JP3966549B2 - 多段倍電圧整流装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コッククロフト・ウォルトン回路のような多段倍電圧整流装置の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
交流電圧を直流高電圧に変換する代表的な回路として、直列接続したダイオードと直列接続したコンデンサとを組み合わせた多段倍電圧整流装置があり、X線発生装置、電子顕微鏡、荷電粒子発生装置などの直流高電圧機器に広く使用されている。
【0003】
多段倍電圧整流装置の代表的なものとしてコッククロフト・ウォルトン回路(以下、CW回路と略称する。)が知られており、後で述べるが、CW回路はその回路構成によって、通常のCW回路をシングル型と言い、それを2個組み合わせた形のダブル型、あるいは直流側、交流側双方とも対称的に接続された回路構成のバランス型などいろいろな構成のものがある。
【0004】
そして、これらCW回路は、CW回路を構成するコンデンサとダイオードとが1枚のプリント基板に搭載され、プリント基板上で所定の接続が行われているもの、あるいは前記コンデンサとダイオードとがプリント基板を使わずに立体的に接続されているものなどいろいろな構造のものが提案されている。これらにはそれぞれ一長一短があり、要求される条件によって使い分けられている。
【0005】
本発明の多くの実施例は、プリント基板を用いてCW回路を構成する構造であるので、従来例として、図16又は図18に示すような回路構成のダブル形(対称形)又はシングル形のCW回路におけるコンデンサとダイオードとを、図17又は図19に示すようにプリント基板に搭載してなる構造について説明する。
【0006】
図16に示すCW回路は、従来の一般的なシングル形のCW回路を組み合わせたダブル形のものであり、シングル形のCW回路に比べて大きな電流容量が必要な場合に用いられる。ダブル形のCW回路は、高周波インバータ回路1に接続された2個のトランス2、3に接続されている。高周波インバータ回路1は、シングルエンデッドタイプ又はブリッジタイプのものなどであり、これらはいずれも広く知られている構成であるので、説明を省略する。
【0007】
トランス2、3はそれぞれ1次巻線2a、3a、2次巻線2b、3bを有し、2次巻線2b、3bは互いに直列になるように接続されている。各巻線の極性は黒点で示されており、2次巻線2b、3bは黒点側同士が接続され、その接続点は接地されている。トランス2の2次巻線2bの双方の端子がダブル形のCW回路の入力端子T1、T2となり、トランス3の2次巻線3bの双方の端子がダブル形のCW回路の入力端子T2、T3となる。入力端子T2は固定電位に接続されている。
【0008】
ダブル形のCW回路からなる多段倍電圧整流装置100の4段構成のものは、コンデンサC1〜C12とダイオードD1〜D16とからなり、これらは図16に示すように、大面積のプリント基板Pに搭載され、それぞれの接続点xでハンダ付けされている。大面積のプリント基板P上にこのように直列接続したダイオードとコンデンサとを搭載して、多段倍電圧整流装置を構成しているものは、大面積のプリント基板P上に直流高電圧点を複数個又は多数有することになり、それらの間に数kVないし数10kVの電圧が印加されることが多い。この場合、大面積のプリント基板Pの表面で沿面放電が発生し易いので、図示していないが、プリント基板Pに適当な切り込みを設け、沿面距離を長くすることが行われている。
【0009】
また、図18に示すようなシングル形のCW回路からなる多段倍電圧整流装置200の4段構成のものは、コンデンサC1〜C8とダイオードD1〜D8とからなり、これらも図19に示すように、大面積のプリント基板Pに搭載されている。シングル型の多段倍電圧整流装置200もダブル形のCW回路と同様であるので、詳しい説明を省略するが、沿面距離を長くせざるを得ない。やはり小型化するにはプリント基板P面における沿面距離が問題になる。なお、T1、T2は入力端子、T4は出力端子、xは接続点である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、沿面距離を長くしてもプリント基板Pの表面に沿面が形成されるので、特に前記直流高電圧点間に10kV以上の高電圧が印加されるような場合には、電気絶縁を確保するのに必要な沿面距離を得るために、かなり面積の大きなプリント基板Pを用いなければならなかった。このことが、多段倍電圧整流装置の小型化を妨げていた。
【0011】
このような欠点を解決するために、プリント基板を用いずにコンデンサとダイオードとを立体構造に組み立てるものも提案されているが、ハトメなどを用い、一時的に立体的に保持した状態でハンダ付けしなければならないので、製造に時間を要し、コストが高くなるという問題がある。
【0012】
したがって、本発明は小型で、しかも比較的簡単に製造することができる多段倍電圧整流装置を提供することを主目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のコンデンサが、柱状に配列され直列接続されている第1のコンデンサコラムと、複数のコンデンサが、柱状に配列され直列接続されている第2のコンデンサコラムであって、上記第1のコンデンサコラムと離れて平行に配置されている第2のコンデンサコラムと、上記第1のコンデンサコラムと上記第2のコンデンサコラムとの組の一方の側に設けられている第1の配線基板と、上記第1のコンデンサコラムと上記第2のコンデンサコラムとの組の上記一方の側と反対側に設けられている第2の配線基板と、上記第1のコンデンサコラムのコンデンサを充電する高電圧ダイオードであって、両端が上記第1の配線基板に接続されている高電圧ダイオードを具備する第1の高電圧ダイオード群と、上記第2のコンデンサコラムのコンデンサを充電する高電圧ダイオードであって、両端が上記第2の配線基板に接続されている高電圧ダイオードを具備する第2の高電圧ダイオード群と、上記第1のコンデンサコラムのコンデンサの端子または上記第2のコンデンサコラムのコンデンサの端子と、上記第1の配線基板と、上記第2の配線基板とを接続する、中継導体と、上記中継導体に設けられている貫通孔と、上記貫通孔を介して、上記第1のコンデンサコラムの直列接続されたコンデンサの端子同士、または、上記第2のコンデンサコラムの直列接続されたコンデンサの端子同士を接続する接続部材とを有し、上記第1のコンデンサコラムと、上記第2のコンデンサコラムと、上記第1の高電圧ダイオード群と、上記第2の高電圧ダイオード群とによって、複数段の倍電圧構成とする多段倍電圧整流装置である。
【0037】
【発明の実施の形態および実施例】
先ずこの発明の特徴は、複数のコンデンサを直列接続してなる直流側のコンデンサコラムと、複数のコンデンサを直列接続してなる交流側のコンデンサコラムとを挟んで、前記直流側のコンデンサコラムのコンデンサを充電する複数の高電圧ダイオードからなる第1の高電圧ダイオード群と、前記交流側のコンデンサコラムのコンデンサを充電する複数の高電圧ダイオードからなる第2の高電圧ダイオード群とを、前記コンデンサコラムの両側に平行になるように配置することによって、前記第1と第2の高電圧ダイオード群の間の沿面放電の危険性を無くすと共に、小さな電気絶縁距離で必要な電気絶縁を確保し、多段倍電圧装置を小型化するところにある。
【0038】
図1は、本発明の1実施例である、プリント板にダイオードを搭載してなる4段構成の多段倍電圧整流装置10を示し、これは図16に示したダブル形のCW回路構成のものであり、組立が比較的容易にできるものである。図1(A)は多段倍電圧整流装置10の上面からみた説明図であって、ダイオードを図示するのは省略してあり、図1(B)は正面から見た説明図であり、図1(C)は正面側のプリント板を外して正面から見た説明図である。
【0039】
図1において、図17で用いた記号と同じ記号は同じ名称の部材で、対応する配置関係にある部材を示すものとする。コンデンサC1〜C12は円筒形状のモールド型コンデンサであり、双方の円形状面の中央から端子CT1、CT2が延びているものである。ダイオードD1〜D16は高電圧ダイオードであり、それぞれ複数個の高電圧ダイオードを直列接続したものからなる。
【0040】
4個のコンデンサC1〜C4は直列接続され、図面左側の交流側コンデンサコラムA1を構成する。4個のコンデンサC5〜C8は直列接続され、図面中央の直流側コンデンサコラムDCを構成する。4個のコンデンサC9〜C12は直列接続され、図面右側の交流側コンデンサコラムA2を構成する。これら交流側コンデンサコラムA1、直流側コンデンサコラムD、交流側コンデンサコラムA2は互いに平行になるよう一直線上に配置される。以後、直流側コンデンサコラムを第1のコンデンサコラムと言い、交流側コンデンサコラムを第2のコンデンサコラムと言う
図1(A)に示すように、前記コンデンサコラムの両側にそれらと離れた位置で、互いが平行となるように第1、第2のプリント基板群P1、P2が配置される。この多段倍電圧整流装置10が4段構成であるので、第1、第2のプリント基板群P1、P2は、それぞれ4枚のプリント板P11、P12、P13、P14、及びP21、P22、P23、P24からなる。4枚のプリント板P11、P12、P13、P14、及びP21、P22、P23、P24は互いに一定距離だけ離れており、それぞれの平面が前記コンデンサコラムに沿うように配置されている。この実施例では、各プリント基板群のプリント板の枚数は各コンデンサコラムの段数と等しい。
【0041】
第1のプリント基板群P1の4枚のプリント板P11、P12、P13、P14の平面には、前記第1のコンデンサコラムのコンデンサを充電するダイオードのアノード側を背中合わせに接続された一対の組の高電圧ダイオードが搭載されている。プリント板P11にはダイオードD3とD4、プリント板P12にはダイオードD7とD8、プリント板P13にはダイオードD11とD12、プリント板P14にはダイオードD15とD16が搭載されている。
【0042】
また、第2のプリント基板群P2の4枚のプリント板P21、P22、P23、P24には、前記第2のコンデンサコラムのコンデンサを充電するダイオードのカソード側が向き合うように接続された一対の組の高電圧ダイオードが搭載されている。プリント板P21にはダイオードD1とD2とが、プリント板P22にはダイオードD5とD6とが、プリント板P23にはダイオードD9とD10とが、さらにプリント板P24にはダイオードD13とD14とがそれぞれ搭載されている。
【0043】
図2に示すように、第1のプリント基板群P1のプリント板P11は一方の幅方向に接続用タブTA1、TA2、TA3を有し、各接続用タブには貫通孔を有する環状の導電端子a1、a2、a3が形成されている。また、第1のプリント基板群P1のプリント板P11に搭載されている高電圧のダイオードD3は複数個直列接続されたダイオードd1〜dnからなり、高電圧のダイオードD4は複数個直列接続されたダイオードd1〜dnからなる。
【0044】
図示していないが、高電圧のダイオードD3のダイオードd1はプリント板P11に形成された導電パターンを通して導電端子a1に接続され、ダイオードdnは導電端子a2に接続されている。図示していないが、同様に高電圧のダイオードD4のダイオードd1’はプリント板P11に形成された導電パターンを通して導電端子a1に接続され、ダイオードdn’は導電端子a3に接続されている。第1のプリント基板群P1の他のプリント板も同様な構造であるので、説明を省略する。
【0045】
図3に、第2のプリント基板群P2のプリント板P21を示す。プリント板P21は、一方の幅方向の中央に接続用タブTB1を有し、他方の幅方向の両端側に接続用タブTB2、TB3を備える。各接続用タブには小孔を有する導電端子b1、b2、b3が形成されている。また、第2のプリント基板群P2のプリント板P21に搭載されている高電圧のダイオードD1は複数個直列接続されたダイオードd1〜dnからなり、高電圧のダイオードD2は複数個直列接続されたダイオードd1’〜dn’からなる。
【0046】
図示していないが、高電圧のダイオードD1のダイオードd1はプリント板P21に形成された導電パターンを通して導電端子b1に接続され、同様にしてダイオードdnは導電端子b2に接続されている。図示していないが、同様に高電圧ダイオードD2のダイオードd1’はプリント板P11に形成された導電パターンを通して導電端子b1に接続され、同様にしてダイオードdn’は導電端子b3に接続されている。第2のプリント基板群P2の他のプリント板も同様な構造であるので、説明を省略する。
【0047】
ここで、上記いずれのプリント板も、接続用タブを含む幅寸法がコンデンサの両端子間の寸法よりも小さくなければならない。
【0048】
そして、交流電圧が印加される入力端子T1、T2、T3、直流高電圧が出力される出力端子T4にそれぞれ接続されるコンデンサC1、C2、C3、C8の端子を除いて、他のコンデンサの双方の端子は図4に示すような両端がL字状に折り曲げられた中継導体E1によって、第1と第2のプリント基板群P1、P2の対応するプリント板の導電端子a、bに接続される。また、入力端子T2、出力端子T4にそれぞれ接続されるコンデンサC5、C8の端子は、片側だけがL字状に折り曲げられた中継導体E2によって、第1のプリント基板群P1又は第2のプリント基板群P2の対応するプリント板の導電端子に接続される。なお、図1(A)では最上位に位置する導電端子E1、E2を図示しているだけである。他の図面でも上面から見た図は同様である。
【0049】
次に、図1ないし図5によってこの多段倍電圧整流整流装置10の組立方法と詳細な構造について説明を加える。
【0050】
図4に示すように、中継導体E1は両端がほぼ直角に折り曲げられ、直角に折り曲げられた部分にねじ孔e1、e2を有すると共に、中央に貫通孔e3を有する。中継導体E2については具体的に図示していないが、中継導体E1の貫通孔e3を残して片側を削除した構造のものである。
【0051】
図5は、図1におけるコンデンサC10とその両隣とを紙面の右側から部分的に見た図面である。コンデンサC9、C10、C11だけでなく、すべてのコンデンサはねじ孔ca1、ca2を有する一対の端子CT1、CT2を備える。また、螺合部材としての両ねじ接続部材Fはコンデンサのねじ孔ca1、ca2に螺合するねじ山を有する。
【0052】
組立時には、先ず、コンデンサC9の端子CT1のねじ孔ca1に両ねじ接続部材Fの一端側を螺合させる。次に、その両ねじ接続部材Fを中継導体E1の貫通孔e3に通して、その反対側に突出したねじ山にコンデンサC10の端子CT2のねじ孔ca2を螺合させる。コンデンサC9とC10を両ねじ接続部材Fを介して十分に螺合させることによって、双方のコンデンサの端子CT1、CT2で中継導体E1を固定すると共に、端子CT1とCT2との間の接続、中継導体E1と端子CT1、CT2との間の接続を確実なものにする。
【0053】
同様にして、コンデンサC10とC11とを両ねじ接続部材F、中継導体E1を介して十分に螺合させることによって、前述と同様に機械的固定と電気的接続とを確実なものにする。図示しないが、同様にコンデンサC11とC12とを両ねじ接続部材F、中継導体E1を介して十分に螺合させることによって、機械的固定と電気的接続とを確実なものにする。このようにして中継導体を備えるコンデンサコラムが一つでき上がる。
【0054】
同様にして、それぞれの端子間に中継導体E1を備えるコンデンサC1〜C4からなるコンデンサコラムを組み立てる。コンデンサC5〜C8からなるコンデンサコラムの組み立てもほぼ同様であるが、コンデンサC5の端子が中継導体E2によってプリント板P21の中央の接続用タブTB1(図3)の導電端子b1に接続され、コンデンサC8の端子が中継導体E2によってプリント板P14の中央の接続用タブTA1(図2)の導電端子a1に接続される点が異なる。このようにして中継導体を備えるコンデンサコラムを3個得る。
【0055】
次に図5に示すように、第1のプリント基板群P1のプリント板P12(ダイオードは図示していない)の接続用タブTA3の導電端子a3を中継導体E1のねじ孔e1に合わせて、金属材料からなるねじ接続部材Gを螺回することによって、中継導体E1が固定されると共に、ねじ接続部材Gによって導電端子a3と中継導体E1とが電気的に接続される。
【0056】
このようにねじ接続部材Gを用いて、それぞれの中継導体E1、E2のねじ孔に、それぞれのプリント板P11P〜14の各接続用タブTA1〜TA3の導電端子a1〜a3を接続することによって、図1(B)に示すように4枚のプリント板P11P〜14を同一平面上に配置し、固定することができる。ここで、図1(B)に示す12個の黒点Hは、図5で示したねじ接続部材G又は接続点を示す。
【0057】
次に同様にして、図1(C)に示すように、3個のコンデンサコラムを挟んで第1のプリント基板群P1と対向する第2のプリント基板群P2の4枚のプリント板P21〜p24を、対応する中継導体E1、E2に固定すると共に接続する。図1(C)においても12個の黒点Hは図5で示したねじ接続部材G又は接続点を示す。
【0058】
以上説明したような構成にすることによって、図16に示すようなダブル形(対称形)のCW回路からなる立体構造の多段倍電圧整流装置10を比較的容易に組み立てることができる。この構造によれば、1段目の高電圧のダイオードD1とD2、D3とD4が1段目の別々のプリント板に搭載され、2段目の高電圧のダイオードD5とD6、D7とD8が2段目の別々のプリント板に搭載されるというように、各段の高電圧のダイオードが各段のプリント板に搭載され、各段のプリント板同士は間隔が離れているので、隣り合う段の高電圧のダイオードの沿面は存在しなくなる。
【0059】
つまり、コンデンサコラムの両側に高電圧のダイオードを配置し、各段の高電圧のダイオードが平行になるよう配置しているので、隣り合う高電圧のダイオードの沿面が存在しなくなると同時に、各段のダイオード間の電気的絶縁距離が等しくなるので、必要な電気絶縁を確保し易くなり、装置を小型化できる。
【0060】
次に、図6によって本発明の他の1実施例である多段倍電圧整流装置20について説明する。多段倍電圧整流装置20は、図18に示したシングル形のCW回路を立体構造にしたものである。図6において、図1ないし図5で用いた記号と同一の記号は同じ名称の部材を示すものとする。図6(A)は多段倍電圧整流装置20の上面からみた説明図、図6(B)は正面から見た説明図、図6(C)は正面側のプリント板を外した状態で正面から見た説明図である。
【0061】
基本的には図1に示した構造と同じであるので詳述しないが、コンデンサC1〜C4を直列接続した4段の第2のコンデンサコラム、コンデンサC5〜C8を直列接続した4段の第1のコンデンサコラムと、この実施例ではコンデンサコラムは2個である。これら2個のコンデンサコラムを挟んで対向配置される第1、第2のプリント基板群P1、P2をそれぞれ構成する4枚のプリント板P11〜P14、4枚のプリント板P21〜P24には、一方向の極性の高電圧のダイオードD2、D4、D6、D8、及びD1、D3、D5、D7がそれぞれ搭載されている。
【0062】
図6において、例えば、ダイオードD1のカソードは不図示の中継導体E2を介してコンデンサC5の端子と入力端子T2とに接続され、そのアノードは不図示の中継導体E1によってコンデンサC1とC2の端子、更にダイオードD2のカソードに接続される。そして、ダイオードD2のアノードは不図示の中継導体E1によってコンデンサC5とC6の端子、更にダイオードD3のカソードに接続される。さらに、ダイオードD3のアノードはコンデンサC2とC3の端子、更にダイオードD4のカソードに接続される。同様に順次接続され、最後にダイオードD8のアノードが中継導体E2を通してコンデンサC8の一方の端子と出力端子T4とに接続される。
【0063】
なお、プリント板P11〜P14、P21〜P24は、図1に示したものに比べて、接続用タブや接続端子の役割を兼ねる導電端子が3個から2個になる点が異なるが、中継導体、ねじ接続部材、両ねじ部材は前述と同様な形状の中継導体E1、E2、ねじ接続部材G、両ねじ接続部材Fを用いることができる。
【0064】
以上説明したCW回路の他にいろいろな変形回路が存在し、それら変形のCW回路にも本発明を適用することができるので、それら変形の回路例を挙げ、簡単に説明する。
【0065】
図7(A)は4段のバランス形(平衡形)のCW回路を示し、図7(B)は4段の変形バランス形(変形平衡形)のCW回路を示す。図7において、図15で用いた記号と同一の記号は同じ名称の部材を示すものとする。なお、R1、R2は抵抗である。
【0066】
図7(A)のバランス形(平衡形)のCW回路も図7(B)の変形バランス形(変形平衡形)のCW回路も、一方のコンデンサコラムを構成するコンデンサC1〜C4の直列個数、他方のコンデンサコラムを構成するコンデンサC5〜C8の個数は等しい。
【0067】
図8によって、図7(A)のバランス形(平衡形)のCW回路からなる多段倍電圧整流装置30について説明する。図8(A)は多段倍電圧整流装置20の上面からみた説明図、図8(B)は正面から見た説明図、図8(C)は正面側のプリント板を外して正面から見た説明図である。図1で用いた記号と同一の記号は同じ名称の部材を示すものとする。
【0068】
図7(A)のバランス形(平衡形)のCW回路では抵抗R1とR2とを除けば、ダイオードD1〜D8は4段2組のダイオードに分けられるから、図8に示すように前記多段倍電圧整流装置20と類似した構造となる。ただし、図6とは違って、第1のプリント基板群P1の各プリント板P11〜P14は、第2のプリント基板群P2の各プリント板P21〜P24の形状と同じであって、それを紙面水平方向に180度回転させたものとなる。そして、ダイオードD1、D3、D5、D7は第2のプリント基板群P2の各プリント板P21〜P24にそれぞれ搭載され、ダイオードD2、D4、D6、D8は第1のプリント基板群P1の各プリント板P11〜P14にそれぞれ搭載される。したがって、ダイオードD2のアノードは入力端子T1に接続され、ダイオードD1のアノードは入力端子T2に接続される。
【0069】
そして、抵抗R1、R2を適当な大きさと導電パターンをもつ短冊状のプリント基板P3に搭載し、そのプリント基板P3を最上段に位置するコンデンサC4、C8の上面に載せ、コンデンサC4、C8の上側端子に前述と同様に接続すると共に固定し、抵抗R1とR2との接続点を出力端子T4とすればよい。
【0070】
図7(B)の変形バランス形(変形平衡形)のCW回路も図8のものと同様になり、抵抗R1とR2に代えて高電圧のダイオードD9、D10を接続すればよい。
【0071】
次に、図9は図16に示したダブル形(対称形)のCW回路の変形例で、ダブルリバース形(対称リバース形)と称されるCW回路であり、第1のコンデンサコラムがコンデンサC4〜C7の4個を直列接続したものからなるのに対して、第2のコンデンサコラムを構成する二つのコンデンサコラムは3個のコンデンサC1〜C3、コンデンサC8〜C10からなり、1段分少ない。
【0072】
この構造は基本的には図1に示した多段倍電圧整流装置10と類似している。具体的には図10に示すようになる。図10(A)は多段倍電圧整流装置40の上面からみた説明図、図10(B)は正面から見た説明図、図10(C)は正面側のプリント板を外して正面から見た説明図である。図10において、図1で用いた記号と同じ記号のものは同一名称の部材を示すものとする。
【0073】
この多段倍電圧整流装置40は、図1に示した多段倍電圧整流装置10と比べると、第1のプリント基板群P1が同じ形状の3枚のプリント板P11〜P13からなり、また、第2のプリント基板群P2がそれを上下に逆さにした同じ形状の4枚のプリント板P21〜P24からなるところが違う。他は図1と同じ構造であるので、説明を省略する。第2のプリント基板群P2の4枚目のプリント板P24は、他のものと同様に3箇所で固定されているので、機械的な堅牢性の問題は生じない。
【0074】
次に、図11は図18に示したシングル形のCW回路の変形例で、シングル・リバース形と称されるCW回路であり、4段構造の場合、一方の入力端子T1と出力端子T4との間に接続された第1のコンデンサコラムが、コンデンサC1〜C4を4個直列接続したものからなるのに対して、第2のコンデンサコラムは3個のコンデンサC5〜C7からなる。
【0075】
このシングル・リバース形のCW回路からなる多段倍電圧整流装置50は、図6に示した多段倍電圧整流装置20とほぼ同様な構造である。具体的には図12に示すようになる。図12(A)は多段倍電圧整流装置20の上面からみた説明図、図12(B)は正面から見た説明図、図12(C)は正面側のプリント板を外して正面から見た説明図である。図12において、図1で用いた記号と同じ記号のものは同一名称の部材を示すものとする。
【0076】
多段倍電圧整流装置20と比べて、第1と第2のコンデンサコラムのコンデンサの直列接続個数が違うことと、第1のプリント基板群P1のプリント板が1枚少ないこと、ダイオードの向きが違うという点で異なる以外は同じであるので、説明を省略する。
【0077】
次に図13は、クワッド形(4逓倍形)として知られているCW回路の変形回路であり、図のようにコンデンサC1〜C12とダイオードD1〜D12とを組み合わせて接続したものである。
【0078】
図14によって、クワッド形(4逓倍形)のCW回路からなる多段倍電圧整流装置60の構造について説明する。図14(A)は多段倍電圧整流装置50の上面からみた説明図、図14(B)は正面から見た説明図、図14(C)は正面側のプリント板を外して正面から見た説明図である。図14において、図1で用いた記号と同一の記号は同じ名称の部材を示すものとする。
【0079】
第1のプリント基板群P1は、図2に示したプリント板の中央の接続用タブを除去した形状の二つの接続用タブを有する4枚のプリント板P11〜P14からなり、また、第2のプリント基板群P2は図3に示したような形状の4枚のプリント板P21〜P24からなる。プリント板11〜P14のそれぞれにダイオードD2、D4、D6、D8が図示極性で搭載され、これらは中央に配置されるコンデンサコラムのコンデンサの端子には接続されない。
【0080】
第2のプリント基板群P2の1段目のプリント板P21だけは、図示のように1組のダイオードD1だけが接続され、他のプリント板P22〜P24には同じ向きに直列接続された2組のダイオードD3とD4、D6とD7、D9とD10それぞれ搭載されている。
【0081】
そして最上段のダイオードD12は、図8に示したのと同様な短冊状のプリント基板P3に搭載され、最上段に位置するコンデンサC8とC12の上側端子に接続される。コンデンサC8とC12の上側端子は、前述したようにねじ山の形成されたネジ孔を有するので、金属製のねじなどによってプリント基板P3をコンデンサC8とC12の上側端子に容易に固定できると同時に、電気的接続も行うことができる。なお、プリント板P21は図14(C)において、中央の接続タブよりも右側が削除されていてもよい。
【0082】
以上述べたように、この発明によれば2又は3個の接続用タブを具備するプリント板にダイオードをそれぞれ搭載し、これらとコンデンサとを組み合わせる構造にすることによって、比較的に容易に小型の多段倍電圧整流装置を得ることができる。
【0083】
なお、以上の実施例ではいずれも4段構成の多段倍電圧整流装置について述べたが、それ以外の段数、例えば3段、あるいは5段、又は7段などであっても勿論よく、同様に構成することができる。また、プリント板の両面にダイオードを搭載してもよく、抵抗など他の必要な部品を一緒に搭載してもよい。図3に示した形状のプリント板は、接続用タブを頂点とする緩やかなV字状の形状のものであってもよく、この場合にはプリント板間の間隔を狭くでき、更なる小型化に役立つ。さらにまた、プリント板は必ずしも接続用タブを有する必要がなく、プリント板の幅寸法がコンデンサの両端子間の寸法よりも小さければ、隣り合うプリント板間は間隔が空くので、接続用タブの無い短冊状のものでもよい。
【0084】
以上の実施例ではいずれもプリント板にダイオードを搭載したが、プリント板を用いずにダイオードを直接中継導体に接続する実施例について図15により説明する。この実施例は図1に示した多段倍電圧整流装置10に対応するダブル形のCW回路構成のものであり、図1で用いた記号と同一の記号は同じ名称の部材を示すものとする。
【0085】
この実施例の多段倍電圧整流装置70でも、高電圧ダイオードD1〜D16の電気的な接続関係は図1に示した多段倍電圧整流装置10と同じである。第1の(直流側の)コンデンサコラムのコンデンサを充電する高電圧ダイオードD3、D4、D7、D8、D11、D12、D15、D16は中央のコンデンサコラムのコンデンサの端子と両側のコンデンサコラムのコンデンサの端子との間を水平に配置され、接続される。他方、第2の(交流側の)コンデンサコラムのコンデンサを充電する高電圧ダイオードD1、D2、D5、D6、D9、D10、D13、D14は中央のコンデンサコラムのコンデンサの下の端子と両側のコンデンサコラムのコンデンサの上側端子との間に接続されるので、最短で接続しようとすると、斜めの配置になる。
【0086】
しかし、いずれの各段の高電圧ダイオードは互いに平行となる配置であるので、それらの間の電気絶縁距離は同じであり、各段の高電圧ダイオード間は必要最小限度の距離で必要な電気絶縁を確保することができる。また、この実施例においても、第1の(直流側の)コンデンサコラムのコンデンサを充電する高電圧ダイオードと第2の(交流側の)コンデンサコラムのコンデンサを充電する高電圧ダイオードとは、前記実施例と同様にコンデンサコラムを挟んで配置されているので、それらの電気絶縁距離は十分に確保され、沿面放電の問題も無い。
【0087】
ここで、高電圧ダイオードD1〜D16は複数の整流素子を積層してなる高電圧のダイオードを樹脂モールドしてなる高電圧ダイオード、あるいは更にその高電圧のダイオードを複数直列接続して樹脂モールドしてなる細長い高電圧ダイオードであることが好ましく、図示していないが、その両端子に一般的な圧着端子が取り付けられているものが好都合である。そして、両端子の圧着端子間の長さは中継端子E1とE2との間隔に等しくなるように選定されており、前記圧着端子を図4に示した中継端子E1とE2のねじ孔(e1、e2)に容易に取り付けることができるようになっている。その取り付けは、ねじとナット、あるいはハンダ付け、又はそれらの組み合わせなど、通常の方法によって行われる。
【0088】
図6、図8、図10、図12、図14に示した多段倍電圧整流装置に相当するものも同様に、直接中継導体に前述のような高電圧ダイオードを接続すればよい。また、図14で、ダイオードD12はプリント基板P3に搭載しても良いし、前述のような高電圧ダイオードを用いて直接、コンデンサC8、C12の上側端子に接続しても良い。図14で、高電圧ダイオードD2、D5、D8、D11については、他のものに比べて双方の端子を長くして両側に位置する第2のコンデンサコラムのコンデンサの端子間の距離に等しくし、例えばコンデンサC4とC12の上側端子に直接接続できるようにする。
【0089】
なお、コンデンサの一対の端子は、いずれか一方が雄ねじで、他方の端子がそれと螺合する雌ねじとなっているものでもよい。この場合には、図5に示した両ねじ接続部材Fが不要になり、組立も容易になる。また、コンデンサの一対の端子の外側にねじ山が形成されており、ナットに螺合することによって、隣り合うコンデンサの端子同士が接続される構造でも勿論よい。
【0090】
【発明の効果】
本発明によれば、小型で、しかも比較的簡単に製造することができる多段倍電圧整流装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例である多段倍電圧整流装置10の構造を示す図である。
【図2】本発明に用いられるプリント板の1例を示す図である。
【図3】本発明に用いられるプリント板の他の1例を示す図である。
【図4】本発明に用いられる中継導体の1例を示す図である。
【図5】本発明の1実施例である多段倍電圧整流装置10の部分的な構造を示す図である。
【図6】本発明の他の1実施例である多段倍電圧整流装置20の構造を示す図である。
【図7】CW回路の変形例であるバランス形の回路構成を示す図である。
【図8】図7のバランス形CW回路からなる多段倍電圧整流装置30の構造を示す図である。
【図9】ダブル形(対称形)のCW回路の回路構成を示す図である。
【図10】図9のダブル形CW回路からなる多段倍電圧整流装置40の構造を示す図である。
【図11】シングル形のCW回路の変形であるシングル・リバース形の回路構成を示す図である。
【図12】図11のシングル・リバース形のCW回路からなる多段倍電圧整流装置50の構造を示す図である。
【図13】CW回路の変形例であるクワッド形(4逓倍形)の回路構成を示す図である。
【図14】図13のクワッド形のCW回路からなる多段倍電圧整流装置60の構造を示す図である。
【図15】本発明の1実施例である多段倍電圧整流装置70の構造を示す図である。
【図16】一般的なダブル形(対称形)のCW回路の回路構成を示す図である。
【図17】図16のダブル形のCW回路からなる従来の多段倍電圧整流装置100の構造を示す図である。
【図18】一般的なシングル形のCW回路の回路構成を示す図である。
【図19】図18のシングル形のCW回路からなる従来の多段倍電圧整流装置200の構造を示す図である。
【符号の説明】
10…ダブル形(対称形)の多段倍電圧整流装置、
20…シングル形の多段倍電圧整流装置、
30…バランス形(平衡形)の多段倍電圧整流装置、
40…ダブル・リバース形(対称リバース形)の多段倍電圧整流装置、
50…シングル・リバース形の多段倍電圧整流装置、
60…クワッド形(4逓倍形)の多段倍電圧整流装置、
T1、T2、T3…入力端子、
T4…出力端子、
C1〜C12…コンデンサ、
D1〜D16…ダイオード、
P1…第1のプリント基板群、
P2…第2のプリント基板群、
P3…プリント基板、
P11〜P14、P21〜P24…プリント板、
E1、E2…中継導体、
DC…第1のコンデンサコラム、
A1、A2…第2のコンデンサコラム、
TA1〜TA3…接続用タブ、
TB1〜TB3…接続用タブ、
a1〜a3、b1〜b3…導電端子、
F…両ねじ接続部材、
G…ねじ接続部材。
Claims (9)
- 複数のコンデンサが、柱状に配列され直列接続されている第1のコンデンサコラムと;
複数のコンデンサが、柱状に配列され直列接続されている第2のコンデンサコラムであって、上記第1のコンデンサコラムと離れて平行に配置されている第2のコンデンサコラムと;
上記第1のコンデンサコラムと上記第2のコンデンサコラムとの組の一方の側に設けられている第1の配線基板と;
上記第1のコンデンサコラムと上記第2のコンデンサコラムとの組の上記一方の側と反対側に設けられている第2の配線基板と;
上記第1のコンデンサコラムのコンデンサを充電する高電圧ダイオードであって、両端が上記第1の配線基板に接続されている高電圧ダイオードを具備する第1の高電圧ダイオード群と;
上記第2のコンデンサコラムのコンデンサを充電する高電圧ダイオードであって、両端が上記第2の配線基板に接続されている高電圧ダイオードを具備する第2の高電圧ダイオード群と;
上記第1のコンデンサコラムのコンデンサの端子または上記第2のコンデンサコラムのコンデンサの端子と、上記第1の配線基板と、上記第2の配線基板とを接続する、中継導体と;
上記中継導体に設けられている貫通孔と;
上記貫通孔を介して、上記第1のコンデンサコラムの直列接続されたコンデンサの端子同士、または、上記第2のコンデンサコラムの直列接続されたコンデンサの端子同士を接続する接続部材と;
を有し、上記第1のコンデンサコラムと、上記第2のコンデンサコラムと、上記第1の高電圧ダイオード群と、上記第2の高電圧ダイオード群とによって、複数段の倍電圧構成とすることを特徴とする多段倍電圧整流装置。 - 請求項1において、
上記第1のコンデンサコラムは、安定電位に接続される入力端子と出力端子との間に接続され、
上記第2のコンデンサコラムは、同一段数を構成するコンデンサが直列接続された二つのコンデンサコラムA、Bからなり、
該コンデンサコラムA、Bは、上記第1のコンデンサコラムを挟んで両側に配置され、
上記第1のコンデンサコラムは、上記コンデンサコラムA又はBと同一段数、又はそれよりも1段多い構成であり、
上記第1の高電圧ダイオード群の上記高電圧ダイオード又は上記第1のプリント基板群の上記プリント板は、上記第1のコンデンサコラムの段数と同じ個数備えられ、
上記第2の高電圧ダイオード群の上記高電圧ダイオード又は上記第2のプリント基板群の上記プリント板は、上記コンデンサコラムA又はBの段数と同じ個数備えられることを特徴とする多段倍電圧整流装置。 - 請求項1において、
上記第1のコンデンサコラムは、安定電位に接続される入力端子と出力端子との間に接続され、上記第1のコンデンサコラムは上記第2のコンデンサコラムと同一段数、又はそれよりも1段多い構成であり、
上記第1の高電圧ダイオード群の上記高電圧ダイオード又は上記第1のプリント基板群の上記プリント板は、上記第1のコンデンサコラムの段数と同じ個数備えられ、
上記第2の高電圧ダイオード群の上記高電圧ダイオード又は上記第2のプリント基板群の上記プリント板は、上記第2のコンデンサコラムの段数と同じ個数備えられることを特徴とする多段倍電圧整流装置。 - 請求項1において、
上記第1のコンデンサコラムは、上記第2のコンデンサコラムと同一段数備えられ、
上記第1、第2の高電圧ダイオード群の上記高電圧ダイオード又は上記第1、第2のプリント基板群の上記プリント板は同一個数備えられると共に、上記第1又は第2のコンデンサコラムの段数と同じ数備えられ、
これら第1又は第2のコンデンサコラムの最上段のコンデンサの上に電子部品を搭載してなることを特徴とする多段倍電圧整流装置。 - 請求項1において、
上記第1のコンデンサコラムは、安定電位に接続される入力端子と出力端子との間に接続され、
上記第2のコンデンサコラムは、同一段数を構成するコンデンサが直列接続された二つのコンデンサコラムA、Bからなり、該コンデンサコラムA、Bは上記第1のコンデンサコラムを挟んで両側に配置され、
上記第1のコンデンサコラムは、上記コンデンサコラムA又はBと同一段数備えられ、
上記第1、第2の高電圧ダイオード群の上記高電圧ダイオード又は上記第1、第2のプリント基板群の上記プリント板は、上記第1のコンデンサコラム又はコンデンサコラムA、Bの段数と同じ数備えられ、
上記コンデンサコラムの最上段のコンデンサの上にダイオードを備えていることを特徴とする多段倍電圧整流装置。 - 請求項1または請求項2において、
上記第1の高電圧ダイオード群の上記高電圧ダイオード又は上記第1のプリント基板群の上記プリント板に搭載された上記ダイオードは、アノード側を背中合わせに接続されており、
また、上記第2の高電圧ダイオード群の上記高電圧ダイオード又は上記第2のプリント基板群の上記プリント板に搭載された上記ダイオードは、カソード側が向き合って接続されていることを特徴とする多段倍電圧整流装置。 - 請求項1、請求項3、請求項5のいずれか1項において、
上記第1、第2の高電圧ダイオード群の上記高電圧ダイオード又は上記第1、第2のプリント基板群の上記プリント板に搭載された上記ダイオードは、それぞれ一方向を向いていることを特徴とする多段倍電圧整流装置。 - 請求項1または請求項5において、
上記第1の高電圧ダイオード群の上記高電圧ダイオード又は上記第1のプリント基板群の上記プリント板にそれぞれ搭載された上記ダイオードは、一方向を向いている1組の高電圧ダイオードであり、
上記第2の高電圧ダイオード群の上記高電圧ダイオード又は第2のプリント基板群の1段目の上記プリント板に搭載された上記ダイオードは、一方向を向いている1組の高電圧ダイオードであり、
2段目以上の上記プリント板に搭載された上記ダイオード又は上記高電圧ダイオードは、一方向を向いている一対の組の高電圧ダイオードであることを特徴とする多段倍電圧整流装置。 - 複数のコンデンサを、柱状に配列し、直列接続し、第1のコンデンサコラムを形成する工程と;
複数のコンデンサを、柱状に配列し、直列接続し、第2のコンデンサコラムを形成し、上記第1のコンデンサコラムと離れて平行に第2のコンデンサコラムを配置する工程と;
上記第1のコンデンサコラムと上記第2のコンデンサコラムとの組の一方の側に、第1の配線基板を設ける工程と;
上記第1のコンデンサコラムと上記第2のコンデンサコラムとの組の上記一方の側と反対側に第2の配線基板を設ける工程と;
上記第1のコンデンサコラムのコンデンサを充電する高電圧ダイオードであって、
両端が上記第1の配線基板に接続されている高電圧ダイオードを具備する第1の高電圧ダイオード群を設ける工程と;
上記第2のコンデンサコラムのコンデンサを充電する高電圧ダイオードであって、
両端が上記第2の配線基板に接続されている高電圧ダイオードを具備する第2の高電圧ダイオード群を設ける工程と;
上記第1のコンデンサコラムのコンデンサの端子または上記第2のコンデンサコラムのコンデンサの端子と、上記第1の配線基板と、上記第2の配線基板とを中継導体で接続する工程と;
上記中継導体に設けられている貫通孔を介して、上記第1のコンデンサコラムの直列接続されたコンデンサの端子同士、または、上記第2のコンデンサコラムの直列接続されたコンデンサの端子同士を、接続部材によって接続する工程と;
を有し、上記第1のコンデンサコラムと、上記第2のコンデンサコラムと、上記第1の高電圧ダイオード群と、上記第2の高電圧ダイオード群とによって、複数段の倍電圧構成とすることを特徴とする多段倍電圧整流装置の製造方法。
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