JP3960443B2 - 切り欠きレンズの塗装に用いるレンズ固定治具およびレンズ塗装方法 - Google Patents

切り欠きレンズの塗装に用いるレンズ固定治具およびレンズ塗装方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズの外周面に反射防止作用を有する塗料を塗布する際に用いられるレンズ固定治具およびレンズ塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カメラや顕微鏡等の光学機器に用いられるレンズ系を構成するレンズは、フレアーやゴースト等の発生を防止するために、レンズ外周面に反射防止作用を有する黒色系の塗料が塗布されている。
【0003】
レンズ外周面に前記黒色系の塗料を塗布する作業は、従来の刷毛や筆を用いた手作業から、効率化を図ることができる、例えば特公昭61−30362号公報に記載されるようなロールに塗料を塗布した後にこの塗料をレンズ外周面に転写するロール転写方式や、特開平3−296459号公報に記載されるような墨ツボ等の供給手段から毛細管現象により塗料を吸い上げてフェルト状の墨塗り塗布具の先端に供給し、この墨塗り塗布具の先端から塗料をレンズ外周面に塗布する方式が用いられるようになってきている。
【0004】
このような効率化を図ることができる方式では、レンズの外周面は円形状であり、この円形状の外径を衝としてVブロックに当接し、レンズの光軸(光学軸)を回転軸の軸心と一致させてレンズをこの回転軸に保持し、次いでレンズを回転させることによりレンズ外周面に塗料を塗布するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで最近、円形状のレンズの外周部(以下、外周円部という)の一部を、例えば図2に示すように、弦状に切り欠いた形状のレンズを用いることによって、光学機器のレンズ系を小型化するものがある。
【0006】
しかしながら、レンズの外周円部を切り欠いた後にこの切り欠きレンズの円弧状の外周部(以下、円弧部という)に塗装する場合は、従来の方法のように円形状の外周円部を衝とするものとは異なり、切り欠きによってレンズの光軸を回転軸の軸心と一致させて回転軸に保持することが難しくなる。また保持できたとしても弾性を有する塗布具の先端を切り欠きレンズの円弧部に倣わせて塗装を行なう場合には、切り欠きレンズの円弧部と切り欠いた平面部の境を明確にして塗装することができない。また、塗布具を円弧部のみに接触させるように動作させることも可能ではあるが、高度な制御機構を設ける等の必要があり、装置が複雑になってしまう。さらに、弾性を有する塗布具の先端が円弧部と切り欠いた平面部との境を通過する際に、弾性の戻りにより塗料を跳ね上げて飛散してしまい、レンズの研磨された面や装置に塗料を付着させてしまうことがあった。
【0007】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、レンズ外周部に切り欠きを有する切り欠きレンズの円弧状の外周部のみの塗装を、円形状のレンズの塗装と同様な方法で行なうことができるレンズ固定治具および塗装方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、第1の発明に係るレンズの固定治具は、円形状のレンズの外周の一部を切り欠いた形状の切り欠きレンズの円弧部の塗装に用いるレンズ固定治具であって、前記レンズと同一の外径を有する円盤状部を備え、且つその円盤状部の上面に前記切り欠きレンズを載置した際に切り欠きレンズの円弧部と円盤状部の外周部とで円形状を形成するように、前記円盤状部の上面に前記切り欠きレンズをはめ合わせる段付部を形成したことを特徴とするものである。
【0009】
前記構成のレンズ固定治具によれば、円盤状部上面に切り欠きレンズを嵌装する段付部を形成しているので、この段付部に前記切り欠きレンズを載置した際には切り欠きレンズの円弧部と円盤状部の外周部とで円形状を形成する、即ち、切り欠きレンズを段付部にはめた状態で目的とする形の円形状にすることができるので、円形状のレンズの塗装と同様な塗装を行なうことができる。また、切り欠きレンズの切り欠いた平面部が円盤状部上面のはめ合わせた部分により遮蔽(マスキング)されているので、この平面部には塗装がされない。よって、切り欠きレンズを円盤状上面に載置して、前記切り欠きレンズの円弧部と円盤状部の外周部とで円形状を形成し、この円形状の外周面を1つのレンズと見なして外周面の塗装を行なった後に切り欠きレンズをレンズ固定治具から取り外すと、所望の円弧部のみが塗装された切り欠きレンズを得ることができる。
【0010】
また、第2の発明に係るレンズ固定治具は、円形状のレンズの外周の一部を切り欠いた形状の切り欠きレンズの円弧部の塗装に用いるレンズ固定治具であって、前記レンズと同一の外径を有する円盤状で且つその上面に前記切り欠きレンズを載置した際に切り欠きレンズの円弧部と治具外周部とで同一円周面を形成するように、前記切り欠きレンズを載置する上面を前記切り欠きレンズの形状に合致する座グリ形状に形成したことを特徴とするものである。
【0011】
前記構成のレンズ固定治具によれば、円盤状の上面の座グリ形状に合致させて切り欠きレンズを載置した際に、切り欠きレンズの平面部が遮蔽(マスキング)され、切り欠きレンズの円弧部と治具外周部とで同一円周面を形成する。よって、切り欠きレンズを円盤状上面に載置して、切り欠きレンズの円弧部と円盤状の外周部とで同一円周面を形成し、この円周面を1つのレンズと見なして円周面の塗装を行なった後に切り欠きレンズをレンズ固定治具から取り外すと、所望の円弧部のみが塗装されたレンズを得ることができる。
【0012】
また、第3の発明に係るレンズ固定治具は、第2の発明において、切り欠きレンズの形状に合致する座グリ形状における切り欠きレンズの平面部と対応する面に、弾性部材を配置することを特徴とするものである。
【0013】
前記構成のレンズ固定治具によれば、弾性部材の弾性によりレンズが押圧されるので、切り欠きレンズの保持が容易になる。
さらに、第4の発明に係るレンズ塗装方法は、円形状のレンズの外周の一部を切り欠いた形状の切り欠きレンズの円弧部の塗装方法において、前記円形状のレンズと同一の外径を有する円盤状で且つその上面に前記切り欠きレンズを載置した際に切り欠きレンズの円弧部と治具外周部とで同一円周面を形成するように形成した座グリ形状を有するレンズ固定治具に、前記切り欠きレンズを載置する工程と、前記レンズ固定治具の軸心を回転中心として回転させて前記切り欠きレンズの円弧部と治具外周部とに塗料を塗布する工程と、塗布後にレンズ固定治具から切り欠きレンズを取り出す工程とを有することを特徴とするものである。
【0014】
前記構成のレンズ塗装方法によれば、座グリ形状を有するレンズ固定治具に切り欠きレンズを載置すると、切り欠きレンズの平面部が遮蔽(マスキング)され、切り欠きレンズの円弧部と治具外周部とで同一円周面を形成する。この状態でレンズ固定治具の軸心を回転軸として回転させると、円形状のレンズと同様に塗装を行なうことができ、塗布後にレンズ固定治具からレンズを取り出すと所望の円弧部のみが塗装された切り欠きレンズを容易に得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(発明の第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態におけるレンズ固定治具およびレンズ塗装方法について説明する。
【0016】
図1は本実施の形態にて用いるレンズ固定治具の斜視図、図2は本実施の形態にて用いる切り欠きレンズ、図3はレンズ固定治具を用いた塗装装置の概要を説明する図である。
【0017】
図2において、切り欠きレンズ1は、円形状のレンズ2(切り欠きレンズの素材となるレンズ)の外周部の一部、例えば、矩形のフィルムの結像画面に対して有効な撮影光束の通る範囲を確保した円形状のレンズの両側部を、切り欠いて得られたレンズであり、その外径はL、切り欠き幅はM、切り欠きレンズ1の円弧状の外周部(円弧部)3での厚さはNである。
【0018】
この切り欠きレンズ1の円弧部3に塗料を塗布するために用いるレンズ固定治具5は、図1に示すように、円盤状でその上面6に前記切り欠きレンズ1をはめ合わせる段付部形状の段付部7、具体的には座グリ形状の座グリ8が形成されている。
【0019】
即ち、図1において、レンズ固定治具5は、切り欠きレンズ1を載置する円盤状の固定部9と、この固定部9の底面側に取付けられ円盤状の固定部9と同一の軸心を有する回転軸10とから構成されている。前記円盤状の固定部9は、切り欠きレンズ1と同一の外径Lを有している。また、固定部9の上面6には、切り欠きレンズ1の切り欠き幅Mと厚さNに対応し切り欠きレンズ1を載置した際に同一外周面を有する円盤状となるように、座グリ幅がMA、座グリ深さがNの座グリ形状を有する座グリ8が形成されている。
【0020】
座グリ8には、レンズ1を嵌め込んだ際にその弾性によってレンズ1が押圧固定されるように、座グリ8側面の最外周部に小片のゴムからなる弾性部材11が設けられている。この弾性部材11を座グリ8側面に設けるために、座グリ幅MAは切り欠きレンズ1の切り欠き幅Mよりも大きくなっている。
【0021】
図3は、前記レンズ固定治具5を用いて、切り欠きレンズ1の円弧部3に塗料を塗布する塗装装置15である。前記レンズ固定治具5の回転軸10はモーター16と接続されている。また、レンズ固定治具5の座グリ8の設けられた固定部9の外周近傍には、塗料塗布手段17が配置されている。この塗料塗布手段17は、塗料を塗布する塗布具としてのペン18とこのペン18をレンズ固定治具5の固定部9に接近、離反させるスライド部19とから構成されている。前記ペン18の先端はレンズ固定治具5の固定部9の外周と対向するように配置されるとともに、図示しない制御装置により、ペン18は固定部9の径方向にスライド部19を介して移動制御されるようになっている。なおペン18は、墨ツボ等の供給手段に接続されたフェルト状の墨塗り塗布具にて形成されている。
【0022】
上記構成のレンズ固定治具5および塗装装置15を用いて切り欠きレンズ1の円弧部3に塗料を塗布する方法を述べる。
切り欠きレンズ1をレンズ固定治具5の固定部9の上面6の座グリ8にはめ込み、固定部9の外周部12とレンズ円弧部3とで円形状(即ち同一円周面)を形成するように切り欠きレンズ1の位置を調整した後に、切り欠きレンズ1を座グリ8に対して弾性部材11の押圧により固定する。このとき、座グリ8はレンズ1形状に合致した座グリ部となる。次いで、モーター16を回転させて、レンズ固定治具を回転させる。次いで、図示しない制御装置によりペン18をスライド部19を介して移動させ、ペン18の先端をレンズ固定治具5の外周部12と接触させる。この接触により、ペン18の先端によって塗料が固定部9の外周部12および切り欠きレンズ1の円弧部3に塗布される。塗料の塗布後にレンズ固定治具5の回転を停止し、レンズ固定治具5から切り欠きレンズ1を取り外す。この取り外しによって、円弧部3のみに塗料が塗布された切り欠きレンズ1が得られる。
【0023】
本実施の形態によれば、固定部9の座グリ8によって切り欠きレンズ1の平面部13が遮蔽されているので、塗料は切り欠きレンズ1の円弧部3のみに塗布されることになる。また、レンズ固定治具5の座グリ8側面の最外周部に設けられた弾性部材11により、座グリ8に対する切り欠きレンズ1の着脱を容易に行なうことができる共に、切り欠きレンズ1の平面部13への塗料の回り込みを防止することができる。
【0024】
(発明の第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態におけるレンズ固定治具およびレンズ塗装方法について説明する。
【0025】
図4は、本実施の形態にて用いるレンズ固定治具の斜視図、図5は、本実施の形態にて用いる塗装装置の概要を説明する断面図である。本実施の形態では切り欠きレンズは前記図2の切り欠きレンズを用いる。
【0026】
図4において、レンズ固定治具20は、切り欠きレンズ1と同一の外径Lを有する円盤状で、その上面21には切り欠きレンズ1の切り欠き幅Mと厚さNに対応し、切り欠きレンズ1を載置した際に切り欠きレンズ1の円弧部3とともに同一外周面を有する円盤状となるように、座グリ幅がMA、座グリ深さがNの座グリ形状を有する座グリ22が形成されている。
【0027】
この座グリ22には、レンズ1を嵌め込んだ際にその弾性によってレンズ1が押圧固定されるように、座グリ22側面の最外周部に小片のゴムからなる弾性部材23が設けられている。弾性部材23を座グリ22側面に設けるために、座グリ幅MAは切り欠きレンズ1の切り欠き幅Mよりも大きくなっている。
【0028】
また前記レンズ固定治具20の上面21側には、前記座グリ22によって残ったD形状の突出部の上面のそれぞれに、ピン24および、ピン25が植設されるとともに、裏面には、同形状のレンズ固定治具の複数個を重ねて連結できるように、前記各ピン位置に対応して穴26、27が穿設されている。
【0029】
図5は、複数個を重ねて連結して得られるたレンズ固定治具20の連結体28を用いて、各治具に固定された切り欠きレンズの円弧部に塗料を塗布する塗装装置30である。
【0030】
この塗装装置30には、塗料31を貯留した液槽32内に部分的に浸漬させた円柱状の塗布ローラー33が、不図示のモーターによって回転されるように配置されている。またこの塗装装置30には、切り欠きレンズ1を固定したレンズ固定治具20の複数個を重ねて連結して得られる連結体28の外周部34が前記塗布ローラー33の上方位置で且つ塗布ローラー33の外周部と接触しつつ回転するように、前記連結体28を回転可能に支持するための支持部(不図示)が配置されている。またこの塗装装置30には、液槽32から塗布ローラー33によつて汲み上げられる塗料31の量を一定に絞るための絞りローラー35が回転可能に配置されている。この絞りローラー35は、回転する塗布ローラー33と連結体28とが接触する位置における塗布ローラー33の上流側に配置されており、絞りローラー35の外周部は塗布ローラー33と接触している。
【0031】
上記構成のレンズ固定治具20および塗装装置30を用いて切り欠きレンズの円弧部に塗料を塗布する方法について述べる。
切り欠きレンズ1をレンズ固定治具20の上面21の座グリ22にはめ込み、治具外周部36とレンズ円弧部3とで円形状を形成するようにレンズの位置を調整して、切り欠きレンズ1を固定する。このようにして、切り欠きレンズ1がはめ込まれたレンズ固定治具20の多数個を準備し、各々のピン24、25と穴26、27とを連結させてレンズ固定治具20による円柱状の連結体28を形成する。
【0032】
次いで、この連結体28を前記塗装装置30に配置された支持部にて支持し、塗布ローラー33の外周部の上部と回転自在に接触させる。不図示のモーターによって塗布ローラー33を回転させ、塗布ローラー33によって液槽32より塗料31を汲み上げる。この際、塗料31は絞りローラー35によって一定量に絞られる。一定量に絞られた塗料31は、塗布ローラー33の回転に伴って連結体28の外周面34に転写される。回転自在に支持された連結体28は塗布ローラー33とともに回転するので、連結体28の外周面全体に塗料31が塗布される。塗料31の塗布後に塗布ローラー33の回転を停止し、連結体28を支持部即ち塗布ローラー33から取り外し、さらに個々のレンズ固定治具20に分解する。そして、個々のレンズ固定治具20から切り欠きレンズを取り出すと、円弧部3のみに塗料が塗布された切り欠きレンズ1が得られる。
【0033】
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様な効果が得られることに加えて、多数個の切り欠きレンズの円弧部の塗装が同時に行なえるため、作業能率を向上させることができる。
【0034】
(発明の第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態におけるレンズ固定治具について説明する。
図6は本実施の形態にて用いるレンズ固定治具の斜視図、図7は本実施の形態にて用いる切り欠きレンズである。
【0035】
図7において、切り欠きレンズ40は、円形状のレンズ(切り欠きレンズの素材となるレンズ)43の外周部の一部側(側面部の一方のみ)を切り欠いて得られたレンズである。
【0036】
この切り欠きレンズ40の円弧部41に塗料を塗布するために用いるレンズ固定治具45は、図6に示すように、円盤状でその上面46に前記切り欠きレンズ40をはめ合わせる段付部形状の段付部47が形成されている。
【0037】
したがって、図6に示すレンズ固定治具45の段付部47の上面に、図7に示す切り欠きレンズ40を載置してはめ合わせると、切り欠きレンズ40の円弧部41と治具外周部48とで同一円周面を形成する構成となっている。
【0038】
このようなレンズ固定治具45と切り欠きレンズ40の組み合わせにおいて、両者を接着固定すると、前記各実施の形態と同様に切り欠きレンズ40の円弧部41と治具外周部48との全面に塗料を塗布することができる。そして塗料の塗布後に、レンズ固定治具45と切り欠きレンズ40を剥離すると、円弧部41のみに塗料が塗布された切り欠きレンズ40が得られる。平面部44は、レンズ固定治具45の段付部47でマスキングされていたので塗料の付着はない。
【0039】
なお、実施の形態1および2において、切り欠きレンズの固定は弾性部材へのはめ込みにより行なったが、接着剤やワックスによる固定やエアー吸引による固定により行なってもよい。
【0040】
また、実施の形態3において、両者の接着固定は接着剤やワックスによる固定やエアー吸引による固定により行なっても良い。
また、各実施の形態での切り欠きレンズは、円形状のレンズを素材としてその側面を切り欠いて形成するものに限らず、例えば、合成樹脂の射出成形による射出成形型によってその形状を直接形成しても良く、あるいはガラスプレスによる成形型によってその形状を直接形成しても良い。
【0041】
なお、上記した具体的実施の形態から次のような構成の技術的思想が導き出される。
(付記)
(1) 外形が円状のレンズをレンズ素材として、外形の一部を弦状に切り欠いた切り欠きレンズの外周円弧部の面の塗装に用いるレンズ固定治具において、レンズ素材と同一の外径を有した円盤状で、その上面に前記切り欠きレンズを載置した際に切り欠きレンズの外周円弧面と治具外周面とが同一円周面となるように切り欠きレンズ形状に合致した座グリ部を有することを特徴とする切り欠きレンズの塗装に用いるレンズ固定治具。
(2) 外形が円状のレンズをレンズ素材として、外形の一部を弦状に切り欠いた切り欠きレンズの外周円弧部の面の塗装方法において、レンズ素材と同一の外径を有した円盤状でその上面に前記切り欠きレンズを載置した際に切り欠きレンズの外周円弧面と治具外周面とが同一円周面となるように切り欠きレンズ形状に合致した座グリ部を有するレンズ固定治具に、レンズ外周円弧面と治具外周面が同一円周面になるように固定する工程と、レンズ固定治具の軸心を回転軸心として回転させて、その回転する外周部に塗料を塗布する工程と、塗布後にレンズ固定治具から切り欠きレンズを取り外す工程とを有することを特徴とする切り欠きレンズの塗装方法。
【0042】
付記(1)記載のレンズ固定治具によれば、円形状のレンズの外周面に塗料を塗布するのと同じになるので、従来の塗装装置であるいは従来の塗装方法と同様に塗装することができる。
【0043】
また、付記(2)に記載の塗装方法によれば、レンズ固定治具に切り欠きレンズを固定することにより、塗装を行ないたくない切り欠き面をマスキングしつつ、見かけ上レンズ外周形状を円形状にすることができる。これにより、切り欠きレンズを固定したレンズ固定治具を一つのレンズと見なして外周部の塗装を行なった後に切り欠きレンズをレンズ固定治具から取り外すと、所望の円弧状外周部のみが塗装されたレンズを得ることができる。
【0044】
【発明の効果】
請求項1による本発明のレンズ固定治具によれば、円盤状部上面の段付部に切り欠きレンズをはめ込むことにより、切り欠きレンズの円弧部と円盤状部の外周部とで円形状を形成するので、円形状のレンズの塗装と同様な塗装を行なうことができる効果を奏する。
【0045】
また、請求項2による本発明のレンズ固定治具によれば、円盤状の上面の座グリ形状に合致させて切り欠きレンズを載置することにより、切り欠きレンズの円弧部と治具外周部とで同一円周面を形成するので、円形状のレンズと同様な塗装を行なうことができる効果を奏する。
【0046】
さらに、請求項3による本発明のレンズ固定治具によれば、弾性部材の弾性によりレンズが押圧されてレンズの保持が容易になる効果を奏する。
請求項4による本発明のレンズ塗装方法によれば、切り欠きレンズの平面部が治具でマスキングされつつ切り欠きレンズの円弧部と治具外周部とで同一円周面を形成し、この状態でレンズ固定治具を回転させると円形状のレンズと同様に塗装を行なうことができ、塗布後にレンズ固定治具からレンズを取り出すと所望の円弧部のみが塗装された切り欠きレンズを得ることができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に用いるレンズ固定治具の斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に用いる切り欠きレンズの斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における塗装装置の概要を説明する図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に用いるレンズ固定治具の斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における塗装装置の概要を説明する断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に用いる切り欠きレンズの斜視図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に用いるレンズ固定治具の斜視図である。
【符号の説明】
1 切り欠きレンズ
2 円形状のレンズ(切り欠きレンズの素材に相当するレンズ)
3 円弧状の外周部
5 レンズ固定治具
7 段付部
8 座グリ
9 固定部
10 回転軸
11 弾性部材
12 外周部
20 レンズ固定治具
22 座グリ
23 弾性部材
36 治具外周部
40 切り欠きレンズ
41 円弧部
45 レンズ固定治具
47 段付部

Claims (4)

  1. 円形状のレンズの外周の一部を切り欠いた形状の切り欠きレンズの円弧部の塗装に用いるレンズ固定治具であって、前記レンズと同一の外径を有する円盤状部を備え、且つその円盤状部の上面に前記切り欠きレンズを載置した際に切り欠きレンズの円弧部と円盤状部の外周部とで円形状を形成するように、前記円盤状部の上面に前記切り欠きレンズをはめ合わせる段付部を形成したことを特徴とする切り欠きレンズの塗装に用いるレンズ固定治具。
  2. 円形状のレンズの外周の一部を切り欠いた形状の切り欠きレンズの円弧部の塗装に用いるレンズ固定治具であって、前記レンズと同一の外径を有する円盤状で且つその上面に前記切り欠きレンズを載置した際に切り欠きレンズの円弧部と治具外周部とで同一円周面を形成するように、前記切り欠きレンズを載置する上面を前記切り欠きレンズの形状に合致する座グリ形状に形成したことを特徴とする切り欠きレンズの塗装に用いるレンズ固定治具。
  3. 前記切り欠きレンズの形状に合致する座グリ形状における切り欠きレンズの平面部と対応する面には、弾性部材を配置することを特徴とする請求項2記載の切り欠きレンズの塗装に用いるレンズ固定治具。
  4. 円形状のレンズの外周の一部を切り欠いた形状の切り欠きレンズの円弧部の塗装方法において、前記円形状のレンズと同一の外径を有する円盤状で且つその上面に前記切り欠きレンズを載置した際に切り欠きレンズの円弧部と治具外周部とで同一円周面を形成するように形成した座グリ形状を有するレンズ固定治具に、前記切り欠きレンズを載置する工程と、前記レンズ固定治具の軸心を回転中心として回転させて前記切り欠きレンズの円弧部と治具外周部とに塗料を塗布する工程と、塗布後にレンズ固定治具から切り欠きレンズを取り出す工程とを有することを特徴とする切り欠きレンズの塗装方法。
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