JP3970900B1 - マイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】有機ハロゲン化合物もしくは有機ハロゲン化合物を含む液体に、水素供与体とアルカリ化合物とを添加してなる混合液を、触媒充填カラムに流通させながら、該触媒に対してマイクロ波を照射することにより前記混合液中の有機ハロゲン化合物を分解する、マイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法であって、前記触媒充填カラム内にマイクロ波を透過する耐熱性材料で形成された構造体が配置されていることを特徴とする前記方法。
【選択図】図2
Description
1)有機ハロゲン化合物もしくは有機ハロゲン化合物を含む液体に、水素供与体とアルカリ化合物とを添加してなる混合液を、触媒充填カラムに流通させながら、該触媒に対してマイクロ波を照射することにより前記混合液中の有機ハロゲン化合物を分解する、マイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法であって、前記触媒充填カラム内にマイクロ波を透過する耐熱性材料で形成された棒状、管状またはファイバー状の構造体が、一部が触媒層から突出するように配置されていることを特徴とするマイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法、
2)複数の前記構造体が、触媒充填カラム内に分散して配置されている、前記1)に記載のマイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法、
3)前記触媒充填カラム内に分散して配置された構造体の、すべてもしくは一部が、中空であり、空気もしくは冷媒を循環させることで触媒層を冷却する機能を備えている、前記1)又は2)に記載のマイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法、
4)前記触媒が、炭素結晶化合物、金属担持炭素化合物、金属担持酸化物及び金属担持複合酸化物からなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物である、前記1)〜3)のいずれかに記載のマイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法、
5)前記水素供与体が、複素環式化合物、アミン系化合物、アルコール系化合物、ケトン系化合物及び脂環式化合物からなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物で、かつ、前記アルカリ化合物が、苛性ソーダ、苛性カリ、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド及び水酸化カルシウムからなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物である、前記1)〜4)のいずれかに記載のマイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法、
6)前記有機ハロゲン化合物がポリ塩化ビフェニールである、前記1)〜5)のいずれかに記載のマイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法、
7)容器内に充填又は保存された油に含まれる有機ハロゲン化合物を分解する分解処理方法である、前記1)〜6)のいずれかに記載のマイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法、
8)前記容器が柱上変圧器である、前記7)に記載のマイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法。
実験に先立ち、マイクロ波が触媒層のどのくらいの厚さまで届くのかを試験した。
直径50mm、深さ110mmの200ml容ガラス瓶に、活性炭(ダイヤホープ008)80g、1種2号絶縁油120ml、イソプロピルアルコール24mlを詰めて、容器内壁、表面から10mm、20mm、中心部(25mm)に温度計を差し込み、マイクロ波を照射(30℃→60℃/5分)したときの温度の経時変化を測定した。10mm部分では容器内壁とほぼ同等の温度応答性を示したが、20mmになると応答がやや遅れ、25mm部分ではさらに応答が遅れた。また、20mm厚以上では最大温度も10mm部分より下がった。これらの結果から、表面から10mm厚部分にはマイクロ波が届いているが、25mm厚以上の部分にはマイクロ波は届かず、熱は伝播により伝わっていることが判った。
PCB濃度27.53ppmの柱上変圧器の絶縁油(1種2号)25Lに、水素供与体としてイソプロピルアルコールを絶縁油比20%、アルカリ物質としてKOHを絶縁油比1%を添加し、触媒層に800ml/minにて循環させた。触媒層は、直径3cmのテフロン棒を互いの距離が3cmになるように7本配置した後(図2参照)、その隙間を埋めるようにしてPd5%担持活性炭(ダイヤホープ008)2kgを充填して調製した。これに2.45GHzのマイクロ波を、油温度を60度に維持しながら照射した。マイクロ波照射は1日8時間とし、夜間はマイクロ波を停止し、循環ポンプのみで常温分解を実施した。反応後のPCB濃度をDB5MSキャピラリカラムGC−MS(島津製作所QP5050A)で分析した。その結果を表1に示す。PCB濃度が規制値の0.5ppmになったのは約504時間後であった。
テフロン棒を配置しないで触媒2kgを充填したほかは、実施例と同様の条件にてPCB分解試験を行った。その結果を表1に示す。PCB濃度が規制値の0.5ppmになったのは864時間後であった。
PCB濃度1000ppmの「KC1000」40mlに、水素供与体としてイソプロピルアルコールを3.96L、アルカリ物質としてKOHを67.9gを添加し、触媒層に80ml/minにて循環させた。触媒カラム内部には、直径2cmのテフロン棒を中心に取り付け触媒厚さを1.5cmにするよう配置した。その隙間を埋めるようにしてPd5%担持活性炭(ダイヤホープ008)250gを充填して調製した。このカラムを3本並列に取り付け、これに2.45GHzのマイクロ波を、油温度を60度に維持しながら照射した。マイクロ波照射は1日8時間とし、夜間はマイクロ波を停止した。反応後のPCB濃度をDB5MSキャピラリカラムGC−MS(島津製作所QP5050A)で分析した。PCB濃度が規制値の0.5ppmになったのは16−32時間後であった。
2 触媒層
3 混合液(被処理液)
4 構造体
6 柱上変圧器(容器)
7 巻き線
8 容器蓋体
10 容器
11 目皿板
13 排出配管
15 柱上変圧器内液面レベル
16 触媒充填カラム内液面レベル
18 ポンプ
19 循環配管
20 マイクロ波発振器
Claims (8)
- 有機ハロゲン化合物もしくは有機ハロゲン化合物を含む液体に、水素供与体とアルカリ化合物とを添加してなる混合液を、触媒充填カラムに流通させながら、該触媒に対してマイクロ波を照射することにより前記混合液中の有機ハロゲン化合物を分解する、マイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法であって、前記触媒充填カラム内にマイクロ波を透過する耐熱性材料で形成された棒状、管状またはファイバー状の構造体が、一部が触媒層から突出するように配置されていることを特徴とするマイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法。
- 複数の前記構造体が、触媒充填カラム内に分散して配置されている、請求項1に記載のマイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法。
- 前記触媒充填カラム内に分散して配置された構造体の、すべてもしくは一部が、中空であり、空気もしくは冷媒を循環させることで触媒層を冷却する機能を備えている、請求項1又は2に記載のマイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法。
- 前記触媒が、炭素結晶化合物、金属担持炭素化合物、金属担持酸化物及び金属担持複合酸化物からなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物である、請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法。
- 前記水素供与体が、複素環式化合物、アミン系化合物、アルコール系化合物、ケトン系化合物及び脂環式化合物からなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物で、かつ、前記アルカリ化合物が、苛性ソーダ、苛性カリ、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド及び水酸化カルシウムからなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物である、請求項1〜4のいずれかに記載のマイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法。
- 前記有機ハロゲン化合物がポリ塩化ビフェニールである、請求項1〜5のいずれかに記載のマイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法。
- 容器内に充填又は保存された油に含まれる有機ハロゲン化合物を分解する分解処理方法である、請求項1〜6のいずれかに記載のマイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法。
- 前記容器が柱上変圧器である、請求項7に記載のマイクロ波による有機ハロゲン化合物の分解処理方法。
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