JP2008083190A - 光学素子の成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】凹状のレンズ面を有する光学素子を成形する際に、充填性、転写性が良く、また後加工による光学素子素材の除去量を減らせるようにする。
【解決手段】対向する1対の上下型12、13間に配置した熱可塑性の光学素子素材17を加熱、押圧して、球面の凹状のレンズ面を有する光学素子を成形する際、上型12の成形面12aの曲率半径をR1とし、下型13の成形面13aの曲率半径をR2とし、R1<R2の場合に、下型13の成形面13aの機能面転写範囲の全面に光学素子素材17が接触するより先に、上型12の成形面12aの機能面転写範囲の全面に光学素子素材17を接触させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、球面や非球面の凹面形状のレンズ面を有する光学素子の成形方法に関する。
一般に、成形手段により凹面形状のレンズ面を成形する際、球欠(成形型の成形面の外周面と光軸中心との光軸方向の高さの差)が深い(球面の場合は曲率半径Rが小さい)と、光学素子素材が成形型の外周部に向けて流動量が多くなり、成形型からの圧力が分散して十分な転写圧力を得ることが困難となる。
この場合は、光学素子素材と成形面とが接触しなかったり、接触はしても、十分な転写圧力が得られないため、高精度な光学素子を得ることはできない。
そこで、従来、例えば、特許文献1では、光学素子の有効径とその最大外径との距離を十分にとり、転写性を確保する技術が開示されている。
すなわち、例えば、図9に示すように、レンズ周辺部に向けて肉厚が厚くなるような凹面形状のレンズ面102、104を成形する際、このレンズ面102、104は、その光学有効径D1の外側の領域では、光学有効径D1を設定する曲率半径R1,R2の曲面に対して外接する非転写面106,108を有し、また、レンズの最大外径D2には、成形時に自由表面部110を残す形状に成形されている(特許文献1参照)。
特開平7−43504号公報(第3頁、図1)
しかしながら、特許文献1では、光学有効径D1とレンズの最大外径D2との距離を十分にとり、転写性を確保しているが、その分、成形品としての光学素子の外径が大きくなってしまう。また、非転写面106,108の一部に後加工を施して切断する方法も考えられるが、これでは、切断部分の除去量が多くなる。このため、加工時間の増大や材料の無駄が発生する。
本発明は斯かる課題を解決するためになされたもので、凹状のレンズ面を有する光学素子を成形する際に、充填性、転写性が良く、また後加工による光学素子素材の除去量を減らすことのできる光学素子の成形方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、
対向する1対の成形型間に配置した熱可塑性の光学素子素材を加熱、押圧して、凹状のレンズ面を有する光学素子を成形する光学素子の成形方法において、
一方の成形型の成形面の曲率半径をR1とし、他方の成形型の成形面の曲率半径をR2とし、R1<R2の場合に、
前記他方の成形型の成形面の機能面転写範囲の全面に前記光学素子素材が接触するより先に、前記一方の成形型の成形面の機能面転写範囲の全面に前記光学素子素材を接触させることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、
対向する1対の成形型間に配置した熱可塑性の光学素子素材を加熱、押圧して、凹状のレンズ面を有する光学素子を成形する光学素子の成形方法において、
一方の成形型の成形面の外周面の高さと光軸中心部の高さとの差をΔh1とし、他方の成形型の成形面の外周面の高さと光軸中心部の高さとの差をΔh2とし、Δh1>Δh2の場合に、
前記他方の成形型の成形面の機能面転写範囲の全面に前記光学素子素材が接触するより先に、前記一方の成形型の成形面の機能面転写範囲の全面に前記光学素子素材を接触させることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の光学素子の成形方法において、
前記一方の成形型の温度をT1、前記他方の成形型の温度をT2とした場合、押圧開始時又は加熱時に、T1>T2となるように設定することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の光学素子の成形方法において、
前記一方の成形型及び前記他方の成形型を、それぞれ独立して光軸方向に接近移動させて成形することを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子の成形方法において、
前記一方の成形型及び前記他方の成形型の転写完了のタイミングを、前記一方の成形型又は前記他方の成形型の変位量又は変位速度が所定値以下となったときとすることを特徴とする。
本発明によれば、凹状のレンズ面を有する光学素子を成形する際に、充填性、転写性が良く、また後加工による光学素子素材の除去量を減らすことができる。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明方法を実施するための成形装置を示している。
この成形装置10は、成形室11内に、一方の成形型としての上型12と、他方の成形型としての下型13、及びスリーブ14を備えている。上型12及び下型13は、スリーブ14の内部で、それぞれの成形面12a,13aが対向するように、スリーブ14の両端側から嵌挿されている。本実施形態では、この成形面12a,13aは、それぞれ機能面転写範囲の全面に相当している。
上型12は、シリンダ15により、光軸に沿って昇降自在に配設されている。このシリンダ15には、その変位量を測定する変位計16が設けられている。なお、符号22は、その変位量を表示する表示計である。
上型12の成形面12aと下型13の成形面13aとの間には、例えば光学ガラス等の熱可塑性素材からなる光学素子素材17が配置されている。本実施形態では、上型12と下型13の成形面12a、13aの外周側に、それぞれスリーブ14に嵌挿可能な円筒面12b,13b及び規制面12c,13cが形成されている。
なお、これら円筒面12b,13b及び規制面12c,13cは、当然のことながら成形面12a,13aには含まれていない。そして、下型13の円筒面13b及び規制面13cによりスリーブ14が配置されている。また、このスリーブ14の内側に、光学素子素材(ガラス)17が収容されている。
上型12と下型13、及びスリーブ14は、例えばタングステンカーバイド(WC)等の超硬合金を研磨したものが用いられる。
上型12の成形面12aと下型13の成形面13aは、それぞれ略球面の凸形状に形成されている。このため、この成形面12a、13aが転写される光学素子素材17には、略球面の凹状のレンズ面が形成される。そして、本実施形態では、上型12の成形面12aの曲率半径をR1とし、下型13の成形面13aの曲率半径をR2とした場合、R1<R2の関係を有している。
上型12と下型13には、それぞれカートリッジヒータ18、19が内蔵されている。このカートリッジヒータ18、19により、上型12と下型13はそれぞれ独立して加熱される。こうして、上型12と下型13に接触する光学素子素材17の上面と下面は、個別に成形可能な温度に加熱される。また、上型12と下型13の周囲には、該上型12と下型13をそれぞれ周囲から加熱するランプヒータ20、21が配設されている。
このランプヒータ20、21は、前述した内蔵のカートリッジヒータ18、19に対し、上型12及び下型13を補助的に加熱する役割を果たす。更に、成形室11の壁面には、光学素子素材17を搬入したり、成形後の光学素子を搬出する取出し口22が設けられている。
本実施の形態では、曲率半径の小さい側、すなわち転写しづらい側である上型12の成形面12aを、先に光学素子素材17に転写する。この点は、全ての実施形態を通じて共通の考え方である。すなわち、曲率半径の小さい上型12の成形面12aによって、軟化した光学素子素材17が押圧されると、上型12の成形面12aの外周部付近の光学素子素材17が成形時に外方に逃げてしまう。
これでは、高精度な成形面12aの転写が困難となる。このため、曲率半径の小さい上型12の成形面12aを転写する際、他方の下型13を停止させておく。そして、下型13の成形面13aよりも先に、上型12の成形面12aを転写することで、上型12の移動のみで軟化した光学素子素材17を変形させる。
次に、本実施形態の成形方法について説明する。
図2(a)〜(c)は、両凹レンズの成形工程を示す図である。また、図3(a)〜(c)は、凹メニスカスレンズの成形工程を示す図である。なお、これらは成形方法が近似しているので、両者を併せて説明する。
図2(a)及び図3(a)に示すように、下型13上に載置したスリーブ14の内側に、それぞれ所定形状の光学素子素材17を収容する。例えば、図2(a)では、円柱状の光学素子素材17を用い、図3(a)では、一端が球面状に突出した円柱状の光学素子素材17を用いている。
本実施形態では、曲率半径の小さい側(転写しづらい側)である上型12の成形面12aを、先に光学素子素材17に転写する。そのためには、上型12の成形面12a及び下型13の成形面13aを光学素子素材17に接触させた状態で、上型12及び下型13内のカートリッジヒータ18、19に通電する。そして、上型12をガラス屈伏点付近の温度(T1)にまで加熱する。
一方、下型13をガラス屈伏点よりも30℃ほど低い温度(T2)に加熱する。このとき、ランプヒータ20、21にも通電して、上型12及び下型13を補助的に加熱することができる。なお、上型12を光学素子素材17に接触させた状態で加熱するとしたが、これに限らず、例えば上型12がガラス屈伏点付近の温度になるまで、光学素子素材17と非接触状態とし、上型12が所定温度に加熱されたら該上型12と光学素子素材17を接触させるようにしても良い。
上型12がガラス屈伏点付近の温度に達したら、シリンダ15を作動させて、上型12による押圧を開始し、光学素子素材17に徐々に圧力を加えていく。これにより、光学素子素材17の上面は、上型12と接触している部分から加熱され変形していく。なお、ランプヒータ20により、上型12の周囲の雰囲気温度を高くして、該上型12を補助加熱した後に、上型12を光学素子素材17に押圧開始するようにしても良い。
このとき、光学素子素材17の下面は、下型13の温度が低いため変形しないか、又は変形しずらい状態となっている。よって、押圧力の大半は光学素子素材17の上面の変形にのみ使われる。
次に、図2(b)及び図3(b)に示すように、上型12の成形面12aが光学素子素材17の上面と全面で接触したら、上型12の移動を停止する。このとき、上型12の移動の停止タイミングは、上型12の移動量を変位計16で計測し、その計測値が予め算出された所望の値に達したら停止するようにする。なお、上型12を押圧して、該上型12の成形面12aと光学素子素材17との接触面積が増加すると、光学素子素材17からの圧力(抵抗力)は増大する。これを利用して、上型12の移動速度が所定値に低下した時点で、該上型12の移動を停止するようにしても良い。
この場合、光学素子素材17の上面の転写が完了したら、上型12の温度を下げることで、成形品にバリが発生するのを防止することができる。
次に、上型12による転写が完了したら、続いて下型13の温度をガラス屈伏点付近の温度にまで加熱する。そして、図2(c)及び図3(c)に示すように、シリンダ15を作動させて上型12をさらに下方に押圧し、下型13の成形面13aが光学素子素材17の下面と全面で接触したら、上型12の移動を停止する。
このときの、上型12の最終的な押圧工程の停止タイミングは、上型12の移動量を変位計16で計測し、所望の値に達したら停止する。或いは、前述のように、上型12の変位速度で検出しても良い。次いで、カートリッジヒータ18、19等への通電を停止する。更に、上型12、下型13、及びスリーブ14とともに、成形された光学素子を冷却する。
このとき、下型13の転写が完了したら、冷却を開始することで、溶融した光学素子素材17が下型13とスリーブ14との隙間に入り込みにくく、バリの発生を防ぐことができる。なお、冷却が完了したら、成形品としての光学素子を取出す。
本実施形態において、上型12の成形面12aの最外周面とスリーブ14の内壁とで囲まれる狭い空間には、溶融した光学素子素材17が入り込みづらい。よって、曲率半径が小さい側の上型12を可動側とし、上型12による押圧とともに徐々に上記空間が埋められるようにした方が良い。
図4は、上型12の変位量と成形時間との関係を示す図である。
同図において、上型12の変位量により、上型12の成形面12aが光学素子素材17の上面と全面で接触したことを判断する場合について説明する。
上型12の変位量は、成形時間(押圧時間)の経過とともに変化し、所定の時間後に、所定の値に近づいていく。よって、この値を閾値として、変位計16の値がこの閾値に達した時点で、上型12の成形面12aが光学素子素材17の上面と全面で接触したと判断する。なお、この閾値となる数値は実験的に求めることができる。
図5は、上型12の変位スピードと成形時間との関係を示す図である。
同図において、上型12の変位スピードで、上型12の成形面12aが光学素子素材17の上面と全面で接触したことを判断する場合について説明する。
すなわち、変位計16の数値変化により、上型12が所望のスピード以下となった時点で、上型12の成形面12aが光学素子素材17の上面と全面で接触したと判断する。
同図に示すように、上型12の変位スピードは、時間の経過とともに変化し、所定の時間後に、所定の値に近づいていく。よって、この値を閾値として、変位計16の数値変化がこの閾値に達した時点で、上型12の成形面12aが光学素子素材17の上面と全面で接触したと判断する。なお、この閾値となる数値は実験的に求めることができる。
以下に、本実施形態で用いた光学素子素材17のガラス特性と、上型12及び下型13の設定温度を示す。
ガラス転移点 506℃
ガラス屈伏点 538℃
軟化点 607℃
上型12の加熱温度 550℃
下型13の加熱温度(押圧前) 520℃
以上説明したように、本実施形態によれば、凹状のレンズ面を有する光学素子を成形する際、曲率半径の小さい上型12を先に転写することで、充填性、転写性の良い光学素子を得ることができる。また、成形後に切断等の後加工を施す必要がないので、光学素子素材17を必要最小の体積にすることができ、材料コストと製造コストを低減することができる。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明方法を実施するための第2の実施の形態の成形装置を示す。
なお、第1の実施の形態と同一又は相当する部材には、同一の符号を付して説明する。
この成形装置10は、光学素子素材17を挟んで対向する1対の上型12と下型13、これら上型12及び下型13が嵌挿されるスリーブ14を備えている。このスリーブ14の内側には、中心側(光軸側)に突出する突出部30が形成されている。そして、この突出部30の上面に光学素子素材17が載置されている。
また、本実施形態では、上型12を移動させるシリンダ15の他に、下型13を移動させるシリンダ15’が設けられている。
上型12の成形面12aと下型13の成形面13aは、それぞれ非球面の凸形状に形成されている。このため、この成形面12a、13aが転写される光学素子素材17には、非球面の凹状のレンズ面が形成される。そして、本実施形態では、上型12の成形面12aの外周面12dの高さと光軸中心部高さとの差をΔh1とし、下型13の成形面13aの外周面13dの高さと光軸中心部高さとの差をΔh2とした場合、Δh1>Δh2の関係を有している。
このため、本実施形態では、Δhが大きい方の上型12から先に転写する。
図7(a)〜(c)は、本実施形態における両凹レンズの成形工程を示す図である。
まず、図7(a)において、スリーブ14の内側突出部30の上面に、光学素子素材17の下面を載置する。この光学素子素材17として、円柱状のものを用いている。
そして、Δhが大きい側(転写しづらい側)である上型12の成形面12aを、先に光学素子素材17に転写する。そのためには、例えば図7(a)に示すように、上型12の成形面12aを光学素子素材17の上面に接触させ、下型13を離した状態で、上型12及び下型13内のカートリッジヒータ18、19に通電する。そして、上型12及び下型13をガラス屈伏点付近の温度にまで加熱する。
本実施形態では、上型12及び下型13の加熱温度に差はない。このとき、ランプヒータ20、21にも通電して上型12及び下型13を補助的に加熱することができる。なお、上型12がガラス屈伏点付近の温度になるまで、光学素子素材17と非接触状態とし、所定温度に加熱されてから接触させるようにしても良い。
上型12及び下型13がガラス屈伏点付近の温度に達したら、上方のシリンダ15を作動させて、上型12の押圧を開始し、上型12を光学素子素材17の上面に徐々に圧力を加えていく。このとき、光学素子素材17の上面は、上型12と接触している部分から加熱され変形していく。なお、ランプヒータ20により、上型12の周囲の雰囲気温度を高くして、該上型12を補助加熱した後に、上型12を押圧開始しても良い。
また、下型13は、上型12の押し量を制約しないように、光学素子素材17から離しておくのが好ましい。光学素子素材17の下面は、下型13と接触していないが、光学素子素材17の下面を支持するものがないため、該光学素子素材17は下方に凸となるように変形する(図7(b)参照)。よって、押圧力の大半は光学素子素材17の変形にのみ用いられる。
この場合、下型13の押圧前に光学素子素材17の中心厚さが規格以下とならないよう、光学素子素材17の形状を工夫しても良い。
次に、上型12の成形面12aが光学素子素材17の上面と全面で接触したら、上型12の移動を停止する。このとき、上型12の移動の停止タイミングは、上型12の移動量を変位計16で計測し、その計測値が所望の値に達したら停止するようにする。なお、前述したように、例えば、上型12の移動速度が所定値に低下したら、該上型12の移動を停止するようにしても良い。
こうして、光学素子素材17の上面の転写が完了したら、上型12の温度を下げることで、成形品にバリが発生するのを防止することができる。
次に、図7(c)に示すように、下方のシリンダ15’を作動させて、下型13を上方に接近移動させ、光学素子素材17の下面を押圧する。この場合、下型13の成形面13aが、スリーブ14の突出部30の内周面に嵌挿されて転写される。このため、製品としての成形素子には、外周部に段差が形成される。
こうして、下型13の成形面13aが光学素子素材17の下面と全面で接触したら、下型13の移動を停止する。このときの、下型13の最終的な押圧工程の停止タイミングは、下型13の移動量を変位計16で計測し、所望の値に達したら停止する。或いは、下型13の変位速度で検出しても良い。次いで、カートリッジヒータ19等への通電を停止する。更に、上型12、下型13、及びスリーブ14とともに、成形された光学素子を冷却する。
このとき、下型13も転写が完了したら、冷却を開始することで、溶融した光学素子素材17がスリーブ14との隙間に入り込みにくく、バリの発生を防止することができる。そして、冷却が完了したら、光学素子を取出す。
以下に、本実施形態で用いた光学素子素材17のガラス特性と、上型12及び下型13の設定温度を示す。
ガラス転移点 498℃
ガラス屈伏点 549℃
軟化点 630℃
上型12及び下型13の加熱温度 560℃
以上説明したように、本実施形態によれば、非球面の凹状のレンズ面を有する光学素子を成形する際、Δhが大きい側(転写しづらい側)である上型12の成形面12aを、先に光学素子素材17に転写することで、充填性、転写性の良い光学素子を得ることができる。また、成形後に切断等の後加工を施す必要がないので、光学素子素材17の体積を最小限にすることができ、製造コストを低減することができる。
(変形例)
図8(a)〜(d)は、第2の実施の形態で用いた成形装置10の変形例を示す。なお、第2の実施の形態と同一又は相当する部材には、同一の符号を付してその説明を省略する。
この変形例では、スリーブ14の軸方向の内側端部に、大径の段付き孔32が形成され、この段付き孔32に、円筒状の枠体34が嵌挿されている。この枠体34の内側には、光軸中心側に突出する突出部36が形成されている。そして、この突出部36の上面に光学素子素材17が載置されている。なお、枠体34の内径とスリーブ14の内径とは、それぞれ上型12と下型13が嵌挿可能に、略同一径に形成されている。
そして、枠体34と光学素子素材17とは一体成形されて光学部品として取出される。この場合、例えば枠体34の突出部36に、軟化した光学素子素材17が回り込むように成形され、枠体34と光学素子素材17とが一体で取出される。
図8(a)〜(d)は、枠体付き両凹レンズの成形工程を示している。
本実施形態では、Δhが大きい上型12から先に変形させる。
まず、図8(a)において、枠体34の内側の突出部36の上面に、光学素子素材17の下面を載置する。この場合の光学素子素材17は円柱状をなしている。そして、Δhが大きい側(転写しづらい側)である上型12の成形面12aを、先に光学素子素材17に転写する。
そのためには、例えば図8(a)に示すように、上型12の成形面12aを光学素子素材17の上面に接触させ、下型13を離した状態で、上型12及び下型13内のカートリッジヒータ18、19に通電する。こうして、上型12及び下型13をガラス屈伏点付近の温度にまで加熱する。本実施形態では、上型12及び下型13の加熱温度に差はない。このとき、ランプヒータ20、21にも通電して上型12及び下型13を補助的に加熱することができる。
上型12及び下型13がガラス屈伏点付近の温度に達したら、シリンダ15を作動させて、光学素子素材17の上面への上型12の押圧を開始し、光学素子素材17に徐々に圧力を加えていく。光学素子素材17の上面は、上型12と接触している部分から加熱され変形していく。なお、上型12及び下型13を加熱するとともに、雰囲気温度を高くして、光学素子素材17を補助加熱後(但し、ガラス屈伏点以下に加熱)に、上型12を押圧開始しても良い。
このとき、下型13は上型12の押し量を制約しないように、光学素子素材17から離しておくのが好ましい。光学素子素材17の下面は、下型13と接触していないが、下面を支持するものがないため、光学素子素材17は下方に凸となるように変形する(図8(b)参照)。よって、押圧力の大半は光学素子素材17の変形に用いられる。なお、下型13を光学素子素材17の下面に接触させたまま、上型12を押圧してもかまわない。
また、下型13の押圧前に光学素子素材17の中心厚さが規格以下にならないよう、光学素子素材17の形状を工夫しても良い。
次に、上型12の成形面12aが光学素子素材17の上面と全面で接触したら、上型12の移動を停止する。このとき、上型12の移動の停止タイミングは、上型12の移動量を変位計16で計測し、その計測値が所望の値に達したら停止する。なお、上型12の移動速度が所定値に低下したら、該上型12の移動を停止するようにしても良い。
こうして、光学素子素材17の上面の転写が完了したら、上型12の温度を下げることで、成形品にバリが発生するのを防止することができる。
次に、図8(c)に示すように、下方のシリンダ15’を作動させて、下型13を上方に接近移動させて光学素子素材17の下面を押圧する。そして、下型13の成形面13aが光学素子素材17の下面と全面で接触したら、下型13の移動を停止する。このときの、下型13の最終的な押圧工程の停止タイミングは、下型13の移動量を変位計16で計測し、所望の値に達したら停止する。
或いは、下型13の変位速度で検出しても良い。次いで、カートリッジヒータ19等への通電を停止する。更に、上型12、下型13、及びスリーブ14とともに、成形された光学素子を冷却する。
この場合、下型13も転写が完了したら、冷却を開始することで、溶融した光学素子素材17がスリーブ14等との隙間に入り込みにくく、バリの発生を防ぐことができる。更に、図8(d)に示すように、冷却が完了したら、枠体34と光学素子素材17とが一体成形された光学部品38を取出す。
本実施形態によれば、非球面の凹状のレンズ面を有する枠付きの光学素子を成形する際、Δhが大きい側(転写しづらい側)である上型12の成形面12aを、先に光学素子素材17に転写することで、充填性、転写性の良い枠付きの光学素子を得ることができる。また、枠体34と光学素子素材17とを一体成形するので、組付け工数の削減を図ることができる。
本発明方法を実施するための成形装置の断面正面図である。 (a)〜(c)は、両凹レンズの成形工程を示す図である。 (a)〜(c)は、凹メニスカスレンズの成形工程を示す図である。 上型の変位量と成形時間との関係を示す図である。 上型の変位スピードと成形時間との関係を示す図である。 本発明方法を実施するための成形装置の断面正面図である。 (a)〜(c)は、それぞれ本実施形態における両凹レンズの成形工程を示す図である。 (a)〜(d)は、枠体付き両凹レンズの成形工程を示す図である。 従来の光学素子の成形方法を示す図である。
符号の説明
10 成形装置
11 成形室
12 上型
12a 成形面
13 下型
13a 成形面
14 スリーブ
15 シリンダ
15’ シリンダ
16 変位計
17 光学素子素材
18 カートリッジヒータ
19 カートリッジヒータ
20 ランプヒータ
21 ランプヒータ
30 突出部
32 段付き孔
34 枠体
36 突出部
38 光学部品

Claims (5)

  1. 対向する1対の成形型間に配置した熱可塑性の光学素子素材を加熱、押圧して、凹状のレンズ面を有する光学素子を成形する光学素子の成形方法において、
    一方の成形型の成形面の曲率半径をR1とし、他方の成形型の成形面の曲率半径をR2とし、R1<R2の場合に、
    前記他方の成形型の成形面の機能面転写範囲の全面に前記光学素子素材が接触するより先に、前記一方の成形型の成形面の機能面転写範囲の全面に前記光学素子素材を接触させる、
    ことを特徴とする光学素子の成形方法。
  2. 対向する1対の成形型間に配置した熱可塑性の光学素子素材を加熱、押圧して、凹状のレンズ面を有する光学素子を成形する光学素子の成形方法において、
    一方の成形型の成形面の外周面の高さと光軸中心部の高さとの差をΔh1とし、他方の成形型の成形面の外周面の高さと光軸中心部の高さとの差をΔh2とし、Δh1>Δh2の場合に、
    前記他方の成形型の成形面の機能面転写範囲の全面に前記光学素子素材が接触するより先に、前記一方の成形型の成形面の機能面転写範囲の全面に前記光学素子素材を接触させる、
    ことを特徴とする光学素子の成形方法。
  3. 前記一方の成形型の温度をT1、前記他方の成形型の温度をT2とした場合、押圧開始時又は加熱時に、T1>T2となるように設定する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子の成形方法。
  4. 前記一方の成形型及び前記他方の成形型を、それぞれ独立して光軸方向に接近移動させて成形する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学素子の成形方法。
  5. 前記一方の成形型及び前記他方の成形型の転写完了のタイミングを、前記一方の成形型又は前記他方の成形型の変位量又は変位速度が所定値以下となったときとする、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子の成形方法。
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