JP3957463B2 - フィルムクリーナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬送経路に送られる現像済み写真フィルムに対してイオン化した空気を作用させる除電手段と、写真フィルムの表裏両面に付着した塵埃を接触によって取除くよう搬送経路を挟む位置に配置した除去体とを備えて成るフィルムクリーナに関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のように構成されたフィルムクリーナに関連する技術として特公昭55‐28750号公報に示されるものが存在し、この従来の技術では、一対の支持部材を近接配置し、夫々の支持部材の間に2本のベルト状のふき取り布を備え、夫々の間に写真フィルムを通過させることにより、ふき取り布によって写真フィルムの両面のふき取りを行い、又、送風機と、この送風機で送られる空気に対してポロニウム源から発するα粒子を送り空気をイオン化する装置とを備えることにより、写真フィルムに対してイオン化した空気を供給し、写真フィルムの静電荷の除去(除電)を行うものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、空気をイオン化する装置について考えるに、フィルムクリーナに限らず除電を行うための装置は各種製造されている。その一例として特開平10‐289796号公報に示されるものを例に挙げると、この装置は、プラス、マイナス一対の電極に直流の高電圧を印加する、あるいは、単一の電極針に交流の高電圧を印加することにより電極針で発生するイオン化した空気をファンで対象物に吹き付けるよう構成されている。
【0004】
しかし、ファンを備えてイオン化した空気を送るものでは、ファンを備える必要性から部品数の増大、装置の大型化に繋がるばかりでなく、コストも上昇するものとなり、小型化を必要とするフィルムクリーナには採用し難いものである。又、APSフィルム(240サイズ)からブローニーフィルム(120・220サイズ)まで対応するフィルムクリーナを構成しようとした場合には写真フィルムの全幅に亘りできるだけ均一に除電を行う必要もある。
【0005】
本発明の目的は、大型化を伴うことなく写真フィルムを均一に除電しながら、写真フィルムに付着した塵埃を良好に取り除くフィルムクリーナを合理的に構成する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るフィルムクリーナの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
搬送経路に送られる現像済み写真フィルムに対してイオン化した空気を作用させる除電手段と、写真フィルムの表裏両面に付着した塵埃を接触によって取除くよう搬送経路を挟む位置に配置した除去体とを備えて成るフィルムクリーナにおいて、本体ケースと、この本体ケースに対して揺動開閉自在に支持した揺動アームとを備え、この揺動アームは、前記写真フィルムの搬送方向と平行する姿勢の軸芯周りでの揺動により前記本体ケースとの間に前記搬送経路を挟み込む閉じ姿勢と、この搬送経路を開放する開放姿勢とに切り換え自在に構成され、この揺動アームを閉じ姿勢に設定した状態で前記本体ケースと前記揺動アームとの対向する位置に前記除去体を互いに接触する位置関係で備え、前記本体ケースに備えた前記除去体において前記写真フィルムと接触する突出端を、前記搬送経路に対向する前記本体ケースの壁面に近接させ、前記本体ケースの前記搬送経路に対向する壁面に対して、該本体ケースの内部空間と連通する複数の開口を前記搬送経路と直交する方向に整列して穿設すると共に、前記壁面のうち前記複数の開口が形成された領域を、この壁面の他の領域より凹入する窪み状に形成し、この窪み状の部位の最も深く窪んだ位置に前記開口を配置し、前記除電手段は、前記本体ケースの内側で前記複数の開口に臨む位置に高電圧印加用の針状の電極を配置し、この本体ケースの内部に前記針状の電極に高電圧を印加する高電圧発生回路を配置して構成されている点にある。
【0007】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、本体ケースと揺動アームとに除去体を備えているので、揺動アームを開放姿勢に設定することにより、夫々の除去体の間に写真フィルムをセットすることが可能となり、また、閉じ姿勢に設定することにより、夫々の除去体を写真フィルムを表裏両面に接触させた状態で挟み込むことが可能となる。また、壁面内に針状の電極を配置してあるので、電極が露出せず、作業者が電極に誤って触れることも、電極を写真フィルムに接触させることも無く、写真フィルムに近い位置で発生させたイオン化された空気を窪み状部位に溜めた状態で写真フィルムに作用させることが可能となる。その結果、写真フィルムのセットが容易で、空気を送るファン等を備えないものでありながら、イオン化した空気を作用させて良好に除電を行うと同時に、写真フィルムに付着した塵埃を除去体で良好に取り除き得るフィルムクリーナが合理的に構成された。
【0008】
本発明の請求項2に係るフィルムクリーナの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1のフィルムクリーナにおいて、前記揺動アームを前記閉じ姿勢と開放姿勢とに維持する姿勢保持手段を備え、この姿勢保持手段は、前記揺動アームが前記閉じ姿勢にある状態では、この揺動アームに付勢力を作用させて閉じ姿勢に維持するバネ板を備えている点にある。
【0009】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、バネ板からの付勢力によって揺動アームが閉じ姿勢に維持されるので、写真フィルムの移動時にも写真フィルムの表裏に対して除去体を常時接触させて確実な除塵を行える。
【0010】
本発明の請求項3に係るフィルムクリーナの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1又は2のフィルムクリーナにおいて、前記本体ケースが、前記開口を穿設した前記壁面を有するケース部材と、前記高電圧発生回路及び前記針状の電極を備えた底壁部材とで構成され、このケース部材と底壁部材とを重ね合わせることにより、前記開口に臨む位置に前記針状の電極を配置してある点にある。
【0011】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、ケース部材と底壁部材とを重ね合わせて閉じ状態にすることにより、底壁部材に備えた針状の電極をケース部材の壁面に穿設した開口に臨ませることが可能となる。
【0014】
本発明の請求項4に係るフィルムクリーナの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1〜3のいずれか1項のフィルムクリーナにおいて、前記除去体が、多数の繊維を束ねて成るブラシで構成されている点にある。
【0015】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、繊維の弾性的な変形によって写真フィルムの表面に接触させて表面に付着した塵埃を拭き取るように除去できる。その結果、除電との組み合わせにより写真フィルムに付着した塵埃を良好に除去できるものとなった。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図2に示すように、本体ケースCに対して軸芯X周りで揺動開閉自在に揺動アームAを備えると共に、本体ケースCと揺動アームAとに対し除去体としてブラシB、Bを備え、本体ケースCに対して除電手段としてのイオン化システムIS(図6を参照)を内蔵してフィルムクリーナFCが構成されている。このフィルムクリーナFCは、図1(イ)、(ロ)に示すように、写真フィルム1(以下、フィルムと略称する)の画像情報を取込むスキャナーSのフィルムキャリア2にフィルム1を送り込む搬送経路Fや、投影露光式のプリンターのフィルムキャリアにフィルム1を送り込む搬送経路等の部位に配置することにより、イオン化システムISでイオン化した空気の作用でフィルム1の除電を行って塵埃の取り除きを容易化し、かつ、フィルム1への塵埃の付着を抑制し、又、フィルム1の表裏両面にブラシB、Bが接触することにより、該フィルム1に付着した塵埃をブラシB、Bが取り除くよう構成されたものである。
【0017】
図1(イ)においては、代表的な使用形態としてスキャナーSを構成するデスク部の縦壁面3に対して該フィルムクリーナFCを磁力によって吸着させた形態を示し、この使用形態では、フィルムキャリア2がフィルム1を引き込む力によって135サイズや240サイズのフィルム1をフィルムクリーナFCに通過させるものとなる。又、120サイズ、220サイズのフィルム1に対応させる場合には、図1(ロ)に示すように棚状に補助テーブル4を横方向に張り出す形態で取付け、この補助テーブル4に対してフィルムクリーナFCを磁力によって吸着力させた状態で使用するものとなり、このような形態で使用する場合でも、フィルムキャリア2がフィルム1を引き込む力によってフィルム1をフィルムクリーナFCに通過させるものとなる。
【0018】
以下に、フィルムクリーナFCの詳細を説明する。図2〜図7に示すように、本体ケースCは、搬送経路Fと略平行する姿勢の上壁面11と、一対の側壁面12、12と、一対の端壁面13、13とを樹脂で一体形成して成るケース部材10と、イオン化システムISを内蔵する内壁21を一体形成した樹脂製の底壁部材20とで構成されている。ケース部材10の内部には揺動アームAを支承するため円弧状に切り欠いて支承部14、14が一体形成されると共に、揺動アームAを支持する側の端壁面13に対して係合孔13Aを形成してあり、このケース部材10の上壁面11にブラシBを嵌め込み支持する溝状部15と、ブラシBの着脱時に指の挿入を容易にする凹部16が溝状部15の端部に連なる状態で形成され、溝状部15の底面には保持用マグネットMC(永久磁石)を備えている。
【0019】
溝状部15は、揺動アームAに備えるブラシBと対向する位置に形成してあり、図5、図10(イ)、(ロ)に示すように、保持用マグネットMCは溝状部15の底部に配置したブラケット5に接着固定され、このブラケット5の両端部にのネジ孔5Aを形成し、このネジ孔に螺合するビス6を溝状部15の底部の貫通孔に挿通してある。又、底壁部材20をケース部材10に固定した状態でビス6の頭部6Aが軸方向に隙間無く嵌り込む凹部22を該底壁部材20に形成し、この凹部に貫通する調節孔22Aを凹部22に連なる状態で形成してある。又、ビス6のネジ部には樹脂で成る摩擦膜(図示せず)を被覆してあり、ナット部とビス6との螺合面において比較的大きい摩擦力を作用させてビス6の回動操作状態を保持できるよう構成してある。尚、この摩擦膜はナット部のネジ孔の内面に形成することも可能である。
【0020】
このナット部とビス6とで本体ケースCに対するブラシB(除去体)の姿勢を調節する調節手段が構成され、保持用マグネットMCにブラシBが吸着する状態で調節孔22Aにレンチやドライバー等の工具を挿入して何れか一方のビス6を回転操作することで、保持用マグネットMCに保持したブラシBの姿勢を調節して、揺動アームAに支持したブラシBとの相対姿勢の調節を行えるものとなり、夫々のビス6、6を等しく回転操作することにより、ブラシBを平行移動させて揺動アームAに備えたブラシBとの間隔の調節を行えるものとなっている。特に、ナット部とビス6との螺合面に摩擦膜を形成してビス6の回転に摩擦力を作用させるので、ダブルナットの構造や専用のロック機構を備えずとも、ビス6を回転させる振動が外部から作用する状況が発生してもビス6が不測に回転してブラシBの姿勢が変化することや、ブラシBが平行移動する不都合を阻止するものとなっている。
【0021】
図8に示すように、底壁部材20の底面側には4つの接当ゴム23と、2つの装着用マグネットMS(永久磁石)とを、ブラシBが配置された側に偏位して備えている。又、図5に示すように、内壁21のうち、揺動アームAが支持される側に前記係合孔13Aに係入する係合片24を形成し、この係合片24の近傍部位には後述する板バネ7の位置を決める押圧片25を突出してある。装着用マグネットMSをブラシBを備えた側に変位して備えることにより、このフィルムクリーナFCを壁面等に磁力の吸着力で備えた場合には、フィルム1から強い張力が作用した場合や、後述するように揺動アームAを開放方向に操作した場合や、溝状部15からブラシBを取出す場合のようにフィルムクリーナFCを分離する方向に強い力が作用してもフィルムクリーナFCの位置を変動させなくするばかりで無く、このフィルムクリーナFCを壁面等から取り外す際に、装着用マグネットMSが存在しない側を引く操作で軽く分離させ得るものとなっている。
【0022】
図5、図6に示すように、ケース部材10の上壁面11は、フィルム1の搬送方向と沿う方向視で中央部が僅かに凹入する緩やかな湾曲面に形成され、又、図3に示すように、ケース部材10の側壁面12は搬送経路Fを送られるフィルム面と直交する方向視で中央部が僅かに凹入する緩やかな湾曲面に形成されている。そして、ケース部材10にはパイロットランプPLの点灯状態を確認するためのランプ孔17が穿設されている。このようにフィルム1が通過する部位の近傍の平面を湾曲面に形成したことにより、フィルム1の搬送時にはフィルム1の幅方向での端部が本体ケースCに接触する頻度を高くして画像が形成された部位に対してケース部材10が接触する不都合を回避して画像を傷付けないように構成している。
【0023】
図4、図7に示すように、前記揺動アームAは、断面形状が「コ」字状となるよう樹脂で成型されたアーム体30を主たる構成部材として用いると共に、このアーム体30の揺動基端部には前記支承部14に対して前記軸芯X周りで回転自在に係合する軸状部31が一体形成され、この揺動基端部の側の端部には揺動姿勢を決める3つの係合凹部32が形成されている。又、図5、図7に示すように、ブラシBを弾性的に抱き込んで保持する金属製のバネ材で成るチャック部材33を備えた中間部材34を該アーム体30の内部にビス35で固定してあり、アーム体30の端縁にはブラシBの着脱時に指を挿入し得る切り欠き部36が形成されている。更に、アーム体30の反ブラシ側の外面には3つの樹脂製のローラ37がアーム体30の長手方向に沿う姿勢の軸芯Y周りで遊転支承されている。
【0024】
図5、図9に示すように、3つの係合凹部32に係脱する突出部7Aが形成された板バネ7の端部をケース部材10に係合させた状態で、ケース部材10と底壁部材20とを重ね合わせて閉じ状態に設定することにより、底壁部材20に形成した押圧片25で板バネ7の端部を押圧する状態で支持する結果、この板バネ7の突出部7Aが3つの係合凹部32の何れかに係合可能な状態に達する。そして、揺動アームAを図5に示すように閉じ姿勢P0に設定した場合には3つの係合凹部32のうち緩やかな円弧状となる係合凹部32に対して板バネ7の突出部7Aが係入して揺動アームAに対して閉じ方向への付勢力を作用させるものとなり、揺動アームAはケース部材10に形成された開口縁10Aに接当して閉じ姿勢が決まる。又、この閉じ姿勢P0から揺動アームAの揺動端を開放方向に少し操作した場合には、閉じ姿勢P0に対応する係合凹部32に隣接する係合凹部32に対して板バネ7の突出部7Aが係入して揺動アームAは夫々のブラシB、B同士の間にフィルム1の挿抜を可能にするに充分な間隙の第1姿勢P1に保持される。この状態から更に揺動アームAの揺動端を開放方向に操作した場合には、次の係合凹部32に対して板バネ7の突出部7Aが係入して揺動アームAは、第1姿勢P1より大きく揺動した姿勢で、何れのブラシBとも着脱を可能にする第2姿勢P2に保持される。
【0025】
つまり、揺動アームAに形成した3つの係合凹部32と、係合凹部32に係合可能な突出部7Aが形成された板バネ7とで、揺動アームAの揺動姿勢を保持する姿勢保持手段が構成され、揺動アームAを開閉自在に構成することにより、夫々のブラシB、Bの間にフィルム1をセットする場合や、フィルム1を取出す場合には、揺動アームAを第1姿勢P1まで開放操作するだけで、その開放姿勢を保持した状態でフィルム1の挿抜を容易に行え、又、ブラシBの取換えを行う場合やブラシBのメンテナンスを行う場合のようにブラシBの部位を大きく開放する必要がある場合には、揺動アームAを第2姿勢P2まで開放操作するだけで、その開放姿勢を保持した状態でブラシBの取換えやメンテナンスを容易に行えるものにして作業を楽に行えるものとなっている。特に、揺動アームAを閉じ姿勢P0に設定した場合には、板バネ7からの付勢力が揺動アームAを閉じる方向に常時作用して、この揺動アームAを前述した開口縁10Aに接当させる結果、この揺動アームAを予め決められた閉じ姿勢P0に精度高く維持できるものとなっている。
【0026】
前記ローラ37は、揺動アームAが閉じ姿勢P0にある状態で、この部位に対するフィルム1の移動を軽快に行わせるものである。つまり、スキャナーSでフィルム1の画像情報を取込む際でも、投影露光を行う場合でも、この処理に先立って、フィルムを比較的高速で搬送して画像情報を粗く取込むプレスキャンを行い、この後、フィルム1を逆送しながら、あるいは、フィルム1を戻した後に、再度フィルムを送りながら、スキャニングや投影露光を行う処理が一般的であり、このように、プレスキャンした後にフィルム1がフィルムクリーナFCの側に戻された場合には、図1(イ)、(ロ)に仮想線で示す如く、このフィルム1’を揺動アームAの上面(反本体ケース側)に送ることにより、そのフィルム1’がローラ37に接触し、このローラ37が軽く回転してフィルム1’を軽快に送り、作業を円滑に行わせ、フィルム1’を傷める等不都合を発生しないものにしている。
【0027】
前記ブラシBは、線径が0.055〜0.060mmとなるアクリル樹脂の繊維41の多数本をブローニーサイズのフィルム1の幅より充分に大きい値(70mm程度)となるよう直線状に束ね、鉄や鉄合金、あるいは、ニッケルやニッケル合金のように磁性体製の挟持部材42で基端側を挟み込む形態で固定して成り、この同じ形状のブラシBを本体ケースCと、揺動アームAとに兼用して使用できるよう構成されている。
【0028】
そして、このブラシBを本体ケースCに保持する場合には、ブラシBをケース部材10に形成した溝状部15に挿入するだけで、溝状部15の底面に備えた保持用マグネットMCがブラシBの挟持部材42を磁力によって吸着する結果、本体ケースCにブラシBを保持できるものとなり、この保持状態ではケース部材10の上壁面11よりブラシBの先端部が僅かに突出する形態となる。又、揺動アームAにブラシBを保持する場合には、ブラシBを揺動アームAに備えたバネ板材で成るチャック部材33に対して挿入するだけで、このチャック部材33がブラシBをチャッキングして弾性的に支持できるものとなる。尚、本体ケースCからブラシBを取り外す場合には凹部16に指を挿入して摘む形態でブラシBを抜き出すことで済み、揺動アームAからブラシBを取り外す場合には切り欠き部36に指を挿入して摘む形態でブラシBを抜き出すことで済む。
【0029】
図6に示すように、本体ケース10の揺動アームAの基端側の端壁面13には外部の直流電源からの電力を受け入れるコネクタ47を備えており、前記イオン化システムISは、底壁部材20の内壁21に支持された第1プリント基板40と、この第1プリント基板40に形成された高電圧発生回路48と、この高電圧発生回路48に電力が供給されている際に点灯する発光ダイオードで成るパイロットランプ43と、第1プリント基板40と平行する姿勢で支持された一対の第2プリント基板44、44と、夫々の第2プリント基板44、44に備えられた複数の針状の電極45とを有すると共に、これらを電極45の先端部だけを突出させてポッティングする絶縁性の樹脂46を有して構成されている。
【0030】
又、このイオン化システムISでは、夫々の電極45に対して高電圧発生回路48からプラス、マイナスの高電圧が印加されるものであり、本体ケースCにおいてブラシBが配置される位置を挟んだ2箇所の領域に(フィルム1の搬送方向でブラシBを挟んで上手側位置と下手側位置とに)4つずつの電極45が配置されている。具体的には、搬送経路に送られるフィルム1の面と平行する仮想平面上で、かつ、フィルム1が送られる方向と直交する方向に直線的に整列した状態で等間隔で夫々の電極45を備えており、これらの電極45に対して図3、図6において「+」の記号と「−」の記号とで示すように、隣合う電極同士、及び、ブラシBを挟んで隣合う電極同士が異なる極性に設定されている。
【0031】
又、夫々の電極45と対応する位置のケース部材10の上壁面11には8つの円形の開口18が穿設され、搬送経路Fを搬送されるフィルム面と直交する方向視で開口18の中央位置に電極45を配置してある。ケース部材10の上壁面11のうち、溝状部15を挟んで配置される8つの開口18は上壁面11の表面に浅く形成された窪み状部11Aに配置され、溝状部15を挟んで配置される8つの電極45は、夫々の突出側の端部同士を結ぶ仮想直線Lがケース部材10と重複しないように、相対的な位置関係が設定されている。つまり、夫々の電極45の突出側の端部同士を結ぶ仮想直線Lと、開口18のスカート部18Aとが交わらないように相対的な位置関係を設定することにより、夫々の電極45の突出側の端部同士の間に他の部材を介在させること無く直接的に電界を作用させ得るように構成してある。
【0032】
又、このように複数の開口18を窪み状部11Aに形成することにより、開口18から壁面の外方に送り出されたイオン化した空気を、窪み状部11Aの部位に留めることが可能となるばかりか、夫々の電極45の間に生ずる電界を窪み状部11Aに形成された部位の空間に対して強く作用させ、この窪み状部11Aの部位で空気をイオン化することも可能となり、この窪み状部11Aの空間で高いイオン密度となるイオン化した空気をフィルム1に作用させて良好な除電を行えるものとなっている。
【0033】
このイオン化システムISは、プラス(+)の電極45とマイナス(−)の電極45との間にプラスマイナス3500ボルトの電圧を印加することにより隣合う電極45の間に7000ボルトの電位差を設定してある。これによりプラス(+)の電極45とマイナス(−)の電極45との間に強い電界が形成され、電極に接触した空気がプラス(+)とマイナス(−)とのイオンに分離して夫々の開口18から搬送経路Fの側に放出され、この搬送経路Fに存在するフィルム1が静電気により帯電していた場合には、イオン化した空気と接触することにより帯電が解消され(除電され)、静電気によって付着していた塵埃をブラシBによって容易に取り除き得るものとなり、しかも、この後に塵埃の付着を抑制するものとなる。
【0034】
このように構成されたので、このフィルムクリーナFCを使用する際には、前述したようにスキャナーや投影露光式のプリンターのフィルムキャリアにフィルム1を送る搬送経路Fに位置を設定し、装着用マグネットMSの吸着力を利用して、該フィルムクリーナFCを固定し、揺動アームAを第1姿勢P1、あるいは、第2姿勢P2まで開放してフィルム1をブラシB、Bの間にセットした後に揺動アームAを閉じ姿勢P0に設定する。この状態でフィルム1のスキャナーSでのスキャニングを開始することや、投影露光に先立ってスキャニングを行うことにより、フィルム1がフィルムキャリアに引き込まれる力によって、フィルムクリーナFCをフィルム1が通過するものとなる。このように、フィルム1がフィルムクリーナFCを通過する際には、イオン化システムISによってイオン化した空気がフィルム1に作用することで、フィルム1の除電を行うので、塵埃の取り除きを容易にすると同時に、塵埃の付着を抑制し、又、フィルム1の表裏両面にブラシB、Bが接触することにより、該フィルム1に付着した塵埃をブラシが取り除くものとなっている。
【0035】
特に、本発明では、フィルム1の面と平行する仮想平面上にフィルム1の搬送方向と直交する方向に複数の電極45を整列状態で配置し、かつ、フィルム面と直交する方向に複数の電極45の突出方向を設定しているので、フィルム1の幅方向に偏りなくイオン化した空気を作用させて偏りの無い除電を行うと共に、イオン化した空気をフィルム1に近い位置で発生させて直接的に作用させるので、良好な除電を行えるものとなっており、ブラシBでの塵埃の取り除きにと併用することで、清浄化したフィルム1のスキャニングや、投影露光を可能にするものとなっている。
【0036】
〔別実施の形態〕
本発明は上記実施の形態以外に、例えば、除去体として柔軟な布や不織布を用いることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】スキャナーに対してフィルムクリーナを備えた状態の2形態を示す図
【図2】フィルムクリーナの実施形態を示す斜視図
【図3】フィルムクリーナの平面図
【図4】フィルムクリーナの分解斜視図
【図5】フィルムクリーナの縦断面図
【図6】イオン化システムの領域を示す部分縦断面図
【図7】フィルムクリーナの横断面図
【図8】フィルムクリーナの底面図
【図9】揺動アームの複数の揺動位置を示す側面図
【図10】保持用マグネットの位置を調節した状態の2形態を示す断面図
【符号の説明】
1 写真フィルム
18 開口
41 繊維
45 電極
48 高電圧発生回路
A 揺動アーム
B 除去体・ブラシ
C 本体ケース
F 搬送経路
L 仮想直線
IS 除電手段
Claims (4)
- 搬送経路に送られる現像済み写真フィルムに対してイオン化した空気を作用させる除電手段と、写真フィルムの表裏両面に付着した塵埃を接触によって取除くよう搬送経路を挟む位置に配置した除去体とを備えて成るフィルムクリーナであって、
本体ケースと、この本体ケースに対して揺動開閉自在に支持した揺動アームとを備え、この揺動アームは、前記写真フィルムの搬送方向と平行する姿勢の軸芯周りでの揺動により前記本体ケースとの間に前記搬送経路を挟み込む閉じ姿勢と、この搬送経路を開放する開放姿勢とに切り換え自在に構成され、この揺動アームを閉じ姿勢に設定した状態で前記本体ケースと前記揺動アームとの対向する位置に前記除去体を互いに接触する位置関係で備え、
前記本体ケースに備えた前記除去体において前記写真フィルムと接触する突出端を、前記搬送経路に対向する前記本体ケースの壁面に近接させ、
前記本体ケースの前記搬送経路に対向する壁面に対して、該本体ケースの内部空間と連通する複数の開口を前記搬送経路と直交する方向に整列して穿設すると共に、前記壁面のうち前記複数の開口が形成された領域を、この壁面の他の領域より凹入する窪み状に形成し、この窪み状の部位の最も深く窪んだ位置に前記開口を配置し、
前記除電手段は、前記本体ケースの内側で前記複数の開口に臨む位置に高電圧印加用の針状の電極を配置し、この本体ケースの内部に前記針状の電極に高電圧を印加する高電圧発生回路を配置して構成されているフィルムクリーナ。 - 前記揺動アームを前記閉じ姿勢と開放姿勢とに維持する姿勢保持手段を備え、この姿勢保持手段は、前記揺動アームが前記閉じ姿勢にある状態では、この揺動アームに付勢力を作用させて閉じ姿勢に維持するバネ板を備えている請求項1記載のフィルムクリーナ。
- 前記本体ケースが、前記開口を穿設した前記壁面を有するケース部材と、前記高電圧発生回路及び前記針状の電極を備えた底壁部材とで構成され、このケース部材と底壁部材とを重ね合わせることにより、前記開口に臨む位置に前記針状の電極を配置してある請求項1又は2記載のフィルムクリーナ。
- 前記除去体が、多数の繊維を束ねて成るブラシで構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルムクリーナ。
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