JP5896068B2 - フッ素ゴム組成物及びフッ素ゴム成形品 - Google Patents
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Description
本発明は、フッ素ゴム、ランプブラック及び架橋剤を含むフッ素ゴム組成物並びにそれから得られるフッ素ゴム成形品に関する。
フッ素ゴムは、耐熱性、耐油性、耐薬品性などの諸特性に優れていることから様々な用途に使用される。用途によっては高い機械的特性が要求されることから、フッ素ゴムにカーボンブラックを添加して、機械的強度を向上させている。
例えば、特許文献1には、フッ素ゴム及びカーボンブラックを含んでなるフッ素ゴム組成物が記載されており、カーボンブラックとして、窒素吸着比表面積(N2SA)が25m2/g以上180m2/g以下、ジブチルフタレート(DBP)吸収量が60ml/180g以上180ml/100g以下であるものを使用することが記載されている。
特許文献2には、エチレン構造単位35〜60モル%、ヘキサフルオロプロピレン構造単位25〜50モル%およびこれらと共重合可能なモノマーから誘導される構造単位0〜15モル%からなる共重合体であって、フッ素含有量が60重量%以上で、数平均分子量が3000〜500000のエチレン−ヘキサフルオロプロピレン系共重合体、その共重合体を用いた加硫可能な組成物、および耐熱性や耐油性に優れたオイルシール材として有用なエラストマー加硫物が記載されており、充填材としてカーボンブラック、ランプブラック等が例示されている。
特許文献3には、エチレン−ヘキサフルオロプロピレン系エラストマー、パーオキサイド加硫剤、および置換または非置換のベンゾイルオキシラジカルを発生し得る加硫助剤とからなるエチレン−ヘキサフルオロプロピレン系エラストマー組成物が記載されており、充填材としてカーボンブラック、ランプブラック等が例示されている。
特許文献4には、ゴムポリマー、pH>7を有するシラン修飾無機質添加物、および酸受容体を含むエラストマー組成物が記載されている。追加的フィラーとしてカーボンブラックが記載されており、カーボンブラックは、ランプブラック法、ファーネスブラック法またはガスブラック法により調製され、また好ましくは、20〜200m2/gの範囲内のBET(DIN 66 131)比表面積を有し、たとえばSAF、ISAF、HAF、FEFまたはGPFカーボンブラック等であることが記載されている。
特許文献5には、(A)分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、かつ主鎖中に2価のパーフルオロアルキレン又は2価のパーフルオロポリエーテル構造を有する液状パーフルオロ化合物に、(B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を含む付加反応可能な化合物を(B)成分のヒドロシリル基/(A)成分のアルケニル基(モル比)=0.1〜0.99となる量で付加反応触媒の存在下でプレキュアしてなるプレキュアベース、(C)補強性フィラー:(A)成分100重量部に対して1〜100重量部、(D)分子中にイソプロピルモノカーボネイト基を含有するパーオキサイド架橋剤:(A)成分100重量部に対して0.1〜10重量部を含有してなることを特徴とするフッ素ゴム組成物が記載されている。上記フッ素ゴム組成物には耐熱性向上剤を添加してもよいことが記載されており、耐熱性向上剤の例として挙げられるカーボンブラックとして、ランプブラック、各種ファーネスブラック及びアセチレンブラックが記載されている。
しかしながら、更に高い機械的特性を実現できるフッ素ゴム組成物が求められている。
本発明は、このような現状に鑑み、従来品と同等の硬さを有し、かつ、優れた引裂き強さ、圧縮永久ひずみ及び高温時の切断時引張応力を示すフッ素ゴム成形品を得ることができるフッ素ゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定の窒素吸着比表面積(N2SA)及びジブチルフタレート(DBP)吸油量を有するランプブラックを使用すると、優れた引裂き強さ、圧縮永久ひずみ及び高温時の切断時引張応力を実現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、フッ素ゴム、ランプブラック、及び、架橋剤を含むことを特徴とするフッ素ゴム組成物である。
本発明のフッ素ゴム組成物は、フッ素ゴム100質量部に対して5〜70質量部のランプブラックを含むことが好ましい。
フッ素ゴムは、ビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン/プロピレン系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン/プロピレン/ビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン/ビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、及び、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン系フッ素ゴムからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明はまた、上述のフッ素ゴム組成物から得られるフッ素ゴム成形品でもある。
本発明のフッ素ゴム組成物は、上記の構成を有することから、成形及び架橋することによって、従来品と同等の硬さを有し、かつ、優れた引裂き強さ、圧縮永久ひずみ及び高温時の切断時引張応力を示すフッ素ゴム成形品を得ることができる。
本発明のフッ素ゴム成形品は、従来品と同等の硬さを有し、かつ、優れた引裂き強さ、圧縮永久ひずみ及び高温時の切断時引張応力を示す。
本発明のフッ素ゴム成形品は、従来品と同等の硬さを有し、かつ、優れた引裂き強さ、圧縮永久ひずみ及び高温時の切断時引張応力を示す。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明のフッ素ゴム組成物は、フッ素ゴム、ランプブラック、及び、架橋剤を含む。
1.ランプブラック
上記ランプブラックは、古くから墨、墨汁、紙などの着色剤として製造されてきた油煙と称されているものである。ランプブラックの製造方法は、チャンネル法、皿炊き法、大皿炊き法等が知られており、具体的には、ナフタリン油などの芳香族油を浅い開放された皿に入れて密閉された室内で空気を供給して燃焼させ、生じた煙からランプブラックを沈降分離して回収する方法等がある。
上記ランプブラックは、古くから墨、墨汁、紙などの着色剤として製造されてきた油煙と称されているものである。ランプブラックの製造方法は、チャンネル法、皿炊き法、大皿炊き法等が知られており、具体的には、ナフタリン油などの芳香族油を浅い開放された皿に入れて密閉された室内で空気を供給して燃焼させ、生じた煙からランプブラックを沈降分離して回収する方法等がある。
上記ランプブラックの特徴は、製造時の空気の供給量でも変化するが、ファインサーマルクラスの粒子径を持ち、発達した凝集構造を備え、酸性度の高い表面を有することである。
上記ランプブラックは、窒素吸着比表面積(N2SA)が1m2/g以上80m2/g以下であることが好ましい。上記ランプブラックは、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が40ml/100g以上180ml/100g以下であることが好ましい。また上記ランプブラックは、上記ジブチルフタレート(DBP)吸油量(ml/100g)を上記窒素吸着比表面積(N2SA)(m2/g)で除した値(以下、A値ということがある)が3.0以上8.0以下であることが好ましい。上記窒素吸着比表面積(N2SA)及びジブチルフタレート(DBP)吸油量で特徴付けられるランプブラックは、黒色顔料として使用されるのが一般的であり、ゴムの補強剤としての使用はエチレン/プロピレン/ジエン系ゴムでの配合例はあるが、フッ素ゴムへの配合例はない。
上記窒素吸着比表面積(N2SA)が小さすぎると、得られるフッ素ゴム成形品の引張強度及び引張伸びが小さくなるおそれがある。上記窒素吸着比表面積(N2SA)は、1m2/g以上が好ましく、10m2/g以上がより好ましく、15m2/g以上が特に好ましい。上限は、一般的に入手しやすい観点から80m2/g以下が好ましく、また上記窒素吸着比表面積(N2SA)が大きすぎると得られるフッ素ゴム成形品の圧縮永久ひずみ特性が悪くなるおそれがあることから、60m2/g以下が好ましく、40m2/g以下がより好ましく、35m2/g以下が特に好ましい。上記窒素吸着比表面積(N2SA)は、JIS K6217−2:2001に記載の方法で測定できる。
上記ジブチルフタレート(DBP)吸油量が上記の範囲にあると、優れた引張強度及び引張伸びを有するフッ素ゴム成形品を得ることができる。上記ジブチルフタレート(DBP)吸油量は、40ml/100g以上が好ましく、60ml/100g以上がより好ましく、80ml/100g以上が更に好ましく、100ml/100g以上が更により好ましい。上限は一般的に入手しやすい観点から、180ml/100gが好ましく、140ml/100gがより好ましく、120ml/100gが更に好ましい。上記ジブチルフタレート(DBP)吸油量は、JIS K6217−4:2008に記載の方法により測定できる。
また上記ランプブラックは、優れた引裂き強さ、圧縮永久ひずみ及び高温時の切断時引張応力を有するフッ素ゴム成形品を得ることができる点から、上記ジブチルフタレート(DBP)吸油量(ml/100g)を上記窒素吸着比表面積(N2SA)(m2/g)で除した値(A値)が3.0〜8.0であることが好ましく、3.5〜7.0であることがより好ましく、3.5〜5.0であることが更に好ましい。
また上記ランプブラックは、優れた引裂き強さ、圧縮永久ひずみ及び高温時の切断時引張応力を有するフッ素ゴム成形品を得ることができる点から、上記ジブチルフタレート(DBP)吸油量(ml/100g)を上記窒素吸着比表面積(N2SA)(m2/g)で除した値(A値)が3.0〜8.0であることが好ましく、3.5〜7.0であることがより好ましく、3.5〜5.0であることが更に好ましい。
上述した特定の窒素吸着比表面積(N2SA)及びジブチルフタレート(DBP)吸油量を有するランプブラックとしては、オリオンエンジニアドカーボンズ社製のLamp101(B)等を挙げることができる。
上記ランプブラックは、平均一次粒子径が10〜300nmであることが好ましく、80nm以上であることがより好ましく、150nm以下であることがより好ましく、110nm以下であることが更に好ましい。平均一次粒子径は、「ASTM D3849−カーボンブラックの標準試験法−電子顕微鏡法による形態的特徴付け」に記載の手順によりアグリゲート拡大画像を取得し、撮影アグリゲート画像から単位構成粒子として3,000個の粒子径を測定し、平均値を求めることにより算出できる。
本発明のフッ素ゴム組成物は、フッ素ゴム100質量部に対して5〜70質量部のランプブラックを含むことが好ましい。ランプブラックの含有量は、10質量部以上であることがより好ましく、15質量部以上であることが更に好ましく、60質量部以下であることがより好ましく、55質量部以下であることが更に好ましい。ランプブラックが少なすぎると、優れた引裂き強さ、圧縮永久ひずみ及び高温時の切断時引張応力を有するフッ素ゴム成形品を得ることができないおそれがあり、ランプブラックが多すぎると、含有量に見合った効果が得られなかったり、フッ素ゴムに期待される柔軟性が損なわれたりするおそれがある。
2.フッ素ゴム
上記フッ素ゴムは、部分フッ素化ゴムであってもよいし、パーフルオロゴムであってもよい。
上記フッ素ゴムは、部分フッ素化ゴムであってもよいし、パーフルオロゴムであってもよい。
部分フッ素化ゴムとしては、ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン(TFE)/プロピレン(Pr)系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン(TFE)/プロピレン/ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)/ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)/テトラフルオロエチレン(TFE)系フッ素ゴム等が挙げられる。なかでも、ビニリデンフルオライド系フッ素ゴム及びテトラフルオロエチレン/プロピレン系フッ素ゴムからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記ビニリデンフルオライド系フッ素ゴムは、ビニリデンフルオライド25〜85モル%と、ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他のモノマー75〜15モル%とからなる共重合体であることが好ましい。より好ましくは、ビニリデンフルオライド45〜80モル%と、ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他のモノマー55〜20モル%とからなる共重合体である。
上記ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他のモノマーとしては、テトラフルオロエチレン(TFE)、へキサフルオロプロピレン(HFP)、フルオロアルキルビニルエーテル、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン、トリフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロブテン、テトラフルオロイソブテン、ヘキサフルオロイソブテン、フッ化ビニル、一般式(1):CH2=CFRf11(式中、Rf11は炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基)で表されるフルオロモノマー、一般式(2):CH2=CH−(CF2)n−X2(式中、X2はH又はFであり、nは3〜10の整数である。)で表されるフルオロモノマー、架橋部位を与えるモノマー等のモノマー;エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル等の非フッ素化モノマーが挙げられる。これらをそれぞれ単独で、又は、任意に組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、TFE、HFP、フルオロアルキルビニルエーテル及びCTFEからなる群より選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。フルオロアルキルビニルエーテルとしては、一般式(3):CF2=CF−ORf31(式中、Rf31は、炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるフルオロモノマーが好ましい。
上記フッ素ゴムは架橋部位を与えるモノマーを含む共重合体であってよい。
架橋部位を与えるモノマーとしては、
式(4):
CY1 2=CY2Rf 2X3 (4)
(式中、Y1、Y2はフッ素原子、水素原子または−CH3;Rf 2は1個以上のエーテル結合性酸素原子を有していてもよく、芳香環を有していてもよい、水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐状の含フッ素アルキレン基;X3はヨウ素原子または臭素原子)
で示される化合物が挙げられる。具体的には、たとえば、式(5):
CY1 2=CY2Rf 3CHR1−X3 (5)
(式中、Y1、Y2、X3は前記同様であり、Rf 3は1個以上のエーテル結合性酸素原子を有していてもよく水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐状の含フッ素アルキレン基、すなわち水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐状の含フッ素アルキレン基、水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐状の含フッ素オキシアルキレン基、または水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐状の含フッ素ポリオキシアルキレン基;R1は水素原子またはメチル基)
で示されるヨウ素含有モノマー、臭素含有モノマー、一般式(6)〜(23):
CY4 2=CY4(CF2)n−X3 (6)
(式中、Y4は、同一又は異なり、水素原子またはフッ素原子、nは1〜8の整数)
CF2=CFCF2Rf 4−X3 (7)
(式中、
架橋部位を与えるモノマーとしては、
式(4):
CY1 2=CY2Rf 2X3 (4)
(式中、Y1、Y2はフッ素原子、水素原子または−CH3;Rf 2は1個以上のエーテル結合性酸素原子を有していてもよく、芳香環を有していてもよい、水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐状の含フッ素アルキレン基;X3はヨウ素原子または臭素原子)
で示される化合物が挙げられる。具体的には、たとえば、式(5):
CY1 2=CY2Rf 3CHR1−X3 (5)
(式中、Y1、Y2、X3は前記同様であり、Rf 3は1個以上のエーテル結合性酸素原子を有していてもよく水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐状の含フッ素アルキレン基、すなわち水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐状の含フッ素アルキレン基、水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐状の含フッ素オキシアルキレン基、または水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐状の含フッ素ポリオキシアルキレン基;R1は水素原子またはメチル基)
で示されるヨウ素含有モノマー、臭素含有モノマー、一般式(6)〜(23):
CY4 2=CY4(CF2)n−X3 (6)
(式中、Y4は、同一又は異なり、水素原子またはフッ素原子、nは1〜8の整数)
CF2=CFCF2Rf 4−X3 (7)
(式中、
であり、nは0〜5の整数)
CF2=CFCF2(OCF(CF3)CF2)m
(OCH2CF2CF2)nOCH2CF2−X3 (8)
(式中、mは0〜5の整数、nは0〜5の整数)
CF2=CFCF2(OCH2CF2CF2)m
(OCF(CF3)CF2)nOCF(CF3)−X3 (9)
(式中、mは0〜5の整数、nは0〜5の整数)
CF2=CF(OCF2CF(CF3))mO(CF2)n−X3 (10)
(式中、mは0〜5の整数、nは1〜8の整数)
CF2=CF(OCF2CF(CF3))m−X3 (11)
(式中、mは1〜5の整数)
CF2=CFOCF2(CF(CF3)OCF2)nCF(−X3)CF3 (12)
(式中、nは1〜4の整数)
CF2=CFO(CF2)nOCF(CF3)−X3 (13)
(式中、nは2〜5の整数)
CF2=CFO(CF2)n−(C6H4)−X3 (14)
(式中、nは1〜6の整数)
CF2=CF(OCF2CF(CF3))nOCF2CF(CF3)−X3 (15)
(式中、nは1〜2の整数)
CH2=CFCF2O(CF(CF3)CF2O)nCF(CF3)−X3 (16)
(式中、nは0〜5の整数)、
CF2=CFO(CF2CF(CF3)O)m(CF2)n−X3 (17)
(式中、mは0〜5の整数、nは1〜3の整数)
CH2=CFCF2OCF(CF3)OCF(CF3)−X3 (18)
CH2=CFCF2OCH2CF2−X3 (19)
CF2=CFO(CF2CF(CF3)O)mCF2CF(CF3)−X3 (20)
(式中、mは0以上の整数)
CF2=CFOCF(CF3)CF2O(CF2)n−X3 (21)
(式中、nは1以上の整数)
CF2=CFOCF2OCF2CF(CF3)OCF2−X3 (22)
CH2=CH−(CF2)nX3 (23)
(式中、nは2〜8の整数)
(一般式(6)〜(23)中、X3は前記と同様)
で表されるヨウ素含有モノマーまたは臭素含有モノマーなどが挙げられ、これらをそれぞれ単独で、または任意に組合わせて用いることができる。
式(5)で示されるヨウ素含有モノマーまたは臭素含有モノマーとしては、一般式(24):
CF2=CFCF2(OCF(CF3)CF2)m
(OCH2CF2CF2)nOCH2CF2−X3 (8)
(式中、mは0〜5の整数、nは0〜5の整数)
CF2=CFCF2(OCH2CF2CF2)m
(OCF(CF3)CF2)nOCF(CF3)−X3 (9)
(式中、mは0〜5の整数、nは0〜5の整数)
CF2=CF(OCF2CF(CF3))mO(CF2)n−X3 (10)
(式中、mは0〜5の整数、nは1〜8の整数)
CF2=CF(OCF2CF(CF3))m−X3 (11)
(式中、mは1〜5の整数)
CF2=CFOCF2(CF(CF3)OCF2)nCF(−X3)CF3 (12)
(式中、nは1〜4の整数)
CF2=CFO(CF2)nOCF(CF3)−X3 (13)
(式中、nは2〜5の整数)
CF2=CFO(CF2)n−(C6H4)−X3 (14)
(式中、nは1〜6の整数)
CF2=CF(OCF2CF(CF3))nOCF2CF(CF3)−X3 (15)
(式中、nは1〜2の整数)
CH2=CFCF2O(CF(CF3)CF2O)nCF(CF3)−X3 (16)
(式中、nは0〜5の整数)、
CF2=CFO(CF2CF(CF3)O)m(CF2)n−X3 (17)
(式中、mは0〜5の整数、nは1〜3の整数)
CH2=CFCF2OCF(CF3)OCF(CF3)−X3 (18)
CH2=CFCF2OCH2CF2−X3 (19)
CF2=CFO(CF2CF(CF3)O)mCF2CF(CF3)−X3 (20)
(式中、mは0以上の整数)
CF2=CFOCF(CF3)CF2O(CF2)n−X3 (21)
(式中、nは1以上の整数)
CF2=CFOCF2OCF2CF(CF3)OCF2−X3 (22)
CH2=CH−(CF2)nX3 (23)
(式中、nは2〜8の整数)
(一般式(6)〜(23)中、X3は前記と同様)
で表されるヨウ素含有モノマーまたは臭素含有モノマーなどが挙げられ、これらをそれぞれ単独で、または任意に組合わせて用いることができる。
式(5)で示されるヨウ素含有モノマーまたは臭素含有モノマーとしては、一般式(24):
(式中、mは1〜5の整数であり、nは0〜3の整数)
で表されるヨウ素含有フッ素化ビニルエーテルが好ましく挙げられ、より具体的には、
で表されるヨウ素含有フッ素化ビニルエーテルが好ましく挙げられ、より具体的には、
などが挙げられるが、これらの中でも、ICH2CF2CF2OCF=CF2が好ましい。
式(6)で示されるヨウ素含有モノマーまたは臭素含有モノマーとしてより具体的には、ICF2CF2CF=CH2、I(CF2CF2)2CF=CH2が好ましく挙げられる。
式(10)で示されるヨウ素含有モノマーまたは臭素含有モノマーとしてより具体的には、I(CF2CF2)2OCF=CF2が好ましく挙げられる。
式(23)で示されるヨウ素含有モノマーまたは臭素含有モノマーとしてより具体的には、CH2=CHCF2CF2I、I(CF2CF2)2CH=CH2が好ましく挙げられる。
また、式:R2R3C=CR4−Z−CR5=CR6R7
(式中、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は同じかまたは異なり、いずれもH、または炭素数1〜5のアルキル基;Zは、線状(直鎖状)もしくは分岐状の、酸素原子を含んでいてもよい、好ましくは少なくとも部分的にフッ素化された炭素数1〜18のアルキレンもしくはシクロアルキレン基、または(パー)フルオロポリオキシアルキレン基)で示されるビスオレフィン化合物も架橋部位を与えるモノマーとして好ましい。
Zは好ましくは炭素数4〜12の(パー)フルオロアルキレン基であり、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は好ましくは水素原子である。
Zが(パー)フルオロポリオキシアルキレン基である場合、
−(Q)p−CF2O−(CF2CF2O)m−(CF2O)n−CF2−(Q)p−
(式中、Qは炭素数1〜10のアルキレン基または炭素数2〜10のオキシアルキレン基であり、pは0または1であり、m及びnはm/n比が0.2〜5となり且つ該(パー)フルオロポリオキシアルキレン基の分子量が500〜10000、好ましくは1000〜4000の範囲となるような整数である。)で表される(パー)フルオロポリオキシアルキレン基であることが好ましい。この式において、Qは好ましくは、−CH2OCH2−及び−CH2O(CH2CH2O)sCH2−(s=1〜3)の中から選ばれる。
好ましいビスオレフィンは、
CH2=CH−(CF2)4−CH=CH2、
CH2=CH−(CF2)6−CH=CH2、
式:CH2=CH−Z1−CH=CH2
(式中、Z1は−CH2OCH2−CF2O−(CF2CF2O)m−(CF2O)n−CF2−CH2OCH2−(m/nは0.5))
などが挙げられる。
なかでも、CH2=CH−(CF2)6−CH=CH2で示される3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−ドデカフルオロ−1,9−デカジエンが好ましい。
式(6)で示されるヨウ素含有モノマーまたは臭素含有モノマーとしてより具体的には、ICF2CF2CF=CH2、I(CF2CF2)2CF=CH2が好ましく挙げられる。
式(10)で示されるヨウ素含有モノマーまたは臭素含有モノマーとしてより具体的には、I(CF2CF2)2OCF=CF2が好ましく挙げられる。
式(23)で示されるヨウ素含有モノマーまたは臭素含有モノマーとしてより具体的には、CH2=CHCF2CF2I、I(CF2CF2)2CH=CH2が好ましく挙げられる。
また、式:R2R3C=CR4−Z−CR5=CR6R7
(式中、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は同じかまたは異なり、いずれもH、または炭素数1〜5のアルキル基;Zは、線状(直鎖状)もしくは分岐状の、酸素原子を含んでいてもよい、好ましくは少なくとも部分的にフッ素化された炭素数1〜18のアルキレンもしくはシクロアルキレン基、または(パー)フルオロポリオキシアルキレン基)で示されるビスオレフィン化合物も架橋部位を与えるモノマーとして好ましい。
Zは好ましくは炭素数4〜12の(パー)フルオロアルキレン基であり、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は好ましくは水素原子である。
Zが(パー)フルオロポリオキシアルキレン基である場合、
−(Q)p−CF2O−(CF2CF2O)m−(CF2O)n−CF2−(Q)p−
(式中、Qは炭素数1〜10のアルキレン基または炭素数2〜10のオキシアルキレン基であり、pは0または1であり、m及びnはm/n比が0.2〜5となり且つ該(パー)フルオロポリオキシアルキレン基の分子量が500〜10000、好ましくは1000〜4000の範囲となるような整数である。)で表される(パー)フルオロポリオキシアルキレン基であることが好ましい。この式において、Qは好ましくは、−CH2OCH2−及び−CH2O(CH2CH2O)sCH2−(s=1〜3)の中から選ばれる。
好ましいビスオレフィンは、
CH2=CH−(CF2)4−CH=CH2、
CH2=CH−(CF2)6−CH=CH2、
式:CH2=CH−Z1−CH=CH2
(式中、Z1は−CH2OCH2−CF2O−(CF2CF2O)m−(CF2O)n−CF2−CH2OCH2−(m/nは0.5))
などが挙げられる。
なかでも、CH2=CH−(CF2)6−CH=CH2で示される3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−ドデカフルオロ−1,9−デカジエンが好ましい。
ビニリデンフルオライド系フッ素ゴムの具体例としては、VdF/HFP系ゴム、VdF/HFP/TFE系ゴム、VdF/CTFE系ゴム、VdF/CTFE/TFE系ゴム、VdF/一般式(1)で表されるフルオロモノマー系ゴム、VdF/一般式(1)で表されるフルオロモノマー/TFE系ゴム、VdF/パーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)系ゴム、VdF/PMVE/TFE系ゴム、VdF/PMVE/TFE/HFP系ゴム等が挙げられる。VdF/一般式(1)で表されるフルオロモノマー系ゴムとしては、VdF/CH2=CFCF3系ゴムが好ましく、VdF/一般式(1)で表されるフルオロモノマー/TFE系ゴムとしては、VdF/TFE/CH2=CFCF3系ゴムが好ましい。
上記VdF/CH2=CFCF3系ゴムは、VdF40〜99.5モル%、及び、CH2=CFCF30.5〜60モル%からなる共重合体であることが好ましく、VdF50〜85モル%、及び、CH2=CFCF320〜50モル%からなる共重合体であることがより好ましい。
上記テトラフルオロエチレン/プロピレン系フッ素ゴムは、テトラフルオロエチレン45〜70モル%、プロピレン55〜30モル%、及び、架橋部位を与えるフルオロモノマー0〜5モル%からなる共重合体であることが好ましい。
上記フッ素ゴムは、パーフルオロゴムであってもよい。上記パーフルオロゴムとしては、TFEを含むパーフルオロゴム、例えばTFE/一般式(3)で表されるフルオロモノマー共重合体、TFE/一般式(4):CF2=CFOCF2ORf41(式中、Rf41は炭素数1〜6の直鎖又は分岐状パーフルオロアルキル基、炭素数5〜6の環式パーフルオロアルキル基、1〜3個の酸素原子を含む炭素数2〜6の直鎖又は分岐状パーフルオロオキシアルキル基である。)で表されるフルオロモノマー共重合体、TFE/一般式(5):CF2=CFO(CF2CF(Y)O)m(CF2)nF(式中、Yはフッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。mは1〜4の整数である。nは1〜4の整数である。)で表されるフルオロモノマー共重合体及びTFE/一般式(3)、(4)又は(5)で表されるフルオロモノマー/架橋部位を与えるモノマー共重合体からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
その組成は、TFE/PMVE共重合体の場合、好ましくは、45〜90/10〜55(モル%)であり、より好ましくは、55〜80/20〜45であり、更に好ましくは、55〜70/30〜45である。
TFE/PMVE/架橋部位を与えるモノマー共重合体の場合、好ましくは、45〜89.9/10〜54.9/0.01〜4(モル%)であり、より好ましくは、55〜77.9/20〜49.9/0.1〜3.5であり、更に好ましくは、55〜69.8/30〜44.8/0.2〜3である。
TFE/炭素数が4〜12の一般式(3)、(4)又は(5)で表されるフルオロモノマー共重合体の場合、好ましくは、50〜90/10〜50(モル%)であり、より好ましくは、60〜88/12〜40であり、更に好ましくは、65〜85/15〜35である。
TFE/炭素数が4〜12の一般式(3)、(4)又は(5)で表されるフルオロモノマー/架橋部位を与えるモノマー共重合体の場合、好ましくは、50〜89.9/ 10〜49.9/0.01〜4(モル%)であり、より好ましくは、60〜87.9/12〜39.9/0.1〜3.5であり、更に好ましくは、65〜84.8/15〜34.8/0.2〜3である。
これらの組成の範囲を外れると、ゴム弾性体としての性質が失われ、樹脂に近い性質となる傾向がある。
その組成は、TFE/PMVE共重合体の場合、好ましくは、45〜90/10〜55(モル%)であり、より好ましくは、55〜80/20〜45であり、更に好ましくは、55〜70/30〜45である。
TFE/PMVE/架橋部位を与えるモノマー共重合体の場合、好ましくは、45〜89.9/10〜54.9/0.01〜4(モル%)であり、より好ましくは、55〜77.9/20〜49.9/0.1〜3.5であり、更に好ましくは、55〜69.8/30〜44.8/0.2〜3である。
TFE/炭素数が4〜12の一般式(3)、(4)又は(5)で表されるフルオロモノマー共重合体の場合、好ましくは、50〜90/10〜50(モル%)であり、より好ましくは、60〜88/12〜40であり、更に好ましくは、65〜85/15〜35である。
TFE/炭素数が4〜12の一般式(3)、(4)又は(5)で表されるフルオロモノマー/架橋部位を与えるモノマー共重合体の場合、好ましくは、50〜89.9/ 10〜49.9/0.01〜4(モル%)であり、より好ましくは、60〜87.9/12〜39.9/0.1〜3.5であり、更に好ましくは、65〜84.8/15〜34.8/0.2〜3である。
これらの組成の範囲を外れると、ゴム弾性体としての性質が失われ、樹脂に近い性質となる傾向がある。
上記パーフルオロゴムとしては、TFE/一般式(5)で表されるフルオロモノマー/架橋部位を与えるフルオロモノマー共重合体、TFE/一般式(5)で表されるパーフルオロビニルエーテル共重合体、TFE/一般式(3)で表されるフルオロモノマー共重合体、及び、TFE/一般式(3)で表されるフルオロモノマー/架橋部位を与えるモノマー共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記パーフルオロゴムとしては、国際公開第97/24381号、特公昭61−57324号公報、特公平4−81608号公報、特公平5−13961号公報等に記載されているパーフルオロゴムも挙げることができる。
上記フッ素ゴムは、高温における圧縮永久ひずみに優れる点から、ガラス転移温度が−70℃以上であることが好ましく、−60℃以上であることがより好ましく、−50℃以上であることが更に好ましい。また、耐寒性が良好であるという点から、5℃以下であることが好ましく、0℃以下であることがより好ましく、−3℃以下であることが更に好ましい。
上記ガラス転移温度は、示差走査熱量計(メトラー・トレド社製、DSC822e)を用い、試料10mgを10℃/minで昇温することによりDSC曲線を得て、DSC曲線の二次転移前後のベースラインの延長線と、DSC曲線の変曲点における接線との2つの交点の中点を示す温度として求めることができる。
上記フッ素ゴムは、耐熱性が良好な点で、170℃におけるムーニー粘度ML(1+20)が30以上であることが好ましく、40以上であることがより好ましく、50以上であることが更に好ましい。また、加工性が良好な点で、150以下であることが好ましく、120以下であることがより好ましく、110以下であることが更に好ましい。
上記フッ素ゴムは、耐熱性が良好な点で、140℃におけるムーニー粘度ML(1+20)が30以上であることが好ましく、40以上であることがより好ましく、50以上であることが更に好ましい。また、加工性が良好な点で、180以下であることが好ましく、150以下であることがより好ましく、110以下であることが更に好ましい。
上記フッ素ゴムは、耐熱性が良好な点で、100℃におけるムーニー粘度ML(1+10)が10以上であることが好ましく、20以上であることがより好ましく、30以上であることが更に好ましい。また、加工性が良好な点で、120以下であることが好ましく、100以下であることがより好ましく、80以下であることが更に好ましい。
3.架橋剤及び架橋方法
上記架橋剤の配合量はフッ素ゴム100質量部に対して0.3〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.4〜5質量部であり、更に好ましくは0.4〜3質量部である。架橋剤が、0.3質量部より少ないと、架橋度が不足するため、フッ素ゴム成形品の性能が損なわれる傾向があり、10質量部をこえると、架橋密度が高くなりすぎるため架橋時間が長くなることに加え、経済的にも好ましくない傾向がある。
上記架橋剤の配合量はフッ素ゴム100質量部に対して0.3〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.4〜5質量部であり、更に好ましくは0.4〜3質量部である。架橋剤が、0.3質量部より少ないと、架橋度が不足するため、フッ素ゴム成形品の性能が損なわれる傾向があり、10質量部をこえると、架橋密度が高くなりすぎるため架橋時間が長くなることに加え、経済的にも好ましくない傾向がある。
上記架橋剤としては、ポリアミン架橋、ポリオール架橋及びパーオキサイド架橋で通常使用される架橋剤であれば特に限定されないが、ポリアミン化合物、ポリヒドロキシ化合物及び有機過酸化物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記ポリアミン化合物としては、たとえば、ヘキサメチレンジアミンカーバメート、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ビス(アミノシクロヘキシル)メタンカルバメートなどが挙げられる。これらの中でも、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサメチレンジアミンが好ましい。
上記ポリヒドロキシ化合物としては、耐熱性に優れる点からポリヒドロキシ芳香族化合物が好適に用いられる。
上記ポリヒドロキシ芳香族化合物としては、特に限定されず、たとえば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、ビスフェノールAという)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)パーフルオロプロパン(以下、ビスフェノールAFという)、レゾルシン、1,3−ジヒドロキシベンゼン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、4,4’―ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシスチルベン、2,6−ジヒドロキシアントラセン、ヒドロキノン、カテコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン(以下、ビスフェノールBという)、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)吉草酸、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)テトラフルオロジクロロプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、トリ(4−ヒドロキシフェニル)メタン、3,3’,5,5’−テトラクロロビスフェノールA、3,3’,5,5’−テトラブロモビスフェノールAなどが挙げられる。これらのポリヒドロキシ芳香族化合物は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などであってもよいが、酸を用いて共重合体を凝析した場合は、上記金属塩は用いないことが好ましい。
架橋剤がポリヒドロキシ化合物である場合、本発明のフッ素ゴム組成物は架橋促進剤を含むことが好ましい。架橋促進剤は、フッ素ゴム主鎖の脱フッ酸反応における分子内二重結合の生成と、生成した二重結合へのポリヒドロキシ化合物の付加を促進する。
架橋促進剤としては、オニウム化合物が挙げられ、オニウム化合物のなかでも、第4級アンモニウム塩等のアンモニウム化合物、第4級ホスホニウム塩等のホスホニウム化合物、オキソニウム化合物、スルホニウム化合物、環状アミン、及び、1官能性アミン化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、第4級アンモニウム塩及び第4級ホスホニウム塩からなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
第4級アンモニウム塩としては特に限定されず、たとえば、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロライド、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムアイオダイド、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムハイドロキサイド、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムメチルスルフェート、8−エチル−1,8―ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムブロミド、8−プロピル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムブロミド、8−ドデシル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロライド、8−ドデシル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムハイドロキサイド、8−エイコシル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロライド、8−テトラコシル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロライド、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロライド(以下、DBU−Bとする)、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムハイドロキサイド、8−フェネチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7―ウンデセニウムクロライド、8−(3−フェニルプロピル)−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロライドなどが挙げられる。これらの中でも、架橋性及びフッ素ゴム成形品の物性が優れる点から、DBU−Bが好ましい。
また、第4級ホスホニウム塩としては特に限定されず、たとえば、テトラブチルホスホニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド(以下、BTPPCとする)、ベンジルトリメチルホスホニウムクロライド、ベンジルトリブチルホスホニウムクロライド、トリブチルアリルホスホニウムクロライド、トリブチル−2−メトキシプロピルホスホニウムクロライド、ベンジルフェニル(ジメチルアミノ)ホスホニウムクロライドなどを挙げることができ、これらの中でも、架橋性及びフッ素ゴム成形品の物性が優れる点から、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド(BTPPC)が好ましい。
また、架橋促進剤として、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩とビスフェノールAFの固溶体、特開平11−147891号公報に開示されている塩素フリー架橋促進剤を用いることもできる。
架橋促進剤の配合量は、フッ素ゴム100質量部に対して、0.1〜5質量部であることが好ましく、より好ましくは0.15〜3質量部である。架橋促進剤が、0.1質量部未満であると、フッ素ゴムの架橋が充分に進行せず、得られるフッ素ゴム成形品の耐熱性および耐油性が低下する傾向があり、5質量部をこえると、フッ素ゴム組成物の成形加工性が低下する傾向がある。
有機過酸化物としては、熱や酸化還元系の存在下で容易にラジカルを発生し得る有機過酸化物であればよく、たとえば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α−ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゼン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエイトなどを挙げることができる。これらの中でも、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3が好ましい。
架橋剤が有機過酸化物である場合、本発明のフッ素ゴム組成物は架橋助剤を含むことが好ましい。架橋助剤としては、例えば、トリアリルシアヌレート、トリメタリルイソシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリアクリルホルマール、トリアリルトリメリテート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、ジプロパギルテレフタレート、ジアリルフタレート、テトラアリルテレフタレートアミド、トリアリルホスフェート、ビスマレイミド、フッ素化トリアリルイソシアヌレート(1,3,5−トリス(2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオン)、トリス(ジアリルアミン)−S−トリアジン、亜リン酸トリアリル、N,N−ジアリルアクリルアミド、1,6−ジビニルドデカフルオロヘキサン、ヘキサアリルホスホルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルフタルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルマロンアミド、トリビニルイソシアヌレート、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、トリ(5−ノルボルネン−2−メチレン)シアヌレート、トリアリルホスファイトなどが挙げられる。これらの中でも、架橋性及びフッ素ゴム成形品の物性が優れる点から、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)が好ましい。
架橋助剤の配合量は、フッ素ゴム100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.3〜7質量部である。架橋助剤が、0.1質量部より少ないと、フッ素ゴム成形品の圧縮永久ひずみが低下する傾向があり、10質量部をこえると、フッ素ゴム成形品の伸びが著しく低下する傾向がある。
架橋剤がポリアミン化合物またはポリヒドロキシ化合物である場合には、本発明のフッ素ゴム組成物は受酸剤を含むことが好ましい。受酸剤として、例えば酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ビスマス、酸化亜鉛等の金属酸化物、水酸化カルシウム等の金属水酸化物、合成ハイドロタルサイト類、メタケイ酸ナトリウム等が挙げられる。
受酸剤の配合量は、フッ素ゴム100質量部に対して0.5〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜15質量部である。受酸剤が、0.5質量部より少ないと、架橋時間が実用に耐えないほど長くなる傾向があり、30質量部をこえると、フッ素ゴム成形品の圧縮永久ひずみも低下する傾向がある。
また架橋剤が有機過酸化物である場合には、本発明のフッ素ゴム組成物は、本発明の効果に影響を及ぼさない範囲で受酸剤を含んでもよい。
架橋は、使用する架橋剤などの種類により適宜決めればよいが、通常、140〜300℃の温度で、1分〜24時間焼成する。また、常圧、加圧、減圧下においても、また、空気中においても、架橋することができる。
架橋方法としては、特に限定されず、スチーム架橋、加圧成形法、加熱により架橋反応が開始される通常の方法が採用でき、常温常圧での放射線架橋法であってもよい。
最初の架橋処理(一次架橋という)を施した後に二次架橋と称される後処理工程を施してもよい。
架橋剤としてポリアミン化合物を使用するポリアミン架橋は、従来と同様に行うことができる。たとえば、本発明におけるフッ素ゴムと架橋剤、要すれば架橋促進剤、さらには適宜混合可能な他の添加剤とをロール練り後金型に入れ加圧して一次架橋し、ついで二次架橋する方法が挙げられる。一般に一次架橋の条件は、温度130〜200℃で、時間1〜120分間、圧力2〜15MPa程度の範囲から採用され、二次架橋の条件は温度150〜300℃で、時間30分間〜30時間程度の範囲から採用される。
架橋剤としてポリヒドロキシ化合物を使用するポリオール架橋は、従来と同様に行うことができる。たとえば、本発明におけるフッ素ゴムと架橋剤、要すれば架橋促進剤、さらには適宜混合可能な他の添加剤とをロール練り後金型に入れ加圧して一次架橋し、ついで二次架橋する方法が挙げられる。混練はインターナルミキサー、バンバリーミキサーなどが好ましく使用できる。一般に一次架橋は、2〜15MPa、130〜200℃で1〜60分間行うことができ、二次架橋は150〜300℃で30分間〜30時間行うことができる。
架橋剤として有機過酸化物を使用するパーオキサイド架橋は、従来と同様に行うことができる。たとえば、本発明におけるフッ素ゴムと架橋剤、要すれば架橋促進剤、さらには適宜混合可能な他の添加剤とをロール練り後金型に入れ加圧して一次架橋し、ついで二次架橋する方法が挙げられる。一般に一次架橋は、2〜15MPa、130〜200℃で1〜60分間行うことができ、二次架橋は150〜300℃で30分間〜30時間行うことができる。
4.その他の成分
本発明のフッ素ゴム組成物は充填剤を含むことも好ましい。充填剤としては、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウムなどの炭酸塩;ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムなどのケイ酸塩;硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩;二硫化モリブデン、硫化鉄、硫化銅などの金属硫化物;ケイ藻土、アスベスト、リトポン(硫化亜鉛/硫化バリウム)、グラファイト、カーボンブラック(ランプブラックを除く)、フッ化カーボン、フッ化カルシウム、コークス、石英微粉末、亜鉛華、タルク、雲母粉末、ワラストナイト、炭素繊維、アラミド繊維、各種ウィスカー、ガラス繊維、有機補強剤、有機充填剤、ポリテトラフルオロエチレン、含フッ素熱可塑性樹脂、マイカ、シリカ、セライト、クレー等が挙げられる。
本発明のフッ素ゴム組成物は充填剤を含むことも好ましい。充填剤としては、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウムなどの炭酸塩;ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムなどのケイ酸塩;硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩;二硫化モリブデン、硫化鉄、硫化銅などの金属硫化物;ケイ藻土、アスベスト、リトポン(硫化亜鉛/硫化バリウム)、グラファイト、カーボンブラック(ランプブラックを除く)、フッ化カーボン、フッ化カルシウム、コークス、石英微粉末、亜鉛華、タルク、雲母粉末、ワラストナイト、炭素繊維、アラミド繊維、各種ウィスカー、ガラス繊維、有機補強剤、有機充填剤、ポリテトラフルオロエチレン、含フッ素熱可塑性樹脂、マイカ、シリカ、セライト、クレー等が挙げられる。
本発明のフッ素ゴム組成物は可塑剤を含むことも好ましい。可塑剤としては、ジオクチルフタル酸、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
本発明のフッ素ゴム組成物は加工助剤を含むことも好ましい。加工助剤としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸などの高級脂肪酸;ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛などの高級脂肪酸塩;ステアリン酸アミド、オレイン酸アミドなどの高級脂肪酸アミド;オレイン酸エチルなどの高級脂肪酸エステル;セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−n−ブチル、セバシン酸ビス−2−エチルヘキシルなどの脂肪酸ジエステル;ステアリルアミン、オレイルアミンなどの高級脂肪族アミン;ステアリルアルコールなどの高級脂肪族アルコール;カルナバワックス、セレシンワックスなどの石油系ワックス;エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールなどのポリグリコール;ワセリン、パラフィンなどの脂肪族炭化水素;シリコーン系オイル、シリコーン系ポリマー、低分子量ポリエチレン、フタル酸エステル類、リン酸エステル類、ロジン、(ハロゲン化)ジアルキルアミン、界面活性剤、スルホン化合物、フッ素系助剤等が挙げられる。
本発明のフッ素ゴム組成物は、離型剤、顔料、難燃剤、滑剤、光安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、発泡剤、香料、オイル、柔軟化剤などを、本発明の効果に影響を及ぼさない範囲で含んでもよい。
本発明のフッ素ゴム組成物は、本発明におけるフッ素ゴムとは異なる他のポリマーを含んでもよい。他のポリマーとしては、ニトリルゴム、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、フルオロシリコーンゴム、シリコーンゴム、含フッ素熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
5.フッ素ゴム組成物の製造方法
本発明のフッ素ゴム組成物は、少なくともフッ素ゴム、ランプブラック、及び、架橋剤、並びに、所望により上述した架橋促進剤等を、混練して得られたものであることが好ましい。
本発明のフッ素ゴム組成物は、少なくともフッ素ゴム、ランプブラック、及び、架橋剤、並びに、所望により上述した架橋促進剤等を、混練して得られたものであることが好ましい。
上記混練には、オープンロール、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、押出機等を使用できるが、高剪断力を加えることができる点で、加圧ニーダー又は二軸押出機等の押出機を用いることが好ましい。
また、本発明のフッ素ゴム組成物は、国際公開第2012/026007号、国際公開第2012/026534号、及び国際公開第2012/026552号に記載されている方法等によって製造することができる。
より具体的には、つぎの各方法が挙げられるが、これらの方法に限定されるものではない。
(1)密閉式混練機にフッ素ゴム、ランプブラック、所望により充填剤、および所望により受酸剤を所定量投入し、ローターの平均剪断速度を50〜1000(1/秒)、好ましくは100〜1000(1/秒)、更に好ましくは200〜1000(1/秒)に調整して、混練温度の最高温度Tmが80〜220℃(好ましくは120〜200℃)となる条件で混練する方法(つまり、混練時の混練物の最高温度Tmを80℃〜220℃とし、その温度で排出する条件にて混練することが好ましい。以下同様)。なお、密閉式混練機としては、加圧ニーダーやバンバリーミキサー、一軸混練機、二軸混練機などが挙げられる。
(2)ロール練り機にフッ素ゴム、ランプブラック、所望により充填剤、および所望により受酸剤を所定量投入し、ローターの平均剪断速度を50(1/秒)以上、混練温度の最高温度Tmが80〜220℃(好ましくは120〜200℃)となる条件で混練する方法。
上記(1)、(2)の方法で得られる組成物は架橋剤(および/または架橋助剤)や架橋促進剤などを含んでいない。また、上記(1)、(2)の方法の混練を複数回行ってもよい。複数回行う場合、2回目以降の混練条件は、混練温度の最高温度Tmを140℃以下とする以外は上記(1)、(2)の方法と同じ条件でよい。
本発明のフッ素ゴム組成物の調製法の1つは、たとえば、上記(1)、(2)の方法で得られた、あるいは上記(1)、(2)の方法を複数回繰り返して得られた組成物に、更に架橋剤(および/または架橋助剤)および架橋促進剤を配合し混練する方法である。
架橋剤(および/または架橋助剤)と架橋促進剤は同時に配合し混練してもよいし、まず架橋促進剤を配合混練し、ついで架橋剤(および/または架橋助剤)を配合混練してもよい。架橋剤(および/または架橋助剤)と架橋促進剤の混練条件は、混練温度の最高温度Tmが130℃以下であるほかは、上記(1)、(2)の方法と同じ条件でよい。
本発明のフッ素ゴム組成物の別の調製法は、たとえばロール練り機にフッ素ゴム、ランプブラック、所望により充填剤、架橋剤(および/または架橋助剤)および所望により架橋促進剤を適切な順序で所定量投入し、ローターの平均剪断速度を50(1/秒)以上、混練温度の最高温度Tmが130℃以下の条件で混練する方法が挙げられる。
また、ポリオール架橋系の場合は、予めフッ素ゴムと架橋剤と架橋促進剤を混合し、均一分散体にしたものを使用してもよい。たとえば、フッ素ゴムとポリオール系架橋剤と架橋促進剤をまず混練し、ついでランプブラックおよび充填剤を配合して混練し、混練温度の最高温度Tmを80〜220℃とする。そして、最後に受酸剤を配合して混練し、混練温度の最高温度Tmを130℃以下とする方法が挙げられる。なお混練するにあたっては、平均剪断速度を50(1/秒)以上で混練する方法を採用するのがより好ましい。
平均剪断速度(1/秒)は、つぎの式により算出される。
平均剪断速度(1/秒)=(π×D×R)/(60(秒)×c)
(式中、
D:ローター径またはロール径(cm)
R:回転速度(rpm)
c:チップクリアランス(cm。ローターとケーシングとの間隙の距離、またはロール同士の間隙の距離))
平均剪断速度(1/秒)=(π×D×R)/(60(秒)×c)
(式中、
D:ローター径またはロール径(cm)
R:回転速度(rpm)
c:チップクリアランス(cm。ローターとケーシングとの間隙の距離、またはロール同士の間隙の距離))
6.フッ素ゴム成形品の製造方法及び特徴
本発明は、本発明のフッ素ゴム組成物を架橋して得られるフッ素ゴム成形品でもある。
本発明は、本発明のフッ素ゴム組成物を架橋して得られるフッ素ゴム成形品でもある。
本発明のフッ素ゴム成形品は、本発明のフッ素ゴム組成物を成形し、得られた成形品を架橋することにより製造することもできるし、成形と架橋とを同時に行うことによって製造することもできる。また、架橋性組成物を塗装し、架橋することによって、塗膜として得ることもできる。
成形方法は、特に限定されず、例えば、圧縮成形、押出し成形、トランスファー成形、射出成形等が挙げられる。
本発明のフッ素ゴム成形品は、200℃における切断時引張応力が9MPaを超えるという従来にない特性を有するものであってよい。
7.フッ素ゴム成形品の用途
本発明のフッ素ゴム成形品は、優れた耐熱性、耐油性、耐アミン性、耐薬品性及び耐寒性を有しており、他材と接触して摺動したり、他材、物質を封止、密封したり、防振、防音を目的とする部位一般に用いられ、自動車産業、航空機産業、半導体産業等の各分野において各種部品として使用することができる。
用いられる分野としては例えば、半導体関連分野、自動車分野、航空機分野、宇宙・ロケット分野、船舶分野、化学プラント等の化学品分野、医薬品等の薬品分野、現像機等の写真分野、印刷機械等の印刷分野、塗装設備等の塗装分野、分析機器、計器等の分析・理化学機械分野、食品プラント機器及び家庭用品を含む食品機器分野、飲料食品製造装置分野、医薬品製造装置分野、医療部品分野、化学薬品輸送用機器分野、原子力プラント機器分野、鉄板加工設備等の鉄鋼分野、一般工業分野、電気分野、燃料電池分野、電子部品分野、光学機器部品分野、宇宙用機器部品分野、石油化学プラント機器分野、石油、ガス等のエネルギー資源探索採掘機器部品分野、石油精製分野、石油輸送機器部品分野などが挙げられる。
本発明のフッ素ゴム成形品は、優れた耐熱性、耐油性、耐アミン性、耐薬品性及び耐寒性を有しており、他材と接触して摺動したり、他材、物質を封止、密封したり、防振、防音を目的とする部位一般に用いられ、自動車産業、航空機産業、半導体産業等の各分野において各種部品として使用することができる。
用いられる分野としては例えば、半導体関連分野、自動車分野、航空機分野、宇宙・ロケット分野、船舶分野、化学プラント等の化学品分野、医薬品等の薬品分野、現像機等の写真分野、印刷機械等の印刷分野、塗装設備等の塗装分野、分析機器、計器等の分析・理化学機械分野、食品プラント機器及び家庭用品を含む食品機器分野、飲料食品製造装置分野、医薬品製造装置分野、医療部品分野、化学薬品輸送用機器分野、原子力プラント機器分野、鉄板加工設備等の鉄鋼分野、一般工業分野、電気分野、燃料電池分野、電子部品分野、光学機器部品分野、宇宙用機器部品分野、石油化学プラント機器分野、石油、ガス等のエネルギー資源探索採掘機器部品分野、石油精製分野、石油輸送機器部品分野などが挙げられる。
本発明のフッ素ゴム成形品の使用形態としては、例えば、リング、パッキン、ガスケット、ダイアフラム、オイルシール、ベアリングシール、リップシール、プランジャーシール、ドアシール、リップ及びフェースシール、ガスデリバリープレートシール、ウエハサポートシール、バレルシール等の各種シール材やパッキンなどが挙げられる。シール材としては、耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性、非粘着性が要求される用途に用いることができる。
また、チューブ、ホース、ロール、各種ゴムロール、フレキシブルジョイント、ゴム板、コーティング、ベルト、ダンパー、バルブ、バルブシート、バルブの弁体、耐薬品用コーティング材料、ラミネート用材料、ライニング用材料などとしても使用できる。
なお、上記リング、パッキン、シールの断面形状は、種々の形状のものであってよく、具体的には、例えば、四角、O字、へルールなどの形状であってもよいし、D字、L字、T字、V字、X字、Y字などの異形状であってもよい。
また、チューブ、ホース、ロール、各種ゴムロール、フレキシブルジョイント、ゴム板、コーティング、ベルト、ダンパー、バルブ、バルブシート、バルブの弁体、耐薬品用コーティング材料、ラミネート用材料、ライニング用材料などとしても使用できる。
なお、上記リング、パッキン、シールの断面形状は、種々の形状のものであってよく、具体的には、例えば、四角、O字、へルールなどの形状であってもよいし、D字、L字、T字、V字、X字、Y字などの異形状であってもよい。
上記半導体関連分野においては、例えば、半導体製造装置、液晶パネル製造装置、プラズマパネル製造装置、プラズマディスプレイパネル製造装置、プラズマアドレス液晶パネル製造装置、有機ELパネル製造装置、フィールドエミッションディスプレイパネル製造装置、太陽電池基板製造装置、半導体搬送装置等に用いることができる。そのような装置としては、例えば、CVD装置、半導体用ガス制御装置等のガス制御装置、ドライエッチング装置、ウェットエッチング装置、プラズマエッチング装置、反応性イオンエッチング装置、反応性イオンビームエッチング装置、スパッタエッチング装置、イオンビームエッチング装置、酸化拡散装置、スパッタリング装置、アッシング装置、プラズマアッシング装置、洗浄装置、イオン注入装置、プラズマCVD装置、排気装置、露光装置、研磨装置、成膜装置、乾式エッチング洗浄装置、UV/O3洗浄装置、イオンビーム洗浄装置、レーザービーム洗浄装置、プラズマ洗浄装置、ガスエッチング洗浄装置、抽出洗浄装置、ソックスレー抽出洗浄装置、高温高圧抽出洗浄装置、マイクロウェーブ抽出洗浄装置、超臨界抽出洗浄装置、フッ酸、塩酸、硫酸、オゾン水等を用いる洗浄装置、ステッパー、コータ・デベロッパー、CMP装置、エキシマレーザー露光機、薬液配管、ガス配管、NF3プラズマ処理、O2プラズマ処理、フッ素プラズマ処理等のプラズマ処理が行われる装置、熱処理成膜装置、ウエハ搬送機器、ウエハ洗浄装置、シリコンウエハ洗浄装置、シリコンウエハ処理装置、LP−CVD工程に用いられる装置、ランプアニーリング工程に用いられる装置、リフロー工程に用いられる装置などが挙げられる。
半導体関連分野における具体的な使用形態としては、例えば、ゲートバルブ、クォーツウィンドウ、チャンバー、チャンバーリット、ゲート、ベルジャー、カップリング、ポンプのO−リングやガスケット等の各種シール材;レジスト現像液や剥離液用のO−リング等の各種シール材、ホースやチューブ;レジスト現像液槽、剥離液槽、ウエハ洗浄液槽、ウェットエッチング槽のライニングやコーティング;ポンプのダイアフラム;ウエハ搬送用のロール;ウエハ洗浄液用のホースチューブ;クリーンルーム等のクリーン設備用シーラントといったクリーン設備用シール材;半導体製造装置やウエハ等のデバイスを保管する保管庫用のシーリング材;半導体を製造する工程で用いられる薬液移送用ダイアフラムなどが挙げられる。
上記自動車分野においては、エンジン本体、主運動系、動弁系、潤滑・冷却系、燃料系、吸気・排気系、駆動系のトランスミッション系、シャーシのステアリング系、ブレーキ系や、基本電装部品、制御系電装部品、装備電装部品等の電装部品などに用いることができる。なお、上記自動車分野には、自動二輪車も含まれる。
上述のようなエンジン本体やその周辺装置では、耐熱性、耐油性、燃料油耐性、エンジン冷却用不凍液耐性、耐スチーム性が要求される各種シール材に本発明のフッ素ゴム成形品を用いることができ、そのようなシール材としては、例えば、ガスケット、シャフトシール、バルブステムシール等のシールや、セルフシールパッキン、ピストンリング、割リング形パッキン、メカニカルシール、オイルシール等の非接触型又は接触型のパッキン類、ベローズ、ダイアフラム、ホース、チューブの他、電線、緩衝材、防振材、ベルトAT装置に用いられる各種シール材などが挙げられる。
上述のようなエンジン本体やその周辺装置では、耐熱性、耐油性、燃料油耐性、エンジン冷却用不凍液耐性、耐スチーム性が要求される各種シール材に本発明のフッ素ゴム成形品を用いることができ、そのようなシール材としては、例えば、ガスケット、シャフトシール、バルブステムシール等のシールや、セルフシールパッキン、ピストンリング、割リング形パッキン、メカニカルシール、オイルシール等の非接触型又は接触型のパッキン類、ベローズ、ダイアフラム、ホース、チューブの他、電線、緩衝材、防振材、ベルトAT装置に用いられる各種シール材などが挙げられる。
上記燃料系における具体的な使用形態としては、燃料インジェクター、コールドスタートインジェクター、燃料ラインのクイックコネクター、センダー・フランジ・クイックコネクター、燃料ポンプ、燃料タンク・クイック・コネクター、ガソリン混合ポンプ、ガソリンポンプ、燃料チューブのチューブ本体、燃料チューブのコネクター、インジェクター等に用いられるO−リング;呼気系マニホールド、燃料フィルター、圧力調整弁、キャニスター、燃料タンクのキャップ、燃料ポンプ、燃料タンク、燃料タンクのセンダーユニット、燃料噴射装置、燃料高圧ポンプ、燃料ラインコネクターシステム、ポンプタイミングコントロールバルブ、サクションコントロールバルブ、ソレノイドサブアッシー、フューエルカットバルブ等に用いられるシール;キャニスタ・パージ・ソレノイド・バルブシール、オンボード・リフューエリング・ベイパー・リカバリー(ORVR)バルブシール、燃料ポンプ用のオイルシール、フューエルセンダーシール、燃料タンクロールオーバー・バルブシール、フィラーシール、インジェクターシール、フィラーキャップシール、フィラーキャップバルブのシール;燃料ホース、燃料供給ホース、燃料リターンホース、ベーパー(エバポ)ホース、ベント(ブリーザー)ホース、フィラーホース、フィラーネックホース、燃料タンク内のホース(インタンクホース)、キャブレターのコントロールホース、フューエルインレットホース、フューエルブリーザホース等のホース;燃料フィルター、燃料ラインコネクターシステム等に用いられるガスケットや、キャブレター等に用いられるフランジガスケット;蒸気回収ライン、フューエルフィードライン、ベーパー・ORVRライン等のライン材;キャニスター、ORVR、燃料ポンプ、燃料タンク圧力センサー、ガソリンポンプ、キャブレターのセンサー、複合空気制御装置(CAC)、パルセーションダンパー、キャニスター用、オートコック等に用いられるダイアフラムや、燃料噴射装置のプレッシャーレギュレーターダイアフラム;燃料ポンプ用のバルブ、キャブレーターニードルバルブ、ロールオーバーチェックバルブ、チェックバルブ類;ベント(ブリーザー)、燃料タンク内に用いられるチューブ;燃料タンク等のタンクパッキン、キャブレターの加速ポンプピストンのパッキン;燃料タンク用のフューエルセンダー防振部品;燃料圧力を制御するためのO−リングや、ダイアフラム;アクセレレータ・ポンプ・カップ;インタンクフューエルポンプマウント;燃料噴射装置のインジェクタークッションリング;インジェクターシールリング;キャブレターのニードルバルブ芯弁;キャブレターの加速ポンプピストン;複合空気制御装置(CAC)のバルブシート;フューエルタンク本体;ソレノイドバルブ用シール部品などが挙げられる。
上記ブレーキ系における具体的な使用形態としては、マスターバック、油圧ブレーキホースエアーブレーキ、エアーブレーキのブレーキチャンバー等に用いられるダイアフラム;ブレーキホース、ブレーキオイルホース、バキュームブレーキホース等に用いられるホース;オイルシール、O−リング、パッキン、ブレーキピストンシール等の各種シール材;マスターバック用の大気弁や真空弁、ブレーキバルブ用のチェック弁;マスターシリンダー用のピストンカップ(ゴムカップ)や、ブレーキカップ;油圧ブレーキのマスターシリンダーやバキュームブースター、油圧ブレーキのホイールシリンダー用のブーツ、アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)用のO−リングやグロメットなどが挙げられる。
上記基本電装部品における具体的な使用形態としては、電線(ハーネス)の絶縁体やシース、ハーネス外装部品のチューブ、コネクター用のグロメットなどが挙げられる。
上記制御系電装部品における具体的な使用形態としては、各種センサー線の被覆材料などが挙げられる。
上記装備電装部品における具体的な使用形態としては、カーエアコンのO−リング、パッキンや、クーラーホース、高圧エアコンホース、エアコンホース、電子スロットルユニット用ガスケット、ダイレクトイグニッション用プラグブーツ、ディストリビューター用ダイアフラムなどが挙げられる。また、電装部品の接着にも用いることができる。
上記制御系電装部品における具体的な使用形態としては、各種センサー線の被覆材料などが挙げられる。
上記装備電装部品における具体的な使用形態としては、カーエアコンのO−リング、パッキンや、クーラーホース、高圧エアコンホース、エアコンホース、電子スロットルユニット用ガスケット、ダイレクトイグニッション用プラグブーツ、ディストリビューター用ダイアフラムなどが挙げられる。また、電装部品の接着にも用いることができる。
上記吸気・排気系における具体的な使用形態としては、吸気マニホールド、排気マニホールド等に用いられるパッキンや、スロットルのスロットルボディパッキン;EGR(排気再循環)、押圧コントロール(BPT)、ウエストゲート、ターボウエストゲート、アクチュエーター、バリアブル・タービン・ジオメトリー(VTG)ターボのアクチュエーター、排気浄化バルブ等に用いられるダイアフラム;EGR(排気再循環)のコントロールホース、エミッションコントロールホース、ターボチャージャーのターボオイルホース(供給)、ターボオイルホース(リターン)、ターボエアホース、インタークーラーホース、ターボチャージャーホース、インタークーラーを備えたターボエンジンのコンプレッサーと接続されるホース、排気ガスホース、エアインテークホース、ターボホース、DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)センサーホース等のホース;エアダクトやターボエアダクト;インテークマニホールドガスケット;EGRのシール材、ABバルブのアフターバーン防止バルブシート、(ターボチャージャーなどの)タービンシャフトシールや、自動車のエンジンにおいて使用されるロッカーカバーや空気吸い込みマニホールドなどの溝部品に用いられるシール部材などが挙げられる。
その他、排出ガス制御部品において、蒸気回収キャニスター、触媒式転化装置、排出ガスセンサー、酸素センサー等に用いられるシールや、蒸気回収および蒸気キャニスターのソレノイド・アーマチュアのシール;吸気系マニホールドガスケットなどとして用いることができる。
また、ディーゼルエンジンに関する部品において、直噴インジェクター用のO−リングシール、回転ポンプシール、制御ダイアフラム、燃料ホース、EGR,プライミングポンプ,ブーストコンペンセーターのダイアフラムなどとして用いることができる。また、尿素SCRシステムに用いられるO−リング、シール材、ホース、チューブ、ダイアフラムや、尿素SCRシステムの尿素水タンク本体、および尿素水タンクのシール材などにも用いることができる。
また、ディーゼルエンジンに関する部品において、直噴インジェクター用のO−リングシール、回転ポンプシール、制御ダイアフラム、燃料ホース、EGR,プライミングポンプ,ブーストコンペンセーターのダイアフラムなどとして用いることができる。また、尿素SCRシステムに用いられるO−リング、シール材、ホース、チューブ、ダイアフラムや、尿素SCRシステムの尿素水タンク本体、および尿素水タンクのシール材などにも用いることができる。
上記トランスミッション系における具体的な使用形態としては、トランスミッション関連のベアリングシール、オイルシール、O−リング、パッキン、トルコンホースなどが挙げられる。
ミッションオイルシールや、ATのミッションオイルホース、ATFホース、O−リング、パッキン類なども挙げられる。
なお、トランスミッションには、AT(オートマチック・トランスミッション)、MT(マニュアル・トランスミッション)、CVT(連続可変トランスミッション)、DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)などがある。
また、手動または自動変速機用のオイルシール、ガスケット、O−リング、パッキンや、無段変速機(ベルト式またはトロイダル式)用のオイルシール、ガスケット、O−リング、パッキンの他、ATFリニアソレノイド用パッキング、手動変速機用オイルホース、自動変速機用ATFホース、無断変速機(ベルト式またはトロイダル式)用CVTFホースなども挙げられる。
上記ステアリング系における具体的な使用形態としては、パワーステアリングオイルホースや高圧パワーステアリングホースなどが挙げられる。
ミッションオイルシールや、ATのミッションオイルホース、ATFホース、O−リング、パッキン類なども挙げられる。
なお、トランスミッションには、AT(オートマチック・トランスミッション)、MT(マニュアル・トランスミッション)、CVT(連続可変トランスミッション)、DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)などがある。
また、手動または自動変速機用のオイルシール、ガスケット、O−リング、パッキンや、無段変速機(ベルト式またはトロイダル式)用のオイルシール、ガスケット、O−リング、パッキンの他、ATFリニアソレノイド用パッキング、手動変速機用オイルホース、自動変速機用ATFホース、無断変速機(ベルト式またはトロイダル式)用CVTFホースなども挙げられる。
上記ステアリング系における具体的な使用形態としては、パワーステアリングオイルホースや高圧パワーステアリングホースなどが挙げられる。
自動車エンジンのエンジン本体において用いられる形態としては、例えば、シリンダーヘッドガスケット、シリンダーヘッドカバーガスケット、オイルパンパッキン、一般ガスケットなどのガスケット、O−リング、パッキン、タイミングベルトカバーガスケットなどのシール、コントロールホースなどのホース、エンジンマウントの防振ゴム、コントロールバルブダイアフラム、カムシャフトオイルシールなどが挙げられる。
自動車エンジンの主運動系においては、クランクシャフトシール、カムシャフトシールなどのシャフトシールなどに用いることができる。
自動車エンジンの動弁系においては、エンジンバルブのバルブステムオイルシール、バタフライバルブのバルブシートなどに用いることができる。
自動車エンジンの潤滑・冷却系においては、エンジンオイルクーラーのエンジンオイルクーラーホース、オイルリターンホース、シールガスケットや、ラジエータ周辺のウォーターホース、ラジエータのシール、ラジエータのガスケット、ラジエータのO−リング、バキュームポンプのバキュームポンプオイルホースなどの他、ラジエーターホース、ラジエータータンク、オイルプレッシャー用ダイアフラム、ファンカップリングシールなどに用いることができる。
自動車エンジンの主運動系においては、クランクシャフトシール、カムシャフトシールなどのシャフトシールなどに用いることができる。
自動車エンジンの動弁系においては、エンジンバルブのバルブステムオイルシール、バタフライバルブのバルブシートなどに用いることができる。
自動車エンジンの潤滑・冷却系においては、エンジンオイルクーラーのエンジンオイルクーラーホース、オイルリターンホース、シールガスケットや、ラジエータ周辺のウォーターホース、ラジエータのシール、ラジエータのガスケット、ラジエータのO−リング、バキュームポンプのバキュームポンプオイルホースなどの他、ラジエーターホース、ラジエータータンク、オイルプレッシャー用ダイアフラム、ファンカップリングシールなどに用いることができる。
このように、自動車分野における使用の具体例の一例としては、エンジンヘッドガスケット、オイルパンガスケット、マニホールドパッキン、酸素センサー用シール、酸素センサーブッシュ、酸化窒素(NOx)センサー用シール、酸化窒素(NOx)センサーブッシュ、酸化硫黄センサー用シール、温度センサー用シール、温度センサーブッシュ、ディーゼルパーティクルフィルターセンサー用シール、ディーゼルパーティクルフィルターセンサーブッシュ、インジェクターO−リング、インジェクターパッキン、燃料ポンプのO−リングやダイアフラム、ギアボックスシール、パワーピストンパッキン、シリンダーライナーのシール、バルブステムのシール、スタティックバルブステムシール、ダイナミックバルブステムシール、自動変速機のフロントポンプシール、リアーアクスルピニオンシール、ユニバーサルジョイントのガスケット、スピードメーターのピニオンシール、フートブレーキのピストンカップ、トルク伝達装置のO−リングやオイルシール、排ガス再燃焼装置のシールやベアリングシール、再燃焼装置用ホース、キャブレターのセンサー用ダイアフラム、防振ゴム(エンジンマウント、排気部、マフラーハンガー、サスペンションブッシュ、センターベアリング、ストラットバンパーラバー等)、サスペンション用防振ゴム(ストラットマウント、ブッシュ等)、駆動系防振ゴム(ダンパー等)、燃料ホース、EGRのチューブやホース、ツインキャブチューブ、キャブレターのニードルバルブの芯弁、キャブレターのフランジガスケット、オイルホース、オイルクーラーホース、ATFホース、シリンダーヘッドガスケット、水ポンプシール、ギアボックスシール、ニードルバルブチップ、オートバイ用リードバルブのリード、自動車エンジンのオイルシール、ガソリンホースガンのシール、カーエアコン用シール、エンジンのインタークーラー用ゴムホース、送油経路コネクター装置(fuel line connector systems)のシール、CACバルブ、ニードルチップ、エンジン回り電線、フィラーホース、カーエアコンO−リング、インテークガスケット、燃料タンク材料、ディストリビューター用ダイアフラム、ウォーターホース、クラッチホース、PSホース、ATホース、マスターバックホース、ヒーターホース、エアコンホース、ベンチレーションホース、オイルフィラーキャップ、PSラックシール、ラック&ピニオンブーツ、CVJブーツ、ボールジョイントダストカバー、ストラットダストカバー、ウェザーストリップ、グラスラン、センターユニットパッキン、ボディーサイトウェルト、バンパーラバー、ドアラッチ、ダッシュインシュレーター、ハイテンションコード、平ベルト、ポリVベルト、タイミングベルト、歯付きベルト、Vリブドベルト、タイヤ、ワイパーブレード、LPG車レギュレータ用ダイアフラムやプランジャー、CNG車レギュレータ用ダイアフラムやバルブ、DME対応ゴム部品、オートテンショナのダイアフラムやブーツ、アイドルスピードコントロールのダイアフラムやバルブ、オートスピードコントロールのアクチュエーター,負圧ポンプのダイアフラムやチェックバルブやプランジャー、O.P.S.のダイアフラムやO−リング、ガソリン圧抜きバルブ、エンジンシリンダースリーブのO−リングやガスケット、ウェットシリンダースリーブのO−リングやガスケット、ディファレンシャルギヤのシールやガスケット(ギヤ油のシールやガスケット)、パワーステアリング装置のシールやガスケット(PSFのシールやガスケット)、ショックアブソーバのシールやガスケット(SAFのシールやガスケット)、等速ジョイントのシールやガスケット、ホイール軸受のシールやガスケット、メタルガスケットのコーティング剤、キャリパーシール、ブーツ類、ホイールベアリングシール、タイヤの加硫成形に使用されるブラダーなどが挙げられる。
上記航空機分野、宇宙・ロケット分野、船舶分野においては、特に燃料系統や潤滑油系統に用いることができる。
上記航空機分野においては、例えば、航空機用各種シール部品、航空機用エンジンオイル用途の航空機用各種部品、ジェットエンジンバルブステムシールやガスケットやO−リング、ローテーティングシャフトシール、油圧機器のガスケット、防火壁シール、燃料供給用ホースやガスケットやO−リング、航空機用ケーブルやオイルシールやシャフトシールなどとして用いることが可能である。
上記航空機分野においては、例えば、航空機用各種シール部品、航空機用エンジンオイル用途の航空機用各種部品、ジェットエンジンバルブステムシールやガスケットやO−リング、ローテーティングシャフトシール、油圧機器のガスケット、防火壁シール、燃料供給用ホースやガスケットやO−リング、航空機用ケーブルやオイルシールやシャフトシールなどとして用いることが可能である。
上記宇宙・ロケット分野においては、例えば、宇宙船、ジェットエンジン、ミサイル等のリップシール、ダイアフラム、O−リングや、耐ガスタービンエンジン用オイルのO−リング、ミサイル地上制御用防振台パッドなどとして用いることができる。
また、船舶分野においては、例えば、スクリューのプロペラシャフト船尾シール、ディーゼルエンジンの吸排気用バルブステムシール、バタフライバルブのバルブシール、バタフライバルブのバルブシートや軸シール、バタフライ弁の軸シール、船尾管シール、燃料ホース、ガスケット、エンジン用のO−リング、船舶用ケーブル、船舶用オイルシール、船舶用シャフトシールなどとして使用することができる。
また、船舶分野においては、例えば、スクリューのプロペラシャフト船尾シール、ディーゼルエンジンの吸排気用バルブステムシール、バタフライバルブのバルブシール、バタフライバルブのバルブシートや軸シール、バタフライ弁の軸シール、船尾管シール、燃料ホース、ガスケット、エンジン用のO−リング、船舶用ケーブル、船舶用オイルシール、船舶用シャフトシールなどとして使用することができる。
上記化学プラント等の化学品分野、医薬品等の薬品分野においては、高度の耐薬品性が要求されるような工程、例えば、医薬品、農薬、塗料、樹脂等の化学品を製造する工程に用いることができる。
上記化学品分野及び薬品分野における具体的な使用形態としては、化学装置、化学薬品用ポンプや流量計、化学薬品用配管、熱交換器、農薬散布機、農薬移送ポンプ、ガス配管、燃料電池、分析機器や理化学機器(例えば、分析機器や計器類のカラム・フィッティングなど)、排煙脱硫装置の収縮継ぎ手、硝酸プラント、発電所タービン等に用いられるシールや、医療用滅菌プロセスに用いられるシール、メッキ液用シール、製紙用ベルトのコロシール、風洞のジョイントシール;反応機、攪拌機等の化学装置、分析機器や計器類、ケミカルポンプ、ポンプハウジング、バルブ、回転計等に用いられるO−リングや、メカニカルシール用O−リング、コンプレッサーシーリング用のO−リング;高温真空乾燥機、ガスクロマトグラフィーやpHメーターのチューブ結合部等に用いられるパッキンや、硫酸製造装置のガラス冷却器パッキン;ダイアフラムポンプ、分析機器や理化学機器等に用いられるダイアフラム;分析機器、計器類に用いられるガスケット;分析機器や計器類に用いられるはめ輪(フェルール);バルブシート;Uカップ;化学装置、ガソリンタンク、風洞等に用いられるライニングや、アルマイト加工槽の耐食ライニング;メッキ用マスキング冶具のコーティング;分析機器や理化学機器の弁部品;排煙脱硫プラントのエキスパンジョンジョイント;濃硫酸等に対する耐酸ホース、塩素ガス移送ホース、耐油ホース、ベンゼンやトルエン貯槽の雨水ドレンホース;分析機器や理化学機器等に用いられる耐薬品性チューブや医療用チューブ;繊維染色用の耐トリクレン用ロールや染色用ロール;医薬品の薬栓;医療用のゴム栓;薬液ボトル、薬液タンク、バッグ、薬品容器;耐強酸、耐溶剤の手袋や長靴等の保護具などが挙げられる。
上記化学品分野及び薬品分野における具体的な使用形態としては、化学装置、化学薬品用ポンプや流量計、化学薬品用配管、熱交換器、農薬散布機、農薬移送ポンプ、ガス配管、燃料電池、分析機器や理化学機器(例えば、分析機器や計器類のカラム・フィッティングなど)、排煙脱硫装置の収縮継ぎ手、硝酸プラント、発電所タービン等に用いられるシールや、医療用滅菌プロセスに用いられるシール、メッキ液用シール、製紙用ベルトのコロシール、風洞のジョイントシール;反応機、攪拌機等の化学装置、分析機器や計器類、ケミカルポンプ、ポンプハウジング、バルブ、回転計等に用いられるO−リングや、メカニカルシール用O−リング、コンプレッサーシーリング用のO−リング;高温真空乾燥機、ガスクロマトグラフィーやpHメーターのチューブ結合部等に用いられるパッキンや、硫酸製造装置のガラス冷却器パッキン;ダイアフラムポンプ、分析機器や理化学機器等に用いられるダイアフラム;分析機器、計器類に用いられるガスケット;分析機器や計器類に用いられるはめ輪(フェルール);バルブシート;Uカップ;化学装置、ガソリンタンク、風洞等に用いられるライニングや、アルマイト加工槽の耐食ライニング;メッキ用マスキング冶具のコーティング;分析機器や理化学機器の弁部品;排煙脱硫プラントのエキスパンジョンジョイント;濃硫酸等に対する耐酸ホース、塩素ガス移送ホース、耐油ホース、ベンゼンやトルエン貯槽の雨水ドレンホース;分析機器や理化学機器等に用いられる耐薬品性チューブや医療用チューブ;繊維染色用の耐トリクレン用ロールや染色用ロール;医薬品の薬栓;医療用のゴム栓;薬液ボトル、薬液タンク、バッグ、薬品容器;耐強酸、耐溶剤の手袋や長靴等の保護具などが挙げられる。
上記現像機等の写真分野、印刷機械等の印刷分野、塗装設備等の塗装分野においては、乾式複写機のロール、ベルト、シール、弁部品等として用いることができる。
上記写真分野、印刷分野及び塗装分野における具体的な使用形態としては、複写機の転写ロールの表面層、複写機のクリーニングブレード、複写機のベルト;複写機、プリンター、ファクシミリ等のOA機器用のロール(例えば、定着ロール、圧着ロール、加圧ロールなどが挙げられる。)、ベルト;PPC複写機のロール、ロールブレード、ベルト;フィルム現像機、X線フィルム現像機のロール;印刷機械の印刷ロール、スクレーパー、チューブ、弁部品、ベルト;プリンターのインキチューブ、ロール、ベルト;塗布、塗装設備の塗装ロール、スクレーパー、チューブ、弁部品;現像ロール、グラビアロール、ガイドロール、磁気テープ製造塗工ラインのガイドロール、磁気テープ製造塗工ラインのグラビアロール、コーティングロールなどが挙げられる。
上記写真分野、印刷分野及び塗装分野における具体的な使用形態としては、複写機の転写ロールの表面層、複写機のクリーニングブレード、複写機のベルト;複写機、プリンター、ファクシミリ等のOA機器用のロール(例えば、定着ロール、圧着ロール、加圧ロールなどが挙げられる。)、ベルト;PPC複写機のロール、ロールブレード、ベルト;フィルム現像機、X線フィルム現像機のロール;印刷機械の印刷ロール、スクレーパー、チューブ、弁部品、ベルト;プリンターのインキチューブ、ロール、ベルト;塗布、塗装設備の塗装ロール、スクレーパー、チューブ、弁部品;現像ロール、グラビアロール、ガイドロール、磁気テープ製造塗工ラインのガイドロール、磁気テープ製造塗工ラインのグラビアロール、コーティングロールなどが挙げられる。
上記食品プラント機器及び家庭用品を含む食品機器分野においては、食品製造工程や、食品移送器用または食品貯蔵器用に用いることができる。
上記食品機器分野における具体的な使用形態としては、プレート式熱交換器のシール、自動販売機の電磁弁シール、ジャーポットのパッキン、サニタリーパイプパッキン、圧力鍋のパッキン、湯沸器シール、熱交換器用ガスケット、食品加工処理装置用のダイアフラムやパッキン、食品加工処理機用ゴム材料(例えば、熱交換器ガスケット、ダイアフラム、O−リング等の各種シール、配管、ホース、サニタリーパッキン、バルブパッキン、充填時にビンなどの口と充填剤との間のジョイントとして使用される充填用パッキン)などが挙げられる。また、酒類、清涼飲料水等の製品、充填装置、食品殺菌装置、醸造装置、湯沸し器、各種自動食品販売機等に用いられるパッキン、ガスケット、チューブ、ダイアフラム、ホース、ジョイントスリーブなども挙げられる。
上記食品機器分野における具体的な使用形態としては、プレート式熱交換器のシール、自動販売機の電磁弁シール、ジャーポットのパッキン、サニタリーパイプパッキン、圧力鍋のパッキン、湯沸器シール、熱交換器用ガスケット、食品加工処理装置用のダイアフラムやパッキン、食品加工処理機用ゴム材料(例えば、熱交換器ガスケット、ダイアフラム、O−リング等の各種シール、配管、ホース、サニタリーパッキン、バルブパッキン、充填時にビンなどの口と充填剤との間のジョイントとして使用される充填用パッキン)などが挙げられる。また、酒類、清涼飲料水等の製品、充填装置、食品殺菌装置、醸造装置、湯沸し器、各種自動食品販売機等に用いられるパッキン、ガスケット、チューブ、ダイアフラム、ホース、ジョイントスリーブなども挙げられる。
上記原子力プラント機器分野においては、原子炉周辺の逆止弁や減圧弁、六フッ化ウランの濃縮装置のシールなどに用いることができる。
上記一般工業分野における具体的な使用形態としては、工作機械、建設機械、油圧機械等の油圧機器用シール材;油圧、潤滑機械のシールやベアリングシール;マンドレル等に用いられるシール材;ドライクリーニング機器の窓等に用いられるシール;サイクロトロンのシールや(真空)バルブシール、プロトン加速器のシール、自動包装機のシール、空気中の亜硫酸ガスや塩素ガス分析装置(公害測定器)用ポンプのダイアフラム、スネークポンプライニング、印刷機のロールやベルト、搬送用のベルト(コンベアベルト)、鉄板等の酸洗い用絞りロール、ロボットのケーブル、アルミ圧延ライン等の溶剤絞りロール、カプラーのO−リング、耐酸クッション材、切削加工機械の摺動部分のダストシールやリップゴム、生ごみ焼却処理機のガスケット、摩擦材、金属またはゴムの表面改質剤、被覆材などが挙げられる。また、製紙プロセスで用いられる装置のガスケットやシール材、クリーンルーム用フィルターユニットのシーリング剤、建築用シーリング剤、コンクリートやセメント等の保護コーティング剤、ガラスクロス含浸材料、ポリオレフィンの加工助剤、ポリエチレンの成形性改良添加剤、小型発電機や芝刈機等の燃料容器、金属板にプライマー処理を施すことによって得られるプレコートメタルなどとしても使用することができる。その他、織布に含浸させて焼付けてシート及びベルトとして使用することもできる。
上記鉄鋼分野における具体的な使用形態としては、鉄板加工設備の鉄板加工ロールなどが挙げられる。
上記電気分野における具体的な使用形態としては、新幹線の絶縁油キャップ、液封型トランスのベンチングシール、変圧器のシール、油井ケーブルのジャケット、電気炉等のオーブンのシール、電子レンジの窓枠シール、CRTのウェッジとネックとを接着させる際に用いられるシール材、ハロゲンランプのシール材、電気部品の固定剤、シーズヒーターの末端処理用シール材、電気機器リード線端子の絶縁防湿処理に用いられるシール材などが挙げられる。また、耐油・耐熱電線、高耐熱性電線、耐薬品性電線、高絶縁性電線、高圧送電線、ケーブル、地熱発電装置に用いられる電線、自動車エンジン周辺に用いられる電線等の被覆材に用いることもできる。車両用ケーブルのオイルシールやシャフトシールに用いることもできる。更には、電気絶縁材料(例えば、各種電気機器の絶縁用スペーサ、ケーブルのジョイントや末端部などに用いる絶縁テープ、熱収縮性のチューブなどに使用される材料)や、高温雰囲気で用いられる電気および電子機器材料(例えば、モータ用口出線材料、高熱炉まわりの電線材料)にも使用可能である。また、太陽電池の封止層や保護フィルム(バックシート)にも使用できる。
上記燃料電池分野においては、固体高分子形燃料電池、リン酸塩型燃料電池等における、電極間、電極−セパレーター間のシール材や、水素、酸素、生成水等の配管のシールやパッキン、セパレーターなどとして用いることができる。
上記電子部品分野においては、放熱材原料、電磁波シールド材原料、コンピュータのハードディスクドライブ(磁気記録装置)用のガスケット等に用いることができる。また、ハードディスクドライブの緩衝ゴム(クラッシュストッパー)、ニッケル水素二次電池の電極活物質のバインダー、リチウムイオン電池の活物質のバインダー、リチウム二次電池のポリマー電解質、アルカリ蓄電池の正極の結着剤、EL素子(エレクトロルミネセンス素子)のバインダー、コンデンサーの電極活物質のバインダー、封止剤、シーリング剤、光ファイバーの石英の被覆材、光ファイバー被覆材等のフィルムやシート類、電子部品、回路基板のポッティングやコーティングや接着シール、電子部品の固定剤、エポキシ等の封止剤の変性剤、プリント基板のコーティング剤、エポキシ等のプリント配線板プリプレグ樹脂の変性材、電球等の飛散防止材、コンピュータ用ガスケット、大型コンピュータ冷却ホース、二次電池、特にリチウム二次電池用のガスケットやO−リング等のパッキン、有機EL構造体の外表面の片面または両面を覆う封止層、コネクター、ダンパーなどとしても用いられる。
上記化学薬品輸送用機器分野においては、トラック、トレーラー、タンクローリー、船舶等の安全弁や積出しバルブなどに用いることができる。
上記石油、ガス等のエネルギー資源探索採掘機器部品分野においては、石油、天然ガス等の採掘の際に用いられる各種シール材、油井に使われる電気コネクターのブーツなどとして用いられる。
上記エネルギー資源探索採掘機器部品分野における具体的な使用形態としては、ドリルビットシール、圧力調整ダイアフラム、水平掘削モーター(ステーター)のシール、ステーターベアリング(シャフト)シール、暴噴防止装置(BOP)に用いられるシール材、回転暴噴防止装置(パイプワイパー)に用いられるシール材、MWD(リアルタイム掘削情報探知システム)に用いられるシール材や気液コネクター、検層装置(ロギングエクイップメント)に用いられる検層ツールシール(例えば、O−リング、シール、パッキン、気液コネクター、ブーツなど)、膨張型パッカーやコンプリーションパッカー及びそれらに用いるパッカーシール、セメンチング装置に用いられるシールやパッキン、パーフォレーター(穿孔装置)に用いられるシール、マッドポンプに用いられるシールやパッキンやモーターライニング、地中聴検器カバー、Uカップ、コンポジションシーティングカップ、回転シール、ラミネートエラストメリックベアリング、流量制御のシール、砂量制御のシール、安全弁のシール、水圧破砕装置(フラクチャリングエクイップメント)のシール、リニアーパッカーやリニアーハンガーのシールやパッキン、ウェルヘッドのシールやパッキン、チョークやバルブのシールやパッキン、LWD(掘削中検層)用シール材、石油探索・石油掘削用途で用いられるダイアフラム(例えば、石油掘削ピットなどの潤滑油供給用ダイアフラム)、ゲートバルブ、電子ブーツ、穿孔ガンのシールエレメントなどが挙げられる。
上記エネルギー資源探索採掘機器部品分野における具体的な使用形態としては、ドリルビットシール、圧力調整ダイアフラム、水平掘削モーター(ステーター)のシール、ステーターベアリング(シャフト)シール、暴噴防止装置(BOP)に用いられるシール材、回転暴噴防止装置(パイプワイパー)に用いられるシール材、MWD(リアルタイム掘削情報探知システム)に用いられるシール材や気液コネクター、検層装置(ロギングエクイップメント)に用いられる検層ツールシール(例えば、O−リング、シール、パッキン、気液コネクター、ブーツなど)、膨張型パッカーやコンプリーションパッカー及びそれらに用いるパッカーシール、セメンチング装置に用いられるシールやパッキン、パーフォレーター(穿孔装置)に用いられるシール、マッドポンプに用いられるシールやパッキンやモーターライニング、地中聴検器カバー、Uカップ、コンポジションシーティングカップ、回転シール、ラミネートエラストメリックベアリング、流量制御のシール、砂量制御のシール、安全弁のシール、水圧破砕装置(フラクチャリングエクイップメント)のシール、リニアーパッカーやリニアーハンガーのシールやパッキン、ウェルヘッドのシールやパッキン、チョークやバルブのシールやパッキン、LWD(掘削中検層)用シール材、石油探索・石油掘削用途で用いられるダイアフラム(例えば、石油掘削ピットなどの潤滑油供給用ダイアフラム)、ゲートバルブ、電子ブーツ、穿孔ガンのシールエレメントなどが挙げられる。
その他、厨房、浴室、洗面所等の目地シール;屋外テントの引き布;印材用のシール;ガスヒートポンプ用ゴムホース、耐フロン性ゴムホース;農業用のフィルム、ライニング、耐候性カバー;建築や家電分野等で使用されるラミネート鋼板等のタンク類などにも用いることができる。
更には、アルミ等の金属と結合させた物品として使用することも可能である。そのような使用形態としては、例えば、ドアシール、ゲートバルブ、振り子バルブ、ソレノイド先端の他、金属と結合されたピストンシールやダイアフラム、金属ガスケット等の金属と結合された金属ゴム部品などが挙げられる。
また、自転車におけるゴム部品、ブレーキシュー、ブレーキパッドなどにも用いることができる。
また、自転車におけるゴム部品、ブレーキシュー、ブレーキパッドなどにも用いることができる。
また、本発明のフッ素ゴム成形品の形態の1つとしてベルトが挙げられる。
上記ベルトとしては、次のものが例示される。動力伝達ベルト(平ベルト、Vベルト、Vリブドベルト、歯付きベルトなどを含む)、搬送用ベルト(コンベアベルト)として、農業用機械、工作機械、工業用機械等のエンジン周りなど各種高温となる部位に使用される平ベルト;石炭、砕石、土砂、鉱石、木材チップなどのバラ物や粒状物を高温環境下で搬送するためのコンベアベルト;高炉等の製鉄所などで使用されるコンベアベルト;精密機器組立工場、食品工場等において、高温環境下に曝される用途におけるコンベアベルト;農業用機械、一般機器(例えば、OA機器、印刷機械、業務用乾燥機等)、自動車用などのVベルトやVリブドベルト;搬送ロボットの伝動ベルト;食品機械、工作機械の伝動ベルトなどの歯付きベルト;自動車用、OA機器、医療用、印刷機械などで使用される歯付きベルトなどが挙げられる。
特に、自動車用歯付きベルトとしては、タイミングベルトが代表的である。
上記ベルトとしては、次のものが例示される。動力伝達ベルト(平ベルト、Vベルト、Vリブドベルト、歯付きベルトなどを含む)、搬送用ベルト(コンベアベルト)として、農業用機械、工作機械、工業用機械等のエンジン周りなど各種高温となる部位に使用される平ベルト;石炭、砕石、土砂、鉱石、木材チップなどのバラ物や粒状物を高温環境下で搬送するためのコンベアベルト;高炉等の製鉄所などで使用されるコンベアベルト;精密機器組立工場、食品工場等において、高温環境下に曝される用途におけるコンベアベルト;農業用機械、一般機器(例えば、OA機器、印刷機械、業務用乾燥機等)、自動車用などのVベルトやVリブドベルト;搬送ロボットの伝動ベルト;食品機械、工作機械の伝動ベルトなどの歯付きベルト;自動車用、OA機器、医療用、印刷機械などで使用される歯付きベルトなどが挙げられる。
特に、自動車用歯付きベルトとしては、タイミングベルトが代表的である。
上記ベルトは、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。
多層構造である場合、上記ベルトは、本発明のフッ素ゴム組成物を架橋して得られる層及び他の材料からなる層からなるものであってもよい。
多層構造のベルトにおいて、他の材料からなる層としては、他のゴムからなる層や熱可塑性樹脂からなる層、各種繊維補強層、帆布、金属箔層などが挙げられる。
多層構造である場合、上記ベルトは、本発明のフッ素ゴム組成物を架橋して得られる層及び他の材料からなる層からなるものであってもよい。
多層構造のベルトにおいて、他の材料からなる層としては、他のゴムからなる層や熱可塑性樹脂からなる層、各種繊維補強層、帆布、金属箔層などが挙げられる。
本発明のフッ素ゴム成形品はまた、産業用防振パッド、防振マット、鉄道用スラブマット、パッド類、自動車用防振ゴムなどに使用できる。自動車用防振ゴムとしては、エンジンマウント用、モーターマウント用、メンバマウント用、ストラットマウント用、ブッシュ用、ダンパー用、マフラーハンガー用、センターベアリング用などの防振ゴムが挙げられる。
また、他の使用形態として、フレキシブルジョイント、エキスパンションジョイント等のジョイント部材、ブーツ、グロメットなどが挙げられる。船舶分野であれば、例えばマリンポンプ等が挙げられる。
ジョイント部材とは、配管および配管設備に用いられる継ぎ手のことであり、配管系統から発生する振動、騒音の防止、温度変化、圧力変化による伸縮や変位の吸収、寸法変動の吸収や地震、地盤沈下による影響の緩和、防止などの用途に用いられる。
フレキシブルジョイント、エキスパンションジョイントは、例えば、造船配管用、ポンプやコンプレッサーなどの機械配管用、化学プラント配管用、電気配管用、土木・水道配管用、自動車用などの複雑形状成形体として好ましく用いることができる。
ブーツは、例えば、等速ジョイントブーツ、ダストカバー、ラックアンドピニオンステアリングブーツ、ピンブーツ、ピストンブーツなどの自動車用ブーツ、農業機械用ブーツ、産業車両用ブーツ、建築機械用ブーツ、油圧機械用ブーツ、空圧機械用ブーツ、集中潤滑機用ブーツ、液体移送用ブーツ、消防用ブーツ、各種液化ガス移送用ブーツなどの各種産業用ブーツなどの複雑形状成形体として好ましく用いることができる。
ジョイント部材とは、配管および配管設備に用いられる継ぎ手のことであり、配管系統から発生する振動、騒音の防止、温度変化、圧力変化による伸縮や変位の吸収、寸法変動の吸収や地震、地盤沈下による影響の緩和、防止などの用途に用いられる。
フレキシブルジョイント、エキスパンションジョイントは、例えば、造船配管用、ポンプやコンプレッサーなどの機械配管用、化学プラント配管用、電気配管用、土木・水道配管用、自動車用などの複雑形状成形体として好ましく用いることができる。
ブーツは、例えば、等速ジョイントブーツ、ダストカバー、ラックアンドピニオンステアリングブーツ、ピンブーツ、ピストンブーツなどの自動車用ブーツ、農業機械用ブーツ、産業車両用ブーツ、建築機械用ブーツ、油圧機械用ブーツ、空圧機械用ブーツ、集中潤滑機用ブーツ、液体移送用ブーツ、消防用ブーツ、各種液化ガス移送用ブーツなどの各種産業用ブーツなどの複雑形状成形体として好ましく用いることができる。
本発明のフッ素ゴム成形品は、フィルタープレス用ダイアフラム、ブロワー用ダイアフラム、給水用ダイアフラム、液体貯蔵タンク用ダイアフラム、圧力スイッチ用ダイアフラム、アキュムレーター用ダイアフラム、サスペンション等の空気ばね用ダイアフラムなどにも使用できる。
本発明のフッ素ゴム成形品をゴムや樹脂に添加することにより、雨、雪、氷や汗等の水に濡れる環境下において滑りにくいフッ素ゴム成形品やコーティング被膜を得る滑り防止剤が得られる。
また、本発明のフッ素ゴム成形品は、例えば、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等による化粧合板、プリント基板、電気絶縁板、硬質ポリ塩化ビニル積層板等を製造する際の熱プレス成形用クッション材としても用いることができる。
本発明のフッ素ゴム成形品は、その他、兵器関連の封止ガスケット、侵襲性化学剤との接触に対する保護衣服のような各種支持体の不浸透性化に寄与することもできる。
また、自動車、船舶などの輸送機関などに使われるアミン系添加剤(特に酸化防止剤、清浄分散剤として用いられるアミン系添加剤)が含まれる潤滑油(エンジンオイル、ミッションオイル、ギヤーオイルなど)や燃料油、グリース(特にウレア系グリース)をシール、封止するために使われるO(角)−リング、V−リング、X−リング、パッキン、ガスケット、ダイアフラム、オイルシール、ベアリングシール、リップシール、プランジャーシール、ドアシール、リップおよびフェースシール、ガスデリバリープレートシール、ウエハサポートシール、バレルシールその他の各種シール材等に用いることができ、チューブ、ホース、各種ゴムロール、コーティング、ベルト、バルブの弁体などとしても使用できる。また、ラミネート用材料、ライニング用材料としても使用できる。
自動車等の内燃機関のトランスミッション油及び/又はエンジン油に接触しその油温及び/又は油圧を検出するセンサーのリード電線などに使用される耐熱耐油性電線の被覆材料や、オートマチック・トランスミッションやエンジンのオイルパン内等の高温油雰囲気中においても使用することが可能である。
その他、本発明のフッ素ゴム成形品に加硫被膜を形成させて使用する場合がある。具体的には、複写機用非粘着耐油ロール、耐候結氷防止用ウェザーストリップ、輸液用ゴム栓、バイアルゴム栓、離型剤、非粘着軽搬送ベルト、自動車エンジンマウントのプレーガスケットの粘着防止被膜、合成繊維の被覆加工、パッキング被覆薄層をもつボルト部材または継ぎ手等の用途が挙げられる。
なお、本発明のフッ素ゴム成形品の自動車関連部品用途については、同様の構造の自動二輪車の部品用途も含まれる。
また、上記自動車関連における燃料としては、軽油、ガソリン、ディーゼルエンジン用燃料(バイオディーゼルフューエルを含む)などが挙げられる。
また、上記自動車関連における燃料としては、軽油、ガソリン、ディーゼルエンジン用燃料(バイオディーゼルフューエルを含む)などが挙げられる。
また、本発明のフッ素ゴム組成物は、架橋してフッ素ゴム成形品として使用する以外にも、種々の工業分野において各種部品として使用することもできる。そこで次に、本発明のフッ素ゴム組成物の用途について説明する。
本発明のフッ素ゴム組成物は、金属、ゴム、プラスチック、ガラスなどの表面改質材;メタルガスケット、オイルシールなど、耐熱性、耐薬品性、耐油性、非粘着性が要求されるシール材および被覆材;OA機器用ロール、OA機器用ベルトなどの非粘着被覆材、またはブリードバリヤー;織布製シートおよびベルトへの含浸、焼付による塗布などに用いることができる。
本発明のフッ素ゴム組成物は、高粘度、高濃度にすることによって、通常の用法により複雑な形状のシール材、ライニング、シーラントとして用いることができ、低粘度にすることによって、数ミクロンの薄膜フィルムの形成に用いることができ、また中粘度にすることによりプレコートメタル、O−リング、ダイアフラム、リードバルブの塗布に用いることができる。
さらに、織布や紙葉の搬送ロールまたはベルト、印刷用ベルト、耐薬品性チューブ、薬栓、ヒューエルホースなどの塗布にも用いることができる。
本発明のフッ素ゴム組成物は、金属、ゴム、プラスチック、ガラスなどの表面改質材;メタルガスケット、オイルシールなど、耐熱性、耐薬品性、耐油性、非粘着性が要求されるシール材および被覆材;OA機器用ロール、OA機器用ベルトなどの非粘着被覆材、またはブリードバリヤー;織布製シートおよびベルトへの含浸、焼付による塗布などに用いることができる。
本発明のフッ素ゴム組成物は、高粘度、高濃度にすることによって、通常の用法により複雑な形状のシール材、ライニング、シーラントとして用いることができ、低粘度にすることによって、数ミクロンの薄膜フィルムの形成に用いることができ、また中粘度にすることによりプレコートメタル、O−リング、ダイアフラム、リードバルブの塗布に用いることができる。
さらに、織布や紙葉の搬送ロールまたはベルト、印刷用ベルト、耐薬品性チューブ、薬栓、ヒューエルホースなどの塗布にも用いることができる。
本発明のフッ素ゴム組成物により被覆する物品基材としては、鉄、ステンレス鋼、銅、アルミニウム、真鍮などの金属類;ガラス板、ガラス繊維の織布及び不織布などのガラス製品;ポリプロピレン、ポリオキシメチレン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトンなどの汎用および耐熱性樹脂の成形品および被覆物;SBR、ブチルゴム、NBR、EPDMなどの汎用ゴム、およびシリコーンゴム、フッ素ゴムなどの耐熱性ゴムの成形品および被覆物;天然繊維および合成繊維の織布および不織布;などを使用することができる。
本発明のフッ素ゴム組成物から形成される被覆物は、耐熱性、耐溶剤性、潤滑性、非粘着性が要求される分野で使用でき、具体的な用途としては、複写機、プリンター、ファクシミリなどのOA機器用のロール(例えば、定着ロール、圧着ロール)および搬送ベルト;シートおよびベルト;O−リング、ダイアフラム、耐薬品性チューブ、燃料ホース、バルブシール、化学プラント用ガスケット、エンジンガスケットなどが挙げられる。
本発明のフッ素ゴム組成物から形成される被覆物は、耐熱性、耐溶剤性、潤滑性、非粘着性が要求される分野で使用でき、具体的な用途としては、複写機、プリンター、ファクシミリなどのOA機器用のロール(例えば、定着ロール、圧着ロール)および搬送ベルト;シートおよびベルト;O−リング、ダイアフラム、耐薬品性チューブ、燃料ホース、バルブシール、化学プラント用ガスケット、エンジンガスケットなどが挙げられる。
本発明のフッ素ゴム組成物はまた、溶剤に溶解し、塗料、接着剤として使用できる。また、乳化分散液(ラテックス)として、塗料としても使用できる。
上記組成物は、各種装置、配管等のシール材やライニング、金属、セラミックス、ガラス、石、コンクリート、プラスチック、ゴム、木材、紙、繊維等の無機及び有機基材からなる構造物の表面処理剤等として使用される。
上記組成物は、ディスペンサー方式塗装やスクリーン印刷塗装により基材等に塗布することができる。
上記組成物は、各種装置、配管等のシール材やライニング、金属、セラミックス、ガラス、石、コンクリート、プラスチック、ゴム、木材、紙、繊維等の無機及び有機基材からなる構造物の表面処理剤等として使用される。
上記組成物は、ディスペンサー方式塗装やスクリーン印刷塗装により基材等に塗布することができる。
本発明のフッ素ゴム組成物は、フィルムを流延するため、またはファブリック、プラスチック、金属、またはエラストマーのような基材を浸漬するための塗料組成物として使用されてもよい。
特に、本発明のフッ素ゴム組成物は、ラテックスの形態として、被覆ファブリック、保護手袋、含浸繊維、O−リング被覆、燃料系クイック連結O−リング用被覆、燃料系シール用被覆、燃料タンクロールオーバーバルブダイヤフラム用被覆、燃料タンク圧力センサーダイヤフラム用被覆、オイルフィルターおよび燃料フィルターシール用被覆、燃料タンクセンダーシールおよびセンダーヘッドフィッテングシール用被覆、複写機定着機構ロール用被覆、並びにポリマー塗料組成物を製造するために使用されてもよい。
それらはシリコーンラバー、ニトリルラバー、および他のエラストマーの被覆に有用である。その熱安定性と同様に基材エラストマーの耐透過性および耐薬品性の両方を高める目的のために、それらはそのようなエラストマーから製造される部品の被覆にも有用である。他の用途は、熱交換器、エキスパンジョンジョイント、バット、タンク、ファン、煙道ダクトおよび他の管路、並びに収納構造体、例えばコンクリート収納構造体用の被覆を含む。上記組成物は、多層部品構造の露出した断面に、例えばホース構造およびダイアフラムの製造方法において塗布されてもよい。接続部および結合部におけるシーリング部材は、硬質材料からしばしば成り、そして本発明のフッ素ゴム組成物は、改良された摩擦性界面、シーリング面に沿って低減された微量の漏れを伴う高められた寸法締りばめを提供する。そのラテックスは、種々の自動車システム用途におけるシール耐久性を高める。
それらは、パワーステアリング系統、燃料系統、エアーコンディショニング系統、並びに、ホースおよびチューブが別の部品に接続されるいかなる結合部の製造においても使用されることもできる。上記組成物のさらなる有用性は、3層燃料ホースのような多層ラバー構造における、製造欠陥(および使用に起因する損傷)の補修においてである。上記組成物は、塗料が塗布される前または後に、形成され、またはエンボス加工され得る薄鋼板の塗布にも有用である。例えば、被覆された鋼の多数の層は組み立てられて、2つの剛性金属部材の間にガスケットを作ることもできる。シーリング効果は、その層の間に本発明のフッ素ゴム組成物を塗布することにより得られる。このプロセスは、組み立てられた部品のボルト力およびひずみを低下させ、一方、低い亀裂、たわみ、および穴ひずみにより良好な燃料節約および低放出を提供する目的のために、エンジンヘッドガスケットおよび排気マニホールドガスケットを製造するために使用され得る。
特に、本発明のフッ素ゴム組成物は、ラテックスの形態として、被覆ファブリック、保護手袋、含浸繊維、O−リング被覆、燃料系クイック連結O−リング用被覆、燃料系シール用被覆、燃料タンクロールオーバーバルブダイヤフラム用被覆、燃料タンク圧力センサーダイヤフラム用被覆、オイルフィルターおよび燃料フィルターシール用被覆、燃料タンクセンダーシールおよびセンダーヘッドフィッテングシール用被覆、複写機定着機構ロール用被覆、並びにポリマー塗料組成物を製造するために使用されてもよい。
それらはシリコーンラバー、ニトリルラバー、および他のエラストマーの被覆に有用である。その熱安定性と同様に基材エラストマーの耐透過性および耐薬品性の両方を高める目的のために、それらはそのようなエラストマーから製造される部品の被覆にも有用である。他の用途は、熱交換器、エキスパンジョンジョイント、バット、タンク、ファン、煙道ダクトおよび他の管路、並びに収納構造体、例えばコンクリート収納構造体用の被覆を含む。上記組成物は、多層部品構造の露出した断面に、例えばホース構造およびダイアフラムの製造方法において塗布されてもよい。接続部および結合部におけるシーリング部材は、硬質材料からしばしば成り、そして本発明のフッ素ゴム組成物は、改良された摩擦性界面、シーリング面に沿って低減された微量の漏れを伴う高められた寸法締りばめを提供する。そのラテックスは、種々の自動車システム用途におけるシール耐久性を高める。
それらは、パワーステアリング系統、燃料系統、エアーコンディショニング系統、並びに、ホースおよびチューブが別の部品に接続されるいかなる結合部の製造においても使用されることもできる。上記組成物のさらなる有用性は、3層燃料ホースのような多層ラバー構造における、製造欠陥(および使用に起因する損傷)の補修においてである。上記組成物は、塗料が塗布される前または後に、形成され、またはエンボス加工され得る薄鋼板の塗布にも有用である。例えば、被覆された鋼の多数の層は組み立てられて、2つの剛性金属部材の間にガスケットを作ることもできる。シーリング効果は、その層の間に本発明のフッ素ゴム組成物を塗布することにより得られる。このプロセスは、組み立てられた部品のボルト力およびひずみを低下させ、一方、低い亀裂、たわみ、および穴ひずみにより良好な燃料節約および低放出を提供する目的のために、エンジンヘッドガスケットおよび排気マニホールドガスケットを製造するために使用され得る。
本発明のフッ素ゴム組成物は、その他、コーティング剤;金属、セラミック等の無機材料を含む基材にディスペンサー成形してなる基材一体型ガスケット、パッキン類;金属、セラミック等の無機材料を含む基材にコーティングしてなる複層品などとしても使用することができる。
つぎに本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例の各数値は以下の方法により測定した。
<架橋特性>
フッ素ゴム組成物について、プレス架橋時にJSR型キュラストメーターII型を用いて表1〜3に記載の温度における架橋曲線を求め、トルクの変化より、最適架橋時間(T90)を求めた。
フッ素ゴム組成物について、プレス架橋時にJSR型キュラストメーターII型を用いて表1〜3に記載の温度における架橋曲線を求め、トルクの変化より、最適架橋時間(T90)を求めた。
<切断時引張応力及び切断時伸び>
実施例及び比較例で得られた厚さ2mmの架橋シートを用いて、引張試験機(テンシロン、オリエンテック社製)を使用して、JIS K6251(1993年)に準じて、500mm/分の条件下、ダンベル5号にて、23℃における切断時引張応力及び切断時伸びを測定した。また(株)島津製作所製AG−Iを使用して、JIS K6251(1993年)に準じて、500mm/分の条件下、ダンベル6号にて、200℃における切断時引張応力及び切断時伸びを測定した。
実施例及び比較例で得られた厚さ2mmの架橋シートを用いて、引張試験機(テンシロン、オリエンテック社製)を使用して、JIS K6251(1993年)に準じて、500mm/分の条件下、ダンベル5号にて、23℃における切断時引張応力及び切断時伸びを測定した。また(株)島津製作所製AG−Iを使用して、JIS K6251(1993年)に準じて、500mm/分の条件下、ダンベル6号にて、200℃における切断時引張応力及び切断時伸びを測定した。
<硬さ>
実施例及び比較例で得られた厚さ2mmの架橋シートを用いて、タイプAデュロメーター(商品名:ASKER、高分子計器社製)を使用して、JIS K6253(1997年)に準拠してピーク値を測定した。
実施例及び比較例で得られた厚さ2mmの架橋シートを用いて、タイプAデュロメーター(商品名:ASKER、高分子計器社製)を使用して、JIS K6253(1997年)に準拠してピーク値を測定した。
<引裂き強さ>
実施例及び比較例で得られた厚さ2mmの架橋シートを用いて、引張試験機(テンシロン、オリエンテック社製)を使用して、JIS K6252(2007年)に準じて、500mm/分の条件下、切込みなしアングル形にて、23℃における引裂き強さを測定した。
実施例及び比較例で得られた厚さ2mmの架橋シートを用いて、引張試験機(テンシロン、オリエンテック社製)を使用して、JIS K6252(2007年)に準じて、500mm/分の条件下、切込みなしアングル形にて、23℃における引裂き強さを測定した。
<圧縮永久ひずみ>
実施例及び比較例で得られたJIS K6262(2006年)に記載の小型試験片を用い、JIS K6262(2006年)に準じて、圧縮率25%、200℃×所定時間における圧縮永久ひずみを測定した。
実施例及び比較例で得られたJIS K6262(2006年)に記載の小型試験片を用い、JIS K6262(2006年)に準じて、圧縮率25%、200℃×所定時間における圧縮永久ひずみを測定した。
表1〜3中の成分は、それぞれ次に示すものである。
フッ素ゴム1:ヨウ素移動重合法で製造されたパーオキサイド架橋可能な3元フッ素ゴム(VdF/HFP/TFE=50/30/20(モル%))。ムーニー粘度は、50(ML1+10、100℃)。
フッ素ゴム2:2元フッ素ゴム(VdF/HFP=78/22(モル%))に、2元フッ素ゴム100質量部に対し1.5質量部のビスフェノールAF、及び0.3部のDBU−Bを混練したポリオール架橋可能なプレコンパウンド。ムーニー粘度は、60(ML1+10、100℃)。
フッ素ゴム3:ヨウ素移動重合法で製造されたパーオキサイド架橋可能な2元フッ素ゴム(VdF/HFP=78/22(モル%))。ムーニー粘度は、69(ML1+10、100℃)。
フッ素ゴム4:架橋部位を与えるヨウ素含有モノマー単位としてICH2CF2CF2OCF=CF2を含む、ヨウ素移動重合法で製造されたパーオキサイド架橋可能な3元フッ素ゴム(VdF/HFP/TFE/(ICH2CF2CF2OCF=CF2)=49.7/29.8/20.0/0.5(モル%))。ムーニー粘度は、75(ML1+10、100℃)。
カーボン1:Lamp 101(B)(商品名)(N2SA=29m2/g、DBP吸油量=117ml/100g、平均一次粒子径=95nm、A値=4.0、オリオンエンジニアドカーボンズ社製のランプブラック)
カーボン2:サーマックス MT(商品名)(N2SA=10m2/g、DBP吸油量=44ml/100g、平均一次粒子径=280nm、A値=4.4、Cancarb社製のN990カーボン)
カーボン3:シーストS(商品名)(N2SA=27m2/g、DBP吸油量=68ml/100g、平均一次粒子径=66nm、A値=2.5、東海カーボン(株)製のN770 SRFカーボン)
カーボン4:シースト6(商品名)(N2SA=119m2/g、DBP吸油量=114ml/100g、平均一次粒子径=22nm、A値=1.0、東海カーボン(株)製のN220 ISAFカーボン)
架橋助剤1:タイク(商品名)(日本化成(株)製 トリアリルイソシアヌレート)
架橋助剤2:タイク M60(商品名)(日本化成(株)製 トリアリルイソシアヌレートを60質量%含有している粉体。)
有機過酸化物1:パーヘキサ25B(商品名)(日油(株)製 2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン)
有機過酸化物2:パーヘキサ25B−40(商品名)(日油(株)製 2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンを40質量%含有している粉体。)
有機過酸化物3:パーヘキシン25B−40(商品名)(日油(株)製 2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3を40質量%含有している粉体。)
水酸化カルシウム:カルディック2000(商品名)(近江化学工業(株)製)
酸化マグネシウム:キョーワマグ150(商品名)(協和化学工業(株)製)
ステアリン酸:関東化学(株)製
フッ素ゴム1:ヨウ素移動重合法で製造されたパーオキサイド架橋可能な3元フッ素ゴム(VdF/HFP/TFE=50/30/20(モル%))。ムーニー粘度は、50(ML1+10、100℃)。
フッ素ゴム2:2元フッ素ゴム(VdF/HFP=78/22(モル%))に、2元フッ素ゴム100質量部に対し1.5質量部のビスフェノールAF、及び0.3部のDBU−Bを混練したポリオール架橋可能なプレコンパウンド。ムーニー粘度は、60(ML1+10、100℃)。
フッ素ゴム3:ヨウ素移動重合法で製造されたパーオキサイド架橋可能な2元フッ素ゴム(VdF/HFP=78/22(モル%))。ムーニー粘度は、69(ML1+10、100℃)。
フッ素ゴム4:架橋部位を与えるヨウ素含有モノマー単位としてICH2CF2CF2OCF=CF2を含む、ヨウ素移動重合法で製造されたパーオキサイド架橋可能な3元フッ素ゴム(VdF/HFP/TFE/(ICH2CF2CF2OCF=CF2)=49.7/29.8/20.0/0.5(モル%))。ムーニー粘度は、75(ML1+10、100℃)。
カーボン1:Lamp 101(B)(商品名)(N2SA=29m2/g、DBP吸油量=117ml/100g、平均一次粒子径=95nm、A値=4.0、オリオンエンジニアドカーボンズ社製のランプブラック)
カーボン2:サーマックス MT(商品名)(N2SA=10m2/g、DBP吸油量=44ml/100g、平均一次粒子径=280nm、A値=4.4、Cancarb社製のN990カーボン)
カーボン3:シーストS(商品名)(N2SA=27m2/g、DBP吸油量=68ml/100g、平均一次粒子径=66nm、A値=2.5、東海カーボン(株)製のN770 SRFカーボン)
カーボン4:シースト6(商品名)(N2SA=119m2/g、DBP吸油量=114ml/100g、平均一次粒子径=22nm、A値=1.0、東海カーボン(株)製のN220 ISAFカーボン)
架橋助剤1:タイク(商品名)(日本化成(株)製 トリアリルイソシアヌレート)
架橋助剤2:タイク M60(商品名)(日本化成(株)製 トリアリルイソシアヌレートを60質量%含有している粉体。)
有機過酸化物1:パーヘキサ25B(商品名)(日油(株)製 2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン)
有機過酸化物2:パーヘキサ25B−40(商品名)(日油(株)製 2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンを40質量%含有している粉体。)
有機過酸化物3:パーヘキシン25B−40(商品名)(日油(株)製 2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3を40質量%含有している粉体。)
水酸化カルシウム:カルディック2000(商品名)(近江化学工業(株)製)
酸化マグネシウム:キョーワマグ150(商品名)(協和化学工業(株)製)
ステアリン酸:関東化学(株)製
実施例1〜5及び比較例1〜9
表1及び2の処方に従ってそれぞれの成分を配合し、オープンロール上で混練りしてゴム組成物を調製した。得られたゴム組成物の架橋特性を表1及び2に示す。
表1及び2の処方に従ってそれぞれの成分を配合し、オープンロール上で混練りしてゴム組成物を調製した。得られたゴム組成物の架橋特性を表1及び2に示す。
次に調製したゴム組成物を表1及び表2の処方に従って、一次架橋(プレス架橋)及び二次架橋(オーブン架橋)を施し、厚さ2mmの架橋シートの被験サンプル及びJIS K6262(2006年)に記載の小型試験片を作製した。得られた架橋シートの常態物性評価(硬さ、切断時引張応力、切断時伸び及び引裂き強さ)の結果を表1及び表2に示す。実施例1、2及び比較例1〜6については、得られた小型試験片を用いた圧縮率25%、200℃×72時間における圧縮永久ひずみの結果を表1に示す。実施例3〜5及び比較例7〜9については、得られた架橋シートの200℃での物性評価(切断時引張応力)及び得られた小型試験片を用いた圧縮率25%、200℃×22時間または72時間における圧縮永久ひずみの結果を表2に示す。
実施例6及び比較例10〜13
混練機((株)モリヤマ製のMixLabo0.5L、ローター直径:6.6cm、チップクリアランス:0.05cm)を用いて、フロントローター回転数:60rpm、バックローター回転数:50rpmの混練条件で、表3の処方に従ってそれぞれフッ素ゴム3、カーボン1、2、4、およびステアリン酸を混練し、フッ素ゴムプレコンパウンドを調製した。なお、排出された混練物の最高温度は160〜170℃であった。
混練機((株)モリヤマ製のMixLabo0.5L、ローター直径:6.6cm、チップクリアランス:0.05cm)を用いて、フロントローター回転数:60rpm、バックローター回転数:50rpmの混練条件で、表3の処方に従ってそれぞれフッ素ゴム3、カーボン1、2、4、およびステアリン酸を混練し、フッ素ゴムプレコンパウンドを調製した。なお、排出された混練物の最高温度は160〜170℃であった。
得られたフッ素ゴムプレコンパウンドに、8インチオープンロール(関西ロール(株)製)を用いて、フロントロール回転数21rpm、バックロール回転数19rpm、ロール間隙0.1cmの混練条件で、表3の処方に従って架橋助剤2および有機過酸化物2を15分間かけて混練し、ゴム組成物を調製した。なお、排出された混練物の最高温度は50〜60℃であった。得られたゴム組成物の架橋特性を表3に示す。
次に調製したゴム組成物を表3の処方に従って、一次架橋(プレス架橋)及び二次架橋(オーブン架橋)を施し、厚さ2mmの架橋シートの被験サンプル及びJIS K6262(2006年)に記載の小型試験片を作製した。得られた架橋シートの常態物性評価の結果(硬さ、切断時引張応力、切断時伸び及び引裂き強さ)、および得られた小型試験片を用いた圧縮率25%、200℃×72時間における圧縮永久ひずみの結果を表3に示す。
Claims (3)
- フッ素ゴム、ランプブラック、及び、架橋剤を含み、
ランプブラックの含有量はフッ素ゴム100質量部に対して5〜70質量部であり、
架橋剤の配合量はフッ素ゴム100質量部に対して0.3〜10質量部である
ことを特徴とするフッ素ゴム組成物。 - フッ素ゴムは、ビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン/プロピレン系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン/プロピレン/ビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン/ビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、及び、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン系フッ素ゴムからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1記載のフッ素ゴム組成物。
- 請求項1又は2記載のフッ素ゴム組成物から得られるフッ素ゴム成形品。
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