JP2001115021A - シリカ前駆体/有機ポリマー組成物 - Google Patents

シリカ前駆体/有機ポリマー組成物

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JP2001115021A
JP2001115021A JP29543599A JP29543599A JP2001115021A JP 2001115021 A JP2001115021 A JP 2001115021A JP 29543599 A JP29543599 A JP 29543599A JP 29543599 A JP29543599 A JP 29543599A JP 2001115021 A JP2001115021 A JP 2001115021A
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silica
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alkoxysilane
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Nobushi Tamura
信史 田村
Hiroyuki Hanabatake
博之 花畑
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低吸湿性で、機械的強度の優れた多孔性シリ
カを製造するためのシリカ前駆体/有機ポリマー組成物
の提供。 【解決手段】 4官能性アルコキシシラン類と、3官能
性アルコキシシラン類とを特定のモル比の範囲に制御し
てシリカ前駆体と有機ポリマーとからなる組成物を用い
て製造したシリカ/有機ポリマー複合体薄膜から有機ポ
リマーを除去して得られる多孔性シリカ薄膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電率が極めて低
く、均一な細孔を有し、低吸湿でかつ高機械的強度を発
現する絶縁薄膜製造用シリカ前駆体/有機ポリマー組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】多孔性のシリカは軽量、耐熱性などの優
れた特性を有するために、構造材料、触媒担体、光学材
料などに幅広く用いられている。例えば近年、多孔性の
シリカは誘電率を低くできる、という点から期待を集め
ている。LSIをはじめとする半導体素子の多層配線構
造体用の絶縁薄膜素材としては、従来緻密なシリカ膜が
一般的に用いられてきた。しかし近年、LSIの配線密
度は微細化の一途をたどっており、これに伴って基板上
の隣接する配線間の距離が狭まっている。このとき、絶
縁体の誘電率が高いと配線間の静電容量が増大し、その
結果配線を通じて伝達される電気信号の遅延が顕著とな
るため、問題となっている。このような問題を解決する
ため、多層配線構造体用の絶縁膜の素材として、誘電率
のより低い物質が強く求められている。
【0003】ここで、多孔性のシリカは比誘電率が1で
ある空気との複合体であるため、比誘電率をシリカ自身
の4.0〜4.5よりも大幅に低下させることができ、
しかも緻密なシリカ膜と同等の加工性、耐熱性をもつた
めに理想的な絶縁膜材料として注目されている。
【0004】多孔性のシリカとして代表的なものにシリ
カキセロゲルやシリカアエロゲルなどがあげられる。こ
れらの素材は、ゾル−ゲル反応により製造される。ここ
で、ゾル−ゲル反応とは、ゾルと呼ばれる粒子が液体に
分散したコロイド状のものを中間体として固体状のゲル
に変化させる反応である。シリカの場合は、例えばアル
コキシシラン化合物を原料とすると、その加水分解およ
び縮合反応により得られる架橋構造体の粒子が溶媒に分
散したものがゾルであり、さらに粒子が加水分解及び縮
合反応をおこない溶媒を含んだ固体ネットワークを形成
した状態がゲルである。そして、ゲルから溶媒を取り去
ると固体ネットワークのみが残ったキセロゲル構造を示
すシリカキセロゲルが製造できる。
【0005】シリカキセロゲルの薄膜形成の例は特開平
07−257918号に記載されているように、ゾルで
あるシリカ前駆体の塗布液を一旦調製し、引き続きスプ
レーコーティング、浸漬コーティングまたはスピンコー
ティングにより基板上に塗布し、厚さが数ミクロン以下
の薄膜を形成する。そして、この薄膜をゲル化してシリ
カとした後、乾燥するとシリカキセロゲルが得られる。
一方、シリカエアロゲルの場合には、シリカ中の溶媒を
超臨界状態にして除去する点がシリカキセロゲルと異な
るが、ゾルであるシリカ前駆体の塗布液を調製するとこ
ろはシリカキセロゲルと同じである。
【0006】さらにシリカキセロゲル薄膜の形成例とし
て、USP5807607およびUSP5900879
には、ゾルであるシリカ前駆体を塗布液とする場合に、
調製時の溶液中にグリセロールなどの特定の溶媒を含有
することによって、その後のゲル化や溶媒除去を経て得
られるシリカキセロゲルの孔径および孔径分布を制御
し、多孔体の機械的強度を向上させようとする方法が開
示されている。しかし、この例では、溶媒に低沸点溶媒
を用いているために、孔が形成される時の溶媒の除去が
急激に起こり、そこに発生した毛細管力に対して、孔を
取り巻く壁部分が追随できず、その結果孔の収縮が起こ
ってしまう。そのため、孔がつぶれたり、孔のまわりに
ミクロクラックが発生し、ここに外的応力がかかると、
ここが応力の集中点として働くため、結局、シリカキセ
ロゲルは十分な機械的強度が発現されない、といった問
題が生じている。
【0007】溶媒の除去速度を極端に遅くすることは可
能であるが、この場合にはシリカキセロゲルを得るのに
多大の時間を必要とするので生産性に問題がある。上述
したような低沸点溶媒における問題点を改善する手段と
して、例えば低沸点溶媒の代わりに有機ポリマーを用い
る試みがある。有機ポリマーを用いると溶媒揮発速度や
雰囲気を厳密にコントロールする必要がない、などの利
点もある。
【0008】たとえば、特開平04−285081号に
は、アルコキシシランのゾル−ゲル反応を特定の有機ポ
リマーを共存させておこない、一旦シリカ/有機ポリマ
ー複合体を製造し、その後で有機ポリマーを除去して、
均一な孔径を有する多孔性シリカを得る方法が開示され
ている。特開平5−85762号やWO99/0392
6にも、アルコキシシランと有機ポリマーの混合系か
ら、誘電率が極めて低く、均一細孔および細孔分布を持
った多孔性シリカを得ようとする方法が開示されてい
る。さらに、特開平10−25359号、および特公平
7−88239号には、アルコキシシランを含む金属ア
ルコキシドのオリゴマー中に有機ポリマー微粒子を分散
させて、ゲルを生成し、引き続き有機ポリマー微粒子を
焼成除去して、細孔系を制御した多孔性シリカを得る方
法も報告されている。
【0009】しかしながら、これらのシリカ/有機ポリ
マー複合体を経由して得られる多孔性シリカは、4官能
性のアルコキシシランを出発原料として使用している場
合が多く、このため架橋密度は高く、機械的強度は実用
レベルにあるが、材料の吸湿性が大きく、誘電率が経時
的に大きくなってしまう問題が生じていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解決するものであって、従来にくらべて格段に吸湿性を
改善し、かつ機械的強度とのバランスに優れた多孔性シ
リカを製造するための、シリカ前駆体/有機ポリマー組
成物の提供を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決すべ
く、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、特定の4官能
性アルコキシシラン類と、特定の3官能性アルコキシシ
ラン類とを特定のモル比の範囲に制御してシリカ前駆体
と有機ポリマーとからなる組成物を用いて、一旦シリカ
/有機ポリマー複合体薄膜を形成し、その後このシリカ
/有機ポリマー複合体薄膜から有機ポリマーを除去して
得られる多孔性シリカ薄膜は誘電率が極めて低く、ナノ
オーダーサイズの細孔で細孔分布は狭く、かつ低吸湿性
で機械的強度が良好な絶縁薄膜材料として極めて優れて
いることを見出し、本発明を完成した。
【0012】即ち、本発明は、 1、 下記一般式 R1 n(Si)(OR24-n (式中、R1はHまたは炭素数1〜8の直鎖状、分岐状お
よび環状アルキル基またはアリール基を表し、R2は炭
素数1から6の直鎖状または分岐状アルキル基を表す。
またnは0〜3の整数である)で表されるアルコキシシ
ラン類および/またはその加水分解物および/またはそ
の縮合反応物を主成分とするシリカ前駆体において、前
記アルコキシシラン類がSi(OR24およびR1(S
i)(OR23とを少なくとも10モル%以上含み、
[Si(OR24]/[R1(Si)(OR23]であ
らわされるモル比が0.01〜0.9の範囲であること
を特徴とするシリカ前駆体と、炭素数が1〜12のエー
テル基含有繰り返し単位を有する脂肪族ポリエーテル
鎖、炭素数が1〜12のエステル基含有繰り返し単位を
有する脂肪族ポリエステル鎖、炭素数が1〜12のカー
ボネート基含有繰り返し単位を有する脂肪族ポリカーボ
ネート鎖および炭素数が1〜12のアンハイドライド基
含有繰り返し単位を有する脂肪族ポリアンハイドライド
鎖よりなる群より選ばれる少なくとも一種類の脂肪族ポ
リマー鎖から主に構成される主鎖を有する有機ポリマー
と、を含有することを特徴とするシリカ前駆体/有機ポ
リマー組成物。 2、 該有機ポリマーの数平均分子量が100〜100
万であることを特徴とする1に記載の組成物。
【0013】3、該組成物における有機ポリマーの含有
量が、該アルコキシシランの全量が加水分解および縮合
反応されて得られる生成物1重量部に対して、0.1〜
10重量部であることを特徴とする1または2に記載の
組成物。 4、該アルコキシシランの加水分解および縮合反応を促
進するための触媒として機能することのできる、少なく
とも一種類の酸をさらに含有することを特徴とする、1
〜3のいずれかに記載の組成物。 5、1〜4のいずれかに記載の組成物を基板上に塗布
し、シリカ前駆体をゲル化することにより得られるシリ
カ/有機ポリマー複合体薄膜。 6、5に記載のシリカ/有機ポリマー複合体薄膜から有
機ポリマーを除去することによって得られる多孔性シリ
カ薄膜。 7、5または6に記載の薄膜を絶縁物として用いること
を特徴とする配線構造体。 8、7の配線構造体を包含してなる半導体素子に関す
る。
【0014】尚、本発明においてシリカとはその化学式
が珪素酸化物(SiO2)のほかに珪素上に炭化水素や
水素原子を有する、下記一般式 R1 xySiO(2-(x+y)/2) (式中、R1はHまたは炭素数1から8の直鎖状、分岐状
および環状アルキル基またはアリール基を表し、0≦x
≦2、yは0または1)で表されるものを含む。
【0015】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明において用いることができる4官能性アルコキシシ
ランの具体的な例として、テトラメトキシシラン、テト
ラエトキシシラン、テトラ(n−プロポキシ)シラン、
テトラ(i−プロポキシ)シラン、テトラ(n−ブトキ
シ)シラン、テトラ(t−ブトキシ)シランなどが挙げ
られる。3官能性アルコキシシランの具体的な例とし
て、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチ
ルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プ
ロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラ
ン、イソブチルトリエトキシシラン、シクロヘキシルト
リメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエ
トキシシランなどが挙げられる。
【0016】さらに2官能性アルコキシランの具体的な
例として、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエト
キシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニル
ジエトキシシランなどが挙げられる。この中でも特に好
ましいのがテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメ
チルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシランであ
る。本発明の組成物においては、アルコキシシランの部
分加水分解物およびその縮合反応物が含まれていてもよ
い。アルコキシシラン類の部分加水分解物を原料として
もよい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合
しても差し支えない。
【0017】また得られるシリカ/有機ポリマー複合体
薄膜や多孔性シリカ薄膜を改質するために、ケイ素原子
上に2〜3個の水素、アルキル基、アリール基をもつ1
官能性のアルコキシシランを上記のアルコキシシラン類
に混合することも可能である。たとえばトリメチルメト
キシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリフェニル
メトキシシラン、トリフェニルエトキシシランが挙げら
れる。さらに、フェニルジメチルメトキシシラン、フェ
ニルジメチルエトキシシラン、ジフェニルメチルメトキ
シシラン、ジフェニルメチルエトキシシランなども用い
ることができる。 また混合する量は、アルコキシシラ
ンの全モル数のうち80%以下となるようにする。80
%を超えると、ゲル化しない場合がある。
【0018】その他、シリカ中の架橋密度をさらに上げ
るために炭素上に複数のトリアルコキシシリル基を有す
る化合物を混合することも可能である。具体的な例とし
ては、ビス(トリエトキシシリル)メタン、1,2−ビ
ス(トリメトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ
エトキシシリル)エタン、1,4−ビス(トリメトキシ
シリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリエトキシシリ
ル)ベンゼンなどが挙げられる。
【0019】上記の4官能性アルコキシシランおよび3
官能性アルコキシシランは使用するアルコキシシラン全
体の10モル%以上含まなければならない。より好まし
くは30モル%以上である。4官能性アルコキシシラン
および3官能性アルコキシシランのモル数が10モル%
以上あるとシリカゲル中の架橋密度が十分に確保され、
ゲル構造が強固になるので、所望するような機械的強度
が得られる。10%以下であると、2官能性および1官
能性のアルコキシシランの割合が増えてしまい、線状ま
たは分子量の極めて低いシリカゲルしか得られないの
で、高機械的強度は発現されず好ましくない。
【0020】さらに、4官能性アルコキシシランと3官
能性アルコキシシランのモル比、すなわち[Si(OR
24]/[R1(Si)(OR23]は0.01〜0.
9に制御しなければならない。より好ましくは0.1〜
0.6である。4官能性アルコキシシランは架橋点密度
を挙げるという点では有利であり、高機械的強度が発現
されるが、4官能性アルコキシシランを使うと、得られ
たシリカが吸湿しやすくなる。この理由については良く
分かっていないが、アルコキシシラン基の加水分解物で
あるシラノール基が分子内に4個あると、ゾル−ゲル反
応終了時に、そのうちの1個や2個のシラノール基が残
存するためと考えられる。シラノール基は吸湿性が極め
て高く、その結果誘電率が著しく上昇してしまう。
【0021】一方、3官能性のアルコキシシランでは、
架橋点密度という観点では4官能性アルコキシシランに
比べて不利ではあるが、ケイ素原子に直接アルキル基が
結合しており、このアルキル基の存在により、吸湿性は
激減する。したがって、4官能性アルコキシシランと3
官能性アルコキシシランのモル比、すなわち[Si(O
24]/[R1(Si)(OR23]が0.01〜
0.9に制御されると、得られた多孔性シリカの吸湿性
は極めて低く、かつ高機械的強度が発現される。この比
が0.01より小さいと、架橋点密度が十分確保されな
いので、多孔性シリカの機械的強度が発現されない。逆
にこの比が0.9よりも大きいと、シリカ中のアルキル
基の濃度が減少し、急激に吸湿性が悪化してしまうので
好ましくない。
【0022】次に本発明における組成物中に含まれる有
機ポリマーについて説明する。有機ポリマーとしては、
シリカとの相溶性が良く、かつ後述するような加熱によ
って除去されやすい脂肪族系ポリマーが好適であり、具
体的には炭素数が2〜12のエーテル基含有繰り返し単
位を有する脂肪族ポリエーテル鎖、炭素数が2〜12の
エステル基含有繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステ
ル鎖、炭素数が2〜12のポリカーボネート基含有繰り
返し単位を有する脂肪族ポリカーボネート鎖、および炭
素数が2〜12のアンハイドライド基含有繰り返し単位
を有する脂肪族ポリアンハイドライド鎖よりなる群から
選ばれる主鎖を有するポリマーが用いられる。
【0023】上記有機ポリマーは単独であっても、複数
のポリマーの混合であってもよい。また有機ポリマーの
主鎖は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の
任意の繰り返し単位を有するポリマー鎖を含んでいても
よい。炭素数が2〜12のエーテル基含有繰り返し単位
を有する脂肪族ポリエーテルの例として、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリトリメチ
レングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリ
ペンタメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコ
ール、ポリジオキソラン、ポリジオキセパンなどのアル
キレングリコール類をあげることができる。
【0024】炭素数が2〜12のエステル基含有繰り返
し単位を有する脂肪族ポリエステルの例としては、ポリ
カプロラクトン、ポリカプロラクトントリオール、ポリ
ピバロラクトン等の、ヒドロキシカルボン酸の重縮合物
やラクトンの開環重合物およびポリエチレンオキサレー
ト、ポリエチレンスクシネート、ポリエチレンアジペー
ト、ポリエチレンセバケート、ポリプロピレンアジペー
ト、ポリオキシジエチレンアジペート等の、ジカルボン
酸とアルキレングリコールとの重縮合物ならびにエポキ
シドと酸無水物との開環共重合物を挙げることができ
る。
【0025】炭素数が2〜12のカーボネート基含有繰
り返し単位を有する脂肪族ポリカーボネートの例として
は、ポリエチレンカーボネート、ポリプロピレンカーボ
ネート、ポリペンタメチレンカーボネート、ポリヘキサ
メチレンカーボネート等のポリカーボネートをあげるこ
とができる。炭素数が2〜12のアンハイドライド基含
有繰り返し単位を有する脂肪族ポリアンハイドライドの
例としては、ポリマロニルオキシド、ポリアジポイルオ
キシド、ポリピメロイルオキシド、ポリスベロイルオキ
シド、ポリアゼラオイルオキシド、ポリセバコイルオキ
シド等のジカルボン酸の重縮合物をあげることができ
る。
【0026】これらのなかでも、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリカプロラクトント
リオール、ポリエチレンカーボネート、ポリペンタメチ
レンカーボネート、ポリヘキサメチレンカーボネート、
ポリアジポイルオキシド、ポリアゼラオイルオキシド、
ポリセバコイルオキシドを用いるのが好ましい。尚、ア
ルキレングリコールとは炭素数2以上のアルカンの同一
炭素原子上に結合していない2個の水素原子を、それぞ
れ水酸基に置換して得られる2価アルコールを指す。ま
たジカルボン酸とは蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸などのカルボキシル基を2個有する有
機酸を指す。
【0027】有機ポリマーとして上記以外の脂肪族ポリ
マーや芳香族ポリマーを用いると、生成するシリカ/有
機ポリマー複合体の均一性が損なわれて、これが多孔性
シリカの構造にも悪影響を与え、強度が低下したり、ま
たシリカ/有機ポリマー複合体から多孔性シリカを得る
ための加熱温度が高くなるなどの問題が生じる場合があ
り好ましくない。ただし、本発明の効果を損なわない程
度の範囲で、たとえば粘度調整や塗布特性改善などの目
的で他の任意のポリマーを添加しても差し支えない。
【0028】有機ポリマーの分子量は数平均で100か
ら100万であることが好ましい。好ましくは100〜
30万、より好ましくは200〜5万である。分子量が
100よりも低いと、シリカ/有機ポリマー複合体から
多孔性シリカを得る過程において、有機ポリマーの除去
される速度が速すぎて、所望する空孔率を有する多孔性
シリカが得られない。逆に100万を超えると、今度は
除去速度が遅すぎて、有機ポリマーが多孔性シリカ中に
残存するので好ましくない。特により好ましい有機ポリ
マーの分子量は200〜5万であり、この場合には短時
間に所望するような高い空孔率を持った多孔性シリカ薄
膜が容易に得られる。ここで注目すべきことは、多孔性
シリカの空孔の大きさは、有機ポリマーの分子量にあま
り依存せずに、きわめて小さくかつ均一なことである。
これは高機械強度を発現するためにきわめて重要であ
る。
【0029】本発明における有機ポリマーの添加量は、
アルコキシシランの全量が加水分解および縮合されて得
られるシリカ1重量部に対し0.01〜10重量部、好
ましくは0.05〜5重量部、さらに好ましくは0.5
〜3重量部である。有機ポリマーの添加量が0.01重
量部より少ないと多孔性シリカが得られず、また10重
量部より多くても、十分な機械強度を有する多孔性シリ
カが得られず、実用性に乏しい。
【0030】本発明においてアルコキシシランの加水分
解、縮合反応を促進するための触媒として機能する物質
を添加してもよい。触媒として機能しうる物質の具体例
としては、塩酸、硝酸、硫酸、蟻酸、酢酸、蓚酸、マレ
イン酸などの酸類が好ましい。これらの触媒の添加量は
アルコキシシラン1モルに対し1モル以下、好ましくは
10-1モル以下が適当である。1モルより多いと沈殿物
が生成し、均一な多孔性シリカが得られない場合がある
【0031】本発明のようなシリカ/有機ポリマー複合
体を経由した多孔性シリカ薄膜の製造において、溶媒の
存在は必ずしも必須ではないが、アルコキシシラン類と
有機ポリマーの両方を溶解するものであれば特に限定す
ることなく用いることが可能である。 用いられる溶媒
の例として、炭素数1〜4個の一価アルコール、炭素数
1〜4個の二価アルコール、グリセリン、ホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチル
ホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N−エチルア
セトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−
ジエチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N−ホ
ルミルモルホリン、N−アセチルモルホリン、N−ホル
ミルピペリジン、N−アセチルピペリジン、N−ホルミ
ルピロリジン、N−アセチルピロリジン、N,N’−ジ
ホルミルピペラジン、N,N’−ジアセチルピペラジン
などのアミド類、γ−ブチロラクトンのようなラクトン
類、テトラメチルウレア、N,N’−ジメチルイミダゾ
リジノンなどのウレア類などがあげられる。これらの単
独、または混合物として用いても良い。
【0032】本発明いおいて、アルコキシシランの加水
分解には水が必要である。アルコキシシランに対する水
の添加は液体のまま、あるいはアルコールや水溶液とし
て加えるのが一般的であるが、水蒸気の形で加えてもか
まわない。水の添加を急激におこなうと、アルコキシシ
ランの種類によっては加水分解と縮合が速すぎて沈殿を
生じる場合があるため、水の添加に充分な時間をかけ
る、均一化させるためにアルコールなどの溶媒を共存さ
せる、低温で添加するなどの手法が単独または組み合わ
せて用いられる。
【0033】その他、所望であれば、たとえば感光性付
与のための光触媒発生剤、基板との密着性を高めるため
の密着性向上剤、長期保存のための安定剤など任意の添
加物を、本発明の趣旨を損なわない範囲で本発明の組成
物に添加することができる。以上のようにして得られる
シリカ前駆体/有機ポリマー組成物を成形することによ
り薄膜を形成させ、得られた薄膜中のシリカ先駆体をゲ
ル化させることによって、シリカ/有機ポリマー複合体
薄膜を得ることができる。
【0034】本発明において、薄膜の形成は基板上に本
発明の組成物を塗布することによって行う。膜形成方法
としては流延、浸漬、スピンコートなどの周知の方法で
行うことができるが、半導体素子の多層配線構造体用の
絶縁層の製造に用いるにはスピンコートが好適である。
薄膜の厚さは組成物の粘度や回転速度を変えることによ
って0.1μm〜100μmの範囲で制御できる。10
0μmより厚いとクラックが発生する場合がある。半導
体素子の多層配線構造体用の絶縁層としては、通常0.
5μm〜5μmの範囲で用いられる。
【0035】基板としてはシリコン、ゲルマニウム等の
半導体基板、ガリウム−ヒ素、インジウム−アンチモン
等の化合物半導体基板等を用いこともできるし、これら
の表面に他の物質の薄膜を形成したうえで用いることも
可能である。この場合、薄膜としてはアルミニウム、チ
タン、クロム、ニッケル、銅、銀、タンタル、タングス
テン、オスミウム、白金、金などの金属の他に、二酸化
ケイ素、フッ素化ガラス、リンガラス、ホウ素−リンガ
ラス、ホウケイ酸ガラス、多結晶シリコン、アルミナ、
チタニア、ジルコニア、窒化シリコン、窒化チタン、窒
化タンタル、窒化ホウ素、水素化シルセスキオキサン等
の無機化合物、メチルシルセスキオキサン、アモルファ
スカーボン、フッ素化アモルファスカーボン、ポリイミ
ド、その他任意の有機ポリマーからなる薄膜を用いるこ
とができる。
【0036】シリカ前駆体のゲル化温度は特に限定され
ないが、通常は0〜250℃、このましくは50〜20
0℃の範囲で行う。温度が0℃よりも低いと反応速度が
小さく、シリカ前駆体が十分ゲル化するのに多大の時間
を要し、逆に250℃よりも高いと巨大なボイドが生成
しやすく、後述するシリカ/有機ポリマー複合体薄膜の
均質性が低下する。ゲル化反応に要する時間は熱処理温
度、触媒添加量や溶媒種および量によっても異なるが、
通常数分間から数日間の範囲である。
【0037】シリカ/有機ポリマー複合体薄膜から多孔
性シリカへは、シリカ/有機ポリマー複合体薄膜から有
機ポリマーを除去することによって行う。この時に、上
記のシリカのゲル化反応が十分に進行していれば、シリ
カ/有機ポリマー複合体薄膜中の有機ポリマーが占有し
ていた領域が、多孔性シリカ薄膜中の空孔としてつぶれ
ずに残る。その結果、空隙率が高く、誘電率の低い多孔
性シリカ薄膜を得ることができる。
【0038】有機ポリマーを除去する方法としては、加
熱、プラズマ処理、溶媒抽出などが挙げられるが、現行
の半導体素子製造プロセスにおいて容易に実施可能であ
るという観点からは、加熱がもっとも好ましい。この場
合、加熱温度は用いるポリマーの種類に依存し、薄膜状
態下で単に蒸散除去されるもの、有機ポリマー分解を伴
って焼成除去されるもの、およびその混合物の場合があ
るが、通常の加熱温度は300〜500℃、好ましくは
350〜450℃の範囲である。300℃よりも低いと
有機ポリマーの除去が不充分で、有機物の不純物が残る
ため、誘電率の低い多孔性シリカ薄膜が得られない危険
がある。逆に500℃よりも高い温度で処理すること
は、物性発現上好ましいが、この温度を半導体素子製造
プロセスで用いるのは極めて困難である。
【0039】加熱時間は1分〜24時間の範囲で行うこ
とが好ましい。1分より少ないと有機ポリマーの蒸散や
分解が十分進行しないので、得られる多孔性シリカ薄膜
に不純物として有機物が残存し、特性が悪化する。また
通常熱分解や蒸散は24時間以内に終了するので、これ
以上長時間の加熱はあまり意味をなさない。加熱は窒
素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性雰囲気下で行って
もよいし、空気中または酸素ガスを混入させたりといっ
た酸化性雰囲気下で行うことも可能である。一般的に、
酸化性雰囲気を用いることによって加熱温度や時間が低
減できる。また雰囲気中にアンモニア、水素などが存在
していると、同時にシリカ中に残存しているシラノール
基が反応して水素化あるいは窒化され、多孔性シリカ薄
膜の吸湿性を低減させ、誘電率の上昇を抑制することも
できる。
【0040】以上、本発明のシリカ前駆体/有機ポリマ
ー組成物を用いて得られた多孔性シリカ薄膜は、誘電率
が低く、孔径が小さく、均一で、かつ低吸湿性で高機械
的強度を発現できるので、LSI多層配線用基板や半導
体素子の絶縁膜用として最適である。本発明により得ら
れる多孔性シリカ薄膜は、薄膜以外のバルク状の多孔性
シリカ体、たとえば光学的膜や触媒担体はじめ断熱材、
吸収剤、カラム充填材、ケーキング防止剤、増粘剤、顔
料、不透明化剤、セラミック、防煙剤、研磨剤、歯磨剤
などとして使用することも可能である。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発目の実施例を示すが、
本発明の権利範囲はこれらに限定されるものではない。
多孔性シリカの評価は下記の装置を用いて行った。 (1)空孔率、平均孔径、孔径分布:シリコンウェハ上
の薄膜を削り取って、窒素吸着式ポロシメーター(クア
ンタクローム社オートソーブ1)を用いて測定した。V/
r値で10-3以下の部分には事実上孔は存在しないとし
た。 (2)誘電率:窒化チタン(TiN)を表面に形成した
シリコンウェハ上に多孔性シリカ薄膜を形成後、この薄
膜の上部にSUS製のマスクを通してアルミニウムを蒸
着し、直径1.7mmの電極を作製し、インピーダンス
アナライザを用いて1MHzにおける比誘電率(k)を
求めた。 (3)吸湿性:(2)で用いた多孔性シリカ薄膜を、相
対湿度100%雰囲気下に室温で24時間さらした後の
誘電率変化で判断した。 (4)機械的強度(硬度、弾性率):硬度(H)および
弾性率(E')は島津製作所製微小硬度試験機DUH2
01Sを用い、頂角115度のダイアモンドチップで、
試料の任意の5箇所に0.05g重の荷重を掛けたとき
の5回の押し込み深さの平均値から下記手順で求めた。
硬度(H)は下記式より算出した。 H=C×F/D2 C:機械定数=1/26.44、F:荷重、D:最大押
し込み深さ
【0042】また、弾性率(E')はDoerner,
M.F.らの方法(J.Mater.Res.1,60
1(1986))に基づき、上記の試験機(DUH20
1S)を用いて荷重曲線および除荷曲線を求め、除荷曲
線において最大荷重の点から荷重70%までの点を結ん
で得られる接線の傾きから算出した。
【0043】
【実施例1】テトラエトキシシラン1.2g(5.8m
mol)、メチルトリメトキシシラン6.3g(46.
2mmol)とポリエチレングリコール(分子量40
0)5.2gを、メタノール10.0g、N,N−ジメ
チルアセトアミド3.0g、プロピレングリコールメチ
ルエーテルアセテート2.0gの混合溶媒に溶解後、こ
の溶液に水1.5gと0.1N硫酸1.5gを加え、室
温で2時間攪拌した。この溶液3.0gを、6インチシ
リコンウェハー上に塗布し、1500rpmで10秒間
スピンコートした。次にホットプレート上、大気中12
0℃で3分間加熱後、窒素雰囲気下200℃にて1時
間、ついで400℃で1時間、キュア炉にて加熱処理
し、厚さ1μmの多孔性シリカ薄膜を得た。
【0044】得られた多孔性シリカ薄膜の硬度は0.7
GPa、弾性率は5GPaであった。窒素吸着によって
求められた空孔率は54%であり、平均孔径4.0n
m、10nm以上の孔は事実上存在しないことがわかっ
た。また、同様にしてTiN膜上に形成した多孔性シリ
カ薄膜の1MHzにおける比誘電率は2.0であり、S
iO2の比誘電率である4.5を大きく下回っていた。
相対湿度100%の雰囲気中に24時間さらした後の比
誘電率は2.0であり、ほとんど変化しなかった。以上
の結果は、この多孔性シリカ薄膜が半導体層間絶縁膜材
料として好ましい誘電率、細孔径、細孔分布および低吸
湿性と高機械的強度を有するといえる。
【0045】
【実施例2】実施例1において、テトラエトキシラン
4.8g(23.0mmol)、メチルトリメトキシシ
ラン4.2g(30.8mmol)とする以外は同様の
手法で塗布液を調整した後多孔性シリカ薄膜を得た。T
iN膜上に形成した多孔性シリカ薄膜の比誘電率は2.
2であり、相対湿度100%の雰囲気中に24時間さら
した後の比誘電率は2.25であった。シリコンウェハ
ー上に塗布し得られた薄膜の平均孔径は3.8nmで1
0nm以上の孔は存在しなかった。また硬度は0.8G
Pa、弾性率は11GPaであった。従って得られた多
孔性シリカ薄膜は半導体層間絶縁膜材料として好ましい
誘電率、細孔径、細孔分布および低吸湿性と高機械的強
度を有するといえる。
【0046】
【実施例3】実施例1において、有機ポリマーをポリプ
ロピレングリコール(分子量400)5.2gとする以
外は同様の手法で多孔性シリカ薄膜を得た。TiN膜上
に形成した多孔性シリカ薄膜の比誘電率は1.9であ
り、相対湿度100%の雰囲気中に24時間さらした後
の比誘電率は1.95であった。シリコンウェハー上に
塗布して得られた薄膜の平均孔径は2.1nmで10n
m以上の孔は存在しなかった。また硬度は0.7GP
a、弾性率は8GPaであった。従って得られた多孔性
シリカ薄膜は半導体層間絶縁膜材料として好ましい誘電
率、細孔径、細孔径分布および優れた機械的強度を有す
るといえる。
【0047】
【比較例1】実施例1においてアルコキシシランをテト
ラエトキシラン12.0g(58mmol)およびポリ
エチレングリコール(分子量400)10.4gとした
以外は同様の手法でテトラエトキシシランの架橋物溶液
を調整し、実施例1と同様の操作で多孔性シリカ薄膜を
得た。比誘電率は2.0で硬度は0.8GPa、弾性率は
10GPaだった。平均細孔径は7nmで、20nm以
上の細孔は実質上存在しなかった。しかし、24時間経
時後の比誘電率は3.5であり、半導体層間絶縁膜材料
として不適当であるといえる。
【0048】
【比較例2】実施例1においてアルコキシシランをテト
ラエトキシラン4.8g(23.0mmol)およびメ
チルトリメトキシシラン3.14g(23.0mmo
l)とした以外は同様の手法で多孔性シリカ薄膜を得
た。比誘電率は2.5で、24時間経時後の比誘電率は
2.8になっていた。硬度は0.3GPa、弾性率は4
GPaであり、半導体層間絶縁膜材料として不適当であ
るといえる。
【0049】
【比較例3】実施例1においてアルコキシシランをトリ
メトキシシラン7.0g(51.4mmol)とする以
外は同様の手法で塗布液を調整し、実施例1と同様の操
作で多孔シリカ薄膜を得た。比誘電率は1.9で、平均
細孔径は2nmで、10nm以上の細孔は実質上存在し
なかった。24時間経過後の比誘電率は1.92で良好
であったが、機械的強度は硬度が0.3GPa、弾性率が
3GPaであり、半導体層間絶縁膜材料として十分に満
足できるものではない。
【0050】
【発明の効果】以上の本発明のシリカ前駆体と有機ポリ
マーとの組成物を用いて得られた多孔性シリカ薄膜は誘
電率が十分に低く、吸水性が低いために誘電率が安定
で、さらに高機械的強度を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 9/26 102 C08J 9/26 102 5F045 C08K 3/24 C08K 3/24 5F058 5/09 5/09 5/5415 5/5415 C08L 67/00 C08L 67/00 69/00 69/00 71/02 71/02 73/00 73/00 83/04 83/04 H01L 21/31 H01L 21/31 A 21/312 21/312 C 21/316 21/316 G 21/768 21/90 S Fターム(参考) 4F071 AA44 AA50 AA51 AA66 AA67 AA69 AB14 AB19 AB23 AC09 AC16 AE02 AE03 BA02 BB02 BC02 4F074 AA56A AA66A AA70A AA76A AA89A AA90A AA91A CB03 CB17 CC04Y CC06X CC22X CC29Y CC45 CC48 4J002 CF032 CG012 CH022 CJ002 CP021 CP031 CP041 DD017 DF037 DG047 EF037 EF077 EX036 FD146 FD157 4J035 AA03 BA06 CA022 LA03 LB03 LB20 5F033 RR03 RR21 SS22 XX25 5F045 AB32 AB39 AF02 AF03 AF04 EB20 HA16 5F058 AA04 AA10 AB01 AB02 AB04 AB05 AC10 AF04 AG01 BA07 BA20 BB01 BB02 BB04 BB05 BC02 BC20 BF25 BF46 BH01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式 R1 n(Si)(OR24-n (式中、R1はHまたは炭素数1〜8の直鎖状、分岐状お
    よび環状アルキル基またはアリール基を表し、R2は炭
    素数1から6の直鎖状または分岐状アルキル基を表す。
    またnは0〜3の整数である)で表されるアルコキシシ
    ラン類および/またはその加水分解物および/またはそ
    の縮合反応物を主成分とするシリカ前駆体において、前
    記アルコキシシラン類がSi(OR24およびR1(S
    i)(OR23とを少なくとも10モル%以上含み、
    [Si(OR24]/[R1(Si)(OR23]であ
    らわされるモル比が0.01〜0.9の範囲であること
    を特徴とするシリカ前駆体と、炭素数が1〜12のエー
    テル基含有繰り返し単位を有する脂肪族ポリエーテル
    鎖、炭素数が1〜12のエステル基含有繰り返し単位を
    有する脂肪族ポリエステル鎖、炭素数が1〜12のカー
    ボネート基含有繰り返し単位を有する脂肪族ポリカーボ
    ネート鎖および炭素数が1〜12のアンハイドライド基
    含有繰り返し単位を有する脂肪族ポリアンハイドライド
    鎖よりなる群より選ばれる少なくとも一種類の脂肪族ポ
    リマー鎖から主に構成される主鎖を有する有機ポリマー
    と、を含有することを特徴とするシリカ前駆体/有機ポ
    リマー組成物。
  2. 【請求項2】 該有機ポリマーの数平均分子量が100
    〜100万であることを特徴とする請求項1に記載の組
    成物。
  3. 【請求項3】 該組成物における有機ポリマーの含有量
    が、該アルコキシシランの全量が加水分解および縮合反
    応されて得られる生成物1重量部に対して、0.1〜1
    0重量部であることを特徴とする請求項1または2に記
    載の組成物。
  4. 【請求項4】 該アルコキシシランの加水分解および縮
    合反応を促進するための触媒として機能することのでき
    る、少なくとも一種類の酸をさらに含有することを特徴
    とする、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の組成物
    を基板上に塗布し、シリカ前駆体をゲル化することによ
    り得られるシリカ/有機ポリマー複合体薄膜。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のシリカ/有機ポリマー
    複合体薄膜から有機ポリマーを除去することによって得
    られる多孔性シリカ薄膜。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載の薄膜を絶縁物
    として用いることを特徴とする配線構造体。
  8. 【請求項8】 請求項7の配線構造体を包含してなる半
    導体素子。
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