JP3961948B2 - テトラゾリル−フェニルアセトアミドであるグルコキナーゼ活性化物質 - Google Patents
テトラゾリル−フェニルアセトアミドであるグルコキナーゼ活性化物質 Download PDFInfo
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Description
グルコキナーゼ(GK)は、哺乳動物において見出される4種類のヘキソキナーゼのうちの一つである[Colowick, S.P., in The Enzymes, Vol. 9 (P. Boyer, ed.), Academic Press, New York, NY, pp.1-48, 1973]。ヘキソキナーゼは、グルコース代謝の最初の段階、すなわちグルコースからグルコース−6−リン酸への変換を触媒する。グルコキナーゼは、細胞での分布が限定されていて、主として、膵β細胞および肝実質細胞内に見出される。加えて、GKは、これらの、全身のグルコースホメオスタシスに決定的に重要な役割を果たすことが公知である2種類の細胞型における、グルコース代謝に対する律速酵素である[Chipkin, S.R., Kelly, K.L. & Ruderman, N.B, in Joslin's Diabetes (C.R. Khan & G.C. Wier, eds.), Lea and Febiger, Philadelphia, PA, pp.97-115, 1994]。GKが最大活性の半分を示すグルコースの濃度は、約8mMである。他の3種類のヘキソキナーゼは、はるかに低い濃度(<1mM)でグルコースによって飽和される。したがって、GK経路を通過するグルコースの流れは、血中グルコースの濃度が、絶食(5mM)から、炭水化物含有食の食後(≒10〜15mM)のレベルまで上昇するにつれて、増大する[Printz, R.G., Magnuson, M.A. & Granner, D.K., in Ann. Rev. Nutrition, Vol. 13 (R.E. Olson, D.M. Bier & D.B. McCormick, eds.), Annual Review, Inc., Palo Alto, CA, pp.463-496, 1993]。これらの知見は、十年以上前に、GKが、β細胞および肝細胞内のグルコースセンサーとして機能するとの仮説に寄与した[Meglasson, M.D. & Matschinsky, F.M., Amer. J. Physiol. 246, E1-E13, 1984]。近年、トランスジェニック動物における研究から、GKは、全身のグルコースホメオスターシスに決定的に重要な役割をまさに果たすことが確認されている。GKを発現しない動物は、生後数日以内に重篤な糖尿病で死ぬが、GKを過剰発現する動物は、グルコース耐性が改善されていた[Grupe, A., Hultgren, B., Ryan, A. et al., Cell 83, 69-78, 1995;Ferrie, T., Riu, E., Bosch, F. et al., FASEB J., 10, 1213-1218, 1996]。グルコース曝露の増大は、β細胞内のGKを介して、インスリン分泌の増加と、また肝細胞内では、グリコーゲン蓄積の増加と、およびおそらくグルコース産生の低下と連動する。
【0002】
若年者のII型成熟発病型糖尿病(MODY−2)は、GK遺伝子における機能欠損型突然変異によって生じるとの知見は、GKがヒトにおけるグルコースセンサーとしても機能することを示唆する[Liang, Y., Kesavan, P., Wang, L. et al., Biochem. J. 309, 167-173, 1995]。ヒトのグルコース代謝の調節におけるGKの重要な役割を裏付ける、もう一つの証拠は、酵素活性の上昇を伴うGKの突然変異形態を発現する患者の同定によって与えられた。これらの患者は、血漿インスリン濃度の不適切な上昇を伴う、絶食低血糖を示す[Glaser, B., Kesavan, P., Heyman, M. et al., New England J. Med. 338, 226-230, 1998]。GK遺伝子の突然変異は、II型糖尿病の患者の大多数に見出されないが、それでも、GKを活性化し、それによってGKセンサー系の感度を上昇させる化合物は、すべてのII型糖尿病の低血糖という特徴の治療に役立つと思われる。グルコキナーゼ活性化物質は、β細胞および肝細胞内のグルコース代謝の流れを増大させて、インスリン分泌の増加に連動するものと思われる。そのような薬剤は、II型糖尿病に役立つであろう。
【0003】
本発明は、式I:
【0004】
【化16】
【0005】
(式中、Zは、
【0006】
【化17】
【0007】
であり;R1またはR2の一方は、
【0008】
【化18】
【0009】
であり、他方は、水素、ハロゲン、低級アルキルスルホニル、ペルフルオロ低級アルキル、シアノまたはニトロであり;R3は、シクロアルキルであり;R4は、−C(O)−NHR6であるか、または示されたアミド基に環炭素原子によって結合された5もしくは6員の複素芳香族環であって、該複素芳香族環は、酸素、硫黄および窒素からなる群より選ばれる1〜3個のヘテロ原子を有するが、最初のヘテロ原子は該結合環炭素原子に隣接する窒素であり、そして、該複素芳香族環は、非置換であるか、または該結合炭素原子に隣接する以外の環炭素原子の位置でハロゲンによってモノ置換されており;nは、0または1であり;R5は、低級アルキルまたはペルフルオロ低級アルキルであり;R6は、水素または低級アルキルである)
で示される化合物からなる群より選ばれるテトラゾール、および薬学的に許容され得る該テトラゾールの塩を提供する。
【0010】
一実施態様では、本発明は、R1またはR2の一方が、
【0011】
【化19】
【0012】
であり、他方が、ハロゲン、低級アルキルスルホニルまたはペルフルオロ低級アルキルであり;R3がシクロアルキルであり;R4が、−C(O)−NH−R6であるか、または示されたアミド基に環炭素原子によって結合された5もしくは6員の複素芳香族環であって、該複素芳香族環は、酸素、硫黄および窒素からなる群より選ばれる1〜3個のヘテロ原子を有するが、最初のヘテロ原子は該結合環炭素原子に隣接する窒素であり、そして、該複素芳香族環は、非置換であるか、または該結合炭素原子に隣接する以外の環炭素原子の位置でハロゲンによってモノ置換されており;nが、0または1であり;R5が、低級アルキルまたはペルフルオロ低級アルキルであり;R6が、低級アルキルである、上記式Iの化合物および、薬学的に許容され得るその塩に関する。
【0013】
もう一つの実施態様では、本発明は、下記のとおり、式I−A:
【0014】
【化20】
【0015】
(式中、R1、R2、R3、R4およびnは、上記の式Iについて定義されたとおりであり、好ましくは、R1は、
【0016】
【化21】
【0017】
であり、R2は、ハロゲン、ペルフルオロ低級アルキルまたは低級アルキルスルホニルであり;R3は、シクロアルキルであり;R4は、−C(O)−NHR6であるか、または示されたアミド基に環炭素原子によって結合された5もしくは6員の複素芳香族環であって、該複素芳香族環は、酸素、硫黄および窒素からなる群より選ばれる1〜3個のヘテロ原子を有するが、最初のヘテロ原子は該結合環炭素原子に隣接する窒素であり、そして、該複素芳香族環は、非置換であるか、または該結合炭素原子に隣接する以外の環炭素原子の位置でハロゲンによってモノ置換されており;R5は、低級アルキルまたはペルフルオロ低級アルキルであり;R6は、低級アルキルであり;nは、0または1である)
で示される化合物、および薬学的に許容され得るその塩と、式I−B:
【0018】
【化22】
【0019】
(式中、R1、R2、R3、R4およびnは、上記の式Iに定義されたとおりであり、好ましくは、R1またはR2の一方は、
【0020】
【化23】
【0021】
であり、他方は、ハロゲン、低級アルキルスルホニルまたはペルフルオロ低級アルキルであり;R3は、シクロアルキルであり;R4は、−C(O)−NHR6であるか、または示されたアミド基に環炭素原子によって結合された5もしくは6員の複素芳香族環であって、該複素芳香族環は、酸素、硫黄および窒素からなる群より選ばれる1〜3個のヘテロ原子を有するが、最初のヘテロ原子は該結合環炭素原子に隣接する窒素であり、そして、該複素芳香族環は、非置換であるか、または該結合炭素原子に隣接する以外の環炭素原子の位置でハロゲンによってモノ置換されており;R5は、低級アルキルまたはペルフルオロ低級アルキルであり;R6は、低級アルキルであり;nは0である]
で示される化合物、および薬学的に許容され得るその塩とを含む、式Iのテトラゾールを提供する。
【0022】
式I−Aは、水素化されていないときの異性体を生じる結合を示している。式I−Bは、水素化されたときの結合を示している。上記により、Δは、式I−Aにおける二重結合を挟むトランス立体配置を意味し、*は、式I−Bにおける不斉炭素原子を表す。式I−Bの化合物であるテトラゾールは、好ましくは、R配置である。
【0023】
式I−Aまたは式I−Bの化合物は、II型糖尿病の処置の際にインスリン分泌を増大させるのに役立つ、グルコース活性化物質である。
【0024】
本発明は、式Iの化合物と、薬学的に許容され得る担体および/または佐剤とを含む医薬組成物にも関する。さらに、本発明は、そのような化合物の、治療用活性物質としての使用はもとより、II型糖尿病の治療または予防用の医薬を製造するための使用にも関する。本発明は、さらに、式Iの化合物を製造する方法にも関する。加えて、本発明は、II型糖尿病の予防的または治療的処置の方法であって、式Iの化合物をヒトまたは動物に投与することを含む方法にも関する。
【0025】
式I−Aまたは式I−Bの一実施態様は、R4が、示されたアミド基に環炭素原子によって結合された5もしくは6員の複素芳香族環であって、該複素芳香族環は、酸素、硫黄および窒素からなる群より選ばれる1〜3個のヘテロ原子を有するが、最初のヘテロ原子は該結合環炭素原子に隣接する窒素であり、そして、該複素芳香族環は、非置換であるか、または該結合炭素原子に隣接する以外の環炭素原子の位置でハロゲンによってモノ置換された、テトラゾールである。式I−A1は、式I−Aの化合物としてのこの実施態様を表し、式I−B1は、式I−Bの化合物としてのこの実施態様を表す。
【0026】
式I−Aまたは式I−Bのもう一つの実施態様は、R4が、−C(O)−NHR6であって、R6が、水素または低級アルキルである、テトラゾールである。式I−A2は、式I−Aの化合物としてのこの実施態様を表す。式I−B2は、式I−Bの化合物としてのこの実施態様を表す。
【0027】
本発明のほとんどのテトラゾールでは、R1は、
【0028】
【化24】
【0029】
であるのが好ましい。R5が、低級アルキル(たとえばメチル)であるのも好ましい。さらに、R3がシクロペンチルであるのも好ましいが、シクロヘキシルおよびシクロペンチルも可能である。R4は、六員複素芳香族環であるときは、置換または非置換ピリジンであるのが好ましい。R4は、五員複素芳香族環であるときは、置換または非置換チアゾールであるのが好ましい。置換されているときは、いずれかの環が、好ましくは、モノ置換されており、好ましい置換基は、ブロモのようなハロゲンである。R2は、好ましくは、ハロゲン(たとえばフルオロまたはクロロ)、またはペルフルオロ低級アルキル(たとえばトリフルオロメチル)であり、R6は、好ましくは、メチルである。したがって、式IAまたは式IBのテトラゾールは、これらの条件のうちいずれか一つまたはそれ以上が選択されたいかなる組合せを包含してもよい。加えて、これらの条件の任意の一つまたはそれ以上を、本明細書に記載されたとおりの、本発明のいかなるトリアゾールに適用してもよい。たとえば、本発明の、置換ピリジンを有するいかなるテトラゾールにおいても、好適な置換基は、ブロモである。
【0030】
特に、式I−A1のトリアゾールでは、R1は、
【0031】
【化25】
【0032】
であり、R5は、低級アルキルであり、R3は、シクロペンチルである(式I−A1a)。式I−A1aの一実施態様では、R4は、六員複素芳香族環、特に置換または非置換ピリジンである。そのようなテトラゾールでは、R2は、ハロゲンであってよい。例は:
【0033】
(E)−N−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−〔3−フルオロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−アクリルアミド。
【0034】
である。
式I−A1aのもう一つの実施態様では、R4は、五員複素芳香族環、特に置換または非置換チアゾールである。そのようなテトラゾールでは、R2は、ハロゲンまたはペルフルオロ低級アルキルであってよく、またはR2は、低級アルキルスルホニルであってよい。前者のテトラゾールの例は:
【0035】
(E)−3−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル−〕−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、(E)−4−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル−〕−ブタ−2−エン酸−チアゾール−2−イルアミド、
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロペンチル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、及び
(E)−3−シクロペンチル−2−〔3−フルオロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド。
【0036】
である。
後者のテトラゾールの例は、
【0037】
(E)−3−シクロペンチル−2−〔3−メタンスルホニル−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル−〕−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド。
【0038】
である。
式I−A1のもう一つのテトラゾールでは、R1は、
【0039】
【化26】
【0040】
であり、R2は、ハロゲンであり、R4は、置換または非置換チアゾールである。これらのテトラゾールでは、R5は、低級アルキルまたはペルフルオロ低級アルキルである。R3は、下記におけるとおりシクロヘキシルであってよい:
【0041】
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、及び
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド。
【0042】
またはR3は、下記におけるとおりシクロペプチルであってよい:
【0043】
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘプチル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、及び
(E)−N−(5−ブロモ−チアゾール−2−イル)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘプチル−アクリルアミド。
【0044】
本発明は、R4が、−C(O)−NHR6であって、R6が水素または低級アルキルである、式I−A2のテトラゾール(すなわち式I−Aのテトラゾール)も対象とする。好ましいそのようなテトラゾールでは、R1は、
【0045】
【化27】
【0046】
であり、R5は、低級アルキルであり、R3は、シクロペンチルであり、R6は、メチルであって、特にR2は、ハロゲンである。そのようなテトラゾールの例は、
【0047】
(E)−1−{3−シクロペンチル−2−〔3−フルオロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル−アクリロイル}3−メチル−ウレアである。
【0048】
本発明は、式I−Bのテトラゾール、たとえば式I−B1のテトラゾールも対象とする(式中、R4は、上記に詳述した5または6員の複素芳香族環である)。そのようなテトラゾールでは、R1は、好ましくは、
【0049】
【化28】
【0050】
であり、R5は、低級アルキルであり、R3は、シクロペンチルである(式I−B1a)。式I−B1aの一実施態様では、R4は、六員複素芳香族環、特に置換または非置換ピリジンである。そのようなテトラゾールでは、R2は、ハロゲンであってよい。そのようなテトラゾールの例は、
【0051】
N−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−〔3−フルオロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−プロピオンアミド、及び
N−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−プロピオンアミドである。
【0052】
これに代えて、R2は、ペルフルオロ低級アルキルであってよく、たとえば
【0053】
N−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル〕−プロピオンアミドである。
【0054】
式I−B1aのもう一つの実施態様では、R4は、五員複素芳香族環、特に置換または非置換チアゾールである。そのようなテトラゾールでは、R2は、ハロゲンまたはペルフルオロ低級アルキルであってよく、またはR2は、低級アルキルスルホニルであってよい。これらのテトラゾールの例は、
【0055】
3−シクロペンチル−2−〔3−フルオロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミド、
2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロペンチル−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミド、及び
3−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル〕−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミドである。
【0056】
式I−B1のもう一つのテトラゾールでは、R1は、
【0057】
【化29】
【0058】
であり、R3は、シクロヘキシルであり、R4は、置換または非置換チアゾールである。これらのテトラゾールでは、R2は、ハロゲンである。R5は、2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イルプロピオンアミドにおけるとおり、低級アルキルであってよく、または2−[3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イルプロピオンアミドにおけるとおり、ペルフルオロ低級アルキルであってよい。
【0059】
本発明のいかなるテトラゾールにおいても、R2とR1とを交換することができるため、R2は、
【0060】
【化30】
【0061】
であり、特に式I−B1の特定のテトラゾールである。これらのテトラゾールでは、R1は、低級アルキルスルホニルであり、R4は、置換または非置換チアゾールであり、R3は、シクロペンチルであるのが好ましい。そのようなテトラゾールの例は、
【0062】
3−シクロペンチル−2−〔4−メタンスルホニル−3−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミドである。
【0063】
本発明は、R4が、−C(O)−NHR6であって、R6が水素または低級アルキルである、式I−B2のテトラゾール(すなわち式I−Bのテトラゾール)も対象とする。そのようなテトラゾールでは、R1は、
【0064】
【化31】
【0065】
であり、R3は、シクロペンチルであり、R6は、メチルであり、R2は、ペルフルオロ低級アルキルまたはハロゲンであるのが好ましい。そのようなテトラゾールの例は、
【0066】
1−{3−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル}−プロピオニル−3−メチル−ウレア、及び
1−{2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロペンチル−プロピオニル−3−メチル−ウレアである。
【0067】
式Iの化合物で、好ましい置換基R4は、−C(O)−NH−R6、ハロゲンで場合により置換されたチアゾリル、またはハロゲンで場合により置換されたピリジニルである。式I−Aの化合物で、好ましい置換基R4は、チアゾリル、ハロゲンで置換されたチアゾリル、およびハロゲンで置換されたピリジニルである。式I−Bの化合物で、好ましい置換基R4は、チアゾリル、およびハロゲンで置換されたピリジニルである。複素芳香族環R4の好ましいハロゲン置換基は、ブロモである。
【0068】
式Iの化合物では、R1またはR2の一方は、好ましくは、
【0069】
【化32】
【0070】
であり、他方は、ハロゲン、低級アルキルスルホニルまたはペルフルオロ低級アルキルである。より好ましくは、R1は、
【0071】
【化33】
【0072】
または低級アルキルスルホニルであり、R2は、ハロゲン(フルオロおよびクロロが好ましい)、低級アルキルスルホニルまたはペルフルオロ低級アルキルである。式I−Aの化合物では、R1は、好ましくは、
【0073】
【化34】
【0074】
であり、R2は、好ましくは、ハロゲン(フルオロおよびクロロが好ましい)、ペルフルオロ低級アルキル(トリフルオロメチルが好ましい)、または低級アルキルスルホニル(メチルスルホニルが好ましい)である。
【0075】
式I−Aの化合物では、R1は、好ましくは、
【0076】
【化35】
【0077】
または低級アルキルスルホニル(メチルスルホニルが好ましい)である。さらに、R1が、
【0078】
【化36】
【0079】
であるならば、R2は、好ましくは、ハロゲン(フルオロおよびクロロが好ましい)、またはペルフルオロ低級アルキル(トリフルオロメチルが好ましい)である。他方、R1が、低級アルキルスルホニルであるならば、R1は、好ましくは、
【0080】
【化37】
【0081】
である。
式I−Aの化合物では、好ましい置換基R3は、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルである。式I−Bの化合物では、好ましい置換基R3は、シクロペンチルおよびシクロヘキシル、好ましくはシクロペンチルである。
【0082】
式Iの化合物では、好ましい置換基R5は、メチルおよびトリフルオロメチルである。式I−Bの化合物では、メチルが特に好適である。好ましい置換基R6は、メチルであり、nは、好ましくは、0である。
【0083】
本発明による好適な化合物は、下記の化合物からなる群より選ばれる:
【0084】
(E)−N−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−〔3−フルオロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−アクリルアミド、
(E)−3−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル−〕−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、
(E)−4−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル−〕−ブタ−2−エン酸−チアゾール−2−イルアミド、
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロペンチル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、(E)−3−シクロペンチル−2−〔3−フルオロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、
(E)−3−シクロペンチル−2−〔3−メタンスルホニル−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル−〕−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘプチル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、(E)−N−(5−ブロモ−チアゾール−2−イル)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘプチル−アクリルアミド、
(E)−1−{3−シクロペンチル−2−〔3−フルオロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル−アクリロイル}−3−メチル−ウレア、N−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−〔3−フルオロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−プロピオンアミド、
N−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−プロピオンアミド、
N−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル〕−プロピオンアミド、
3−シクロペンチル−2−〔3−フルオロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミド、
2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロペンチル−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミド、
3−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル〕−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミド、
2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミド、
2−〔3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミド、
3−シクロペンチル−2−〔4−メタンスルホニル−3−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミド、
1−{3−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル}−プロピオニル−3−メチル−ウレア、及び
1−{2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロペンチル−プロピオニル−3−メチル−ウレア。
【0085】
本明細書に用いられる限りで、用語「低級アルキル」は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキル基、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、好ましくはメチルおよびエチルを意味する。本明細書に用いられる限りで、「シクロアルキル」は、3〜8個の炭素原子、好ましくは5〜7個の炭素原子を有する飽和炭化水素環を意味する。本明細書に用いられる限りで、ペルフルオロ低級アルキルは、低級アルキル基のすべての水素が、フルオロで置換された任意の低級アルキル基、たとえばトリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピルなどを意味し、トリフルオロメチルが好ましい。
【0086】
本明細書に用いられる限りで、「低級アルキルスルホニル」は、スルホニル基の硫黄原子を介して分子の残余に結合された、上記に定義されたような低級アルキル基を意味する。好ましい低級アルキルスルホニルは、メチルスルホニルである。
【0087】
本明細書に用いられる限りで、用語「ハロゲン」または「ハロ」は、特に明記しない限り、4種類すべてのハロゲン、すなわちフッ素、塩素、臭素およびヨウ素(フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード)を意味する。
【0088】
R4によって規定される複素芳香族環は、式IAまたは式IBに示されるアミド基に環炭素原子によって結合された、5もしくは6員の複素芳香族環(たとえば、少なくとも一つのヘテロ原子を有する芳香族環)である。この環は、酸素、窒素および硫黄からなる群より選ばれる1〜3個のヘテロ原子を有する。この窒素は、該結合環炭素原子に隣接して見出される。好適な複素芳香族環は、ピリジニルおよびチアゾリルを包含する。環は、非置換であっても、または、該結合環炭素原子に隣接しない環炭素原子の位置において、ハロゲン、好ましくはブロモでモノ置換されていてもよい。
【0089】
本明細書に用いられる限りでの用語「トランス」は、二重結合を挟んで結合した最大の置換基が、その二重結合の反対側にあり、「E」の立体配置を有することを意味する。用語「シス」は、二重結合を挟んで結合した二つの最大置換基が、二重結合に対して同じ側にあることを意味する。
【0090】
式I−Bの化合物では、「*」は、化合物中の不斉炭素原子を意味し、Rの光学的立体配置が好ましい。式I−Bの化合物は、R形態で存在しても、示された不斉炭素原子においてRおよびS光学的立体配置を有する化合物のラセミその他の混合物として存在してもよい。純粋なR鏡像異性体が好ましい。上記のとおり、本発明の化合物は、II型糖尿病の処置のためにインスリン分泌を増大させるためのグルコキナーゼ活性化物質として役立つ。二重結合を挟んでトランス立体配置を有する(Δで表される)、式I−Aの化合物は、このグルコキナーゼ活性を有する。
【0091】
本明細書に用いられる限りでの用語「薬学的に許容され得る塩」は、薬学的に許容され得る無機または有機酸の双方、たとえば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとのいかなる塩をも包含する。用語「薬学的に許容され得る塩」は、また、薬学的に許容され得るいかなる塩基塩をも、たとえばアミン塩、トリアルキルアミン塩なども包含する。そのような塩は、当業者によって、標準的手法を用いて極めて容易に形成することができる。
【0092】
以下に示す3つのスキームは、公知の出発原料から式IAまたはIBのテトラゾールを製造する方法を示す。
【0093】
【化38】
【0094】
R1、R2、R3、R4、R5およびnは、式I−AおよびI−Bにおけるとおりである。スキームに示したとおり、R1およびR2の位置は、交換可能である。したがって、スキームは、R2の位置にテトラゾールもしくはその前駆体を、R1の位置に他のR1/R2の様々な基(水素、ハロゲン、低級アルキルスルホニル、ペルフルオロ低級アルキル、シアノまたはニトロ)を有するのと、その逆であるのとの同じ反応、中間体および化合物を包含し、かつ示している。
【0095】
本発明の化合物は、フェニル置換テトラゾール(II、II′、IVまたはIV′)と、シクロアルキル置換アクリル酸低級アルキルエステル(VII)とを反応させて、テトラゾリル−フェニルシクロアルキル置換プロペン酸エステル(VIII)を得て、これを加水分解するか、または還元かつ加水分解して、対応するプロペン酸もしくはアクリル酸(IXまたはXIII)を得て、これに、所望の複素芳香族環または尿素/置換尿素を付加して、式I−Aもしくは式I−Bの化合物を得ることによって製造される。このフェニル置換テトラゾール(II、II′、IVまたはIV′)は、公知かつ入手可能な原料である、適切な置換アニリンから製造してよく、または公知原料から当業者が製造することができる。シクロアルキル置換アクリル酸低級アルキルエステルは、同様に公知かつ入手可能な原料である、シクロアルキルハロゲン化物から製造してよく、または公知原料から当業者が製造することができる。以下、これらの反応を、より詳しく考察する。
【0096】
スキーム1は、出発原料から本発明の化合物を得る方法を示す。R5が、低級アルキルまたはペルフルオロ低級アルキルである化合物については、置換アニリンIを、たとえば、トリエチルアミンのような有機塩基で処理された四塩化炭素中のトリフェニルホスフィンの懸濁液中で、アミンからイミンへと変換させる慣用の方法を用いて、低級アルキルまたはペルフルオロ低級アルキルカルボン酸(R5に相当する)と反応させる。したがって、この反応は、ハロゲン化(たとえば塩化)イミドリルという中間体を経由して進行して、これを、塩化イミドリルからテトラゾールを形成するための慣用の方法によって、テトラゾールIIを得るように、アジ化ナトリウムのようなアジ化物と反応させる。
【0097】
R5が低級アルキルである本発明の化合物について、代替経路として、上記のようなアニリンIを、標準的な条件(たとえばテトラヒドロフラン中の無水酢酸)下でアセトアミドIIIへとアシル化し、次いで、低級アルキルアミドからテトラゾールを形成する慣用の方法によって、アジ化物と反応させてテトラゾールを得ることがある。
【0098】
Xが、ヨードもしくはブロモのいずれかであり、R1もしくはR2のいずれかが水素、ニトロ、フッ素、塩素、臭素、チオールおよびトリフルオロメチルであるか、またはR1がチオメチルであるか、またはR2がシアノである、アニリンIは、公知であり、商業的に入手可能であり、かつ習熟した化学者によって公知の原料から製造されてもよい。その他のアニリンI化合物は、習熟した化学者によって公知の原料から製造されるであろう。
【0099】
たとえば、R1またはR2がC1〜C4低級アルキルスルホニルであるアニリン1は、R1またはR2がチオールであるアニリンIから製造することができる。チオールを、標準的条件下でアルキル化して、低級アルキルチオを得て、次いでこれを、対応する低級アルキルスルホニルへと酸化することができる。アルキルチオ置換基をスルホンへと酸化する、慣用のいかなる方法も、この変換を実施するのに用いることができる。
【0100】
R1がシアノである(かつXがブロモである)アニリンIは、R1がニトロであり、XがブロモであるアニリンIから、任意の慣用の方法によりニトロをアミンへと還元し、次いで、アミンを対応するジアゾニウム塩へとジアゾ化し、標準的なシアノ基転移剤と反応させて、R1がシアノであるアニリンIを得ることができる。
【0101】
R1またはR2がペルフルオロ低級アルキルであるアニリンIは、式VIIIの対応するハロゲン化合物から製造することができる。芳香族ハロ基を所望のペルフルオロ低級アルキル基へと変換する、いかなる慣用の方法をも用いてよい[たとえば、Katayama, T.; Umeno, M., Chem. Lett., 1991, 2073;Reddy, G.S.; Tam., Organometallics, 1984, 3, 630;Novak, J.; Salemink, C.A., Synthesis, 1983, 7, 597;Eapen, K.C.; Dua, S.S.; Tamboroski, C., J. Org. Chem., 1984, 49,478;Chen, Q,-Y.; Duan, J.-X., J. Chem. Soc., Chem. Commn., 1993, 1389;Clark, J.H.; McClinton, M.A.; Jone, C.W.;Landon, P.; Bisohp, D.; Blade, R.J., Tetrahedron Lett., 1989, 2133;Powell, R.L.; Heaton, C.A.、米国特許第5,113,013号明細書を参照されたい]。
【0102】
R1またはR2がヨードであるアニリンIは、式VIIIの対応するニトロ化合物から製造してよい。ニトロをアミンへと還元し、アミンをジアゾニウム塩へとジアゾ化して、次いで、慣用の方法によってヨード化合物へと変換する[たとえば、Lucas, H.J. & Kennedy, E.R., Org. Synth. Coll., Vol. II, 1943, 351を参照されたい]。
【0103】
式I−Aの化合物について、上記のテトラゾールを、アクリル酸低級アルキルエステル(VIII)とカップリングさせて、最終的には、テトラゾリル−フェニルシクロアルキルプロペン酸IXを得て、これに、複素芳香族アミン、または尿素もしくは低級アルキル尿素をカップリングさせて、式I−Aの化合物を得てよい。
【0104】
スキーム2は、式I−Aの化合物を得る方法を、より詳しく示している。R3はシクロアルキルである。シクロアルキル−2−ヨードアクリル酸メチルエステルVIIを得るには、有機亜鉛試薬Va(慣用の方法によって、商業的に入手できるヨウ化物Vから得られる)、または商業的に入手できるグリニャール試薬Vb、および可溶性銅試薬を、位置および立体選択的1,4−共役付加として、プロピオル酸低級アルキルエステルと反応させて、ビニル銅中間体を得て、これを、標準的条件下でヨウ素化分解させると、R3およびヨード置換基が互いにシン(syn)関係にある、VIIを生じる。この付加は、VaまたはVbを、テトラヒドロフランのような非プロトン性溶媒中で、シアン化銅および塩化リチウムで処理することによって得られる、シクロアルキル銅シアノ亜鉛またはマグネシウムハライドという中間体を経由して実施される。次いで、化合物VIIを、活性化された金属亜鉛と反応させて[Knochel & Rao, Tetrahedron, 49:29, 1993]、ビニル亜鉛中間体を得て、これを、Pd(0)の発生源の存在下で、化合物IIまたは化合物IVのいずれかにカップリングさせて、二重結合を挟んでトランスの配向を得るよう、ヨウ化物をフェニル置換テトラゾールに置き換えて、テトラゾール−フェニル−シクロアルキルアクリル酸メチルエステルVIIIを得る。
【0105】
次いで、化合物VIIIを、標準的なアルカリ性の条件下で、対応する酸IXへと加水分解する。次いで、アミンを酸に付加する慣用の条件下で、所望の複素芳香族アミンを化合物IXにカップリングさせることによって、複素環化合物Xを形成してよい。尿素化合物XIは、酸を尿素に変換する慣用の条件下で、尿素または低級アルキル尿素を化合物IXにカップリングすることによって得てよい。
【0106】
化合物VIIIは、式I−Bの化合物のための出発原料である。スキーム3に示したとおり、これらの化合物は、化合物VIIIを、テトラゾール−フェニル−シクロアルキルプロパン酸低級アルキルエステルXIIに還元することによって得てよい。これは、標準的条件下、還元剤の存在下でニッケルのような慣用の金属触媒を用いて、達成することができる。そうして、化合物XIIを、標準的条件下で加水分解して、対応する酸XIIIを得る。次いで、アミンを酸に付加する慣用の条件下で、所望の複素芳香族アミンを化合物XIIIにカップリングさせることによって、複素環化合物XIVを形成してよい。尿素化合物XVは、酸を尿素に変換する慣用の条件下で、尿素または低級アルキル尿素を化合物XIIIにカップリングすることによって得てよい。
【0107】
その他の鏡像異性体を含まない式I−Bの化合物の、R鏡像異性体を生成する場合、式XIIIの化合物を、任意の慣用の化学的手段を用いて、そのラセミ化合物からこの異性体に分離することができる。好適な化学的手段には、式XIIIの化合物と、光学的活性を有する塩基との反応がある。任意の慣用の光学活性塩基を利用して、この分割を実施することができる。好適な光学活性塩基には、α−メチルベンジルアミン、キニン、デヒドロアビエチルアミンおよびα−メチルナフチルアミンのような光学活性アミン塩基がある。有機酸を光学活性有機アミン塩基で分割するのに利用される、慣用のいかなる手法をも、この反応を実施するのに利用することができる。
【0108】
分割の段階では、式XIIIの化合物を、不活性有機溶剤媒体中で光学活性塩基と反応させて、式XIIIの化合物のRおよびS異性体の双方との光学活性有機アミンの塩を生成する。これらの塩の形成には、温度および圧力は、決定的に重要ではなく、塩形成は、室温および大気圧で実施することができる。RおよびS塩は、分別晶出のような慣用のいかなる方法によっても分離することができる。晶出の後、塩は、それぞれ、酸を用いた加水分解によって、RおよびS立体配置の式XIIIのそれぞれの化合物に変換することができる。好適な酸のうちには、希薄な酸水溶液、すなわち約0.001〜2Nの酸水溶液、たとえば硫酸水溶液または塩酸水溶液がある。式XIIIの光学的に純粋な、晶出した酸の旋光性を測定することによって、この結晶性物質の立体配置を得ることができる。この晶出した酸が負の旋光性を有するならば、この晶出した酸は、Rの立体配置を有する。分割のこの方法によって生成される、式XIIIの立体配置を、反応スキームの全体を通して実施して、式IBの所望のR配置を生成する。RおよびS異性体の分離は、式XIIの化合物に対応する、いかなる低級アルキルエステルの酵素的エステル加水分解を用いても、達成することができて[たとえば、Ahmar, M.; Girard, C.; Bloch, R., Tetrahedron Lett., 1989, 7053を参照されたい]、対応するキラルな酸、およびキラルなエステルを形成する。このエステルおよび酸は、酸からエステルを分離する、慣用のいかなる方法によっても分離することができる。式XIIIの化合物のラセミ化合物を分割するのに好適な方法は、対応するジアステレオマーエステルまたはアミドの形成を介することである。これらのジアステレオマーエステルまたはアミドは、式XIIIのカルボン酸を、キラルなアルコール、またはキラルなアミンにカップリングさせることによって製造することができる。この反応は、カルボン酸をアルコールまたはアミンにカップリングさせる、慣用のいかなる方法を用いても実施することができる。そうして、式XIIIの化合物の対応するジアステレオマーは、慣用のいかなる分離方法を用いても分離することができる。そうして、得られる純粋なジアステレオマーエステルまたはアミドを加水分解して、対応する純粋なRおよびS異性体を得ることができる。この加水解反応は、エステルまたはアミドをラセミ化せずに加水分解する、慣用のいかなる方法を用いても実施することができる。
【0109】
実施例に記載された式IAまたは式IBの化合物は、すべて、生物活性の例Aに記載された手順によれば、in vitroでグルコキナーゼを活性化した。
【0110】
下記の化合物を、試験し、生物活性の例Bに記載された手順に従って経口投与したとき、優れたグルコキナーゼ活性化を有することが見出された:
【0111】
N−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−プロピオンアミド、
N−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル〕−プロピオンアミド、
3−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル〕−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミド、
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘプチル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、(E)−N−(5−ブロモ−チアゾール−2−イル)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘプチル−アクリルアミド、
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロペンチル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、及び
(E)−3−シクロペンチル−2−〔3−フルオロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド。
【0112】
グルコキナーゼを活性化できるその能力に基づき、上記の式Iの化合物は、II型糖尿病の治療用の医薬として用いることができる。したがって、前述したとおり、式Iの化合物を含有する医薬も、本発明の目的であり、同様に、そのような医薬を製造する方法であって、式Iの1種類またはそれ以上の化合物と、所望であれば、治療上有益な1種類またはそれ以上の物質とを、たとえば、式Iの化合物を薬学的に許容され得る担体および/または佐剤と組み合わせることによって、薬剤投与形態にする工程を含む方法も、本発明の目的である。
【0113】
該医薬組成物は、たとえば錠剤、被覆錠剤、糖衣錠、硬および軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤または懸濁剤の形態で、経口投与してよい。投与は、たとえば坐薬を用いて直腸にか;たとえば軟膏剤、クリーム剤、ゲルまたは液剤を用いて、局所的または経皮的にか;あるいはたとえば注射可能液剤を用いて非経口的に、たとえば静脈内、筋内、皮下、脊髄内または経皮的に投与することもできる。さらに、投与は、舌下的にか、またはたとえば噴霧剤の形態で、エアゾールとして実施することができる。錠剤、被覆錠剤、糖衣錠または硬ゼラチンカプセル剤を製造するには、本発明の化合物を、薬学的に不活性である、無機または有機賦形剤と混合してよい。錠剤、糖衣錠または硬ゼラチンカプセル剤に適する賦形剤の例は、乳糖、トウモロコシ澱粉もしくはその誘導体、タルク、またはステアリン酸もしくはその塩を包含する。軟ゼラチンカプセル剤とともに用いるのに適する賦形剤は、たとえば植物油、蝋、脂肪、半固体または液体のポリオール等を包含するが;活性成分の性質に応じて、軟ゼラチンカプセル剤には賦形剤を全く必要としない場合があってもよい。液剤およびシロップ剤を製造するには、用いてよい賦形剤は、たとえば水、ポリオール、ショ糖、転化糖およびグルコースを包含する。注射可能液剤には、用いてよい賦形剤は、たとえば水、アルコール、ポリオール、グリセリン、および植物油を包含する。坐薬、および局所的または経皮的適用には、用いてよい賦形剤は、たとえば天然もしくは硬化油、蝋、脂肪、および半固体もしくは液体ポリオールを包含する。該医薬組成物は、防腐剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色料、着香料、浸透圧変更用の塩、緩衝液、被覆剤または酸化防止剤を含有してもよい。前述したとおり、これらは、その他の治療上有益な薬剤を含有してもよい。製剤の製造に用いられる佐剤は、すべて、無害であることが必須条件である。
【0114】
使用の好適な形態は、静脈内、筋内または経口投与、最も好ましくは経口投与である。式Iの化合物が有効量で投与される用量は、具体的な活性成分の性質、患者の年齢および必要条件、ならびに適用の様式に依存する。一般的には、1日につき体重1kgあたり約1〜100mgの用量が考慮される。
【0115】
本発明は、下記の実施例からより充分に理解されると思われるが、それらは、例示を目的とし、本発明を限定しようとするものではない。
【0116】
例1
2−[4−[(5−メチル)−1−テトラゾリル]−3−フルオロフェニル]−3−シクロペンチル−N−チアゾール−2−イルプロピオンアミド
【0117】
【化39】
【0118】
乾燥テトラヒドロフラン(20ml)中の2−フルオロ−4−ヨードアニリン(4.74g、20mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで無水酢酸(8.2g、80mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで25℃までに加温し、そこで2時間撹拌した。この時間の後、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮して、未精製残渣を得た。残渣は、ジエチルエーテル(50ml)およびヘキサン(50ml)から沈澱した。固体を濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄して、N−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アセトアミド(5.12g、92%)を白色結晶質の固体として得た:融点152〜154℃;C8H7FINO(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値278.9556、実測値278.9559。
【0119】
アセトニトリル(100ml)中のN−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アセトアミド(5g、18.24mmol)の懸濁液を、0℃に冷却し、次いでアジ化ナトリウム(3.56g、54.7mmol)で処理した。次いで、反応混合物を、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(13.6g、48mmol)で処理した。得られた反応混合物を、25℃まで温めておき、その温度で終夜撹拌して、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル(100ml)および水(100ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x50ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、4/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(3.45g、62%)を白色固体として得た:融点122〜124℃;C8H6FIN4(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値303.9621、実測値303.9615。
【0120】
アルゴン下の亜鉛末(650mg、10mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(1ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(187mg、1mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(108mg、1mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(3ml)中の(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(例7で製造、2.21g、7.5mmol)の溶液で3分間にわたって滴加処理した。次いで、得られた反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次に25℃で一晩撹拌した。この反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(5ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(10ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(90mg、0.16mmol)およびトリフェニルホスフィン(160mg、0.6mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.52g、5mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、25℃で週末にかけて撹拌し、次いで40〜45℃に4時間加熱した。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(50ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x50ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、4/1〜1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸メチルエステル(1.14g、68%)を、明黄色の固体として得た:融点111〜114℃;C17H19FN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値330.1492、実測値330.1493。
【0121】
メタノール(10ml)中の塩化ニッケル(II)六水和物(115mg、0.24mmol)、および(E)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸メチルエステル(400mg、1.21mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで、2部分としたホウ水素化ナトリウム(275mg、3.63mmol)で処理した。添加の後、黒色の反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で15時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、残渣を、3N塩酸水溶液(30ml)および酢酸エチル(50ml)で希釈した。2層を分離した。有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、ラセミ体の3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]プロピオン酸メチルエステル(400mg、99%)を粘稠な油として得た:C17H21FN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値332.1648、実測値332.1645。
【0122】
エタノール(8ml)中の3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]プロピオン酸メチルエステル(400mg、1.2mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(2.5ml)で処理した。溶液を45〜50℃に5時間加熱し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去した。残渣を、水(40ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x50ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。次いで、水層を、1N塩酸水溶液で酸性化し、得られた酸を酢酸エチル(2x50ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]プロピオン酸(360mg、94%)を、黄色の固体として得た:C16H19FN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値318.1487、実測値318.1492。
【0123】
塩化メチレン(6ml)中のトリフェニルホスフィン(288mg、1.1mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(196mg、1.1mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]プロピオン酸(175mg、0.55mmol)で処理した。清澄溶液を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃に温めておき、その温度で1.5時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノチアゾール(275mg、2.75mmol)で処理し、得られた懸濁液を25℃で2日間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(50ml)、および1N塩酸水溶液(25ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x25ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、1N塩酸水溶液(1x50ml)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、2/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−N−チアゾール−2−イルプロピオンアミド(80mg、36%)を、無定形白色固体として得た:C19H21FN6OS(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値400.1482、実測値400.1476。
【0124】
例2
N−(5−ブロモピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]プロピオンアミド
【0125】
【化40】
【0126】
塩化メチレン(6ml)中のトリフェニルホスフィン(288mg、1.1mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで、N−ブロモスクシンイミド(196mg、1.1mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで、3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]プロピオン酸(例1で製造、175mg、0.55mmol)で処理した。清澄溶液を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で1.5時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノ−5−ブロモピリジン(476mg、2.75mmol)で処理し、得られた懸濁液を25℃で2日間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(50ml)、および水(50ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x25ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、2/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、N−(5−ブロモピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]プロピオンアミド(190mg、73%)を、白色固体として得た:融点73〜78℃;C2 1H22BrFN6O(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値472.1022、実測値472.1022。
【0127】
例3
2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチル−N−チアゾール−2−イルプロピオンアミド
【0128】
【化41】
【0129】
アルゴン下の亜鉛末(650mg、10mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(1ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(187mg、1mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(108mg、1mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン中の(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(例7で製造、1.26g、4.5mmol)の溶液(2ml)で3分間にわたって滴加処理した。次いで、反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(3ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(4ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(54mg、0.1mmol)およびトリフェニルホスフィン(104mg、0.4mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(例4で製造、875mg、2.73mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、25℃で週末にかけて撹拌し、次いで40〜45℃で4時間加熱した。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(50ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x35ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、4/1〜1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルアクリル酸メチルエステル(859mg、91%)を、明黄色の半固体として得た:C17H19ClN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値346.1196、実測値346.1190。
【0130】
メタノール(15ml)中の塩化ニッケル(II)六水和物(180mg、0.8mmol)、および(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルアクリル酸メチルエステル(695mg、2.0mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで、5部分としたホウ水素化ナトリウム(454mg、12mmol)で処理した。添加の後、黒色の反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、そこで2日間撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、残渣を、3N塩酸水溶液(50ml)および酢酸エチル(75ml)で希釈した。2層を分離した。有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、ラセミ体の2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルプロピオン酸メチルエステル(815mg、99%)を粘稠な油として得た:C17H21ClN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値348.1353、実測値348.1359。
【0131】
エタノール(20ml)中の2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルプロピオン酸メチルエステル(690mg、2.0mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(4ml)で処理した。溶液を45〜50℃に3時間加熱し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去した。残渣を、水(50ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x60ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。次いで、水層を、1N塩酸水溶液で酸性化し、得られた酸を酢酸エチル(2x50ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルプロピオン酸(604mg、90%)を、無定形の白色固体として得た:C16H19ClN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値334.1196、実測値334.1193。
【0132】
塩化メチレン(6ml)中のトリフェニルホスフィン(236mg、0.9mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(160mg、0.9mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルプロピオン酸(151mg、0.45mmol)で処理した。清澄溶液を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、そこで2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノチアゾール(135mg、1.35mmol)で処理し、得られた懸濁液を25℃で20時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(30ml)、および1N塩酸水溶液(30ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x20ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチル−N−チアゾール−2−イルプロピオンアミド(80mg、42%)を、白色固体として得た:融点190〜193℃;C19H21ClN6OS(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値416.1186、実測値416.1183。
【0133】
例4
2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチル−N−チアゾール−2−イルプロピオンアミド
【0134】
【化42】
【0135】
アルゴン下の亜鉛末(16.34g、250mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(6ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(0.94g、5mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(0.54g、5mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中のヨウ化シクロヘキシル(21g、100mmol)の溶液で15分間にわたって滴加処理した。添加の際、温度は、60℃に上昇した。次いで、反応混合物を、40〜45℃で3時間撹拌した。次いで、反応混合物を、25℃に冷却し、乾燥テトラヒドロフラン(60ml)で希釈した。撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(3時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(110ml)中の塩化リチウム(8.48g、200ml、高真空下、130℃で3時間予め乾燥した)、およびシアン化銅(8.95g、100mmol)の混合物を、25℃で10分間撹拌して、清澄溶液を得た。反応混合物を、−70℃に冷却し、次いで、直前に調製した亜鉛溶液を、注射筒を用いて徐々に投与した。添加の後、反応混合物を0℃まで温めておき、そこで5分間撹拌した。反応混合物を−70℃に再び冷却し、次いで、プロピオール酸メチル(7.56g、90mmol)で徐々に処理した。得られた反応混合物を、−70〜−50℃で15時間撹拌し、次いで、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中のヨウ素(34.26g、135mmol)の溶液で、温度を−70〜−60℃に保ちつつ、徐々に処理した。ヨウ素溶液を加えた後、冷却浴を取り外し、反応混合物を25℃まで温めておき、その温度で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液(400ml)および水酸化アンモニウム(100ml)からなる溶液に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x250ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(1x500ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x500ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、9/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、(E)−3−シクロヘキシル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(26.3g、99%)を、明桃色の油として得た:C10H15IO2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値294.0117、実測値294.0114。
【0136】
四塩化炭素(8ml、83mmol)中のトリフェニルホスフィン(11.7g、44.8mmol)の懸濁液を、0℃に冷却し、次いで、トリエチルアミン(2.5ml、18mmol)および酢酸(1.15ml、20mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで、四塩化炭素(12ml、加熱して溶液を得た)中の2−クロロ−4−ヨードアニリン(5.07g、20mmol)の溶液で処理した。得られた明褐色の懸濁液を、25℃まで温めておき、次いで終夜還流させた。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで減圧下で濃縮した。次いで、得られた固体残渣を、ヘキサン(50ml)および塩化メチレン(50ml)で希釈した。沈澱した固体を、濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を、ジエチルエーテル(100ml)で希釈した。沈澱した固体を、濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、再びヘキサン(100ml)で希釈し、沈澱した固体を濾過によって回収した。濾液を最終的に減圧下で濃縮して、塩化イミドイル中間体(4.08g)を液体として得た。この粗塩化イミドイル中間体(4.08g、〜13mmol)を、アジ化ナトリウム(1.04g、16mmol)および酢酸(10ml)で処理した。反応混合物は、発熱性であり、得られた反応混合物を、25℃で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を70℃に2時間加熱したところ、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、塩化イミドイル中間体の不在を示した。黄色の濁った懸濁液を、25℃に冷却し、次いで水(100ml)で希釈し、酢酸エチル(2x75ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x100ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、6/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、1−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(350mg、6%)を、白色固体として得た:融点128〜130.5℃;C8H6ClN4(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値319.9327、実測値319.9325。
【0137】
アルゴン下の亜鉛末(320mg、5mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(1ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(94mg、0.5mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(55mg、0.5mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)中の(E)−3−シクロヘキシル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(588mg、2mmol)の溶液で滴加処理した。添加の後、反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(4ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(27mg、0.05mmol)およびトリフェニルホスフィン(57mg、0.2mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(320.5mg、1mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、50℃で15時間にわたって撹拌した。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(30ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x20ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、4/1/1のヘキサン/酢酸エチル/塩化メチレン)によって、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルアクリル酸メチルエステル(233mg、64%)を、無定形白色固体として得た:C18H21ClN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値360.1353、実測値360.1354。
【0138】
メタノール(8ml)中の塩化ニッケル(II)六水和物(78mg、0.328mmol)、および(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルアクリル酸メチルエステル(295mg、0.82mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで、4部分としたホウ水素化ナトリウム(186mg、4.92mmol)で処理した。添加の後、黒色の反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で24時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、残渣を、水(30ml)および酢酸エチル(50ml)で希釈した。2層を分離した。有機層を、3N塩酸水溶液(1x50ml)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、ラセミ体の2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルプロピオン酸メチルエステル(285mg、96%)を粘稠な油として得た:C18H23ClN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値362.1509、実測値362.1516。
【0139】
エタノール(6ml)中の2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルプロピオン酸メチルエステル(278mg、0.76mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(1.5ml)で処理した。溶液を45〜50℃に5時間加熱し、その時点で、混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去し、残渣を、水(20ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x40ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。次いで、水層を、1N塩酸水溶液で酸性化した。得られた酸を酢酸エチル(2x50ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルプロピオン酸(226mg、85%)を、無定形の固体として得た:C1 7H21ClN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値348.1353、実測値348.1354。
【0140】
塩化メチレン(5ml)中のトリフェニルホスフィン(281mg、1.07mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(190.4mg、1.07mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで塩化メチレン(4ml)中の2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルプロピオン酸(220mg、0.63mmol)で処理した。清澄溶液を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノチアゾール(189mg、1.89mmol)で処理し、得られた懸濁液を、25℃で15時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(50ml)、および1N塩酸水溶液(50ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x30ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、4/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イルプロピオンアミド(79mg、29%)を、無定形固体として得た:C20H2 3ClN6OS(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値430.1343、実測値430.1343。
【0141】
例5
N−(5−ブロモピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]プロピオンアミド
【0142】
【化43】
【0143】
塩化メチレン(6ml)中のトリフェニルホスフィン(236mg、0.9mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(160mg、0.9mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルプロピオン酸(例3で製造、151mg、0.45mmol)で処理した。清澄溶液を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、そこで2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノ−5−ブロモピリジン(234mg、1.35mmol)で処理し、得られた懸濁液を25℃で2日間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(30ml)、および水(30ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x20ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、2/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、N−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルプロピオンアミド(90mg、42%)を、無定形白色固体として得た:C21H22BrClN6O(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値489.0727、実測値489.0727。
【0144】
例6
2−[3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチル−N−チアゾール−2−イルプロピオンアミド
【0145】
【化44】
【0146】
四塩化炭素(8ml、83mmol)中のトリフェニルホスフィン(13.11g、50mmol)の懸濁液を、0℃に冷却し、次いで、トリエチルアミン(2.78ml、20mmol)およびトリフルオロ酢酸(1.3ml、16.6mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで、四塩化炭素(10ml)中の2−クロロ−4−ヨードアニリン(5.07g、20mmol)の溶液で処理した。得られた明褐色の懸濁液を、25℃まで温めておき、次いで終夜還流させた。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで減圧下で濃縮した。次いで、得られた固体残渣を、ヘキサン(50ml)および塩化メチレン(50ml)で希釈した。沈澱した固体を、濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を、ジエチルエーテル(100ml)で希釈した。沈澱した固体を、濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、再びヘキサン(100ml)で希釈し、沈澱した固体を濾過によって回収した。濾液を最終的に減圧下で濃縮して、塩化イミドイル中間体(5.88g)を褐色の液体として得た。この粗塩化イミドイル中間体(5.88g、〜16mmol)を、アジ化ナトリウム(1.04g、16mmol)および酢酸(10ml)で処理した。次いで、得られた反応混合物を70℃に2時間加熱したところ、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、塩化イミドイル中間体の不在を示した。黄色の濁った懸濁液を、25℃に冷却し、次いで水(100ml)で希釈し、酢酸エチル(2x75ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x100ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、8/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、1−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−5−トリフルオロメチル−1H−テトラゾール(5.2g、69%)を、明黄色の固体として得た:融点71〜73℃;C8H3F3ClN4(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値373.9043、実測値373.9044。
【0147】
アルゴン下の亜鉛末(650mg、10mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(2ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(187mg、1mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(110mg、1mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)中の(E)−3−シクロヘキシル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(例4で製造、4.132g、4.5mmol)の溶液で、5分間にわたって滴加処理した。添加の後、反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(4ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(8ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(54mg、0.1mmol)およびトリフェニルホスフィン(104mg、0.4mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−5−トリフルオロメチル−1H−テトラゾール(1.12g、3mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、50℃で15時間にわたって撹拌した。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(70ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x50ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、6/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルアクリル酸メチルエステル(908mg、73%)を、無定形白色固体として得た:C18H18ClF3N4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値414.1070、実測値414.1075。
【0148】
メタノール(15ml)中の塩化ニッケル(II)六水和物(77mg、0.324mmol)、および(E)−2−[3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルアクリル酸メチルエステル(674mg、1.62mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで、4部分としたホウ水素化ナトリウム(184mg、4.86mmol)で処理した。添加の後、黒色の反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で20時間撹拌した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮し、残渣を、水(50ml)および酢酸エチル(100ml)で希釈した。2層を分離した。有機層を、3N塩酸水溶液(1x50ml)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、ラセミ体の2−[3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルプロピオン酸メチルエステル(640mg、95%)を粘稠な油として得た:C18H20ClF3N4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値416.1527、実測値416.1529。
【0149】
エタノール(10ml)中の2−[3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルプロピオン酸メチルエステル(634mg、1.52mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(3ml)で処理した。溶液を45〜50℃に5時間加熱し、その時点で、混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去し、残渣を、水(50ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x60ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。水層を、1N塩酸水溶液で酸性化した。得られた酸を酢酸エチル(2x50ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、2−[3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルプロピオン酸(375mg、61%)を粘稠な油として得た:C17H18ClF3N4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値402.10670、実測値402.1067。
【0150】
塩化メチレン(8ml)中のトリフェニルホスフィン(409mg、1.56mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(277mg、1.56mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで塩化メチレン(5ml)中の2−[3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルプロピオン酸(370mg、0.92mmol)で処理した。清澄溶液を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノチアゾール(276mg、2.76mmol)で処理し、得られた懸濁液を、25℃で15時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(100ml)、および1N塩酸水溶液(50ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x50ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x100ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、3/2のヘキサン/酢酸エチル)によって、2−[3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イルプロピオンアミド(83mg、18%)を、無定形固体として得た:C20H20ClF3N6OS(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値484.1060、実測値484.1068。
【0151】
例7
3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]−N−チアゾール−2−イルプロピオンアミド
【0152】
【化45】
【0153】
乾燥テトラヒドロフラン(20ml)中の2−(トリフルオロメチル)−4−ブロモアニリン(4.8g、20mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで無水酢酸(8.2g、80mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで25℃まで温めておいた。反応混合物を、25℃で2時間撹拌し、この時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮した。粗残渣は、ジエチルエーテル(50ml)、およびヘキサン(50ml)から沈澱した。固体を濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄して、N−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド(5.07g、90%)を無定形白色固体として得た:C9H7BrF3NO(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値281.8352、実測値281.8348。
【0154】
アセトニトリル(40ml)中のN−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド(2.41g、8.54mmol)の懸濁液を、塩化メチレン(5ml)で処理して、25℃の清澄溶液を得た。得られた溶液を、アジ化ナトリウム(1.24g、19.1mmol)で処理し、次いで、反応混合物を、0℃に冷却した。次いで、反応混合物を、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(3.59g、12.7mmol)で処理した。得られた反応混合物を、25℃まで温めておき、その温度で終夜撹拌し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル(50ml)および水(50ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x30ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、2/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、1−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.85g、70%)を白色固体として得た:C9H6BrF3N4(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値305.9728、実測値305.9733。
【0155】
乾燥テトラヒドロフラン(100ml)中の塩化リチウム(8.48g、200mmol、高真空下、130℃で3時間予め乾燥した)、およびシアン化銅(8.96g、100mmol)の混合物を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌して、清澄溶液を得た。反応混合物を、−70℃に冷却し、次いで、ジエチルエーテル(55ml、110mmol)中のシクロペンチルマグネシウムクロリドの2.0M溶液で徐々に処理した。添加の後、反応混合物を−30℃まで温めておき、その温度で5分間撹拌した。得られた反応混合物を−70℃に再び冷却し、次いで、プロピオール酸メチル(7.99g、95mmol)で徐々に処理した。反応混合物を、−60〜−50℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中のヨウ素(34.3g、135mmol)の溶液で、温度を−70〜−60℃に保ちつつ、徐々に処理した。ヨウ素溶液を加えた後、冷却浴を取り外し、反応混合物を25℃まで温めておき、2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液(200ml)および水酸化アンモニウム(50ml)からなる溶液に注ぎ込み、有機化合物を、ジエチルエーテル(3x100ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(1x300ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x300ml)で逐次洗浄した。次いで、有機層を、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、20/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(25.8g、97%)を、黄色の油として得た:C9H13IO2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値279.9960、実測値279.9961。
【0156】
アルゴン下の亜鉛末(710mg、11mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(1ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(187mg、1mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(108mg、1mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)中の(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(1.54g、5.5mmol)の溶液で3分間にわたって滴加処理した。次いで、反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(4ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(6ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(81mg、0.15mmol)およびトリフェニルホスフィン(156mg、0.6mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.05g、3.5mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、40〜45℃で週末にかけて撹拌し、反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(50ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x35ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、4/1〜1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]アクリル酸メチルエステル(1.03g、77.6%)を、明黄色の固体として得た:C18H19F3N4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値380.1460、実測値380.1453。
【0157】
メタノール(20ml)中の塩化ニッケル(II)六水和物(102mg、0.428mmol)、および(E)−3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]アクリル酸メチルエステル(814mg、2.14mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで、5部分としたホウ水素化ナトリウム(265mg、7mmol)で処理した。添加の後、黒色の反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で15時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、残渣を、3N塩酸水溶液(50ml)および酢酸エチル(75ml)で希釈した。2層を分離した。有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、ラセミ体の3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]プロピオン酸メチルエステル(815mg、99%)を粘稠な油として得た:C18H21F3N4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値382.1617、実測値382.1617。
【0158】
エタノール(12ml)中の3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]プロピオン酸メチルエステル(870mg、2.27mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(8ml)で処理した。溶液を45〜50℃に3時間加熱し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去した。残渣を、水(50ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x60ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。次いで、水層を、1N塩酸水溶液で酸性化し、得られた酸を酢酸エチル(2x50ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]プロピオン酸(781mg、93%)を、白色固体として得た:C17H19F3N4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値368.1460、実測値368.1460。
【0159】
塩化メチレン(12ml)中のトリフェニルホスフィン(213mg、0.84mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(144mg、0.84mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]プロピオン酸(150mg、0.4mmol)で処理した。清澄溶液を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めて、その温度で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノチアゾール(122mg、1.22mmol)で処理し、得られた懸濁液を25℃で15時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(30ml)、および1N塩酸水溶液(30ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x20ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、1/2のヘキサン/酢酸エチル)によって、3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]−N−チアゾール−2−イルプロピオンアミド(128mg、78%)を、無定形固体として得た:C20H21F3N6OS(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値450.1449、実測値450.1454。
【0160】
例8
N−(5−ブロモピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]プロピオンアミド
【0161】
【化46】
【0162】
塩化メチレン(12ml)中のトリフェニルホスフィン(213mg、0.84mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(144mg、0.84mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]プロピオン酸(例7で製造、150mg、0.4mmol)で処理した。清澄溶液を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノ−5−ブロモピリジン(122mg、1.22mmol)で処理し、得られた懸濁液を25℃で15時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(30ml)、および水(30ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x20ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、N−(5−ブロモピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]プロピオンアミド(90mg、42%)を、無定形白色固体として得た:C22H22BrF3N6O(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値522.0991、実測値522.0989。
【0163】
例9
3−シクロペンチル−2−[4−メタンスルホニル−3−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−N−チアゾール−2−イルプロピオンアミド
【0164】
【化47】
【0165】
ジメチルジスルフィド(49.5ml、550mmol)中の亜硝酸イソアミル(10.05ml、75mmol)の25℃の溶液を、4−ブロモ−2−ニトロアニリン(10.85g、50mmol)で徐々に処理した。反応は、気体の発生を伴う発熱性であった。得られた褐色の反応混合物を、80〜90℃に2時間加熱し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル(300ml)に溶解した。有機層を、1N塩酸水溶液(1x300ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x300ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、6/1〜5/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、4−ブロモ−1−メチルスルファニル−2−ニトロベンゼン(12.05g、97%)を、褐色の固体として得た:C7H6BrNO2S(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値246.9372、実測値246.9368。
【0166】
塩化メチレン(300ml)中の4−ブロモ−1−メチルスルファニル−2−ニトロベンゼン(12.05g、48.6mmol)の溶液を、−10℃に冷却し、次いで3−クロロペルオキシ安息香酸(86%等級、25.2g、145.8mmol)で処理した。反応混合物を、−10℃で10分間撹拌し、次いで、25℃まで温めておき、その温度で2時間撹拌した。この時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(300ml)に溶解した。有機層を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(4x200ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x300ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色の固体を得た。熱エタノール(50ml)およびアセトニトリル(10ml)からの再結晶させ、次いでヘキサン(300ml)で希釈して、沈澱を得た。この固体を、濾過によって回収し、ヘキサン(100ml)で洗浄して、4−ブロモ−1−メタンスルホニル−2−ニトロベンゼン(8.68g、62%)を白色固体として得た:融点175.5〜177℃;C7H6BrNO4S(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値278.9201、実測値278.9120。
【0167】
メタノール(300ml)中の4−ブロモ−1−メタンスルホニル−2−ニトロベンゼン(8.65g、30.9mmol)の懸濁液(高温の条件でさえ完全には溶解せず)を、塩化アンモニウム(24.8g、463.5mmol)、亜鉛末(20.2g、309mmol)および水(100ml)で逐次処理した。当初、反応混合物は発熱性であり、褐色の色彩が消失した。反応混合物を25℃で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を濾過し、残渣を、メタノール(50ml)および酢酸エチル(100ml)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、有機化合物を、酢酸エチル(3x100ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x200ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、8/1〜6/1〜4/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、5−ブロモ−2−メタンスルホニルフェニルアミン(5.7g、74%)を、白色固体として得た:融点107〜109℃;C7H8BrNO2S(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値248.9459、実測値238.9451。
【0168】
乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中の5−ブロモ−2−メタンスルホニルフェニルアミン(5.7g、19.5mmol)の25℃の溶液を、塩化アセチル(6.28g、80mmol)で処理した。得られた溶液を、25℃で終夜撹拌し、この時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、水(100ml)および酢酸エチル(100ml)で希釈した。2層を分離し、水層を、酢酸エチル(1x100)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x200ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色の固体を得た。褐色の固体を、ジエチルエーテル(50ml)およびヘキサン(50ml)で処理した。白色の固体を、濾過によって回収し、ヘキサン(50ml)で洗浄して、N−(5−ブロモ−2−メタンスルホニルフェニル)アセトアミド(4.55g、80%)を白色固体として得た:融点157〜160℃;C9H10BrNO3S(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値290.9565、実測値290.9560。
【0169】
アセトニトリル(6ml)中のN−(5−ブロモ−2−メタンスルホニルフェニル)アセトアミド(350mg、1.2mmol)の25℃の溶液を、アジ化ナトリウム(78mg、1.2mmol)で処理した。反応混合物を、0℃に冷却し、次いで、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.24ml、1.2mmol)で処理した。得られた反応混合物を、25℃まで温めておき、その温度で終夜撹拌し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル(50ml)および水(50ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x30ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、8/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、1−(5−ブロモ−2−メタンスルホニルフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(254mg、67%)を白色固体として得た:融点174〜184℃;C9H9BrN4O2S(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値315.9630、実測値315.9634。
【0170】
アルゴン下の亜鉛末(330mg、5mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(1ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(93mg、0.5mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(54mg、0.5mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(1ml)中の(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(例7で製造、420mg、1.5mmol)の溶液で滴加処理した。次いで、得られた反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(3ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(3ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(27mg、0.05mmol)およびトリフェニルホスフィン(52mg、0.2mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(5−ブロモ−2−メタンスルホニルフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(237mg、0.75mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、40〜45℃で週末にかけて撹拌した。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(30ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x30ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、3/1〜1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−[4−メタンスルホニル−3−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸メチルエステル(266mg、91%)を白色固体として得た:融点164〜166℃;C18H22N4O4S(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値390.1362、実測値390.1368。
【0171】
メタノール(5ml)中の塩化ニッケル(II)六水和物(12.2mg、0.05mmol)、および(E)−3−シクロペンチル−2−[4−メタンスルホニル−3−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸メチルエステル(100mg、0.26mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでホウ水素化ナトリウム(29mg、0.77mmol)で処理した。添加の後、黒色の反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で15時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、残渣を、3N塩酸水溶液(10ml)および酢酸エチル(25ml)で希釈した。2層を分離した。有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x25ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、ラセミ体の(E)−3−シクロペンチル−2−[4−メタンスルホニル−3−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]プロピオン酸メチルエステル(105mg、99%)を粘稠な油として得た:C18H24N4O4S(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値392.1518、実測値392.1526。
【0172】
エタノール(3ml)中の3−シクロペンチル−2−[4−メタンスルホニル−3−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]プロピオン酸メチルエステル(102mg、0.26mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(0.6ml)で処理した。溶液を45〜50℃に5時間加熱し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去した。残渣を、水(20ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x30ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。次いで、水層を、1N塩酸水溶液で酸性化し、得られた酸を酢酸エチル(2x25ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、3−シクロペンチル−2−[4−メタンスルホニル−3−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]プロピオン酸(88mg、89%)を、無定形白色固体として得た:C17H22N4O4S(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値378.1362、実測値378.1364。
【0173】
塩化メチレン(3ml)中のトリフェニルホスフィン(100mg、0.38mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(68mg、0.38mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで塩化メチレン(3ml)中の3−シクロペンチル−2−[4−メタンスルホニル−3−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]プロピオン酸(85mg、0.22mmol)の溶液で処理した。清澄溶液を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、そこで1.5時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノチアゾール(55mg、0.55mmol)で処理し、得られた混合物を25℃で2日間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(30ml)、および1N塩酸水溶液(25ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x25ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、1N塩酸水溶液(1x50ml)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、2/1〜1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、3−シクロペンチル−2−[4−メタンスルホニル−3−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)フェニル]−N−チアゾール−2−イルプロピオンアミド(42mg、41%)を、白色固体として得た:融点148〜154℃;C20H24ClN6O3S2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値460.1351、実測値460.1356。
【0174】
例10
1−{3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]プロピオニル}−3−メチル尿素
【0175】
【化48】
【0176】
乾燥テトラヒドロフラン(20ml)中の2−(トリフルオロメチル)−4−ブロモアニリン(4.8g、20mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで無水酢酸(8.2g、80mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで25℃まで温めておいた。反応混合物を、25℃で2時間撹拌し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮した。粗残渣が、ジエチルエーテル(50ml)、およびヘキサン(50ml)から沈澱した。固体を濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄して、N−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド(5.07g、90%)を無定形白色固体として得た:C9H7BrF3NO(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値281.8352、実測値281.8348。
【0177】
アセトニトリル(40ml)中のN−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド(2.41g、8.54mmol)の懸濁液を、塩化メチレン(5ml)で処理して、25℃の清澄溶液を得た。得られた溶液を、アジ化ナトリウム(1.24g、19.1mmol)で処理し、次いで、反応混合物を0℃に冷却した。次いで、反応混合物を、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(3.59g、12.7mmol)で処理した。得られた反応混合物を、25℃まで温めておき、その温度で終夜撹拌して、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル(50ml)および水(50ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x30ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、2/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、1−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.85g、70%)を、白色固体として得た:C9H6BrF3N4(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値305.9728、実測値305.9733。
【0178】
乾燥テトラヒドロフラン(100ml)中の塩化リチウム(8.48g、200ml、高真空下、130℃で3時間予め乾燥した)、およびシアン化銅(8.96g、100mmol)の混合物を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌して、清澄溶液を得た。次いで、反応混合物を、−70℃に冷却し、次いで、ジエチルエーテル中のシクロペンチルマグネシウムクロリドの2.0M溶液(55ml、110mmol)で処理した。添加の後、反応混合物を−30℃まで温めておき、その温度で5分間撹拌した。得られた反応混合物を、−70℃に再び冷却し、次いで、プロピオール酸メチル(7.99g、95mmol)で徐々に処理した。反応混合物を、−60〜−50℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中のヨウ素(34.3g、135mmol)の溶液で、温度を−70〜−60℃に保ちつつ、徐々に処理した。ヨウ素溶液を加えた後、冷却浴を取り外し、反応混合物を25℃まで温めておき、その温度で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液(200ml)および水酸化アンモニウム(50ml)からなる溶液に注ぎ込み、有機化合物を、ジエチルエーテル(3x100ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(1x300ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x300ml)で逐次洗浄した。次いで、有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Sirica gel 60、230〜400メッシュ、20/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(25.8mg、97%)を、黄色の油として得た:C9H13IO2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値279.9960、実測値279.9961。
【0179】
アルゴン下の亜鉛末(710mg、11mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(1ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(187mg、1mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(108mg、1mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)中の(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(1.54g、5.5mmol)の溶液で3分間にわたって滴加処理した。次いで、反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで、25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(4ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(6ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(81mg、0.15mmol)およびトリフェニルホスフィン(156mg、0.6mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.05g、3.5mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、40〜45℃で週末にかけて撹拌した。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(50ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x35ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Silica gel 60、230〜400メッシュ、4/1〜1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]アクリル酸メチルエステル(1.03g、77%)を、明黄色の固体として得た:C18H19F3N4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値380.1460、実測値380.1453。
【0180】
メタノール(20ml)中の塩化ニッケル(II)六水和物(102mg、0.428mmol)、および(E)−3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]アクリル酸メチルエステル(814mg、2.14mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで、5部分としたホウ水素化ナトリウム(265mg、7mmol)で処理した。添加の後、黒色の反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で15時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、残渣を、3N塩酸水溶液(50ml)および酢酸エチル(75ml)で希釈した。2層を分離した。有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、ラセミ体の3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]プロピオン酸メチルエステル(815mg、99%)を粘稠な油として得た:C18H21F3N4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値382.1617、実測値382.1617。
【0181】
エタノール(12ml)中の3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]プロピオン酸メチルエステル(870mg、2.27mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(8ml)で処理した。溶液を45〜50℃に3時間加熱し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去した。残渣を、水(50ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x60ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。次いで、水層を、1N塩酸水溶液で酸性化し、得られた酸を酢酸エチル(2x50ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]プロピオン酸(781mg、93%)を、白色固体として得た:C17H19F3N4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値368.1460、実測値368.1460。
【0182】
フルオロベンゼン(1.5ml)およびN,N−ジメチルホルムアミド(6μl)中の3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]プロピオン酸(368mg、1.0mmol)の25℃の溶液を、塩化オキサリル(107.7μl、1.21mmol)で2〜3分間にわたって滴加処理した。清澄溶液を、25℃で1時間撹拌し、次いで、メチル尿素(322mg、2.0mmol)で処理した。得られた懸濁液を、70℃(浴温)で10分間加熱し、次いで、ピリジン(162μl、2.0mmol)で処理した。次いで、反応混合物を70℃で20時間撹拌した。次いで、反応混合物を、25℃に冷却し、酢酸エチル(30ml)および3N塩酸水溶液(30ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x20ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、1/1〜1/2のヘキサン/酢酸エチル)によって、1−{3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]プロピオニル}−3−メチル尿素(338mg、80%)を、無定形白色固体として得た:C19H23F3N6O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値424.1834、実測値424.1833。
【0183】
例11
1−{2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルプロピオニル}−3−メチル尿素
【0184】
【化49】
【0185】
四塩化炭素(8ml、83mmol)中のトリフェニルホスフィン(11.7g、44.8mmol)の懸濁液を、0℃に冷却し、次いで、トリエチルアミン(2.5ml、18mmol)および酢酸(1.15ml、20mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで、四塩化炭素(12ml)中の2−クロロ−4−ヨードアニリン(5.07g、20mmol)の溶液(加熱して溶液を得た)で処理した。得られた明褐色の懸濁液を、25℃まで温めておき、次いで終夜還流させた。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで減圧下で濃縮した。次いで、得られた固体残渣を、ヘキサン(50ml)および塩化メチレン(50ml)で希釈した。沈澱した固体を、濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を、ジエチルエーテル(100ml)で希釈した。沈澱した固体を、濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、再びヘキサン(100ml)で希釈し、沈澱した固体を濾過によって回収した。濾液を最終的に減圧下で濃縮して、塩化イミドイル中間体(4.08g)を液体として得た。この粗塩化イミドイル中間体(4.08g、〜13mmol)を、アジ化ナトリウム(1.04g、16mmol)および酢酸(10ml)で処理した。反応は発熱性であり、得られた反応混合物を25℃で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を70℃に2時間加熱して、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、塩化イミドイル中間体の不在を示した。黄色の濁った懸濁液を、25℃に冷却し、次いで水(100ml)で希釈し、酢酸エチル(2x75ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x100ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、6/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、1−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(350mg、6%)を、白色固体として得た:融点128〜130.5℃:C8H6ClIN4(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値319.9327、実測値319.9325。
【0186】
アルゴン下の亜鉛末(650mg、10mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(1ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(187mg、1mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(108mg、1mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)中の(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(例10で製造、1.26g、4.5mmol)の溶液で、3分間にわたって滴加処理した。次いで、反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(3ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(4ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(54mg、0.1mmol)およびトリフェニルホスフィン(104mg、0.4mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(875mg、2.73mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、25℃で週末にかけて撹拌し、次いで40〜45℃で4時間加熱した。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(50ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x35ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、4/1〜1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルアクリル酸メチルエステル(859mg、91%)を、明黄色の半固体として得た:C17H19ClN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値346.1196、実測値346.1190。
【0187】
メタノール(15ml)中の塩化ニッケル(II)六水和物(180mg、0.8mmol)、および(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルアクリル酸メチルエステル(695mg、2.0mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで、5部分としたホウ水素化ナトリウム(454mg、12mmol)で処理した。添加の後、黒色の反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で2日間撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、残渣を、3N塩酸水溶液(50ml)および酢酸エチル(75ml)で希釈した。2層を分離した。有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、ラセミ体の2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルプロピオン酸メチルエステル(815mg、99%)を粘稠な油として得た:C17H21ClN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値348.1353、実測値348.1359。
【0188】
エタノール(20ml)中の2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルプロピオン酸メチルエステル(690mg、2.0mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(4ml)で処理した。溶液を45〜50℃に3時間加熱したところ、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去した。残渣を、水(50ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x60ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。次いで、水層を、1N塩酸水溶液で酸性化し、得られた酸を酢酸エチル(2x50ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルプロピオン酸(604mg、90%)を、無定形の白色固体として得た:C16H19ClN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値334.1196、実測値334.1193。
【0189】
フルオロベンゼン(1ml)およびN,N−ジメチルホルムアミド(3μl)中の2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルプロピオン酸(303mg、0.9mmol)の25℃の溶液を、塩化オキサリル(97μl、1.09mmol)で2〜3分間にわたって滴加処理した。清澄溶液を、25℃で1時間撹拌し、次いで、メチル尿素(201mg、2.72mmol)で処理した。得られた懸濁液を、70℃(浴温)に10分間加熱し、次いで、ピリジン(146.6μl、1.81mmol)で処理した。次いで、反応混合物を70℃で20時間撹拌した。次いで、反応混合物を、25℃に冷却し、酢酸エチル(30ml)および3N塩酸水溶液(30ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x20ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム(1x50ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、1−{2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルプロピオニル}−3−メチル尿素(110mg、31%)を、白色固体として得た:融点185〜186℃:C18H23ClN6O2(M+H)+についてのEI−HRMSm/e:計算値391.1649、実測値391.1659。
【0190】
例12
(E)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−N−チアゾール−2−イルアクリルアミド
【0191】
【化50】
【0192】
乾燥テトラヒドロフラン(20ml)中の2−フルオロ−4−ヨードアニリン(4.74g、20mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで無水酢酸(8.2g、80mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で2時間撹拌した。この時間の後、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。この残渣は、ジエチルエーテル(50ml)およびヘキサン(50ml)から沈澱した。固体を濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄して、N−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アセトアミド(5.12g、92%)を白色結晶質固体として得た:融点152〜154℃:C8H7FINO(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値278.9556、実測値278.9559。
【0193】
アセトニトリル(100ml)中のN−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アセトアミド(5.00g、18.24mmol)の懸濁液を、0℃に冷却し、次いでアジ化ナトリウム(3.56g、54.7mmol)で処理した。次いで、反応混合物を、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(13.6g、48mmol)で処理した。得られた反応混合物を、25℃まで温めておき、その温度で終夜撹拌し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル(100ml)および水(100ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x50ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、4/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(3.45g、62%)を白色固体として得た:融点122〜124℃:C8H6FIN4(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値303.9621、実測値303.9615。
【0194】
乾燥テトラヒドロフラン(100ml)中の塩化リチウム(8.48g、200ml、高真空下、130℃で3時間予め乾燥した)、およびシアン化銅(8.96g、100mmol)の混合物を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌して、清澄溶液を得た。次いで、反応混合物を、−70℃に冷却し、次いで、ジエチルエーテル(55ml、110mmol)中のシクロペンチルマグネシウムクロリドの2.0M溶液で徐々に処理した。添加の後、反応混合物を−30℃まで温めておき、その温度で5分間撹拌した。得られた反応混合物を−70℃に再び冷却し、次いで、プロピオール酸メチル(7.99g、95mmol)で徐々に処理した。反応混合物を、−60〜−50℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中のヨウ素(34.3g、135mmol)の溶液で、温度を−70〜−60℃に保ちつつ、徐々に処理した。ヨウ素溶液を加えた後、冷却浴を取り外し、反応混合物を25℃まで温めておき、その温度で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液(200ml)および水酸化アンモニウム(50ml)からなる溶液に注ぎ込み、有機化合物を、ジエチルエーテル(3x100ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(1x300ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x300ml)で逐次洗浄した。次いで、有機層を、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、20/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(25.8g、97%)を、黄色の油として得た:C9H13IO2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値279.9960、実測値279.9961。
【0195】
アルゴン下の亜鉛末(650mg、10mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(1ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(187mg、1mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(108mg、1mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(3ml)中の(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(2.21g、7.5mmol)の溶液で3分間にわたって滴加処理した。次いで、得られた反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(5ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(10ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(90mg、0.16mmol)およびトリフェニルホスフィン(160mg、0.6mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.52g、5mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、25℃で週末にかけて撹拌し、次いで40〜45℃で4時間加熱した。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(50ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x50ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、4/1〜1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸メチルエステル(1.14g、68%)を、明黄色の固体として得た:融点111〜114℃:C17H19FN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値330.1492、実測値330.1493。
【0196】
エタノール(15ml)中の(E)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸メチルエステル(720mg、2.18mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(5ml)で処理した。溶液を45〜50℃に15時間加熱し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去した。残渣を、水(30ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x50ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。次いで、水層を、1N塩酸水溶液で酸性化し、得られた酸を酢酸エチル(2x50ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、(E)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸(690mg、100%)を、白色固体として得た:融点182〜185℃:C16H17FN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値316.1336、実測値316.1334。
【0197】
塩化メチレン(6ml)中のトリフェニルホスフィン(262mg、1mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(178mg、1mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで(E)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸(158mg、0.5mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、そこで1.5時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノチアゾール(150mg、1.5mmol)で処理し、得られた懸濁液を25℃で2日間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(20ml)、および1N塩酸水溶液(30ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x15ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、1N塩酸水溶液(1x50ml)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−N−チアゾール−2−イルアクリルアミド(39mg、20%)を、白色固体として得た:融点158〜162℃:C19H19FN6OS(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値398.1325、実測値398.1323。
【0198】
例13
(E)−N−(5−ブロモピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリルアミド
【0199】
【化51】
【0200】
乾燥テトラヒドロフラン(20ml)中の2−フルオロ−4−ヨードアニリン(4.74g、20mmolの溶液を、0℃に冷却し、次いで無水酢酸(8.2g、80mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で2時間撹拌した。この時間の後、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。この残渣は、ジエチルエーテル(50ml)およびヘキサン(50ml)から沈澱した。固体を濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄して、N−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アセトアミド(5.12g、92%)を白色結晶質固体として得た:融点152〜154℃:C8H7FINO(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値287.9556、実測値278.9559。
【0201】
アセトニトリル(100ml)中のN−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アセトアミド(5.00g、18.24mmol)の懸濁液を、0℃に冷却し、次いでアジ化ナトリウム(3.56g、54.7mmol)で処理した。次いで、反応混合物を、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(13.6g、48mmol)で処理した。得られた反応混合物を、25℃まで温めておき、その温度で終夜撹拌し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル(100ml)および水(100ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x50ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、4/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(3.45g、62%)を白色固体として得た:融点122〜124℃:C8H6FIN4(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値303.9621、実測値303.9615。
【0202】
乾燥テトラヒドロフラン(100ml)中の塩化リチウム(8.48g、200ml、高真空下、130℃で3時間予め乾燥した)、およびシアン化銅(8.96g、100mmol)の混合物を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌して、清澄溶液を得た。反応混合物を、−70℃に冷却し、次いで、ジエチルエーテル(55ml、110mmol)中のシクロペンチルマグネシウムクロリドの2.0M溶液で徐々に処理した。添加の後、反応混合物を−30℃まで温めておき、その温度で5分間撹拌した。得られた反応混合物を−70℃に再び冷却し、次いで、プロピオール酸メチル(7.99g、95mmol)で徐々に処理した。反応混合物を、−60〜−50℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中のヨウ素(34.3g、135mmol)の溶液で、温度を−70〜−60℃に保ちつつ、徐々に処理した。ヨウ素溶液を加えた後、冷却浴を取り外し、反応混合物を25℃まで温めておき、その温度で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液(200ml)および水酸化アンモニウム(50ml)からなる溶液に注ぎ込み、有機化合物を、ジエチルエーテル(3x100ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(1x300ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x300ml)で逐次洗浄した。次いで、有機層を、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、20/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(25.8g、97%)を、黄色の油として得た:C9H1 3IO2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値279.9960、実測値279.8861。
【0203】
アルゴン下の亜鉛末(650mg、10mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(1ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(187mg、1mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(108mg、1mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(3ml)中の(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(2.21g、7.5mmol)の溶液で3分間にわたって滴加処理した。次いで、得られた反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(5ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(10ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(90mg、0.16mmol)およびトリフェニルホスフィン(160mg、0.6mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.52g、5mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、25℃で週末にかけて撹拌し、次いで、40〜45℃で4時間加熱した、反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(50ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x50ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、4/1〜1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸メチルエステル(1.14g、68%)を、明黄色の固体として得た:融点: 111〜114℃:C17H19FN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値330.14929、実測値330.1493。
【0204】
エタノール(15ml)中の(E)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸メチルエステル(720mg、2.18mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(5ml)で処理した。溶液を45〜50℃に15時間加熱して、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去した。残渣を、水(30ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x50ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。次いで、水層を、1N塩酸水溶液で酸性化し、得られた酸を酢酸エチル(2x50ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、(E)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸(690mg、100%)を、白色固体として得た:融点182〜185℃:C16H17FN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値316.1336、実測値316.1334。
【0205】
塩化メチレン(6ml)中のトリフェニルホスフィン(262mg、1mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(178mg、1mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで(E)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸(158mg、0.5mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で1.5時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノ−5−ブロモピリジン(260mg、1.5mmol)で処理し、得られた懸濁液を25℃で2日間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(20ml)および水(30ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x15ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、3/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−N−(5−ブロモピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリルアミド(66mg、28%)を、無定形白色固体として得た:C21H20BrFN6OS(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値470.0866、実測値470.0864。
【0206】
例14
(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチル−N−チアゾール−2−イルアクリルアミド
【0207】
【化52】
【0208】
乾燥テトラヒドロフラン(100ml)中の2−クロロ−4−ヨードアニリン(25g、96.66mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで無水酢酸(50.6g、500mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で15時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、テトラヒドロフランを除去した。残渣を、エーテル(50ml)およびヘキサン(50ml)から晶出させた。固体を回収し、ヘキサンで洗浄して、N−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)アセトアミド(23.87g、84%)を白色結晶質固体として得た:C8H7ClINO(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値295.1526、実測値295.1532。
【0209】
アセトニトリル(40ml)中のN−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)アセトアミド(2.39g、8.09mmol)の25℃の懸濁液を、塩化メチレン(5ml)で処理して、清澄溶液を得た。次いで、得られた溶液をアジ化ナトリウム(1.05g、16.18mmol)で処理し、反応混合物を0℃に冷却した。次いで、反応混合物を、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(3.42g、12.13mmol)で処理し、得られた反応混合物を、25℃まで温めておき、その温度で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル(50ml)および水(50ml)で希釈し、2層を分離した。水層を酢酸エチル(1x30ml)でさらに抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、4/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、1−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.53g、59%)を白色固体として得た:融点128〜130.5℃:C8H6ClIN4(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値319.9327、実測値319.9325。
【0210】
乾燥テトラヒドロフラン(100ml)中の塩化リチウム(8.48g、200ml、高真空下、130℃で3時間予め乾燥した)、およびシアン化銅(8.96g、100mmol)の混合物を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌して、清澄溶液を得た。反応混合物を、−70℃に冷却し、次いで、ジエチルエーテル(55ml、110mmol)中のシクロペンチルマグネシウムクロリドの2.0M溶液で徐々に処理した。添加の後、反応混合物を−30℃まで温めておき、その温度で5分間撹拌した。得られた反応混合物を−70℃に再び冷却し、次いで、プロピオール酸メチル(7.99g、95mmol)で徐々に処理した。反応混合物を、−60〜−50℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中のヨウ素(34.3g、135mmol)の溶液で、温度を−70〜−60℃に保ちつつ、徐々に処理した。ヨウ素溶液を加えた後、冷却浴を取り外し、反応混合物を25℃まで温めておき、その温度で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液(200ml)および水酸化アンモニウム(50ml)からなる溶液に注ぎ込み、有機化合物を、ジエチルエーテル(3x100ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(1x300ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x300ml)で逐次洗浄した。次いで、有機層を、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、20/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(25.8g、97%)を、黄色の油として得た:C9H1 3IO2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値279.9960、実測値279.9961。
【0211】
アルゴン下の亜鉛末(650mg、10mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(1ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(187mg、1mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(108mg、1mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)中の(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(1.26g、4.5mmol)の溶液で3分間にわたって滴加処理した。次いで、反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(3ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(4ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(54mg、0.1mmol)およびトリフェニルホスフィン(104mg、0.4mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(875mg、2.73mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、25℃で週末にかけて撹拌し、次いで40〜45℃で4時間加熱した。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(50ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x35ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、4/1〜1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルアクリル酸メチルエステル(859mg、91%)を、明黄色の半固体として得た:C1 7H19ClN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値346.1196、実測値346.1190。
【0212】
エタノール(5ml)中の(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルアクリル酸メチルエステル(160mg、0.46mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(1ml)で処理した。溶液を45〜50℃に15時間加熱して、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去した。残渣を、水(10ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x30ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。次いで、水層を、1N塩酸水溶液で酸性化し、得られた酸を酢酸エチル(2x20ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルアクリル酸(155mg、100%)を、白色固体として得た:融点216〜219℃:C16H17ClN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値332.1040、実測値332.1048。
【0213】
塩化メチレン(5ml)中のトリフェニルホスフィン(165mg、0.63mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(112mg、0.63mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで塩化メチレン(3ml)中の(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチルアクリル酸(123mg、0.37mmol)の溶液で処理した。反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で1.5時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノチアゾール(92.5mg、0.93mmol)で処理し、得られた懸濁液を25℃で2日間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(20ml)、および1N塩酸水溶液(30ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x15ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、1N塩酸水溶液(1x50ml)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロペンチル−N−チアゾール−2−イルアクリルアミド(36mg、23%)を、無定形固体として得た:C19H19ClN6OS(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値414.1029、実測値414.1029。
【0214】
例15
(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イルアクリルアミド
【0215】
【化53】
【0216】
四塩化炭素(8ml、83mmol)中のトリフェニルホスフィン(11.7g、44.8mmol)の懸濁液を、0℃に冷却し、次いで、トリエチルアミン(2.5ml、18mmol)および酢酸(1.15ml、20mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで、四塩化炭素(12ml)中の2−クロロ−4−ヨードアニリン(5.07g、20mmol)の溶液(加熱して、溶液を得た)で処理した。得られた明褐色の懸濁液を、25℃まで温めておき、次いで終夜還流させた。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで減圧下で濃縮した。次いで、得られた固体残渣を、ヘキサン(50ml)および塩化メチレン(50ml)で希釈した。沈澱した固体を、濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を、ジエチルエーテル(100ml)で希釈した。沈澱した固体を、濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、再びヘキサン(100ml)で希釈し、沈澱した固体を濾過によって回収した。濾液を最終的に減圧下で濃縮して、塩化イミドイル中間体(4.08g)を液体として得た。この粗塩化イミドイル中間体(4.08g、〜13mmol)を、アジ化ナトリウム(1.04g、16mmol)および酢酸(10ml)で処理した。反応は発熱性であり、得られた反応混合物を25℃で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を70℃に2時間加熱して、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、塩化イミドイル中間体の不在を示した。黄色の濁った懸濁液を、25℃に冷却し、次いで水(100ml)で希釈し、酢酸エチル(2x75ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x100ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、6/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、1−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(350mg、6%)を、白色固体として得た:融点128〜130.5℃:C8H6ClIN4(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値319.9327、実測値319.9325。
【0217】
アルゴン下の亜鉛末(16.34g、250mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(6ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(0.94g、5mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(0.54g、5mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中のヨウ化シクロヘキシル(21g、100mmol)の溶液で15分間にわたって滴加処理した。添加の際、温度が60℃まで上昇した。次いで、反応混合物を、40〜45℃で3時間撹拌した。次いで、反応混合物を、25℃に冷却し、乾燥テトラヒドロフラン(60ml)で希釈した。撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(3時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(110ml)中の塩化リチウム(8.48g、200ml、高真空下、130℃で3時間予め乾燥した)、およびシアン化銅(8.95g、100mmol)の混合物を、25℃で10分間撹拌して、清澄溶液を得た。反応混合物を、−70℃に冷却し、直前に調製した亜鉛溶液で、注射筒を用いて徐々に処理した。添加の後、反応混合物を0℃まで温めておき、その温度で5分間撹拌した。反応混合物を−70℃に再び冷却し、次いで、プロピオール酸メチル(7.56g、90mmol)で徐々に処理した。得られた反応混合物を、−70〜−50℃で15時間撹拌し、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中のヨウ素(34.26g、135mmol)の溶液で、温度を−70〜−60℃に保ちつつ、徐々に処理した。ヨウ素溶液を加えた後、冷却浴を取り外し、反応混合物を25℃まで温めておき、2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液(400ml)および水酸化アンモニウム(100ml)からなる溶液に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x250ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(1x500ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x500ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、9/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、(E)−3−シクロヘキシル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(26.3g、99%)を、明桃色の油として得た:C10H15IO2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値294.0117、実測値294.0114。
【0218】
アルゴン下の亜鉛末(320mg、5mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(1ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(94mg、0.5mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(55mg、0.5mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)中の(E)−3−シクロヘキシル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(588mg、2mmol)の溶液で滴加処理した。添加の後、反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(4ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(27mg、0.05mmol)およびトリフェニルホスフィン(57mg、0.2mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(320.5mg、1mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、55℃に15時間加熱した。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(30ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x20ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、4/1/1のヘキサン/酢酸エチル/塩化メチレン)によって、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルアクリル酸メチルエステル(233mg、64%)を、無定形白色固体として得た:C18H21ClN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値360.1353、実測値360.1354。
【0219】
エタノール(3ml)中の(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルアクリル酸メチルエステル(209mg、0.58mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(1.2ml)で処理した。溶液を45〜50℃に15時間加熱し、その時点で、混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を減圧下で濃縮して、エタノールを除去し、残渣を、水(10ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x30ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。水層を、1N塩酸水溶液で酸性化した。得られた酸を酢酸エチル(2x20ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルアクリル酸(203mg、99%)を、褐色固体として得た:C17H19ClN4O2(M+H)+についてのFAB−HRMSm/e:計算値347.1275、実測値347.1283。
【0220】
塩化メチレン(5ml)中のトリフェニルホスフィン(290mg、1.1mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(195mg、1.1mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで塩化メチレン(3ml)中の(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルアクリル酸(192mg、0.55mmol)の溶液で処理した。反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で1.5時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノチアゾール(166mg、1.66mmol)で処理し、得られた懸濁液を25℃で2日間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(40ml)、および1N塩酸水溶液(30ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x25ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、1N塩酸水溶液(1x50ml)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、7/3〜2/3のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イルアクリルアミド(86mg、36%)を、無定形固体として得た:C20H21ClN6OS(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値428.1186、実測値428.1189。
【0221】
例16
(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘプチル−N−チアゾール−2−イルアクリルアミド
【0222】
【化54】
【0223】
乾燥テトラヒドロフラン(100ml)中の2−クロロ−4−ヨードアニリン(25g、96.66mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで無水酢酸(50.6g、500mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で15時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、テトラヒドロフランを除去した。残渣を、エーテル(50ml)およびヘキサン(50ml)から晶出させた。固体を回収し、ヘキサンで洗浄して、N−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)アセトアミド(23.87g、84%)を白色結晶質固体として得た:C8H7ClINO(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値295.1526、実測値295.1532。
【0224】
アセトニトリル(40ml)中のN−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)アセトアミド(2.39g、8.09mmol)の25℃の懸濁液を、塩化メチレン(5ml)で処理して、清澄溶液を得た。次いで、得られた溶液をアジ化ナトリウム(1.05g、16.18mmol)で処理し、反応混合物を0℃に冷却した。次いで、反応混合物を、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(3.42g、12.13mmol)で処理し、得られた反応混合物を、25℃まで温めておき、その温度で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル(50ml)および水(50ml)で希釈し、2層を分離した。水層を酢酸エチル(1x30ml)でさらに抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、4/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、1−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.53g、59%)を白色固体として得た:融点128〜130.5℃:C8H6ClIN4(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値319.9327、実測値319.9325。
【0225】
アルゴン下の金属マグネシウム(4.81g、200mmol)および乾燥テトラヒドロフラン(10ml)の混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(5ml)中の1,2−ジブロモエタン(0.94g、5mmol)で処理した。得られた反応混合物を、10分間撹拌して、金属マグネシウムを活性化した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中の臭化シクロヘプチル(17.7g、100mmol)の溶液の5分の1で5分間にわたって滴加処理した。得られた反応混合物を、5〜10分間撹拌して、発熱反応を開始した。次いで、上記の臭化シクロヘプチル溶液の残余の部分を、内部温度を50℃未満に制御しつつ、滴加した。完全に加えた後、溶液を、1時間撹拌し、次いで乾燥テトラヒドロフラン(80ml)で希釈した。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(110ml)中の塩化リチウム(8.48g、200ml、高真空下、130℃で3時間予め乾燥した)、およびシアン化銅(8.96g、100mmol)の混合物を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌して、清澄溶液を得た。反応混合物を、−70℃に冷却し、次いで、直前に調製したシクロヘプチルマグネシウムブロミドで徐々に処理した。添加の後、反応混合物を−10℃まで温めておき、その温度で5分間撹拌した。得られた反応混合物を−70℃に再び冷却し、次いで、プロピオール酸メチル(7.57g、90mmol)で処理した。反応混合物を、−70〜−50℃で15時間撹拌し、次いで、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中のヨウ素(34.3g、135mmol)の溶液で、温度を−70〜−60℃に保ちつつ、徐々に処理した。ヨウ素溶液を加えた後、冷却浴を取り外し、反応混合物を25℃まで温めておき、その温度で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液(400ml)および水酸化アンモニウム(100ml)からなる溶液に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x200ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(1x400ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x400ml)で逐次洗浄した。次いで、有機層を、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、20/1〜10/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、(E)−3−シクロヘプチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(17.86g、64%)を、無色の油として得た:C11H17IO2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値308.0273、実測値308.0273。
【0226】
アルゴン下の亜鉛末(980mg、15mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(1ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(280mg、1.5mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(162mg、1.5mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(3ml)中の(E)−3−シクロヘプチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(1.54g、5mmol)の溶液で滴加処理した。次いで、反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(5ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(12ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(81mg、0.15mmol)およびトリフェニルホスフィン(156mg、0.6mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.28g、4mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、45〜50℃で20時間加熱した、反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x50ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、4/1〜1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘプチルアクリル酸メチルエステル(1.29g、85%)を黄色の油として得た:C19H23ClN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値374.1509、実測値374.1509。
【0227】
エタノール(15ml)中の(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘプチルアクリル酸メチルエステル(1.20g、3.2mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(6.5ml)で処理した。溶液を45〜50℃に15時間加熱して、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去した。残渣を、水(10ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x50ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。次いで、水層を、1N塩酸水溶液で酸性化し、得られた酸を酢酸エチル(2x70ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘプチルアクリル酸(1.01g、87%)を、白色固体として得た。
【0228】
塩化メチレン(15ml)中のトリフェニルホスフィン(1.45g、5.54mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(986mg、5.54mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで塩化メチレン(5ml)中の(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘプチルアクリル酸(1.00g、2.77mmol)の溶液で処理した。反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で1.5時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノチアゾール(832g、8.32mmol)で処理し、得られた懸濁液を25℃で3日間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(50ml)、および水(50ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x50ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x100ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘプチル−N−チアゾール−2−イルアクリルアミド(810mg、66%)を、無定形白色固体として得た:C21H23ClN6OS(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値442.1343、実測値442.1343。
【0229】
例17
(E)−N−(5−ブロモチアゾール−2−イル)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘプチルアクリルアミド
【0230】
【化55】
【0231】
乾燥テトラヒドロフラン(100ml)中の2−クロロ−4−ヨードアニリン(25g、96.66mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで無水酢酸(50.6g、500mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で15時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、テトラヒドロフランを除去した。残渣を、エーテル(50ml)およびヘキサン(50ml)から晶出させた。固体を回収し、ヘキサンで洗浄して、N−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)アセトアミド(23.87g、84%)を白色結晶質固体として得た:C8H7ClINO4(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値295.1526、実測値295.1532。
【0232】
アセトニトリル(40ml)中のN−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)アセトアミド(2.39g、8.09mmol)の25℃の懸濁液を、塩化メチレン(5ml)で処理して、清澄溶液を得た。次いで、得られた溶液をアジ化ナトリウム(1.05g、16.18mmol)で処理し、反応混合物を0℃に冷却した。次いで、反応混合物を、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(3.42g、12.13mmol)で処理し、得られた反応混合物を、25℃まで温めておき、その温度で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル(50ml)および水(50ml)で希釈し、2層を分離した。水層を酢酸エチル(1x30ml)でさらに抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、4/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、1−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.53g、59%)を白色固体として得た:融点128〜130.5℃:C8H6ClIN4(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値319.9327、実測値319.9325。
【0233】
アルゴン下の金属マグネシウム(4.81g、200mmol)および乾燥テトラヒドロフラン(10ml)の混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(5ml)中の1,2−ジブロモエタン(0.94g、5mmol)の溶液で処理した。得られた反応混合物を、10分間撹拌して、金属マグネシウムを活性化した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中の臭化シクロヘプチル(17.7g、100mmol)の溶液の5分の1で5分間にわたって滴加処理した。得られた反応混合物を、5〜10分間撹拌して、発熱反応を開始した。次いで、臭化シクロヘプチル溶液の残余の部分を、内部温度を50℃未満に制御しつつ、滴加した。完全に加えた後、溶液を、1時間撹拌し、次いで乾燥テトラヒドロフラン(80ml)で希釈した。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(110ml)中の塩化リチウム(8.48g、200ml、高真空下、130℃で3時間予め乾燥した)、およびシアン化銅(8.96g、100mmol)の混合物を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌して、清澄溶液を得た。反応混合物を、−70℃に冷却し、次いで、直前に調製したシクロヘプチルマグネシウムブロミドで徐々に処理した。添加の後、反応混合物を−10℃まで温めておき、その温度で5分間撹拌した。得られた反応混合物を−70℃に再び冷却し、次いで、プロピオール酸メチル(7.57g、90mmol)で処理した。反応混合物を、−70〜−50℃で15時間撹拌し、次いで、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中のヨウ素(34.3g、135mmol)の溶液で、温度を−70〜−60℃に保ちつつ、徐々に処理した。ヨウ素溶液を加えた後、冷却浴を取り外し、反応混合物を25℃まで温めておき、その温度で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液(400ml)および水酸化アンモニウム(100ml)からなる溶液に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x200ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(1x400ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x400ml)で逐次洗浄した。次いで、有機層を、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、20/1〜10/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、(E)−3−シクロヘプチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(17.86g、64%)を、無色の油として得た:C11H17IO2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値308.0273、実測値308,0273。
【0234】
アルゴン下の亜鉛末(980mg、15mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(1ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(280mg、1.5mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(162mg、1.5mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(3ml)中の(E)−3−シクロヘプチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(1.54g、5mmol)の溶液で滴加処理した。次いで、反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(5ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(12ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(81mg、0.15mmol)およびトリフェニルホスフィン(156mg、0.6mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.28g、4mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、45〜50℃で20時間加熱した、反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x50ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、4/1〜1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘプチルアクリル酸メチルエステル(1.29g、85%)を黄色の油として得た:C19H23ClN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値374.1509、実測値374.1509。
【0235】
エタノール(15ml)中の(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘプチルアクリル酸メチルエステル(1.20g、3.2mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(6.5ml)で処理した。溶液を45〜50℃に15時間加熱して、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去した。残渣を、水(50ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x50ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。次いで、水層を、1N塩酸水溶液で酸性化し、得られた酸を酢酸エチル(2x70ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘプチルアクリル酸(1.01g、87%)を、白色固体として得た。
【0236】
塩化メチレン(15ml)中のトリフェニルホスフィン(1.45g、5.54mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(986mg、5.54mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで塩化メチレン(5ml)中の(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘプチルアクリル酸(1.00g、2.77mmol)の溶液で処理した。反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、そこで1.5時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノチアゾール(832g、8.32mmol)で処理し、得られた懸濁液を25℃で3日間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(50ml)、および水(50ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x50ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x100ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘプチル−N−チアゾール−2−イルアクリルアミド(810mg、66%)を、無定形白色固体として得た:C21H23ClN6OS(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値442.1343、実測値442.1343。
【0237】
四塩化炭素(3ml)中の(E)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘプチル−N−チアゾール−2−イルアクリルアミド(300mg、0.69mmol)およびN−ブロモスクシンイミド(123mg、0.69mmol)の25℃の懸濁液を、過酸化ベンゾイル(8.4mg、0.035mmol)で処理した。得られた反応混合物を、90℃に加熱して、この温度で終夜撹拌した。反応混合物を、25℃まで冷却しておき、次いで減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル(50ml)に溶解した。次いで、有機相を、水(1x50ml)および飽和塩化ナトリウム(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、4/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−N−(5−ブロモチアゾール−2−イル)−2−[3−クロロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘプチルアクリルアミド(118mg、33%)を、無定形固体として得た:C21H22BrClN6OS(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値520.0448、実測値520.0448。
【0238】
例18
(E)−2−[3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イルアクリルアミド
【0239】
【化56】
【0240】
四塩化炭素(8ml、83mmol)中のトリフェニルホスフィン(13.11g、50mmol)の懸濁液を、0℃に冷却し、次いで、トリエチルアミン(2.78ml、20mmol)およびトリフルオロ酢酸(1.3ml、16.6mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで、四塩化炭素(10ml)中の2−クロロ−4−ヨードアニリン(5.07g、20mmol)の溶液で処理した。得られた明褐色の懸濁液を、25℃まで温めておき、次いで終夜還流させた。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで減圧下で濃縮した。次いで、得られた固体残渣を、ヘキサン(50ml)および塩化メチレン(50ml)で希釈した。沈澱した固体を、濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を、ジエチルエーテル(100ml)で希釈した。沈澱した固体を、濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、再びヘキサン(100ml)で希釈し、沈澱した固体を濾過によって回収した。濾液を最終的に減圧下で濃縮して、塩化イミドイル中間体(5.88g)を褐色の液体として得た。この粗塩化イミドイル中間体(5.88g、〜16mmol)を、アジ化ナトリウム(1.04g、16mmol)および酢酸(10ml)で処理した。次いで、得られた反応混合物を、70℃で2時間加熱して、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、塩化イミドイル中間体の不在を示した。黄色の濁った懸濁液を、25℃に冷却し、次いで水(100ml)で希釈し、酢酸エチル(2x75ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x100ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、8/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、1−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−5−トリフルオロメチル−1H−テトラゾール(5.2g、69%)を、明黄色の固体として得た:融点71〜73℃:C8H3ClF3IN4(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値373.9043、実測値373.9044。
【0241】
アルゴン下の亜鉛末(16.34g、250mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(6ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(0.94g、5mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(0.54g、5mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中のヨウ化シクロヘキシル(21g、100mmol)の溶液で15分間にわたって滴加処理した。添加の際、温度が60℃まで上昇した。次いで、反応混合物を、40〜45℃で3時間撹拌した。次いで、反応混合物を、25℃に冷却し、乾燥テトラヒドロフラン(60ml)で希釈した。撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(3時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(110ml)中の塩化リチウム(8.48g、200ml、高真空下、130℃で3時間予め乾燥した)、およびシアン化銅(8.95g、100mmol)の混合物を、25℃で10分間撹拌して、清澄溶液を得た。反応混合物を、−70℃に冷却し、直前に調製した亜鉛溶液で、注射筒を用いて徐々に処理した。添加の後、反応混合物を0℃まで温めておき、5分間撹拌した。反応混合物を−70℃に再び冷却し、次いで、プロピオール酸メチル(7.56g、90mmol)で徐々に処理した。得られた反応混合物を、−70〜−50℃で15時間撹拌し、次いで乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中のヨウ素(34.26g、135mmol)の溶液で、温度を−70〜−60℃に保ちつつ、徐々に処理した。ヨウ素溶液を加えた後、冷却浴を取り外し、反応混合物を25℃まで温めておき、2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液(400ml)および水酸化アンモニウム(100ml)からなる溶液に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x250ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(1x500ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x500ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、9/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、(E)−3−シクロヘキシル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(26.3g、99%)を、明桃色の油として得た:C10H1 5IO2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値294.0117、実測値294.0114。
【0242】
アルゴン下の亜鉛末(650mg、10mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(2ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(187mg、1mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(110mg、1mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)中の(E)−3−シクロヘキシル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(1.32g、4.5mmol)の溶液で5分間にわたって滴加処理した。添加の後、反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(4ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(8ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(54mg、0.1mmol)およびトリフェニルホスフィン(104mg、0.4mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−5−トリフルオロメチル−1H−テトラゾール(1.12g、3mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、50℃で15時間加熱した。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(70ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x50ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Slica、6/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルアクリル酸メチルエステル(908mg、73%)を、無定形白色固体として得た:C18H18ClF3N4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値414.1070、実測値414.1075。
【0243】
エタノール(10ml)中の(E)−2−[3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルアクリル酸メチルエステル(833mg、2mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(4ml)で処理した。溶液を45〜50℃に15時間加熱して、その時点で、混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去し、残渣を、水(20ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x50ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。水層を、1N塩酸水溶液で酸性化した。得られた酸を酢酸エチル(2x50ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルアクリル酸(606mg、75%)を、褐色固体として得た:C17H16ClF3N4O4(M+)についてのFAB−HRMSm/e:計算値401.0992、実測値401.0987。
【0244】
塩化メチレン(10ml)中のトリフェニルホスフィン(772mg、2.96mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(526mg、2.96mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで塩化メチレン(5ml)中の(E)−2−[3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシルアクリル酸(594mg、1.48mmol)の溶液で処理した。反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、1.5時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノチアゾール(444mg、4.44mmol)で処理し、得られた懸濁液を25℃で2日間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(70ml)、および1N塩酸水溶液(50ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x50ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、1N塩酸水溶液(1x100ml)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x100ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、5/1〜3/2のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−2−[3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イルアクリルアミド(82mg、11%)を、無定形固体として得た:C20H18ClF3N6OS(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値482.0903、実測値482.0906。
【0245】
例19
(E)−3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]−N−チアゾール−2−イルアクリルアミド
【0246】
【化57】
【0247】
乾燥テトラヒドロフラン(20ml)中の2−(トリフルオロメチル)−4−ブロモアニリン(4.8g、20mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで無水酢酸(8.2g、80mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで25℃まで温めておいた。反応混合物を、25℃で2時間撹拌して、この時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮した。粗残渣は、ジエチルエーテル(50ml)、およびヘキサン(50ml)から沈澱した。固体を濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄して、N−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド(5.07g、90%)を無定形白色固体として得た:C9H7BrF3NO(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値281.8352、実測値281.8348。
【0248】
アセトニトリル(40ml)中のN−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド(2.41g、8.54mmol)の懸濁液を、塩化メチレン(5ml)で処理して、25℃の清澄溶液を得た。得られた溶液を、アジ化ナトリウム(1.24g、19.1mmol)で処理し、次いで、反応混合物を、0℃に冷却した。次いで、反応混合物を、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(3.59g、12.7mmol)で処理した。得られた反応混合物を、25℃まで温めておき、その温度で終夜撹拌し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル(50ml)および水(50ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x30ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、2/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、1−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.85g、70%)を白色固体として得た:C9H6BrF3N4(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値305.9728、実測値305.9733。
【0249】
乾燥テトラヒドロフラン(100ml)中の塩化リチウム(8.48g、200mmol、高真空下、130℃で3時間予め乾燥した)、およびシアン化銅(8.96g、100mmol)の混合物を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌して、清澄溶液を得た。反応混合物を、−70℃に冷却し、次いで、ジエチルエーテル(55ml、110mmol)中のシクロペンチルマグネシウムクロリドの2.0M溶液で徐々に処理した。添加の後、反応混合物を−30℃まで温めておき、その温度で5分間撹拌した。得られた反応混合物を−70℃に再び冷却し、次いで、プロピオール酸メチル(7.99g、95mmol)で徐々に処理した。反応混合物を、−60〜−50℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中のヨウ素(34.3g、135mmol)の溶液で、温度を−70〜−60℃に保ちつつ、徐々に処理した。ヨウ素溶液を加えた後、冷却浴を取り外し、反応混合物を25℃まで温めておき、2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液(200ml)および水酸化アンモニウム(50ml)からなる溶液に注ぎ込み、有機化合物を、ジエチルエーテル(3x100ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(1x300ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x300ml)で逐次洗浄した。次いで、有機層を、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、20/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(25.8g、97%)を、黄色の油として得た:C9H13IO2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値279.9960、実測値279.9961。
【0250】
アルゴン下の亜鉛末(710mg、11mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(1ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(187mg、1mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(108mg、1mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)中の(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(1.54g、5.5mmol)の溶液で3分間にわたって滴加処理した。次いで、反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(4ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(6ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(81mg、0.15mmol)およびトリフェニルホスフィン(156mg、0.6mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.05g、3.5mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、40〜45℃で週末にかけて撹拌し、反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(50ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x35ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、4/1〜1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]アクリル酸メチルエステル(1.03g、77.6%)を、明黄色の固体として得た:C18H19F3N4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値380.1460、実測値380.1453。
【0251】
エタノール(3ml)中の(E)−3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]アクリル酸メチルエステル(199mg、0.52mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(2ml)で処理した。溶液を45〜50℃に15時間加熱し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去した。残渣を、水(10ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x30ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。次いで、水層を、1N塩酸水溶液で酸性化し、得られた酸を酢酸エチル(2x20ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、(E)−3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]アクリル酸(172mg、90%)を、無定形白色固体として得た:C17H17F3N4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値366.1309、実測値366.1309。
【0252】
塩化メチレン(8ml)中のトリフェニルホスフィン(204mg、0.78mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(138mg、0.78mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで塩化メチレン(5ml)中の(E)−3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]アクリル酸(143mg、0.39mmol)の溶液で処理した。反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、1.5時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノチアゾール(117mg、1.17mmol)で処理し、得られた懸濁液を25℃で2日間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(20ml)、および1N塩酸水溶液(30ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x15ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、1N塩酸水溶液(1x50ml)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、1/2のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−N−チアゾール−2−イルアクリルアミド(27mg、15.5%)を、無定形白色固体として得た:C20H19F3N6OS(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値448.1293、実測値448.1285。
【0253】
例20
(E)−3−シクロペンチル−2−[3−メタンスルホニル−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−N−チアゾール−2−イルアクリルアミド
【0254】
【化58】
【0255】
乾燥テトラヒドロフラン(33ml)中の2−ニトロ−4−ブロモアニリン(7.07g、32.6mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで無水酢酸(6.66g、65.2mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで25℃まで温めておいた。反応混合物を25℃で15時間撹拌し、その時点で、反応混合物のクロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、塩化アセチル(5ml)およびピリジン(5ml)を25℃で徐々に処理した。得られた橙色の懸濁液を、25℃で2時間撹拌し、次いで水(50ml)で処理した。有機化合物を、酢酸エチル(2x70ml)中に抽出した。併せた抽出物を、3N塩酸水溶液(1x100ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色の固体を得た。黄色の固体を、ジエチルエーテル(50ml)およびヘキサン(50ml)で処理した。固体を、濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄して、N−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)アセトアミド(6.82g、81%)を黄色の固体を得た:融点100〜102℃:C8H7BrN2O3(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値257.9640、実測値257.9641。
【0256】
アセトニトリル(25ml)中のN−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)アセトアミド(1.18g、4.55mmol)の懸濁液を、0℃に冷却し、次いでアジ化ナトリウム(838mg、13.65mmol)で処理した。次いで、反応混合物を、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(2.88g、10.25mmol)で処理した。得られた反応混合物を、25℃まで温めておき、その温度で終夜撹拌して、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル(70ml)および水(50ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x50ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、4/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、1−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.16g、90%)を、白色固体として得た:融点124〜126℃:C8H6BrN5O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値282.9705、実測値282.9700。
【0257】
メタノール(40ml)中の1−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.13g、3.98mmol)の懸濁液(高温の条件でさえ完全には溶解せず)を、塩化アンモニウム(3.19g、59.7mmol)、亜鉛末(2.60g、39.8mmol)および水(20ml)で逐次処理した。当初、点火後に、反応混合物は発熱性であった。次いで、反応混合物を25℃で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を濾過し、残渣を、メタノール(50ml)および酢酸エチル(100ml)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、有機化合物を、酢酸エチル(3x50ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x200ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、5−ブロモ−2−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニルアミン(0.90g、97%)を、白色固体として得た:C8H8BrN5(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値252.9963、実測値252.9962。
【0258】
ジメチルジスルフィド(2ml、22mmol)中の亜硝酸イソアミル(402μl、3mmol)の25℃の溶液を、5−ブロモ−2−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニルアミン(0.51g、2mmol)で徐々に処理した。反応は、気体の発生を伴う発熱性であった。得られた褐色の反応混合物を、80〜90℃に2時間加熱し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル(50ml)に溶解した。有機層を、1N塩酸水溶液(1x50ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、6/1〜5/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、1−(4−ブロモ−2−メチルスルファニルフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(0.8g)を、褐色の固体として得て、これを、さらに精製かつ特性評価することなしに用いた。
【0259】
塩化メチレン(12ml)中の1−(4−ブロモ−2−メチルスルファニルフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(0.8g、〜2mmol)の溶液を、−10℃に冷却し、次いで3−クロロペルオキシ安息香酸(86%等級、2.0g、12mmol)で処理した。反応混合物を、−10℃で10分間撹拌し、次いで、25℃まで温めておき、その温度で週末にかけて撹拌した。この時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(60ml)に溶解した。有機層を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色の固体を得た。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、3/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、1−(4−ブロモ−2−メタンスルホニルフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(313mg、49%)を白色固体として得た:融点175〜176℃:C9H9BrN4O2S(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値315.9630、実測値315.9630。
【0260】
乾燥テトラヒドロフラン(100ml)中の塩化リチウム(8.48g、200ml、高真空下、130℃で3時間予め乾燥した)、およびシアン化銅(8.96g、100mmol)の混合物を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌して、清澄溶液を得た。反応混合物を、−70℃に冷却し、次いで、ジエチルエーテル(55ml、110mmol)中のシクロペンチルマグネシウムクロリドの2.0M溶液で徐々に処理した。添加の後、反応混合物を−30℃まで温めておき、その温度で5分間撹拌した。得られた反応混合物を−70℃に再び冷却し、次いで、プロピオール酸メチル(7.99g、95mmol)で徐々に処理した。反応混合物を、−60〜−50℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中のヨウ素(34.3g、135mmol)の溶液で、温度を−70〜−60℃に保ちつつ、徐々に処理した。ヨウ素溶液を加えた後、冷却浴を取り外し、反応混合物を25℃まで温めておき、2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液(200ml)および水酸化アンモニウム(50ml)からなる溶液に注ぎ込み、有機化合物を、ジエチルエーテル(3x100ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(1x300ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x300ml)で逐次洗浄した。次いで、有機層を、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、20/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(25.8g、97%)を、黄色の油として得た:C9H13IO2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値279.9960、実測値279.9961。
【0261】
アルゴン下の亜鉛末(330mg、5mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(1ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(187mg、1mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(108mg、1mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(1ml)中の(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(440mg、1.5mmol)の溶液で滴加処理した。次いで、反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(3ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(4ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(27mg、0.05mmol)およびトリフェニルホスフィン(52mg、0.2mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(4−ブロモ−2−メタンスルホニルフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(297mg、0.94mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、40〜45℃で週末にかけて撹拌した。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(30ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x25ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、4/1〜1/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−[3−メタンスルホニル−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸メチルエステル(289mg、78%)を、無定形黄色の固体として得た:C18H22N4O4S(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値390.1362、実測値390.1363。
【0262】
エタノール(5ml)中の(E)−3−シクロペンチル−2−[3−メタンスルホニル−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸メチルエステル(273mg、0.7mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(1.5ml)で処理した。溶液を45〜50℃に15時間加熱し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去した。残渣を、水(20ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x30ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。次いで、水層を、1N塩酸水溶液で酸性化し、得られた酸を酢酸エチル(2x30ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、(E)−3−シクロペンチル−2−[3−メタンスルホニル−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸(262mg、100%)を、黄色の固体として得た:C17H20N4O4S(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値376.1205、実測値376.1204。
【0263】
塩化メチレン(6ml)中のトリフェニルホスフィン(262mg、1mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(178mg、1mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで(E)−3−シクロペンチル−2−[3−メタンスルホニル−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸(190mg、0.5mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で1.5時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノチアゾール(250mg、2.5mmol)で処理し、得られた懸濁液を25℃で2日間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(20ml)、および水(30ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x15ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、3/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−[3−メタンスルホニル−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]−N−チアゾール−2−イルアクリルアミド(42mg、18%)を、無定形固体として得た:C20H22N6O3S2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値458.1195、実測値458.1192。
【0264】
例21
(E)−4−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]ブタ−2−エン酸チアゾール−2−イルアミド
【0265】
【化59】
【0266】
乾燥テトラヒドロフラン(20ml)中の2−(トリフルオロメチル)−4−ブロモアニリン(4.8g、20mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで無水酢酸(8.2g、80mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで25℃まで温めておいた。反応混合物を、25℃で2時間撹拌し、この時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮した。粗残渣は、ジエチルエーテル(50ml)、およびヘキサン(50ml)から沈澱した。固体を濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄して、N−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド(5.07g、90%)を無定形白色固体として得た:C9H7BrF3NO(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値281.8352、実測値281.8348。
【0267】
アセトニトリル(40ml)中のN−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド(2.41g、8.54mmol)の懸濁液を、塩化メチレン(5ml)で処理して、25℃の清澄溶液を得た。得られた溶液を、アジ化ナトリウム(1.24g、19.1mmol)で処理し、次いで、反応混合物を、0℃に冷却した。次いで、反応混合物を、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(3.59g、12.7mmol)で処理した。得られた反応混合物を、25℃まで温めておき、その温度で終夜撹拌し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル(50ml)および水(50ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x30ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、2/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、1−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.85g、70%)を白色固体として得た:C9H6BrF3N4(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値305.9728、実測値305.9733。
【0268】
アルゴン下の亜鉛末(3.92g、60mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(4ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(0.56g、3mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(0.32g、3mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(7ml)中のシクロペンチルメチルヨージド(4.2g、20mmol)の溶液で5分間にわたって滴加処理した。添加の際、温度は50℃まで上昇し、反応混合物を、40〜45℃で終夜撹拌した。次いで反応混合物を、25℃に冷却し、乾燥テトラヒドロフラン(5ml)で希釈した。撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(20ml)中の塩化リチウム(1.7g、40mmol、高真空下、130℃で2時間予め乾燥した)、およびシアン化銅(1.79g、20mmol)の混合物を、25℃で10分間撹拌して、清澄溶液を得た。反応混合物を、−70℃に冷却し、次いで、直前に調製した亜鉛溶液で、注射筒を用いて処理した。添加の後、反応混合物を−30℃まで温めておき、その温度で5分間撹拌した。得られた反応混合物を−70℃に再び冷却し、次いで、プロピオール酸メチル(1.52g、18mmol)で徐々に処理した。反応混合物を、−40〜−30℃で4時間撹拌し、次いで、乾燥テトラヒドロフラン(10ml)中のヨウ素(6.85g、27mmol)の溶液で、温度を−70〜−60℃に保ちつつ、徐々に処理した。ヨウ素溶液を加えた後、冷却浴を取り外し、反応混合物を25℃まで温めておき、1時間撹拌した。次いで、反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液(90ml)および水酸化アンモニウム(10ml)からなる溶液に注ぎ込み、有機化合物を、ジエチルエーテル(3x50ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(1x100ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、9/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、(E)−4−シクロペンチル−2−ヨードブタ−2−エン酸メチルエステル(4.56g、86%)を、無色の油として得た:C10H15IO2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値294.0116;実測値294.0114。
【0269】
アルゴン下の亜鉛末(330mg、5mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(1ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(187mg、1mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(108mg、1mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(1ml)中の(E)−4−シクロペンチル−2−ヨードブタ−2−エン酸メチルエステル(590mg、2mmol)の溶液で滴加処理した。添加の後、反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(3ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(7ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(38mg、0.07mmol)およびトリフェニルホスフィン(73mg、0.28mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、1−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(350mg、1.4mmol)、および直前にテトラヒドロフラン中に調製した亜鉛化合物で滴加処理した。得られた褐赤色の溶液を、45〜50℃で20時間加熱した。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(30ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x25ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40, Silica、4/1〜1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−4−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]ブタ−2−エン酸メチルエステル(360mg、65%)を、無定形白色固体として得た:C19H21F3N4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値394.1617、実測値394.1621。
【0270】
エタノール(5ml)中の(E)−4−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]ブタ−2−エン酸メチルエステル(359mg、0.9mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(3ml)で処理した。溶液を45〜50℃に15時間加熱し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去した。残渣を、水(20ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x30ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。次いで、水層を、1N塩酸水溶液で酸性化し、得られた酸を酢酸エチル(2x30ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、(E)−4−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]ブタ−2−エン酸(340mg、98%)を、黄色の個体として得た:C18H19F3N4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値380.1460、実測値380.1460。
【0271】
塩化メチレン(20ml)中のトリフェニルホスフィン(450mg、1.72mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いでN−ブロモスクシンイミド(306mg、1.72mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで塩化メチレン(5ml)中の(E)−4−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]ブタ−2−エン酸(326mg、0.86mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で15分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、その温度で1.5時間撹拌した。次いで、反応混合物を、2−アミノチアゾール(257mg、2.57mmol)で処理し、得られた懸濁液を25℃で2日間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮して、塩化メチレンを除去し、残渣を、酢酸エチル(20ml)、および水(30ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x15ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1x50ml)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、3/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−4−シクロペンチル−2−[4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチルフェニル]ブタ−2−エン酸チアゾール−2−イルアミド(52mg、13%)を、無定形白色固体として得た:C21H21F3N6OS(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値462.1450、実測値462.1451。
【0272】
例22
1.(E)−1−{3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリロイル}−3−メチル尿素
【0273】
【化60】
【0274】
乾燥テトラヒドロフラン(20ml)中の2−フルオロ−4−ヨードアニリン(4.74g、20mmol)の溶液を、0℃に冷却し、次いで無水酢酸(8.2g、80mmol)で処理した。反応混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで25℃まで温めておき、2時間撹拌した。この時間の後、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮して、未精製残渣を得た。残渣を、ジエチルエーテル(50ml)、およびヘキサン(50ml)から沈澱させた。固体を濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄して、N−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アセトアミド(5.12g、92%)を白色結晶質固体として得た:融点152〜154℃:C8H7FINO(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値278.9556、実測値278.9559。
【0275】
アセトニトリル(100ml)中のN−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アセトアミド(5g、18.24mmol)の懸濁液を、0℃に冷却し、アジ化ナトリウム(3.56g、54.7mmol)で処理した。次いで、反応混合物を、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(13.6g、48mmol)で処理した。得られた反応混合物を、25℃まで温めておき、終夜撹拌し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。次いで、反応混合物を、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル(100ml)および水(100ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x50ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40M、Silica、4/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(3.45g、62%)を白色固体として得た:融点122〜124℃:C8H6FIN4(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値303.9621、実測値303.9615。
【0276】
乾燥テトラヒドロフラン(100ml)中の塩化リチウム(8.48g、200mmol、高真空下、130℃で3時間予め乾燥した)、およびシアン化銅(8.96g、100mmol)の混合物を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌して、清澄溶液を得た。次いで、反応混合物を、−70℃に冷却し、次いで、ジエチルエーテル(55ml、110mmol)中のシクロペンチルマグネシウムクロリドの2.0M溶液で徐々に処理した。添加の後、反応混合物を−30℃まで温めておき、5分間撹拌した。得られた反応混合物を−70℃に再び冷却し、次いで、プロピオール酸メチル(7.99g、95mmol)で徐々に処理した。反応混合物を、−60〜−50℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中のヨウ素(34.3g、135mmol)の溶液で、温度を−70〜−60℃に保ちつつ、徐々に処理した。ヨウ素溶液を加えた後、冷却浴を取り外し、反応混合物を25℃まで温めておき、2時間撹拌した。次いで、反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液(200ml)および水酸化アンモニウム(50ml)からなる溶液に注ぎ込み、有機化合物を、ジエチルエーテル(3x100ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(1x300ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x300ml)で逐次洗浄した。次いで、有機層を、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、20/1のヘキサン/ジエチルエーテル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(25.8g、97%)を、黄色の油として得た:C9H13IO2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値279.9960、実測値279.9961。
【0277】
アルゴン下の亜鉛末(650mg、10mmol、Aldrich、−325メッシュ)および乾燥テトラヒドロフラン(1ml)の混合物を、1,2−ジブロモエタン(187mg、1mmol)で処理した。次いで、亜鉛懸濁液を、ヒートガンで沸騰するまで加熱し、冷却しておき、再度加熱した。この工程を3回繰り返して、亜鉛末を確実に活性化させた。次いで、活性化された亜鉛末懸濁液を、トリメチルシリルクロリド(108mg、1mmol)で処理し、懸濁液を25℃で15分間撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(3ml)中の(E)−3−シクロペンチル−2−ヨードアクリル酸メチルエステル(2.21g、7.5mmol)の溶液で3分間にわたって滴加処理した。次いで、反応混合物を、40〜45℃で1時間撹拌し、次いで25℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を、乾燥テトラヒドロフラン(5ml)で希釈し、撹拌を停止して、過剰な亜鉛末を沈澱させた(2時間以内)。別の反応フラスコ内で、乾燥テトラヒドロフラン(10ml)中のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(90mg、0.16mmol)およびトリフェニルホスフィン(160mg、0.6mmol)を、アルゴン下、25℃で10分間撹拌し、次いで、テトラヒドロフラン中の1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−1H−テトラゾール(1.52g、5mmol)、および直前に調製した亜鉛化合物で処理した。得られた褐赤色の溶液を、25℃で週末にわたって撹拌し、次いで40〜45℃に4時間加熱した。反応混合物を、25℃に冷却し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(50ml)に注ぎ込み、有機化合物を、酢酸エチル(3x50ml)中に抽出した。併せた有機抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck Slica gel 60、230〜400メッシュ、4/1〜1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸メチルエステル(1.14g、68%)を、明黄色の固体として得た:融点111〜114℃:C17H19FN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値330.1492、実測値380.1493。
【0278】
エタノール(15ml)中の(E)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸メチルエステル(720mg、2.18mmol)の溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液(5ml)で処理した。溶液を45〜50℃に15時間加熱し、その時点で、反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析は、出発原料の不在を示した。反応混合物を、減圧下で濃縮して、エタノールを除去した。残渣を、水(30ml)で希釈し、ジエチルエーテル(1x50ml)で抽出して、いかなる中性不純物も除去した。次いで、水層を、1N塩酸水溶液で酸性化し、得られた酸を酢酸エチル(2x50ml)中に抽出した。併せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、(E)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸(690mg、100%)を、白色固体として得た:融点182〜185℃:C16H17FN4O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値316.1336、実測値316.1334。
【0279】
フルオロベンゼン(1ml)およびN,N−ジメチルホルムアミド(2μl)中の(E)−3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸(158mg、0.5mmol)の25℃の溶液を、塩化オキサリル(54μl、0.6mmol)で2〜3分にわたって滴加処理した。清澄溶液を25℃で1時間撹拌し、次いで、メチル尿素(111mg、1.5mmol)で処理した。得られた懸濁液を、70℃(浴温)で10分間加熱し、次いで、ピリジン(81μl、1mmol)で処理した。次いで、反応混合物を70℃で20時間撹拌した。次いで、反応混合物を、25℃に冷却し、酢酸エチル(30ml)および3N塩酸水溶液(30ml)で希釈した。2層を分離し、水層を酢酸エチル(1x20ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム(1x50ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1x50ml)で逐次洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。Biotageクロマトグラフィー(FLASH 40S、Silica、1/1のヘキサン/酢酸エチル)によって、(E)−1−{3−シクロペンチル−2−[3−フルオロ−4−(5−メチルテトラゾール−1−イル)フェニル]アクリロイル}−3−メチル尿素(41mg、22%)を、白色固体として得た:融点186〜192℃:C18H21FN6O2(M+)についてのEI−HRMSm/e:計算値372.1710、実測値372.1708。
【0280】
(生物学的活性の実施例)
例A:in vitroグルコキナーゼ活性
グルコキナーゼアッセー:グルコース−6−リン酸の生成と、カップリング酵素としてのロイコノストック・メゼンテロイデスLeuconostoc mesenteroides由来のグルコース−6−リン酸脱水素酵素(G6PDH、0.75〜1キロ単位/mg;Boehringer Mannheim, Indianapolis, IN)によるNADHの発生とをカップリングすることによって、グルコキナーゼ(GK)を検定した(図式2)。
【0281】
【化61】
【0282】
ヒト肝GK1を、グルタチオンS−トランスフェラーゼ融合タンパク質(GST−GK)として、大腸菌E. coliで発現させ[Liang et al, 1995]、製造者(Amersham Pharmacia Biotec , Piscataway, NJ)が提供する手順を用いて、グルタチオン−セファロース4Bアフィニティーカラムを用いたクロマトグラフィーによって精製した。以前の研究によって、未変性GKおよびGST−GKの酵素特性は、本質的に同一であることが立証されている[Liang et al., 1995;Neeet et. al., 1990]。
【0283】
アッセーは、Costar(Cambridge, MA)からの平底96穴組織培養プレートで、最終インキュベーション容量を120μlとして、25℃で実施した。インキュベーション混合物は、25mMHepes緩衝液(pH7.1)、25mMKCl、5mMD−グルコース、1mMATP、1.8mMNAD、2mMMgCl2、1μMソルビトール−6−リン酸、1mMジチオトレイトール、試験薬物または10%DMSO、1.8単位/mlのG6PDH、およびGK(下記を参照されたい)を含有した。有機試薬は、すべて、>98%純粋であり、Boehringer Mannheimからであったが、D−グルコースおよびHepesだけは、Sigma Chemical Co., St. Louis, MOからであった。試験化合物は、DMSOに溶解し、GST−GKを除いたインキュベーション混合物に12μlの容量で加えて、10%の最終DMSO濃度にした。この混合物を、SPECTRAmax 250ミクロ平板分光光度計(Molecular Devices Corporation, Sunnyvale, CA)の温度制御されたチャンバー内で、10分間予備インキュベーションして、温度を平衡にし、次いで、GST−GK20μlの添加によって、反応を開始した。
【0284】
酵素を加えた後、GK活性の尺度としての340nmでの光学密度(OD)の上昇を、10分間のインキュベーション期間にわたってモニターした。10%DMSOを含むが、試験化合物を含まないウェル内で、10分のインキュベーション期間にわたってOD340の0.08〜0.1単位の上昇を生じるのに充分なGST−GKを加えた。予備実験によって、GKの反応は、GK活性の5倍の上昇を生じる活性化物質の存在下であってさえ、この期間にわたって線形であることが確立されている。対照ウェルにおけるGK活性を、試験GK活性化物質を含むウェルにおける活性と比較し、GKの活性の50%の上昇を生じる活性化物質の濃度、すなわちSC1.5を算出した。合成例に記載された式IAまたはIBの化合物は、すべて、30μM以下のSC1.5を示した。
【0285】
例B:グルコキナーゼ活性化物質のin vivoスクリーニングプロトコル
C57BL/6J系マウスに、2時間の絶食期間の後、体重1kgあたり50mgのグルコキナーゼ(GK)活性化物質を、ガバージ(胃管)によって経口投与した。投与後6時間の研究期間の間に、血中グルコース濃度の測定を5回実施した。
【0286】
経口投与の前に、マウス(n=6)の体重を測定し、2時間絶食させた。GK活性化物質は、Gelucireという賦形剤(エタノール:Gelucire44/14:PEG400q.s.=4:66:30v/w/v)中6.76mg/mlとして配合した。マウスには、50mg/kgの用量に等しくなるよう、体重1gあたり7.5μlの配合物を経口投与した。投与直前に、投与前(タイムゼロ)血中グルコースの読取りを、動物の尾の小部分(1mm以内)の切れ目をつけ、分析用のヘパリン処理した毛細管に血液1.5μlを回収することによって得た。GK活性化物質の投与後、血中グルコースのさらなる読取りを、投与後1、2、4および6時間に同じ尾創傷から得た。賦形剤投与したマウス6匹の平均血中グルコース値と、GK活性化物質投与したマウス6匹のそれとを、6時間の研究期間にわたって比較することによって、結果を解釈した。化合物は、二つの持続的測定の時点について、賦形剤に比して統計的に有意な(p≦0.05)血中グルコースの低下を示したときに、活性を有すると見なした。
【0287】
例A
下記の成分を含有する錠剤を、慣用の方法で製造することができる。
成分 1錠あたりのmg
式(I)の化合物 10.0〜100.0
乳糖 125.0
トウモロコシ澱粉 75.0
タルク 4.0
ステアリン酸マグネシウム 1.0
【0288】
例B
下記の成分を含有するカプセル剤を、慣用の方法で製造することができる。
成分 1カプセルあたりのmg
式(I)の化合物 25.0
乳糖 150.0
トウモロコシ澱粉 20.0
タルク 5.0
Claims (16)
- 式I:
R1またはR2の一方は、
R3は、シクロアルキルであり;
R4は、−C(O)−NHR6であるか、または示されたアミド基に環炭素原子によって結合された、5もしくは6員の複素芳香族環であって、該複素芳香族環は、酸素、硫黄および窒素からなる群より選ばれる1〜3個のヘテロ原子を有するが、最初のヘテロ原子は該結合環炭素原子に隣接する窒素であり、そして、該複素芳香族環は、非置換であるか、または該結合炭素原子に隣接する以外の環炭素原子の位置でハロゲンによってモノ置換されており;
R5は、低級アルキルまたはペルフルオロ低級アルキルであり;
R6は、水素または低級アルキルであり;
nは、0または1であり;
Δは、二重結合を挟むトランス立体配置を意味し;
*は、不斉炭素原子を表す)
で示される化合物からなる群より選ばれるテトラゾール、または薬学的に許容され得るその塩。 - R4が、−C(O)−NH−R6、ハロゲンで場合により置換されたチアゾリル、またはハロゲンで場合により置換されたピリジニルである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のテトラゾール、または薬学的に許容され得るその塩。
- R4が、ハロゲンで場合により置換されたチアゾリル、またはハロゲンで場合により置換されたピリジルである、請求項4記載のテトラゾール、または薬学的に許容され得るその塩。
- R5が、メチルまたはトリフルオロメチルである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のテトラゾール、または薬学的に許容され得るその塩。
- R3が、C5〜C7シクロアルキルである、請求項1〜7のいずれか一項に記載のテトラゾール、または薬学的に許容され得るその塩。
- R6がメチルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載のテトラゾール、または薬学的に許容され得るその塩。
- nが0である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のテトラゾール、または薬学的に許容され得るその塩。
- 下記の化合物からなる群より選ばれる、請求項1〜11のいずれか一項に記載のテトラゾール:
(E)−N−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−〔3−フルオロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−アクリルアミド、
(E)−3−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル−〕−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、
(E)−4−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル−〕−ブタ−2−エン酸−チアゾール−2−イルアミド、
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロペンチル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、
(E)−3−シクロペンチル−2−〔3−フルオロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、
(E)−3−シクロペンチル−2−〔3−メタンスルホニル−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル−〕−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘプチル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、
(E)−N−(5−ブロモ−チアゾール−2−イル)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘプチル−アクリルアミド、
(E)−1−{3−シクロペンチル−2−〔3−フルオロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル−アクリロイル}−3−メチル−ウレア、
N−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−〔3−フルオロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−プロピオンアミド、
N−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−プロピオンアミド、
N−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル〕−プロピオンアミド、
3−シクロペンチル−2−〔3−フルオロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミド、
2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロペンチル−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミド、
3−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル〕−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミド、
2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミド、
2−〔3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミド、
3−シクロペンチル−2−〔4−メタンスルホニル−3−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミド、
1−{3−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル}−プロピオニル−3−メチル−ウレア、及び
1−{2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロペンチル−プロピオニル−3−メチル−ウレア、または薬学的に許容され得るその塩。 - 下記の化合物からなる群より選ばれる、請求項1〜11のいずれか一項に記載のテトラゾール:
N−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−プロピオンアミド、
N−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−3−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル〕−プロピオンアミド、
3−シクロペンチル−2−〔4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル〕−N−チアゾール−2−イル−プロピオンアミド、
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−トリフルオロメチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘキシル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘプチル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、
(E)−N−(5−ブロモ−チアゾール−2−イル)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロヘプチル−アクリルアミド、
(E)−2−〔3−クロロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−3−シクロペンチル−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、及び
(E)−3−シクロペンチル−2−〔3−フルオロ−4−(5−メチル−テトラゾール−1−イル)−フェニル〕−N−チアゾール−2−イル−アクリルアミド、または薬学的に許容され得るその塩。 - 治療用活性物質として用いるための、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物。
- 請求項1〜13のいずれか一項に記載のテトラゾールを製造する方法であって、
(a)下式:
で示される化合物を、式XIII:
で示される化合物にカップリングさせる工程;または
(b)下式:
で示される化合物を、式XIII:
で示される化合物にカップリングさせる工程;または
(c)下式:
で示される化合物を、式IX:
で示される化合物にカップリングさせる工程;または
(d)下式:
で示される化合物を、式IX:
で示される化合物にカップリングさせる工程
を含む方法。 - 請求項15に記載の方法によって製造される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物。
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