JP3971662B2 - 構造体の衝突緩衝構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地震入力や横風などによって揺れることで互いに衝突するおそれのある2つの構造体を対象とし、当該2つ構造体間に介装される衝突緩衝装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、複数階の居住部やオフィススペース等を有する高層マンション、ホテル或いは高層ビルディング等の建物においては、建物内部に、上下方向に伸延する空間が形成され、その空間内に、上記建物とは独立して自立する立体駐車場を設ける場合がある。
【0003】
このとき、上記建物や立体駐車場は、地震や横風などの外力によってそれぞれ揺れるが、上記建物が高層化するほど当該建物の揺れ幅が大きくなり、当該建物と、内部に配置された立体駐車場とが衝突する可能性が出てくる。このとき、両者の水平方向のクリアランスを大きして上記衝突を避けようとすると、当該クリアランスを1メートル以上に設定する必要があり、通常時では使用しない無駄な空間を建物内部に設けることとなる。また、揺れ輻の大きい立体駐車場の剛性を高めて揺れ輻を小さくしようとすると、立体駐車場を構成する鋼材量が多くなりコスト高となる。
【0004】
これに対し、従来にあっては、両方の構造体が相対的に揺れたときに、双方の構造体が破損しないように、上記揺れ幅を緩和及び規制する衝突緩衝構造を、2つの構造体の間に設ける技術が開示されている。
例えば、特開平3−233082号公報に開示された技術は、外部構造体内に設けた収納空間に高層ラックを画立させた立体倉庫を対象としたもので、内部に配置された高層ラックの側面から外部構造体に向けて突っ張り部材を突設させ、通常においては、当該突っ張り部材の受面(先端面)と外部構造体との間に所定の隙間を設けて非接触状態に設計したものである。そして、強い地震が入力された場合には、上記突っ張り部材が外部構造体に当接して、高層ラックと外部構造体とが突っ張り部材を介して一体化して、つまり、一体となって揺れるように構成したものである。これによって、高層ラックと外部構造体とが衝突しても当該高層ラック及び外部構造体に損傷を与えることを防止する。
【0005】
また、特開平9−25736号公報に開示されている技術は、建物本体内部の空間に、立体駐車場を自立させた建築物を対象としたもので、立体駐車場の上面部に設けた架台に対して水平方向に向いた第1衝突抑制部を設け、また、建物本体側に、立体駐車場の上方に位置する部分に支持架台を設け、その支持架台に上記第1衝突抑制部に対し水平方向で対向する第2衝突抑制部を設ける。そして、通常状態では、上記第1衝突抑制部と第2衝突抑制部との間に隙間空間が形成される形で、緩衝部材を設置したものである。
【0006】
上記のように緩衝部に隙間を設けることで、通常時においては、入出庫等で立体駐車場が揺れても建物本体と立体駐車場とが非接触状態の固体伝搬音が伝わらない構造とすることで、立体駐車場の運転で発生する騒音や振動が建物本体に設けた居住部に伝達されるのを防止している。そして、ある程度両者が相対的に揺れて初めて、緩衝部を介して第1衝突抑制部と第2衝突抑制部とが衝突するが、当該緩衝部によって、この衝撃を緩和するようにしている。
【0007】
なお、この技術では、衝突を繰り返す形で左右に揺れながら、この揺れのエネルギーを消耗して揺れを抑える。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高層の立体駐車場は、数百トンあり、上記衝突時の衝撃を数十cm程度の長さの緩衝材で緩衝しようとすると、緩衝材として弾性係数が2t/cm〜6t/cmとかなり高いものを使用せざるを得ない。このため、上記従来技術では、地震時など相対的に揺れて緩衝部で衝突した場合には、鈍く重い大きな衝撃音が発生し、居住者等に建物が損壊するような不安を与えることになる。
【0009】
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、通常時においても対象とする2つの構造体間における音や振動の伝達を小さなレベルに抑えつつ、地震などで大きな揺れが発生して衝突しても、衝撃音の発生を防止しつつ相対的な揺れを緩和可能な構造体の衝突緩衝構造を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のうち請求項1に記載した発明は、互いの揺動によって接触するおそれのあるだけの間隔をあけて自立する2つの構造体間に介装されて両構造体同士の衝突を緩衝する衝突緩衝構造であって、上記2つの構造体の一方に取り付けられて横方向に緩衝作用を発揮する緩衝装置と、上記2つの構造体の他方に取り付けられて上記緩衝装置の緩衝作用が発揮する方向で当該緩衝装置と隙間をあけて対向する対向部を備えた当接体と、上記緩衝装置と対向部との間の隙間に圧縮された状態で介挿される、上記緩衝装置よりも緩衝作用の小さい弾性部材とからなることを特徴とするものである。
【0011】
ここで、上記「弾性部材」とは、構造体の通常時の揺れに対して緩衝作用が小さく弾性係数の低い弾性部材を指し、例えば発泡ゴムや発泡樹脂を例示できる。
次に、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した構成に対し、上記2つの構造体は、内部に収容空間を持った建物本体と、上記収容空間内で自立する立体駐車場とであることを特徴とするものである。
【0012】
次に、請求項3に記載した発明は、請求項2に記載した構成に対し、上記緩衝装置は、立体駐車場の上部に取り付けられることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
本実施形態の衝突緩衝装置は、第1の構造体を構成する建物本体内に空間が形成され、該空間に第2の構造体を構成する立体駐車場が設けられた建築物に対して適用したものである。
【0014】
上記建物本体は、鉄筋コンクリート造であり、複数階の居住部を有する高層マンションである。本実施形態の高層マンションは外形が直方体形状をしており、その中央部には、横断面矩形で且つ複数階分上下方向に伸延する空間部が形成されている。建物本体における上記空間部より外周の部分は、居住部を構成する。なお、上記居住部には、複数の住戸の他、共用スペース等の各種施設等が含まれている。
【0015】
図1に示すように、上記建物本体1の空間部2には、立体駐車場3(例えば、機械式高層立体駐車場設備)が設けられている。この立体駐車場3は、上記居住部とは分離し自立して設置されている。すなわち、立体駐車場3と上記居住部との間は剛接合されておらず、上記立体駐車場3の垂直荷重を、居住部の途中階に支持させることがない構造になっている。
【0016】
この立体駐車場3は、鋼材を使用して構築されている柔構造であり、その内部には、駐車スペース3aが複数に画設されて設けられている。
ここで、上記立体駐車場3は、居住部を構成している耐火構造体、及び防火戸等で防火区画されていればよいため、その設置場所に制約はなく、平面的には任意の位置に設けることができる。しかし、実際の設計にあたっては、居住部の日照や採光等の関係から、平面視において、建物本体1の中央部や、建物本体1における北東面から北西面の壁面の近傍等に設けることが好ましい。なお、前者の場合には、立体駐車場3には、地下階から車両が出入りする方が構造上好ましいが、後者の場合には、地上階から出入りする方法が好ましい。
【0017】
また、立体駐車場3の上方に屋根を設けずに、上方に開放された形の空間部2に対し、上記立体駐車場3を設けてもよい。すなわち、建物本体1に形成される空間部2は、上方に開放されていても良い。また。空間部2の上側にも建物本体1の居住部が設けられていても良い。
上記立体駐車場3の上部と建物本体1の空間部2側との間に、衝突緩衝構造が介挿されている。次に、その構造について説明する。
【0018】
上記立体駐車場3の上面には、反力架台4が取り付けられている。該反力架台4は、H形鋼を、平面視において、四角形の枠状に組み付けて構成され、且つ、対向する辺間に補強材5が架け渡されて構成されている。
その四角の枠状に組み付けられたH形鋼の外周面には、周方向に沿って所定間隔毎に緩衝ゴム6が取り付けられている。すなわち、一つの辺に対し複数の緩衝ゴム6が所定間隔毎に取り付けられている。なお、この緩衝ゴム6は緩衝装置を構成する。
【0019】
上記各緩衝ゴム6は、図2に示すように、反力架台4から横方向に突設していて、その形状は、中空の台形形状をしている。その緩衝ゴム6の突出方向先端面が当接面を形成する。
また、平面視において、上記四角形の枠状の反力架台4の外周に沿って、建物本体1側の架台を構成するH形鋼7(便宜上、第2H形鋼7と呼ぶ)が所定間隔をあけて配置されている。すなわち、この第2H形鋼7は、上記反力架台4の各辺と平行に且つ横方向で所定間隔を開けて対向することで、図2のように、対向する辺に取り付けられた緩衝ゴム6の当接面と、所定隙間を開けて対向するように設定されている。この所定隙間は、通常時に想定される揺れでは当該隙間に介挿される後述の発泡ゴム8が完全に押し潰されない(ソリッド状にならない)だけの隙間とする。
【0020】
なお、上記第2H形鋼7は、建物本体1に固定されている。この第2H形鋼7は当接体を構成し、その第2H形鋼7における緩衝ゴム6と対向する部分が対向部を構成する。
上記第2H形鋼7と緩衝ゴム6との隙間には、弾性係数の低いパネル状の発泡ゴム8が介挿されている。この発泡ゴム8の厚さは、上記第2H形鋼7と緩衝ゴム6との隙間よりも若干大きく設定されることで、若干圧縮された状態で上記第2H形鋼7と緩衝ゴム6との隙間に介在する。
【0021】
本実施形態では、上記発泡ゴム8は、反力架台4と対向する面に沿って粘着テープで貼り付けることで取り付けられている。また、発泡ゴム8の代わりに発泡樹脂を使用しても良い。要は、通常の揺れに対しては緩衝作用が小さく弾性係数の小さな弾性体で有ればよい。
ここで、上記発泡ゴム8(又は発泡樹脂)の組付は、駐車場側の反力架台4(緩衝ゴム6も設置する)、及び、及び建物側の架台(第2H形鋼7)を設置した後に、反力架台4の各辺毎に、当該反力架台4の各辺と対向する第2H形鋼7との間を複数のジャッキで拡げ、続いて、粘着テープを貼り付けた発泡ゴム8を挿入して第2H形鋼7の面に貼り付けることで接着して取付け、その後、ジャッキを外すことで元に戻すことで実施する。なお、発泡ゴム8は、H形鋼の面に沿って連続して接着しても良いし、緩衝ゴム6と対向する部分にだけ貼り付けても良い。
【0022】
次に、上記構成についての作用・効果等について説明する。
本実施形態では、駐車場側の緩衝ゴム6と建物本体1側の第2H形鋼7とが、発泡ゴム8を介して常時接続された構造となるが、該発泡ゴム8は、弾性係数が小さいので駐車場から建物本体1に伝搬される音や振動は小さい。すなわち、立体駐車場3は、通常時においても、当該車を搭載するリフトの運転などによって騒音や振動が発生するが、立体駐車場3から建物本体1に伝搬される音や振動は小さい、つまり上記騒音や振動が居住部に伝達されても居住者が不快感を覚えないレベルにとどめることができる。
【0023】
さらに、地震入力がない通常時でも、立体駐車場3は、車の入出庫等によって揺れ、その揺れによって、反力架台4と第2H形鋼7との間の間隔が変動するが、該変動は緩衝ゴム6と第2H形鋼7との間に介挿された発泡ゴム8が撓むことで吸収されて、反力架台4から第2H形鋼7に伝達される力は小さいか僅かである。立体駐車場3の車両の入出庫に伴う揺れは、発泡ゴム8を介して緩衝ゴム6が若干撓んで当該揺れのエネルギーを吸収することで、揺れの低減に寄与する。すなわち、通常時における立体駐車場3の揺れを所定以下に抑えることで、揺れに伴うきしみ音の発生量を低減させることができる。
【0024】
また、上記のような入出庫による揺れが発生しても、当該発泡ゴム8が復元することで、上記緩衝ゴム6と第2H形鋼7との間に隙間が形成されることが防止される。つまり、常時、緩衝ゴム6と第2H形鋼7とは、発泡ゴム8によって接続した状態とすることができる。なお、発泡ゴム8は若干撓んだ状態で介挿するのは、地震時に上記隙間が広がる方向に大きく変位したときにも確実に接触することを確保するためではない。通常状態において、確実に上記隙間に充填させるためである。
【0025】
ここで、上記発泡ゴム8がクリープ変形や経年劣化を起こして、緩衝ゴム6と第2H形鋼7との間に隙間を生じたり、当該発泡ゴム8に機械的な強度低下が発生したりした場合には、適宜、上述の施工によって交換すればよい。また、地震などの大きな入力により、損傷を受けた場合にも、その都度交換すれば良い。
また、地震入力などで立体駐車場3と建物本体1とが相対的に大きく揺れる場合には、揺れ始めると同時に緩衝作用が発揮し始める。すなわち、揺れによって、第2H形鋼7に対し相対的に反力架台4が接近し始めると、当該接近にしたがって発泡ゴム8が徐徐に撓み、その撓みに応じた小さな力だけ緩衝ゴムに入力される結果、発泡ゴム8が押し潰されてソリッドに近い状態になるまでは、大きな力が発生せずに徐々に応力が大きくなり、発泡ゴム8が完全押し漬された状態に近くなってから、非線型的に緩衝ゴム6の応力が大きくなる。このため、衝撃音が発生しない、若しくは発生しても小さい。そして、緩衝ゴム6が撓むことで上記揺れのエネルギーを吸収して揺れが低減する。
【0026】
図3は、地震で揺れた場合における、上記衝突緩衝構造に発生する水平方向の応力と、立体駐車場3の頂部の変位量との関係をモデル的に示したものである。実線は、本実施形態の場合であり、破線は、比較例(従来技術)の場合である。比較例Aは、ソリッド状の緩衝ゴム6を使用し、その緩衝ゴム6の先端面に第2H形鋼7を接触させた状態に設置した場合の例であり、比較例Bは、上述のような中空の緩衝ゴム6を使用し、当該緩衝ゴム6と第2H形鋼7との間に発泡ゴム8を介挿せずに隙間を設けた場合の例である。
【0027】
図3から分かるように、比較例では、隙間の有無に関係なく、揺れによって、緩衝ゴム6と架台(第2H形鋼7)とが衝突するときに、衝撃音が発生する。一方、本実施形態では、上述のように、揺れ始めから徐徐に応力が大きくなることで、衝撃音の発生が抑えられると共に、発泡ゴム8がソリッド状になった後は緩衝ゴム6で確実に揺れを吸収することができる。
【0028】
なお、建物本体1と立体駐車場3が互いに揺れたときに、上記衝突緩衝構造部で当該揺れを吸収し、建物本体1と立体駐車場3とが直接、衝突がないように、当該衝突緩衝構造は設計されている。
ここで、緩衝ゴム6と架台との隙間について説明する。
上述のように、立体駐車場3の上部をある程度、緩衝ゴム6及び発泡ゴム8で緩衝しながら揺らすことで、強震時の揺れを吸収することができる。通常の場合、2〜6t/cm程度の弾性係数で20cmほど線型に近い形で変形する状態とすれば、建物及び立体駐車場3に破壊を生じることなく、揺れを吸収することができる。
【0029】
そして、本発明の低弾性体を構成する発泡ゴム8の弾性係数は、上記弾性係数よりも2桁以上小さい値であるので、実質的に建物本体1と立体駐車場3との間の揺れに対して緩衝する作用はなく、あくまでも衝撃音の発生を低減される役目であるため、緩衝ゴム6と第2H形鋼7との間の隙間は、立体駐車場3の高さや剛性などにもよるが、3〜5cm程度が、その効果とスペース有効利用、緩衝ゴム6による緩衝作用の位置関係等から好ましい範囲である。
【0030】
なお、発泡ゴム8は、緩衝ゴム6と架台(第2H形鋼7)との間の隙間より若干厚いものを使用することで、この隙間を満たすように充填される。
また、本実施形態では、低弾性体として発泡ゴム8(又は発泡樹脂)を用いていることから、剛性が大変低く変形し易いので、緩衝ゴム6と架台(第2H形鋼7)との間隔に施工誤差が発生しても、当該発泡ゴム8の撓みで吸収されることで大きな応力が発生しないので、音の伝搬は抑えられる。
【0031】
ここで、緩衝ゴム6と第2H形鋼7との間の隙間に対し、発泡ゴム8の代わりに、スリットや様々な高さの突起を設けたシート上の防振ゴムを挟み込むことも考えられる。この場合には、音の伝搬は低減できるものの、立体駐車場3の通常時の揺れが建物本体1側に伝搬しやすくなり好ましくない。これに対し、本実施形態では、発泡ゴム8を使用することで、上記の施工誤差や入出庫による立体駐車場3の揺れなどがあっても、局所的に比較的大きな応力が発生しないようにすることができる。
【0032】
また、上記発泡ゴム8又は発泡樹脂の種類としては、クリープ変形しにくいことことが最も重要であり、この意味ではシリコンゴムの発泡体が好ましい。機械的性質ではポリエチレンの25〜30倍発泡体が好ましい。
また、上記実施形態では、緩衝装置を構成する緩衝ゴム6を、駐車場側の架台に取り付ける例であるが、建物本体1側の架台(第2H形鋼7)に緩衝ゴム6を取り付ける構成であっても良い。
【0033】
また、上記実施形態では、緩衝装置として緩衝ゴム6を例示しているがこれに限定されない。緩衝装置としては、油圧シリンダ装置などからなる公知の緩衝装置を採用しても構わない。要は横方向へ緩衝可能に設置されていればよい。
また、上記実施形態では、互いに衝突する可能性のある2つの構造体として住居部をもった建物とその内部に配置した立体駐車場3とを例示しているが、これに限定されない。例えば、隣接して並立した構造体であって地震時の揺れによって衝突する可能性のある2つの構造体(例えば2つのタワー状の構造体)であっても適用可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、2つの構造体が揺れによって衝突するほど近接して立設しても、2つの構造体間の相互の振動や音の伝達を抑えつつ、2つの構造体が揺れによって衝突する際の衝撃音の発生を抑え且つ揺れを吸収することができるという効果がある。
また、一方の構造体が立体駐車場などの揺れやすい構造であっても、低弾性体を介して常時接続した状態とすることで、通常時において、相互の振動や音の伝搬を小さく抑えつつ、上記構造体の揺れを低減することも可能に構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく実施形態に係る衝突緩衝装置の取付け例を示す側面図である。
【図2】本発明に基づく実施形態に係る衝突緩衝装置を示す側面図である。
【図3】緩衝時の応力と変位量との関係をモデル的に示した図である。
【符号の説明】
1 建物本体
2 空間部
3 立体駐車場
4 反力架台
6 緩衝ゴム(緩衝装置)
7 第2H形鋼
8 発泡ゴム(低弾性部材)

Claims (3)

  1. 互いの揺動によって接触するおそれのあるだけの間隔をあけて自立する2つの構造体間に介装されて両構造体同士の衝突を緩衝する衝突緩衝構造であって、
    上記2つの構造体の一方に取り付けられて横方向に緩衝作用を発揮する緩衝装置と、
    上記2つの構造体の他方に取り付けられて上記緩衝装置の緩衝作用が発揮する方向で当該緩衝装置と隙間をあけて対向する対向部を備えた当接体と、
    上記緩衝装置と対向部との間の隙間に圧縮された状態で介挿される、上記緩衝装置よりも緩衝作用の小さい弾性部材とからなることを特徴とする構造体の衝突緩衝構造。
  2. 上記2つの構造体は、内部に収容空間を持った建物本体と、上記収容空間内で自立する立体駐車場とであることを特徴とする請求項1に記載した構造体の衝突緩衝構造。
  3. 上記緩衝装置は、立体駐車場の上部に取り付けられることを特徴とする請求項2に記載した構造体の衝突緩衝構造。
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