JP3964892B2 - 巻芯 - Google Patents

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    • B65H2701/175Plastic
    • B65H2701/1752Polymer film

Description

本発明は情報技術分野で用いられる機能性フィルム等の高機能性フィルムの巻き取りに使用される巻芯に関する。
近年、情報技術分野の発展により、液晶用フィルム、エックス線用フィルム、プリント基盤用フィルム及びその銅箔ラミネートフィルム、更には高性能印画紙等が情報機器用フィルムとして多用されるようになってきた。通常、これらのフィルムはその生産や加工の工程において円筒状のコアと呼ばれる紙管に巻き取られる。
巻き取られたこれらフィルムは、詳細にみると、最内層においてフィルム厚さに影響を受け、「乗り上げ段差」による歪みを生ずる。即ち、最内層の1層目を巻き回し、2層目にかかると、フィルムの長手方向終端に2層目が乗り上げることになり、2層目の乗り上げた部分のフィルムの本来の平面性が損なわれ、結果としてフィルムに内部歪みや凹凸を端面段差痕として生じ、表面の平面性や精緻さを要求されるその後の工程において使用できないという問題を引き起こしている。この内部歪みや凹凸は巻き取り後のフィルムが一時的ストックや流通等のため長時間留置されると特に発生しやすい。
この歪み欠点は、巻き回しを重ねることにより更に外層へと波及し、同様の欠点を伝播して生じせしめる。又、この歪み欠点は巻き取り後のフィルムが一時的ストックや流通等のため長時間留置されると特に発生しやすい。
これらの部分欠点は、使用される段階で切除されて捨てられることとなり、高価な原材料を無駄にし、コストアップの原因となっていた。
このような状況に対して、ロール状記録紙用紙管の分野では、0.2mm以上などの非常に厚い画像印刷用の記録紙の巻芯部に発生する端部段差を解消するために、紙管の外周に緩衝層として発泡スチレンシートを巻き付けたり、巻芯にスリットを設けたりしている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、特に、液晶用フィルム、エックス線用フィルム、高性能印画紙等の光学的な均一性が要求される情報機器分野の光学的用途のフィルムにおいては、プリント基盤用フィルム及びその銅箔ラミネートフィルムに比べて更に均一性が要求され、この歪み欠点は致命的である。
又、巻き芯として紙管を使用し、紙管の表面に緩衝性を有する素材の層を形成したのではその紙管が発塵源となり塵埃を嫌う工程現場では使用できない。又、発泡紙も構成繊維が発塵源となり不適である。
更に、緩衝層は柔らかい素材からできていて、繰り返しの使用でへたりやすく、又、巻芯の表面が汚れた場合汚れを拭き取りにくいので、巻芯の頻繁な更新が必要である。
特開2000−318930号公報(第2〜6頁、第3図)
本発明は、これら問題点に鑑み、巻芯部に端面段差痕を発生させず、かつ、緩衝層のへたりや汚れに迅速に低コストで対応できるフィルムの巻芯を提供しようとする。更に、低発塵性を備えた巻芯を提供しようとする。
本発明の要旨とするところは、円筒体の表面に弾性層が設けられ、該弾性層が前記円筒体の表面の少なくとも一部に配された粘着剤層を介して接着剥離自在に接着されたフィルム用巻芯であることにある。
前記円筒体は、樹脂製又は金属製であり得る。
前記弾性層は、独立気泡を有し主成分がポリエチレン及びポリプロピレンから選択される発泡樹脂を含み得る。
前記発泡樹脂の見かけ密度は、0.03〜0.2g/cm3であり得、前記シートの厚みは0.1〜2mmであり得る。
前記巻芯においては、前記円筒体に前記弾性層を構成する発泡樹脂又は弾性樹脂を含んで成るシートが巻き回され得、該シートが前記表面の少なくとも一部に両面接着テープを介して接着され得る。
前記両面粘着テープは、前記円筒体の両端部周面に貼着され得る。
前記巻芯においては、前記円筒体に前記弾性層を構成する発泡樹脂又は弾性樹脂を含んで成るシートが巻き回され得、該シートが剥離性粘着剤層を備え得る。
前記弾性層には補強用フィルムが積層され得る。
前記巻芯においては、前記円筒体に前記弾性層を構成する発泡樹脂又は弾性樹脂を含んで成るシートが巻き回され得、該シートの継ぎ目において、1のシートの端面の面方向と前記表面の面方向とが斜交し、かつ該1のシートの端面に対向の他のシートの端面とが平行であり得る。
前記シートの継ぎ目は、前記表面に沿った螺旋状であり得る。
前記シートの継ぎ目は、前記円筒体の軸方向に平行であり得る。
又、本発明の要旨とするところは、円筒体、発泡樹脂又は弾性樹脂を含んで成り該円筒体の表面に巻き回されることとなるシート、及び両面粘着テープを準備する工程と、
該表面の、該表面に貼合された状態の前記シートの縁同士が隣接する位置の少なくとも一部を含む領域に、前記両面粘着テープを貼着する工程と、
貼着された前記両面粘着テープを介して前記シートを前記表面に貼合する工程と
を含む巻芯の製造方法であることにある。
更に、本発明の要旨とするところは、被巻き取りシートを巻き取る巻芯の使用方法であって、
円筒体と、発泡樹脂又は弾性樹脂を含んで成り該円筒体の表面に巻き回されることとなり片面に剥離性粘着剤層が設けられたシートとを準備する工程、
前記シートを前記表面に貼合して巻芯を得る工程、
該巻芯に被巻き取りシートを巻き取る工程、
該巻芯から該被巻き取りシートを巻き出して除去する工程、
該巻芯から前記シートを剥離して除去する工程、
新しい前記シートを前記円筒体の表面に貼合する工程、
を含む巻芯の使用方法であることにある。
更に又、本発明の要旨とするところは、被巻き取りシートを巻芯に巻き取る方法であって、
前記巻芯を準備する工程、
前記1のシートの端面に沿った前記シートの端縁と前記円筒体の表面との間に前記被巻き取りシートの巻き始めの端縁部を挿入する工程、
前記被巻き取りシートの前記巻芯への巻き取りを開始する工程、
を含む巻き取り方法であることにある。
又更に、本発明の要旨とするところは、被巻き取りシートを巻芯に巻き取る方法であって、
前記巻芯を準備する工程、
前記被巻き取りシートの巻き始めの端縁部の片面に粘着層を形成する工程、
前記端縁部を、前記継ぎ目をまたいで前記シートの表面に粘着層を介して接合する工程、
前記被巻き取りシートの前記巻芯への巻き取りを開始する工程、
を含む巻き取り方法であることにある。
本発明の巻芯は、フィルム、又特には情報機器分野の光学的用途のフィルムの巻芯として使用され巻芯部にを端面段差痕をほとんど発生させず、工程歩留まりを向上させる。
本発明の巻芯は、表層の緩衝用のシートの交換が容易であるため、手間をかけずに永続的に巻芯をへたりや汚れのない正常な状態で使用できる。
本発明により、フィルムの巻芯の表層の緩衝用のシートの交換が容易となる。
本発明の巻芯は巻き取り作動時の発塵がほとんどなく、塵埃のコンタミネーションを極度に嫌う情報機器分野の光学的用途のフィルムの巻芯として好適である。
本発明に係る態様を詳しく説明する。本発明の巻芯は円筒体の表面に緩衝層としての弾性層が設けられて成る。弾性層は、例えば、ゴムシートのような弾性を有するシートや発泡樹脂シートを円筒体の表面に螺旋状に巻き付けて接着固定することにより形成される。
弾性層が樹脂発泡樹脂シートから成る場合、この樹脂発泡体は、歪み25%における圧縮応力(JIS K6767に準じて測定)が30〜250kPaであることが好適な緩衝効果が得られ端面段差痕の発生が防止できて好ましい。この圧縮応力の値がこの範囲を下まわるとフィルム端の段差を吸収できず、この範囲を上まわると緩衝効果が得られない。
樹脂発泡体の発泡率は8〜20倍であることが適切な前述の圧縮応力の範囲の値が得られて好ましい。発泡体の見かけ密度は0.03〜0.25g/cm3であることが好ましい。
又、弾性層の厚みは0.1〜3mmであることが好ましい。弾性層が樹脂発泡樹脂シートから成る場合、弾性層の厚みは0.1〜2.5mmであることが更に好ましい。この発泡体の見かけ密度が0.03〜0.2g/cm3でありかつこの発泡樹脂シートの厚みが0.1〜2mmであることが端面段差痕の発生を抑制するうえで最も好ましい。情報機器分野の光学的用途のフィルムは端面段差痕が付き易く、かつ、寸法上は微細な段差であっても光学的には目立ちやすく製品の性能にも大きく影響するので、この見かけ密度と厚みの範囲を同時に満足する範囲が好ましい。厚みが増すと巻き付け時に弾性層にシワが入りこのシワによる圧痕がフィルムに発生する場合がある。
発泡体を構成する樹脂は特に限定されないが、ポリエチレン系やポリプロピレン系の樹脂が挙げられる。又、発泡体は独立気泡を有することが弾性回復に優れ繰り返しの使用に耐え好ましい。
独立気泡を有する発泡体は例えばポリエチレン系やポリプロピレン系の樹脂を電子線や薬剤により架橋させた後発泡させることにより得られる。
弾性層が弾性樹脂シートから成る場合、この弾性樹脂シートの素材としては、ゴム、合成ゴム等のエラストマーが挙げられる。フェルトや不織布から成るものであってもよい。繊維とエラストマーとが重畳又は複合された弾性樹脂シートであってもよい。
円筒体の内径は通常3インチ(略76mm)、6インチ(略152mm)等のものがあるが、これに限定されない。円筒体の肉厚は3〜15mmの範囲であるがこれに限定されない。これらは巻き取る製品の量、巻き取り張力等の巻き取り条件により適宜選択される。
円筒体は紙管であってもよいが、ABS(アクリル−ブタジエン−スチレン樹脂)、塩ビ系樹脂、エステル系樹脂、ポリカボネート、ポリアミド系樹脂、スチレン系樹脂等の樹脂やこれらの樹脂を成分とする複合材から成ることが好ましい。樹脂を主成分とする円筒体は、使用時の発塵が紙管に比べてはるかに少なく好ましい。更に、樹脂を主成分とする円筒体は吸湿、脱湿による径の変化が紙管に比べて少なく、巻き取られた情報機器分野の光学的用途のフィルムが、円筒体の吸湿による膨張で圧縮されて、フィルムの端部に起因する段差により生ずる前述の歪み欠点が助長される度合いがはるかに少なく、好ましい。この現象は、プリント基盤用フィルム及びその銅箔ラミネートフィルムような電子回路機器用フィルムの場合は欠点として顕在化しないものである。
円筒体は、アルミ、鉄、銅、チタンあるいはこれらの金属の少なくとも1種を含む合金や、これらを成分とする部材を含む複合構造材から成るものであってもよい。この場合も、樹脂と同様に低発塵性であり、吸湿、脱湿による径の変化が紙管に比べて少なく好ましい。
吸湿による径の変化は、30℃20%RHの雰囲気に48時間留置された円筒体の外径をR1とし、その後30℃90%RHの雰囲気に48時間留置された円筒体の外径をR2とし、((R1−R2)/R1)×100(%)で表示される。円筒体の吸湿による径の変化は0.5%以下であることが好ましい。紙管はこの変化が1%以上であり好ましくない。
又、情報機器分野の光学的用途のフィルムは端面段差痕が付き易く、かつ、寸法上は微細な段差であっても光学的には目立ちやすく製品の性能にも大きく影響するので、通常の工程では製品歩留まりを所定の水準に維持するのに細心の注意と多大の労力を要したが、劣化した弾性樹脂シートや発泡樹脂シートを速やかに交換することにより、手間とコストをさほど要せずに製品歩留まりが向上できることがわかった。
この交換を容易にするためには、弾性樹脂シートや発泡樹脂シートと円筒体の表面との接着が、接着剥離自在になされることが好ましい。このため、この接着は粘着剤を介してなされることが好ましい。通常の硬化して接着力を生ずる、例えばエマルジョンタイプ、溶剤タイプ、化学反応による硬化タイプの接着剤は、剥離に際して円筒体の表面から粘着剤が容易には除去されず別の弾性樹脂シートや発泡樹脂シートを貼着する際にその部分が凹凸となり好ましくない。粘着剤を用いることにより、弾性樹脂シート発泡樹脂シートと円筒体の表面との接着が接着剥離自在になされる。弾性樹脂シートや発泡樹脂シートと円筒体の表面との接着が接着剥離自在になされると、使用によるへたりや汚れ等により性能や外観が劣化した弾性樹脂シートや発泡樹脂シートを剥離して容易に交換できる。
円筒体が樹脂又は金属から成る場合は、この剥離に際して円筒体の表面から粘着剤が除去されて、別の弾性樹脂シートや発泡樹脂シートを貼着する際にその部分が凹凸とならず好ましい。円筒体が紙管であると粘着剤が紙管の繊維組織の微細空隙に埋没しているので、この剥離に際して円筒体の表面から粘着剤が除去されず別の弾性樹脂シートや発泡樹脂シートを貼着する際にその部分が凹凸となり好ましくない。
又、円筒体が樹脂又は金属から成る場合は、紙管に比べて一般には高価であり、使用により弾性樹脂シートや発泡樹脂シートの性能や外観が劣化した場合、このシートを剥離してシートのみを交換できることは資材コストの低減となる。
更に、発泡樹脂シートが独立気泡を有する場合は、発泡樹脂シートの表面が連続気泡を有する発泡体の表面と比べて平滑であり、円筒体から容易に剥離でき、発泡樹脂シートを交換する操作が容易となり好ましい。発泡樹脂シートがポリエチレンやポリプロピレンのような官能基を有しない樹脂から成る場合は、又更に円筒体から容易に剥離でき発泡樹脂シートを交換する操作が容易となり、好ましい。
粘着剤は発泡樹脂シート及び/又は円筒体表面の少なくとも一部に塗布して用いることが出来る。あるいは、両面に粘着剤層が設けられた両面接着テープを介して弾性樹脂シートや発泡樹脂シートと円筒体表面とが接着されてもよい。予め両面接着テープを円筒体表面の少なくとも一部に貼着し、次いで所定の位置に弾性樹脂シートや発泡樹脂シートを配して貼合すると、貼合の位置を正確かつ確実にして貼合操作がなされ好ましい。
粘着剤としては、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ビニルエーテル系、ウレタン系などの粘弾性ポリマーに必要に応じてロジン系、石油樹脂系などの粘着付与樹脂、軟化剤、架橋剤などが配合されたものが挙げられる。
本発明の巻芯の好ましい態様の一例を図1に示す。図1において、巻芯2は円筒体4の表面に弾性層6が設けられて成る。弾性層6は、発泡樹脂シート(又は弾性樹脂シート)8が円筒体4の表面に螺旋状に巻き付けて接着固定されて形成されている。発泡樹脂シート8と円筒体4とは、円筒体4の表面に螺旋状に巻き付けられた両面粘着テープ10を介して接着されている。両面粘着テープ10は、発泡樹脂シート8の縁同士の継ぎ目12に沿って予め配され、両面粘着テープ10が隣接の発泡樹脂シート8の長手方向の縁部に渡された状態で発泡樹脂シート8が両面粘着テープ10により円筒体4に接着されている。
本発明の巻芯の好ましい態様の他の一例を図2に示す。図2において、巻芯2aは円筒体4の表面に弾性層6が設けられて成る。弾性層6は、発泡樹脂シート(又は弾性樹脂シート)8が円筒体4の表面に螺旋状に巻き付けて接着固定されて形成されている。発泡樹脂シート8と円筒体4とは、円筒体4の両端部表面に環状に巻き付けられた両面粘着テープ10aを介して接着されている。両面粘着テープ10aは、円筒体4の表面に円筒体4の周縁に沿って予め配され、発泡樹脂シート8の円筒体4の周縁の位置に相当する部分が両面粘着テープ10aにより円筒体4に接着されている。
図1、図2に示す態様においては、弾性層6が円筒体4の表面の一部に両面接着テープを介して接着された層となっている。このように、発泡樹脂シート(又は弾性樹脂シート)8が、円筒体4の表面の一部分で接着されれば、弾性層6と円筒体4との結合は充分である。この態様は、弾性層6と円筒体4とが全面にわたって接着されたものに比べて弾性層6と円筒体4との分離が容易であり、弾性層6を新品と交換するときには有利である。
図2に示すような、両面粘着テープ10aが、円筒体4の表面に円筒体4の周縁に沿って配されて、発泡樹脂シート8と接着された態様は、少ない接着面積で確実に発泡樹脂シート8を円筒体4の表面に貼合することができ、好ましい。この態様は、円筒体4の表面と発泡樹脂シート8との接着面積が少ないので、発泡樹脂シート8の貼合操作、剥離操作が容易であり、両面粘着テープ10aの使用量が少なくて済む。又、両面粘着テープ10aの円筒体4への貼着の位置が周縁に沿っているので、貼着位置が特定しやすく貼着操作が容易である。
本発明においては、発泡樹脂シート(又は弾性樹脂シート)は、継ぎ目が円筒体4の軸方向と平行になるように円筒体4に巻き付けられてもよい。即ち、長方形の発泡樹脂シート(又は弾性樹脂シート)を、そのシートの一辺を円筒体4の軸方向と平行にして円筒体4に巻き付けてもよい。しかし、例えば図1、図2に示すように、継ぎ目12が円筒体4の表面に螺旋状に形成された態様は、巻かれたフィルムに継ぎ目の跡が付きにくく、好ましい。
又、本発明においては、弾性層6は1枚の発泡樹脂シート(又は弾性樹脂シート)から成るものであってもよいが、複数枚のシートを面方向に並べて配して成るものであってもよい。
このような両面粘着テープ10を用いた貼着手順は、伸び易い発泡樹脂シート(又は弾性樹脂シート)8を貼着するときに、貼着操作によりその発泡樹脂シート(又は弾性樹脂シート)8が伸ばされたり所定の位置からずれて貼着された場合、直ちにその伸ばされた部分やずれた部分を剥がして貼りなおしができ、はじめからやり直したり不良品となったりせずに正確な貼着操作が短時間でなされ好ましい。
本発明においては、弾性樹脂シートや発泡樹脂シートと円筒体とが相対する面全体にわたって接着されていてもよいが、例えば図1に示すように、弾性樹脂シートや発泡樹脂シートが円筒体に巻き回されて発泡樹脂シートの縁同士の継ぎ目となる部分のみで接着されていることが。接着操作、剥離操作の容易さのうえで好ましい。
なお、図3に示すように、端面16a、端面16bがシートの面方向に対して直角をなすように形成された発泡樹脂シート8を用いて点線で示された状態でつき合わされて、発泡樹脂シート8の表面18への貼合がなされると、継ぎ目12の部分で端面16aと端面16bとがV字状をなして弾性層6の表面にV字状の溝ができてしまうことがある。この現象は、継ぎ目12の部分で発泡樹脂シート8と表面18が接着されている場合にも生ずる。
このV字状の溝の発生を防止する対策として、図4に示す態様が挙げられる。図4に図2の継ぎ目12の部分のA−A方向の要部端面図を示す。継ぎ目12の部分、即ち、発泡樹脂シート8の1の縁14aと、1の縁14aに相対の他の縁14bが円筒体4の表面18の面方向に隣接する位置において、1の縁14aの発泡樹脂シート8の端面16aと表面18とのなす角αが鋭角であり、端面16aの向きと表面18の向きとが斜交し、かつ端面16aと、他の縁14bの発泡樹脂シート8の端面16bとが互いに平行になって対向している。このような構成により、継ぎ目12の部分で端面16aと端面16bとがV字状をなして弾性層6の表面にV字状の溝ができてしまう図3に示す現象を防止できる。
本発明の更に他の態様においては、図5に示すように、発泡樹脂シート8が片面に再剥離性粘着剤層20を備える。この再剥離性粘着剤層付き発泡樹脂シート22を図6に示すように、円筒体4の表面に螺旋状に巻き付けて再剥離性粘着剤層20を介して円筒体4の表面に貼着することにより、本発明の巻芯2bが得られる。巻芯2bは、フィルムのような被巻取りシートの巻き取りと巻き出しに使用された後、汚れや圧痕の生じた再剥離性粘着剤層付き発泡樹脂シート22を剥がして、新しい再剥離性粘着剤層付き発泡樹脂シート(22)を円筒体4の表面に貼着して再使用出来る。
例えば、フィルムの生産工場で巻芯2bにフィルムを巻き取って使用先に出荷し、使用先でフィルムが巻き出された巻芯2bを生産工場に返送し、返送された巻芯2bから再剥離性粘着剤層付き発泡樹脂シート22を剥がして新しい再剥離性粘着剤層付き発泡樹脂シート(22)を円筒体4の表面に貼着して再使用することが出来る。このように、巻芯2bは円筒体4のリサイクル使用が可能である。
なお、再剥離性粘着剤層付き発泡樹脂シート22の端面同士が相対する継ぎ目12bにおいて、第4図に示す態様と同様に、対向の両端面の向きがいずれも斜交し、かつ互いに平行になっていてもよい。
図6に示す態様においては、再剥離性粘着剤層付き発泡樹脂シートのかわりに、片面に再剥離性粘着剤層を備える弾性樹脂シートが用いられてもよい。
再剥離性粘着剤としては、例えば、アクリル樹脂系粘着剤、ウレタン樹脂系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤などが挙げられる。アクリル樹脂系粘着剤の具体例としては、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、アクリロニトリルなどの単独重合体もしくは共重合体などが挙げられる。合成ゴム系粘着剤の具体例としては、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイソブチレンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム、イソプレンゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレンブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。これらの粘着剤は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、再剥離性粘着剤は、シリカ、タルク、クレー、酸化チタン、酸化アルミニウム、炭酸カルシウムなどの隠蔽性を向上させる填料を含むことができる。また、再剥離性粘着剤には、さらに必要に応じて粘着付与剤、軟化剤、老化防止剤などを配合することができる。粘着付与剤としては、ロジン系樹脂、テルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂などが挙げられる。軟化剤としては、プロセスオイル、液状ゴム、可塑剤などが挙げられる。再剥離性粘着剤は、染料又は顔料等の着色剤を含んでもよい。
再剥離性粘着剤層20は、種々の方法で形成でき、例えば、再剥離性粘着剤又はその前駆体をエアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ナイフコーター、スクリーンコーター、マイヤーバーコーター、キスコーターなどで塗布し乾燥又は加熱する方法等が挙げられる。
巻芯2bに用いる円筒体4の表面には、再剥離性粘着剤層付き発泡樹脂シート22の剥離を容易にするために剥離層が設けられてもよい。剥離層を形成する樹脂としては、シリコン系樹脂、弗素系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。
又、発泡樹脂シート(又は弾性樹脂シート)が、継ぎ目12aが円筒体4の軸方向と平行になるように円筒体4に巻き付けられる態様においては、図7に示す巻芯2cのように、長さが円筒体4の周長と等しく、幅が円筒体4の長さと等しい方形の発泡樹脂シート8aを円筒体4に巻きまわしてもよい。あるいは、図8に示す巻芯2dのようにように、長さが円筒体4の周長と等しい平行四辺形の発泡樹脂シート8bが,継ぎ目12bが円筒体4の軸方向と僅かに斜向するように円筒体4に巻き付けられる態様であってもよい。
このような態様においては、図9に示すように、予め発泡樹脂シート8aの裏面に粘着剤層20が形成されている粘着剤層付き発泡樹脂シート22が用いられてもよい。大径、長尺の巻芯の場合はこのような粘着剤層付き発泡樹脂シート22を用いて巻芯2cを製造することが巻き付け操作が容易であり、巻芯2cの搬送などの取り扱い中に発泡樹脂シート8aが剥がれるトラブルがなく好ましい。粘着剤層は再剥離性粘着剤層であることが好ましい。
粘着剤層付き発泡樹脂シート22は、図10に示すように、離型祇等の離型シート24が粘着剤層側に貼着されてストックされることが好ましい。このような離型シート・粘着剤層付き発泡樹脂シート30は円筒体4の表面に貼合されるまでの取り扱いが容易であり好ましい。
更に、方形の発泡樹脂シート8aが、継ぎ目12aが円筒体4の軸方向と平行になるように円筒体4に巻きまわされた態様においては、図11に示すように、液晶用偏光フィルムのような被巻取りシート40の巻き始めの端縁部32を、発泡樹脂シート8aの継ぎ目12aを構成する、発泡樹脂シートの縁部34の下側、即ち縁部34と円筒体4の表面との間に挿入し、縁部34と端縁部32とを縁部34に形成されている粘着剤層20を介して接合したのち被巻取りシート40の巻き取りを開始することが好ましい。この接合操作は、予め円筒体4の表面に貼着されている縁部34を、その縁部34の長手方向に沿って剥がしたのち端縁部32を縁部34と円筒体4の表面との間に挿入して行なわれる。
あるいは、図12に示すように、離型シート・粘着剤層付き発泡樹脂シート30の縁部34aにおいて、離型シート24に幅方向(縁部34aの長手方向)に沿って切れ目27を形成しておき、斜交切断面37に沿って発泡樹脂シート30を切断して継ぎ目12a(図11)の斜交端面を形成した後、図13に示すように、短冊状の離型シート29を粘着剤層付き発泡樹脂シート22に残したまま粘着剤層付き発泡樹脂シート22を円筒体4の表面に貼合し、その後短冊状の離型シート29を除去し、その短冊状の離型シート29が除去された跡の部分の粘着剤層に端縁部32を貼着してもよい。これにより、縁部34の端縁部32への貼着操作が簡易化できる。
又、この態様においては、図14に示すように、縁部34に接合された端縁部32において、その接合面と反対の面が両面粘着テープような第2の粘着剤層44を介して円筒体4の表面と接着されていてもよい。このような態様においては、予め、図15に示すように、接合前の被巻取りシート40の端縁部32に両面粘着テープ等を用いて第2の粘着剤層44を形成してから、端縁部32を、縁部34と円筒体4の表面との間に挿入して、次いで端縁部32と円筒体4の表面とを第2の粘着剤層44を介して接着することが好ましい。
図11、図14に示すような、端縁部32が縁部34と円筒体4の表面との間に挟まれて被巻取りシート40が巻芯2cに巻き取られる態様は、端面段差痕を更に小さくし、被巻取りシート40の歩留まりの向上に更に寄与する。
更に又、方形の発泡樹脂シート8aが、継ぎ目12aが円筒体4の軸方向と平行になるように円筒体4に巻きまわされた態様においては、被巻取りシート40の巻き始めの端縁部32に図15に示すような帯状の粘着剤層70を設け、図16に示すように、端縁部32を、継ぎ目12aをまたいで発泡樹脂シート8aの表面に粘着層70を介して接合した状態で、被巻取りシート40を巻芯2cに巻き取ることが出来る。この態様も、端面段差痕を更に小さくし、被巻取りシート40の歩留まりの向上に更に寄与する。
更に、本発明においては、発泡樹脂シートが発泡樹脂シート補強用のフィルムを裏面に積層して補強されてもよい。図17に発泡樹脂から成るシート8cの裏面に補強用フィルム50を接着剤層52を介して積層した補強発泡樹脂シート60を示す。補強用フィルム50の表面には粘着剤層20が形成され、粘着剤層20の表面には離型シート24が貼着されている。補強発泡樹脂シート60は引っ張りに対して安定であり、特に大型の巻き芯に発泡樹脂から成るシートを巻きつける操作が安定し、所定の位置に精度良く発泡樹脂から成るシートを巻きつけ貼合することが出来る。
発泡樹脂から成るシート8cとしては発泡樹脂シート8と同様の素材からなるシートが用いられる。補強用フィルム50としては薄い樹脂フィルムが用いられ、例えば、厚み5〜20μmのポリエステルフィルムが好適に用いられる。接着剤層52は発泡樹脂から成るシート8cと補強用フィルム50とを接着するものであれば特に材質は問わないが、例えば、ポリエチレンフィルムが挙げられる。発泡樹脂から成るシート8cと補強用フィルム50との間にポリエチレンフィルムを配し熱圧着することが出来る。
本発明の巻芯は、情報機器分野の光学的用途のフィルムの巻き取りに好適に用いられるが、特に、液晶パネル用偏光フィルムの巻き取りに好適に用いられる。液晶パネル用偏光フィルムの一例としては、ポリビニルアルコール系未延伸フィルムを染色し一軸延伸して得られた偏光膜(あるいはポリエチレンテレフタレート系偏光膜)の両面にトリアセチルセルロース膜をラミネートして得られたものが挙げられる。
更に、本発明の巻芯は、前述のように弾性層の交換が容易なため、液晶パネル用偏光フィルムに使用される偏光膜やセパレートフィルム、プロテクトフィルムのようなベースフィルムの巻き取りに好適に用いられ、端面段差痕の格段の減少に大きく寄与する。又、プリント基盤用フィルム及びその銅箔ラミネートフィルムの巻き取りに好適に用いられ、端面段差痕の格段の減少に大きく寄与する。
[実施例1〜、比較例1、2、参考例1]
図1に示す構成の巻芯をフィルム用の巻き取り装置に装着し、試料のフィルムを巻き取った。巻芯の内径は152mm、肉厚は6mm、長さは300mmである。
円筒体と発泡樹脂シートの接着は両面粘着テープを用いて予め粘着テープを円筒体に螺旋状に貼り付けて行なった。両面粘着テープとしては、日東電工社製の幅5mmのものを用いた。
端面段差痕の残留性評価:試料のフィルムを表1に示す巻芯に断面積当たりの巻き取り張力が70N/cm2、10m/minで巻き取った。巻き取ったロールを表1に示す保管条件で保管した後、巻き出して巻き始め部の端面段差痕が目視で残留している個所を、特定し、残留している個所のフィルムの長さを計り、フィルム全長に対する比率を端面段差痕残留率として求めた。
試料のフィルムである液晶用偏光フィルムは、日東電工社製のものを用いた。
参考例に使用の銅箔積層体:厚み25μmのポリイミドフィルム(東レデュポン(株)製“カプトン”)に厚み35μmの圧延銅箔(ジャパンエナジー(株)製)がエポキシ系接着剤を介して貼着された銅箔積層体を用いた。
Figure 0003964892
表1に示すように、実施例1〜で得た巻芯を用いて巻き取った液晶用偏光フィルムは、端面段差痕が殆んど生じなかった。一方、紙管を用いた巻芯を用いて巻き取った液晶用偏光フィルムは、多湿の雰囲気に長期保管されると端面段差痕が生じた。
又、実施例1で使用した巻芯は20回の使用後に若干の端面段差痕が生じたので発泡樹脂シートを円筒体から剥がして新品と交換した。発泡樹脂シートを剥がしたあとには円筒体表面に接着剤の跡が残らず、新品と交換しても接着剤の痕跡による凹凸はなく、交換後の巻芯の表面は円滑であった。又、交換の操作は短時間で容易になされた。
[実施例7]
図1に示す構成の巻芯をフィルム用の巻き取り装置に装着し、試料のフィルムを巻き取った。巻芯の内径は152mm、肉厚は6mm、長さは300mmである。
円筒体と発泡樹脂シートの接着は両面粘着テープを用いて予め粘着テープを円筒体に螺旋状に貼り付けて行なった。両面粘着テープとしては、日東電工社製の幅5mmのものを用いた。
又、弾性層としてポリエチレン樹脂発泡樹脂シート(東レ製:商品名ペフ)を用いた。厚みは1mmである。このポリエチレン樹脂発泡樹脂シートの見かけ密度は0.1g/cm3であった。
端面段差痕の残留性評価:試料のフィルムを表1に示す巻芯に断面積当たりの巻き取り張力が70N/cm2、10m/minで巻き取った。巻き取ったロールを表1に示す保管条件で保管した後、巻き出して巻き始め部の端面段差痕が目視で残留している個所を、特定し、残留している個所のフィルムの長さを計り、フィルム全長に対する比率を端面段差痕残留率として求めた。
試料のフィルムである液晶用偏光フィルムは、日東電工社製のものを用いた。
実施例7で得た巻芯を用いて巻き取った液晶用偏光フィルムは、端面段差痕が殆んど生じなかった。一方、紙管を用いた巻芯を用いて巻き取った液晶用偏光フィルムは、多湿の雰囲気に長期保管されると端面段差痕が生じた。
又、実施例7で使用した巻芯は20回の使用後に若干の端面段差痕が生じたので発泡樹脂シートを円筒体から剥がして新品と交換した。発泡樹脂シートを剥がしたあとには円筒体表面に接着剤の跡が残らず、新品と交換しても接着剤の痕跡による凹凸はなく、交換後の巻芯の表面は円滑であった。又、交換の操作は短時間で容易になされた。
実験例1
図5に示す構成の巻芯2bをフィルム用の巻き取り装置に装着し、試料のフィルムを巻き取った。円筒体4として内径152mm、肉厚6mm、長さ300mmの紙管を用いた。
再剥離性粘着剤層付き発泡樹脂シート22を構成する発泡樹脂シートとしては、実施例7と同じポリエチレン樹脂発泡樹脂シートを用いた。再剥離性粘着剤としてはリンテック社製のアクリル系樹脂粘着剤を用いた。再剥離性粘着剤層付き発泡樹脂シート22の厚紙に対する剥離強力は、1.5N/25mmであった。
剥離強力は、温度23℃、相対湿度65%の雰囲気下で、厚紙に、幅25mmのテープ状の試験片を重量2kgのゴムローラーをこの試験片上で3往復させることによって貼着し、貼着してから25分経過後に、試験片の一端を180度方向に速度300mm/分で剥離させた時の剥離力を測定して求めた。
この巻芯2bに実施例7と同様の試料フィルムを巻き取ったときの端面段差痕残留率は、実施例7の場合と同等であった。
この巻芯2bは、使用後に再剥離性粘着剤層付き発泡樹脂シート22を円筒体4から容易に剥がすことができた。又、新しい再剥離性粘着剤層付き発泡樹脂シート22を円筒体4に容易に巻き付けて貼着することができた。
実験例2
図7に示す構成の巻芯2cをフィルム用の巻き取り装置に装着し、試料のフィルムを巻き取った。巻芯の内径は250mm、肉厚は12mm、長さは1600mmである。
巻芯は、紙巻に図15に示す補強発泡樹脂シート60(長さ860.4mm×幅1600mm)を貼合して得た。発泡樹脂から成るシート8aとしてはポリエチレン樹脂発泡樹脂シート(東レ製:商品名ペフ)を用いた。厚みは1mmである。このポリエチレン樹脂発泡樹脂シートの見かけ密度は0.1g/cm3であった。補強用フィルム50としては厚み12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムが用いられ、ポリエチレンフィルムにより、ポリエチレン樹脂発泡樹脂シートとポリエチレンテレフタレートフィルムが熱圧着ラミネートされていた。粘着剤層は実施例8と同様の素材からなる再剥離性粘着剤層であり、ラミネートされたポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に形成された。粘着剤層の表面には離型紙が貼着されていた。補強発泡樹脂シート60の長手方向端縁は45度にカットした。離型紙を剥がし除去した後、補強発泡樹脂シート60を円筒4の表面に貼合した。
この巻芯2bに実施例7と同様の試料フィルムを図11に示す態様により巻き取った。端縁部32の短幅は15mmであった。
紙巻への補強発泡樹脂シート60の巻き付けは操作が安定し、精度良く補強発泡樹脂シート60を巻きつけることが出来た。
又、巻き取った液晶用偏光フィルムは、端面段差痕が殆んど生じなかった。
以上本発明の巻芯の態様を説明したが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものであり、これらの態様はいずれも本発明の範囲に属するものである。
本発明の巻芯の製造方法及び使用方法は、情報機器分野の光学的用途のフィルムの巻き取りに限らず、緩衝層を備えることが必要な巻芯に広く適用出来る。
本発明の巻芯の態様の一例を示す斜視模式図である。 本発明の巻芯の態様の他の一例を示す斜視模式図である。 発泡樹脂シートの端面同士が相対する継ぎ目の状態を説明する要部端面図である。 発泡樹脂シートの端面同士が相対する継ぎ目の好ましい状態を説明する要部端面図である。 本発明の巻芯に用いられる再剥離性粘着剤層付き発泡樹脂シートの構成を示す断面図である。 本発明の巻芯の態様の他の一例を示す斜視模式図である。 本発明の巻芯の態様の更に他の一例を示す斜視模式図である。 本発明の巻芯の態様の又更に他の一例を示す斜視模式図である。 本発明の巻芯の形成に用いられる粘着剤層付き発泡樹脂シートの構成を示す断面図である。 本発明の巻芯の形成に用いられる離型シート・粘着剤層付き発泡樹脂シートの構成を示す断面図である。 被巻取りシートの端縁部と発泡樹脂シートとの接合の態様を説明する断面模式図である。 切り目入りの離型シートを備えた離型シート・粘着剤層付き発泡樹脂シートの態様を示す断面模式図である。 被巻取りシートの端縁部と発泡樹脂シートとの接合の過程のひとつを説明する断面模式図である。 被巻取りシートの端縁部と発泡樹脂シートとの接合の他の態様を説明する断面模式図である。 被巻取りシートの端縁部と発泡樹脂シートとの接合の過程の他のひとつを説明する断面模式図である。 被巻取りシートの端縁部と発泡樹脂シートとの接合の更に他の態様を説明する断面模式図である。 本発明の巻芯の形成に用いられる補強発泡樹脂シートの構成を示す断面図である。
符号の説明
2:巻芯
4:円筒体
6:弾性層
8、8a,8c:発泡樹脂シート
10:両面粘着テープ
12、12a、12b:継ぎ目
20;剥離性粘着剤層
32:端縁部
34:縁部
40:被巻き取りシート
50:補強用フィルム
70:粘着層

Claims (6)

  1. 段差痕を解消するための巻芯であり、該段差痕は、プリント基盤用フィルム及びその銅箔ラミネートフィルムに発生した場合は欠点として顕在化せず情報機器分野の光学的用途用のフィルムに発生した場合は欠点として顕在化する度合いのものであって、樹脂を主成分とする円筒体、金属製円筒体から選択される円筒体の表面に弾性層を構成する発泡樹脂シートを含んで成るシートが巻き回され、該シートが前記表面に剥離性粘着剤層を介して接着剥離自在に接着され、前記発泡樹脂シートが、独立気泡を有し主成分がポリエチレン及びポリプロピレンから選択される発泡樹脂からなり、該発泡樹脂の見かけ密度が0.03〜0.2g/cmであり、前記発泡樹脂シートは厚みが0.1〜2mm、歪み25%における圧縮応力が30〜250kPaである、情報機器分野の光学的用途のフィルム用巻芯。
  2. 前記発泡樹脂シートに補強用フィルムが積層された請求項1に記載の巻芯。
  3. 被巻き取りシートを巻芯に巻き取る方法であって、
    請求項1または2に記載の巻芯を準備する工程、
    前記シートの1の縁部を該1の縁部の長手方向に沿って前記円筒体の表面から剥がす工程、
    剥がされた該縁部と該円筒体の表面との間に前記被巻き取りシートの巻き始めの端縁部を挿入し、前記剥離性粘着剤層を介して剥がされた該縁部と該巻き始めの端縁部とを接合する工程、
    前記被巻き取りシートの前記巻芯への巻き取りを開始する工程、
    を含む巻き取り方法。
  4. 被巻き取りシートを請求項1から3のいずれかに記載の巻芯に巻き取る方法であって、
    前記シートが巻き回されるまえの前記円筒体と、剥離性粘着剤層を片面に備え、該剥離性粘着剤層に離型シートが積層され、前記剥離シートに、該剥離シートの縁部が前記シートの1の縁部の長手方向に沿って短冊状に切り離される切り目が入った、巻き回されるまえの前記シートとを準備する工程
    前記剥離シートの短冊状の部分を残して前記剥離シートを該シートから除去する工程、
    該シートを前記剥離性粘着剤層を介して前記円筒の表面に貼合する工程、
    前記剥離シートの短冊状の部分を該シートから除去する工程、
    前記剥離シートの短冊状の部分が除去された跡の部分の前記剥離性粘着剤層に前記被巻き取りシートの端縁部を貼着する工程、
    前記被巻き取りシートの前記巻芯への巻き取りを開始する工程、
    を含む巻き取り方法。
  5. 被巻き取りシートを請求項1から3のいずれかに記載の巻芯に巻き取る方法であって、
    前記シートが巻き回されるまえの前記円筒体と、剥離性粘着剤層を備え、該剥離性粘着剤層に離型シートが積層され、前記剥離シートに、該剥離シートの縁部が前記シートの1の縁部の長手方向に沿って短冊状に切り離される切り目が入った、巻き回されるまえの前記シートとを準備する工程
    前記被巻き取りシートの巻き始めの端縁部の片面に剥離性の粘着層を形成する工程、
    前記剥離シートの短冊状の部分を残して前記剥離シートを該シートから除去する工程、
    該シートを前記剥離性粘着剤層を介して前記円筒の表面に貼合する工程、
    前記シートの1の縁部と前記円筒体の表面との間に前記被巻き取りシートの巻き始めの端縁部を挿入し、該端縁部と前記円筒体の表面とを前記粘着剤層を介して接着する工程、
    前記剥離シートの短冊状の部分を該シートから除去する工程、
    前記剥離シートの短冊状の部分が除去された跡の部分の前記剥離性粘着剤層に前記被巻き取りシートの端縁部を貼着する工程、
    前記被巻き取りシートの前記巻芯への巻き取りを開始する工程、
    を含む巻き取り方法。
  6. 被巻き取りシートを巻芯に巻き取る方法であって、
    請求項1または2に記載の巻芯で、前記シートの継ぎ目が円筒体の軸方向に平行であり、該継ぎ目において、前記シートの1の端面の面方向と前記表面の面方向とが斜交し、かつ該1の端面に対向の前記シートの他の端面とが平行である巻芯を準備する工程、
    前記被巻き取りシートの巻き始めの端縁部の片面に粘着層を形成する工程、
    前記端縁部を、前記継ぎ目をまたいで前記シートの表面に前記粘着層を介して接合して前記継ぎ目でのV字状の溝の発生を妨げる工程、
    前記被巻き取りシートの前記巻芯への巻き取りを開始する工程、
    を含む巻き取り方法。
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