JP3955175B2 - アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極およびそれを用いたアルカリ蓄電池 - Google Patents
アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極およびそれを用いたアルカリ蓄電池 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極、およびそれを用いたアルカリ蓄電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルカリ蓄電池に用いられるアルカリ蓄電池用ニッケル正極には、大別して焼結式と非焼結式の二つがある。後者の非焼結式の正極としては、多孔度95%程度の発泡ニッケル基板に水酸化ニッケル粒子を保持させたものが提案されている(たとえば、特開昭50−36935号公報参照)。この非焼結式正極は、高容量のアルカリ蓄電池の正極として広く用いられている。
【0003】
しかしながら、発泡ニッケル基板は、ウレタンフォームにニッケルメッキしたのち芯材であるウレタンを焼成し除去することによって作製されるため、相当に高価となる。また、これらの基板は多孔度が90%以上であるために、強度が弱くリード端子の取り付けが非常に困難である。
【0004】
これに対し、パンチングシートやエキスパンドメタル等の2次元構造の基板は、機械的な穿孔法で作製できるために安価であり、強度が強くリード端子の取り付けが非常に容易である。しかしながら、3次元構造をもたないために、活物質の脱落や剥離、利用率の低下などの問題がある。
【0005】
このため、活物質の脱落や剥離、利用率の低下を抑制する目的で、支持体の両面に錐状突起を形成した支持体が報告されている(実開平6−79065号公報参照)。
【0006】
また、活物質の脱落や剥離を抑制する目的で、活物質間同士の結着性、および導電性金属支持体と活物質間との結着性を強化するためのバインダーとして、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEという場合がある)を用いる方法も報告されている(特開平11−25962号公報参照)。この方法では、正極中のPTFEが3次元構造を形成して活物質が支持体から脱落することを防止する。また、この方法では、一般的に、水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉末と、PTFEのディスパージョンとを混合して活物質ペーストを作製し、導電性の金属支持体表面に塗着し、これを乾燥・圧延して正極を形成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のアルカリ蓄電池用非焼結式正極では、バインダーであるPTFEに関して、以下の技術的課題があった。
【0008】
(1)活物質ペーストを作製する際には、活物質粉末とバインダーとを均一に分散させる必要があるため、両者を十分に混合する必要がある。しかしながら、従来バインダーとして用いられてきたPTFEは、結晶性が高かった。このため、混合時のせん断によってPTFEが繊維状の塊になってしまうという問題があった。PTFEが繊維状の塊になると、混練時にペーストの流動性が低下し、ペーストの粘弾性(レオロジー)の安定性が乏しくなるという問題がある。また、ペーストを導電性の支持体に塗着して乾燥・圧延する際に、繊維状の塊によって支持体が切断されたりするという問題がある。また、PTFEが繊維状の塊になると、PTFEの3次元構造を十分に形成できないため、活物質の脱落の防止が十分でなくなるという問題があった。
【0009】
(2)一方、結着性を向上させようとした場合、PTFEの分子量を増やすことが考えられるが、PTFEの分子量を増やすとPTFEが繊維状の塊になりやすくなるという問題がある。このため、従来は、PTFEとして低分子量のものを用いており、結着性が不十分であるという問題もあった。
【0010】
上記の結果、従来のPTFEを用いた非焼結式ニッケル正極は、導電性金属支持体と活物質粉末層との間の結着性が不十分であり、充放電サイクルを行った際に、活物質粉末層が剥離して、容量低下が起こりやすいという問題があった。さらに、電極の集電能力が低く、大電流で放電する際の放電容量が低下するという問題もあった。
【0011】
上記問題を解決するため、本発明は、大電流で放電した場合の放電容量が大きいアルカリ蓄電池が得られるアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極、およびそれを用いたアルカリ蓄電池を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極は、導電性の支持体と前記支持体の表面に配置された活物質含有層とを含むアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極であって、前記活物質含有層が、水酸化ニッケルを含む活物質粉末とバインダーとを含み、前記バインダーが、ポリエチレンの一部を少なくとも塩素基で置換したポリエチレン誘導体を含み、前記活物質含有層が、前記活物質粉末と前記ポリエチレン誘導体とを、前記活物質粉末:前記ポリエチレン誘導体=100:X(ただし、0.5≦X≦3.0)の質量比で含み、前記ポリエチレン誘導体は、平均粒径が0.2μm〜4.0μmのクロロ−スルホン化ポリエチレンであることを特徴とする。上記本発明のニッケル正極では、バインダーとしてクロロ−スルホン化ポリエチレンを用いている。したがって、バインダーとしてPTFEを用いる従来のニッケル正極とは異なり、ペーストの混練を行う際にバインダーが繊維状の塊となってしまうことを防止できる。そのため、正極活物質ペーストを導電性の支持体に塗着する際に、繊維状の塊の存在によって導電性の支持体が切れたり極板表面にスジが発生したりすることを防止でき、正極活物質ペーストを安定に塗着できる。また、クロロ−スルホン化ポリエチレンは、導電性の支持体と活物質粉末とを結合する結合力がPTFEに比べて高いため、本発明のニッケル正極によれば、大電流で放電した場合の放電容量が大きいアルカリ蓄電池を製造できる。
【0013】
上記本発明のニッケル正極では、前記ポリエチレン誘導体が、前記塩素基を20質量%〜45質量%の割合(ポリエチレン誘導体全体を100質量%としたときの割合)で含んでもよい。塩素基の量を20質量%以上とすることによって、導電性の支持体と活物質粉末とを特に高い結合力で結合できる。その結果、放電特性およびサイクル特性が特に良好なアルカリ蓄電池を製造できる。また、塩素基の量を45質量%以下とすることによって、アルカリ蓄電池内の電解液中で一部の塩素が求核置換反応によって脱離してサイクル寿命特性が低下することを防止できる。
【0014】
上記本発明のニッケル正極では、前記ポリエチレン誘導体がクロロ−スルホン化ポリエチレンであり、前記塩素基を20質量%〜45質量%の割合で含んでもよい。上記構成によれば、微量のスルホン基を導入することによってクロロ−スルホン化ポリエチレンが活物質を構成する分子と部分的に架橋し、耐アルカリ性、耐酸性が向上し、寿命特性が向上する。ここで、活物質を構成する分子としては、たとえば、ZnO、MgOなどが挙げられる。
【0015】
上記本発明のニッケル正極では、ポリエチレン誘導体が、スルホン基を2質量%以下の割合で含んでもよい。上記構成によれば、クロロ−スルホン化ポリエチレンを架橋するスルホン基が多くなりすぎて寿命特性が低下することを防止できる。
【0016】
上記本発明のニッケル正極では、前記ポリエチレン誘導体が、密度が0.95g/cm3以下のポリエチレンを原料として形成されたものであってもよい。
【0025】
また、本発明のアルカリ蓄電池は、水酸化ニッケルを含む正極を備えるアルカリ蓄電池であって、前記正極が、上記本発明のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極であることを特徴とする。上記アルカリ蓄電池によれば、大電流で放電した場合の放電容量が大きいアルカリ蓄電池が得られる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0027】
(実施形態1)
実施形態1では、本発明のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極(以下、ニッケル正極という場合がある)について説明する。
【0028】
実施形態1のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極は、導電性の支持体と、支持体の表面に配置された活物質含有層とを含む。
【0029】
導電性の支持体には、たとえば、電解Ni箔、無電解Ni箔、圧延Ni箔、表面にNiメッキを施したFe箔などの金属箔(厚さがたとえば20μm〜100μmの範囲内)の表面に3次元的に錐状突起を形成した金属支持体を用いることができる。
【0030】
活物質含有層は、水酸化ニッケルを含む活物質粉末とバインダーとを含む。活物質粉末には、アルカリ蓄電池に一般的に用いられている活物質の粉末、すなわち水酸化ニッケルを主成分とする粉末を用いることができる。
【0031】
上記バインダーは、ポリエチレンの一部を少なくとも塩素基で置換したポリエチレン誘導体を含む。上記ポリエチレン誘導体には、たとえば、ポリエチレンに塩素基とスルホン基とを導入したクロロ−スルホン化ポリエチレンを用いることができる。上記ポリエチレン誘導体は、塩素基を20質量%〜45質量%の割合で含むことが好ましい。また、上記ポリエチレン誘導体は、スルホン基を2質量%以下の割合で含むことが好ましい。また、上記ポリエチレン誘導体は、密度が0.95g/cm3以下(好ましくは、0.85g/cm3〜0.95g/cm3)のポリエチレンを原料として作製されたものであることが好ましい。
【0032】
上記活物質含有層は、活物質粉末とポリエチレン誘導体とを、活物質粉末:ポリエチレン誘導体=100:X(ただし、0.5≦X≦3.0)の質量比(重量比)で含むことが好ましい。
【0033】
上記実施形態1のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極によれば、充放電サイクル特性が良好で、大電流で放電した場合の放電容量が大きいアルカリ蓄電池を製造できる。
【0034】
(実施形態2)
実施形態2では、本発明のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極の製造方法について説明する。この製造方法は、導電性の支持体と支持体の表面に配置された活物質含有層とを含むアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極の製造方法である。
【0035】
実施形態2の製造方法では、まず、水酸化ニッケルを含む活物質粉末と、ポリエチレンの一部に少なくとも塩素基を導入したポリエチレン誘導体とを含むペーストを作製する(第1の工程)。
【0036】
水酸化ニッケルを含む活物質粉末およびポリエチレン誘導体には、実施形態1で説明した活物質粉末およびポリエチレン誘導体を用いる。このペーストは、活物質粉末とポリエチレン誘導体とを、活物質粉末:ポリエチレン誘導体=100:X(ただし、0.5≦X≦3.0)の質量比で含むことが好ましい。また、ポリエチレン誘導体は、水分散ディスパージョンの形態で用いることが好ましい。具体的には、水に分散された平均粒径が0.2μm〜4.0μmの範囲内のクロロ−スルホン化ポリエチレン粉末を用いることが好ましい。
【0037】
次に、導電性の支持体の表面に、上記ペーストを塗着して乾燥および圧延を行い、活物質含有層を形成する(第2の工程)。その後、必要に応じて極板の切断およびリードの接続を行い、ニッケル正極を得る。
【0038】
導電性の支持体には、実施形態1で説明した支持体を用いることができる。第2の工程において、乾燥は、80℃〜120℃の範囲内の温度で、5分から20分の範囲内の時間行うことが好ましい。
【0039】
実施形態2の製造方法によれば、充放電サイクル特性が良好で、大電流で放電した場合の放電容量が大きいアルカリ蓄電池を製造できるニッケル正極が得られる。
【0040】
(実施形態3)
実施形態3では、本発明のアルカリ蓄電池について説明する。
【0041】
実施形態3のアルカリ蓄電池は、封口体で封口されたケースと、ケースに封入された正極、負極、セパレータ、および電解液とを少なくとも備える。
【0042】
上記正極には、実施形態1のニッケル正極または実施形態2の製造方法で製造されたニッケル正極を用いる。
【0043】
上記ケース、負極、セパレータ、および電解液には、アルカリ蓄電池に一般的に用いられているものを用いることができる。たとえば、負極には、水素吸蔵合金を含む負極や、カドミウムを含む負極を用いることができる。セパレータには、スルホン化したポリプロピレン不織布などを用いることができる。また、電解液には、水酸化カリウムを主な溶質とした比重が1.3程度の電解液を用いることができる。
【0044】
上記実施形態3のアルカリ蓄電池では、本発明のニッケル正極を用いているため、充放電サイクル特性が良好で、大電流で放電した場合の放電容量が大きいアルカリ蓄電池が得られる。
【0045】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
【0046】
(実施例1)
実施例1では、実施形態2の製造方法で実施形態1のニッケル正極を作製した一例について説明する。
【0047】
まず、活物質である水酸化ニッケル固溶体粒子を、以下の公知の方法を用いて作製した。すなわち、硫酸ニッケルを主な溶質とし、硫酸コバルトおよび硫酸亜鉛を所定量だけ含有させた水溶液に、アンモニア水でpHを調整しながら水酸化ナトリウムを徐々に滴下し、球状の水酸化ニッケル固溶体粒子を析出させた。次に、得られた水酸化ニッケル固溶体粒子を水洗、乾燥して母粒子とした。この粉末のレーザー回折式粒度計による平均粒径は10μm、BET法による比表面積は12m2/gであった。
【0048】
また、正極の導電材である水酸化コバルト微粒子は、以下の公知の方法によって作製した。すなわち、水酸化ナトリウム水溶液中に、1mol/lの硫酸コバルト水溶液を徐々に加え、35℃で水溶液のpHが12を維持するように調整しながら攪拌して、水酸化コバルト微粒子(β型)を析出させた。この粒子は、SEM像から観察される平均粒径が0.2μmであり、BET法によって測定した比表面積は25m2/gであった。
【0049】
次に、上記水酸化ニッケル固溶体粒子、上記水酸化コバルト微粒子、CMC溶液(カルボキシメチルセルロース溶液:固形分比1質量%)、およびバインダーであるクロロ−スルホン化ポリエチレンの水分散ディスパージョン(固形分比:40質量%)を用いて正極活物質ペーストを作製した。ここで、クロロ−スルホン化ポリエチレンには、平均粒子径が2μm、塩素基含有量が29質量%、スルホン基含有量が1.4質量%、原料のポリエチレン密度が0.94g/cm3であるものを用いた(具体的には、住友精化社製:CSM200)。
【0050】
正極活物質ペーストの作製は、以下の手順で行った。まず、水酸化ニッケル固溶体粒子100質量部(重量部)と水酸化コバルト微粒子10質量部とを錬合機内に投入し、攪拌羽根によって十分に混合した。続いて、混合を続けながらCMC溶液20質量部を混合機内に徐々に滴下していき、さらにクロロ−スルホン化ポリエチレンの水分散ディスパージョン2.5質量部と加えた。このようにして、活物質粉末とクロロ−スルホン化ポリエチレンとを100:1の質量比で含み含水率が17質量%である正極活物質ペーストを作製した。得られた正極活物質ペーストの粘弾性(レオロジー)について、レオメータ(日本シイベルヘグナー社製)を用いて測定した。正極活物質ペーストの粘度は、ペーストに対するせん断速度γが0.1[1/sec]の時で500poise、せん断速度γが10[1/sec]の時で5poiseであった。
【0051】
金属ニッケル箔等に正極活物質ペーストを塗着する際には、ダイコート法などを用いて定量塗着を行うが、定量塗着の際、ペーストの吐出部においては過度のせん断速度γのせん断が加わるのが一般的である。しかし、上記ペーストでは、せん断速度γが増した際に粘度ηが下がるため、ダイコーターの吐出部からの吐出が非常に円滑に進む。また塗着後の基板を乾燥させる際には、金属ニッケル箔等に塗着したペーストにはせん断応力が加わらないことになるが、上記ペーストは、せん断速度γが下がった際に粘度ηが上がるため、ペーストの垂れなどが生じない。つまり、上記ペーストは、一般的な塗着に非常に適した粘弾性(レオロジー)を有するペーストである。
【0052】
また上記ペーストのレオロジー安定性を確認するためせん断速度γが10[1/sec]で20分間、粘度η変化の確認を行ったところ、全く変化が見られなかった。正極ペーストはその製造の過程で、長時間の間、高いせん断速度でせん断の負荷を余儀なくされるが、その際に経時的に変化を受けず、優れた安定性を持つペーストであるといえる。
【0053】
上記ペーストの粘弾性(レオロジー)安定性を確認するため、せん断速度γが10[1/sec]の条件で20分間せん断を行って粘度ηの変化を測定したところ、全く変化が見られなかった。正極活物質ペーストには、その製造過程で長時間にわたって高せん断の負荷が加えられるが、上記ペーストは、その際に経時的に変化を受けない、安定性に優れたペーストであるといえる。
【0054】
その後、上記正極活物質ペーストをニッケルからなる支持体に塗着した。支持体には、厚さ25μmのニッケル箔の両面から方形の貫通孔を形成して交互に反対方向に錐状突起を形成し、加工後の厚さを350μmとした支持体を用いた。
【0055】
その後、支持体に塗着した活物質ペーストを、110℃の熱風で10分間乾燥させた。こうして乾燥させた極板を、ロールプレスを用いて厚さ400μmに圧延した。このようにして、支持体と支持体に支持された活物質含有層とを形成した。その後、切断加工とリードの溶接とを行い、本発明に基づく正極板Aを作製した。
【0056】
(比較例)
以下に、比較のために従来の正極板を作製した一例を説明する。
【0057】
まず、実施例1と同様の方法で、水酸化ニッケル固溶体粒子と水酸化コバルト微粒子とを作製した。次に、この水酸化ニッケル固溶体粒子100質量部と水酸化コバルト微粒子10質量部とを錬合機内に投入し、攪拌羽根によって十分に混合した。続いて、混合を続けながら水2.5質量部とCMC溶液20質量部とを混合機内に徐々に滴下していき、さらにPTFEの水分散ディスパージョン(固形分比:60質量%)5質量部を加えて、比較例の正極活物質ペーストを作製した。得られた比較例のペーストの粘弾性(レオロジー)について、レオメータ(日本シイベルヘグナー社製)を用いて測定した。比較例のペーストの粘度は、ペーストに対するせん断速度γが0.1[1/sec]の時で500poise、せん断速度γが10[1/sec]の時で7poiseであった。この測定値のみから考えると、比較例のペーストは、塗着に適した粘弾性(レオロジー)を有するといえる。しかしながら、比較例のペーストは、十分なレオロジー安定性を有さなかった。比較例のペーストのレオロジー安定性を確認するため、せん断速度γが10[1/sec]の条件で20分間せん断を行い、粘度ηの変化を測定した。その結果、時間と共に粘度ηが著しく増加し、5分程度で測定限界を超えてしまった。これは、PTFEが高いせん断速度でせん断の負荷を受けた際に、PTFEが水酸化ニッケル固溶体粒子を取り囲む形で徐々に繊維状の塊となり、最終的にペーストとしての流動性を失い、粘度の上昇につながったためであると考えられる。このため、比較例の正極活物質ペーストは、その製造過程で、経時的に変化を受けやすく、安定性が不十分なペーストであるといえる。
【0058】
その後、上記正極活物質ペーストをニッケルからなる支持体に塗着した。支持体には、厚さ30μmのニッケル箔の両面から方形の貫通孔を形成して交互に反対方向に錐状突起を形成し、加工後の厚さを350μmとした支持体を用いた。
【0059】
その後、支持体に塗着した活物質ペーストを、110℃の熱風で15分間乾燥させた。こうして乾燥させた極板を、ロールプレスを用いて厚さ400μmに圧延した。その後、切断加工とリードの溶接とを行い、比較例の正極板Bを作製した。
【0060】
(電池の作製と評価)
以上のように作製した正極板AおよびBを用い、AAAサイズで公称容量900mAhのニッケル水素蓄電池をそれぞれ作製した。このとき、水素吸蔵合金を主体とした負極と、親水化処理を施したポリプロピレンセパレータと、7N〜8Nの水酸化カリウムを主な溶質とした電解液とを用いた。以下、正極板Aを用いた電池をアルカリ蓄電池A、比較例の正極板Bを用いた電池をアルカリ蓄電池Bという場合がある。
【0061】
それぞれの電池は、まず、0.1C(1C=900mA)の充電レートで15時間充電し、0.2Cの放電レートで4時間放電する充放電サイクルを2回繰り返す初充放電を行った。その後、45℃で3日間のエージング(負極合金の活性化促進)を行った後、充放電条件を変えて正極利用率を測定した。測定結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
ここで、表中の正極利用率は、放電容量を、各電池の正極理論容量(正極活物質中の水酸化ニッケルの質量に、これが1電子反応をするとしたときの電気容量289mAh/gを乗じた値)で割り算することによって算出した。放電容量は、表に示す充電レートで過充電したのち、0.2C、1Cおよび2Cの放電レートで電池電圧が0.8Vになるまで放電することによって測定した。
【0064】
表1から、本発明に基づく正極板Aを用いて作製したアルカリ蓄電池Aの正極利用率は、比較例の正極板Bを用いたアルカリ蓄電池Bに比べて高い水準にあることがわかる。これは、正極活物質のバインダーに、クロロ−スルホン化ポリエチレンを用いたためであると考えられる。クロロ−スルホン化ポリエチレンを用いることによって、正極活物質間の結着性、および芯材と活物質との間の結着性を向上させることができ、その結果、集電性が高くなって利用率が向上したものと推定される。
【0065】
また、上記2種類の電池について、充放電サイクル特性を調べた。充放電サイクルは、1Cの充電レートで−ΔV(ΔV=0.01V)制御方式で充電した後、1Cの放電レートで電池電圧が0.8Vに至るまで放電するという条件で行った。そして、一定のサイクル毎に、1Cの充電レートで−ΔV(ΔV=0.01V)制御方式で充電した後、1Cの放電レートで電池電圧が0.8Vに至るまで放電したときの放電容量を測定した。このようにして得られた充放電サイクル特性を、図1に示す。図1中、容量維持率とは、各サイクル経過後の放電容量を、初充放電後の放電容量で除した値である。
【0066】
図1に示すように、本発明のアルカリ蓄電池Aでは、比較例のアルカリ蓄電池Bに比べて、長期サイクル寿命試験後の容量維持率が高かった。これは、正極活物質バインダーとしてクロロ−スルホン化ポリエチレンを用いることによって、正極活物質間の結着性、および芯材と活物質との間の結着性が向上したためであると考えられる。
【0067】
(実施例2)
実施例2では、クロロ−スルホン化ポリエチレンの塩素基の含有量を変えて正極板を作製し、その正極板を用いてアルカリ蓄電池を製造した一例について説明する。なお、塩素基の含有量を変えた以外は、実施例1の正極板Aおよびアルカリ蓄電池Aと同様に、正極板およびアルカリ蓄電池を作製した。
【0068】
作製した電池について、表1と同様の条件で正極利用率の測定を行った。測定結果を表2に示す。
【0069】
【表2】
【0070】
表2から明らかなように、クロロ−スルホン化ポリエチレンの塩素基の含有量は、20質量%〜45質量%の範囲内であることが好ましい。塩素基の含有量を20質量部以上とすることによって、金属からなる支持体表面と活物質粉末との間の結合力を十分に高めることができ、高い集電性が得られると考えられる。また、塩素基の含有量が高すぎるとアルカリ性の電解液中で一部の塩素が求核置換反応によって脱離してサイクル寿命低下の原因となる場合があるが、塩素基の含有量を45質量%以下とすることによって、そのようなサイクル寿命の低下を防止できる。
【0071】
(実施例3)
実施例3では、水分散ディスパージョン中のクロロ−スルホン化ポリエチレンの平均粒径を変えて正極板を作製し、その正極板を用いてアルカリ蓄電池を製造した一例について説明する。なお、クロロ−スルホン化ポリエチレンの平均粒径を変えた以外は、実施例1の正極板Aおよびアルカリ蓄電池Aと同様に、正極板およびアルカリ蓄電池を作製した。
【0072】
作製した電池について、表1と同様の条件で正極利用率の測定を行った。測定結果を表3に示す。
【0073】
【表3】
【0074】
表3から明らかなように、クロロ−スルホン化ポリエチレンの平均粒径が0.2μm〜4.0μmの範囲内である本発明の実施例では、正極利用率が向上した。なお、上記表3において、平均粒径が0.1μm及び10.0μmの電池は、参照例である。平均粒径が0.2μm以上のクロロ−スルホン化ポリエチレン粉末のディスパージョンを用いることによって、正極板を作製する際に、活物質間のクッションとしての役割を十分に果たすことができ、活物質の剥離を防止できると考えられる。また、平均粒径が4.0μm以下のクロロ−スルホン化ポリエチレン粉末のディスパージョンを用いることによって、活物質間の接触が著しく阻害されることを防止でき、良好な放電特性を得ることができる。
【0075】
(実施例4)
実施例4では、クロロ−スルホン化ポリエチレンの原料であるポリエチレンの密度を変えて正極板を作製し、その正極板を用いてアルカリ蓄電池を製造した一例について説明する。なお、原料であるポリエチレンの密度を変えた以外は、実施例1の正極板Aおよびアルカリ蓄電池Aと同様に、正極板およびアルカリ蓄電池を作製した。
【0076】
作製した電池について、表1と同様の条件で正極利用率の測定を行った。測定結果を表4に示す。
【0077】
【表4】
【0078】
表4から明らかなように、クロロ−スルホン化ポリエチレンの原料であるポリエチレンの密度は0.95g/cm3以下であることが好ましい。クロロ−スルホン化ポリエチレンの原料として低密度ポリエチレンを用いることによって、柔軟性がより高いアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極を製造でき、電池作製時における活物質の脱落を防止できると考えられる。
【0079】
(実施例5)
実施例5では、正極活物質ペースト中に含まれる活物質粉末とクロロ−スルホン化ポリエチレンとの質量比を変えて正極板を作製し、その正極板を用いてアルカリ蓄電池を製造した一例について説明する。なお、上記質量比を変えた以外は、実施例1の正極板Aおよびアルカリ蓄電池Aと同様に、正極板およびアルカリ蓄電池を作製した。
【0080】
作製した電池について、表1と同様の条件で正極利用率の測定を行った。測定結果を表5に示す。なお、表5中、クロロ−スルホン化ポリエチレンの量とは、正極活物質ペーストに含まれる活物質粉末の質量を100としたときのクロロ−スルホン化ポリエチレンの質量である。
【0081】
【表5】
【0082】
表5から明らかなように、活物質粉末とクロロ−スルホン化ポリエチレンとを、100:X(ただし、0.5≦X≦3.0)の質量比で含む本発明の実施例では、正極利用率が向上した。なお、上記表5において、上記Xが0.2及び10.0の電池は、参照例である。上記Xを0.5以上とすることによって、金属からなる支持体と活物質粉末とを十分に結着させることができ、高い集電性能を得ることができると考えられる。また、上記Xを3.0以下とすることによって、活物質間の接触が著しく阻害されることを防止でき、高い放電特性を得ることができると考えられる。
【0091】
以上、本発明の実施の形態について例を挙げて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず本発明の技術的思想に基づき他の実施形態に適用することができる。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極によれば、大電流で放電した場合の放電容量が大きいアルカリ蓄電池を製造できるニッケル正極が得られる。
【0093】
また、本発明のアルカリ蓄電池によれば、大電流で放電した場合の放電容量が大きいアルカリ蓄電池が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のアルカリ蓄電池と比較例のアルカリ蓄電池について充放電サイクル時の容量維持率の変化を示すグラフである。
Claims (5)
- 導電性の支持体と前記支持体の表面に配置された活物質含有層とを含むアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極であって、
前記活物質含有層が、水酸化ニッケルを含む活物質粉末とバインダーとを含み、
前記バインダーが、ポリエチレンの一部を少なくとも塩素基で置換したポリエチレン誘導体を含み、
前記活物質含有層が、前記活物質粉末と前記ポリエチレン誘導体とを、前記活物質粉末:前記ポリエチレン誘導体=100:X(ただし、0.5≦X≦3.0)の質量比で含み、
前記ポリエチレン誘導体は、平均粒径が0.2μm〜4.0μmのクロロ−スルホン化ポリエチレンであることを特徴とするアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極。 - 前記クロロ−スルホン化ポリエチレンが、前記塩素基を20質量%〜45質量%の割合で含む請求項1に記載のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極。
- 前記クロロ−スルホン化ポリエチレンが、スルホン基を2質量%以下の割合で含む請求項2に記載のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極。
- 前記クロロ−スルホン化ポリエチレンが、密度が0.95g/cm3以下のポリエチレンを原料として形成されたものである請求項1ないし3のいずれかに記載のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極。
- 水酸化ニッケルを含む正極を備えるアルカリ蓄電池であって、
前記正極が、請求項1ないし4のいずれかに記載のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極であることを特徴とするアルカリ蓄電池。
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