JP3962817B2 - テンショナー - Google Patents

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    • F16H2007/0857Screw mechanisms

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無端状のベルトやチェーンの張力を一定に保つテンショナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
テンショナーは、例えば、自動車のエンジンに使用されるタイミングチェーンやタイミングベルトを所定の力で押しており、これらに伸びや緩みが生じた場合に、その張力を一定に保つように作用する。
【0003】
図13はテンショナー100を自動車のエンジン本体200に実装した状態を示す。エンジン本体200の内部には、一対のカムスプロケット210,210とクランクスプロケット220とが配置されており、これらのスプロケット210,210,220の間にタイミングチェーン230が無端状となって掛け渡されている。また、タイミングチェーン230の移動路上には、チェーンガイド240が揺動自在に配置されており、タイミングチェーン230はチェーンガイド240を摺動するようになっている。エンジン本体200には、取付面250が形成されており、テンショナー100は取付面250の取付孔260を貫通するボルト270によって取付面250に固定される。なお、エンジン本体200の内部には、潤滑用のオイル(図示省略)が封入されている。
【0004】
図14及び図15は、従来から用いられているテンショナー100を示し、ケース110の内部には、回転シャフト120及び推進シャフト130が組み付けられて配置されている。ケース110は、これらのシャフト120,130を挿入するために軸方向に延びる本体部111と、本体部111から軸方向と交差する方向に延びるフランジ部112とを有している。フランジ部112はテンショナー100をエンジン本体200に対する取り付けを行うものであり、このため、フランジ部112には、エンジン本体200に螺合するボルトが貫通するための取付孔113が形成されている。本体部111は後述する各部品を収容するものであり、このため、内部には同一径の収納孔114が軸方向に沿って形成されている。
【0005】
回転シャフト120及び推進シャフト130の組み付けは、回転シャフト120の外面に雄ねじ部121を形成する一方、推進シャフト130の内面に雌ねじ部131を形成し、これらのねじ部121,131を螺合させることによって行われる。回転シャフト120の基端側の端部に対応したケース110の内部には、受け座140が収納孔114内に位置するように設けられており、この受け座140によって回転シャフト120の基端部が支持されている。組み付け状態では、推進シャフト130は回転シャフト120の前側略半分部分に螺合しており、推進シャフト130が螺合していない後側の略半分部分には捩りばね150が配置されている。
【0006】
捩りばね150は一端のフック部151が回転シャフト120の基端部に形成されているスリット123に挿入されて係止され、他端のフック部152がケース110に係止されている。従って、捩りばね150を捩って所定のトルクを付与させた状態で組み立てると、捩りばね150の付勢力によって回転シャフト120が回転する。
【0007】
ケース110の先端部分には、軸受160が止め輪170によって固定されており、推進シャフト130は軸受160の摺動孔161を貫通している。軸受160の摺動孔161の内面及び推進シャフト130の外面は、略小判形状や平行カット、その他の非円形に形成されており、これにより推進シャフト130は回転が拘束された状態となっている。
【0008】
軸受160は所定厚さの平板形状に成形されており、外周側には複数の固定片162が形成されている。そして、この固定片162がケース110の先端部分に形成されている切欠溝115に嵌合することにより、軸受160の全体が回転止めされた状態となっている。このように軸受160がケース110に対して回転止めされることにより、軸受160を貫通した推進シャフト130が軸受160を介してケース110に回転拘束されるため、この回転拘束状態で推進シャフト130がケース110に対して進退する。
【0009】
なお、推進シャフト130の先端には、キャップ180が取り付けられ、このキャップ180が上述したエンジン本体200内のチェーンガイド240と接触している。
【0010】
さらに、ケース110の内部には、スペーサ190が配置されている。スペーサ190は、回転シャフト120及び推進シャフト130の周囲を囲んだ状態で軸方向(推進方向)に延びた筒状となっており、螺合状態のシャフト120,130がケース110の先端部分から抜け出ることを防止している。この抜け止めを行うため、回転シャフト120はスペーサ190との突き当てが可能な鍔付き形状に成形されている。
【0011】
以上の構造のテンショナー100では、捩りばね150の付勢力によって回転シャフト120が回転し、この回転力が推進シャフト130の推進力に変換されるため、推進シャフト130が進出する。これにより、推進シャフト130はキャップ180及びチェーンガイド240を介してタイミングチェーン230を押し付けるため、タイミングチェーン230に張力を付与することができる。
【0012】
このようなテンショナーでは、チェーンガイド240からの外部入力加重に対する推進シャフト130の押し込み量(振幅)を押さえて作動を安定させるために、チェーンガイド240を強く押さえる必要がある。このためには、▲1▼捩りばね150のばねトルクを大きくする、▲2▼回転シャフト120と推進シャフト130の螺合を行っている雄ねじ部121及び雌ねじ部131のリード角を小さくする(例えば、12°を9°にする)、▲3▼回転シャフト120の端面の径を大きくして回転シャフト120と受け座140(ケース110)との接触面積を大きくする、等の対応がなされている。
【0013】
しかしながら、これらの対応構造では、逆に推進シャフト130が推進(前進)する特性が強くなる傾向となっている。そして、推進シャフト130が必要以上に推進する場合には、チェーンガイド240とチェーン230との間の摩擦が増加して、エンジンの出力ロスが大きくなる原因となり、好ましくない。
【0014】
これに対し、特開2001−21012号公報には、ケースに摩擦板を設けると共に、回転シャフトにおける摩擦板との対向部分に接触径の大きな鍔状の摩擦面を設け、さらに補助ばねによって摩擦面が摩擦板と接触しないように保持する構造が開示されている。この構造では、チェーンガイドからの外部入力加重が小さいときには、摩擦面が摩擦板と接触しないが、外部入力加重が一定大きさ以上となったとき、摩擦面が摩擦板と接触して摩擦力を発生することができる。これにより、上述した▲1▼〜▲3▼の構造とする必要がなくなって、エンジンの出力ロスを低減させることができ、しかも大きな外部入力加重に対する推進シャフトの振幅を抑えることが可能となっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
特開2001−21012号公報の構造によっても、推進シャフトの振幅を抑えることが可能となっているが、エンジンの機種によっては、振幅抑制に重点をおいた特性が要求されることがある。
【0016】
本発明は、このような要求に対応するためになされたものであり、外部入力加重に対して、きめ細かな振幅抑制を行うことが可能なテンショナーを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明のテンショナーは、ねじ部によって螺合した第1のシャフト部材及び第2のシャフト部材と、第1のシャフト部材を一方向に回転付勢する捩りばねとがケースに収容されており、第2のシャフト部材の回転を拘束して捩りばねの回転付勢力を第2のシャフト部材の推進力に変換するテンショナーであって、第2のシャフト部材に入力する外部入力荷重に対し、第1のシャフト部材の抵抗トルクを発生させる弾性部材が、第1のシャフト部材に外挿された状態で第1のシャフト部材と第2のシャフト部材との間に配置されていることを特徴とする。
【0018】
請求項1の発明では、外部入力荷重が第2のシャフト部材に入力されると、第1のシャフト部材と第2のシャフト部材との間に配置された弾性部材に荷重が作用する。これにより、弾性部材が外部入力荷重に対する抵抗トルクを発生させるため、第2のシャフト部材の振幅を小さくすることができる。
【0019】
このような請求項1の発明では、弾性部材が第1のシャフト部材と第2のシャフト部材との間に配置されているため、外部入力荷重の入力があると、弾性部材が常に抵抗トルクを発生する。従って、外部入力荷重の大小に関係なく、抵抗トルクが発生して第2のシャフト部材の振幅を制御するため、きめ細かな振幅抑制を行うことができる。
【0020】
また、捩りばねのばねトルクを大きくしたり、ねじ部のリード角を小さくする等によって第2のシャフト部材の推進力を大きくする必要がなくなる。このため、チェーンガイドとチェーンとの間の摩擦が大きくなることがなく、エンジンの出力ロスを少なくすることができる。
【0021】
請求項2の発明は、請求項1記載のテンショナーであって、前記弾性部材は、第1のシャフト部材及び第2のシャフト部材によって圧縮された状態で両シャフト部材の間に配置されると共に、外部入力荷重によって圧縮されることにより、第1のシャフト部材との間で摩擦トルクを発生させるコイルばねであることを特徴とする。
【0022】
請求項2の発明では、弾性部材がコイルばねによって形成されている。このコイルばねは、第1のシャフト部材及び第2のシャフト部材によって圧縮された状態となっていると共に、第2のシャフト部材への外部入力荷重の入力によって圧縮力が作用することにより圧縮される。この圧縮によって、第1のシャフト部材との間に摩擦トルクが発生する或いは発生している摩擦トルクが増大するため、第1のシャフト部材の回転が規制される。すなわち、外部入力荷重が入力することによって、第2のシャフト部材がケース内に押し込まれるため、第1のシャフト部材は捩りばねの回転付勢方向と逆方向に回転するが、この逆方向の回転に対しては圧縮ばねの摩擦力によるブレーキ力が作用する。このため、第2のシャフト部材の押し込み量(振幅)が抑制される。
【0023】
請求項2の発明においても、外部入力荷重によって圧縮されるコイルばねが第1のシャフト部材と第2のシャフト部材との間に配置されているため、外部入力荷重の入力があると、コイルばねが常に摩擦トルクを発生して第1のシャフト部材の回転を抑制するため、第2のシャフト部材に対するきめ細かな振幅抑制を行うことができる。
【0024】
請求項3の発明は、請求項1記載のテンショナーであって、前記弾性部材は、第2のシャフト部材への外部入力荷重によって捩られることにより、前記捩りばねの回転付勢方向と同じ方向に反力トルクを発生させるコイルばねであることを特徴とする。
【0025】
請求項3の発明では、外部入力荷重が第2のシャフト部材に入力することにより、コイルばねが捩られて反力トルクが発生或いは反力トルクが増大する。このため、相対的に外部入力荷重による第2のシャフト部材への押し込み力が小さくなり、第2のシャフト部材の押し込み量(振幅)を抑制することができる。
【0026】
この請求項3の発明においても、外部入力荷重によって捩られて反力トルクを発生させるコイルばねが第1のシャフト部材と第2のシャフト部材との間に配置されているため、外部入力荷重の入力に応じた第2のシャフト部材へのきめ細かな振幅抑制を行うことができる。
【0027】
請求項4の発明は、請求項2記載のテンショナーであって、前記第1のシャフト部材または第2のシャフト部材のいずれかに前記コイルばねを支持する支持座が設けられていることを特徴とする。
【0028】
このようにシャフト部材に設けた支持座にコイルばねが支持されることにより、コイルばねとシャフト部材との結合が安定する。このため、第1のシャフト部材が往復回転を繰り返しても、その作動に良好に対応することができ、安定した作動を確保することができる。
【0029】
請求項5の発明は、請求項2〜4のいずれかに記載のテンショナーであって、前記コイルばねは、第1のシャフト部材側の端部が第2のシャフト部材の推進方向との反対方向に向かって径が漸減していることを特徴とする。
【0030】
請求項5の発明では、第1のシャフト部材側の端部が径が小さくなっているため、第1のシャフト部材と積極的に摺動する。このため、第1のシャフト部材との間の摩擦トルクを大きくすることができ、これにより第2のシャフト部材の振幅を抑制することができる。
【0031】
請求項6の発明は、請求項2〜5記載のテンショナーであって、前記コイルばねのコイル巻方向が第1のシャフト部材のねじ部のねじ切り方向と逆となっていることを特徴とする。
【0032】
このように第1のシャフト部材のねじ切り方向と逆のコイル巻き方向とすることにより、外部入力荷重により第2のシャフト部材が押し込まれて第1のシャフト部材が回転すると、コイルばねはそのコイル径が巻締まる方向に捩られる。このため、コイルばねがコイル径が広がってケース等の周囲の部品と干渉することがなく、作動を円滑に行うことができる。
【0033】
請求項7の発明は、請求項2〜6のいずれかに記載のテンショナーであって、前記第2のシャフト部材の進退に伴って回転するクラッチ部が第2のシャフト部材に形成されており、前記コイルばねは一端がクラッチ部に係止され、他端が第1のシャフト部材に係止されていることを特徴とする。
【0034】
請求項7の発明では、第2のシャフト部材に形成されたクラッチ部がコイルばねを捩るため、コイルばねに反力トルクが発生する。このため、第2のシャフト部材の振幅を抑制することができる。
【0035】
請求項8の発明は、請求項1記載のテンショナーであって、前記弾性部材は、第1のシャフト部材及び第2のシャフト部材に接触した状態で配置され、外部入力荷重によって圧縮されることにより、第1のシャフト部材との間で摩擦トルクを発生させる皿ばね、ゴム成形体または樹脂成形体であることを特徴とする。
【0036】
請求項8の発明では、皿ばね、ゴム成形体または樹脂成形体が弾性部材として用いるものである。これらの皿ばね、ゴム成形体及び樹脂成形体は、いずれも第2のシャフト部材に外部入力荷重が入力することにより変形して、第1のシャフト部材との間で摩擦トルクを発生する。このため、第1のシャフト部材の回転が規制されるため、第2のシャフト部材の振幅を抑制することができる。
【0037】
請求項8の発明においても、皿ばね、ゴム成形体または樹脂成形体が第1のシャフト部材及び第2のシャフト部材との間に配置されているため、外部入力荷重の入力があると、常に摩擦トルクを発生し、従って、第2のシャフト部材の振幅をきめ細やかに制御することができる。
【0038】
請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載のテンショナーであって、前記弾性部材と第1のシャフト部材との間に、緩衝板が挿入されていることを特徴とする。
【0039】
弾性部材と第1のシャフト部材との間に挿入された緩衝板は、弾性部材が第1のシャフト部材に食い込むことを防止するように作用する。このため、弾性部材の円滑な作動を行うことができると共に、弾性部材及び第1のシャフト部材の摩耗を抑制することができ、耐久性を向上させることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示する実施の形態により具体的に説明する。なお、各実施の形態において、同一の部材には同一の符号を付して対応させてある。
【0041】
(実施の形態1)
図1〜図3は、本発明の実施の形態1のテンショナーA1を示し、ケース2、第1のシャフト部材3、第2のシャフト部材4、捩りばね5、軸受6及びスペーサ7を備えている。
【0042】
ケース2は胴部2aの先端からフランジ部2bが略直交方向に延びた断面略T字形に成形されている。そして、胴部2aからフランジ部2の形成部位にかけて、軸方向(推進方向)に延びる収納孔2cが形成されている。収納孔2cの先端部分は開放されており、この収納孔2c内に、第1及び第2のシャフト部材3,4、捩りばね5及びスペーサ7の組付体が収容される。
【0043】
ケース2のフランジ部2bは、使用機器であるエンジン本体への取り付けを行うものであり、エンジン本体に螺合するボルト(図示省略)が貫通する取付孔2dが形成されている。エンジン本体への取り付けに際しては、図13と同様に、フランジ部2bの先端面がエンジン本体200の取付面250と接触する。
【0044】
第1のシャフト部材3は後述する捩りばね5によって付勢されることにより回転し、第2のシャフト部材4は第1のシャフト部材3の回転によってケース2から推進する。
【0045】
第1のシャフト部材3は、基端側のシャフト部3aと、先端側のねじ部3bとが軸方向に一体的に形成されており、先端側のねじ部3bの外周には、雄ねじ8が形成されている。また、シャフト部3aの基端部は、ケース2内に設けた受け座19に当接することにより、その回転が支承されるようになっている。さらにう、シャフト部3aの基端面には、第1のシャフト3を回転させるための巻締め治具(図示省略)の先端が挿入されるスリット3eが形成されている。スリット3eはケース2の胴部2aの基端面に開設した治具孔2eと連通しており、巻締め治具の先端を治具孔2eからスリット3eに挿入し、スリット3eを介して第1のシャフト部材3を回転させることにより、後述する捩りばね5を巻締めることができる。
【0046】
第2のシャフト部材4は筒状に形成されており、その内面には、第1のシャフト部材3の雄ねじ8が螺合する雌ねじ9が形成されている。これらのシャフト部材3,4は、雌ねじ9及び雄ねじ8を螺合させた状態でケース2の収納孔2c内に挿入される。この第2のシャフト部材4の先端には、キャップ10が取り付けられている。キャップ10は、頭部10a及び脚部10bからなり、頭部10aが第2のシャフト部材4の先端部分を覆い、脚部10bを第2のシャフト部材4の先端部分に嵌め込んだ状態で、これらにスプリングピン11を圧入することにより抜け止めされて第2のシャフト部材4に固定される。
【0047】
捩りばね5は、第1のシャフト部材3のシャフト部3aに外挿されている。この捩りばね5の一端側のフック部5aがケース2に形成されたフック溝2fに挿入されて係止される一方、他端側のフック部5bが第1のシャフト部材3底部のスリット3eに挿入されて係止されている。従って、捩りばね5を巻締めてトルクを付与することにより第1のシャフト部材3を回転させることができる。
【0048】
軸受6はケース2の先端部分に取り付けられ、止め輪13によって固定されている。軸受6は摺動孔6aを有しており、この摺動孔6a内を第2のシャフト部材4が貫通している。軸受6の摺動孔6aの内面及び第2のシャフト部材4の外面は、略小判形状、Dカットや平行カット、その他の非円形に形成されており、これにより第2のシャフト部材4は回転が拘束された状態となる。
【0049】
軸受6は所定厚さの平板形状に成形されており、外周側には複数の固定片6bが放射状に形成されている。この固定片6bがケース2の先端部分に形成されている切欠溝2gに嵌合することにより、軸受6の全体が回転止めされた状態となっている。このように軸受6がケース2に対して回転止めされることにより、軸受6を貫通した第2のシャフト部材4が軸受6を介してケース2に回転拘束される。
【0050】
第2のシャフト部材42には、ねじ部8,9を介して第1のシャフト部材3が螺合しており、捩りばね5の回転付勢力によって回転する第1のシャフト部材3の回転力が第2のシャフト部材4に伝達されるが、第2のシャフト部材4が軸受6によって回転拘束されているため、第2のシャフト部材4はケース2に対して進退する。
【0051】
スペーサ7は筒状となっており、その内部には、第1のシャフト部材3及び第2のシャフト部材4の螺合部分が挿入される。この場合、第1のシャフト部材3におけるシャフト部3aとねじ部3bとの境界部分には、大径となるフランジ部3cが形成されており、スペーサ7はその基端部分がフランジ部3cに当接している。また、スペーサ7の先端部分は軸受6に臨んでおり、軸受6への当接によって、第1及び第2のシャフト部材13,14がケース2から抜け出ることを防止している。
【0052】
以上に加えて、この実施の形態では、弾性部材としてのコイルばね20が設けられている。コイルばね20は第1のシャフト部材3及び第2のシャフト部材4の間に配置されている。この実施の形態において、コイルばね20は第1のシャフト部材3におけるねじ部3bと、第2のシャフト部材4の基端部との間に配置されている。
【0053】
また、コイルばね20としては、両端のフック部が自由端となっている圧縮ばねが使用されている。圧縮ばねからなるコイルばね20は、一端部20aが第2のシャフト部材4と接触する一方、他端部20bが第1のシャフト部材3と接触している。この場合、他端部20bは第1のシャフト部材3のフランジ部3cと接触するものである。このようなコイルばね20は、両端部20a、20bが両シャフト部材3,4と接触すると共に、ある程度圧縮された状態で組み込まれる。
【0054】
従って、第2のシャフト部材4を押し込む外部入力荷重が入力すると、先端部20aが第2のシャフト部材4と接触しているコイルばね20に直に圧縮力が作用して、コイルばね20が圧縮される。コイルばね20は他端部20bが第1のシャフト部材3と接触しているため、コイルばね20の圧縮によって、コイルばね20と第1のシャフト部材3との間に摩擦トルクが発生するか、既に発生していた摩擦トルクがさらに増大する。これにより、第1のシャフト部材3に対してブレーキ力が作用し、第1のシャフト部材3の回転が規制される。
【0055】
図3は、この実施の形態の作用を図14及び図15に示す従来のテンショナーと比較して説明するものであり、従来のテンショナーには、この実施の形態の符号を付して対応させてある。同図に示すように、第1のシャフト部材3には捩りばね5によってトルクTからなる回転付勢力が作用している。外部入力荷重Fの入力があると、第2のシャフト4がケース2内に押し込まれるため、第1のシャフト部材3が捩りばね5の回転付勢力に抗して矢印D方向に回転する。
【0056】
コイルばね20を備えていないテンショナーでは、同図(a)で示すように、外部入力荷重Fの荷重に応じた回転トルクTkで矢印D方向に回転する。この場合の第1のシャフト部材3の回転角度はθ3であり、角度θ3に対応した第2のシャフト部材4の振幅はBとなる。
【0057】
これに対し、この実施の形態では、同図(b)で示すように、第1のシャフト部材3と第2のシャフト部材4との間に圧縮ばねからなるコイルばね20が配置されており、第2のシャフト部材4に対して外部入力荷重Fの入力があると、コイルばね20が圧縮され、その下端部20bとが第1のシャフト部材3のフランジ部3cとの間に摩擦トルクが発生するか、既に発生している摩擦トルクよりも大きな摩擦トルクとなる。
【0058】
この摩擦トルクT1は、コイルばね20の軸方向荷重Wと、第1のシャフト部材3との接触半径rと、第1のシャフト部材との間の摩擦係数μとの積(T1=W・r・μ)となっている。この摩擦トルクT1は、第2のシャフト部材4の押し込みによって第1のシャフト部材3が強制的に回転させられる回転角θ3に対して制動作用を行う。このため、第1のシャフト部材の回転角がθ3からθ1へ低減し、第2のシャフト部材4の押し込み量(振幅)B1を小さくすることができる。
【0059】
このような実施の形態では、コイルばね20が第1のシャフト部材3及び第2のシャフト部材4との間に配置されることにより、外部入力荷重Fの入力があると、コイルばね20が必ず圧縮されて摩擦トルクが発生するか、増大する。従って、外部入力荷重Fの大小に関係なく、第1のシャフト部材3の振幅を抑制できるため、きめ細やかな振幅抑制を行うことが可能となる。
【0060】
また、振幅抑制を行うために捩りばね5のばねトルクを大きくしたり、ねじ部8,9のリード角を小さくして第2のシャフト部材4の推進力を大きくする必要がない。このため、チェーンガイドとチェーンとの間の摩擦が大きくなることがなく、エンジンの出力ロスを少なくすることができる。
【0061】
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2のテンショナーA2を示し、圧縮ばねからなるコイルばね20と第1のシャフト部材3のフランジ部3cとの間に緩衝板22が挿入されている。緩衝板22はワッシャ等の金属薄板からなり、コイルばね20の他端部20bと第1のシャフト部材3のフランジ部3cとの間に挟まれるように設けられている。
【0062】
このような緩衝板22を設けることにより、コイルばね20の他端部20bが第1のシャフト部材3に食い込むことを防止することができる。これにより、コイルばね20の円滑な作動を行うことができると共に、コイルばね20及び第1のシャフト部材3の摩耗を抑制することができ、耐久性のあるものとすることができる。
【0063】
図5及び図6は、この実施の形態の変形々態を示す。図5の形態では、第1のシャフト部材3のフランジ部3cとコイルばね20の他端部20bとの間に、鉄、ステンレス等の金属ワッシャ23と、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の樹脂ワッシャ24と、上述した金属ワッシャ25との積層体からなる緩衝板22が挿入されている。また、コイルばね20の一端部20aと第2のシャフト部材4との間に、金属ワッシャ26からなる緩衝板が挿入されている。
【0064】
図6の形態ではコイルばね20の線材の外面にPTFE等の固体潤滑剤27がコーティングされている。また、コイルばね20の両端部と、第1のシャフト部材3のフランジ部3c及び第2のシャフト部材4との間には金属ワッシャ23及び金属ワッシャ26からなる緩衝板が挿入されている。
【0065】
このような種々の緩衝板をコイルばね20と第1のシャフト部材3及び/または第2のシャフト部材4との間に挿入したり、コイルばね20に固体潤滑剤をコーティングすることにより、コイルばね20と第1のシャフト部材3及び/または第2のシャフト部材4との間の摩擦係数を任意に調整することができる。これにより、目的に合わせた摩擦トルクを容易に得ることができる。
【0066】
(実施の形態3)
図7は本発明の実施の形態3のA3を示す。この実施の形態のテンショナーA3では、圧縮ばねからなるコイルばね20の両端部20a、20bが第1のシャフト部材3及び第2のシャフト部材4に支持されている。
【0067】
すなわち、第1のシャフト部材3のフランジ部3cとねじ部3bとの間に、コイルばね20の内径に相応した外径の段部3gを形成する一方、第2のシャフト部材4の第1のシャフト部材3側の端部に、コイルばね20の内径に相応した外径の段部4gを形成している。これらの段部3g、4gは、コイルばね20の端部を支持する支持座となるものである。そして、コイルばね20の両端部20a、20bに対してこれらの段部3g、4gを挿入することにより、さらに安定した支持状態としている。なお、コイルばね20の他端部20bと第1のシャフト部材3のフランジ部3cとの間には、緩衝板としての金属ワッシャ22が挟み込まれている。この実施の形態においても、コイルばね20はある程度圧縮された状態となっている。
【0068】
このように第1及び第2のシャフト部材3、4にコイルばね20の両端部が支持されることにより、第1のシャフト部材3が往復回転を繰り返しても、その作動に円滑に対応することができるため、安定した作動を行うことができる。なお、コイルばね20の端部の支持は、シャフト部材3または4のいずれか一方であれば、安定的な支持を行うことができるものである。
【0069】
(実施の形態4)
図8は本発明の実施の形態4におけるテンショナーA4を示す。この実施の形態においても、図7に示す実施の形態3のテンショナーA3と同様に、コイルばね20の両端部20a、20bが双方のシャフト部材3,4に支持されている。従って、第1のシャフト部材3の往復回転に円滑に対応することが可能となっている。
【0070】
これに加えてこの実施の形態では、コイルばね20における第1のシャフト部材3側に位置したコイル部分のコイル径が小さくなっている。すなわち、コイルばね20は第1のシャフト部材側の端部が第2のシャフト部材4の推進方向との反対方向に向かって径が漸減するものである。そして、漸減した他端部20bが第1のシャフト部材の段部3gに支持されている。
【0071】
このように径が小さくなっていることにより、コイルばね20と第1のシャフト部材3とが積極的に摺動することができ、これらの間の摩擦トルクを大きくすることが可能となり、第2のシャフト部材4の振幅を抑制することができる。また、第2のシャフト部材4側ではコイルばね20のコイル径が大きくなった状態で密着しているため、コイルばね20から発生する摩擦トルクを大きくすることができ、第1のシャフト部材3の回転角度を小さくすることができる。これにより、第2のシャフト部材4の振幅を小さくすることができる。なお、このようなコイルばね20の端部の径や変化率は、任意に変更が可能であり、これにより、反力トルクを任意に調整することができる。
【0072】
(実施の形態5)
図9は本発明の実施の形態5のテンショナーA5を示す。この実施の形態においても、第1のシャフト部材3と第2のシャフト部材4との間に弾性部材30が配置されるが、弾性部材30は筒状の樹脂成形体によって形成されている。樹脂成形体としては、硬質フィラー混合の樹脂等を用いることができる。
【0073】
樹脂成形体からなる弾性部材30は、第1のシャフト部材3と第2のシャフト部材4との間に挟まれるように配置されることにより、第2のシャフト部材4への外部入力荷重で圧縮される。この圧縮により第1のシャフト部材3との間で摩擦トルクが発生するか、あるいは発生していた摩擦トルクが増大する。従って、第1のシャフト部材3にブレーキ力が作用し、第2のシャフト部材4の振幅を抑制することができる。なお、樹脂成形体に代えて、合成ゴム等のゴム成形体を用いることも可能である。
【0074】
(実施の形態6)
図10は本発明の実施の形態6のテンショナーA6を示す。この実施の形態においては、第1のシャフト部材3と第2のシャフト部材4との間に配置された弾性部材31が皿ばねの積層体によって構成されている。
皿ばねの積層体からなる弾性部材31は、第1のシャフト部材3と第2のシャフト部材4との間に挟まれることにより、第2のシャフト部材4への外部入力荷重で圧縮されるため、第1のシャフト部材3との間で摩擦トルクが発生するか、あるいは発生していた摩擦トルクが増大する。また、積層されている皿ばねの間においても、摩擦によるブレーキ力が発生する。従って、これらによって第1のシャフト部材3にブレーキ力が作用し、第2のシャフト部材4の振幅を抑制することができる。
【0075】
(実施の形態7)
図11は本発明の実施の形態7のテンショナーA7を示す。
【0076】
この実施の形態では、第2のシャフト部材4がエンジン本体側に位置する本体部41と、本体部41の第1のシャフト部材3側に位置するクラッチ部42との2部材によって構成されている。本体部41及びクラッチ部42は、ケース2から推進する。また、クラッチ部42と本体部41とは、相互に二等辺三角形状の係止爪43が形成されることにより、係合する。
【0077】
一方、クラッチ部42には弾性部材としてのコイルばね33の一端のフック部33aが係止している。コイルばね33は第1のシャフト部材3のねじ部3bに外挿されており、他端のフック部33bが第1のシャフト部材3のフランジ部3cに係止している。この実施の形態において、コイルばね33は第1のシャフト部材3及び第2のシャフト部材4の間に圧縮状態で配置されると共に、両端のフック部33a、33bを介して捩られた状態で両シャフト部材3,4に係合している。これにより、コイルばね33は外部入力荷重に対する反力トルクを有している。
【0078】
このような実施の形態では、第2のシャフト部材4に外部入力荷重が入力すると、係止爪43の角度、高さに応じて、コイルばね33の反力トルクが増大する。このため、この実施の形態では、外部入力荷重に対して捩りばね5のトルクとコイルばね33の反力トルクとによって制動を行うため、第2のシャフト部材4の振幅をきめ細やかに抑制することができる。
【0079】
(実施の形態8)
図12は本発明の実施の形態8のテンショナーA8を示す。この実施の形態においても、実施の形態7のテンショナーA7と同様に第2のシャフト部材4が先端側の本体部41と第1のシャフト部材3側のクラッチ部42とによって形成されると共に、これらの間に係止爪43が形成されている。また、コイルばね33は第1のシャフト部材3及び第2のシャフト部材4の間に配置されると共に、一端のフック部33aがクラッチ部42に係止され、他端のフック部33bが第1のシャフト部材3のフランジ部3cに係止されている。
【0080】
この実施の形態では、係止爪43が鋸歯状に形成されており、これによりクラッチ部42の逆回転ができないようになっている。従って、第2のシャフト部材4が一旦推進した後は、クラッチ部42が逆回転することがなく、コイルばね33による反力トルクを大きくすることができる。
【0081】
(実施の形態9)
この実施の形態では図示しないが、実施の形態1〜8において、コイルばねのコイル巻き方向が、第1のシャフト部材3の雄ねじ部8のねじ切り方向と逆となっているものである。これにより、外部入力荷重による第2のシャフト部材4の押し込みによって第1のシャフト部材3が回転すると、コイルばねはコイル径が巻締められる方向に捩られる。従って、コイル径が広がることがなく、周囲の部品との干渉を防止することができ、作動が円滑となる。
【0082】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、弾性部材が第1のシャフト部材と第2のシャフト部材との間に配置されることにより、外部入力荷重の入力があると、弾性部材が常に抵抗トルクを発生するため、第2のシャフト部材に対するきめ細かな振幅抑制を行うことができる。また、チェーンガイドとチェーンとの間の摩擦が大きくなることがないため、エンジンの出力ロスを少なくすることができる。
【0083】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様な効果を有するのに加えて、第1のシャフト部材と第2のシャフト部材との間に配置されたコイルばねが圧縮されることにより、摩擦トルクを発生して第1のシャフト部材の回転を抑制するため、第2のシャフト部材に対するきめ細かな振幅抑制を行うことができる。
【0084】
請求項3の発明によれば、請求項1の発明と同様な効果を有するのに加えて、第1のシャフト部材と第2のシャフト部材との間に配置されたコイルばねが捩られて反力トルクを発生するため、外部入力荷重の入力に応じた第2のシャフト部材へのきめ細かな振幅抑制及び大きな振幅抑制を行うことができる。
【0085】
請求項4の発明によれば、請求項2の発明の効果に加えて、第1のシャフト部材または第2のシャフト部材のいずれかにコイルばねを支持する支持座を設けているため、第1のシャフト部材が往復回転を繰り返しても、その作動に良好に対応することができ、安定した作動を確保することができる。
【0086】
請求項5の発明によれば、請求項2〜4の発明の効果を有するのに加えて、第1のシャフト部材との間の摩擦トルクを大きくすることができ、第2のシャフト部材の振幅を抑制することができる。また、ばね形状によって、任意の摩擦トルクを設定することができる。
【0087】
請求項6の発明によれば、請求項2〜5の発明の効果を有するのに加えて、第1のシャフト部材のねじ切り方向と逆のコイル巻き方向とすることにより、コイルばねがコイル径が広がってケース等の周囲の部品と干渉することがなく、作動を円滑に行うことができる。
【0088】
請求項7の発明によれば、請求項2〜6の発明の効果を有するのに加えて、第2のシャフト部材に形成されたクラッチ部がコイルばねを捩るため、コイルばねに反力トルクが発生し、第2のシャフト部材の振幅を抑制することができる。
【0089】
請求項8の発明によれば、請求項1の発明の効果を有するのに加えて、皿ばね、ゴム成形体及び樹脂成形体が圧縮されて、第1のシャフト部材との間で摩擦トルクを発生するため、第2のシャフト部材の振幅を抑制することができる。
【0090】
請求項9の発明によれば、請求項1〜8の発明の効果を有するのに加えて、弾性部材が第1のシャフト部材に食い込むことを緩衝板によって防止するため、弾性部材の円滑な作動を行うことができると共に、弾性部材及び第1のシャフト部材の摩耗を抑制することができ、耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のテンショナーを示す平面図である。
【図2】図1におけるC−C線断面図である。
【図3】コイルばねの作用を説明する斜視図であり、(a)は従来のテンショナーを、(b)は実施の形態1のテンショナーを示す。
【図4】実施の形態2のテンショナーを示す断面図である。
【図5】実施の形態2の変形々態を示す部分断面図である。
【図6】実施の形態2のさらに別の変形々態を示す部分断面図である。
【図7】実施の形態3のテンショナーを示す断面図である。
【図8】実施の形態4のテンショナーを示す断面図である。
【図9】実施の形態5のテンショナーを示す断面図である。
【図10】実施の形態6のテンショナーを示す断面図である。
【図11】実施の形態7のテンショナーを示す断面図である。
【図12】実施の形態8のテンショナーを示す断面図である。
【図13】テンショナーをエンジン本体に装着した状態の断面図である。
【図14】従来のテンショナーを示す平面図である。
【図15】図14におけるQ−Q線断面図である。
【符号の説明】
2 ケース
3 第1のシャフト部材
4 第2のシャフト部材
5 捩りばね
20,30,31,33 弾性部材

Claims (9)

  1. ねじ部によって螺合した第1のシャフト部材及び第2のシャフト部材と、第1のシャフト部材を一方向に回転付勢する捩りばねとがケースに収容されており、第2のシャフト部材の回転を拘束して捩りばねの回転付勢力を第2のシャフト部材の推進力に変換するテンショナーであって、第2のシャフト部材に入力する外部入力荷重に対し、第1のシャフト部材の抵抗トルクを発生させる弾性部材が、第1のシャフト部材に外挿された状態で第1のシャフト部材と第2のシャフト部材との間に配置されていることを特徴とするテンショナー。
  2. 前記弾性部材は、第1のシャフト部材及び第2のシャフト部材によって圧縮された状態で両シャフト部材の間に配置されると共に、外部入力荷重によって圧縮されることにより、第1のシャフト部材との間で摩擦トルクを発生させるコイルばねであることを特徴とする請求項1記載のテンショナー。
  3. 前記弾性部材は、第2のシャフト部材への外部入力荷重によって捩られることにより、前記捩りばねの回転付勢方向と同じ方向に反力トルクを発生させるコイルばねであることを特徴とする請求項1記載のテンショナー。
  4. 前記第1のシャフト部材または第2のシャフト部材のいずれかに前記コイルばねを支持する支持座が設けられていることを特徴とする請求項2記載のテンショナー。
  5. 前記コイルばねは、第1のシャフト部材側の端部が第2のシャフト部材の推進方向との反対方向に向かって径が漸減していることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のテンショナー。
  6. 前記コイルばねのコイル巻方向が第1のシャフト部材のねじ部のねじ切り方向と逆となっていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のテンショナー。
  7. 前記第2のシャフト部材の進退に伴って回転するクラッチ部が第2のシャフト部材に形成されており、前記コイルばねは一端がクラッチ部に係止され、他端が第1のシャフト部材に係止されていることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載のテンショナー。
  8. 前記弾性部材は、第1のシャフト部材及び第2のシャフト部材に接触した状態で配置され、外部入力荷重によって圧縮されることにより、第1のシャフト部材との間で摩擦トルクを発生させる皿ばね、ゴム成形体または樹脂成形体であることを特徴とする請求項1記載のテンショナー。
  9. 前記弾性部材と第1のシャフト部材との間に、緩衝板が挿入されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のテンショナー。
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