JP3955664B2 - 耐熱性の部分芳香族ポリアミド - Google Patents

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Description

【0001】
本特許出願は、1996年9月6日付け提出の米国仮出願第60/025,329号の優先権を請求する。
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリアミドに関する。さらに詳細には、本発明は、熱安定化ポリアミド組成物の改良に関する。さらに詳細には、本発明は、熱酸化安定剤(特に、銅含有安定剤)と組み合わせて使用するための、改良された熱安定性を有する部分芳香族ポリアミドを含んだ配合物に関する。本発明はさらに、ポリアミド中のカルボン酸末端基のレベルを下げることによって、銅(I)安定剤を含有した部分芳香族ポリアミド射出成形用樹脂の熱安定性を改良する方法に関する。
【0003】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
ポリアミドは一般に、熱的特性、強度特性、および剛性をバランスよく保持しており、したがって多くの用途に適している。この樹脂は、耐薬品性と耐熱性が必要とされる用途に使用するのが特に適している。脂肪族ポリアミド(ナイロンと呼ばれる)は一般に熱的加工が容易であり、繊維紡糸やフィルム押出も含めて、成形技術や押出技術において広く受け入れられている。多くのこうしたポリアミドは、タイヤコードおよび高いテナシティと低い収縮率が必要とされる他の用途として、ヤーンの形態で使用されている。
【0004】
部分芳香族のポリアミドとコポリアミドは、高温用途にて使用するために開発されており、少なくとも約40モル%の部分脂肪族テレフタルアミド単位を含んだ結晶質コポリアミドおよび半結晶質コポリアミドは、熱的特性と要求環境(demanding environments)における性能が特に優れていることが知られている。しかしながら、このようなポリアミドは比較的高い融点(例えば290℃以上)を有し、あるポリアミドでは分解温度が融点をそれほど越えず、したがってこれらのポリアミドを溶融加工するための要件は、約260〜265℃で融解するポリアミド(例えばナイロン66)に対する要件より厳しく且つ複雑である。
【0005】
成形品、押出形材、または積層物などを作製するための耐熱性部分芳香族ポリアミド(high temperature, partially aromatic polyamide)の製造では、特に充填剤入りの場合、成形または押出操作時に大きな剪断応力がかかると共に、樹脂の分解温度に極めて近い温度で樹脂を加工しなければならない。ファイバーやヤーンを製造するための溶融紡糸操作(例えば、米国特許第5,106,946号に開示されている)では、高温で大きな剪断力を加えることにより、樹脂を大きな応力にて処理する。高温での延伸操作(結晶性を発現させるために、ファイバーやフィルムに対して使用することが多い)においては、長時間にわたって樹脂を乾燥熱に暴露することがある。したがって、良好な特性を得るだけでなく、種々の用途に関してそうした良好な特性を保持する(特に要求環境において)のに、優れた熱安定性が極めて重要である。
【0006】
熱酸化性環境への暴露による劣化が起きないよう樹脂を安定化させる技術が種々開発されている。脂肪族ポリアミドの分解は極めて多くの研究の主題となっており、加工処理中および使用中における耐熱酸化性を改良するための多くの添加剤が提唱されている。安定剤は酸化プロセスを抑制するように作用し、したがって脂肪族ポリアミド鎖がもとのまま保持される。ほとんどのプロセシングに必要とされる短時間の熱安定性は、ヒンダードフェノール酸化防止剤(例えば、ジ−tert−ブチルクレゾールもしくはこれに密接に関連した化合物)およびこうした目的に対し樹脂技術において通常使用されている誘導体を配合することによって達成することができる。ハロゲン化銅(I)とハロゲン化アルカリ金属を含んだ安定剤組成物が、ポリアミドとの併用に関して当業界において説明されており、また銅塩とジアミンとを含んだ錯体化合物の使用が、ポリアミドフィラメントとの使用に関して開示されている(米国特許第3,639,335号を参照)。固体フタル酸第一銅とヨウ化カリウムの分散液を約60ppmの銅に対応するレベルにて使用して、ナイロン66と半量未満のヘキサメチレンイソフタルアミドを含むそのコポリマーとを含んだフィラメントを安定化させている(米国特許第3,457,325号参照)。ポリアミド成形用樹脂やこれらの類似物中での使用に対して、ハロゲン化銅、ハロゲン化アルカリ金属、およびリン化合物の組合せ物を含んだ熱安定剤が使用されている(米国特許第4,937,276号を参照)。
【0007】
耐熱性部分芳香族ポリアミドの脂肪族セグメントを同じ熱酸化分解プロセスに付し、脂肪族ポリアミド用の熱安定剤も、これらのポリアミドに対して有用であることが判明した。しかしながら、部分芳香族ポリアミドは一般により高い加工温度を必要とし、またより厳しい条件にて処理されるので、配合技術者は、これらの耐熱性ポリアミドを充分に安定化させるためにはより高いレベルの安定剤を使用する必要がある、ということをしばしば見いだす。
【0008】
耐熱性部分芳香族ポリアミドにおいては、他のモードの熱酸化攻撃も起こりうる。芳香族酸部分は、特に高温において熱による脱カルボキシル化を起こし、このため成形品中に気泡やボイドが生じる。脂肪族ポリアミドと共に通常使用される安定剤は、処理加工時において高温で一部熱分解し、成形品や押出品の特性または外観に悪影響を及ぼすガス状生成物を形成する。実質的な分解が起こると、これらの副生物のために成形品中にスプレー(splay)が形成されることがある。
【0009】
銅化合物は、特に使いやすい芳香族酸の脱カルボキシル化剤であることが知られており、ポリアミドの脂肪族部分の酸化を抑える目的でこうした安定剤を加えると、実際、該ポリマーの芳香族部分の熱分解を促進することがある。これらの安定剤を含有した溶融押出用配合物、射出成形用配合物、および溶融紡糸用配合物は、変色や実質的な気泡形成を伴ったポリマー分解を引き起こすことがある。少量の成分を追加すると、銅安定化ポリアミドの熱安定性が改良されることが見いだされている。米国特許第5,447,980号を参照のこと。
【0010】
当業界では、耐熱性部分芳香族ポリアミドのためのより効果的な安定化用配合物を求め続けている。より多くの量の安定剤を追加の抑制用化合物と組み合わせて使用すると、脂肪族ポリアミド樹脂が充分に安定化されることが見いだされているけれども、こうしたアプローチは大幅なコストアップを招き、したがって商業的受け入れが制約される傾向にある。さらに、添加剤が存在すると(特に実質的な量にて存在すると)、このような配合物から造られる物品の機械的特性のバランスにしばしば悪影響を及ぼす。
【0011】
銅ベースの熱酸化安定剤の使用を意図するときに、末端基のバランスを調節することによって、あるいは酸末端基やアミン末端基の数を減少させるための末端キャップ反応を使用することによって熱安定性を改良できる、という可能性が当業界においては認識されていなかった。例えば、米国特許第4,818,793号にはテレフタル酸−イソフタル酸−ヘキサメチレンジアミンコポリマーが開示されているが、末端基の相対数、あるいは酸末端基とアミン末端基の数については全く述べられていない。米国特許第5,081,222号および第5,504,146号には、テレフタル酸−ヘキサメチレンジアミン単位をカプロラクタム単位および/またはアジピン酸−ヘキサメチレンジアミン単位と組み合わせて含んだコポリマーが開示されているが、酸末端基とアミン末端基の総数を減らすための末端キャップの使用については全く説明されておらず、例として挙げられているポリマーは、ほぼ等数のカルボキシル末端基とアミノ末端基を含むとされている。米国特許第5,109,106号には、テレフタル酸、イソフタル酸、またはこれらの混合物と2−メチルペンタメチレンジアミン(および必要に応じて、2−エチル−1,4−テトラメチレンジアミン)からのコポリアミドの製造が開示されている。これらのコポリマーは、互いに80μeq/g以内のカルボキシル末端基とアミノ末端基の相対数を有するものとして特徴づけられており、環状アミンタイプの鎖制限末端基(chain-limiting endgroups)が一般に40μeq/g未満であるという事実によって、この場合も、カルボキシル末端基のレベルを調節しようとする意図は示されていない。
【0012】
ヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、および必要に応じて2−エチル−テトラメチレンジアミンの混合物とテレフタル酸とのコポリアミドの製造が米国特許第5,322,923号に開示されている。該特許は、樹脂の末端基含量を測定するための分析法を説明しているけれども、化学量論的な調節は、プロセス中に起こるアミン損失に対する調節に限定されている。環状アミン末端基の形成を制限すること以外には、具体的な末端基調節について説明されていない。ヘキサメチレンジアミンと2−メチルペンタメチレンジアミンとの混合物とテレフタル酸(必要に応じてイソフタル酸と組み合わせる)からのコポリアミドの製造が、米国特許第5,378,800号および5,500,473号に開示されている。多くの製造例が記載されているが、末端基の調節についての具体的な説明はない。
【0013】
ポリアミドの熱酸化プロセスの複雑さが、ラクタムポリマーサンプルに対するB. LanskaとJ. Sebendaの研究によってある程度示されており、該研究によれば、酸化メカニズムは拡散制限(diffusion limited)されなかった。"Eur. Polym. J. Vol.21, No.10, pp.891-894(1985)"において、比較的低い温度(140℃)でのラクタムポリマーの熱酸化が、重合条件および250℃以上の温度での重合時に起こる二次的な反応と構造に関係していることが見いだされた、と報告されている。こうしたラクタムに関する研究(Eur. Polym. J. Vol.22, No.3, pp.199-202(1986))、ならびにラクタムポリマーからのファイバーの研究(J.M.S.-Pure Appl. Chem., A30 (9&10), pp.660-678(1993))において、多くの条件が安定性に影響を及ぼすと説明されている。酸触媒を使用して製造したポリマーは安定性が最も低く、塩基触媒を使用して製造したポリマーは安定性が最も高かった。触媒を抽出すると、これら2種のポリマーの相対的な安定性が逆転した。等モル量の末端基が存在する場合、両方の末端基のレベルを増大させると安定性が増大した。酸基が過剰に存在する場合、酸化条件に暴露すると、酸基の数が増大し、分解が速やかになった。アミン基が過剰に存在する場合、酸化条件に暴露すると、アミン基の数が減少し、分解が遅くなった。重合温度が230℃を越えると急激に安定性が低下したが、これはおそらく副反応の生成物によるものである。
【0014】
配合技術者に対しより少ない量の安定剤の使用を可能にするような、充分に安定化された耐熱性ポリアミド樹脂を得るための方法と組成物は、従来の安定化法を凌ぐ大幅なコスト上の利点をもたらす。さらに、存在する添加剤のレベルが減少すると、機械的特性全体のバランスの改良を含めたさらなる利点が得られ、これによってこのようなポリアミドが、より広い範囲の用途に対して受け入れられやすくなる。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、改良された熱安定性を有する部分芳香族ポリアミド組成物に関する。さらに詳細には、本発明は、耐熱性部分芳香族ポリアミドの熱安定性を改良する方法、および改良された銅安定化ポリアミド射出成形用樹脂に関する。本発明の改良された耐熱性部分芳香族ポリアミドを銅含有安定剤組成物と組み合わせて含んだ配合物は、安定剤を大幅に減少させたレベルにて優れた熱安定性を示す。本発明の配合物は、要求環境および高温での広い用途を意図した射出成形品や押出品の製造に対して、また耐薬品性や耐熱性が重要なポイントとなるような場合に特に望ましい。
【0016】
本発明の開示内容にしたがった改良されたポリアミド射出成形用樹脂およびポリアミド組成物は、改良された部分芳香族ポリアミドと従来の銅含有安定剤組成物を含む。部分芳香族ポリアミドとは、1種以上の脂肪族ジアミンと1種以上の芳香族ジカルボン酸から誘導される構造単位を含有したポリマー(このような構造単位を含有したコポリマーも含む)を意味する。
【0017】
本発明の実施に際して使用するのに適したポリアミドとしては、熱可塑性で耐熱性の種々の線状部分芳香族ポリアミドおよびそれらのコポリマー類縁体があり、これらはしばしば部分芳香族ナイロンと呼ばれ、高い加工温度を必要とし、したがって劣化を起こさずに溶融加工するのが困難である。結晶質または結晶化可能であるようなポリアミドが好ましく、特に好ましいのは、脂肪族ジアミンのテレフタルアミドを含んだ結晶質または半結晶質の耐熱性コポリアミドである。このようなコポリアミドは、炭化水素部分に結合した1つ以上のC1−C4アルキル置換基を有するジアミンを含めた1種以上のC4−C14脂肪族ジアミン(例えばヘキサメチレンジアミンなど)のテレフタルアミドを構造単位として含む。これらのコポリアミドは、テレフタルアミド単位に加えてさらに、このような脂肪族ジアミンの1種以上のさらなるジアミド〔例えば、芳香族ジカルボン酸またはその関連化合物(例えば、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、またはこれらの類似化合物)から誘導されるジアミド、ならびに脂肪族ジアミンとC4−C14脂肪族ジカルボン酸またはその関連化合物(例えば、アジピン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、および類似のジカルボン酸)から誘導されるジアミド〕を含んでもよい。よく知られているように、ポリテレフタルアミドの結晶性は、追加の構造単位(例えばイソフタルアミド単位)の存在によって悪影響を受け、コポリマー中にこのような構造単位が高レベルで存在するとポリテレフタルアミドは非結晶性になり、このため非晶質となる。したがって、ポリアミドにおける高い結晶化度および速やかな結晶化が重要なポイントとなる場合においては、結晶性に影響を及ぼすことが知られている追加ジアミン単位の使用は避けること、あるいは結晶化を妨げないレベルにてこのような単位を使用することが望ましい。
【0018】
テレフタルアミド単位を含んだ種々のポリアミドが当業界において知られており、ヘキサメチレンテレフタルアミド単位とヘキサメチレンアジパミド単位との組合せ物を含んだコポリアミド(必要に応じて、ヘキサメチレンイソフタルアミド単位を含む)もよく知られている。本発明の実施に際して使用するのが特に望ましいのは、少なくとも40モル%のヘキサメチレンテレフタルアミド単位を含んだコポリアミドであり、このとき残部は、ヘキサメチレンアジパミド単位のみであるか、あるいは最大約30モル%までのヘキサメチレンイソフタルアミド単位との組合せである。これらの目的に対して有用なものとしてはさらに、2種以上のジアミン(例えば、ヘキサメチレンジアミンや2−メチル−ペンタメチレンジアミン)のテレフタルアミドを含んだよく知られている結晶化可能なポリアミドがある。
【0019】
さらに詳細に説明すると、本発明の組成物のポリアミド成分は、下記の構造式
【化3】
Figure 0003955664
(式中、Rは少なくとも1つの脂肪族ヒドロカルビル基である)で示される脂肪族ジアミンテレフタルアミド反復構造単位を少なくとも約40モル%(好ましくは約40〜100モル%)含んだ結晶化可能なポリアミドである。
【0020】
上記式中の脂肪族基Rは、約4〜約14個の炭素原子を有する少なくとも1つの直鎖、枝分かれ鎖、または環式の置換脂肪族基もしくは非置換脂肪族基を含む。このような基を含んだポリアミドは、良好な結晶化度や望ましい高温特性、ならびに適切な溶融温度と高い熱分解温度を示し、したがって溶融加工および射出成形操作や押出操作による製造に適したものとなる。適切な脂肪族基の具体的な例としては、テトラメチレン、ヘキサメチレン、およびドデカメチレンなどがあり、さらにこれらのアルキル置換類縁体(例えば、2−メチルペンタメチレンや2,4−ジメチルヘキサメチレンなど)および環状類縁体(例えばp−シクロヘキシルなど)がある。式中のRは、ヘキサメチレン基を単独で、あるいは4〜14個の炭素原子を有する追加の脂肪族基との混合物として含むのが最も好ましい。好ましいポリアミド成分は、テレフタルアミド単位の含量が多いことから少なくとも約270℃の融点を有する。さらに好ましいのは約290℃〜約330℃で溶融するポリアミド成分である。
【0021】
本発明のポリアミドは、下記の構造式A、B、およびCに対応した反復構造単位を約40〜約100モル%のA、0〜約35モル%のB、および約0〜約60モル%のCの割合で含んだ、高い結晶化速度または中程度の結晶化速度を有する、結晶化可能な又は半結晶質の部分芳香族ポリアミドとしてより詳細に説明することができる。
【0022】
【化4】
Figure 0003955664
上記式において、Rは、前記した少なくとも1種の脂肪族ヒドロカルビル基を含み、4〜14個の炭素原子を有する脂肪族基の混合物であってもよく、構造単位A、B、およびCのモル比が約40〜100:35〜0:60〜0の範囲である。
【0023】
このようなポリアミドのうちでより好ましいのは、構造単位A、B、およびCのモル比が約40〜90:35〜0:60〜5の範囲であるようなポリアミドであり、さらに好ましいのは、モル比が約40〜70:25〜0:60〜5の範囲内であるようなポリアミドである。なぜなら、こうした組成物は優れた熱的特性と機械的特性を示すからである。このようなポリアミドは、約300〜約350℃の融点、約90〜約130℃のガラス転移温度(Tg)、および一般には約0.7〜約1.4dl/gの範囲の内部粘度を有する。成形品の特性および成形しやすさの観点から、内部粘度は約0.8〜約1.2dl/gであるのが好ましい。
【0024】
このようなポリアミドのうちで特に好ましいのは、上記式中のRがヘキサメチレンを含むようなポリアミドである。本発明の組成物のポリアミド成分として特に適しているのは、上記構造単位A、B、およびCのうちの2種を含んだポリアミド(例えば、モル比A:B:Cが40〜65:0:60〜35の範囲であるようなポリアミド)である。例えば、A、B、およびC単位を45:0:55、60:0:40、65:0:35、および55:0:45の比で含有したポリアミドが従来技術において広く知られていて説明されているが、一方、少量のイソフタルアミド成分Bを含んだターポリマー(例えば、モル比A:B:Cが50:5:45、および40:5:55であるようなもの)は、より低い融点にて処理される場合に使用するのが特に望ましい。
【0025】
テレフタルアミド単位を含んだ他のコポリマーが従来技術において知られていて説明されており、これらも有用であることがわかっている。例えば、テレフタルアミド単位とラクタムから誘導される単位を含んだコポリマー(例えば、ヘキサメチレンテレフタルアミドとカプロラクタムを含んだ広く知られているコポリマー)、およびヘキサメチレンテレフタルアミド、ヘキサメチレンアジパミド、およびカプロラクタムから誘導される単位を含んだターポリマーが市販されている。
【0026】
これらの(および他の)適切な部分芳香族ポリアミド樹脂およびコポリアミド樹脂が従来技術において詳細に説明されている〔例えば、米国特許第4,831,108号、5,112,685号、4,163,101号、およびRE34,447号、ならびに米国特許第5,288,793号、5,378,800号、5,322,923号、および5,218,082号(これらの特許および特許出願の開示内容を参照のこと)〕。部分芳香族ポリアミドは、従来技術において知られている方法(例えば、米国特許第4,603,193号、RE34,447号、および5,387,645号に記載の連続法やバッチ法)を使用して容易に製造することができ、また種々の適切なコポリアミドを工業製品として容易に入手することができる。ASTM D5336−93に記載の“ポリフタルアミド”という用語は、テレフタルアミド単位とイソフタルアミド単位の合計含量が少なくとも60モル%であるようなポリアミドに対して使用されている。しかしながら、当業界においては通常、この用語は、このような単位の量には関係なく、また単位がテレフタルアミド単位であろうとイソフタルアミド単位であろうと関係なく、フタルアミド単位を含有するいかなるポリアミドもさすようになっている。
【0027】
ポリアミドの分子量は一般に、意図する特定の最終用途の要件に適合するよう、また樹脂技術において広く知られている仕方にしたがって製造することを意図した処理方法の要件に適合するよう選定される。例えば、ファイバーやフィラメントの用途を意図しているときは、ファイバーグレードのポリアミドが最も適しており、一方、当業界において押出用グレード樹脂や射出成形用グレード樹脂とされているポリアミドは、そうした用途に対して使用される。このような樹脂はさらに、60/40のフェノール/テトラクロロエチレン(TCE)混合物中0.4g/dlの濃度にて30℃で測定したときに、一般には約0.6以上(好ましくは約0.7以上)の内部粘度を有するものとして説明することができる。組成物中への使用に対して適切となる分子量の特定の上限はないけれども、極めて高い分子量のポリアミド(2.0dl/g以上という高い内部粘度を有するポリアミド)は、熱的に処理加工するのが非常に困難であり、したがって好ましくない。
【0028】
本発明の目的を達成するために、低レベルのカルボン酸末端基を有するポリアミドを製造する。ポリアミドは一般に、ジアミン(例えばヘキサメチレンジアミン)とジカルボン酸(例えば、アジピン酸やテレフタル酸など)との縮合反応によって製造される。ポリアミドはさらに、アミン官能価とカルボン酸官能価の両方を有する適切なモノマー化合物から、例えばカプロラクタムの重合によって、あるいはアミノ酸の重合によって製造することもできる。こうして得られるポリアミドは一般に、アミン末端基とカルボン酸末端基を含む。化学量論的バランスのジアミンとジカルボン酸を使用して製造すると、重合中に副反応が起こらず、得られる樹脂は実質的なバランスのアミン末端基とカルボン酸末端基を有する。ある1種のモノマーを過剰に使用すると、あるいは反応性の末端キャップ剤を加えると、一方の末端基のほうが多くなる。例えば、ジアミン含量の多いモノマー混合物を重合すると、アミン末端基の数がより多いポリマーが得られる。これとは別に、アミン反応性の末端キャップ剤(例えば酢酸)を使用して、存在する末端アミン官能価の一部と反応させることができ、これによって得られるポリアミド中のアミン末端基の割合を減少させることができる。
【0029】
重合に際しては、ほんのわずか過剰のモノマー(ジアミンであろうとジカルボン酸であろうと)または末端キャップ剤を使用しなければならない。末端基(使用されている場合は、末端キャップ剤を有するものも含めて)の総数は、重合度の関数であり、さらに詳細に言えば、最終的に得られるポリマーの数平均分子量の関数である。縮合ポリマー技術においてはよく知られていることであるが、完了時での重合度は、不均衡(imbalance)の程度によって、あるいはキャッピング剤の量によって求められる。したがって、ポリマーの分子量が望ましくない程度に低いレベルにまで低下するのを防ぐために、やや過剰量のモノマーまたは少量のキャッピング剤(一般には最大約5モル%のオーダー、好ましくは約2モル%以下のオーダー)を使用する。
【0030】
後述しているように、実施例において使用されているポリアミドは通常、トータルで約140〜170μeq/gの末端基を有する。本発明において使用するためには、カルボキシル末端基のレベルが低くなければならず、一般には全ての末端基のうちの25%以下であるか、あるいは約40マイクロ当量/g(μeq/g)以下、好ましくは25μeq/g以下である。25μeq/gから10μeq/gという低レベルまでの、さらには5μeq/gという低レベルまでの酸末端基を有する部分芳香族ポリアミド(検出可能なレベルのカルボキシル末端基を含まないポリアミド)が、本発明の実施に対して特に有用であることがわかる。これまで従来技術において説明されているポリテレフタルアミド(工業製品として容易に入手可能)は、高レベルのカルボキシル末端基(一般には約50μeq/g以上)を有するものが製造されている。こうした高レベルのカルボン酸基を有するポリアミドは一般に、成形用組成物として使用できるように許容しうる熱酸化安定性を付与するためには、かなり高レベルの安定剤を使用する必要がある。
【0031】
低レベルのカルボン酸末端基と所望の分子量を有するポリアミドは、前述のアミン高含量の化学量論に基づき、適切なモル量のアミン反応性末端キャッピング剤を併用して容易に製造することができる。得られるポリマー中のアミン末端基と末端キャップされた末端基との合計レベルは比較的高くなる。これらの縮合反応においては脱アミノ化や他の副反応が起こり、このため、分子量の制約をきたす反応停止化学種が生成するだけでなく枝分かれや架橋を引き起こすことがある、ということがよく知られている。したがって、意図する分子量と所望のレベルのカルボキシル末端基を有するポリアミドを得るためには、重合プロセスを慎重に制御すること、および反応をできるだけ完全に進行させることが必要である。
【0032】
熱処理用手段を使用した配合操作と製造操作を施すことにより、分子量と末端基含量をさらに変化させることができる。例えば、少量の水が存在すると、加水分解と鎖の開裂を引き起こし、したがってさらなるアミン末端基とカルボン酸末端基が生成する;熱による脱カルボキシル化反応により、カルボン酸基が芳香族部分から取り除かれ、テレフタルアミドにおいては、ベンズアミド末端キャップされた末端が生成する;アミン末端基とカルボン酸末端基とのさらなる縮合反応により、分子量が増大し、反応停止化学種のレベルが減少する。したがって、ポリアミドの熱安定性は、各熱処理工程時におけるカルボン酸末端基の含量によってある程度決まり、樹脂の配合・加工工程全体を通して、ならびにスクラップの再循環工程を通して、カルボン酸末端基の含量を約40(μeq/g)未満のレベルに保持することが重要なポイントとなる。カルボン酸末端基レベルを制御するための代替法も確立されている(例えば、カルボン酸反応性の適切な末端キャッピング剤を使用する方法、あるいはカルボン酸末端基の後反応の手段を利用する方法)。カルボン酸末端基含量が少ないこれらおよび他のポリアミドも、本発明の範囲内に含まれると考えるべきである。
【0033】
例えば、好適なカルボン酸反応性末端キャッピング剤を用いるか又はカルボン酸末端基の後反応を用いる方法のような他の方法を、カルボン酸末端基レベルを調節するために用いることもできる。これらの及び他の低カルボン酸末端ポリアミドも、本発明の範囲内に含まれると考えるべきである。
【0034】
改良されたポリアミドは、本発明の手順にしたがって樹脂組成物を製造する際に、銅含有安定剤と組み合わせて使用される。銅含有安定剤はさらに、ポリアミドとハロゲン化アルカリ金属に対して溶解性の銅化合物を含んでいることを特徴とする。より具体的に言えば、銅安定剤は本質的に、銅(I)塩〔例えば、酢酸第一銅、ステアリン酸第一銅、第一銅の有機金属化合物(例えば銅アセチルアセトネート)、ハロゲン化第一銅、またはこれらの類似物〕とハロゲン化アルカリ金属からなる。銅安定剤は本質的に、ヨウ化銅および臭化銅から選ばれるハロゲン化銅、ならびにヨウ化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化カリウム、および臭化カリウムからなる群から選ばれるハロゲン化アルカリ金属からなるのが好ましい。ヨウ化銅(I)とヨウ化カリウムを含んだ安定化用配合物はよく知られていて、ナイロン6やナイロン66などを含んだ脂肪族ポリアミドの安定化用として市販されており、本発明の実施に対して極めて有用である。
【0035】
当業界での仕方によれば、銅含有安定剤の量は、約50〜約1000ppmのレベルの銅を供給するよう選定される。ハロゲン化アルカリ金属対ハロゲン化銅(I)の重量比は、好ましくは約2.5:1〜約20:1の範囲であり、最も好ましくは約8:1〜約10:1の範囲である。安定化されたポリアミド中の銅化合物とハロゲン化アルカリ金属の合計重量は、ポリアミドと安定剤との合計重量を基準として、一般には0.01〜約2.5重量%であり、好ましくは約0.1〜約1.5重量%である。
【0036】
本発明の組成物は、射出成形品の製造に使用することができ、また製造技術がよく知られていて広く実施されている種々のプロセスに使用することができる(例えば、ファイバーの溶融紡糸、およびシート、チューブ、またはフィルムの押出など)。本発明の組成物は、マトリックス材料としても、複合材料のためのバインダーとしても、あるいは積層構造物としても使用することができ、さらにまた厳しい環境での使用を意図した成形品を得るために、5〜60重量%の1種以上の充填剤(強化用充填剤および類似物を含む)を配合することもできる。強化剤として適切なのは、ガラス繊維およびグラファイト繊維を含む炭素繊維である。金属繊維、アルミナ繊維、ケイ酸アルミニウム繊維、酸化アルミニウム繊維、ロックウール繊維、およびこれらの類似物も、特定の用途に対して有用であることがわかっている。代表的な充填剤としては、粒状または粉末状のケイ酸カルシウム、シリカ、クレー、タルク、マイカ、カーボンブラック、二酸化チタン、ケイ灰石、ポリテトラフルオロエチレン、グラファイト、アルミナ三水和物、炭酸ナトリウムアルミニウム、およびバライトなどがある。本発明の安定化された組成物はさらに、最大約60重量%までの種々の添加剤を配合して、種々の化学的・物理的特性を改良または変性することができる。このような添加剤の例としては、通常の使用法にしたがった難燃剤、さらなる安定剤、酸化防止剤、加工助剤、および着色剤などがある。このような添加剤の適切な種類とレベルは、処理技術および得られる生成物の最終用途によって異なり、当業者によって決定される。
【0037】
配合は、樹脂配合技術において通常使用されるよく知られた種々の配合法およびブレンド法のいずれを使用しても行うことができる。ポリアミドと安定剤、および充填剤と変性用成分(使用する場合)は、粉末、ペレット、または他の適切な形態にて使用するのが好ましい。望ましい均一な配合物を得るためには、高剪断ミキサー(例えば、二軸スクリュー押出機)を使用して、樹脂成分を溶融状態にするのに効果的な温度にて成分を溶融配合する。溶融配合する前に、先ず成分を固体形態(例えば、粉末またはペレット)にて混ぜ合わせてミキシングを容易にする。残りの成分と混ぜ合わせる前に、粒状物、ファイバー、および他の添加剤を1種以上の成分中に導入してもよいし、あるいは従来のドライブレンド法を使用して、成分を粉末またはペレット形態にて物理的に混合し、次いで押出配合することもできる。配合用押出機中で樹脂を可塑化すること、および押出機のポートを介して溶融組成物に添加剤、粒状物、またはファイバーを供給すること(当業界において通常行われる)は、本発明の組成物を配合する上で有用であることがわかっている。
【0038】
本発明の特定の実施態様を示す下記の実施例を考察することにより、本発明の理解がより深まるであろう。
【0039】
実施例
ポリアミドの製造
以下の実施例において使用するポリアミドが表Iにまとめてある。これらの実施例において使用するポリアミドを製造するのに使用される連続法の概略を以下に説明する。
【0040】
大形でスチーム加熱されたステンレス鋼製の塩反応器(salt reactor)に攪拌しながらモノマーを仕込み、そして必要に応じて、最終ポリマーがほぼ下記の表Iに示すモル比を有するように、反応物の水性混合物を供給するための水を仕込んだ。バランスされたアミン高含量または酸高含量の化学量論(必要に応じて決まる)をもつポリアミドが得られるように、ジアミン全体対酸全体のモル比をそれぞれの場合において選定し、酢酸をキャッピング剤として表記の量にて加えた。揮発性物質を再循環することなく重合を行ったので、過剰の反応物(特に酢酸、ジアミン、および必要に応じてカプロラクタム)を使用して、揮発による損失を補った。触媒(次亜リン酸ナトリウムまたは亜リン酸)を反応器に、固体または水溶液として、最終ポリマー中に400ppm(NaH2PO3)または125ppm(H3PO3)のリンを供給するようなレベルにて加え、反応器をシールし、窒素でパージし、窒素で約2.8kg/cm2(40psig)に加圧し、約120℃に加熱し、そして当該温度に保持した。
【0041】
塩反応器の内容物をジャケット付きでオイル加熱されたコンセントレーター〔揮発性物質を排気するためのリサーチ・コントロール・バルブ(Research Control Valve)が取り付けられている〕に連続的にポンプ移送し、内容物を約220〜225℃に加熱しながら約11.3〜13.1kg/cm2(160〜185psig)の圧力に保持した。コンセントレーターを出た反応混合物の水含量を、約15分の滞留時間にて約15重量%未満に減少させた。この反応混合物を、コンセントレーターから直列配置のオイル加熱された2つのステンレス鋼製予備加熱器に連続的にポンプ移送して通過させた。第1の予備加熱器の出口における溶融物温度を約279〜290℃に、そして第2の予備加熱器の出口における溶融物温度を282〜293℃に保持し、リサーチ・コントロール・バルブを使用して予備加熱器中の圧力を約127kg/cm2(1800psig)に保持した。
【0042】
反応混合物を、リサーチ・コントロール・バルブを介して予備加熱器から連続的に出して、約7kg/cm2(100psig)の圧力にてジャケット付きの管状反応器中に送り、加熱用ジャケットを通して熱交換流体を循環させることによって約325〜345℃の壁体温度に加熱した。次いで、反応混合物を別のリサーチ・コントロール・バルブを通して、溶融温度を310℃以上に保持しつつ反応器から出し、下流(ダイエンド)のポートにて排気減圧(vent vacuum)を使用して、Werner & Pfleider社製ZSK−30(ベント付きの二軸スクリュー押出機)のスクリュー上に導入した。最終的に得られたポリマーを、約5.8〜6.4kg/hrの処理量にてストランドダイを通して水浴中に押し出し、次いでペレットに細断した。
【0043】
ポリアミド樹脂の組成と特性が表1にまとめてあり、ヘキサメチレンテレフタルアミド−カプロラクタムコポリマーの組成と特性が表2にまとめてある。数種のポリマーを構成しているジカルボン酸単位TA、IA、およびAA(テレフタリル、イソフタリル、およびアジピル)、ジアミン単位HMDAとPMDA(ヘキサメチレンジアミンと2−メチルペンタメチレンジアミン)、ならびにラクタムCAP(カプロラクタム)のモル比、それに得られた樹脂の酸末端基の量、アミン末端基の量、および末端キャップ(アセトアミド末端基)の量(それぞれの樹脂に関して分析により求めた)、およびI.V.(内部粘度)が記載してある。当業界には周知のことであるが、2−メチルペンタメチレンジアミンは熱により環化して3−メチルピペリジンを形成することがある。この部分を含んだ末端基のレベルは測定しなかった。
【0044】
【表1】
Figure 0003955664
【0045】
特定のポリマー分子量を使用した場合、ポリマーのタイプに関してカルボキシル末端基の含量を変えると、末端基のトータルは同じ範囲の値となり、これはポリマーの分子量(I.V.)と矛盾しない。カプロラクタムコポリマーに対しても同様の挙動がみられる(表2)。
【0046】
【表2】
Figure 0003955664
【0047】
配合と成形
実施例13〜21
実施例1〜4の樹脂に、33重量%のガラス繊維(呼称)、及び示されている場合には、10:1重量比のヨウ化カリウム:ヨウ化第一銅を含有した銅安定剤配合物、ステアリン酸マグネシウム離型剤、およびタルク成核剤を配合した。ステアリン酸マグネシウム離型剤は通常、安定剤なしで配合した配合物を制御するために加えた(例えばC−1〜C−3)。
配合は、乾燥した樹脂と添加剤とをドライブレンドすることによって、そしてこのブレンドを25mmのBerstorff一軸スクリュー押出機に供給することによって行った。下流のポートを介して、手操作により又は一軸スクリューベントスタッファー(single screw vent stuffer)によりガラス繊維を押出機に供給した。配合したポリマーをストランドダイを通して水中に押し出し、次いで細断してペレットにした。
乾燥後、75トンArburg二軸スクリュー射出成形機を使用して樹脂ペレットを射出成形して、タイプIの引張用試験片を作製した。
【0048】
試験手順
こうして得られた成形品を、内部粘度、アセトアミド末端基、酸末端基、およびアミン末端基に関して分析し、機械的試験および熱酸化エージングに付した。
【0049】
内部粘度の測定
ポリマー(0.100g)を25mlのフェノール/テトラクロロエタン(60/40)に120〜130℃にて溶解した。一定温度の浴(30℃)中に浸漬したタイプ1Cのキャノン製ウッベローデ粘度計を使用して、この溶液と溶媒の流出時間を測定した。dl/g単位での内部粘度を下記の式から算出した。
内部粘度=(ln(溶液時間/溶媒時間))/濃度
【0050】
アセトアミド末端基(酢酸末端キャップ)の測定
ポリマー0.2g(灰分に関して補正)を12mlのヘキサフルオロイソプロパノール中に、室温で1〜2日にわたって振盪することによって溶解した。不溶物を濾過またはデカントした後、バリアン・ユニティー300スペクトロメーターを使用して、溶液に対して13C−NMRスペクトルの測定を行った。末端キャップのカルボニル共鳴と全てのカルボニル共鳴の総計とを比較することによって、酢酸末端キャップを測定した。
【0051】
酸末端基の測定
ポリマー0.2g(灰分に関して補正)を6〜8mlのo−クレゾール中に100℃にて溶解した。冷却した後、ポリマー溶液に4〜6mlのベンジルアルコールと50μlのホルムアルデヒドを加えた。メタノール中0.1NのKOHを使用して電位差滴定を行った。
【0052】
アミン末端基の測定
ポリマー0.4g(灰分に関して補正)を12mlのヘキサフルオロイソプロパノール中に50℃にて溶解した。冷却後、ポリマー溶液に0.1mlの水を加えた。水中0.1NのHClを使用して電位差滴定を行った。
【0053】
引張特性
標準のASTM試験法にしたがって引張試験を行った。熱酸化エージングに対しては、セットになった5つの引張試験片を5〜7の時間周期にて使用して、明記した温度で種々の時間、空気循環炉中で引張試験片をエージングした。引張強さが50%低下するまでの時間を、立方方程式の数学的解法によって求めた。
成形品の組成、分析データ、およびエージング試験データが表3にまとめられている。ガラス繊維の含量(配合操作においては33重量%を設定しているが)は灰分含量を測定することによって求め、27重量%〜35重量%の範囲であった。
【0054】
【表3】
Figure 0003955664
【0055】
対照標準例C−3と実施例19〜21に対する安定性データの比較から、銅安定剤を加えていないポリアミドの熱酸化安定性は、酸末端基のレベルによってほとんど影響を受けず、より低い要求(210℃)環境において若干改良されていることがわかる。高レベルの銅安定剤を使用した場合は、酸末端基が減少すると、熱安定性が大幅に増大する(対照標準例C−1と実施例13〜15を比較)。熱安定性に及ぼす酸末端基レベルの影響は、より低い銅レベルにおいてより顕著である(対照標準例C−2と実施例16〜18を比較)。
【0056】
銅レベルを下げると熱安定性が低下する(対照標準例C−1、C−2、およびC−3を比較、ならびに実施例13、16、および19を比較)。しかしながら、末端基のレベルを減少させることによって、銅レベル減少の影響は相殺される〔同じ92〜94ppmの銅を含んだ例[C−2(53μeq/gの酸末端基)および実施例17(32μeq/g)]と実施例18(13μeq/g)とを比較〕。
【0057】
かなり低いレベルの酸末端基を有する配合物(実施例15と18)は、約242ppmの銅安定剤レベルを使用して安定化されたとしても〔実施例15(14μeq/g)〕、あるいは94ppmというはるかに低いレベルの銅安定剤で安定化されたとしても〔実施例18(13μeq/g)〕、非常に改良された熱酸化安定性を有するということがわかる。
【0058】
実施例22〜31 実施例5〜8の樹脂を使用してさらなる配合物を作製した。対照標準例C−1〜C−3および実施例13〜21に関して前述した方法と手順に実質的にしたがって、実施例22〜31のガラス繊維充填配合物(下記の表4にまとめてある)を配合し射出成形した。
【0059】
【表4】
Figure 0003955664
【0060】
実施例30と31に関する熱酸化安定性データから、銅を含まないコポリテレフタルアミド配合物の熱安定性は酸末端基のレベルによってあまり影響されないことがわかり、この点は、前述のLanskaによるラクタムに関する知見とは異なる。実施例22と26によって示されているように、この場合も、これらの耐熱性ポリアミドに対する熱安定性は、たとえ酸末端基のレベルが高くても、銅安定剤をさらに加えることによって大幅に改良される。
【0061】
酸末端基のレベルを約40μeq/gよりかなり下のレベル(実施例23〜25および27〜29)にまで下げると、熱酸化安定性がかなり改良されることがわかる。酸末端基のレベルが約30μeq/g未満(実施例23、24、27、および28)であると、熱酸化安定性は大幅に改良される。酸末端基が実質的に存在しない場合は、銅レベルを半分に減らすことができ、このときこれら配合物の優れた熱安定性はそれほど影響を受けない(実施例25と29を比較)。
【0062】
220℃でのエージング24時間後、上記各ポリマーの試験片を1個取り出し、内部可溶物(soluble interior)を末端基に関して分析した。より低い酸化温度でのラクタムポリマーに関するLanskaの研究とは対照的に、大過剰の酸基を有するポリマー(実施例22、26、および30)が、この熱エージング中に酸末端基数の大幅な減少をきたし、したがって化学量論がバランスされる方向にシフトした。
【0063】
実施例32〜41
実施例9〜12のヘキサメチレンテレフタルアミド−カプロラクタムコポリマー樹脂を使用してさらなる配合物を作製した。対照標準例C−1〜C−3および実施例13〜21に関して前述した方法と手順に実質的にしたがって、実施例32〜41のガラス繊維充填配合物(下記の表5にまとめてある)を配合し射出成形した。
【0064】
【表5】
Figure 0003955664
【0065】
実施例32〜35に対する安定性データと実施例36〜39に対する安定性データとの比較から、酸末端基のレベルを40μeq/g未満に減少させると、カプロラクタムセグメントを有するコポリアミドのための銅安定剤を含んだ組成物の熱酸化安定性が大幅に改良されることがわかる。酸末端基のレベルが約30μeq/g未満であると(実施例34、35、37、38、および39)、これら組成物の熱酸化安定性はさらに改良される。酸末端基が実質的に存在しない場合は、高度の熱酸化安定性を保持させつつ銅のレベルを実質的に(おそらくは半分程度にまで)減少させることができる(実施例39と実施例32〜34を比較)。
【0066】
したがって、低含量のカルボン酸末端基を有する部分芳香族ポリアミドと銅安定剤とを含んだ配合物は、カルボン酸末端基が40μeq/gを越える従来技術のポリアミドを含んだ対応配合物より熱酸化安定性がはるかに高いことがわかる。カルボン酸末端基レベルの減少した本発明の部分芳香族ポリアミドに対して観察される熱酸化安定性の改良は、射出成形品と押出品に対して最も顕著である。カルボン酸末端基含量の少ない部分芳香族ポリアミドはさらに、ファイバー・フィラメント技術の知見にしたがって安定化・配合操作を施すと、フィルムの製造に、あるいはフィラメントやファイバーの溶融紡糸に有用である。フィルムやファイバーは単位重量当たり大きな表面積を有しており、より熱酸化攻撃を受けやすく、厳しい環境で高温にて使用すると、成形品や押出形材などより速やかに分解されるようになる。したがって、ポリアミド中のカルボン酸末端基のレベルを減少させたときの成形品に見られる熱安定性の改良は、こうしたポリアミドを含んだファイバーやフィルムに対してはそれほどはっきりとは現れない。
【0067】
したがって本発明は、耐熱性の部分芳香族ポリアミド(さらに好ましくは、脂肪族ジアミンテレフタルアミド単位を含み、約40μeq/g未満の、好ましくは約30μeq/g未満の、さらに好ましくは約20μeq/g未満の酸末端基を有するポリアミド)と銅含有安定剤とを含んだ組成物に関する。本発明はさらに、ポリアミドの酸末端基含量を約40μeq/g未満に、好ましくは約30μeq/g未満に、さらに好ましくは約20μeq/g未満に減少させることによって、銅安定化された部分芳香族ポリアミドの熱酸化安定性を改良する方法に関する。
【0068】
特定の実施態様を挙げて本発明を説明してきたが、樹脂配合業界や組成物製造業界の当業者にとっては、さらに他の変形や改良形が容易に考案可能である。例えば、本発明の組成物は、前記の充填剤や強化材の他に、従来の添加剤(例えば、顔料、染料、滑剤、加工助剤、光安定剤、および熱安定剤など)、および耐熱性ポリアミドとの併用が知られている耐衝撃性改良剤や靱性改良剤をさらに含んでもよい。本発明の組成物はさらに、当業界によく知られているさらなるポリマーや樹脂とのブレンドを形成するよう配合することもできる。このようなブレンドに使用するのに特に適したポリマーとしては、エンジニアリングサーモプラスチックとして分類されている種々のポリマーが含まれ、脂肪族ポリアミド(例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン11、およびナイロン12など)、ポリエステル(例えば芳香族ポリカーボネート、ポリアリレート、および液晶質ポリエステルなど)、ならびにポリアリールエーテル(例えばポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、およびポリアリールケトンなど)等がある。
【0069】
これらのおよび他の変形や改良形は、ポリマー業界における当業者にとっては容易に考案可能であり、したがって特許請求の範囲によって規定されている本発明の範囲内に含まれる。

Claims (9)

  1. 0〜40μeq/gのカルボン酸末端基を有し、下記の構造式
    Figure 0003955664
    (式中、Rは少なくとも1つのC4〜C14脂肪族ヒドロカルビル基を含む)で示される脂肪族ジアミンテレフタルアミド構造単位を含む、耐熱性の部分芳香族ポリアミドと、
    0.01〜2重量%の銅含有熱安定剤とを含む、射出成形可能な組成物
  2. 前記耐熱性の部分芳香族ポリアミドがさらに、カプロラクタムから誘導される構造単位を含む、請求項1記載の組成物
  3. 前記耐熱性の部分芳香族ポリアミドが下記の構造式
    Figure 0003955664
    (式中、Rは少なくとも1つのC4〜C14脂肪族ヒドロカルビル基を含む)で示される構造単位を含み、構造単位A、B、およびCのモル比が40〜100:30〜0:60〜0の範囲にある、請求項1記載の組成物
  4. 前記脂肪族ヒドロカルビル基Rが、ヘキサメチレン基、2−メチル−1,5−ペンタメチレン基、およびこれらの混合物から選ばれる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物
  5. 前記銅含有熱安定剤が、ハロゲン化アルカリ金属とハロゲン化銅(I)とを2.5:1〜20:1の重量比にて含んだ配合物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記熱安定剤配合物がヨウ化カリウムとヨウ化銅(I)を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 5〜60重量%の充填剤をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記充填剤がガラス繊維である、請求項記載の組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物を含んだ射出成形品。
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