JPH11310554A - ジアリールアミン類の連続製造方法 - Google Patents

ジアリールアミン類の連続製造方法

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JPH11310554A
JPH11310554A JP11960498A JP11960498A JPH11310554A JP H11310554 A JPH11310554 A JP H11310554A JP 11960498 A JP11960498 A JP 11960498A JP 11960498 A JP11960498 A JP 11960498A JP H11310554 A JPH11310554 A JP H11310554A
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JP
Japan
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diarylamines
arylamine
reactor
reaction
fixed bed
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Pending
Application number
JP11960498A
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English (en)
Inventor
Yoichi Kadota
陽一 門田
Katsuji Imi
勝治 伊美
Toyohiro Kamata
豊広 鎌田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アリールアミン類を原料とし、ゼオライト触
媒存在下、加圧液相下にてジアリールアミン類を製造す
るにあたり、その反応活性を向上させる。 【解決手段】 アリールアミン類を原料とし、固体酸触
媒を充填した固定床反応器を用い、加圧液相下にてジア
リールアミン類を連続的に製造するにあたり、原料アリ
ールアミン類を固定床反応器下部より導入し、反応生成
物等を上部より導出しジアリールアミン類の連続的に製
造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム薬、医薬、染
料等の原料であるジアリールアミン類の連続的製造方法
に関する。更に詳しくは、アニリン等のアリールアミン
類を出発原料にして固体酸触媒の存在下、加圧液相下に
てジアリールアミン類を連続的に製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、アニリンを出発原料としてジフェ
ニルアミンを製造する方法としては、塩酸、P2 5
PCl3 、AlCl3 、BF3 、NH4 BF4 等を触媒
とする加圧液相法(例えば特開昭51−138628号
公報、特開昭53−40697号公報)や、 例えば酸処
理されたγ−アルミナを使用する固定床気相法(例えば
特開昭61−103857号公報、特公平3−1694
3号公報等)が開示されている。また特公昭52−15
585号公報や特開昭54−135728号公報は、シ
リカ−アルミナ系合成固体酸触媒を使用する固定床加圧
液相法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加圧液
相法では触媒が腐食性を有することより高度の耐食性容
器を必要とすること、触媒の分離、回収に難点を有する
ことという欠点がある。また、固定床気相法では、反応
装置が大型になるし、反応中に生成するタール性副生物
の触媒表面への付着による触媒活性の低下が著しいとい
う欠点がある。一方、固定床加圧液相法では、従来上記
特許等に開示されている固体酸触媒、例えば反応活性が
高いとされているシリカ−アルミナ系触媒の場合でも、
その転化率は十分ではなく、そのため、生産性が低く、
原料アニリンを大量に回収・リサイクルする必要がある
などの欠点を有していた。
【0004】本発明者らは、かかる状況下において、固
体酸触媒を用いる加圧液相法について原料であるアリー
ルアミン類のジアリールアミン類への添加率の高い製造
方法を見いだすことを目的として鋭意検討を行った結
果、反応器への原料アリールアミン類を特定方法で供給
する場合には上記目的が達成し得ることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ア
リールアミン類を原料とし、固体酸触媒を充填した固定
床反応器を用い、加圧液相下にてジアリールアミン類を
連続的に製造するにあたり、原料アリールアミン類を固
定床反応器下部より導入し、反応生成物等を上部より導
出することを特徴とするジアリールアミン類の連続製造
方法を提供するにある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明に於いては、例えば、図1に示すように固
体酸触媒を充填した固定床反応器1の下部より、原料と
してのアリールアミン類を原料フィードポンプ2により
連続的に導入し、加圧液相下にてジアリールアミン類を
生成せしめ、これら反応生成物と未反応のアリールアミ
ン類よりなる反応生成物等を固定床反応器1の上部より
連続的に導出し、これを冷却器3により冷却しジアリー
ルアミン類を連続的に製造するものである。
【0007】使用する固定床反応器としては、原料導入
口の位置が異なる以外は当該分野で用いる固定床反応器
と特に変わるものではなく、例えば加熱機能を有するス
テンレス製等の固定床反応器が使用される。固定床反応
器に充填される固体酸触媒としては、シリカ、アルミ
ナ、チタニアおよびジルコニア等から選ばれた単一酸化
物もしくは少なくとも二種を主成分とする複合酸化物
や、β型、Y型、USY型、L型、MFI型、SAPO
型、モルデナイト型等のゼオライト触媒などが挙げられ
るが、シリカアルミナ、β型ゼオライト、Y型ゼオライ
ト、USY型ゼオライトが好ましい。また、勿論適応す
るゼオライト触媒が固体酸触媒としての機能を有する範
囲で有るならば、Na型、K型を含有しても良い。さら
に、固体酸触媒として著しい転化率の低下を見ない範囲
に於いて、ゼオライト構成成分であるAlあるいはSi
等の一部が他の各種金属で置換されたゼオライト触媒を
使用することは勿論可能である。
【0008】これらの酸化物触媒やゼオライト触媒は通
常公知の製法で得られたものであればよく、特にその製
造方法は制限されない。また、単一酸化物、複合酸化物
やゼオライトが各種市販されているので、これらの中か
ら選択して使用すればよい。使用に際しての触媒の形状
は特に制限されるものではなく、粉末状、粒状、タブレ
ット状等の各種形状で使用可能であるが、取り扱いの点
より、粒状或いはタブレット状に成形したものが推奨さ
れる。
【0009】本発明において、使用されるアリールアミ
ン類は、下記一般式(1)および(2)(式中、R1〜
R10はそれぞれ同一でも異なったものであってもよ
く、それぞれ水素、炭素数1〜12のアルキル、炭素数
1〜12のアルコキシ、フェニル、ヒドロキシ、アミ
ノ、ニトロまたは炭素数1〜12のアルコキシ、ヒドロ
キシもしくはフェニルで置換された炭素数1〜12のア
ルキルからなる群から選ばれる)で示されるものであ
り、これら原料アリールアミンを上記ゼオライト触媒存
在下にて反応させることにより下記一般式(3)〔式中
の記号および条件は上記一般式(1)および(2)と同
じ〕で示されるジアリールアミンを得ることができる。
【0010】
【0011】原料である上記一般式(1)および(2)
で示されるアリールアミンの具体的例としてはアニリ
ン、トルイジン、エチルアニリン、クミジン、キシリジ
ン、ブチルアニリン、アニシジン、フルオロアニリン、
ブロムアニリン、ヨードアニリン、フルオロジメチルア
ニリン等を例示できるが、アニリン、トルイジン、クミ
ジン、キシリジンが好ましい。反応に際し一般式(1)
および(2)は勿論同一物、例えばアニリンのみであっ
てもよい。
【0012】本発明方法の実施に際し、固定床反応器へ
原料アリールアミン類は固定床反応器下部より連続的に
導入され反応に供される。反応は約300〜約400℃
の温度範囲、望ましくは約330〜約360℃の温度条
件下に実施される。反応温度が上記範囲よりも低い場合
には反応の進行が遅く、また400℃を越える場合には
副成物の生成が多く、且つ原料にアニリンのような低沸
点原料を使用するような場合には液体として保持するた
めに高い圧力を必要とするので好ましくない。
【0013】反応圧力は、発生するアンモニアを放出で
き且つ反応相を上記反応温度下にて液体の状態を保持で
きうるものであれば良い。この圧力は反応温度に比例し
て高くなり、又、反応の進行と共に反応相中のアリール
アミン類のモル分率が低くなるにつれて低くなる。ま
た、この圧力は一般には反応温度でのアリールアミン類
の飽和蒸気圧に相当させれば良く、例えばアニリンの場
合、通常上記反応温度では10〜40kg/cm2 Gの
範囲となる。
【0014】反応器への原料アリールアミン類の供給速
度〔アリールアミン供給量(ml/hr)/触媒充填量
(ml)〕LHSVは約0.01〜約10、好ましくは
約0.1〜約1であり、この値が大きくなれば滞留時間
が短くなり、反応成績は低下する傾向となる。
【0015】反応器の下部より導入された原料は反応器
内に充填された触媒層を通過し反応器上部より導出され
る。導出された反応物は冷却後、蒸留処理操作等により
反応物から未反応アリールアミン類を分留し、次いで高
沸点副生物を残さとして分離することにより容易に目的
とするジアリールアミン類を得ることができる。
【0016】
【発明の効果】以上、詳述した本発明によれば、原料ア
リールアミン類を固定床反応器下部より連続的に導入
し、反応生成物等を上部より連続的に導出するという極
めて簡単な方法を採用するのみで、ジアリールアミン類
への転化率が著しく向上し得ることを見出したもので、
その産業上の価値は極めて大きいものである。
【0017】
【実施例】以下、実施例、比較例によって本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0018】実施例1 外部加熱炉が設置されたステンレス製反応管( 直径4
3.6mm×長さ400mm) の下部に原料仕込み口、
上部に圧力計および調圧弁を取り付けた反応器に直径
1.6mm円柱状H−βゼオライト触媒(Si/Al=
25.0、日揮ユニバーサル株式会社製、商品名BET
A)を223.5mlを充填し、アニリンを109.1
ml/Hr(LHSV=0.49)の速度で反応管下部
から連続的に供給した。その際、外部加熱炉の温度は3
45℃、圧力は20kg/cm2 Gに保って反応を実施
し、連続的に反応管上部から抜き出された反応液を冷却
後回収した。52時間経過後の反応液をガスクロマトグ
ラフを用いて分析した。その結果、反応液中のジフェニ
ルアミン濃度は15.8%であった。
【0019】比較例1 外部加熱炉が設置されたステンレス製反応管( 直径4
3.6mm×長さ400mm) の上部に原料仕込み口、
下部に圧力計および調圧弁を取り付けた反応器に直径
1.6mm円柱状H−βゼオライト触媒(Si/Al=
25.0、日揮ユニバーサル株式会社製、商品名BET
A)を223.5mlを充填し、アニリンを109.1
ml/Hr(LHSV=0.49)の速度で反応管上部
から連続的に供給した。その際、外部加熱炉の温度は3
45℃、圧力は20kg/cm2 Gに保って反応を実施
し、連続的に反応管下部から抜き出された反応液を冷却
後回収した。32時間経過後の反応液をガスクロマトグ
ラフを用いて分析した。その結果、反応液中のジフェニ
ルアミン濃度は13.2%であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における固定床反応器への原料導入方
法を示す概略図を示す。
【符号の説明】
1 固定床反応器 2 原料フィードポンプ 3 冷却器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アリールアミン類を原料とし、固体酸触
    媒を充填した固定床反応器を用い、加圧液相下にてジア
    リールアミン類を連続的に製造するにあたり、原料アリ
    ールアミン類を固定床反応器下部より導入し、反応生成
    物等を上部より導出することを特徴とするジアリールア
    ミン類の連続製造方法。
  2. 【請求項2】 下記一般式(1)で示されるアリールア
    ミンと下記一般式(2)で示されるアリールアミンとを
    反応させて下記一般式(3)で示されるジアリールアミ
    ンを製造することを特徴とする請求項1記載のジアリー
    ルアミン類の連続製造方法。 (式中、R1〜R10はそれぞれ同一でも異なったもの
    であってもよく、それぞれ水素、炭素数1〜12のアル
    キル、炭素数1〜12のアルコキシ、フェニル、ヒドロ
    キシ、アミノ、ニトロまたは炭素数1〜12のアルコキ
    シ、ヒドロキシもしくはフェニルで置換された炭素数1
    〜12のアルキルからなる群から選ばれる)
JP11960498A 1998-04-28 1998-04-28 ジアリールアミン類の連続製造方法 Pending JPH11310554A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001172230A (ja) * 1999-12-20 2001-06-26 Sumitomo Chem Co Ltd ジアリールアミン類の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001172230A (ja) * 1999-12-20 2001-06-26 Sumitomo Chem Co Ltd ジアリールアミン類の製造方法

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