JP3976539B2 - 共重合ポリエステル及び熱接着性繊維 - Google Patents

共重合ポリエステル及び熱接着性繊維 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱接着性繊維に関し、さらに詳しくは、色調に優れ、アンチモン化合物を含まない共重合ポリエステルからなる熱接着性繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、不織布用途においては、その構成繊維としてポリエステル繊維が用いられる割合が大きくなってきたことに伴い、該ポリエステル繊維との熱接着性が良好なポリエステル系ポリマーを熱接着成分とする熱接着性繊維が望まれるようになってきている。さらに、不織布等の製造においては、生産効率、省エネルギーの観点から、100〜150℃の比較的低温で且つ短時間の熱処理で接着させる方法が多く用いられているため、特に低温で接着性の良好なポリエステル系熱接着性繊維が望まれている。
【0003】
このようなポリエステル系ポリマーを重合する際に、重縮合反応段階で使用する触媒の種類によって、反応速度および得られるポリエステルの品質が大きく左右されることはよく知られている。ポリエチレンテレフタレートの重縮合触媒としては、アンチモン化合物が、優れた重縮合触媒性能を有し、かつ、色調の良好なポリエステルが得られるなどの理由から最も広く使用されている。
【0004】
しかしながら、アンチモン化合物を重縮合触媒として使用した場合、ポリエステルを長時間にわたって連続的に溶融紡糸すると、口金孔周辺に異物(以下、単に口金異物と称することがある。)が付着堆積し、これが原因となって工程が不安定になる問題がある他、得られる繊維もアンチモン特有の黒ずんだ色相となる問題があり、さらに最終的に得られる不織布を食品用途に用いる時などには微量ではあるがアンチモンが溶出してくるという問題があった。
【0005】
該アンチモン化合物以外の重縮合触媒として、チタンテトラブトキシドのようなチタン化合物を用いることも提案されているが、このようなチタン化合物を使用した場合、上記のような、口金異物堆積に起因する成形性の問題は解決できるが、得られたポリエステル自身が黄色く着色されており、また、溶融熱安定性も不良であるという新たな問題が発生する。
【0006】
上記着色問題を解決するために、コバルト化合物をポリエステルに添加して黄味を抑えることが一般的に行われている。確かにコバルト化合物を添加することによってポリエステルの色調(b値)は改善することができるが、コバルト化合物を添加することによってポリエステルの溶融熱安定性が低下し、ポリマーの分解も起こりやすくなるという問題がある。
【0007】
また、他のチタン化合物として、特公昭48−2229号公報には水酸化チタンを、また特公昭47−26597号公報にはα−チタン酸を、それぞれポリエステル製造用触媒として使用することが開示されている。しかしながら、前者の方法では水酸化チタンの粉末化が容易でなく、一方、後者の方法ではα−チタン酸が変質し易いため、その保存、取り扱いが容易でなく、したがっていずれも工業的に採用するには適当ではなく、さらに、良好な色調(b値)のポリマーを得ることも困難である。
【0008】
また、特公昭59−46258号公報にはチタン化合物とトリメリット酸とを反応させて得られた生成物を、また特開昭58−38722号公報にはチタン化合物と亜リン酸エステルとを反応させて得られた生成物を、それぞれポリエステル製造用触媒として使用することが開示されている。確かに、この方法によれば、ポリエステルの溶融熱安定性はある程度向上しているものの、得られるポリマーの色調が十分なものではなく、したがってポリマー色調のさらなる改善が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ポリエチレンテレフタレートをはじめとするポリエステル繊維に対する低温での熱接着性に優れ、かつアンチモンを含まず色相に優れた不織布を提供することのできる熱接着性繊維を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の目的を達成すべく前述の従来技術に鑑み鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明の目的は、
ポリエステルを構成する単位のうち50〜80モル%未満をエチレンテレフタレート単位が占め、20モル%を越え〜50モル%をエチレンイソフタレート単位が占めるポリマー中に、該ポリマーに可溶なチタン化合物とリン化合物が含有されており、該リン化合物として下記一般式(I)で表されるホスホネート化合物を含有し、該ポリマーに可溶なチタン化合物を、全ジカルボン酸成分に対し、チタン金属元素として2〜15ミリモル%含有し、下記式(1)及び(2)を満足する、固有粘度が0.35〜0.64の共重合ポリエステルによって達成することができる。
【0012】
【化10】
Figure 0003976539
【数3】
Figure 0003976539
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0014】
本発明の共重合ポリエステルは、該ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分を基準として、テレフタル酸成分が50〜80モル%未満占めていることが必要である。該テレフタル酸成分が50モル%未満であると、得られるポリマーや繊維が融着、膠着を起こしやすくなる。一方、80モル%以上では風合いが硬くなる他、接着性も低下する。
【0015】
また、共重合ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分を基準としてイソフタル酸成分が20モル%以下であると、熱接着性が低下し好ましくない。また、50モル%を越えると、コスト的に不利となる他、共重合ポリエステルチップ、さらには得られる熱接着性繊維の製造時における融着が起こりやすくなる。該イソフタル酸成分は22モル%以上50モル%以下であることが好ましく24モル%以上45モル%以下であることがさらに好ましい。
【0016】
さらに、本発明の共重合ポリエステルは、該共重合ポリエステルを構成する全グリコール成分を基準としてエチレングリコール成分が90モル%以上占めていることが必要である。該エチレングリコール成分が90モル%未満であると、コスト的に高くなり好ましくない。該エチレングリコール成分の好ましい範囲は95モル%以上である。
【0017】
本発明の共重合ポリエステルの固有粘度(オルトクロロフェノール溶媒中35℃で測定)は、0.35〜0.64の範囲にあることが必要である。該固有粘度が0.35より低いと、共重合ポリエステルの機械的特性が低下するので、最終的に得られる不織布等の熱接着処理製品における、融着部分の強度が不十分なものとなる。また、0.64よりも高いと、ポリマーの流動性が低下して、熱接着性能が低下する傾向がある。該共重合ポリエステルの固有粘度は0.40〜0.62の範囲が好ましく、0.45〜0.60の範囲がさらに好ましい。
【0018】
本発明の共重合ポリエステルはその特性を損なわない範囲、好ましくは5モル%以下の範囲でテレフタル酸成分、イソフタル酸成分、エチレングリコール成分以外の成分を共重合していても良く、例えばナフタレンジカルボン酸、オルトフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ベンゾフェノンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、5−スルホキシイソフタル酸金属塩、5−スルホキシイソフタル酸ホスホニウム塩等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、ヘプタン二酸、オクタン二酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジクロヘキサンジメチレンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等の脂環式グリコール、o−キシリレングリコール、m−キシリレングリコール、p−キシリレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシエトキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(2−ヒドロキシエトキシエトキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシエトキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシエトキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシエトキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ビス(2−ヒドロキシエトキシエトキシ)ジフェニルスルホン等の芳香族グリコール、ヒドロキノン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、レゾルシン、カテコール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシビフェニル、ジヒドロキシジフェニルスルホン等のジフェノール類等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても2種以上を併用してもどちらでも良い。
【0019】
本発明で用いられる共重合ポリエステル中には、必要に応じて少量の添加剤、例えば滑剤、顔料、染料、酸化防止剤、固相重合促進剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、抗菌剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、遮光剤、艶消剤等を含んでいてもよい。
【0020】
本発明において、用いられるリン化合物としては、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸、ホスホネート化合物及びそれらの誘導体等が挙げられ、これらは単独で使用してもよく、また二種以上併用してもよい。これらのリン化合物中、特に下記一般式(I)で表されるホスホネート化合物を含有することが必要である
【0021】
【化7】
Figure 0003976539
【0022】
上述のホスホネート化合物としては、ホスホン酸のジメチル−、ジエチル−、ジプロピル−及びジブチルエステルが挙げられ、具体的にはカルボメトキシメタンホスホン酸、カルボエトキシメタンホスホン酸、カルボプロポキシメタンホスホン酸、カルボプトキシメタンホスホン酸、カルボメトキシ−ホスホノ−フェニル酢酸、カルボエトキシ−ホスホノ−フェニル酢酸、カルボプロトキシ−ホスホノ−フェニル酢酸、カルボブトキシ−ホスホノ−フェニル酢酸等が挙げられる。
【0023】
上記のホスホネート化合物の好ましい理由は、通常安定剤として使用されるリン化合物に比較し、チタン化合物との反応が比較的緩やかに進行する為、チタン化合物の触媒活性の、重縮合反応中での持続時間が長く、結果としてポリエステルへの添加量が少なくでき、また、本特許のように触媒に対し多量安定剤を添加する場合でも、ポリエステルの熱安定性を損ないにくい特性を有している為である。
【0024】
これら、リン化合物の添加時期は、エステル交換反応又はエステル化反応が実質的に終了した後であればいつでもよく、例えば、重縮合反応を開始する以前の大気圧下でも、重縮合反応を開始した後の減圧下でも、重縮合反応の末期でもまた、重縮合反応の終了後、すなわちポリマーを得た後に添加してもよい。
【0025】
本発明において、用いられるチタン化合物は、触媒起因の異物低減の点で、ポリマー中に可溶なチタン化合物を使用することが必要である。チタン化合物としては、特に限定されず、ポリエステルの重縮合触媒として一般的なチタン化合物、例えば、酢酸チタンやテトラ−n−ブトキシチタンなどが挙げられるが、特に望ましいのは、下記一般式(II)で表される化合物、又は一般式(II)で表される化合物と下記一般式(III)で表される芳香族多価カルボン若しくはその無水物とを反応させた生成物である。
【0026】
【化8】
Figure 0003976539
【0027】
【化9】
Figure 0003976539
【0028】
一般式(II)で表されるチタン化合物としては、R3、R3’、R3’’、R3’’’がそれぞれ同一若しくは異なって、アルキル基及び/又はフェニル基であれば特に限定されないが、テトライソプロポキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラフェノキシチタン、オクタアルキルトリチタネート、ヘキサアルキルジチタネートなどが好ましく用いられる。
【0029】
また、該化合物として反応させる一般式(III)で表される芳香族多価カルボン酸又はその無水物としては、フタル酸、トリメリット酸、ヘミメリット酸、ピロメリット酸及びこれらの無水物が好ましく用いられる。
【0030】
上記チタン化合物と芳香族多価カルボン酸又はその無水物とを反応させる場合には、溶媒に芳香族多価カルボン酸又はその無水物の一部を溶解し、これにチタン化合物を滴下して、0〜200℃の温度で少なくとも30分間反応させれば良い。
【0031】
本発明のポリエステルにはポリマー中に可溶なチタン化合物を全ジカルボン酸成分に対し、チタン金属元素として2〜15ミリモル%含有する必要がある。該チタン金属元素が2ミリモル%未満ではポリエステルの生産性が低下し、目標とする分子量のポリエステルが得られない。
【0032】
また、該チタン金属元素が15ミリモル%を越える場合は熱安定性が逆に低下し、繊維製造時の分子量低下が大きくなり品質の優れたポリエステル繊維が得られない。チタン金属元素量は2.5〜12ミリモル%の範囲が好ましく、3〜10ミリモル%の範囲がさらに好ましい。なお、ここで言う”ポリマー中に可溶なチタン化合物”とは、二酸化チタン粒子に含まれるチタンは含まないことを示し、”チタン金属元素量”とは、エステル交換反応による第1段階反応を行う場合は、エステル交換反応触媒として使用されたチタン化合物と重縮合反応触媒として使用されたチタン化合物との合計量を示す。
【0033】
本発明におけるポリエステルは、チタン化合物を触媒とし、かつリン化合物を安定剤として製造され、そして下記式(1)、(2)のいずれも満足する必要がある。
【0034】
【数4】
Figure 0003976539
【0035】
(P/Ti)が2未満の場合、色相が著しく黄味を帯び好ましくない。また、(P/Ti)が15を越えるとポリエステルの重合反応性が大幅に低下し、目的のポリエステルを得ることができない。本発明で用いるポリエステルにおいて、(P/Ti)の適正範囲は通常の金属触媒よりも狭いことが特徴的であるが、適正範囲にある場合、本発明のように従来にない効果を得ることができる。一方、(Ti+P)が10に満たない場合は、製糸プロセスにおける生産性が大きく低下し、満足な性能が得られなくなる。また、(Ti+P)が100を越える場合は、触媒に起因する異物が少量ではあるが発生し好ましくない。
【0036】
式(1)、(2)の範囲は好ましくは(1)式中の(P/Ti)は3〜12の範囲、(2)式中の(Ti+P)は15〜85の範囲であり、さらに好ましくは、(1)式中の(P/Ti)は4〜10の範囲、(2)式中の(Ti+P)は20〜70の範囲である。
【0037】
一般的にエチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステルの原料としてテレフタル酸に代表される芳香族ジカルボン酸を用いる製造方法とジメチルテレフタレートに代表される芳香族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体を原料として用いる二つの方法が知られている。
【0038】
本発明におけるポリエステルは、その製造方法により特に制限はないが、好ましくはエチレンテレフタレート成分の原料物質としてジメチルテレフタレートが全ジカルボン酸成分の80mol%以上である、エステル交換反応を経由する製造方法である。ジメチルテレフタレートを原料物質に使用する製造方法は、テレフタル酸を原料とする製造方法に比較し、重縮合反応中に安定剤として添加したリン化合物の飛散が少ないという利点がある。
【0039】
また、ジメチルテレフタレートを原料物質とする製造方法では、チタン化合物の添加量を低減できる、チタン化合物の一部及び/又は全量をエステル交換反応開始前に添加し、エステル交換反応触媒と重縮合反応触媒の二つ触媒を兼用させる製造方法が好ましく、さらにエステル交換反応が、0.05〜0.20MPaの加圧下にて実施する方法がより好ましい。
【0040】
エステル交換反応時の圧力が、0.05Ma以下では、チタン化合物の触媒作用による反応の促進が充分部は無く、一方0.20MPa以上では、副生成物として発生するジエチレングリコールのポリマー中の含有量が著しく増加し、ポリマーの熱安定性等の特性が劣ってしまう。
【0041】
本発明におけるポリエステルは、必要に応じて少量の添加剤、例えば滑剤、顔料、染料、酸化防止剤、固相重合促進剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、抗菌剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、遮光剤、艶消剤等を含んでいてもよく、特に艶消剤として酸化チタンなどは好ましく添加される。
【0042】
本発明のポリエステル繊維を製造する時の製造方法としては特に限定はなく、従来公知の溶融紡糸方法が用いられるが、例えばポリエステルを270℃〜300℃の範囲で溶融紡糸して製造することが好ましく、溶融紡糸の速度は400〜5000m/分で紡糸することが好ましい。紡糸速度がこの範囲にあると、得られる繊維の強度も十分なものであると共に、安定して巻き取りを行うこともできる。また、延伸操作はポリエステル繊維を巻き取ってから、あるいは一旦巻き取ることなく連続的に延伸処理することによって、延伸糸を得ることができる。さらに本発明のポリエステル繊維は風合いを高める為に、アルカリ減量処理も好ましく実施される。
【0043】
本発明のポリエステル繊維を製造する際において、紡糸時に使用する口金の形状について制限は無く、円形、異形、中実、中空等のいずれも採用することができる。
【0044】
本発明におけるポリエステル繊維は、従来使用されるカチオン染料で染色することができ、鮮明かつ色調に優れたポリエステル繊維を得ることができる。
【0045】
本発明の熱接着性繊維は、ポリエチレンテレフタレート系ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステルあるいはポリトリメチレンテレフタレート系ポリエステルからなる群から選ばれた少なくとも一種のポリエステルと上記熱接着性繊維用ポリエステルとからなる複合繊維であることが好ましい。
【0046】
ここで、ポリエチレンテレフタレート系ポリエステルとは、該ポリエステルの全繰り返し単位を基準として、エチレンテレフタレート繰り返し単位が90モル%以上、好ましくは95モル%以上、ポリトリメチレンテレフタレート系ポリエステルとは、該ポリエステルの全繰り返し単位を基準として、トリメチレンテレフタレート繰り返し単位が90モル%以上、好ましくは95モル%以上、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステルとは、該ポリエステルの全繰り返し単位を基準として、ブチレンテレフタレート繰り返し単位が、90モル%以上、好ましくは95モル%以上を占めるポリエステルを夫々いう。これらポリエステル中にはそのポリエステル自身の特性を損なわない範囲で別の共重合成分が共重合されていても良い。
【0047】
本発明の熱接着性繊維に使用するポリエチレンテレフタレート系ポリエステル、ポリトリメチレンテレフタレート系ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステルについてもチタン触媒で重合されていることが好ましく、特にポリエチレンテレフタレート系ポリエステルについては、上述した本発明の熱接着繊維用ポリエステルに使用されるチタン化合物を用いて製造することが好ましい。
【0048】
本発明の熱接着性繊維に使用するポリエチレンテレフタレート系ポリエステル、ポリトリメチレンテレフタレート系ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステルの固有粘度は通常繊維やフィルム、ボトル等の成形品に使用される0.50〜1.00のものが用いられる。
【0049】
本発明の熱接着性繊維において、接着成分として配される熱接着性繊維用ポリエステルは、少なくとも該複合繊維表面に露出している必要があり、該表面の40%以上を占めているように露出していることが好ましい。共重合ポリエテルが複合繊維表面に露出していない場合には、接着効果が得られないので不適当である。なお、複合繊維の任意の横断面における熱接着性繊維用ポリエステルの面積率は、好ましくは10〜70%、より好ましくは30〜70%、特に好ましくは30〜50%である。
【0050】
このような複合形態を持つ複合繊維としては、芯鞘型複合繊維、偏芯芯鞘型複合繊維、サイドバイサイド型複合繊維等の形態を採り得ることができる。芯鞘型複合繊維の場合、熱接着性繊維用ポリエステルを鞘成分として配し、ポリエチレンテレフタレート系ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル、あるいはポリトリメチレンテレフタレート系ポリエステルのいずれかを芯成分として配した芯鞘型複合繊維が特に好ましい。また、芯鞘型複合繊維の場合で熱接着性繊維用ポリエステルを芯成分に用いる場合は、偏芯型とし該芯成分が繊維表面に少なくとも露出するように配する必要がある。さらに、サイドバイサイド型複合繊維としても好ましく使用することが出来る。
【0051】
本発明の熱接着性繊維は、この熱接着性繊維のみの集合体とした後、不織布となしてもよいが、通常は、該熱接着性繊維を10重量%以上含む他繊維との混合繊維集合体とした後、不織布として用いられる。
【0052】
本発明の熱接着性繊維は、ポリエステル繊維を熱接着させて不織布を製造する際に使用するのに適しているが、その他の熱接着用途、例えば、クッション材料、詰め綿等にも広く用いることができる。
【0053】
【実施例】
以下、実施例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお実施例中の部は重量部を示す。また各種特性は下記の方法により評価した。
(1)固有粘度:
オルトクロルフェノールを溶媒として35℃で測定し、その相対粘度から常法により求めた。
(2)色調(L値及びb値):
ポリマー試料を290℃、真空下で10分間溶融し、これをアルミニウム板上で厚さ3.0±1.0mmのプレートに成形後ただちに氷水中で急冷し、該プレートを160℃、1時間乾燥結晶化処理後、色差計調整用の白色標準プレート上に置き、プレート表面のハンターL値及びb値を、ミノルタ社製ハンター型色差計CR−200を用いて測定した。L値は明度を示し、その数値が大きいほど明度が高いことを示し、b値はその値が大きいほど黄着色の度合いが大きいことを示す。
(3)金属元素含有量:
リガク社製蛍光X線測定装置3270を用いて測定した。
(4)接着強度:
JIS L1096記載の方法に準拠して、つかみ間隔10cm、伸長速度20cm/分にて引張破断力を測定した。接着強度は、引張破断力を試験片重量で除した値とした。
【0054】
[実施例1]
テレフタル酸ジメチル60部、イソフタル酸ジメチル40部とエチレングリコール70部の混合物に、テトラ−n−ブチルチタネート0.009部を加圧反応が可能なステンレス製容器に仕込み、0.07MPaの加圧を行い140℃から240℃に昇温しながらエステル交換反応させた後、トリエチルホスホノアセテート0.04部を添加し、エステル交換反応を終了させた。
【0055】
その後反応生成物を重合容器に移し、290℃まで昇温し、30Pa以下の高真空にて重縮合反応を行って、常法に従いチップ化した。得られたポリマーの固有粘度は0.570であった。結果を表1に示す。
【0056】
[実施例2]
実施例1において、チタン化合物を下記参考例1の方法にて合成したトリメリット酸チタン0.016部に変更したこと以外は同様の操作を行った。結果を表1に示す。
【0057】
[参考例1]
トリメリット酸チタンの合成方法:
無水トリメリット酸のエチレングリコール溶液(0.2%)にテトラブトキシチタンを無水トリメリット酸に対して1/2モル添加し、空気中常圧下で80℃に保持して60分間反応せしめ、その後、常温に冷却し、10倍量のアセトンによって生成触媒を再結晶化させ、析出物をろ紙によって濾過し、100℃で2時間乾燥させて、目的の化合物を得た。
【0058】
[実施例3〜4]
実施例1において、チタン化合物及びリン化合物を表1に示す化合物及び値に変更したこと以外は、同様の操作を行った。結果を表1に示す。
【0059】
[比較例1]
テレフタル酸ジメチル60部、イソフタル酸ジメチル40部とエチレングリコール70部の混合物に、酢酸カルシウム1水和物0.006部を添加して140℃から240℃に昇温しながらエステル交換反応させた後、56%正リン酸水溶液0.007部を添加し、エステル交換反応を終了させた。
【0060】
その後、反応生成物を重合容器に移し、三酸化二アンチモン0.003部を添加して290℃まで昇温し、30Pa以下の高真空にて重縮合反応を行って、常法に従いチップ化した。得られたポリマーの固有粘度は0.570であった。結果を表1に示す。
【0061】
[参考例2]
実施例1において、イソフタル酸から代えてテレフタル酸100部を使用したこと以外は同様の操作を行い、固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを得た。
【0062】
[実施例5]
実施例1の操作によって得られた共重合ポリエステルを鞘成分に配し、参考例の操作によって得られたポリエチレンテレフタレートを芯成分に配して、鞘/芯=50/50(重量比)の複合比率となるように、芯鞘型複合紡糸口金から溶融吐出し、800m/分の速度で引き取った。この際、鞘成分の溶融温度は240℃、芯成分の溶融温度は280℃とした。
【0063】
得られた未延伸糸を延伸温度60℃、延伸倍率3.0倍で延伸し、さらに捲縮率10%の捲縮を与えた。次いで、得られた捲縮糸条を51mmの長さに切断して、5dtexの熱接着性繊維を得た。
【0064】
繊維の横断面における共重合ポリエステルの占有面積率は、50%であり、紡糸、延伸中に繊維間の膠着はなく、安定に製造することができた。
【0065】
この熱接着性繊維20重量部と、カット長51mmのポリエチレンテレフタレート短繊維80重量部とを混綿し、130℃で接着熱処理して、不織布を得た。不織布製造中に熱接着性繊維が装置に粘着することはなく、工程性は良好であった。また、得られた不織布の接着強度は190N/gであった。
【0066】
[実施例6]
実施例5において、鞘部に配する成分として、実施例2の操作で得られたポリエステルを用いたこと以外は同様の操作を行った。不織布製造中に熱接着性繊維が装置に粘着することはなく、工程性は良好であった。また、得られた不織布の接着強度は195N/gであった。
【0067】
[実施例7]
芯のポリエステルをポリブチレンテレフタレートにしたこと以外は実施例5と同様に行なった。不織布製造中に熱接着性繊維が装置に粘着することはなく、工程性は良好であった。また、得られた不織布の接着強度は160N/gであった。
【0068】
[実施例8]
芯のポリエステルをポリトリメチレンテレフタレートにしたこと以外は実施例5と同様に行った。不織布製造中に熱接着性繊維が装置に粘着することはなく、工程性は良好であった。また、得られた不織布の接着強度は180N/gであった。
【0069】
【表1】
Figure 0003976539
【0070】
【発明の効果】
本発明の共重合ポリエステルは、色相が良好でアンチモン化合物を含んでおらず、該共重合ポリエステルより得られる熱接着性繊維はポリエチレンテレフタレートをはじめとするポリエステル繊維に対する低温での熱接着性能が優れていると同時に、得られる不織布の風合いにも優れ幅広い不織布用途に有用に用いることが出来る。

Claims (10)

  1. ポリエステルを構成する単位のうち50〜80モル%未満をエチレンテレフタレート単位が占め、20モル%を越え〜50モル%をエチレンイソフタレート単位が占めるポリマー中に、該ポリマーに可溶なチタン化合物とリン化合物が含有されており、該リン化合物として下記一般式(I)で表されるホスホネート化合物を含有し、該ポリマーに可溶なチタン化合物を、全ジカルボン酸成分に対し、チタン金属元素として2〜15ミリモル%含有し、下記式(1)及び(2)を満足する、固有粘度が0.35〜0.64の共重合ポリエステル。
    Figure 0003976539
    Figure 0003976539
  2. チタン化合物が、下記一般式(II)で表される化合物、又は下記一般式(II)で表される化合物と下記一般式(III)で表される芳香族多価カルボン酸若しくはその無水物とを反応させた生成物である請求項1記載の共重合ポリエステル。
    Figure 0003976539
    Figure 0003976539
  3. エチレンテレフタレート単位の出発原料物質のうち、ジメチルテレフタレートが80mol%以上を占める、請求項1記載の共重合ポリエステル。
  4. 芳香族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体とアルキレングリコールとを触媒の存在下にエステル交換反応、次いで重縮合反応させて得られる、エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とし、エチレンイソフタレートを含むポリエステルポリマーの製造方法であって、
    該触媒として、該ポリエステルに可溶なチタン化合物を、全添加量の一部及び/又はその全量をエステル交換反応開始前に反応系内に添加し、エステル交換反応触媒と重縮合反応触媒とに兼用して、ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分を基準として、チタン金属元素換算で2〜15ミリモル%含有し、リン化合物をエステル交換反応が実質的に終了した後で添加し、リン化合物として下記一般式(I)で表されるホスホネート化合物を含有し、かつ下記数式(1)及び(2)を同時に満足する固有粘度が0.35〜0.64のポリエステルを得ることを特徴とする、共重合ポリエステルの製造方法。
    Figure 0003976539
    Figure 0003976539
  5. ポリエステルに可溶なチタン化合物が、下記一般式(II)で表される化合物、又は下記一般式(II)で表される化合物と下記一般式(III)で表される芳香族多価カルボン酸若しくはその無水物とを反応させた生成物である、請求項記載の製造方法。
    Figure 0003976539
    Figure 0003976539
  6. エステル交換反応を、0.05〜0.20MPaの加圧下にて実施する、請求項4記載の製造方法。
  7. 請求項1記載の共重合ポリエステルが少なくともその表面に露出するように配されてなる熱接着性繊維。
  8. 熱接着性繊維が、芯成分にポリエチレンテレフタレート系ポリエステルを配し、鞘成分に共重合ポリエステルを配した芯鞘型複合繊維である、請求項7記載の熱接着性繊維。
  9. 熱接着性繊維が、芯成分にポリトリメチレンテレフタレート系ポリエステルを配し、鞘成分に共重合ポリエステルを配した芯鞘型複合繊維である、請求項7記載の熱接着性繊維。
  10. 熱接着性繊維が、芯成分にポリブチレンテレフタレート系ポリエステルを配し、鞘成分に共重合ポリエステルを配した芯鞘型複合繊維である、請求項7記載の熱接着性繊維。
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