JP3976161B2 - 射出成形機の駆動制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形機の構成部材、限定するものではないが、特にスクリュを2個以上のサーボモータで同期的に駆動するときの射出成形機の駆動制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電動射出成形機は、従来周知のように、加熱シリンダ、この加熱シリンダ内で回転駆動されると共に軸方向に駆動されるようになっているスクリュ、このスクリュを駆動する電動モータ等からなっている。したがって、電動モータによりスクリュを回転駆動して樹脂材料を可塑化、計量し、そしてスクリュを軸方向に駆動すると、計量された溶融樹脂が型締めされた金型のキャビテイに射出され、冷却固化を待って金型を開くと、所望の形状の成形品が得られる。
ところで、上記のような電動モータには、位置、速度、トルク等の制御が容易なサーボモータが適用されているが、大型の射出機には複数個のサーボモータが用いられている。これは、ボールネジの出力限界への対応、駆動機構の簡素化、加速性能劣化の防止等を目的とした駆動方式であるが、このような複数個のサーボモータを制御する射出成形機の駆動制御装置が、例えば特開平11−28751号により提案されている。
【0003】
上記公報により提案されている射出成形機の駆動制御装置は、図4に示されているように、動作指示手段60、マスタサーボアンプ62、スレーブサーボアンプ64、主サーボモータ66、副サーボモータ68等からなっている。そして、主サーボモータ66と副サーボモータ68の出力軸には、ベルト74が掛け回され機械的に連結され、これらのサーボモータ66、68間のトルクの同時性が確保されている。なお、図4中の他の符号70はスクリュを、76aは主サーボモータ66の出力軸と機械的に接続されている送りネジを、76bは副サーボモータ68の出力軸と機械的に接続されている送りネジを、78はこれらの送りネジ76a、76bに螺合して、スクリュ70を軸方向に駆動する駆動部材を、そして72は加熱シリンダをそれぞれ示している。したがって、動作指示手段60により可塑化信号が出力されると、図に示されていないモータによりスクリュ70が回転駆動され、樹脂材料が可塑化され、加熱シリンダ72の先端部に計量される。次いで、動作指示手段60から射出信号がマスタサーボアンプ62へ出力される。そうすると、特開平11−28751号の5ページ7欄の13〜36行目に記載されているようにして溶融樹脂が金型80へ射出される。これにより、従来周知のように成形品が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来の射出成形機の駆動制御装置も、マスタサーボアンプ62がスレーブサーボアンプ64へトルク指令信号を出力し、スレーブサーボモータ68はトルク制御されるようになっているので、外乱に強く安定した制御が行われるという利点は認められる。また、マスタサーボアンプ62とスレーブサーボアンプ64が同期信号に同期して動作するので、駆動タイミングを一致させることができ、サーボモータが複数個であっても、安定して制御できる効果も、さらにはスレーブサーボアンプ64はスレーブサーボモータ68に対してトルク制御を行っているので、マスターサーボモータ66の容量と、スレーブサーボモータ68の容量が一致する必要がなく、装置設計の自由度が高くなるという利点も認められる。
【0005】
しかしながら、改良すべき点も認められる。例えば、スレーブサーボモータ68がトルク制御のみで制御されているので、マスタサーボモータ66およびスレーブサーボモータ68の動作すなわち推力および移動量の同時性は、トルク発生の同期化にみによって保証されていることになる。
ところで、マスタサーボモータ66の出力軸あるいはスレーブサーボモータ68の出力軸と、射出成形機のスクリュ70を駆動する送りネジ76a、76bとを連結するベルトの伸び、各部の機械的摩擦力は均等ではないので、マスタサーボモータ66とスレーブサーボモータ68の回転量は必ずしも保証されているとは限らない。そこで、前記従来の射出成形機の駆動制御装置においては、マスタサーボモータ66の出力軸とスレーブサーボモータ68の出力軸は、ベルト74で掛け回されて一体化されている。これにより、マスタサーボモータ66とスレーブサーボモータ68の回転量、送りネジの移動量等の同時性は一応確保されている。
【0006】
しかしながら、マスタサーボモータ66の出力軸あるいはスレーブサーボモータ68の出力軸と、送りネジ76a、76bとの間に掛け回されているベルトの張力関係に注意を払う必要があり、メインテナンスの問題がある。また、ベルトの経年変化に対して格別に対策が採られていないので、この点においても問題がある。さらには、マスタサーボモータ66の出力軸と、スレーブサーボモータ68の出力軸との間にベルト74を設けなければならないので、駆動機構が複雑になり、コスト高になることも予想される。
本発明は、上記したような従来の問題点を解決した射出成形機の駆動制御方法および制御装置を提供することを目的とし、具体的には複数個のサーボモータの動作、例えば射出成形機のボールネジの推力と移動量の同時性が確保される射出成形機の駆動制御方法および制御装置を提供することを目的とし、またこれらのサーボモータと射出成形機の構成部材例えばスクリュとの間の機械的動力伝達機構の構成が簡単な射出成形機の駆動制御方法および制御装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、電動射出成形機の構成部材の成形動作を指示する指令発生コントローラから出力される速度指令値、位置指令値または圧力指令値により、1個のマスタサーボモータと1個のスレーブサーボモータとによりそれぞれ個別の機械的動力伝達手段を介して前記電動射出成形機の構成部材を駆動するとき、前記指令発生コントローラから出力される前記速度指令値、位置指令値または圧力指令値と、前記マスタサーボモータに関連して設けられている位置検出器、圧力センサおよび電流センサで計測されるそれぞれのフィードバック量とから得られる偏差により前記マスタサーボモータをフィードバック制御すると共に、前記スレーブサーボモータに関連して設けられている位置検出器により検出される位置と、前記マスタサーボモータに関連して設けられている位置検出器により検出される位置に関する信号との偏差に基づいて演算された制御信号と、前記マスタサーボモータに与えられた電流指令値とを加算し、該加算信号として演算された電流指令値に基づいて前記スレーブサーボモータを制御するように構成される。
請求項2に記載の発明は、電動射出成形機の構成部材の成形動作を指示する指令発生コントローラから出力される速度指令値、位置指令値または圧力指令値により、2個以上のサーボモータにより個別の機械的動力伝達手段を介して前記電動射出成形機の構成部材を駆動するとき、前記指令発生コントローラから出力される前記速度指令値、位置指令値または圧力指令値と、前記2個以上のサーボモータの内の1個のサーボモータに関連して設けられている位置検出器、圧力センサおよび電流センサで計測されるそれぞれのフィードバック量とから得られる偏差により前記1個のサーボモータをフィードバック制御すると共に、前記残りのサーボモータに関連して設けられている位置検出器により検出される位置と、前記1個のサーボモータに関連して設けられている位置検出器により検出される位置に関する信号との偏差に基づいて演算された制御信号と、前記1個のサーボモータに与えられた電流指令値とを加算し、該加算信号として演算された電流指令値に基づいて前記残りのサーボモータを制御するように構成される。請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の駆動制御方法において、前記位置検出器により検出される位置が積算位置であるように、そして請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかの項に記載の駆動制御方法において、前記電動射出成形機の構成部材が、樹脂材料の可塑化および射出用のスクリュであり、前記スクリュが2個以上のサーボモータと個別の機械的動力伝達手段を介して接続されているように構成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1に示されているように、本実施の形態では射出成形機の構成部材がスクリュ21で、このスクリュ21を軸方向に駆動するサーボモータ10、12が2個の例について説明する。本実施の形態に係わる制御装置は、指令発生コントローラ1、サーボコントローラ2、マスタ電圧形インバータ3、スレーブ電圧形インバータ4等からなっている。指令発生コントローラ1は、信号ラインaによりサーボコントローラ2に接続され、スクリュ21の駆動方向、射出速度、射出圧力、可塑化時の背圧等に関する信号が、サーボコントローラ2に入力されるようになっている。サーボコントローラ2とマスタ電圧形インバータ3は、信号ラインbで接続され、サーボコントローラ2で演算される演算値がマスタ電圧形インバータ3に入力され、このマスタ電圧形インバータ3において周波数、電圧振幅、および位相が可変な交流電圧が得られる。そして、第1の動力線E1によりマスタサーボモータ10に供給されるようになっている。同様に、サーボコントローラ2とスレーブ電圧形インバータ4は、信号ラインcで接続され、サーボコントローラ2で演算される演算値がマスタ電圧形インバータ4に入力され、このマスタ電圧形インバータ4において電圧が可変な交流電圧が得られる。そして、第2の動力線E2によりスレーブサーボモータ12に供給されるようになっている。
【0009】
マスタパルスジェネレータ11が、マスタサーボモータ10に関連して設けられている。このマスタパルスジェネレータ11とサーボコントローラ2は信号ラインdで接続され、マスタパルスジェネレータ11によりマスタサーボモータ10の位置あるいは回転速度したがってマスタサーボモータ10により駆動される第1のボールネジ22の位置あるいは移動速度がサーボコントローラ2に入力されるようになっている。また、スレーブパルスジェネレータ13が、スレーブサーボモータ12に関連して設けられている。このスレーブパルスジェネレータ13とサーボコントローラ2は信号ラインeで接続されている。これにより、スレーブパルスジェネレータ13によりスレーブサーボモータ12の位置あるいは回転速度したがってスレーブサーボモータ12により駆動される第2のボールネジ24の位置あるいは移動速度がサーボコントローラ2に入力される。第1の動力線E1には、第1の電流センサ5が、そして第2の動力線E2には、第2の電流センサ6がそれぞれ設けられ、これらの電流センサ5、6で計測される電流値はそれぞれの信号ラインf、gによりサーボコントローラ2に入力されるようになっている。
【0010】
射出成形機自体は従来周知であるので、射出成形機に関しては、図1には加熱シリンダ20と、この加熱シリンダ20内で回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュ21のみが示されている。このスクリュ21は、本実施の形態では、マスタサーボモータ10とスレーブサーボモータ12の2個のサーボモータにより軸方向に駆動され、所定の射出速度、保圧力、可塑化時の背圧等が同期的に与えられるようになっている。マスタサーボモータ10の出力軸には、駆動プーリ14が、そして第1のボールネジ22には従動プーリ15が取り付けられ、これらのプーリ14、15の間には、第1のタイミングベルト16が掛け回されている。同様に、スレーブサーボモータ12の出力軸には、駆動プーリ17が、そして第2のボールネジ24には従動プーリ18が取り付けられ、これらのプーリ17、18の間には、第2のタイミングベルト19が掛け回されている。第1のボールネジ22には、第1のボールナット23が、そして第2のボールネジ24には、第2のボールナット25がそれぞれ螺合している。第1、2のボールナット23、25は、軸方向には移動するが回転方向には規制されているスライドプレート26に固定されている。したがって、第1、2のボールネジ22、24が回転駆動されると、第1、2のボールナット23、25は回転することはできず、軸方向に移動することになる。これにより、スライドプレート26が軸方向に駆動される。このように軸方向に駆動されるスライドプレート26には、圧力センサ27を介してスクリュ21の始端部が取り付けられている。なお、圧力センサ27により計測される射出圧力、保圧力、背圧等の圧力信号は信号ラインhによりサーボコントローラ2に入力されるようになっている。なお、スクリュ21を回転方向すなわち可塑化方向に駆動するモータは、図1には示されていない。
【0011】
次に、図1に示されている実施の形態の作用について説明する。指令発生コントローラ1からスクリュ21の基本動作となる速度指令値、位置指令値または圧力指令値、例えばスクリュ21を回転駆動して可塑化するときのスクリュ21の後退速度、後退位置すなわち計量位置、このときの背圧値、計量された溶融樹脂を射出するときの射出速度、射出圧力、射出後の保圧力等の各種の指令値が信号ラインaによりサーボコントローラ2へ出力される。
一方、サーボコントローラ2には、マスタパルスジェネレータ11で計測されるマスタサーボモータ10の回転速度および位置したがって第1のボールネジ22の移動速度および位置がフイードバック量として信号ラインdにより入力される。また、圧力センサ27により計測されるスクリュ21の圧力もフイードバック量として入力される。さらには、第1の動力線E1に流れる電流が第1の電流センサ5により計測されて、同様にフイードバック量として信号ラインfによりサーボコントローラ2に入力される。サーボコントローラ2は、指令発生コントローラ1からの指令値と計測されたフイードバック量とから得られる偏差量に基づいて演算し、そして演算値は信号ラインbによりマスタ電圧形インバータ3へ出力する。マスタ電圧形インバータ3において交流の電圧が得られ、そして第1の動力線E1によりマスタサーボモータ10に供給される。これにより、マスタサーボモータ10は、指令発生コントローラ1から出力される指令値になるようにフイードバック制御される。
【0012】
スレーブサーボモータ12も、同様に制御されるが、スレーブサーボモータ12は、このスレーブサーボモータ12により駆動される第2のボールネジ24の回転速度すなわち軸方向の位置と推力とが、マスタサーボモータ10により駆動される第1のボールネジ22の軸方向の位置と推力とにそれぞれ一致するように制御される。これにより、スクリュ21は1個の共通のスライドプレート26により軸方向に同期して駆動される。
【0013】
上記のように、サーボコントローラ2において、第2のボールネジ24の軸方向の位置と推力が、第1のボールネジ22の軸方向の位置と推力にそれぞれ一致するようなに演算された信号により、スレーブサーボモータ12は制御されるが、指令発生コントローラ1からサーボコントローラ2に出力される指令信号が速度指令信号である場合の、上記サーボコントローラ内の制御装置のブロック図が図2に示されている。
【0014】
図2において、図1に示されている構成要素と同じ要素には同じ参照符号を付けて重複説明はしないが、本実施の形態による制御装置は、第1〜5の加え合わせ点31〜35、速度制御器36、第1、2の位置信号処理器41、42、位置制御器43、第1、2の電流制御器44、45、速度信号処理器46等を備えている。そして、第1の加え合わせ点31の端子には、信号ラインaからの信号と速度信号処理器46からの信号が入力され、この第1の加え合わせ点31で得られる偏差は、速度制御器36に入力されるようになっている。速度制御器36から出ている信号ラインiは、分岐して第2、4の加え合わせ点32、34にそれぞれ接続され、第2の加え合わせ点32の一方の入力端子には信号ラインfが接続されている。第1の位置信号処理器41には、信号ラインdが、第2の位置信号処理器42には、信号ラインeがそれぞれ接続され、これらの位置信号処理器41、42で得られる積算位置に関する信号は、第3の加え合わせ点33に入力されるようになっている。この第3の加え合わせ点33で得られる偏差は、位置制御器43に入力され、位置制御器43と第4の加え合わせ点34は信号ラインjで接続されている。そして、第4の加え合わせ点34は、信号ラインkにより第5の加え合わせ点35に接続されている。また、第1の位置信号処理器41からの信号は速度信号処理器46にも接続されている。
【0015】
次に、上記実施の形態の作用について説明する。第1の加え合わせ点31に、指令発生コントローラ1から速度指令値と、マスタサーボモータ10の速度に関するフイードバック量とが入力される。第1の加え合わせ点31において得られる偏差は、速度制御器36において演算され、マスタ電流指令値として出力される。そして、第2の加え合わせ点32の一方の入力端子に入力される。第2の加え合わせ点32の他方の端子には、マスタ電流に関するフイードバック量が入力される。この第2の加え合わせ点32で得られる偏差は、第1の電流制御器44で電流制御され、マスタ電圧形インバータ3に入力され、マスタ電圧形インバータ3において周波数、電圧振幅、および位相が可変な交流の電圧が得られ、そして第1の動力線E1によりマスタサーボモータ10に供給される。これにより、マスタサーボモータ10は、速度制御器36による速度のフイードバック制御と、第1の電流制御器44によるトルクのフイードバック制御がされる。そして、前述した第1のボールネジ22が駆動される。
【0016】
マスタパルスジェネレータ11で計測される回転速度したがってマスタサーボモータ10あるいは第1のボールネジ22の位置に関する信号が第1の位置信号処理器41に入力される。また、スレーブパルスジェネレータ13で計測されるスレーブサーボモータ12あるいは第2のボールネジ24の位置に関する信号が第2の位置信号処理器42に入力される。そして、信号処理されたこれらの位置に関する信号の偏差が位置制御器43に入力される。位置制御器43は、マスタサーボモータ10と、スレーブサーボモータ12の積算位置とが等しくなるような制御信号を第4の加え合わせ点34に出力する。第4の加え合わせ点34において速度制御器36から出力されるマスタ電流指令値が加算され、スレーブ電流指令値として第5の加え合わせ点35の一方の入力端子に入力される。この第5の加え合わせ点35の他方の入力端子には、スレーブ電流に関するフイードバック量が入力される。この第5の加え合わせ点35で得られる偏差は、第2の電流制御器45で電流制御され、スレーブ電圧形インバータ4に入力され、スレーブ電圧形インバータ4において交流の電圧が得られ、そして第2の動力線E2によりスレーブサーボモータ12に供給される。
【0017】
これにより、スレーブサーボモータ12は、速度制御器36によりマスタサーボモータ10と同期した速度のフイードバック制御と、第2の電流制御器45によるトルクのフイードバック制御がされると共に、位置制御器43によりスレーブサーボモータ12の積算位置とマスタサーボモータ10の積算位置とが等しくなるようにフイードバック制御される。これにより、スライドプレート26したがってスクリュ21が前述した第1のボールネジ22と同期して軸方向に駆動される。
【0018】
次に、マスタサーボモータ10およびスレーブサーボモータ12とスクリュ21との間に設けられている第1、2のタイミングベルト16、19、第1、2のボールネジ22、24、第1、2のボールナット23、25等からなる機械的動力伝達機構の経年変化をサーボコントローラ2で監視する監視方法を、図3により説明する。ステップS1において圧力センサ27でスクリュ21にかかっている負荷すなわち負荷反力を検出する。負荷反力があれば経年変化は監視できない、あるいはしない。しかしながら、通常の場合、射出成形機の起動時には負荷反力はゼロであるので、起動時の初期診断時等のタイミングをみて実行することができる。負荷反力がゼロのときは、マスタサーボモータ10が現在位置(回転角)を保持するように位置の制御を行い、マスタサーボモータ10をロックする(ステップS2)。このとき、負荷反力はゼロであるので、スレーブサーボモータ12はフリーの状態である。ステップS3において、サーボコントローラ2にスレーブサーボモータ12の現在位置(回転角)を「現在位置1」として記憶する。
【0019】
次いで、スレーブサーボモータ12に、ある値に定められた一定のトルクを発生させる(ステップS4)。このスレーブサーボモータ12のトルクは、第2のタイミングベルト19、第2のボールネジ24、第2のボールナット25、スライドプレート26、第1のボールネナット23、第1のボールネジ22および第1のタイミングベルト16を介してマスタサーボモータ10に伝達される。ところで、マスタサーボモータ10は、サーボロックされているので、マスタサーボモータ10は回転することはできず、回転角は略ゼロであり、スレーブサーボモータ12のみが回転することになる。このときのスレーブサーボモータ12の回転角度すなわち移動量を「現在位置2」として、サーボコントローラ2に記憶する(ステップS5)。これで、スレーブサーボモータ12の回転量の測定を終わり、スレーブサーボモータ12のトルクを解除し、マスタサーボモータ10のロックを解除する(ステップS6、S7)。
【0020】
次いで、ステップS8により、スレーブサーボモータ12の移動量Sを、記憶されている「現在位置2」から「現在位置1」を引いて得る。移動量Sが、加えた一定のトルクに対して許容範囲以上か否かを、ステップS9で判断する。許容範囲以上の時は、警報、メンテナス要求等の表示を発生する(ステップS10)。以下の時は監視を終わる。あるいは許容範囲内であることを表示して終わる。
【0021】
スレーブサーボモータ12の移動量Sと、発生トルクτと、マスタサーボモータ10とスレーブサーボモータ12の出力軸間のバネ定数kとの間には、
τ=k・S
の関係にあり、本実施の形態ではトルクτは規定値としているので、移動量Sからバネ定数kを演算することができる。このバネ定数kが許容範囲内あるいは監視幅内にあるか否かを判断するように実施することもできる。また、本実施の形態では、マスタサーボモータ10にもマスタパルスジェネレータ11が設けられているので、マスタサーボモータ10を完全にロックする必要はなく、上記のようにして得た移動量Sを、マスタサーボモータ10の移動量(回転角)で修正することもできる。さらには、マスタサーボモータ10とスレーブサーボモータ12とを互いに反対方向に所定のトルクで駆動し、このときのマスタサーボモータ10の出力軸と、スレーブサーボモータ12の出力軸との間の移動量から、前述したようにしてバネ定数を演算することもできる。
【0022】
上記実施の形態では、マスタパルスジェネレータ11と、スレーブパルスジェネレータ13は、マスタサーボモータ10とスレーブサーボモータ12にそれぞれ設けられているが、これらのジェネレータ11、13を、第1、2のボールネジ22、24に設けることもできる。これにより、第1、2のタイミングベルト16、19に影響されることなく、スライドプレート26をマスタサーボモータ10とスレーブサーボモータ12とにより同期して駆動できるようになる。また、本実施の形態では、射出成形機のスクリュ21を駆動するのに、マスタサーボモータ10とスレーブサーボモータ12の2台のモータが適用されているが、2台以上のサーボモータで駆動するように実施できることは明らかである。さらには、射出成形機の例えば型締装置を上記のようにして複数台のサーボモータで型開閉できることも明らかである。
【0023】
【発明の効果】
以上のように、本発明によると、電動射出成形機の構成部材の成形動作を指示する指令発生コントローラから出力される速度指令値、位置指令値または圧力指令値により、1個のマスタサーボモータと1個のスレーブサーボモータとによりそれぞれ個別の機械的動力伝達手段を介して前記電動射出成形機の構成部材を駆動するとき、前記指令発生コントローラから出力される前記速度指令値、位置指令値または圧力指令値と、前記マスタサーボモータに関連して設けられている位置検出器、圧力センサおよび電流センサで計測されるそれぞれのフィードバック量とから得られる偏差により前記マスタサーボモータをフィードバック制御すると共に、前記スレーブサーボモータに関連して設けられている位置検出器により検出される位置と、前記マスタサーボモータに関連して設けられている位置検出器により検出される位置に関する信号との偏差に基づいて演算された制御信号と、前記マスタサーボモータに与えられた電流指令値とを加算し、該加算信号として演算された電流指令値に基づいて前記スレーブサーボモータを制御するので、あるいは、2個以上のサーボモータにより駆動するとき、そのうちの1個のサーボモータをマスタサーボモータとして、残りのサーボモータをスレーブサーボモータとして、上記のように制御するので、例えばタイミングベルト、ボールネジ等からなる機械的動力伝達手段の伸び、摩擦力等にアンバランスがあっても、これらのサーボモータの推力と回転量の同時性が確保される。したがって、本発明によると、マスタサーボモータとスレーブサーボモータの推力およびこれらのサーボモータで駆動される機械的動力伝達手段例えばボールネジの移動量の同時性が、これらのサーボモータの出力軸間に掛け回されるベルトのような機械的手段を使用することなく、確保されるという、本発明に特有の効果が得られる。また、ベルトのような機械的手段を必要としないので、動力伝達系が簡素化できる効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係わる射出成形機の駆動制御装置の概略を示す制御ブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係わる射出成形機の駆動制御装置の制御ブロック図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係わる射出成形機の駆動制御装置の経年変化を監視する監視方法を示すフローチャートである。
【図4】 従来例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 指令発生コントローラ 2 サーボコントローラ
10 マスタサーボモータ 12 スレーブサーボモータ
11 マスタパルスジェネレータ 13 スレーブパルスジェネレータ
16 第1のタイミングベルト 19 第2のタイミングベルト
21 スクリュ 22 第1のボールネジ
23 第1のボールナット 24 第2のボールネジ
25 第2のボールナット

Claims (4)

  1. 電動射出成形機の構成部材の成形動作を指示する指令発生コントローラから出力される速度指令値、位置指令値または圧力指令値により、1個のマスタサーボモータと1個のスレーブサーボモータとによりそれぞれ個別の機械的動力伝達手段を介して前記電動射出成形機の構成部材を駆動するとき、
    前記指令発生コントローラから出力される前記速度指令値、位置指令値または圧力指令値と、前記マスタサーボモータに関連して設けられている位置検出器、圧力センサおよび電流センサで計測されるそれぞれのフィードバック量とから得られる偏差により前記マスタサーボモータをフィードバック制御すると共に、
    前記スレーブサーボモータに関連して設けられている位置検出器により検出される位置と、前記マスタサーボモータに関連して設けられている位置検出器により検出される位置に関する信号との偏差に基づいて演算された制御信号と、前記マスタサーボモータに与えられた電流指令値とを加算し、該加算信号として演算された電流指令値に基づいて前記スレーブサーボモータを制御することを特徴とする電動射出成形機の駆動制御方法。
  2. 電動射出成形機の構成部材の成形動作を指示する指令発生コントローラから出力される速度指令値、位置指令値または圧力指令値により、2個以上のサーボモータにより個別の機械的動力伝達手段を介して前記電動射出成形機の構成部材を駆動するとき、
    前記指令発生コントローラから出力される前記速度指令値、位置指令値または圧力指令値と、前記2個以上のサーボモータの内の1個のサーボモータに関連して設けられている位置検出器、圧力センサおよび電流センサで計測されるそれぞれのフィードバック量とから得られる偏差により前記1個のサーボモータをフィードバック制御すると共に、
    前記残りのサーボモータに関連して設けられている位置検出器により検出される位置と、前記1個のサーボモータに関連して設けられている位置検出器により検出される位置に関する信号との偏差に基づいて演算された制御信号と、前記1個のサーボモータに与えられた電流指令値とを加算し、該加算信号として演算された電流指令値に基づいて前記残りのサーボモータを制御することを特徴とする電動射出成形機の駆動制御方法。
  3. 請求項1または2に記載の駆動制御方法において、前記位置検出器により検出される位置が積算位置である電動射出成形機の駆動制御方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかの項に記載の駆動制御方法において、前記電動射出成形機の構成部材が、樹脂材料の可塑化および射出用のスクリュであり、前記スクリュが2個以上のサーボモータと個別の機械的動力伝達手段を介して接続されている電動射出成形機の駆動制御方法。
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