JP3961474B2 - ガラスレンズ成形用金型 - Google Patents

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Description

本発明は、各種光学機器などに用いられるガラスレンズのうち、プレス成形により製造されるガラスレンズの成形用金型に関するものである。
各種光学機器や光学通信機器等に用いられるレンズは、プラスチックレンズとガラスレンズに大別される。ガラスレンズは、プラスチックレンズよりも屈折率の設定自由度が高いことの他、分散の選択性が広いことや耐熱性や耐候性などに優れることなどの理由により広く用いられている。
しかし、ガラスレンズは、射出成形が可能で量産が容易なプラスチックレンズと比較して生産性が低いという問題がある。特に、ガラスレンズを研磨(磨き)により成形する場合、量産が困難となり生産性が著しく低下する。このため近年、ガラスレンズの生産性を向上させるべく、ガラス素材をプレス成形することが行われている。
ガラス素材をプレス成形したガラス成形レンズの製造方法を簡単に説明すると、まず金型内のガラス素材をセットしたのち金型を加熱して、当該金型およびセットされたガラス素材の温度を上昇させる。そしてガラス素材の温度をプレス成形するのに適した温度にまで上昇させ、ガラス素材を軟化させる。この際のガラス素材の温度は、低すぎるとガラス素材がプレスにより変形しないし、逆に温度が高すぎるとガラス素材の粘度が低くなりすぎてプレス成形に適さなくなるので、プレス成形に適した温度(例えば400℃〜700℃)に設定される。そして、この状態で圧力を加えて金型をプレスし、その後ガラス素材を保持させたまま金型を冷却し、所定の温度まで冷却したところで成形されたガラスレンズを取り出す。
このようなガラス成形レンズ用の金型として、上型と下型及び胴型を備えたものがある。この金型では、胴型の上下から上型と下型を挿入しつつ当該上型と下型との間にセットしたガラス素材のプレスを行う(特許文献1参照。)。
特開2000−159528号公報(第1図〜第3図)
特許文献1に記載の金型によれば、上型と下型とは胴型により調心されるため、成形されたレンズの光軸ズレを少なくすることができるという利点がある。しかし、光軸ズレを最小限に抑えようとした場合には、胴型と上下型とのクリアランスを可能な限り小さくする必要が生ずる。その場合、成型時において金型内に残留するガスが抜けにくくなり、金型内のガス溜まりが成形品に転写してしまったり、成形品にヒケが発生したりするという問題が生ずる。
かかるガス抜きの問題を解決する手法として、図6に示すように、上型22,下型23および胴型21を備えた金型24において、胴型21の内周面から外周面まで水平方向に貫通する横貫通孔20を適宜設けて、この横貫通孔20によりガス抜きを行うことが考えられる。しかしこの場合、ガス抜きを充分に行うためには所定値以上の孔径を有する横貫通孔20とする必要があり、かかる孔径の横貫通孔20では、横貫通孔20内に成形素材たるガラスが成型時に流れ込み、成形品が取り出せなくなったり成形品のボリュームが変化して成形品の形状精度が悪化したりするなどの問題があった。
また、金型を構成する材料によっては、横貫通孔20を設けることが困難な場合があった。例えば、金型材料を炭化珪素(SiC)とした場合、超硬合金の如く放電加工により横貫通孔20を開けることはできず、また焼結後の成形品では横貫通孔20をドリリングすることは困難であり、焼結前の段階で横貫通孔20をドリリングしたとしても、当該横貫通孔のエッジに欠けやチッピング等が発生してしまうという問題があった。
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、成型時のガス抜きが充分になされるとともに、成型時におけるガラス素材の流出を最小限に抑え、また金型を貫通する貫通孔が不要であり、さらに光軸ズレを最小限としたガラスレンズの成形が可能なガラスレンズ成型用金型を提供することを目的とずる。
本発明のガラスレンズ成型用金型は、上下方向に延びる貫通孔を有する胴型と、前記貫通孔に挿入される挿入部及びこの挿入部の端面であって成型物との当接面となる挿入部端面を有する上型及び下型と、を備えたガラスレンズ成型用金型において、前記挿入部は、前記挿入部端面を含み且つ前記貫通孔との間に所定のクリアランスAを有する先端部と、この先端部に段差を有しつつ隣接して設けられ前記貫通孔との間に前記クリアランスAよりも小さいクリアランスBを有する中央部と、を備えるとともに、前記中央部の外周面には、当該中央部の外周面を横断する外周溝が設けられており、この外周溝の深さは、前記クリアランスAよりも深いことを特徴とするものである。
この場合、挿入部端面を含む先端部のクリアランスAによる隙間からガスが流出する。このガスは、先端部に隣接する中央部の外周面を横断する外周溝へと流入して金型外に放出される。ガスはクリアランスAによって挿入部端面の全周囲から流出するから、成型物が成形される空間である成形空間に局所的に連通する貫通孔や溝を設ける場合と比較して僅かな隙間で充分なガス抜きが可能となる。よって、かかる隙間への成形素材の流れ込みが無くなり、または最小限とすることができる。また、先端部のクリアランスAよりも中央部のクリアランスBのほうを小さくしているため、先端部ではガス抜きに充分なクリアランスAを確保しつつ、中央部のクリアランスBを小さくして上型と下型との調心精度を高めることができる。そして、中央部における外周溝の深さはクリアランスAよりも深いので、クリアランスBが比較的小さいにもかかわらず中央部によってガス抜きが阻害されず外周溝からガスが流出する。なお、クリアランスBは、金型加熱時においては0となってもよい。
前記挿入部は、前記中央部に段差を有しつつ隣接して設けられ前記貫通孔との間に前記クリアランスBよりも大きいクリアランスCを有する根本部をさらに備えるのが好ましい。この場合、中央部の外周溝を通過したガスが、比較的大きいクリアランスCの隙間から円滑に流出する。また、中央部のクリアランスBは比較的小さいので、上型と下型との調心精度が高くなる。
前記中央部と前記先端部との間の段差が2.5μm〜5μmであり、前記外周溝の深さは0.05mm〜0.3mmであるのが好ましい。この段差が小さすぎると、前記クリアランスAが小さくなってガスが抜けにくい傾向となり、この段差が大きすぎるとクリアランスAが大きくなって成形素材の流出の可能性が高まる。また、外周溝が浅すぎるとガスが抜けにくい傾向となり、外周溝が深すぎると溝加工が困難となる傾向となる。このような理由により、上記の数値範囲においてクリアランスAおよび外周溝深さが最適化される。
前記胴型の端面には、当該端面を横断する端面溝が設けられているのが好ましい。この場合、成型時に上型または下型が胴型の端面と当接したとしても、端面溝によりガスが抜けやすくなる。
前記胴型を構成する材料は、前記挿入部を構成する材料よりも熱膨張係数が小さいのが好ましい。この場合、上下型の各挿入部と胴型とのクリアランスは、金型加熱前よりも加熱後のほうが小さくなる。したがって、金型加熱前における各挿入部の胴型への挿入を円滑とすることができ、且つ、加熱成型時には各挿入部と胴型とのクリアランスを最小限とすることができ、調心精度を高めることができる。
成型時のガス抜きが充分になされるとともに、成型時におけるガラス素材の流出を最小限に抑え、また金型を貫通する貫通孔が不要であり、さらに光軸ズレを最小限としたガラスレンズの成形が可能なガラスレンズ成型用金型を提供することができる。
以下に、図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態である金型1によりプレス成形物7たるガラスレンズをプレス成形する様子を示す断面図であり、図1(a)はプリフォーム(ガラス素材)6をセットしたプレス前の状態を示し、図1(b)はプレス成形物7が形成されたプレス後の状態を示している。
この図1(a),(b)に示すように、この金型1は、上下方向に延びる貫通孔10を有する胴型2と、貫通孔10の上側から貫通孔10に挿入される挿入部としての上型挿入部3aを有する上型3と、貫通孔10の下側から貫通孔10に挿入される挿入部としての下型挿入部4aを有する下型4と、これら上型挿入部3aと下型挿入部4aとの間で成形物7であるガラスレンズを成形するための成形空間5と、を備えている。貫通孔10の断面形状は、その長手方向各位置の全てにおいて同一形状とされ、貫通孔10は段差なく上下方向に延びている。上型挿入部3aの端面(成形空間5側端面)は成型物との当接面となる挿入部端面としての上型端面3bである。下型挿入部4aの端面(成形空間5側端面)は成型物との当接面となる挿入部端面としての下型端面4bである。本実施形態では、上型端面3bには非球面状の凸曲面部3cがある一方、下型端面4bは平面とされている。そして、図示しないプレス機等を用いて、胴型2に挿入された上型3と下型4とが近づくようにプレスしてこれら上下型の両端面3b,4bの形状を成形物7に転写する。
ここで、下型4の詳細構成について説明する。なお、下型4と上型3との相違は、上型挿入部3aと下型端面4bとの形状が相違する(上型3の上型挿入部3aには凸曲面部3cが設けられているのに対して、下型4の下型端面4bは平面とされている)ことのみであり、上型3の構造はかかる相違点を除き下型4と同様であるため説明を省略する。
図2は、下型4の側面図である。下型4は、扁平な略円柱形状の基部4dと、この基部4dの上側端面の中央部分から上方に突設されている略円柱形状の下型挿入部4aからなる。基部4dの外径は下型挿入部4aの外径よりも大とされているため、基部4dの下型挿入部4a側には下型段差面4eが形成されている。
そして、下型挿入部4aの外周面には、周回する先寄り段差d1及び根本寄り段差d2なる2つの段差があり、かかる段差d1,d2により、下型挿入部4aは、先端部s、中央部c及び根本部mの3つの部分に区分される。
図4は、図1(b)に示すように下型4が胴型2に挿入された状態における下型挿入部4aの外周面及び胴型2の内周面付近(図1(b)において破線で囲まれた範囲)の拡大断面図である。この図4及び図2に示すように、下型挿入部4aは、下型端面4bを含み且つ胴型2の貫通孔10との間に所定のクリアランスAを有する先端部sと、この先端部sに先寄り段差d1を有しつつ隣接して設けられ貫通孔10との間にクリアランスAよりも小さいクリアランスBを有する中央部cと、この中央部cに根本寄り段差d2を有しつつ隣接して中央部cと基部4dとの間に設けられ貫通孔10との間にクリアランスBよりも大きいクリアランスCを有する根本部mと、を備える。
図3(a)は、図2のB−B線における下型4の断面図であり、図3(b)は、図2のA−A線における下型4(の中央部c)の断面図である。図3(b)に示すように、中央部c外周面には、中央部cの外周面を上下方向(縦方向)に横断する外周溝8が、周方向4カ所に等間隔で(周方向に90度おきに)設けられている。そして、この外周溝8の深さfは、前述した先端部sと胴型2との間のクリアランスAよりも深い。
先端部sと中央部cとの間の段差である先寄り段差d1の大きさは2.5μm〜5μmの範囲とされている。そして、前記外周溝8の深さfは0.05mm〜0.3mm程度とされ、外周溝8の幅wは0.1mm〜1.0mm程度とされている(図4、図3(c)参照)。なお、図2〜図4及び後述の図5においては、理解を容易とするため、先寄り段差d1、根本寄り段差d2及び外周溝8の幅wや外周溝8の深さfなどを実際よりも適宜大きく表示している。
胴型2は、高密度炭化珪素(SiC)からなり、焼結成形により作製されたものである。この高密度炭化珪素(SiC)の熱膨張係数(線膨張係数)は25℃〜600℃まで温度変化させた場合の平均値で4.0×10−6/℃〜4.2×10−6/℃程度である。また、上型3及び下型4は、超硬合金よりなり、この超硬合金の熱膨張係数(線膨張係数)は25℃〜600℃まで温度変化させた場合の平均値で5.5×10−6/℃〜5.7×10−6/℃程度である。
このように、胴型2を構成する高密度炭化珪素(SiC)の熱膨張係数は、上型3や下型4を構成する超硬合金の熱膨張係数よりも小さい。
常温(20℃)では、上下型3,4の各中央部cと胴型2との間のクリアランスBは5〜10μmとされており、上型3(の上型挿入部3a)及び下型4(の下型挿入部4a)を胴型2の貫通孔10にスムースに挿入することが可能となっている。例えば、胴型2の貫通孔10の断面が円形であり、上型挿入部3aと下型挿入部4aとの断面も円形である場合、上下型3,4の各中央部cの外径を常温時で12.000mmとし、胴型2の貫通孔10の内径を常温時で12.010mmとすると、(12.010−12.000)/2の計算式により、クリアランスBは0.005mm、即ち5μmと算出される。そして、成形の際に金型1をプレス温度(600℃程度)にまで加熱すると、上型3、下型4及び胴型2は熱により膨張するが、胴型2の熱膨張係数は上型3や下型4の熱膨張係数よりも小さいため、胴型2よりも上型3や下型4のほうが膨張度合いが大きく、その結果クリアランスBは常温時よりも小さくなる。そして、クリアランスBは加熱成型時には1μm以下となっている。
図5(b)は、胴型2を下方からみた平面図であり、図5(a)は、図5(b)のC−C線における胴型2の断面図である。
この図5に示すように、胴型2の上側端面2a及び下側端面2bには、当該端面2a,2bを径方向に横断する上側端面溝9a及び下側端面溝9bが設けられている。下側端面溝9bは、下側端面2bの周方向90度おきに合計4つ設けられており、同様に上側端面溝9aは上側端面2aの周方向90度おきに合計4つ設けられている。よって、胴型2を上方から見た平面図も図5(b)と同一となる。
以上のように構成された金型1は、次のような作用効果を奏する。
図4に矢印で示すように、加熱成形時において、先端部sのクリアランスAにより成形空間5からガスgが流出する。このガスgは、先端部sに先寄り段差d1を有しつつ隣接する中央部cの外周面を横断する外周溝8へと流入し、さらに根本部mのクリアランスCを通過して金型外に放出される。なお、外周溝8は中央部cの外周面を横断して設けられているから、当該外周溝8により、先端部sのクリアランスAから中央部cを通って根本部mにまで連通するガス通路が形成されていることになる。ガスgは、クリアランスAによって挿入部端面の全周囲から流出するから、成形空間5に局所的に連通する貫通孔や溝を設けてガスを抜く場合と比較して、僅かなクリアランス(隙間)で充分なガス抜きが可能となる。よって、かかる隙間への成形素材の流れ込みが無くなり、またはこの流れ込みを最小限とすることができる。また、先端部sのクリアランスAよりも中央部cのクリアランスBのほうがクリアランスが小さいので、ガス抜き性を充分確保しつつ上型3と下型4との調心精度が高まる。よって、成形物たるガラスレンズの光軸ズレが最小限に抑えられる。さらに、中央部cにおける外周溝8の深さfはクリアランスAよりも深いので、クリアランスBが比較的小さいにもかかわらず中央部cによってガス抜きが阻害されず外周溝8からガスgが流出する。さらに、中央部cの外周溝8を通過したガスgが、比較的大きいクリアランスCにより円滑に流出する。
また、クリアランスAが小さすぎるとガスgが抜けにくい傾向となり、クリアランスAが大きすぎると成形素材の流出の可能性が高まる。そこで、先端部sと中央部cとの間の段差である先寄り段差d1を2.5μm〜5μmとして、ガス抜け性を確保しつつ成形素材の流出を無くすことができた。前述のように、加熱成型時には、中央部cと胴型2との間のクリアランスBは1μm以下となるが、仮にこのクリアランスBが0となったとしても、先端部sと胴型2との間には先寄り段差d1分だけのクリアランスが確保されてガス抜け性が確保される。
外周溝8は、浅すぎるとガスgが抜けにくい傾向となり、外周溝8が深すぎると溝加工が困難となる傾向となる。そこで、外周溝8の深さfを0.05mm〜0.3mmとして最適化した。また、同様に、ガス抜け性を充分確保するため外周溝8の幅wは0.1mm以上とし、且つ溝加工の容易性を確保すべくこの幅wを1.0mm以下とした。
胴型2の上側端面2a及び下側端面2bに、端面溝としての上側端面溝9a及び下側端面溝9bを設けているため、成型時に上型3の上型段差面3eまたは下型4の下型段差面(図1参照)4eが胴型2の各端面2a,2bと当接した場合であっても、これら端面溝9a,9bを通ってガスgが抜けやすくなる。なお成型時において、上型3の上型段差面3eと胴型2の上側端面2aとは当接しない場合もあるが、下型4の下型段差面4eと胴型2の下側端面2bとは通常当接するため、特に胴型2の下側端面2bに下側端面溝9bを設けておくことが好ましい。
また、これらの端面溝9a,9bとともに上型3及び下型4に根本部mを設けた場合には、当該根本部mのクリアランスCから各端面溝9a,9bを通ってガスgが流出しやすくなるため、ガス抜け性がより一層向上する。なお、端面溝9a,9bの溝幅及び溝深さについては、前述した外周溝8と同様の理由により、溝幅は0.1mm〜1.0mmが好ましく、溝深さは0.05mm〜0.3mmが好ましい。
胴型2を構成する材料は、上型3の上型挿入部3aおよび下型4の下型挿入部4aを構成する材料よりも熱膨張係数が小さいので、上下型3,4の各挿入部3a,4aと胴型2とのクリアランス(特に前述のクリアランスB)は、金型加熱前よりも加熱後のほうが小さくなる。したがって、金型加熱前における各挿入部3a,4aの胴型2(の貫通孔10)への挿入を円滑とすることができ、且つ、加熱成型時には各挿入部3a,4aと胴型2の中央部cとのクリアランスBを最小限とすることができ、調心精度を高めることができる。
本発明の一実施形態である金型によりプレス成形する様子を示す断面図であり、(a)はプリフォームをセットしたプレス前の状態を示し、(b)はプレス成形物が形成されたプレス後の状態を示す。 本発明の一実施形態である金型における下型の側面図である。 (a)は、図2のB−B線における下型の断面図であり、(b)は、図2のA−A線における下型の断面図であり、(c)は、外周溝の拡大断面図である。 図1(b)の破線で囲む範囲における図1(b)の拡大図である。 (a)は胴型の断面図であり、(b)は胴型を上方(または下方)から見た平面図である。 従来の金型の断面図である。
符号の説明
1 金型
2 胴型
3 上型
3a 上型挿入部
3b 上型端面(挿入部端面)
4 下型
4a 下型挿入部
4b 下型端面(挿入部端面)
8 外周溝
9a 上側端面溝(端面溝)
9b 下側端面溝(端面溝)
10 貫通孔
A クリアランスA
B クリアランスB
C クリアランスC
s 先端部
c 中央部
m 根本部
f 外周溝の深さ
d1 先寄り段差(段差)

Claims (5)

  1. 上下方向に延びる貫通孔を有する胴型と、
    前記貫通孔に挿入される挿入部及びこの挿入部の端面であって成型物との当接面となる挿入部端面を有する上型及び下型と、
    を備えたガラスレンズ成型用金型において、
    前記挿入部は、
    前記挿入部端面を含み且つ前記貫通孔との間に所定のクリアランスAを有する先端部と、この先端部に段差を有しつつ隣接して設けられ前記貫通孔との間に前記クリアランスAよりも小さいクリアランスBを有する中央部と、を備えるとともに、
    前記中央部の外周面には、当該中央部の外周面を横断する外周溝が設けられており、この外周溝の深さは、前記クリアランスAよりも深いことを特徴とするガラスレンズ成形用金型。
  2. 前記挿入部は、前記中央部に段差を有しつつ隣接して設けられ前記貫通孔との間に前記クリアランスBよりも大きいクリアランスCを有する根本部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のガラスレンズ成型用金型。
  3. 前記中央部と前記先端部との間の段差が2.5μm〜5μmであり、前記外周溝の深さは0.05mm〜0.3mmであることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のガラスレンズ成型用金型。
  4. 前記胴型の端面には、当該端面を横断する端面溝が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガラスレンズ成型用金型。
  5. 前記胴型を構成する材料は、前記挿入部を構成する材料よりも熱膨張係数が小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガラスレンズ成型用金型。
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