JP3974829B2 - パターン情報生成システム、プログラムおよび情報記憶媒体 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、衣服等のパターンに用いられるパターン情報を生成するパターン情報生成システム、プログラムおよび情報記憶媒体に関する。
【0002】
【背景技術および発明が解決しようとする課題】
従来、アパレルCADソフトは、2次元で衣服のパターンを示す画像を生成していた。
【0003】
そして、当該パターンの形に縫い代を付け加えたパターンを切り取り、布地を仮縫いし、ボディ・スタンド等に着せて出来上がりの状態を確かめながら縫製を行っていた。
【0004】
また、一般に布地は伸縮性があり、パターンの形に切り取った布地を縫製する際に、アイロン処理と呼ばれる布地の布目(地の目ともいう。)を意図的に変化させる処理を行っている。
【0005】
しかし、従来のアパレルCADソフトは、アイロン処理に対応しておらず、衣服のパターンに関する座標処理を2次元でしか行っていない。
【0006】
このため、仮縫いや、ボディ・スタンド等に着せて出来上がりの状態を確かめた段階での補正処理の手間が多大であった。
【0007】
また、縫製工場の段階では、アイロン処理のあいまいさから設計者が意図しない製品が出来上がってしまう場合があった。
【0008】
また、市販の3次元のCADソフトは、金属等の縫製用素材ではない素材を扱うために用いられているため、市販の3次元のCADソフトをそのまま縫製用素材に適用することはできない。
【0009】
このような課題を解決するため、特開平6−248503号公報では、衣服の着用状態の予測表示を正確に行うための衣服の立体形状計算方法が開示されている。
【0010】
しかし、当該公報においても、アイロン処理は考慮されていない上、設計者が意図した衣服の形に加工することも考慮されていない。
【0011】
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、布地等の縫製用素材を加工する際の補正処理の手間を軽減することが可能なパターン情報を生成するパターン情報生成システム、プログラムおよび情報記憶媒体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るパターン情報生成システムは、所定の縫製用素材を目的に応じて加工するためのパターン情報を生成するパターン情報生成システムにおいて、
目的とする形状を3次元の座標値で示す属性データに基づき、加工後の縫製用素材の配置を示す複数の3次元の座標値を演算し、当該3次元の座標値を目的とする形状に寸法が変化する前の2次元の座標値に変換する演算手段と、
当該2次元の座標値に基づき、前記パターン情報を生成する情報生成手段と、
を含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るプログラムは、所定の縫製用素材を目的に応じて加工するためのパターン情報を生成するためのプログラムであり、コンピュータにより読み取り可能なプログラムであって、
コンピュータを、
目的とする形状を3次元の座標値で示す属性データに基づき、加工後の縫製用素材の配置を示す複数の3次元の座標値を演算し、当該3次元の座標値を目的とする形状に寸法が変化する前の2次元の座標値に変換する演算手段と、
当該2次元の座標値に基づき、前記パターン情報を生成する情報生成手段として機能させることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、コンピュータにより読み取り可能な情報記憶媒体であって、
上記手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記憶したことを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、布地等の寸法変化を考慮した3次元の座標値を演算し、当該3次元の座標値を寸法変化する前の2次元の座標値に変換した値に基づくパターン情報を生成することにより、パターン情報を生成する段階において、アイロン処理等によって素材の布目が変化した状態を反映したパターン情報を生成することができる。
【0016】
これにより、縫製用素材を衣服等に加工する際の補正処理の手間を低減することが可能となる。
【0017】
また、最終的なパターン情報は、寸法変化する前の2次元の座標値に変換した値に基づいて生成することにより、当該パターン情報を従来のパターン情報と同様に取り扱うことができる。
【0018】
また、前記パターン情報生成システム、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体において、前記演算手段は、縫製用素材の特性を示す特性データに基づき、縫製用素材の配置を示す複数の3次元の座標値を演算してもよい。
【0019】
これによれば、縫製用素材の特性(例えば、布地の糸間の間隔、布地の伸縮率等)を考慮した演算を行うことができるため、実際の立体的に形状に加工する際の補正処理の手間を軽減することが可能となる。
【0020】
また、前記パターン情報生成システム、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体において、前記情報生成手段は、前記パターン情報を所定の形式で出力する出力手段を含んでもよい。
【0021】
これによれば、パターン情報を、いわゆるCAD画像の形式でディスプレイに出力したり、印刷可能な形式でプリンター、プロッター等に出力したり、座標等の数値形式で布地等の加工装置に出力したりすることが可能となる。
【0022】
また、前記パターン情報生成システム、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体において、前記出力手段は、前記パターン情報に加え、前記3次元の座標値に基づき、目的とする形状に加工するための加工用情報を出力してもよい。
【0023】
これによれば、パターン情報に加え、目的とする形状に加工するための加工用情報を出力することにより、パターン情報に基づいて衣服を製作する場合に、パターン情報生成時に意図した形に加工することができる。
【0024】
これにより、例えば、縫製工場等において、縫製する段階で製品の均一化を図ることが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、衣服のパターンの生成に用いられるパターン情報を生成するPC(Personal Computer)に適用した場合を例に採り、図面を参照しつつ説明する。
【0026】
図1は、スーツ400の右前身頃の外観図を示す図である。
【0027】
例えば、人間の胸の部分やお尻の部分は腰の部分と比べて膨らんでいるため、スーツ400を縫製する場合、人間の立体的な形状に合わせてパターン(衣服の場合、型紙または型紙の形状に形成された素材のこと)を製作する必要がある。
【0028】
衣服を縫製する場合、例えば、胸の丸みに合わせてダーツ(布の一部をつまんで縫い消した部分のこと)422の部分や前身頃部分と後身頃部分を縫い合わせる脇線424の部分等において、アイロン処理を行う。
【0029】
従来の縫製処理では、このようなアイロン処理等による布地の布目の変化を考慮せずにパターン情報が生成されていた。
【0030】
次に、従来の設計処理の手順について説明する。
【0031】
図2は、従来の設計処理の手順を示すフローチャートの一例を示す図である。また、図3は、従来のパターン画像の一例を示す図である。
【0032】
まず、アパレルCADソフトをインストールしたPCは、型紙の寸法等を示す属性データに基づき、2次元でパターン情報を生成する(ステップS1)。
【0033】
具体的には、例えば、PCは、図1に示すスーツ400を製作する場合、右上半身部分のパターン画像430と右下半身部分のパターン画像440を表示するためのパターン情報を生成する。
【0034】
図3に示すように、右上半身部分と右下半身部分がつながった衣服のパターンでは、必ずパターン内部(ここではウエストライン420)に重なりが内在している。これは、人体のような丸い複曲面のある立体をきれいに包むためには、必ず重なりが必要となるからである。
【0035】
この重なりをどのように考えるかは、2つのパターン画像430、440を1つのパターン画像で示すことによって表すことができる。
【0036】
例えば、パターン画像430、440において、各マス目は、布の縦糸と横糸を表している。
【0037】
また、実際の縫製段階では、ウエストライン420上に形成され、それぞれ独立した方向性を有するパターン画像430の横糸510と、パターン画像440の横糸512とは共通の横糸で構成されることになる。
【0038】
しかし、従来の方式では、図3に示すように、マス目の変化、すなわち、布目の変化は考慮されていなかった。
【0039】
なお、属性データは、製作者が、例えば、実際に布地を裁断したり、有り型を用いたパターンをデジタイザー等でPCに入力することによって生成する。
【0040】
また、この際に、PCは、基点410を固定してウエストライン420に沿ってパターン画像430とパターン画像440を重ね合わせられるようにパターン情報を生成し、パターン画像430、440を液晶ディスプレイに表示する。
【0041】
また、PCによって生成されたパターン情報に基づき、プリンターやプロッター等は、型紙を印刷する。そして、製作者は、当該型紙を用いて布地を裁断する(ステップS2)。
【0042】
さらに、製作者は、裁断した布地にアイロン処理を施して布目を意図的に変化させて縫製する(ステップS3)。
【0043】
このようなアイロン処理は、人体のような丸い複曲面のある立体をきれいに包むためには、必要不可欠のものである。
【0044】
そして、製作者は、例えば、仮縫いした衣服をボディ・スタンドに着せてみてデザインのイメージ、余分な皺、機能性等を確認し、補正が不要かどうか判断する(ステップS4)。
【0045】
補正が必要であると判断した場合、製作者は、パターンを修正し、補正を行う(ステップS5)。
【0046】
補正完了後、製作者は、再び仮縫いした衣服をボディ・スタンドに着せてみて補正が不要かどうか判断する処理と補正処理(ステップS4、S5)を補正が不要になるまで繰り返し行う。
【0047】
このように、従来のアパレルCADソフトでは、アイロン処理による布目の変化が考慮されていなかったため、意図しない皺が発生し、設計とは異なる寸法となる場合があった。
【0048】
また、従来は、2次元平面でしか布地のパターンを表現することができなかったため、現物での縫製でしかデザインの欠陥等を確認することができなかった。
【0049】
さらに、従来は、裁断した布地をどのように加工すればよいかを示す情報が少なかったため、縫製の熟練度の差や、パターンに適合していない縫製によって製品が不均一となる場合があった。
【0050】
これらの理由により、従来は、縫製後の補正回数が多く、衣服の完成までに時間がかかっていた。
【0051】
これに対し、本実施の形態では、アイロン処理後の布目の変化を考慮してパターン情報を生成している上、加工用情報も出力している。
【0052】
図4は、本実施形態におけるパターン画像の一例を示す図である。
【0053】
例えば、図4に示すように、本実施の形態では、右上半身部分のパターン画像450と右下半身部分のパターン画像460のそれぞれにおいて、パターン画像450の横糸510とパターン画像460の横糸512の方向に沿ってすべての横糸を変化させている。
【0054】
そして、縦糸、横糸の交差を直交に戻し、ウエストライン420において、横糸510と横糸512とをつなぎ合わせ、パターンの布目を図4に示すように、変化させることにより、ウエストライン420上の重なりを表現できる。
【0055】
これにより、縫製を行う際に、アイロン処理後の補正の手間を軽減することが可能となる。
【0056】
次に、このような機能を実現するためのパターン情報生成システムの機能ブロックについて説明する。
【0057】
図5は、本実施形態の一例に係るパターン情報生成システムの機能ブロック図である。
【0058】
パターン情報生成システムとして機能するPC100は、縫製用素材である布地のせん断特性、曲げ特性、引っ張り特性を含む特性を示す特性データ122と、目的とする形状を3次元の座標値で示す属性データ124とを記憶する記憶部120と、特性データ122と属性データ124とに基づき、目的とする形状に寸法が変化した後の縫製用素材の配置を示す複数の3次元の座標値を演算して当該3次元の座標値を目的とする形状に寸法が変化する前の2次元の座標値に変換する演算部130と、当該2次元の座標値に基づき、パターン情報と、上記3次元の座標値に基づき、目的とする形状に加工するための加工用情報を生成する情報生成部110とを含んで構成されている。
【0059】
また、情報生成部110は、液晶ディスプレイ200にパターン画像を表示させるためのパターン情報を生成する画像生成部112を含む。
【0060】
さらに、PC100は、情報記憶媒体300に記憶されたプログラム310を読み取って記憶部120に記憶し、マウス、キーボード、デジタイザー等の入力機器400からの操作情報等を入力し、パターン画像情報を液晶ディスプレイ200に転送し、パターン情報と加工用情報をプリンター、プロッター等の印刷機器500に転送する出力手段である入出力部140を含んで構成されている。
【0061】
なお、これらの各部を実現するハードウェアとしては、以下のものを適用できる。例えば、記憶部120としてはRAM等、演算部130としてはCPU等、情報生成部110および画像生成部112としてはCPUと画像生成IC等、入出力部140としては光ピックアップ部とコネクタ等を用いて実現できる。
【0062】
また、情報記憶媒体300としては、CD−ROM、DVD−ROM等の光ディスク、HDD等の磁気ディスク、RAM等のメモリ等を適用できる。また、プログラムの読み取り方式は、接触式でも非接触式でもよい。
【0063】
次に、これらの各部を用いて設計処理を行う場合の手順について説明する。
【0064】
図6は、本実施形態における設計処理の手順を示すフローチャートの一例を示す図である。
【0065】
まず、演算部130は、特性データ122と属性データ124とに基づき、3次元の座標値を演算する(ステップS11)。
【0066】
図7は、本実施形態における3次元でのパターン画像の一例を示す図である。
【0067】
図7では、球を8分の1にした外側の面を布地で包む場合を示す。
【0068】
演算部130は、座標値P0(x0,y0,z0)を基点として、属性データ124の3次元座標データによって表される立体の表面とYZ平面とが接する第1の曲線上において、座標値P0から長さL分離れた3次元の座標値P1(x1,y1,z1)を演算する。
【0069】
同様に、演算部130は、属性データ124の3次元座標データによって表される立体の表面とXZ平面とが接する第2の曲線上において、座標値P0から長さL分離れた3次元の座標値P2(x2,y2,z2)を演算する。
【0070】
なお、Lは、布地における所定の長さ単位(例えば、糸と糸の間隔、糸5本分等)を示す。また、立体の表面の3次元座標群は、属性データ124として記憶されている。
【0071】
そして、演算部130は、座標値P1からL分離れ、かつ、座標値P2からL分離れ、かつ、立体の表面の3次元座標群と接する座標値P3(x3,y3,z3)を演算する。
【0072】
このようにして演算部130は、属性データ124に基づく第1および第2の曲線に沿って目的とする立体の表面を覆う座標値群P0〜Pnを次々と演算していく。なお、図1に示すスーツ400の場合、例えば、横方向のウエストライン420が第1の曲線に該当し、縦方向のセンターライン490が第2の曲線に該当する(逆でもよい。)。
【0073】
そして、図7に示すように、対象となる立体の表面を覆うことができる状態になった場合、演算部130は、3次元座標値の演算を停止し、求めた3次元座標群P0〜Pnを2次元の座標値に変換する(ステップS12)。
【0074】
図8は、本実施形態における2次元に変換した後のパターン画像の一例を示す図である。
【0075】
図8において、Q0(x’0,y’0)〜Q3(x’3,y’3)が図7におけるP1〜P3の3次元の座標値を2次元に変換した座標値である。なお、その他の座標値についても同様である。また、球面状の3次元座標値を2次元平面上の座標値に変換する手法は一般的な手法を適用できる。
【0076】
また、単純に3次元の座標値を2次元の座標値に変換するのではなく、演算部130は、布目の変化を考慮して寸法変化していない状態の2次元の座標値を演算する。
【0077】
例えば、図7に示す状態でそのまま2次元の座標値に変換すると、パターンの外周は図8に示す外側の円弧となるが、演算部130は、寸法変化していることを考慮して矢印で示す方向に戻した図8に示す内側の円弧として2次元の座標値を演算する。
【0078】
そして、情報生成部110は、演算部130によって演算された2次元の座標群に基づき、2次元でパターン情報を生成する(ステップS13)。
【0079】
具体的には、画像生成部112は、2次元のパターン画像情報を生成し、入出力部140は、当該パターン画像情報を液晶ディスプレイ200に転送する。そして、液晶ディスプレイ200は、パターン画像情報に基づき、パターン画像を表示する。
【0080】
また、情報生成部110は、演算部130によって演算された3次元の座標値に基づき、衣服を加工するための加工用情報を生成する(ステップS14)。
【0081】
すなわち、当該3次元の座標値は、目的とする形状に加工した場合の座標を示すものであるため、加工用情報を参照することにより、どのような形に加工すればよいか容易に判断することができる。
【0082】
また、入出力部140は、パターン情報と加工用情報を印刷機器500に転送し、印刷機器500はパターン画像を加工用情報とともに印刷する。製作者は、当該パターン画像に縫い代を付け加えたパターンに沿って布地を裁断する(ステップS2)。
【0083】
また、製作者は、印刷された加工用情報を参照し、裁断した布地にアイロン処理等を施して衣服を縫製する(ステップS15)。
【0084】
加工用情報を参照することができるため、製作者の熟練度の差による仕上がりの違いを減らすことができ、パターン情報の製作者の意図した衣服を製作することができる。
【0085】
そして、製作者は、縫製(ステップS15)後、補正が不要かどうかを判断し(ステップS4)、補正が必要な場合、補正を行う(ステップS5)。
【0086】
以上のように、本実施の形態によれば、パターン情報生成の段階でアイロン処理等が施されて寸法が変化した状態を考慮してパターン情報を生成することにより、縫製した段階で皺が発生したり、意図した寸法と異なる寸法となってしまう事態の発生を低減することができる。
【0087】
また、本実施の形態によれば、パターン情報と合わせて加工用情報を出力することにより、パターン情報に基づいて衣服を製作する場合に、パターン情報生成時に意図した形に布地を加工することができる。
【0088】
これにより、例えば、縫製工場等において、縫製する段階で製品の均一化を図ることが可能となる。
【0089】
したがって、本実施の形態によれば、縫製段階での補正処理の手間を低減することが可能となる。
【0090】
また、出力するパターン情報自体は従来通りの2次元の形式であるため、パターン情報生成後に表示したり、印刷したりする処理は従来の処理をそのまま適用することができる。
【0091】
(変形例)
以上、本発明を適用した好適な実施の形態について説明してきたが、本発明の適用は上述した実施例に限定されず、種々の変形が可能である。
【0092】
例えば、入出力部140は、情報生成部110によって生成されたパターン情報を、自動的に布地を裁断する裁断装置に転送してもよい。
【0093】
これによれば、パターン情報に基づいて自動的に布地を裁断することが可能となる。このように自動的に裁断を行う場合であっても、本実施形態のパターン情報は、アイロン処理を考慮したものであるため、従来よりも補正の手間を軽減することができる。
【0094】
また、図7に示す例では、縦糸、横糸の間隔はLで同一であったが、もちろん、縦糸の間隔がLで横糸の間隔がMといったように、間隔が異なる場合にも本発明を適用可能である。
【0095】
また、上述した実施例では、特性データ122は、せん断特性等を示すデータであったが、例えば、布地の色、厚み、模様等を示す特性等を用いてもよく、これらを組み合わせてもよい。
【0096】
また、上述した実施例では、属性データ124は、3次元の座標値を示す属性を示すデータであったが、例えば、ダーツ422や、ウエストライン420等の寸法変化が発生しやすい部分を示すデータを含んでもよい。
【0097】
これによれば、例えば、寸法変化が発生しやすい部分だけを3次元の座標値で処理し、寸法変化が発生しない部分を従来通りの2次元の座標値で処理してパターン情報を生成することが可能となる。
【0098】
また、属性データは、静的な属性データ以外にも、動的な属性データを含んでもよい。具体的には、例えば、下肢帯と下肢の設計においては、人体の殿溝のしわを表現するために、属性データが人体の屈曲、伸展状態を含むことにより、機能性を考慮したパターンを作成することができる。これによれば、あらゆる人間の動きに対して動的な属性データを含むことにより、いくつかのパターンに分けて必要な運動機能性を備えたパターンを作成することができる。
【0099】
また、上述した実施例では、縫製用素材として布地を用い、衣服のパターン情報を生成する場合を例に採り説明したが、布地に限定されず、種々の素材を適用できる。また、パターン情報や目的とする形状も衣服に限定されず、種々のパターン情報の生成に本発明を適用してもよい。例えば、布地を装飾用素材として加工する場合等にも本発明を適用してもよい。
【0100】
さらに、上述した実施例では、パターン情報生成システムをPC100に実装したが、PC以外の種々の装置に実装することが可能である。また、パターン情報生成システムを複数の装置を用いて実現してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】スーツの右前身頃の外観図を示す図である。
【図2】従来の設計処理の手順を示すフローチャートの一例を示す図である。
【図3】従来のパターン画像の一例を示す図である。
【図4】本実施形態におけるパターン画像の一例を示す図である。
【図5】本実施形態の一例に係るパターン情報生成システムの機能ブロック図である。
【図6】本実施形態における設計処理の手順を示すフローチャートの一例を示す図である。
【図7】本実施形態における3次元でのパターン画像の一例を示す図である。
【図8】本実施形態における2次元に変換した後のパターン画像の一例を示す図である。
【符号の説明】
100 PC(パターン情報生成システム)
110 情報生成部
112 画像生成部
120 記憶部
122 特性データ
124 属性データ
130 演算部
140 入出力部(出力手段)
200 液晶ディスプレイ
300 情報記憶媒体
310 プログラム
400 入力機器
500 印刷機器
Claims (7)
- 布地を目的に応じて加工するためのパターン情報を生成するパターン情報生成システムにおいて、
目的とする立体の形状を3次元の座標値で示す属性データと、前記布地における縦方向および横方向の糸間の間隔に関する情報を示す特性データとに基づき、前記属性データで示される所定の座標値を基点として前記間隔分離れ、かつ、前記属性データで示される前記立体の表面と接する複数の3次元の座標値を順次演算することにより、前記布地の布目を意図的に変化させる処理であるアイロン処理後の前記布地の配置を示す前記複数の3次元の座標値を決定する手段と、
前記複数の3次元の座標値を前記目的とする立体の形状に寸法が変化する前の複数の2次元の座標値に変換する手段と、
当該複数の2次元の座標値に基づき、前記パターン情報を生成する情報生成手段と、
を含むことを特徴とするパターン情報生成システム。 - 請求項1において、
前記情報生成手段は、前記パターン情報を所定の形式で出力する出力手段を含むことを特徴とするパターン情報生成システム。 - 請求項2において、
前記出力手段は、前記パターン情報に加え、前記複数の3次元の座標値に基づき、目的とする形状に加工するための加工用情報を出力することを特徴とするパターン情報生成システム。 - 布地を目的に応じて加工するためのパターン情報を生成するためのプログラムであり、コンピュータにより読み取り可能なプログラムであって、
コンピュータを、
目的とする立体の形状を3次元の座標値で示す属性データと、前記布地における縦方向および横方向の糸間の間隔に関する情報を示す特性データとに基づき、前記属性データで示される所定の座標値を基点として前記間隔分離れ、かつ、前記属性データで示される前記立体の表面と接する複数の3次元の座標値を順次演算することにより、前記布地の布目を意図的に変化させる処理であるアイロン処理後の前記布地の配置を示す前記複数の3次元の座標値を決定する手段と、
前記複数の3次元の座標値を前記目的とする立体の形状に寸法が変化する前の複数の2次元の座標値に変換する手段と、
当該複数の2次元の座標値に基づき、前記パターン情報を生成する情報生成手段として機能させることを特徴とするプログラム。 - 請求項4において、
前記情報生成手段は、前記パターン情報を所定の形式で出力する出力手段を含むことを特徴とするプログラム。 - 請求項5において、
前記出力手段は、前記パターン情報に加え、前記3次元の座標値に基づき、目的とする形状に加工するための加工用情報を出力することを特徴とするプログラム。 - コンピュータにより読み取り可能な情報記憶媒体であって、
請求項4〜6のいずれかに記載のプログラムを記憶したことを特徴とする情報記憶媒体。
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