JP3955561B2 - 回転電機用ロータの製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、円筒状ヨークの内周面に接着剤を用いて磁石を接着するための回転電機用ロータの製造装置に関する。
回転電機用ロータのヨークには複数の磁石が固定されている。ヨークに磁石を固定する方法としては、予めヨークの内周面に接着剤を塗布しておき、その内周面に対して複数の小さいエアシリンダによって各磁石を押しつけながら、その状態のままヨークを乾燥炉に入れて接着剤を乾燥させるという方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−152541号公報
しかしながら、前記の特許文献1で開示されている方法では、エアシリンダのエア圧を保持しながらヨークを乾燥炉に移載する必要があり、手順が繁雑であるとともに長い作業時間を要する。
また、ヨークの内径側における比較的狭い空間に、磁石の数に応じた小さいエアシリンダを設ける必要がある。エアシリンダは気密性を要する精密機器であり、比較的狭い空間に多数のエアシリンダを配設すると、その部分の構造が複雑となる。さらに、ヨークを投入する乾燥炉は、エアシリンダに連通するエア配管を導入可能なようにしなければならない。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、円筒状ヨークの内周面に接着剤を用いて磁石を接着するための回転電機用ロータの製造装置において、簡便な構造であって、しかも容易な作業手順により磁石を円筒状ヨークに接着することのできる回転電機用ロータの製造装置を提供することを目的とする。
本発明に係る回転電機用ロータの製造装置は、円筒状ヨークの内周面に熱硬化性の接着剤を用いて磁石を接着するための回転電機用ロータの製造装置であって、前記円筒状ヨークの内周面に前記磁石を押さえつける磁石押さえ手段と、前記磁石押さえ手段の上方に配置され、前記円筒状ヨークを加熱して前記内周面に塗布された接着剤を固化させる加熱手段と、前記加熱手段の近傍に配置される上昇ストッパと、前記磁石押さえ手段を前記円筒状ヨークの内径側に配置させながら該円筒状ヨークとともに上昇させる搬送手段と、を有し、前記磁石押さえ手段は、前記円筒状ヨークを支持するベース部と、前記磁石を保持しながら前記ベース部に対して外径方向にスライド移動可能なスライド部と、前記スライド部をカム機構によって外径方向に押し出すカム部材と、を備え、前記搬送手段は、前記ベース部又は前記円筒状ヨークを前記上昇ストッパに当接させた後、前記カム部材を上方に移動させることにより前記スライド部を外径方向に押し出して前記磁石を前記内周面に押しつけることを特徴とする。
これにより、ベース部及び円筒状ヨークを加熱手段の位置まで上昇させるとともに磁石をヨークの内周面に対して押しつけるという一連の作業は、搬送手段を上昇させることによってカム機構及び上昇ストッパ等の作用により自動的になされ、作業員が行う手順は極めて容易となる。
磁石押さえ手段は受動的な部材のみから構成されており、内部にアクチュエータ等が設けられていないことから簡便な構造である。
また、前記カム部材と前記ベース部との間に第1弾性体が設けられ、前記搬送手段は、前記第1弾性体を圧縮させながら前記カム部材を上方に移動させて前記スライド部を外径方向に押し出すようにするとよい。
これにより、ベース部又は円筒状ヨークを上昇ストッパに当接させるまではベース部とカム部材とを所定の間隔に保持し、ベース部又は円筒状ヨークを上昇ストッパに当接させた後に第1弾性体を圧縮させながらスライド部を外径方向に押し出すように順序だてて作業を行うことができる。従って、例えば、円筒状ヨークが予め磁石押さえ手段と上昇ストッパとの間に配置されている場合には、磁石押さえ手段を円筒状ヨークの内部に挿入してからスライド部を押し出すことができる。
さらに、前記磁石と前記搬送手段との間に第2弾性体が設けられ、前記磁石が該第2弾性体を介して前記内周面に押しつけられるようにすると、磁石を円筒状ヨークの内周面に押しつける力を容易に調整することができる。
前記磁石押さえ手段又は前記円筒状ヨークの軸方向の位置を検出する位置検出器を設けると、円筒状ヨークや磁石押さえ手段の有無を検出することができ、円筒状ヨークが上昇したこと及び下降したことを判断できる。
前記搬送手段に加わる軸方向の荷重を検出する荷重検出器を設けると、搬送手段によって上昇されるべき円筒状ヨークの有無、磁石の数を検出することができる。また、円筒状ヨークの内周面に適切な量の接着剤が塗布されていることを確認することができる。
本発明に係る回転電機用ロータの製造装置によれば、ベース部及び円筒状ヨークを加熱手段の位置まで上昇させるとともに磁石を内周面に対して押しつけるという一連の手順は、搬送手段を上昇させることによってカム機構及び上昇ストッパ等の作用により自動的になされ、作業員が行う手順は極めて容易である。
また、磁石押さえ手段にはアクチュエータ等がなく、受動的な部品のみから構成されていることから簡便な構造である。
さらに、磁石を円筒状ヨークの内周面に押しつける作業と、該円筒状ヨークを加熱装置まで搬送する作業とを連続的に実行することができ、一連の作業時間を短縮することができる。
以下、本発明に係る回転電機用ロータの製造装置について実施の形態を挙げ、添付の図1〜図14を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る回転電機用ロータの製造装置10は、ヨーク12の内周面12aに磁石38(図2参照)を接着するための製造装置であって、側面に開閉可能な開口部14aを有する本体14と、該本体14の底面14bとつながるストックエリア16と、底面14b及びストックエリア16に敷き詰められたローラ18によって移動可能な磁石接着用ユニット20と、本体14の下方に設けられた昇降シリンダ(搬送手段)22と、ストックエリア16に向けて送風可能なファン24と、本体14の上方に設けられた復帰用シリンダ26と、これらの各機器に接続され制御を行う制御部28とを有する。磁石接着用ユニット20の上部には、ヨーク12が載置可能である。ローラ18は、例えば、ボールローラで置き換えてもよい。
磁石接着用ユニット20は、ヨーク12を載置したまま開口部14aを通過し、ストックエリア16から底面14bの側面ストッパ14cに当接するまでの範囲を移動可能である。磁石接着用ユニット20は、側面ストッパ14cに当接した後にストッパレバー14dにより固定され、底面孔30の上方に配置される。
本体14は、磁石接着用ユニット20に載置されたヨーク12よりも高い位置に設けられた円筒状の加熱コイル(加熱手段)32と、昇降シリンダ22によって持ち上げられるヨーク12が加熱コイル32の内側に配置されるように上昇量を制限する上昇ストッパ34とを有する。上昇ストッパ34は、後述する支軸66が挿入可能な軸方向の中心孔34aと、ヨーク12が接近及び離間したことを検知する近接センサ35(図6参照)とを有する。上昇ストッパ34は、ヨーク12が上昇する際に該ヨーク12と同軸状となるように設けられている。昇降シリンダ22の上部にはロードセル36が設けられ、昇降シリンダ22に加わる軸方向の荷重を検出することができる。
近接センサ35及びロードセル36は制御部28に接続されており、該制御部28はこれらのセンサ信号を参照しながら昇降シリンダ22、復帰用シリンダ26及び加熱コイル32を制御する。
図2に示すように、ヨーク12は有底の円筒形状であり、その内周面12aには20個の磁石38が熱硬化性の接着剤92(図6参照)を用いて等間隔に接着される。この接着処理は、以下に詳述するように回転電機用ロータの製造装置10によって行われる。
ヨーク12は、直径が高さの略2倍であり、その中心部には、ボス29が内側の軸方向に突出するように設けられている。ヨーク12は、内周面12aに磁石38が接着されることによって、モータや発電機等の回転電機用ロータとして用いられる。
磁石38は薄い縦長の形状であって、ヨーク12に接着される外側円弧面38aはヨーク12の内周面12aと同じ曲率の曲面で、反対側の内側円弧面38b(図3参照)は外側円弧面38aと平行な曲面として設定されている。
図3及び図4に示すように、磁石接着用ユニット20は、上部にヨーク12が載置される載置部50と、該載置部50の中心部に設定されて昇降シリンダ22によってヨーク12を支持して上昇する昇降部(磁石押さえ手段)52とからなる。
載置部50は、昇降シリンダ22が挿入可能な孔54aが設けられた底面円板54と、該底面円板54の周囲に設けられる円筒部56と、該円筒部56の上部において等間隔に設けられた30本のガイド58とを有する。該ガイド58は、円筒部56よりもやや内径側の箇所から上方に向けて延在しており、隣接するガイド58同士の間隔は、前記磁石38の幅と同じ長さに設定されている。
円筒部56の上端面には、ヨーク12の下端面が載置可能である。円筒部56にヨーク12を載置したとき、ガイド58はヨーク12の内周面12aに略沿うように配置され、ヨーク12の略半分の高さまで延在する。
昇降部52は、下方に向かって縮径する中心円錐台部が前記孔54aに挿入されて前記底面円板54に対して緩衝材60を介して載置される支持円板62と、該支持円板62の上面周囲に設けられた20個のカム部材64と、支持円板62の中心部から上方に向けて延在する支軸66とを有する。支持円板62の下面は、前記昇降シリンダ22によって受圧可能な形状に設定されている。カム部材64は台形形状であって、その外側の上部である傾斜面64aは、上方に向かって内径側に傾斜している。カム部材64は、このように台形形状であってもよいし、上方に向かって縮径する円錐台形状でもあってもよい。
また、昇降部52は、支持円板62の上面に設けられたばね(第1弾性体)68によって上方に弾発付勢されながら支軸66に設けられたストッパ66aに一部が当接しているスライドベース(ベース部)70と、該スライドベース70に対して径方向にスライド可能な20個のスライド部72とを有する。
ヨーク12が円筒部56に載置される際、支軸66は前記ボス29に挿入され、これによりヨーク12と昇降部52が正確に同軸状に設定される。
スライドベース70は、昇降部52が上昇する際、ボス29の下面を支持してヨーク12を上昇させるボス支持部74と、該ボス支持部74の周囲から上方に延在する円筒接続部76と、該円筒接続部76の上端部に対して内径側が固定された第1スライド支持円環板78と、該第1スライド支持円環板78に対して複数のボルト80によって懸架された第2スライド支持円環板82とを有する。
第1スライド支持円環板78の上面には、温度に応じてポイント58a、59b、59c及び59dの色が順に変化するサーモラベル59(図1参照)が貼られている。
スライド部72は、第1スライド支持円環板78及び第2スライド支持円環板82に挟まれて、第1スライド支持円環板78の下面に設けられた径方向の溝78aに沿ってスライド移動可能な受動移動部84と、該受動移動部84に対してのピン86及び87により径方向に移動可能に支持され、且つ押しつけばね(第2弾性体)88によって外径方向に弾発付勢される磁石保持部材90とを有する。
受動移動部84は、下部に外径方向に突出する突出部84aを有する略L字形状であり、突出部84aの上面には磁石保持部材90が摺動可能に配置される。受動移動部84の上部はスライド可能なように前記溝78aに挿入されている。
また、受動移動部84における内径側下部には、前記傾斜面64aと同じ傾斜角度の受動傾斜面84bが設けられ、該受動傾斜面84bと傾斜面64aとは僅かに離間して対向している。
磁石保持部材90は、軸からみて前記各ガイド58の中間の角度となるように配置されており、下端部には磁石38を縦長にした状態で載置可能な支持台90aが外径方向に突出している。磁石保持部材90の外径側の面は、磁石38の内側円弧面38bに沿うような曲率の曲面として設定されている。
次に、このように構成される回転電機用ロータの製造装置10を用いて、ヨーク12の内周面12aに磁石38を接着する手順について、図5〜図13を参照しながら説明する。
先ず、図5に示すように、磁石接着用ユニット20をストックエリア16に置いた状態で、磁石保持部材90の支持台90aに20個の磁石38をそれぞれ縦長の方向に装着する。このとき、受動移動部84の受動傾斜面84bとカム部材64の傾斜面64bとの隙間は僅かであることからスライド部72のがたは小さく、しかも磁石38は両側をガイド58によって案内されることから、磁石38は正確に装着される。
次に、図6に示すように、内周面12aに熱硬化性の接着剤92を塗布したヨーク12の下端面を円筒部56の上端面に載置する。このとき、支軸66がボス29に挿入されてヨーク12は昇降部52に対して同軸状に配置される。また、ヨーク12と支軸66とは、図示しない角度決め係合部(例えば、キーとキー溝)によって正確に角度決めされる。
接着剤92は、例えば、複数の塗布用ノズルを用いることにより内周面12aに対して平行な複数条を周方向にリング状に塗布する。接着剤92は磁石38の外側円弧面38aに塗布してもよい。
次いで、該ヨーク12と磁石接着用ユニット20とをローラ18(図1参照)によって本体14内の底面14bへ移動させ、磁石接着用ユニット20が側面ストッパ14cに当接する位置まで移動させる。この後、磁石接着用ユニット20をストッパレバー14dにより固定する。
このときの本体14、ヨーク12及び磁石接着用ユニット20の位置関係は以下のようになっている。すなわち、支持円板62は底面孔30の上方に配置され、支軸66は、上昇ストッパ34の中心孔34aに挿入可能な位置に配置される。また、ボス29の上面部は上昇ストッパ34の下方に配置され、ヨーク12は加熱コイル32の内径側に挿入可能な位置に配置される。
この時点までの手順は作業員によって直接行われ、又は所定の自動機によって自動的に行われる。この後、制御部28の制御下に昇降シリンダ22が上昇する。
図7に示すように、昇降シリンダ22が上昇することにより、昇降部52が持ち上げられるとともに、ボス支持部74の上面がボス29の下面に当接してヨーク12が昇降部52と一体的に持ち上げられ、ヨーク12が円筒部56から離れる。このとき、各磁石38はガイド58に挟まれるように案内され、正確に上方へ持ち上げられる。
また、このとき、昇降シリンダ22にかかる軸方向の荷重は昇降部52、ヨーク12及び20個の磁石38の合計重量である。この合計重量は既知であることから、ロードセル36による計測信号に基づいて、昇降シリンダ22にかかる荷重が適正であるか否かを判断することができる。つまり、何らかの要因によってヨーク12が載置されていない場合や、磁石38のいくつかが抜けている場合には、これらのことを検知し制御部28の作用下に作業を中断することができる。ロードセル36として適当な検出精度を有するものを使用することにより、たとえ磁石38が1つしか抜けていなくても、該磁石38の抜けを検出することができる。
次に、図8に示すように、昇降シリンダ22をさらに上昇させることにより、支軸66を上昇ストッパ34の中心孔34aに挿入するとともに、ボス29の上面を上昇ストッパ34の下面に当接させる。このとき、各磁石38はガイド58よりも高い位置にあり、各磁石38は支持台90aに載っている。
また、このとき、ロードセル36による計測信号に基づいて、ボス29が上昇ストッパ34に確実に当接したことを検出することができる。さらに、近接センサ35による計測信号に基づいてヨーク12の有無を検出することができる。これらの計測信号に基づいて異常があると判断される場合には、制御部28の作用下に作業を中断することができる。
なお、この段階までばね68はほとんど圧縮されず、スライドベース70のボス支持部74と支持円板62との距離は所定の間隔に保持される。
次に、図9に示すように、昇降シリンダ22によって支軸66と支持円板62とをさらに上昇させる。このとき、ヨーク12及びスライドベース70は上昇ストッパ34により上昇が制限されていることから、スライドベース70のボス支持部74は、前記ストッパ66aから離れてばね68が圧縮される。従って、ボス支持部74と支持円板62とが接近し、カム部材64の傾斜面64aが受動移動部84の受動傾斜面84bに当接して摺動することにより各スライド部72を外径方向に移動させる。これにより、磁石保持部材90に保持された各磁石38は、磁石保持部材90とヨーク12の内周面12aによって挟まれる。磁石38の外側円弧面38aはヨーク12の内周面12aと同じ曲率であり、反対側の内側円弧面38bは磁石保持部材90の外径側と沿うような曲率の曲面として設定されていることから、磁石38は磁石保持部材90とヨーク12の内周面12aによって確実に保持される。なお、支持台90aはヨーク12に干渉しない長さに設定されている。
このように、ボス29の上面が上昇ストッパ34に当接した後にばね68が圧縮されることから、図8に示す段階までスライド部72は外径方向に押し出されることがない。従って、ばね68の作用により、昇降部52がヨーク12の内部に確実に挿入された後に、スライド部72が押し出されるように順序立てて作業が行われる。
また、このとき、ヨーク12は加熱コイル32が形成する円筒形状の内径側に配置されている。
次に、図10に示すように、昇降シリンダ22によって支軸66と支持円板62とをさらに上昇させる。このとき、受動移動部84はカム部材64によって押圧されてさらに外径側に移動する。
一方、磁石保持部材90は、磁石38を介してヨーク12の内周面12aに当接していることから受動移動部84と磁石保持部材90が接近して押しつけばね88が圧縮される。従って、押しつけばね88の圧縮量に応じた力で磁石38がヨーク12の内周面12aに押圧される。すなわち、昇降シリンダ22と支持円板62の上昇量に応じて押しつけばね88が圧縮され、磁石38をヨーク12の内周面12aに押しつける力を容易に調整することができる。
この際、昇降シリンダ22としてエアシリンダを用いていると、空気の圧縮性により柔軟な動作が可能である。
また、押しつけばね88を介在させることによって、磁石38の個々の厚さのばらつきを吸収することができる。さらに、押しつけばね88の力が小さすぎるときには接着剤92があまり潰れずに内径が規格値よりも小さくなり、押しつけばね88の力が大きすぎるときには接着剤が必要以上に周囲に押し出されてしまい十分な接着力が得られない。従って、押しつけばね88には、適切なばね定数のものが用いられ、複数の磁石38によって形成される内径を規格値に合わせるとともに磁石38とヨーク12の内周面12aとを確実に接着させることができる。
なお、押しつけばね88が設けられる箇所は必ずしも受動移動部84と磁石保持部材90との間である必要はなく、昇降シリンダ22と磁石38との間のいずれかの箇所に設けられていればよい。
さらに、このとき、ロードセル36による計測信号に基づいてヨーク12の内周面12aに塗布された接着剤92の塗布量を検知することができる。すなわち、昇降シリンダ22を上昇させることにより、磁石保持部材90は磁石38をヨーク12の内周面12aに押圧することになるが、この際、接着剤92は潰されて押し広げられることにより塗布量に応じた反力を生ずる。従って、ロードセル36による計測信号からこの反力を検出することにより接着剤92の塗布量を推測可能であり、適正な量が塗布されていないと判断される場合には制御部28の作用下に作業を中断することができる。
次に、加熱コイル32に通電することによりヨーク12を加熱し、内周面12aに塗布された接着剤92を固化させて磁石38を接着する。この接着剤92は熱硬化性であることから、加熱することによって短時間に磁石38を接着することができる。また、磁石38は磁石保持部材90によって適度な力でヨーク12の内周面12aに押しつけられていることから、磁石38は落下することなく、しかも内周面12aに対して、固化した接着剤92の薄い層を介して確実に接着される。所定の時間ヨーク12を加熱した後、加熱コイル32に対する通電を停止する。
次いで、図11に示すように、昇降シリンダ22を下降させることにより、ヨーク12及び昇降部52を下降させる。このとき、復帰用シリンダ26を支軸66の上面に当接させ、昇降シリンダ22と同期させながら下降させる。この復帰用シリンダ26の作用により、上昇ストッパ34の下面とボス29の上面とが熱によって軽く粘着している場合であってもヨーク12及び昇降部52を確実に下降させることができ、ヨーク12は円筒部56に載置される。
また、近接センサ35による計測信号に基づいてヨーク12が下降したことを検出することができる。
次に、図12に示すように、昇降シリンダ22と復帰用シリンダ26とをさらに下降させる。ヨーク12は円筒部56に載置されていることから下降が制限されており、しかも磁石38はヨーク12の内周面12aに接着されていることから、昇降部52のみが下降する。このとき、磁石38と磁石保持部材90とが熱によって軽く粘着している場合であっても復帰用シリンダ26の作用によって昇降部52を確実に下降させることができる。下降した昇降部52は、緩衝材60を介して衝撃なく底面円板54上におろされる。
さらに、ストッパレバー14d(図1参照)を開放した後にヨーク12と磁石接着用ユニット20とをストックエリア16に引き出す。
次に、所定の搬送装置によってヨーク12を取り外して次工程へ搬送した後、ファン24によって送風を行うことにより磁石接着用ユニット20を冷却する。このとき、第1スライド支持円環板78の上面に貼られたサーモラベル59の示す色によって磁石接着用ユニット20が所定の温度Th1(図13参照)に冷却されたことが確認されるまで冷却する。
つまり、図13に示すように、ヨーク12の温度T1及び昇降部52の温度T2は、加熱コイル32に対する通電を開始する時刻A0から比例的に上昇する。このとき加熱コイル32に大電流を流すことにより短時間に規定温度Th2まで温度T1を上昇させることができる。温度T1が規定温度Th2に達した時刻A1からは、所定の温度センサの信号を監視しながら温度T1が規定温度Th2を維持することができるように、加熱コイル32に対する通電量を調整する。この温度センサは、ヨーク12の温度を直接的に計測するものや、又はその近傍の雰囲気温度を計測するものでよい。また通電を調整するには、例えば、制御部28によりPID制御、PWM制御等を行えばよい。
接着剤92が十分に固化した時刻A2において加熱コイル32の通電を停止し、この後ヨーク12の温度T1は下降し始めるが、ヨーク12内の昇降部52の温度T2は余熱により多少上昇することがある。ヨーク12及び磁石接着用ユニット20をストックエリア16に引き出し、ヨーク12を取り外した後、時刻A3においてファン24による冷却を開始し、温度T2を速やかに下降させる。磁石接着用ユニット20の温度が所定の温度T3まで冷却されたときにファン24を停止する。
ファン24で磁石接着用ユニット20を冷却することにより、次のヨーク12に対する磁石38の接着作業を早期に開始することができる。昇降部52の温度T2は所定のセンサにより自動的に検出し、制御部28の作用下にファン24を制御してもよい。必要に応じ、磁石接着用ユニット20とともにヨーク12もファン24により冷却してもよい。
このように、本実施の形態に係る回転電機用ロータの製造装置10によれば、磁石38を磁石保持部材90に保持させるとともにヨーク12を円筒部56に載置し、この後、昇降部52及びヨーク12を昇降シリンダ22で上昇させて加熱コイル32が形成する円筒形状の内径部に配置させて加熱させる。これにより、ヨーク12の内周面12aに塗布された熱硬化性の接着剤を固化させて磁石38を接着することができる。
また、昇降部52及びヨーク12を所定の位置まで上昇させるとともに磁石38を内周面12aに対して押しつける作業手順は、昇降シリンダ22を上昇させることにより昇降部52の機構によって自動的になされ、作業員が行う手順は極めて容易となる。
さらに、昇降部52を機能させるためのアクチュエータは、基本的には昇降シリンダ22と復帰用シリンダ26だけであり、磁石接着用ユニット20は受動的な部品のみから構成されており、簡便な構造である。これらの部品は精密なものではなく、取り扱いが容易でしかも廉価である。また、昇降部52には、前記特許文献1に記載されているような気密性を要する部品はなく、シール等が不要であり、加熱コイル32による加熱によって劣化することがない。
また、本実施の形態に係る回転電機用ロータの製造装置10によれば、熱硬化性の接着剤92を用い、加熱コイル32によってヨーク12を加熱することにより、短時間で磁石38を接着することができ、しかも接着後はファン24によって冷却することにより速やかに次のヨーク12に対する処理に移行することができる。
さらに、磁石38をヨーク12の内周面12aに押しつける作業と、該ヨーク12を加熱コイル32まで搬送する作業とを連続的に実行することができ、一連の作業時間を短縮することができる。
なお、カム部材64からスライド部72に対する動力伝動方式は、傾斜面64bと受動傾斜面84bとによるものに限らず、カム部材64を原節とし、スライド部72を従節とするカム機構による方式であればよい。例えば、一方の部材の傾斜面に対して、他方の部材には該傾斜面に当接しながら回転するローラを有するような方式であってもよい。
また、磁石38の位置を設定するための前記ガイド58に相当する適当な位置決め部材を設けることにより、例えば、図14に示すように、前記載置部50における前記円筒部56に相当する部材を省略し、ヨーク12のボス29を直接にボス支持部74に載置するようにしてもよい。
1台の本体14に対して複数の磁石接着用ユニット20を用意し、ストックエリア16における磁石38とヨーク12の装着、本体14内への投入、及びファン24による冷却の各工程を同時並行的に行ってもよい。
本発明に係る回転電機用ロータの製造装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
本実施の形態に係る回転電機用ロータの製造装置の斜視図である。 磁石が接着されたヨークの断面図である。 磁石接着用ユニットの一部断面斜視図である。 磁石接着用ユニットの断面側面図である。 磁石接着用ユニットに磁石を装着した状態の断面側面図である。 ヨークを載置した状態の磁石接着用ユニットの断面側面図である。 昇降シリンダにより昇降部を上昇させてヨークに当接させた状態の磁石接着用ユニットの断面側面図である。 昇降シリンダにより昇降部を上昇させてヨークを上昇ストッパに当接させた状態の磁石接着用ユニットの断面側面図である。 昇降シリンダを上昇させて磁石をヨークの内周面に当接させた状態の磁石接着用ユニットの断面側面図である。 押しつけばねを圧縮させて磁石をヨークの内周面に押しつけた状態の磁石接着用ユニットの断面側面図である。 昇降シリンダを下降させてヨークを円筒部に載置した状態の磁石接着用ユニットの断面側面図である。 昇降シリンダを下降させて昇降部を支持円板に載置した状態の磁石接着用ユニットの断面側面図である。 ヨークの内周面に磁石を接着する手順におけるヨークの温度及び昇降部の温度のタイムチャートである。 磁石接着用ユニットの変形例を示す断面側面図である。
符号の説明
10…回転電機用ロータの製造装置 12…ヨーク
12a…内周面 14…本体
20…磁石接着用ユニット 22…昇降シリンダ
24…ファン 26…復帰用シリンダ
28…制御部 29…ボス
30…底面孔 32…加熱コイル
34…上昇ストッパ 34a…中心孔
35…近接センサ 36…ロードセル
38…磁石 50…載置部
52…昇降部 54…底面円板
56…円筒部 58…ガイド
59…サーモラベル 60…緩衝材
62…支持円板 64…カム部材
64a、64b…傾斜面 66…支軸
68…ばね 70…スライドベース
72…スライド部 74…ボス支持部
78、82…スライド支持円環板 78a…溝
84…受動移動部 84b…受動傾斜面
88…押しつけばね 90…磁石保持部材
90a…支持台

Claims (5)

  1. 円筒状ヨークの内周面に熱硬化性の接着剤を用いて磁石を接着するための回転電機用ロータの製造装置であって、
    前記円筒状ヨークの内周面に前記磁石を押さえつける磁石押さえ手段と、
    前記磁石押さえ手段の上方に配置され、前記円筒状ヨークを加熱して前記内周面に塗布された接着剤を固化させる加熱手段と、
    前記加熱手段の近傍に配置される上昇ストッパと、
    前記磁石押さえ手段を前記円筒状ヨークの内径側に配置させながら該円筒状ヨークとともに上昇させる搬送手段と、
    を有し、
    前記磁石押さえ手段は、前記円筒状ヨークを支持するベース部と、
    前記磁石を保持しながら前記ベース部に対して外径方向にスライド移動可能なスライド部と、
    前記スライド部をカム機構によって外径方向に押し出すカム部材と、
    を備え、
    前記搬送手段は、前記ベース部又は前記円筒状ヨークを前記上昇ストッパに当接させた後、前記カム部材を上方に移動させることにより前記スライド部を外径方向に押し出して前記磁石を前記内周面に押しつけることを特徴とする回転電機用ロータの製造装置。
  2. 請求項1記載の回転電機用ロータの製造装置において、
    前記カム部材と前記ベース部との間に第1弾性体が設けられ、
    前記搬送手段は、前記第1弾性体を圧縮させながら前記カム部材を上方に移動させて前記スライド部を外径方向に押し出すことを特徴とする回転電機用ロータの製造装置。
  3. 請求項1記載の回転電機用ロータの製造装置において、
    前記磁石と前記搬送手段との間に第2弾性体が設けられ、前記磁石は該第2弾性体を介して前記内周面に押しつけられることを特徴とする回転電機用ロータの製造装置。
  4. 請求項1記載の回転電機用ロータの製造装置において、
    前記磁石押さえ手段又は前記円筒状ヨークの軸方向の位置を検出する位置検出器を有することを特徴とする回転電機用ロータの製造装置。
  5. 請求項1記載の回転電機用ロータの製造装置において、
    前記搬送手段に加わる軸方向の荷重を検出する荷重検出器を有することを特徴とする回転電機用ロータの製造装置。
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