JP3972143B2 - エスカレーター装置 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、エスカレーター装置の改良に関し、エスカレーター乗降口床からエスカレーター本体下部までの厚さ寸法を薄くしたエスカレーター装置を提供するものである。
背景技術
エスカレーター装置の基本構成は、多数の踏段を該踏段の前輪軸を介してチェーンに連結して移動させるものであり、これによって、踏段上の乗客を輸送する。このエスカレーター装置の構成において、エスカレーター乗降口床からエスカレーター本体下部までの厚さ寸法は、エスカレーター両端での踏段の回転直径によって決まる。
特開昭58−207207号公報には、踏段の前輪軸とチェーンとの連結部をチェーンの進行方向中心線からずらして、チェーンの破断強度を向上させることが記載されている。
発明の開示
本発明の目的は、厚さ寸法を小さくしたエスカレーター装置を提供することにある。
多数の踏段を連結したチェーンは、駆動スプロケットと従動スプロケットに巻きかけられている。このチェーンは、多数のチェーンリンクからなり、これらのチェーンリンクは、リンクピンで連結されている。
踏段とチェーンの連結は、踏段の前輪軸がチェーンと連結した構成となっており、一般に、前後に隣接する踏段の前輪軸間でのチェーンピッチ(チェーンリンク)数は、偶数とされている。なぜならば、チェーンは異なる構造のチェーンリンクが交互に外側,内側,外側の順で連結されており(第4図参照)、同一構造のチェーンリンクに前輪軸を連結させたいためである。
このために、前輪軸間のチェーンピッチ数は、例えば、4,6,8,10,12等の偶数ピッチが考えられる。
しかし、前輪軸間が4ピッチのチェーンでは、1ピッチ当たりの間隔(チェーンリンク)が大きくなり、反転部にてスムーズな移動ができない。また、10,12ピッチでは、1ピッチ当たりの間隔(チェーンリンク)が短くなり、チェーンとスプロケットの歯との噛み合い強度が弱くなってしまう。
従って、チェーンは、前輪軸間のチェーンピッチ数が6ピッチまたは8ピッチであることが望ましい。
後述の実施例では前輪軸間のチェーンピッチ数を、6ピッチとしている。
図示説明は省略するが、従来のチェーンは、チェーンの移動軌跡と同一軌跡上に踏段の前輪軸との連結部が存在するために、従来の駆動スプロケットには、この連結部と出会うスプロケットの歯には該連結部の前輪軸との干渉を避けるように歯に凹みを持つ特殊な歯(以下、特殊歯と呼ぶ)が必要であった。前輪軸に連結するチェーンリンクを前記特殊歯に対応づけて噛み合わせるためには、この特殊歯は、前輪軸間のチェーンピッチ数に合わせて、6歯に1歯、または8歯毎に1歯設けなければならない。
従って、駆動スプロケットの歯数は、前輪軸間のチェーンピッチ数の倍数で決まるのであり、前述したように6ピッチのときには12,18,24,30歯、8ピッチのときには16,24,32,40歯の歯数となる。
駆動スプロケットの歯数が24歯以上のときは、駆動スプロケットの直径が大きくなり、従来のエスカレーター装置の駆動スプロケットの直径よりは小さいものの、まだまだエスカレーターの厚さ寸法は大きい。
また、6ピッチで12歯または8ピッチで16歯の駆動スプロケットにすると、駆動スプロケットの直径があまりにも極端に小さくなるために、隣接する踏段どうしの干渉が大きくなり、この干渉を無くして踏段を反転させうる可能性は見出せない。
次に、前輪軸間が6ピッチのチェーンと歯数18歯の駆動スプロケットの組合せについて検討すると、やはり、隣接する踏段間に若干の干渉を生じてしまい、このままでは踏段が円滑に反転することができない。
しかし、前述のように、駆動スプロケットの歯数が前輪軸間のチェーンピッチ数の倍数で決まってしまうので、駆動スプロケットの大きさを自由に選択することができない。そのために、反転部で隣接する踏段間に干渉が生じない様に、24歯の大きな駆動スプロケットを用意せざるを得ない。
このようなことは、従動スプロケットとチェーンの組み合わせにおいても言えることである。
そこで、本発明の一つの特徴では、無端状のチェーンに多数の踏段を連結して移動するエスカレーター装置において、チェーンがスプロケットと噛み合う区間で、踏段とチェーンとの連結部の移動軌跡をスプロケットの歯の外周部の移動軌跡よりも外側に位置するように構成した。
このように構成することにより、スプロケットの歯数を、踏段とチェーンの連結部間のチェーンピッチ数の倍数とする必要がなくなる。このために、スプロケットの選択の自由度が増し、前輪軸のチェーンピッチ数が6または8であっても19〜23歯のスプロケットを選択して使用することができる。つまり、反転部で隣接する踏段間に干渉を生じさせないで、従来のスプロケットより小さいスプロケットを選択することができ、従来よりも前述したエスカレーターの厚さ寸法を小さくすることができる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の一実施例を図を用いて説明する。
まず、本発明のエスカレーター装置において一般のエスカレーター装置と共通する構成について第1図ないし第5図を用いて説明する。
エスカレーター装置1は、多数の踏段2を無端状に連結して移動させ、上階床31と下階床32との間で乗客を輸送している。この乗客の安全のために、踏段2と同期して移動するハンドレール4と、このハンドレール4を支持する欄干10を備えている。この踏段2とハンドレール4及び欄干10等は主枠5に支持され、この主枠5の両端部は建家側の上階床31及び下階床32に固定されている。エスカレーター装置1には、それぞれ乗客が乗降する上階平坦部11,下階平坦部12と、これらの間を連絡して輸送する傾斜部13がある。この上階平坦部11の上階機械室6には駆動機61が設けられ、駆動スプロケット62を駆動している。駆動機61は、モータ611,スプロケット612,モータ611の出力軸613,この出力軸613に設けられた歯車(図示せず)、モータ611の出力軸613と平行に設けられたスプロケット612の軸614,この軸に設けられた歯車(図示せず)を備え、出力軸613に設けられた歯車と軸614に設けられた歯車は互いに噛み合って減速伝達機構を構成する。下階平坦部12の下階機械室7には従動スプロケット71が設置され、これら上下の駆動スプロケット62と従動スプロケット71の間には無端状のチェーン8が巻きかけられ、エスカレーター両端部で方向転換するように回動する。このチェーン8には、多数の踏段2が連結されている。
これらの踏段2は、第5図に示すように、踏板21とライザ22及び前輪23と後輪24を備えている。ここで、踏段2の踏板21の進行方向の長さ寸法を踏板21の長さLs,後輪24の踏み面からライザ22の頂部までの寸法を踏段2の最大厚みhs,踏板21から後輪24までの高さ方向寸法を踏段2の高さhhと定義する。
踏段2の前輪23は、その軸によってチェーン8と繋がっており、チェーン8の走行に伴い、前輪23も走行するようになっている。
第2図は、第1図における傾斜部13での断面図であり、(a)と(b)はそれぞれ異なる実施例を示している。第3図は、第1図における上階平坦部11での断面図であり、(a)と(b)はそれぞれ異なる実施例を示している。第4図は、第3図のIV−IV線に沿う上階平坦部を上部から見た図である。
第2図の(a)と(b),第3図の(a)と(b)は、それぞれ異なる実施例を示しているが、一般のエスカレーター装置と共通の部分は同じであるので、第2図(a),第3図(a)を中心に説明する。
第2図,第3図に示すように、踏段2は、幅方向の両側に張出した前輪軸231に回転自在に軸支された一対の前輪23と、これら前輪23よりも狭い間隔で後輪軸241に回転自在に軸支された一対の後輪24を備えている。
前輪23は、後輪24に対して外側(第2図,第3図の左右両端側)に位置し、踏段2の往路(上側)において、前輪23は後輪24よりも上側に配置されている。前輪軸231はチェーン8に連結され、チェーン8の移動により踏段2を移動させる。
第4図に示すように、前輪23は後輪24に対して外側に配置され、前輪案内レール91上を転動している。また、後輪24はチェーン8よりも内側に配置され後輪案内レール92上を転動している。
上記構成のほかに、踏段2の進行方向の両側に沿って一対の欄干10が立設されている。この欄干10は、第2図に示すように、欄干パネル111と、この欄干パネル111の周縁に設けられた手摺フレーム112と、前記欄干パネル111の基部を被う内デッキカバー113及び外デッキカバー114と、前記内デッキカバー113の下方に設けたスカートガード115とで構成されている。この欄干10の周縁、すなわち前記手摺フレーム112は、前記踏段2と同期して移動するハンドレール4を案内している。そして、主枠5の外表面は、安全性や意匠性のために化粧板などの外装板16によって被われている。
ここで、第1図に示すエスカレーター装置における厚さ寸法Hは、エスカレーター両端部における踏段2の移動直径で決まる。即ち、このエスカレーター装置における厚さ寸法Hは、駆動スプロケット62の直径と、これを周回して反転する踏段2の外周の移動軌跡及びその上下に確保した安全距離とを加算したものである。
以下にエスカレーター装置における厚さ寸法Hを小さくする本発明の一実施例を説明する。
第6図は、エスカレーター装置1の反転部14(第1図参照)におけるチェーン8と踏段2の概略構造を示すものであり、反転部14でのチェーン8の移動(回動)軌跡8aと踏段前輪23の移動(回動)軌跡23aを説明する図である。第7図は、この実施例におけるチェーン8を示すものであり、(a)は側面図、(b)は斜視図である。
図において、駆動スプロケット62に巻きかけられたチェーン8は、多数のチェーンリンク81からなり、これらチェーンリンク81には、それぞれ2つのピン穴82,83と、隣接するチェーンリンク81を連結するようにピン穴間に挿入されるリンクピン84を備えている。従って、2つのピン穴82,83の間隔がチェーン1ピッチの長さPである。このピッチの長さPは、隣接する踏段2の前輪軸間距離L11を前輪軸間のピッチ数6で割った長さとなる。
本実施例では、チェーン8と踏段2の前輪軸231との連結部の移動軌跡を駆動スプロケット62の歯の外周部より外側に通すことによって、駆動スプロケット62に前記特殊歯を設けないで済むようにした。そのため、駆動スプロケット62の大きさを自由に選択でき、エスカレーター装置の厚さ寸法を小さくすることができる。具体的には、チェーンピッチ数が6であれば、歯数が6の倍数以外である19〜23の駆動スプロケット62を採用することができ、エスカレーター装置の厚さ寸法を小さくすることができる。この構成は、従動スプロケット71とチェーン8についても同様である。
以下、その構成について説明する。
構造上の改良点を述べると、第6図および第7図に示すように、踏段2の前輪軸231を連結するチェーン8のリンクは、頂部がチェーン8の移動(回動)軌跡8aの外側に向いて凸状の三角形状の特定リンク85とした。即ち、チェーン8のリンク81のうち6個に1個は三角形状の特定リンク85とする。三角形状の特定リンク85にも、それぞれ2つのピン穴86,87を設け、これら2つのピン穴86,87に対して三角形の頂点をなす位置にもう一つのピン穴88を設ける。この付加したピン穴88は、踏段2の前輪軸231(第2図(a),第3図(a)または第4図参照)を貫通させることにより該前輪軸231をチェーン8に連結する穴として使用する。即ち、2つのリンクピン84の外側に踏段2の前輪軸231との連結部C1を構成している。この実施例では、チェーン8の内側のリンクに特定リンク85を配置したが、外側のリンクに配置しても良い。
この連結部C1は、反転部14において、駆動スプロケット62の歯の外周部と接触しないように、ΔR1だけ上方に構成する。つまり、踏段2の前輪23の移動軌跡23aは、チェーン8の三角形状の特定リンク85によって該チェーン8の移動軌跡8aよりもΔR1だけ持ち上げられ、前輪23の移動軌跡23aは、駆動スプロケット62の歯の外周部の軌跡より外側となる。
踏段2の前輪23及び後輪24は、チェーン8の移動に伴ない夫々前輪案内レール91及び後輪案内レール92上を転動する。
このように、本実施例では、チェーン8と駆動スプロケット62が噛み合う区間で、チェーン8と踏段2の前輪軸231との連結部C1は、駆動スプロケット62の歯の外周部の軌跡よりも外側に位置するように構成されている。言い換えれば、チェーン8と踏段2の前輪軸231との連結部C1は、チェーン8の外端よりも外側に位置するように構成されている。チェーン8と踏段2の前輪軸231との連結部C1を駆動スプロケット62の歯の外周部の移動(回転)軌跡よりも外側に位置させる区間は、前述のチェーン8と駆動スプロケット62が噛み合う区間でなくても良く、駆動スプロケット62の端部方向半円区間又は駆動スプロケット62の中心より端部方向であっても良い。
このように、前記連結部C1を外側に位置させたことにより、チェーン8と踏段2の連結部C1は、駆動スプロケット62の歯との干渉を避けることができ、その結果、駆動スプロケット62に前述した特殊歯を設ける必要がなくなり、駆動スプロケット62の歯を実質的に同一形状とすることができる。実質的に同一形状とは、形は変わっても前輪軸231への関与に関する限り同一の形状のことをいい、言い換えれば、前輪軸231と干渉しないように加工された特別な歯を持たないことをいう。
なお、チェーン8と連結する踏段2の前輪軸231を、少なくともチェーン8の幅Wc(第4図参照)の範囲内において、駆動スプロケット62の歯の外周部の回転軌跡よりも外側に位置するように屈曲させた構成にしても、駆動スプロケット62の歯との干渉を避けることができ、駆動スプロケット62に特殊歯を設けなくても良くなる。
上述の構成とすることにより、前輪軸231間におけるチェーン8のピッチがNピッチの場合、駆動スプロケット62の歯数をAN+B(A,B:自然数、1≦B≦N)とすることができる。従って、駆動スプロケット62の歯数は、必ずしも前輪軸231間のチェーンピッチ数の倍数で決める必要はなく、エスカレーター装置の所望の厚さ寸法Hを満たす24歯未満の範囲であれば、自由に決めることができる。つまり、本実施例の構成により、19歯〜23歯の駆動スプロケット62を選択することが可能になるのである。このように、駆動スプロケット62の歯数をチェーンピッチ数の倍数としないので、チェーン8と駆動スプロケット62はずれながら噛み合う。つまり、本実施例では、駆動スプロケット62の歯数は21歯であるので、駆動スプロケット62が一周するごとに、3歯(21歯−6ピッチ×3)ずつずれながら、チェーン8と駆動スプロケット62が噛み合うことになる。
本実施例によれば、駆動スプロケット62の歯数に応じて該駆動スプロケット62の直径を小さくすることができ、エスカレーター装置の厚さ寸法を小さくすることができる。
また、本実施例では、踏段2の前輪軸231の移動軌跡23aがチェーン8の移動軌跡8aより外側にあるように構成されている。このような構成にしたことにより、従来よりも踏段間の干渉を少なくすることができる。以下、その理由を述べる。
第6図に示すように、チェーン8が駆動スプロケット62の直径Rを周回して円弧を描くために、水平部15での6ピッチ間の直線距離L21は、反転部14での6ピッチ間の直線距離L22に短縮する。このために、チェーン8のリンク81に踏段2の前輪軸231を直接連結させた場合には、チェーン8の移動軌跡8aが円弧を描くことによって、隣接する踏段2の前輪軸231間の直線距離も同様に短くなる。水平部15では、隣接する踏板21は、人を運ぶ安全上、最小の隙間を持って移動している。従って、反転部14において、この隣接する踏板21の最小の隙間が短縮すると、隣接する踏段2どうが干渉して機構的に成り立たなくなる。
隣接する踏段2どうしの干渉を避けるために、本実施例においては、前述した直線距離の短縮を次のようにして軽減している。
第6図に示すように、踏段2の前輪23の移動軌跡23aは、チェーン8の三角形状の特定リンク85によりチェーン8の移動軌跡8aよりもΔR1だけ持ち上がっている。水平部15では、隣接する踏段2の前輪軸間距離L11とチェーン8の隣接する2つの特定リンク間距離L21は共に同一距離である。
しかし、反転部14では、隣接する2つの踏段2の前輪軸間距離L12は、チェーン8の特定リンク間距離L22と比べ、半径がΔR1だけ大きくなった分の円周延長分ΔLだけ長くなり、L12=L11+ΔLとなる。その結果、隣接する踏段2間の干渉はなくすることができる。
従って、反転部14において、隣接する踏段2間で干渉を生じることはなく、同一の踏段2を用いたとしても従来より小さい駆動スプロケット62を用いることができ、エスカレーター装置の厚さ寸法H1を小さくすることができる
このようなことは、従動スプロケット71に対するチェーン8の噛み合いおよび踏段2の干渉についても同様である。
次に、第8図および第9図を参照して本発明の他の実施例を説明する。
第7図はエスカレーター装置の反転部14でのチェーン8と踏段2の概略構造図及び反転部14でのチェーン8の移動軌跡8aと前輪23の移動軌跡23aを説明する図である。第9図は、この実施例におけるチェーン8を示すものであり、(a)は側面図、(b)は斜視図である。
図において、駆動スプロケット62に巻きかけられたチェーン8のチェーンリンク81,ピン穴82,83及びリンクピン84の構成は、前述した実施例と同様である。本実施例では、踏段2の前輪軸231が連結されるチェーン8のリンクを、前述した実施例とは異なるピン穴を持つ三角形状の特定リンク89としている。この三角形状の特定リンク89には、それぞれ2つのピン穴891,892が設けられる点は前述した実施例と同じであるが、この特定リンク89の中心部にはエスカレーター装置の進行方向に対して垂直方向に長いピン穴893(以下、長穴と呼ぶ)を設け、この付加した長穴893に踏段2の前輪軸231を貫通させることにより該前輪軸231をチェーン8に連結する。長穴893の頂部8931は、チェーン8と駆動スプロケット62が噛み合う区間で、駆動スプロケット62の歯の外周部の回転軌跡よりも外側に位置するように、外側に長く構成している。この長穴893は、水平部15と反転部14において、長穴893と踏段2の前輪軸231の係合位置を変位可能とするためのものである。この実施例では、チェーン8の内側のリンクに特定リンク89を配置したが、外側のリンクに配置しても良い。
長穴893と前輪軸231との係合位置の変位は、次に述べるように、踏段2の前輪23が前輪案内レール91によって案内されて移動する軌跡によって決まる。
以下、前輪23の移動軌跡23aとチェーン8の移動軌跡8aの詳細について説明する。
本実施例では、前輪23を案内する前輪案内レール91は、踏段2の前輪軸231の移動軌跡23aが第6図の実施例における移動軌跡と同一の軌跡を描くように配置している。
水平部15では、前輪23は、チェーン8の移動軌跡8aと同一直線上の移動軌跡で前輪案内レール91上を転動する。このとき、第2図(b)に示すように、踏段2の前輪軸231は前記長穴893の最下部に連結している。しかしながら、反転部14に至ると、前輪23の移動軌跡23aは、前輪案内レール91の案内によって、チェーン8の移動軌跡8aと異なる軌跡を描き始める。このとき、踏段2の前輪軸231は、前記長穴893の外側方向へ次第に移動する。そして、チェーン8と踏段2の前輪軸231との連結部C2は、駆動スプロケット62と噛み合う区間では、駆動スプロケット62の歯の外端よりも外側に移動する。第3図(b)にも示すように、前輪軸231はチェーン8よりも外側に位置している。
そして、反転部14の最外端では、踏段2の前輪軸231は前記長穴893の頂部3931(この位置で長穴893は横向きとなる)に連結し、以後、徐々に元にもどる。
従って、チェーン8と踏段2の連結部C2は、駆動スプロケット62の歯との干渉を避けることが可能となり、前述した特殊歯を持つ駆動スプロケットを採用する必要なくなり、任意の歯数の駆動スプロケット62を用いることができるようになり、エスカレーター装置の所望の厚さ寸法Hを満たすことができるようになる。
また、反転部14では、前輪23の移動軌跡23aをチェーン8の移動軌跡8aよりもエスカレーター装置の端部方向へずらしているので、隣接する踏段2間で干渉を生じることもなく、従来装置よりも小さい駆動スプロケット62を用いることができ、エスカレーター装置の厚さ寸法H2を小さくすることができる。
さらに、本実施例では、チェーン8の往復路間での間隔を反転部14よりも水平部15で広げている。その理由を以下に説明する。
第8図に示すように、反転部14では駆動スプロケット62の直径Rがそのままチェーン8の移動直径となり、一方、水平部15ではチェーン8の往復路間の間隔をR+2ΔR2に広げている。これは、第8図に示すように、エスカレーター装置の厚さ寸法H2は、反転部14で決まっており、水平部15では上下に余裕があるからである。即ち、エスカレーター装置の厚さ寸法H2は、後輪24の移動直径rと、反転部14での踏段2の最大厚みhs及び上下の安全距離h21,h22で決まっており(H2=r+2hs+h21+h22)、水平部15には反転部14に比べて、上下にそれぞれ余裕がある。
従って、チェーン8の往復路間の間隔を上下に広げて、水平部15でチェーン8の往復路間にできるスペースを有効に使えるようにしている。しかし、このスペースを広げることは必須ではなく、また、逆に狭めることもできる。
第10図は、第8図に示した実施例における前輪案内レール91と後輪案内レール92の構成図であり、前輪23の移動軌跡23aの中心23bを後輪24の移動軌跡24aの中心24bよりも、エスカレーター装置の外端部方向へDだけずらしている。
本実施例では、第10図(c)に示すように、水平部15での前輪案内レール91と後輪案内レール92との間隔S1は、エスカレーター装置の移動方向に対して垂直な間隔である。反転部14での前輪案内レール91と後輪案内レール92との水平方向の間隔S2は、前記エスカレーター装置の移動方向に対して垂直な間隔S1より大きくしている。これは、踏段2が直前の踏段2と干渉しないように、第10図(a)に示すように、反転部14において前輪23の移動軌跡23aの中心23bを後輪24の移動軌跡24aの中心24bよりDだけエスカレーター装置の外端部方向へずれるように前輪案内レール91で案内していることによる。
また、前輪23の移動軌跡23aがチェーン8の移動軌跡8aよりエスカレーター装置の外端部方向へずれていれば、前輪23の移動軌跡23aは半円径状である必要はなく楕円状あるいは2つの直径の異なる円弧(ダブルカーブ)の組合せでもよい。
次に、エスカレーター装置としての寸法関係を説明する。
従来のエスカレーター装置における各寸法の一例を説明すると、エスカレーター乗降口床からエスカレーター本体下部までの厚さ寸法は1000mm、踏段2の踏板21の長さは408mm、踏段2の最大厚みは360mm、踏段2の高さは335mm、後輪24の移動軌跡の直径は264mm、上下の安全距離はそれぞれ20mm程度である。また、駆動スプロケットの直径は654.36mm、歯数は30歯であり、隣接する踏段2間のチェーン8のピッチ数は6ピッチであった。
本実施例における踏段2の寸法を第5図を用いて説明する。踏板21の長さLsは408.5mm、踏段2の最大厚みhsは278mm、踏段2の高さhhは245.5mmである。駆動スプロケット62の直径RはRは429.91mmとなる。
ここで、エスカレーター装置の厚さ寸法Hは、第6図に示すように、後輪24の移動軌跡の直径r及びエスカレーター往復路での踏段2の最大厚みhsと上下の安全距離h11,h12より決まるので、エスカレーター装置の厚さ寸法H1は、H1=r+2hs+(h11+h12)となる。具体的にいうと、後輪24の移動直径rはr=124mm、踏段2の最大厚みhsはhs=278mm、上下の安全距離h11,h12はそれぞれ25.5mm,18mmで(h11+h12)=43.5mmであるので、これらを計算すると、H1=124+(2×278)+43.5=723.5mmとなる。この寸法H1=723.5mmは、踏段2の最大厚みhsが復路においても往路と同じエスカレーター装置の厚みH1を関係するものとして計算している。しかし、実際には反転部14の下側では、踏段2の最大厚みhsよりも若干小さい寸法がエスカレーター装置の厚みH1と関係するのである。従って、エスカレーター装置の厚さ寸法Hは、723.5mmより薄く設定することも可能である。
以上の構成において、第6図,第8図にそれぞれ示す実施例のように、反転部14には合計2枚の踏段2が存在するのみである。エスカレーター装置の厚さ寸法H1またはH2は、反転部14に2つの踏段2がさしかかった2つのポイントa,b間の距離に若干の安全距離を加えた寸法で決まっている。従って、このエスカレーター装置の厚さ寸法Hは、踏板21の長さLsの2枚分の長さを越えることはなく、この実施例では、817mm未満である。すなわち、エスカレーター乗降口床からエスカレーター本体下部までの厚さ寸法を前記踏段2の高さ方向の寸法の2倍以上で、かつ前記踏板21の進行方向の長さの2倍以内とするこができる。
以上は、通常の利用状態におけるエスカレーター装置であるが、前述したエスカレーター装置1は、第1図に示すように、車椅子利用者も利用できるように車椅子運搬機能が付加されている。エスカレーター装置1は、この車椅子運搬機能を実現するために、踏段2の列の中に、例えば3つの隣接する特定踏段群100を備えている。なお、特定踏段群100は、3つに限定されるものではなく、設置場所や搭載車椅子の形式により2つあるいは4つ等種々な組合せで構成することが可能である。
この特定踏段群100は、通常の運転時は、他の踏段2と外観上は同じ形状で運転される。この特定踏段群100のうち2つの階段102,103は、踏板102F,103Fが昇降できるように構成されており、車椅子運搬指令があると、踏板102F,103Fを上段踏段101の踏板と同じ高さに維持して車椅子搭載面を形成するように構成されている。
このように、通常運転時の中段踏段102,下段踏段103が、車椅子搬送指令があると上段踏段101と連携して車椅子搭載面を形成し、車椅子運搬終了後には通常の踏段2と同じ形状に復帰するために、上階平坦部11と下階平坦部12内の踏段転換部近傍の固定部に夫々車椅子搭載面の形成・解除機構たる係合装置129A,129Bが設けられている。
上昇(下降)運転時に、この係合装置129A(129B)は、例えば車椅子搬送指令があると、乗り口部近傍に停止し、あるいは乗り口部近傍を低速で移動している特定踏段群100と係合して、特定踏段群100の駆動機構を作動させて車椅子搭載面を形成させる。一方、形成された車椅子搭載面が降り口部に接近すると、特定踏段群100に係合装置129B(129A)が係合して特定踏段群100の駆動機構を作動させ、車椅子搭載面を解除する。
以下、車椅子搭載面の形成・解除に関する基本構成及び動作について第11図〜第16図を用いて詳説する。
前記中段踏段102と下段踏段103は、それぞれ、踏板102F,103Fを踏段枠102W,103Wに対して上下方向及び踏板奥行方向に移動可能に支持している。また、上段踏段101と中段踏段102には、それぞれ、下段側の踏段の踏板102F,103Fを連結する車椅子搭載面の形成及び解除を行う連結手段118,119(第11図)が設けられ、更に下段踏段103には踏板103Fの下段側から出没する車止め120(第11図)が設けられている。
このように、可動部品である連結手段118,119や車止め120を駆動するために、各踏段101〜102にはスプロケット121〜123及び121R〜123R(第11図)が軸支されており、これらのスプロケットの一部を踏段枠101W,102W,103Wの下方にそれぞれ突出させている。これらのスプロケット121と121R,122と122R,123と123Rは、それぞれ同軸線上に歯車が設けられ、この歯車と噛み合う他の歯車や更に別な歯車により動力伝達機構124〜126(第11図)を構成している。このような動力伝達機構124〜126の最終段の回転力によって前記連結手段118,119や車止め120を進退するようにしている。
また、固定側である枠体の上階,下階平坦部11,12内で、踏段2,101〜103の往路と復路の間となる位置には、車椅子搬送運転時に噛み合って前記スプロケット121〜123,121R〜123Rと噛み合う高さに係合装置129A,129Bを支持している。この係合装置129A,129Bは、通常の運転時にはスプロケット121〜123,121R〜123Rの通過位置を避けた非係合位置に変位し、車椅子搬送時にはこれらスプロケット121〜123,121R〜123Rの通過位置に対向する係合位置に水平方向、即ち、踏段の踏板の踏面に沿う方向に変位する。
ラック127あるいは128を含み、その駆動手段を含む係合装置129A,129Bは、同じ構成をしているので、ラック128を含む係合装置129Aを一例として説明する。
まず、ラック128を各スプロケットが通過する係合位置と非係合位置に変位させるために、固定側である主枠5に基台130を水平に固定する。この基台130は、主枠5の横桁そのものを兼ねるように形成してもよく、横桁の上に乗せて形成しても良い。ここに示す基台130は、主枠5の横桁そのものを兼ねるように形成されている。この基台130にラック128を踏段2の幅方向にのみ水平に変位するように台車131を案内させ、この台車131に前記ラック128をスプロケット通過方向と平行になるように固定している。
また、前記基台130には、前記台車131と水平方向に隣接する駆動手段132が固定されている。この駆動手段132は、本実施例では、前記台車131に螺合されたねじ棒133と、このねじ棒133の他端に減速機構134を介して連結された駆動電動機135とで構成されている。
ここで、係合装置129Aの高さ寸法Htは、第12図に示すように、往路側の各踏段2と復路側の各踏段2の上下方向の間隔Hu内にあり、各踏段2の幅寸法Wsの範囲内に設置されている。
尚、駆動手段132として、ねじ棒133,減速機構134,駆動電動機135の代わりに、油圧ジャッキや電磁プランジャ等のような他の形態の駆動手段を使用しても差し支えない。
次に、上記構成の車椅子対応エスカレーター装置1の上昇運転における動作を説明する。
車椅子運搬指令があると、駆動手段132の駆動電動機135が駆動されてねじ棒133を回転させ、台車131を特定踏段群100のスプロケット121〜123の通過位置側へ移動させ、ラック128をスプロケット121〜123の通過位置に対応させる。そして、ラック128がスプロケット121〜123の通過位置に位置したことが検出されると、車椅子搬送モードによる運転が開始される。
車椅子搬送モードによる運転が開始されて、各踏段2が移動すると、特定踏段群100の下方に突出しているスプロケット121〜123は、ラック128との相対移動によって次々に噛み合い、この相対移動によって発生した力によって回転し、動力伝達機構124〜126を介して連結手段118,119や車止め120を駆動する。これらスプロケット121〜123の駆動により、第15図および第16図に示すように、連結手段118,119は、隣接する下段側の踏段2の踏板の下側に突出して上段踏段101と中段踏段102の踏板101F−102F間及び中段踏段102と下段踏段103の踏板102F−103Fを連結し、結果的に3つの踏板101F−102F−103Fによる水平な車椅子搭載面を形成する。また、上記スプロケット123の駆動により、車止め120は、下段踏段103の踏板103Fのライザ103R側端部から上方に突出し、運転中の車椅子142の転落事故を防止する。
特定踏段群100が車椅子142を搭載して傾斜部13に移動してくると、第16図に示すように、通常の踏段2においては隣接する上下段の踏段2との間に段差を生じて階段状になるが、上段踏段101,中段踏段102,下段踏段103は、それぞれ踏板101F,102F,103Fが連結され、しかも中段踏段102と下段踏段103の踏板102F,103Fは、踏段枠102W,103Wに対して上下方向及び踏板奥行方向に移動可能に支持されているので、踏段枠102W,103Wから上方に持ち上げられて水平な車椅子搭載面を保持する。
特定踏段群100が進行して上階平坦部11に移動してくると、上昇していた踏板102F,103Fは、踏段枠102W,103Wの定位置に戻る。特定踏段群100が上階平坦部11を進むと、上階平坦部11内の踏段2,101〜103の往路と復路間の空間に設置された係合装置129Bのラック127が、踏段101〜103のスプロケット121R〜123Rの通過位置上に既に待機していて、特定踏段群100のスプロケット121R〜123Rと係合する。この係合と相対移動によって発生する力により、スプロケット121R〜123Rが回転し、動力伝達機構124〜126Rを介して連結手段118,119や車止め120逆方向に駆動る。この逆方向の駆動により、連結手段118,119は隣接踏板の下側から引き抜かれて元の位置に戻るので、各踏板101F,102F,103Fの連結が解かれ、また、車止め120は、突出していた踏板103F表面から後退して元の位置に戻るので、各踏段101,102,103は通常踏段2の外観と同じになる(第13図)。
車椅子利用者又は係員は、特定踏段群100が進んで上階平坦部11の上部乗降床108に接近してきたならば、車椅子142のブレーキを解除することにより上部乗降床108に乗り上げて上階側に降りることができる。この車椅子142の降り動作中に、車椅子対応エスカレーター装置1は運転を一旦停止させてもよく、また停止させずにそのまま運転を続けてもよい。
特定踏段群100が上階平坦部11の上部乗降床108を通過(第13図)したならば、車椅子搬送モードの運転を解除して通常の運転モードに戻る。
また、逆に、車椅子142を下降運転中のエスカレーター装置1で上階から下階へ搬送する場合には、上階平坦部11側の係合装置129Bがラック127を非係合位置からスプロケット121R〜123Rの通過位置に変位させる。この状態で、特定踏段群100の先端となる下段踏段103のスプロケット123Rがラック127の位置を通過すると該ラック127と噛み合って駆動される。このスプロケット123Rは、ラック127との相対移動方向が上昇運転時とは逆となるので、上昇運転時には車止め120を後退させていた動作が、こんどは車止め120を突出する動作となる。
特定踏段群100が車止め120を突出した状態で上部乗降床108に連なるように停止させる。停止したなら車椅子142を乗り込ませる。車椅子142は、既に車止め120が突出しているので、安全に車椅子搭載面の先端まで乗り込むことができる。
車椅子142の乗り込みが完了したならば、特定踏段群100の移動を再開させると、中段踏段102,上段踏段101のスプロケット122R,121Rが順次にラック127と噛み合って連結手段119,118を駆動し、3つの踏板101F,102F,103Fを連結して水平状態に保持する。
そして、特定踏段群100が下部乗降床109側に接近すると、スプロケット121〜123と噛み合う位置に変位されているラック128に、最初に下段踏段103のスプロケット123が噛み合って突出させていた車止め120を後退させる。その後、次々とスプロケット122,121がラック128と噛み合って連結手段119,118を駆動して3つの踏板101F,102F,103Fの連結を解く(第14図)。従って、車椅子142はそのまま進行方向に移動して下部乗降床109に移動すれば、下階に降りることができる。
なお、上述の実施例において、車椅子搭載面は、複数の特殊踏段を連結して構成していたが、これに限定しなくてよく、単一の特殊踏段が車椅子搭載面を形成する構成としても良い。
このような駆動機構を設ける場合でも、本実施例では、駆動スプロケット62や従動スプロケット71の大きさを自由に選択できるので、前述の係合装置129A,129Bを設けるに足るスペースを確保するようにすることにより、車椅子対応エスカレーター装置1においても、厚さ寸法の小さいエスカレーター装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明によるエスカレーター装置の全体構成をその一部を切り欠いて示す側面図である。
第2図は、第1図のII−II線に沿う傾斜部の断面図である。
第3図は、第1図のIII−III線に沿う上階平坦部の断面図である。
第4図は、第3図のIV−IV線に沿う上階平坦部を上部から見た平面図である。
第5図は、踏段の構成を示す図である。
第6図は、本発明の一実施例によるエスカレーター装置の上階平坦部の拡大図である。
第7図は、本発明の一実施例によるエスカレーター装置におけるチェーンの側面図および斜視図である。
第8図は、本発明の他の実施例によるエスカレーター装置の上階平坦部の拡大図である。
第9図は、図8に示したエスカレーター装置におけるチェーンの側面図および斜視図である。
第10図は、反転部における前後輪の案内レールの構成図である。
第11図は、車椅子対応エスカレーター装置のラック機構の設置状態を示す概略平面図である。
第12図は、第11図のX矢印方向から見た正面図である。
第13図は、車椅子対応エスカレーター装置の上階平坦部内を示す概略拡大側面図である。
第14図は、車椅子対応エスカレーター装置の下階平坦部内を示す概略拡大側面図である。
第15図は、車椅子を搭載して移動中の踏段を示す一部破断平面図である。
第16図は、車椅子を搭載して移動中の踏段を示す一部破断側面図である。

Claims (18)

  1. 両端部でスプロケットと噛み合い前記両端部で移動方向を転換するように構成したチェーンと、前記両端部で移動方向が反転するように前記チェーンに連結した多数の踏段と、前記スプロケットの一方を駆動する駆動手段とを備えたエスカレーター装置において、前記踏段と前記チェーンとの連結部は、この連結部の移動軌跡が前記チェーンが前記スプロケットと噛み合う区間では前記スプロケットの歯の外周部の回転軌跡よりも外側に位置するように構成すると共に前記チェーンと前記スプロケットの噛み合いをずらしながら前記チェーンを駆動するように構成したことを特徴とするエスカレーター装置。
  2. 両端部でスプロケットと噛み合い該両端部で移動方向を転換するように構成したチェーンと、前記両端部で移動方向が反転するように前記チェーンに連結した多数の踏段と、前記スプロケットの一方を駆動する駆動手段とを備えたエスカレーター装置において、前記スプロケットのすべての歯を実質同一の形状に構成すると共に前記チェーンと前記スプロケットの噛み合いをずらしながら前記チェーンを駆動するように構成したことを特徴とするエスカレーター装置。
  3. 両端部でスプロケットと噛み合い該両端部で移動方向を転換するように構成したチェーンと、前記両端部で移動方向が反転するように前記チェーンに連結した多数の踏段と、前記スプロケットの一方を駆動する駆動手段とを備えたエスカレーター装置において、前記スプロケットは、前記チェーンと前記踏段の連結部との干渉を避ける形状の歯を持たない構成にすると共に前記チェーンと前記スプロケットの噛み合いをずらしながら前記チェーンを駆動するように構成したことを特徴とするエスカレーター装置。
  4. 両端部でスプロケットと噛み合い該両端部で移動方向を転換するように構成したチェーンと、前記両端部で移動方向が反転するように前記チェーンに連結した多数の踏段と、前記スプロケットの一方を駆動する駆動手段とを備えたエスカレーター装置において、前記チェーンと前記スプロケットの噛み合いをずらしながら前記チェーンを駆動するように構成したことを特徴とするエスカレーター装置。
  5. 両端部でスプロケットと噛み合い該両端部で方向転換するように構成されたチェーンと、前記両端部で進行方向が反転するように前記チェーンに連結された多数の踏段と、これら踏段群を駆動する駆動手段とを備えたエスカレーター装置において、前記スプロケットが1回転する毎に、前記チェーンと前記踏段の連結部とスプロケットの歯の相対位置は、1回転前の前記連結部とスプロケットの歯の相対位置と異なるように構成したことを特徴とするエスカレーター装置。
  6. 両端部でスプロケットと噛み合い該両端部で方向転換するように構成したチェーンと、前記両端部で進行方向が反転するように前記チェーンに連結した多数の踏段と、前記スプロケットの一方をを駆動する駆動手段とを備えたエスカレーター装置において、前記チェーンは、隣接する踏段の前記チェーンとの連結部間の間隔内に6つのチェーンリンクを備え、前記スプロケットは19個〜23個の歯を持つことを特徴とするエスカレーター装置。
  7. 上下階平坦部,傾斜部を有し、両端部でスプロケットと噛み合い該両端部で方向転換するように構成したチェーンと、少なくとも1つは車椅子搭載面を形成し、前記両端部で進行方向が反転するように前記チェーンに連結された多数の踏段と、前記スプロケットの一方を駆動する駆動手段と、前記上下平坦部の踏段の往復路間に設置され、前記車椅子搭載面を形成する踏段と係合して車椅子搭載面の形成・解除を行う係合装置を備えたエスカレーター装置において、前記チェーンが前記スプロケットと噛み合う区間では、前記踏段と前記チェーンとの連結部の移動軌跡を前記スプロケットの歯の外周部の回転軌跡よりも外側に位置するように構成すると共に前記チェーンと前記スプロケットの噛み合いをずらしながら前記チェーンを駆動するように構成したエスカレーター装置。
  8. 両端部でスプロケットと噛み合い該両端部で方向転換するように構成したチェーンと、前記両端部で進行方向が反転するように前記チェーンに連結された多数の踏段と、前記スプロケットの一方を駆動する駆動手段とを備えたエスカレーター装置において、前記チェーンが前記スプロケットと噛み合う区間では、前記踏段と前記チェーンとの連結部の移動軌跡を前記チェーンの外端の移動軌跡よりも外側に位置するように構成すると共に前記チェーンと前記スプロケットの噛み合いをずらしながら前記チェーンを駆動するように構成したことを特徴とするエスカレーター装置。
  9. 請求項1,2,3,4,5,6,7または8の1項において、
    前記両端部で前記チェーンが弧を描くことによって短縮しようとする前記隣接する2つの踏段の各連結部間の直線距離を伸ばす案内手段を前記両端部に設けたことを特徴とするエスカレーター装置。
  10. 請求項1,2,3,4,5,6,7または8の1項において、
    前記踏段は前輪と後輪を有し、前記踏段の前輪と後輪を少なくともエスカレーターの水平部と最端部に亘ってそれぞれ案内する手段を備え、前記前輪の案内手段と前記後輪の案内手段との間隔を水平部よりエスカレーター最端部で広くしたことを特徴とするエスカレーター装置。
  11. 請求項1,2,3,4,5,6または8の1項において、
    前記踏段は前輪と後輪を有し、前記踏段の前輪と後輪を少なくともエスカレーターの水平部と反転部に亘ってそれぞれ案内する手段を備え、前記前輪を案内する手段と前記後輪を案内する手段との間隔を水平部より前記反転部で広くしたことを特徴とするエスカレーター装置。
  12. 請求項1,2,3,4,5,6,7または8の1項において、
    前記踏段は前輪と後輪を有し、前記両端部における前記踏段の前輪の移動軌跡の中心を前記踏段の後輪の移動軌跡の中心よりエスカレーター端部方向へずらす手段を設けたことを特徴とするエスカレーター装置。
  13. 請求項1,2,3,4,5,6,7または8の1項において、
    前記両端部における前記踏段と前記チェーンとの連結部の移動軌跡を前記チェーンの移動軌跡よりエスカレーターの端部方向へずらす手段を設けたことを特徴とするエスカレーター装置。
  14. 請求項1,2,3,4,5,6,7または8の1項において、
    前記両端部における前記チェーンの移動軌跡が円弧状となるように前記チェーンを案内する手段を備え、前記両端部における前記踏段と前記チェーンとの連結部の移動軌跡が楕円状となるようにしたことを特徴とするエスカレーター装置。
  15. 請求項1,2,3,4,5,6,7または8の1項において、
    エスカレーター乗降口床からエスカレーター本体下部までの厚さ寸法を前記踏段の高さ方向寸法の2倍以上でかつ前記踏板の進行方向長さの2倍以内としたことを特徴とするエスカレーター装置。
  16. 両端部でスプロケットと噛み合い該両端部で方向転換するように設置され、多数のリンクを連結して構成されるチェーンと、踏板とライザ及び前輪と後輪を備え、前記両端部で進行方向が反転するように前記チェーンのリンクに連結された多数の踏段と、前記スプロケットの一方を駆動する駆動手段とを備えたエスカレーター装置において、前記踏段と前記踏段のリンクとの連結部は前記スプロケットと噛み合う区間で前記スプロケットの歯の外周の回転軌跡よりも外側に位置する構成とすると共に前記チェーンと前記スプロケットの噛み合いをずらしながら前記チェーンを駆動するように構成したことを特徴とするエスカレーター装置。
  17. 両端部でスプロケットと噛み合い該両端部で方向転換するように配置され、多数のリンクを連結して構成されるチェーンと、踏板とライザ及び前輪と後輪を備え、前記両端部で進行方向が反転するように前記チェーンのリンクに連結された多数の踏段と、前記スプロケットの一方を駆動する駆動手段とを備えたエスカレーター装置において、前記踏段が連結されたリンクに設けられ、前記チェーンが前記スプロケットと噛み合う区間で頂部が前記スプロケットの歯の外周の回転軌跡よりも外側に位置する長穴と、前記チェーンが前記スプロケットと噛み合う区間で前記チェーンと前記踏段のリンクとの連結部が前記長穴の頂部で連結されるように案内する手段を設けたことを特徴とするエスカレーター装置。
  18. 両端部でスプロケットと噛み合い該両端部で方向転換するように設置されたチェーンと、踏板とライザ及び前輪と後輪を備え、前記両端部で進行方向が反転するように前記チェーンに連結された多数の踏段と、前記スプロケットの一方を駆動する駆動手段とを備えたエスカレーター装置において、前記隣接する踏段の前記チェーンとの連結部間に存在するチェーンリンクのピッチ数をNとしたとき、前記スプロケットの歯数をAN+B(A,B:自然数,1≦B≦N−1)としたことを特徴とするエスカレーター装置。
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