JP5441284B1 - 保持手段の移動方法、電子部品保持装置、及び電子部品搬送装置 - Google Patents

保持手段の移動方法、電子部品保持装置、及び電子部品搬送装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、電子部品をユニットに対して受け渡す際の吸着ノズルの移動量測定方法、その方法を利用した電子部品保持装置、及びこれを備えた電子部品搬送装置に関する。進退駆動用モータ(50)が回転することによって、ロッド(42)を介して吸着ノズル(30)に推進力を作用させる。ボイスコイルモータ(47)によって、吸着ノズル(30)の推進力に対するロッド(42)が受ける抗力と同等な対抗推力をロッド(37)に付与し、受け渡し対象の電子部品(D)と吸着ノズル(30)との接触によって生じるボイスコイルモータ(47)の挙動変化を検出する。ボイスコイルモータ(47)の挙動変化を検出するまでの吸着ノズル(30)の移動量を測定する。

Description

本発明は、電子部品を受け渡す保持手段の移動方法、その方法を利用した電子部品保持装置、及びこれを備えた電子部品搬送装置に関する。
電子部品は、電気製品に使用される部品であり、半導体素子が含まれる。半導体素子としては、トランジスタやLEDや集積回路が挙げられ、電子部品としては、抵抗やコンデンサ等が挙げられる。この電子部品は、一般的に、搬送経路上を保持手段に保持されつつ搬送される。搬送経路上には、工程処理を施す各種の工程処理装置が並んでおり、保持手段は、それぞれが備えるステージに下降し、電子部品をステージに離脱させ、工程処理が終了するとステージから電子部品をピックアップして、次の工程処理へ搬送する。工程処理としては、ダイシング、マウンティング、ボンディング、及びシーリング等の前工程の処理、デバイスの電気特性測定、分類、マーキング、外観検査、梱包等の後工程の処理が挙げられる。また、これら各工程処理のための位置決め処理も工程処理に含まれる。
各工程処理装置は、電子部品を載置するステージを有する。工程処理を電子部品に対して施すためには、保持手段のステージやステージに載置された電子部品に対する下降位置を、精度良く定めることが必要である。
例えば特許文献1では、保持手段の電子部品に対する下降位置を次のようにして測定している。すなわち、真空吸引回路を介して吸着ノズルに負圧を与えながら当該吸着ノズルを計測テーブルや基板に向けて降下させていき、その真空吸引回路内を流れる空気流量に基づき吸着ノズルがステージやステージに載置された電子部品に当接することを判定して高さ位置情報を求めている。
特許第3846262号公報
下降位置を求める際に、実際にノズルを降下させてノズルの先端と電子部品とが実際に当接を確認する場合、ノズルの先端と電子部品との当接により、ノズルの先端部から電子部品に対して圧力が加わる。一方、ノズルの先端部に対しては、電子部品からの反作用の力が加わる。外力の影響を受けやすい電子部品の場合、ノズルの先端部から大きな外力が加わることで、変形やクラックの発生などの問題点があった。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたもので、電子部品の受け渡しを行う保持手段の移動方法、その方法を利用した電子部品保持装置、及びこれを備えた電子部品搬送装置を提供することを目的とする。
上記のような課題を解決するために本発明は、電子部品を保持する電子部品保持装置の保持手段の移動方法であって、前記電子部品保持装置は、前記電子部品を保持するための位置に待機する複数の保持手段と、前記位置に待機した保持手段を進出及び後退させるロッドと、前記ロッドを推力により支持するボイスコイルモータと、前記保持手段に対して、前記ロッドと前記ボイスコイルモータとを介して推力を与えて、前記保持手段を前記電子部品に到達させる前記ロッドと前記ボイスコイルモータとは別体の進退駆動用モータと、を備え、保持手段の到達地点を予め測定し、当該到達地点に基づく到達地点情報を記憶する測定ステップと、前記電子部品保持装置を稼動させて、前記測定ステップで測定された到達地点に基づく到達地点情報を用いて、前記保持手段の移動を行う移動制御ステップと、を含み、前記測定ステップでは、前記電子部品へ未達の状態で、前記進退駆動用モータが前記保持手段に推進力を与えることにより前記ロッドが前記ボイスコイルモータに沈みこもうとする力を、前記ボイスコイルモータによる対抗推力で阻止し、前記保持手段の前記電子部品への到達によって生じる前記ロッドのボイスコイルモータへの沈み込みを、前記ロッドの前記ボイスコイルモータに対する相対的な浮き上がりとして検出し、前記相対的な浮き上がりを検出した地点を到達地点とし、前記保持手段ごとの到達地点に関する位置情報を到達地点情報として個別に記憶し、前記移動制御ステップでは、前記個別に記憶した保持手段ごとの到達地点情報に基づいて前記保持手段を個別に移動させること、を特徴とする。
前記電子部品保持装置には、前記保持手段の電子部品と当接する部分に弾性部材を更に設けても良い。
計測手段により、前記保持手段の現在位置を計測し、この現在位置に関する現在位置情報と前記到達地点情報とを逐次比較し、前記保持手段を移動開始させ、前記現在位置情報と前記到達地点情報とが一致であると、前記保持手段を停止させても良い。
前記進退駆動用モータの当初の移動速度に関する当初速度情報と、次の速度情報に関する次速度情報とを予め記憶し、前記到達地点情報に基づき、変異点までの移動距離に関する変異点情報を生成し、前記計測手段が計測した前記現在位置情報を、前記変異点情報及び前記到達地点情報とそれぞれを逐次比較し、前記保持手段を当初速度情報に基づく速度で移動開始させ、一方、前記現在位置情報と前記変異点情報とが一致であると前記次速度情報に基づく速度に変更し、前記現在位置情報と前記到達地点情報とが一致であると前記保持手段を停止させることもできる。
一または複数の前記保持手段が配置されるテーブルと、前記テーブルを所定角度ごと間欠的に回転させる搬送用モータと、を備え、前記保持手段は、前記進退駆動用モータが設けられる停止位置に停止し、前記到達地点情報は、各保持手段を識別する情報と関連づけて記憶させることもできる。
前記移動位置には、電子部品を受け渡しする他の装置が有するので保持手段が、前記保持手段に向かい合うように一機ずつ位置し、前記到達地点情報は、向かい合わせになる保持手段と他の保持手段の組み合わせを識別する情報、及び前記移動位置を示す情報と関連づけて記憶させることもできる。
前記当初速度情報及び次速度情報は、進退駆動用モータの回転数を示す回転速度情報であり、前記到達地点情報、前記現在位置情報、及び前記変異点情報は、進退駆動用モータの回転量を示す回転量情報とすることもできる。
前記回転速度情報は、進退駆動用モータに与えられるパルス周波数であり、前記回転量情報は、進退駆動用モータに与えられるパルス数とすることもできる。
また、上記保持手段の移動方法を利用した電子部品保持装置、及びこれを備えた電子部品搬送装置も本発明の一態様である。
本発明によれば、外力の影響を受けやすい電子部品に対してノズルを当接させる場合においても、保持手段の到達地点情報を測定することができ、その測定量に基づいて保持手段の移動を行うことで、電子部品の搬送を正確に行うことができる。
本実施形態に係る電子部品搬送装置の全体構成を示す上面図である。 本実施形態に係る電子部品搬送装置の全体構成を示す側面図である。 本実施形態に係る電子部品保持装置の全体構成を示す側面図である。 保持装置の先端部分の構成を示す断面図である。 ボイスコイルモータの内部構成を示す側面図である。 電子部品保持装置が備える検出部の外部構成を示す拡大側面図である。 検出部の全体構成を示す図である。 検出部の全体構成を示す図である。 電子部品保持装置の制御部を示すブロック図である。 電子部品保持装置の制御部の制御動作を示すフローチャートである。 通常時の電子部品保持装置の各部に掛かる力を示す側面図である。 通常時の検出部の状態を示す側面図である。 保持手段が電子部品に接触した時の電子部品保持装置の各部に掛かる力を示す側面図である。 保持手段が電子部品に接触した時の検出部の状態を示す側面図である。 電子部品保持装置の制御部の制御動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態における電子部品搬送装置の全体構成を示す側面図である。 電子部品搬送装置の制御部を示すブロック図である。 第3の実施形態における電子部品搬送装置の全体構成を示す側面図である。
[第1の実施形態]
以下、本発明に係る電子部品搬送装置の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
(電子部品搬送装置1)
図1,2に示すように、電子部品搬送装置1は、電子部品Dの搬送経路11を形成し、その搬送経路11に沿って並べられた各工程処理ユニット14に対して順番に電子部品Dを搬送する。この搬送経路11は、ターンテーブル12と電子部品保持装置2とにより形成されている。ターンテーブル12は、中心が搬送用モータ13の回転軸で支持されており、搬送用モータ13の駆動に従って間欠的に所定角度回転する。搬送用モータ13は、例えばダイレクトドライブモータである。
電子部品保持装置2は、電子部品Dを工程処理ユニット14に受け渡す装置であり、電子部品Dを保持する吸着ノズル30を備えている。吸着ノズル30は、このターンテーブル12の外周縁に円周等配位置となるように複数設置されている。具体的には、ターンテーブル12の外周縁に固定されたアーム31に支持されている。吸着ノズル30は、ターンテーブル12が間欠回転することにより、ターンテーブル12の外周に沿って平行移動する。吸着ノズル30の配置間隔は、ターンテーブル12の1ピッチの回転角度と等しい。換言すると、搬送用モータ13は、吸着ノズル30の配置間隔と同一のピッチでターンテーブル12を間欠回転させる。
この吸着ノズル30は、ターンテーブル12の外周に沿った平行移動の他、ターンテーブル12が拡がる平面と直交するように昇降する。すなわち、電子部品保持装置2は、吸着ノズル30に対して昇降方向の推進力を付与する進退駆動部4を更に備えている。その設置位置は、吸着ノズル30の停止位置直上であり、進退駆動部4は不動のブロックに設置されている。進退駆動部4は、吸着ノズル30を直上から押圧する押圧体40と、その押圧体40を摺動可能に支持するリニアガイド41とを備える。リニアガイド41は、吸着ノズル30の停止位置直上に固定される。押圧体40は、リニアガイド41に支持されることにより、ターンテーブル12の上方に位置する。
このような電子部品搬送装置1において、電子部品Dを保持した吸着ノズル30は、ターンテーブル12の間欠回転に従って、順に円周等配位置に設定された停止位置に移動する。吸着ノズル30が停止位置に位置すると、吸着ノズル30の上方に存在する進退駆動部4は、押圧ブロック40で吸着ノズル30を押圧することで、吸着ノズル30を到達地点まで下降させる。吸着ノズル30の下降先には、工程処理ユニット14が存在する。工程処理ユニット14は、例えば、位置補正ユニット14aである。
(電子部品保持装置2)
図3は、このような電子部品搬送装置1に設けられた電子部品保持装置2の全体構成を示す側面図である。図3に示す電子部品保持装置2は、電子部品Dを工程処理ユニット14に受け渡す装置である。本実施形態では、工程処理ユニット14として、位置補正ユニット14aを例示する。
この電子部品保持装置2は、吸着ノズル30の下降動作を予め定められたタイミングで終了させる。この下降動作終了のタイミングは、吸着ノズル30と位置補正ユニット14aのステージ15とに挟まれる電子部品Dに適切な荷重がかかるタイミングである。適切な荷重とは、例えば概略ゼロニュートンである。電子部品Dに過度な圧力を与えて破壊を誘因しないため、また、電子部品Dの位置がずれを防止するためである。そのため、この電子部品保持装置2は、吸着ノズル30が到達地点へ達したことを示す到達地点情報を予め計測しておき、その到達地点情報に基づいて、吸着ノズル30が到達地点に達したタイミングで下降動作が終了するように駆動する。
(吸着ノズル30)
吸着ノズル30は、外力により進退開始位置から到達地点まで摺動可能に構成される。進退開始位置は、外力が加わらない場合の吸着ノズル30の位置である。到達地点は、吸着ノズル30の摺動方向に一定の外力を加えた場合の吸着ノズル30の位置である。
吸着ノズル30は、ステージ15上の電子部品Dの載置位置に対する高さが固定されたアーム31に支持され、ステージ15の上方の進退開始位置に位置している。アーム31は、ステージ15に対して略平行に延びており、先端にステージ15に対して垂直な軸受け32が貫設されている。吸着ノズル30は、開口が設けられた先端をステージ15に向けて軸受け32に挿入され、進退開始位置から到達地点まで摺動可能にアーム31に支持されている。
アーム31の軸受け32上縁には、圧縮バネ33が設けられている。圧縮バネ33は、吸着ノズル30の突出部分に挿入されている。吸着ノズル30の突出部分は、軸受け32の上縁から突出した部分である。吸着ノズル30の後端側には、フランジ34が設けられており、圧縮バネ33は、このフランジ34を介して吸着ノズル30をステージ15から離反させる方向に付勢している。吸着ノズル30に対するステージ15に向かう外力が解除されると、吸着ノズル30は、ステージ15から離反し、進退開始位置まで移動する。
吸着ノズル30は、内部が中空のパイプであり、先端に開口を有する。吸着ノズル30の後端に接続された継手35を介してパイプ内部と空気圧回路とが連通しており、真空の発生により電子部品Dを先端で吸着し、真空破壊により電子部品Dを離脱させる。大気解放により電子部品Dを離脱させてもよいし、真空破壊と大気解放を順次切り替えて電子部品Dを離脱させるようにしてもよい。
この吸着ノズル30の先端部には、図4の様なラバーコレット36を先端部分に設けることができる。このラバーコレット36は、吸着ノズル30の延び方向の圧力により、撓みを生じるように弾性力を有する。ラバーコレット36は、この弾性力より電子部品Dと接触した際の接触による力を吸収するものである。
図4に示すように、ラバーコレット36は、円筒型の筐体部37と、略円錐の接触部38とを一体的に構成したものである。接触部38は、筐体部37の電子部品Dと対向する側に設けられる。接触部38の頂点部分は、平坦部39が設けられる。吸着ノズル30が電子部品Dを保持する場合は、広い面積で電子部品Dと接触する。
ラバーコレット36内部は、吸着ノズル30の空気圧回路と連通しており、真空の発生により電子部品Dを先端で吸着し、真空破壊により電子部品Dを離脱させる。ラバーコレット36は、接触部分から空気が漏れないように、吸着ノズル30と密着して設けられる。例えば、ラバーコレット36内部に凹部が設けられる。この凹部が、吸着ノズル30の先端部分に設けられた凸部分と組み合わさることにより、ラバーコレット36と吸着ノズル30とは密着する。より密着させるために、吸着ノズル30の凸部分の径は、ラバーコレット36の凹部径よりも若干大きくしても良い。
(進退駆動部4)
進退駆動部4は、押圧体40と進退駆動用モータ50で構成されている。押圧体40は、主に進退駆動用モータ50が発生させた推進力を吸着ノズル30に伝達する。
押圧体40は、吸着ノズル30を押し下げる方向に摺動可能にリニアガイド41に支持されている。リニアガイド41のレール部分は、ステージ15と垂直な方向に延び、高さは固定されている。押圧体40の下端には、ロッド42が延設されている。ロッド42は、吸着ノズル30の後端に向かい合わせて配置され、吸着ノズル30と軸線が共通する。
この押圧体40は、略コの字形状のフレーム43を有する。押圧体40は、フレーム43の背の部分でリニアガイド41に支持され、フレーム43の下腕43aにロッド42を備えている。フレーム43の下腕43aは、ステージ15の載置面に対して水平に延び、その先端と吸着ノズル30の軸線とが交わる部分にロッド42が取り付けられる。ロッド42は、下腕43aの延び方向と直交して取り付けられ、下腕43aの上下から先端及び後端が突出している。
フレーム43の上腕43bには、その上面にカムフォロア44が設置されている。このカムフォロア44は、進退駆動用モータ50の回転力を伝達し、押圧体40を押し下げるために設置されている。進退駆動用モータ50は、例えばサーボモータである。進退駆動用モータ50の回転軸には、円筒カム51が固定されている。円筒カム51とカムフォロア44とは当接しており、カムフォロア44は、円筒カム51のカム面に沿って従動する。
押圧体40は、吸着ノズル30が移動することによる電子部品Dとの接触を感知する検出機構を更に備えている。この検出機構は、ロッド42の摺動機構、ロッド42に推進力を与えるボイスコイルモータ47、及びロッド42のボイスコイルモータ47に対する相対的な浮き上がりを検出する検出部48である。尚、ボイスコイルモータ47に対する相対的な浮き上がりは、言い換えると、ボイスコイルモータ47へのロッド42の埋入である。
具体的には、フレーム43の下腕43aには、ステージ15の載置面に対して垂直な軸受け45が貫設されている。ロッド42は、この軸受け45に挿入されており、ロッド42の軸線方向に摺動可能となっている。尚、フレーム43の下腕43aの下面には、ロッド42をボイスコイルモータ47から進出させる付勢力を有する圧縮バネ46が設けられており、ボイスコイルモータ47の推進力を補助している。
ボイスコイルモータ47は、フレーム43の上腕43bの下面に固定されている。このボイスコイルモータ47は、ロッド42の後端側を支持し、ロッド42を進出及び後退させる。ボイスコイルモータ47は、電流と推進力とが比例関係にあるリニアモータであり、図5に示すように、磁石47a及び環状コイル47bを有する。
検出部48は、パイプ48c内の空気圧の変化を直接検出することにより、ロッド42が浮き上がったことを検出する。図6に示すように、蓋部48bはパイプの一部であり、ロッド42が浮き上がる前は、蓋がされることでパイプ48c内の密閉状態を保つ。例えば、図7に示すように、このパイプ48cには、内部の圧力を検出する圧力計48dが設けられ、内部の圧力を監視する。ロッド42が浮き上がると、ロッド42に設けられた蓋部48bも浮き上がり、パイプ48c内の密閉状態が解放され、内部の圧力が変化する。圧力計48dでは、この圧力の変化を検出する。
また、検出部48は、パイプ48c内の圧力を直接検出することで、ロッド42の浮き上がりを検出するだけでなく、空気の流入または流出を検出することにより、ロッド42の浮き上がりを検出することも可能である。例えば、図8に示すように、パイプ48c内部には流量計48fが設けられる。流量計48fとしては、例えば、パイプ48c内に突出するオリフィス48gと、オリフィス48gが区切る2つの領域の差圧を検出する差圧検出部である。
進退駆動用モータ50は、後述する、制御部6からの、回転速度、回転量及びトルクの指示に基づいて、吸着ノズル30への推進力を発生させ、また吸着ノズル30の進退終点及び進退速度を制御している。
(制御部6)
図9は、このような構成を有する電子部品保持装置2の制御部6の構成を示すブロック図である。制御部6は、モード切替部60と、モータ制御部61と、速度情報記憶手段62と、VCM制御部63と、接触判定部64と、到達地点情報記憶手段65と、生成手段66と、変異点情報記憶手段67と、計測手段68と、比較手段69と、速度記憶手段70と、を備える。
モード切替部60は、入力部60aからの入力に基づいて、吸着ノズル30の到達地点を測定する到達地点測定モードと、測定した到達地点の位置に関する情報である到達地点情報に基づいて吸着ノズル30の移動の制御を行う移動制御モードとの切替えを行う。入力部60aは、ユーザからの入力を受け付けるインターフェースであり、キーボード、マウス、タッチパネル、液晶端末など種々の入力装置を利用する。
モータ制御部61は、進退駆動用モータ50の回転速度、回転量及びトルクを制御する。回転速度は回転角の速度、回転量は回転角度である。この際、指示したトルク、回転速度、及び回転量と、進退駆動用モータ50のエンコーダやトルク検出器からの検出した回転速度、回転量及びトルクとを比較しフィードバック制御を行うこともできる。
速度情報記憶手段62は、モータ制御部61にて進退駆動用モータ50の駆動を行う際の当初の移動速度に関する当初速度情報と、次の速度情報に関する次速度情報とを記憶する。当初の移動速度とは、吸着ノズル30が進退開始位置から移動する際の進退駆動用モータ50の駆動速度である。次の速度情報とは、吸着ノズル30が進退開始位置から所定量移動した後の進退駆動用モータ50の駆動速度である。この速度情報は、モータの回転速度、または、パルス周波数で表わされる。
VCM制御部63は、ボイスコイルモータ47の推力を制御する。接触判定部64は、検出部48からの信号を入力し、電子部品Dと吸着ノズル30との接触を判定する。
到達地点情報記憶手段65は、到達地点の位置情報に関する到達地点情報を記憶する。到達地点情報記憶手段65としては、不揮発性のメモリなどの記憶手段を用いる。到達地点情報は、進退駆動用モータ50の回転数で表させる。この回転量は、吸着ノズル30が進退開始位置時から移動し、ロッドの浮き上がりが発生するまでに進退駆動用モータ50が何回転したかを示す値である。
生成手段66は、到達地点情報に基づいて、変異点情報を生成する。変異点情報は、吸着ノズル30の移動速度を変化させる変異点の位置情報である。変異点は、進退開始位置と、到達地点との間に設けられる。変異点は、吸着ノズル30が電子部品Dと当接する直前で、移動速度を遅くすることで、吸着ノズル30の移動時間に対する影響が少ない範囲で、当接時の衝撃を緩和する。このため、変異点は、到達地点の間近に設けることが望ましい。この変異点の位置情報は、到達地点情報として記憶する回転量から、所定の回転量の差分をとった回転量で表される。変異点情報記憶手段67は、生成手段66で生成した変異点情報を記憶する。
計測手段68は、前記吸着ノズル30の現在位置情報を計測する。現在位置情報は、吸着ノズル30が、現在、どの地点に存在するかを示す位置情報である。現在位置情報は、吸着ノズル30が進退開始位置時から現在位置まで移動するために、駆動用モータ50が何回転したかを示す値で表される。
比較手段69は、現在位置情報と、到達地点情報または変異点情報とを逐次比較する。現在位置情報と、到達地点情報または変異点情報との比較は、現在位置情報と到達地点情報との差分、現在位置情報と変異点情報との差分をとることで行う。
尚、この制御部6は、電子部品搬送装置1の制御部の一部として設けられていてもよいし、電子部品保持装置2の構成の一部として設けられていてもよい。
(作用)
この様な構成を備える電子部品保持装置2の作用を図10〜図16を参照して説明する。電子部品保持装置2においては、(1)吸着ノズル30と電子部品Dとが当接する到達地点の測定と、(2)吸着ノズル30を進退開始位置から到達地点までの移動させる制御とを行う。
(1)吸着ノズル30と電子部品Dとが当接する到達地点の測定方法
図10は、吸着ノズル30と電子部品Dとが当接する到達地点の測定方法を示すフローチャートであり、以下、制御部6の制御動作とともに電子部品保持装置2の状態を説明する。
初めに、入力部60aからの入力に基づいて、モード切替部60は、到達地点測定モードを設定する(ステップS01)。到達地点測定モードが設定されると、ターンテーブル12が回転し、停止位置に吸着ノズル30が配置される。位置補正ユニット14aのステージ15には、搬送対象となる電子部品Dを載置しておく。到達地点測定モードでは、停止位置に停止した吸着ノズル30を、ステージ15に載置した電子部品Dに対して移動させ、吸着ノズル30と電子部品Dとが当接する到達地点を測定する。
次に、吸着ノズル30の移動段階では、ステップS02において、モータ制御部61は、進退駆動用モータ50の駆動を開始させる。モータ制御部61は、吸着ノズル30がロッド42と一緒に当該ロッド42を介して下降する力を進退駆動用モータ50に発生させる。
この進退駆動用モータ50の駆動により、円筒カム51は回転し、円筒カム51のカム面に当接しているカムフォロア44は、ステージ15に向かう推進力を受ける。ステージ15に向かう推進力は、吸着ノズル30へ向かう押圧体40の推進力となり、押圧体40は、リニアガイド41に沿って下降する。押圧体40が下降すると、ロッド42が吸着ノズル30の後端に当接する。モータ制御部61が進退駆動用モータ50を更に駆動させることにより、押圧体40は、吸着ノズル30を押し下げる。吸着ノズル30は、圧縮バネ33の押し上げ付勢力に抗して下降を開始する。
このとき、図11に示すように、吸着ノズル30はロッド42から下降力Frを受けており、ロッド42は、その反作用力Fcrを受けることとなる。この反作用力Fcrは、吸着ノズル30を押し上げる圧縮バネ33が設けられている場合には、伸び方向に付勢された圧縮バネ33の弾性力に対する抗力に等しい。また、ロッド42を押し下げる圧縮バネ46が設けられている場合には、ロッド42が受ける反作用力Fcrは、この圧縮バネ46の弾性力を吸着ノズル30の圧縮バネ33の弾性力から差し引いた力に対する抗力に等しい。
また、吸着ノズル30の下降段階では、ステップS03において、VCM制御部62は、ボイスコイルモータ47の駆動を開始させ、ロッド42に反作用力Fcrと同等の対抗推力Foppを発生させる。このボイスコイルモータ47の駆動開始は、進退駆動用モータ50の推力発生と同時、若しくは、ロッド42が吸着ノズル30に当接する直前である。反作用力Fcrと同等の対抗推力Foppは、反作用力Fcrと力の大きさは同じであるが、向きが反対の推力である。厳密には、圧縮バネ33が圧縮されるに従って、反作用力Fcrは増大するが、VCM制御部62により、対抗推力Foppを反作用力Fcrに比例して増大するように制御してもよい。
このとき、図12に示すように、ロッド42は、反作用力Fcrを受けているが、ボイスコイルモータ47から対抗推力Foppを受けているため、ロッド42に作用する力は釣り合い、ロッド42は平衡状態を維持し、ボイスコイルモータ47に対して進退しない。また、図12に示すように、ロッド42の平衡状態が維持されている場合には、蓋部48bは空気口48aに被さっており、空気口48aからは空気の流入又は流出はない。
次に、接触判定段階では、ステップS04において、接触判定部64は、検出部48がロッド42の浮き上がりを検出したかを判定する。
吸着ノズル30が電子部品Dに未達の場合、ロッド42が平衡状態を維持している。つまり、ロッド42によるボイスコイルモータ47に対する相対的な浮き上がりはないため、蓋部48bは空気口48aに被さったままである。そのため、圧力計48dの値に変化はなく、検出部48は不変値を接触判定部64に出力する。接触判定部64は、予め記憶している閾値と検出部48の出力値とを比較することで、当該出力値が不変値であることを確認し、当該確認を以てロッド42の浮き上がりが検出されていないこととする。
一方、図13に示すように、吸着ノズル30が下降し、ステージ15に載置された電子部品Dと接触すると、ロッド42には吸着ノズル30を介して抵抗力Fdが掛かる。抵抗力Fdは、電子部品Dと接触した際に、ロッド42が受ける吸着ノズル30自体の重量やロッド42が動く際に生じる摩擦などの力である。つまり、この力は、吸着ノズル30はロッド42から下降力Frと比較すると、極めて弱い力である。そのため、電子部品Dとの接触により、電子部品Dには、過大な荷重がかかることを防止することができる。
ボイスコイルモータ47は、ロッド42に対して|Fcr|=|Fopp|となる対抗推力Foppのみを与えているため、|Fopp|<|Fcr+Fd|となり、ロッド42に対して浮き上がり力Ffが発生し、平衡状態は崩れる。そのため、ロッド42は、ボイスコイルモータ47に対して相対的に浮き上がり、ステージ15とは逆の方向に移動する。
図14に示すように、ロッド42が浮き上がると、空気口48aを被覆していた蓋部48bは、空気口48aから離れる。蓋部48bから開放された空気口48aには、空気が流入又は流出し、圧力計48dの値は変化する。接触判定部64は、閾値と検出部48の出力値とを比較することで、当該出力値が変化値であることを確認し、当該確認を以てロッド42の浮き上がりが検出されたこととする。
ロッド42の浮き上がりが検出されなければ(ステップS04,No)、モータ制御部61は、ロッド42が浮き上がるまで、吸着ノズル30の下降を続ける。吸着ノズル30の降下中に、ロッド42の浮き上がりが検出されれば(ステップS04,Yes)、それは、吸着ノズル30が電子部品Dと接触していることを示す。ロッド42の浮き上がりが検出された場合には、進退駆動用モータ50の駆動を停止する(ステップS05)。これにより、過度に電子部品Dに荷重をかけることを防止する。
また、ロッド42の浮き上がりが検出された場合には、モータ制御部61は、駆動用モータ50の回転量を到達地点情報記憶手段65に対して送信する。到達地点情報記憶手段65では、受信した回転量を到達地点情報として記憶する。(ステップS06)。
(2)吸着ノズル30を進退開始位置から到達地点までの移動させる制御
図15は、到達地点情報記憶手段65に記憶された到達地点に関する到達地点情報を参照し、吸着ノズル30を到達位置まで移動する移動制御モードを示すフローチャートである。
移動制御モードでは、初めに、入力部60aからの入力に基づいて、モード切替部60は、到達地点測定モードを設定する(ステップS11)。停止位置に配置される吸着ノズル30に対して、進退駆動用モータ50の推進力を加え、吸着ノズル30が保持する電子部品Dをステージ15に対して降下させる。この時、モータ制御部61は、当初速度情報に基づいて進退駆動用モータ50を駆動する(ステップS12)。当初速度情報は、速度情報記憶手段62に記憶されており、モータ制御部が速度情報記憶手段62を参照する形で呼び出す。
ステップS13では、比較手段69により、吸着ノズル30の現在位置情報が変異点位置情報と一致するかを判定する。吸着ノズル30の現在位置情報を、計測手段84により計測する。比較手段69は、吸着ノズル30の現在位置情報と、変異点位置情報とを比較し、一致するかを判定する。一致しない場合には、進退駆動用モータ50の駆動を当初速度で続ける(ステップS13のNO)。
吸着ノズル30の現在位置情報と到達地点情報とが、一致する場合には、進退駆動用モータ50の駆動速度を次速度に変更する(ステップS14)。次速度は、速度情報記憶手段62に記憶されており、モータ制御部が速度情報記憶手段62を参照する形で呼び出す。
ステップS15では、比較手段69により、吸着ノズル30の現在位置情報が到達地点位置情報と一致するかを判定する。吸着ノズル30の現在位置情報は、計測手段84により計測し、比較手段69に出力する。比較手段69は、吸着ノズル30の現在位置情報と、到達地点位置情報とを比較し、一致するかを判定する。一致しない場合には、進退駆動用モータ50の駆動を速度で続ける(ステップS15のNO)。
吸着ノズル30の現在位置情報と到達地点情報とが、一致する場合には、進退駆動用モータ50を停止する(ステップS16)。
(効果)
以上、説明したように、本実施形態では、到達地点測定モードにおいて、吸着ノズル30と電子部品Dとが当接する到達地点を測定し、到達地点情報を記憶する。移動制御モードでは、その到達地点情報に基づいて、吸着ノズル30が進退開始位置から到達地点まで達したタイミングで移動を終了させる。これにより、以下の効果を奏することができる。
(1)到達地点測定モードでは、ボイスコイルモータ47を吸着ノズル30と電子部品Dとの接触検出の一構成として機能させている。ロッド42が受ける反作用力Fcrと同等な対抗推力Foppをロッド42に掛けることで、ロッド42に掛かる総合的な荷重を0ニュートンとする。これにより、吸着ノズル30と電子部品Dの接触に際し生じる抵抗力Fdを感知している。
抵抗力Fdは、吸着ノズル30はロッド42から下降力Frと比較すると、極めて弱い力である。ロッド42に掛かる総合的な荷重を0ニュートンとすることで、この抵抗力Fdを感知することができる。そのため、ロッド42と電子部品Dとの接触時の荷重を低荷重とすることができ、電子部品Dに過度な圧力を与えて破壊を誘因しない。また、電子部品Dの位置がずれを防止することができる。
この抵抗力Fdを感知した時の吸着ノズル30の到達地点情報を記憶しておく。吸着ノズル30の到達地点情報は、進退駆動用モータ50の回転量などの数値で表すことができるため、人間の感覚などに頼らずにすみ、ノズルの移動量の測定を簡易化することができる。
また、電子部品搬送装置1がターンテーブル12に複数の吸着ノズル30を備える場合などは、それぞれの吸着ノズル30ごとの到達地点情報を到達地点情報記憶手段62に記憶し、管理する。これにより、各ノズルの長さに誤差がある場合など、それぞれの吸着ノズル30で移動量が異なる場合にでも、予めその吸着ノズル30の到達地点情報を記憶しておく。その到達地点情報に基づいて、吸着ノズル30が進退開始位置から到達地点まで達したタイミングで移動を終了させる。これにより、電子部品搬送装置1に複数の吸着ノズル30がある場合にでも、吸着ノズル30ごとの移動量を個別に記憶、管理することができる。
製品ごとに吸着ノズル30やチャックの種類を変更する場合には、交換後の各吸着ノズル30やチャックの到達地点情報の測定し、新たな到達地点情報として記憶する。吸着ノズル30やチャックの種類の変更にも対応することができる。
(2)移動制御モードでは、到達地点情報に基づいて、吸着ノズル30が進退開始位置から到達地点まで達したタイミングで移動を終了させる。この時、到達地点に達した吸着ノズル30と電子部品Dとの間にクリアランスがあると、電子部品Dを吸着する際の衝撃が吸着ノズル30に加わる。この衝撃が吸着ノズル30の先端を摩耗させる原因となっていた。また、到達地点に達した吸着ノズル30と電子部品Dとの間にクリアランスが0でも、吸着ノズル30と電子部品Dとの間に大きな力が加わると、この力により吸着ノズル30の先端を摩耗する。吸着ノズル30が到達地点まで達したタイミングでは、吸着ノズル30と電子部品Dとのクリアランスは0であり、また、吸着ノズル30には、電子部品Dに対してきわめて弱い力である抵抗力Fdの大きさの力しかかからない。そのため、吸着ノズル30の先端の摩耗が生じなくなる。
(3)また、吸着ノズル30と電子部品Dとの当接時の影響を低減するために、吸着ノズル30の先端にラバーコレット36を設けた場合は、当接時にラバーコレット36に対して電子部品Dからの力が加わり、ラバーコレット36が変形していた。このため、吸着ノズルの到達地点の測定においては、ラバーコレット36の変形により、正確な吸着ノズルの到達地点を測定することは困難であった。
本実施形態で、吸着ノズルの先端にラバーコレット36を設けた場合には、抵抗力Fdを、ラバーコレット36が、撓む力未満の大きさとするこができる。そのため、ラバーコレット36が撓むことなく、到達地点を測定することが可能であり、その到達地点の情報に基づいて吸着ノズル30の下降動作を予め定められたタイミングで終了させる。これにより、ラバーコレット36の撓みを勘案してノズルの移動量の調整をする必要もなくなる。従来であれば、ラバーコレット36の変形具合を目視で確認し、ノズルの移動量を測定していた。しかしながら、本実施形態では、熟練した作業員でも調整に時間がかかる目視での確認のような人力による調整を必要とせず、正確に吸着ノズル30の到達地点を測定することが可能となる。
さらに、多品種少量生産において、電子部品Dの品種交換は、頻繁に行われる。特に、小ロットの品種の切り替えが頻発すると、吸着ノズルの調整に時間がとられて、電子部品保持装置の稼働時間が低下する。本実施形態では、ラバーコレット36を用いた場合でも、正確に到達地点を測定することが可能となる。そのため、電子部品Dの品種の切り替えが頻繁に発生しても、その都度の調整を短時間で行うことができ、電子部品保持装置の稼働時間の低下を抑制することができる。
(4)電子部品保持装置を長時間運用すると、吸着ノズル30の先端の先端が摩耗する。これにより、それまでの到達地点まで移動したタイミングでは、吸着ノズル30と、電子部品Dとが当接しなくなる。この場合、メンテナンス時に、到達地点の測定を改めて行い、新たな到達地点の位置情報を到達地点情報として更新する。移動制御モードでは、新たな到達地点に基づいて、進退駆動用モータ50の制御を行い、吸着ノズル30を新たな到達地点まで移動させる。
また、搬送対象となる電子部品Dの種類の変更を行った場合は、新たな電子部品Dに合わせて到達地点の測定を行う必要がある。この場合にも、到達地点の測定を改めて行う。移動制御モードでは、新たな到達地点情報に基づいて、進退駆動用モータ50の制御を行い、吸着ノズル30を新たな電子部品Dに合わせて移動させる。これにより、搬送対象となる電子部品Dの種類が変更された場合においても、到達地点の計測を行うことで、吸着ノズル30を正確に移動することができる。
本実施形態では、吸着ノズル30の到達地点を極めて簡単且つ精度よく検出することができるので、メンテナンスや電子部品Dの種類の変更を行った際にも、短時間で吸着ノズルの移動量を決定することができる。
(5)さらに、吸着ノズル30が進退開始位置から変異点まで移動するタイミングで、移動速度を変更することも可能である。すなわち、吸着ノズル30の進退開始位置からの当初速度で移動し、変異点において、次速度に変更する。
変異点の位置情報は、到達地点の測定が行わるごとに、変異点情報記憶手段67に記憶される。この変異点は、到達地点から所定の距離、吸着ノズル30の進退開始位置に近い側に設けられるものである。そのため、到達地点が測定され到達地点情報が更新されるたびに変異点の位置情報も更新される。
予め、次速度を当初速度より低速に設定する。進退開始位置から吸着ノズル30を高速で移動させることで、吸着ノズル30が電子部品Dに近づく時間を短縮することができる。一方、変異点において、吸着ノズル30の移動速度を低速に変更することで電子部品Dとの接触の影響を低減することができる。
(6)本実施形態では、変異点を1つ設け、その変異点で吸着ノズルの移動速度を変更したが、変異点は1つに限らず、複数設けることもできる。例えば、2つの変異点A,Bを設ける場合に、1つ目の変異点Aまでは、吸着ノズル30を一定の加速度で加速させる。1つ目の変異点Aを過ぎるタイミングで、吸着ノズル30を一定の加速度で減速させる。その後、2つ目の変異点Bを過ぎるタイミングで、吸着ノズル30を等速で移動させる。
このようにすることで、加速、減速、等速のタイミングを組み合わせることにより、吸着ノズル30と電子部品Dの当接時には、吸着ノズル30を等速で運動させることを前提に、吸着ノズル30をより短時間で電子部品Dに接近させることができる。等速で吸着ノズル30と電子部品Dを接触させることができるので、等速時にはロッド42にかかる力が一定であるため、精度高くロッド42の浮き上がりを検出することができる。
(7)また、その他の工程処理ユニット14における工程処理において適切な荷重を電子部品Dに与えることに利用されていたボイスコイルモータ47を転用又は併用でき、特別な機械的構成は必要としない。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態に係る電子部品搬送装置について図16を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態は、第1の実施形態の電子部品搬送装置1に電子部品の受け渡し手段であるロータリーテーブル80が配置されたものである。ロータリーテーブル80は、ピックアップ地点Bでウェハ91から電子部品Dを取り出す。その後、受け渡し地点Aで電子部品搬送装置1のターンテーブル12の吸着ノズル30に電子部品を渡す。これにより、電子部品搬送装置1の搬送経路に電子部品Dが流れることになる。すなわち、ロータリーテーブル80は、ウェハ91から電子部品搬送装置1に電子部品Dを載せ替える受け渡し手段である。
ターンテーブル12の吸着ノズル30には、それぞれシリアルナンバーが付される。ターンテーブル12に8つの吸着ノズルが設けられる場合、吸着ノズルにはT001〜T008のシリアルナンバーが付与される。同様に、ロータリーテーブル80に8つの吸着ノズルが設けられる場合、吸着ノズルにはR801〜R808のシリアルナンバーが付与される。
すなわち、ロータリーテーブル80は、電子部品Dを先端で保持及び離脱させる複数の吸着ノズルR801〜R808を備えている。この吸着ノズルR801〜R808は、同一円周上に円周等配位置で設置され、その円周中心から半径方向に沿って延びている。吸着ノズルR801〜R808は、先端を外方に向けて配置されている。ロータリーテーブル80は、電子部品を保持した吸着ノズルR801〜R808を、その円周中心を通って該半径方向と直交する軸を回転中心として所定角度ずつ回転させる。
このロータリーテーブル80は、垂直方向に回転を行う。つまり、ロータリーテーブル80の回転軸は、水平方向に延びる。ロータリーテーブル80は、吸着ノズルR801〜R808に保持した電子部品Dを垂直方向に移動させる。
ロータリーテーブル80の間欠回転により、吸着ノズルR801〜R808は、少なくともテーブルの頂点で、停止するように調整されている。この頂点では、吸着ノズルR801〜R808は、電子部品搬送装置1のターンテーブル12の吸着ノズルT001〜T008の停止位置の1か所の直下に位置する。この停止位置では、吸着ノズルT001〜T008と、吸着ノズルR801〜R808とが互いに先端を向き合わせて停止する。この停止位置で、吸着ノズルR801〜R808が保持する電子部品Dを吸着ノズルT001〜T008に渡す。すなわち、この停止位置が、受け渡し地点Aとなる。
受け渡し地点Aでは、吸着ノズルR801〜R808は、その先端で電子部品Dの一面を保持している。つまり、電子部品Dの反対面を、受け渡し地点Aで対向する吸着ノズルT001〜T008に向けている。受け取り側の吸着ノズルT001〜T008は、その反対面を先端で保持する。その後、ターンテーブル12が回転することにより、ターンテーブル12の他の停止位置まで電子部品Dを保持し搬送する。
ウェハ91は、ロータリーテーブル80の下降点の一か所に配置されている。ステージ装置9は、電子部品が取り出されるウェハ91に電子部品Dを載せながらXY方向に平行移動することで、各電子部品Dを一つずつピックアップ地点Bに位置させる。
ピックアップ地点Bは、吸着ノズルR801〜R808のウェハ91の最寄り停止位置である。本実施形態では、ターンテーブル12とロータリーテーブル80が上下に配置され、ロータリーテーブル80の上部が受け渡し位置A、直下がピックアップ地点Bとなっている。
(進退駆動部4)
押圧体40と進退駆動用モータ50とからなる進退駆動部4は、ターンテーブル12の停止位置の受け渡し地点Aと、ロータリーテーブル80の停止位置のピックアップ地点Bに設置されている。
受け渡し地点Aにおいては、ターンテーブル12側にのみ進退駆動部4が設けられる。すなわち、受け渡し地点Aにおい吸着ノズルT001〜T008が、吸着ノズルR801〜R808へ向かって電子部品の受け渡しのために迎えに行く構成となる。
ピックアップ地点Bにおいては、ロータリーテーブル80に進退駆動部4が設けられる。すなわち、ピックアップ地点Bにおいては、吸着ノズルR801〜R808が、ウェハ91に対して電子部品を迎えに行く構成となる。
(制御部6)
本実施形態の制御部では、図17に示すように、第1の実施形態の制御部6の構成に加えて、ノズル識別部70が設けられる。
ノズル識別部70は、受け渡し地点Aに停止する吸着ノズルを識別する。ターンテーブル12の吸着ノズルT001〜T008と、ロータリーテーブル80の吸着ノズルR801〜R808に夫々の異なる位置に、切り欠き部を設けておく。ノズル識別部70は、光センサ49を備え、吸着ノズルT001〜T008と吸着ノズルR801〜R808との切り欠き部分の有無を検出し、予め記憶してある切り欠き部分と対応付ける。
光センサ49は、発光部から光を照射し、受光部でその光を受けとるセンサである。発光部としては、LED、受光部としては、フォトトランジスタやフォトダイオードを利用する。この光センサ49の発光部と受光部を、吸着ノズルT001〜T008の停止位置を挟んで配置する。
この時、発光部と受光部との間に、吸着ノズルT001〜T008の切り欠き部が配置されるようにする。ノズル識別部70は、光センサ49により、切り欠き部分の有無を検出し、予め記憶してある切り欠き部分と対応付ける。これにより、吸着ノズル識別部70は、受け渡し地点Aに停止する吸着ノズルT001〜T008を識別する。同様のノズル識別部70をロータリーテーブル80に設けることで、吸着ノズルR801〜R808を識別する。
吸着ノズルT001が、吸着ノズルR801に対して到達地点の測定を行った場合には、T001−R801の組み合わせにおける到達地点として、到達地点情報を到達地点情報記憶手段65に記憶する。
変異点情報記憶手段67は、生成手段66で生成した変異点情報を記憶する。生成手段66は、到達地点情報に基づいて、変異点に関する変異点情報を生成する。変異点情報の生成は、到達地点情報記憶手段65に記憶した到達地点情報ごとに行われる。吸着ノズルT001が、吸着ノズルR801に対して到達地点の測定を行った場合には、吸着ノズルの組み合わせT001−R801の変異点情報を生成し、記憶する。
(1)吸着ノズルと電子部品Dとが当接する到達地点の測定
受け渡し地点Aにおける吸着ノズルT001〜T008と、吸着ノズルR801〜R808が保持する電子部品Dとが当接する到達地点の測定方法では、第1の実施形態の電子部品搬送装置1での到達地点の測定と同様に行う。
設定モードが設定されると、ターンテーブル12とロータリーテーブル80とに設置されたシリアルナンバーが若い吸着ノズル30が受け渡し地点Aに配置される(T001−R801)。このとき吸着ノズルR801は、受け渡し対象となる電子部品Dを保持している。そして、進退駆動用モータ50を駆動し吸着ノズルT001の移動を開始する。吸着ノズルT001が吸着ノズルR801の保持する電子部品Dと当接することで、ロッド42の浮き上がりを検出する。これにより、吸着ノズルT001の吸着ノズルR801が保持する電子部品Dに対する到達地点の測定を行う。
次に、ターンテーブル12を回転し、吸着ノズルT002を受け渡し地点Aに配置する。同様に、吸着ノズルT002を吸着ノズルR801の保持する電子部品Dに対して移動させ、吸着ノズルT002の到達地点の測定を行う。このように、到達地点の測定終了ごとに、ターンテーブル12を回転し、受け渡し地点Aに吸着ノズルT001〜T008を配置する。吸着ノズルT001〜T008の吸着ノズルR801の保持する電子部品Dに対する測定が終了した後、ロータリーテーブル80を回転させ、受け渡し地点AにR802を配置する。このように、吸着ノズルT001〜T008の吸着ノズルR801〜R808が保持する電子部品Dに対する測定を行う。その後、測定結果を到達地点情報記憶手段65に記憶し、到達地点測定モードが終了する。
(2)吸着ノズルを進退開始位置から到達地点までの移動させる制御
吸着ノズルT001〜T008を進退開始位置から到達地点までの移動させる制御では、第1の実施形態と同様に、到達地点情報記憶手段65に記憶された到達地点情報を参照し、行う。
受け渡し地点Aに、吸着ノズルT001と吸着ノズルR801とが配置される場合、到達地点情報記憶手段65から、T001−R801の組み合わせにおける吸着ノズルT001の到達地点情報を呼び出す。その到達地点情報に基づいて進退駆動用モータ50の駆動を開始する。比較手段69は、T001−R801における吸着ノズルT001の到達地点情報と、吸着ノズルT001の現在位置情報との比較を行う。そして、一致する場合には、進退駆動用モータを停止する。
(効果)
以上説明したように、本実施形態では、特に、電子部品搬送装置1に電子部品の受け渡し手段であるロータリーテーブル80が配置された場合、受け渡し地点Aでは、吸着ノズルT001〜T008の移動距離を、吸着ノズルR801〜R808との組み合わせと関連付けて記憶する。そのため、測定モードでは、吸着ノズルT001〜T008と吸着ノズルR801〜R808との組み合わせごとに到達地点が異なる場合においても、組み合わせごとに適正な到達地点の測定が可能となる。これにより、第1の実施形態の効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
(1)移動制御モードでは、吸着ノズルT001〜T008と吸着ノズルR801〜R808との組み合わせごとの適正な到達地点に基づいて、吸着ノズルT001〜T008の移動を行う。そのため、受け渡し地点Aにどの組み合わせの吸着ノズルが配置されようとも、吸着ノズルT001〜T008を適正な位置まで移動することができる。これにより、吸着ノズルR801〜R808が保持する電子部品Dに対して、大きな荷重をかけず、電子部品Dの脱落を防止する。また、本実施形態では、受け渡し地点Aにおいては、ターンテーブル12側に進退駆動部4が設けたが、ロータリーテーブル80側に進退駆動部4を設けることもできる。この場合、電子部品Dを保持するR801〜R808を移動する構成としても良い。
また、本実施形態においても、吸着ノズル30の先端にラバーコレット36を設けることができる。特に、吸着ノズルR801〜R808の先端にラバーコレット36を設けた場合には、吸着ノズルT001〜T008の到達地点の測定の際には、吸着ノズルR801〜R808は電子部品Dを保持している。そのため、従来のように、目視での確認のような人力による調整では、ラバーコレットの変形具合が、吸着ノズルT001〜T008との接触によるものなのか、電子部品Dの自重によるものなのか判断がつきにくい。しかしながら、本実施形態では、吸着ノズルR801〜R808に保持された電子部品Dと、吸着ノズルT001〜T008の接触を、ラバーコレット36が撓む力未満の大きさの抵抗力Fdにより検知することができる。正確に吸着ノズルT001〜T008の到達地点を測定することが可能となる。
以上では、受け取り位置Aにおける位置測定モードと、移動制御モードについて述べたが、ピックアップ地点Bにおける吸着ノズルR801〜R808の到達地点の測定にも応用することが可能である。
(2)本実施形態においても前記第1の実施形態と同様に、吸着ノズル30の移動の制御を行うことも可能である。
(3)受け渡し位置Aまたは、ピックアップ地点Bにおける吸着ノズル30の移動の制御を、記憶部6に記憶された到達地点情報を参照し、決定する。吸着ノズル30の移動の制御では、吸着ノズル30の移動速度を進退開始位置から移動開始時と、電子部品Dの接触前で変更することも可能である。
これにより、進退開始位置から吸着ノズル30を高速で移動させることで、吸着ノズル30が電子部品Dに近づく時間を短縮することができる。一方、到達地点の手前で、吸着ノズル30を低速で移動させることで、電子部品Dとの接触の影響を低減することができる。
[第3の実施形態]
以下、本発明の第3の実施形態に係る電子部品搬送装置1について図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態は、第1実施形態の電子部品搬送装置1の搬送経路を形成するターンテーブル12を、2つのロータリーテーブル80,81に変更したものである。
ロータリーテーブル80は、ピックアップ地点Bでトレイ92から電子部品Dを取り出す。その後、受け渡し地点Aでロータリーテーブル81の吸着ノズル30に電子部品Dを渡す。電子部品Dを受け取ったロータリーテーブル81は、離脱地点Cで他方のトレイ92に位置させる。これにより、トレイ92から他方のトレイ92まで、電子部品Dが搬送されることになる。また、2連のロータリーテーブル80,81は、一方のトレイ92から他方のトレイ92までの一連の搬送路であるとともに、電子部品Dの表裏反転機構ともなっている。
ロータリーテーブル80,81の吸着ノズル30には、それぞれR801〜R808、R811〜R818のシリアルナンバーが付される。吸着ノズルR801〜R808と、吸着ノズルR811〜R818とが互いに先端を向き合わせて停止し、吸着ノズルR801〜R808が保持する電子部品Dを吸着ノズルR811〜R818に渡す。すなわち、この停止位置が、受け渡し地点Aとなる。
受け渡し地点Aにおいては、ロータリーテーブル81側にのみ進退駆動部4が設けられる。すなわち、受け渡し地点Aにおい吸着ノズルR811〜R818が、吸着ノズルR801〜R808へ向かって電子部品Dの受け渡しのために迎えに行く構成となる。
本実施形態では、搬送経路として2つのロータリーテーブル80,81が設けられた場合、受け渡し地点Aでは、吸着ノズルR811〜R818の移動距離を、吸着ノズルR801〜R808との組み合わせと関連付けて記憶する。そのため、測定モードでは、吸着ノズルR811〜R818と吸着ノズルR801〜R808との組み合わせごとに到達地点が異なる場合においても、組み合わせごとに適正な到達地点の測定が可能となる。また、吸着ノズルR811〜R818を進退開始位置から到達地点までの移動させる制御では、第1,2の実施形態と同様に、到達地点情報記憶手段65に記憶された到達地点情報を参照し、行う。これにより、第1,2の実施形態の効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
(1)移動制御モードでは、吸着ノズルR811〜R818と吸着ノズルR801〜R808との組み合わせごとの適正な到達地点に基づいて、吸着ノズルR811〜R818の移動を行う。そのため、受け渡し地点Aにどの吸着ノズルが配置されようとも、吸着ノズルR811〜R818を適正な位置まで移動することができる。これにより、吸着ノズルR801〜R808が保持する電子部品Dに対して、大きな荷重をかけず、電子部品Dの脱落を防止する。また、本実施形態では、受け渡し地点Aにおいては、ロータリーテーブル81側にのみ進退駆動部4が設けたが、ロータリーテーブル80側に進退駆動部を設けることもできる。この場合、電子部品Dを保持するR801〜R808を移動する構成としても良い。
(2)本実施形態においては、1つの搬送路で同時に複数の品種を搬送することもできる。例えば、品種Aについては、偶数番目の吸着ノズル30を使用し、品種Bについては、奇数番目の吸着ノズル30を使用することで、同時に2種類の品種を搬送することができる。この場合、品種A,Bを保持した吸着ノズルに対して、もう一方の吸着ノズルを移動させ、各ノズルの到達地点を各ノズルの組み合わせと関連付けて、記憶する。これにより、2つの品種の電子部品Dを同時に1つの搬送路で搬送することができる。
また、品種Aのみを搬送する場合に、偶数番目のみの吸着ノズルを使用し、ロータリーテーブルを2ピッチずつ移動させる。一方、奇数番目の吸着ノズルを使用し、ロータリーテーブルを2ピッチずつ移動させる。これにより、電子部品Dを吸着する吸着ノズルを選択することで、ノズルの移動距離の調整を行うことなく、搬送する電子部品の品種の切り替えを可能とした電子部品搬送装置として機能する。
[他の実施形態]
以上のように本発明の実施形態を説明したが、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。そして、この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
(1)各実施形態では、位置補正ユニット14aのステージ15上に電子部品Dを載置し、到達地点測定モードにおいて、吸着ノズル30をステージ15に載置した電子部品Dに対して移動させ、吸着ノズル30と電子部品Dとが当接する到達地点を測定した。これだけでなく、吸着ノズル30に電子部品Dを保持させ、電子部品Dを保持した吸着ノズル30をステージ15に対して移動させ、吸着ノズル30が保持する電子部品Dとステージ15との当接する到達地点を測定しても良い。
これにより、ステージ15に載置した電子部品Dに対する吸着ノズルの到達地点だけでなく、保持した電子部品Dをステージ15に載置する際の、吸着ノズル30の到達地点を測定することができる。
(2)また、各実施形態では、進退駆動用モータ50としてサーボモータを用いる場合を例に説明したが、モータとしては、ステッピングモータ等公知であれば何れも適用が可能である。
(3)到達地点情報として、吸着ノズル30が進退開始位置時から移動し、ロッド42の浮き上がりが発生するまでに進退駆動用モータ50が何回転したかを示す回転量としたが、到達地点情報としては、他の情報を利用することもできる。例えば、吸着ノズル30が進退開始位置時から、ロッド42の浮き上がりが発生するまでの進退駆動用モータ50の回転速度を駆動時間で積分したものを、到達地点情報としても良い。
(4)吸着ノズル30として吸着ノズルを例に採り説明したが、吸着ノズル以外に替えて、静電吸着方式、ベルヌーイチャック方式、又は電子部品Dを機械的に挟持するチャック機構を配してもよい。
(5)吸着ノズルの先端にラバーコレット36を設ける例に採り説明したが、ラバーコレット36としては、ゴム製のラバーコレット以外にも、弾性部材であれば種々のコレットを使用することもできる。
(6)圧縮バネ33、36の両方を備えることも、何れか一方を備えることも、両方を備えないものであってもよく、その態様に応じてロッド42が受ける反作用力Fcrと同等な対抗推力Foppを発生させればよい。すなわち、推進力Frとは、圧縮バネ33、36のない吸着ノズル30のみを移動させる力、圧縮バネ33に抗して吸着ノズル30のみを移動させる力、又は圧縮バネ33、36の弾性力の差分に抗して吸着ノズル30のみを移動させる力を含み、反作用力Fcrは、その推進力Frに対応する意である。
(7)ノズル識別部70は光センサ49を備える例を採り説明したが、停止位置に停止した吸着ノズル30のシリアルナンバーを識別することができる方法であれば、他の方法と代替可能である。例えば、各吸着ノズルは、ID情報を埋め込んだRFタグを設け、停止位置に停止した吸着ノズル30のRFタグからの情報を無線通信により読み出すことで、吸着ノズル30のシリアルナンバーを識別することも可能である。また、各吸着ノズル30にシリアルナンバーを示すバーコードを付し、停止位置に停止した吸着ノズル30のバーコードを読み出すことも可能である。
さらに、ノズル識別部70は機械的に外部よりノズルを識別するものだけでなく、プログラムを用いてソフト的に識別して良い。例えば、ノズル識別部70は、CPUを含んで構成されるノズル位置とノズルの停止位置とを対応づけたデータベースを更新するものであり、ターンテーブル12の一回転ごとにデータベース上の停止位置情報を、次の位置情報に更新しているものである。
(8)回転速度情報として進退駆動用モータ40の回転数、回転量情報として進退駆動用モータ40の回転量を挙げたが、この他にも、進退駆動用モータの回転速度情報、回転量情報を表すことができる情報であれば、種々のパラメータを利用することができる。例えば、回転量情報は、進退駆動用モータに与えられるパルス数であり、前記回転速度情報は、進退駆動用モータに与えられるパルス周波数である。
(9)電子部品保持装置2の検出部48は、パイプ内の空気圧の変化や、空気口48aを通じた空気の流入又は流出を検出することにより、ロッド42がボイスコイルモータ47に対して相対的に浮き上がったことを検出したが、他の方法によりロッド42の浮き上がりを検出することも可能である。
(10)工程処理ユニット14として、位置補正ユニット14aの例を挙げたが、その他の工程処理ユニット14としては、パーツフィーダ、位置補正ユニット、テストコンタクト装置、マーキングユニット、外観検査装置、分類ソート機構、不良品排出装置等のうちの一又は複数種類が選択的である。
(11)一つのターンテーブル12に各種の工程処理ユニット14を配置する場合を例に挙げたが、搬送機構としては、直線搬送方式であってもよく、また複数のターンテーブル12で一の搬送経路11を構成するようにしてもよい。各種の工程処理ユニット14は、上記した種類に限られず、各種の工程処理ユニット14と置き換えることが可能であり、配置順序も適宜変更可能である。
1…電子部品搬送装置
11…搬送経路
12…ターンテーブル
13…搬送用モータ
14…工程処理ユニット
14a…位置補正ユニット
15…ステージ
2…電子部品保持装置
30…吸着ノズル
31…アーム
32…軸受け
33…圧縮バネ
34…フランジ
35…継手
36…ラバーコレット
37…筐体部
38…接触部
39…平坦部
4…進退駆動部
40…押圧体
41…リニアガイド
42…ロッド
43…フレーム
43a…下腕
43b…上腕
44…カムフォロア
45…軸受け
46…圧縮バネ
47…ボイスコイルモータ
47a…磁石
47b…環状コイル
48…検出部
48a…空気口
48b…蓋部
48c…パイプ
48d…圧力計
48e…空気圧回路
48f…流量計
49f…オリフィス
49…光センサ
50…進退駆動用モータ
51…円筒カム
6…制御部
60…モード切替部
60a…入力部
61…モータ制御部
62…速度情報記憶手段
63…VCM制御部
64…接触判定部
65…到達地点位置記憶手段
66…生成手段
67…変異点情報記憶手段
68…計測手段
69…比較手段
70…ノズル識別部
80,81…ロータリーテーブル
9…ステージ装置
91…ウェハ
92…トレイ
100…撮影光学系

Claims (20)

  1. 電子部品を保持する電子部品保持装置の保持手段の移動方法であって、
    前記電子部品保持装置は、
    前記電子部品を保持するための位置に待機する複数の保持手段と、
    前記位置に待機した保持手段を進出及び後退させるロッドと、
    前記ロッドを推力により支持するボイスコイルモータと、
    前記保持手段に対して、前記ロッドと前記ボイスコイルモータとを介して推力を与えて、前記保持手段を前記電子部品に到達させる前記ロッドと前記ボイスコイルモータとは別体の進退駆動用モータと、
    備え、
    保持手段の到達地点を予め測定し、当該到達地点に基づく到達地点情報を記憶する測定ステップと、
    前記電子部品保持装置を稼動させて、前記測定ステップで測定された到達地点に基づく到達地点情報を用いて、前記保持手段の移動を行う移動制御ステップと、
    を含み、
    前記測定ステップでは、
    前記電子部品へ未達の状態で、前記進退駆動用モータが前記保持手段に推進力を与えることにより前記ロッドが前記ボイスコイルモータに沈みこもうとする力を、前記ボイスコイルモータによる対抗推力で阻止し、
    前記保持手段の前記電子部品への到達によって生じる前記ロッドのボイスコイルモータへの沈み込みを、前記ロッドの前記ボイスコイルモータに対する相対的な浮き上がりとして検出し、
    前記相対的な浮き上がりを検出した地点を到達地点とし、前記保持手段ごとの到達地点に関する位置情報を到達地点情報として個別に記憶し、
    前記移動制御ステップでは、
    前記個別に記憶した保持手段ごとの到達地点情報に基づいて前記保持手段を個別に移動させること、
    を特徴とする保持手段の移動方法。
  2. 前記電子部品保持装置には、前記保持手段の電子部品と当接する部分に弾性部材を更に設けておくこと、
    を特徴とする請求項1に記載の保持手段の移動方法。
  3. 計測手段により、前記保持手段の現在位置を計測し、
    この現在位置に関する現在位置情報と前記到達地点情報とを逐次比較し、
    前記保持手段を移動開始させ、前記現在位置情報と前記到達地点情報とが一致であると、前記保持手段を停止させること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の保持手段の移動方法。
  4. 前記進退駆動用モータの当初の移動速度に関する当初速度情報と、次の速度情報に関する次速度情報とを予め記憶し、
    前記到達地点情報に基づき、変異点までの移動距離に関する変異点情報を生成し、
    前記計測手段が計測した前記現在位置情報を、前記変異点情報及び前記到達地点情報とそれぞれを逐次比較し、
    前記保持手段を当初速度情報に基づく速度で移動開始させ、一方、前記現在位置情報と前記変異点情報とが一致であると前記次速度情報に基づく速度に変更し、前記現在位置情報と前記到達地点情報とが一致であると前記保持手段を停止させること
    を特徴とする請求項3に記載の保持手段の移動方法。
  5. 複数の前記保持手段が配置されるテーブルと、
    前記テーブルを所定角度ごと間欠的に回転させる搬送用モータと、を備え、
    前記保持手段は、前記進退駆動用モータが設けられる停止位置に停止し、
    前記到達地点情報は、各保持手段を識別する情報と関連づけて記憶されること、
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の保持手段の移動方法。
  6. 前記停止位置には、電子部品を受け渡しする他の装置が有する保持手段が、前記保持手段に向かい合うように一機ずつ位置し、
    前記到達地点情報は、向かい合わせになる保持手段と他の保持手段の組み合わせを識別する情報、及び前記移動位置を示す情報と関連づけて記憶されること、
    を特徴とする請求項のいずれか1項に記載の保持手段の移動方法。
  7. 前記当初速度情報及び次速度情報は、進退駆動用モータの回転数を示す回転速度情報であり、
    前記到達地点情報、前記現在位置情報、及び前記変異点情報は、進退駆動用モータの回転量を示す回転量情報であること、
    を特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の保持手段の移動方法。
  8. 前記回転速度情報は、進退駆動用モータに与えられるパルス周波数であり、
    前記回転量情報は、進退駆動用モータに与えられるパルス数であることを特徴とする請求項7に記載の保持手段の移動方法。
  9. 電子部品を保持する保持手段を備えた電子部品保持装置であって、
    前記電子部品を保持するための位置に待機する複数の保持手段と、
    前記位置に待機した保持手段を進出及び後退させるロッドと、
    前記ロッドを推力により支持し、前記保持手段が前記電子部品へ未達の状態で、前記進退駆動用モータが保持手段に推進力を与えることにより前記ロッドが沈みこもうとする力を、対抗推力で阻止するボイスコイルモータと、
    前記保持手段に対して、前記ロッドと前記ボイスコイルモータとを介して推進力を与えて、前記保持手段を前記電子部品に到達させる前記ロッドと前記ボイスコイルモータとは別体の進退駆動用モータと、
    入力部からの入力に基づいて、保持手段の到達地点を測定する到達地点測定モードと、測定した到達地点に基づいて保持手段の移動を行う移動制御モードとの切替えを行うモード切替部と、
    前記保持手段の前記電子部品への到達によって生じる前記ロッドのボイスコイルモータへの沈み込みを、前記ロッドの前記ボイスコイルモータに対する相対的な浮き上がりとして検出する検出手段と、
    前記相対的な浮き上がりを検出した到達地点とし、前記保持手段ごとの到達地点に関する位置情報を到達地点情報として個別に記憶する到達地点情報記憶手段と、
    前記個別に記憶した保持手段ごとの到達地点情報に基づいて前記進退駆動用モータを稼動するモータ制御部と、
    を備えることを特徴とする電子部品保持装置。
  10. 前記電子部品保持装置には、前記保持手段の電子部品と当接する部分に弾性部材を更に設けておくこと、
    を特徴とする請求項9に記載の電子部品保持装置。
  11. 前記保持手段の現在位置を計測する計測手段と、
    この現在位置に関する現在位置情報と前記到達地点情報とを逐次比較する比較手段とを備え、
    前記モータ制御部は、前記現在位置情報と前記到達地点情報とが一致であると、前記進退駆動用モータを停止させること
    を特徴とする請求項9または請求項10に記載の電子部品保持装置。
  12. 前記進退駆動用モータの当初の移動速度に関する当初速度情報と、次の速度情報に関する次速度情報とを予め記憶する速度情報記憶手段と、
    前記到達地点情報に基づき、変異点までの移動距離に関する変異点情報を生成する生成手段と、
    を備え、
    前記モータ制御部は、前記保持手段を当初速度情報に基づく速度で移動開始させる一方、前記比較手段により前記現在位置情報と前記変異点情報が一致であると前記次速度情報に基づく速度に変更し、前記比較手段により前記現在位置情報と前記到達地点情報と一致であると停止させること
    を特徴とする請求項11に記載の電子部品保持装置。
  13. 前記当初速度情報及び次速度情報は、進退駆動用モータモータの回転数を示す回転速度情報であり、
    前記到達地点情報、前記現在位置情報、及び前記変異点情報は、進退駆動用モータモータの回転量を示す回転量情報であること、
    を特徴とする請求項12に記載の電子部品保持装置。
  14. 複数の前記保持手段が配置されるテーブルと、
    前記テーブルを所定角度ごと間欠的に回転させる搬送用モータと、を備え、
    前記保持手段は、前記進退駆動用モータが設けられる停止位置に停止し、
    前記到達地点情報は、各保持手段を識別する情報と関連づけて記憶されること、
    を特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載の電子部品保持装置。
  15. 前記停止位置には、電子部品を受け渡しする他の装置が有する保持手段が、前記保持手段に向かい合うように一機ずつ位置し、
    前記到達地点情報は、向かい合わせになる保持手段と他の保持手段の組み合わせを識別する情報、及び前記移動位置を示す情報と関連づけて記憶されること、
    を特徴とする請求項14のいずれか1項に記載の電子部品保持装置。
  16. 電子部品を搬送経路に沿って搬送する電子部品搬送装置であって、
    前記保持手段を前記搬送経路に沿って周回させるとともに、前記保持手段を前記工程処理ユニットの受渡箇所上方に停止させる搬送用モータと、
    前記受渡箇所上方に停止し、外力によって昇降可能な複数の保持手段と、
    前記受渡箇所上方に停止した保持手段を昇降させるロッドと、
    前記ロッドを推力により支持し、前記保持手段が前記電子部品へ未達の状態で、前記進退駆動用モータが保持手段に推進力を与えることにより前記ロッドが沈みこもうとする力を、対抗推力で阻止するボイスコイルモータと、
    前記保持手段に対して、前記ロッドと前記ボイスコイルモータとを介して推進力を与えて、前記保持手段を前記電子部品に到達させる前記ロッドと前記ボイスコイルモータとは別体の進退駆動用モータと、
    入力部からの入力に基づいて、保持手段の到達地点を測定する到達地点測定モードと、測定した到達地点に基づいて保持手段の移動を行う移動制御モードとの切替えを行うモード切替部と、
    前記保持手段の前記電子部品への到達によって生じる前記ロッドのボイスコイルモータへの沈み込みを、前記ロッドの前記ボイスコイルモータに対する相対的な浮き上がりとして検出する検出手段と、
    前記相対的な浮き上がりを検出した到達地点とし、前記保持手段ごとの到達地点に関する位置情報を到達地点情報として個別に記憶する到達地点情報記憶手段と、
    前記個別に記憶した保持手段ごとの到達地点情報に基づいて前記進退駆動用モータを稼動するモータ制御部と、
    を備えることを特徴とする電子部品搬送装置。
  17. 電子部品を搬送経路に沿って搬送する電子部品搬送装置であって、
    前記電子部品の一面を先端で保持及び離脱させる保持手段と、
    前記保持手段を回転軸周りに複数配置し、前記先端が常に外方を向くように前記回転軸を中心に所定角度ずつ間欠回転させる第1のロータリーテーブルと、
    前記保持手段を回転軸周りに複数配置し、前記先端が常に外方を向くように前記回転軸を中心に所定角度ずつ間欠回転させる第2のロータリーテーブルと、
    を備え、
    前記第1及び第2のロータリーテーブルは、
    互いに重ならないように、前記回転軸を平行にして同一平面上に隣接配置され、
    双方が有する前記保持手段の先端が互いに向かい合う共通の停止位置を有し、その停止位置を受け渡し地点として、前記電子部品を受け渡し、
    前記第1のロータリーテーブルは、
    一方の収容体から取り出した前記電子部品の一面を保持させて前記受け渡し地点まで搬送し、
    前記第2のロータリーテーブルは、
    前記受け渡し地点で前記電子部品の反対面を保持させて他方の収容体へ離脱させ、
    前記第1若しくは第2のロータリーテーブルの何れか一方には、
    前記停止位置に停止した保持手段の上方に昇降可能に設けられ、前記保持手段と当接して、前記進退駆動用モータが発生させた前記推進力を前記保持手段へ伝達するロッドと、
    前記停止位置に停止した保持手段を進出及び後退させるロッドと、
    前記ロッドを推力により支持し、前記保持手段が前記電子部品へ未達の状態で、前記進退駆動用モータが保持手段に推進力を与えることにより前記ロッドが沈みこもうとする力を、対抗推力で阻止するボイスコイルモータと、
    前記保持手段に対して、前記ロッドと前記ボイスコイルモータとを介して推進力を与えて、前記保持手段を前記電子部品に到達させる前記ロッドと前記ボイスコイルモータとは別体の進退駆動用モータと
    入力部からの入力に基づいて、保持手段の到達地点を測定する到達地点測定モードと、測定した到達地点に基づいて保持手段の移動を行う移動制御モードとの切替えを行うモード切替部と、
    前記保持手段の前記電子部品への到達によって生じる前記ロッドのボイスコイルモータへの沈み込みを、前記ロッドの前記ボイスコイルモータに対する相対的な浮き上がりとして検出する検出手段と、
    前記相対的な浮き上がりを検出した到達地点とし、前記保持手段ごとの到達地点に関する位置情報を到達地点情報として個別に記憶する到達地点情報記憶手段と、
    前記個別に記憶した保持手段ごとの到達地点情報に基づいて前記進退駆動用モータを稼動するモータ制御部と、
    を備えることを特徴とする電子部品搬送装置。
  18. 電子部品を搬送経路に沿って搬送する電子部品搬送装置であって、
    前記電子部品の一面を先端で保持及び離脱させる保持手段と、
    前記保持手段を前記搬送経路に沿って複数配置し、その保持手段の延び方向が回転軸と平行となるように前記回転軸を中心に所定角度ずつ間欠回転させるターンテーブルと、
    前記保持手段を回転軸周りに複数配置し、前記先端が常に外方を向くように前記回転軸を中心に所定角度ずつ間欠回転させるロータリーテーブルと、
    を備え、
    前記ターンテーブルと前記ロータリーテーブルとが有する前記保持手段の先端が互いに向かい合う共通の停止位置を有し、その停止位置を受け渡し地点として、前記電子部品を受け渡し、
    前記ターンテーブルと、前記ロータリーテーブルのいずれか一方には、
    前記停止位置に停止した保持手段を進出及び後退させるロッドと、
    前記ロッドを推力により支持し、前記保持手段が前記電子部品へ未達の状態で、前記進退駆動用モータが保持手段に推進力を与えることにより前記ロッドが沈みこもうとする力を、対抗推力で阻止するボイスコイルモータと、
    前記保持手段に対して、前記ロッドと前記ボイスコイルモータとを介して推進力を与えて、前記保持手段を前記電子部品に到達させる前記ロッドと前記ボイスコイルモータとは別体の進退駆動用モータと
    入力部からの入力に基づいて、保持手段の到達地点を測定する到達地点測定モードと、測定した到達地点に基づいて保持手段の移動を行う移動制御モードとの切替えを行うモード切替部と、
    前記保持手段の前記電子部品への到達によって生じる前記ロッドのボイスコイルモータへの沈み込みを、前記ロッドの前記ボイスコイルモータに対する相対的な浮き上がりとして検出する検出手段と、
    前記相対的な浮き上がりを検出した到達地点とし、前記保持手段ごとの到達地点に関する位置情報を到達地点情報として個別に記憶する到達地点情報記憶手段と、
    前記個別に記憶した保持手段ごとの到達地点情報に基づいて前記進退駆動用モータを稼動するモータ制御部と、
    を備えることを特徴とする電子部品搬送装置。
  19. 前記保持手段の電子部品と当接する部分に弾性部材を更に設けておくこと、
    を特徴とする請求項16、17、または18に記載の電子部品搬送装置。
  20. 前記保持手段の現在の移動距離に関する現在位置情報を計測する計測手段と、
    前記計測手段が計測した前記現在位置情報を前記到達地点情報とを、それぞれを逐次比較する比較手段とを備え、
    前記モータ制御部は、前記現在位置情報と前記到達地点情報とが一致であると、前記進退駆動用モータを停止させること
    を特徴とする請求項16〜19のいずれか1項に記載の電子部品搬送装置。
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