JPH08151565A - ブレード用部材およびシール用部材 - Google Patents

ブレード用部材およびシール用部材

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JPH08151565A
JPH08151565A JP29271694A JP29271694A JPH08151565A JP H08151565 A JPH08151565 A JP H08151565A JP 29271694 A JP29271694 A JP 29271694A JP 29271694 A JP29271694 A JP 29271694A JP H08151565 A JPH08151565 A JP H08151565A
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JP
Japan
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weight
parts
trade name
blade
fluororubber
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Application number
JP29271694A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kawasaki
弘志 川崎
Yoshimasa Enoki
▲祥▼匡 榎
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Arai Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Arai Seisakusho Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08151565A publication Critical patent/JPH08151565A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブレードおよび各種のシールにおいてそれぞ
れ適正な機能を発揮し、ブレードに用いた場合において
は、磨耗や欠けを生じさせず、長期にわたって安定した
メータリングまたはクリーニング機能を有するメータリ
ングブレードないしクリーニングブレードを得ることが
でき、オイルシール、バルブステムシール、Oリング、
Vパッキンなどのシールに用いた場合においては、耐熱
性、耐油性、耐磨耗性、接着安定性などに極めて優れた
シールを得ることができるブレード用部材およびシール
用部材を提供すること。 【構成】 フッ素ゴム100重量部に対してモース硬度
6以上の無機粉体を3〜100重量部添加したことを特
徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブレード用部材および
シール用部材に係り、特に、複写機やレーザービームプ
リンタなどの定着部におけるメータリングブレード、ク
リーニングブレードなどのブレードおよびオイルシー
ル、バルブステムシール、Oリング、Vパッキンなどの
シールに好適なブレード用部材およびシール用部材に関
する。
【0002】
【従来の技術】図1は、従来の複写機の定着部の一般的
構成を示している。この定着部においては、加熱用ラン
プ2が内蔵されている定着ローラ1と加圧ローラ3との
間に用紙4を通過させてトナーを用紙4に定着させるよ
うに形成されている。そして、この定着部においては、
離型剤としてシリコーンオイルなどを定着ローラ1の表
面に供給して離型層を形成し、トナーとのオフセットを
防止するシステムとなっており、定着ローラ1の表面に
付着したシリコーンオイルやトナーを除去するために、
メータリングブレード5若しくはクリーニングブレード
(図示せず)が定着ローラ1の表面に配設されている。
定着ローラ1の表面には、更に、クリーナ6および分離
爪7が配設されている。このメータリングブレード5に
は、耐久性、耐候性、耐シリコーンオイル性、耐熱性な
どが要求されるため、フッ素ゴムが一般的に使用されて
いる。
【0003】最近では離型オイルレスの定着システムが
普及しているけれども、カラー複写機などの極めて高離
型性を要求される定着システムにおいては、図2に示す
ように、定着部に離型剤としてシリコーンオイルを供給
するようにしている。即ち、オイルパン8内のシリコー
ンオイル9をオイル巻揚げローラ10によって巻揚げ、
その後にメータリングブレード5によりシリコーンオイ
ル9の供給量を所定量に計量してシリコーンオイル塗布
ローラ11の外周面に付与し、シリコーンオイル塗布ロ
ーラ11によりシリコーンオイル9を定着ローラ1に供
給するようにしている。
【0004】また、バルブステムシールは内燃機関の吸
・排気弁などに用いられるものであり、図3に示すよう
に、バルブ13が燃焼室側端部に固設されるバルブステ
ム12が摺動自在に遊嵌されたバルブステムガイド14
の反燃焼室側端部にバルブステムシール15の基端部を
嵌合固定し、該バルブステムシール15のリップ部16
を前記バルブステム12の外周に接触させ、エンジンオ
イルを掻き取ってバルブステム12の周面に所要の厚み
の油膜を形成し、前記のバルブステムガイド14とバル
ブステム12との焼き付きを防止するように構成されて
いる。
【0005】また、一般に、車両の懸架用のショックア
ブソーバなどにおいては、作動油の漏洩を防止する往復
動用オイルシールが内蔵されている。この往復動用オイ
ルシールは、例えば、図4に示すように形成されてい
る。すなわち、オイルシール17は断面が略U字形の環
状のシール本体18をもって形成されている。このシー
ル本体18は、ゴム組成物からなる弾性材料19内に断
面略L字形の金属製の補強環20を一体成型することに
よって製せられている。そして、オイルシール17はシ
ール本体18の内周部分であって弾性材料19によって
形成されたリップ部分21をその外周部に装着したスプ
リング22による緊迫力により往復動軸23の外周面に
密着させて、作動油の漏洩防止を図り、さらに、ダスト
リップ24を往復動軸23の外周面に密着させて防塵を
図るように形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のフッ素ゴム
をブレード用部材として用いたメータリングブレード5
においては、定着ローラ1の表面に付着したトナーなど
を掻き落とし除去できるように、定着ローラ1の表面に
圧接されているが、ブレードのエッジ面とローラ表面が
摺擦するため、通紙枚数の増大とともにエッジ面に欠け
が生じ、トナーが完全に除去できなくなって部分的にリ
ークするために画像不良が生じ、早期にブレードの交換
を余儀無くされるという不具合があった。
【0007】また、自動車エンジンなどに使用されるバ
ルブステムシール15などのシール部材においては、耐
熱性、耐油性などが要求されるために、従来からその素
材としてフッ素ゴムが使用されているが、耐磨耗性の観
点、特に乾燥磨耗などに対しては必ずしも十分な耐久性
を有していなかった。
【0008】また、前記オイルシール17においては、
往復動シールの耐磨耗性を向上させるために、本出願人
はNBR100重量部に対してカーボンブラックを30
〜100重量部含有させるとともに、前記カーボンブラ
ックに対して5〜150重量部の酸化クロムを含有させ
た組成物を提案している(特開平4−356546号公
報参照)。しかしながら、シール本体の素材をフッ素ゴ
ムとした場合に、前記公報に記載の配合処方を適用しよ
うとすると、フッ素ゴムのベース硬度が高いためにカー
ボンブラックなどの高充填が困難であるという問題点が
あった。
【0009】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、前記問題点を解消し、ブレードおよび各種のシ
ールにおいてそれぞれ適正な機能を発揮し、ブレードに
用いた場合においては、磨耗や欠けを生じさせず、長期
にわたって安定したメータリングまたはクリーニング機
能を有するメータリングブレードないしクリーニングブ
レードを得ることができ、オイルシール、バルブステム
シール、Oリング、Vパッキンなどのシールに用いた場
合においては、耐熱性、耐油性、耐磨耗性、接着安定性
などに極めて優れたシールを得ることができるブレード
用部材およびシール用部材を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に記載の本発明のブレード用部材は、部材
フッ素ゴム100重量部に対してモース硬度6以上の無
機粉体を3〜100重量部添加したことを特徴としてい
る。
【0011】そして、請求項2に記載の本発明のブレー
ド用部材は、請求項1において、モース硬度6以上の無
機粉体が三酸化二鉄であることを特徴としている。
【0012】さらに、請求項3に記載の本発明のブレー
ド用部材は、請求項1において、モース硬度6以上の無
機粉体が石英粉であることを特徴としている。
【0013】また、請求項4に記載の本発明のブレード
用部材は、請求項1乃至請求項3の何れか1項におい
て、フッ素ゴム100重量部に対する充填剤の含有量が
30重量部未満であることを特徴としている。
【0014】また、請求項5に記載の本発明のシール用
部材は、フッ素ゴム100重量部に対してモース硬度6
以上の無機粉体を3〜100重量部添加したことを特徴
としている。
【0015】また、請求項6に記載の本発明のシール用
部材は、請求項5において、モース硬度6以上の無機粉
体が三酸化二鉄であることを特徴としている。
【0016】また、請求項7に記載の本発明のシール用
部材は、請求項5において、モース硬度6以上の無機粉
体が石英粉であることを特徴としている。
【0017】また、請求項8に記載の本発明のシール用
部材は、請求項5乃至請求項7において、フッ素ゴム1
00重量部に対する充填剤の含有量が30重量部未満で
あることを特徴としている。
【0018】
【作用】請求項1に記載の本発明のブレード用部材によ
れば、耐磨耗性が向上し、ブレードとしての適正な機能
を長期間に亘って保持することができる。
【0019】請求項2に記載の本発明のブレード用部材
によれば、三酸化二鉄をフッ素ゴムに添加することによ
り、耐磨耗性がより向上し、ブレードとしての適正な機
能をより長期間に亘って保持することができる。
【0020】請求項3に記載の本発明のブレード用部材
によれば、石英粉をフッ素ゴムに添加することにより、
耐磨耗性がより向上し、ブレードとしての適正な機能を
より長期間に亘って保持することができる。
【0021】請求項4に記載の本発明のブレード用部材
によれば、耐磨耗性がより向上し、ブレードとしてのよ
り全体的にバランスのとれた適正な機能を長期間に亘っ
て保持することができる。
【0022】請求項5に記載の本発明のシール用部材に
よれば、耐磨耗性が向上し、シールとしての適正な機能
を長期間に亘って保持することができる。
【0023】請求項6に記載の本発明のシール用部材に
よれば、三酸化二鉄をフッ素ゴムに添加することによ
り、耐磨耗性がより向上し、シールとしての適正な機能
をより長期間に亘って保持することができる。
【0024】請求項7に記載の本発明のシール用部材に
よれば、石英粉をフッ素ゴムに添加することにより、耐
磨耗性がより向上し、シールとしての適正な機能をより
長期間に亘って保持することができる。
【0025】請求項8に記載の本発明のシール用部材に
よれば、耐磨耗性がより向上し、シールとしてのより全
体的にバランスのとれた適正な機能を長期間に亘って保
持することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0027】本発明者等は、前記目的を達成するため鋭
意研究し、フッ素ゴム100重量部に対して、モース硬
度6以上の無機粉体を3〜100重量部添加してなるフ
ッ素ゴム組成物を用いることにより、耐磨耗性の良好な
ブレード用部材やシール用部材が得られることを見出だ
した。
【0028】本発明において、カーボンブラックのよう
な補強性充填剤を必ずしも添加する必要がないのは、フ
ッ素ゴム自体がNBR等と異なり、ベース硬度が高いう
えに充填剤を含まない純ゴム配合でも十分な機械的強度
を有しているためと考えられる。
【0029】本発明に適用されるフッ素ゴムとしては、
特に限定されるものではないが、例えばフッ化ビニリデ
ン系、テトラフルオロエチレン−プロピレン系、テトラ
フルオロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル
系、パーフロロエーテル系、フルオロシリコーン系等が
あげられる。
【0030】フッ化ビニリデン系としては、二元系(フ
ッ化ビニリデンと六フッ化プロピレンの共重合体)や三
元系(フッ化ビニリデン、六フッ化プロピレン、四フッ
化エチレンの三元共重合体)などがあげられ、これらの
フッ素ゴムとしてはフローレルの商品名で知られる住友
スリーエム株式会社製のFC−2120、FC−212
1、FC−2122、FC−2123、FC−214
4、FC−2145、FC−2152、FC−217
0、FC−2174、FC−2176、FC−217
7、FC−2178、FC−2180、FC−218
1、FC−2211、FC−2230、FC−225
0、FC−2260、FC−3009、FLS−253
0、FLS−2650、FLS−2690、FT−23
20、FT−2350、FT−2430、FT−248
1、FX−6792、FX−9038、FX−9143
等や、バイトンの商品名で知られる昭和電工・デュポン
株式会社製のA、A−35、A−100、A−200、
A−201C、A−202C、A−203C、A−40
1C、A−402C、A−500、A−HV、B、B−
401、B−50、B−600、B−70N、B−91
0、E−430、E−45、E−60、E−60C、G
F等や、ダイエルの商品名で知られるダイキン工業株式
会社製のG−201、G−501、G−601、G−6
02、G−603、G−621、G−701、G−70
2、G−704、G−751、G−755、G−76
3、G−801、G−901、G−902、G−912
等や、テクノフロンの商品名で知られるモンテフルオス
社(Montefluos:イタリア)製のTN、TN50、TN
80、N215、N535、N605K、N935、F
OR421、FOR423、FOR531、FOR53
2、FOR70、FOR45、FOR70BI、FOR
65BI、FOR45BI、FOR45C1 、FOR4
5C2、FOR60K、FOR60K1 、FOR800
HE、FOR50E、FORLHF、FORTF、FO
RTF50、FOR9350、FOR9352、FOR
9550、FORTHF等が例示されている。
【0031】テトラフルオロエチレン−プロピレン系と
しては、アフラスの商品名で知られる旭硝子株式会社製
の100H、100S、150E、150L、150
P、200等やフローレルII(住友スリーエム株式会社
製商品名)が例示される。
【0032】テトラフルオロエチレン−パーフルオロメ
チルビニルエーテル系としては、バイトンGLT、バイ
トンGFLT(以上、昭和電工・デュポン株式会社製商
品名)が例示される。
【0033】パーフロロエーテル系としては、SIFE
Lの商品名で知られる信越化学工業株式会社製の20
0、210、400等が例示される。
【0034】フルオロシリコーン系としては、LS−6
3U、LS422U(以上、東レ・ダウコーニング・シ
リコーン株式会社製商品名)やFE251U、FE26
1U、FE271U、FE351U、FE371U(以
上、信越化学工業株式会社製商品名)が例示される。
【0035】本発明におけるモース硬度6以上の無機粉
体は、ブレード用部材およびシール用部材の耐磨耗性を
長期間に亘り保持する上で必須の成分であり、フッ素ゴ
ム100重量部に対して3〜100重量部、好ましくは
3〜80重量部、さらに好ましくは5〜60重量部の範
囲である。3重量部より少ないと添加による効果がな
く、100重量部を越えるとゴムへの充填が困難になる
とともにゴム弾性やゴム物性、特に伸びが低下するため
に加工性が悪くなり、ブレード用部材に用いた場合に
は、クリーニング機能が低下する。
【0036】本発明におけるモース硬度6以上の無機粉
体とは、Mohs (モース)の硬度計で6(長石)以上の
金属粉や金属酸化物もしくは金属窒化物その他の非金属
類など、更にそれらを適量比で混合したものなどで、研
磨剤や顔料などとして用いられており、酸化ジルコニウ
ム(ZnO2 :モース硬度7〜8.5)、ジルコン(酸
化ジルコニウムと酸化ケイ素との混合物:モース硬度
7.5)、α−アルミナ(Al2 3 :モース硬度
9)、炭化ケイ素(SiC:モース硬度9〜10)、四
三酸化鉄(Fe3 4 :モース硬度6)、三酸化二鉄と
してのマグヘマイト(γ−Fe2 3 :モース硬度
6)、三酸化二鉄としてのベンガラ(α−Fe2 3
モース硬度6)、けいそう土(ジョン・マンヒル社(ア
メリカ)製セライト535(商品名):モース硬度
8)、けい砂やシリカ、石英粉などの酸化ケイ素(Si
2 :モース硬度7)、酸化スズ(SnO2 :モース硬
度6.5)、酸化マグネシウム(MgO:モース硬度
6)、酸化カルシウム(CaO:モース硬度6)、酸化
チタン(TiO2 :モース硬度6〜7)、酸化クロム
(Cr2 3 :モース硬度9)、合成ダイヤモンド粉
(C:モース硬度10)、窒化アルミニウム(AlN:
モース硬度7)、窒化ケイ素(Si3 4 :モース硬度
9〜10)、デビトロン(結晶化ガラス:リチウムダイ
シリケート(Li2 O・2SiO2):モース硬度6)
などが例示される。
【0037】本発明の用途にはこれら粉体の平均粒径が
5μm以下、好ましくは3μm以下、さらに好ましくは
1μm以下のグレードのものが使用される。無機粉体の
粒径が5μmより大きいと、例えばブレードでは、エッ
ジ面の欠けが大きくなり、ブレードエッジ面の欠けた箇
所から数μmの大きさであるトナーやシリコーンオイル
などがリークしやすくなり、結果として画像不良を誘発
するためである。シールにおいてもリップ部に欠けが発
生していると密封流体の漏洩(オイルリーク)を誘発す
るために平均粒径が5μm以下の無機粉体が使用され
る。
【0038】本発明においては1〜30重量部の範囲で
補強性充填剤や増量充填剤などの充填剤を併用使用して
もよい。補強性充填剤としてはカーボンブラックが一般
的で、これにはショウブラックN330(昭和キャボッ
ト株式会社製商品名)のようなHAFカーボン(AST
M N330)、シースト116(東海カーボン株式会
社製商品名)のようなMAFカーボン、旭#60(旭カ
ーボン株式会社製商品名)のようなFEFカーボン(A
STM N550)、旭#50(旭カーボン株式会社製
商品名)のようなSRFカーボン(ASTM N77
4)、旭#55(旭カーボン株式会社製商品名)のよう
なGPFカーボン(ASTM N660)、旭サーマル
(旭カーボン株式会社製商品名)やHTC#20(中部
カーボン株式会社製商品名)のようなFTカーボン(A
STM N880)、Thanrmax N−990(カンカー
ブ(Cancarb)社製商品名:カナダ)のようなMTカー
ボン(ASTM N990)などが例示される。また、
5重量部以下の少量のカーボンブラックを顔料目的に使
用して黒色にフッ素ゴム組成物を着色してもよい。
【0039】また、使用条件によっては、カーボンブラ
ック以外の無機補強剤も適用でき、これにはアエロジル
R−972(日本アエロジル株式会社製商品名)のよう
な乾式シリカ、カープレックスCS−5(シオノギ製薬
株式会社製商品名)やニップシールVN3 (日本シリカ
株式会社製商品名)のような湿式シリカ、シルモスT
(白石工業株式会社製商品名)のようなけい酸カルシウ
ム、ミストロンベーパー(日本ミストロン株式会社製商
品名)のようなマグネシウム・シリケート、白艶華CC
(白石工業株式会社製商品名)のような活性化炭酸カル
シウムが例示される。
【0040】増量充填剤としてはNS#400(日東粉
化工業株式会社製商品名)のような炭酸カルシウム、ハ
ードトップクレー(白石カルシウム株式会社製商品名)
のようなクレー(けい酸アルミニウム)、BurgessKE
(バーゲス(Burgess)社製商品名:米国)のような表
面処理無水けい酸アルミニウム、Nulok321 (ジェイ.
エム.ヒューバー(J.M.Huber)社製商品名:米
国)のようなアミノシラン改質クレー、Nucap200
(ジェイ.エム.ヒューバー(J.M.Huber)社製商
品名:米国)のようなメルカプトシラン改質クレー、ク
リスタライトVX−S(株式会社龍森製商品名)やMin
−U−Sil5μm(ユー.エス.シリカ(U.S.Sil
ica )社製商品名:米国)のような石英粉、NYAD1
250やウォラストカップ1100(以上、NYCO社
製商品名:米国)のようなウォラストナイト(メタけい
酸カルシウム)やそのアミノシラン改質品、CELIT
E270(ジョンズ・マンビル(Johns Manville )
社製商品名:米国)やラジオライトF(昭和化学株式会
社製商品名)のようなけい藻土、けい砂(土屋カオリン
工業株式会社製)、ハイジライト(昭和軽金属株式会社
製商品名)のような水酸化アルミニウム、アルミナ(酸
化アルミニウム)、沈降性硫酸バリウムたとえば堺化学
工業株式会社製#100、リトポン(堺化学工業株式会
社製商品名、硫酸バリウム70%と硫化亜鉛30%程度
の混合物)、硫酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化
亜鉛、酸化チタン、二硫化モリブデン、人造黒鉛、天然
黒鉛、マイカ粉、タルクなどが例示される。
【0041】また、ガラス粉、テフロン粉、カーボンフ
ァイバー、シリコーン樹脂微粉末などを適時添加するこ
とができる。
【0042】本発明において、硬度調整や充填剤の増量
を目的として可塑剤を添加してもよく、これにはバイト
ンLM(昭和電工・デュポン株式会社製商品名)やダイ
エルG−101(ダイキン工業株式会社製商品名)のよ
うな液状フッ素ゴム、FS−1245(ダウコーニング
(Dow Corning)社製商品名:米国)のようなフロロ
シリコーンオイル、DBS(ジブチルセバケート、株式
会社大八化学工業所製商品名)のような高分子エステ
ル、クライトックスGPL(デュポン(Du Point)社
製商品名:米国)のようなフッ素オイルが例示され1〜
15重量部の範囲で添加される。また、加工助剤として
内部離型剤を添加してもよく、ルナックS−30(花王
株式会社製商品名)のようなステアリン酸、ステアリン
酸ソーダ、ハイワックス110P(三井石油化学工業株
式会社製商品名)のような低分子量ポリエチレン、KF
96(信越化学工業株式会社製商品名)のようなシリコ
ーンオイル、カルナバワックス、LuwaxS(BASF社
製商品名:ドイツ)のようなモンタンワックス、プラス
トロジンS(藤沢薬品工業株式会社製商品名)のような
脂肪酸アミド、Struktol WB280(無機キャリアを
含む有機シリコーン系化合物)やStruktol WB222
(高分子脂肪酸エステルの混合物 以上、(シル アン
ド ザイラハ(Schill & Seilacher)社製商品名:
ドイツ)、VPA−1やVPA−2(以上、昭和電工・
デュポン株式会社製商品名)、ダイフリーFB975
(ダイキン工業株式会社製商品名)、TE58A(テク
ニカルプロセッシング(TechnicalProcessing In
c.)社製商品名:米国)等が例示され、0.5〜5重
量部の範囲で1種類ないし数種類が適時添加される。ま
た、内部離型剤としてフッ素ゴムとのマスターバッチを
添加してもよく、これにはフローレル2171(住友ス
リーエム株式会社製商品名)、DPA−120(ダイキ
ン工業株式会社製商品名)が例示され、1〜10重量部
の範囲で添加される。また、加硫速度調整のためにフロ
ーレル2172(住友スリーエム株式会社製商品名)、
ダイエルP−10(ダイキン工業株式会社製商品名)、
AC−10(旭化成株式会社製商品名)のような促進活
性剤を0.5〜4重量部程度添加してもよい。
【0043】本発明におけるフッ素ゴムの加硫剤として
は、従来公知の加硫剤が適用でき、ポリオール加硫系、
アミン加硫系、パーオキサイド加硫系などが例示され
る。
【0044】ポリオール加硫のフッ素ゴムとしては、予
め加硫剤を内添したタイプ、例えば、フローレルFC−
2120、FC−2121、FC−2122、FC−2
123、FC−2144、FC−2152、FC−21
70、FC−2174、FC−2176、FC−217
7、FC−2181、FC−3009、FT−232
0、FT−2350、FX−9143(以上、住友スリ
ーエム株式会社製商品名)、バイトンE−60C(昭和
電工・デュポン株式会社製商品名)、ダイエルG−60
2、G−603、G−607、G−621、G−65
5、G−701、G−702、G−704、G−75
1、G−755、G−763(以上、ダイキン工業株式
会社製商品名)、テクノフロンFOR70、FOR70
BI、FOR45、FOR45BI、FOR65BI、
FOR45C1 、FOR60K、FOR50E、FOR
LHF、FORTF、FORTHF(以上、モンテフル
オス社製商品名:イタリア)などでは加硫剤や加硫促進
剤を特に添加する必要はないが、加硫剤および加硫促進
剤を添加していない生ゴムタイプのフッ素ゴム、例え
ば、FC−2145、FC−2178、FC−223
0、FT−2430、FT−2481(以上、住友スリ
ーエム株式会社製商品名)、バイトンB、B−70、E
−45、E−60(以上、昭和電工・デュポン株式会社
製商品名)、ダイエルG−201、501、801(以
上、ダイキン工業株式会社製商品名)、テクノフロンN
H、NM、NMB、NML、NMLB、TN、TN5
0、TH(以上、モンテフルオス社製商品名:イタリ
ア)ではハイドロキノンやビスフェノールのような加硫
剤を添加する必要がある。このポリオール加硫剤は通常
は貯蔵安定性や分散性を考慮して含有量が50%程度の
フッ素ゴムマスターバッチであり、キュラティブ#30
(昭和電工・デュポン株式会社製商品名)、加硫剤V−
5(ダイキン工業株式会社製商品名)、テクノフロンM
1 (モンテフルオス社製商品名:イタリア)、AC−3
0(旭化成工業株式会社製商品名)が例示され、4級フ
ォスフォニウム塩例えば、フォスフォニウムクロライド
のような加硫促進剤と併用使用される。この加硫促進剤
も通常は含有量が25%程度のフッ素ゴムマスターバッ
チとなっており、キュラティブ#20(昭和電工・デュ
ポン株式会社製商品名)、テクノフロンM2 (モンテフ
ルオス社製商品名:イタリア)が例示され、これらの加
硫剤が0.2〜6重量部、加硫促進剤が0.5〜4.5
重量部の範囲で添加される。
【0045】さらに、ポリオール加硫の場合には加硫の
際に生じる酸性物質を中和するための受酸剤と水酸化カ
ルシウムを添加する必要がある。受酸剤としてはキョー
ワマグ150(協和化学工業株式会社製商品名)やスタ
ーマグ−H(神島化学工業株式会社製商品名)やMagli
te D(シー.ピー.ホール(C.P.Hall )社製商
品名:米国)のような高活性酸化マグネシウム、キョー
ワマグ30(協和化学工業株式会社製商品名)やスター
マグ−L(神島化学工業株式会社製商品名)やMaglite
A(シー.ピー.ホール社製商品名:米国)のような
低活性酸化マグネシウム、リサージY(三井金属鉱業株
式会社製商品名)のような一酸化鉛、酸化カルシウム、
酸化亜鉛−二塩基性亜リン酸鉛などが例示され、フッ素
ゴム100重量部に対して3〜30重量部の範囲で添加
される。
【0046】また、水酸化カルシウムは加硫をよりタイ
トにするために添加されるポリオール加硫系では必須成
分で、カルビット(近江化学工業株式会社製商品名)や
Rhenofit CF(レイン−ケミー(Rhein−Chemie )
社製商品名)などが例示され、通常フッ素ゴム100重
量部に対して2〜8重量部の範囲で添加される。
【0047】アミン加硫系は、加硫剤を含まない生ゴム
タイプのフッ素ゴム、例えば、フローレルFC−214
5、FC−2178、FC−2230、FC−243
0、FC−2481(以上、住友スリーエム株式会社製
商品名)、テクノフロンN、T、TN、TN50(以
上、モンテフルオス社製商品名:イタリア)、バイトン
A、A−35、A−HV、B、B−50(以上、昭和電
工・デュポン株式会社製商品名)ダイエルG−201、
G−501(以上、ダイキン工業株式会社製商品名)1
00重量部に対しアミン加硫剤1.5〜5重量部と必要
に応じて受酸剤3〜25重量部にて構成される。アミン
加硫剤としては、Diak No.1(昭和電工・デュポン
株式会社製商品名)や加硫剤V−1(ダイキン工業株式
会社製商品名)やケミノックスAC−6(NOK株式会
社製商品名)等のヘキサメチレンジアミンカルバメー
ト、Diak No.3(昭和電工・デュポン株式会社製商
品名)や加硫剤V−3(ダイキン工業株式会社製商品
名)等のN,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサ
ンジアミン、Diak No.4(昭和電工・デュポン株式
会社製商品名)や加硫剤V−4(ダイキン工業株式会社
製商品名)やケミノックスAC−9(NOK株式会社製
商品名)等の4,4’−ビス(アミノシクロヘキシル)
メタンカルバメートなどが例示される。また、受酸剤と
してはポリオール加硫系と同様に高活性酸化マグネシウ
ム、低活性酸化マグネシウム、リサージ(一酸化鉛)、
酸化カルシウムなどが例示される。
【0048】パーオキサイド加硫系は加硫剤の添加され
ていない生ゴムタイプのフッ素ゴム例えば、ダイエルG
−801、G−901、G−902、G−912(以
上、ダイキン工業株式会社製商品名)、フローレルFC
−2260、FC−2690、FLS−2650(以
上、住友スリーエム株式会社製商品名)、バイトンG
F、GFLT、GLT(以上、昭和電工・デュポン株式
会社製商品名)100重量部に対してジ−t−ブチルパ
ーオキシアルカンのような過酸化物0.5〜6重量部程
度とトリアリルイソシアヌレート(TAIC)のような
共架橋剤2〜8重量部程度との組み合わせで構成され
る。この加硫系は熱により過酸化物が分解し、生成した
メチルラジカルがタイクと反応し、これがフッ素ゴムポ
リマー中のハロゲンを引き抜き架橋点を形成するもので
ある。
【0049】フッ素ゴムに使用される過酸化物としては
パーオキシケタールやジアルキルパーオキサイドが適用
でき、パーオキシケタールとしてはパーヘキサ3Mやそ
の含有量40%品のパーヘキサ3M−40(日本油脂株
式会社製商品名)のようなl,l−(ビスt−ブチルパ
ーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、パ
ーヘキサVやその含有量40%品のパーヘキサV−40
(日本油脂株式会社製商品名)のようなn−ブチル−
4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレートが例
示され、ジアルキルパーオキサイドとしてはパークミル
Dやその含有量40%品のパークミルD−40(日本油
脂株式会社製商品名)のようなジクミルパーオキサイ
ド、パーブチルPやその含有量40%品のペロキシモン
F−40(日本油脂株式会社製商品名)のようなα,
α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベン
ゼン、パーヘキサ2.5Bやその含有量40%品のパー
ヘキサ2.5B−40(日本油脂株式会社製商品名)の
ような2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキサンなどが例示される。
【0050】最近ではSE級エンジンオイルのようなゴ
ム材料に対し攻撃的な添加剤を使用した潤滑油が使用さ
れつつあり、その対策としては、フッ素含有量が69〜
71重量%である高フッ素含有量ポリマーを使用する必
要があり、この場合ポリオール加硫系ではフッ素ゴムと
して、ダイエルG−603(ダイキン工業製商品名)、
テクノフロンTHF(モンテフルオス社製商品名:イタ
リア)、フローレルFC−2330(住友スリーエム株
式会社製商品名)などが例示され、パーオキサイド加硫
系の高フッ素含有量フッ素ゴムとしてはダイエルG−9
01、G−902、G−912(以上、ダイキン工業株
式会社製商品名)、バイトンGF、GFLT(以上、昭
和電工・デュポン株式会社製商品名)、フローレルFC
−2690、FLS−2650(以上、住友スリーエム
株式会社製商品名)が例示される。
【0051】メータリングブレードやオイルシール、バ
ルブステムシールなどでは鉄鋼、ステンレス、りん青銅
などの金属と本発明の組成物を接着させる必要がある
が、これには従来公知のフッ素ゴム用接着剤が適用で
き、例えばケムロックの商品名で知られるロード・ファ
ー・イースト社製の607、5150、AP133、Y
1520、Y1540、Y4310、Y5323や、メ
タロックの商品名で知られる株式会社東洋化学研究所製
のS−2、S−7、S−10Aや、シクソンの商品名で
知られるシクソン社製の300/301、300/31
1、AN−187、ビスロックの商品名で知られる株式
会社日栄化学製の200、180、181、181L
や、モニカスの商品名で知られる株式会社横浜高分子研
究所製のCF−5M、D−602、QZR−48、VT
−100、VT−200、VT−200HVなどが例示
される。接着工程の際には被着体の表面をブラストやリ
ン酸被膜処理を施した後、メチレンクロライドなどで脱
脂し、上記の接着剤をディッピング、刷毛塗り、スプレ
ー塗布などの各種の塗布方法により塗布して風乾し、必
要に応じて100〜150℃で30分程度焼成したの
ち、本発明のフッ素ゴム組成物と加硫接着される。
【0052】本発明の組成物の加硫条件は、その組成お
よび製品形状により異なるが、150〜200℃で2〜
15分であり、通常は180〜230℃で4〜24時間
の条件で接着性や物性向上、特に圧縮永久歪みの向上の
ために二次加硫される。
【0053】なお、本発明の組成物を他の原料ゴム、例
えばNBRやアクリルゴムやシリコーンゴムなどに適用
できることはもちろんである。
【0054】次に、以下の説明および表−1に示す本発
明の実施例1〜13と、比較例〜3と比較して説明す
る。
【0055】実施例1 まず、フッ素ゴム(本実施例においては商品名:フロー
レル2177(住友スリーエム株式会社製)を用いた)
を100重量部、無機粉末としてのベンガラ(本実施例
においては商品名:バイフェロックスレッド130M:
平均粒径0.17μm(Bayer社:ドイツ)を用いた)
を30重量部、更に受酸剤としての高活性酸化マグネシ
ウム(本実施例においては商品名:キョーワマグ150
(協和化学工業株式会社製)を用いた)を3重量部、水
酸化カルシウム(本実施例においては商品名:カルビッ
ト(近江化学工業株式会社製)を用いた)を6重量部の
割合で混練りし、JIS K6301に準拠してテスト
ピースを作成した。
【0056】実施例2 実施例1の素材中、ベンガラを65重量部に変更した。
【0057】実施例3 実施例1の素材中、ベンガラを80重量部に変更した。
【0058】実施例4 実施例1の素材中、ベンガラを100重量部に変更し
た。
【0059】実施例5 実施例1の素材中、無機粉末としてのベンガラを石英粉
(本実施例においては商品名:クリスタライトVX−
S:平均粒径3.8μm(株式会社龍森製)を用いた)
に変更した。
【0060】実施例6 実施例5の素材中、石英粉を100重量部に変更した。
【0061】実施例7 実施例1の素材中、ベンガラを3重量部に変更するとと
もに、充填剤としてMTカーボン(本実施例においては
商品名:サーマックスN−990(Cancarb社製:カナ
ダ)を用いた)を29重量部添加した。
【0062】実施例8 実施例7の素材中、ベンガラを5重量部に、MTカーボ
ンを25重量部にそれぞれ変更した。
【0063】実施例9 実施例7の素材中、ベンガラを10重量部に、MTカー
ボンを22重量部にそれぞれ変更した。
【0064】実施例10 実施例7の素材中、ベンガラを15重量部に、MTカー
ボンを20重量部にそれぞれ変更した。
【0065】実施例11 実施例7の素材中、ベンガラを30重量部に、MTカー
ボンを15重量部にそれぞれ変更した。
【0066】実施例12 実施例5の素材中、石英粉を3重量部に変更するととも
に、充填剤としてMTカーボン(本実施例においては商
品名:サーマックスN−990(Cancarb社製:カナ
ダ)を用いた)を29重量部添加した。
【0067】実施例13 実施例12の素材中、石英粉を30重量部に、MTカー
ボンを15重量部にそれぞれ変更した。
【0068】比較例1 実施例1の素材中、ベンガラを0重量部に、MTカーボ
ンを30重量部にそれぞれ変更した。
【0069】比較例2 実施例1の素材中、ベンガラを1重量部に、MTカーボ
ンを20重量部にそれぞれ変更した。
【0070】比較例3 実施例5の素材中、石英粉を1重量部に、MTカーボン
を20重量部にそれぞれ変更した。
【0071】前記各実施例および比較例のゴム物性すな
わち硬さ(JIS A)、引張り強さ(NPa)、伸び
(%)を表1−1、表1−2に示してある。
【0072】 特性試験1 長さ320mm、厚さ0.2mmのりん青銅からなるブ
レードシムに接着剤を塗布した後、前記各実施例および
比較例からなるフッ素ゴム組成物にて長さ320mm、
エッジ部の肉厚3mmのメータリングブレードを作製
し、金属(りん青銅)との接着性をA、B、Cの3段階
で評価し、表1−1、表1−2に示すとともに、このブ
レードを複写機のNP−150(キャノン株式会社製商
品名)に取付け、ブレードの磨耗による画像不良が発生
するまでの通紙枚数、若しくは7万枚までの通紙試験を
実施し、表1−1、表1−2に示した。ここで、Aはゴ
ム残率95%以上、Bはゴム残率90〜95%以上、C
はゴム残率80%前後を示し、AおよびBが実際の使用
に耐え得るものである。
【0073】特性試験2 直列4気筒OHCガソリンエンジンの直径6mmのバル
ブステムシールを前記各実施例および比較例に基いて作
製し、これらを材質がSUH1、硬さHB 300以上、
粗さ3.2Sの往復動軸に外嵌させ、前記往復動軸をバ
ルブリフト量7mm、カム軸回転数1500rpmで往
復動させ、温度120℃、燃焼室負圧−400mmHg
および作動時間10時間のもとで乾燥摩擦試験を行な
い、往復動軸の外周面の傷の状態を示すシャフト金属へ
の耐傷性、リップ部分の磨耗状態を示すゴムリップの耐
磨耗性、金属(鉄)との接着性を調べ、前記シャフト金
属への耐傷性およびゴムリップの耐磨耗性は1〜5の5
段階で評価し、前記金属(鉄)との接着性はA、B、C
の3段階で評価し、表1−1、表1−2に示した。ここ
で、1は非常に良い、2は良い、3は普通、4は悪い、
5は非常に悪いを示し、1〜3が実際の使用に耐え得る
ものである。また、Aはゴム残率95%以上、Bはゴム
残率90〜95%以上、Cはゴム残率80%前後を示
し、AおよびBが実際の使用に耐え得るものである。
【0074】結果 1)ブレードについて 表1−1、表1−2に示すように、本発明の全実施例は
少なくとも5万枚の通紙が可能であり、実施例3および
7においては更に6万枚もの通紙が可能であり、実施例
2および8〜11においては更に7万枚以上もの通紙が
可能である。これは、本実施例において、無機粉体をフ
ッ素ゴムに添加することにより、耐磨耗性が向上し、特
にトナーとシリコーンオイル等が凝集して発生するスラ
ッジによるエッジ部の欠けや異常磨耗を防ぐことができ
るからである。また、金属(りん青銅)との接着性につ
いても、全実施例とも使用に耐え得るAおよびBの評価
である。
【0075】これに対し、前記比較例1〜3において
は、1万枚までしか通紙することができず、早期に磨耗
してしまい全く使用に耐え得ないものであった。また、
金属(りん青銅)との接着性についても、各比較例とも
使用に耐え得ないCの評価であった。
【0076】2)バルブステムシールについて 表1−1、表1−2に示すように、本発明の実施例にお
いては、シャフト金属への耐傷性については、実施例1
および4〜6ならびに12が普通の3で、実施例3およ
び7ならびに13が良いの2である他は全部非常によい
1であり、耐傷性に優れていることがわかった。そし
て、ゴムリップの耐磨耗性については、実施例1および
4〜6ならびに12が普通の3で、実施例3および7が
良いの2である他は全部非常によい1であり、耐磨耗性
に優れていることがわかった。さらに、金属(鉄)との
接着性についても、実施例4および6と7ならびに12
がBの他は全部Aの評価であり、全実施例とも使用に耐
え得るものである。これは、本実施例において、無機粉
体をフッ素ゴムに添加することにより、耐磨耗性を向上
させ、潤滑油などから発生するスラッジによるリップ部
の欠けや異常磨耗を防ぐことができるからである。更
に、相手の往復動軸を平滑にする作用を備えていること
からシール安定性に優れたものとなる。
【0077】これに対し、前記比較例1〜3において
は、シャフト金属への耐傷性およびゴムリップの耐磨耗
性については、傷および磨耗の発生が非常に悪い5の評
価であり、早期に磨耗してしまい全く使用に耐え得ない
ものであった。また、金属(鉄)との接着性について
も、各比較例とも使用に耐え得ないCの評価であった。
【0078】
【発明の効果】このように本発明は構成され作用するも
のであるから、ブレードに用いた場合においては、磨耗
や欠けを生じさせず、長期に亘り安定したメータリング
またはクリーニング機能を有するメータリングブレード
ないしクリーニングブレードを得ることができ、オイル
シール、バルブステムシール、Oリング、Vパッキンな
どのシールに用いた場合においては、耐熱性、耐油性、
耐磨耗性、接着安定性などに極めて優れたシールを得る
ことができる等の極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の定着部を示す概略側面図
【図2】シリコーンオイルの塗布方法を示す図1と同様
の図
【図3】バブルステムシール部を示す内燃機関の縦断側
面図
【図4】往復動シールを示す縦断側面図
【符号の説明】
1 定着ローラ 5 メータリングブレード 11 シリコーンオイル塗布ローラ 12 バルブステム 15 シール 16 リップ部 17 オイルシール 21 リップ部分 24 ダストリップ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素ゴム100重量部に対してモース
    硬度6以上の無機粉体を3〜100重量部添加したこと
    を特徴とするブレード用部材。
  2. 【請求項2】 モース硬度6以上の無機粉体が三酸化二
    鉄であることを特徴とする請求項1に記載のブレード用
    部材。
  3. 【請求項3】 モース硬度6以上の無機粉体が石英粉で
    あることを特徴とする請求項1に記載のブレード用部
    材。
  4. 【請求項4】 フッ素ゴム100重量部に対する充填剤
    の含有量が30重量部未満であることを特徴とする請求
    項1乃至請求項3の何れか1項に記載のブレード用部
    材。
  5. 【請求項5】 フッ素ゴム100重量部に対してモース
    硬度6以上の無機粉体を3〜100重量部添加したこと
    を特徴とするシール用部材。
  6. 【請求項6】 モース硬度6以上の無機粉体が三酸化二
    鉄であることを特徴とする請求項5に記載のシール用部
    材。
  7. 【請求項7】 モース硬度6以上の無機粉体が石英粉で
    あることを特徴とする請求項5に記載のブレード用部
    材。
  8. 【請求項8】 フッ素ゴム100重量部に対する充填剤
    の含有量が30重量部未満であることを特徴とする請求
    項5乃至請求項7の何れか1項に記載のシール用部材。
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