JP3968787B2 - ネジ継手シール用テープ - Google Patents
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Description
発明の分野
本発明は、ネジ継手シール用未焼成ポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」と言う)テープに関する。さらに詳しくは、特定の無機粉末を含有するネジ継手シール用未焼成PTFEテープに関する。
従来の技術
PTFEファインパウダーから得られる未焼成テープは、シール性に優れ、かつ配管を分解、清掃し再度組み立てる際のネジ継手シール部分の清掃が容易である点で優れることから、ネジ継手シール用テープとして広く使用されている。
特公昭48−44664号公報には、PTFEテープの製造方法が開示されている。この開示によると、従来の未焼結PTFEテープを長さの方向に延伸して長さを2倍またはそれ以上まで長くすると、テープの幅はほとんど狭くならず、かつ厚さは測定できるほど変わらないので、結果として断面積は元のテープと同じ延伸されたテープを得ることができる。そして、得られたテープは今まで使用されていたPTFEテープよりも摩擦係数が大きく、自己粘着性が大きく、またネジの形状への順応性が改良され、さらに今までのものより少量で使用しても今までのテープで得られていたシール性に匹敵するシール性を保持するようなPTFEテープが得られる。
この公知技術では、延伸することによりPTFEテープの比重を低下させ、結果として単位体積当たりのPTFEの使用量を減少させることにより、高価で回収やリサイクルの困難な物質の一つであるPTFEの使用量を減らしている。延伸により比重を小さくするということは、テープの空隙率が大きくなるということを意味する。ところで、ネジ継手のシールは、テープにより雄ネジと雌ネジとの間のクリアランスを充填することにより達成されるので、テープの比重が小さすぎてテープの空隙率が大きすぎると、テープの厚みを増大させるか、重ね巻き回数を増やさなければ十分なシール性が得られなくなり、テープは実用性を欠くことになる。
特開平1−198675号公報には、シート状に加工した軟質シートガスケットが記載されている。この公報に記載の発明では、シートガスケットの強度を保持するために、フィブリル化可能な未焼成PTFE樹脂に無機質充填材を配合し、剪断力などの機械的な力を作用させてPTFE樹脂粉末をフィブリル化しながら無機質充填材を混合し、その混合物を押出機を用いて押出し、ロール圧延やカレンダリングなどの方法によりシート状に加工して軟質シートガスケットを得ている。しかし、この公知技術のようにシート化以前にPTFE樹脂粉末をフィブリル化したのでは、上述の特公昭48−44664号公報に記載されたような厚み100μm程度の連続したリボン状テープを得ることは困難である。たとえこの程度に薄い圧延を行うことができたとしても、圧延フィルムの両端は著しい波打ち状となり、歩留まりを低化させる。さらに延伸によって比重を低下させようとする場合、2倍程度の延伸倍率であっても延伸することが困難であり、さらにシールテープとして使用する際には、無機充填材の材質によってはネジ部の摩耗、損傷などが問題になる。
発明の概要
本発明の目的は、従来のネジ継手シール用PTFEテープと同様に優れた耐熱性、シール性を有し、かつ特定の無機充填材を混合することによりPTFEの使用量を減少することができ、さらに延伸条件についての制約が少なく、ネジ継手シールとして用いた場合ネジ部の摩耗、損傷のない、PTFEテープを提供することにある。
本発明によれば、ポリテトラフルオロエチレンファインパウダー75〜25重量部および新モース硬度(タルクの硬度を1、ダイアモンドの硬度を15としたときの硬度)が3以下で、実質的に吸水性のない無機粉末25〜75重量部を含んでなる組成物の一軸延伸未焼成成形体からなるネジ継手シール用未焼成ポリテトラフルオロエチレンテープが提供される。
1つの好ましい態様によれば、無機粉末は、タルク、炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の無機粉末である。
別の好ましい態様によれば、該未焼成成形体を、ポリテトラフルオロエチレン焼成体の融点未満の温度で、得られる延伸体の比重が1.5未満になるように一軸延伸し、これを熱処理して、本発明のネジ継手シール用未焼成ポリテトラフルオロエチレンテープを製造する。
【図面の簡単な説明】
図1は、試験例1における冷熱サイクルテストで用いた装置の模式図である。
図2は、試験例2におけるネジ山の損傷/摩耗確認に用いた装置の断面図である。
発明の詳細な説明
本発明において用いる無機粉末充填材は、3以下のモース硬度を有し、吸水性を実質的に有していない。無機粉末充填材に求められる他の性質としては、次のものが挙げられる。
(1)耐熱性に優れ、PTFEの融点まで加熱されても物理的、化学的変化を受けない。
(2)化学的に安定で、通常の酸・アルカリに耐食性がある。
(3)比重はあまり高くなく、PTFEの比重(約2.2)に近い比重を有している。
(4)白色であり、PTFEテープの清潔感を損なわず、また顔料などをPTFEに添加しても色調を損なわない。
(5)滑り性が良く、ネジ山に凝着せず、充填材配合PTFEシールテープが剥がしやすい。
(6)無機充填材を充填してもPTFEフィルムの延伸の妨げとならない。
このような性質を有する無機粉末充填材の中でも、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどが好ましく、硬度の点からタルクが最も好ましい。
本発明において、PTFEファインパウダーと無機粉末の重量比(PTFEファインパウダー:無機粉末)は、75:25〜25:75、好ましくは65:35〜35:65、より好ましくは55:45〜45:55である。
PTFEファインパウダーと無機粉末とは、従来既知の混合方法のいずれによっても混合することができる。例えば、PTFEファインパウダーの水性分散液と無機粉末を混合し、共凝析する。また凝析したPTFEファインパウダーと無機粉末を低温でPTFEがフィブリル化しない様に混合する。より均一な混合粉末を得るためには、共凝析が好ましい。
本発明においてPTFEファインパウダーには、テトラフルオロエチレンのホモ重合体のファインパウダーのみならず、少なくとも一種の他の共単量体(例えば、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペン、フルオロアルキルエチレン、フルオロアルキルフルオロビニルエーテルなどのフルオロオレフィン)を溶融流動性を付与しない程度の少量(例えば0.001〜2.0重量%、好ましくは0.001〜0.5重量%)で共重合させた変性PTFEファインパウダーも含まれる。
本発明において使用することのできる無機粉末としては、一般の市販品(平均粒径D50:1〜10μm程度のもの)が使用できる。また、PTFEファインパウダーとの混合を共凝析により行うのであれば、無機粉末粒子を表面処理剤により疎水化したものを用いることが好ましい。このとき、表面処理剤としてはシラン系またはチタン系カップリング剤、オルガノシロキサン類、フッ素系表面処理剤などが好ましく使用できる。
本発明において、「実質的に吸水性がない」とは、50重量%の無機粉末を配合したPTFEテープを、下記の吸水試験に付した場合、テープの重量増加割合が、1%未満、好ましくは0.5%未満であることを意味する。
本発明において、「未焼成」成形体とは、PTFEの融点またはそれ以上にPTFE成形体を加熱していないことを意味する。
未焼成PTFE成形体も通常の成形方法により得られ、未焼成成形体の形状は、一般にシートまたはフィルムである。
このような未焼成成形体の一軸延伸は、通常以下のような条件で行う。
温度: 150〜300℃
延伸速度(比率): 5〜1000%/sec.
延伸倍率: 1.5〜5倍
一軸延伸により得られたシートは、通常、熱処理に付し、一軸延伸により生じた局部的なひずみなどを取り除き、延伸されたフィルムの寸法安定性を高める。この熱処理は、通常延伸温度以上の温度〜PTFEの融点未満の温度で5〜60秒間行われる。
以下に、実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1
タルク粉末含有PTFEファインパウダーの調製
(1)タルク粉末の表面処理
ヘンシェルミキサーを用い、タルク粉末(日本タルク株式会社製「ミクロエース」。平均粒子径D50:2.3μm)(10kg)と、アミノシランカップリング剤(日本ユニカー株式会社製「A−1100」)(200g)の水(100ml)中溶液を10分間混合して、タルク粉末を表面処理した。その後、表面処理済タルク粉末を、流動床により120℃で熱風乾燥した。
(2)PTFEファインパウダーとタルクの混合粉末の製造
ダイキン工業株式会社製のPTFEファインパウダーF104の乳化重合原液(平均粒径0.2〜0.4μmのPTFE粒子の水性分散体)に、(1)で得た表面処理済タルク粉末を混合し、共凝析を行い、凝析粉末を乾燥して原料粉末を製造した。製造条件の詳細は以下のとおりである。
(i)容量150lの凝析槽内に純水約50lを導入し、撹拌翼にて撹拌しながら表面処理済タルク粉末5kgを分散させた。
(ii)次に、PTFE粒子の10重量%水性分散液50kg(樹脂成分5kgに相当)を槽内に導入し、引き続き撹拌を続けるとPTFE粒子とタルク粉末が均一な凝集粒子として析出し、液相と固相に分離された。
(iii)この固相粒子を液相から分離し、パレットに厚さ約3cmに広げ、150℃の乾燥炉内で充分に乾燥した。この乾燥粒子の平均粒径は380μm、見掛密度は約400g/lであった。
未焼成延伸フィルムの製造
(1)潤滑助剤混合
上で調製した原料混合粉末5kgを容器に入れ、潤滑助剤(エクソン社製石油系潤滑助剤「アイソパーM」)(1.15kg)を配合し、潤滑助剤により全粉末が均等に濡れるよう容器を振動、回転させた後、25℃の室温で24時間熟成した。
(2)ペースト押出成形
(1)の助剤混合工程で得た原料粉末を、直径89mmのシリンダー中、10kg/cm2の圧力で10分間加圧して予備成形品を得た。
得られた予備成形品を、ペースト押出金型から押出し、厚さ3mm、幅200mmの潤滑助剤含有PTFEシートを製造した。
(3)カレンダー成形と潤滑助剤乾燥
(2)のペースト押出成形で得たPTFEシートを、70℃に加熱された直径500mm、長さ700mm、周速20m/分で回転する一対のカレンダーロールで、厚さ120μm、幅210mmの圧延フィルムにした。
続いて、この圧延フィルムから、200℃に加熱された直径300mm、長さ500mm、周速5m/分のロール上で潤滑助剤を蒸発させて、フィルムを乾燥した。
(4)未焼成延伸PTFEフィルムの作製
(3)で得た圧延フィルムを、300℃に加熱された直径300mm、長さ500mm、周速2m/分で回転するロールと、300℃に加熱された直径250mm、長さ500mm、周速5m/分で回転するロールとの間で延伸を行った。ロール間の接線距離は約10cmである。延伸されたフィルムに、引き続き300℃に加熱された直径300mm、長さ500mm、周速5m/分で回転するロールを用いて熱処理(ヒートセット処理)を行った。
上記工程により製造されたタルク粉末含有PTFEフィルムを、長手方向に幅12.5mmで裁断してリボン状テープとし、物性を測定した。結果を以下に記載する。
テープ厚さ 120μm
比 重 0.7
破断時強度 2.2kg(引張速度200mm/分)
破断時伸び 30%
自然収縮率 1〜3%
試験例1
冷熱サイクルテスト
図1に示すように、日本工業規格ガス配管用20Aソケット1の両端内側および配管2a、2bの末端外側に、PT(テーパネジ)3/4のネジ加工を施した(図示されていない)。次いで、配管2a、2bのネジ加工部分に、実施例1で製造したリボン状PTFEシールテープを、幅4分の1ずつ重ねて螺旋巻きに被覆し(図示されていない)、前記ソケット1と螺合する。
さらに、一方の配管2aの他の末端をフランジ3を用いて封止し、もう一方の配管2bの他の末端にフランジ(4)を用いて窒素ガス導入管を取り付けて、冷熱サイクルテスト装置を組み立てる。
この装置を槽6の熱媒5に浸漬し、シール洩れ発生についての実験を行った。すなわち、ソケット1を配管2a、2bとの螺合部分を含めて20〜25℃の冷水と70〜80℃の温水に交互に30分ずつ浸漬し、この間、配管内は窒素ガスで常時10kg/cm2に保持する。この操作を30日間繰り返したが、シール部からのガス洩れは全く発生しなかった。
またこの試験終了後、タルク粉末含有PTFEシールテープを除去したが、充填材を含有しないPTFEシールテープと同様に、ネジに固着することなく、容易に除去作業ができ、再度支障なくシールテープを巻くことができた。
試験例2
ネジ山の損傷
図2に示すように、JIS H4000に相当するアルミニウム(種類1070)からなる材料を用いて、JIS B0202の管用平行ねじPF1/2に相当する雄ねじを有するボルト7(首下長さ40mm)と、加圧管9に接続した雌ねじを有する袋ナット8(深さ30mm)を作製した。
次に、ボルト7に実施例1で製造したリボン状PTFEテープを幅の4分の1ずつ重ねて螺旋巻きに被覆した(図示されていない)。このシールテープ被覆ボルトの先端が袋ナットの最深部に達するまで締め込み、加圧管9を窒素ガスで5kg/cm2の圧力に加圧した。
洩れのないことを確認した後、圧力を解放し、ネジをはずし、使用したシールテープを残らず除去した。この操作を100回繰り返した後、ネジ山の損傷状態を観察したが、ネジ部に摩耗などの傷は全くなかった。
試験例3
吸水性および耐酸性
次に、このテープの用途を考慮して、以下の方法で吸水性及び耐酸性を調べた。
吸水性試験
界面活性剤(C7F14COONH4)の3重量%水溶液中に、テープ100gを48時間浸漬し、取り出し、90℃の真空乾燥器で12時間乾燥した後、0.1g精度で測定できる自動天秤で測定した。
重量変化を、水溶液に浸漬する前の重量に対する百分率で示す。
耐酸性試験
10%塩酸水溶液に3重量%の界面活性剤(C7H14COOH)を添加した液(2リットル)中に各テープ100gを48時間浸漬し、取り出し、90℃の真空乾燥器で12時間乾燥した後、測定精度0.1gの自動天秤で重量変化を測定した。
重量変化を、浸漬する前の重量に対する百分率で示す。
実施例2〜3および比較例1
無機粉末としてタルクに代えて炭酸カルシウム(実施例2)、炭酸マグネシウム(実施例3)、または石膏(比較例1)を用いる以外は実施例1と同様にして、無機粉末充填PEFEリボン状テープを製造した。
その結果を別表にした。
使用した無機充填材の詳細は以下の通りである。
炭酸カルシウム:竹原化学工業(株)製サンライト#1000
炭酸マグネシウム:神島化学工業(株)製金星
石膏:CaF2とH2SO4が反応してできた無水のCaSO4を二水塩化したのちハンマーミルで粉砕し、分級して平均5μm(最大10μm〜最小0.05μm)の粒子粉末としたものを用いた。
比較例2
未焼成延伸フィルムの原料粉末としてPTFEファインパウダーとガラス繊維からなる粉末(ダイキン工業株式会社製「ポリフロンFPG1050」)を用いた以外は、実施例1と同様にしてリボン状シールテープを製造した。
得られたシールテープを用いて上記と同様の実験を行った。試験例2では、ガス洩れはなかったが、使用済みのシールテープ表面に灰色の着色物が付着していた。この着色物を元素分析したところアルミニウムであることが判明した。
このことから、ガラス繊維含有PTFEシールテープはネジ部を摩耗させていることが明らかであった。
発明の効果
本発明の無機粉末含有PTFEシールテープは、従来のPTFEシールテープと同様に優れた耐熱性、シール性を有し、かつ延伸加工が容易であり、ネジ部の摩耗、損傷のない、安価なネジ継手シールテープとなる。
本発明は、ネジ継手シール用未焼成ポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」と言う)テープに関する。さらに詳しくは、特定の無機粉末を含有するネジ継手シール用未焼成PTFEテープに関する。
従来の技術
PTFEファインパウダーから得られる未焼成テープは、シール性に優れ、かつ配管を分解、清掃し再度組み立てる際のネジ継手シール部分の清掃が容易である点で優れることから、ネジ継手シール用テープとして広く使用されている。
特公昭48−44664号公報には、PTFEテープの製造方法が開示されている。この開示によると、従来の未焼結PTFEテープを長さの方向に延伸して長さを2倍またはそれ以上まで長くすると、テープの幅はほとんど狭くならず、かつ厚さは測定できるほど変わらないので、結果として断面積は元のテープと同じ延伸されたテープを得ることができる。そして、得られたテープは今まで使用されていたPTFEテープよりも摩擦係数が大きく、自己粘着性が大きく、またネジの形状への順応性が改良され、さらに今までのものより少量で使用しても今までのテープで得られていたシール性に匹敵するシール性を保持するようなPTFEテープが得られる。
この公知技術では、延伸することによりPTFEテープの比重を低下させ、結果として単位体積当たりのPTFEの使用量を減少させることにより、高価で回収やリサイクルの困難な物質の一つであるPTFEの使用量を減らしている。延伸により比重を小さくするということは、テープの空隙率が大きくなるということを意味する。ところで、ネジ継手のシールは、テープにより雄ネジと雌ネジとの間のクリアランスを充填することにより達成されるので、テープの比重が小さすぎてテープの空隙率が大きすぎると、テープの厚みを増大させるか、重ね巻き回数を増やさなければ十分なシール性が得られなくなり、テープは実用性を欠くことになる。
特開平1−198675号公報には、シート状に加工した軟質シートガスケットが記載されている。この公報に記載の発明では、シートガスケットの強度を保持するために、フィブリル化可能な未焼成PTFE樹脂に無機質充填材を配合し、剪断力などの機械的な力を作用させてPTFE樹脂粉末をフィブリル化しながら無機質充填材を混合し、その混合物を押出機を用いて押出し、ロール圧延やカレンダリングなどの方法によりシート状に加工して軟質シートガスケットを得ている。しかし、この公知技術のようにシート化以前にPTFE樹脂粉末をフィブリル化したのでは、上述の特公昭48−44664号公報に記載されたような厚み100μm程度の連続したリボン状テープを得ることは困難である。たとえこの程度に薄い圧延を行うことができたとしても、圧延フィルムの両端は著しい波打ち状となり、歩留まりを低化させる。さらに延伸によって比重を低下させようとする場合、2倍程度の延伸倍率であっても延伸することが困難であり、さらにシールテープとして使用する際には、無機充填材の材質によってはネジ部の摩耗、損傷などが問題になる。
発明の概要
本発明の目的は、従来のネジ継手シール用PTFEテープと同様に優れた耐熱性、シール性を有し、かつ特定の無機充填材を混合することによりPTFEの使用量を減少することができ、さらに延伸条件についての制約が少なく、ネジ継手シールとして用いた場合ネジ部の摩耗、損傷のない、PTFEテープを提供することにある。
本発明によれば、ポリテトラフルオロエチレンファインパウダー75〜25重量部および新モース硬度(タルクの硬度を1、ダイアモンドの硬度を15としたときの硬度)が3以下で、実質的に吸水性のない無機粉末25〜75重量部を含んでなる組成物の一軸延伸未焼成成形体からなるネジ継手シール用未焼成ポリテトラフルオロエチレンテープが提供される。
1つの好ましい態様によれば、無機粉末は、タルク、炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の無機粉末である。
別の好ましい態様によれば、該未焼成成形体を、ポリテトラフルオロエチレン焼成体の融点未満の温度で、得られる延伸体の比重が1.5未満になるように一軸延伸し、これを熱処理して、本発明のネジ継手シール用未焼成ポリテトラフルオロエチレンテープを製造する。
【図面の簡単な説明】
図1は、試験例1における冷熱サイクルテストで用いた装置の模式図である。
図2は、試験例2におけるネジ山の損傷/摩耗確認に用いた装置の断面図である。
発明の詳細な説明
本発明において用いる無機粉末充填材は、3以下のモース硬度を有し、吸水性を実質的に有していない。無機粉末充填材に求められる他の性質としては、次のものが挙げられる。
(1)耐熱性に優れ、PTFEの融点まで加熱されても物理的、化学的変化を受けない。
(2)化学的に安定で、通常の酸・アルカリに耐食性がある。
(3)比重はあまり高くなく、PTFEの比重(約2.2)に近い比重を有している。
(4)白色であり、PTFEテープの清潔感を損なわず、また顔料などをPTFEに添加しても色調を損なわない。
(5)滑り性が良く、ネジ山に凝着せず、充填材配合PTFEシールテープが剥がしやすい。
(6)無機充填材を充填してもPTFEフィルムの延伸の妨げとならない。
このような性質を有する無機粉末充填材の中でも、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどが好ましく、硬度の点からタルクが最も好ましい。
本発明において、PTFEファインパウダーと無機粉末の重量比(PTFEファインパウダー:無機粉末)は、75:25〜25:75、好ましくは65:35〜35:65、より好ましくは55:45〜45:55である。
PTFEファインパウダーと無機粉末とは、従来既知の混合方法のいずれによっても混合することができる。例えば、PTFEファインパウダーの水性分散液と無機粉末を混合し、共凝析する。また凝析したPTFEファインパウダーと無機粉末を低温でPTFEがフィブリル化しない様に混合する。より均一な混合粉末を得るためには、共凝析が好ましい。
本発明においてPTFEファインパウダーには、テトラフルオロエチレンのホモ重合体のファインパウダーのみならず、少なくとも一種の他の共単量体(例えば、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペン、フルオロアルキルエチレン、フルオロアルキルフルオロビニルエーテルなどのフルオロオレフィン)を溶融流動性を付与しない程度の少量(例えば0.001〜2.0重量%、好ましくは0.001〜0.5重量%)で共重合させた変性PTFEファインパウダーも含まれる。
本発明において使用することのできる無機粉末としては、一般の市販品(平均粒径D50:1〜10μm程度のもの)が使用できる。また、PTFEファインパウダーとの混合を共凝析により行うのであれば、無機粉末粒子を表面処理剤により疎水化したものを用いることが好ましい。このとき、表面処理剤としてはシラン系またはチタン系カップリング剤、オルガノシロキサン類、フッ素系表面処理剤などが好ましく使用できる。
本発明において、「実質的に吸水性がない」とは、50重量%の無機粉末を配合したPTFEテープを、下記の吸水試験に付した場合、テープの重量増加割合が、1%未満、好ましくは0.5%未満であることを意味する。
本発明において、「未焼成」成形体とは、PTFEの融点またはそれ以上にPTFE成形体を加熱していないことを意味する。
未焼成PTFE成形体も通常の成形方法により得られ、未焼成成形体の形状は、一般にシートまたはフィルムである。
このような未焼成成形体の一軸延伸は、通常以下のような条件で行う。
温度: 150〜300℃
延伸速度(比率): 5〜1000%/sec.
延伸倍率: 1.5〜5倍
一軸延伸により得られたシートは、通常、熱処理に付し、一軸延伸により生じた局部的なひずみなどを取り除き、延伸されたフィルムの寸法安定性を高める。この熱処理は、通常延伸温度以上の温度〜PTFEの融点未満の温度で5〜60秒間行われる。
以下に、実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1
タルク粉末含有PTFEファインパウダーの調製
(1)タルク粉末の表面処理
ヘンシェルミキサーを用い、タルク粉末(日本タルク株式会社製「ミクロエース」。平均粒子径D50:2.3μm)(10kg)と、アミノシランカップリング剤(日本ユニカー株式会社製「A−1100」)(200g)の水(100ml)中溶液を10分間混合して、タルク粉末を表面処理した。その後、表面処理済タルク粉末を、流動床により120℃で熱風乾燥した。
(2)PTFEファインパウダーとタルクの混合粉末の製造
ダイキン工業株式会社製のPTFEファインパウダーF104の乳化重合原液(平均粒径0.2〜0.4μmのPTFE粒子の水性分散体)に、(1)で得た表面処理済タルク粉末を混合し、共凝析を行い、凝析粉末を乾燥して原料粉末を製造した。製造条件の詳細は以下のとおりである。
(i)容量150lの凝析槽内に純水約50lを導入し、撹拌翼にて撹拌しながら表面処理済タルク粉末5kgを分散させた。
(ii)次に、PTFE粒子の10重量%水性分散液50kg(樹脂成分5kgに相当)を槽内に導入し、引き続き撹拌を続けるとPTFE粒子とタルク粉末が均一な凝集粒子として析出し、液相と固相に分離された。
(iii)この固相粒子を液相から分離し、パレットに厚さ約3cmに広げ、150℃の乾燥炉内で充分に乾燥した。この乾燥粒子の平均粒径は380μm、見掛密度は約400g/lであった。
未焼成延伸フィルムの製造
(1)潤滑助剤混合
上で調製した原料混合粉末5kgを容器に入れ、潤滑助剤(エクソン社製石油系潤滑助剤「アイソパーM」)(1.15kg)を配合し、潤滑助剤により全粉末が均等に濡れるよう容器を振動、回転させた後、25℃の室温で24時間熟成した。
(2)ペースト押出成形
(1)の助剤混合工程で得た原料粉末を、直径89mmのシリンダー中、10kg/cm2の圧力で10分間加圧して予備成形品を得た。
得られた予備成形品を、ペースト押出金型から押出し、厚さ3mm、幅200mmの潤滑助剤含有PTFEシートを製造した。
(3)カレンダー成形と潤滑助剤乾燥
(2)のペースト押出成形で得たPTFEシートを、70℃に加熱された直径500mm、長さ700mm、周速20m/分で回転する一対のカレンダーロールで、厚さ120μm、幅210mmの圧延フィルムにした。
続いて、この圧延フィルムから、200℃に加熱された直径300mm、長さ500mm、周速5m/分のロール上で潤滑助剤を蒸発させて、フィルムを乾燥した。
(4)未焼成延伸PTFEフィルムの作製
(3)で得た圧延フィルムを、300℃に加熱された直径300mm、長さ500mm、周速2m/分で回転するロールと、300℃に加熱された直径250mm、長さ500mm、周速5m/分で回転するロールとの間で延伸を行った。ロール間の接線距離は約10cmである。延伸されたフィルムに、引き続き300℃に加熱された直径300mm、長さ500mm、周速5m/分で回転するロールを用いて熱処理(ヒートセット処理)を行った。
上記工程により製造されたタルク粉末含有PTFEフィルムを、長手方向に幅12.5mmで裁断してリボン状テープとし、物性を測定した。結果を以下に記載する。
テープ厚さ 120μm
比 重 0.7
破断時強度 2.2kg(引張速度200mm/分)
破断時伸び 30%
自然収縮率 1〜3%
試験例1
冷熱サイクルテスト
図1に示すように、日本工業規格ガス配管用20Aソケット1の両端内側および配管2a、2bの末端外側に、PT(テーパネジ)3/4のネジ加工を施した(図示されていない)。次いで、配管2a、2bのネジ加工部分に、実施例1で製造したリボン状PTFEシールテープを、幅4分の1ずつ重ねて螺旋巻きに被覆し(図示されていない)、前記ソケット1と螺合する。
さらに、一方の配管2aの他の末端をフランジ3を用いて封止し、もう一方の配管2bの他の末端にフランジ(4)を用いて窒素ガス導入管を取り付けて、冷熱サイクルテスト装置を組み立てる。
この装置を槽6の熱媒5に浸漬し、シール洩れ発生についての実験を行った。すなわち、ソケット1を配管2a、2bとの螺合部分を含めて20〜25℃の冷水と70〜80℃の温水に交互に30分ずつ浸漬し、この間、配管内は窒素ガスで常時10kg/cm2に保持する。この操作を30日間繰り返したが、シール部からのガス洩れは全く発生しなかった。
またこの試験終了後、タルク粉末含有PTFEシールテープを除去したが、充填材を含有しないPTFEシールテープと同様に、ネジに固着することなく、容易に除去作業ができ、再度支障なくシールテープを巻くことができた。
試験例2
ネジ山の損傷
図2に示すように、JIS H4000に相当するアルミニウム(種類1070)からなる材料を用いて、JIS B0202の管用平行ねじPF1/2に相当する雄ねじを有するボルト7(首下長さ40mm)と、加圧管9に接続した雌ねじを有する袋ナット8(深さ30mm)を作製した。
次に、ボルト7に実施例1で製造したリボン状PTFEテープを幅の4分の1ずつ重ねて螺旋巻きに被覆した(図示されていない)。このシールテープ被覆ボルトの先端が袋ナットの最深部に達するまで締め込み、加圧管9を窒素ガスで5kg/cm2の圧力に加圧した。
洩れのないことを確認した後、圧力を解放し、ネジをはずし、使用したシールテープを残らず除去した。この操作を100回繰り返した後、ネジ山の損傷状態を観察したが、ネジ部に摩耗などの傷は全くなかった。
試験例3
吸水性および耐酸性
次に、このテープの用途を考慮して、以下の方法で吸水性及び耐酸性を調べた。
吸水性試験
界面活性剤(C7F14COONH4)の3重量%水溶液中に、テープ100gを48時間浸漬し、取り出し、90℃の真空乾燥器で12時間乾燥した後、0.1g精度で測定できる自動天秤で測定した。
重量変化を、水溶液に浸漬する前の重量に対する百分率で示す。
耐酸性試験
10%塩酸水溶液に3重量%の界面活性剤(C7H14COOH)を添加した液(2リットル)中に各テープ100gを48時間浸漬し、取り出し、90℃の真空乾燥器で12時間乾燥した後、測定精度0.1gの自動天秤で重量変化を測定した。
重量変化を、浸漬する前の重量に対する百分率で示す。
実施例2〜3および比較例1
無機粉末としてタルクに代えて炭酸カルシウム(実施例2)、炭酸マグネシウム(実施例3)、または石膏(比較例1)を用いる以外は実施例1と同様にして、無機粉末充填PEFEリボン状テープを製造した。
その結果を別表にした。
使用した無機充填材の詳細は以下の通りである。
炭酸カルシウム:竹原化学工業(株)製サンライト#1000
炭酸マグネシウム:神島化学工業(株)製金星
石膏:CaF2とH2SO4が反応してできた無水のCaSO4を二水塩化したのちハンマーミルで粉砕し、分級して平均5μm(最大10μm〜最小0.05μm)の粒子粉末としたものを用いた。
比較例2
未焼成延伸フィルムの原料粉末としてPTFEファインパウダーとガラス繊維からなる粉末(ダイキン工業株式会社製「ポリフロンFPG1050」)を用いた以外は、実施例1と同様にしてリボン状シールテープを製造した。
得られたシールテープを用いて上記と同様の実験を行った。試験例2では、ガス洩れはなかったが、使用済みのシールテープ表面に灰色の着色物が付着していた。この着色物を元素分析したところアルミニウムであることが判明した。
このことから、ガラス繊維含有PTFEシールテープはネジ部を摩耗させていることが明らかであった。
発明の効果
本発明の無機粉末含有PTFEシールテープは、従来のPTFEシールテープと同様に優れた耐熱性、シール性を有し、かつ延伸加工が容易であり、ネジ部の摩耗、損傷のない、安価なネジ継手シールテープとなる。
Claims (3)
- ポリテトラフルオロエチレンファインパウダー75〜25重量部、および新モース硬度3以下で、実質的に吸水性のない無機粉末25〜75重量部を含んでなる組成物の一軸延伸未焼成成形体からなるネジ継手シール用未焼成ポリテトラフルオロエチレンテープ。
- 無機粉末が、タルク、炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の無機粉末である請求の範囲1に記載のポリテトラフルオロエチレンテープ。
- 該未焼成成形体を、ポリテトラフルオロエチレン焼成体の融点未満の温度で、得られる延伸体の比重が1.5未満になるように一軸延伸し、これを熱処理して得られる請求項1記載のネジ継手シール用未焼成ポリテトラフルオロエチレンテープ。
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