JP3954842B2 - 疎水性多孔質材料の製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体回路素子の絶縁材料など、疎水性を要求される薄膜の材料として用いられる疎水性多孔質シリカ材料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板上に形成される薄膜の材料として多孔質シリカ材料が広く用いられている。とりわけ、近年のLSI分野においては、層間絶縁材料のさらなる低誘電率化のため、低密度化、即ち、多孔質化された膜構造を有する低比誘電率酸化物膜(例えばSiO2膜)の材料として多孔質シリカ材料が提案されている。このような多孔質シリカ材料の代表的な成膜方法として、ゾル-ゲル法に代表される液相を経由するものが挙げられる。この成膜方法の優位点は、薄膜材料の高均質性が比較的容易に達成できる点や、スパッタリングやCVDなどの気相反応に比べて生産工程が簡素化できて生産効率の向上が可能であるなどの点である。
【0003】
ところが、このようにして得られた多孔質シリカ材料は、上記のように半導体回路素子の絶縁膜用途に用いる場合、加熱処理を経ていても材料が本来的に有する吸湿性のため、大気中で放置するだけで周囲の水分を容易に包含するうえ、水分に対する良好な相溶性ゆえ、材料の再生処理を行っても包含された水分を完全に除去することは困難であり、この結果、絶縁膜の電気絶縁性に悪影響を与えることがある。このため、多孔質シリカ材料による絶縁膜形成に際しては、該絶縁膜の疎水化処理が必要とされている。
【0004】
このような疎水化処理の方法として、従来は、多孔質シリカ材料を用いて薄膜層を成膜した後、ヘキサメチルジシラザンやヘキサメチルジシランなど疎水基を有する化合物気体を処理室に導入し、400℃程度の高温で焼成することで成膜表面近傍に存在する化合物が有するシラノール基などの親水基を、上記の化合物気体が有する疎水基に置換させ、成膜表面近傍の親水性化合物を疎水性に変質させて薄膜の疎水化処理を行っている。しかしながら、このような疎水化処理法では、成膜後に疎水化処理工程を行うため製造工程が複雑になるうえ、疎水化処理工程自身に気相反応を含むため処理装置が大型化したり複雑化したりするなどの不具合が生じる。
【0005】
さらに、上記従来の疎水化処理法では、成膜中の化合物において親水基と疎水基との置換反応が行われるのは、固相-気相反応の界面、即ち、膜表面であり、疎水化処理の効果が確保できる領域がせいぜい膜の表面近傍に留まることになるので、絶縁材料全体で電気絶縁性を向上させたり維持させたりすることは難しい。
【0006】
また、このように疎水化処理の効果が期待できるのが膜の表面近傍に過ぎないとなると、経時変化で膜の表面が摩耗するなどの劣化を受けると、表面近傍に偏りながらも確保されていた疎水性も、膜表面の劣化とともに低下し、ついには喪失してしまうことになる。したがって、上記従来の方法は、膜の疎水性の確保やこれに伴う電気絶縁性の確保に最適であるとは言い難い。
【0007】
一方、ゾル-ゲル法に代表される液相による成膜方法では、多孔質シリカ材料の主成分たる二酸化ケイ素(SiO2)は、
nSi(OC254+4nH2O→nSi(OH)4+4nC25OH…(1)
に表される前駆体(テトラエトキシシラン)の酸性若しくはアルカリ性条件下における加水分解反応と、
nSi(OH)4→nSiO2+2nH2O …(2)
で表される生成物(二酸化ケイ素)の重合反応とを、界面活性剤の存在下で行うことにより得られる。このように、多孔質シリカ材料の主成分たる二酸化ケイ素は、当初の前駆体溶液の粒子溶液(ゾル)の状態から、焼結などの加熱処理を経て固体物(ゲル)として得られる。
【0008】
ところで、例えばMobil社製MCM-41のように超高分子鋳型により形成される周期的メソ構造体を有する多孔質シリカ材料、即ち、周期的メソポーラスシリカ材料を、ゾル−ゲル法を用いて製造する場合、上記反応式(1)及び(2)の反応に用いた界面活性剤の液晶相を鋳型としてメソ構造体を形成することとなる。
【0009】
ところが、このメソ構造体の形態は、上記の反応式(1)及び(2)に示される各反応の進行状態に依存する。即ち、反応式(1)の加水分解反応の進行が低調な場合は、多孔質シリカ材料の主骨格となるSiO2の供給量が不足するためメソ構造を形成できなくなることがある。また、逆に、その進行が過剰な場合には、加水分解反応とこれに続く反応式(2)の重合反応により生成されるシリカオリゴマーの分子量が巨大で複雑になり、界面活性剤液晶相を鋳型として形成されるメソ構造体が不規則なものとなり易い。このように反応の進行状態の差異が生じるのは、上記の加水分解反応が完全に終結する前の種々の状態で、上記の重合反応が開始されることなどのためである。このため、ゾル−ゲル法を用いた周期的メソポーラスシリカ材料の製造は大量生産に不向きで工業的製法として不利である。
【0010】
そこで、反応式(1)及び(2)の反応を制御するため、従来は、前駆体溶液のpHや溶媒を変更し、周期的メソポーラスシリカ材料を生成するための所望の前駆体溶液状態を持続させている。しかしながら、このものの所望状態の持続時間は数時間程度であり、工業生産上大きな問題となる。
【0011】
また、前駆体溶液の所望状態をより長期化させるため、上記の前駆体溶液の加水分解反応を所定段階まで進行させた後に、これを低温状態で保存して加水分解反応の進行を抑制することが行われる。しかし、このものは反応溶液を低温保存するための取り扱いや温度管理のための工程増加を伴ううえ、反応時と保存時に溶液の温度を上下させることを繰り返すため、反応溶液の性能管理がさらに難しくなるという問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑み、簡易な疎水化処理工程により、材料全体で疎水性に優れ、また、所望の多孔質構造を確実に形成し得る疎水性多孔質シリカ材料の製造方法を提供することを課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、シリコン原子を有する疎水性有機化合物を分散させた状態で含有して疎水性多孔質シリカ材料を構成する。これによれば、得られる多孔質シリカ材料は、疎水性有機化合物が内部で均一に含有された状態で構成され、疎水性を有するので、その後の製造工程で疎水化処理が不要である。
【0014】
また、前記シリコン原子を有する疎水性有機化合物を、多孔質シリカ材料の前駆体溶液に溶解あるいは混合させることにより該前駆体溶液中に均一に分散させると、該前駆体溶液から該多孔質シリカ材料が形成される際に、該シリカ材料中に均一に分散して含有された疎水性有機化合物により疎水性を備えた多孔質シリカ材料が形成されるので、このような多孔質シリカ材料は、上記と同様に、その後の製造工程での疎水化処理を要することなく、電気絶縁性を全体的に確保し得る。
【0015】
さらに、これらのシリコン原子を有する疎水性有機化合物は、疎水基として炭素数6以下のアルキル基を1個以上有するシラン化合物、シラザン化合物またはシロキサン化合物のいずれかから成ることが望ましい。このような化合物は、疎水基たるアルキル基に起因して疎水性を有するので、これらをシリカ材料全体に一様に含有して得られる多孔質シリカ材料は、改めて疎水化処理を行うことを必要とせず、電気絶縁性に優れている。
【0016】
また、シリコン原子を有する疎水性有機化合物として、疎水基たる炭素数5以下のアルキル基を1個以上有する非重合性のシラン化合物またはシロキサン化合物のいずれかから成る重合禁止剤を用いることもできる。これにより、上記反応式(1)及び(2)に示す多孔質シリカ材料の前駆体溶液の加水分解反応及びシリカオリゴマーの重合反応が過剰に進行することを抑制でき、このため、周期的メソポーラスシリカ材料を生成するための所望の前駆体溶液状態を長期に亘って保持させることができる。したがって、これを含有して得られる多孔質シリカ材料は、所望の多孔質構造を確実に形成できる。
【0017】
そして、上記の重合禁止剤の最適例として、ヘキサメチルジシロキサンを挙げることができる。
【0018】
さらに、このようにして得られる疎水性多孔質シリカ材料は、長期間にわたり疎水性を安定的に保つので優れた電気絶縁性を維持でき、基板上に形成される薄膜材料や、半導体回路素子の絶縁材料に用いるのに好適である。
【0019】
また、上記のような疎水性多孔質シリカ材料の製造方法として、シリコン原子を有する疎水性有機化合物を添加した前記多孔質シリカ材料の前駆体溶液を加熱処理すれば、多孔質シリカ材料の形成時に該シリカ材料が疎水性を有することができ、材料全体に優れた電気絶縁性を確保できる。
【0020】
また、この場合、多孔質シリカ材料の前駆体溶液に添加するシリコン原子を有する疎水性有機化合物として、上記の重合禁止剤を用いて、前駆体溶液中にて進行中の前駆体の加水分解反応と重合反応とを停止できるものとすれば、これらの反応が過剰に進行することを抑制でき、このため、所望の前駆体溶液状態を長期に亘って保持させることができる。したがって、多孔質構造のシリカ材料を確実に形成できる。
【0021】
そして、この場合、用いた重合禁止剤の添加量により、多孔質シリカ材料の前駆体溶液の粘度または多孔質シリカ材料オリゴマーの重合度を制御するものとすれば、さらに反応式(1)及び(2)の反応を高い精度で制御でき、前駆体溶液の安定性を調整することが可能となる。
【0022】
なお、上述中、分散及び含有した状態とは、該疎水性有機化合物が、シリカ材料中に、単に混合相溶された状態でも良いし、該疎水性有機物の一部がシリカ材料と反応して結合した状態でも良い。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の疎水性多孔質シリカ材料の製造方法の第1の態様は、上記したように、アルキル基のような疎水基を有するシリコン含有有機化合物を、多孔質シリカ材料の前駆体たるシリコンアルコキシド溶液に添加し、この前駆体溶液を酸加水分解またはアルカリ加水分解して得られる溶液を加熱処理して、前駆体溶液中の溶媒や水、酸またはアルカリ触媒などを蒸発させながら、また、反応系にその他の有機物などが含まれている場合にはその物質を取り除くことにより、多孔質材料の形成時に同時に疎水性を備えた多孔質シリカ材料を作成するものである。
【0024】
また、上記の加熱処理前に、多孔質シリカ材料の前駆体溶液を基板上にスピンコート等により塗布して材料の形成を行うと、得られる多孔質シリカ材料は基板上の薄膜として成膜される。
【0025】
多孔質シリカ材料の前駆体としてはテトラエトキシシラン(以下TEOSとも言う。)のようなシリコンアルコキシドが用いられる。また、疎水基を有するシリコン含有有機物としては、ヘキサメチルジシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、トリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシランのようなメチル基を有するシラン化合物や、ヘキサメチルジシラザンのようなメチル基を有するジシラザン化合物、または、ヘキサメチルジシロキサンのようなメチル基を有するシロキサン化合物が望ましい。加水分解の触媒としては、酸によるものでもアルカリによるものであってもよく、酸加水分解による場合、硝酸や塩酸などの無機酸、ギ酸などの有機酸を用いることができ、また、アルカリ加水分解による場合はアンモニア等を用いることができる。その他界面活性剤としてヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩化物などのアンモニア塩化物を用いることが好ましく、このアンモニア塩化物が蒸発するにつれて、得られるシリカ材料内に多数の空隙部分が生じ、上記のように基板上に成膜される場合には、かくして多孔質化された薄膜構造が形成される。
【0026】
上記前駆体溶液に用いる物質の使用量は、前駆体たる有機シラン1モルに対して、疎水基を有するシリコン含有有機化合物として0.01〜0.3モルを添加したものが望ましい。このシリコン原子を有する疎水性有機化合物の添加量を適宜選択することにより、所望の疎水性を有するように調整された多孔質シリカ材料を選択的に作成することが可能である。
【0027】
上記したように、疎水性多孔質シリカ材料の前駆体溶液を半導体基板上に通常のスピンコート法などの塗布方法により塗布した後は、ついで公知の赤外線加熱炉などを用いて加熱処理し、水−アルコール系溶媒、酸またはアンモニアその他の物質などを蒸発させ、多孔質シリカ膜を形成する。この場合の加熱処理条件は、前記溶媒及び酸またはアンモニアなどを蒸発させることができ多孔質膜を得ることができる条件であれば、特に制限はない。
【0028】
なお、比誘電率の低い多孔質膜を得るためには、好ましくは、空気中で50〜350℃程度の温度で処理して主として溶媒を蒸発させ、次いで、例えば100〜10-5Pa程度の真空中、界面活性剤その他の有機物質などを蒸発させることのできる温度(例えば、250〜500℃)で、得られる多孔質膜の構造が破壊されない時間の間熱処理すればよい。もちろん、酸化等が問題になる場合は、全て不活性ガス中や、真空中にて処理する必要がある。
【0029】
このようにして得られた多孔質シリカ膜は、撥水膜と言えるほどの疎水性を有し、水中に含浸させても膜質が変化せず疎水性を保つことができる。例えば、水銀プローブ法などの公知の方法によりこの多孔質膜の比誘電率を測定すると、水中に含浸した後も比誘電率の変化は見られず、水分子が吸着されない疎水性膜として形成されていることが分る。そして、このような疎水性膜により所望の電気的特性、例えば低比誘電率値を有する多孔質シリカ膜を形成すれば、その後の半導体プロセス中の各種ウェット処理において、比誘電率の上昇がほとんどない、安定した電気的特性を持つ層間絶縁膜を得ることができる。
【0030】
なお、本実施の形態においては、本発明の好適例として、半導体回路素子の絶縁膜材料を挙げているが、本発明の適用はこの用途に制限されるものではなく、例えば、水溶液中での表面加工が必要な防水膜電気材料、触媒材料、フィルター材料などの用途にも適用できる。
【0031】
また、本発明では、多孔質シリカ材料の前駆体として好ましくはTEOSなどの有機シランを用いている。このものでは、界面活性剤の種類や添加量を調整して、例えば空隙率60%以上の低比誘電率の層間絶縁膜を作製することが可能であり、空隙率が高くなるに従って、例えば80%程度に達すると、絶縁膜を構成する材料の物性の比誘電率に対する寄与は少なくなり、空気が支配的になるため、非常に比誘電率の小さい層間絶縁膜が得られるのである。また、有機シランの替りに加水分解可能なアルコキシドを用いても、有機シランの場合と同様に多孔質膜を作製することができる。このようなアルコキシドとしては、例えば、Ti(OC37)4、Zr(OC49)4などの周期表4A族に属するチタン、ジルコニウムなどのアルコキシドが用いられ得る。
【0032】
本発明の疎水性多孔質シリカ材料の製造方法の第2の態様は、上記したように、アルキル基のような疎水基を有する非重合性のシリコン含有有機化合物を、多孔質シリカ材料の前駆体たるシリコンアルコキシド溶液に重合禁止剤として添加し、この前駆体溶液を酸加水分解またはアルカリ加水分解して得られる溶液を加熱処理して、前駆体溶液中の溶媒や水、酸またはアルカリ触媒などを蒸発させながら、また、反応系にその他の有機物などが含まれている場合にはその物質を取り除くことにより、多孔質材料の形成時に同時に疎水性を備えた多孔質シリカ材料を作成するものである。
【0033】
そして、上記の重合禁止剤以外は使用物質や用途は前述した第1の態様と同様である。このとき、前駆体溶液に用いる物質の使用量は、前駆体たる有機シラン中のシリコン原子1モルに対して、非重合性のシリコン含有有機化合物として0.01〜0.3モル添加したものが望ましい。添加量がこの数値範囲より過小になると、長期間経過時に前駆体溶液中で反応式(2)の重合反応を完了してこれがゲル化してしまい、逆にこの数値範囲より過大になると、前駆体溶液の加水分解反応が不十分となり、得られる周期的メソポーラスシリカ材料を所望構造で形成できなくなる。
【0034】
さらに、この重合禁止剤の添加量を適宜選択することにより、所望粘度の多孔質シリカ材料の前駆体溶液または所望重合度の多孔質シリカ材料オリゴマーを選択的に作成することが可能であり、長期保存などのため高い安定度を維持するように調整した前駆体溶液を得ることができる。
【0035】
そして、このようにして得られた前駆体溶液は、重合禁止剤の添加による調整を行った後、室温で60日以上保存しても溶液粘度が変化せずゲル化も起こさない。
【0036】
そして、重合禁止剤の添加による調整直後はもちろんのこと、調整後室温で60日以上保存したものを、第1の態様同様に、半導体基板上に通常のスピンコート法などの塗布方法により塗布することにより、周期的構造を有するメソポーラスシリカ材料を基板上に形成することができる。また、次いで、公知の赤外線加熱炉などを用いて加熱処理し、水−アルコール系溶媒、酸またはアンモニアその他界面活性剤などを蒸発させ、周期的メソポーラスシリカ膜を形成することができる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0038】
[実施例1]TEOSとして1モルとH2Oとして11モルとヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩化物(以下、C16TACとも言う。)として0.25モルとヘキサメチルジシロキサン(以下HMDSOとも言う。)を酸性(pH1〜3、硝酸)の塗布溶媒中に混合して成る混合溶液を20℃で反応させて、均一な多孔質シリカ材料の前駆体溶液を得た。ここで、該溶液中のTEOS1モルに対する上記HMDSOの添加量を0、5、10、15及び20モル%の5種類に調整したものを用意し、それぞれ塗布液とした。
【0039】
半導体基板上に、各塗布液をいずれも1500rpmでスピンコートした後、公知の赤外線加熱炉を用いて、該基板を、初めに大気雰囲気下70℃で処理し、次に、2Pa条件下400℃で焼成処理した。これらの処理に要する条件、即ち、温度条件、昇温時間及び保持時間は、特に制限されるものではなく、これにより得られる多孔質シリカ膜の膜質性能を損なわない条件範囲であれば良く、本実施例における焼成処理の条件は、昇温時間を15分、保持時間を15分とした。
【0040】
このようにして得られた、各多孔質シリカ膜について、温度20℃及び湿度60%の条件下で吸湿試験を行い、電気的特性の代表的パラメータとして比誘電率の時間変化を測定した。なお、比誘電率の測定は1MHz設定時の水銀プローブ法によるものとした。得られた測定結果を図1に示す。
【0041】
図1から明らかなように、HMDSOの添加量が増大するにしたがって比誘電率が経時変化は減少し、シリカ膜の吸湿に起因する比誘電率の上昇が抑制されることが分る。したがって、得られたシリカ膜は疎水性を有すると言える。さらに、図1より、HMDSOの添加量を適宜選択すると、シリカ膜の疎水性を選択的に調整できることが分る。
【0042】
上記[実施例1]に示すもののうち、多孔質シリカ材料の前駆体溶液中のHMDSOの添加量を0、15及び20モル%(対TEOS1モル)の3種類に調整したものを、それぞれ塗布液として用いて基板上に多孔質シリカ膜を形成し、さらに該シリカ膜を純水中に浸漬させて、いわゆる水漬けの状態を30分間維持し、その後、これらの比誘電率を測定した。このとき得られた測定結果を下記[表1]に示す。
【0043】
【表1】
Figure 0003954842
【0044】
[表1]に示されるように、HMDSOを、それぞれ15モル%及び20モル%(対TEOS1モル)添加した場合の比誘電率はほとんど変化しておらず、HMDSOの添加により、得られた多孔質シリカ膜が安定した疎水性を有することが分る。
【0045】
[実施例2]HMDSOの替りに、ヘキサメチルジシラザンを用いた以外は[実施例1]と同様にして塗布液を作成した。ここで、用いたヘキサメチルジシラザンの添加量は、多孔質シリカ材料の前駆体溶液中のTEOS1モルに対して、0及び10モル%の2種類に調整したものを用意してそれぞれ多孔質シリカ膜を形成した。
【0046】
得られた該シリカ膜について、[実施例1]と同様に、温度20℃及び湿度60%の条件下で吸湿試験を行い、比誘電率の時間変化を測定し、測定結果を図2に示す。
【0047】
図2から明らかなように、ヘキサメチルジシラザンが添加された多孔質シリカ膜では、該シリカ膜の吸湿に起因する比誘電率の上昇が抑制されることが分る。したがって、得られた多孔質シリカ膜は疎水性を有すると言える。
【0048】
[実施例3]多孔質シリカ材料の前駆体溶液中のTEOS1モルに対する上記HMDSOの添加量を0、10及び15モル%の3種類に調整したものを用意し、それぞれ塗布液として基板上にスピンコートし、[実施例1]と同様に焼成処理して得られる各試料を、オージェ電子分光測定法により、Si:O=1:2の比となるように感度調整し、各試料中の炭素(C)、酸素(O)、窒素(N)及びシリコン(Si)の各元素の原子含有量を測定し、測定結果を図3乃至図5に示した。各図において、縦軸は含有元素の原子の組成比を、横軸は成膜の深さ方向変位に比例するスパッタ時間を示す。
【0049】
上記前駆体溶液中のHMDSOが0、10及び15モル%(対TEOS1モル)の各添加量である場合において、焼成処理して得られる試料中の炭素原子の含有量比、即ち、
C/(C+O+N+Si)
(上記式において各元素記号はそれぞれ対応する原子の原子数を示す。)
は、それぞれ、0、12及び20atom%にて含有されていることが分る。ここで、アンモニア塩化物に由来する窒素(N)原子はほとんど含有されていない。これは、加水分解時に必要なpH調整剤たる硝酸や、界面活性剤として作用するアンモニア塩化物が、加熱処理によりほぼ完全に蒸発したことを示す。多孔質シリカ膜の膜構造の空隙は、このようなアンモニア塩化物が占有していた痕跡部分から生じるものである。
【0050】
また、図3において、HMDSOが添加されていない条件で成膜された多孔質シリカ膜中に、炭素(C)原子がほとんど含有されていない。このことにより、シリカ材料の前駆体たるTEOSは、ゾル-ゲル法における加水分解反応及び重縮合反応の過程でほぼ完全に消費され、エトキシ基部分に含まれる炭素(C)原子はエタノールとして生成され、その後の加熱処理の過程でほぼ完全に蒸発したことを示す。
【0051】
また、HMDSOの真空中あるいは不活性ガス中における耐熱性から推測して、[実施例1]のプロセスでは熱分解が起きることは考えられない。
【0052】
これらのことにより、図4または図5に含有元素として示される炭素(C)原子は、添加物たるHMDSOが有するメチル基形状のまま保持されているものと推定され、さらに、図4または図5の炭素(C)原子の組成比特性から、多孔質シリカ膜の深さ方向の全長にわたってHMDSOが均一に分散された状態で含有されていることが分る。
【0053】
[実施例4]TEOSとして1モルとH2Oとして11モルとC16TACとして0.25モルとHMDSOを酸性(pH1〜3、硝酸)の塗布溶媒中に混合し、さらに、塗布特性を改善するために、これに酢酸ブチルを20重量%混合して成る混合溶液を20℃で反応させて、均一な多孔質シリカ材料の前駆体溶液を得た。ここで、該溶液中のTEOS1モルに対するHMDSOの添加量を、0及び15モル%の2種類に調整したものを用意した。
【0054】
このように調整した前駆体溶液の粘度の経時変化を図6に示す。図6に示すように、HMDSOを添加しない(HMDSO 0%)場合、室温にて保存時に調整後の時間が経過するにつれ、加水分解及び重合反応が進行して溶液の粘度が増大し、30日程度経過後にゲル化してしまう。
【0055】
これに対し、HMDSOを15モル%添加した場合、溶液の粘度は74日経過後も一定を保ち、室温で進行中の加水分解反応が抑制されていることが分る。即ち、溶液が長期に亘って安定を保ち、ゲル化が生じていない。
【0056】
また、これらの溶液を塗布液として用いて、半導体基板上に、1500rpmでスピンコートした後、公知の赤外線加熱炉を用いて、該基板を、初めに大気雰囲気下70℃で処理し、次に、2Pa条件下400℃で焼成処理した。これらの処理に要する条件、即ち、温度条件、昇温時間及び保持時間は、特に制限されるものではなく、これにより得られる多孔質シリカ膜の膜質性能を損なわない条件範囲であれば良く、本実施例における焼成処理の条件は、昇温時間を15分、保持時間を15分とした。
【0057】
各塗布液により得られた周期的メソポーラスシリカ膜について、X線回折試験を行ったところ、図7(a)〜(c)に示す測定結果が得られた。
【0058】
また、各図のX線回折のピークパターンによって得られる(100)面の反射面間隔dを下記[表2]に示す。
【0059】
【表2】
Figure 0003954842
【0060】
図7(a)に示されるように、HMDSOを添加して調整後7日経過したものはもとより、図7(b)に示されるように、HMDSOを添加した前駆体溶液は、調整後、室温保存状態で74日経過したものにおいても、周期的メソ構造を有することが分る。これに対し、図7(c)に示すように、HMDSOを添加しない(HMDSO 0%)場合、調整後7日経過したものは周期的メソ構造を維持しているものの、[表2]に示すように、調整後74日経過したものはスピンコートによる成膜ができないことが分る。図7(b)と図7(c)とを比較すると、HMDSOを15%添加したものは、調整後74日を経過しても、HMDSOを添加しない場合の7日経過後程度の状態は維持しているものと推定される。
【0061】
さらに、HMDSOを15モル%添加して調整した前駆体溶液の室温保存状態の経過日数と、この前駆体溶液を塗布液として用いて形成したシリカ膜の比誘電率との関係を示すグラフを図8に示す。74日間経過した前駆体溶液を用いた場合でも、周期構造を備え、2.0以下の比誘電率を有する良好な絶縁膜の形成が可能である事が分る。
【0062】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明により、シリコン含有の疎水性有機化合物を多孔質シリカ材料の前駆体溶液に添加することにより、材料全体に均一に優れた疎水性を示す多孔質シリカ材料を簡便に得ることができる。さらに、この多孔質シリカ材料の疎水性を選択的に調整することも可能である。
【0063】
また、本発明により、非重合性のシリコン含有の疎水性有機化合物を、重合禁止剤として多孔質シリカ材料の前駆体溶液に添加することにより、前駆体溶液中の加水分解反応と重合反応とが過剰に進行することを抑制でき、このため、周期的メソポーラスシリカ材料を生成するための所望の前駆体溶液状態を長期に亘って保持させることが可能となり、これを用いて確実に多孔質シリカ材料を製造することができる。さらに、この多孔質シリカ材料前駆体溶液の粘度や多孔質シリカ材料オリゴマーの重合度を選択的に調整することにより、多孔質シリカ材料前駆体溶液の安定度を制御することも可能である。
【0064】
また、本発明は、疎水性有機化合物を重合禁止剤としても用いるため、前駆体溶液を効率よく有効に利用できる。
【0065】
そして、このようにして形成される疎水性多孔質シリカ材料は、経時変化の少ない電気特性を持ち、高い電気絶縁性を保持できるので半導体素子回路の絶縁材料用途に最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】前駆体溶液に含有されるHMDSOの各添加量における多孔質シリカ膜の比誘電率の時間変化を示すグラフ
【図2】前駆体溶液に含有されるヘキサメチルジシラザンの各添加量における多孔質シリカ膜の比誘電率の時間変化を示すグラフ
【図3】前駆体溶液中にHMDSOが添加されない場合の多孔質シリカ膜中の含有原子組成比を示すオージェ電子分光スペクトル
【図4】図3における測定試料の条件としてHMDSOの添加量を10モル%(対TEOS1モル)とした場合のオージェ電子分光スペクトル
【図5】図3における測定試料の条件としてHMDSOの添加量を15モル%(対TEOS1モル)とした場合のオージェ電子分光スペクトル
【図6】前駆体溶液に含有されるHMDSOの各添加量における、前駆体溶液の粘度の時間変化を示すグラフ
【図7】(a)〜(c)
前駆体溶液に含有されるHMDSOの各添加量における多孔質シリカ膜のX線回折スペクトル
【図8】前駆体溶液中のHMDSOの添加量が15モル%(対TEOS1モル)とした場合の、前駆体溶液の室温保存状態の経過日数と、この前駆体溶液を塗布液として用いて形成したシリカ膜の比誘電率とを示すグラフ

Claims (5)

  1. 多孔質シリカ材料の前駆体のシリコンアルコキシドと、炭素数6以下のアルキル基を1個以上有するシラン化合物、シラザラン化合物またはシロキサン化合物のいずれか1種からなるシリコン原子を有する疎水性有機化合物と、界面活性剤とを、酸またはアルカリ性水溶液を溶媒として混合することによりシリコンアルコシドを加水分解し、ついでこのシリコンアルコキシドを加水分解した前駆体溶液を加熱処理することにより、シリコン原子を有する疎水性有機化合物を分散した多孔質シリカ材料を得ることを特徴とする疎水性多孔質シリカ材料の製造方法。
  2. 前記シリコンアルコキシドと前記疎水性有機化合物とのモル比が1:0.01〜0.3であることを特徴とする請求項1記載の疎水性多孔質シリカ材料の製造方法。
  3. 前記疎水性有機化合物が、炭素数5以下のアルキル基を1個以上有する非重合性のシラン化合物またはシロキサン化合物であり、前記調製した前駆体溶液におけるアルコキシドの加水分解反応と重合反応とを停止させる作用を持つ重合禁止剤であることを特徴とする請求項2記載の疎水性多孔質シリカ材料の製造方法。
  4. 前記前駆体溶液中の前記重合禁止剤の添加量の調整により、前記前駆体溶液の粘度または前記シリコンアルコキシドの加水分解物が重合したオリゴマーの重合度を制御する請求項3記載の疎水性多孔質シリカ材料の製造方法。
  5. 前記重合禁止剤がヘキサメチルジシロキサンであることを特徴とする請求項3または4記載の疎水性多孔質シリカ材料の製造方法。
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