JP3963223B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、調理鍋を誘導加熱する誘導加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の誘導加熱調理器は、振動検知部により天板を介して鍋内の水が沸騰した際に発生する振動を検知する。そして、制御回路は振動検知部の出力に基いて、高周波電源部の出力を減少又は停止させる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭61−233988号公報(第6−7頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の誘導加熱調理器は、商用電源周波数の2倍以上の振動周波数帯におけるトッププレートの振動レベルを振動検知部で検知し、その振動レベルが所定値以上に至った場合に鍋内の水が沸騰したと判断する。そして、高周波電源部の出力を遮断させ、火力動作を停止するようにしている。しかし、前述の振動周波数帯における振動成分は、図14のトッププレートの振動モード図に示すように、鍋内の水の沸騰時に著しく分割振動を起こしている。つまり、トッププレート(図中のa部)の位置毎で振動レベルが大きく異なり、振動し難い位置と振動し易い位置とに分離されている。例えば、図14中の灰色の個所(図中のb部)は振動レベルが大きく、一方黒色の個所(図中のc部)は振動レベルが著しく小さい。このために、トッププレートへの振動検知部の取り付け位置によっては、即ち振動レベルの小さい個所に振動検知部を取り付けた場合には、鍋内の水が沸騰したにも係わらず、振動検知部から振動レベルが出力されないという問題点が生じる。また、これを未然に防止するために振動レベルの大きいトッププレートの個所を見つけ出し、その個所に振動検知部を取り付ける必要があるという、位置の制約を受けるという問題点が有った。
【0005】
この発明は、前述の問題点を解決するためになされたもので、振動検知部をトッププレートの任意の位置に取り付けた場合でも、鍋内の水が沸騰状態に至ったときは、確実に振動検知部から所定値以上の振動レベルが出力されるように工夫し、それに応じて加熱コイルの火力動作を適切に制御するように構成される誘導加熱調理器を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る誘導加熱調理器は、調理鍋を載置し、該調理鍋内の水が沸騰状態の時、剛体モードで振動するトッププレートを設け、トッププレートの下に配設され、調理鍋を誘導加熱する加熱コイルを設け、加熱コイルに高周波電流を供給する電流供給部を設け、電流供給部を冷却する冷却ファンを設け、調理鍋からトッププレートへ伝播される振動を検知する振動検知器を設け、振動検知器から出力される振動周波数成分のうち、40Hz以下の周波数帯における振動レベルを抽出する抽出手段を設け、調理鍋内の水又は食材が、沸騰、吹き零れ及び焦げ付き状態のときの振動レベルの波形パターンが予め記憶され、この記憶された波形パターンと抽出手段から抽出された振動レベルの波形パターンとに基き、調理鍋内の水又は食材が、沸騰、吹き零れ又は焦げ付き状態であるか否かを判断し、当該判断結果に基づいて、電流供給部から加熱コイルへ供給される高周波電流を低減或いは遮断させる制御回路を設けるようにしたものである。
【0007】
また、振動検知器は円弧状のバネ板と、バネ板の内側面に固着される帯状のフィルム型圧電素子とから成り、振動検知器をトッププレートの下部と本体の内底部に設けられる架台との間に介在するようにしたものである。
【0008】
また、冷却ファンの振動周波数成分を、振動検知器から出力される振動周波数成分に含まれないようにしたものである。
【0009】
また、抽出手段は振動検知器から出力される振動周波数成分のうち、20Hz付近の周波数における振動レベルを抽出するようにしたものである。
【0010】
また、振動検知器は帯状のフィルム型圧電素子と、フィルム型圧電素子の下部に設けられた錘とから構成され、振動検知器をトッププレートの下部或いは本体の任意の位置に取り付けるようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態1を示す構成図である。図1において、調理鍋1を載置するトッププレート2の下に、第1の保持部材3と第2の保持部材4とで保持された加熱コイル5が配設され、トッププレート2と加熱コイル5との間に温度検知器6が設けられる。トッププレート2の下部には振動検知器7が設けられ、振動検知器7の検知出力がフィルター回路8へ入力される。さらに、フィルター回路8の出力が制御回路部9へ入力される。トッププレート2の前端には操作パネル10が配置され、操作パネル10に設けられた加熱スイッチ11の入/切情報が制御回路9へ入力される。
【0013】
図2は、振動検知器7の構成図を示す。トッププレート2の下部の任意位置であって、垂直方向に取り付けられた振動検知器7は、例えばポリフッ化ビニリデンから成る帯状のフィルム型圧電素子12と、フィルム型圧電素子12の下部両側に取り付けられる第1の錘13と第2の錘14とから成る一対の錘15、フィルム型圧電素子12の上部に設けられた出力回路部16とから構成する。ここで、第1の錘13と第2の錘14の重量は、それぞれ互いにアンバランスとなるように設定される。こうした構成により、”錘の重量アンバランス作用”でトッププレート2が微振動を起こした場合、フィルム型圧電素子12を大きく振動させることができる。これにより、振動検知器7の検知精度が高くなることで、増幅装置を用いることがなく、トッププレート2の微少レベルの振動量を確実に検知することができる。
【0014】
次に、図3は調理鍋1内に水を入れて加熱動作を行ない、調理鍋1からトッププレート2へ伝播される振動成分を振動検知器7で検知し、例えば20Hz以上の周波数帯の振動レベルをフィルター回路8で除去し、20Hz付近の振動波形図を示す。操作パネル10の加熱スイッチ11を投入して所定時間T0後に、振幅aの振動波形が時間幅Aだけ断続的に発生する。そして、調理鍋1内の水が加熱されて気泡が発生することで、振幅aよりも大きい振幅bの振動波形が時間幅Bだけ断続的に発生する。この後で、調理鍋1内の水が更に加熱されて大きな気泡が発生して沸騰状態に近づくことで、振幅bよりも大きい振幅cの振動波形が連続的に発生する。
【0015】
ここで、前述のように振動検知器7から出力される例えば20Hz以上の周波数帯の振動レベルをフィルター回路8で除去し、20Hz付近の周波数を抽出した場合の理由について、図4(a),(b)の振動特性図を併用して説明する。図4(a)は、トッププレート2上に調理鍋1を載置し、調理鍋1内の水が沸騰状態に至らない場合のトッププレート2の振動特性図である。周波数40Hz時点で、誘導加熱調理器本体内に内蔵される冷却用ファンの回転動作に伴う振動レベルa(図中のa)が発生する。また、周波数50Hz時点で商用電源周波数50Hzの基本波成分の振動レベルb(図中のb)が発生し、かつ周波数100Hz時点で商用電源周波数50Hzの高調波成分の振動レベルc(図中のc)が発生する。
【0016】
一方、図4(b)はトッププレート2上に調理鍋1を載置し、調理鍋1内の水が沸騰状態に至った場合のトッププレート2の振動特性図である。周波数20Hz付近において調理鍋1内の水の沸騰時の振動レベルd(図中のe)が発生し、かつ周波数40Hz時点で冷却用ファンの回転動作に伴う振動レベルe(図中のe)が発生する。また、周波数50Hz時点で商用電源周波数50Hzの基本波成分の振動レベルf(図中のf)が発生し、さらに周波数100Hz時点で商用電源周波数50Hzの高調波成分の振動レベルg(図中のg)が発生する。こうした特性結果より、フィルター回路8で20Hz以上の周波数帯の振動レベルを除去し、20Hz付近で発生する振動レベルeの有無を判別することで、例えば冷却用ファンの振動成分の影響を受けることが殆どなく、調理鍋1内の水の沸騰状態を正確に検知することができる。
【0017】
次に、振動検知器7から出力される20Hz付近の周波数帯の振動レベルを抽出した理由について、図5〜7に示すトッププレート2の振動モード図を併用して説明する。図5は、トッププレート2が静止状態、即ち調理鍋1内の水が沸騰していない状態を示す。図6は、調理鍋1内の水が沸騰して、振動周波数20Hz付近においてトッププレート2の全体個所が所定の振動レベルで振動している、即ち剛体モードを示している(図6中の灰色a部)。図7は、調理鍋1内の水が沸騰して、振動周波数100Hz付近においてトッププレート2の中央個所が所定の振動レベルで振動し(図7中の灰色a部)、その周辺個所は振動レベルが著しく小さい(図7中の黒色b部)、即ち分割モードを示している。こうした結果より、図6の剛体モードを示すような振動周波数20Hz付近で振動レベルを抽出する方法をとることで、振動検知器7を任意の位置に取り付けた場合でも調理鍋1内の水の沸騰状態に応じた振動レベルを確実に検知することができる。
【0018】
図8は、調理鍋1内に例えば麺類などの食材を入れて茹でるような加熱動作を行い、振動検知器7から出力される例えば20Hz以上の周波数帯の振動レベルをフィルター回路8で除去した、20Hz付近の振動波形図を示す。ここで、20Hz以上の周波数帯の振動レベルを、フィルター回路8で除去した場合の理由については、前述と同様である。操作パネル10の加熱スイッチ11を投入し、調理鍋1内の水が沸騰した後で食材を入れると、所定時間T1後に振幅dの振動波形が時間幅Cだけ断続的に発生し、その後で振幅dよりも大きい振幅eの振動波形が時間幅Dだけ断続的に発生する。この後で、調理鍋1内の食材が茹でられ、汁の吹き零れ状態が近づくと大きな気泡が発生する。ここで、例えば20Hz以上の周波数帯の振動レベルを、フィルター回路8で除去した場合の理由については、前述と同様である。が発生し、振幅eと振幅eよりも小さい振幅fの振動波形とが入り乱れた状態で、連続的に発生する。
【0019】
図9は、調理鍋1内に例えば煮物類の食材を入れて煮込むような加熱動作を行ない、振動検知器7から出力される20Hz以上の周波数帯の振動レベルをフィルター回路8で除去し、20Hz付近の振動波形図を示す。ここで、20Hz以上の周波数帯の振動レベルを、フィルター回路8で除去した場合の理由については、前述と同様である。操作パネル10の加熱スイッチ11を投入すると、所定時間T2後に振幅gの振動波形が時間幅Eだけ断続的に発生し、その後で振幅gよりも大きい振幅hの振動波形が時間幅Fだけ連続的に発生する。この後で、調理鍋1内の煮物が煮込まれて、水分が蒸発して煮物が焦げ付くことで、振幅gよりも小さい振幅iの振動波形が連続的に発生する。
【0020】
図10は、調理鍋1を空焚きした場合の温度検知器6から出力される温度特性図、振動検知器7から出力される振動波形図である。操作パネル10の加熱スイッチ11を投入すると、調理鍋1が空焚き状態の場合には温度特性が急激に上昇変化する。一方、振動検知器7の振動波形は調理鍋1内に水又は食材が投入されていないため、沸騰、吹き零れ、焦げ付き特有の波形が発生せず、一定状態を示している。このような、図3、図8〜図10に示すような振動波形のパターンを制御回路9内に予め記憶させておく。
【0021】
次に、誘導加熱調理器の動作を図3、図8〜図10に示す振動波形のタイミングチャート図、図11に示すフローチャート図を併用して説明する。操作パネル10の加熱スイッチ11をONすると(ステップS100)、加熱コイル5に電流が流れることで調理鍋1が誘導加熱される(ステップS101)。そして、制御回路9は振動検知器7からフィルター回路8を介して、20Hz付近で所定の振動レベルが出力されたかどうかを判断する(ステップS102)。ここで、YES即ちフィルター回路8から所定の振動レベルが出力されたと判断した場合、調理鍋1内に水又は食材が投入されていると判断する(ステップS103)。この後で、制御回路9はフィルター回路8から出力される振動波形をサンプリングし(ステップS104)、例えば図3に示すような振幅cの振動波形が連続的に発生しているかどうかを判断する(ステップS105)。ここで、YES即ちその振動波形が発生した場合、調理鍋1内に水が入ってそれが沸騰状態に近づいたと推定する(ステップS106)。そして、制御回路9は加熱コイル5に流れる電流を低減或いは遮断させ(ステップS107)、火力を弱めて沸騰状態を未然に防止する。
【0022】
また、制御回路9はフィルター回路8から振動cの振動波形が連続的に発生されていない場合、例えば図5に示すような振幅eとfの振動波形が入り乱れた状態で、連続的に発生しているかどうかを判断する(ステップS109)。ここで、YES即ちその振動波形が発生した場合、調理鍋1内に例えば麺類の食材が入って、汁の吹き零れ状態が近づいたと推定する(ステップS110)。そして、制御回路9は加熱コイル5に流れる電流を低減或いは遮断させ(ステップS107)、汁の吹き零れ状態を未然に防止する。
【0023】
また、制御回路9はフィルター回路8から振幅eとfの振動波形が連続的に発生されていない場合、例えば図6に示すような振幅iの振動波形が連続的に発生しているかどうかを判断する(ステップS111)。ここで、YES即ち振幅iの振動波形が連続的に発生した場合、調理鍋1内に煮物が入って、焦げ付き状態に近づいたと推定する(ステップS112)。そして、制御回路9は加熱コイル5に流れる電流を低減或いは遮断させ(ステップS107)、火力を弱めて焦げ付き状態を未然に防止する。
【0024】
また、前述のフィルター回路8から20Hz付近で所定の振動レベルが出力されたかどうかを判断する過程で(ステップS102)、NO即ちその振動周波数が発生されていないと判断された場合、温度検知器6の検知温度が上昇したかどうかを判断する(ステップS113)。ここで、YES即ちその検知温度が上昇した場合、調理鍋1内に食材が投入されていない状態で調理鍋1が加熱されるような空焚き状態が起こる(ステップS114)。そして、制御回路9は加熱コイル5に流れる電流を遮断し(ステップS107)、火力動作を停止させて空焚きを防止する。
【0025】
以上、制御回路9は調理鍋1内の水の沸騰、食材の汁の吹き零れ、煮物の焦げ付きを、振動検知器7からフィルター回路8を介して出力される振動波形の形状から判別することができる。そして、加熱調理の状態に応じて加熱コイル5の火力動作を制御し、適切に調理することができる。
【0026】
実施の形態2.
図12は、この発明に係る誘導加熱調理器に実装される他の振動検知器の構成図を示す。図12において、トッププレート2の下部と本体17の内底部に固着される架台18との間に円弧状のバネ板19を介在させ、このバネ板19の内側面にフィルム型圧電素子12を貼り付ける。こうした構成を有する振動検知器20は、トッププレート2が微振動を起こすことで、バネ板18が大きく撓み、それに伴ってフィルム型圧電素子12も大きく撓む。これにより、トッププレート2が微振動を起こした場合、振動検知器20は大きく振動する。そして、実施の形態1と同様に振動検知器20から出力される例えば30Hz以上の周波数帯の振動レベルがフィルター回路8で除去され、20Hz付近の振動レベルが制御回路9へ入力される。これ以降の動作内容は、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
【0027】
以上、前述のように構成された振動検知器20を用い、調理鍋1内の水の沸騰、食材の汁の吹き零れ、煮物の焦げ付きを正確に検知して適切に加熱制御を行なうことができる。
【0028】
なお、実施の形態1,2において、振動検知器7,20から出力される30Hz以上の周波数帯の振動レベルをフィルター回路8で除去するように構成しているが、他の例としてフィルター回路8を使用せず、図13に示すようにトッププレート2の下部と本体16の上端部との間にウレタン、シリコン樹脂の何れかの弾性部材21を介在させ、前述の振動レベルを除去するように構成しても良い。
【0029】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0030】
この発明に係る誘導加熱調理器は、調理鍋を載置し、該調理鍋内の水が沸騰状態の時、剛体モードで振動するトッププレートを設け、トッププレートの下に配設され、調理鍋を誘導加熱する加熱コイルを設け、加熱コイルに高周波電流を供給する電流供給部を設け、電流供給部を冷却する冷却ファンを設け、調理鍋からトッププレートへ伝播される振動を検知する振動検知器を設け、振動検知器から出力される振動周波数成分のうち、40Hz以下の周波数帯における振動レベルを抽出する抽出手段を設け、調理鍋内の水又は食材が、沸騰、吹き零れ及び焦げ付き状態のときの振動レベルの波形パターンが予め記憶され、この記憶された波形パターンと抽出手段から抽出された振動レベルの波形パターンとに基き、調理鍋内の水又は食材が、沸騰、吹き零れ又は焦げ付き状態であるか否かを判断し、当該判断結果に基づいて、電流供給部から加熱コイルへ供給される高周波電流を低減或いは遮断させる制御回路を設けるようにしたので、例えば冷却用ファンの振動成分や商用電源周波数の振動成分の影響を殆ど受けることがなく、かつトッププレートの全体個所において振動レベルが一様であって、この振動レベルを振動検知器で確実に検知することができる。したがって、調理鍋内の水の沸騰、食材の汁の吹き零れ、煮物の焦げ付きを、振動検知器からフィルター回路を介して出力される振動波形の形状から判別し、加熱調理の状態に応じて加熱コイルの火力動作を制御し、適切に調理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による誘導加熱調理器の構成図を示す。
【図2】 振動検知器の構成図を示す。
【図3】 沸騰時の振動波形図を示す。
【図4】 トッププレートの振動特性図を示す。
【図5】 トッププレートの静止モード図を示す。
【図6】 20Hz付近のトッププレートの振動モード図を示す。
【図7】 100Hz付近のトッププレートの振動モード図を示す。
【図8】 吹き零れ時の振動波形図を示す。
【図9】 焦げ付き時の振動波形図を示す。
【図10】 空焚き時の温度特性図と振動波形図を示す。
【図11】 加熱動作のフローチャート図を示す。
【図12】 他の振動検知器の構成図を示す。
【図13】 周波数除去部材の構成図を示す。
【図14】 100Hz以上のトッププレートの振動モード図を示す。
【符号の説明】
1 調理鍋、2 トッププレート、3 第1の保持部材、4 第2の保持部材、5 加熱コイル、6 温度検知器、7 振動検知器、8 フィルター回路、9制御回路、10 操作パネル、11 加熱スイッチ、12 フィルム型圧電素子、13 第1の錘、14 第2の錘、15 第2の錘、16 出力回路部、17 本体、18 架台、19 バネ板、20 振動検知器、21 弾性部材。
Claims (5)
- 調理鍋を載置し、該調理鍋内の水が沸騰状態の時、剛体モードで振動するトッププレートと、このトッププレートの下に配設され、前記調理鍋を誘導加熱する加熱コイルと、この加熱コイルに高周波電流を供給する電流供給部と、この電流供給部を冷却する冷却ファンと、調理鍋からトッププレートへ伝播される振動を検知する振動検知器と、この振動検知器から出力される振動周波数成分のうち、40Hz以下の周波数帯における振動レベルを抽出する抽出手段と、前記調理鍋内の水又は食材が、沸騰、吹き零れ及び焦げ付き状態のときの前記振動レベルの波形パターンが予め記憶され、該記憶された波形パターンと前記抽出手段から抽出された振動レベルの波形パターンとに基き、前記調理鍋内の水又は食材が、沸騰、吹き零れ又は焦げ付き状態であるか否かを判断し、該判断結果に基づいて、前記電流供給部から加熱コイルへ供給される高周波電流を低減或いは遮断させる制御回路とを備えた誘導加熱調理器。
- 前記振動検知器は円弧状のバネ板と、このバネ板の内側面に固着される帯状のフィルム型圧電素子とから成り、この振動検知器を前記トッププレートの下部と本体の内底部に設けられる架台との間に介在させたことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
- 前記冷却ファンの振動周波数成分を、前記振動検知器から出力される振動周波数成分に含まれないように設定したことを特徴とする請求項1又は2記載の誘導加熱調理器。
- 前記抽出手段は、前記振動検知器から出力される振動周波数成分のうち、20Hz付近の周波数における振動レベルを抽出するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の誘導加熱調理器。
- 前記振動検知器は帯状のフィルム型圧電素子と、このフィルム型圧電素子の下部に設けられた錘とから構成され、この振動検知器を前記トッププレートの下部或いは本体の任意の位置に取り付けたことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
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