JP2018168893A - 接合構造 - Google Patents

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真章 中村
Masaaki Nakamura
真章 中村
拓寛 小玉
Takuhiro Kodama
拓寛 小玉
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Abstract

【課題】2つの被接合部材の接合強度を高めるとともに、接合構造の大きな損傷を未然に防ぐことができる接合構造を提供する。【解決手段】接合構造1は、第1被接合部材10と、第2被接合部材20とを、接合材30により接合した接合構造である。接合材30は、第1被接合部材10の端面13と第2被接合部材20の端面23とを接着した状態で、第1被接合部材10の表面11と、第1被接合部材10の表面11に隣接した第2被接合部材20の表面21とに接着されている。接合材30は、繊維強化樹脂からなり、第1被接合部材10と第2被接合部材20とをわたすように、繊維強化樹脂の強化繊維31が配向されている。【選択図】図1

Description

本発明は、第1被接合部材と、第2被接合部材とを、接合材により接合した接合構造に関する。
従来から、2つの被接合部材同士を接合する際には、これらを重ね合わせて接着剤等で接合したり、これらの端面を突き合わせて接着剤等で接合したりしている。たとえば、特許文献1には、互いに接合される平板状の2つの被接合部材の端面同士を一定の間隔をあけた状態で、これらの表面に当て板となる接合材を接着した接合構造が提案されている。この接合構造では、2つの被接合部材および接合材に、強化繊維に合成樹脂を含浸した繊維強化樹脂が用いられている。
特開2016−211370号公報
特許文献1に示す接合構造では、2つの被接合部材の端面における応力集中を回避すべく、2つの被接合部材の端面同士は、一定の間隔をあけている。しかしながら、この間隔をあけた部分に接合材を覆ったとしても、その部分は接合材のみで強度が保たれているため、接合構造の強度は十分でない。
また、このような接合構造に、例えば過大な曲げ荷重が作用した場合、その曲げ荷重は、接合材に直接作用する。このため、接合材の損傷が、接合構造の損傷に繋がり、このような接合構造の大きな損傷を未然に防ぐことは難しい。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、2つの被接合部材の接合強度を高めるとともに、接合構造の大きな損傷を未然に防ぐことができる接合構造を提供することにある。
前記課題を鑑みて、本発明に係る接合構造は、第1被接合部材と、第2被接合部材とを、接合材により接合した接合構造であって、前記接合材は、前記第1被接合部材の端面と前記第2被接合部材の端面とが接合された状態で、前記第1被接合部材の表面と、前記第1被接合部材の表面に隣接した前記第2被接合部材の表面とに接着されており、前記接合材は、繊維強化樹脂からなり、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材とをわたすように、前記繊維強化樹脂の強化繊維が配向されていることを特徴とする。
本発明によれば、第1被接合部材の端面と第2被接合部材の端面とが接合した部分と、接合材に第1および第2被接合部材が接着された部分との2つの部分により、第1および第2被接合部材が接合されている。このように、2つの部分により接合された第1被接合部材と第2被接合部材との接合強度は、いずれか1つの部分により接合されたものに比べて高くなる。また、接合材を構成する繊維強化樹脂の強化繊維は、第1被接合部材と第2被接合部材とをわたすように配向されているため、配向された強化繊維により、接合構造の機械的強度を高めることができる。
さらに、第1および第2被接合部材の端面の接合強度は、接合材により接着された部分の接着強度よりも低いため、接合構造に過大な荷重が作用した場合には、まず、相互に接合された第1および第2被接合部材の端面同士が剥離し、その後、接合材が損傷する。したがって、接合材が損傷する前に、第1および第2被接合部材の端面同士が剥離したことを確認すれば、第1および第2被接合部材の大幅な接合強度の低下を招く前に、接合部分を補強することができる。
より好ましい態様としては、前記強化繊維は、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材とが接合された前記端面に対して、交差する方向に配向されている。ここで、第1被接合部材と第2被接合部材との間に、引張方向の衝撃荷重が作用した場合、第1および第2被接合部材の端面同士が剥離し、接合材に亀裂が発生することがある。この場合であっても、強化繊維は、第1および第2被接合部材が接着された端面に対して交差する方向に配向されているため、接合材に亀裂が発生した箇所では、衝撃荷重により強化繊維は引張方向に配向されるように屈曲する。この結果、屈曲した強化繊維を介して、第1および第2被接合部材が連結された状態を保持することができる。特に、強化繊維が、織物基材を構成する場合には、このような効果をより一層期待することができる。
より好ましい態様としては、前記第1および第2被接合部材の表面のうち、前記接合材が接着される表面は、繊維強化樹脂からなる。この態様によれば、第1および第2被接合部材の表面のうち、接合材が接着される表面は、繊維強化樹脂からなるため、接合材との馴染み性が良い。特に、第1および第2被接合部材の強化繊維に含浸される合成樹脂と、接合材の強化繊維に含浸される合成樹脂とを、同種の樹脂にすることにより、第1および第2被接合部材と、接合材との接着強度を高めることができる。
より好ましい態様としては、前記第1および第2被接合部材は、その厚さ方向に、繊維強化樹脂からなる第1強化層と、発泡樹脂からなる発泡層と、繊維強化樹脂からなる第2強化層とが積層された積層部分を含む。
この態様によれば、第1および第2被接合部材の積層部分には、繊維強化樹脂からなる第1強化層と第2強化層との間に、発泡層が形成されることになるため、第1および第2被接合部材に作用する衝撃荷重を、発泡層で吸収することができる。
より好ましい態様としては、前記積層部分を第1積層部分としたときに、前記第1積層部分に隣接する位置に、第2積層部分が形成されており、前記第2積層部分は、前記第1積層部分の前記第1および第2強化層を前記発泡層から延在させて、延在させた前記第1および第2強化層が積層された部分であり、前記第1および第2被接合部材の前記第2積層部分において、前記接合材が接着されている。
この態様によれば、接合材が接着される部分は、第1および第2強化層が積層された第2積層部分であるため、第1および第2被接合部材の端面には、発泡層は存在せず、これらの端面は、繊維強化樹脂からなる端面となる。したがって、第1および第2被接合部材の端面同士の接着強度を確保し易い。一方、接合材が接着される部分(第2積層部分)に隣接する部分は、発泡層を含む第1積層部分であるため、この部分に作用した衝撃荷重は、発泡層で吸収される。このような結果、この衝撃荷重は、第1および第2被接合部材の接合された端面、およびこれらに接着された接合材に伝わり難いため、衝撃荷重から接合部分を保護することができる。
本発明によれば、2つの被接合部材の接合強度を高めるとともに、接合構造の大きな損傷を未然に防ぐことができる。
(a)は、本発明の第1実施形態に係る接合構造の模式的斜視図であり、(b)は、(a)のA−A線における断面図である。 (a)、(b)は、第1実施形態の変形例に係る接合構造の正面図である。 (a)〜(c)は、第1実施形態の変形例に係る接合構造の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る接合構造の断面図である。 (a)は、図4のB−B線における断面図であり、(b)は、第2実施形態の変形例に係る接合構造の断面図である。
以下の本発明に係る第1および第2実施形態に係る接合構造を、図1〜図5を参照しながら説明する。
〔第1実施形態〕
図1は(a)は、本発明の第1実施形態に係る接合構造1の模式的斜視図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線における断面図である。
図1(a)に示すように、本実施形態に係る接合構造1は、第1被接合部材10と、第2被接合部材20とを、接合材30により接合した構造である。第1被接合部材10と第2被接合部材20とは、板状の形状であり、強化繊維からなる強化繊維基材に合成樹脂が含浸された強化繊維基材が、厚さ方向に積層された繊維強化樹脂からなる。
なお、本実施形態では、第1および第2被接合部材10、20は、繊維強化樹脂からなるが、これらの端面13、23同士を接合することができるのであれば、第1および第2被接合部材10、20は、鉄、アルミニウム等の金属材料であってもよい。また、本実施形態では、第1および第2被接合部材10、20の形状は、板状であるが、端面同士を突き合わせて接合する構造を採用することができるのであれば、これらの形状は特に限定されるものではない。
本実施形態では、第1被接合部材10の端面13と、第2被接合部材20の端面23とは、たとえば熱硬化性樹脂からなる接着剤を介して接合(接着)されている。ここでは、第1被接合部材10の端面13と第2被接合部材20の端面23とを接着剤で接着しているが、たとえば、繊維強化樹脂の合成樹脂が熱可塑性樹脂である場合には、これらの端面13、23を加熱することにより融着(接合)してもよい。
第1および第2被接合部材10、20を構成する強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、チラノ繊維、玄武岩繊維、セラミックス繊維などの無機繊維;ステンレス繊維やスチール繊維などの金属繊維;アラミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサドール(PBO)繊維などの有機繊維;またはボロン繊維などが挙げられる。強化繊維は、一種単独で用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。なかでも、炭素繊維、ガラス繊維、またはアラミド繊維が好ましく、炭素繊維がより好ましい。これらの強化繊維は、軽量であるにも関わらず優れた機械的強度を有している。
第1および第2被接合部材10、20を構成する強化繊維としては、長繊維または短繊維のいずれであってもよいが、所望の形状に加工された強化繊維基材として用いられることが好ましい。強化繊維基材としては、強化繊維を用いてなる織物基材、編物基材、不織布、または強化繊維を一方向に引き揃えた繊維束(ストランド)を糸で結束(縫合)してなる面材などが挙げられる。本実施形態では、第1および第2被接合部材10、20の強化繊維基材は、長繊維が織り込まれた織物基材であり、織物基材の織り方としては、平織、綾織、朱子織などが挙げられる。繊維強化基材は、一枚の繊維強化基材のみを積層せずに用いてもよく、複数枚の繊維強化基材を積層して積層繊維強化基材として用いてもよい。
合成樹脂は、強化繊維に含浸されて、強化繊維同士を結合する樹脂である。含浸させた合成樹脂によって、強化繊維同士を結着一体化させることができる。強化繊維に含浸させる合成樹脂は、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂のいずれの樹脂であってもよいが、より好ましくは、熱硬化性樹脂である。
熱硬化性樹脂としては、特に限定されず、例えば、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、マレイミド系樹脂、ビニルエステル系樹脂、シアン酸エステル系樹脂、またはマレイミド系樹脂とシアン酸エステル系樹脂を予備重合した樹脂などが挙げられる。熱硬化性樹脂は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。なかでも、エポキシ系樹脂、またはビニルエステル系樹脂が好ましい。これらの合成樹脂によれば、弾性に優れた繊維強化樹脂を形成することができ、得られる接合構造1の耐衝撃性を向上させることができる。また、熱硬化性樹脂には、硬化剤、硬化促進剤などの添加剤が含有されていてもよい。繊維強化樹脂は、シート・モールディング・コンパウンド(SMC)により成形されてもよい。また、強化繊維基材に含浸させて、強化基材を第1および第2被接合部材10、20に接着する合成樹脂として、アクリル系接着剤(たとえば、ITW社製の商品名「プレサス」等)を用いてもよく、エポキシ系接着剤(たとえば、コニシ社製のエポキシ樹脂系の接着剤、または、ハンツマン・ジャパン社製の商品名「アラルダイト」等)を用いてもよい。
繊維強化樹脂における熱硬化性樹脂の含有量は、20〜80重量%が好ましく、30〜70重量%がより好ましい。熱硬化性樹脂の含有量が少な過ぎると、強化繊維同士の結着性が不十分となり、第1および第2被接合部材10、20の機械的強度や接合構造1の耐衝撃性を十分に向上することができないおそれがある。また、熱硬化性樹脂の含有量が多過ぎると、第1および第2被接合部材10、20の機械的強度が低下して、接合構造1の耐衝撃性を十分に向上させることができないおそれがある。
接合材30は、第1被接合部材10の端面13と第2被接合部材20の端面23とが接合された状態で、第1被接合部材10の表面11と、第1被接合部材10の表面11に隣接した第2被接合部材20の表面21とに接着されている。
接合材30は、繊維強化樹脂からなり、第1および第2被接合部材10、20と同種の材料からなる強化繊維および合成樹脂からなる。これにより、第1および第2被接合部材10、20の表面11、21も繊維強化樹脂からなるため、接合材30との馴染み性を高めることができる。また、第1および第2被接合部材10、20の合成樹脂と、接合材30の合成樹脂とを同種の樹脂にすることにより、第1および第2被接合部材10、20と、接合材30との馴染み性をさらに高め、これらの接着強度をさらに高めることができる。
接合材30を構成する強化繊維31は、第1被接合部材10と第2被接合部材20とをわたすように配向された長繊維からなる。具体的には、強化繊維31は、織物基材を構成しており、強化繊維31は、第1被接合部材10と第2被接合部材20とが接着された端面13、23に対して、交差する方向(具体的には±45°の方向)に配向されている。
接合材30を、第1被接合部材10の表面11と、第2被接合部材20の表面21とに接着する際には、たとえば強化繊維基材に合成樹脂(熱硬化性樹脂)を含浸したプリプレグを用いてもよい。この場合、これらの表面11、21に強化繊維をわたすようにプリプレグを付着させた後、合成樹脂を加熱または乾燥により硬化させればよい。また、別の方法としては、第1および第2被接合部材10、20の表面11、21に強化繊維をわたすように強化繊維基材を配置した状態で、接着剤となる合成樹脂を、これらの表面に達するまで強化繊維基材に含浸させた後、合成樹脂を加熱または乾燥してもよい。
図1に示す接合構造1によれば、第1および第2被接合部材10、20の端面13、23同士が接合した部分と、接合材30に第1および第2被接合部材10、20の表面11、12同士が接着された部分とにより、これらが接合されている。このように、2つの部分により接合された第1被接合部材10と第2被接合部材20との接合強度は、いずれか1つの部分により接合されたものに比べて高くなる。また、接合材30を構成する繊維強化樹脂の強化繊維31は、第1および第2被接合部材10、20をわたすように配向されているため、接合構造1の引張強度を高めることができる。さらに、本実施形態では、第1および第2被接合部材10、20の一方側の表面11、12のみに、接合材30を接着し、これらの他方側の表面12、22は、露出しているので、第1および第2被接合部材10、20の他方側における美観は損なわれない。
ところで、端面13、23同士を突き合わせて接合する場合、端面13、23の面積は、接合材30を接着させる部分の面積とは異なり、限られている。したがって、第1および第2被接合部材10、20の端面13、23の接合強度は、接合材30により接着された部分の接着強度よりも低い傾向にある。
このようなことから、接合構造1に過大な荷重が作用した場合、まず、第1および第2被接合部材10、20の端面13、23同士が剥離し、その後、接合材30が損傷する。したがって、接合材30が損傷する前に、第1および第2被接合部材10、20の端面13、23同士が剥離したことを計測機器または目視等により確認すれば、接合構造1に大きな損傷が生じる前に、未然に接合部分を補強または補修することができる。
さらに、第1被接合部材10と第2被接合部材20との間に、引張方向の衝撃荷重が作用した場合、第1および第2被接合部材10、20の端面13、23同士が剥離し、接合材30に亀裂が発生することがある。このとき、強化繊維31は、第1および第2被接合部材10、20が接着された端面13、23に対して交差する方向に配向されているため、接合材30の合成樹脂に亀裂が発生した箇所では、衝撃荷重により強化繊維31は引張方向に配向されるように屈曲する。
そして、屈曲した強化繊維31の両端は、接合材30の合成樹脂を介して第1および第2被接合部材10、20にそれぞれ保持されているため、衝撃荷重が作用して屈曲した強化繊維31を介して、第1および第2被接合部材10、20は連結した状態を保持することができる。本実施形態では、強化繊維31が、織物基材を構成するので、このような効果をより一層期待することができる。
以下に第1実施形態の変形例を説明する。図2(a)および図2(b)は、第1実施形態の変形例に係る接合構造の正面図である。図3(a)〜図3(c)は、第1実施形態の変形例に係る接合構造の断面図である。なお、図1に示す接合構造と同じ機能を有する部材等には、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図2(a)に示す接合構造1が、図1に示すものと相違する点は、接合材30の強化繊維31が、第1被接合部材10と第2被接合部材20とが接合された端面13、23に対して、直交する方向に(一方向に)配向されている点である。この変形例によれば、強化繊維31をこのように配向することにより、第1被接合部材10と第2被接合部材20との引張方向の接合強度を高めることができる。また、この他にも、図2(b)に示すように、接合材30の強化繊維31が、第1被接合部材10と第2被接合部材20とが接合された端面13、23に対して、交差する45°の一方向に配向されていてもよい。
図3(a)に示す接合構造1では、第1被接合部材10の端面13に凸条部14を形成し、この凸条部14に係合する凸条部24を、第2被接合部材20の端面23に形成し、これらを接合している。また、図3(b)に示す接合構造1では、第1被接合部材10の端面13に凹溝部15を形成し、この凹溝部15に係合する凸条部25を、第2被接合部材20の端面23に形成し、これらを接合している。いずれの変形例であっても、第1被接合部材10の端面13と第2被接合部材20の端面23とを係合する構造が適用されているので、第1および第2被接合部材10、20の端面13、23の接合強度を高めることができる。
図3(c)に示す接合構造1では、第1被接合部材10の他方側の表面12と、これに隣接する第2被接合部材20の他方側の表面22とに、接合材30をさらに接着させている。これにより、第1被接合部材10と第2被接合部材20の接合する部分を、両側から接合材30、30で挟み込むことができるため、接合構造1の接合強度をさらに高めることができる。
〔第2実施形態〕
図4は、第2実施形態の変形例に係る接合構造の断面図であり、図5(a)は、図4のB−B線における断面図であり、図5(b)は、第2実施形態の変形例に係る接合構造の断面図である。なお、第1実施形態に係る接合構造1と同じ機能を有する部材等には、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図4および図5(a)に示すように、本実施形態に係る接合構造1Aでは、第1被接合部材10Aは、第1積層部分17と第2積層部分18とを備えており、第2被接合部材20Aも同様に、第1積層部分27と第2積層部分28とを備えている。
具体的には、第1被接合部材10Aの第1積層部分17は、これらの厚さ方向に、繊維強化樹脂からなる第1強化層10aと、発泡樹脂からなる発泡層10bと、繊維強化樹脂からなる第2強化層10cとを積層した部分である。また、第1被接合部材10Aの第2積層部分18は、第1積層部分17に隣接した位置に形成されている。第2積層部分18は、第1積層部分17の第1強化層10aと第2強化層10cとが発泡層10bから延在し、延在した第1および第2強化層10a、10cが積層された部分である。
同様に、第2被接合部材20Aの第1積層部分27は、これらの厚さ方向に、繊維強化樹脂からなる第1強化層20aと、発泡樹脂からなる発泡層20bと、繊維強化樹脂からなる第2強化層20cとを積層した部分である。また、第2被接合部材20Aの第2積層部分28は、第1積層部分27に隣接した位置に形成されている。第2積層部分28は、第1積層部分27の第1強化層20aと第2強化層20cとが発泡層20bから延在し、延在した第1および第2強化層20a、20cが積層された部分である。
第1強化層10a(20a)および第2強化層10c(20c)は、第1実施形態に示した繊維強化樹脂と同じ材料である。発泡層10b(20b)は、素材として発泡した合成樹脂を含んでいる。合成樹脂は、シアノ基、ヒドロキシ基(水酸基)、カルボニル基、アミノ基、エポキシ基、ハロゲン原子、オキソ基、またはフェニル基などの極性基を有していることが好ましい。極性基を有している合成樹脂を用いることによって、これを含む発泡層10b(20b)と第1および第2強化層10a、10c(20a、20c)とを強固に一体化させることができる。これにより、接合構造1Aに衝撃が加わった際に発泡層10b(20b)と第1および第2強化層10a、10c(20a、20c)の剥離を低減させて、接合構造1Aの耐衝撃性をより向上させることが可能となる。
発泡層10b(20b)に用いられる合成樹脂として、具体的には、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポリメタクリルイミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、またはポリプロピレン系樹脂などが挙げられる。なお、合成樹脂は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。なかでも、発泡層10b(20b)と、第1および第2強化層10a、10c(20a、20c)とをより強固に一体化することができることから、熱可塑性ポリエステル系樹脂またはポリアミド系樹脂が好ましく、熱可塑性ポリエステル系樹脂がより好ましい。
本実施形態では、第1および第2被接合部材10A、20Aの端面13、23は、第2積層部分18、28の端面に相当し、これらは、第1実施形態と同様に、接着剤等により接合されている。さらに、本実施形態では、第1および第2被接合部材10A、20Aの第2積層部分18、28において、接合材30が接着されている。なお、接合材30は、第1実施形態と同様である。
本実施形態では、接合材30が接着される部分は、第2積層部分18、28であるため、第1および第2被接合部材10A、20Bの端面13、23には、発泡層10b、20bは存在せず、これらの端面13、23は、繊維強化樹脂からなる端面となる。
したがって、この部分では、発泡層10b、20bの如く空隙を有しないので、接着剤による接合では、接着剤が空隙に含浸されることはないため、接着不良になることはなく、熱融着による接合でも、材料が収縮することもない。このような結果、第1および第2被接合部材10A、20Aの端面13、23同士の接着強度を確保し易い。
一方、接合材30が接着される部分(第2積層部分18、28)に隣接する部分は、発泡層10b、20bを含む第1積層部分17、27であるため、この部分に作用した衝撃荷重は、発泡層10b、20bで吸収される。この結果、衝撃荷重が、第1および第2被接合部材10A、20Aの接合された端面13、23と、第1および第2被接合部材10A、20Aに接着された接合材30に伝わり難いため、衝撃荷重から接合部分を保護することができる。
上述した実施形態では、第1および第2被接合部材10A、20Aに第1強化層10a、20aと第2強化層10c、20cとを積層した第2積層部分18、28を設けたが、たとえば、図5(b)に示す変形例の如く、第1および第2被接合部材10A、20Aが、第1積層部分に相当する第1強化層10a、20aと、発泡層10b、20bと、第2強化層10c、20cで構成されていてもよい。
以上、本発明のいくつか実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
たとえば、第2実施形態の接合構造では、図1に示す接合材と同様の接合材を用いたが、図2(a)、(b)に示す接合材を用いてもよく、図3(c)に示すように、第1および第2被接合部材を挟み込むように接合材をこれらに接着してもよい。さらに、図5(a)に示す第1および第2補強層の端面をずらして凸条部を設け、図3(b)の如く、これらを接合してもよい。
1、1A:接合構造、10、10A:第1被接合部材、10a:第1強化層、10b:発泡層、10c:第2強化層、17:第1積層部分、18:第2積層部分、20、20A:第2被接合部材、20a:第1強化層、20b:発泡層、20c:第2強化層、27:第1積層部分、28:第2積層部分、30:接合材、31:強化繊維

Claims (6)

  1. 第1被接合部材と、第2被接合部材とを、接合材により接合した接合構造であって、
    前記接合材は、前記第1被接合部材の端面と前記第2被接合部材の端面とが接合された状態で、前記第1被接合部材の表面と、前記第1被接合部材の表面に隣接した前記第2被接合部材の表面とに接着されており、
    前記接合材は、繊維強化樹脂からなり、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材とをわたすように、前記繊維強化樹脂の強化繊維が配向されていることを特徴とする接合構造。
  2. 前記強化繊維は、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材とが接合された前記端面に対して、交差する方向に配向されていることを特徴とする請求項1に記載の接合構造。
  3. 前記強化繊維は、織物を構成することを特徴とする請求項2に記載の接合構造。
  4. 前記第1および第2被接合部材の表面のうち、前記接合材が接着される表面は、繊維強化樹脂からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の接合構造。
  5. 前記第1および第2被接合部材は、その厚さ方向に、繊維強化樹脂からなる第1強化層と、発泡樹脂からなる発泡層と、繊維強化樹脂からなる第2強化層と、が積層された積層部分を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の接合構造。
  6. 前記積層部分を第1積層部分としたときに、前記第1積層部分に隣接する位置に、第2積層部分が形成されており、
    前記第2積層部分は、前記第1積層部分の前記第1および第2強化層を前記発泡層から延在させて、延在させた前記第1および第2強化層が積層された部分であり、
    前記第1および第2被接合部材の前記第2積層部分において、前記接合材が接着されていることを特徴とする請求項5に記載の接合構造。
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