JP3968895B2 - Frp構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、FRP構造体製造方法に関し、とくに大型のFRP構造体を安価に効率よく製造できる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
軽量で高強度な素材として、FRP(繊維強化プラスチック)が各種産業分野で注目されており、中でもCFRP(炭素繊維強化プラスチック)が、その優れた機械特性等から注目されている。
【0003】
このFRPは、ハンドレイアップ法等の各種の成形法により、比較的大型の成形品に形成可能であるが、あまり大型のものになると、作業効率、成形効率が極端に低下する。そのため、理論的には成形可能であっても、作業性やコストの面から、あるサイズ以上の大型のFRP成形品は殆んど製造されていないのが実情である。
【0004】
このような実情に対し、大型のFRP成形品を分割構成とし、各分割部材を予めそれぞれ成形しておき、成形された各分割部材を別の結合用部材を用いて結合する方法が考えられる。
【0005】
しかし、このような方法を採ると、結合用部材を用いて組み立てる工数が膨大なものになる他、結合部分における強度等の機械特性が他のFRP部分に比べて劣るおそれがあり、結局大型のFRP成形品が実用に供されないこととなっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の課題は、上記のような実情に鑑み、予め成形された2つ以上のFRP構造体を簡単にかつ安価に接合でき、しかも接合部分もFRP構造として、最終的に形成される大型のFRP成形品の全体にわたって優れた機械特性を確保できる、FRP構造体製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のFRP構造体の製造方法は、予め成形された少なくとも2つの予成形FRP構造体隣接させて配置、両予成形FRP構造体の突き合わせ端部の少なくとも上下面に強化繊維基材を配置するとともに突合わせ端部における突き合わせ端面間にも両予成形FRP構造体の上下面間にわたって延びるリブ形成用強化繊維基材を配置し、前記上下面に配置した強化繊維基材の上に樹脂を面方向に拡散するための拡散媒体を配置し、この部分全体をバッグフイルムで覆った後バッグフイルムで覆われた内部を真空状態にし、樹脂を注入して前記強化繊維基材および前記リブ形成用強化繊維基材に含浸し硬化させて前記両予成形FRP構造体を接合、一体化することを特徴とする方法からなる。
【0008】
この方法により製造されたFRP構造体においては、前記両予成形FRP構造体の少なくとも一方が、溝を有するコア材と、該コア材の少なくとも片面に配置され、該溝内に埋設部を有するFRP部分とからなる構成とすることができる。
【0009】
記FRP成形体が、予成形FRP構造体の突き合わせ端部をまたぐように配置された強化繊維基材に加え、突き合わせ端部における突き合わせ端面間にも両予成形FRP構造体の上下面間にわたって延びるリブ形成用強化繊維基材が配置された構造とされることにより、予成形FRP構造体のより強固な接合が可能になるとともに、突き合わせ部の強度も十分に大きな強度に確保され、の部分をFRP補強リブとして機能させること可能になる。
【0010】
また、前記両FRP構造体の突き合わせ端部における上面あるいは上下面に段落ち部を有し、該段落ち部に前記強化繊維基材が配置されている構成としてもよい。この段落ち部は、1段でもよいが、少なくとも2段設けられている構成としてもよい。
【0012】
本発明に係る方法においては、前記拡散媒体と強化繊維基材との間に、離型用の層を介挿しておいてもよい。
【0013】
このFRP構造体の製造方法においては、前記両FRP構造体の突き合わせ端部における上面あるいは上下面に段落ち部を形成しておき、該段落ち部に前記強化繊維基材を配置するようにしてもよい。段落ち部は1段でもよいが、少なくとも2段形成してもよい。
【0014】
また、前記バッグフイルム内への樹脂の注入を、前記両FRP構造体の突き合わせ端部に相当する位置から行い、前記真空状態にするためのバッグフイルム内からの吸引を、樹脂注入位置の両側から行うようにしてもよい。
【0015】
なお、予め成形しておく、互いに接合する少なくとも2つの予成形FRP構造体は、いかなる成形方法によって製造されたものでもよい。また、その構造も、FRPの単板構造、リブ等の補強部を有する構造、コア材の両面にFRP部分(例えば、FRP板を配置したサンドイッチ構造のもの等、あらゆる構造を採用できる。
【0016】
本発明におけるFRP構造体は、上記のような方法により製造されたもので、複数の予成形FRP構造体を接合することにより超大型のものまで容易に製造される。そして、大型のFRP構造体の全体にわたってFRP構成の構造とされるから、全体にわたって優れた機械特性が確保される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の望ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
本発明における、予め成形された少なくとも2つの予成形FRP構造体、および両予成形FRP構造体の接合部を構成するFRP部の強化繊維としては、炭素繊維の織物、マット、ストランドや、ガラス繊維の織物、マット、ロービングを単独あるいは混合して使用することが好ましい。特に軽量化効果を最大限に発揮するためには炭素繊維の使用が好ましい。そして、その炭素繊維も、炭素繊維糸1本のフィラメント数が通常の10,000本未満のものではなく、10,000〜300,000本の範囲、より好ましくは50,000〜150,000本の範囲にあるトウ状の炭素繊維フィラメント糸を使用する方が、樹脂の含浸性、強化繊維基材としての取扱い性、さらには強化繊維基材の経済性において、より優れるため、好ましい。また製造されるFRP構造体の表面に炭素繊維の織物を配置すると、表面の意匠性が高められ、より好ましい。また、必要に応じて、あるいは要求される機械特性等に応じて、強化繊維の層を複数層に積層して強化繊維基材を形成し、その強化繊維基材に樹脂を含浸する。積層する強化繊維層には、一方向に引き揃えた繊維層や織物層を適宜積層でき、その繊維配向方向も、要求される強度の方向に応じて適宜選択できる。
【0018】
FRPの樹脂としては、エポキシ、不飽和ポリエステル、フェノール、ビニルエステルなどの熱硬化性樹脂が、成形性・コストの点で好ましい。ただし、ナイロンやABS樹脂等の熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の混合樹脂も使用可能である。
【0019】
また、接合される予成形FRP構造体は、FRPの単板構成とすることもできるが、コア材の両面にFRP部分(例えば、FRP板を配置したサンドイッチ構造とすることもできる。サンドイッチ構造とする場合、用いるコア材としては、発泡体や木材等を使用でき、軽量化の点で発泡体が好ましい。発泡体の材質としては、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、PVC、シリコンなどを用い、その比重は0.02から0.2の間で選択することが好ましい。比重が0.02未満のものを用いると、十分な強度が得られなくなる恐れが生じる。また、比重が0.2を超えると、強度は高くなるが、重量が嵩み軽量化という目的に反するものになってしまう。また、コア材としてハニカム材を用いることもできる。ハニカム材の材質としてはアルミハニカム、アラミドハニカムなどがあり、必要とされる強度等によりその材質、寸法を選択することができる。
【0020】
次に、本発明に係るFRP構造体の製造方法とともに、その方法により製造されFRP構造体について具体的に説明する。
図1は、本発明のFRP構造体の製造方法における基本構成部分を示しており、とくに予め成形された2つのFRP構造体の接合を示している。図1において、1a、1bは予め成形された2つの予成形FRP構造体(FRP板構造)を示しており、これらが接合されて一体的なFRP構造体1が成形される。
【0021】
まず、予成形FRP構造体1a、1bを隣接させて配置し、両予成形FRP構造体1a、1bの端部同士を突き合わせる。このとき、図示例では、予成形FRP構造体1a、1bの突き合わせ端面間に隙間2をあけた場合を示してあるが、本発明では、図2を用いて後述する如く、突き合わせ端面間にリブ形成用強化繊維基材を配置する。この突き合わせ端部の少なくとも上下面に強化繊維基材3を配置する。強化繊維基材3は、前述したような強化繊維からなり、その形態としては、単に強化繊維をランダムに配置したもの、一方向に引き揃えた強化繊維を配置したもの、それらを各方向に積層配置したもの、織物やマットを配置したもの、さらにはこれらの組み合わせ形態のいずれであってもよい。
【0022】
この強化繊維基材3の上に、本実施態様では離型用の織布からなる層4が配置される。但し、この離型用の層4は、後述の拡散媒体自身が離型性を有している場合には、特に設けなくてもよい。
【0023】
上記離型用の層4の上に、樹脂を面方向に拡散するための拡散媒体5が配置される。この拡散媒体5は、たとえば、複数条の溝が縦横に刻設された樹脂透過性のシート状の媒体や、200メッシュよりも目開きの大きい網状の媒体から構成できる。
【0024】
しかる後に、この部分全体をバッグフイルム6で多い、その端部6a(各FRP板1a、1bとの接着部)を両面接着テープやシールテープ等(図示略)でシールする。
【0025】
バッグフイルム6で覆われた内部を真空状態にするために、内部空気を吸引するための吸引口7をバッグフイルム6内に配置しておき、真空ポンプ7aで吸引して内部を真空状態にする。また、バッグフイルム6内に樹脂注入口8を開口しておき、バルブ9を開いて真空状態にされたバッグフイルム6内に樹脂10を注入する。樹脂注入口8は、中央部に、つまりFRP板1a、1バッグフイルムの突き合わせ端部に相当する位置に配置し、吸引口7はその両側に配置することが好ましい
【0026】
注入された樹脂は、拡散媒体5に沿って速やかに面方向に拡散し、強化繊維基材3の厚み方向に含浸する
【0027】
樹脂含浸後に、常温で、場合によっては加熱されて樹脂が硬化され、両FRP板1a、1b(予成形FRP構造体1a、1b)が一体に接合される。樹脂硬化後には、離型用の層4が媒体5、バッグフイルム6とともに取り除かれ、両FRP板1a、1bが接合、一体化されたFRP構造体1が完成する。
【0028】
接合部の成形時には、拡散媒体5の上に、例えば鉄板等の剛性板を設けておいてもよい。このようにすれば、接合部の平滑性が確保される。この場合、その上に設けられる吸引口7や樹脂注入口8に連通する通路をその剛性板に設けておく必要がある。
【0029】
このような一体化接合方法によれば、接合部もFRP化できるので、最終製品としての大型のFRP構造体1全体にわたって優れた機械特性が確保される。また、上記のように、バッグフイルム6を用いた真空バッグ成形法は極めて簡単に行うことができ、作業上の制約や、接合される両FRP構造体の形状的な制約が実質的に全くないから、極めて容易にかつ安価に実施できる。しかも、複数のFRP構造体を次々に接合できるから、表面積が数10m2 以上の超大型の成形品であっても問題なく製造することが可能となる。
【0030】
図2は、上記の基本構成を前提とした本発明の実施態様に係るFRP構造体の製造方法を示している。図2に示す方法においては、2つの予成形FRP構造体11a、11b(FRP板)の突き合わせ端部における上下面(いずれか一方の面にすることも可能)に段落ち部12a、12bが形成されており、この段落ち部12a、12bに強化繊維基材13が配置される。また、本実施態様では、この強化繊維基材13は、図3に示すように、リブ部を形成するための突き合わせ端面間に配置されるリブ形成用強化繊維基材13aとスキン層を形成するための強化繊維基材13bとを有するものに構成されており、成形後には接合部がリブとしても機能できるようになるため、接合部がそれ以外の部位より強化されることになる。段落ち部12a、12bの深さと、そこに配置される強化繊維基材13の厚さとは実質的に同じにされ、成形後に接合部の表面に段差が生じないようになっている。
【0031】
各FRP構造体11a、11bに形成される強化繊維基材13を配置するための段落ち部12a、12bは、少なくとも5cm以上が好ましい。また、スキン層を形成するための強化繊維基材13bに対し実質的に垂直な方向に延びるウェブ部を有するリブ形成用強化繊維基材13aまたは、前記両FRP構造体11a、11bの突き合わせ端面間に配置された強化繊維基材の端部を配置するための段落ち部は少なくとも2cm以上が好ましい。
【0032】
接合における強化繊維基材13上には、前述の実施態様と同様、拡散媒体14が配置され、その上からバッグフイルム15で覆われる。バッグフイルム15で覆われた内部は、吸引口16を通しての吸引により真空状態にされ、樹脂注入口17から樹脂が注入される。
【0033】
注入樹脂硬化後に、媒体14およびバッグフイルム15が取り除かれ、一体に接合されたFRP構造体11が完成する。
【0034】
このような方法によれば、接合部に段差のない、所望の平坦性をもった大型のFRP構造体11の製造が可能になり、かつ、接合部において両面間にわたるFRP製のリブが構成されるから、接合部の強度が向上されるとともにリブ効果によって全体の強度も向上される。
【0035】
なお、上記の製造方法において、予め成形しておくFRP構造体も、真空バッグ法による一体成形法によって成形できる。この一体成形では、FRPの単板構造に成形することもできるし、コア材の両面にFRP板を配置したサンドイッチ構造にも成形できる。
【0036】
FRPの単板構造に成形する場合には、前述したように、予め成形する少なくとも2つの予成形FRP構造体を、型内に、少なくとも強化繊維基材を配置するとともに、該強化繊維基材の上または上下に樹脂を面方向に拡散するための媒体を配置し、全体をバッグフイルムで覆った後バッグフイルムで覆われた内部を真空状態にし、樹脂を注入して少なくとも前記強化繊維基材の表面に拡散させ、該樹脂を強化繊維基材に含浸することにより一体成形すればよい。
【0037】
サンドイッチ構造とする場合には、たとえば図4に示すように行われる。図4に示す方法においては、型21内に、発泡体等からなるコア材22が配置されるとともに、少なくともその両面に強化繊維基材23が配置される。コア材22は、本実施態様では複数の分割構成とされ、複数のコア材22が平面的にみて縦横に配列されている。配列されたコア材22の列の端部は、上記強化繊維基材23がコア材22を包み込むように配置されてもよいし、図4に示すように、コ字状のキャップ状強化繊維基材28を配置してもよい。
【0038】
各コア材22は図5に示すように構成されており、樹脂の通り道となる大溝24と、該大溝24から分岐した多数の小溝25を有している。この大溝24および小溝25を介して樹脂が強化繊維基材23の面方向に拡散され、拡散された樹脂が強化繊維基材23の厚み方向に基材23に含浸される。この実施態様では、コア材22自身に、溝部分により、樹脂を基材面方向に拡散するための拡散路を付与してあるが、この構造とは別に、あるいはこの構造とともに、別部材からなる、樹脂を強化繊維基材の面方向に拡散するシート状の媒体を設けてもよい。この媒体は、強化繊維基材23の上面側に、あるいは上下両面側に配置することができる。媒体の構造は特に限定されないが、図5に示したと同様の溝構造を有するシート状部材、あるいは縦横に溝を有するシート状部材、さらには網状部材等から構成できる。
【0039】
そして図5に示した実施態様では、コア材22の両側部(または四辺部)に切り欠き凹部26が形成されており、該切り欠き凹部26に図4に示すように断面コ字状のリブを形成するための強化繊維基材27が配置されている。FRP構造体の中央部ではこのリブを形成するコ字状強化繊維基材27同士が突き合わされており、配列されたコア材22の端部部分では、コ字状のキャップ状強化繊維基材28が配置されており、これらがコア材22とともに強化繊維基材23で両面から挟まれている。
【0040】
上記強化繊維基材23の型の上面側が、バッグフイルム29で覆われ、内部が真空ポンプ30による吸引によって真空状態にされる。次いで、バルブ31を開いて、液状の樹脂32が上記真空状態に保たれた型21内に注入される。注入は、多孔質材等からなるエッジブリーザ33を介して行われ、ポンプ30への吸引も同様のエッジブリーザ34を介して行われる。樹脂の注入位置、真空吸引位置、エッジブリーザは33、34の設置位置は、適宜変更できる。たとえば、成形するFRP構造体の中央部から樹脂を注入するようにすることもできる。また、本実施態様では、強化繊維基材23の上面を直接バッグフイルム29で覆うようにしたが、必要に応じて、それらの間に成形後に剥離される離型資材(図示略)を介装してもよい。上記実施態様では、バッグフイルム29自身が離型資材の機能を備えている。さらにまた、バッグフイルム29と強化繊維基材23の型の上面側との間に、鉄板等の剛性板を配置してもよい。
【0041】
注入された樹脂は、前述の如く、コア材22の大溝24、小溝25に沿って強化繊維基材23の面方向に拡散されつつ、拡散した樹脂が強化繊維基材23の厚み方向に含浸される。このとき同時に、リブやキャップを形成するコ字状強化繊維基材27、28にも樹脂が含浸され、リブやキャップが一体に成形される。含浸された樹脂が、常温で、場合によっては加熱によって硬化され、FRP構造体が完成する。硬化後にバッグフイルム29が取り除かれ、硬化したFRP構造体が型21から取り出される。このように、FRP構造体が一体成形される。
【0042】
また、図6に示すように、両予成形FRP構造体41a、41bに形成する段落ち部42a、42bを少なくとも2段に形成し、段落ち部42aに対してリブ形成用強化繊維基材43aを配置し、段落ち部42bに対して強化繊維基材43bを配置する構成とすることもできる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のFRP構造体製造方法によれば、少なくとも2つの予成形FRP構造体を簡単に接合できるとともに、該接合部分もFRP化して高強度に保つことができ、軽量で高強度、高剛性の大型のFRP構造体を容易にかつ安価に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明FRP構造体の製造方法の基本構成を示す、接合部の概略構成図である。
【図2】 本発明の実施態様に係るFRP構造体の製造方法を示す、接合部の概略構成図である。
【図3】図2の方法に用いられる接合部の強化繊維基材の分解図である。
【図4】本発明における予め成形されるFRP構造体の一発成形方法の一例を示す概略構成図である。
【図5】図4の方法で用いられるコア材の拡大斜視図である。
【図6】段落ち部の別の形状例を示す両FRP構造体接合部の断面図である。
【符号の説明】
1、11 FRP構造体
1a、1b、11a、11b、41a、41b 接合される予成形FRP構造体
2 隙間
3、13 強化繊維基材
4 離型用の層
5、14 拡散媒体
6、15 バッグフイルム
7、16 吸引口
7a 真空ポンプ
8、17 樹脂注入口
9 バルブ
10 樹脂
12a、12b、42a、42b 段落ち部
13a、43a リブ形成用強化繊維基材
13b、43b スキン層形成用強化繊維基材
21 型
22 コア材
23 強化繊維基材
24、25 溝
26 切り欠き凹部
27、28 コ字状強化繊維基材
29 バッグフイルム
30 真空ポンプ
31 バルブ
32 樹脂
33、34 エッジブリーザ

Claims (5)

  1. 予め成形された少なくとも2つの予成形FRP構造体を隣接させて配置し、両予成形FRP構造体の突き合わせ端部の少なくとも上下面に強化繊維基材を配置するとともに突き合わせ端部における突き合わせ端面間にも両予成形FRP構造体の上下面間にわたって延びるリブ形成用強化繊維基材を配置し、前記上下面に配置した強化繊維基材の上に樹脂を面方向に拡散するための拡散媒体を配置し、この部分全体をバッグフイルムで覆った後バッグフイルムで覆われた内部を真空状態にし、樹脂を注入して前記強化繊維基材および前記リブ形成用強化繊維基材に含浸し硬化させて前記両予成形FRP構造体を接合、一体化することを特徴とする、FRP構造体の製造方法。
  2. 前記拡散媒体と前記強化繊維基材との間に、離型用の層を介挿する、請求項のFRP構造体の製造方法。
  3. 前記両予成形FRP構造体の突き合わせ端部における上面あるいは上下面に段落ち部を形成しておき、該段落ち部に前記強化繊維基材を配置する、請求項またはのFRP構造体の製造方法。
  4. 前記段落ち部を少なくとも2段形成する、請求項のFRP構造体の製造方法。
  5. 前記バッグフイルム内への樹脂の注入を、前記両予成形FRP構造体の突き合わせ端部に相当する位置から行い、前記真空状態にするためのバッグフイルム内からの吸引を、樹脂注入位置の両側から行う、請求項ないしのいずれかに記載のFRP構造体の製造方法。
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