保持部16よりも高くする必要がない。保持部16の形成と同時に、支持部17をこれと同じ高さに形成し、ベース冶具21の一方の面21aの突出高さにより、支持部17を曲げ支点として、コンタクトビーム15を、そのコンタクト部15bの先端がベース冶具21の一方の面21aから離間するように、変形させる。このようなプローブカードでは、保持部16と支持部17を同時に形成することができるから、工程が簡略化され、製造コストを削減することができる。
【0039】
図11〜図14は、本発明のプローブユニットの第2の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
この実施形態のプローブユニットの製造方法では、平坦な基板31を用意する。
基板31としては、上述の基板1と同様のものが用いられる。
【0040】
次に、図11(a)に示すように、基板31の表面に、任意の厚みのフォトレジスト32を塗布する。フォトレジスト32としては、ネガレジスト、ポジレジストのいずれを用いてもよいが、ここでは、ノボラック型のポジレジストを、基板31の表面に厚み10μmとなるように塗布する例を示す。
【0041】
次に、図11(b)に示すように、フォトレジスト32の表面に、コンタクトビームの所定位置に、コンタクトビームを湾曲させてなる支持部を得るための支点となるパターンが形成されたマスクを配置して、フォトレジスト32を露光した後、このフォトレジスト32に適した現像液で現像処理を行って不必要なフォトレジスト32を取り除き、所定の支点となるパターンを有する第1のレジスト膜33を形成する。
フォトレジスト32を露光する露光装置としては、アライナー、ステッパー、X線露光装置、レーザ露光装置などの種々の装置を用いることができる。
【0042】
次に、図11(c)に示すように、第1のレジスト膜33をマスクとして、基板31の表面全面をイオンミリングして、基板31に所定の凹部34を形成する。凹部の深さは特に限定されないが、1〜10μm程度が望ましい。
【0043】
次に、図11(d)に示すように、第1のレジスト膜33を除去する。第1のレジスト膜33を除去するには、所定のレジスト剥離液、有機溶剤、あるいはプラズマなどを適宜用いる。
【0044】
次に、図11(e)に示すように、基板31の表面に(凹部34内にも)、スパッタリング法によって、第1の犠牲膜35を形成する。
第1の犠牲膜35を形成する材料としては、銅、すず(Sn)、すず合金、アルミニウム、アルミニウム合金、不飽和ポリエステルなどの高分子樹脂などが用いられるが、中でも銅が好ましく用いられる。また、この銅と基板31との密着性を向上させるために、銅の下地膜として、チタン(Ti)、クロム(Cr)などからなる薄膜を設けてもよい。例えば、クロムを下地膜として設ける場合、第1の犠牲膜35は、厚み0.03μmのクロム薄膜と、厚み0.1μmの銅薄膜から形成される。
【0045】
次に、図12(a)に示すように、第1の犠牲膜35の表面に、スパッタリング法により、メッキの下地として下地膜36を形成する。下地膜36を形成する材料としては、Ni−Fe合金などが用いられる。
【0046】
次に、図12(b)に示すように、下地膜36の表面に、任意の厚みのフォトレジスト37を塗布する。このとき、フォトレジスト37を塗布する厚みは、後述するコンタクトビーム形成時の所定のメッキ厚みより厚ければよい。例えば、コンタクトビームのメッキ厚みが25μmのときには、フォトレジスト37を塗布する厚みを30μm程度とすることが望ましい。
また、フォトレジスト37としては、ネガレジスト、ポジレジストのいずれを用いてもよい。
【0047】
次に、図12(c)に示すように、フォトレジスト37の表面に、所定のコンタクトビームパターンのマスクを配置して、フォトレジスト37を露光した後、このフォトレジスト37に適した現像液で現像処理を行って不必要なフォトレジスト37を取り除き、所定のコンタクトビームパターンの第3のレジスト膜38を形成する。
フォトレジスト37を露光する露光装置としては、アライナー、ステッパー、X線露光装置、レーザ露光装置などの種々の装置を用いることができる。
【0048】
次に、図12(d)に示すように、第2のレジスト膜38の形成されていない下地膜36の表面に、ニッケル(Ni)、ニッケル−コバルト(Co)合金、ニッケル−鉄(Fe)合金、Ni−Fe−Co合金、Co、Co−Fe合金、Co−Ni−Fe合金、タングステン(W)、W−Ni合金、Co−Mo(モリブデン)合金、Pd(パラジウム)−Ni合金、Pd−Co合金、Pd−Co−Ni合金などの導電性材料のメッキ液を用いて電解メッキ、無電解メッキをすることにより、メッキ成長させて、コンタクトビームをなす第1のメッキ層39を形成する。
【0049】
次に、図12(e)に示すように、第2のレジスト膜38を除去する。第2のレジスト膜38を除去するには、所定のレジスト剥離液、有機溶剤、あるいはプラズマなどを適宜用いる。
【0050】
次に、図13(a)に示すように、下地膜36の表面および第1のメッキ層39を覆うように、メッキにより、第2の犠牲膜40を形成する。
第2の犠牲膜40を形成する材料としては、銅、すず、すず合金、アルミニウム、アルミニウム合金、不飽和ポリエステルなどの高分子樹脂などが用いられる。
【0051】
次に、図13(b)に示すように、所定のコンタクトビームの厚みになるまで、第1のメッキ層39および第2の犠牲膜40を、平面研削盤、ラップ盤、ケミカルメカニカルポリッシング(CMP)装置などを用いて平坦に研磨する。
【0052】
次に、13(c)に示すように、第1のメッキ層39および第2の犠牲膜40の表面に、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、液相からのゾルゲル法などにより、絶縁層41を形成する。絶縁層41を形成する材料としては、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、ガラス、レジストやポリイミドなどの高分子材料などが用いられる。
【0053】
次に、図13(d)に示すように、絶縁層41の表面に、スパッタリング法、真空蒸着法などにより、メッキ下地層42を形成する。メッキ下地層42を形成する材料としては、例えば、Ni−Fe合金が用いられる。Ni−Fe合金を構成するNiとFeの比率は特に限定されないが、例えば、Ni80重量%、Fe20重量%とする。
【0054】
次に、図13(e)に示すように、メッキ下地層42の表面に、任意の厚みのフォトレジスト43を塗布する。このとき、フォトレジスト43を塗布する厚みは、後述するプローブユニットの保持部形成時の所定のメッキ厚みより厚ければよい。例えば、保持部のメッキ厚みが25μmのときには、フォトレジスト43を塗布する厚みを30μm程度とすることが望ましい。
また、フォトレジスト43としては、ネガレジスト、ポジレジストのいずれを用いてもよい。
【0055】
次に、図14(a)に示すように、フォトレジスト43の表面に、所定の保持部パターンのマスクを配置して、フォトレジスト43を露光した後、このフォトレジスト43に適した現像液で現像処理を行って不必要なフォトレジスト43を取り除き、所定の保持部パターンの第3のレジスト膜44を形成する。
フォトレジスト43を露光する露光装置としては、アライナー、ステッパー、X線露光装置、レーザ露光装置などの種々の装置を用いることができる。
【0056】
次に、図14(b)に示すように、第3のレジスト膜44の形成されていないメッキ下地層42の表面に、ニッケル(Ni)、ニッケル−コバルト(Co)合金、ニッケル−鉄(Fe)合金、Ni−Fe−Co合金、Co、Co−Fe合金、Co−Ni−Fe合金、タングステン(W)、W−Ni合金、Co−Mo(モリブデン)合金、Pd(パラジウム)−Ni合金、Pd−Co合金、Pd−Co−Ni合金などの導電性材料のメッキ液を用いて電解メッキ、無電解メッキをすることにより、メッキ成長させて、保持部をなす第2のメッキ層45を形成する。
【0057】
次に、図14(c)に示すように、第3のレジスト膜44を除去する。第3のレジスト膜44を除去するには、所定のレジスト剥離液、有機溶剤、あるいはプラズマなどを適宜用いる。
【0058】
次に、図14(d)に示すように、露出したメッキ下地層42と、その下層に形成されている絶縁層41を、プラズマ、イオンミリング、反応性イオンエッチング(RIE)などにより除去する。例えば、絶縁層41がSiO2で形成されている場合、CHF3などのプラズマや、イオンミリングにより除去する。また、絶縁層41が高分子材料で形成されている場合、RIEにより除去する。なお、この工程は実施されなくてもよいが、コンタクトビームの表面に絶縁層41が残留していると、コンタクトビームが撓み変形をした際に、絶縁層41が剥離したり、割れたりすることがあるので、除去するのが望ましい。
【0059】
次に、図14(e)に示すように、第1の犠牲膜35、下地膜36および第2の犠牲膜40を、エッチングにより除去し、プローブユニット全体を基板31から剥離し、プローブユニット50を得る。このプローブユニット50は、図15に示すように、コンタクトビーム46と、保持部47と、コンタクトビーム46が湾曲してなる複数の支持部48とから概略構成されており、コンタクトビーム46の固定部46aは保持部47との接合する部分のことであり、コンタクト部46bは固定部46aよりも先端の部分のことである。
第1の犠牲膜35および第2の犠牲膜40を銅で形成した場合、例えば、メルテックス社製のエンストリップのエッチング剤を用いる。第1の犠牲膜35および第2の犠牲膜40をすずで形成した場合、例えば、メルテックス社製のエンストリップのエッチング剤を用いる。第1の犠牲膜35および第2の犠牲膜40をアルミニウムで形成した場合、例えば、2規定の水酸化ナトリウム溶液をエッチング剤として用いる。第1の犠牲膜35および第2の犠牲膜40を不飽和ポリエステルで形成した場合、例えば、2規定の水酸化ナトリウム溶液で加熱して加水分解する。
【0060】
次に、このようにして得られたプローブユニット50をプローブカードに成形する。
まず、プローブユニット50をベース冶具51に接着する。この際、コンタクトビーム46の支持部48a、48bをベース冶具51の平坦部51aに当接し、支持部48cをプローブユニット50の側に突出したベース冶具51の突出部51bに当接し、支持部48aおよび48bと、ベース冶具51の間隙に接着剤のアンダーフィル52を注入し、接着する。これにより、支持部48aが曲げ支点となり、コンタクトビーム46を、そのコンタクト部46bの先端がベース冶具51の突出部51bから離間するように、変形する。なお、コンタクトビーム46の初期変形の形状は、ベース冶具51の両端部の位置または高さ、もしくは、支持部48cの位置または高さ、突出部51bの高さによって設定することができる。
また、コンタクトビーム46の固定部46a側の端部は、外部への配線と接続する。そのため、コンタクトビーム46と配線との接続部のためのスペースを確保し、その接続部をベース冶具51側に引き込んで接着することができるように、ベース冶具51の両端部には、図15に示すような傾斜をつけてもよい。
【0061】
次に、プローブユニット50が固定されたベース冶具51を、プローブカードを構成するガラス繊維含有エポキシ樹脂基板53に、プローブユニット50が設けられていない側の面を接着して、固定し、プローブカード55を得る。
さらに、コンタクトビーム46の固定部46a側の端部は、外部への配線54と接続される。この際の接続方法としては、超音波ワイヤーボンディング、はんだ、ACF(Anisotropic Conductive Film、異方性導電フィルム)、NCF(Non Conductive Film、非導電フィルム)、ACP(Anisotropic Conductive paste、異方性導電ペースト)、NCP(Non Conductive paste、非導電ペースト)などの一般的な接続方法が、全て適用可能である。
【0062】
次に、このプローブカードを用いた通電検査方法を説明する。
図16に示すように、プローブカード55を被検査対象物60に近接させ、被検査対象物60の表面に形成されている電極パッド60aに、コンタクトビーム46のコンタクト部46bの先端を接触させる。これにより、コンタクトビーム46は、図16に示したように撓み、この撓みによって、コンタクト部46bの電極パッド60aに対する十分な接触圧が生じ、両者の間で接触不良が生じることがない。したがって、通電検査における測定誤差がない。
【0063】
図17および図18は、本発明のプローブユニットの第3の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
この実施形態のプローブユニットの製造方法では、平坦な基板61を用意する。
基板61としては、上述の基板1と同様のものが用いられる。
【0064】
次に、図17(a)に示すように、基板61の表面に、厚み1〜20μm程度のフォトレジスト62を塗布する。フォトレジスト62としては、ネガレジスト、ポジレジストのいずれを用いてもよいが、ここでは、ノボラック型のポジレジストを、基板61の表面に厚み5μmとなるように塗布する例を示す。
【0065】
次に、図17(b)に示すように、フォトレジスト62の表面に、コンタクトビームの所定位置に、コンタクトビームを湾曲させてなる支持部を得るための支点となるパターンが形成されたマスクを配置して、フォトレジスト62を露光した後、このフォトレジスト62に適した現像液で現像処理を行って不必要なフォトレジスト62を取り除き、所定の支点となるパターンを有する第1のレジスト膜63を形成する。
フォトレジスト62を露光する露光装置としては、アライナー、ステッパー、X線露光装置、レーザ露光装置などの種々の装置を用いることができる。
【0066】
次に、図17(c)に示すように、第1のレジスト膜63を加熱して、完全に硬化させて、基板61に所定の凸部64を形成する。凸部64の高さは特に限定されないが、1〜10μm程度が望ましい。
ノボラック型のポジレジストを用いた場合、温度220℃の加熱炉に、2時間程度入れておくと、このレジストは完全に硬化する。
凸部64は、後段のコンタクトビームの形成において、コンタクトビームを湾曲させるための支点となる。
【0067】
次に、図17(d)に示すように、基板61および凸部64の表面に、スパッタリング法、CVD法、真空蒸着法などの均一な膜厚が得られる成膜法によって、犠牲膜65を形成する。
犠牲膜65を形成する材料としては、銅、すず(Sn)、すず合金、アルミニウム、アルミニウム合金、不飽和ポリエステルなどの高分子樹脂などが用いられるが、中でも銅が好ましく用いられる。また、この銅と基板61との密着性を向上させるために、銅の下地膜として、チタン(Ti)、クロム(Cr)などからなる薄膜を設けてもよい。例えば、クロムを下地膜として設ける場合、犠牲膜65は、厚み0.03μmのクロム薄膜と、厚み0.1μmの銅薄膜から形成される。
【0068】
次に、図17(e)に示すように、犠牲膜65の表面に、任意の厚みのフォトレジスト66を塗布する。このとき、フォトレジスト66を塗布する厚みは、後述するコンタクトビーム形成時の所定のメッキ厚みより厚ければよい。例えば、コンタクトビームのメッキ厚みが25μmのときには、フォトレジスト66を塗布する厚みを30μm程度とすることが望ましい。
また、フォトレジスト66としては、ネガレジスト、ポジレジストのいずれを用いてもよい。
【0069】
次に、図18(a)に示すように、フォトレジスト66の表面に、所定のコンタクトビームパターンのマスクを配置して、フォトレジスト66を露光した後、このフォトレジスト66に適した現像液で現像処理を行って不必要なフォトレジスト66を取り除き、所定のコンタクトビームパターンの第2のレジスト膜67を形成する。
フォトレジスト66を露光する露光装置としては、アライナー、ステッパー、X線露光装置、レーザ露光装置などの種々の装置を用いることができる。
【0070】
次に、図18(b)に示すように、第2のレジスト膜67の形成されていない犠牲膜65の表面に、ニッケル(Ni)、ニッケル−コバルト(Co)合金、ニッケル−鉄(Fe)合金、Ni−Fe−Co合金、Co、Co−Fe合金、Co−Ni−Fe合金、タングステン(W)、W−Ni合金、Co−Mo(モリブデン)合金、Pd(パラジウム)−Ni合金、Pd−Co合金、Pd−Co−Ni合金などの導電性材料のメッキ液を用いて電解メッキ、無電解メッキをすることにより、メッキ成長させて、コンタクトビームをなすメッキ層68を形成する。これにより、メッキ層68は、基板61の表面に形成された凸部64によって湾曲し、この湾曲した部分がコンタクトビームの支持部となる。
【0071】
次に、図18(c)に示すように、第2のレジスト膜67を除去する。第2のレジスト膜67を除去するには、所定のレジスト剥離液、有機溶剤、あるいはプラズマなどを適宜用いる。
【0072】
次に、図18(d)に示すように、コンタクトビームとして変形しない部分に、通電検査装置に用いられる第1のベース冶具70に接着剤を用いて接着する。メッキ層68の支持部のうち、変形しないリード部分にある支持部68a、68bが第1のベース冶具70の平坦な平面部に接触し、メッキ層68と第1のベース冶具70の間隙に接着剤のアンダーフィル69を注入し、接着する。
【0073】
次に、図18(e)に示すように、犠牲膜65を、エッチングにより除去し、プローブユニット全体を基板61から剥離し、プローブユニット71を得る。このプローブユニット71は、図19に示すように、コンタクトビーム72と、第1のベース冶具70と、コンタクトビーム72が湾曲してなる複数の支持部73とから概略構成されており、コンタクトビーム72の固定部72aは第1のベース冶具70との接合する部分のことであり、コンタクト部72bは固定部72aよりも先端の部分のことである。
犠牲膜65を銅で形成した場合、例えば、メルテックス社製のエンストリップのエッチング剤を用いる。犠牲膜65をすずで形成した場合、例えば、メルテックス社製のエンストリップのエッチング剤を用いる。犠牲膜65をアルミニウムで形成した場合、例えば、2規定の水酸化ナトリウム溶液をエッチング剤として用いる。犠牲膜65を不飽和ポリエステルで形成した場合、例えば、2規定の水酸化ナトリウム溶液で加熱して加水分解する。
基板から剥離したプローブユニットのメッキ層68からなるコンタクトビームは、ベース冶具70に接着されているので、コンタクトビーム間の相対的位置、水平性、平面性は基板61にて保持される。
【0074】
次に、このようにして得られたプローブユニット71を、図20に示すようにプローブカードに成形する。
まず、プローブユニット71に第2のベース冶具74を取付ける。第2のベース冶具74の一方の面74aは、第1のベース冶具70の一方の面70aよりも突出している。この取付けの際、コンタクトビーム72の支持部73cを第2のベース冶具74の一方の面74aに当接する。これにより、支持部73cが曲げ支点となり、コンタクトビーム72を、そのコンタクト部72bの先端が第2のベース冶具74の一方の面74aから離間するように、変形する。なお、コンタクトビーム72の初期変形の形状は、第1のベース冶具70の両端部の位置または高さ、支持部73cの位置または高さ、第2のベース冶具74の一方の面74aの高さによって設定することができる。
【0075】
また、コンタクトビーム72の固定部72a側の端部は、外部への配線と接続する。そのため、コンタクトビーム72と配線との接続部のためのスペースを確保し、その接続部を第1のベース冶具70側に引き込んで接着することができるように、第1のベース冶具70の両端部には、図20に示すような傾斜をつけてもよい。
【0076】
次に、プローブユニット71が固定された第2のベース冶具74を、プローブカードを構成するガラス繊維含有エポキシ樹脂基板75に、プローブユニット71が設けられていない側の面を接着して、固定し、プローブカード80を得る。さらに、コンタクトビーム72の固定部72a側の端部は、外部への配線76と接続される。この際の接続方法としては、超音波ワイヤーボンディング、はんだ、ACF(Anisotropic Conductive Film、異方性導電フィルム)、NCF(Non Conductive Film、非導電フィルム)などの一般的な接続方法が、全て適用可能である。
【0077】
次に、このプローブカードを用いた通電検査方法を説明する。
図21に示すように、プローブカード80を被検査対象物90に近接させ、被検査対象物90の表面に形成されている電極パッド90aに、コンタクトビーム72のコンタクト部72bの先端を接触させる。これにより、コンタクトビーム72は、図21に示したように撓み、この撓みによって、コンタクト部72bの電極パッド90aに対する十分な接触圧が生じ、両者の間で接触不良が生じることがない。したがって、通電検査における測定誤差がない。
【0078】
以上の説明においては、プローブピンの断面図を用いて説明してきたが、プローブピンの平面的な配置については、検査対象物に応じて所定の間隔で配置された複数のコンタクトビーム群を配置することができる。さらに、図22、図23に示すように、四面配置として互いに対向する2組のコンタクトビーム群を配置することもできる。この場合は、プローブピンの保持部が一体化されていることにより、さらに相対的な位置精度が向上する。
【0079】
また、プローブピンの支持部もしくは保持部の位置または高さを変えることによって、あるいはベース冶具の突出部の位置または高さを変えることによって、支持部またはベース冶具からの離間量をコンタクトビーム群ごとに変えて、初期形状を異ならせることができる。これにより、基板の段差や形成される層が異なるために、パッドの高さが複数ある検査対象物に対して、同じ接触圧となるように調整することができる。また、異なる材料あるいは異なる形状からなるパッドを有するために接触圧を異ならせたい検査対象物に対しても、適切な検査を行うことができる。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のプローブユニットは、通電検査装置に装着した際に、支持部によってコンタクトビームが撓んで初期変形し、この初期変形を安定して維持することができるから、液晶パネルなどの通電検査時に、電極などに対する十分な接触圧が生じ、両者の間で接触不良が生じることがない。したがって、通電検査における測定誤差がない。また、コンタクトビームを初期変形させるために、各コンタクトビームごとに特別な調整をする工程を必要としない。さらに、各コンタクトビームの水平面内の相対的な位置関係は高精度に配置されている上に、各コンタクトビーム先端の高さ方向の相対的位置も高精度に配置されているから、極小ピッチの電極の通電検査にも好適である。
本発明のプローブユニットの製造方法によれば、各コンタクトビームの水平面内の相対的な位置関係、および、各コンタクトビーム先端の高さ方向の相対的位置を高精度に配置することができるから、極小ピッチの電極の通電検査にも好適なプローブユニットを製造することができる。
本発明のプローブカードによれば、プローブユニットのコンタクトビームの先端を、液晶パネルなどの電極などに接触させるだけで、両者の間に十分な接触圧が生じ、両者の間で接触不良が生じることがなくなるから、効率良く、連続的に通電検査を行なうことができる。
本発明のプローブカードの製造方法によれば、プローブユニットのコンタクトビームを安定に初期変形させることができるから、通電検査の際に、液晶パネルなどの電極に対して十分な接触圧を有するプローブカードが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプローブユニットの第1の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図2】本発明のプローブユニットの第1の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図3】本発明のプローブユニットの第1の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図4】本発明のプローブユニットの第1の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図5】本発明のプローブユニットの第1の実施形態を通電検査装置に用いられるベース冶具に固定した状態の一例を示す断面模式図である。
【図6】本発明のプローブユニットの第1の実施形態を通電検査装置に用いられるベース冶具に固定した状態の他の例を示す断面模式図である。
【図7】本発明のプローブカードの第1の実施形態を示す断面模式図である。
【図8】本発明のプローブカードの第1の実施形態を用いた通電検査方法示す断面模式図である。
【図9】本発明のプローブカードの第2の実施形態を用いた通電検査方法示す断面模式図である。
【図10】本発明のプローブカードの第3の実施形態を用いた通電検査方法示す断面模式図である。
【図11】本発明のプローブユニットの第2の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図12】本発明のプローブユニットの第2の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図13】本発明のプローブユニットの第2の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図14】本発明のプローブユニットの第2の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図15】本発明のプローブカードの第4の実施形態を示す断面模式図である。
【図16】本発明のプローブカードの第4の実施形態を用いた通電検査方法示す断面模式図である。
【図17】本発明のプローブユニットの第3の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図18】本発明のプローブユニットの第3の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図19】本発明のプローブユニットの第3の実施形態を通電検査装置に用いられるベース冶具に固定した状態の他の例を示す断面模式図である。
【図20】本発明のプローブカードの第5の実施形態を示す断面模式図である。
【図21】本発明のプローブカードの第5の実施形態を用いた通電検査方法示す断面模式図である。
【図22】本発明のプローブユニットを四面配置した一例を示す概略構成図である。
【図23】本発明のプローブユニットを四面配置した他の例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1,31,61・・・基板、2,35・・・第1の犠牲膜、3,9,12,32,37,43,62,66・・・フォトレジスト、4,33,63・・・第1のレジスト膜、5,39・・・第1のメッキ層、6,40・・・第2の犠牲膜、7,41・・・絶縁層、8,36・・・下地膜、10,67・・・第2のレジスト膜、11,45・・・第2のメッキ層、13,38,44・・・第3のレジスト膜、14・・・第3のメッキ層、15,46,72・・・コンタクトビーム、15a,46a,72a・・・固定部、15b,46b,72b・・・コンタクト部、16,47・・・保持部、17,48,73c・・・支持部、20,50,71・・・プローブユニット、21,51・・・ベース冶具、22,53,75・・・ガラス繊維含有エポキシ樹脂基板、23,54,76・・・配線、24,55,80・・・プローブカード、30,60,90・・・被検査対称物、30a,60a,90a・・・電極パッド、34・・・凹部、42・・・メッキ下地層、52,69・・・アンダーフィル、64・・・凸部、65・・・犠牲膜、68・・・メッキ層、70・・・第1のベース冶具、74・・・第2のベース冶具
【発明の属する技術分野】
本発明は、プローブユニットおよびその製造方法、プローブカードおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体集積回路、液晶パネル、プリント基板などに対する製品検査として、これらが要求仕様通りに動作するか否かを確認するために、通電検査が行われる。
この通電検査は、プローブユニットを構成するコンタクトビームの先端や、その近傍に形成された突起を、半導体集積回路、液晶パネル、プリント基板などに並列して配置されている電極に押し当てることにより行われる。
【0003】
近年、半導体集積回路の配線層やパッド群、液晶パネルを構成するガラス板の縁に並列配置される電極層、あるいは液晶パネルドライバーICなどのパッド群、液晶パネルドライバーIC実装用フレキシブル基板の配線またはパッド群などの検査対象物は、ますます微小ピッチ化する傾向にある。このような微小ピッチの検査対象物の通電検査においては、通電検査装置側において、この微小ピッチの電極層に対応するピッチで形成されたコンタクトビームを有するプローブユニットの提供が必要となる。
そのため、フォトリソグラフィ技術を用いて、エッチング法やメッキ形成法で、保持部となる基板に狭ピッチのプローブピン群を形成し、その先端のコンタクトビームを保持部から突出させ、これを検査対象物にコンタクトさせることにより、導通検査を行うプローブユニットが用いられている。(先行技術は特開平8−15318号公報にて開示、山一電機)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなプローブユニットは、保持部となる基板に沿った直線状のコンタクトビームであるため、その保持部を通電検査装置のワークに装着・固定した上で、このワークを下降させて、通電検査装置のステージに載置された検査対象物に、プローブユニットを構成するコンタクトビームを接触させる際、接触が過度であれば、コンタクトビームが破損するおそれがあった。一方、接触が不十分であれば、測定誤差となるため、その接触圧の調整が困難であった。
【0005】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、高精度に形成され、通電検査において、電極との十分な接触圧が得られるコンタクトビームを有するプローブユニットおよびその製造方法、プローブカードおよびその製造方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、1または複数のコンタクトビームと、これを支持する保持部とを含むプローブユニットにおいて、前記1または複数のコンタクトビームは、固定部と、コンタクト部とからなり、前記1または複数のコンタクトビームの前記保持部側の面上で、前記固定部と前記コンタクト部の間には1個以上の支持部が形成されているプローブユニットによって解決できる。
前記支持部は、前記1または複数のコンタクトビーム上に形成された柱状体、または、前記1または複数のコンタクトビームを湾曲させて形成されたものであることが好ましい。
前記支持部は、前記固定部と前記コンタクト部の中間に形成されていることが好ましい。
【0007】
前記課題は、上記プローブユニットと、該プローブユニットを固定するベース冶具とを備えたプローブカードにおいて、前記支持部が前記ベース冶具に当接するように、前記プローブユニットが前記ベース冶具に固定され、前記支持部が前記ベース冶具に当接している部分が、前記1または複数のコンタクトビームの曲げ支点となっているプローブカードによって解決できる。
前記曲げ支点が、前記1または複数のコンタクトビームの固定部と支持部の間に2箇所以上設けられていることが好ましい。
前記ベース冶具の前記支持部が当接する部分が、前記ベース冶具の他の部分よりも前記1または複数のコンタクトビーム側に突出していることが好ましい。
【0008】
前記課題は、基板の表面に第1の犠牲膜を形成する第1の犠牲膜形成工程と、該第1の犠牲膜の表面に、メッキによりプローブユニットの1または複数のコンタクトビームのパターンを形成するコンタクトビームパターン形成工程と、該1または複数のコンタクトビームのパターンの表面に第2の犠牲膜を形成する第2の犠牲膜形成工程と、該第2の犠牲膜および前記1または複数のコンタクトビームのパターンを研磨して平坦化する平坦化工程と、該平坦化した犠牲膜および1または複数のコンタクトビームのパターンの表面に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、該絶縁膜の表面に、メッキによりプローブユニットの保持部のパターンを形成する保持部パターン形成工程と、前記絶縁膜を除去する絶縁膜除去工程と、前記保持部のパターンの表面に、メッキにより支持部パターンを形成する支持部パターン形成工程と、前記犠牲膜を除去して、前記1または複数のコンタクトビームと前記保持部とからなるプローブユニットを前記基板から剥離する剥離工程とを有するプローブユニットの製造方法によって解決できる。
【0009】
前記課題は、基板の表面に1個以上の凹部を形成する凹部形成工程と、該基板の表面に第1の犠牲膜を形成する第1の犠牲膜形成工程と、該第1の犠牲膜の表面に、メッキによりプローブユニットの1または複数のコンタクトビームのパターンを形成するコンタクトビームパターン形成工程と、該1または複数のコンタクトビームのパターンの表面に第2の犠牲膜を形成する第2の犠牲膜形成工程と、該第2の犠牲膜を研磨して平坦化する平坦化工程と、前記1または複数のコンタクトビームのパターンおよび前記犠牲膜の表面に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、該絶縁膜の表面に、メッキによりプローブユニットの保持部のパターンを形成する保持部パターン形成工程と、前記犠牲膜を除去して、前記1または複数のコンタクトビームと前記保持部とからなるプローブユニットを前記基板から剥離する剥離工程とを有するプローブユニットの製造方法によって解決できる。
【0010】
前記課題は、基板の表面に1個以上の凸部を形成する凸部形成工程と、該基板の表面に第1の犠牲膜を形成する第1の犠牲膜形成工程と、該第1の犠牲膜の表面に、メッキによりプローブユニットの1または複数のコンタクトビームのパターンを形成するコンタクトビームパターン形成工程と、該1または複数のコンタクトビームのパターンの表面に第2の犠牲膜を形成する第2の犠牲膜形成工程と、該第2の犠牲膜を研磨して平坦化する平坦化工程と、前記1または複数のコンタクトビームのパターンおよび前記犠牲膜の表面に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、該絶縁膜の表面に、メッキによりプローブユニットの保持部のパターンを形成する保持部パターン形成工程と、前記犠牲膜を除去して、前記1または複数のコンタクトビームと前記保持部とからなるプローブユニットを前記基板から剥離する剥離工程とを有するプローブユニットの製造方法によって解決できる。
【0011】
前記課題は、上記プローブユニットの製造方法によって得られたプローブユニットを、該プローブユニットの支持部がベース冶具に当接するように、前記ベース冶具に固定するプローブカードの製造方法によって解決できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明のプローブユニットは、1または複数のコンタクトビームと、これを支持する保持部とからなり、さらに1または複数のコンタクトビームは、固定部と、コンタクト部とから構成され、1または複数のコンタクトビームの保持部側の面上で、固定部とコンタクト部の間には1個以上の支持部が形成されているものである。また、この支持部は、固定部とコンタクト部の中間に形成されている。
【0013】
図1〜図4は、本発明のプローブユニットの第1の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
この実施形態のプローブユニットの製造方法では、平坦な基板1を用意する。
基板1としては、厚さ数mm程度のガラス板、合成樹脂板、セラミックス板、シリコン、金属板、金属薄膜と樹脂フィルムが積層されたフレキシブル基板などが用いられるが、特に、ガラス板などの透明な基板が好ましい。
【0014】
次に、図1(a)に示すように、基板1の表面に、スパッタリング法によって、第1の犠牲膜2を形成する。
第1の犠牲膜2を形成する材料としては、銅、すず(Sn)、すず合金、アルミニウム、アルミニウム合金、不飽和ポリエステルなどの高分子樹脂などが用いられるが、中でも銅が好ましく用いられる。また、この銅と基板1との密着性を向上させるために、銅の下地膜として、チタン(Ti)、クロム(Cr)などからなる薄膜を設けてもよい。例えば、クロムを下地膜として設ける場合、第1の犠牲膜2は、厚み0.03μmのクロム薄膜と、厚み0.1μmの銅薄膜から形成される。
【0015】
次に、図1(b)に示すように、第1の犠牲膜2の表面に、任意の厚みのフォトレジスト3を塗布する。このとき、フォトレジスト3を塗布する厚みは、後述するコンタクトビーム形成時の所定のメッキ厚みより厚ければよい。例えば、コンタクトビームのメッキ厚みが25μmのときには、フォトレジスト3を塗布する厚みを30μm程度とすることが望ましい。
また、フォトレジスト3としては、ネガレジスト、ポジレジストのいずれを用いてもよい。
【0016】
次に、図1(c)に示すように、フォトレジスト3の表面に、所定のコンタクトビームパターンのマスクを配置して、フォトレジスト3を露光した後、このフォトレジスト3に適した現像液で現像処理を行って不必要なフォトレジスト3を取り除き、所定のコンタクトビームパターンの第1のレジスト膜4を形成する。
フォトレジスト3を露光する露光装置としては、アライナー、ステッパー、X線露光装置、レーザ露光装置などの種々の装置を用いることができる。
【0017】
次に、図1(d)に示すように、第1のレジスト膜4の形成されていない第1の犠牲膜2の表面に、ニッケル(Ni)、ニッケル−コバルト(Co)合金、ニッケル−鉄(Fe)合金、Ni−Fe−Co合金、Co、Co−Fe合金、Co−Ni−Fe合金、タングステン(W)、W−Ni合金、Co−Mo(モリブデン)合金、Pd(パラジウム)−Ni合金、Pd−Co合金、Pd−Co−Ni合金などの導電性材料のメッキ液を用いて電解メッキ、無電解メッキをすることにより、メッキ成長させて、コンタクトビームをなす第1のメッキ層5を形成する。
【0018】
次に、図1(e)に示すように、第1のレジスト膜4を除去する。第1のレジスト膜4を除去するには、所定のレジスト剥離液、有機溶剤、あるいはプラズマなどを適宜用いる。
【0019】
次に、図2(a)に示すように、第1の犠牲膜2の表面および第1のメッキ層5を覆うように、メッキにより、第2の犠牲膜6を形成する。
第2の犠牲膜6を形成する材料としては、第1の犠牲膜2を形成する材料と同じものを用いるのが望ましく、銅、すず、すず合金、アルミニウム、アルミニウム合金、不飽和ポリエステルなどの高分子樹脂などが用いられる。
【0020】
次に、図2(b)に示すように、所定のコンタクトビームの厚みになるまで、第1のメッキ層5および第2の犠牲膜6を、平面研削盤、ラップ盤、ケミカルメカニカルポリッシング(CMP)装置などを用いて平坦に研磨する。
【0021】
次に、図2(c)に示すように、第1のメッキ層5および第2の犠牲膜6の表面に、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、液相からのゾルゲル法などにより、絶縁層7を形成する。絶縁層7を形成する材料としては、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、ガラス、レジストやポリイミドなどの高分子材料などが用いられる。
【0022】
次に、図2(d)に示すように、絶縁層7の表面に、スパッタリング法、真空蒸着法などにより、下地層8を形成する。下地層8を形成する材料としては、例えば、Ni、Ni−Co合金、Ni−Fe合金、Ni−Fe−Co合金、Co、Co−Fe合金、W、W−Ni合金、Pd−Ni合金、Pd−Co合金、Pd−Co−Ni合金などが用いられる。Ni−Fe合金を構成するNiとFeの比率は特に限定されないが、例えば、Ni80重量%、Fe20重量%とする。
【0023】
次に、図2(e)に示すように、下地層8の表面に、任意の厚みのフォトレジスト9を塗布する。このとき、フォトレジスト9を塗布する厚みは、後述するプローブユニットの保持部形成時の所定のメッキ厚みより厚ければよい。例えば、保持部のメッキ厚みが25μmのときには、フォトレジスト9を塗布する厚みを30μm程度とすることが望ましい。
また、フォトレジスト9としては、ネガレジスト、ポジレジストのいずれを用いてもよい。
【0024】
次に、図3(a)に示すように、フォトレジスト9の表面に、所定の保持部パターンのマスクを配置して、フォトレジスト9を露光した後、このフォトレジスト9に適した現像液で現像処理を行って不必要なフォトレジスト9を取り除き、所定の保持部パターンの第2のレジスト膜10を形成する。
フォトレジスト9を露光する露光装置としては、アライナー、ステッパー、X線露光装置、レーザ露光装置などの種々の装置を用いることができる。
【0025】
次に、図3(b)に示すように、第2のレジスト膜10の形成されていない下地層8の表面に、ニッケル(Ni)、ニッケル−コバルト(Co)合金、ニッケル−鉄(Fe)合金、Ni−Fe−Co合金、Co、Co−Fe合金、Co−Ni−Fe合金、タングステン(W)、W−Ni合金などの導電性材料のメッキ液を用いて電解メッキ、無電解メッキをすることにより、メッキ成長させて、保持部をなす第2のメッキ層11を形成する。
【0026】
次に、図3(c)に示すように、第2のレジスト膜10を除去する。第2のレジスト膜10を除去するには、所定のレジスト剥離液、有機溶剤、あるいはプラズマなどを適宜用いる。
【0027】
次に、図3(d)に示すように、露出した下地層8と、その下層に形成されている絶縁層7を、プラズマ、イオンミリング、反応性イオンエッチング(RIE)などにより除去する。例えば、絶縁層7がSiO2で形成されている場合、CHF3などのプラズマや、イオンミリングにより除去する。また、絶縁層7が高分子材料で形成されている場合、RIEにより除去する。なお、この工程は実施されなくてもよいが、コンタクトビームの表面に絶縁層7が残留していると、コンタクトビームが撓み変形をした際に、絶縁層7が剥離したり、割れたりすることがあるので、除去するのが望ましい。
【0028】
次に、図3(e)に示すように、第2の犠牲膜6の表面および第2のメッキ層11を覆うように、任意の厚みのフォトレジスト12を塗布する。このとき、フォトレジスト12を塗布する厚みは、後述するプローブユニットの支持部形成時の所定のメッキ厚みより厚ければよい。例えば、支持部のメッキ厚みが25μmのときには、フォトレジスト12を塗布する厚みを30μm程度とすることが望ましい。
また、フォトレジスト12としては、ネガレジスト、ポジレジストのいずれを用いてもよい。
【0029】
次に、図4(a)に示すように、フォトレジスト12の表面に、所定の支持部パターンのマスクを配置して、フォトレジスト12を露光した後、このフォトレジスト12に適した現像液で現像処理を行って不必要なフォトレジスト12を取り除き、所定の保持部パターンの第3のレジスト膜13を形成する。
フォトレジスト12を露光する露光装置としては、アライナー、ステッパー、X線露光装置、レーザ露光装置などの種々の装置を用いることができる。
【0030】
次に、図4(b)に示すように、第3のレジスト膜13の形成されていない第2のメッキ層11の表面に、ニッケル(Ni)、ニッケル−コバルト(Co)合金、ニッケル−鉄(Fe)合金、Ni−Fe−Co合金、Co、Co−Fe合金、Co−Ni−Fe合金、タングステン(W)、W−Ni合金、Co−Mo(モリブデン)合金、Pd(パラジウム)−Ni合金、Pd−Co合金、Pd−Co−Ni合金などの導電性材料のメッキ液を用いて電解メッキ、無電解メッキをすることにより、メッキ成長させて、支持部をなす第3のメッキ層14を形成する。
【0031】
次に、図4(c)に示すように、第3のレジスト膜13を除去する。第3のレジスト膜13を除去するには、所定のレジスト剥離液、有機溶剤、あるいはプラズマなどを適宜用いる。
【0032】
次に、図4(d)に示すように、第1の犠牲膜2および第2の犠牲膜6を、エッチングにより除去し、プローブユニット全体を基板1から剥離し、プローブユニット20を得る。このプローブユニット20は、図5に示すように、コンタクトビーム15と、保持部16と、支持部17とから概略構成されており、コンタクトビーム15の固定部15aは保持部16との接合する部分のことであり、コンタクト部15bは固定部15aよりも先端の部分のことである。
第1の犠牲膜2および第2の犠牲膜6を銅で形成した場合、例えば、メルテックス社製のエンストリップのエッチング剤を用いる。第1の犠牲膜2および第2の犠牲膜6をすずで形成した場合、例えば、メルテックス社製のエンストリップのエッチング剤を用いる。第1の犠牲膜2および第2の犠牲膜6をアルミニウムで形成した場合、例えば、2規定の水酸化ナトリウム溶液をエッチング剤として用いる。第1の犠牲膜2および第2の犠牲膜6を不飽和ポリエステルで形成した場合、例えば、2規定の水酸化ナトリウム溶液で加熱して加水分解する。
【0033】
次に、このようにして得られたプローブユニット20をプローブカードに適用するために、図5に示すように、ベース冶具21に接着、固定する。
プローブユニット20をベース冶具21に接着するには、保持部16をベース冶具21の一方の面21aに接着剤などを用いて接着し、支持部17を一方の面21aに当接させる。これにより、支持部17が曲げ支点となり、コンタクトビーム15を、そのコンタクト部15bの先端がベース冶具21の一方の面21aから離間するように、変形する。なお、コンタクトビーム15の初期変形の形状は、ベース冶具21の両端部の位置または高さ、もしくは、支持部17の位置または高さによって設定することができる。
また、コンタクトビーム15の固定部15a側の端部は、外部への配線と接続する。そのため、コンタクトビーム15と配線との接続部のためのスペースを確保し、その接続部をベース冶具21側に引き込んで接着することができるように、ベース冶具21の両端部には、図5に示すような傾斜をつけてもよい。
【0034】
また、図6に示すように、プローブユニット20を、ベース冶具21に固定する際に、プローブユニット20の支持部17を、プローブユニット20の側に突出したベース冶具21の一方の面21aの一部に当接させてもよい。なお、コンタクトビーム15の初期変形の形状は、ベース冶具21の両端部の位置または高さ、支持部17の位置または高さ、支持部17が当接している一方の面21aの突出高さによって設定することができる。
【0035】
次に、図7に示すように、プローブユニット20が固定されたベース冶具21を、プローブカードを構成するガラス繊維含有エポキシ樹脂基板22に、プローブユニット20が設けられていない側の面を接着して、固定し、プローブカード24を得る。
さらに、コンタクトビーム15の固定部15a側の端部は、外部への配線23と接続される。この際の接続方法としては、超音波ワイヤーボンディング、はんだ、ACF(Anisotropic Conductive Film、異方性導電フィルム)、NCF(Non Conductive Film、非導電フィルム)、ACP(Anisotropic Conductive paste、異方性導電ペースト)、NCP(Non Conductive paste、非導電ペースト)などの一般的な接続方法が、全て適用可能である。
【0036】
次に、このプローブカードを用いた通電検査方法を説明する。
図8に示すように、プローブカード24を被検査対象物30に近接させ、被検査対象物30の表面に形成されている電極パッド30aに、コンタクトビーム15のコンタクト部15bの先端を接触させる。これにより、コンタクトビーム15は、図8に示したように撓み、この撓みによって、コンタクト部15bの電極パッド30aに対する十分な接触圧が生じ、両者の間で接触不良が生じることがない。したがって、通電検査における測定誤差がない。
【0037】
また、本発明のプローブカードでは、図9に示すように、コンタクトビーム15の先端に、尖塔状またはナイフエッジ状の加工を施した突起部15cを設けてもよい。このような突起部15cをコンタクトビーム15の先端に設ければ、コンタクト部15bと電極パッド30aとの接触がより確実になる。
【0038】
さらに、本発明のプローブカードでは、図10に示すように、ベース冶具21の一方の面21aがプローブユニット20側に突出していれば、支持部17の高さを、保持部16よりも高くする必要がない。保持部16の形成と同時に、支持部17をこれと同じ高さに形成し、ベース冶具21の一方の面21aの突出高さにより、支持部17を曲げ支点として、コンタクトビーム15を、そのコンタクト部15bの先端がベース冶具21の一方の面21aから離間するように、変形させる。このようなプローブカードでは、保持部16と支持部17を同時に形成することができるから、工程が簡略化され、製造コストを削減することができる。
【0039】
図11〜図14は、本発明のプローブユニットの第2の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
この実施形態のプローブユニットの製造方法では、平坦な基板31を用意する。
基板31としては、上述の基板1と同様のものが用いられる。
【0040】
次に、図11(a)に示すように、基板31の表面に、任意の厚みのフォトレジスト32を塗布する。フォトレジスト32としては、ネガレジスト、ポジレジストのいずれを用いてもよいが、ここでは、ノボラック型のポジレジストを、基板31の表面に厚み10μmとなるように塗布する例を示す。
【0041】
次に、図11(b)に示すように、フォトレジスト32の表面に、コンタクトビームの所定位置に、コンタクトビームを湾曲させてなる支持部を得るための支点となるパターンが形成されたマスクを配置して、フォトレジスト32を露光した後、このフォトレジスト32に適した現像液で現像処理を行って不必要なフォトレジスト32を取り除き、所定の支点となるパターンを有する第1のレジスト膜33を形成する。
フォトレジスト32を露光する露光装置としては、アライナー、ステッパー、X線露光装置、レーザ露光装置などの種々の装置を用いることができる。
【0042】
次に、図11(c)に示すように、第1のレジスト膜33をマスクとして、基板31の表面全面をイオンミリングして、基板31に所定の凹部34を形成する。凹部の深さは特に限定されないが、1〜10μm程度が望ましい。
【0043】
次に、図11(d)に示すように、第1のレジスト膜33を除去する。第1のレジスト膜33を除去するには、所定のレジスト剥離液、有機溶剤、あるいはプラズマなどを適宜用いる。
【0044】
次に、図11(e)に示すように、基板31の表面に(凹部34内にも)、スパッタリング法によって、第1の犠牲膜35を形成する。
第1の犠牲膜35を形成する材料としては、銅、すず(Sn)、すず合金、アルミニウム、アルミニウム合金、不飽和ポリエステルなどの高分子樹脂などが用いられるが、中でも銅が好ましく用いられる。また、この銅と基板31との密着性を向上させるために、銅の下地膜として、チタン(Ti)、クロム(Cr)などからなる薄膜を設けてもよい。例えば、クロムを下地膜として設ける場合、第1の犠牲膜35は、厚み0.03μmのクロム薄膜と、厚み0.1μmの銅薄膜から形成される。
【0045】
次に、図12(a)に示すように、第1の犠牲膜35の表面に、スパッタリング法により、メッキの下地として下地膜36を形成する。下地膜36を形成する材料としては、Ni−Fe合金などが用いられる。
【0046】
次に、図12(b)に示すように、下地膜36の表面に、任意の厚みのフォトレジスト37を塗布する。このとき、フォトレジスト37を塗布する厚みは、後述するコンタクトビーム形成時の所定のメッキ厚みより厚ければよい。例えば、コンタクトビームのメッキ厚みが25μmのときには、フォトレジスト37を塗布する厚みを30μm程度とすることが望ましい。
また、フォトレジスト37としては、ネガレジスト、ポジレジストのいずれを用いてもよい。
【0047】
次に、図12(c)に示すように、フォトレジスト37の表面に、所定のコンタクトビームパターンのマスクを配置して、フォトレジスト37を露光した後、このフォトレジスト37に適した現像液で現像処理を行って不必要なフォトレジスト37を取り除き、所定のコンタクトビームパターンの第3のレジスト膜38を形成する。
フォトレジスト37を露光する露光装置としては、アライナー、ステッパー、X線露光装置、レーザ露光装置などの種々の装置を用いることができる。
【0048】
次に、図12(d)に示すように、第2のレジスト膜38の形成されていない下地膜36の表面に、ニッケル(Ni)、ニッケル−コバルト(Co)合金、ニッケル−鉄(Fe)合金、Ni−Fe−Co合金、Co、Co−Fe合金、Co−Ni−Fe合金、タングステン(W)、W−Ni合金、Co−Mo(モリブデン)合金、Pd(パラジウム)−Ni合金、Pd−Co合金、Pd−Co−Ni合金などの導電性材料のメッキ液を用いて電解メッキ、無電解メッキをすることにより、メッキ成長させて、コンタクトビームをなす第1のメッキ層39を形成する。
【0049】
次に、図12(e)に示すように、第2のレジスト膜38を除去する。第2のレジスト膜38を除去するには、所定のレジスト剥離液、有機溶剤、あるいはプラズマなどを適宜用いる。
【0050】
次に、図13(a)に示すように、下地膜36の表面および第1のメッキ層39を覆うように、メッキにより、第2の犠牲膜40を形成する。
第2の犠牲膜40を形成する材料としては、銅、すず、すず合金、アルミニウム、アルミニウム合金、不飽和ポリエステルなどの高分子樹脂などが用いられる。
【0051】
次に、図13(b)に示すように、所定のコンタクトビームの厚みになるまで、第1のメッキ層39および第2の犠牲膜40を、平面研削盤、ラップ盤、ケミカルメカニカルポリッシング(CMP)装置などを用いて平坦に研磨する。
【0052】
次に、13(c)に示すように、第1のメッキ層39および第2の犠牲膜40の表面に、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、液相からのゾルゲル法などにより、絶縁層41を形成する。絶縁層41を形成する材料としては、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、ガラス、レジストやポリイミドなどの高分子材料などが用いられる。
【0053】
次に、図13(d)に示すように、絶縁層41の表面に、スパッタリング法、真空蒸着法などにより、メッキ下地層42を形成する。メッキ下地層42を形成する材料としては、例えば、Ni−Fe合金が用いられる。Ni−Fe合金を構成するNiとFeの比率は特に限定されないが、例えば、Ni80重量%、Fe20重量%とする。
【0054】
次に、図13(e)に示すように、メッキ下地層42の表面に、任意の厚みのフォトレジスト43を塗布する。このとき、フォトレジスト43を塗布する厚みは、後述するプローブユニットの保持部形成時の所定のメッキ厚みより厚ければよい。例えば、保持部のメッキ厚みが25μmのときには、フォトレジスト43を塗布する厚みを30μm程度とすることが望ましい。
また、フォトレジスト43としては、ネガレジスト、ポジレジストのいずれを用いてもよい。
【0055】
次に、図14(a)に示すように、フォトレジスト43の表面に、所定の保持部パターンのマスクを配置して、フォトレジスト43を露光した後、このフォトレジスト43に適した現像液で現像処理を行って不必要なフォトレジスト43を取り除き、所定の保持部パターンの第3のレジスト膜44を形成する。
フォトレジスト43を露光する露光装置としては、アライナー、ステッパー、X線露光装置、レーザ露光装置などの種々の装置を用いることができる。
【0056】
次に、図14(b)に示すように、第3のレジスト膜44の形成されていないメッキ下地層42の表面に、ニッケル(Ni)、ニッケル−コバルト(Co)合金、ニッケル−鉄(Fe)合金、Ni−Fe−Co合金、Co、Co−Fe合金、Co−Ni−Fe合金、タングステン(W)、W−Ni合金、Co−Mo(モリブデン)合金、Pd(パラジウム)−Ni合金、Pd−Co合金、Pd−Co−Ni合金などの導電性材料のメッキ液を用いて電解メッキ、無電解メッキをすることにより、メッキ成長させて、保持部をなす第2のメッキ層45を形成する。
【0057】
次に、図14(c)に示すように、第3のレジスト膜44を除去する。第3のレジスト膜44を除去するには、所定のレジスト剥離液、有機溶剤、あるいはプラズマなどを適宜用いる。
【0058】
次に、図14(d)に示すように、露出したメッキ下地層42と、その下層に形成されている絶縁層41を、プラズマ、イオンミリング、反応性イオンエッチング(RIE)などにより除去する。例えば、絶縁層41がSiO2で形成されている場合、CHF3などのプラズマや、イオンミリングにより除去する。また、絶縁層41が高分子材料で形成されている場合、RIEにより除去する。なお、この工程は実施されなくてもよいが、コンタクトビームの表面に絶縁層41が残留していると、コンタクトビームが撓み変形をした際に、絶縁層41が剥離したり、割れたりすることがあるので、除去するのが望ましい。
【0059】
次に、図14(e)に示すように、第1の犠牲膜35、下地膜36および第2の犠牲膜40を、エッチングにより除去し、プローブユニット全体を基板31から剥離し、プローブユニット50を得る。このプローブユニット50は、図15に示すように、コンタクトビーム46と、保持部47と、コンタクトビーム46が湾曲してなる複数の支持部48とから概略構成されており、コンタクトビーム46の固定部46aは保持部47との接合する部分のことであり、コンタクト部46bは固定部46aよりも先端の部分のことである。
第1の犠牲膜35および第2の犠牲膜40を銅で形成した場合、例えば、メルテックス社製のエンストリップのエッチング剤を用いる。第1の犠牲膜35および第2の犠牲膜40をすずで形成した場合、例えば、メルテックス社製のエンストリップのエッチング剤を用いる。第1の犠牲膜35および第2の犠牲膜40をアルミニウムで形成した場合、例えば、2規定の水酸化ナトリウム溶液をエッチング剤として用いる。第1の犠牲膜35および第2の犠牲膜40を不飽和ポリエステルで形成した場合、例えば、2規定の水酸化ナトリウム溶液で加熱して加水分解する。
【0060】
次に、このようにして得られたプローブユニット50をプローブカードに成形する。
まず、プローブユニット50をベース冶具51に接着する。この際、コンタクトビーム46の支持部48a、48bをベース冶具51の平坦部51aに当接し、支持部48cをプローブユニット50の側に突出したベース冶具51の突出部51bに当接し、支持部48aおよび48bと、ベース冶具51の間隙に接着剤のアンダーフィル52を注入し、接着する。これにより、支持部48aが曲げ支点となり、コンタクトビーム46を、そのコンタクト部46bの先端がベース冶具51の突出部51bから離間するように、変形する。なお、コンタクトビーム46の初期変形の形状は、ベース冶具51の両端部の位置または高さ、もしくは、支持部48cの位置または高さ、突出部51bの高さによって設定することができる。
また、コンタクトビーム46の固定部46a側の端部は、外部への配線と接続する。そのため、コンタクトビーム46と配線との接続部のためのスペースを確保し、その接続部をベース冶具51側に引き込んで接着することができるように、ベース冶具51の両端部には、図15に示すような傾斜をつけてもよい。
【0061】
次に、プローブユニット50が固定されたベース冶具51を、プローブカードを構成するガラス繊維含有エポキシ樹脂基板53に、プローブユニット50が設けられていない側の面を接着して、固定し、プローブカード55を得る。
さらに、コンタクトビーム46の固定部46a側の端部は、外部への配線54と接続される。この際の接続方法としては、超音波ワイヤーボンディング、はんだ、ACF(Anisotropic Conductive Film、異方性導電フィルム)、NCF(Non Conductive Film、非導電フィルム)、ACP(Anisotropic Conductive paste、異方性導電ペースト)、NCP(Non Conductive paste、非導電ペースト)などの一般的な接続方法が、全て適用可能である。
【0062】
次に、このプローブカードを用いた通電検査方法を説明する。
図16に示すように、プローブカード55を被検査対象物60に近接させ、被検査対象物60の表面に形成されている電極パッド60aに、コンタクトビーム46のコンタクト部46bの先端を接触させる。これにより、コンタクトビーム46は、図16に示したように撓み、この撓みによって、コンタクト部46bの電極パッド60aに対する十分な接触圧が生じ、両者の間で接触不良が生じることがない。したがって、通電検査における測定誤差がない。
【0063】
図17および図18は、本発明のプローブユニットの第3の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
この実施形態のプローブユニットの製造方法では、平坦な基板61を用意する。
基板61としては、上述の基板1と同様のものが用いられる。
【0064】
次に、図17(a)に示すように、基板61の表面に、厚み1〜20μm程度のフォトレジスト62を塗布する。フォトレジスト62としては、ネガレジスト、ポジレジストのいずれを用いてもよいが、ここでは、ノボラック型のポジレジストを、基板61の表面に厚み5μmとなるように塗布する例を示す。
【0065】
次に、図17(b)に示すように、フォトレジスト62の表面に、コンタクトビームの所定位置に、コンタクトビームを湾曲させてなる支持部を得るための支点となるパターンが形成されたマスクを配置して、フォトレジスト62を露光した後、このフォトレジスト62に適した現像液で現像処理を行って不必要なフォトレジスト62を取り除き、所定の支点となるパターンを有する第1のレジスト膜63を形成する。
フォトレジスト62を露光する露光装置としては、アライナー、ステッパー、X線露光装置、レーザ露光装置などの種々の装置を用いることができる。
【0066】
次に、図17(c)に示すように、第1のレジスト膜63を加熱して、完全に硬化させて、基板61に所定の凸部64を形成する。凸部64の高さは特に限定されないが、1〜10μm程度が望ましい。
ノボラック型のポジレジストを用いた場合、温度220℃の加熱炉に、2時間程度入れておくと、このレジストは完全に硬化する。
凸部64は、後段のコンタクトビームの形成において、コンタクトビームを湾曲させるための支点となる。
【0067】
次に、図17(d)に示すように、基板61および凸部64の表面に、スパッタリング法、CVD法、真空蒸着法などの均一な膜厚が得られる成膜法によって、犠牲膜65を形成する。
犠牲膜65を形成する材料としては、銅、すず(Sn)、すず合金、アルミニウム、アルミニウム合金、不飽和ポリエステルなどの高分子樹脂などが用いられるが、中でも銅が好ましく用いられる。また、この銅と基板61との密着性を向上させるために、銅の下地膜として、チタン(Ti)、クロム(Cr)などからなる薄膜を設けてもよい。例えば、クロムを下地膜として設ける場合、犠牲膜65は、厚み0.03μmのクロム薄膜と、厚み0.1μmの銅薄膜から形成される。
【0068】
次に、図17(e)に示すように、犠牲膜65の表面に、任意の厚みのフォトレジスト66を塗布する。このとき、フォトレジスト66を塗布する厚みは、後述するコンタクトビーム形成時の所定のメッキ厚みより厚ければよい。例えば、コンタクトビームのメッキ厚みが25μmのときには、フォトレジスト66を塗布する厚みを30μm程度とすることが望ましい。
また、フォトレジスト66としては、ネガレジスト、ポジレジストのいずれを用いてもよい。
【0069】
次に、図18(a)に示すように、フォトレジスト66の表面に、所定のコンタクトビームパターンのマスクを配置して、フォトレジスト66を露光した後、このフォトレジスト66に適した現像液で現像処理を行って不必要なフォトレジスト66を取り除き、所定のコンタクトビームパターンの第2のレジスト膜67を形成する。
フォトレジスト66を露光する露光装置としては、アライナー、ステッパー、X線露光装置、レーザ露光装置などの種々の装置を用いることができる。
【0070】
次に、図18(b)に示すように、第2のレジスト膜67の形成されていない犠牲膜65の表面に、ニッケル(Ni)、ニッケル−コバルト(Co)合金、ニッケル−鉄(Fe)合金、Ni−Fe−Co合金、Co、Co−Fe合金、Co−Ni−Fe合金、タングステン(W)、W−Ni合金、Co−Mo(モリブデン)合金、Pd(パラジウム)−Ni合金、Pd−Co合金、Pd−Co−Ni合金などの導電性材料のメッキ液を用いて電解メッキ、無電解メッキをすることにより、メッキ成長させて、コンタクトビームをなすメッキ層68を形成する。これにより、メッキ層68は、基板61の表面に形成された凸部64によって湾曲し、この湾曲した部分がコンタクトビームの支持部となる。
【0071】
次に、図18(c)に示すように、第2のレジスト膜67を除去する。第2のレジスト膜67を除去するには、所定のレジスト剥離液、有機溶剤、あるいはプラズマなどを適宜用いる。
【0072】
次に、図18(d)に示すように、コンタクトビームとして変形しない部分に、通電検査装置に用いられる第1のベース冶具70に接着剤を用いて接着する。メッキ層68の支持部のうち、変形しないリード部分にある支持部68a、68bが第1のベース冶具70の平坦な平面部に接触し、メッキ層68と第1のベース冶具70の間隙に接着剤のアンダーフィル69を注入し、接着する。
【0073】
次に、図18(e)に示すように、犠牲膜65を、エッチングにより除去し、プローブユニット全体を基板61から剥離し、プローブユニット71を得る。このプローブユニット71は、図19に示すように、コンタクトビーム72と、第1のベース冶具70と、コンタクトビーム72が湾曲してなる複数の支持部73とから概略構成されており、コンタクトビーム72の固定部72aは第1のベース冶具70との接合する部分のことであり、コンタクト部72bは固定部72aよりも先端の部分のことである。
犠牲膜65を銅で形成した場合、例えば、メルテックス社製のエンストリップのエッチング剤を用いる。犠牲膜65をすずで形成した場合、例えば、メルテックス社製のエンストリップのエッチング剤を用いる。犠牲膜65をアルミニウムで形成した場合、例えば、2規定の水酸化ナトリウム溶液をエッチング剤として用いる。犠牲膜65を不飽和ポリエステルで形成した場合、例えば、2規定の水酸化ナトリウム溶液で加熱して加水分解する。
基板から剥離したプローブユニットのメッキ層68からなるコンタクトビームは、ベース冶具70に接着されているので、コンタクトビーム間の相対的位置、水平性、平面性は基板61にて保持される。
【0074】
次に、このようにして得られたプローブユニット71を、図20に示すようにプローブカードに成形する。
まず、プローブユニット71に第2のベース冶具74を取付ける。第2のベース冶具74の一方の面74aは、第1のベース冶具70の一方の面70aよりも突出している。この取付けの際、コンタクトビーム72の支持部73cを第2のベース冶具74の一方の面74aに当接する。これにより、支持部73cが曲げ支点となり、コンタクトビーム72を、そのコンタクト部72bの先端が第2のベース冶具74の一方の面74aから離間するように、変形する。なお、コンタクトビーム72の初期変形の形状は、第1のベース冶具70の両端部の位置または高さ、支持部73cの位置または高さ、第2のベース冶具74の一方の面74aの高さによって設定することができる。
【0075】
また、コンタクトビーム72の固定部72a側の端部は、外部への配線と接続する。そのため、コンタクトビーム72と配線との接続部のためのスペースを確保し、その接続部を第1のベース冶具70側に引き込んで接着することができるように、第1のベース冶具70の両端部には、図20に示すような傾斜をつけてもよい。
【0076】
次に、プローブユニット71が固定された第2のベース冶具74を、プローブカードを構成するガラス繊維含有エポキシ樹脂基板75に、プローブユニット71が設けられていない側の面を接着して、固定し、プローブカード80を得る。さらに、コンタクトビーム72の固定部72a側の端部は、外部への配線76と接続される。この際の接続方法としては、超音波ワイヤーボンディング、はんだ、ACF(Anisotropic Conductive Film、異方性導電フィルム)、NCF(Non Conductive Film、非導電フィルム)などの一般的な接続方法が、全て適用可能である。
【0077】
次に、このプローブカードを用いた通電検査方法を説明する。
図21に示すように、プローブカード80を被検査対象物90に近接させ、被検査対象物90の表面に形成されている電極パッド90aに、コンタクトビーム72のコンタクト部72bの先端を接触させる。これにより、コンタクトビーム72は、図21に示したように撓み、この撓みによって、コンタクト部72bの電極パッド90aに対する十分な接触圧が生じ、両者の間で接触不良が生じることがない。したがって、通電検査における測定誤差がない。
【0078】
以上の説明においては、プローブピンの断面図を用いて説明してきたが、プローブピンの平面的な配置については、検査対象物に応じて所定の間隔で配置された複数のコンタクトビーム群を配置することができる。さらに、図22、図23に示すように、四面配置として互いに対向する2組のコンタクトビーム群を配置することもできる。この場合は、プローブピンの保持部が一体化されていることにより、さらに相対的な位置精度が向上する。
【0079】
また、プローブピンの支持部もしくは保持部の位置または高さを変えることによって、あるいはベース冶具の突出部の位置または高さを変えることによって、支持部またはベース冶具からの離間量をコンタクトビーム群ごとに変えて、初期形状を異ならせることができる。これにより、基板の段差や形成される層が異なるために、パッドの高さが複数ある検査対象物に対して、同じ接触圧となるように調整することができる。また、異なる材料あるいは異なる形状からなるパッドを有するために接触圧を異ならせたい検査対象物に対しても、適切な検査を行うことができる。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のプローブユニットは、通電検査装置に装着した際に、支持部によってコンタクトビームが撓んで初期変形し、この初期変形を安定して維持することができるから、液晶パネルなどの通電検査時に、電極などに対する十分な接触圧が生じ、両者の間で接触不良が生じることがない。したがって、通電検査における測定誤差がない。また、コンタクトビームを初期変形させるために、各コンタクトビームごとに特別な調整をする工程を必要としない。さらに、各コンタクトビームの水平面内の相対的な位置関係は高精度に配置されている上に、各コンタクトビーム先端の高さ方向の相対的位置も高精度に配置されているから、極小ピッチの電極の通電検査にも好適である。
本発明のプローブユニットの製造方法によれば、各コンタクトビームの水平面内の相対的な位置関係、および、各コンタクトビーム先端の高さ方向の相対的位置を高精度に配置することができるから、極小ピッチの電極の通電検査にも好適なプローブユニットを製造することができる。
本発明のプローブカードによれば、プローブユニットのコンタクトビームの先端を、液晶パネルなどの電極などに接触させるだけで、両者の間に十分な接触圧が生じ、両者の間で接触不良が生じることがなくなるから、効率良く、連続的に通電検査を行なうことができる。
本発明のプローブカードの製造方法によれば、プローブユニットのコンタクトビームを安定に初期変形させることができるから、通電検査の際に、液晶パネルなどの電極に対して十分な接触圧を有するプローブカードが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプローブユニットの第1の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図2】本発明のプローブユニットの第1の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図3】本発明のプローブユニットの第1の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図4】本発明のプローブユニットの第1の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図5】本発明のプローブユニットの第1の実施形態を通電検査装置に用いられるベース冶具に固定した状態の一例を示す断面模式図である。
【図6】本発明のプローブユニットの第1の実施形態を通電検査装置に用いられるベース冶具に固定した状態の他の例を示す断面模式図である。
【図7】本発明のプローブカードの第1の実施形態を示す断面模式図である。
【図8】本発明のプローブカードの第1の実施形態を用いた通電検査方法示す断面模式図である。
【図9】本発明のプローブカードの第2の実施形態を用いた通電検査方法示す断面模式図である。
【図10】本発明のプローブカードの第3の実施形態を用いた通電検査方法示す断面模式図である。
【図11】本発明のプローブユニットの第2の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図12】本発明のプローブユニットの第2の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図13】本発明のプローブユニットの第2の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図14】本発明のプローブユニットの第2の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図15】本発明のプローブカードの第4の実施形態を示す断面模式図である。
【図16】本発明のプローブカードの第4の実施形態を用いた通電検査方法示す断面模式図である。
【図17】本発明のプローブユニットの第3の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図18】本発明のプローブユニットの第3の実施形態の製造方法を示す断面模式図である。
【図19】本発明のプローブユニットの第3の実施形態を通電検査装置に用いられるベース冶具に固定した状態の他の例を示す断面模式図である。
【図20】本発明のプローブカードの第5の実施形態を示す断面模式図である。
【図21】本発明のプローブカードの第5の実施形態を用いた通電検査方法示す断面模式図である。
【図22】本発明のプローブユニットを四面配置した一例を示す概略構成図である。
【図23】本発明のプローブユニットを四面配置した他の例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1,31,61・・・基板、2,35・・・第1の犠牲膜、3,9,12,32,37,43,62,66・・・フォトレジスト、4,33,63・・・第1のレジスト膜、5,39・・・第1のメッキ層、6,40・・・第2の犠牲膜、7,41・・・絶縁層、8,36・・・下地膜、10,67・・・第2のレジスト膜、11,45・・・第2のメッキ層、13,38,44・・・第3のレジスト膜、14・・・第3のメッキ層、15,46,72・・・コンタクトビーム、15a,46a,72a・・・固定部、15b,46b,72b・・・コンタクト部、16,47・・・保持部、17,48,73c・・・支持部、20,50,71・・・プローブユニット、21,51・・・ベース冶具、22,53,75・・・ガラス繊維含有エポキシ樹脂基板、23,54,76・・・配線、24,55,80・・・プローブカード、30,60,90・・・被検査対称物、30a,60a,90a・・・電極パッド、34・・・凹部、42・・・メッキ下地層、52,69・・・アンダーフィル、64・・・凸部、65・・・犠牲膜、68・・・メッキ層、70・・・第1のベース冶具、74・・・第2のベース冶具
Claims (11)
- 1または複数のコンタクトビームと、これを支持する保持部とを含むプローブユニットにおいて、
前記1または複数のコンタクトビームは、固定部と、コンタクト部とからなり、
前記1または複数のコンタクトビームの前記保持部側の面上で、前記固定部と前記コンタクト部の間には1個以上の支持部が形成されていることを特徴とするプローブユニット。 - 前記支持部は、前記1または複数のコンタクトビーム上に形成された柱状体であることを特徴とする請求項1記載のプローブユニット。
- 前記支持部は、前記1または複数のコンタクトビームを湾曲させて形成されたものであることを特徴とする請求項1記載のプローブユニット。
- 前記支持部は、前記固定部と前記コンタクト部の中間に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のプローブユニット。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載のプローブユニットと、該プローブユニットを固定するベース冶具とを備えたプローブカードにおいて、
前記支持部が前記ベース冶具に当接するように、前記プローブユニットが前記ベース冶具に固定され、
前記支持部が前記ベース冶具に当接している部分が、前記1または複数のコンタクトビームの曲げ支点となっていることを特徴とするプローブカード。 - 前記曲げ支点が、前記1または複数のコンタクトビームの固定部と支持部の間に2箇所以上設けられていることを特徴とする請求項5記載のプローブカード。
- 前記ベース冶具の前記支持部が当接する部分が、前記ベース冶具の他の部分よりも前記1または複数のコンタクトビーム側に突出していることを特徴とする請求項5または6記載のプローブカード。
- 基板の表面に第1の犠牲膜を形成する第1の犠牲膜形成工程と、該第1の犠牲膜の表面に、メッキによりプローブユニットの1または複数のコンタクトビームのパターンを形成するコンタクトビームパターン形成工程と、該1または複数のコンタクトビームのパターンの表面に第2の犠牲膜を形成する第2の犠牲膜形成工程と、該第2の犠牲膜および前記1または複数のコンタクトビームのパターンを研磨して平坦化する平坦化工程と、該平坦化した犠牲膜および1または複数のコンタクトビームのパターンの表面に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、該絶縁膜の表面に、メッキによりプローブユニットの保持部のパターンを形成する保持部パターン形成工程と、前記絶縁膜を除去する絶縁膜除去工程と、前記保持部のパターンの表面に、メッキにより支持部パターンを形成する支持部パターン形成工程と、前記犠牲膜を除去して、前記1または複数のコンタクトビームと前記保持部とからなるプローブユニットを前記基板から剥離する剥離工程とを有することを特徴とするプローブユニットの製造方法。
- 基板の表面に1個以上の凹部を形成する凹部形成工程と、該基板の表面に第1の犠牲膜を形成する第1の犠牲膜形成工程と、該第1の犠牲膜の表面に、メッキによりプローブユニットの1または複数のコンタクトビームのパターンを形成するコンタクトビームパターン形成工程と、該1または複数のコンタクトビームのパターンの表面に第2の犠牲膜を形成する第2の犠牲膜形成工程と、該第2の犠牲膜を研磨して平坦化する平坦化工程と、前記1または複数のコンタクトビームのパターンおよび前記犠牲膜の表面に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、該絶縁膜の表面に、メッキによりプローブユニットの保持部のパターンを形成する保持部パターン形成工程と、前記犠牲膜を除去して、前記1または複数のコンタクトビームと前記保持部とからなるプローブユニットを前記基板から剥離する剥離工程とを有することを特徴とするプローブユニットの製造方法。
- 基板の表面に1個以上の凸部を形成する凸部形成工程と、該基板の表面に第1の犠牲膜を形成する第1の犠牲膜形成工程と、該第1の犠牲膜の表面に、メッキによりプローブユニットの1または複数のコンタクトビームのパターンを形成するコンタクトビームパターン形成工程と、該1または複数のコンタクトビームのパターンの表面に第2の犠牲膜を形成する第2の犠牲膜形成工程と、該第2の犠牲膜を研磨して平坦化する平坦化工程と、前記1または複数のコンタクトビームのパターンおよび前記犠牲膜の表面に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、該絶縁膜の表面に、メッキによりプローブユニットの保持部のパターンを形成する保持部パターン形成工程と、前記犠牲膜を除去して、前記1または複数のコンタクトビームと前記保持部とからなるプローブユニットを前記基板から剥離する剥離工程とを有することを特徴とするプローブユニットの製造方法。
- 請求項8ないし10のいずれかに記載のプローブユニットの製造方法によって得られたプローブユニットを、該プローブユニットの支持部がベース冶具に当接するように、前記ベース冶具に固定することを特徴とするプローブカードの製造方法。
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