JP2004023650A - 画像処理装置及び該画像処理装置に用いる画像生成もしくは処理プログラム - Google Patents

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城野 雅之
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Abstract

【課題】ホストコンピュータ上でカラー画像(文書)を作成して印刷する際、画像表示を行うディスプレイと印刷を行うプリンタが色再現不可能な色域を、あらかじめカラー指定(作成)できないように色設定(作成)メニューを補正することで、表示装置と出力装置のカラーマッチングを的確に行う。
【解決手段】ホストコンピュータに、ディスプレイ装置とプリンタ装置とが接続された画像処理装置において、それら一連のシステムの中で扱う色の範囲を、画像作成の段階で、あらかじめプリンタ装置およびディスプレイ装置双方が再現可能な色範囲内に限定するように、色設定を補正する色設定データ補正部を設けることで、印刷する時に色域圧縮などの色合わせを行わなくても、正確なカラーマッチングが可能になる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスプレイ装置やプリンタ装置などの異なる画像出力デバイス間におけるカラー画像データのカラーマッチングを的確に実現することが可能な画像処理装置及び該画像処理装置に用いる画像生成もしくは処理プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、一般オフィス環境においても、多くのカラードキュメントがパーソナルコンピュータ上で作成されるようになり、また、それを出力するためのカラープリンタ装置が数多く導入され始めている。
【0003】
上記パーソナルコンピュータなどで作成されたカラードキュメントをカラープリンタ装置で出力する場合、出力されたイメージは、ディスプレイ装置で表示されたイメージとは異なることが多い。これは、ディスプレイ装置とプリンタ装置とにおける色の表示方法(ディスプレイ装置はRGB、プリンタ装置はCMYKまたはCMY)や表示領域(ガモット)の相違により、色再現能力が異なるからである。
【0004】
上記事情のため、ディスプレイ装置やプリンタ装置などの各デバイス間で、色特性の差を少なくするために、各種の色合わせ(カラーマッチング)を行っている。しかしながら、カラーマッチングを施して印刷しても、実際の出力結果がディスプレイ装置で表示されている色と異なる場合がしばしばある。これは、一般的にプリンタ装置で再現可能な色空間は、ディスプレイ装置で表示可能な色空間よりも格段に狭いため、ディスプレイ装置で表示された色の中には、プリンタ装置で再現不可能な色が多く存在するからである。
【0005】
そこで、特開2001−157069号公報に開示のものでは、システムに接続されたプリンタ装置やディスプレイ装置等の出力デバイスで色再現可能な共通の色再現領域を求めておき、画像編集の際の画像データを共通色再現領域に限定することで、出力の際に色空間の圧縮を不要にするとともに各出力デバイスにて同様の色合いで出力できるようにすることが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2001−157069号公報に開示のものでは、画像データをシステムに入力する際には共通色再現領域に収まるようにマッピングするようになっているが、そのマッピングされた色がユーザの意図に合わない場合はディスプレイ装置の表示を見ながら修正することになる。外部から取り込んだ画像データについては、このような試行錯誤的な編集操作もやむを得ないが、ユーザが新規に作成するあるいは加筆する場合に、色設定メニューで指定した色で入力した画像データが共通色再現領域へのマッピングで色が変化したのでは作業効率が低下してしまう。
【0007】
そこで、画像作成アプリケーションで使用する色設定データの設定部(基本色パッチ、カラーマトリクスと明度スライダ、RGB階調値指定、HLS階調値指定など)を、プリンタ装置あるいはディスプレイ装置で再現可能な色域の範囲内に制限することで、画像編集の際にユーザーが色設定メニューで色指定できないようにする。
【0008】
その結果、ユーザーはプリンタ装置で実際に出力される色を見ながら画像編集が行えるため、印刷した時の出力結果の色味とディスプレイ装置上での色味の違いに戸惑うことがない。印刷の際の色変換処理において色域の圧縮は必要無く、色空間の線形変換だけを行えばよい。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、カラー画像の編集で指定可能な色の範囲を、出力装置あるいは表示装置の色再現範囲内に限定することで、表示装置と出力装置のカラーマッチングを正確に行える画像処理装置及び該画像処理装置に用いる画像生成もしくは処理プログラムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明による画像処理装置は、ホストコンピュータにプリンタ装置とディスプレイ装置とが接続された画像処理装置において、ホストコンピュータ上でユーザーの指示によりカラー画像を生成する画像生成部と、画像生成部で生成された画像データを保存するための画像データ格納部と、ユーザーがカラー画像を作成または編集する際に画像の色設定を行う色設定部と、画像生成部で生成されたカラー画像をプリンタ装置で印刷またはディスプレイ装置に表示する際に各プロファイルを使用して色変換を行う色変換部と、プリンタ装置用のプロファイルを格納するプリンタプロファイル格納部と、ディスプレイ装置用のプロファイルを格納するディスプレイプロファイル格納部と、色変換部においてプリンタプロファイルを使用して色変換された画像データを、プリンタ装置に出力させるプリンタドライバと、色変換部においてディスプレイプロファイルを使用して色変換された画像データを、ディスプレイ装置に表示させるディスプレイドライバと、色設定部で扱う色の範囲を、プリンタ装置及びディスプレイ装置の双方が再現可能な色範囲内に限定するように色設定部を補正する色設定データ補正部と、を具備することを特徴とする。
【0011】
同じく、本発明による画像処理装置は、上記の特徴に加えて、色変換部は、プリンタ装置及びディスプレイ装置そりぞれの色空間で表された色再現可能な最大領域を、絶対的な色空間座標内の領域としてそれぞれ変換し、それらが重なり合う領域情報を演算によって求める機能を持つものであることを特徴とする。
【0012】
同じく、本発明による画像処理装置は、上記の特徴に加えて、画像生成部で、色設定データ補正部による補正後の色設定により作成された画像をプリンタ装置で印刷する際、プリンタドライバは、画像生成部から受け取った色情報データを色変換部に送り、色変換部は色域圧縮を行わずに色空間の変換のみを行った後、変換後の色情報データをプリンタドライバに返すように構成されていることを特徴とする。
【0013】
同じく、本発明による画像処理装置は、上記の特徴に加えて、画像生成部で、色設定データ補正部による補正後の色設定により作成された画像をディスプレイ装置で表示する際、ディスプレイドライバは、画像生成部から受け取った色情報データを色変換部に送り、色変換部は色域圧縮を行わずに色空間の変換のみを行った後、変換後の色情報データをディスプレイドライバに返すように構成されていることを特徴とする。
【0014】
同じく、本発明による画像生成プログラムは、本発明による画像処理装置における画像生成部及び色設定部を機能させて画像作成時に使用する色を指定する色設定処理機能を備えた画像生成プログラムにおいて、画像出力装置を選択する処理と、選択された画像出力装置のプロファイルに基づいて画像出力装置の色再現領域を決定する処理と、決定された色再現領域を色設定処理に反映して色再現領域外の色を指定不可とする処理と、をホストコンピュータに実行させるものであることを特徴とする。
【0015】
同じく、本発明による画像処理プログラムは、本発明の画像処理装置を用いてする画像処理機能をホストコンピュータに実現させるためのものであることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態について、図1ないし図7を参照して以下に説明する。
【0017】
図1は、本実施例画像処理装置のシステム構成を示すブロック図である。同図に示すように、本システムでは、ホストコンピュータ1にプリンタ装置2とディスプレイ装置3とが接続されて構成されている。ホストコンピュータ1は、ワープロ,CAD,グラフ作成ソフトウェア等の複数のアプリケーションプログラムを備えた情報処理装置であり、ユーザーがプログラムに対する操作を実行することによって、データファイルを作成するものである。
【0018】
なお、ユーザーは、操作の実行に際して、図示しないキーボードやマウスなどを入力装置として使用し、ディスプレイ装置3を表示装置として使用する。本実施例では、ディスプレイ装置3はディスプレイドライバ11よりR(Red)、G(Green)、B(Blue)それぞれの輝度データを受け取り、これらの輝度データを混ぜ合わせることで画面表示するものであるとする。
【0019】
また、ホストコンピュータ1は、作成したデータファイルを印刷する場合には、データファイルに応じた画像データを含む印刷ジョブを、プリンタ装置2に送信するように設定されている。
【0020】
プリンタ装置2は、ホストコンピュータ1から送信された印刷ジョブに従って、画像データを所定の用紙に印刷するカラー印刷装置である。本実施の形態においてプリンタ装置2は、プリンタドライバ15より受信したCyan(シアン)、Magenta(マゼンタ)、Yellow(イエロー)、Black(黒)4色のラスタイメージを、これら4色のインクまたはトナーを用いて、所定の用紙に印刷するものであるとする。
【0021】
ここで、ホストコンピュータ1の構成を詳細に説明する。図1に示すように、ホストコンピュータ1は、ディスプレイドライバ11、ディスプレイプロファイル格納部12、色設定データ補正部13、色設定部14、プリンタドライバ15、プリンタプロファイル格納部16、色変換部17、画像生成部18及び画像データ格納部19を備えている。
【0022】
画像生成部18は、画像作成アプリケーションなどのソフトウェアで実現され、ユーザーの操作によって作成された画像のデータを生成する。また、画像生成する際に、使用するプリンタ装置2及びディスプレイ装置3をユーザーに指定させる。
【0023】
画像データ格納部19は、画像生成部18で作成された画像データを保存する記憶装置(メモリ、ハードディスク装置など)である。
【0024】
色設定部14は、画像生成部18によって呼び出され、画像作成アプリケーションで作成する画像の色を指定または作成するために使用される。色設定で使用されるメニュー画面の例を図2(a)に示している。このメニューの場合、基本色パッチ21、カラーマトリクス22、明度スライダ23、RGB階調値指定ボックス24、HLS(Hue:色相、Lightness:明度、Saturation:彩度)階調値指定ボックス25などを使用して色の指定または作成が可能になっている。
【0025】
基本色パッチ21には、色の作成の際に基本となる基本色が登録されており、マウスなどで選択してそのまま使用することができる。また、基本色に登録されていない色を作成する場合、カラーマトリクス22内の適切な場所をマウスでクリックして目安となる色を選択し、明度スライダ23のつまみを動かすことで、色の中に混じっている白と黒の量を調節することができるようになっている。明度スライダ23のつまみを動かすと、明度(L)の値も変化し、例えば、設定可能な明度(L)の値が0から240であるとすると、明度値が0の場合は黒、240の場合が白となる。
【0026】
さらに、RGB階調値指定ボックス24、または、HLS階調値指定ボックス25を使用して、それぞれの階調値を指定することによっても、独自の色を定義することが可能になっている。この場合、RGB階調値指定ボックス24の値を変更すると、HLS階調値指定ボックス25の値、カラーマトリクス22内のカーソルの位置及び明度スライダ23には、作成中の色がリアルタイムに表示されるため、色を確認しながら色の作成を実施できる。
【0027】
また、本実施例画像処理装置の色設定部14は、後に記述するように、色設定データ補正部13からの補正情報を使用して、色設定部14のユーザインタフェースメニューを補正する機能も有している。
【0028】
色設定データ補正部13は、画像生成部18で画像生成する際に指定したプリンタ装置2及びディスプレイ装置3に応じて、色変換部17で抽出されたプリンタ装置2及びディスプレイ装置3それぞれの色再現領域の重なり情報を色変換部17より受け取る。そして、その情報を元に、色指定を制限するための補正情報を生成し、色設定部14に伝達する機能を有している。
【0029】
ディスプレイドライバ11は、画像生成部18で生成され、色変換部17において色変換された上記輝度データをディスプレイ装置3に表示させるための制御部である。
【0030】
プリンタドライバ15は、画像生成部18で生成され、色変換部17で色変換された画像データをプリンタ装置2で印刷させるための制御部である。
【0031】
色変換部17は、ディスプレイプロファイル格納部12またはプリンタプロファイル格納部16に格納されているディスプレイ装置3またはプリンタ装置2の種類に応じたプロファイル(後述)を用いて、画像データを最適な出力色(R,G,BやC,M,Y,K)に色変換(色再現)するものである。色変換された画像データは、ディスプレイドライバ11またはプリンタドライバ15に受け渡される。
【0032】
また、色変換部17は、プリンタプロファイルおよびディスプレイプロファイルに基づいて、プリンタ装置2とディスプレイ装置3の色再現領域の重なりを計算し、色設定データ補正部13に伝達する機能も有している。また、印刷または表示の際、カラーマッチングを行わずに、色空間の直接変換のみ行うことも可能である。
【0033】
プリンタプロファイル格納部16は、プリンタ装置の色再現領域を示したプロファイルを格納することができ、本実施例の形態においては、プリンタ装置2の発色可能なカラーの全域情報を含んだプロファイルが格納されているものとする。
【0034】
ディスプレイプロファイル格納部12は、ディスプレイ装置の色再現領域を示したプロファイルを格納することができ、本実施例の場合、ディスプレイ装置3の発色可能なカラーの全域情報を含んだプロファイルが格納されているものとする。
【0035】
本実施例の画像処理装置で使用されるプリンタプロファイルおよびディスプレイプロファイルは、プリンタ装置2またはディスプレイ装置3のカラー特性情報を表すものであり、発色可能なカラーの全域情報を含むものである。
【0036】
次に、本実施例における画像処理全体の流れを図3に示すフローチャートを使用して説明する。まず初めに、ユーザーはホストコンピュータ1上で画像データを作成するために、画像編集アプリケーションプログラムを起動する(ステップS1)。次に、画像データを編集するための画像ファイルを作成する(ステップS2)。その後、ホストコンピュータ1に接続されている表示装置と印刷装置をメニューより選択する(ステップS3)。なお、表示装置と印刷装置の選択メニューの一例を図4に示している。このメニューには、ディスプレイプロファイル格納部12及びプリンタプロファイル格納部16にそれぞれ格納されているプロファイルに対応するディスプレイ装置3とプリンタ装置2の名前がリスト表示されるようになっている。
【0037】
ステップS3の後、画像の色指定に使用される色設定部14の補正が行われる(ステップS4)。なお、色設定部14の補正の手順については、図5に示すフローチャートをもとに後段で説明する。また、ステップS4の後、画像の編集が行われ(ステップS5)、その後、画像の編集が完了したか否かをチェックする(ステップS6)。もし、完了していればステップS7に進み、完了していなければ、再度ステップS5に戻る。ステップS7においては、画像の印刷が行われることになる。
【0038】
ここで、図5のフローチャートについて説明する。まず、色変換部17は、プリンタプロファイル格納部16より、図3のステップS3で選択されたプリンタ装置に対応するプリンタプロファイルを読み込む(ステップS11)。ここでは、プリンタ装置2に対応するプリンタプロファイルが読み込まれる。次に、プリンタ装置2のプリンタプロファイル内に含まれる発色可能なカラーの全域情報を元に、プリンタ装置2の色再現領域を絶対色空間に展開する(ステップS12)。すなわち、プリンタ装置2の色再現可能な最大領域情報(境界座標)を計算式によって絶対空間における領域情報に変換する。
【0039】
ここで、本実施例では絶対色空間として、CIE(Commission Internationalede I’Eclairage:国際照明委員会)によって標準化されているXYZ表色系を用いるものとする。図6にXYZ表色系の色度図を図示している。
【0040】
ここで、図6に示されるXYZ色度図について簡単に説明する。三刺激値X,Y,Zより下記式1で求められたxを横軸、式2で求められたyを縦軸にとり、可視光領域の光のスペクトルの色度点を連続して置いた軌跡が描かれている。また、弧状の軌跡上の数字は波長である。図のように、色度図の重心位置に白色、左下の方が青色、上の方が緑色、右下の方が赤色になっている。白色点の近くにある色は無彩色に近いため色味が少なく、彩度が低い。また、色度図外周のスペクトル軌跡に近い場所にある色ほど彩度が高くなる。
x=X/(X+Y+Z) ・・・(式1)
y=Y/(X+Y+Z) ・・・(式2)
【0041】
ここで、プリンタ装置2で使用されるカラーモデルであるCMYを、上述した色変換部17で使用されるデバイスに依存しないカラーモデルであるXYZ表示系に変換するための式は、下記の式3から式5になる。
X=Fx(C,M,Y) ・・・(式3)
Y=Fy(C,M,Y) ・・・(式4)
Z=Fz(C,M,Y) ・・・(式5)
なお、Fxは、CMYの値をX値に変換する変換式、Fyは、CMYの値をY値に変換する変換式、Fzは、CMYの値をZ値に変換する変換式である。また、上記関数Fx、Fy、Fzは、プリンタプロファイルを使用して得られるものである。
【0042】
プリンタプロファイルは、ホストコンピュータ1に搭載された色変換部17で使用される色変換用のLUTテーブルであり、CMYの値が決まれば絶対色空間座標であるXYZが決定される。
【0043】
また、色変換部17で使用されるデバイスに依存しないCIEによって標準化されているカラーモデルとしては、上記XYZ表示系の他に、L*a*b*表示系等があげられる。
【0044】
図5に示すフローチャートの説明に戻る。次に、ステップS12の後、色変換部17は、ディスプレイプロファイル格納部12より、図3のステップS3で選択されたディスプレイに対応するディスプレイプロファイルを読み込む(ステップS13)。ここでは、ディスプレイ装置3に対応するディスプレイプロファイルが読み込まれる。次に、ディスプレイ装置3のディスプレイプロファイル内に含まれる発色可能なカラーの全域情報を元に、ディスプレイ装置3の色再現領域を絶対色空間に展開する(ステップS14)。すなわち、ディスプレイ装置3の色再現可能な最大領域情報(境界座標)を計算式によって絶対空間における領域情報に変換する。
【0045】
ここで、ディスプレイ装置3で使用されるカラーモデルであるRGBを、上述した色変換部17で使用されるデバイスに依存しないカラーモデルであるXYZ表示系に変換するための式は下記の式6から式8となる。
X=fx(R,G,B) ・・・(式6)
Y=fy(R,G,B) ・・・(式7)
Z=fz(R,G,B) ・・・(式8)
【0046】
なお、fxは、RGBの値をX値に変換する変換式、fyは、RGBの値をY値に変換する変換式、fzは、RGBの値をZ値に変換する変換式である。また、上記関数fx、fy、fzは、ディスプレイプロファイルを使用して得られるものである。さらに、上記関数fx、fy、fzは、CIEの定義に従って、R、G、Bの刺激値を、R=70.0nm、G=546.1nm、B=435.8nmの単色光としたときに、以下の式9から式11で表される。
X=2.7689*R+1.7517*G+1.1302*B・・(式9)
Y=R+4.5907*G+0.0601*B・・・・・・・・(式10)
Z=0.0565*G+5.5943*B・・・・・・・・・・(式11)
【0047】
ここで、図5に示すフローチャートの説明に戻る。次に、ステップS14の後は、ステップS12及びステップS14でXYZ表色系の色度図上に展開されたプリンタ装置2とディスプレイ装置3との色再現領域の重なる部分を抽出する(ステップS15)。図7には例として、ステップS12及びステップS14で展開されたプリンタ装置2とディスプレイ装置3の色再現領域を示している。上記プリンタ装置2とディスプレイ装置3との色再現領域の重なり部分とは、図7における斜線部分を意味する。
【0048】
次に、色変換部17は、ステップS15で抽出した領域情報を色設定データ補正部13に伝達する(ステップS16)。その後、色設定データ補正部13は、この領域に基づいて色設定部14で設定可能な領域を補正する(ステップS17)。この結果、色設定部14で指定できる基本色パッチ21の色が選択できなくなったり、入力できるRGB階調値やHLS階調値の範囲が制限されたり、カラーマトリクス22のカーソル移動範囲が制限されたり、明度スライダ23の解像度が減少する(ステップS18)。図2(b)に、補正された後の色設定部14の様子を示す(図2(a)は、無制限の状態を示す)。
【0049】
以上のように、本実施例においては、カラー画像を作成する際、あらかじめプロファイルによって、デバイスに依存しない色空間に変換する。そして、ディスプレイ装置3とプリンタ装置2との各色再現領域が重なり合う範囲内の色域だけをカラー画像アプリケーションが扱う色区間に再び変換し、色設定に利用する。すなわち、画像作成アプリケーションで使用する色設定データの設定部(基本色パッチ21、カラーマトリクス22、明度スライダ23、RGB階調値指定ボックス24、HLS階調値指定ボックス25)を、プリンタ装置2あるいはディスプレイ装置3で再現可能な色域の範囲内に制限することで、画像編集の際にユーザーが色設定メニューで色指定できないようにする。
【0050】
このように、カラー画像の編集で指定可能な色の範囲を、出力装置および表示装置の色再現範囲内に制限することで、出力(印刷)時に改めてカラーマッチングを行う必要がなく、かつ、表示装置と出力装置のカラーマッチングが正確に行えることになる。また、ユーザーはプリンタ装置2で実際に出力される色を見ながら画像編集が行えるため、印刷したときの出力結果の色味とディスプレイ装置3上での色味との違いに戸惑うことがなくなる。また、印刷の際に必要な色変換処理は、色空間の線型変換のみとなるため、ガモット圧縮を伴ったカラーマッチングを行う場合に比べて、印刷(演算)にかかる時間が大幅に早くなる。
【0051】
さらに、カラー画像作成時のディスプレイ装置3の色再現範囲が、出力装置の色再現範囲をカバーしていれば、該出力装置の色再現範囲だけで限定しても良い。なお、出力装置はプリンタ装置に限るものではない。
【0052】
【発明の効果】
一般的に、カラープリンタで再現可能な色域(ガモット)は、ディスプレイのガモットよりも狭いため、通常はガモット圧縮などを使ったカラーマッチングを施して、色味を合わせようとする。しかし、従来のカラーマッチングは、ディスプレイの色再現領域を、より小さいプリンタの色再現領域に圧縮して近似しているため、近い色に見えるが同じ色ではない。
【0053】
そこで、本発明では、カラー画像を作成する際に、あらかじめプロファイル(発色可能なカラーの全域情報)によるカラーマッチングシステムを使用し、デバイスに依存しない色空間にそれぞれ変換する。そして、ディスプレイ装置及びプリンタ装置それぞれの色再現領域が重なり合う範囲内の色域だけを、カラー画像作成アプリケーションが扱う色区間に再び変換して、色設定に使用するようにしている。
【0054】
したがって、本発明の構成によれば、カラー画像作成アプリケーションで使用する色設定データの選択(基本色パッチ、カラーマトリクスと明度スライダ、RGB階調値指定、HLS階調値指定などによる色指定)が、プリンタで再現可能な色域内に限定されているため、印刷する時に改めてカラーマッチングを行う必要がない。つまり、印刷時にガモット圧縮などの色合わせが不必要で、色空間の直接(線形)変換のみで済む。
【0055】
一般的に、プリンタで使用されるカラーモデルはCMY(Cyan・Magenta・Yellow)、ディスプレイで使用されるカラーモデルはRGB(Red・Green・Blue)である。また、画像作成アプリケーションで色設定に使用されるカラーモデルはRGBやHLS(Hue:色相・Lightness:明度・Saturation:彩度)などである。一方、色変換部で使用されるデバイスに依存しないカラーモデルにはCIE(Commission Internationale de I’Eclairage:国際照明委員会)によって標準化されているXYZ表色系やCIE−L*a*b*表色系などがある。
【0056】
本発明では、CMYで定義されたプリンタの色再現可能な最大領域情報(境界座標)を計算式によってXYZ空間における領域情報に変換する。次に、RGBで定義されたディスプレイの色再現可能な最大領域情報(境界座標)も計算式によってXYZ空間における領域情報に変換する。そして、XYZ表色系という同一の三次元空間におけるプリンタとディスプレイの最大領域の重なりを計算し、その境界座標情報を画像作成アプリケーションで使用される色空間(HLS、RGB)座標に変換し、色設定データ補正部に知らせるようにしている。
【0057】
したがって、本発明の構成によれば、色設定データ補正部は、この境界座標情報をもとに色設定部の色設定データの設定部(基本色パッチ、カラーマトリクスと明度スライダ、RGB階調値指定、HLS階調値指定)の設定値を制御(操作)することが可能になる。
【0058】
また、本発明の構成によれば、補正された色設定部(基本色パッチ、カラーマトリクスと明度スライダ、RGB階調値指定、HLS階調値指定)を使用して作成されたカラー画像は、プリンタで再現可能な色域内に限定されている。そのため、印刷の際に、色域圧縮を伴うカラーマッチングを施す必要が無くなる。
【0059】
さらに、本発明の構成によれば、補正された色設定部(基本色パッチ、カラーマトリクスと明度スライダ、RGB階調値指定、HLS階調値指定など)を使用して作成されたカラー画像は、ディスプレイで再現可能な色域内に限定されている。そのため、表示の際に、色域圧縮を伴うカラーマッチングを施す必要が無くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画像処理装置のシステム構成を示すブロック図。
【図2】メニュー画面を示す図で、(a)は、作成画像の色の指定に使用される色設定部のメニュー画面の一例を示し、(b)は、(a)に示すメニュー画面が、プリンタ装置とディスプレイ装置の両方で表示可能な色域だけ指定可能なように補正された様子を示す。
【図3】本発明の一実施形態における全体の処理の流れを示すフローチャート。
【図4】図3に示すフローチャートのステップS3で使用される、表示装置と印刷装置の選択メニューの一例を示す図。
【図5】本発明の一実施形態における、色設定部の補正処理手順を示すフローチャート。
【図6】CIEによって標準化されているXYZ表色系の色度図。
【図7】図5に示すフローチャートのステップS14、ステップS15で計算された各色域をXYZ色度図に展開した様子を示している図。
【符号の説明】
1 ホストコンピュータ
2 プリンタ装置
3 ディスプレイ装置
11 ディスプレイドライバ
12 ディスプレイプロファイル格納部
13 色設定データ補正部
14 色設定部
15 プリンタドライバ
16 プリンタプロファイル格納部
17 色変換部
18 画像生成部
19 画像データ格納部
21 基本色パッチ(色設定部14)
22 カラーマトリクス(色設定部14)
23 明度スライダ(色設定部14)
24 RGB階調値指定ボックス(色設定部14)
25 HLS階調値指定ボックス(色設定部14)

Claims (6)

  1. ホストコンピュータに、プリンタ装置とディスプレイ装置とが接続された画像処理装置において、
    ホストコンピュータ上でユーザーの指示によりカラー画像を生成する画像生成部と、画像生成部で生成された画像データを保存するための画像データ格納部と、ユーザーがカラー画像を作成または編集する際に画像の色設定を行う色設定部と、画像生成部で生成されたカラー画像をプリンタ装置で印刷またはディスプレイ装置に表示する際に各プロファイルを使用して色変換を行う色変換部と、プリンタ装置用のプロファイルを格納するプリンタプロファイル格納部と、ディスプレイ装置用のプロファイルを格納するディスプレイプロファイル格納部と、色変換部においてプリンタプロファイルを使用して色変換された画像データを、プリンタ装置に出力させるプリンタドライバと、色変換部においてディスプレイプロファイルを使用して色変換された画像データを、ディスプレイ装置に表示させるディスプレイドライバと、色設定部で扱う色の範囲を、プリンタ装置及びディスプレイ装置の双方が再現可能な色範囲内に限定するように色設定部を補正する色設定データ補正部と、を具備することを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、色変換部は、プリンタ装置及びディスプレイ装置それぞれの色空間で表された色再現可能な最大領域を、絶対的な色空間座標内の領域としてそれぞれ変換し、それらが重なり合う領域情報を演算によって求める機能を持つものであることを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項2に記載の画像処理装置において、画像生成部で、色設定データ補正部による補正後の色設定により作成された画像をプリンタ装置で印刷する際、プリンタドライバは、画像生成部から受け取った色情報データを色変換部に送り、色変換部は色域圧縮を行わずに色空間の変換のみを行った後、変換後の色情報データをプリンタドライバに返すように構成されていることを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項2に記載の画像処理装置において、画像生成部で、色設定データ補正部による補正後の色設定により作成された画像をディスプレイ装置で表示する際、ディスプレイドライバは、画像生成部から受け取った色情報データを色変換部に送り、色変換部は色域圧縮を行わずに色空間の変換のみを行った後、変換後の色情報データをディスプレイドライバに返すように構成されていることを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像処理装置における画像生成部及び色設定部を機能させて画像作成時に使用する色を指定する色設定処理機能を備えた画像生成プログラムにおいて、
    画像出力装置を選択する処理と、選択された画像出力装置のプロファイルに基づいて画像出力装置の色再現領域を決定する処理と、決定された色再現領域を色設定処理に反映して色再現領域外の色を指定不可とする処理と、をホストコンピュータに実行させるものであることを特徴とする画像生成プログラム。
  6. 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像処理装置を用いてする画像処理機能をホストコンピュータに実現させるためのものであることを特徴とする画像処理プログラム。
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