JP3966464B2 - シールリング及びシール装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として自動車等に用いられる自動変速装置における相対回転部の作動油の密閉に用いられるシールリング及びそのシールリングを用いた油圧シール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車等の車両に用いられる自動変速装置は、トルクコンバーター、ギヤ列、ブレーキ及び多板クラッチを有し、該自動変速機(以下、「AT」ともいう)は、変速のためクラッチ係合を必要とし、このクラッチ係合を油圧で行う構成を採用している。このため、油圧回路には相対回転する部分のシールが必要とされ、その部材間の一方の環状溝にはシールリングが設置され、シールリングが油圧で相手材の外周(又は内周)に押し付けられながら、リング溝の側壁面に対して摺接するようになっている。
【0003】
近年、かかるシールリングは、従来の鋳鉄製のものから、相手部材により密着し易く、シール性に優れる合成樹脂製のものに変わりつつあるが、このような合成樹脂製シールリングは密着性が良いがために相手材との摺接面の摩擦トルクが大きくなってしまうので、種々の摩擦トルク低減手法が採られている。
例えば、合成樹脂製シールリングの摩擦トルク低減手法として、シールリングの母材に低摩擦トルク性に優れるポリテトラフロオロエチレン等のフッ素系樹脂を用いる方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フッ素系樹脂は低摩擦トルク性に優れる一方で、その表面エネルギーの小ささから撥油性を示すため、特に摺接面の油膜が薄くなる高面圧下の摺動条件では油膜が保持できなくなり、時間を経るに従い摩擦トルク及び自己摩耗量が増大してしまうという問題点があった。
【0005】
また、フッ素系樹脂は、特に高温時の耐クリープ性に劣るためにシール性が低下し易いことから、その耐クリープ性を改善すべく、ガラス繊維やカーボン繊維の繊維系充填材又はブロンズ等の金属系充填材を添加して用いられるのが一般的であるが、これらの添加を行うと、摺動相手となるシールリング溝又はハウジングの内周面がアルミ合金などの非鉄金属である場合には、摺動相手側の摩耗が大となってシール性が悪化してしまうことがあった。
この一方、上記の摩耗を防止するため、フッ素系樹脂への繊維充填材及び金属充填材の添加を抑制すると、耐荷重性の改善が十分でなくなり、高面圧下でのシールリングの自己摩耗が大となって、やはりシール性が悪化してしまうという問題点もあった。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、このような従来技術の課題に着目してなされたもので、高圧作動下においても、シール性を損なうことなく、摺動面の摩擦トルクを有効に低減させることで自動車の燃費改善に寄与し得るシールリング及び油圧シール装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、フッ素樹脂製シールリングにつき、摺動相手となるシールリング溝側面又はハウジングの内周面に対して所定の硬度を有する金属粉と、不活性ガス雰囲気下で融点以上に加熱された状態で電離性放射線を所定の範囲で照射して成る改質フッ素樹脂と、ポリアミドイミド樹脂を添加することにより、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明のシールリングは、軸部材の外周に設けた環状のシールリング溝に装着されるシールリングであって、その半径方向内側に面したリング内周面と、その半径方向外側に面したリング外周面と、その軸方向両側に面した一対のリング側面を備えて成り、油圧作用時に、上記リング外周面が上記軸部材の外周に相対回転自在に遊嵌したハウジングの内周面に圧接されるとともに、上記リング側面が上記シールリング溝の側面に圧接されて油圧を保持する、作動油密閉用のシールリングにおいて、
摺動相手となる上記シールリング溝の側面及びハウジングの内周面のうちの少なくとも一方の面以上の硬度を有する金属粉と、酸素分圧1.33kPa以下の不活性ガス雰囲気下で、且つその融点以上に加熱された状態で電離性放射線を1kGy〜10MGyの範囲で照射して成る改質フッ素樹脂と、ポリアミドイミド樹脂を含有したフッ素樹脂から成ることを特徴とする。
【0009】
この場合、金属粉は、1〜30vol%の充填比率で配合され、一方、改質フッ素樹脂は、フッ素樹脂の全配合量(フッ素樹脂+改質フッ素樹脂)に対して5〜50vol%の範囲内で配合されることが望ましいが、特に限定するものではない。
【0010】
加えて、密閉すべき作動油の表面エネルギーの+0〜20×10−5N/cmの表面エネルギーを有するポリアミドイミド樹脂を充填比率5〜50vol%の範囲内で配合することにより、シールリング摺接部の摩耗トルクの低減が可能になると共に、より高面圧下での使用が可能になる。
なお、シールリングに作用する面圧が低い場合には、フッ素樹脂中に摺動相手となる部材と同等以上の硬度を有する金属粉と、密閉すべき作動油の表面エネルギーの+0〜20×10−5N/cmの表面エネルギーを有するポリアミドイミド樹脂を配合するだけでも良い。
【0011】
また、本発明の油圧シール装置は、上述の如きシールリングを用いた油圧シール装置であって、
上記シールリングが、上記軸部材の非鉄金属シールリング溝側面又は上記ハウジングの内周面と摺接することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のシールリング及び油圧シール装置について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明のシールリングを適用し得る車両用自動変速機の断面図、図2は図1の部分拡大断面図である。
図1及び図2において、軸部材12の油路13からハウジング14の油路15に油圧を供給すれば、その油圧は各シールリング溝16にも伝達して各シールリング10の内周面17a及び内方側面11iに作用するため、シールリング10はその外周面17bをハウジング14の内周面18に、また外方側面11o、即ちシール面をシールリング溝16のシール側面19に圧接させてシール効果が発揮される。
【0013】
このような状態でハウジング14が軸部材12に対して回転すれば、各シールリング10の外周面17bとハウジング14の内周面18との間に生じる摩擦トルクは、該リング10及びシールリング溝16の両シール側面(11o、19)間に生じる摩擦トルクよりも大であるため、シールリング10はハウジング14に連れ回りして両シール側面に相対回転運動が起こる。
【0014】
かかる構成を有するシール装置において、シールリング本体を合成樹脂製とすれば、相手材となるシール側面との密着性が向上するためシール性は向上するものの、シールリングの摩擦トルクは増大してしまう。
これに対し、シールリングの摩擦トルク低減手法として、シールリングの母材に低摩擦トルク性に優れるテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂を用いる方法が存在するのは上述の通りであるが、フッ素樹脂は低摩擦トルク性に優れる一方で、耐摩耗性及び耐荷重性に劣ることから、高面圧下ではシールリングの自己摩耗・変形が大となり、シール性が保持できなくなってしまう。
【0015】
従来、とくにフッ素樹脂の耐荷重性の向上を図るためには、ガラス繊維や炭素繊維等の繊維系充填材を添加するのが一般的であるが、シールリング溝側面若しくはハウジングの内周面がアルミニウム等の非鉄金属で、且つPV=40MPa・m/s以上の厳しい摺動条件においては、シールリングの表面に突出した繊維のエッジや、シールリングから脱落した繊維が摺動相手である非鉄金属の摩耗を促進してしまい、シール性が損なわれてしまうことがある。
【0016】
そこで、本発明では、フッ素樹脂の耐荷重性の向上を図ると同時に、アルミニウム等の軟質な非鉄金属からなっている相手材としてのリング側面若しくはハウジングの内周面の摩耗を抑制するために、相手材と同等以上の硬度を有する金属粉をフッ素樹脂中に配合した。
【0017】
上記金属粉では、繊維系充填材と同様にフッ素樹脂を強化して耐荷重性を改善することができ、加えて、シールリングの表面に硬質な繊維エッジが出現しないことから、相手材への攻撃性を低く抑えることが可能である。
とくに、相手材がアルミ等の軟質非鉄金属の場合には、シールリングの表面硬度を非鉄金属よりも高硬度化することによって、非鉄金属とシールリングとの間の凝着を減少させて、非鉄金属の摩耗を抑制することが可能になることから、フッ素樹脂中に配合する金属粉は、相手材よりも高硬度である必要がある。
【0018】
上記金属粉は、組成物中に1〜30vol%、好ましくは5〜25vol%の割合で配合する。金属粉の配合量がこの範囲を下回る場合には、耐荷重性の改善効果が認められず、上記範囲を上回る場合には、組成物のシールリングへの成形が困難になる。
なお、相手材となるリング側面若しくはハウジングの内周面が、アルミニウム合金などの軽金属材料を含んで成る場合は、フッ素樹脂への補強効果及び相手材との最適硬度差の観点から、ブロンズ粉若しくはステンレス粉が最適である。
【0019】
上記金属粉に加えて、本発明のフッ素樹脂より成るシールリングの耐摩耗性を改善するために、酸素分圧1.33kPa以下の不活性ガス雰囲気下で、且つその融点以上に加熱された電離性放射線を1kGy〜10MGyの範囲で照射して発現させた改質フッ素樹脂を配合した。
かかる条件で改質されたフッ素樹脂は、分子鎖内に架橋構造を有するため、従来のフッ素樹脂中に配合することによって、耐摩耗性を大幅に改善することが可能である。
【0020】
ここで、不活性ガス雰囲気中の酸素分圧が1.33kPa(=10torr)を超えると、フッ素樹脂の電離性放射線により活性化された部分に酸素が結合してしまい、上記架橋構造を形成する再結合反応が阻害され易くなる。
また、電離性放射線量が1kGy未満では、フッ素樹脂の部分的な分解反応が進み難くなって架橋構造が形成され難くなり、一方、電離性放射線量が10MGyを超えると、フッ素樹脂の部分的な分解反応ばかりが進んで、上記再結合反応による架橋構造の形成が阻害され易くなる。
【0021】
さらに、PV=40MPa・m/s以上の厳しい摺動条件において、金属粉のみの添加では、フッ素樹脂の自己摩耗が生じてシール性が保持できないことから、本発明では、フッ素樹脂の更なる耐摩耗性改善を目的に、上記の改質フッ素樹脂を配合した。
電離性放射線を照射された改質フッ素樹脂は、フッ素樹脂全配合量(フッ素樹脂+改質フッ素樹脂)の5〜50vol%、好ましくは10〜30vol%の割合で配合した。改質フッ素樹脂の配合量がこの範囲を下回る場合には、フッ素樹脂自体の耐摩耗性の改善効果が認められず、この範囲を上回る場合には、組成物のシールリングへの成形が困難となる。
【0022】
さらにまた、フッ素樹脂は、その表面エネルギーの小ささから撥油性を示すため、とくに摺動面の油膜が薄くなる高面圧下では油膜が保持できなくなり、摩擦トルク並びに自己磨耗量が増大してしまう。
【0023】
そこで、本発明では、フッ素樹脂製シールリングの油膜保持性を向上させるため、母材となるフッ素樹脂中に、密閉すべき作動油の表面エネルギーの+0〜20×10−5N/cmの範囲内の表面エネルギーを有する合成樹脂を配合し、摺動部の保油性を向上させることで、高面圧下におけるフッ素樹脂製シールリングの摺動を可能にした。
通常、シールリングの油膜保持性を改善するためには、その摺動面に微細な凹凸を設けたり、油膜保持用の溝を設定したりするのが一般的であるが、このような微細な凹凸や溝については、射出成形以外の成形方法で製造されるフッ素樹脂製シールリングにおいては成形後に機械加工を追加する必要があるため、製造工程増大によるコストアップを招くとともに、摺動面が摩耗するにつれその油膜保持性能が低下してしまう。
これに対して、本発明では、密閉すべき作動油と同等以上の表面エネルギーを有する合成樹脂をフッ素樹脂中に添加することとしたため、製造工程の追加はなく、例え、摺動面が摩耗してもその油膜保持性能が低下することがないため、長期に亘って高面圧作用下での油膜確保が可能となる。
【0024】
ここで、本発明で用いる合成樹脂は、密閉すべき作動油との良好な濡れ性を保持するため、作動油の表面エネルギーの+0〜20×10−5N/cmの範囲の表面エネルギーを有する必要がある。
上記範囲外の表面エネルギーを有する合成樹脂をフッ素樹脂中に配合すると、4MPa以上の面圧作用下では保油性改善効果が認められなくなり、シールリング自体の摩耗が大となってしまう。一般的な自動変速機用作動油の表面エネルギーは30×10−5N/cm程度であり、これ以上の表面エネルギーを有することが濡れを発生させるためには好ましいが、相手材となる金属面と合成樹脂の表面エネルギーの差が20×10−5N/cmを超えると摺動面の均一な油膜形成が阻害され易くなるため、当該合成樹脂は作動油以上の表面エネルギーを有すると共に、相手金属材料との表面エネルギー差が小さいものが好適である。このような条件を満たす合成樹脂材料としては、ポリアミドイミド樹脂が最適であり、本発明ではポリアミドイミド樹脂を好適に使用できる。
【0025】
また、本発明のシールリングにおいて、上記所定の表面エネルギーを有するポリアミドイミド樹脂については、このシールリング、具体的にはシールリングを製造するための樹脂組成物の5〜50vol%、好ましくは5〜30vol%の割合で配合することが好ましい。
ポリアミドイミド樹脂の配合量が5vol%未満だと上記の密閉する作動油との濡れ性改善効果が得られないことがあり、50vol%を超えると摺動面の摩耗トルクが増大してしまうことがある。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を若干の実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0027】
(参考例)
シールリング10の母材となるフッ素樹脂には、フッ素樹脂の中でも低摩擦トルクに優れるテトラフルオロエチレンを用い、このモールディングパウダー(旭硝子G−163)に酸素分圧0.133kPa(1Torr)、窒素分圧106.4kPa(800Torr)の雰囲気下、350℃加熱条件の下で電子線(加速電圧2MeV)を照射線量100kGyで照射して改質フッ素樹脂を製造し、この改質樹脂の平均粒径が約20μmとなるまでジェットミルで粉砕した。
次に、未改質のテトラフルオロエチレンモールディングパウダー(旭硝子G−163)65vol%に、上記の改質フッ素樹脂25vol%を配合するとともに、相手材と同等以上のビッカース硬度を有する金属粉としてステンレスフレーク粉(福田金属箔粉工業St−S400mesh)を10vol%充填した。このステンレスフレーク粉については、オートトランスミッションの軸部材12として用いられつつあるアルミダイキャスト材よりも高硬度で、且つ鱗片状の形態を有するとともに作動油28中での耐腐食性にも優れていることから、選定したものである。
【0028】
上記の粉末混合物をミキサーで十分混合した後、300℃で12時間熱処理し、高温揮発成分を除去した。次に、粉末混合物を50MPaの成形圧で円筒形に予備成形し、その後電気炉中で350〜400℃の温度で3時間焼成した。
焼成して得られたフッ素樹脂組成物を、旋盤で図3に示すストレート合口20を有するシールリング10に加工し、本例のシールリングを得た。
【0029】
(実施例1)
参考例と同様に未改質のテトラフルオロエチレンモールディングパウダー(旭硝子G−163)50vol%に改質フッ素樹脂20vol%を配合するとともに、相手材と同等以上のビッカース硬度を有する金属粉としてステンレスフレーク粉(福田金属箔工業 St−S400mesh)を10vol%、表面エネルギーが密閉すべき作動油の表面エネルギーの+0〜20×10−5N/cmの範囲内である合成樹脂としてポリアミドイミド粉(Amoco トーロン4203L)を20vol%充填した。
【0030】
なお、ポリアミドイミドは、下記の表1に示すように実際のユニットに用いられる自動変速機用作動油(出光興産 マチックJ)28以上の表面エネルギーを有するとともに、オートトランスミッションの軸部材12として用いられつつあるアルミダイキャスト材との表面エネルギー差が最小となることから、上記の合成樹脂として選定した。
【0031】
【表1】
Figure 0003966464
【0032】
上記の混合粉を参考例と同様の条件で図3に示すシールリング10に加工し、本例のシールリングを得た。
【0033】
(実施例2 )
参考例と同様に未改質のテトラフルオロエチレンモールディングパウダー(旭硝子G−163)70vol%に、相手材と同等以上のビッカース硬度を有する金属粉としてステンレスフレーク粉(福田金属箔工業 St−S400mesh)を10vol%、表面エネルギーが密閉すべき作動油の表面エネルギーの+0〜20×10−5N/cmの範囲内である合成樹脂としてポリアミドイミド粉(Amoco トーロン4203L)を20vol%充填した。
【0034】
上記の粉末混合物をミキサーで十分混合した後、この粉末混合物を50MPaの成形圧で円筒形に予備成形し、その後電気炉中で350〜400℃の温度で3時間焼成した。
焼成して得られたフッ素樹脂組成物を旋盤で図3に示すストレート合口20を有するシールリング10に加工し、本例のシールリングを得た。
【0035】
(比較例1)
未改質のテトラフルオロエチレンモールディングパウダー(旭硝子G−163)67vol%に、グラファイト粉末(エスイーシー SGL3μm)を21vol%、炭素繊維(呉羽化学工業 クレカチョップM−2007S 繊維径14.5μm、繊維長90μm)を12vol%充填した。
上記の粉末混合をミキサーで混合した後、50MPaの成形圧で円筒形に予備成形し、次いで、電気炉中350〜400℃で3時間焼成した。得られたフッ素樹脂組成物を旋盤で図3に示すシールリング10に加工し、本例のシールリングを得た。
【0036】
(比較例2)
未改質のテトラフルオロエチレンモールディングパウダー(旭硝子G−163)65vol%に、参考例の改質フッ素樹脂35vol%を配合し、ミキサーで十分に混合した後、300℃で12時間熱処理し、高温揮発成分を除去した。次に、粉末混合粉を50MPaの成形圧で円筒形に予備成形し、次いで、電気炉中350〜400℃で3時間焼成した。得られたフッ素樹脂組成物を旋盤で図3に示すシールリング10に加工し、本例のシールリングを得た。
【0037】
(比較例3)
未改質のテトラフルオロエチレンモールディングパウダー(旭硝子G−163)70vol%に相手材と同等以上のビッカース硬度を有する金属粉としてステンレスフレーク粉(福田金属箔工業 St−S400mesh)を30vol%充填した。
上記の粉末混合物をミキサーで十分に混合した後、この粉末混合粉を50MPaの成形圧で円筒形に予備成形し、次いで、電気炉中350〜400℃で3時間焼成した。得られたフッ素樹脂組成物を旋盤で図3に示すシールリング10に加工し、本例のシールリングを得た。
【0038】
[性能評価]
本発明の摺動特性改善効果を確認するため、実施例1,2、参考例、比較例1〜3のシールリングにつき、摩耗試験を自動変速機用作動油(出光興産 マチックJ)28中で実施した(図4参照)。
相手材としては、近年の軽量化の要求から自動変速機の軸部材12等に使用されつつあるアルミダイキャスト材(ADC−12)を選定した。また、試験装置に取り付けるためアルミダイキャスト材の試験片形状は、直径60mm、厚さ10mmのディスク25とし、摺接面の表面粗さはRa=1μm程度とした。
【0039】
この試験に使用した縦型リングオンディスク方式の摩擦摩耗試験機の概要を図4に示す。本試験機は、上部にリングホルダー21を有し、リングホルダー21は摺動時にシールリング10の径方向に移動しないように、シールリング内周面17a側に設置したスナップリング22のバネ力によって、シールリング外周面17bをホルダー溝部に押し付けて固定されている。
一方、試験機下部には、回転軸27に結合されたディスクホルダー26を有し、ディスク25をディスクホルダー26にボルトで固定すると、ディスク25はシールリング10に対し回転自在となる。次に、リングホルダー21を下降させることでシールリング10とディスク25を圧接させる。この際、シールリング10とディスク25の摺接部は自動変速機用作動油(出光興産 マチックJ)28中に浸漬されている。なお、符号23はロードセル、符号24はトルク検出器を示している。
上記試験機を用い、圧接面圧4MPa、摩擦速度10m/秒、試験時間6時間の試験条件で行った摩耗試験の結果を図5及び図6に示す。
【0040】
図5は摺動試験中の摩擦係数の経時変化を示すものである。
本発明の範囲に属する実施例1は、比較例1〜3と比較して摺動試験中の摩擦係数の変動及びその絶対値が小さく、アルミ製ディスク25に対して良好な摺動特性を示している。
【0041】
一方、実施例2は、ある程度リングの摩耗が発生するため、実施例1と比較して摩擦係数は上昇するものの、母材となるフッ素樹脂が実施例2と同材質である比較例1及び3に対しては摩擦係数が低下しており、ポリアミドイミドを添加したことで保油性が向上したことによる摩擦係数の低減効果が認められる。
上記のポリアミドイミドの摩擦係数の低減効果は、実施 1 と参考例の摩擦係数を比較することでも確認できる。
【0042】
一方、比較例1及び2では、摺動試験条件に対してシールリング10の耐摩耗性及び耐荷重性の改善が不十分なため、試験途中でシールリング10の異常摩耗が発生して、急激に摩擦係数が増加している。
【0043】
図6に摩耗試験後のシールリング10及びディスク25の摩耗量を示す。
実施例1,2では、上記のようにアルミ材に対して良好な摺動特性を示すことから、比較例1〜3と比較してディスク25の摩耗量及びシールリング10の自己摩耗量が減少している。
とくに、実施例1は、今回の試験条件下でもアルミ材に対して良好な摺動特性を示すことから、ディスク25及びシールリング10の摩耗量はいずれも小さい。
これに対して、実施例2は、摺動相手材以上のビッカース硬度を有する金属粉及び改質フッ素樹脂を添加していないため、実施例1と比較すると、シールリング10の摩耗量が増大している。
【0044】
一方、比較例1及び2では、フッ素樹脂の耐荷重性及び耐摩耗性の改善が十分でないことから、シールリング10の異常摩耗が発生している。なお、炭素繊維を充填した比較例1では、シールリング10の摺動面から突出した炭素繊維が相手材であるアルミディスク25を摩耗させるため、シールリング10の摩耗量だけでなく、アルミディスク25の摩耗量も増大している。
【0045】
以上の摺動試験結果より、摺動相手材以上のビッカース硬度を有する金属粉と、酸素分圧1.33kPa以下の不活性ガス雰囲気下で且つその融点以上に加熱された状態で電離性放射線を1kGy〜10MGyの範囲で照射して発現させた改質フッ素樹脂を充填したシールリング10では、相手部材がアルミ合金等の非鉄金属の場合においても、相手部材及びシールリング10自体の摩耗が抑制されて、長期にわたって良好なシール性を保持することが可能であり、加えて、シールリング10の摺接部の摩擦トルクも小さいことから、自動変速機用のシールリング10として最適である。
また、密閉すべき作動油の表面エネルギーの+0〜20×10−5N/cmの範囲内の表面エネルギーを有するポリアミドイミド樹脂を充填することにより、シールリング10の摺接部の摩擦トルクをより一層低減することが可能になる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、フッ素樹脂製シールリングにつき、摺動相手となるシールリング溝側面又はハウジングの内周面に対して所定の硬度を有する金属粉と、不活性ガス雰囲気下で融点以上に加熱された状態で電離性放射線を所定の範囲で照射して成る改質フッ素樹脂と、ポリアミドイミド樹脂を添加することとしたため、摺動相手材がアルミ合金等の非鉄金属であったとしても、シールリングの相手材への攻撃性を減少させて、良好なシール性を維持することができ、加えて、摺動面の摩擦トルクを極力低減することが可能であり、その結果、自動車の燃費改善に寄与することが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
なお、本発明によれば、シールリングの充填材を変更するだけで摺動特性の改善が可能であるため、シールリング自体の基本設計や製造設備の変更が不要であり、低コストで摺動特性を改善できるという利点も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシールリングを適用し得る車両用自動変速機の油圧シール部の断面図である。
【図2】図1におけるシールリングの使用状態を示す部分拡大断面図である。
【図3】本発明のシールリングの摺動性改善効果を確認するために行なった摩耗試験に用いたシールリングの形状を示す斜視図である。
【図4】本発明のシールリングの摺動性改善効果を確認するために行なった摩耗試験に用いた縦型リングオンディスク方式の摩耗試験機の概略図である。
【図5】摩擦係数の経時変化を示すグラフである。
【図6】摩耗試験後のシールリング及びディスクの摩耗量を示すグラフである。
【符号の説明】
10 シールリング
11i、11o シールリング側面
12 軸部材
13 油路(軸部材)
14 ハウジング
15 油路(ハウジング)
16 シールリング溝
17a シールリングの内周面
17b シールリングの外周面
18 ハウジングの内周面
19 シールリング溝のシール断面
20 シールリングの合口
21 リングホルダー
22 スナップリング
23 ロードセル
24 トルク検出器
25 ディスク
26 ディスクホルダー
27 回転軸
28 自動変速機用作動油

Claims (10)

  1. 軸部材の外周に設けた環状のシールリング溝に装着されるシールリングであって、その半径方向内側に面したリング内周面と、その半径方向外側に面したリング外周面と、その軸方向両側に面した一対のリング側面を備えて成り、油圧作用時に、上記リング外周面が上記軸部材の外周に相対回転自在に遊嵌したハウジングの内周面に圧接されるとともに、上記リング側面が上記シールリング溝の側面に圧接されて油圧を保持する、作動油密閉用のシールリングにおいて、
    摺動相手となる上記シールリング溝の側面及びハウジングの内周面のうちの少なくとも一方の面以上の硬度を有する金属粉と、酸素分圧1.33kPa以下の不活性ガス雰囲気下で、且つその融点以上に加熱された状態で電離性放射線を1kGy〜10MGyの範囲で照射して成る改質フッ素樹脂と、ポリアミドイミド樹脂を含有したフッ素樹脂から成ることを特徴とするシールリング。
  2. ポリアミドイミド樹脂が、上記作動油の表面エネルギーの+0〜20×10−5N/cmの表面エネルギーを有していることを特徴とする請求項1に記載のシールリング。
  3. 軸部材の外周に設けた環状のシールリング溝に装着されるシールリングであって、その半径方向内側に面したリング内周面と、その半径方向外側に面したリング外周面と、その軸方向両側に面した一対のリング側面を備えて成り、油圧作用時に、上記リング外周面が上記軸部材の外周に相対回転自在に遊嵌したハウジングの内周面に圧接されるとともに、上記リング側面が上記シールリング溝の側面に圧接されて油圧を保持する、作動油密閉用のシールリングにおいて、
    上記作動油の表面エネルギーの+0〜20×10−5N/cmの表面エネルギーを有するポリアミドイミド樹脂と、摺動相手となる上記シールリング溝の側面及びハウジングの内周面のうちの少なくとも一方の面以上の硬度を有する金属粉とを充填したフッ素樹脂を含有して成ることを特徴とするシールリング。
  4. 上記フッ素樹脂の全量に対する改質フッ素樹脂の存在割合が5〜50vol%であることを特徴とする請求項1または2に記載のシールリング。
  5. 上記金属粉の充填比率が1〜30vol%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載のシールリング。
  6. 記ポリアミドイミド樹脂の充填比率が、5〜50vol%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載のシールリング。
  7. 上記シールリング溝側面及びハウジングの内周面のうちの少なくとも一方の面が、軽金属材料を含んで成ると共に、金属粉がブロンズ粉若しくはステンレス粉であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載のシールリング。
  8. 上記シールリング溝側面及びハウジングの内周面のうちの少なくとも一方の面が、軽金属材料を含んで成ると共に、上記金属粉がブロンズ粉若しくはステンレス粉であることを特徴とする請求項1〜3、6のいずれか1つの項に記載のシールリング。
  9. 車両用の自動変速装置における相対回転部の油圧シールに用いられることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つの項に記載のシールリング。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つの項に記載のシールリングを用いた油圧シール装置であって、
    上記シールリングが、上記軸部材の非鉄金属シールリング溝側面又は上記ハウジングの内周面と摺接することを特徴とする油圧シール装置。
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