JP2967808B2 - 立体駐車装置 - Google Patents
立体駐車装置Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、免震機能のある立
体駐車装置に関し、特に摩擦摺動部を介して摩擦履歴減
衰を奏するようにした立体駐車装置に関するものであ
る。
体駐車装置に関し、特に摩擦摺動部を介して摩擦履歴減
衰を奏するようにした立体駐車装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車や高所作業車等の種々の車
両を駐車する敷地のスペース効率を高める為に機械式の
立体駐車装置が広く実用に供されているが、従来の立体
駐車装置には一般に耐震構造が採用されている。この耐
震構造の立体駐車装置の場合、駐車用構造体の主柱と基
礎構造とを強固に連結し、主柱同士をつなぎ梁や基礎構
造の地中梁等で強固に連結する(例えば、特開平4−3
27660号公報参照)。それ故、地震時には、地面と
ともに駐車用構造体が激しく揺れ、格納中の車両も激し
く揺すられることになるため、車両の被害を積極的に予
防する対策が必要になってくる。この予防策として、従
来の耐震構造の代わりに、地震に対しても駐車用構造体
の揺れを効果的に緩和できる構造の採用が望まれるよう
になった。
両を駐車する敷地のスペース効率を高める為に機械式の
立体駐車装置が広く実用に供されているが、従来の立体
駐車装置には一般に耐震構造が採用されている。この耐
震構造の立体駐車装置の場合、駐車用構造体の主柱と基
礎構造とを強固に連結し、主柱同士をつなぎ梁や基礎構
造の地中梁等で強固に連結する(例えば、特開平4−3
27660号公報参照)。それ故、地震時には、地面と
ともに駐車用構造体が激しく揺れ、格納中の車両も激し
く揺すられることになるため、車両の被害を積極的に予
防する対策が必要になってくる。この予防策として、従
来の耐震構造の代わりに、地震に対しても駐車用構造体
の揺れを効果的に緩和できる構造の採用が望まれるよう
になった。
【0003】一方、最近では、ビルやアパート等の建築
物に免震構造を適用する例が増加しつつある。この免震
構造では、基礎と構造物間にバネとダンパーの機能を有
する免震装置が配設される。この免震装置を設けると、
地震時における構造物の激しい揺れが緩和されるから、
構造物や内部の居住者への影響が緩和される。その免震
装置のバネとダンパーによる免震機能は、古くから力学
理論の世界で公知であり、機械的なバネとダンパーとか
らなる簡単な構成で実現できるとされて来た。しかし、
大きな鉛直荷重を支持し得ること、水平方向に極めて軟
らかいバネ特性を有すること、水平方向の弾性変形能が
大きいこと、等の諸条件を充足する必要があるので、免
震装置の実用化が実際には困難であった。
物に免震構造を適用する例が増加しつつある。この免震
構造では、基礎と構造物間にバネとダンパーの機能を有
する免震装置が配設される。この免震装置を設けると、
地震時における構造物の激しい揺れが緩和されるから、
構造物や内部の居住者への影響が緩和される。その免震
装置のバネとダンパーによる免震機能は、古くから力学
理論の世界で公知であり、機械的なバネとダンパーとか
らなる簡単な構成で実現できるとされて来た。しかし、
大きな鉛直荷重を支持し得ること、水平方向に極めて軟
らかいバネ特性を有すること、水平方向の弾性変形能が
大きいこと、等の諸条件を充足する必要があるので、免
震装置の実用化が実際には困難であった。
【0004】最近、積層ゴム方式の免震装置が発明さ
れ、広く実用に供されつつある。図15に示すように、
この積層ゴム方式の免震装置100は、ゴム板101と
鋼板102とを交互に複数層に積層して加硫し一体成形
したものである。積層ゴムは、鉛直方向にはゴムとは思
われない程極めて高い剛性で構造物から作用する大荷重
を支持するとともに、水平方向の揺れに対しては、ゴム
本来の軟らかいバネ特性と変形能を発揮する。そして、
減衰機能を発揮させる為に、積層ゴムの中心部に鉛製の
柱体を装着した免震装置と、鉛製柱体の代わりにゴム材
料として高減衰性ゴムを用いた免震装置とが公知であ
る。高減衰性ゴムを用いた図15の免震装置100にお
ける荷重・水平変位特性は、図16に示すとおりであ
る。これらの免震装置は、コンパクトで、簡単な構造
で、実用性に優れ、免震構造を達成する上で重要な技術
要素となった。
れ、広く実用に供されつつある。図15に示すように、
この積層ゴム方式の免震装置100は、ゴム板101と
鋼板102とを交互に複数層に積層して加硫し一体成形
したものである。積層ゴムは、鉛直方向にはゴムとは思
われない程極めて高い剛性で構造物から作用する大荷重
を支持するとともに、水平方向の揺れに対しては、ゴム
本来の軟らかいバネ特性と変形能を発揮する。そして、
減衰機能を発揮させる為に、積層ゴムの中心部に鉛製の
柱体を装着した免震装置と、鉛製柱体の代わりにゴム材
料として高減衰性ゴムを用いた免震装置とが公知であ
る。高減衰性ゴムを用いた図15の免震装置100にお
ける荷重・水平変位特性は、図16に示すとおりであ
る。これらの免震装置は、コンパクトで、簡単な構造
で、実用性に優れ、免震構造を達成する上で重要な技術
要素となった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記積層ゴム方式の免
震装置を立体駐車装置に適用して免震構造にすることが
容易に考えられるが、立体駐車装置では、ビルやアパー
ト等の建築物に比して、全体構造の規模が小さくその割
りに格納する車両が重量物であること、タイヤ走行の為
の緩やかで連続的な路面の確保が必要なこと、敷地問題
の解消を目的とするため構造の部材寸法や配置スペース
等が厳しく抑えられること等、具体的な条件が異なるた
め、以下のような種々の問題が生じてくる。免震装置を
適用した場合、立体駐車装置の駐車用構造体の揺れ加速
度は緩和されるものの、地表面とのズレに関する揺れの
振幅は大きくなり、従来の免震支承装置による減衰性能
では地震応答スペクトルから片振幅で約20〜30cm
もの大きさになることが判っており、構造物の規模によ
らずに、地震時にはこのような振幅になる。それ故、立
体駐車装置への進入路を形成する進入路形成体(これ
は、地表面と一体的に移動する)が、駐車用構造体から
離脱し、車両の出し入れが困難になる。
震装置を立体駐車装置に適用して免震構造にすることが
容易に考えられるが、立体駐車装置では、ビルやアパー
ト等の建築物に比して、全体構造の規模が小さくその割
りに格納する車両が重量物であること、タイヤ走行の為
の緩やかで連続的な路面の確保が必要なこと、敷地問題
の解消を目的とするため構造の部材寸法や配置スペース
等が厳しく抑えられること等、具体的な条件が異なるた
め、以下のような種々の問題が生じてくる。免震装置を
適用した場合、立体駐車装置の駐車用構造体の揺れ加速
度は緩和されるものの、地表面とのズレに関する揺れの
振幅は大きくなり、従来の免震支承装置による減衰性能
では地震応答スペクトルから片振幅で約20〜30cm
もの大きさになることが判っており、構造物の規模によ
らずに、地震時にはこのような振幅になる。それ故、立
体駐車装置への進入路を形成する進入路形成体(これ
は、地表面と一体的に移動する)が、駐車用構造体から
離脱し、車両の出し入れが困難になる。
【0006】更に、駐車用構造体のような軽量構造物で
も、ビル等の大重量の構造物でも、従来の免震装置が装
着された場合地震時の水平変位は同じであるが、軽量構
造物においては支持する鉛直荷重に比例してバネ剛性を
小さく設定する必要がある。 ビル建築用免震装置 高所作業車用二段式立体駐車装置用 免震装置 荷重:W=100 tonf 荷重:W=32/4 tonf =8 tonf 周期:T=2.0 sec 周期:T=2.0 sec バネ:Kh=(W/g)×(2π/T)2 バネ:Kh=(W/g)×(2π/T)2 =1,000 Kgf/cm =80 Kgf/cm Kh=G×(A/H) Kh=G×(A/H) ゴムの高さ:H=15 cm ゴムの高さ:H=15 cm 剪断弾性係数:G=4.5 Kgf/cm 剪断弾性係数:G=4.5 Kgf/cm ゴムの断面積:A=( π/4) ×D2 ゴムの断面積:A=( π/4) ×D2 ゴムの直径 :D=約 65 cm ゴムの直径 :D=約 18 cm
も、ビル等の大重量の構造物でも、従来の免震装置が装
着された場合地震時の水平変位は同じであるが、軽量構
造物においては支持する鉛直荷重に比例してバネ剛性を
小さく設定する必要がある。 ビル建築用免震装置 高所作業車用二段式立体駐車装置用 免震装置 荷重:W=100 tonf 荷重:W=32/4 tonf =8 tonf 周期:T=2.0 sec 周期:T=2.0 sec バネ:Kh=(W/g)×(2π/T)2 バネ:Kh=(W/g)×(2π/T)2 =1,000 Kgf/cm =80 Kgf/cm Kh=G×(A/H) Kh=G×(A/H) ゴムの高さ:H=15 cm ゴムの高さ:H=15 cm 剪断弾性係数:G=4.5 Kgf/cm 剪断弾性係数:G=4.5 Kgf/cm ゴムの断面積:A=( π/4) ×D2 ゴムの断面積:A=( π/4) ×D2 ゴムの直径 :D=約 65 cm ゴムの直径 :D=約 18 cm
【0007】上記の比較表から判るように、高所作業車
用二段式立体駐車装置に適用する免震装置の積層ゴムの
直径は約18cmと小さくなり、その半径9cmは地震
時における駐車用構造体の水平変位(20〜30cm)
よりも大きく下回るため、このような積層ゴムは地震時
の水平変位のために座屈して免震機能を発揮できないこ
とになる。
用二段式立体駐車装置に適用する免震装置の積層ゴムの
直径は約18cmと小さくなり、その半径9cmは地震
時における駐車用構造体の水平変位(20〜30cm)
よりも大きく下回るため、このような積層ゴムは地震時
の水平変位のために座屈して免震機能を発揮できないこ
とになる。
【0008】そこで、積層ゴムの座屈防止の為に、積層
ゴムの付近に鉛直荷重支持の為のローラ等を装着するこ
とが考えられる。しかし、この場合、4個の積層ゴムを
設けるとして、全水平バネのバネ定数Kh=80×4=
320 Kgf/cm となる。また、車両の停車や発進時の衝
撃による水平方向荷重を車両自重の10%と仮定する
と、その水平方向荷重P=8 tonf ×0.1=800 K
gfとなり、駐車用構造体の水平変位Dh=800/32
0=2.5cmとなる。つまり、車両の入庫と出庫の際
に駐車用構造体が水平方向へ揺れやすく、機能上好まし
くない。
ゴムの付近に鉛直荷重支持の為のローラ等を装着するこ
とが考えられる。しかし、この場合、4個の積層ゴムを
設けるとして、全水平バネのバネ定数Kh=80×4=
320 Kgf/cm となる。また、車両の停車や発進時の衝
撃による水平方向荷重を車両自重の10%と仮定する
と、その水平方向荷重P=8 tonf ×0.1=800 K
gfとなり、駐車用構造体の水平変位Dh=800/32
0=2.5cmとなる。つまり、車両の入庫と出庫の際
に駐車用構造体が水平方向へ揺れやすく、機能上好まし
くない。
【0009】次に、前記免震装置を適用する場合、通常
は駐車用構造体の主柱と基礎との間に免震装置を装備す
ることになるが、基礎の上端を地表面付近に位置させる
場合には、駐車用構造体の主柱の下端部同士を連結する
つなぎ梁が地表面上に免震装置の高さの分だけ余計に加
えた高いレベルに配設されることになり、その上に駐車
用の地表階フロアを形成することになる。この場合、地
表階フロアへの進入斜路(勾配約1/6)の進入方向長
さが大きくなるため、敷地スペースの面で不利になる。
は駐車用構造体の主柱と基礎との間に免震装置を装備す
ることになるが、基礎の上端を地表面付近に位置させる
場合には、駐車用構造体の主柱の下端部同士を連結する
つなぎ梁が地表面上に免震装置の高さの分だけ余計に加
えた高いレベルに配設されることになり、その上に駐車
用の地表階フロアを形成することになる。この場合、地
表階フロアへの進入斜路(勾配約1/6)の進入方向長
さが大きくなるため、敷地スペースの面で不利になる。
【0010】そこで、地表階フロアの高さレベルを地表
面付近のレベルに位置させる為に、ピット式の基礎構造
を採用し、基礎の上端を地表面よりも低く設定すること
も可能である。しかし、この場合、地震時における水平
変位の片振幅に相当するスペースを駐車用構造体の周り
に確保する必要があり、免震装置のメンテナンス用のス
ペースも確保する必要があるので、敷地スペースの面で
著しく不利になるうえ、雨水排水設備も必要になる等、
ピット式の基礎構造の為の費用が高価になる。
面付近のレベルに位置させる為に、ピット式の基礎構造
を採用し、基礎の上端を地表面よりも低く設定すること
も可能である。しかし、この場合、地震時における水平
変位の片振幅に相当するスペースを駐車用構造体の周り
に確保する必要があり、免震装置のメンテナンス用のス
ペースも確保する必要があるので、敷地スペースの面で
著しく不利になるうえ、雨水排水設備も必要になる等、
ピット式の基礎構造の為の費用が高価になる。
【0011】本発明の目的は、立体駐車装置を免震構造
にすること、免震装置の地震エネルギー吸収性能を高め
且つ積層ゴムの座屈を防止すること、車両の入出庫時に
揺れないようにすること、基礎構造の簡単化を図るこ
と、敷地スペース的に不利にならないようにすること、
進入斜路の連結部の破損を防止すること、等である。
にすること、免震装置の地震エネルギー吸収性能を高め
且つ積層ゴムの座屈を防止すること、車両の入出庫時に
揺れないようにすること、基礎構造の簡単化を図るこ
と、敷地スペース的に不利にならないようにすること、
進入斜路の連結部の破損を防止すること、等である。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の立体駐車装置
は、車両を複数段に駐車可能な駐車用構造体を備えた立
体駐車装置において、前記駐車用構造体を免震支承する
複数の免震支承装置を設け、各免震支承装置は、ベース
板と、このベース板の上に複数段に積み重ねた複数の鋼
製のスライド部材と、ベース板とそれに対向するスライ
ド部材とを連結する積層ゴム体及び相対向するスライド
部材同士を連結する1又は複数の積層ゴム体と、複数の
スライド部材の水平変位を規制する複数のストッパとを
備え、各免震支承装置は、複数のスライド部材を介して
鉛直荷重を硬く支持し、地震時には地表面に対する駐車
用構造体の相対的水平変位を複数の積層ゴム体の弾性変
形により抑制するとともに、各スライド部材とそれを支
持する部材との間の水平な摩擦摺動部の摩擦摺動により
摩擦履歴減衰を奏するように構成されたことを特徴とす
るものである。
は、車両を複数段に駐車可能な駐車用構造体を備えた立
体駐車装置において、前記駐車用構造体を免震支承する
複数の免震支承装置を設け、各免震支承装置は、ベース
板と、このベース板の上に複数段に積み重ねた複数の鋼
製のスライド部材と、ベース板とそれに対向するスライ
ド部材とを連結する積層ゴム体及び相対向するスライド
部材同士を連結する1又は複数の積層ゴム体と、複数の
スライド部材の水平変位を規制する複数のストッパとを
備え、各免震支承装置は、複数のスライド部材を介して
鉛直荷重を硬く支持し、地震時には地表面に対する駐車
用構造体の相対的水平変位を複数の積層ゴム体の弾性変
形により抑制するとともに、各スライド部材とそれを支
持する部材との間の水平な摩擦摺動部の摩擦摺動により
摩擦履歴減衰を奏するように構成されたことを特徴とす
るものである。
【0013】車両は乗用自動車に限らず種々の車両を意
味し、車両を複数段に駐車可能な駐車用構造体は、主
柱、梁、その他の連結部材、フロア等を一体的に連結し
たものであり、少なくとも地表階フロアと2階昇降フロ
アとを有するものである。前記摩擦摺動部の摩擦特性
は、適度な摩擦とするため高摩擦に限らず低摩擦とする
こともある。そして、駐車用構造体を複数の免震支承装
置で支承したので、免震機能のある立体駐車装置とな
る。
味し、車両を複数段に駐車可能な駐車用構造体は、主
柱、梁、その他の連結部材、フロア等を一体的に連結し
たものであり、少なくとも地表階フロアと2階昇降フロ
アとを有するものである。前記摩擦摺動部の摩擦特性
は、適度な摩擦とするため高摩擦に限らず低摩擦とする
こともある。そして、駐車用構造体を複数の免震支承装
置で支承したので、免震機能のある立体駐車装置とな
る。
【0014】ここで、各免震支承装置は、複数の鋼製の
スライド部材を介して鉛直荷重を硬く支持し、地震時に
は地表面に対する駐車用構造体の相対的水平変位を複数
の積層ゴム体の弾性変形により抑制するとともに、各ス
ライド部材とそれを支持する部材との間の水平な摩擦摺
動部の摩擦摺動により摩擦履歴減衰を奏するように構成
されている。複数のスライド部材を介して鉛直荷重を硬
く支持するので、地震時における積層ゴム体の座屈を防
止することができる。また、複数の摩擦摺動部は、地震
時に大きな水平方向荷重が作用した場合にのみ摩擦摺動
するので、通常時における車両の入出庫の際は静摩擦の
作用により摩擦摺動部が摩擦摺動することがなく、駐車
用構造体が揺れることがない。
スライド部材を介して鉛直荷重を硬く支持し、地震時に
は地表面に対する駐車用構造体の相対的水平変位を複数
の積層ゴム体の弾性変形により抑制するとともに、各ス
ライド部材とそれを支持する部材との間の水平な摩擦摺
動部の摩擦摺動により摩擦履歴減衰を奏するように構成
されている。複数のスライド部材を介して鉛直荷重を硬
く支持するので、地震時における積層ゴム体の座屈を防
止することができる。また、複数の摩擦摺動部は、地震
時に大きな水平方向荷重が作用した場合にのみ摩擦摺動
するので、通常時における車両の入出庫の際は静摩擦の
作用により摩擦摺動部が摩擦摺動することがなく、駐車
用構造体が揺れることがない。
【0015】地震時に、大きな水平方向荷重が作用する
と、各免震支承装置において、各スライド部材とそれを
支持する部材との間の水平な摩擦摺動部が摩擦摺動して
摩擦履歴減衰を奏し、積層ゴム体により水平変位が抑制
され且つ復原力が発生する。 複数の摩擦摺動部が摩擦履
歴減衰を奏するので、エネルギー吸収性能が高く、免震
性能に優れる。尚、地震終息時には、積層ゴム体の復原
力で駐車用構造体がほぼ原位置に復帰することになる。
と、各免震支承装置において、各スライド部材とそれを
支持する部材との間の水平な摩擦摺動部が摩擦摺動して
摩擦履歴減衰を奏し、積層ゴム体により水平変位が抑制
され且つ復原力が発生する。 複数の摩擦摺動部が摩擦履
歴減衰を奏するので、エネルギー吸収性能が高く、免震
性能に優れる。尚、地震終息時には、積層ゴム体の復原
力で駐車用構造体がほぼ原位置に復帰することになる。
【0016】請求項2の立体駐車装置は、請求項1の発
明において、前記駐車用構造体は、車両進入方向に対応
する複数対の主柱と、それら各対の主柱の下端部を連結
する車両進入方向に延びる第1つなぎ梁とを有し、駐車
用構造体と複数の免震支承装置が地表面とほぼ同レベル
の基礎上面上に配設されるとともに各免震支承装置が主
柱の下端と基礎上面との間に装着されたことを特徴とす
るものである。
明において、前記駐車用構造体は、車両進入方向に対応
する複数対の主柱と、それら各対の主柱の下端部を連結
する車両進入方向に延びる第1つなぎ梁とを有し、駐車
用構造体と複数の免震支承装置が地表面とほぼ同レベル
の基礎上面上に配設されるとともに各免震支承装置が主
柱の下端と基礎上面との間に装着されたことを特徴とす
るものである。
【0017】各対の主柱の下端部を車両進入方向に延び
る第1つなぎ梁で強固に連結することができるが、この
第1つなぎ梁により地表階フロアが高くなるのを防止で
きる。駐車用構造体と複数の免震支承装置が地表面とを
ほぼ同レベルの基礎上面上に配設するので、ピット式の
基礎構造にする必要がなく、基礎構造の簡単化を図るこ
とができる。各免震支承装置を主柱の下端と基礎上面と
の間に装着するので、駐車用構造体を確実に免震支承す
ることができる。
る第1つなぎ梁で強固に連結することができるが、この
第1つなぎ梁により地表階フロアが高くなるのを防止で
きる。駐車用構造体と複数の免震支承装置が地表面とを
ほぼ同レベルの基礎上面上に配設するので、ピット式の
基礎構造にする必要がなく、基礎構造の簡単化を図るこ
とができる。各免震支承装置を主柱の下端と基礎上面と
の間に装着するので、駐車用構造体を確実に免震支承す
ることができる。
【0018】請求項3の立体駐車装置は、請求項2の発
明において、前記各第1つなぎ梁の両端部以外の中間部
分は基礎上面と地表面に沿って配設され、各第1つなぎ
梁の両端部には主柱の下端部まで立ち上がるように屈曲
した屈曲部が形成され、駐車スペースの両側に平行に位
置する1対の第1つなぎ梁の中間部分同士を主柱に最も
近い位置で連結する第2つなぎ梁を設けたことを特徴と
するものである。免震支承装置を主柱の下端と基礎上面
との間に装着するため、仮に、ストレートの第1つなぎ
梁を適用すると、その第1つなぎ梁が地表面よりも免震
支承装置の高さの分だけ余分に高い位置になって好まし
くない。そこで、各第1つなぎ梁の両端部以外の中間部
分を基礎上面と地表面に沿って配設し、各第1つなぎ梁
の両端部には主柱の下端部まで立ち上がるように屈曲し
た屈曲部を形成し、その屈曲部の端部を主柱の下端部に
連結する。その結果、第1つなぎ梁の大部分を基礎上面
と地表面に沿って極力低く配設することができ、駐車の
為の地表階フロアを、免震支承装置を装着した主柱の下
端部の高さレベルに左右されずにより低くでき地表面に
近い高さ位置に形成する上で有利となる。
明において、前記各第1つなぎ梁の両端部以外の中間部
分は基礎上面と地表面に沿って配設され、各第1つなぎ
梁の両端部には主柱の下端部まで立ち上がるように屈曲
した屈曲部が形成され、駐車スペースの両側に平行に位
置する1対の第1つなぎ梁の中間部分同士を主柱に最も
近い位置で連結する第2つなぎ梁を設けたことを特徴と
するものである。免震支承装置を主柱の下端と基礎上面
との間に装着するため、仮に、ストレートの第1つなぎ
梁を適用すると、その第1つなぎ梁が地表面よりも免震
支承装置の高さの分だけ余分に高い位置になって好まし
くない。そこで、各第1つなぎ梁の両端部以外の中間部
分を基礎上面と地表面に沿って配設し、各第1つなぎ梁
の両端部には主柱の下端部まで立ち上がるように屈曲し
た屈曲部を形成し、その屈曲部の端部を主柱の下端部に
連結する。その結果、第1つなぎ梁の大部分を基礎上面
と地表面に沿って極力低く配設することができ、駐車の
為の地表階フロアを、免震支承装置を装着した主柱の下
端部の高さレベルに左右されずにより低くでき地表面に
近い高さ位置に形成する上で有利となる。
【0019】請求項4の立体駐車装置は、車両を複数段
に駐車可能な駐車用構造体を備えた立体駐車装置におい
て、前記駐車用構造体と基礎上面との間に地表面に対す
る駐車用構造体の地震時の相対的水平変位を抑制する積
層ゴム体を夫々有する複数の免震支承装置を設け、前記
駐車用構造体の各主柱の下端とそれを支持する基礎の上
面間に鉛直荷重を支持可能で且つ地震時に摩擦摺動を介
して摩擦履歴減衰を奏する摩擦摺動部を設けたことを特
徴とするものである。複数の免震支承装置と複数の摩擦
摺動部とで地震時における免震機能が得られ、免震機能
のある立体駐車装置になる。各主柱の下端とそれを支持
する基礎の上面間に摩擦摺動部を設け、この摩擦摺動部
を介在させた状態で、鉛直荷重を硬く支持できるので、
地震時における積層ゴム体の座屈を防止することができ
る。免震支承装置及び摩擦摺動部の作用については請求
項1の場合と同様であり、その他請求項1と同様の作用
を奏する。
に駐車可能な駐車用構造体を備えた立体駐車装置におい
て、前記駐車用構造体と基礎上面との間に地表面に対す
る駐車用構造体の地震時の相対的水平変位を抑制する積
層ゴム体を夫々有する複数の免震支承装置を設け、前記
駐車用構造体の各主柱の下端とそれを支持する基礎の上
面間に鉛直荷重を支持可能で且つ地震時に摩擦摺動を介
して摩擦履歴減衰を奏する摩擦摺動部を設けたことを特
徴とするものである。複数の免震支承装置と複数の摩擦
摺動部とで地震時における免震機能が得られ、免震機能
のある立体駐車装置になる。各主柱の下端とそれを支持
する基礎の上面間に摩擦摺動部を設け、この摩擦摺動部
を介在させた状態で、鉛直荷重を硬く支持できるので、
地震時における積層ゴム体の座屈を防止することができ
る。免震支承装置及び摩擦摺動部の作用については請求
項1の場合と同様であり、その他請求項1と同様の作用
を奏する。
【0020】請求項5の立体駐車装置は、請求項4の発
明において、前記駐車用構造体は、車両進入方向に対応
する複数対の主柱と、それら各対の主柱の下端部を連結
する車両進入方向に延びる第1つなぎ梁とを有し、駐車
用構造体と複数の免震支承装置と複数の摩擦摺動部が地
表面とがほぼ同レベルの基礎上面上に配設され、駐車ス
ペースの両側に平行に位置する1対の第1つなぎ梁同士
を主柱に近い位置で連結する第2つなぎ梁を設けたこと
を特徴とするものである。各対の主柱の下端部を車両進
入方向に延びる第1つなぎ梁で連結するため、この第1
つなぎ梁により地表階フロアが高くなるのを防止でき
る。
明において、前記駐車用構造体は、車両進入方向に対応
する複数対の主柱と、それら各対の主柱の下端部を連結
する車両進入方向に延びる第1つなぎ梁とを有し、駐車
用構造体と複数の免震支承装置と複数の摩擦摺動部が地
表面とがほぼ同レベルの基礎上面上に配設され、駐車ス
ペースの両側に平行に位置する1対の第1つなぎ梁同士
を主柱に近い位置で連結する第2つなぎ梁を設けたこと
を特徴とするものである。各対の主柱の下端部を車両進
入方向に延びる第1つなぎ梁で連結するため、この第1
つなぎ梁により地表階フロアが高くなるのを防止でき
る。
【0021】駐車用構造体と複数の免震支承装置と複数
の摩擦摺動部を、地表面とほぼ同レベルの基礎上面上に
配設するので、ピット式の基礎構造にする必要がなく、
基礎構造の簡単化を図ることができる。また、駐車スペ
ースの両側に平行に位置する1対の第1つなぎ梁同士を
第2つなぎ梁で主柱に近い位置で連結することで、駐車
用構造体の強度・剛性を確保することができる。その
他、請求項4と同様の作用を奏する。
の摩擦摺動部を、地表面とほぼ同レベルの基礎上面上に
配設するので、ピット式の基礎構造にする必要がなく、
基礎構造の簡単化を図ることができる。また、駐車スペ
ースの両側に平行に位置する1対の第1つなぎ梁同士を
第2つなぎ梁で主柱に近い位置で連結することで、駐車
用構造体の強度・剛性を確保することができる。その
他、請求項4と同様の作用を奏する。
【0022】請求項6の立体駐車装置は、請求項3又は
請求項5の発明において、前記第1つなぎ梁の中段部且
つ第2つなぎ梁の上面に、駐車用地表階フロアを形成
し、その地表階フロアに車両を進入させる為の斜路形成
体を設け、その斜路形成体を、地表階フロアに、車両進
入方向へは一体的に連結するとともに車両進入方向と直
交する方向へは相対変位を許容する係合機構を介して連
結したことを特徴とするものである。
請求項5の発明において、前記第1つなぎ梁の中段部且
つ第2つなぎ梁の上面に、駐車用地表階フロアを形成
し、その地表階フロアに車両を進入させる為の斜路形成
体を設け、その斜路形成体を、地表階フロアに、車両進
入方向へは一体的に連結するとともに車両進入方向と直
交する方向へは相対変位を許容する係合機構を介して連
結したことを特徴とするものである。
【0023】第1つなぎ梁の中段部且つ第2つなぎ梁の
上面に、駐車用地表階フロアを形成するため、地表階フ
ロアのレベルを極力低くして、地表階フロアに車両を進
入させる為の斜路形成体の小型化を図り、敷地スペース
的に有利になる。その斜路形成体を、地表階フロアに、
車両進入方向へは一体的に連結し且つ車両進入方向と直
交する方向へは相対変位を許容する係合機構を介して連
結したので、地震時に駐車用構造体が車両進入方向へ揺
れる場合には、斜路形成体の連結が破損することがな
く、また車両進入方向と直交する方向へ揺れる場合に
は、駐車用構造体と斜路形成体とが相対変位して連結が
破損することがない。その他、請求項3又は請求項5と
同様の作用を奏する。
上面に、駐車用地表階フロアを形成するため、地表階フ
ロアのレベルを極力低くして、地表階フロアに車両を進
入させる為の斜路形成体の小型化を図り、敷地スペース
的に有利になる。その斜路形成体を、地表階フロアに、
車両進入方向へは一体的に連結し且つ車両進入方向と直
交する方向へは相対変位を許容する係合機構を介して連
結したので、地震時に駐車用構造体が車両進入方向へ揺
れる場合には、斜路形成体の連結が破損することがな
く、また車両進入方向と直交する方向へ揺れる場合に
は、駐車用構造体と斜路形成体とが相対変位して連結が
破損することがない。その他、請求項3又は請求項5と
同様の作用を奏する。
【0024】請求項7の立体駐車装置は、請求項6の発
明において、前記斜路形成体が、その中間部において車
両進入側の斜路形成体と地表階フロア側の斜路形成体と
に2分され、車両進入本方向へは一体的に連結するとと
もに車両進入直角方向へは相対位置ズレを許容して相互
に連結する係合機構を設けたことを特徴とするものであ
る。斜路形成体が2分されているので、車両進入側の斜
路形成体が軽量化され、容易に随時着脱できる。その車
両進入側の斜路形成体を取外した状態では、立体駐車装
置の前面敷地スペースを有効利用可能となる。その他請
求項6と同様の作用を奏する。
明において、前記斜路形成体が、その中間部において車
両進入側の斜路形成体と地表階フロア側の斜路形成体と
に2分され、車両進入本方向へは一体的に連結するとと
もに車両進入直角方向へは相対位置ズレを許容して相互
に連結する係合機構を設けたことを特徴とするものであ
る。斜路形成体が2分されているので、車両進入側の斜
路形成体が軽量化され、容易に随時着脱できる。その車
両進入側の斜路形成体を取外した状態では、立体駐車装
置の前面敷地スペースを有効利用可能となる。その他請
求項6と同様の作用を奏する。
【0025】請求項8の立体駐車装置は、請求項6の発
明において、前記地表階フロアに、そのフロアに進入す
る車両の車輪を止める車止部材であって、この地表階フ
ロアの上面に接する位置まで下降する2階昇降フロアと
干渉しないように間欠的に形成した車止部材を設けたこ
とを特徴とするものである。それ故、地表階レベルまで
下降させた2階昇降フロアのレベルを極力低くすること
ができ、2階昇降フロアへの進入斜路を形成する進入斜
路形成体の小型化を図ることができる。その他請求項6
と同様の作用を奏する。
明において、前記地表階フロアに、そのフロアに進入す
る車両の車輪を止める車止部材であって、この地表階フ
ロアの上面に接する位置まで下降する2階昇降フロアと
干渉しないように間欠的に形成した車止部材を設けたこ
とを特徴とするものである。それ故、地表階レベルまで
下降させた2階昇降フロアのレベルを極力低くすること
ができ、2階昇降フロアへの進入斜路を形成する進入斜
路形成体の小型化を図ることができる。その他請求項6
と同様の作用を奏する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。本実施形態は、高所作業
車を2段に駐車する為の立体駐車装置に本発明を適用し
た場合の一例である。但し、本発明は乗用車を多段に複
数列駐車させる形式の立体駐車装置にも同様に適用可能
である。図1〜図5に示すように、立体駐車装置Pは、
高所作業車を2段に駐車する為の駐車用構造体1(以
下、構造体という)に、2階昇降フロア構造2を昇降す
る機構、4組の免震支承装置3、梯子4、斜路形成体5
等を設けたものである。
て、図面を参照して説明する。本実施形態は、高所作業
車を2段に駐車する為の立体駐車装置に本発明を適用し
た場合の一例である。但し、本発明は乗用車を多段に複
数列駐車させる形式の立体駐車装置にも同様に適用可能
である。図1〜図5に示すように、立体駐車装置Pは、
高所作業車を2段に駐車する為の駐車用構造体1(以
下、構造体という)に、2階昇降フロア構造2を昇降す
る機構、4組の免震支承装置3、梯子4、斜路形成体5
等を設けたものである。
【0027】最初に、構造体1とその基礎構造について
説明する。基礎構造の基礎6の上面は地表面と同レベル
の水平面状に形成され、構造体1は、その基礎6の上面
上に配設されている。構造体1は、4本の主柱7と、前
後に対応する各対の主柱7の下端部同士を連結する前後
方向向きの高剛性のつなぎ梁8(第1つなぎ梁)と、駐
車スペースの両側に平行に位置する1対のつなぎ梁8,
8を連結する左右方向向きの4本のつなぎ梁9(第2つ
なぎ梁)と、これらつなぎ梁9同士を連結する前後方向
向きの複数の小骨部材10と、4本のつなぎ梁9と複数
の小骨部材10の上面を覆って地表階フロア11の床面
を形成するチェッカープレート12と、構造体1の上部
において、前後に対応する主柱7同士を連結する連結部
材13,14と、左右に対応する主柱7同士を連結する
連結部材15,16と、格子体の上面をチェッカープレ
ート17で覆った2階昇降フロア構造2であって昇降駆
動される2階昇降フロア構造2と、この2階昇降フロア
構造2の4隅を案内する案内部材(図示略)と、バラン
スウェイト18を案内する案内部材19等で構成されて
いる。
説明する。基礎構造の基礎6の上面は地表面と同レベル
の水平面状に形成され、構造体1は、その基礎6の上面
上に配設されている。構造体1は、4本の主柱7と、前
後に対応する各対の主柱7の下端部同士を連結する前後
方向向きの高剛性のつなぎ梁8(第1つなぎ梁)と、駐
車スペースの両側に平行に位置する1対のつなぎ梁8,
8を連結する左右方向向きの4本のつなぎ梁9(第2つ
なぎ梁)と、これらつなぎ梁9同士を連結する前後方向
向きの複数の小骨部材10と、4本のつなぎ梁9と複数
の小骨部材10の上面を覆って地表階フロア11の床面
を形成するチェッカープレート12と、構造体1の上部
において、前後に対応する主柱7同士を連結する連結部
材13,14と、左右に対応する主柱7同士を連結する
連結部材15,16と、格子体の上面をチェッカープレ
ート17で覆った2階昇降フロア構造2であって昇降駆
動される2階昇降フロア構造2と、この2階昇降フロア
構造2の4隅を案内する案内部材(図示略)と、バラン
スウェイト18を案内する案内部材19等で構成されて
いる。
【0028】各主柱7、つなぎ梁8,9はH型鋼からな
り、各主柱7と基礎6の上面との間に免震支承装置3が
装着されるため、各主柱7の下端は免震支承装置3の高
さだけ基礎6の上面よりも高く位置している。各つなぎ
梁8の両端部以外のストレート状の中間部分8aは、基
礎6の上面に沿って僅かの隙間を空けて配設され、各つ
なぎ梁8の両端部には、中間部分8aの端部から主柱7
の下端部まで立ち上がる屈曲部8bが形成され、各屈曲
部8bの端部が主柱7の下端部に固着される。
り、各主柱7と基礎6の上面との間に免震支承装置3が
装着されるため、各主柱7の下端は免震支承装置3の高
さだけ基礎6の上面よりも高く位置している。各つなぎ
梁8の両端部以外のストレート状の中間部分8aは、基
礎6の上面に沿って僅かの隙間を空けて配設され、各つ
なぎ梁8の両端部には、中間部分8aの端部から主柱7
の下端部まで立ち上がる屈曲部8bが形成され、各屈曲
部8bの端部が主柱7の下端部に固着される。
【0029】前側の左右1対の主柱7の下端部同士を最
前側のつなぎ梁9で連結し且つ後側の左右1対の主柱7
の下端部同士を最後側のつなぎ梁9で連結するのが望ま
しいが、そのようにつなぎ梁9を配置すると、地表階フ
ロア11のレベルが高くなってしまうので、つなぎ梁9
のレベルを極力下げる為に、左右のつなぎ梁8の中間部
分8aの前端部同士が最前側のつなぎ梁9で連結され、
左右のつなぎ梁8の中間部分8aの後端部同士が最後側
のつなぎ梁9で連結されている。つなぎ梁9の断面の高
さは、つなぎ梁8の断面の高さの1/2 以下のもので、こ
れらつなぎ梁9は、つなぎ梁8の下半部の内面に溶接接
合され、複数の小骨部材10は、その上面をつなぎ梁9
の上面と一致させて配設され、4本のつなぎ梁9と複数
の小骨部材10の上面にチェカープレート12を溶接し
て地表階フロア11のフロア面が形成されている。
前側のつなぎ梁9で連結し且つ後側の左右1対の主柱7
の下端部同士を最後側のつなぎ梁9で連結するのが望ま
しいが、そのようにつなぎ梁9を配置すると、地表階フ
ロア11のレベルが高くなってしまうので、つなぎ梁9
のレベルを極力下げる為に、左右のつなぎ梁8の中間部
分8aの前端部同士が最前側のつなぎ梁9で連結され、
左右のつなぎ梁8の中間部分8aの後端部同士が最後側
のつなぎ梁9で連結されている。つなぎ梁9の断面の高
さは、つなぎ梁8の断面の高さの1/2 以下のもので、こ
れらつなぎ梁9は、つなぎ梁8の下半部の内面に溶接接
合され、複数の小骨部材10は、その上面をつなぎ梁9
の上面と一致させて配設され、4本のつなぎ梁9と複数
の小骨部材10の上面にチェカープレート12を溶接し
て地表階フロア11のフロア面が形成されている。
【0030】このように、高剛性の左右1対のつなぎ梁
8を地表階フロア11の両側に配置し、その中段のレベ
ルに地表階フロア11のフロア面を形成したので、地表
階フロア11の高さレベルを極力低く配設することがで
きる。その結果、斜路形成体5の最大高さと前後方向幅
を小さくでき、敷地スペースの面で有利となる。図2、
図3に示すように、地表階フロア11の後部には、地表
階フロア11に駐車する高所作業車Vの後輪を止める左
右1対の車留部材20が設けられている。2階昇降フロ
ア構造2の上面に高所作業車Vを出し入れする際、2階
昇降フロア構造2は地表階フロア11に当接する位置ま
で下降されるが、このとき、2階昇降フロア構造2の部
材と車留部材20とが干渉しないように、各車留部材2
0は、車幅方向に間欠的に並設された3つのブロック2
0aで構成されている。
8を地表階フロア11の両側に配置し、その中段のレベ
ルに地表階フロア11のフロア面を形成したので、地表
階フロア11の高さレベルを極力低く配設することがで
きる。その結果、斜路形成体5の最大高さと前後方向幅
を小さくでき、敷地スペースの面で有利となる。図2、
図3に示すように、地表階フロア11の後部には、地表
階フロア11に駐車する高所作業車Vの後輪を止める左
右1対の車留部材20が設けられている。2階昇降フロ
ア構造2の上面に高所作業車Vを出し入れする際、2階
昇降フロア構造2は地表階フロア11に当接する位置ま
で下降されるが、このとき、2階昇降フロア構造2の部
材と車留部材20とが干渉しないように、各車留部材2
0は、車幅方向に間欠的に並設された3つのブロック2
0aで構成されている。
【0031】次に、斜路形成体5について説明する。図
5、図6に示すように、地表階フロア11の前端部に
は、最前側のつなぎ梁9よりも前方へ少し張り出した張
り出部11aが形成されている。斜路形成体5は、左右
1対の第1形成体5aと左右1対の第2形成体5bとか
らなる。第1形成体5aは、形鋼材からなる枠体の上面
にチェッカープレートを張ったもので、その後端部が係
合機構24を介して張り出部11aの前端に連結されて
いる。この係合機構24は、第1形成体5aを、張り出
部11aに車両進入方向(前後方向)へは一体的に連結
するとともに車両進入方向と直交する方向(左右方向)
へは相対移動自在に連結するものである。
5、図6に示すように、地表階フロア11の前端部に
は、最前側のつなぎ梁9よりも前方へ少し張り出した張
り出部11aが形成されている。斜路形成体5は、左右
1対の第1形成体5aと左右1対の第2形成体5bとか
らなる。第1形成体5aは、形鋼材からなる枠体の上面
にチェッカープレートを張ったもので、その後端部が係
合機構24を介して張り出部11aの前端に連結されて
いる。この係合機構24は、第1形成体5aを、張り出
部11aに車両進入方向(前後方向)へは一体的に連結
するとともに車両進入方向と直交する方向(左右方向)
へは相対移動自在に連結するものである。
【0032】係合機構24について説明すると、図6に
示すように張り出部11aの前端に第1形成体5aの全
幅に亙る係合溝25aを形成するL形部材25が溶接さ
れ、第1形成体5aの後端部には、係合溝25aに上方
から係合する縦壁状の係合部26が形成され、第1形成
体5aの縦壁部材にはL形部材25を導入する切欠き部
27が形成されている。それ故、図示のように、係合溝
25aに係合部26を係合させて第1形成体5aの後端
部を張り出部11aに連結することができる。
示すように張り出部11aの前端に第1形成体5aの全
幅に亙る係合溝25aを形成するL形部材25が溶接さ
れ、第1形成体5aの後端部には、係合溝25aに上方
から係合する縦壁状の係合部26が形成され、第1形成
体5aの縦壁部材にはL形部材25を導入する切欠き部
27が形成されている。それ故、図示のように、係合溝
25aに係合部26を係合させて第1形成体5aの後端
部を張り出部11aに連結することができる。
【0033】第2形成体5bは、図5に示すように斜路
形成体5の先端の一部が前面敷地に突出する場合がある
ため、この場合前面敷地の都合に応じて容易に一時撤去
できるように着脱式にしたものであり、形鋼材からなる
枠体の上面にチェッカープレートを張ったもので、その
後端部が係合機構28を介して第1形成体5aの前端に
連結されている。この係合機構28は、第2形成体5b
を、第1形成体5aに車両進入方向(前後方向)へは一
体的に連結するとともに車両進入方向と直交する方向
(左右方向)へは相対移動自在に、つまり相対的位置ズ
レを許容して連結するものである。
形成体5の先端の一部が前面敷地に突出する場合がある
ため、この場合前面敷地の都合に応じて容易に一時撤去
できるように着脱式にしたものであり、形鋼材からなる
枠体の上面にチェッカープレートを張ったもので、その
後端部が係合機構28を介して第1形成体5aの前端に
連結されている。この係合機構28は、第2形成体5b
を、第1形成体5aに車両進入方向(前後方向)へは一
体的に連結するとともに車両進入方向と直交する方向
(左右方向)へは相対移動自在に、つまり相対的位置ズ
レを許容して連結するものである。
【0034】この係合機構28について説明すると、第
1形成体5aの前端部に第2形成体5bの全幅に亙る係
合溝29aを形成するL形部材29が第1形成体5aに
溶接され、第2形成体5bの後端部には、係合溝29a
に上方から係合する縦壁状の係合部30が形成されると
ともに、第2形成体5bの縦壁部材にはL形部材29を
導入する切欠き部31が形成されている。それ故、図示
のように、係合溝29aに係合部30を係合させて第2
形成体5bの後端部を第1形成体5aに連結することが
できる。2階昇降フロア構造2の上面の2階昇降フロア
に高所作業車Vを出し入れする際に2階昇降フロア構造
2を地表階フロア11の上面まで下降させると、図1に
示すように、2階昇降フロア構造2の前端部分の斜路形
成部2aの前端部が張り出部11a上に位置し、2階昇
降フロア構造2の上へ高所作業車Vを出し入れできる。
1形成体5aの前端部に第2形成体5bの全幅に亙る係
合溝29aを形成するL形部材29が第1形成体5aに
溶接され、第2形成体5bの後端部には、係合溝29a
に上方から係合する縦壁状の係合部30が形成されると
ともに、第2形成体5bの縦壁部材にはL形部材29を
導入する切欠き部31が形成されている。それ故、図示
のように、係合溝29aに係合部30を係合させて第2
形成体5bの後端部を第1形成体5aに連結することが
できる。2階昇降フロア構造2の上面の2階昇降フロア
に高所作業車Vを出し入れする際に2階昇降フロア構造
2を地表階フロア11の上面まで下降させると、図1に
示すように、2階昇降フロア構造2の前端部分の斜路形
成部2aの前端部が張り出部11a上に位置し、2階昇
降フロア構造2の上へ高所作業車Vを出し入れできる。
【0035】次に、免震支承装置3について説明する。
4つの免震支承装置3は形状が同一のものであり、図
7、図8に示すように、免震支承装置3は、ステンレス
鋼製の正方形のベース板33、ベース板33の上側に段
積状に3段に積み重ねられた3つのスライド部材35〜
37、3つのリング状のストッパ部材38、3つのスラ
イド部材35〜37と3つのストッパ部材38の内側に
夫々配設された3つの積層ゴム体39、ゴム膜製のカバ
ー40、そのカバー40を取付ける為のリング部材4
1,42等を有する。こうして、3段に積み重ねること
により水平にスライドする大きさが1段のものより3倍
に拡張できる。つまり、コンパクトな免震支承装置3と
なりスペース的に有利である。
4つの免震支承装置3は形状が同一のものであり、図
7、図8に示すように、免震支承装置3は、ステンレス
鋼製の正方形のベース板33、ベース板33の上側に段
積状に3段に積み重ねられた3つのスライド部材35〜
37、3つのリング状のストッパ部材38、3つのスラ
イド部材35〜37と3つのストッパ部材38の内側に
夫々配設された3つの積層ゴム体39、ゴム膜製のカバ
ー40、そのカバー40を取付ける為のリング部材4
1,42等を有する。こうして、3段に積み重ねること
により水平にスライドする大きさが1段のものより3倍
に拡張できる。つまり、コンパクトな免震支承装置3と
なりスペース的に有利である。
【0036】スライド部材35は、ステンレス鋼製の円
形の中間板35aとその下面に固着された所定高さを有
し且つ厚肉の筒状部35cを有する鋼製の環状部材35
bとからなる。スライド部材36は、同様に、ステンレ
ス鋼製の円形の中間板36aとその下面に固着された所
定高さを有し且つ厚肉の筒状部36cを有する鋼製の環
状部材36bとからなる。スライド部材37は、鋼製の
正方形のトップ板34とその下面に固着された所定高さ
を有し且つ厚肉の筒状部37cを有する鋼製の環状部材
37bとからなる。
形の中間板35aとその下面に固着された所定高さを有
し且つ厚肉の筒状部35cを有する鋼製の環状部材35
bとからなる。スライド部材36は、同様に、ステンレ
ス鋼製の円形の中間板36aとその下面に固着された所
定高さを有し且つ厚肉の筒状部36cを有する鋼製の環
状部材36bとからなる。スライド部材37は、鋼製の
正方形のトップ板34とその下面に固着された所定高さ
を有し且つ厚肉の筒状部37cを有する鋼製の環状部材
37bとからなる。
【0037】各スライド部材35〜37において、筒状
部35c〜37cの下端面には低摩擦のテフロンコーテ
ィングが形成され、スライド部材35の筒状部35cの
下端面とこの下端面が当接するベース板33の上面間に
は、摩擦摺動により摩擦履歴減衰を奏する水平な摩擦摺
動部35Aが形成されている。同様に、スライド部材3
6の筒状部36cの下端面とこの下端面が当接する中間
板35aの上面間には、摩擦摺動により摩擦履歴減衰を
奏する水平な摩擦摺動部36Aが形成されている。同様
に、スライド部材37の筒状部37cの下端面とこの下
端面が当接する中間板36aの上面間には、摩擦摺動に
より摩擦履歴減衰を奏する水平な摩擦摺動部37Aが形
成されている。
部35c〜37cの下端面には低摩擦のテフロンコーテ
ィングが形成され、スライド部材35の筒状部35cの
下端面とこの下端面が当接するベース板33の上面間に
は、摩擦摺動により摩擦履歴減衰を奏する水平な摩擦摺
動部35Aが形成されている。同様に、スライド部材3
6の筒状部36cの下端面とこの下端面が当接する中間
板35aの上面間には、摩擦摺動により摩擦履歴減衰を
奏する水平な摩擦摺動部36Aが形成されている。同様
に、スライド部材37の筒状部37cの下端面とこの下
端面が当接する中間板36aの上面間には、摩擦摺動に
より摩擦履歴減衰を奏する水平な摩擦摺動部37Aが形
成されている。
【0038】ベース板33と中間板35a,36aの上
面中央部には、鋼製のリング状のストッパ部材38が夫
々固着されている。スライド部材35内の積層ゴム体3
9は、その下端部がストッパ部材38の内側においてベ
ース板33の上面中央部に固着され且つその上端部が中
間板35aの下面中央部に固着されている。同様に、ス
ライド部材36内の積層ゴム体39は、その下端部がス
トッパ部材38の内側において中間板35aの上面中央
部に固着され且つその上端部が中間板36aの下面中央
部に固着されている。同様に、スライド部材37内の積
層ゴム体39は、その下端部がストッパ部材38の内側
において中間板36aの上面中央部に固着され且つその
上端部がトップ板34の下面中央部に固着されている。
積層ゴム体39は、鋼板とゴム板とを複数層積層させて
一体的に成形したもので、ゴム材料として高減衰性ゴム
を適用してもよく、それ以外のゴムを適用してもよい。
面中央部には、鋼製のリング状のストッパ部材38が夫
々固着されている。スライド部材35内の積層ゴム体3
9は、その下端部がストッパ部材38の内側においてベ
ース板33の上面中央部に固着され且つその上端部が中
間板35aの下面中央部に固着されている。同様に、ス
ライド部材36内の積層ゴム体39は、その下端部がス
トッパ部材38の内側において中間板35aの上面中央
部に固着され且つその上端部が中間板36aの下面中央
部に固着されている。同様に、スライド部材37内の積
層ゴム体39は、その下端部がストッパ部材38の内側
において中間板36aの上面中央部に固着され且つその
上端部がトップ板34の下面中央部に固着されている。
積層ゴム体39は、鋼板とゴム板とを複数層積層させて
一体的に成形したもので、ゴム材料として高減衰性ゴム
を適用してもよく、それ以外のゴムを適用してもよい。
【0039】ベース板33の上面の外周部には、中間板
35a,36aよりも僅かに大径のリング部材41が固
着され、トップ板34の下面の外周部にはリング部材4
1と同径のリング部材42が固着され、図7に示すよう
に、カバー40の下端部がリング部材41に外嵌されて
バンド43で固定され、カバー40の上端部がリング部
材42に外嵌されバンド44で固定されている。ベース
板33は基礎6の上面に固定された鋼製のベースプレー
ト45に4つのボルトで固定され、トップ板34は主柱
7の下端の端板46に4つのボルトで固定されている。
カバー40の材料はゴム膜又はゴム膜相当材でよく、こ
れにより、防塵性と耐候性が向上する。
35a,36aよりも僅かに大径のリング部材41が固
着され、トップ板34の下面の外周部にはリング部材4
1と同径のリング部材42が固着され、図7に示すよう
に、カバー40の下端部がリング部材41に外嵌されて
バンド43で固定され、カバー40の上端部がリング部
材42に外嵌されバンド44で固定されている。ベース
板33は基礎6の上面に固定された鋼製のベースプレー
ト45に4つのボルトで固定され、トップ板34は主柱
7の下端の端板46に4つのボルトで固定されている。
カバー40の材料はゴム膜又はゴム膜相当材でよく、こ
れにより、防塵性と耐候性が向上する。
【0040】次に、2階昇降フロア構造2を昇降駆動す
る昇降機構等について説明する。図1、図2に示すよう
に、構造体1の後端部の張出しフレーム1Aの上には左
右向きの駆動軸50が配設され、この駆動軸50は、電
動モータ51によりギヤボックス52内のギヤ機構を介
して正逆回転駆動される。左右の連結部材13の前部の
チェーン留め53,54から夫々下方へ延びたチェーン
55,56は、2階昇降フロア構造2の前部のスプロケ
ット57,58でUターンして鉛直上方へ延び、左右の
連結部材13の所のスプロケット59,60を経由して
後方へ延び、駆動軸50のスプロケット61,62を経
由して下方へ延び、バランスウェイト18の所のスプロ
ケット63,64(図3参照)でUターンして上方へ延
び、張出しフレーム1Aの対応するチェーン留めに連結
されている。
る昇降機構等について説明する。図1、図2に示すよう
に、構造体1の後端部の張出しフレーム1Aの上には左
右向きの駆動軸50が配設され、この駆動軸50は、電
動モータ51によりギヤボックス52内のギヤ機構を介
して正逆回転駆動される。左右の連結部材13の前部の
チェーン留め53,54から夫々下方へ延びたチェーン
55,56は、2階昇降フロア構造2の前部のスプロケ
ット57,58でUターンして鉛直上方へ延び、左右の
連結部材13の所のスプロケット59,60を経由して
後方へ延び、駆動軸50のスプロケット61,62を経
由して下方へ延び、バランスウェイト18の所のスプロ
ケット63,64(図3参照)でUターンして上方へ延
び、張出しフレーム1Aの対応するチェーン留めに連結
されている。
【0041】同様に、左右の連結部材13の後部のチェ
ーン留め65,66から夫々下方へ延びたチェーン6
7,68は、2階昇降フロア構造2の後端部のスプロケ
ット69,70(但し、スプロケット69は図示略)で
Uターンして鉛直上方へ延び、左右の連結部材13の所
のスプロケット71,72を経由して後方へ延び、駆動
軸50のスプロケット73,74を経由して下方へ延
び、バランスウェイト18の所のスプロケット75,7
6にてUターンして上方へ延び、張出しフレーム1Aの
対応するチェーン留めに連結されている。
ーン留め65,66から夫々下方へ延びたチェーン6
7,68は、2階昇降フロア構造2の後端部のスプロケ
ット69,70(但し、スプロケット69は図示略)で
Uターンして鉛直上方へ延び、左右の連結部材13の所
のスプロケット71,72を経由して後方へ延び、駆動
軸50のスプロケット73,74を経由して下方へ延
び、バランスウェイト18の所のスプロケット75,7
6にてUターンして上方へ延び、張出しフレーム1Aの
対応するチェーン留めに連結されている。
【0042】従って、図2に示すように、2階昇降フロ
ア構造2が上限位置にあるとき、バランスウェイト18
が下限位置にあり、その状態において電動モータ51に
より駆動軸50を反時計回りに回転させると、バランス
ウェイト18が上昇し、2階昇降フロア構造2が下降し
ていく。2階昇降フロア構造2が地表階フロア11のフ
ロア面に当接した状態において、バランスウェイト18
が上限位置になる。
ア構造2が上限位置にあるとき、バランスウェイト18
が下限位置にあり、その状態において電動モータ51に
より駆動軸50を反時計回りに回転させると、バランス
ウェイト18が上昇し、2階昇降フロア構造2が下降し
ていく。2階昇降フロア構造2が地表階フロア11のフ
ロア面に当接した状態において、バランスウェイト18
が上限位置になる。
【0043】ここで、2階昇降フロア構造2に高所作業
車Vを収容して上限位置に保持すると、チェーン55,
56,67,68が伸びやすく耐久性が低下したり、破
断する危険性も皆無ではないので、2階昇降フロア構造
2を上限位置付近に係止解除可能に係止する4組のフッ
ク機構78が前部に2組また後部に2組設けられている
(但し、図1には図示省略されている)。図2に示すよ
うに、フック機構78において、連結部材13よりも内
側且つ2階昇降フロア構造2の外側にフック部材79が
配設され、フック部材79の上端部が、連結部材13に
固定の支持部材80の下端部に回動自在に連結され、2
階昇降フロア構造2の側面部にはピン81が突設され、
フック部材79をピン81に係脱させる為の電動シリン
ダ82が設けられ、電動シリンダ82のシリンダ本体が
連結部材13にピン結合され、電動シリンダ82の出力
ロッドの先端部がフック部材79にピン結合されてい
る。
車Vを収容して上限位置に保持すると、チェーン55,
56,67,68が伸びやすく耐久性が低下したり、破
断する危険性も皆無ではないので、2階昇降フロア構造
2を上限位置付近に係止解除可能に係止する4組のフッ
ク機構78が前部に2組また後部に2組設けられている
(但し、図1には図示省略されている)。図2に示すよ
うに、フック機構78において、連結部材13よりも内
側且つ2階昇降フロア構造2の外側にフック部材79が
配設され、フック部材79の上端部が、連結部材13に
固定の支持部材80の下端部に回動自在に連結され、2
階昇降フロア構造2の側面部にはピン81が突設され、
フック部材79をピン81に係脱させる為の電動シリン
ダ82が設けられ、電動シリンダ82のシリンダ本体が
連結部材13にピン結合され、電動シリンダ82の出力
ロッドの先端部がフック部材79にピン結合されてい
る。
【0044】2階昇降フロア構造2を上限位置にし、電
動シリンダ82の出力ロッドを退入させるとフック部材
79がピン81から外れ、電動シリンダ82の出力ロッ
ドを進出させるとフック部材79がピン81に係合す
る。それ故、2階昇降フロア構造2を上限位置にして、
4つのフック部材79を夫々ピン81に係合させてから
2階昇降フロア構造2を僅かに下降させ、4つのピン8
1を夫々フック部材79で支持することで、2階昇降フ
ロア構造2とその上の高所作業車Vの全重量を4つのフ
ック部材79で支承する。その状態から、2階昇降フロ
ア構造2を上限位置まで僅かに上昇させてから、4つの
フック部材79を夫々ピン81から外せば、2階昇降フ
ロア構造2を昇降させることができる。
動シリンダ82の出力ロッドを退入させるとフック部材
79がピン81から外れ、電動シリンダ82の出力ロッ
ドを進出させるとフック部材79がピン81に係合す
る。それ故、2階昇降フロア構造2を上限位置にして、
4つのフック部材79を夫々ピン81に係合させてから
2階昇降フロア構造2を僅かに下降させ、4つのピン8
1を夫々フック部材79で支持することで、2階昇降フ
ロア構造2とその上の高所作業車Vの全重量を4つのフ
ック部材79で支承する。その状態から、2階昇降フロ
ア構造2を上限位置まで僅かに上昇させてから、4つの
フック部材79を夫々ピン81から外せば、2階昇降フ
ロア構造2を昇降させることができる。
【0045】以上説明した立体駐車装置Pの作用につい
て説明する。各主柱7の下端と基礎6の上面間に装着さ
れた各免震支承装置3の水平方向荷重・水平変位の特性
は、図9に示す特性であり、3つの摩擦摺動部35A〜
37Aが摩擦摺動を開始しないうちは、それら摩擦摺動
部35A〜37Aに静止摩擦力が作用し、免震支承装置
3のベース板33とトップ板34とを相対水平変位させ
る水平荷重が所定値F1(図9参照)以上にならない限
り、3つの摩擦摺動部35A〜37Aの摩擦摺動が開始
されず、ベース板33とトップ板34間の相対水平変位
が生じない。それ故、高所作業車Vの入庫や出庫の際
に、高所作業車Vから構造体1に水平荷重が作用して
も、ベース板33とトップ板34とが相対的に水平変位
することがない、つまり、構造体1がぐらつかないか
ら、不安感を与えることがなく信頼性に優れる。
て説明する。各主柱7の下端と基礎6の上面間に装着さ
れた各免震支承装置3の水平方向荷重・水平変位の特性
は、図9に示す特性であり、3つの摩擦摺動部35A〜
37Aが摩擦摺動を開始しないうちは、それら摩擦摺動
部35A〜37Aに静止摩擦力が作用し、免震支承装置
3のベース板33とトップ板34とを相対水平変位させ
る水平荷重が所定値F1(図9参照)以上にならない限
り、3つの摩擦摺動部35A〜37Aの摩擦摺動が開始
されず、ベース板33とトップ板34間の相対水平変位
が生じない。それ故、高所作業車Vの入庫や出庫の際
に、高所作業車Vから構造体1に水平荷重が作用して
も、ベース板33とトップ板34とが相対的に水平変位
することがない、つまり、構造体1がぐらつかないか
ら、不安感を与えることがなく信頼性に優れる。
【0046】地震時、地表面が水平方向へ揺れても、水
平荷重が所定値F1未満のうちは、前記と同様に、3つ
の摩擦摺動部35A〜37Aの摩擦摺動が開始されず、
ベース板33とトップ板34とが相対的に水平変位せ
ず、構造体1は地表面と一体的に揺れる。水平荷重が所
定値F1以上になると、3つの摩擦摺動部35A〜37
Aの摩擦摺動が開始され、水平荷重の増大に応じて水平
変位が増大する。このとき、それら摩擦摺動部35A〜
37Aに静摩擦力に比べて格段に小さな動摩擦力が作用
するため、積層ゴム体39のバネ特性に従って水平変位
が増大する。
平荷重が所定値F1未満のうちは、前記と同様に、3つ
の摩擦摺動部35A〜37Aの摩擦摺動が開始されず、
ベース板33とトップ板34とが相対的に水平変位せ
ず、構造体1は地表面と一体的に揺れる。水平荷重が所
定値F1以上になると、3つの摩擦摺動部35A〜37
Aの摩擦摺動が開始され、水平荷重の増大に応じて水平
変位が増大する。このとき、それら摩擦摺動部35A〜
37Aに静摩擦力に比べて格段に小さな動摩擦力が作用
するため、積層ゴム体39のバネ特性に従って水平変位
が増大する。
【0047】ベース板33とトップ板34との相対水平
変位が所定量になると、各筒状部35c〜37cがスト
ッパ部材38で係止されるため、水平変位が所定量以上
に増大することはない。その後地表面が逆方向へ揺れる
際には、最初3つの摩擦摺動部35A〜37Aに静摩擦
力が作用するので、反対方向向きの水平方向荷重が或る
値F2以上になるまでは、摩擦摺動部35A〜37Aの
摩擦摺動が開始されず、その後、荷重の増大に応じて水
平変位が増大する。以上のようにして、地震時、各免震
支承装置3は、適度な摩擦履歴減衰を発揮し、構造体1
に伝播する地震エネルギーが効果的に吸収され、構造体
1の揺れが抑制され、構造体1の水平変位が所定量以下
に緩和される。また、スライド部材35〜37と摩擦摺
動部35A〜37Aを介して鉛直荷重を硬く支持するの
で、積層ゴム体39が座屈することがない。
変位が所定量になると、各筒状部35c〜37cがスト
ッパ部材38で係止されるため、水平変位が所定量以上
に増大することはない。その後地表面が逆方向へ揺れる
際には、最初3つの摩擦摺動部35A〜37Aに静摩擦
力が作用するので、反対方向向きの水平方向荷重が或る
値F2以上になるまでは、摩擦摺動部35A〜37Aの
摩擦摺動が開始されず、その後、荷重の増大に応じて水
平変位が増大する。以上のようにして、地震時、各免震
支承装置3は、適度な摩擦履歴減衰を発揮し、構造体1
に伝播する地震エネルギーが効果的に吸収され、構造体
1の揺れが抑制され、構造体1の水平変位が所定量以下
に緩和される。また、スライド部材35〜37と摩擦摺
動部35A〜37Aを介して鉛直荷重を硬く支持するの
で、積層ゴム体39が座屈することがない。
【0048】要約すると、各免震支承装置3における、
積層ゴム体39は、構造体1の固有振動数を下げて構造
体1が地震の揺れに共振しないようにし、地震時の構造
体1の振動加速度を低下させ、構造体1に伝播する地震
エネルギーの一部を吸収し、構造体1に弾性復原力を作
用させる。3つの摩擦摺動部35A〜37Aは、水平荷
重が所定値F1未満の状態における構造体1の水平方向
への揺れを規制し、構造体1に伝播する地震エネルギー
を効果的に吸収する。ストッパ部材38は、摩擦摺動部
35A〜37Aの最大水平変位を規制し、免震支承装置
3の座屈ないし崩壊を防止する。尚、免震支承装置3に
おいて、必ずしも3つのスライド部材45〜37を設け
る必要はなく、平面スペースに制約がなく免震効果のみ
を求める場合は1つ以上のスライド部材及び摩擦摺動部
を設ければよい。
積層ゴム体39は、構造体1の固有振動数を下げて構造
体1が地震の揺れに共振しないようにし、地震時の構造
体1の振動加速度を低下させ、構造体1に伝播する地震
エネルギーの一部を吸収し、構造体1に弾性復原力を作
用させる。3つの摩擦摺動部35A〜37Aは、水平荷
重が所定値F1未満の状態における構造体1の水平方向
への揺れを規制し、構造体1に伝播する地震エネルギー
を効果的に吸収する。ストッパ部材38は、摩擦摺動部
35A〜37Aの最大水平変位を規制し、免震支承装置
3の座屈ないし崩壊を防止する。尚、免震支承装置3に
おいて、必ずしも3つのスライド部材45〜37を設け
る必要はなく、平面スペースに制約がなく免震効果のみ
を求める場合は1つ以上のスライド部材及び摩擦摺動部
を設ければよい。
【0049】ここで、前記立体駐車装置Pの実物の1/2
の質量の力学的相似の模型実験により免震支承装置3の
性能を評価した結果について説明する。図11は、立体
駐車装置Pの模型に入力した周知の「エルセントロ観測
波形」による振動を示し、横軸の数値はデータ数つまり
時間を示し、縦軸は、振動加速度(単位G)を示す。図
12は、図11の入力振動に対する応答を示し、横軸、
縦軸については前記と同様である。これらの図の比較か
ら判るように、小さな振動加速度は殆ど緩和されない
が、大きな振動加速度は1/3 〜1/4 に緩和され、所期の
性能を発揮していることが確かめられる。
の質量の力学的相似の模型実験により免震支承装置3の
性能を評価した結果について説明する。図11は、立体
駐車装置Pの模型に入力した周知の「エルセントロ観測
波形」による振動を示し、横軸の数値はデータ数つまり
時間を示し、縦軸は、振動加速度(単位G)を示す。図
12は、図11の入力振動に対する応答を示し、横軸、
縦軸については前記と同様である。これらの図の比較か
ら判るように、小さな振動加速度は殆ど緩和されない
が、大きな振動加速度は1/3 〜1/4 に緩和され、所期の
性能を発揮していることが確かめられる。
【0050】次に、その他の作用について説明すると、
構造体1を地表面と同レベルの基礎6の上面上に配設し
たので、ピット式の基礎にする必要がなく、基礎6の構
造を簡単化でき、その建設費を節減することができる。
しかも、主柱7を連結する高剛性のつなぎ梁8を駐車ス
ペースの両側に車両進入方向向きに配置し、つなぎ梁8
の中間部分8aを基礎6の上面近傍に配設し、つなぎ梁
8の端部に屈曲部8bを形成し、その屈曲部8bを介し
てつなぎ梁8を主柱7に連結し、地表階フロア11のレ
ベルを極力低く設定したので、斜路形成体5の高さ及び
車両進入方向の長さを短くして、斜路形成体5に要する
スペースを小さくすることができ、敷地スペース的に有
利になる。
構造体1を地表面と同レベルの基礎6の上面上に配設し
たので、ピット式の基礎にする必要がなく、基礎6の構
造を簡単化でき、その建設費を節減することができる。
しかも、主柱7を連結する高剛性のつなぎ梁8を駐車ス
ペースの両側に車両進入方向向きに配置し、つなぎ梁8
の中間部分8aを基礎6の上面近傍に配設し、つなぎ梁
8の端部に屈曲部8bを形成し、その屈曲部8bを介し
てつなぎ梁8を主柱7に連結し、地表階フロア11のレ
ベルを極力低く設定したので、斜路形成体5の高さ及び
車両進入方向の長さを短くして、斜路形成体5に要する
スペースを小さくすることができ、敷地スペース的に有
利になる。
【0051】そして、斜路形成体5を1対の第1、第2
形成体5a,5bで構成し、第1形成体5aを地表階フ
ロア11の前端部に係合機構24を介して連結し、ま
た、第2形成体5bを第1形成体5aの前端部に係合機
構28を介して連結したので、地震時に車両進入方向へ
揺れる際には、斜路形成体5と構造体1との連結を維持
でき、また、地震時に車両進入方向と直交方向へ揺れる
際には、斜路形成体5と構造体1との相対変位を許容す
るので斜路形成体5と構造体1との連結部が破損するこ
とがない。この場合、図10に示すように、斜路形成体
5と免震支承装置3との間に構造体1の変位の約1/2 程
度の隙間を設けておくだけで、鎖線図示のように地表面
と構造体1との相対水平変位が生じても、斜路形成体5
と免震支承装置3が干渉することがない。つまり、この
隙間をつめた分だけ主柱7の配置間隔を狭くでき、敷地
のスペース面で有利である。
形成体5a,5bで構成し、第1形成体5aを地表階フ
ロア11の前端部に係合機構24を介して連結し、ま
た、第2形成体5bを第1形成体5aの前端部に係合機
構28を介して連結したので、地震時に車両進入方向へ
揺れる際には、斜路形成体5と構造体1との連結を維持
でき、また、地震時に車両進入方向と直交方向へ揺れる
際には、斜路形成体5と構造体1との相対変位を許容す
るので斜路形成体5と構造体1との連結部が破損するこ
とがない。この場合、図10に示すように、斜路形成体
5と免震支承装置3との間に構造体1の変位の約1/2 程
度の隙間を設けておくだけで、鎖線図示のように地表面
と構造体1との相対水平変位が生じても、斜路形成体5
と免震支承装置3が干渉することがない。つまり、この
隙間をつめた分だけ主柱7の配置間隔を狭くでき、敷地
のスペース面で有利である。
【0052】一方、地表階フロア11の後部の車留部材
20を、2階昇降フロア構造2と干渉しないように間欠
配置した複数のブロック20aで構成したため、2階昇
降フロア構造2を地表階フロア11に当接する位置まで
下降させることができる。それ故、2階昇降フロア構造
2の斜路形成部2aの高さ及び車両進入方向の長さを短
くして小型・軽量化することができる。
20を、2階昇降フロア構造2と干渉しないように間欠
配置した複数のブロック20aで構成したため、2階昇
降フロア構造2を地表階フロア11に当接する位置まで
下降させることができる。それ故、2階昇降フロア構造
2の斜路形成部2aの高さ及び車両進入方向の長さを短
くして小型・軽量化することができる。
【0053】次に、前記実施形態を部分的に変更した別
実施形態について説明する。但し、前記実施形態と同様
の構成についての説明及び図示を省略し、異なる構成に
ついてのみ説明する。図13、図14に示すように、立
体駐車装置PAの駐車用構造体1A(以下、構造体とい
う)は、基礎6Aの上面(地表面と同レベルである)上
に配設され、前後に対応する各対の主柱7の下端近傍部
同士を連結する高剛性のストレートのつなぎ梁8Aが車
両進入方向向きに設けられ、この左右1対のつなぎ梁8
Aは、基礎6Aの上面との間に小さな隙間をもって配設
されている。
実施形態について説明する。但し、前記実施形態と同様
の構成についての説明及び図示を省略し、異なる構成に
ついてのみ説明する。図13、図14に示すように、立
体駐車装置PAの駐車用構造体1A(以下、構造体とい
う)は、基礎6Aの上面(地表面と同レベルである)上
に配設され、前後に対応する各対の主柱7の下端近傍部
同士を連結する高剛性のストレートのつなぎ梁8Aが車
両進入方向向きに設けられ、この左右1対のつなぎ梁8
Aは、基礎6Aの上面との間に小さな隙間をもって配設
されている。
【0054】地表階フロア11Aの駐車スペースの両側
のつなぎ梁8Aは、3本の左右方向向きのつなぎ梁9A
で連結され、地表階フロア11Aのフロア面は、つなぎ
梁8Aの中段レベルに形成される。駐車させる高所作業
車Vの左右の車輪に対応する位置において、つなぎ梁9
Aに連結板90が架着され、つなぎ梁9Aと連結板90
の上面をチェッカープレート91で覆って地表階フロア
11Aが形成されている。複数の連結板90は、ボルト
等により取外し可能に固定されている。地表階フロア1
1Aの前側には斜路形成体5Aが設置され、この斜路形
成体5Aの後端部は、前記実施形態における係合機構2
4と同様の係合機構により地表階フロア11Aの前端部
に連結されている。
のつなぎ梁8Aは、3本の左右方向向きのつなぎ梁9A
で連結され、地表階フロア11Aのフロア面は、つなぎ
梁8Aの中段レベルに形成される。駐車させる高所作業
車Vの左右の車輪に対応する位置において、つなぎ梁9
Aに連結板90が架着され、つなぎ梁9Aと連結板90
の上面をチェッカープレート91で覆って地表階フロア
11Aが形成されている。複数の連結板90は、ボルト
等により取外し可能に固定されている。地表階フロア1
1Aの前側には斜路形成体5Aが設置され、この斜路形
成体5Aの後端部は、前記実施形態における係合機構2
4と同様の係合機構により地表階フロア11Aの前端部
に連結されている。
【0055】前側の各連結板90と基礎6Aの上面との
間には、バネ部材としての免震支承装置3Aが装着され
ている。この免震支承装置3Aは前記免震支承装置3と
同様のものであるが、例えば1つのスライド部材と1つ
の摩擦摺動部を有するものであり、各免震支承装置3A
の積層ゴム体は、2組の前記免震支承装置3の積層ゴム
体に匹敵するバネ特性を有するように構成されている。
各主柱7の下端部には2枚の鋼製の水平の端板7aが固
着してあり、これら端板7aと、基礎6Aの上面に固定
されたステンレス鋼製の水平のベースプレート45Aと
の間には、滑り板92が挟着されている。
間には、バネ部材としての免震支承装置3Aが装着され
ている。この免震支承装置3Aは前記免震支承装置3と
同様のものであるが、例えば1つのスライド部材と1つ
の摩擦摺動部を有するものであり、各免震支承装置3A
の積層ゴム体は、2組の前記免震支承装置3の積層ゴム
体に匹敵するバネ特性を有するように構成されている。
各主柱7の下端部には2枚の鋼製の水平の端板7aが固
着してあり、これら端板7aと、基礎6Aの上面に固定
されたステンレス鋼製の水平のベースプレート45Aと
の間には、滑り板92が挟着されている。
【0056】この滑り板92は鋼板の下面に低摩擦のテ
フロンコーティングを形成したものであり、滑り板92
の下面がベースプレート45Aの上面に面接触する状態
に配設され、滑り板92の下面とベースプレート45A
の上面とで鉛直荷重を支持し地震時に摩擦履歴減衰を奏
する水平な摩擦摺動部93が形成されている。以上の2
組の免震支承装置3Aと4つの主柱7に対応する4つの
摩擦摺動部93の荷重・変位特性は、前記実施形態にお
ける4組の免震支承装置3の荷重・変位特性とほぼ同様
に設定されているので、前記4組の免震支承装置3と同
様の作用を奏する。その他、つなぎ梁8Aをストレート
に構成してあるので、その構造が簡単化する。尚、必ず
しも、1つのスライド部材を設ける必要はなく、2つ以
上のスライド部材及び摩擦摺動部を設けてもよい。
フロンコーティングを形成したものであり、滑り板92
の下面がベースプレート45Aの上面に面接触する状態
に配設され、滑り板92の下面とベースプレート45A
の上面とで鉛直荷重を支持し地震時に摩擦履歴減衰を奏
する水平な摩擦摺動部93が形成されている。以上の2
組の免震支承装置3Aと4つの主柱7に対応する4つの
摩擦摺動部93の荷重・変位特性は、前記実施形態にお
ける4組の免震支承装置3の荷重・変位特性とほぼ同様
に設定されているので、前記4組の免震支承装置3と同
様の作用を奏する。その他、つなぎ梁8Aをストレート
に構成してあるので、その構造が簡単化する。尚、必ず
しも、1つのスライド部材を設ける必要はなく、2つ以
上のスライド部材及び摩擦摺動部を設けてもよい。
【0057】なお、本実施形態の免震支承装置3Aの代
わりに、地震時に構造体1と地表面とが相対的に水平変
位したときに、その水平変位を抑制し、水平変位に比例
する復原力を発生する金属製の複数のスプリング部材を
設けてもよい。また、前記実施形態は、高所作業車を2
段に駐車する為の立体駐車装置P,PAに本発明を適用
した場合について説明したが、この種の立体駐車装置以
外に、通常の自動車を複数段且つ複数列に駐車する大型
の立体駐車装置にも本発明を同様に適用できることは勿
論であり、その他本発明の趣旨逸脱しない範囲において
種々の変更を付加して実施できることは勿論である。
わりに、地震時に構造体1と地表面とが相対的に水平変
位したときに、その水平変位を抑制し、水平変位に比例
する復原力を発生する金属製の複数のスプリング部材を
設けてもよい。また、前記実施形態は、高所作業車を2
段に駐車する為の立体駐車装置P,PAに本発明を適用
した場合について説明したが、この種の立体駐車装置以
外に、通常の自動車を複数段且つ複数列に駐車する大型
の立体駐車装置にも本発明を同様に適用できることは勿
論であり、その他本発明の趣旨逸脱しない範囲において
種々の変更を付加して実施できることは勿論である。
【0058】
【発明の効果】請求項1の立体駐車装置によれば、駐車
用構造体を複数の免震支承装置で支承したので、免震機
能のある立体駐車装置となる。そして、複数の鋼製のス
ライド部材を介して鉛直荷重を硬く支持するので、地震
時における積層ゴム体の座屈を防止することができる。
また、複数の摩擦摺動部は、地震時に大きな水平方向荷
重が作用した場合にのみ摩擦摺動するので、通常時にお
ける車両の入出庫の際に摩擦摺動部が摩擦摺動すること
がなく、駐車用構造体が揺れることがない。地震時に
は、各免震支承装置において、複数の摩擦摺動部が摩擦
履歴減衰を奏するので、地震のエネルギーをよく吸収
し、免震性能に優れる。
用構造体を複数の免震支承装置で支承したので、免震機
能のある立体駐車装置となる。そして、複数の鋼製のス
ライド部材を介して鉛直荷重を硬く支持するので、地震
時における積層ゴム体の座屈を防止することができる。
また、複数の摩擦摺動部は、地震時に大きな水平方向荷
重が作用した場合にのみ摩擦摺動するので、通常時にお
ける車両の入出庫の際に摩擦摺動部が摩擦摺動すること
がなく、駐車用構造体が揺れることがない。地震時に
は、各免震支承装置において、複数の摩擦摺動部が摩擦
履歴減衰を奏するので、地震のエネルギーをよく吸収
し、免震性能に優れる。
【0059】請求項2の立体駐車装置によれば、請求項
1と同様の効果を奏するが、各対の主柱の下端部を車両
進入方向に延びる第1つなぎ梁で強固に連結することが
でき、この第1つなぎ梁により地表階フロアが高くなる
のを防止できる。駐車用構造体と複数の免震支承装置が
地表面とをほぼ同レベルの基礎上面上に配設するので、
ピット式の基礎構造にする必要がなく、基礎構造の簡単
化を図ることができる。各免震支承装置を主柱の下端と
基礎上面との間に装着するので、駐車用構造体を確実に
免震支承することができる。
1と同様の効果を奏するが、各対の主柱の下端部を車両
進入方向に延びる第1つなぎ梁で強固に連結することが
でき、この第1つなぎ梁により地表階フロアが高くなる
のを防止できる。駐車用構造体と複数の免震支承装置が
地表面とをほぼ同レベルの基礎上面上に配設するので、
ピット式の基礎構造にする必要がなく、基礎構造の簡単
化を図ることができる。各免震支承装置を主柱の下端と
基礎上面との間に装着するので、駐車用構造体を確実に
免震支承することができる。
【0060】請求項3の立体駐車装置によれば、請求項
2と同様の効果を奏するが、主柱の下端と基礎上面との
間に免震支承装置を装着する関係上、仮に、ストレート
の第1つなぎ梁を適用すると、その第1つなぎ梁が地表
面よりも必要以上に高い位置になり、そのため地表階フ
ロアのレベルも高くなるので好ましくない。そこで、各
第1つなぎ梁の両端部以外の中間部分を基礎上面に沿っ
て配設し、各第1つなぎ梁の両端部には主柱の下端部ま
で立ち上がるように屈曲した屈曲部を形成し、その屈曲
部の端部を主柱の下端部に連結する。その結果、第1つ
なぎ梁の大部分(中間部分)を基礎上面に沿って極力低
く配設することができ、駐車の為の地表階フロアを極力
低い位置に形成する上でも有利となる。そして、駐車用
構造体の全高を低く抑えることもできるし、また、地表
階フロアへ車両を導く斜路形成体の長さを抑える得るの
で敷地スペースの面でも有利である。
2と同様の効果を奏するが、主柱の下端と基礎上面との
間に免震支承装置を装着する関係上、仮に、ストレート
の第1つなぎ梁を適用すると、その第1つなぎ梁が地表
面よりも必要以上に高い位置になり、そのため地表階フ
ロアのレベルも高くなるので好ましくない。そこで、各
第1つなぎ梁の両端部以外の中間部分を基礎上面に沿っ
て配設し、各第1つなぎ梁の両端部には主柱の下端部ま
で立ち上がるように屈曲した屈曲部を形成し、その屈曲
部の端部を主柱の下端部に連結する。その結果、第1つ
なぎ梁の大部分(中間部分)を基礎上面に沿って極力低
く配設することができ、駐車の為の地表階フロアを極力
低い位置に形成する上でも有利となる。そして、駐車用
構造体の全高を低く抑えることもできるし、また、地表
階フロアへ車両を導く斜路形成体の長さを抑える得るの
で敷地スペースの面でも有利である。
【0061】請求項4の立体駐車装置によれば、積層ゴ
ム体を夫々有する複数の免震支承装置と複数の摩擦摺動
部とで地震時における免震機能が得られ、免震機能のあ
る立体駐車装置になる。各主柱の下端とそれを支持する
基礎の上面間に摩擦摺動部を設け、この摩擦摺動部を介
在させた状態で、鉛直荷重を硬く支持できるので、地震
時におけるバネ部材の座屈を防止することができる。そ
の他請求項1と同様の効果を奏する。
ム体を夫々有する複数の免震支承装置と複数の摩擦摺動
部とで地震時における免震機能が得られ、免震機能のあ
る立体駐車装置になる。各主柱の下端とそれを支持する
基礎の上面間に摩擦摺動部を設け、この摩擦摺動部を介
在させた状態で、鉛直荷重を硬く支持できるので、地震
時におけるバネ部材の座屈を防止することができる。そ
の他請求項1と同様の効果を奏する。
【0062】請求項5の立体駐車装置によれば、請求項
4と同様の効果を奏するが、各対の主柱の下端部を車両
進入方向に延びる第1つなぎ梁で連結するため、駐車用
構造体の強度・剛性を確保でき、第1つなぎ梁で地表階
フロアが高くなるのを防止できる。駐車用構造体と複数
の免震支承装置と複数の摩擦摺動部を、地表面とをほぼ
同レベルの基礎上面上に配設するので、ピット式の基礎
構造にする必要がなく、基礎構造の簡単化を図ることが
できる。また、駐車スペースの両側に平行に位置する1
対の第1つなぎ梁同士を第2つなぎ梁で主柱に近い位置
で連結することで、駐車用構造体の強度・剛性を確保す
ることができる。
4と同様の効果を奏するが、各対の主柱の下端部を車両
進入方向に延びる第1つなぎ梁で連結するため、駐車用
構造体の強度・剛性を確保でき、第1つなぎ梁で地表階
フロアが高くなるのを防止できる。駐車用構造体と複数
の免震支承装置と複数の摩擦摺動部を、地表面とをほぼ
同レベルの基礎上面上に配設するので、ピット式の基礎
構造にする必要がなく、基礎構造の簡単化を図ることが
できる。また、駐車スペースの両側に平行に位置する1
対の第1つなぎ梁同士を第2つなぎ梁で主柱に近い位置
で連結することで、駐車用構造体の強度・剛性を確保す
ることができる。
【0063】請求項6の立体駐車装置によれば、請求項
3又は請求項5と同様の効果を奏するが、第1つなぎ梁
の中段部且つ第2つなぎ梁の上面に、駐車用地表階フロ
アを形成するため、地表階フロアのレベルを極力低くし
て、地表階フロアに車両を進入させる為の斜路形成体の
小型化を図り、敷地スペース的に有利になる。その斜路
形成体を、地表階フロアに、車両進入方向へは一体的に
連結し且つ車両進入方向と直交する方向へは相対変位を
許容する係合機構を介して連結したので、地震時に駐車
用構造体と斜路形成体の連結が破損することがなく、斜
路形成体の機能を維持し易くなる。
3又は請求項5と同様の効果を奏するが、第1つなぎ梁
の中段部且つ第2つなぎ梁の上面に、駐車用地表階フロ
アを形成するため、地表階フロアのレベルを極力低くし
て、地表階フロアに車両を進入させる為の斜路形成体の
小型化を図り、敷地スペース的に有利になる。その斜路
形成体を、地表階フロアに、車両進入方向へは一体的に
連結し且つ車両進入方向と直交する方向へは相対変位を
許容する係合機構を介して連結したので、地震時に駐車
用構造体と斜路形成体の連結が破損することがなく、斜
路形成体の機能を維持し易くなる。
【0064】請求項7の立体駐車装置によれば、請求項
6と同様の効果を奏するが、前記斜路形成体が、その中
間部において車両進入側の斜路形成体と地表階フロア側
の斜路形成体とに2分され、車両進入本方向へは一体的
に連結するとともに車両進入直角方向へは相対位置ズレ
を許容して相互に連結する係合機構を設けたので、車両
進入側の斜路形成体が軽量化され、容易に随時着脱でき
る。その車両進入側の斜路形成体を取外した状態では、
立体駐車装置の前面敷地スペースを有効利用可能とな
る。
6と同様の効果を奏するが、前記斜路形成体が、その中
間部において車両進入側の斜路形成体と地表階フロア側
の斜路形成体とに2分され、車両進入本方向へは一体的
に連結するとともに車両進入直角方向へは相対位置ズレ
を許容して相互に連結する係合機構を設けたので、車両
進入側の斜路形成体が軽量化され、容易に随時着脱でき
る。その車両進入側の斜路形成体を取外した状態では、
立体駐車装置の前面敷地スペースを有効利用可能とな
る。
【0065】請求項8の立体駐車装置によれば、請求項
6と同様の効果を奏するが、地階レベルまで下降させた
2階昇降フロアのレベルを極力低くすることができ、2
階昇降フロアへの進入斜路を形成する進入斜路形成体の
小型化を図ることができる。
6と同様の効果を奏するが、地階レベルまで下降させた
2階昇降フロアのレベルを極力低くすることができ、2
階昇降フロアへの進入斜路を形成する進入斜路形成体の
小型化を図ることができる。
【図1】本発明の実施形態に係る立体駐車装置の概略斜
視図である。
視図である。
【図2】立体駐車装置の右側面図である。
【図3】立体駐車装置の地表階フロア等の平面図であ
る。
る。
【図4】立体駐車装置の正面図である。
【図5】立体駐車装置の地表階フロアの要部と斜路形成
体の平面図である。
体の平面図である。
【図6】地表階フロアの要部と斜路形成体の縦断側面図
である。
である。
【図7】免震支承装置の一部切欠き縦断斜視図である。
【図8】地震時に摩擦摺動部で摺動した状態の免震支承
装置の縦断面図である。
装置の縦断面図である。
【図9】免震支承装置の水平荷重・水平変位特性図であ
る。
る。
【図10】地震時における斜路形成体等の作動を説明す
る説明図である。
る説明図である。
【図11】振動実験に適用した入力振動の加速度波形図
である。
である。
【図12】図11の入力振動に対応する応答振動の加速
度波形図である。
度波形図である。
【図13】別実施形態に係る立体駐車装置の要部斜視図
である。
である。
【図14】図13の立体駐車装置の要部縦断側面図であ
る。
る。
【図15】従来技術に係る積層ゴム体の一部切欠き縦断
斜視図である。
斜視図である。
【図16】図15の積層ゴム体の水平荷重・水平変位特
性図である。
性図である。
P,PA 立体駐車装置 1,1A 駐車用構造体 3,3A 免震支承装置 5,5A 斜路形成体 6 基礎 7 主柱 8,8A つなぎ梁(第1つなぎ梁) 8a 中間部分 8b 屈曲部 9,9A つなぎ梁(第2つなぎ梁) 20 車留部材 24,28 係合機構 35〜37 スライド部材 35A〜37A 摩擦摺動部 39 積層ゴム体 92 滑り板 93 摩擦摺動部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高枝 新伍 兵庫県加古郡播磨町新島8番地 川崎重 工業株式会社播磨工場内 (56)参考文献 特開 昭51−49028(JP,A) 特開 平3−217554(JP,A) 実開 平5−24818(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04H 6/06
Claims (8)
- 【請求項1】 車両を複数段に駐車可能な駐車用構造体
を備えた立体駐車装置において、 前記駐車用構造体を免震支承する複数の免震支承装置を
設け、各免震支承装置は、ベース板と、このベース板の上に複
数段に積み重ねた複数の鋼製のスライド部材と、ベース
板とそれに対向するスライド部材とを連結する積層ゴム
体及び相対向するスライド部材同士を連結する1又は複
数の積層ゴム体と、複数のスライド部材の水平変位を規
制する複数のストッパとを備え、 各免震支承装置は、複数のスライド部材を介して鉛直荷
重を硬く支持し、地震時には地表面に対する駐車用構造
体の相対的水平変位を複数の積層ゴム体の弾性変形によ
り抑制するとともに、各スライド部材とそれを支持する
部材との間の水平な摩擦摺動部の摩擦摺動により摩擦履
歴減衰を奏するように構成されたことを特徴とする立体
駐車装置。 - 【請求項2】 前記駐車用構造体は、車両進入方向に対
応する複数対の主柱と、それら各対の主柱の下端部を連
結する車両進入方向に延びる第1つなぎ梁とを有し、駐
車用構造体と複数の免震支承装置が地表面とほぼ同レベ
ルの基礎上面上に配設されるとともに各免震支承装置が
主柱の下端と基礎上面との間に装着されたことを特徴と
する請求項1に記載の立体駐車装置。 - 【請求項3】 前記各第1つなぎ梁の両端部以外の中間
部分は基礎上面と地表面に沿って配設され、各第1つな
ぎ梁の両端部には主柱の下端部まで立ち上がるように屈
曲した屈曲部が形成され、 駐車スペースの両側に平行に位置する1対の第1つなぎ
梁の中間部分同士を主柱に最も近い位置で連結する第2
つなぎ梁を設けたことを特徴とする請求項2に記載の立
体駐車装置。 - 【請求項4】 車両を複数段に駐車可能な駐車用構造体
を備えた立体駐車装置において、 前記駐車用構造体と基礎上面との間に地表面に対する駐
車用構造体の地震時の相対的水平変位を抑制する積層ゴ
ム体を夫々有する複数の免震支承装置を設け、 前記駐車用構造体の各主柱の下端とそれを支持する基礎
の上面間に鉛直荷重を支持可能で且つ地震時には摩擦摺
動を介して摩擦履歴減衰を奏する摩擦摺動部を設けたこ
とを特徴とする立体駐車装置。 - 【請求項5】 前記駐車用構造体は、車両進入方向に対
応する複数対の主柱と、それら各対の主柱の下端部を連
結する車両進入方向に延びる第1つなぎ梁とを有し、駐
車用構造体と複数の免震支承装置と複数の摩擦摺動部が
地表面とがほぼ同レベルの基礎上面上に配設され、 駐車スペースの両側に平行に位置する1対の第1つなぎ
梁同士を主柱に近い位置で連結する第2つなぎ梁を設け
たことを特徴とする請求項4に記載の立体駐車装置。 - 【請求項6】 前記第1つなぎ梁の中段部且つ第2つな
ぎ梁の上面に、駐車用地表階フロアを形成し、その地表
階フロアに車両を進入させる為の斜路形成体を設け、そ
の斜路形成体を、地表階フロアに、車両進入方向へは一
体的に連結するとともに車両進入方向と直交する方向へ
は相対変位を許容する係合機構を介して連結したことを
特徴とする請求項3又は請求項5に記載の立体駐車装
置。 - 【請求項7】 前記斜路形成体が、その中間部において
車両進入側の斜路形成体と地表階フロア側の斜路形成体
とに2分され、車両進入本方向へは一体的に連結すると
ともに車両進入直角方向へは相対位置ズレを許容して相
互に連結する係合機構を設けたことを特徴とする請求項
6に記載の立体駐車装置。 - 【請求項8】 前記地表階フロアに、そのフロアに進入
する車両の車輪を止める車止部材であって、この地表階
フロアの上面に接する位置まで下降する2階昇降フロア
と干渉しないように間欠的に形成した車止部材を設けた
ことを特徴とする請求項6に記載の立体駐車装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20292496A JP2967808B2 (ja) | 1996-07-13 | 1996-07-13 | 立体駐車装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20292496A JP2967808B2 (ja) | 1996-07-13 | 1996-07-13 | 立体駐車装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1025916A JPH1025916A (ja) | 1998-01-27 |
JP2967808B2 true JP2967808B2 (ja) | 1999-10-25 |
Family
ID=16465420
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20292496A Expired - Fee Related JP2967808B2 (ja) | 1996-07-13 | 1996-07-13 | 立体駐車装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2967808B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2278550B1 (es) * | 2003-06-24 | 2008-06-16 | Vopi4, S.A. | Instalacion para el aparcamiento de vehiculos y similares. |
AU2003242795A1 (en) * | 2003-06-24 | 2005-01-04 | Vopi4, S.A. | Installation for the parking of vehicles and similar |
CN109501774A (zh) * | 2018-10-12 | 2019-03-22 | 蔚来汽车有限公司 | 用于换电平台的斜坡组件、换电平台及换电系统 |
-
1996
- 1996-07-13 JP JP20292496A patent/JP2967808B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1025916A (ja) | 1998-01-27 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |