JP3255014B2 - 板材の接合方法 - Google Patents
板材の接合方法Info
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Description
面を形成する方法に関し、より詳しくは二重殻地下タン
クの外殻接合に好適である板材の接合方法に関するもの
である。
し広面を形成する一般的な方法としては、FRP接合部
をガラス繊維基材(強化用繊維)と不飽和ポリエステル
樹脂(液状熱硬化性樹脂)とで積層する方法、或いは、
枠内にFRP板を嵌め込む方法が知られている。
タンクの外殻を例に取り説明すると、図3に示すように
金属製内殻50と強化プラスチック製外殻51からなる
SF二重殻仕様が導入されつつある。この種のSFタン
クの液相部における内殻50と外殻51との間に形成さ
れる微小な隙間(液漏れ検知層)52は、液漏れ検知装
置53の検知管54と連通している。そしてその検知管
54の下端には漏洩検知センサ55が配置されている。
また、気相部においては内殻50と外殻51は接着固定
されている。このような構成により、液相部で液漏れが
生じると、その液は液漏れ検知層52を伝って漏洩検知
センサ55に到達し、検知管54を介して外部の検知装
置53で検知できるようになっている。
としては、液状熱硬化性樹脂を強化用繊維に含浸・脱泡
し積層する方法が知られており、その積層方法にはハン
ドレイアップ法またはスプレーアップ法がある。またこ
のようなハンドレイアップ法やスプレーアップ法に対し
て、強化プラスチック成形板を利用して工期を短縮し得
る施工方法も提案されている。詳しくは、複数の強化プ
ラスチック成形板を予め内殻形状に沿わせて湾曲加工
し、内殻接合線である溶着ビードを避けてその内殻上に
強化プラスチック成形板を離間配置し、対向する周方向
各端部に対しハンドレイアップを施し、それにより強化
プラスチック成形板の端部を接合するというものであ
る。
化プラスチック成形板をハンドレイアップ法またはスプ
レーアップ法で接合する場合、まず、溶着ビード部分に
パテを充填し、樹脂が内殻に侵入することを防止しつつ
外殻各端部に跨るようにしてFRP層を形成し、接合し
た各端部における接合強度の信頼性を高める必要があ
り、そのためには慎重なマスキング作業及びFRP積層
による接着・接合が重要であり、依然として多くの作業
工数が必要とされていた。
外殻接合作業における課題を考慮してなされたものであ
り、板材の接合作業を簡便に行うことができ、しかも接
合部分の接合を確実にして信頼性を高めることができる
板材の接合方法を提供するものである。
対向させて突き合わせ、その突き合わせ部分を覆うよう
にして両面粘着テープを貼り付け、その両面粘着テープ
を含む前記板材の突き合わせ部分に接着層を形成するこ
とにより、板材同士を接合一体化する板材の接合方法で
ある。
される。また、上記接着層は、樹脂をガラス繊維基材に
含浸積層して接着補強したものが示される。
二重殻構造体の内殻外面に沿わせて被覆される外殻が示
される。その二重殻構造体の代表例としては、金属製内
殻と強化プラスチック製外殻から構成される二重殻地下
タンクが示される。なお、上記金属製内殻は、自動溶接
により構成されたものであって溶着ビードをその内壁側
に有するものを使用することが好ましい。
いられる板材は、強化プラスチックシートを連続法で製
造する際に、必要により樹脂の熱歪温度以上の温度を付
与し、ロール状に巻き取ることによって湾曲成形したも
のを適用することができる。また、例えばフィラメント
ワインディング法にて内周長さが金属製内殻の内周長さ
よりも若干短いパイプを成形し、そのパイプを軸方向に
沿ってスリット状に切開することによっても得ることが
できる。
硬化性樹脂であり、例えばイソフタル酸系不飽和ポリエ
ステル樹脂,ビスフェノール系不飽和ポリエステル樹
脂,ビニルエステル樹脂またはエポキシ樹脂が好まし
い。また、ガラス繊維基材としては、例えばガラスチョ
ップドストランドマット,ガラスロービング,処理ガラ
スクロスまたはガラスロービングクロス等のガラス繊維
が使用できる。
は、外壁面側に溶接ビードが形成されておらずフラット
に構成されている金属製内殻を積極的に利用するもので
あり、その内殻上に外殻としての強化プラスチック板を
被覆し、周方向端部を突合せ、その突合わせ部分を被覆
テープ(両面粘着テープ)で被覆し、被覆テープ(両面
粘着テープ)上からその突合せ部分にハンドレイアップ
またはスプレーアップを施し、接合一体化するものであ
る。なお、上記ハンドレイアップまたはスプレーアップ
を施すことにより、FRP層を積層形成することが好ま
しい。
いて本発明を詳細に説明する。本発明が適用される二重
殻構造体として、金属製内殻と強化プラスチック製外殻
からなるSFタンクを例に取り説明する。SFタンクで
は、液相部において内殻と外殻との間に微小な隙間を確
保し、毛細管現象を利用して液漏れを検知するようにな
っている。従って、液相部については内殻と外殻が接着
しない構造が必要となる。
の突合せ部分(周方向目地となる部分)に施されるハン
ドレイアップによって樹脂が内殻まで侵入しないように
マスキングが行われる。具体的には、強化プラスチック
成形板の突合せ部分に跨って被覆テープ材としての両面
粘着テープを巻き付け、その上からハンドレイアップを
行なうことによって樹脂の侵入を防止している。
テープ層に対し樹脂をある程度含浸させることにより樹
脂層と一体とし、テープ表面を境界として樹脂層が剥離
し強度低下を招くことを防止することにある。
を示したものである。図1( a) において、まず、内殻
1の胴部外壁に沿わせて強化プラスチック成形板からな
る外殻(板材)2,3を取り付け、各強化プラスチック
成形板2,3における円周方向端部2a,3aを突き合
わせる。
且つその目地Sを覆うようにして両面粘着テープ4を貼
り付け、それにより、後述するハンドレイアップの際に
樹脂が内殻1に侵入しないようマスキングを行う。
テープ4上にガラス繊維基材としてのガラスロービング
マット5を敷設し、ローラ6または図示しないスプレー
を用いて樹脂を塗布し、加熱硬化させる。このようにし
て得られるFRP層(接着層)を、強化プラスチック成
形板2,3の厚さに対応して所定の厚さが得られるよう
積層することにより、強化プラスチック成形板の突合せ
部分を接合し一体化させる。なお、図1中、符号1aは
内殻1の内壁側に形成されている溶着ビードを示してい
る。
合部分を示したものである。金属製内殻1の厚さt1 は
6mmであり、強化プラスチック成形板2,3からなる外
殻の厚さt2 は2.5mmである。強化プラスチック成形
板2,3上にハンドレイアップまたはスプレーアップに
よって形成される接着層は、3層のFRP層7a,7
b,7cの積層構造からなり、硬化後における幅W2 は
約400mmに調整され、厚さt3 は約7.5mmに調整さ
れる。なお、図中、符号5a,5b,5cは、それぞれ
幅150mm,幅250mm,幅350mmからなるガラスロ
ービングマットである。
化プラスチック成形板を被覆してその周方向端部を突き
合せし、ハンドレイアップまたはスプレーアップを施す
ことにより、その突合せ部分を接合、一体化する本実施
例によれば、従来の接合方法の如く、内殻の胴部外壁に
形成された溶接ビードを避けて強化プラスチック成形板
の幅寸法を決める必要がなく、例えば溶接ビードの間隔
1524mmに制約されて従来1500mm幅で成形していたもの
を、成形機の能力が許す範囲で例えば約1.5倍に拡張
することができる。それにより、外殻を構成する強化プ
ラスチック成形板の使用枚数を削減することができると
ともに、外殻接合箇所を削減することができるため、外
殻接合作業を簡素化することが可能になる。しかも、接
合部分については突合せとすることができ、ハンドレイ
アップまたはスプレーアップの範囲が極めて縮小される
ため、接合部分の強度について信頼性を高めることがで
きる。
で被覆テープ材を構成しているが、これは樹脂の浸透を
防ぐことができ、且つ接着性を有するテープ材である。
埋設される二重殻構造のSFタンクに好適に実施するこ
とができるが、これに限らず、各種燃料を貯蔵する容器
や溶剤を貯蔵する容器等を内殻とする二重殻構造体に適
用することができる。また、強化プラスチック板同士の
接合作業を始めとして、二重構造管における外殻の接合
作業、エキスパンション部における外殻の接合作業等、
要するに各種板材の接合に適用することができる。ま
た、本発明の板材は上記FRP板に限らず、PP、P
E、スレート、塩化ビニル、ガラス、鉄板等が含まれ
る。
本発明によれば、突き合わせ部分の隙間に接着剤を侵入
させることなく板材同士を接合することができるという
長所を有する。また、本発明を二重殻地下タンクの外殻
接合に適用すれば、外殻の接合作業を簡便に行うことが
できるとともに、接合部分の信頼性を高めることができ
る。
である。
である。
断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 板材の縁部を対向させて突き合わせ、そ
の突き合わせ部分を覆うようにして両面粘着テープを貼
り付け、その両面粘着テープを含む前記板材の突き合わ
せ部分に接着層を形成することにより、前記板材同士を
接合一体化することを特徴とする板材の接合方法。 - 【請求項2】 前記板材がFRPからなる請求項1記載
の接合方法。 - 【請求項3】 前記接着層は、樹脂をガラス繊維基材に
含浸積層して接着補強したものである請求項2記載の接
合方法。 - 【請求項4】 前記板材が、二重殻構造体の内殻外面に
沿わせて被覆される外殻である請求項2記載の接合方
法。 - 【請求項5】 前記二重殻構造体が、金属製内殻と強化
プラスチック製外殻から構成される二重殻地下タンクで
ある請求項4記載の接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13885796A JP3255014B2 (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 板材の接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13885796A JP3255014B2 (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 板材の接合方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09314667A JPH09314667A (ja) | 1997-12-09 |
JP3255014B2 true JP3255014B2 (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=15231776
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13885796A Expired - Lifetime JP3255014B2 (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 板材の接合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3255014B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8580315B2 (en) | 2004-03-10 | 2013-11-12 | Esm Technologies, Llc | Anti-inflammatory activity of eggshell membrane and processed eggshell membrane preparations |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3968895B2 (ja) * | 1998-09-30 | 2007-08-29 | 東レ株式会社 | Frp構造体の製造方法 |
JP7215696B1 (ja) * | 2021-11-08 | 2023-01-31 | 株式会社技研 | 二重殻タンクの設置構造 |
-
1996
- 1996-05-31 JP JP13885796A patent/JP3255014B2/ja not_active Expired - Lifetime
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US8580315B2 (en) | 2004-03-10 | 2013-11-12 | Esm Technologies, Llc | Anti-inflammatory activity of eggshell membrane and processed eggshell membrane preparations |
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JPH09314667A (ja) | 1997-12-09 |
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