JP3968565B2 - 印刷制御装置、印刷制御方法、印刷制御プログラム、印刷制御プログラムを記録した媒体、色変換装置、色変換方法、色変換テーブルの作成方法および色変換テーブル - Google Patents

印刷制御装置、印刷制御方法、印刷制御プログラム、印刷制御プログラムを記録した媒体、色変換装置、色変換方法、色変換テーブルの作成方法および色変換テーブル Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷制御装置、印刷制御方法、印刷制御プログラム、印刷制御プログラムを記録した媒体、色変換装置、色変換方法、色変換テーブルの作成方法および色変換テーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
CRT等で使用されるRGB(レッド,グリーン,ブルー)によって画素の色を表現したsRGB画像データに基づいて印刷を実行する際には、通常、印刷制御装置によって上記sRGB画像データをCMY画像データに変換して印刷を行っている。ここで、CMY画像データは印刷装置で使用するインク量に対応したCMY(シアン,マゼンタ,イエロー)等によって画素の色を表現したデータである。この色変換では、複数の代表点についてsRGB画像データとCMY画像データとを対応づけた色変換テーブル等を参照し、補間演算を実行するなどしている。
【0003】
この色変換テーブルは、CMY画像データによって印刷した印刷結果を特定の光源下で測色し、測色結果とsRGB画像データとを均等色空間中で対応づけるなどして作成される。従って、ある色変換テーブルを使用して印刷を行った場合に、色変換テーブルの作成時に使用された上記特定の光源あるいは特定の光源と分光分布が類似した光源以外を使用して色を観察すると、変換元の色と異なった色として観察されてしまう場合がある。そこで、光源を変更した場合であっても変換元の色を再現するため、従来はCMY画像データによって印刷した印刷結果を複数の光源下で測色しそれぞれの光源に対応した複数の色変換テーブルを作成したり、色変換を実行する際に上記特定の光源下での測色によって作成した色変換テーブルを他の光源での色の見え方に合わせて補正するなどしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の印刷制御装置においては、次のような課題があった。
すなわち、前者のようにして複数の色変換テーブルを作成すると、これら複数の色変換テーブルを予め保持しておくための記憶容量が増大してしまう。また、後者のようにして色変換テーブルを補正する構成では、色変換を実行するたびに光源に応じた補正を行う必要があり、色変換処理速度が低下してしまう。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、必要とされる記憶容量が少なく、また、処理速度を低下させることなく光源の差異による色の見え方の差異を低減することが可能な印刷制御装置、印刷制御方法、印刷制御プログラム、印刷制御プログラムを記録した媒体、色変換装置、色変換方法、色変換テーブルの作成方法および色変換テーブルの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を達成するため請求項1にかかる発明では、印刷を実行するにあたり印刷制御装置によって色変換を行っており、第1画像データで表現される色が、印刷結果を複数の光源下で測色して得られた色彩値の重心に近くなるように色変換を行う。複数の光源下で測色して得られた色彩値の重心は、特定の光源下で測色して得られた色彩値のみに近いと言うこともなければ特定の光源下で測色して得られた色彩値から極端に遠いと言うこともない。従って、いずれの光源下で観察した場合であっても観察色は変換元の色と略同色であるとともに、各光源下で色の見え方に差が生じにくい。
【0006】
このようにすれば、第1画像データで表現された特定色について印刷するに当たり、当該特定色は第2画像データに変換され、同第2画像データによって印刷した印刷結果を複数の光源下で測色すると、所定色空間の中で当該測色した座標の重心と上記特定色が近くなる。ここで、当該特定色の座標は印刷結果を特定の光源下で測色した場合の座標より上記重心に近くなる。当該重心は印刷結果を複数の光源下で測色して得られるので、特定色の座標は印刷結果を各光源下で個別に測色して得られる複数の座標のいずれに対しても平均的に近くなる。
【0007】
特定色の座標が、印刷結果を特定の光源下で測色して得られる座標のいずれかに近く、他の光源で測色して得られる座標から遠い場合、当該他の光源で測色した色と特定色とが異なる色として見える場合がある。この場合、印刷結果を特定の光源で観察したときには特定色と印刷結果とが略同色に見えるが、印刷結果を他の光源で観察したときには特定色と異なる色に見えることになる。しかし、本発明のように特定色と上記重心とが近い場合には、印刷結果をいずれの光源下で観察しても特定色に近いのでいずれの光源下で観察してもその色が特定色と略同色であるとともに光源の差異によって色の見え方に差異が生じない。
【0008】
本発明では、印刷結果を複数の光源下で測色して得られる座標が上記特定色の座標に近くなるように色変換を行うので、色変換テーブルを使用して色変換を行う場合には、当該色変換を実現する一つの色変換テーブルで複数光源に対応した色変換を実施可能であり、色変換テーブルのための記憶容量を増大させることはない。さらに、光源の差異に応じて色変換テーブルを補正する必要がないので、高速に色変換処理を行うことができる。
【0009】
むろん、特定色が上記重心に近づくように色変換させるとともに、他の色について特定光源下で測色して得られる座標以外の点に変換されるようにしても良い。例えば、特定色について本発明を適用した結果、その近辺の色を変換することによってトーンジャンプを生じさせないようにするために、特定色の近辺の色について特定光源下で測色して得られる座標以外の点に変換されるように構成することができる。また、上記特定色は1色に限られず、複数の色であっても良い。さらに、上記重心の座標は、印刷結果を特定光源下で測色した座標よりも上記特定色の座標に近ければ良く、近いか否かの判定は上記所定色空間中の距離で判定しても良いし、上記所定色空間中で色相角を考え、上記重心の座標と特定色の座標との間の色相角が、特定光源下で測色した座標と特定色の座標との間の色相角より小さいか否かで判定しても良い。
【0010】
また、本発明においては色変換を経て印刷をした結果、変換元の特定色と印刷結果とが略同色であるとともに光源の差異によって色の見え方に差異が生じないように構成することができればよく、このためには上記特定色と上記重心とが一致していることが好ましい。そこで、請求項2に記載の構成を採用することもできる。すなわち、特定色の座標と上記重心の座標とをなるべく近づけた場合には両者が同値となり、両者が同値となっている場合には変換元の特定色と印刷結果とが略同色であるとともに光源の差異によって色の見え方に差異が生じなくなる。ここで、略同値としているのは、座標値に対して数学的な厳密性を要求する意味が少ないからである。すなわち、本発明は色の見え方に対する対策であることから、所定色空間中で座標が同値であっても僅かにずれていても人間には色の差異として観察されないことがある。従って、色の見え方に差異を生じない範囲を略同値と言うことができる。
【0011】
また、印刷装置による出力色は、その色によって、すなわち、色空間中の座標位置によっても光源による影響に差が生じるので、本発明にかかる色変換が適用される特定色は、必ずしも第1,第2の画像機器の全色域についての色でなくても良い。光源差が色の見え方に大きな影響を与える少なくとも1色以上の特定色について本発明を適用すると、多くの画像についての印刷結果にて光源差によって見え方に差異が生じないようにすることができる。
【0012】
さらに、請求項3に記載の構成を採用することもできる。すなわち、CIE(国際照明委員会)では測色用の標準の光としてD系とA系とF系を規定しており、D系は太陽光、A系は白熱電球の光、F系は蛍光灯の光にそれぞれ代表される光である。人間が画像の印刷結果を観察する際の光源は、多くの場合これらD系とA系とF系であり、上記特定色がこれらの光源下で印刷結果を測色した座標の重心に近づくように色変換をすることにより、常用されるほとんどの光源下で色の見え方に差異を生じさせないようにすることができる。
【0013】
ここで、上記CIE標準の光としてD50やD65等のように番号を付して具体的な光源の種類が指定される場合にはそのいずれをも採用することができる。光源による色の見え方の差異を低減するためには上記光源として少なくとも2つの光源を採用すればよいが、むろん3つの光源を採用しても良い。また、測色器を使用して測色することを考えると、分光分布が規定されたCIE標準の光を光源とすることが好ましいが、むろん、分光分布がCIE標準と厳密に等しいことが必須ではなく、CIE標準の光の代用光で印刷結果を実際に照射して測色する構成としても良い。また、印刷結果を各光源で実際に照射してその反射光を測色器で測色する構成の他、印刷結果の分光分布を取得し、CIE標準の光として規定されている各光源の分光分布と人間の目の特性を反映した等色関数とを乗じた積分値を算出しても印刷結果を実質的に測色したと言える。
【0014】
さらに、請求項4に記載の構成を採用することもできる。すなわち、上記特定色が各種蛍光灯の下で印刷結果を測色した座標の重心に近づくように色変換をすることにより、常用される各種蛍光灯の下で色の見え方に差異を生じさせないようにすることができる。ここで、CIE標準の光で、F1〜F6が上記普通型蛍光灯,F7〜F9が上記高演色形蛍光灯,F10〜F12が上記3波長型蛍光灯に該当する。
【0015】
さらに、請求項5に記載の構成を採用することもできる。すなわち、均等色空間内においては空間内の距離差が色の差すなわち色差に相当することから空間中の幾何学的位置の相関が色の差異に直接結びついており、色空間中の幾何学的な関係から上記重心を容易に算出することができる。均等色空間の具体例としてはLuv空間やLab空間等が挙げられる(通常これらのアルファベットには*を付して表示するが、本明細書では簡単のため省略する。以下同じ。)。
【0016】
上記第1の画像機器の色域が、均等色空間中の全域に渡って定義されることは少ない。例えば、第1の画像機器がディスプレイである場合、ディスプレイでの黒点がLab空間中の最低明度(L=0)に該当せず、ディスプレイでの白点がLab空間中の最高明度(L=100)に該当しないことが多い。この場合、ディスプレイの色域を規格化、すなわち、ディスプレイの黒点をLab空間中の最低明度に対応させ、ディスプレイの白点をLab空間中の最高明度に対応させるように色域を規格化することがある。
【0017】
本発明においてもむろんこの構成を採用することができ、第1画像データについて均等色空間中の座標を考える場合に第1の画像機器の色域を規格化して考えることができる。また、このようにコンピュータにてデジタルデータを扱う際の標準的な表色系としてsRGBが規定されている。従って、上記第1画像データをsRGBデータとすると、当該sRGBを採用する多くの機器を上記第1の画像機器として本発明を適用することができる。また、sRGBでは各要素色の階調値が決定したときに、予め規定された式で当該階調値が該当する均等色空間中の座標を得ることができて好適である。
【0018】
さらに、上記第1の画像機器の色域と印刷装置の色域が完全に一致することはないので、通常、色変換をする際には第1の画像機器で表現可能な色であって印刷装置で表現できない色およびその周辺の色を第1の画像機器の色域内に圧縮する、いわゆるガマットマッピングが行われる。本発明においてもむろんこの構成を採用することができ、ガマットマッピングを行った状態で上記特定色が上記重心に近づくように色変換させることができる。
【0019】
さらに、請求項6に記載の構成を採用することもできる。すなわち、人間の目によって異なる色として認識される限界の色差は1〜3程度であると言われており、上記特定色と重心の色が均等色空間内でこの色差の範囲内になるようにする。この結果、いずれの光源下で印刷物を観察してもその色が特定色と略同色であるとともに光源の差異によって色の見え方に差異が生じなくなる。
【0020】
本発明では同じ印刷結果を複数の光源下で測色して得られた色空間中の座標の重心を考えており、この重心は3次元空間中で考えればよいが、人間の目がその色相変化および彩度変化に敏感なグレーに対して適用して好適な構成として請求項7に記載の構成を採用することもできる。
【0021】
すなわち、定明度平面上で特定色と重心とが近くになるように構成することにより、明度は特に考慮しないで色相および彩度に関して両者が近くになるようにすることができる。略無彩色のグレー(多少の色味があっても良く、完全な無彩色に限定されることはない)について、人間の目は色相の変化および彩度の変化に敏感であって、明度の変化に鈍感である。従って、上記特定色と上記重心に関し、両者の色相と彩度が近ければ人間の目には略同色のグレーとして認識される。
【0022】
さらに、請求項8に記載の構成を採用することもできる。すなわち、色変換手段では、本発明にかかる色変換を実行するように予め作成されたデータを備えた色変換テーブルを参照して色変換を実行しており、上述の各種技術思想を加味した色変換実行するにあたり、色変換テーブルを一旦作成してしまえば、その後は従来の色変換と同様に補間演算によって色変換を実施することができる。従って、印刷装置にて実際に印刷を行うための処理時間は従来の色変換と同様であって、高速に色変換可能であるにもかかわらず、各種光源に対応するために光源数分の色変換テーブルを備える必要が無く、色変換テーブルを保持するために多大な記憶容量を必要としない。
【0023】
さらに、本発明にかかる色変換を実行させるような色変換テーブルを作成するための具体例として請求項9に記載の構成を採用することもできる。すなわち、特定光源下で印刷結果を測色した結果に基づいて従来と同様な元テーブルを作成し、当該元テーブルを補正して色変換テーブルを作成する。この色変換テーブルを予め作成しておくことにより、色変換手段で色変換するたびに補正を実施することなく補間演算をするのみで色変換を実行することができる。元テーブルの補正においては、第1画像データを変更している。すなわち、元テーブルは第2画像データの印刷結果を特定光源下で測色して得られた座標と第1画像データの座標とが略同値になるように対応づけているので、印刷結果を他の光源下で測色して得られた座標と第1画像データの座標とは異なっている。
【0024】
そこで、第1画像データを補正し、印刷結果を複数の光源下で測色して得られた座標の重心に近づけつつ色変換テーブルを作成する。色変換テーブルの作成後、当該重心の座標(特定色)を第1画像データとして、色変換を行うと元テーブル内のデータと同値の第2画像データが得られる。しかし、第1画像データは補正されているので、この第2画像データにて印刷を実行すれば、その印刷結果を複数の光源下で測色したときにいずれの測色座標も上記特定色の座標に近くなる。従って、いずれの光源下においても変換前の特定色と印刷結果とが略同色に見える。色変換テーブルは所定数の代表色について第1画像データと第2画像データとを対応づけているので、上記補正は全代表色に対して行っても良いし、特定数の色に対して行っても良い。前者の場合は全代表色が上記特定色に該当するし、後者の場合は補正された特定数の色が上記特定色に該当する。
【0025】
さらに、本発明にかかる色変換を実行させるような色変換テーブルを作成するための具体例として請求項10に記載の構成を採用することもできる。ここでも特定光源下で印刷結果を測色した結果に基づいて従来と同様な元テーブルを作成し、当該元テーブルを補正して色変換テーブルを作成する。かかる構成により、色変換手段で色変換するたびに補正を実施することなく補間演算をするのみで色変換を実行することができる。また、ここでは第2画像データを変更している。すなわち、印刷結果を複数の光源下で測色して得られた座標が平均的に第1画像データの座標に近くなるように第2画像データを変更して色変換テーブルを作成する。色変換テーブルを参照した色変換を行いつつ印刷を実行すれば、その印刷結果を複数の光源下で測色したときにいずれの測色座標も上記特定色に近くなる。従って、いずれの光源下においても変換前の特定色と印刷結果とが略同色に見える。
【0026】
第2画像データを変更して上述のように印刷結果を複数の光源下で測色した座標の重心が、上記元テーブルにて変更前の第2画像データに対応づけられていた第1画像データが示す特定色の所定色空間中の座標に近づくようにするためには、種々の構成が採用可能である。例えば、特定色について元テーブルによって色変換を行い、得られた印刷結果を複数の光源で測色するとともにその測色結果の重心を算出する。この重心の座標と上記特定色の座標との位置関係を算出し、特定色の座標と新たな座標とが同様の位置関係になるように新たな座標を算出し、当該新たな座標の色を元テーブルを使用して補間演算することによって第2画像データを得る。
【0027】
この結果、得られた第2画像データによって印刷を行って複数の光源下で測色して重心を算出すると、当該重心と上記特定色の座標とがほぼ一致するように構成することができる。むろん、色変換テーブルは所定数の代表色について第1画像データと第2画像データとを対応づけているので、上記補正は全代表色に対して行っても良いし、特定数の色に対して行っても良い。前者の場合は全代表色が上記特定色に該当するし、後者の場合は補正された特定数の色が上記特定色に該当する。
【0028】
さらに、請求項11に記載の構成を採用することもできる。すなわち、元テーブルの第1画像データの各要素色を軸変数とした色空間で頂点に該当する各色は有彩色であるとともに、第1の画像機器の色域内で特定の色相方向に彩度が極大となる色と白および黒を含む。これらの色について第1の補正を行って光源の差異に基づく色の見え方の差異を低減し、他の色についてはこの補正に合わせて第2の補正を行うことにより、第1および第2の画像機器の色域全体で色の見え方の差異を低減することができる。また、人間の目は略無彩色における色相変化と彩度変化に敏感である。第1画像データにて無彩色が指定されていても、印刷装置では複数のインクの組み合わせによって無彩色を表現する関係上、彩度や色相を有する略無彩色になってしまうのが通常である。
【0029】
このような略無彩色に対して人間の目はその彩度・色相変化に敏感なため、複数の光源下で観察した場合には色が異なって見えやすい。そこで、本発明のように無彩色を示す色を変換した際に最も彩度が大きな色として印刷される色について第1の補正を行って光源の差異に基づく色の見え方の差異を低減し、他の色をこの補正に合わせて第2の補正を行うことにより、人間の目がその変化に敏感な略無彩色で色の見え方の差異を低減することができる。さらに、通常は彩度が大きくなるほど光源の差異に基づく色の見え方の差異が大きくなる。従って、上述の色について第1の補正を行うことによって色の見え方の差異を低減することにより、光源の差異が色の見え方に大きな影響を与える色について確実にその問題を解消することができる。
【0030】
トーンジャンプを防止するためには上記第1の補正に加えて第2の補正を実施するのが好ましい。すなわち、第2の補正を実施した後に第1の補正を実施した特定色と上記色空間で頂点に該当する特定の色との間の色を示す第2画像データを印刷し、これら印刷結果を特定の光源下で測色したときにその色の所定色空間中の座標が略直線上に並ぶ。従って、これらの色を特定の光源下で観察したときにはその色の変化が非常に滑らかになり、トーンジャンプが発生しない。
【0031】
ここで、印刷結果の測色座標が略直線上に並ぶようにする際の上記特定の光源としては、種々の光源を採用可能である。例えば、上記複数の光源にて印刷結果を測色したときに最大の彩度が得られる光源を上記特定の光源としたり、標準光源とされるCIE標準のD50光源やD65光源を上記特定の光源としたり、本発明にかかる印刷制御装置を使用する場面を想定し各場面で最も使用頻度が高い種類の光源(例えば蛍光灯)を上記特定の光源とする構成等が採用可能である。
【0032】
さらに、請求項12に記載の構成を採用することもできる。すなわち、人間の目が色相変化と彩度変化に敏感な略無彩色について光源の差異による色の見え方の差異を低減することができる。さらに、請求項13,請求項14によれば、印刷装置で色再現可能な範囲に含まれる色を示す入力RGB値で印刷を行い、D50光源とA光源とF光源の下で観察したときには、いずれの観察色も入力RGB値が示す色に近いので光源の差異による色の見え方の差異を低減することができる。本発明では各光源下での観察色の平均が入力色に近ければよいので、請求項13に示すようにRGB値で色を表現したときに両者が近くても良いし、請求項14に示すようにLab値で色を表現したときに両者が近くても良い。むろん、Luv値で色を表現したときに両者が近くなるようにしても良い。
【0033】
ここで、相対Lab値は、印刷装置で色再現可能な範囲を所定の色空間中で規格化した結果である。sRGBでは白点が(L,a,b)=(100,0,0)、黒点が(L,a,b)=(0,0,0)であると規定されているが、実際にこの白点と黒点とを色再現可能な印刷装置を構成するのは困難であるため、色再現可能な範囲で最も明るい点を白点、最も暗い点を黒点として規格化した相対色空間で議論されることが一般的である。すなわち、印刷装置においては入力されるデータがsRGBデータであるとしても出力される色は相対Lab値に対応づけられることがあり、請求項13,請求項14ではこの相対Lab値について本発明を適用している。
【0034】
上述の規格化としては、例えば次の構成を採用可能である。色の測色あるいは分光分布を考慮した演算によれば、三刺激値XYZを容易に取得することができる。そこで、白色点の三刺激値をXw,Yw,Zw、黒色点の三刺激値をXb,Yb,Zb、光源の三刺激値をX0,Y0,Z0、印刷物の測色結果をXn,Yn,Znとしたとき、次式(1)によって規格化がなされる。
【0035】
すなわち、Xr,Yr,Zrは規格化したときの三刺激値である。
【数1】
Figure 0003968565
【0036】
そして、次式(2)に上記三刺激値はXr,Yr,Zrを代入すれば、上述の相対Lab値が得られる。
【数2】
Figure 0003968565
すなわち、上記式によればXYZ色空間中で規格化して相対Lab値を取得したことになる。むろん、Lab色空間中で規格化しても良い。
【0037】
上述のように特定の色を変換/印刷した結果を複数の光源下で測色した重心と変換元の特定色とが近くなるように色変換を行う手法は必ずしも実体のある装置に限られるものではなく、請求項15に記載した発明のように方法の発明としても有効である。また、上述の印刷制御装置は単独で存在する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としては、各種の態様を含むものである。また、ソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。
【0038】
発明の思想の具現化例として印刷制御装置のソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウェアを記録した記録媒体上においても当然に存在し、利用される。その一例として、請求項16に記載した発明では印刷制御プログラムとして発明を特定し、請求項17に記載した発明では印刷制御プログラムを記録した媒体として発明を特定している。むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
【0039】
また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。上記媒体とは異なるが、供給方法として通信回線を利用して行なう場合であれば通信回線が伝送媒体となって本発明が利用されることになる。さらに、これらの印刷制御方法、印刷制御プログラムおよび印刷制御プログラムを記録した媒体において上記請求項2〜請求項14に対応した構成にすることも可能である。
【0040】
また、印刷制御装置以外にも色変換を実行する色変換装置や方法として発明を特定することも可能であり、請求項18,請求項19ではこれらに対応した構成としてある。さらに、色変換を実行する際に参照される色変換テーブルに対して本発明にかかる技術思想を反映させることが可能であり、請求項20はそのような色変換テーブルの作成方法として発明を特定し、請求項21では色変換テーブル自体を発明として特定している。むろん、これらの色変換装置,色変換方法,色変換テーブルの作成方法,色変換テーブルにおいて上記請求項2〜請求項14に対応した構成にすることも可能である。
【0041】
【発明の実施の形態】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)本発明の構成:
(2)LUTの構成:
(3)印刷処理:
(4)画像の印刷:
(5)光源依存性解消:
(6)他の実施形態:
【0042】
(1)本発明の構成:
図1は本発明にかかる印刷制御装置を構成するシステムの概略ハードウェア構成を示しており、図2はコンピュータにて実現される印刷制御装置の主な制御系の概略構成図を示している。即ち、本実施形態においてはプリンタを制御するコンピュータによって印刷制御装置を構成する。むろん、プリンタがスタンドアロンで印刷を実行可能な構成においてはプリンタ内部で色変換処理を担う部分が印刷制御装置を構成する。
【0043】
コンピュータ10は演算処理の中枢をなすCPU11を備えており、このCPU11はシステムバス12を介してBIOSなどの記載されたROM13やRAM14にアクセス可能となっている。また、システムバス12には外部記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)15とフレキシブルディスクドライブ16とCD−ROMドライブ17とが接続されており、HDD15に記憶されたOS20やアプリケーションプログラム(APL)25等がRAM14に転送され、CPU11はROM13とRAM14に適宜アクセスしてソフトウェアを実行する。すなわち、RAM14を一時的なワークエリアとして種々のプログラムを実行する。
【0044】
コンピュータ10にはシリアル通信用I/O19aを介してキーボード31やマウス32等の操作用入力機器が接続されており、図示しないビデオボードを介して表示用のディスプレイ18も接続されている。さらに、プリンタ40とはUSB用I/O19bを介して接続が可能である。尚、本コンピュータ10の構成は簡略化して説明しているが、パーソナルコンピュータとして一般的な構成を有するものを採用することができる。むろん、本発明が適用されるコンピュータはパーソナルコンピュータに限定されるものではない。この実施形態はいわゆるデスクトップ型コンピュータであるが、ノート型であるとか、モバイル対応のものであっても良い。また、コンピュータ10とプリンタ40の接続インタフェースも上述のものに限る必要はなくSCSIやパラレルインタフェースによる接続など種々の態様を採用可能であるし、今後開発されるいかなる接続態様であっても同様である。
【0045】
この例では各プログラムの類はHDD15に記憶されているが、記録媒体はこれに限定されるものではない。例えば、フレキシブルディスク16aであるとか、CD−ROM17aであってもよい。これらの記録媒体に記録されたプログラムはフレキシブルディスクドライブ16やCD−ROMドライブ17を介してコンピュータ10にて読み込まれ、HDD15にインストールされる。そして、HDD15を介してRAM14上に読み込まれてコンピュータを制御することになる。また、記録媒体はこれに限らず、光磁気ディスクなどであってもよい。また、半導体デバイスとしてフラッシュカードなどの不揮発性メモリなどを利用することも可能であるし、モデムや通信回線を介して外部のファイルサーバにアクセスしてダウンロードする場合には通信回線が伝送媒体となって本発明が利用される。
【0046】
プリンタ40はコンピュータ10にインストールされたプリンタドライバに制御されて印刷を実行する。図2に示すように本実施形態にかかるコンピュータ10では、プリンタドライバ(PRTDRV)21と入力機器ドライバ(DRV)22とディスプレイドライバ(DRV)23とがOS20に組み込まれている。ディスプレイDRV23はディスプレイ18における画像データ等の表示を制御するドライバであり、入力機器DRV22はシリアル通信用I/O19aを介して入力される上記キーボード31やマウス32からのコード信号を受信して所定の入力操作を受け付けるドライバである。
【0047】
APL25は、カラー画像のレタッチ等を実行可能なアプリケーションプログラムであり、利用者は当該APL25の実行下において上記操作用入力機器を操作して当該カラー画像をプリンタ40にて印刷させることができる。すなわち、APL25は利用者の指示によりHDD15に記録された画像データ15aをRAM14に読み出して、ディスプレイDRV23を介して当該画像データ15aに基づく画像をディスプレイ18上に表示させる。利用者が上記入力機器を操作するとその操作内容が入力機器DRV22を介して取得されて内容が解釈されるようになっており、APL25はその操作内容に応じて印刷指示やレタッチなど種々の処理を行う。
【0048】
APL25にて印刷指示がなされると上記PRTDRV21が駆動され、PRTDRV21はディスプレイDRV23にデータを送出して印刷に必要な情報を入力させるための図示しないUIを表示する。利用者は当該図示しないUIにて印刷部数やページ数等種々のパラメータを設定可能であり、PRTDRV21が入力機器DRV22を介してこれらのパラメータを受け付ける。PRTDRV21がこれらのパラメータを受け付けると、後述するLUT(ルックアップテーブル)15bを参照してsRGBにて色を指定した上記画像データ15aをCMYKの各色データに色変換しつつ印刷データを作成し、上記プリンタ40に印刷データを送出することによって印刷を実行する。
【0049】
(2)LUTの構成:
図3はLUT15bの一例およびその作成過程の概略を示している。LUT15bではsRGBデータとCMYKデータのそれぞれが0〜255の値を有し、各色256階調(8ビット)であるとともに各色で表現された複数の代表色が対応づけられている。色変換時にはこれらのsRGBデータとCMYKデータとを参照し、補間演算により任意のsRGBデータをCMYKデータに変換する。本実施形態においてLUT15bは、CIE標準のD50光源下での測色に基づいて作成されたLUT150を補正して作成される。このLUT150は従来のLUTと同様であり、LUT150においてもsRGBデータとCMYKデータのそれぞれが0〜255の値を有し、各色256階調(8ビット)である。
【0050】
LUT150ではRGBの各要素色について階調値域を16分割して代表色を形成しており、RGB各色について階調値「0,16,32,、、、255」の総ての組み合わせが代表色として規定されている。従って、LUT15bについては17個の代表色が存在する。図3におけるR0〜R2,G0〜G2,B0〜B2も上記階調値「0,16,32,、、、255」のいずれかの値を有している。
【0051】
PRTDRV21においてLUT150を参照し、これらのsRGBデータと対応づけられたCMYKデータにて印刷を行った場合、その印刷結果をD50光源下で観察したときに、上記sRGBデータで表現される色と略同色になるように構成してある。但し、sRGBデータと略同色と言っても全く同色、すなわち、Lab色空間中で全く同一の座標にすることは通常困難である。また、D50光源と異なるCIE標準のA光源やF光源等で印刷結果を観察した場合にも、元のsRGBデータで表現される色と全く同色にはならず、各光源で観察した色が相互に異なった色に見えることがある。
【0052】
そこで、本発明では光源依存性解消のため、LUT150を補正してLUT15bを作成し、予め上記HDD15に保存しておく。図3においては、sRGBデータを補正した場合の例を示している。また、この補正では後述するように各sRGBデータが示す色のLab色空間中の座標と、変換後のCMYKデータでの印刷結果をD50,A,F光源下で測色して得られるLab色空間中の各座標の重心とが略同値になるようにしている。例えば、LUT150の(R0,G0,B0)を補正し、LUT15bでは(R4,G4,B4)としている。このsRGBデータに対応する(C0,M0,Y0,K0)をD50,A,F光源で測色しLab色空間中の重心を算出すると、当該重心と(R4,G4,B4)で示される色のLab色空間中の座標がほぼ一致する。
【0053】
従って、LUT15bを利用して色変換を実施し、プリンタ40にて印刷を行うと、その印刷結果をD50,A,Fのいずれの光源で観察しても元の色と略同色に見える。むろん、LUTとしては、プリンタ40にて使用可能なメディアやインクセット毎に異なるテーブルを作成し、適宜選択可能に構成することもできる。尚、本実施形態において上記画像データ15aはRGBの各要素色を階調表現したドットマトリクス状のデータであり、sRGB規格に準拠したデータである。また、sRGB規格に準拠したデータは、公知の式によってLab色空間中の座標値に変換することができる。
【0054】
(3)印刷処理:
本実施形態において、上記PRTDRV21は上記LUT15bを使用して色変換を行いつつ、プリンタ40に印刷を実行させる。すなわち、PRTDRV21は印刷を実行するために図2に示す画像データ取得モジュール21aと色変換モジュール21bとハーフトーン処理モジュール21cと印刷データ生成モジュール21dとを備えている。利用者が上記APL25にて印刷実行を指示すると、図4に示すフローに従って印刷処理を実行する。印刷処理が開始されるとステップS100において上記画像データ取得モジュール21aは上記RAM14に格納された画像データ15aを取得する。
【0055】
すると、ステップS110にて画像データ取得モジュール21aは上記色変換モジュール21bを起動する。色変換モジュール21bは、RGB階調値をCMYK階調値に変換するモジュールであり、同ステップS110にて上記画像データ15aの各ドットデータをCMYKのドットデータに変換する。色変換モジュール21bが色変換を行ってCMYKの階調データを生成すると、ステップS120にて上記ハーフトーン処理モジュール21cが起動され、当該CMYKの階調データが上記ハーフトーン処理モジュール21cに受け渡される。
【0056】
ハーフトーン処理モジュール21cは、各ドットのCMYK階調値を変換してインク滴の記録密度で表現するためのハーフトーン処理を行うモジュールであり、同ステップS120にて変換後の記録密度でインクを付着させるためのヘッド駆動データを生成する。印刷データ生成モジュール21dはかかるヘッド駆動データを受け取って、ステップS130にてプリンタ40で使用される順番に並べ替える。すなわち、プリンタ40においてはインク吐出デバイスとして図示しない吐出ノズルアレイが搭載されており、当該ノズルアレイでは副走査方向に複数の吐出ノズルが並設されるため、副走査方向に数ドット分離れたデータが同時に使用される。
【0057】
そこで、主走査方向に並ぶデータのうち同時に使用されるべきものがプリンタ40にて同時にバッファリングされるように順番に並べ替えるラスタライズを行う。このラスタライズの後、画像の解像度などの所定の情報を付加して印刷データを生成し、ステップS140にて上記USB用I/O19bを介してプリンタ40に出力する。プリンタ40においては当該印刷データに基づいて上記ディスプレイ18に表示された画像を印刷する。このプリンタ40においては、上述のようにCMYK階調値データに基づいてCMYKの各色インクを印刷媒体に付着させる。ステップS150にて以上の処理を全ラスタについて終了したと判別されるまでステップS100以降の処理を繰り返すことによって印刷を完了する。
【0058】
(4)画像の印刷:
次に、上記構成において画像を印刷する際の動作を図5に示す動作概念図に基づいて説明する。図5のディスプレイ18の表示画面は上記APL25の実行画面を示しており、APL25で画像データ15aを読み出すと当該画像データ15aがRAM14に格納され、ディスプレイDRV23の処理によって画像データ15aに基づく画像Aがディスプレイ18上に表示される。本発明は、光源の変化によって色の見え方が変化しやすいグレー等の略無彩色などに対してその効果が顕著に現れることから、背景が暗く略無彩色を多く含む画像Aを例にして説明する。APL25においてはディスプレイ18に表示した画像Aに対して種々のレタッチ等を実行可能であるとともに当該画像Aの印刷実行指示を行うことが可能である。同図の実行画面はHDD15に格納されている画像データ15aを読み出して印刷実行指示を行う状態の画面であり、マウス32の操作によってファイルメニュー内の印刷タブを選択することによって印刷実行指示を行うことができる。
【0059】
画像Aに含まれる略無彩色は、可視光の全波長についての分光反射率が略一定であることが理想であるが、分光反射率に一定ではない波長領域が存在すると、光源が変化して特定の波長のエネルギーが強くなったときに反射光のエネルギー変化がより際だって特定の色味を帯びることがある。しかし、本発明にかかるLUT15bを参照してsRGBデータをCMYKデータに変換して印刷を実行した場合、当該CMYKデータでの印刷結果を複数の光源下で測色した測色結果の重心が当該sRGBデータによる色に近くなる。本発明では、上記APL25による印刷指示によって上記LUT15bを参照して色変換を実施し、プリンタ40にて印刷を行う。この結果として得られた画像Bを太陽光(D50光源とほぼ同様の分光分布),蛍光灯(F光源とほぼ同様の分光分布),白熱灯(A光源とほぼ同様の分光分布)の下で観察しても色変換元に近い色となる。従って、光源変化によって色の見え方の差異が生じない。
【0060】
ここで、上記LUT15bは図3に示すように、sRGBデータとCMYKデータとを対応させたテーブルであり、上記ステップS110においてはこれらの代表色に基づいて補間演算を行うことによって任意のRGB階調値とCMYK階調値とを対応づけているが、補間演算の手法としては公知の種々の技術が適用可能である。例えば、四面体補間演算やスプライン補間演算等を採用可能である。また、LUT15bに備えられた代表色を補間演算によってより多数の代表色に展開し、当該展開された代表色をRAM14にバッファリングするとともに当該RAM14内の代表色を参照してさらに補間演算を実行するように構成すること等も可能である。むろん、色変換テーブルを使用して色変換を行う構成の他、予め変換マトリックスを定義するプロファイル等の色変換を行っても良い。
【0061】
(5)光源依存性解消:
以下、本発明にかかる構成によって色の光源依存性が解消する仕組みを説明する。まず、人間の目における色の見え方を説明する。図6は人間の目における色の見え方を説明する説明図である。人間の目は光の波長によって色の差異を識別するので、人間の目に入射する光の中にどの波長の光がどれぐらい含まれているかを規定すると共に、どの波長の光に対して人間の目がどのように反応するかを規定することによって人間の目に見える色を特定することができる。
【0062】
印刷物から人間の目に入射する光の波長は光源に含まれる波長の分布すなわち光源の分光分布L(λ)と印刷物からの反射光に含まれる波長の分布すなわち印刷物の分光反射率R(λ)とに規定される。人間の目が光の波長にどのように反応するかは等色関数x(λ),y(λ),z(λ)で規定される。ここで、x(λ)は要素色赤の感度、y(λ)は要素色緑の感度、z(λ)は要素色青の感度を示している。尚各等色関数には通常その文字の上に「横線」を付してエックスバーなどと表現するが、本明細書では簡単のために「横線」を省略して示す。また、本実施形態におけるプリンタ40の様なインクジェットプリンタにおいて、分光反射率R(λ)は印刷用紙が露出する部分における印刷用紙の分光反射率とインクの分光反射率とを重畳(面積比を係数とした線形結合)して生成される。これらの式において上記λは光の波長である。
【0063】
色の見え方は上記光源の分光分布L(λ)と分光反射率R(λ)と等色関数x(λ),y(λ),z(λ)とを乗じて波長で積分することによって三刺激値XYZとして計算される。すなわち、下記式(3)にて三刺激値XYZが計算される。
【数3】
Figure 0003968565
【0064】
人間の目に見える色はこの三刺激値XYZによって特定される。すなわち、三刺激値XYZの値の組み合わせによって色が一義的に決定する。この三刺激値を規定する要因のうち、上記等色関数x(λ),y(λ),z(λ)は人間の目の特性の平均値であって人為的に変更不可能であり、上記光源の分光分布L(λ)は光源の変化によって当然に変動し、光源依存性を解消する本発明は、LUT15b内に規定するデータを従来のLUT150から変更することにより、この光源の分光分布L(λ)が変動したときの対策を行うものである。図7は、ある分光反射率Rgray(λ)を有するグレーの印刷結果に対して各光源が与える影響を説明する説明図である。
【0065】
同図においては、D50光源とA光源とについて示しており、D50光源の分光分布をLD50(λ)、A光源の分光分布をLA(λ)として示している。グレーの分光反射率Rgray(λ)は可視光の全波長領域に対して変動の少ない分光反射率となっており、各色の等色関数に対して偏りなく作用することによって人間の目にグレーを認識させる。従って、図7に示すように可視光の全波長領域に対して変動の少ないD50光源の分光分布LD50(λ)とグレーの分光反射率Rgray(λ)とを乗じた結果としても同図左下に示すように可視光の全波長領域に対して変動が少なくなり、人間の目にグレーとして認識させることができる。
【0066】
一方、同図に示すようにA光源の分光分布LA(λ)は可視光の高波長側になるほどエネルギーが高くなる傾向にあり、この分光分布LA(λ)と上記グレーの分光反射率Rgray(λ)とを乗じると、同図右下に示すように低波長から高波長に向けて大きくなる上記A光源の性質を反映したものになる。人間の目には色順応という性質が備わっており、光源が変化した場合に光源の分光分布を加味して色を感じることができるが、図7に示すように低波長側が比較的小さく高波長側が比較的大きな分光反射率Rgray(λ)と低波長側が小さく高波長側が大きな分光分布LA(λ)とを乗じると、低波長側が小さく高波長側が大きな両者の性質を強調することになる。この場合、人間の目が色順応を行ったとしても、高波長側の色の色味(赤み)を帯びて見えてしまう。従って、分光反射率Rgray(λ)を有するグレーをD50光源下とA光源下とで観察したときに、両者が異なって見える。
【0067】
三刺激値XYZを規定する要因のうち、上記分光反射率R(λ)の大部分はインクの分光反射率が担っているので、LUTを調整することによって人為的に変更可能である。そこで、本発明はあるsRGBデータに対応するCMYKデータを規定するに当たり、複数光源による影響を加味してLUT15bを作成する。すなわち、従来のLUT150は、特定の光源下での測色に基づいて作成されているので、複数の光源による色の見え方を考慮してLUT15bを作成している。
【0068】
以下、このようなLUT15bを作成するための具体的な作業を詳説する。LUT15b作成のための一連の処理としては例えば図8に示すフローに従った処理にて実現可能である。この作業においては多くの演算処理を必要とするので、コンピュータを使用して演算を実行するのが好ましい。上記従来通りのLUT150では、sRGB色空間において全空間を網羅した色変換を実施可能にするようにsRGBデータが示す代表色を規定しており、ディスプレイ18にて使用するこれらのsRGBデータとプリンタ40で使用するCMYKデータによる色をLab空間の座標値に変換し、当該Lab空間内で上記sRGBデータとCMYKデータとを対応づける。
【0069】
このためにまずステップS200にて上記図3のLUT150に示す17個のsRGB階調値を抽出し、ディスプレイ18の代表色とする。ステップS205においては、当該確定したsRGB階調値をLab空間の座標値に変換する。sRGB規格に準拠した画像データは公知の変換式によりLab空間の座標値に変換することができるので、同ステップS205においては変換式に基づいてLab座標へ変換しても良いし、上記代表色による色をディスプレイ18上に表示させ、測色器等によってLab座標を取得しても良い。以上の結果、sRGBの代表色に該当する色のLab座標値が得られ、両者の対応関係が規定されたことになる(ステップS210)。
【0070】
次に、ステップS220においては、多数のCMYKデータを使用して多数のパッチを印刷する。これらの各色パッチとそのCMYKデータを把握しておき、ステップS225では色パッチをD50光源で測色する。この結果、各色パッチをD50光源下で観察したときの色をLab空間の座標として対応づけたことになる。以上の作業により、sRGBの代表色に該当する色のLab座標値と、CMYKデータに対応づけられたLab座標値が得られるので、ステップS230においてはこれらのLab座標値を使用してsRGBデータとCMYKデータとの対応関係を規定する。
【0071】
すなわち、LUT150を作成する。ここで、上記ステップS205,S225で得たLab空間内の座標値は互いに一致しているとは限らず、両データの対応関係は補間演算や最適値探索法等によって求めることができる。補間演算を使用するといっても、上記色パッチを多数印刷して多数の色についてLab座標値を得ておけば正確に対応関係を規定することができる。このようにしてD50光源のみに基づいて従来と同様のLUT150が作成されると、さらにステップS232にて当該LUT150の代表色についてのパッチを印刷する。すなわち、図3のLUT150に示す17個のsRGBデータに対応付けられた各CMYKデータにて印刷を行う。
【0072】
ステップS235では、これらの各パッチをD50光源,A光源およびF光源下で測色する。この結果、LUT150に示す17個のsRGBデータに対応付けられた各CMYKデータにて印刷を行った結果をD50光源,A光源およびF光源下で観察したときの色がLab空間の座標として取得される。ステップS240では、これらの測色結果をに基づいて、LUT150を補正し、LUT15bを作成する。このLUT15bの作成においては、LUT150に規定されたsRGBデータを補正してもよいし(図3はsRGBデータを補正した場合を示している)、CMYKデータを補正してもよい。尚、本実施形態では、複数光源として上記D50光源,A光源およびF光源を使用しているが、むろん、光源はこれらのものに限られることはなく、光源の数を変更してもよいし、光源の種類を変更してもよい。たとえば、普通型蛍光灯(CIE標準のF1〜F6光源),高演色形蛍光灯(CIE標準のF7〜F9光源),3波長型蛍光灯(CIE標準のF10〜F13光源)の3種類を使用するような構成としてもよい。
【0073】
図9は、上記ステップS240における具体的な処理フローの一例を示しており、上記LUT150にてsRGBデータを補正する場合の処理フローを示している。上記ステップS235にてD50光源,A光源およびF光源下にて各パッチを測色した後には、図9のステップS300にてあるパッチについてD50光源,A光源およびF光源での測色結果の重心を算出する。図10は、重心を算出する様子を説明する説明図であり、測色によって得られたLab色空間の座標を示している。
【0074】
各測色値はLab色空間中の座標を与えるので、各光源下で測色した色のLab色空間中の位置が判明し、これらの座標についてL成分,a成分,b成分のそれぞれについて平均を算出することによってLab色空間中の重心座標が特定される。図10ではD50光源,A光源およびF光源のそれぞれの測色結果にD0,A0,F0と付し、重心座標にg0と付して示している。
【0075】
グレーのように、人間の目が明度変化に比較的鈍感で、彩度および色相変化に比較的敏感な色に対しては、上述のように3次元空間中の重心を算出することなく、特定の明度平面上で重心を算出しても良い。例えば、図10に示すように上記D50光源,A光源およびF光源のそれぞれの測色結果をab平面上に投影した座標D0’と座標A0’と座標F0’において重心g0’を算出すれば、明度に関しては考慮せず、彩度および明度を考慮することができる。
【0076】
重心座標g0のLab色空間中の座標を算出したら、ステップS310にて当該Lab色空間中の座標を公知の式にてsRGBデータに変換する。そして、ステップS320において、当該変換したsRGBデータで上記測色したパッチに該当するsRGBデータを更新する。ステップS330では上記LUT150に規定されている全パッチについてデータを更新したか否かを判別しており、同ステップS330にて全パッチについてデータを更新したと判別されるまで上記ステップS300以降の処理を繰り返す。ステップS330にて全パッチについてデータを更新したと判別されたときには、その更新後のLUTが上記LUT15bになる。
【0077】
図11は、上記図3に示したLUT150のsRGBデータ(R0,G0,B0)を補正し、LUT15bで(R4,G4,B4)とする様子を説明する説明図である。図11においては、簡単のために各座標D0,A0,F0をab平面に投影して示している。sRGBデータ(R0,G0,B0)は、上記図3のLUT150にてCMYKデータ(C0,M0,Y0,K0)に対応づけられている。
【0078】
従って、LUT150を参照しつつsRGBデータ(R0,G0,B0)を色変換し、プリンタ40でパッチを印刷すると、CMYKデータ(C0,M0,Y0,K0)でのパッチが印刷される。このパッチをD50光源で測色したときに、Lab色空間中の座標D0(L0,a0,b0)が得られるとする。上記CMYKデータ(C0,M0,Y0,K0)で印刷したパッチをA光源,F光源で測色したときにLab色空間中の座標A0(L1,a1,b1),座標F0(L2,a2,b2)が得られるとする。
【0079】
sRGBデータが示す色がグレーの場合は、R0,G0,B0が等値であってLab色空間中でab軸の交点上に存在するが、CMYKデータでは有彩色インクであるCMYインクを組み合わせて無彩色を表現するため、上記sRGBデータ(R0,G0,B0)が示す色と座標D0(L0,a0,b0)とが同値にならない場合がある。LUT150を作成するときに両者が略同色に見えるようにしてあるものの、sRGBデータ(R0,G0,B0)をA光源、F光源で測色して得られた座標A0(L1,a1,b1)および座標F0(L2,a2,b2)と座標D0(L0,a0,b0)とは異なっているので、これが光源によって色の見え方に差異を生じる原因となる。
【0080】
そこで、本実施形態ではsRGBデータ(R0,G0,B0)を補正して、sRGBデータ(R4,G4,B4)にする。このsRGBデータ(R4,G4,B4)は上記座標D500,座標A0,座標F0の重心に対応しており、重心座標g0(L3,a3,b3)を公知の式によってsRGBデータに変換した結果がsRGBデータ(R4,G4,B4)である。
【0081】
このようにしてLUT150を補正してLUT15bを作成すると、上記コンピュータ10にてsRGBデータ(R4,G4,B4)を有する色がCMYKデータ(C0,M0,Y0,K0)に変換されて印刷がなされるようになる。この印刷結果をD50光源で観測した色と上記sRGBデータ(R4,G4,B4)が示す色とは全く同一の色にはならないが、両者はLab色空間中で近い距離にあり略同色と見なすことができ、A光源,F光源のいずれで観察してもその色と上記sRGBデータ(R4,G4,B4)が示す色とがLab色空間中で近い距離にあり、略同色とみなすことができる。従って、本実施形態にかかるLUT15bにて色変換を行いつつ印刷を行った結果においては、光源の差異による色の見え方の差異が低減されている。
【0082】
本実施形態においてLUT15bに規定された代表色は有限個数であるが、LUT150を上述のように補正してLUT15bとすることにより、sRGB色空間全体に渡ってsRGBデータで表現された色が、色変換後のCMYKデータでの印刷結果をD50光源下で測色して得られるLab色空間中の座標よりD50,A,F光源下で測色して得られるLab色空間中の各座標の重心に近くなるように色変換することが可能になる。
【0083】
このような色変換をさせるようにLUTを補正する構成としては上述のようにLUT150のsRGBデータを補正する構成の他、LUT150のCMYKデータを補正する構成を採用することもできる。図12は上記ステップS240における具体的な処理フローであってCMYKデータを補正する場合の一例を示しており、図13は上記図3に示したLUT150のCMYKデータ(C0,M0,Y0,K0)を補正し、本発明にかかるLUTとする様子を簡単のために2次元平面で説明する説明図である。
【0084】
むろん、この場合はLUT150のCMYKデータを補正するので、補正後のLUTにおいては図3に示すLUT15bの様にsRGBデータが変更されるのではなく、CMYKデータが変更される。上記ステップS235にてD50光源,A光源およびF光源下にて各パッチを測色した後に、図12のステップS400ではあるパッチについてD50光源,A光源およびF光源での測色結果の重心を算出する。ここでも、Lab色空間中の3次元座標から重心を算出する構成および定明度平面上に投影して2次元座標から重心を算出する構成のいずれをも採用することができる。
【0085】
このようにして重心座標g0のLab色空間中の座標を算出したら、ステップS410にて当該重心座標g0と変換元の色(R0,G0,B0)に該当する座標との相対位置関係から新たな座標D1(L4,a4,b4)を算出する。尚、(R0,G0,B0)に該当するLab値は公知の式によって容易に算出することができる。座標D1の算出においては、図13に示すように重心座標g0と変換元の(R0,G0,B0)に該当する座標との偏位を示す色差ベクトルΔEを算出し、色差ベクトルΔEと上記座標D0との和を算出することにより、座標D1としている。すなわち、座標D0に色差ベクトルΔEと同様の偏位を与えて座標D1としている。
【0086】
ステップS420では、上記従来のLUT150を参照し、補間演算によって上記座標D1に該当するCMYKデータ(C3,M3,Y3,K3)を算出する。上記座標D1はLab色空間中の値を有しているが、上述のように公知の式によってLab値を容易にsRGBデータに変換することができるので、当該変換後には上記従来のLUT150を使用して座標D1に該当する色のCMYKデータ(C3,M3,Y3,K3)を算出することができる。上述のLUT150はD50光源によって測色された値に基づいて作成されているので、CMYKデータ(C3,M3,Y3,K3)で印刷された色は、D50光源下での観察によって座標D1の色となる。
【0087】
この色を上記A光源やF光源下で測色した場合に、その色は座標D1の色と異り、図13に示すような座標A1,座標F1となる。座標D1は上述のように座標D0に色差ベクトルΔEの偏位を与えた位置に存在し、上記座標A1と座標A0の偏位関係および座標F1と座標F0の偏位関係も上記色差ベクトルΔEにほぼ等しい。従って、座標D1,座標A1,座標F1の重心座標と上記座標(R0,G0,B0)はほぼ等しい。
【0088】
そこで、ステップS430では、上記ステップS420にて算出したCMYKデータ(C3,M3,Y3,K3)にて上記従来のLUT150を補正する。ステップS440では上記LUT150に規定されている全パッチについてデータを更新したか否かを判別しており、同ステップS440にて全パッチについてデータを更新したと判別されるまで上記ステップS400以降の処理を繰り返すことにより、本発明にかかるLUTを作成する。
【0089】
このようにして作成したLUTを参照して色変換を実行すると、光源の差異による色の見え方の差異を低減することができる。例えば、sRGBデータ(R0,G0,B0)を色変換して印刷を行うと、CMYKデータ(C3,M3,Y3,K3)にて印刷がなされるが、この印刷結果をD50光源,A光源,F光源で測色して得られるLab色空間中の座標は、座標D1,座標A1,座標F1であるので、これらの重心座標と上記変換元の色に該当する座標(R0,G0,B0)が非常に近い。従って、いずれの光源下で観察してもほぼ変換元の色に見えるとともに、光源によって見え方に差異が生じない。
【0090】
尚、このようにして作成したLUTにおいては、sRGBデータを補正していないので、LUT内のsRGB値は上記LUT150に示す値と同値である。これらの値は予め分かっており、かつRGBの各階調値が均等に変化するので、LUTとしてこれらの階調値自体を記憶させる必要が無くなる。CMYKデータだけ記憶しておけば、何番目のCMYKデータがいずれのsRGBデータに該当するのかを容易に判別することができるからである。このように階調値自体を記憶させる必要がなければ、補間演算が容易となって処理速度が向上するし、LUTのためのリソースを低減することができ、実装上有利である。
【0091】
(6)他の実施形態:
上記第1の実施形態においては、従来のLUT150に規定された全代表色について補正を行って本発明にかかるLUT15bを作成したが、本発明を実現するに当たり、全代表色について補正を行うことが必須と言うわけではない。すなわち、本発明による光源依存性解消効果が顕著に現れる色について上述のように特定色を複数光源下での測色値の重心に近づける補正を行って、他の色については当該補正に合わせる構成を採用することもできる。
【0092】
図14は光源依存性解消効果が顕著に現れる色を説明する説明図である。ここでは、グレー軸上の色(sRGBデータで各要素色の階調値が等しい値を有する色)について説明する。同図はLab色空間中の特定のab平面について原点O付近を拡大して示す図であり、グレー軸上の色について従来のLUT150にて色変換をして印刷を行った結果を測色して得られた座標を同ab平面に投影して示している。
【0093】
sRGBデータで各要素色の階調値が等しい値はグレーを示しているが、これらの色について従来のLUT150にて色変換を行って印刷を行った場合には、上述のように必ずしも完全な無彩色になるとは限らない。しかも、この彩度は各明度によって一定ではない。さらに、白点は紙の色であり黒点はブラックインクのみの色によって表現されるので、白点と黒点は完全な無彩色に極めて近くなる。
【0094】
従って、グレー軸上の各色を印刷した結果を測色した座標をab平面上に投影して線で結ぶと、図14のようにほぼ閉曲線となる。閉曲線Dcは印刷結果をD50光源で測色した場合の投影を示しており、閉曲線Acは印刷結果をA光源で測色した場合の投影を示しており、閉曲線Fcは印刷結果をF光源で測色した場合の投影を示している。従来のLUT150はD50光源での測色に基づいて作成されたものであるが、測色結果がある程度の彩度を有することを避けることは困難である。
【0095】
光源の差異によって生じる色の見え方の差異は、ある印刷結果を各光源で測色したときのLab色空間中の座標が互いに遠いほど顕著である。上記閉曲線Dc,閉曲線Ac,閉曲線Fcにて彩度が大きくなるほどある印刷結果を各光源で測色したときのLab色空間中の座標が互いに遠くなるので、上記閉曲線Dc,閉曲線Ac,閉曲線Fcの中で最大彩度となる色について本発明を適用すると最も効果的である。
【0096】
そこで、各閉曲線での最大彩度点Dmax,Amax,Fmaxのいずれかについて本発明を適用すると良い。むろん、ある色の印刷結果を測色したものが最大彩度点Dmax,Amax,Fmaxとなる場合には当該色について本発明を適用すればよいし、最大彩度点Dmax,Amax,Fmaxを与える色の変換元が異なる場合には、そのいずれかについて本発明を適用すればよい。この場合、標準光源とされるD50での測色結果が最大彩度となる色について適用しても良いし、ab平面上に投影したときに最大彩度となる色(図14ではAmax)について適用しても良いし、一般家庭等での使用状態を想定して使用頻度の高い光源種類について適用しても良い。
【0097】
この実施形態において従来のLUT150のsRGBデータ,CMYKデータのいずれを補正しても良い。この補正の後には、この補正に合わせて従来のLUT150における他のCMYKデータも補正するのが好ましい。図15は、これらの補正を説明するための説明図である。同図においては、Lab色空間においてL軸を通るある面を示しており、横軸は彩度cである。(c=(a2+b21/2,cは通常*を付して表示するが本明細書では*を省略する。以下同じ)
【0098】
同図においては、上記図13のようにCMYKデータを補正する様子を示しており、各点は従来のLUT150に規定されたsRGBデータについて色変換を行って印刷した色をD50光源で測色した座標の投影点である。同図においては、グレー軸上の色の印刷結果の最大彩度点が上記図13に示す座標D0であり、この色について図13と同様に色差ベクトルΔEにて補正をすると座標D1となる。
【0099】
LUT150の他の代表色についてもこの補正に合わせる手法は種々のものが存在するが、図15では当該座標D1から白点Wに引いた直線l上および黒点Kに引いた直線m上に存在する色で上記従来のLUT150を補正することにしている。この補正によれば標準光源とされるD50光源下で印刷色を観察したときにトーンジャンプが発生することを防止することができる。直線l,m上に存在する色の選び方としては種々の構成を採用可能であり、例えば、従来のLUT150での印刷結果を測色して得られる座標D2を補正するに当たり、座標D2と同明度かつ上記直線l上にある座標D3を選択する。
【0100】
この座標D3はLab色空間中の座標であり、その成分はLab値であるが、Lab値は公知の式によってsRGBデータに変換することができ、sRGBデータは上記従来のLUT150を参照した補間演算を実施することによりCMYKデータに変換することができる。従って、この変換によって得られたCMYKデータにて上記従来のLUT150を更新することによって、上記直線l上の色を印刷させるような色変換テーブルを作成することができる。
【0101】
上記例ではD50光源で測色した座標がLab色空間中で直線上に並ぶように補正しているが、むろん、他の光源での測色座標、例えば彩度が最も大きくなるA光源での測色座標を直線上に並ぶように補正しても良い。この場合、一連の補正ではグレー軸上の色の印刷や直線上の色の補間演算等に上記従来のLUT150を使用するので、A光源を使用して当該従来のLUT150を作成するとよい。他にも、使用頻度の高い光源で測色した座標がLab色空間中で直線上に並ぶように補正する構成等、種々の構成を採用可能である。
【0102】
グレー軸上の色について本発明を適用する際に、重心を考慮した補正を行うのは一点に限られず、他の点について重心に近づける補正を行っても良い。むろん、従来のLUT150についてCMYKデータを補正する構成の他、従来のLUT150について重心を考慮してsRGBデータを補正した場合であっても、上述のように特定の光源で測色した座標が所定の直線上に並ぶように補正をすることができる。
【0103】
さらに、上述のようにグレー軸上の色について適用する他、グレー軸上以外の色について本発明を適用することも可能である。例えば、彩度の大きな有彩色について本発明を適用することができる。RGBの各要素色を軸変数としたRGB色空間においてディスプレイ18の色域は立方体となる。当該立方体において白と黒とを除く頂点CMYRGBはLab色空間においても頂点となって高彩度の色となる。高彩度の色は上記分光反射率R(λ)が大きく、色の見え方に対するインクの影響が大きいので、光源の差異によって色の見え方に差異が生じやすい。
【0104】
そこで、これらRGB色空間中の立方体頂点の色のいずれかについて従来のLUT150を補正して頂点の色が複数光源での測色値の重心に近くなるようにすれば、光源の差異による色の見え方の差異を効果的に低減することができる。むろん、この場合も頂点に対する補正に伴って周りの色も補正することが好ましい。すなわち、当該補正後に印刷された結果の測色座標と他の頂点についての測色座標を結ぶ直線上に特定光源での測色座標が並ぶように色変換テーブルを作成すると良い。また、複数の頂点に対して適用することもできるし、これら頂点に対する補正と上記グレー軸上の色に対する補正とを併用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】印刷制御装置を構成するシステムの概略ハードウェア構成を示す図である。
【図2】コンピュータにて実現される印刷制御装置の主な制御系の概略構成図である。
【図3】LUTの一例およびその作成過程の概略を示す図である。
【図4】印刷処理のフローチャートである。
【図5】本発明における画像印刷の動作概念を示す図である。
【図6】人間の目における色の見え方を説明する説明図である。
【図7】あるグレーの印刷結果に対して各光源が与える影響を説明する説明図である。
【図8】LUTの作成作業フローチャートである。
【図9】LUTの補正処理例を示すフローチャートである。
【図10】重心を算出する様子を説明する説明図である。
【図11】sRGBデータを補正してLUTを作成する様子を説明する説明図である。
【図12】LUTの補正処理例を示すフローチャートである。
【図13】CMYKデータを補正してLUTを作成する様子を説明する説明図である。
【図14】光源依存性解消効果が顕著に現れる色を説明する説明図である。
【図15】重心を考慮した補正および当該補正に伴って周りの色に対して行う補正を説明するための説明図である。
【符号の説明】
10…コンピュータ
11…CPU
12…システムバス
13…ROM
14…RAM
15…HDD
15a…画像データ
15b…LUT
150…従来のLUT
16…フレキシブルディスクドライブ
17…CD−ROMドライブ
18…ディスプレイ
20…OS
21…PRTDRV
21a…画像データ取得モジュール
21b…色変換モジュール
21c…ハーフトーン処理モジュール
21d…印刷データ生成モジュール
22…入力機器DRV
23…ディスプレイDRV
25…アプリケーションプログラム
31…キーボード
32…マウス
40…プリンタ

Claims (21)

  1. 画像を構成する複数の画素の色を第1の画像機器で使用される複数の要素色で表現した第1画像データを取得し、各画素の色を印刷装置で使用される複数の要素色で表現した第2画像データに色変換しつつ印刷装置での印刷を実行させる印刷制御装置であって、
    上記第1画像データで表現された特定色を第2画像データに色変換するに当たり、当該特定色の所定色空間中の座標が、色変換後の第2画像データでの印刷結果を特定の光源下で測色して得られる所定色空間中の座標より複数の光源下で測色して得られる所定色空間中の各座標の重心に近くなるように色変換を行う色変換手段を具備することを特徴とする印刷制御装置。
  2. 上記色変換手段は、少なくとも1色以上の特定色の所定色空間中の座標と第2画像データでの印刷結果を複数光源下で測色して得られる所定色空間中の各座標の重心とが略同値になるように色変換を行うことを特徴とする上記請求項1に記載の印刷制御装置。
  3. 上記複数の光源は、CIE標準の光のD系とA系とF系との少なくとも2つを含むことを特徴とする上記請求項1または請求項2のいずれかに記載の印刷制御装置。
  4. 上記複数の光源は、CIE標準の光の普通型蛍光灯と高演色形蛍光灯と3波長型蛍光灯との少なくとも2つを含むことを特徴とする上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の印刷制御装置。
  5. 上記所定色空間は均等色空間であることを特徴とする上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の印刷制御装置。
  6. 上記均等色空間内で上記特定色の座標と上記重心の座標とは色差3以内の距離にあることを特徴とする上記請求項5に記載の印刷制御装置。
  7. 上記色変換手段は、上記特定色と上記重心とを均等色空間中の定明度平面上に投影した状態で両者が近くになるように色変換を行うことを特徴とする上記請求項5または請求項6のいずれかに記載の印刷制御装置。
  8. 上記色変換手段は、予め所定の記憶媒体に保持されるとともに複数の代表色について上記第1画像データと第2画像データとを対応づけた色変換テーブルを参照して補間演算を実施することによって色変換を実行可能であり、同色変換テーブルは上記特定色の所定色空間中の座標を上記所定色空間中の各座標の重心に近い座標に変換するためのデータを有していることを特徴とする上記請求項1〜請求項7のいずれかに記載の印刷制御装置。
  9. 上記色変換テーブルは、第2画像データでの印刷結果を上記特定の光源下で測色して得られる所定色空間中の座標と第1画像データが示す色の所定色空間中の座標とにより両画像データを対応づけつつ作成された元テーブルについて第1画像データを補正することによって作成され、当該補正では、元テーブルを参照して第1画像データを第2画像データに変換して印刷した場合の印刷結果を複数の光源下で測色し、所定色空間中の各座標の重心を得るとともに、上記参照された第1画像データを変更し、変更後の第1画像データが示す上記特定色の所定色空間中の座標を当該重心の座標に近づけることを特徴とする上記請求項8に記載の印刷制御装置。
  10. 上記色変換テーブルは、第2画像データでの印刷結果を上記特定の光源下で測色して得られる所定色空間中の座標と第1画像データが示す色の所定色空間中の座標とにより両画像データを対応づけつつ作成された元テーブルについて第2画像データを補正することによって作成され、当該補正では、上記元テーブルの第2画像データを変更し、変更後の第2画像データによる印刷結果を複数の光源下で測色した座標の重心が、上記元テーブルにて変更前の第2画像データに対応づけられていた第1画像データが示す特定色の所定色空間中の座標に近づくようにすることを特徴とする上記請求項8に記載の印刷制御装置。
  11. 上記補正は、元テーブルの第1画像データの各要素色を軸変数とした色空間で頂点に該当する各色と第1画像データにて無彩色を示す色を元テーブルによって変換して印刷した結果を特定光源下で測色した場合に上記所定色空間中で最大彩度となる色の中の少なくとも一色について第1の補正として実施され、他の画像データについては当該第1の補正を実施した特定色と上記色空間で頂点に該当する特定の色との間の色を示す第2画像データを印刷した結果を特定の光源下で測色して得られる所定色空間中の座標が略直線上に並ぶように第2の補正が実施されることを特徴とする上記請求項9または請求項10のいずれかに記載の印刷制御装置。
  12. 上記特定色は略無彩色であることを特徴とする上記請求項1〜請求項11のいずれかに記載の印刷制御装置。
  13. 印刷装置が色再現可能な範囲に含まれる数点の色に対応する入力RGB値に基づいて印刷した印刷物を、D50光源とA光源とF光源の下で測色してLab値を取得し、さらに白点と黒点のLab値からそれぞれの相対Lab値を求めた時、それぞれの相対Lab値の平均値に対応するRGB値と入力RGB値との差がD50光源の相対Lab値に対応するRGB値と入力RGB値との差より小さいことを特徴とする印刷制御装置。
  14. 印刷装置が色再現可能な範囲に含まれる数点の色に対応する入力RGB値に基づいて印刷した印刷物を、D50光源とA光源とF光源の下で測色してLab値を取得し、さらに白点と黒点のLab値からそれぞれの相対Lab値を求めた時、それぞれの相対Lab値の平均値と入力RGB値に対応するLab値との差がD50光源の相対Lab値と入力RGB値に対応するLab値との差より小さいことを特徴とする印刷制御装置。
  15. 画像を構成する複数の画素の色を第1の画像機器で使用される複数の要素色で表現した第1画像データを取得し、各画素の色を印刷装置で使用される複数の要素色で表現した第2画像データに色変換しつつ印刷装置での印刷を実行させる印刷制御方法であって、
    上記第1画像データで表現された特定色を第2画像データに色変換するに当たり、当該特定色の所定色空間中の座標が、色変換後の第2画像データでの印刷結果を特定の光源下で測色して得られる所定色空間中の座標より複数の光源下で測色して得られる所定色空間中の各座標の重心に近くなるように色変換を行う色変換工程を具備することを特徴とする印刷制御方法。
  16. 画像の印刷指示に応じて印刷装置を制御し、当該画像を印刷させる印刷制御プログラムであって、
    画像を構成する複数の画素の色を第1の画像機器で使用される複数の要素色で表現した第1画像データを取得する第1画像データ取得機能と、
    同取得した第1画像データで表現された各画素の色を印刷装置で使用される複数の要素色で表現した第2画像データに色変換する色変換機能と、
    同変換後の第2画像データにて各画素の色を指定するとともに上記印刷装置にて印刷を実行させる印刷データを生成して出力する印刷データ出力機能とをコンピュータに実現させるにあたり、
    上記色変換機能では、上記第1画像データで表現された特定色を第2画像データに色変換するに当たり、当該特定色の所定色空間中の座標が、色変換後の第2画像データでの印刷結果を特定の光源下で測色して得られる所定色空間中の座標より複数の光源下で測色して得られる所定色空間中の各座標の重心に近くなるように色変換を行うことを特徴とする印刷制御プログラム。
  17. 上記請求項16に記載した印刷制御プログラムを記録した媒体。
  18. 画像を構成する複数の画素の色を第1の画像機器で使用される複数の要素色で表現した第1画像データを取得し、各画素の色を印刷装置で使用される複数の要素色で表現した第2画像データに色変換する色変換装置であって、
    上記第1画像データで表現された特定色を第2画像データに色変換するに当たり、当該特定色の所定色空間中の座標が、色変換後の第2画像データでの印刷結果を特定の光源下で測色して得られる所定色空間中の座標より複数の光源下で測色して得られる所定色空間中の各座標の重心に近くなるように色変換を行う色変換手段を具備することを特徴とする色変換装置。
  19. 画像を構成する複数の画素の色を第1の画像機器で使用される複数の要素色で表現した第1画像データを取得し、各画素の色を印刷装置で使用される複数の要素色で表現した第2画像データに色変換する色変換方法であって、
    上記第1画像データで表現された特定色を第2画像データに色変換するに当たり、当該特定色の所定色空間中の座標が、色変換後の第2画像データでの印刷結果を特定の光源下で測色して得られる所定色空間中の座標より複数の光源下で測色して得られる所定色空間中の各座標の重心に近くなるように色変換を行う色変換工程を具備することを特徴とする色変換方法。
  20. 複数の代表色を第1の画像機器で使用される複数の要素色で表現した第1画像データと当該代表色を印刷装置で使用される複数の要素色で表現した第2画像データとを対応づけ、所定画像を印刷装置で印刷するに当たり、当該画像を構成する複数の画素の色を表現した第1画像データを第2画像データに色変換する際に参照される色変換テーブルの作成方法であって、
    第2画像データでの印刷結果を上記特定の光源下で測色して得られる所定色空間中の座標と第1画像データが示す色の所定色空間中の座標とにより両画像データを対応づけた元テーブルを作成する元テーブル作成工程と、
    同元テーブルを参照して特定色を示す第1画像データを第2画像データに変換して印刷した場合の印刷結果を複数の光源下で測色して上記所定色空間中の座標を取得する複数光源座標取得工程と、
    これら複数の光源下で測色して得られた上記所定色空間中の座標の重心を算出する重心算出工程と、
    上記特定色を示す第1画像データを第2画像データに変換して印刷を行った場合に、当該特定色の所定色空間中の座標が、上記印刷結果を特定の光源下で測色して得られる所定色空間中の座標より複数の光源下で測色して得られる所定色空間中の各座標の重心に近くなるように、上記元テーブル中の第1画像データあるいは第2画像データを補正して色変換テーブルを生成する色変換テーブル生成工程とを具備することを特徴とする色変換テーブルの作成方法。
  21. 複数の代表色を第1の画像機器で使用される複数の要素色で表現した第1画像データと当該代表色を印刷装置で使用される複数の要素色で表現した第2画像データとを対応づけ、所定画像を印刷装置で印刷するに当たり、当該画像を構成する複数の画素の色を表現した第1画像データを第2画像データに色変換する際に参照される色変換テーブルであって、
    特定色を示す第1画像データを第2画像データに変換して印刷を行った場合に、当該特定色の所定色空間中の座標が、上記印刷結果を特定の光源下で測色して得られる所定色空間中の座標より複数の光源下で測色して得られる所定色空間中の各座標の重心に近くなるように、上記第1画像データと第2画像データとの対応関係が規定されていることを特徴とする色変換テーブル。
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