JP3972444B2 - ジアリールアミン類の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、ゴム薬、医薬、染料等の原料であるジフェニルアミン等のジアリールアミン類の製造方法に関する。更に詳しくは、アニリン等のアリールアミンを出発原料にして固体酸触媒の存在下、加圧液相下にジフェニルアミン等のジアリールアミン類を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アニリンを出発原料としてジフェニルアミンを製造する方法としては、塩酸、P2 O5 、PCl3 、AlCl3 、BF3 或いはNH4 BF4 等を触媒とする加圧液相法(例えば、特開昭51−138628号公報、特開昭53−40697号公報等)や、アルミナ等、例えば酸処理されたγ−アルミナを使用する固定床気相法(例えば、特開昭61−103857号公報、特公平3−16943号公報等)、更には触媒として合成固体酸触媒を使用し、固定床加圧液相下に反応させジフェニルアミンを製造する方法(例えば、特公昭52−15585号公報、特開昭54−135728号公報)等が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、加圧液相法では触媒が腐食性であるため高度の耐食性容器を必要とすること、更には触媒の分離、回収に難点を有するとの欠点がある。また、固定床気相法では、反応装置が大型になり設備費が増大するとともに、反応中に生成するタール性副生物が触媒表面に付着し触媒の活性が低下するとの欠点がある。一方、固定床加圧液相法では、従来上記特許等に開示されている合成固体酸触媒、例えば反応活性が高いとされているシリカ−アルミナ系触媒を用いる場合であっても、その転化率は十分ではなく、そのため、原料アニリンを大量に回収・循環使用する必要がある、即ち生産性が低い等の欠点を有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる状況下に於いて、固体酸触媒を用いる加圧液相法について鋭意検討を行った結果、固体酸触媒としてY型ゼオライトおよび/またはUSY型ゼオライトを用いる場合には、反応活性が大幅に向上し、アリールアミンのジアリールアミンへの転化率が著しく改善されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち、本発明は、アリールアミン類を原料とし、固体酸触媒の存在下、加圧液相下にジアリールアミン類を製造するに当たり、固体酸触媒としてY型ゼオライトおよび/またはUSY型ゼオライトを使用することを特徴とするジアリールアミン類の製造方法を提供することにある。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明方法について具体的に説明する。
本発明方法の実施に際しては固体酸触媒としてY型ゼオライトまたはUSY型ゼオライトを用いることを必須とする。ゼオライトはY型ゼオライトの他に種々の型態のものが知られている。例えば代表的なものとしてβ型、L型、MFI型、SAPO型、モルデナイト型等が知られているが、本発明方法に於いては主としてY型ゼオライトまたはUSY型ゼオライトを触媒として用いればよく、これらとの併用を除外するものではない。
【0007】
固体酸触媒としてゼオライトには酸点を存在せしめるが、これら酸点としてはH型、NH4 型が望ましい。勿論適用するゼオライトが固体酸触媒としての機能を有する範囲であるならば、Na型、K型等を含有してもよい。また、固体酸触媒として著しい転化率の低下を見ない範囲に於いて、ゼオライト構成成分であるAl或いはSi等の一部が他の各種金属で置換されたゼオライトを使用することは勿論可能である。
これらY型ゼオライト触媒および/またはUSY型ゼオライト触媒は通常公知の製法で得られたものであればよく、特にその製造方法は制限されない。使用に際してのゼオライト触媒の形状は特に制限されるものではなく、粉末状、粒状、タブレット状等の各種形状で使用可能であるが、取り扱いの点より粒状或いはタブレット形状に成形したものが推奨される。
【0008】
本発明において、使用されるアリールアミン類は、特に制限されるものではないが、下記一般式〔1〕および〔2〕〔式中、R1 〜R10はそれぞれ同一でも異なったものであってもよく、それぞれ水素、炭素数1〜12のアルキル、炭素数1〜12のアルコキシ、フェニル、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ又は炭素数1〜12のアルコキシ,ヒドロキシもしくはフェニルで置換された炭素数1〜12のアルキルからなる群から選ばれる〕で示されるものであり、これら原料アリールアミンを上記Y型ゼオライトからなる固体酸触媒の存在下で反応させることにより下記一般式〔3〕〔式中の記号および条件は上記一般式〔1〕および〔2〕と同じ〕で示されるジアリールアミンを得ることができる。
【0009】
【0010】
原料である上記一般式〔1〕および〔2〕で示されるアリールアミンの具体例としてはアニリン、トルイジン、エチルアニリン、クミジン、ブチルアニリン、アニシジン、キシリジン、フルオルアニリン、ブロムアニリン、ヨードアニリン、フルオロジメチルアニリン等を例示できるが、就中、アニリン、トルイジン、クミジン、キシリジンが好ましい。反応に際し一般式〔1〕および〔2〕は勿論同一物、例えばアニリンのみであってもよい。
【0011】
本反応方法の実施に際し原料アリールアミン類には、そのまま又は水を添加して反応を行うことができる。反応時における水の添加については、シリカ−アルミナ等の複合酸化物触媒使用時に転化率向上効果があることが特開昭54−135728号公報で開示されているが、その効果の程度は別にして、固体酸触媒としてY型ゼオライトおよび/またはUSY型ゼオライトを使用する本系においても水の存在下、原料アリールアミン類を反応させても良い。この場合の水の添加方法、及び添加量については、特開昭54−135728号公報と同様の処方が適応可能である。
【0012】
本反応は、300〜400℃の温度範囲、望ましくは330〜360℃の温度条件下に実施される。300℃以下では反応の進行が遅く、実用上不適である。また、400℃以上では副成物の生成が多く、且つ原料にアニリンのような低沸原料を使用するような場合、液体として保持するために高い圧力を要し、好ましくない。
【0013】
本発明実施における圧力は、発生するアンモニアを放出でき、且つ、反応相を上記反応温度下に液体の状態を保持させうるものであれば良い。この圧力は反応温度に比例して高くなり、又、反応の進行と共に反応相中のアリールアミン類のモル分率が低くなるにつれて低くなる。また、この圧力は一般には反応温度でのアリールアミンの飽和蒸気圧に相当させれば良く、例えばアニリンの場合、通常上記反応温度では10〜40Kg/cm2 Gの範囲となる。
【0014】
本発明の方法においては、反応後、反応物から未反応アリールアミン類を分留し、次いで高沸点副生物を残渣として分離することにより容易に目的とするジアリールアミン類を得ることができる。水を反応時に添加した場合には、上記未反応アリールアミン類の分留時に水がアリールアミン類と同時に大部分回収されるので、分留されたアリールアミン類はその含水率を適宜調整して再使用することができる。
【0015】
本発明方法は回分法、連続法いずれによっても実施できが、工業的には原料アリールアミン類及び水を連続的に供給し、圧力コントロールを行いながら反応物を連続的に抜き出す連続法が作業能率上有利である。
【0016】
【発明の効果】
以上、詳述した本発明によれば、アリールアミン類を原料とし、加圧液相下にジアリールアミン類を製造するに当たり、Y型ゼオライトおよび/またはUSY型ゼオライトを固体酸触媒として使用することで、その生産性を大幅に向上することを可能ならしめたもので、その産業上の価値は極めて大きいものである。
【0017】
【実施例】
以下実施例、比較例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0018】
実施例1
500mlステンレス製オートクレーブに、50gの表1に示す触媒粉末(市販ゼオライト)、200gのアニリンおよび2gの水を入れ、オートクレーブ内の空気を窒素で置換した後、密封系で350℃で3時間加熱反応を行った。次いで得られた反応物を冷却後、オートクレーブから取り出し、触媒を濾過した後、ガスクロマトグラフを用いて反応液中のジフェニルアミン(DPAと略記する)の濃度を分析した。その結果を表1に示す。尚、使用した市販のゼオライト触媒は以下の商品である。
H−Y ゼオライト(Si/Al=5.6):日揮ユニバーサル社製(商品名LZ−15)
H−Y ゼオライト(Si/Al=2.8):エヌ・イーケムキャット社製(商品名:HY)
H−USYゼオライト(Si/Al=5.2):日揮ユニバーサル社製(商品名:LZY−74)
H−USYゼオライト(Si/Al=5.9):日揮ユニバーサル社製(商品名:LZY−84)
H−USYゼオライト(Si/Al=6.0):エヌ・イーケムキャット社製(商品名:USY)
H−USYゼオライト(Si/Al=10.0):エヌ・イーケムキャット社製(商品名:USY)
【0019】
【表1】
【0020】
比較例1
実施例1の方法に於いて、触媒として表2に示す触媒を使用した以外は、実施例1と同様の操作を実施した。その結果を表2に示す。尚、使用したシリカアルミナ触媒およびゼオライトは以下の商品である。
シリカアルミナ(Si/Al=6.5) : 日揮化学株式会社製(商品名N633L)
シリカアルミナ(Si/Al=2.6) : 日揮化学株式会社製(商品名N632NH)
H−β型ゼオライト(Si/Al=25.0):日揮ユニバーサル株式会社(商品名BETA)
【0021】
【表2】
Claims (2)
- アリールアミン類を原料とし、固体酸触媒の存在下、加圧液相下にジアリールアミン類を製造するに当たり、固体酸触媒としてY型ゼオライトおよび/またはUSY型ゼオライトを使用することを特徴とするジアリールアミン類の製造方法。
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1998
- 1998-02-04 JP JP02341898A patent/JP3972444B2/ja not_active Expired - Fee Related
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