JP2017205881A - 駆動軸が複数のサーボモータにより同期制御される電動射出成形機 - Google Patents
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Abstract
【課題】射出軸が複数台のサーボモータによって同期制御されるようになっている電動射出成形機において、エンコーダの故障時に安価に交換できる電動射出成形機を提供する。【解決手段】スクリュ(4)を軸方向に駆動する射出軸が、同期制御される複数台のサーボモータ(6、7)によって駆動される電動射出成形機(1)を対象とする。より詳しくは、シリアル方式のエンコーダ(12、13)からの回転位置に基づいて、複数台のサーボモータ(6、7)の回転位置の偏差が無くなるように同期制御されるようになっている電動射出成形機(1)を対象とする。電動射出成形機(1)は、運転の開始に先立って、エンコーダ(12、13)毎にその機種が判別されるようにする。運転時には、各エンコーダ(12、13)から、その機種に基づいて回転位置が読み取られるように構成する。【選択図】 図2
Description
本発明は、射出軸、可塑化軸、型締軸等の駆動軸が2台以上のサーボモータにより同期制御されるようになっている電動射出成形機に関するものである。
射出成形機は、従来周知のように金型を型締めする型締装置、樹脂を溶融して金型に射出する射出装置、等から構成され、電動射出成形機はこれらの装置がモータにより駆動されるようになっている。射出装置は加熱シリンダとこの加熱シリンダ内に設けられているスクリュとから構成され、スクリュは回転方向に駆動する可塑化軸と、軸方向に駆動する射出軸とによって駆動される。電動射出成形機においては可塑化軸も射出軸もモータによって駆動されるが、比較的大型の電動射出成形機、あるいは射出速度が大きい高性能の電動射出成形機においては、射出軸は2台以上のサーボモータによって駆動されるようになっている。これらのサーボモータは同期して制御する必要があり、そのような同期制御の方法が、例えば特許文献1、2等に記載されている。
特許文献1、2等に記載されている同期制御方法は、端的に言うと、同期制御する複数台のサーボモータにおいて、1台のサーボモータをマスターサーボモータとし、他をスレーブサーボモータとする。そしてこれらのサーボモータに速度指令を与えて駆動し、それぞれのサーボモータに設けられているエンコーダからの位置情報を元にフィードバック制御するとき、スレーブサーボモータについては、マスターサーボモータとの位置のずれがあれば、このずれを吸収するような補正量をフィードバック制御に付加する点に特徴がある。
サーボモータは、インバータ回路と基板とを備えたサーボアンプによって駆動されるが、サーボアンプは上位のコントローラによって制御されるようになっている。特許文献1、2等に記載のような上記の同期制御を実現するためのハードウエアやソフトウエアの構成は色々な構成で実現することができ、例えば、同期制御に必要な複雑な処理は全て上位のコントローラが実施するようにし、サーボアンプは単にコントローラの指令に基づいて三相交流電流を生成するだけにすることもできる。一方、サーボアンプにインテリジェンスを持たせ、サーボアンプにおいて同期制御に必要な処理を実施させることもできる。この場合、上位のコントローラからは速度指令等の基本的な指令のみがサーボアンプに与えられる。
図3には、インテリジェンスを備えたサーボアンプによって同期制御に必要な複雑な処理が実施される従来例が示されている。この従来例では、上位コントローラは、射出成形機に設けられているコントローラ51であり、コントローラ51からマスターサーボアンプ52とスレーブサーボアンプ53とに速度指令等の指令が送られるようになっている。マスターサーボアンプ52はサーボモータ55に三相交流電流を供給し、これに関連して設けられているエンコーダ56から位置信号を受けるようになっており、スレーブサーボアンプ52はサーボモータ57に三相交流電流を供給し、これに関連して設けられているエンコーダ58から位置信号を受けるようになっている。なお、スレーブサーボアンプ53にはサーボモータ55のエンコーダ56の位置信号もマスターサーボアンプ52経由で送られるようになっており、これによって同期制御が実現できるようになる。射出装置60のスクリュ61は、マスターサーボモータ55とスレーブサーボモータ57によって伝達機構63を介して軸方向に駆動されるようになっている。
このような従来例における制御は、図4に示されているような機能ブロックによって実現される。まずマスターサーボアンプ52内においては、与えられる速度指令は、加え合わせ点64を経て速度制御器65に入力され、電流指令が生成される。電流指令は加え合わせ点66を経て電流制御器67に入力されて電流制御器67がインバータ68を制御して三相交流電流を生成してサーボモータ55を駆動する。このとき三相交流電流を電流センサ69で検出して加え合わせ点66に戻し、電流指令との偏差が無くなるようにフィードバック制御している。サーボモータ55に設けられているエンコーダ56からの位置信号は位置信号処理器71で処理されて速度信号処理機72に送られ、ここで得られた速度信号が加え合わせ点64に戻されて、速度指令との偏差が無くなるようにフィードバック制御している。これに対してスレーブサーボアンプ53内においても、概ねマスターサーボアンプ52内における処理と同様に制御される。すなわち、与えられる速度指令は、加え合わせ点74を経て速度制御器75に入力され、電流指令が生成される。電流指令は加え合わせ点76’、76を経て電流制御器77に入力されて電流制御器77がインバータ78を制御して三相交流電流を生成してサーボモータ57を駆動する。このとき三相交流電流を電流センサ79で検出して加え合わせ点76に戻し、電流指令との偏差が無くなるようにフィードバック制御し、サーボモータ57に設けられているエンコーダ58からの位置信号は位置信号処理器81で処理されて速度信号処理機82に送られ、ここで得られた速度信号が加え合わせ点74に戻されて、速度指令との偏差が無くなるようにフィードバック制御している。ところでスレーブサーボアンプ53にはマスターサーボアンプ52にはない処理も設けられている。すなわちスレーブサーボアンプ53においては、マスターサーボアンプ52の位置信号処理器71からの位置信号と、自らの位置信号処理器81からの位置信号との偏差を得る加え合わせ点84が設けられ、この偏差が位置制御器85に入力される。位置制御器85では、この偏差を無くすように所定の補正量を加え合わせ点76’に与えるようにし、これによってサーボモータ55、57が同期制御されるようになっている。
このように射出軸を2台以上の複数台のサーボモータによって同期制御して駆動するようにすると大出力で駆動できるので、大型のスクリュであっても駆動することができるし、高速射出に対応することもできる。そして前記したようなサーボモータの同期制御方法を実施すれば、複数台のサーボモータを正確に同期させることができるので精度良く射出軸を駆動することができる。電動射出成形機においては、射出軸のように複数台のサーボモータで同期制御する他の駆動軸もあり、例えば可塑化軸、型締軸等がある。このような駆動軸においても、前記したようなサーボモータの同期制御方法を実施すれば精度良く同期して駆動することができ、優れているといえる。ところでこのような複数台のサーボモータを同期させるには、サーボモータの特性、例えばトルク、回転子慣性モーメント、最大電流等についてサーボモータ間で揃える必要がある。つまり現実的には、複数個のサーボモータを全て同一の機種から構成する必要がある。またエンコーダについても通信の仕様を揃える必要から全て同一機種から構成する必要がある。これによって同期制御において、サーボモータやエンコーダの機種の違いによって生じる外乱を防止することができる。このため前記した従来例における速度制御器65、75や電流制御器67、77等は、該当する機種のサーボモータの特性に適合するように内部のパラメータが設定され、位置信号処理器71、81は該当する機種のエンコーダの仕様に適合するように設定されている。つまり、マスターサーボアンプ52と、スレーブサーボアンプ53は、サーボモータの特性に対する設定と、エンコーダの仕様に対する設定とが、サーボアンプ52、53間で完全に同じになっている。従って、もし同期制御している複数台のサーボモータやエンコーダのうち一部が故障した場合には、同一機種により交換する必要がある。しかしながらサーボモータについては同一機種により交換することは仕方が無いとしても、エンコーダについても同一機種から交換しなければならないとするとコストが嵩んでしまう。例えば該当するエンコーダの機種が製造中止になっている場合、他の種類のエンコーダによって交換せざるを得ないが、その場合には一部のエンコーダを交換するだけでは解決ができず、同期制御している全てのサーボモータに設けられているエンコーダを交換し、さらにマスターサーボアンプ52とスレーブサーボアンプ53内の位置信号処理器71、81の設定を変更しなければならない。
本発明は、上記したような問題点を解決した電動射出成形機を提供することを目的とし、具体的には、射出軸等の駆動軸が複数台のサーボモータによって同期制御されるようになっている電動射出成形機であって、これらのサーボモータに関連して設けられているエンコーダが故障したときにも、安価にこれを交換して対応することができる電動射出成形機を提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、スクリュを軸方向に駆動する射出軸、スクリュを回転方向に駆動する可塑化軸、型締装置を駆動する型締軸等の駆動軸が、同期制御される2台以上の複数台のサーボモータによって駆動される電動射出成形機を対象とする。より詳しくは、サーボモータが関連して設けられているシリアル方式のエンコーダから得られる回転位置に基づいて制御されようになっており、複数台のサーボモータのそれぞれの回転位置が一致するように同期制御されるようになっている電動射出成形機を対象とする。そして電動射出成形機は、その運転の開始に先立って、エンコーダ毎にその機種が判別されるように構成する。運転時には、各エンコーダからはその機種に基づいて回転位置が読み取られるように構成する。
かくして請求項1記載の発明は、上記目的を達成するために、所定の駆動軸が複数台のサーボモータによって駆動されるとき、前記サーボモータ毎に設けられているシリアル方式のエンコーダから得られる回転位置が一致するように前記複数台のサーボモータが同期制御されるようになっている電動射出成形機であって、前記電動射出成形機は、その運転の開始に先立って、前記エンコーダ毎にその機種が判別され、それぞれの機種に基づいて前記エンコーダから前記回転位置が読み取られるようになっていることを特徴とする電動射出成形機として構成される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動射出成形機において、前記エンコーダの機種の判別は、前記エンコーダに対して複数の異なる種類のプロトコルによって通信を試みて、通信に成功したプロトコルの種類によって判別するようになっていることを特徴とする電動射出成形機として構成される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電動射出成形機において、前記エンコーダの機種の判別は、前記サーボモータに三相交流電流を供給するサーボアンプ毎に実施されるようになっていることを特徴とする電動射出成形機として構成される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動射出成形機において、前記エンコーダの機種の判別は、前記エンコーダに対して複数の異なる種類のプロトコルによって通信を試みて、通信に成功したプロトコルの種類によって判別するようになっていることを特徴とする電動射出成形機として構成される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電動射出成形機において、前記エンコーダの機種の判別は、前記サーボモータに三相交流電流を供給するサーボアンプ毎に実施されるようになっていることを特徴とする電動射出成形機として構成される。
以上のように本発明は、所定の駆動軸が複数台のサーボモータによって駆動されるとき、サーボモータ毎に設けられているシリアル方式のエンコーダから得られる回転位置が一致するように複数台のサーボモータが同期制御されるようになっている電動射出成形機を対象としている。そして電動射出成形機は、その運転の開始に先立って、エンコーダ毎にその機種が判別され、それぞれの機種に基づいてエンコーダから回転位置が読み取られるように構成されている。従って、エンコーダが故障して別の機種のエンコーダに交換しても問題無く使用できることになる。また所定の駆動軸、例えば射出軸において異なる種類のエンコーダが設けられていても、それぞれのエンコーダから読み取られる回転位置はエンコーダの種類に基づいて読み取られるので、制御を司るコントローラにおいてはエンコーダの種類の違いを考慮する必要がないという効果も得られる。エンコーダの機種の自由度が高くなり、エンコーダ交換時のコストは小さい。また他の発明によると、エンコーダの機種の判別は、エンコーダに対して複数の異なる種類のプロトコルによって通信を試みて、通信に成功したプロトコルの種類によって判別するようになっている。つまり通信を試みるだけで、エンコーダの種類を判別でき、その方法はシンプルで安価に実施することができる。他の発明によると、エンコーダの機種の判別は、サーボモータに三相交流電流を供給するサーボアンプ毎に実施されるようになっている。つまりサーボアンプにインテリジェンスを持たせ、このサーボアンプによってエンコーダの機種の判別をさせるようになっている。そうするとサーボアンプに指令を送る上位のコントローラは、エンコーダの機種の違いを考慮する必要がなく、シンプルに構成することができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る電動射出成形機1は、従来の電動射出成形機と同様に、型締装置、射出装置等から構成され、図1には射出装置2が簡略的に示されている。射出装置2は周知のように、加熱シリンダ3と、この加熱シリンダ3内で回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュ4とから構成されている。本実施の形態においては、スクリュ4を軸方向に駆動する射出軸は、第1、2のサーボモータ6、7によって、回転力を軸方向の駆動力に変換する伝達機構8を介して駆動されるようになっている。第1のサーボモータ6にはマスターサーボアンプ10から、そして第2のサーボモータ7にはスレーブサーボアンプ11から、それぞれ三相交流電流が供給されるようになっており、これらのサーボアンプ10、11には第1、2のサーボモータ6、7に関連して設けられている第1、2のエンコーダ12、13が接続され、第1、2のサーボモータ6、7の位置信号が入力されるようになっている。本実施の形態において、第1、2のエンコーダ12、13はシリアル式からなり、サーボアンプ10、11からの要求に応じて位置信号を送信するようになっている。電動射出成形機1には、電動射出成形機1を構成している各装置を制御するコントローラ15が設けられ、マスターサーボアンプ10とスレーブサーボアンプ11とに速度指令等の指令を送るようになっている。後で説明するが、マスターサーボアンプ10、スレーブサーボアンプ11は第1、2のサーボモータ6、7を駆動するとき、これらの位置を同期させる同期制御の機能を備えている。つまりインテリジェンスを備えたサーボアンプになっている。同期制御の機能をコントローラ15側に設けてサーボアンプをシンプルに構成するようにすることもできるが、本実施の形態においてはそのようには構成されていない。その理由はコントローラ15の開発コストを小さくするためである。つまり射出軸を駆動するサーボモータが1台のみの小型機に対しても、本実施の形態のようにサーボモータが複数台の大型機に対しても、コントローラ15を共通化して使用できるようにコントローラ15の機能をコンパクトにしているからである。
マスターサーボアンプ10とスレーブサーボアンプ11には、図2に示されているように、三相交流電流を生成するインバータ21、22が設けられている。マスターサーボアンプ10とスレーブサーボアンプ11には、インバータ21、22を駆動する基板が設けられているが、この基板上で動作するプログラムが制御ブロックとして示されている。まずマスターサーボアンプ10については、コントローラ15から送られる速度指令を受け取る速度指令加え合わせ点24と、この速度指令加え合わせ点24から速度指令を受けて電流指令を生成する速度制御器25と、電流指令を受ける電流指令加え合わせ点26と、電流指令加え合わせ点26から電流指令を受けてインバータ21を駆動する電流制御器28と、インバータ21から第1のサーボモータ6に供給される三相交流電流を検出する電流センサ29と、第1のエンコーダ12から位置信号を受信する位置信号受信器31と、位置信号受信器31からの位置信号を速度信号に変換する速度信号処理器32と、が設けられている。マスターサーボアンプ10には、本実施の形態に特有の構成であり後で説明する機種判定器33も設けられている。電流センサ29で検出される電流は電流指令重ね合わせ点26に戻されてインバータ21から出力される三相交流電流がフィードバック制御されるようになっており、速度信号処理器32で生成される速度信号は速度指令重ね合わせ点24に戻されて、速度制御器25によって生成される電流指令がフィードバック制御されるようになっている。
一方スレーブサーボアンプ11についても、マスターサーボアンプ10と同様の処理を備えている。すなわちコントローラ15から送られる速度指令を受け取る速度指令加え合わせ点34と、この速度指令加え合わせ点34から速度指令を受けて電流指令を生成する速度制御器35と、電流指令を受ける2個の電流指令加え合わせ点36、37と、電流指令加え合わせ点37から電流指令を受けてインバータ22を駆動する電流制御器38と、インバータ22から第2のサーボモータ7に供給される三相交流電流を検出する電流センサ39と、第2のエンコーダ13から位置信号を受信する位置信号受信器41と、位置信号受信器41からの位置信号を速度信号に変換する速度信号処理器42とが設けられ、本実施の形態に特有の処理である機種判定器43も設けられている。電流センサ39で検出される電流は電流指令重ね合わせ点37に戻されてインバータ22から出力される三相交流電流がフィードバック制御されるようになっており、速度信号処理器42で生成される速度信号は速度指令重ね合わせ点34に戻されて、速度制御器35によって生成される電流指令がフィードバック制御されるようになっている。スレーブサーボアンプ11においてはマスターサーボアンプ10にはない処理も設けられている。すなわち同期制御に関する処理であり、第1、2のエンコーダ12、13からの位置信号の偏差を得る位置信号重ね合わせ点45と、位置信号の偏差を処理する位置制御器46である。位置制御器46においては、第1、2のエンコーダ12、13からの位置信号の偏差が無くなるような補正量を計算し、この補正量が電流指令加え合わせ点36に加えられている。これによって第1、2のサーボモータ6、7は精度良く同期することになる。
機種判定器33、43について説明する。本実施の形態に係る電動射出成形機は、第1、2のエンコーダ12、13を同一の機種から構成することもできるし、第1のエンコーダ12と第2のエンコーダ13を別の機種から構成することもできる。これによって第1、2のエンコーダ12、13の故障による交換時に、機種の選択の自由度が大きくなっているが、これを実現しているのが機種判定器33、43である。機種判定器33、43は、マスターサーボアンプ10、スレーブサーボアンプ11に電力が供給されたときに一度だけ作動する。つまり通電直後に一度だけ作動して第1、2のエンコーダ12、13の機種を判定し、電動射出成形機1の運転開始に備える。機種判定器33、43には、予め複数個のプロトコルが格納されている。エンコーダは機種が異なればプロトコルが変わる。そこで、第1、2のエンコーダ12、13として利用可能なエンコーダの機種をいくつか予め選定しておき、それらのエンコーダに対するプロトコルを用意して機種判定器33、43に格納しているわけである。なお、利用可能なエンコーダの機種の選定においては、1個のプロトコルに対応する機種は1機種になるようにしておく。機種判定器33、43が作動すると、まず所定のプロトコルによって第1、2のエンコーダ12、13に通信を試す。通信ができないとき、他のプロトコルによる通信を試す。このようにして通信に成功するプロトコルが見つかるまで試す。機種判定器33、43は、通信が成功したプロトコルから第1、2のエンコーダ12、13の機種を判定する。そして機種判定器33、43は判定した機種を位置信号処理器31、41に通知する。位置信号処理器31、41は、以後、その機種に適したプロトコルによって第1、2のエンコーダ12、13と通信して位置信号を受け取る。
ところでエンコーダは、その機種によって位置信号の仕様が異なる場合がある。具体的には位置信号のビット長が異なる場合があり、例えばある機種では17ビット、他の機種では20ビットとなっている。そこで位置信号処理器41は、異なるビット長の位置信号を同一のビット長に揃える。例えば位置信号が20ビットの場合には、最下位の3ビットを捨てて17ビットにする。このように位置信号を正規化して、全てのサーボアンプ10、11において同じように扱えるようにする。位置信号重ね合わせ点45には正規化された位置信号が入力されるので、第1、2のエンコーダ12、13の機種がお互いに異なっていても同期制御が実現できる。
本実施の形態に係る電動射出成形機は色々な変形が可能である。上の実施の形態においては、2台のサーボモータ6、7の同期制御により駆動される駆動軸は、射出軸だけであるように説明した。しかしながら、樹脂を可塑化させるための駆動軸つまりスクリュ4を回転方向に駆動する可塑化軸や、型締装置を型開閉する駆動軸つまり型締軸も、同期制御される2台のサーボモータによって駆動することができ、その場合本実施の形態と同様にしてエンコーダの機種を判別してその機種に基づいてエンコーダから回転位置を得、同期制御することができる。
さらに他の変形も可能である。上で説明した実施の形態においては、エンコーダの機種を通信可能なプロトコルの種類によって一意的に判定している。これが実現できるのは、エンコーダとして利用可能な機種の選定において、機種とプロトコルとが一対一に対応するように選定しているからである。しかしながらエンコーダとして利用可能な機種の自由度をさらに大きくするために、これを変形することもできる。例えば、複数の機種のエンコーダについてプロトコルが同一の場合であっても機種を適切に判定するような変形である。シリアル式のエンコーダによっては通信による要求をすると機種情報や、機種に関連する他の情報を返すものもある。このような機種のエンコーダを扱う場合には、機種判定器は通信可能なプロトコルを特定した後に、そのプロトコルによって機種情報等を問い合わせるようにしてエンコーダの機種を判定することができる。
さらに他の変形も可能である。例えば複数台のサーボモータの同期制御を、サーボアンプ内においてではなく、射出成形機のコントローラにおいて実施することもできる。この場合、サーボモータは格別にインテリジェンスは必要とされない。さらには、射出成形機のコントローラとサーボアンプの間にサブコントローラを設け、このサブコントローラにエンコーダの位置信号が入力されるようにして、サブコントローラ内で同期制御を実施するようにしてもよい。本実施の形態に係る電動射出成形機は他の変形も可能であり、射出軸を同期制御される3台以上のサーボモータで駆動するように変形することもでき、このことは他の駆動軸つまり可塑化軸、型締軸等においても同様に変形できる。
1 電動射出成形機 2 射出装置
4 スクリュ 6 第1のサーボアンプ
7 第2のサーボアンプ 10 マスターサーボアンプ
11 スレーブサーボアンプ 12 第1のエンコーダ
13 第2のエンコーダ 15 コントローラ
21、22 インバータ
25、35 速度制御器
28、38 電流制御器
31、41 位置信号処理器
32、42 速度信号処理器
33、43 機種判定器
46 位置制御器
4 スクリュ 6 第1のサーボアンプ
7 第2のサーボアンプ 10 マスターサーボアンプ
11 スレーブサーボアンプ 12 第1のエンコーダ
13 第2のエンコーダ 15 コントローラ
21、22 インバータ
25、35 速度制御器
28、38 電流制御器
31、41 位置信号処理器
32、42 速度信号処理器
33、43 機種判定器
46 位置制御器
Claims (3)
- 所定の駆動軸が複数台のサーボモータによって駆動されるとき、前記サーボモータ毎に設けられているシリアル方式のエンコーダから得られる回転位置が一致するように前記複数台のサーボモータが同期制御されるようになっている電動射出成形機であって、
前記電動射出成形機は、その運転の開始に先立って、前記エンコーダ毎にその機種が判別され、それぞれの機種に基づいて前記エンコーダから前記回転位置が読み取られるようになっていることを特徴とする電動射出成形機。 - 請求項1に記載の電動射出成形機において、前記エンコーダの機種の判別は、前記エンコーダに対して複数の異なる種類のプロトコルによって通信を試みて、通信に成功したプロトコルの種類によって判別するようになっていることを特徴とする電動射出成形機。
- 請求項1または2に記載の電動射出成形機において、前記エンコーダの機種の判別は、前記サーボモータに三相交流電流を供給するサーボアンプ毎に実施されるようになっていることを特徴とする電動射出成形機。
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2016
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