JP2020172019A - セパレータ、複合セパレータ、セパレータ付両面粘着テープ、粘着剤付研磨パッド及び粘着剤付バックパッド、並びに、複合セパレータの剥離方法 - Google Patents

セパレータ、複合セパレータ、セパレータ付両面粘着テープ、粘着剤付研磨パッド及び粘着剤付バックパッド、並びに、複合セパレータの剥離方法 Download PDF

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達哉 小木曽
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Abstract

【課題】剥離時に破断しにくいセパレータ及び複合セパレータを提供する。また、剥離時に破断しにくいセパレータ付両面粘着テープ、及びこれを有する粘着剤付研磨パッド、粘着剤付バックパッドを提供する。更に、剥離時に破断しにくい複合セパレータの剥離方法を提供する。【解決手段】研磨パッド又はバックパッドを固定するための両面粘着テープを保護するセパレータであって、厚みが75.0μm以下、かつ、密度が0.65g/cm3以上である紙基材を有するセパレータ。【選択図】 なし

Description

本発明は、研磨分野において用いられる粘着テープ向けのセパレータ及び複合セパレータに関する。また、本発明は、研磨パッド又はバックパッドの固定に用いられる、セパレータ付両面粘着テープ、並びに、粘着剤付研磨パッド及び粘着剤付バックパッドに関する。更に、本発明は研磨分野において用いられる複合セパレータの剥離方法に関する。
液晶ディスプレイ等の表示装置に用いられるガラスは、研磨パッドを用いた研磨工程を経て製造される(特許文献1〜3等)。また、ガラス研磨の際に、ガラスの保持用にバックパッドが使用されることがある。研磨パッドやバックパッドは、両面粘着テープを用いて研磨機械の定盤に固定される。
特開2000−190213号公報 特開2000−77366号公報 特開2001−354926号公報
近年、表示装置の表示画面の大型化に伴って、一辺の幅が例えば2.4mを超える大型のガラス基板が用いられるようになってきている。これに対応して、研磨パッドやバックパッド、これらを定盤に固定するための両面粘着テープにも広幅化が求められている。しかしながら、このような広幅の研磨パッド等は一般に流通しておらず、製造も困難である。従って、複数の研磨パッド等を片面粘着テープ等により連結することで広幅化する手法が用いられている。
研磨パッドやバックパッドは両面粘着テープと一体化された形態で提供されことが一般的である。該両面粘着テープの研磨パッドやバックパッドに貼着する側とは反対側の面は、取り扱い性を向上させる目的で、セパレータを貼付して保護される。研磨パッドやバックパッドを定盤に貼り付ける際には、該セパレータは剥離される。この際、作業性が向上することから、紙基材を有するセパレータが用いられるようになってきた。しかしながら、紙基材を有するセパレータを複数連結して広幅化すると、剥離時にセパレータが破断して、剥離不良が発生することがあるという問題がある。
本発明は、上記現状に鑑み、剥離時に破断しにくいセパレータ及び複合セパレータを提供することを目的とする。また、剥離時に破断しにくいセパレータ付両面粘着テープ、及びこれを有する粘着剤付研磨パッド、粘着剤付バックパッドを提供することを目的とする。更に、剥離時に破断しにくい複合セパレータの剥離方法を提供することを目的とする。
本発明は、研磨パッド又はバックパッドを固定するための両面粘着テープを保護するセパレータであって、厚みが75.0μm以下、かつ、密度が0.65g/cm以上である紙基材を有する、セパレータである。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、剥離時にセパレータが破断して、剥離不良が発生する原因について検討した。その結果、セパレータの破断が、セパレータを複数連結した連結部に集中していることを見出した。
図1は、両面粘着テープからセパレータを剥離する際に、セパレータの破断が発生する様子を説明する模式図である。図1において、セパレータ1aとセパレータ1bとは、背面に連結テープ2を貼付することにより連結されている。このような連結されたセパレータ1の端部を摘まみ、図1中の矢印が示す方向にめくるようにして、両面粘着テープ3からセパレータ1を剥離する。この際、連結テープ2で連結した連結部付近(図1中の丸で囲んだ部分)においてセパレータ1の破断が発生する。とりわけ、連結テープ2の厚みが薄いときに、セパレータ1の破壊が発生しやすくなる。
本発明者らは、更に鋭意検討の結果、紙基材の厚みと密度とを調整することにより、剥離時のセパレータの破断を防止できることを見出し、本発明を完成した。
本発明のセパレータは、紙基材を有する。紙基材を有するセパレータは、剥離時に機械で端部を摘まみやすく、作業性に優れる(樹脂フィルム基材の場合、剥離時に機械がうまく端部を掴むことができないことがある)。また、積層したり、巻回してロール状体にしたりする際に、研磨パッドに対する滑り性がよい(摩擦が大きすぎない)点でも作業性に優れる。
上記紙基材の種類としては特に限定されず、例えば、グラシン紙、上質紙、クラフト紙等が挙げられる。上記紙基材は、表面に目止め層(クレー層)が積層一体化されていてもよい。目止め層としては、例えばポリエチレンを用いることができる。
上記紙基材は、厚みが75.0μm以下、かつ、密度が0.65g/cm以上である。厚みが一定以下、かつ、密度が一定以上の紙基材を用いることにより、複数を連結した場合であっても、剥離時のセパレータの破断の発生を低減することができる。剥離時のセパレータの破断を低減できる理由は、剥離時にセパレータにかかる力の挙動が、上記の厚みと密度を満たすか否かによって変化するからであると推測できる。即ち、紙基材の厚みが75.0μm以下、かつ、密度が0.65g/cm以上である場合は、剥離の際に主にセパレータの平面方向に力がかかる。また、紙基材自体の強度が高いことから、紙基材及びセパレータの破断は発生しないものと考えられる(図2(a))。これに対して、紙基材の厚みが75μmを超える場合、又は、密度が0.65g/cm未満である場合は、剥離の際にセパレータの厚み方向にかかる力が増える。また、紙基材自体の強度も低いため、紙基材が層間で破れ、セパレータの破断が発生するものと考えられる(図2(b))。
また、セパレータの剥離時には、剥離時の応力によって両面粘着テープ及び研磨パッドにシワが発生することがあるという問題がある。両面粘着テープ及び研磨パッドにシワが生じると、研磨の精度が悪化するおそれがある。該シワは、セパレータの総厚みが厚い場合に特に顕著になる。これは、セパレータの総厚みが厚いと、剥離時にかかる応力が、セパレータよりも両面粘着テープ側により集中するためと考えられる。
本発明のセパレータでは、上記紙基材の厚みを一定以下とすることにより、セパレータの総厚みを薄くすることができることから、剥離時に両面粘着テープ及び研磨パッドにシワが発生するのを防止するという効果も発揮される。
上記紙基材の厚みは、剥離時のセパレータの破断をより防止でき、かつ、セパレータの総厚みをより低減できるという観点から、70.0μm以下であることが好ましく、60.0μm以下であることがより好ましい。上記紙基材の厚みの下限は特に限定されないが、取り扱い性及び紙基材の強度確保の観点から、30.0μm以上であることが好ましく、40.0μm以上であることがより好ましい。
上記紙基材の密度は、剥離時のセパレータの破断をより防止できるという観点から、0.70g/cm以上であることが好ましく、0.80g/cm以上であることがより好ましい。上記紙基材の密度の上限は特に限定されないが、セパレータの総重量を軽減する観点から、1.20g/cm以下であることが好ましく、1.05g/cm以下であることがより好ましい。
本発明のセパレータは、更に樹脂フィルムを有することが好ましい。セパレータが上記紙基材のみからなる場合、上記両面粘着テープにセパレータを貼付して保護したときに、紙基材が吸湿してしまい、セパレータが剥離して浮きが発生することがある。セパレータを上記紙基材と樹脂フィルムとの積層体として、該樹脂フィルム側を両面粘着テープの表面に貼着することにより、セパレータの浮きの発生を防止することができる。
上記樹脂フィルムとしては特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートエラストマー、非結晶性ポリエステル、ポリシクロヘキサンテレフタレート等のポリエステル系樹脂フィルムを用いることができる。
上記樹脂フィルムの厚みは特に限定されないが、38.0μm以下であることが好ましく、25.0μm以下であることがより好ましい。上記樹脂フィルムの厚みを一定以下とすることにより、本発明のセパレータの総厚みを薄くすることができ、剥離時に両面粘着テープにシワが発生するのを防止することができる。上記樹脂フィルムの厚みの下限は特に限定されないが、取り扱い性及びセパレータの強度確保の観点から、12.0μm以上であることが好ましい。
上記紙基材と樹脂フィルムとを積層する方法は特に限定されず、例えば、粘着剤層を介して積層一体化する方法が挙げられる。即ち、本発明のセパレータは、紙基材、粘着剤層、及び樹脂フィルムがこの順に積層されている積層体であってもよい。
上記粘着剤層を構成する粘着剤としては特に限定されず、例えば、アクリル系粘着剤等の従来公知の粘着剤を用いることができる。
上記粘着剤層の厚みは特に限定されないが、20.0μm以下であることが好ましい。上記粘着剤層の厚みを一定以下とすることにより、本発明のセパレータの総厚みを薄くすることができ、剥離時に両面粘着テープにシワが発生するのを防止することができる。上記粘着剤層の厚みの下限は特に限定されないが、取り扱い性の観点から、5.0μm以上であることが好ましい。
本発明のセパレータは、一方又は両方の表面に離型剤層を有してもよい。上記離型剤層を有することにより、上記両面粘着テープに対する粘着力を調整することができる。また、本発明のセパレータを巻回してロール状にして保管したときに、セパレータ同士が自着することを防止することができる。
上記離型剤層に用いる離型剤としては特に限定されず、例えば、シリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、ポリオレフィン系離型剤等の従来公知の離型剤を用いることができる。
上記離型剤層を形成する方法は特に限定されず、例えば、上記紙基材又は樹脂フィルムの表面に、離型剤を含む離型剤溶液を塗布し、乾燥させる方法等が挙げられる。
本発明のセパレータは、一方又は両方の表面にエンボス加工が施されていてもよい。エンボス加工を施すことにより、上記両面粘着テープに対する粘着力を調整することができる。また、本発明のセパレータを巻回してロール状にして保管したときに、セパレータ同士が自着することを防止することができる。
本発明のセパレータは、総厚みが120.0μm以下であることが好ましい。本発明のセパレータの総厚みを120.0μm以下とすることにより、剥離時に両面粘着テープにシワが発生するのを防止することができる。本発明のセパレータの総厚みは、110.0μm以下であることがより好ましい。
本発明のセパレータは、上記構成からなることにより、一辺が4.5mを超える大型のガラス基板に対応して、複数を連結した場合にでも、両面粘着テープからの剥離時に破断しにくいという優れた性能を発揮することができる。
本発明のセパレータが、連結テープによって2つ以上連結された複合セパレータであって、連結前の各セパレータの幅が4.5m以下であり、連結後の複合セパレータの幅が5m以上である複合セパレータもまた、本発明の1つである。
なお、本発明において、「幅」とは、セパレータの特定の一辺の長さを意味する。典型的には、連結によって長さが増加する方向(図1及び図2においては紙面左右方向)における、一辺の長さを意味する。また、本発明における「幅方向」とは、セパレータの使用状況やセパレータの製造条件に左右されるものではない。即ち、本発明における「幅方向」は、「セパレータの剥離方向に垂直な方向」や、「セパレータ製造時の流れ方向に垂直な方向」と必ずしも一致するとは限らない。
複数のサブセパレータを有し、全体の幅が5m以上である複合セパレータであって、幅が4.5m以下であるサブセパレータを少なくとも1つ有し、紙基材を有する第1サブセパレータを少なくとも1つ有し、該第1サブセパレータの紙基材は、厚みが75.0μm以下、かつ、密度が0.65g/cm以上である複合セパレータもまた、本発明の1つである。
上記サブセパレータとしては、上記本発明のセパレータとして示した構成を採用してもよい。また、上記第1サブセパレータとしては、上記本発明のセパレータとして示した構成を採用することができる。即ち、紙基材としては特に限定されず、例えば、グラシン紙、上質紙、クラフト紙等が挙げられる。上記紙基材の厚みは、70.0μm以下であることが好ましく、60.0μm以下であることがより好ましい。上記紙基材の厚みの下限は特に限定されないが、30.0μm以上であることが好ましく、40.0μm以上であることがより好ましい。上記紙基材の密度は、0.70g/cm以上であることが好ましく、0.80g/cm以上であることがより好ましい。上記紙基材の密度の上限は特に限定されないが、1.20g/cm以下であることが好しく、1.05g/cm以下であることがより好ましい。上記第1サブセパレータは更に樹脂フィルムを有していてもよい。上記樹脂フィルムとしては特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートエラストマー、非結晶性ポリエステル、ポリシクロヘキサンテレフタレート等のポリエステル系樹脂フィルムを用いることができる。上記樹脂フィルムの厚みは特に限定されないが、38.0μm以下であることが好ましく、25.0μm以下であることがより好ましく、12.0μm以上であることが好ましい。上記紙基材と樹脂フィルムとを積層する方法は特に限定されず、例えば、粘着剤層を介して積層一体化する方法が挙げられる。上記粘着剤層の厚みは特に限定されず、20.0μm以下であることが好ましく、5.0μm以上であることが好ましい。上記第1サブセパレータは、一方又は両方の表面に離型剤層を有してもよく、一方又は両方の表面にエンボス加工が施されていてもよい。上記第1サブセパレータは、総厚みが120.0μm以下であることが好ましく、110.0μm以下であることがより好ましい。
上記複数のサブセパレータは、その全てが紙基材を有していてもよい。また、それらの紙基材は、厚み及び密度がそれぞれ異なっていてもよく、それらの紙基材全てが、厚みが75.0μm以下、かつ、密度が0.65g/cm3以上であってもよい。上記複数のサブセパレータは、互いが同一の積層構成を有し、幅のみが異なっていてもよい。上記複数のサブセパレータは、(幅を除き)互いが同一の積層構成であることが好ましい。このようにすることで、剥離時により破断しにくい複合セパレータとすることができる。
上記幅が4.5m以下であるサブセパレータは、紙基材を有する第1サブセパレータであってもよい。上記複数のサブセパレータの全てが、幅が4.5m以下であってもよい。
上記複合セパレータは、1以上の接続部材を有していてもよい。接続部材の少なくとも1つは、上記第1サブセパレータと、少なくとも1つの他のサブセパレータとを連結していることが好ましい。
上記接続部材としては、複数のサブセパレータを連結できるものであれば特に限定されず、例えば連結テープ、接着剤、金属針、縫合糸等が挙げられる。なかでも、簡便な連結が可能なことから、連結テープが好ましい。
上記連結テープとしては特に限定されず、例えば、基材と粘着剤層からなる片面粘着テープを用いることができる。
上記基材としては、特に限定されず、例えば上述のポリエステル系樹脂フィルム等を用いることができる。
上記粘着剤層に用いる粘着剤としては特に限定されず、例えば、アクリル系粘着剤等の従来公知の粘着剤を用いることができる。
上記連結テープの厚みは特に限定されないが、連結テープの厚みが厚くなると、剥離時にセパレータの破断が生じにくくなる傾向があることから、総厚みが80μm以上であることが好ましく、150μm以上であることがより好ましい。
本発明のセパレータ及び複合セパレータは、研磨パッド又はバックパッドを固定するための両面粘着テープにおいて、該研磨パッド又はバックパッドに貼着する側とは反対側の面に貼付して用いることができる。
本発明のセパレータ又は複合セパレータにより表面が保護されている、セパレータ付両面粘着テープもまた、本発明の1つである。
本発明のセパレータ付両面粘着テープは、上記紙基材が最表面を構成する。ただし、紙基材の表面に上記離型剤層を有していてもよい。
上記両面粘着テープとしては、例えば、研磨パッドやバックパッドを固定するために用いられる、従来公知の両面粘着テープを用いることができる。
本発明のセパレータ付両面粘着テープは、JIS Z 0237に準ずる90°剥離試験によりセパレータを剥離したときに、初期ピーク値が0.9N/50mm以下であることが好ましい。上記初期ピーク値が0.9N/50mm以下であることにより、セパレータの剥離時に両面粘着テープにシワが発生することを防止することができる。上記初期ピーク値は0.85N/50mm以下であることがより好ましく、0.80N/50mm以下であることが更に好ましい。
なお、上記初期ピーク値とは、ストロークを横軸に剥離力を縦軸にしてグラフを描画したときに、剥離開始時から最初の生じるピークにおける剥離力を意味する。
また、90°剥離試験は、23℃、50%RHの環境下で、剥離角度90°、剥離速度300mm/minの条件にて行う。
本発明のセパレータ付両面粘着テープを有する、粘着剤付研磨パッド又は粘着剤付バックパッドもまた、本発明の1つである。
複数のサブセパレータを有し、全体の幅が5m以上である複合セパレータにより表面が保護されているセパレータ付両面粘着テープを有する粘着剤付研磨パッド又は粘着剤付バックパッドから上記複合セパレータを剥離する方法であって、前記複合セパレータを、複合セパレータの幅方向に垂直な方向以外の方向に向かって剥離させる複合セパレータの剥離方法もまた、本発明の1つである。このように剥離することで、複合セパレータであっても確実かつ効率的に剥離を行うことができる。上記複合セパレータを幅方向に垂直な方向に向かって剥離すると、剥離界面が5m以上にわたるため均一に剥離力をかけることが困難となり、シワや剥離不良を生じやすい。一方、本発明の複合セパレータの剥離方法によれば、このような大型の複合セパレータを剥離する際であっても、シワや剥離不良の発生を抑えて確実に剥離することができる。
上記「幅方向に垂直な方向以外の方向」とは、例えば、複合セパレータの幅方向であってもよいし、複数のサブセパレータを隔てる境界に対して垂直な方向であってもよい。また、複合セパレータの幅方向±15度以内の方向であってもよく、サブセパレータを隔てる境界に対して垂直な方向から±15度以内の方向であってもよい。
上記複合セパレータの剥離方法において用いる複合セパレータとしては、上記本発明の複合セパレータとして示した構成を採用することができる。特に、複合セパレータが1以上の接続部材を有する場合は、本発明の複合セパレータの剥離方法が有効である。なお、一般的には、複数のサブセパレータを隔てる境界に対して平行に剥離した方が、接続部材にかかる力の影響を小さくできるように考えることもできる。しかし、本発明者らは、敢えて上記のような剥離方法とすることで、複合セパレータを確実かつ効率的に剥離できることを見出した。
本発明によれば、剥離時に破断しにくいセパレータ及び複合セパレータを提供することができる。また、剥離時に破断しにくいセパレータ付両面粘着テープ、及びこれを有する粘着剤付研磨パッド、粘着剤付バックパッドを提供することができる。更に、剥離時に破断しにくい複合セパレータの剥離方法を提供することができる。
セパレータを剥離する際に破断が発生する部位を説明する模式図である。 セパレータを剥離する際に破断が発生するメカニズムを説明する模式図である。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
両面にコロナ処理が施された、厚み23μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一方の表面に、アクリル系粘着剤を含有する粘着剤溶液を塗布し、乾燥させて、厚み20μmの粘着剤層を形成した。
この粘着剤層上に、厚み75μm、密度0.66g/cmのグラシン紙からなる紙基材を重ね合わせて、紙基材/粘着剤層/PETフィルムの構造を有するセパレータを得た。
(実施例2〜11、比較例1〜14)
PETフィルムの厚み、紙基材の厚み、密度を表1のようにした以外は、実施例1と同様にしてセパレータを得た。
(評価)
実施例及び比較例で得たセパレータについて、以下の方法により評価を行った。
結果を表1に示した。
(1)90°剥離試験
両面粘着テープとして、積水化学工業社製、♯5608テープを準備した。♯5608テープは、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる厚み75μmの基材の両面に、アクリル系粘着剤からなる厚みがそれぞれ55μm、35μmの粘着剤層が形成された両面粘着テープであり、両面の粘着剤層上に離型フィルムが貼付され保護されている。
得られたセパレータ及び上記♯5608テープをそれぞれA4サイズに切断した。次いで、♯5608テープの一方の面の離型フィルムを剥離し、SUS板に貼り付けた。更に、♯5608テープの他方の面の離型フィルムを剥離し、セパレータを貼付した。この際、セパレータのPETフィルム側を♯5608テープに貼付した。貼付後、その上を2kgゴムローラで1往復した。その後、40℃で24時間養生し、幅50mm、長さ100mmの短冊状に切断し、これを試験片とした。
JIS Z 0237に準ずる90°剥離試験によりセパレータを剥離したときの初期ピーク値を測定した。90°剥離試験は、23℃、50%RHの環境下で、剥離角度90°、剥離速度300mm/minの条件にて行った。
(2)複合セパレータの剥離試験
両面粘着テープとして、積水化学工業社製、♯5608テープを準備した。
得られたセパレータ及び上記♯5608テープをそれぞれA4サイズに切断した。次いで、♯5608テープの一方の面の離型フィルムを剥離し、セパレータを貼付した。この際、セパレータのPETフィルム側を♯5608テープに貼付した。その上を5kgゴムローラで5往復した。その後、40℃で24時間養生し、幅50mm、長さ100mmの短冊状に切断した。長辺同士が接するように2枚の短冊を並べ、その継ぎ目を幅50mm、長さ100mmの短冊状の連結テープを用いて連結し、これを試験片とした。連結テープとしては、積水化学工業社製、タフライトNo.835(総厚み80μm)の片面粘着テープ(薄手連結テープ)を用いた。
手でセパレータの端部を摘まみ、ゆっくりとセパレータと♯5608テープとを剥離した。剥離後のセパレータの特に連結部を目視にて観察し、セパレータの破断が認められなかった場合を「〇」と、セパレータの破断が認められた場合を「×」と評価した。
同様の評価を、連結テープとして、寺岡製作所製、631S#100(総厚み150μm)の片面粘着テープ(厚手連結テープ)を用いた場合についても行った。
(3)シワ評価
両面粘着テープとして、積水化学工業社製、♯5608テープを準備した。また、軟質ポリウレタンからなる研磨パッドを準備した。得られたセパレータ、♯5608テープ及び研磨パッドをそれぞれA4サイズに切断した。次いで、♯5608テープの一方の面の離型フィルムを剥離し、セパレータを貼付した。この際、セパレータのPETフィルム側を♯5608テープに貼付した。その上を5kgゴムローラで5往復した。更に、♯5608テープの他方の面の離型フィルムを剥離し、研磨パッド(キャボット社製、「D200パッド」、柔軟なシート形状のもの)に貼付し、5kgゴムローラで5往復した。40℃で24時間養生した後、幅50mm、長さ100mmの短冊状に切断し、これを試験片とした。
この試験片を用いて、セパレータを5000mm/minの速度でT字剥離させ、剥離後の試験片を観察した。研磨パッドや両面粘着テープにシワが認められなかった場合を「〇」と、シワが認められた場合を「×」と評価した。
Figure 2020172019
本発明によれば、剥離時に破断しにくいセパレータ及び複合セパレータを提供することができる。また、剥離時に破断しにくいセパレータ付両面粘着テープ、及びこれを有する粘着剤付研磨パッド、粘着剤付バックパッドを提供することができる。更に、剥離時に破断しにくい複合セパレータの剥離方法を提供することができる。
1 セパレータ
1a セパレータ
1b セパレータ
2 連結テープ
3 両面粘着テープ
4 研磨パッド又はバックパッド

Claims (11)

  1. 研磨パッド又はバックパッドを固定するための両面粘着テープを保護するセパレータであって、厚みが75.0μm以下、かつ、密度が0.65g/cm以上である紙基材を有することを特徴とするセパレータ。
  2. 更に樹脂フィルムを有することを特徴とする請求項1記載のセパレータ。
  3. 樹脂フィルムの厚みが38.0μm以下であることを特徴とする請求項2記載のセパレータ。
  4. セパレータの総厚みが120.0μm以下であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のセパレータ。
  5. 請求項1、2、3又は4記載のセパレータが、連結テープによって2つ以上連結された複合セパレータであって、連結前の各セパレータの幅が4.5m以下であり、連結後の複合セパレータの幅が5m以上であることを特徴とする複合セパレータ。
  6. 複数のサブセパレータを有し、全体の幅が5m以上である複合セパレータであって、
    幅が4.5m以下であるサブセパレータを少なくとも1つ有し、
    紙基材を有する第1サブセパレータを少なくとも1つ有し、
    前記第1サブセパレータの紙基材は、厚みが75.0μm以下、かつ、密度が0.65g/cm以上である
    ことを特徴とする複合セパレータ。
  7. 1以上の接続部材を有し、前記接続部材の少なくとも1つが、前記第1サブセパレータと、少なくとも1つの他のサブセパレータとを連結していることを特徴とする請求項6記載の複合セパレータ。
  8. 請求項1、2、3若しくは4記載のセパレータ、又は、請求項5、6若しくは7記載の複合セパレータにより表面が保護されていることを特徴とするセパレータ付両面粘着テープ。
  9. JIS Z 0237に準ずる90°剥離試験によりセパレータを剥離したときに、初期ピーク値が0.9N/50mm以下であることを特徴とする請求項8記載のセパレータ付両面粘着テープ。
  10. 請求項8又は9記載のセパレータ付両面粘着テープを有することを特徴とする粘着剤付研磨パッド又は粘着剤付バックパッド。
  11. 複数のサブセパレータを有し、全体の幅が5m以上である複合セパレータにより表面が保護されているセパレータ付両面粘着テープを有する粘着剤付研磨パッド又は粘着剤付バックパッドから前記複合セパレータを剥離する方法であって、
    前記複合セパレータを、複合セパレータの幅方向に垂直な方向以外の方向に向かって剥離させる
    ことを特徴とする複合セパレータの剥離方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113285110A (zh) * 2021-03-24 2021-08-20 中航锂电(洛阳)有限公司 电池、涂胶方法及电芯的制造方法

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