JP3965910B2 - ポリエステル樹脂の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリエステルの製造方法に関するものであり、特に、ブチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリブチレンテレフタレート(以下、「PBT」という。)は、結晶化速度が大きく成形特性に優れており、機械的特性や電気的特性にも優れているため、射出成形用のエンジアリングプラスチックとして広く用いられてきた。溶融重合で製造されるPBTベースレジンには、しばしば、反応槽内で発生するスケールや炭化物等の黒色異物や、高融点化物等の白灰色異物が混入している。こうような異物は、溶融成型時にも固形物として残り、流動性を妨げたり、成型品の外観を損ねるため、より少なくすることが要望されていた。
ここでいう異物とは、ポリブチレンテレフタレート系樹脂の溶融温度で融解しない性質を有しているもので、その発生状況としては、例えば、外部熱交換器が反応槽に設置されている反応槽の場合、反応液の温度を反応を良好に進行させる温度までに加熱したり、又は、冷却したりすることにより、重縮合反応槽上部の内壁面や減圧溜出配管内壁面に、飛散した反応液や同伴溜去などにより付着した反応液が、加熱され炭化などの変質を生じ、黒色異物となったり、また、冷却により固化した後、変質を生じ異物となったりしたものが反応を重ねていく間に、変質が進行し、内壁面に滞積され、しばしば、反応液中に落下して樹脂中に混入し、ポリマー溶融温度では融解しないために異物として問題を生じていると推測される。
【0003】
現状、これらの滞積された異物を除去するためには、反応槽内を機械的に、または、化学的に清掃するこにより除去しているが、一定期間経つと再び蓄積されるため、頻繁に除去を行うことは生産性を悪くするという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、生産性良く、製品中に樹脂の溶融使用温度で不溶な異物の少ないブチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル樹脂を製造する方法を提供する。
【0005】
【発明を解決するための手段】
本発明の要旨は、テレフタル酸またはその低級アルキルエステルを主成分とする酸成分と、1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール成分とからブチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル樹脂を製造する方法において、重縮合反応を行う反応槽の上部に設置された減圧溜去配管内壁面及び/または該反応槽内の気相部と接する反応槽内壁面の保温制御温度を、260℃以下で、かつ、得られるポリエステル樹脂の融点以上の一定温度として重縮合反応を行うブチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル樹脂の製造方法に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明におけるブチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル樹脂は、テレフタル酸またはその低級アルキルエステルを主成分とする酸成分と、1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール成分とから製造される。
テレフタル酸またはその低級アルキルエステル以外の酸成分としてはイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4−ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4−ジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、またはこれらの低級アルキルエステルや、セバシン酸、アジピン酸、コハク酸などの脂肪族ジカルボン酸またはこれらの低級アルキルエステル等が挙げられる。低級アルキルエステルとは、炭素数1〜4程度のアルキルエステルをいう。
【0009】
1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール成分以外のジオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール及びポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
また、これらの他にオキシ酸成分などのエステル交換能を有する多官能性モノマーも使用できる。具体的には、例えば、pーヒドロキシ安息香酸、mーヒドロキシ安息香酸及び6−ヒドロキシー2ーナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。
【0010】
テレフタル酸またはその低級アルコールエステルを主成分とする酸成分と、1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール成分以外の前記成分は、それぞれ、10モル部以下の範囲で共重合されていてもよい。
本発明におけるポリエステル樹脂の製造方法は、従来公知の製造方法で製造することができる。まず、前記した原料をエステル化またはエステル交換反応槽に供給し、触媒の存在下、エステル化反応またはエステル交換反応を経てオリゴマーを製造し、さらに重縮合反応することによって行われる。
エステル化反応またはエステル交換反応に使用する触媒としては、チタン化合物が使用される。具体的なチタン化合物としては、チタンアルコラート、及びチタンフェノラート等が挙げられる。
【0011】
チタンアルコラートとしては、具体的にはテトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート及びテトラメチルチタネート等が挙げられる。エステル化反応の際には、チタン化合物以外の触媒を併用しても良く、ブチルチンヒドロキシオキサイド等のスズ化合物等も併用することもできる。
触媒としてテトラブチルチタネートを添加する場合は、理論ポリマー量に対してチタンの金属換算量で300ppm以下、好ましくは30〜200ppmである。
【0012】
重縮合反応においての触媒の添加は、エステル化反応またはエステル交換反応に添加する触媒の他に追加添加しない、または、新たに触媒を追加添加するのどちらでもよい。追加添加する場合は、前述のエステル化反応またはエステル交換反応で使用する触媒と同じ触媒を使用することができ、その他に、マグネシウム化合物、アンチモン化合物及びゲルマニウム化合物等が使用できる。このうちチタン化合物が好ましい。
【0013】
例えば、重縮合反応でテトラブチルチタネートを追加添加する場合は、ポリマーに対してチタンの金属換算量で300ppm以下、好ましくは150ppm以下で使用することができる。
本発明の製造方法において、触媒の他に反応助剤、離型剤、抗酸化剤などの他の添加剤を少量添加してもよい。反応助剤の具体的な例としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸及びそのエステル類や金属塩等のリン化合物、水酸化ナトリウム、安息香酸ナトリウム及び酢酸カルシウム等のアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物、酢酸マグネシウム等のマグネシウム化合物等が挙げられる。
【0014】
離型剤の具体的な例としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、分子量500〜4000の低分子量ポリエチレンワックス、モンタン酸やモンタン酸エステルに代表される長鎖脂肪酸及びそのエステル、シリコーンオイル等が挙げられる。
抗酸化剤の具体的な例としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−オクチルフェノール、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等のヒンダードフェノール化合物、ジラウリル−3,3’−チオ−ジプロピオネート、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)等のチオエーテル化合物、トリフェニルフォスファイト、トリスノニルフェニルフォスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等のリン化合物等が挙げられる。
【0015】
本発明の製造方法のエステル化反応またはエステル交換反応に使用される反応槽としては、例えば、縦型攪拌完全混合槽、縦型熱対流型混合槽及び塔型連続反応槽等が挙げられ、これら反応槽の1槽、または、2槽以上を直列に組み合わせて使用しても良い。また、重縮合反応槽としては、例えば、縦型攪拌重合槽、薄膜蒸発式重合槽及び横型攪拌重合槽等が挙げられ、これら反応槽の1槽、または、2槽以上を直列に組み合わせて使用してもよい。
【0016】
本発明の製造方法は回分式または連続式の何れでもよく、エステル化反応またはエステル交換反応を連続式とし、重縮合反応を回分式とする方法や重縮反応合を半連続式、または、連続式とするなど何れの組み合わせで行っても良い。
前記のエステル化反応またはエステル交換反応に使用する反応槽と重縮合反応槽を、それぞれ複数槽を用いてポリエステル樹脂を製造する場合は、これらを配管で直列に接続し、1つの系列とすることも、1つの反応槽から複数の反応槽に配管を接続し、系列を分岐させた装置とすることもできる。
【0017】
本発明の減圧重縮合反応に使用される反応槽は、反応槽の上部に減圧重縮合反応により溜去される1,4ーブタンジオールを主体とする発生ガスを、真空ポンプ及びエジェクター等の減圧装置により反応槽外へ溜去するため配管である減圧溜去配管が設置されており、反応槽の外壁部には保温のための制御可能な設備を備え、内壁面はステンレス等の反応液に耐える材質であるものが使用できる。
【0018】
減圧溜去配管内壁面及び反応槽内壁面の保温制御可能な設備としては、従来公知の設備が使用できる。例えば、減圧溜出配管と反応槽全体との保温制御が別々にできるもの、このうち、反応槽の保温制御は、反応液と接する内壁面と、反応により反応液が発泡現象を起こしている気泡部と接する内壁面、そして気泡部の上部の気相部と接する内壁面の三つの保温制御がそれぞれ独立に制御できるもの、反応液と接する内壁面と気泡部及び気相部に接する内壁面の二つの保温制御がそれぞれ独立に制御できるもの等が挙げられる。
【0019】
保温制御用装置としては、熱媒ジャケット式、外部コイル式、電気ヒータ式等が使用できる。また、反応液の加熱装置としては、内部熱交換器、ジャケット式外部熱交換器、または配管による外部熱交換器等が使用できる。
エステル化反応またはエステル交換反応に使用する反応槽も同様な保温制御設備を具備した装置が使用できる。
本発明において、エステル化反応またはエステル交換反応は、従来公知の方法で行うことができ、例えば、圧力としては0.01〜0.3MPaの窒素雰囲気にて、反応液温度150〜280℃の範囲で行われる。この内、180〜265℃の範囲で、2〜5時間で行われのが好ましい。
【0020】
本発明の重縮合反応も従来公知の方法で行うことができ、例えば、圧力としては1500Pa以下の窒素雰囲気で、反応液温度230〜280℃の範囲で1〜5時間程度行われるのが好ましい。
2槽式回分反応を例に説明すると、例えば、エステル化反応またはエステル交換反応が終わった液を重縮合反応槽に移送して、重縮合反応の反応液温度の温度に達するまで、必要な熱量を供給する必要がある。例えば、熱媒体を使用する場合は260℃を超える熱媒体を使用して行う。また、重縮合反応が進行して発熱状態になり反応液の温度が上昇する傾向になった場合は、反応液の温度を一定に保つように熱媒体の温度を下げて制御するように反応を行う。
【0021】
この重縮合反応を行う際、重縮合反応を行う反応槽の上部に設置された減圧溜去配管内壁面及び/または反応槽内の気相部と接する反応槽内壁面の保温制御温度を260℃以下として重縮合反応を行うことが必要である。このような条件で反応を行うためには、前記した設備を有した反応槽を用い、また、ジャケット式の場合は熱媒体の温度も前記した条件を満たす温度になるように制御して重縮合反応を行えばよい。
【0022】
減圧溜去配管内壁面及び/または反応槽内の気相部と接する反応槽内壁面の保温制御温度が260℃以下であれば、例えば、ジャケット式により熱媒体を使用して保温制御を行う場合は、反応液の内壁面の保温制御に使用する温度の熱媒体と同じ熱媒体を使用して行うこともできるが、反応液の温度制御は変動する場合があるので、減圧溜去配管内壁面及び/または反応槽内の気相部と接する反応槽内壁面の保温制御は、別々に行う方が好ましい。
【0023】
本発明において、保温される反応槽内壁の材質が金属で、かつ保温のための制御可能な設備が熱媒を使用したジャケット式の場合は、熱媒温度と反応槽内壁面温度とは同じ温度として扱うこととする。
ここで、反応により反応液が発泡現象を起こしている気泡部と接する部分の内壁面の保温制御は、反応液と接する内壁面と同じ保温制御でも、気相部と接する内壁面と同じ保温制御でもよいし、また設備上気泡部の真中位を境にして一方は反応液と接する内壁面と同じ、他方は気相部と接する内壁面と同じと保温制御してもよい。
【0024】
本発明においては、減圧溜去配管内壁面及び/または反応槽内の気相部と接する反応槽内壁面の保温制御温度を260℃以下に制御して反応を行うことにより、反応槽の内壁に付着する付着物の加熱による変質を抑制できる。減圧溜去配管内壁面と反応槽内の気相部と接する反応槽内壁面の両部分が260℃以下であるのが好ましい。反応槽内の気相部と接する反応槽内壁面の保温制御は、気相部全体である方が好ましく、気相部の減圧溜出配管が設置された周辺部の反応槽内壁面の部分は特に重要である。
【0025】
また、保温制御温度が260℃以下で、かつ得られるポリエステル樹脂の融点以上であると、付着物の加熱による変質を抑制できるのみではなく、反応液が冷却固化して付着するのも抑制できるので、より好ましい。しかし、冷却固化による付着の抑制は、例えば、反応液面から反応槽の天井面までが十分高いなど反応槽自体の構造によっても防止することができる。更には、保温制御温度は、反応間中、温度を変更することなく一定温度で行うことがより好ましい。ここで、一定温度とは設定温度±5℃以内の温度で制御することまでが含まれる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、異物量、固有粘度及び樹脂の融点は、以下の通り測定した。
〈異物量〉
実施例及び比較例の201〜230回目の30回の回分反応により得られた樹脂の、それぞれの回で得られた平均ペレット重量24(mg/個)となる長さ2.5〜3mmの円筒形ペレット200gを用い、目視にてペレット表面の0.1mm以上の黒色異物を数えて、一回あたりの平均数で示した。
【0027】
〈固有粘度(IV)〉
フェノール/テトラクロロエタン(1:1重量比)中、30℃においてウベローデ粘度計を用いて測定した溶液粘度から求めた。
〈樹脂の融点〉
示差走査型熱量計(パーキンエルマー製DSC7)を使用し、実施例及び比較例の230回目の反応で得られた樹脂を30℃より昇温速度 20℃/minで280℃まで昇温し、3分間280℃で保持した後、20℃/minで降温する際に、生じる熱量のピーク最大点の温度とした。
【0028】
実施例1
1槽のステンレス製のエステル交換反応槽と、1槽の反応槽内壁面の材質がステンレスで、反応槽の気泡部から下部の反応液の接する反応槽内壁面と、気相部が接する反応槽内壁面、更には反応槽の上部に設置された減圧溜去配管のそれぞれがジャケット式加熱方式により独立に制御可能である重縮合反応槽を有する回分式反応装置を用いて反応を行った。
【0029】
エステル交換反応槽にジメチルテレフタレート194重量部と1,4−ブタンジオール108重量部に、テトラブチルチタネート 0.094重量部を触媒として、0.105MPaの窒素雰囲気で、215℃まで昇温しエステル交換反応を行った後、0.062重量部のテトラブチルチタネートを追加添加し、重縮合反応槽に移送した後、150Paまで1.2時間かけて減圧し150Paで保持すると共に、反応槽の気泡部から下部の反応液の接する反応槽内壁面を保温制御する加熱媒体を、反応液が245℃になるまで280℃の熱媒体を循環させて反応液を昇温させ、反応が進み反応液の温度が上昇してきたら、反応液の温度を245℃に維持するように、熱媒温度を制御し、樹脂の固有粘度が0.75dl/g以上となるまで反応を行いポリブチレンテレフタレート樹脂を製造した。反応中、重縮合反応槽の気相部が接する反応槽内壁面、及び反応槽の上部に設置された減圧溜去配管を保温するジャケット内の熱媒温度は245℃とした。同様な回分式反応を連続230回繰り返して行った。
【0030】
得られたポリブチレンテレフタレート樹脂を前記した異物量の評価を行った結果、黒色異物数は、0.02個/回 であった。また、前記した方法により測定した樹脂の融点は、226℃であった。
実施例2
実施例1において、反応中の、重縮合反応槽の気相部が接する反応槽内壁面、及び反応槽の上部に設置された減圧溜去配管を保温するジャケット内の熱媒温度は260℃として反応を行った他は、同様にポリブチレンテレフタレート樹脂を製造した。
【0031】
得られたポリブチレンテレフタレート樹脂を前記した異物量の評価を行った結果、黒色異物数は、0.05個/回 であった。また、前記した方法により測定した樹脂の融点は226℃であった。
比較例1
実施例1において、反応中の、重縮合反応槽の気相部が接する反応槽内壁面、及び反応槽の上部に設置された減圧溜去配管を保温するジャケット内の熱媒温度は275℃として反応を行った他は、同様にポリブチレンテレフタレート樹脂を製造した。
得られたポリブチレンテレフタレート樹脂を前記した異物量の評価を行った結果、黒色異物数は、0.9個/回 であった。また、前記した方法により測定した樹脂の融点は、226℃であった。
【0032】
比較例2
実施例1において、反応中の、重縮合反応槽の気相部が接する反応槽内壁面、及び反応槽の上部に設置された減圧溜去配管を保温するジャケット内の熱媒温度は300℃として反応を行った他は、同様にポリブチレンテレフタレート樹脂を製造した。
【0033】
得られたポリブチレンテレフタレート樹脂を前記した異物量の評価を行った結果、黒色異物数は、1.1個/回 であった。また、前記した方法により測定した樹脂の融点は226℃であった。
【0034】
【発明の効果】
本発明の製造方法によると、反応槽内で発生するポリブチレンテレフタレート系樹脂の融点で融解しない異物、特に、スケールや炭化物等の黒色の異物の少ないブチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル樹脂を、生産性良く製造することができる。

Claims (1)

  1. テレフタル酸またはその低級アルキルエステルを主成分とする酸成分と、1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール成分とからブチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル樹脂を製造する方法において、重縮合反応を行う反応槽の上部に設置された減圧溜去配管内壁面及び/または該反応槽内の気相部と接する反応槽内壁面の保温制御温度を、260℃以下で、かつ、得られるポリエステル樹脂の融点以上の一定温度として重縮合反応を行うことを特徴とするブチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル樹脂の製造方法。
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