JP2001287910A - 多孔質ケイ素酸化物塗膜の製造方法 - Google Patents
多孔質ケイ素酸化物塗膜の製造方法Info
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- JP2001287910A JP2001287910A JP2000102445A JP2000102445A JP2001287910A JP 2001287910 A JP2001287910 A JP 2001287910A JP 2000102445 A JP2000102445 A JP 2000102445A JP 2000102445 A JP2000102445 A JP 2000102445A JP 2001287910 A JP2001287910 A JP 2001287910A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 比誘電率の低くかつ研磨に対する耐性を持つ
半導体素子の多層配線構造体用の多孔質ケイ素酸化物塗
膜を提供する。 【解決手段】 加水分解性シラン化合物を含有するケイ
素酸化物前駆体と有機ポリマーを含有する塗布溶液を基
板上に塗布して、特定の酸素濃度および加熱温度でケイ
素酸化物/有機ポリマー複合体薄膜の形成後、一定温度
で引き続き有機ポリマーの除去を行い多孔質ケイ素酸化
物塗膜を製造する。有機ポリマーは立鎖に酸素原子を含
有する脂肪族有機ポリマー鎖であるもの、例えばポリエ
チレングリコールなどの脂肪族ポリエーテル、脂肪族ポ
リエステルなどである。
半導体素子の多層配線構造体用の多孔質ケイ素酸化物塗
膜を提供する。 【解決手段】 加水分解性シラン化合物を含有するケイ
素酸化物前駆体と有機ポリマーを含有する塗布溶液を基
板上に塗布して、特定の酸素濃度および加熱温度でケイ
素酸化物/有機ポリマー複合体薄膜の形成後、一定温度
で引き続き有機ポリマーの除去を行い多孔質ケイ素酸化
物塗膜を製造する。有機ポリマーは立鎖に酸素原子を含
有する脂肪族有機ポリマー鎖であるもの、例えばポリエ
チレングリコールなどの脂肪族ポリエーテル、脂肪族ポ
リエステルなどである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比誘電率が低く、
かつ研磨に対する耐性に優れた多孔質ケイ素酸化物塗膜
の製造方法、およびその製造方法によって得られる多孔
質ケイ素酸化物塗膜、半導体絶縁被膜や配線構造体に関
する。
かつ研磨に対する耐性に優れた多孔質ケイ素酸化物塗膜
の製造方法、およびその製造方法によって得られる多孔
質ケイ素酸化物塗膜、半導体絶縁被膜や配線構造体に関
する。
【0002】
【従来の技術】LSIをはじめとする半導体素子の多層
配線構造体用の絶縁層の素材としては、従来比誘電率が
4.0〜4.5である二酸化ケイ素などが一般的に用い
られてきた。しかし近年、LSI等の半導体素子の配線
は高密度化の一途をたどっており、これに伴って基板上
の隣接する配線間の距離が狭まっている。その結果、絶
縁体を挟んで隣接する配線がコンデンサーとして機能し
うるようになる。この時、絶縁体の比誘電率が高いとコ
ンデンサーの静電容量が増大し、その結果配線を通じて
伝達される電気信号の伝達の遅延が顕著となるため、問
題となっている。このような問題を解決するため、多層
配線構造体用の絶縁層の素材として、比誘電率のより低
い物質を用いることが検討されている。
配線構造体用の絶縁層の素材としては、従来比誘電率が
4.0〜4.5である二酸化ケイ素などが一般的に用い
られてきた。しかし近年、LSI等の半導体素子の配線
は高密度化の一途をたどっており、これに伴って基板上
の隣接する配線間の距離が狭まっている。その結果、絶
縁体を挟んで隣接する配線がコンデンサーとして機能し
うるようになる。この時、絶縁体の比誘電率が高いとコ
ンデンサーの静電容量が増大し、その結果配線を通じて
伝達される電気信号の伝達の遅延が顕著となるため、問
題となっている。このような問題を解決するため、多層
配線構造体用の絶縁層の素材として、比誘電率のより低
い物質を用いることが検討されている。
【0003】そこで、例えば既存の素材を多孔質にし
て、比誘電率が1である空気との複合体としたものから
構成された、比誘電率がより低い絶縁層を得ようとする
試みがなされている。多孔質として代表的なものはシリ
カエアロゲルである。しかしシリカエアロゲルの製造に
は超臨界乾燥を行うことが必須である。そのためシリカ
エアロゲルの製造には長時間を要し、また非常に繁雑な
工程と特別な装置を必要とするので、シリカエアロゲル
から構成された絶縁層の製造工程を、現行の半導体素子
製造プロセスに導入することは事実上不可能である。ま
た米国特許第5,472,913号公報には、特殊な手
法を用いて超臨界乾燥を行わずに多孔質シリカを得る方
法が開示されている。しかし、そのプロセスはやはり極
めて複雑であるため、この方法を用いて、多孔質シリカ
から構成された絶縁層の製造工程を現行の半導体素子製
造プロセスに導入することは困難である。
て、比誘電率が1である空気との複合体としたものから
構成された、比誘電率がより低い絶縁層を得ようとする
試みがなされている。多孔質として代表的なものはシリ
カエアロゲルである。しかしシリカエアロゲルの製造に
は超臨界乾燥を行うことが必須である。そのためシリカ
エアロゲルの製造には長時間を要し、また非常に繁雑な
工程と特別な装置を必要とするので、シリカエアロゲル
から構成された絶縁層の製造工程を、現行の半導体素子
製造プロセスに導入することは事実上不可能である。ま
た米国特許第5,472,913号公報には、特殊な手
法を用いて超臨界乾燥を行わずに多孔質シリカを得る方
法が開示されている。しかし、そのプロセスはやはり極
めて複雑であるため、この方法を用いて、多孔質シリカ
から構成された絶縁層の製造工程を現行の半導体素子製
造プロセスに導入することは困難である。
【0004】一方、Journal of Macro
molecular Science−Chemist
ry,A27,13−14 p.1603(199
0)、特開平8−245278号、特開平7−1003
89号、並びにWO97/06896に記載の方法に
は、有機ポリマーの存在下でアルコキシシランの加水分
解・脱水縮合反応を起こさせてアルコキシシランをゲル
化することによって、均質な有機−無機複合体を得、得
られた複合体を加熱・焼成し、有機ポリマーを熱分解し
て除去することにより、多孔質シリカを得る方法が開示
されている。しかし上記のような方法によって得られた
多孔質シリカは、耐薬品性や基板との接着性、研磨に対
する耐性が十分でないために、LSI製造工程において
容易にクラックや剥離、摩耗などを生じやすく、従って
半導体多層配線用絶縁層に応用することはできない。
molecular Science−Chemist
ry,A27,13−14 p.1603(199
0)、特開平8−245278号、特開平7−1003
89号、並びにWO97/06896に記載の方法に
は、有機ポリマーの存在下でアルコキシシランの加水分
解・脱水縮合反応を起こさせてアルコキシシランをゲル
化することによって、均質な有機−無機複合体を得、得
られた複合体を加熱・焼成し、有機ポリマーを熱分解し
て除去することにより、多孔質シリカを得る方法が開示
されている。しかし上記のような方法によって得られた
多孔質シリカは、耐薬品性や基板との接着性、研磨に対
する耐性が十分でないために、LSI製造工程において
容易にクラックや剥離、摩耗などを生じやすく、従って
半導体多層配線用絶縁層に応用することはできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上より明らかな通
り、本発明は現行の半導体素子製造工程において容易に
実施可能な方法で、比誘電率が低くかつ半導体素子製造
工程において十分耐えることのできる研磨に対する耐性
をもつ、半導体素子の多層配線構造体用の絶縁層を提供
するものである。
り、本発明は現行の半導体素子製造工程において容易に
実施可能な方法で、比誘電率が低くかつ半導体素子製造
工程において十分耐えることのできる研磨に対する耐性
をもつ、半導体素子の多層配線構造体用の絶縁層を提供
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような状況下におい
て本発明者らは鋭意研究を行った結果、工程中において
温度および酸素の濃度を特定の範囲内に制御することに
よって、比誘電率が低く半導体素子の多層配線構造体用
の絶縁層として適しているのみならず、現行の半導体素
子製造工程において十分耐えることができる研磨に対す
る耐性などの特性をもつ多孔質ケイ素酸化物塗膜を得る
ことができることを見いだし、本発明を完成した。
て本発明者らは鋭意研究を行った結果、工程中において
温度および酸素の濃度を特定の範囲内に制御することに
よって、比誘電率が低く半導体素子の多層配線構造体用
の絶縁層として適しているのみならず、現行の半導体素
子製造工程において十分耐えることができる研磨に対す
る耐性などの特性をもつ多孔質ケイ素酸化物塗膜を得る
ことができることを見いだし、本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明は 1.(a)少なくとも1種の加水分解性シラン化合物を
含有するケイ素酸化物前駆体と、有機ポリマーとを含有
する塗布溶液を調製する工程と、(b)当該塗布溶液を
基板上に塗布し塗膜を形成後、雰囲気の酸素濃度
[O2]が5%以下であり、温度T1が60℃<T1<T
aの条件(Taは昇温過程で有機ポリマーの重量減少が
1重量%となる時の温度)でケイ素酸化物/有機ポリマ
ー複合体薄膜を製造する工程と、(c)当該ケイ素酸化
物/有機ポリマー複合体薄膜から、温度T2が、Ta≦
T2≦450℃の条件で有機ポリマーを除去する工程と
を、記載の順に行うことを特徴とする多孔質ケイ素酸化
物塗膜の製造方法、 2.1に記載の有機ポリマーが数平均分子量100以上
100万以下の有機ポリマーであることを特徴とする1
に記載の多孔質ケイ素酸化物塗膜の製造方法、 3.1〜2のいずれかに記載の有機ポリマーが主鎖に酸
素原子を含有する脂肪族有機ポリマー鎖であることを特
徴とする1〜2のいずれかに記載の多孔質ケイ素酸化物
塗膜の製造方法、 4.比誘電率が3.0以下であることを特徴とする、1
〜3のいずれかに記載の製造方法により製造された多孔
質ケイ素酸化物塗膜、 5.複数の絶縁層及びその上に形成された配線を包含
し、該絶縁層の少なくとも1層が4に記載の多孔質ケイ
素酸化物塗膜より構成されてなることを特徴とする多層
配線構造体、 6.5に記載の多層配線構造体を包含してなる半導体素
子に関する。
含有するケイ素酸化物前駆体と、有機ポリマーとを含有
する塗布溶液を調製する工程と、(b)当該塗布溶液を
基板上に塗布し塗膜を形成後、雰囲気の酸素濃度
[O2]が5%以下であり、温度T1が60℃<T1<T
aの条件(Taは昇温過程で有機ポリマーの重量減少が
1重量%となる時の温度)でケイ素酸化物/有機ポリマ
ー複合体薄膜を製造する工程と、(c)当該ケイ素酸化
物/有機ポリマー複合体薄膜から、温度T2が、Ta≦
T2≦450℃の条件で有機ポリマーを除去する工程と
を、記載の順に行うことを特徴とする多孔質ケイ素酸化
物塗膜の製造方法、 2.1に記載の有機ポリマーが数平均分子量100以上
100万以下の有機ポリマーであることを特徴とする1
に記載の多孔質ケイ素酸化物塗膜の製造方法、 3.1〜2のいずれかに記載の有機ポリマーが主鎖に酸
素原子を含有する脂肪族有機ポリマー鎖であることを特
徴とする1〜2のいずれかに記載の多孔質ケイ素酸化物
塗膜の製造方法、 4.比誘電率が3.0以下であることを特徴とする、1
〜3のいずれかに記載の製造方法により製造された多孔
質ケイ素酸化物塗膜、 5.複数の絶縁層及びその上に形成された配線を包含
し、該絶縁層の少なくとも1層が4に記載の多孔質ケイ
素酸化物塗膜より構成されてなることを特徴とする多層
配線構造体、 6.5に記載の多層配線構造体を包含してなる半導体素
子に関する。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。尚、本発
明でいうケイ素酸化物とは下記の式(1)で表されたも
のを主成分とした多孔質のものであることを特徴として
いる。 RxHySiOz (1) (Rは炭素数1〜8の直鎖状、分岐上および環状のアル
キル基、アリール基を表し、0≦x<2、0≦y<2、
0≦(x+y)<2、1<z≦2である) 初めにケイ素酸化物前駆体と有機ポリマーを含有する塗
布溶液について説明する。
明でいうケイ素酸化物とは下記の式(1)で表されたも
のを主成分とした多孔質のものであることを特徴として
いる。 RxHySiOz (1) (Rは炭素数1〜8の直鎖状、分岐上および環状のアル
キル基、アリール基を表し、0≦x<2、0≦y<2、
0≦(x+y)<2、1<z≦2である) 初めにケイ素酸化物前駆体と有機ポリマーを含有する塗
布溶液について説明する。
【0009】本発明のケイ素酸化物前駆体は下記の式
(2)〜(6)に示す加水分解性シラン化合物を用いる
ことができる。 SiX4 (2)、 R1SiX3 (3)、 R1R2SiX2 (4)、 R1R2R3SiX (5)、及び X3Si−R4−SiX3 (6) (式中、R1、R2及びR3は、各々独立に、水素原子又
は炭素数1〜8の直鎖状、分岐上および環状のアルキル
基、アリール基を表し、R4は炭素数1〜6の2価の炭
化水素基を表わす。またXは各々独立に炭素数1〜6の
アルコキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜8
のジケトネート基、ハロゲン基、ヒドロキシル基を表
す。) これらは1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を
併用しても構わない。但し、上記(4)及び(5)より
選ばれる少なくとも1種の加水分解性シラン化合物は、
上記(2)、(3)及び(6)より選ばれる少なくとも
1種の加水分解性シラン化合物と組み合わせて用いるこ
とが必要である。
(2)〜(6)に示す加水分解性シラン化合物を用いる
ことができる。 SiX4 (2)、 R1SiX3 (3)、 R1R2SiX2 (4)、 R1R2R3SiX (5)、及び X3Si−R4−SiX3 (6) (式中、R1、R2及びR3は、各々独立に、水素原子又
は炭素数1〜8の直鎖状、分岐上および環状のアルキル
基、アリール基を表し、R4は炭素数1〜6の2価の炭
化水素基を表わす。またXは各々独立に炭素数1〜6の
アルコキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜8
のジケトネート基、ハロゲン基、ヒドロキシル基を表
す。) これらは1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を
併用しても構わない。但し、上記(4)及び(5)より
選ばれる少なくとも1種の加水分解性シラン化合物は、
上記(2)、(3)及び(6)より選ばれる少なくとも
1種の加水分解性シラン化合物と組み合わせて用いるこ
とが必要である。
【0010】本発明の加水分解性シラン化合物には、上
記(2)〜(6)に示す化合物の中から選ばれる少なく
とも1種以上の化合物を部分的に加水分解および/また
は脱水縮合してオリゴマーやポリマーにした構造をもつ
ものも含まれる。ケイ素原子上の加水分解性官能基Xは
アルコキシ基、アシル基、ジケトネート基、ヒドロキシ
ル基が適しており、この中でもさらにアルコキシ基、ヒ
ドロキシル基が好適である。
記(2)〜(6)に示す化合物の中から選ばれる少なく
とも1種以上の化合物を部分的に加水分解および/また
は脱水縮合してオリゴマーやポリマーにした構造をもつ
ものも含まれる。ケイ素原子上の加水分解性官能基Xは
アルコキシ基、アシル基、ジケトネート基、ヒドロキシ
ル基が適しており、この中でもさらにアルコキシ基、ヒ
ドロキシル基が好適である。
【0011】なお、上記(2)〜(6)において式中X
が全てヒドロキシル基である場合には、加水分解反応は
それ以上起こらずに脱水縮合反応のみ進行するが、この
ような場合にも本発明においては便宜的に加水分解性シ
ラン化合物と称する。また、上記加水分解性シラン化合
物(2)〜(6)の各々と縮合させることが可能な他の
任意の加水分解性金属化合物、例えば、アルミニウム、
チタン、ジルコニウム、ホウ素、マグネシウム、ゲルマ
ニウム、亜鉛、スズ、ニオブ、鉛、ストロンチウム、リ
チウム、バリウムなどの金属原子からなる、炭素数1〜
6のアルコキシド、炭素数1〜6のアシレート、炭素数
1〜8のジケトネート、ハロゲン化物、水酸化物などを
上記の加水分解性シラン化合物(2)〜(6)に添加す
ることも可能である。この中でも好ましくはアルミニウ
ム、チタン、ジルコニウムを含む金属化合物が特に適し
ている。添加量は、用いる加水分解性シラン化合物の重
量に対し30重量%以下が好ましい。
が全てヒドロキシル基である場合には、加水分解反応は
それ以上起こらずに脱水縮合反応のみ進行するが、この
ような場合にも本発明においては便宜的に加水分解性シ
ラン化合物と称する。また、上記加水分解性シラン化合
物(2)〜(6)の各々と縮合させることが可能な他の
任意の加水分解性金属化合物、例えば、アルミニウム、
チタン、ジルコニウム、ホウ素、マグネシウム、ゲルマ
ニウム、亜鉛、スズ、ニオブ、鉛、ストロンチウム、リ
チウム、バリウムなどの金属原子からなる、炭素数1〜
6のアルコキシド、炭素数1〜6のアシレート、炭素数
1〜8のジケトネート、ハロゲン化物、水酸化物などを
上記の加水分解性シラン化合物(2)〜(6)に添加す
ることも可能である。この中でも好ましくはアルミニウ
ム、チタン、ジルコニウムを含む金属化合物が特に適し
ている。添加量は、用いる加水分解性シラン化合物の重
量に対し30重量%以下が好ましい。
【0012】本発明において、上記の加水分解性シラン
化合物(2)として用いることができるものの好適な例
として、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトラ(n−プロポキシ)シラン、テトラ(i−プ
ロポキシ)シラン、テトラ(n−ブトキシ)シラン、テ
トラ(t−ブトキシ)シラン、テトラ(i−ブトキシ)
シラン、テトラ(sec−ブトキシ)シランおよびこれ
らの部分加水分解物などが挙げられる。
化合物(2)として用いることができるものの好適な例
として、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトラ(n−プロポキシ)シラン、テトラ(i−プ
ロポキシ)シラン、テトラ(n−ブトキシ)シラン、テ
トラ(t−ブトキシ)シラン、テトラ(i−ブトキシ)
シラン、テトラ(sec−ブトキシ)シランおよびこれ
らの部分加水分解物などが挙げられる。
【0013】加水分解性シラン化合物(3)として用い
ることができるものの好適な例として、トリメトキシシ
ラン、トリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメト
キシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランおよ
びこれらの部分加水分解物などが挙げられる。
ることができるものの好適な例として、トリメトキシシ
ラン、トリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメト
キシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランおよ
びこれらの部分加水分解物などが挙げられる。
【0014】加水分解性シラン化合物(4)として用い
ることができるものの好適な例として、ジメチルジメト
キシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジ
メトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニ
ルジメトキシシラン、フェニルジエトキシシラン、メチ
ルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、フェニ
ルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシ
シランおよびこれらの部分加水分解物などが挙げられ
る。
ることができるものの好適な例として、ジメチルジメト
キシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジ
メトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニ
ルジメトキシシラン、フェニルジエトキシシラン、メチ
ルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、フェニ
ルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシ
シランおよびこれらの部分加水分解物などが挙げられ
る。
【0015】加水分解性シラン化合物(5)として用い
ることができるものの好適な例として、トリメチルメト
キシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリフェニル
メトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン、フェニ
ルジメチルメトキシシラン、フェニルジメチルエトキシ
シラン、ジフェニルメチルメトキシシラン、ジフェニル
メチルエトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジメ
チルエトキシシラン、ジフェニルメトキシシラン、ジフ
ェニルエトキシシランおよびこれらの部分加水分解物な
どが挙げられる。
ることができるものの好適な例として、トリメチルメト
キシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリフェニル
メトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン、フェニ
ルジメチルメトキシシラン、フェニルジメチルエトキシ
シラン、ジフェニルメチルメトキシシラン、ジフェニル
メチルエトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジメ
チルエトキシシラン、ジフェニルメトキシシラン、ジフ
ェニルエトキシシランおよびこれらの部分加水分解物な
どが挙げられる。
【0016】上記の加水分解性シラン化合物(6)とし
て用いることができるものの好適な例として、ビス(ト
リメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリ
ル)メタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタ
ン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン、1,
4−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビ
ス(トリエトキシシリル)ベンゼンおよびこれらの部分
加水分解物などが挙げられる。
て用いることができるものの好適な例として、ビス(ト
リメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリ
ル)メタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタ
ン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン、1,
4−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビ
ス(トリエトキシシリル)ベンゼンおよびこれらの部分
加水分解物などが挙げられる。
【0017】上記に列挙した中でも特に、テトラメトキ
シシラン、テトラエトキシシラン、トリメトキシシラ
ン、トリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシ
ラン及びトリメチルエトキシシランおよびこれらの部分
加水分解物が好ましい。本発明においては、より比誘電
率が低く、かつ半導体素子製造工程にさらに適する耐薬
品性や研磨に対するより優れた耐性をもつ多孔質ケイ素
酸化物塗膜を得るために、式(3)で表される加水分解
性シラン化合物を全ケイ素原子の20モル%以上となる
ように用いたり、式(4)で表される加水分解性シラン
化合物を全ケイ素原子の1モル%〜50モル%となるよ
うに用いることも有効である。
シシラン、テトラエトキシシラン、トリメトキシシラ
ン、トリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシ
ラン及びトリメチルエトキシシランおよびこれらの部分
加水分解物が好ましい。本発明においては、より比誘電
率が低く、かつ半導体素子製造工程にさらに適する耐薬
品性や研磨に対するより優れた耐性をもつ多孔質ケイ素
酸化物塗膜を得るために、式(3)で表される加水分解
性シラン化合物を全ケイ素原子の20モル%以上となる
ように用いたり、式(4)で表される加水分解性シラン
化合物を全ケイ素原子の1モル%〜50モル%となるよ
うに用いることも有効である。
【0018】本発明の塗布溶液には、多孔質膜を得るた
めに有機ポリマーを塗布溶液中に含有させることを特徴
とする。本発明における有機ポリマーとは、後の工程で
分解および/または揮発する事によって、ケイ素酸化物
塗膜中に空孔を形成し多孔質体を形成することのできる
化学種を指す。用いられる有機ポリマーは特に限定され
ないが、好適に用いることができる有機ポリマーの例と
しては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエー
テル類、ポリアクリルアミド誘導体、ポリメタクリルア
ミド誘導体、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリ(N
−アシルエチレンイミン)などのアミド類、ポリビニル
アルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸誘導体、
ポリメタクリル酸誘導体、ポリカプロラクトンなどのエ
ステル類、ポリイミド類、ポリウレタン類、ポリ尿素
類、ポリカーボネート類などが挙げられる。これらは単
独のポリマーであってもよく、複数のポリマーの混合物
であってもよい。また、有機ポリマーの主鎖は、本発明
の効果を損なわない範囲で、上記以外の任意の繰り返し
単位を有するポリマー鎖を含んでいてもよい。ポリマー
の数平均分子量は100〜100万の中から選ばれる。
ポリマーの基本骨格が脂肪族であると、後述するように
加熱焼成によって多孔質体に変換するのが容易であるの
で好ましい。
めに有機ポリマーを塗布溶液中に含有させることを特徴
とする。本発明における有機ポリマーとは、後の工程で
分解および/または揮発する事によって、ケイ素酸化物
塗膜中に空孔を形成し多孔質体を形成することのできる
化学種を指す。用いられる有機ポリマーは特に限定され
ないが、好適に用いることができる有機ポリマーの例と
しては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエー
テル類、ポリアクリルアミド誘導体、ポリメタクリルア
ミド誘導体、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリ(N
−アシルエチレンイミン)などのアミド類、ポリビニル
アルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸誘導体、
ポリメタクリル酸誘導体、ポリカプロラクトンなどのエ
ステル類、ポリイミド類、ポリウレタン類、ポリ尿素
類、ポリカーボネート類などが挙げられる。これらは単
独のポリマーであってもよく、複数のポリマーの混合物
であってもよい。また、有機ポリマーの主鎖は、本発明
の効果を損なわない範囲で、上記以外の任意の繰り返し
単位を有するポリマー鎖を含んでいてもよい。ポリマー
の数平均分子量は100〜100万の中から選ばれる。
ポリマーの基本骨格が脂肪族であると、後述するように
加熱焼成によって多孔質体に変換するのが容易であるの
で好ましい。
【0019】用いられる有機ポリマーの中で適している
ものの具体的な例を下記に列挙する。ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリトリメチレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリペン
タメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコー
ル、ポリジオキソラン、ポリジオキセパンなどの脂肪族
ポリエーテル。ポリグリコリド、ポリカプロラクトン、
ポリカプロラクトントリオール、ポリピバロラクトン等
の、ヒドロキシカルボン酸の重縮合物やラクトンの開環
重合物及びポリエチレンオキサレート、ポリエチレンス
クシネート、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンス
ベレート、ポリエチレンセバケート、ポリプロピレンア
ジペート、ポリオキシジエチレンマロネート、ポリオキ
シジエチレンアジペート等の、ジカルボン酸とアルキレ
ングリコールの重縮合物、ならびにエポキシドと酸無水
物との開環共重合物、などの脂肪族ポリエステル。
ものの具体的な例を下記に列挙する。ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリトリメチレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリペン
タメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコー
ル、ポリジオキソラン、ポリジオキセパンなどの脂肪族
ポリエーテル。ポリグリコリド、ポリカプロラクトン、
ポリカプロラクトントリオール、ポリピバロラクトン等
の、ヒドロキシカルボン酸の重縮合物やラクトンの開環
重合物及びポリエチレンオキサレート、ポリエチレンス
クシネート、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンス
ベレート、ポリエチレンセバケート、ポリプロピレンア
ジペート、ポリオキシジエチレンマロネート、ポリオキ
シジエチレンアジペート等の、ジカルボン酸とアルキレ
ングリコールの重縮合物、ならびにエポキシドと酸無水
物との開環共重合物、などの脂肪族ポリエステル。
【0020】ポリエチレンカーボネート、ポリプロピレ
ンカーボネート、ポリトリメチレンカーボネート、ポリ
テトラメチレンカーボネート、ポリペンタメチレンカー
ボネート、ポリヘキサメチレンカーボネート等の、炭酸
とアルキレングリコールの重縮合物である脂肪族ポリカ
ーボネート。ポリマロニルオキシド、ポリアジポイルオ
キシド、ポリピメロイルオキシド、ポリスベロイルオキ
シド、ポリアゼラオイルオキシド、ポリセバコイルオキ
シド等の、ジカルボン酸の重縮合物である脂肪族ポリア
ンハイドライド。
ンカーボネート、ポリトリメチレンカーボネート、ポリ
テトラメチレンカーボネート、ポリペンタメチレンカー
ボネート、ポリヘキサメチレンカーボネート等の、炭酸
とアルキレングリコールの重縮合物である脂肪族ポリカ
ーボネート。ポリマロニルオキシド、ポリアジポイルオ
キシド、ポリピメロイルオキシド、ポリスベロイルオキ
シド、ポリアゼラオイルオキシド、ポリセバコイルオキ
シド等の、ジカルボン酸の重縮合物である脂肪族ポリア
ンハイドライド。
【0021】上記の中でも特に好ましいのは脂肪族ポリ
エーテルである。また、多孔質体へ変換したときの収縮
を少なく抑え、低い比誘電率をもつ多孔質ケイ素酸化物
塗膜を得るために、有機ポリマーが分子内に少なくとも
1つの重合性官能基を有していてもよい。この場合、ケ
イ素酸化物の三次元網目構造中における有機ポリマーの
構造は3次元網目および/またはグラフト状の構造とな
る。
エーテルである。また、多孔質体へ変換したときの収縮
を少なく抑え、低い比誘電率をもつ多孔質ケイ素酸化物
塗膜を得るために、有機ポリマーが分子内に少なくとも
1つの重合性官能基を有していてもよい。この場合、ケ
イ素酸化物の三次元網目構造中における有機ポリマーの
構造は3次元網目および/またはグラフト状の構造とな
る。
【0022】用いられる官能基としてはビニル基、ビニ
リデン基、ビニレン基、グリシジル基、アリル基、アク
リレート基、メタクリレート基、アクリルアミド基、メ
タクリルアミド基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、
イソシアネート基、アミノ基、イミノ基、ハロゲン基な
どが挙げられる。これらの官能基は有機ポリマーの主鎖
中にあっても末端にあっても側鎖にあってもよい。また
有機ポリマー鎖に直接結合していてもよいし、アルキレ
ン基やエーテル基などを介して結合していてもよい。同
一の有機ポリマー分子が1種の官能基を有していても、
2種以上の官能基を有していてもよい。上記に挙げた官
能基の中でも、ビニル基、ビニリデン基、ビニレン基、
グリシジル基、アリル基、アクリレート基、メタクリレ
ート基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基が好適
に用いられる。
リデン基、ビニレン基、グリシジル基、アリル基、アク
リレート基、メタクリレート基、アクリルアミド基、メ
タクリルアミド基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、
イソシアネート基、アミノ基、イミノ基、ハロゲン基な
どが挙げられる。これらの官能基は有機ポリマーの主鎖
中にあっても末端にあっても側鎖にあってもよい。また
有機ポリマー鎖に直接結合していてもよいし、アルキレ
ン基やエーテル基などを介して結合していてもよい。同
一の有機ポリマー分子が1種の官能基を有していても、
2種以上の官能基を有していてもよい。上記に挙げた官
能基の中でも、ビニル基、ビニリデン基、ビニレン基、
グリシジル基、アリル基、アクリレート基、メタクリレ
ート基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基が好適
に用いられる。
【0023】また、有機ポリマーの末端基が加水分解性
シラン化合物と反応して共有結合を形成すると、後に有
機ポリマーを除去する際に、有機ポリマーの一部が膜中
に残存したりシラノール基が生成したりして、良質の多
孔質ケイ素酸化物塗膜を得ることができない場合があ
る。これを避ける目的で、有機ポリマーと加水分解性シ
ラン化合物との反応を制御するために、有機ポリマーの
末端のうち少なくとも1つが非反応性の置換基で置換さ
れていても良い。置換基は原料の加水分解性シラン化合
物と反応しないものであれば何を用いても良いが、具体
例として炭素数1〜18の直鎖状、分岐状および環状の
炭化水素基、アルキルエーテル基、アルキルエステル
基、アルキルアミド基、アルキルカーボネート基、およ
びシリル基などが挙げられる。
シラン化合物と反応して共有結合を形成すると、後に有
機ポリマーを除去する際に、有機ポリマーの一部が膜中
に残存したりシラノール基が生成したりして、良質の多
孔質ケイ素酸化物塗膜を得ることができない場合があ
る。これを避ける目的で、有機ポリマーと加水分解性シ
ラン化合物との反応を制御するために、有機ポリマーの
末端のうち少なくとも1つが非反応性の置換基で置換さ
れていても良い。置換基は原料の加水分解性シラン化合
物と反応しないものであれば何を用いても良いが、具体
例として炭素数1〜18の直鎖状、分岐状および環状の
炭化水素基、アルキルエーテル基、アルキルエステル
基、アルキルアミド基、アルキルカーボネート基、およ
びシリル基などが挙げられる。
【0024】有機ポリマーの添加量は、加水分解性シラ
ン化合物1重量部に対し10-2〜100重量部、好まし
くは10-1〜10重量部、さらに好ましくは10-1〜5
重量部である。有機ポリマーの添加量が10-2重量部よ
り小さいと、多孔質ケイ素酸化物塗膜の空隙率も小さく
なり、従って比誘電率が低下しないために、実用性に欠
ける。また100重量部より大きくても、多孔質ケイ素
酸化物塗膜の強度が非常に小さくなり実用性に乏しい。
ン化合物1重量部に対し10-2〜100重量部、好まし
くは10-1〜10重量部、さらに好ましくは10-1〜5
重量部である。有機ポリマーの添加量が10-2重量部よ
り小さいと、多孔質ケイ素酸化物塗膜の空隙率も小さく
なり、従って比誘電率が低下しないために、実用性に欠
ける。また100重量部より大きくても、多孔質ケイ素
酸化物塗膜の強度が非常に小さくなり実用性に乏しい。
【0025】有機ポリマーの代わりに重合性有機モノマ
ーを出発原料として用いることもできる。該重合性有機
モノマーは、後述するようケイ素酸化物前駆体のゲル化
過程中に重合することが可能なので、重合後の有機ポリ
マーのTaによって本発明の多孔質ケイ素酸化物塗膜の
製造が可能となる。有機モノマーの中に2官能性のモノ
マーが含まれている場合、得られるケイ素酸化物の三次
元網目構造中における有機ポリマーは3次元網目および
/またはグラフト状の構造となる。
ーを出発原料として用いることもできる。該重合性有機
モノマーは、後述するようケイ素酸化物前駆体のゲル化
過程中に重合することが可能なので、重合後の有機ポリ
マーのTaによって本発明の多孔質ケイ素酸化物塗膜の
製造が可能となる。有機モノマーの中に2官能性のモノ
マーが含まれている場合、得られるケイ素酸化物の三次
元網目構造中における有機ポリマーは3次元網目および
/またはグラフト状の構造となる。
【0026】好適に用いることができるものとしてアク
リル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステル、エチレンビスアクリレート、エチレンビ
スメタクリレート、α−シアノアクリル酸、α−シアノ
アクリル酸エステルなどのアクリル酸およびメタクリル
酸誘導体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、クロトン
酸ビニル、安息香酸ビニル、クロロギ酸ビニルなどの酸
ビニルエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N,N−ジアルキルアクリルアミド、N,N−ジア
ルキルメタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミ
ド、N−アルキルメタクリルアミド、N,N’−メチレ
ンビスアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビ
ニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドなどのアミ
ド類、スチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシス
チレン、ジフェニルエチレン、ビニルナフタレン、ビニ
ルアントラセン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロ
ヘキサン、5−ビニル−2−ノルボルネンなどのビニル
基含有炭化水素類、アクリロニトリル、メタクリロニト
リルなどのアクリロニトリル誘導体、N−ビニルピリジ
ン、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルイミダゾール
などのビニルアミン類、ビニルアルキルエーテル、ビニ
ルアルキルケトン、アクリル酸グリシジル、メタクリル
酸グリシジル、エポキシ樹脂などが挙げられる。
リル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステル、エチレンビスアクリレート、エチレンビ
スメタクリレート、α−シアノアクリル酸、α−シアノ
アクリル酸エステルなどのアクリル酸およびメタクリル
酸誘導体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、クロトン
酸ビニル、安息香酸ビニル、クロロギ酸ビニルなどの酸
ビニルエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N,N−ジアルキルアクリルアミド、N,N−ジア
ルキルメタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミ
ド、N−アルキルメタクリルアミド、N,N’−メチレ
ンビスアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビ
ニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドなどのアミ
ド類、スチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシス
チレン、ジフェニルエチレン、ビニルナフタレン、ビニ
ルアントラセン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロ
ヘキサン、5−ビニル−2−ノルボルネンなどのビニル
基含有炭化水素類、アクリロニトリル、メタクリロニト
リルなどのアクリロニトリル誘導体、N−ビニルピリジ
ン、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルイミダゾール
などのビニルアミン類、ビニルアルキルエーテル、ビニ
ルアルキルケトン、アクリル酸グリシジル、メタクリル
酸グリシジル、エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0027】これらの有機ポリマーおよび重合性有機モ
ノマーは、単独で用いても2種以上を併用しても構わな
い。もちろん有機ポリマーと重合性有機モノマーを併用
することも可能である。重合性有機モノマーの添加量
は、加水分解性シラン化合物1重量部に対し10 -2〜1
00重量部、好ましくは10-1〜10重量部、さらに好
ましくは10-1〜5重量部であり、有機ポリマーと重合
性有機モノマーを併用する場合はその合計量が上記範囲
内にあるようにする。
ノマーは、単独で用いても2種以上を併用しても構わな
い。もちろん有機ポリマーと重合性有機モノマーを併用
することも可能である。重合性有機モノマーの添加量
は、加水分解性シラン化合物1重量部に対し10 -2〜1
00重量部、好ましくは10-1〜10重量部、さらに好
ましくは10-1〜5重量部であり、有機ポリマーと重合
性有機モノマーを併用する場合はその合計量が上記範囲
内にあるようにする。
【0028】重合性官能基を有する有機ポリマーや重合
性有機モノマーを用いた場合、重合反応を速やかに進行
させるために重合開始剤を添加してもよい。重合開始剤
はアゾ化合物や有機過酸化物などの熱ラジカル発生剤、
ジアゾ化合物、アジド化合物、アセトフェノン誘導体な
どの光ラジカル開始剤などの他に光酸発生剤、光塩基発
生剤などの公知のものが使用可能である。これらは単独
でも複数を併用してもよい。開始剤を用いた熱重合、光
重合は公知の方法で行う。重合開始剤の量は、重合性官
能基を有する有機ポリマー、および重合性有機モノマー
1重量部に対し10-3〜1重量部、好ましくは10-2〜
10-1重量部に設定する。
性有機モノマーを用いた場合、重合反応を速やかに進行
させるために重合開始剤を添加してもよい。重合開始剤
はアゾ化合物や有機過酸化物などの熱ラジカル発生剤、
ジアゾ化合物、アジド化合物、アセトフェノン誘導体な
どの光ラジカル開始剤などの他に光酸発生剤、光塩基発
生剤などの公知のものが使用可能である。これらは単独
でも複数を併用してもよい。開始剤を用いた熱重合、光
重合は公知の方法で行う。重合開始剤の量は、重合性官
能基を有する有機ポリマー、および重合性有機モノマー
1重量部に対し10-3〜1重量部、好ましくは10-2〜
10-1重量部に設定する。
【0029】さらに、本発明の効果を損なわない範囲で
揮発性のモノマーを用いることもできる。該揮発性モノ
マーを用いる場合は、揮発性モノマーの昇温過程におけ
る重量減少率が1重量%のときの温度をTaとする。用
いられる揮発性のモノマーは、60℃〜450℃の範囲
の中に沸点をもつ化学種を用いる。沸点が60℃未満で
あると、揮発するときに塗膜の密度が大幅に上昇し、比
誘電率の十分低い塗膜が得られない。また沸点が450
℃より高いと該揮発性モノマーが膜中に一部残存し、多
孔質ケイ素酸化物塗膜の膜質が低下する。上記範囲に沸
点をもつものであれば、揮発性モノマーの種類は限定さ
れず何を用いても良いし、単独でも2種類以上を併用し
てもいい。もちろん有機ポリマーと併用して用いること
も可能である。揮発性モノマーとしては炭化水素、アル
コール、エーテル、ケトン、カルボン酸、エステル、カ
ーボネート、酸無水物、アミン、イミン、イミド、アミ
ド、ウレア、ウレタン、ニトロ化物、シアン化物、ハロ
ゲン化物、シラン、シロキサン、ホスフィン、ホスフィ
ンオキシド、スルフィド、スルホキシド、スルホン、ス
ルホン酸、ゲルマンなどの有機化合物が挙げられが、好
適な例としては、トリアセチン、トリブチリンなどが挙
げられる。
揮発性のモノマーを用いることもできる。該揮発性モノ
マーを用いる場合は、揮発性モノマーの昇温過程におけ
る重量減少率が1重量%のときの温度をTaとする。用
いられる揮発性のモノマーは、60℃〜450℃の範囲
の中に沸点をもつ化学種を用いる。沸点が60℃未満で
あると、揮発するときに塗膜の密度が大幅に上昇し、比
誘電率の十分低い塗膜が得られない。また沸点が450
℃より高いと該揮発性モノマーが膜中に一部残存し、多
孔質ケイ素酸化物塗膜の膜質が低下する。上記範囲に沸
点をもつものであれば、揮発性モノマーの種類は限定さ
れず何を用いても良いし、単独でも2種類以上を併用し
てもいい。もちろん有機ポリマーと併用して用いること
も可能である。揮発性モノマーとしては炭化水素、アル
コール、エーテル、ケトン、カルボン酸、エステル、カ
ーボネート、酸無水物、アミン、イミン、イミド、アミ
ド、ウレア、ウレタン、ニトロ化物、シアン化物、ハロ
ゲン化物、シラン、シロキサン、ホスフィン、ホスフィ
ンオキシド、スルフィド、スルホキシド、スルホン、ス
ルホン酸、ゲルマンなどの有機化合物が挙げられが、好
適な例としては、トリアセチン、トリブチリンなどが挙
げられる。
【0030】本発明の塗布溶液には、溶媒の存在は必ず
しも必須ではないが、加水分解性シラン化合物と有機ポ
リマーが相溶しにくい場合が多いので、そのときにはこ
の両者を溶解する溶媒を用いることが必要である。溶媒
としては加水分解性シラン化合物と有機ポリマーの両方
を溶解するものであれば特に限定することなく用いるこ
とが可能である。また原料の加水分解性シラン化合物が
不溶であっても、一定以上の加水分解反応が進行した後
に可溶となるものであれば同様に使用することができ
る。
しも必須ではないが、加水分解性シラン化合物と有機ポ
リマーが相溶しにくい場合が多いので、そのときにはこ
の両者を溶解する溶媒を用いることが必要である。溶媒
としては加水分解性シラン化合物と有機ポリマーの両方
を溶解するものであれば特に限定することなく用いるこ
とが可能である。また原料の加水分解性シラン化合物が
不溶であっても、一定以上の加水分解反応が進行した後
に可溶となるものであれば同様に使用することができ
る。
【0031】用いられる溶媒として、炭素数1〜6の一
価アルコール、炭素数1〜6の二価アルコール、グリセ
リンなどのアルコール類の他、ホルムアミド、N−メチ
ルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、
N−メチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセ
トアミド、N−メチルピロリドン、N−ホルミルモルホ
リン、N−アセチルモルホリン、N−ホルミルピペリジ
ン、N−アセチルピペリジン、N−ホルミルピロリジ
ン、N−アセチルピロリジン、N,N’−ジホルミルピ
ペラジン、N,N’−ジアセチルピペラジンなどのアミ
ド類、テトラメチルウレア、N,N’−ジメチルイミダ
ゾリジノンなどのウレア類、テトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテル、ジ(n−プロピル)エーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、ジグリム、1、4−ジオキサン、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエー
テル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、
ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸エチル、エ
チレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチ
レングリコールジアセテート、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート、炭酸ジエチル、炭酸エチ
レン、炭酸プロピレンなどのエステル類、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチル(n
−ブチル)ケトン、メチルイソブチルケトン、メチルア
ミルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなど
のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル、n−
ブチロニトリル、イソブチロニトリルなどのニトリル
類、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホ
ランなどが好適に用いられる。これらの溶媒を混合した
り、他の任意の溶媒あるいは添加物を混合してもよい。
価アルコール、炭素数1〜6の二価アルコール、グリセ
リンなどのアルコール類の他、ホルムアミド、N−メチ
ルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、
N−メチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセ
トアミド、N−メチルピロリドン、N−ホルミルモルホ
リン、N−アセチルモルホリン、N−ホルミルピペリジ
ン、N−アセチルピペリジン、N−ホルミルピロリジ
ン、N−アセチルピロリジン、N,N’−ジホルミルピ
ペラジン、N,N’−ジアセチルピペラジンなどのアミ
ド類、テトラメチルウレア、N,N’−ジメチルイミダ
ゾリジノンなどのウレア類、テトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテル、ジ(n−プロピル)エーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、ジグリム、1、4−ジオキサン、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエー
テル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、
ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸エチル、エ
チレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチ
レングリコールジアセテート、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート、炭酸ジエチル、炭酸エチ
レン、炭酸プロピレンなどのエステル類、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチル(n
−ブチル)ケトン、メチルイソブチルケトン、メチルア
ミルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなど
のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル、n−
ブチロニトリル、イソブチロニトリルなどのニトリル
類、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホ
ランなどが好適に用いられる。これらの溶媒を混合した
り、他の任意の溶媒あるいは添加物を混合してもよい。
【0032】加水分解性シラン化合物の反応を促進する
ための触媒として機能しうる物質を添加してもよい。触
媒として機能しうる物質の具体例としては、塩酸、硝
酸、硫酸、リン酸、蟻酸、酢酸、蓚酸、マロン酸、マレ
イン酸及びトルエンスルホン酸などの酸、並びにアンモ
ニア水、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエチ
ルアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、ピペリジ
ン及びコリンなどの塩基が挙げられる。酸、塩基はそれ
ぞれ単独で用いても、2種以上を併用してもよい。ま
た、酸、塩基の両者を用いて段階的に処理することも可
能である。ここでいう「段階的に処理する」とは、例え
ば予め酸触媒で処理を施した後に塩基触媒で処理を施す
こと、又はその逆を指す。この場合、組成物に2種類の
触媒を添加する形になる。
ための触媒として機能しうる物質を添加してもよい。触
媒として機能しうる物質の具体例としては、塩酸、硝
酸、硫酸、リン酸、蟻酸、酢酸、蓚酸、マロン酸、マレ
イン酸及びトルエンスルホン酸などの酸、並びにアンモ
ニア水、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエチ
ルアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、ピペリジ
ン及びコリンなどの塩基が挙げられる。酸、塩基はそれ
ぞれ単独で用いても、2種以上を併用してもよい。ま
た、酸、塩基の両者を用いて段階的に処理することも可
能である。ここでいう「段階的に処理する」とは、例え
ば予め酸触媒で処理を施した後に塩基触媒で処理を施す
こと、又はその逆を指す。この場合、組成物に2種類の
触媒を添加する形になる。
【0033】これらの触媒の添加量は、加水分解性シラ
ン化合物1モルに対し1モル以下、好ましくは10-1モ
ル以下が適当である。1モルより多いと沈殿物が生成
し、均質な多孔質ケイ素酸化物塗膜が得られ難くなる場
合がある。本発明において加水分解性シラン化合物の加
水分解反応を進行させるために水が必要な場合がある。
この場合には水を予め塗布溶液中に添加してもよいし、
塗布溶液中に上記の触媒を水溶液として添加する場合に
は、その溶媒である水を用いてもよい。また、加水分解
性シラン化合物の加水分解を、周囲に十分な水蒸気を含
む雰囲気下で行う場合には、特に水を添加しなくてもよ
い。本発明の塗布溶液中に水を添加する場合の適当な水
の添加量は、加水分解性シラン化合物に含まれる加水分
解性官能基1モルに対し104モル以下、好ましくは1
0モル以下である。104モルより多いと、得られる多
孔質ケイ素酸化物塗膜の均質性が低下する場合がある。
ン化合物1モルに対し1モル以下、好ましくは10-1モ
ル以下が適当である。1モルより多いと沈殿物が生成
し、均質な多孔質ケイ素酸化物塗膜が得られ難くなる場
合がある。本発明において加水分解性シラン化合物の加
水分解反応を進行させるために水が必要な場合がある。
この場合には水を予め塗布溶液中に添加してもよいし、
塗布溶液中に上記の触媒を水溶液として添加する場合に
は、その溶媒である水を用いてもよい。また、加水分解
性シラン化合物の加水分解を、周囲に十分な水蒸気を含
む雰囲気下で行う場合には、特に水を添加しなくてもよ
い。本発明の塗布溶液中に水を添加する場合の適当な水
の添加量は、加水分解性シラン化合物に含まれる加水分
解性官能基1モルに対し104モル以下、好ましくは1
0モル以下である。104モルより多いと、得られる多
孔質ケイ素酸化物塗膜の均質性が低下する場合がある。
【0034】その他、所望であれば、例えば感光性付与
のための光触媒発生剤、基板との密着性を高めるための
密着向上剤、長期保存のための安定剤など任意の添加物
を、本発明の趣旨を損なわない範囲で本発明の塗布溶液
に添加することができる。次に、上記した塗布溶液を基
板上に塗布して塗膜を形成する方法について説明する。
塗膜の形成方法としては流延、浸漬、スピンコートなど
の公知の方法で行うことができるが、半導体素子の多層
配線構造体用の絶縁層の製造に用いるにはスピンコート
が好適である。塗膜の厚さは組成物の粘度や回転速度を
変えることによって0.1μm〜500μmの範囲で制
御できる。500μm以上であるとクラックが発生する
場合がある。半導体素子の多層配線構造体用の絶縁層と
しては、通常0.1μm〜5μmの塗膜が用いられる。
のための光触媒発生剤、基板との密着性を高めるための
密着向上剤、長期保存のための安定剤など任意の添加物
を、本発明の趣旨を損なわない範囲で本発明の塗布溶液
に添加することができる。次に、上記した塗布溶液を基
板上に塗布して塗膜を形成する方法について説明する。
塗膜の形成方法としては流延、浸漬、スピンコートなど
の公知の方法で行うことができるが、半導体素子の多層
配線構造体用の絶縁層の製造に用いるにはスピンコート
が好適である。塗膜の厚さは組成物の粘度や回転速度を
変えることによって0.1μm〜500μmの範囲で制
御できる。500μm以上であるとクラックが発生する
場合がある。半導体素子の多層配線構造体用の絶縁層と
しては、通常0.1μm〜5μmの塗膜が用いられる。
【0035】基板としては任意のものを用いることがで
きるが、一般的にシリコン、ゲルマニウム等の半導体基
板、ガリウム−ヒ素、インジウム−アンチモン等の化合
物半導体基板等が用いられる。またこれらの表面に他の
物質の塗膜を形成したうえで用いることも可能である。
この場合、塗膜としては、アルミニウム、チタン、クロ
ム、ニッケル、銅、銀、タンタル、タングステン、オス
ミウム、白金、金などの金属からなる塗膜の他に、二酸
化ケイ素、フッ素化ガラス、リンガラス、ホウ素−リン
ガラス、ホウケイ酸ガラス、多結晶シリコン、アルミ
ナ、チタニア、ジルコニア、窒化シリコン、窒化チタ
ン、窒化タンタル、窒化ホウ素、水素化シルセスキオキ
サン等の無機化合物からなる塗膜、メチルシルセスキオ
キサン、アモルファスカーボン、フッ素化アモルファス
カーボン、ポリイミド、その他任意の有機ポリマーから
なる塗膜を用いることができる。
きるが、一般的にシリコン、ゲルマニウム等の半導体基
板、ガリウム−ヒ素、インジウム−アンチモン等の化合
物半導体基板等が用いられる。またこれらの表面に他の
物質の塗膜を形成したうえで用いることも可能である。
この場合、塗膜としては、アルミニウム、チタン、クロ
ム、ニッケル、銅、銀、タンタル、タングステン、オス
ミウム、白金、金などの金属からなる塗膜の他に、二酸
化ケイ素、フッ素化ガラス、リンガラス、ホウ素−リン
ガラス、ホウケイ酸ガラス、多結晶シリコン、アルミ
ナ、チタニア、ジルコニア、窒化シリコン、窒化チタ
ン、窒化タンタル、窒化ホウ素、水素化シルセスキオキ
サン等の無機化合物からなる塗膜、メチルシルセスキオ
キサン、アモルファスカーボン、フッ素化アモルファス
カーボン、ポリイミド、その他任意の有機ポリマーから
なる塗膜を用いることができる。
【0036】塗膜の形成に先立ち、上記基板の表面を、
あらかじめ密着向上剤で処理してもよい。この場合の密
着向上剤としてはいわゆるシランカップリング剤として
用いられるものやアルミニウムキレート化合物などを使
用することができる。特に好適に用いられるものとし
て、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、3−クロロプロピルメチルジクロロシラン、3−ク
ロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロ
ピルメチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピル
トリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメト
キシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシリルイ
ミダゾール、エチルアセトアセテートアルミニウムジイ
ソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトア
セテート)、アルミニウムビス(エチルアセトアセテー
ト)モノアセチルアセトネート、アルミニウムトリス
(アセチルアセトネート)などが挙げられる。これらの
密着向上剤を塗布するにあたっては、所望であれば他の
添加物を加えたり、溶媒で希釈して用いてもよい。密着
向上剤による処理は公知の方法で行う。
あらかじめ密着向上剤で処理してもよい。この場合の密
着向上剤としてはいわゆるシランカップリング剤として
用いられるものやアルミニウムキレート化合物などを使
用することができる。特に好適に用いられるものとし
て、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、3−クロロプロピルメチルジクロロシラン、3−ク
ロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロ
ピルメチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピル
トリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメト
キシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシリルイ
ミダゾール、エチルアセトアセテートアルミニウムジイ
ソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトア
セテート)、アルミニウムビス(エチルアセトアセテー
ト)モノアセチルアセトネート、アルミニウムトリス
(アセチルアセトネート)などが挙げられる。これらの
密着向上剤を塗布するにあたっては、所望であれば他の
添加物を加えたり、溶媒で希釈して用いてもよい。密着
向上剤による処理は公知の方法で行う。
【0037】上記方法により形成された塗膜は、引き続
き塗膜中のケイ素酸化物前駆体に含有される加水分解性
シラン化合物を加水分解・脱水縮合反応(以降ゲル化反
応と称する)することによって架橋させケイ素酸化物/
有機ポリマー複合体薄膜とし、さらにケイ素酸化物/有
機ポリマー複合体薄膜の有機ポリマーの除去を行うこと
で有機ポリマーの分子が占めていた空間が、多孔質ケイ
素酸化物塗膜中の空孔としてつぶれずに残り、空隙率が
高く、比誘電率の低い多孔質ケイ素酸化物塗膜を得るこ
とに本発明の特徴がある。以下に、ゲル化反応の方法、
有機ポリマーの除去の方法について詳細に説明する。
き塗膜中のケイ素酸化物前駆体に含有される加水分解性
シラン化合物を加水分解・脱水縮合反応(以降ゲル化反
応と称する)することによって架橋させケイ素酸化物/
有機ポリマー複合体薄膜とし、さらにケイ素酸化物/有
機ポリマー複合体薄膜の有機ポリマーの除去を行うこと
で有機ポリマーの分子が占めていた空間が、多孔質ケイ
素酸化物塗膜中の空孔としてつぶれずに残り、空隙率が
高く、比誘電率の低い多孔質ケイ素酸化物塗膜を得るこ
とに本発明の特徴がある。以下に、ゲル化反応の方法、
有機ポリマーの除去の方法について詳細に説明する。
【0038】ゲル化反応は、雰囲気の酸素濃度[O2]
が5%以下であり、温度T1が60℃≦T1≦Taの条件
を満たすことが好ましい。ここでTaは発明の実施の形
態中で詳述するようにTGA(thermo gravimetric a
nalysis)法によって求めた昇温過程での有機ポリマー
の重量減少率が1重量%となる時の温度を示す。有機ポ
リマーの重量減少率が1%未満である温度でケイ素酸化
物前駆体のゲル化が進行すると、ゲル化は容易に起こる
だけでなく、かつ有機ポリマーがゲル化過程において実
質的に除去されないので、ケイ素酸化物前駆体と有機ポ
リマーとの比が一定に保持された状態のケイ素酸化物/
有機ポリマー複合体薄膜が得られる。その結果、その後
の有機ポリマーの除去工程を経ても、所望された空孔率
を有する多孔性ケイ素酸化物塗膜が得られる。しかし、
Taを超える温度でゲル化過程を経ると、ゲル化の前に
有機ポリマーが除去され、ケイ素酸化物前駆体の所望し
ないような収縮が起こってしまうので、空孔の少ない、
すなわち誘電率の高い多孔性ケイ素酸化物塗膜しか得ら
れない。
が5%以下であり、温度T1が60℃≦T1≦Taの条件
を満たすことが好ましい。ここでTaは発明の実施の形
態中で詳述するようにTGA(thermo gravimetric a
nalysis)法によって求めた昇温過程での有機ポリマー
の重量減少率が1重量%となる時の温度を示す。有機ポ
リマーの重量減少率が1%未満である温度でケイ素酸化
物前駆体のゲル化が進行すると、ゲル化は容易に起こる
だけでなく、かつ有機ポリマーがゲル化過程において実
質的に除去されないので、ケイ素酸化物前駆体と有機ポ
リマーとの比が一定に保持された状態のケイ素酸化物/
有機ポリマー複合体薄膜が得られる。その結果、その後
の有機ポリマーの除去工程を経ても、所望された空孔率
を有する多孔性ケイ素酸化物塗膜が得られる。しかし、
Taを超える温度でゲル化過程を経ると、ゲル化の前に
有機ポリマーが除去され、ケイ素酸化物前駆体の所望し
ないような収縮が起こってしまうので、空孔の少ない、
すなわち誘電率の高い多孔性ケイ素酸化物塗膜しか得ら
れない。
【0039】有機ポリマーを複数種混合する場合には混
合された有機ポリマーの各々のTaのうちもっとも低い
Taを採用する。T1は60℃未満であると、ケイ素酸
化物前駆体のゲル化が十分に進行せず、所望するような
比誘電率を持った多孔体が得られない。したがってゲル
化に必要な温度T1は低くとも60℃以上で、かつ有機
ポリマーの重量減少率が1%未満である温度、すなわち
Taよりも低くなくてはならない。
合された有機ポリマーの各々のTaのうちもっとも低い
Taを採用する。T1は60℃未満であると、ケイ素酸
化物前駆体のゲル化が十分に進行せず、所望するような
比誘電率を持った多孔体が得られない。したがってゲル
化に必要な温度T1は低くとも60℃以上で、かつ有機
ポリマーの重量減少率が1%未満である温度、すなわち
Taよりも低くなくてはならない。
【0040】また、雰囲気中の酸素濃度[O2]とはそ
の温度および圧力における酸素ガスの重量%を意味す
る。酸素濃度[O2]は、加熱中における雰囲気制御ガ
スの排気口側で測定した濃度であり、雰囲気中の酸素ガ
ス以外の成分は窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性
ガスおよび/または水蒸気を用いるのが好ましい。酸素
濃度[O2]が5%を越えると、最終的に得られる多孔
質ケイ素酸化物塗膜の比誘電率が十分低くならなかった
り、研磨に対する耐性が不十分であったりするので好ま
しくない。より好ましい酸素濃度[O2]は1ppm以
上1%以下が好ましい。より好ましくは、10ppm以
上1%以下である。1ppmより低い酸素濃度でも所望
の多孔質ケイ素酸化物塗膜は得られるが、1ppmより
低い酸素濃度を達成することは、非常に困難を極めるた
め現実的でない。
の温度および圧力における酸素ガスの重量%を意味す
る。酸素濃度[O2]は、加熱中における雰囲気制御ガ
スの排気口側で測定した濃度であり、雰囲気中の酸素ガ
ス以外の成分は窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性
ガスおよび/または水蒸気を用いるのが好ましい。酸素
濃度[O2]が5%を越えると、最終的に得られる多孔
質ケイ素酸化物塗膜の比誘電率が十分低くならなかった
り、研磨に対する耐性が不十分であったりするので好ま
しくない。より好ましい酸素濃度[O2]は1ppm以
上1%以下が好ましい。より好ましくは、10ppm以
上1%以下である。1ppmより低い酸素濃度でも所望
の多孔質ケイ素酸化物塗膜は得られるが、1ppmより
低い酸素濃度を達成することは、非常に困難を極めるた
め現実的でない。
【0041】次に、ケイ素酸化物/有機ポリマー複合体
薄膜から有機ポリマーを除去する方法について説明す
る。有機ポリマーを除去する温度(T2)はTa以上で
なくてはならない。Taよりも低い温度であると、得ら
れる多孔質ケイ素酸化物塗膜に不純物が残存する場合が
あるため、比誘電率が低く研磨に対する耐性の高い多孔
質ケイ素酸化物塗膜が得られない。また450℃を越え
る加熱は有機ポリマーを除去する上では支障はないが、
半導体素子に本発明の塗膜を用いた場合に半導体素子を
損傷する危険があるため好ましくない。したがって、有
機ポリマーを除去する温度は範囲はTa≦T2≦450
℃である。
薄膜から有機ポリマーを除去する方法について説明す
る。有機ポリマーを除去する温度(T2)はTa以上で
なくてはならない。Taよりも低い温度であると、得ら
れる多孔質ケイ素酸化物塗膜に不純物が残存する場合が
あるため、比誘電率が低く研磨に対する耐性の高い多孔
質ケイ素酸化物塗膜が得られない。また450℃を越え
る加熱は有機ポリマーを除去する上では支障はないが、
半導体素子に本発明の塗膜を用いた場合に半導体素子を
損傷する危険があるため好ましくない。したがって、有
機ポリマーを除去する温度は範囲はTa≦T2≦450
℃である。
【0042】有機ポリマーの除去を行うときの雰囲気は
窒素、アルゴン、ヘリウム、水蒸気などの他に、酸素ガ
スを含有するガス、例えば空気などの酸化性雰囲気下で
行うことも可能である。有機ポリマーの除去は、酸化性
雰囲気下で加熱することによって、塗膜内の不純物が取
り除かれ、純度の高い多孔質ケイ素酸化物塗膜が得られ
る傾向にある。アンモニア又は水素を含む雰囲気下で行
うと、ケイ素原子上に存在しているシラノール基が反応
して水素化あるいは窒化され、多孔質ケイ素酸化物塗膜
の吸湿性を低減させることもできる。
窒素、アルゴン、ヘリウム、水蒸気などの他に、酸素ガ
スを含有するガス、例えば空気などの酸化性雰囲気下で
行うことも可能である。有機ポリマーの除去は、酸化性
雰囲気下で加熱することによって、塗膜内の不純物が取
り除かれ、純度の高い多孔質ケイ素酸化物塗膜が得られ
る傾向にある。アンモニア又は水素を含む雰囲気下で行
うと、ケイ素原子上に存在しているシラノール基が反応
して水素化あるいは窒化され、多孔質ケイ素酸化物塗膜
の吸湿性を低減させることもできる。
【0043】本発明はケイ素酸化物/有機ポリマー複合
体塗膜を形成するステップを経た後有機ポリマーを除去
するステップを上記条件下でおこなうものであれば、そ
のステップの前後に任意の温度や雰囲気によるステップ
を経ても問題はない。本発明において加熱は、半導体素
子製造プロセス中で通常使用される枚葉型縦型炉あるい
はホットプレート型の焼成システムを使用することがで
きる。もちろん、本発明の製造工程を満足すれば、これ
らに限定されるものではない。
体塗膜を形成するステップを経た後有機ポリマーを除去
するステップを上記条件下でおこなうものであれば、そ
のステップの前後に任意の温度や雰囲気によるステップ
を経ても問題はない。本発明において加熱は、半導体素
子製造プロセス中で通常使用される枚葉型縦型炉あるい
はホットプレート型の焼成システムを使用することがで
きる。もちろん、本発明の製造工程を満足すれば、これ
らに限定されるものではない。
【0044】加熱時間は各工程とも10秒〜24時間の
範囲で行う。10秒より少ないと得られる多孔質ケイ素
酸化物塗膜に不純物が残存する場合があるため、比誘電
率の低い多孔質ケイ素酸化物塗膜が得られない危険があ
る。また24時間以上という長時間の加熱は、半導体装
置の製造工程やコストの面からも現実的でない。以上、
本発明の多孔質ケイ素酸化物塗膜を得る方法について詳
説した。本発明によって得られる多孔質ケイ素酸化物塗
膜の比誘電率は、使用する加水分解性シラン化合物の種
類及び有機ポリマーの添加量により任意の値に設計する
ことができるが、3.0より小さいことが好ましい。よ
り好ましくは、2.7以下である。3.0以上の比誘電
率を持つと実際の半導体素子を組み立てたとき、配線を
通じて伝達される電気信号の伝達の遅延が顕著となり、
高速化・高密度化の目的が達せられなくなる。本発明の
製造方法を用いれば、有機ポリマーを順じ添加していく
ことで、比誘電率を2.0以下に設定することも可能で
ある。
範囲で行う。10秒より少ないと得られる多孔質ケイ素
酸化物塗膜に不純物が残存する場合があるため、比誘電
率の低い多孔質ケイ素酸化物塗膜が得られない危険があ
る。また24時間以上という長時間の加熱は、半導体装
置の製造工程やコストの面からも現実的でない。以上、
本発明の多孔質ケイ素酸化物塗膜を得る方法について詳
説した。本発明によって得られる多孔質ケイ素酸化物塗
膜の比誘電率は、使用する加水分解性シラン化合物の種
類及び有機ポリマーの添加量により任意の値に設計する
ことができるが、3.0より小さいことが好ましい。よ
り好ましくは、2.7以下である。3.0以上の比誘電
率を持つと実際の半導体素子を組み立てたとき、配線を
通じて伝達される電気信号の伝達の遅延が顕著となり、
高速化・高密度化の目的が達せられなくなる。本発明の
製造方法を用いれば、有機ポリマーを順じ添加していく
ことで、比誘電率を2.0以下に設定することも可能で
ある。
【0045】本発明によって得られる多孔質ケイ素酸化
物塗膜は、現行の半導体素子製造工程において用いられ
る公知の方法で任意の形状に加工することができる。得
られた多孔質ケイ素酸化物塗膜をシリル化剤で表面処理
して、吸水性を抑えたり、他の物質との接着性を向上さ
せたりすることも有効である。用いることのできるシリ
ル化剤の例としてトリメチルメトキシシラン、トリメチ
ルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、メチ
ルジエトキシシラン、ジメチルビニルメトキシシラン、
ジメチルビニルエトキシシラン、ジフェニルジメトキシ
シラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシランなどのアル
コキシシラン類、トリメチルクロロシラン、ジメチルジ
クロロシラン、メチルトリクロロシラン、メチルジクロ
ロシラン、ジメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロ
ロシラン、メチルビニルジクロロシラン、メチルクロロ
ジシラン、トリフェニルクロロシラン、メチルジフェニ
ルクロロシラン、ジフェニルジクロロシランなどのクロ
ロシラン類、ヘキサメチルジシラザン、N,N’−ビス
(トリメチルシリル)ウレア、N−トリメチルシリルア
セトアミド、ジメチルトリメチルシリルアミン、ジエチ
ルトリエチルシリルアミン、トリメチルシリルイミダゾ
ールなどのシラザン類などが挙げられる。シリル化の方
法の例としては、塗布、浸漬、蒸気暴露などを挙げるこ
とができる。
物塗膜は、現行の半導体素子製造工程において用いられ
る公知の方法で任意の形状に加工することができる。得
られた多孔質ケイ素酸化物塗膜をシリル化剤で表面処理
して、吸水性を抑えたり、他の物質との接着性を向上さ
せたりすることも有効である。用いることのできるシリ
ル化剤の例としてトリメチルメトキシシラン、トリメチ
ルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、メチ
ルジエトキシシラン、ジメチルビニルメトキシシラン、
ジメチルビニルエトキシシラン、ジフェニルジメトキシ
シラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシランなどのアル
コキシシラン類、トリメチルクロロシラン、ジメチルジ
クロロシラン、メチルトリクロロシラン、メチルジクロ
ロシラン、ジメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロ
ロシラン、メチルビニルジクロロシラン、メチルクロロ
ジシラン、トリフェニルクロロシラン、メチルジフェニ
ルクロロシラン、ジフェニルジクロロシランなどのクロ
ロシラン類、ヘキサメチルジシラザン、N,N’−ビス
(トリメチルシリル)ウレア、N−トリメチルシリルア
セトアミド、ジメチルトリメチルシリルアミン、ジエチ
ルトリエチルシリルアミン、トリメチルシリルイミダゾ
ールなどのシラザン類などが挙げられる。シリル化の方
法の例としては、塗布、浸漬、蒸気暴露などを挙げるこ
とができる。
【0046】本発明によって、現行の半導体素子製造工
程に十分耐えうる高い耐薬品性や研磨に対する耐性をも
ち、かつ比誘電率の低いケイ素酸化物塗膜が提供され
る。本発明の多孔質ケイ素酸化物塗膜は、低誘電率の多
層配線構造体用の絶縁層、特に半導体素子の多層配線構
造体用の絶縁層としてきわめて有用である。
程に十分耐えうる高い耐薬品性や研磨に対する耐性をも
ち、かつ比誘電率の低いケイ素酸化物塗膜が提供され
る。本発明の多孔質ケイ素酸化物塗膜は、低誘電率の多
層配線構造体用の絶縁層、特に半導体素子の多層配線構
造体用の絶縁層としてきわめて有用である。
【0047】
【発明の実施の形態】以下に実施例及び比較例により本
発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限
定するものではない。 (1)有機ポリマーの重量減少率(Taの測定) 島津製作所製の熱重量測定装置、モデルTGA−50を
用いた。試料は20mgで、実際のケイ素酸化物/有機
ポリマー複合体の成膜工程と同一の雰囲気組成のガスを
40ml/分の速度で供給し、昇温速度を10℃/分に
て、温度/重量減少カーブを得、重量減少率が1重量%
になる温度をTaとした。 (2)酸素濃度:東レエンジニアリング社製ジルコニア
式酸素系LC−750を用いた。
発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限
定するものではない。 (1)有機ポリマーの重量減少率(Taの測定) 島津製作所製の熱重量測定装置、モデルTGA−50を
用いた。試料は20mgで、実際のケイ素酸化物/有機
ポリマー複合体の成膜工程と同一の雰囲気組成のガスを
40ml/分の速度で供給し、昇温速度を10℃/分に
て、温度/重量減少カーブを得、重量減少率が1重量%
になる温度をTaとした。 (2)酸素濃度:東レエンジニアリング社製ジルコニア
式酸素系LC−750を用いた。
【0048】ケイ素酸化物/有機ポリマー複合体薄膜お
よび多孔質ケイ素酸化物塗膜の評価は下記の装置を用い
て行った。 (3)膜厚測定:米国、Sloan社製DEKTAK−
IIA型表面粗さ測定装置を用いた。 (4)比誘電率測定:SSM社製495型自動水銀CV
測定装置を用いた。 (5)化学機械研磨(CMP)試験:試料上に研磨スラ
リーを2滴滴下し、研磨パッド(直径17mm)を用い
て、上方から4.1psiの押圧を印可しながら140
rpmの速さで3分間研磨した。目視および光学顕微鏡
にて表面観察を行い、剥離の有無を観察した(塗膜が完
全に残っているものを○、下地基板が完全に露出してい
るものをラ、その中間状態のものを△とした)。研磨ス
ラリーはシリカゾル系(シリカ濃度13%、一次粒径3
0nm、pH=10.8(アンモニア性))のものを使
用した。研磨パッドは発泡ポリウレタン系パッド(厚さ
約1.8mm)を使用した。
よび多孔質ケイ素酸化物塗膜の評価は下記の装置を用い
て行った。 (3)膜厚測定:米国、Sloan社製DEKTAK−
IIA型表面粗さ測定装置を用いた。 (4)比誘電率測定:SSM社製495型自動水銀CV
測定装置を用いた。 (5)化学機械研磨(CMP)試験:試料上に研磨スラ
リーを2滴滴下し、研磨パッド(直径17mm)を用い
て、上方から4.1psiの押圧を印可しながら140
rpmの速さで3分間研磨した。目視および光学顕微鏡
にて表面観察を行い、剥離の有無を観察した(塗膜が完
全に残っているものを○、下地基板が完全に露出してい
るものをラ、その中間状態のものを△とした)。研磨ス
ラリーはシリカゾル系(シリカ濃度13%、一次粒径3
0nm、pH=10.8(アンモニア性))のものを使
用した。研磨パッドは発泡ポリウレタン系パッド(厚さ
約1.8mm)を使用した。
【0049】
【実施例1】メチルトリエトキシシラン1480g、テ
トラエトキシシラン480g、水615g、および85
%リン酸水溶液5.71gを混合し、前処理として50
℃で8時間攪拌することで試料(A)を調製した。この
試料(A)790gにポリエチレングリコールジメチルエ
ーテル(Mn500、80wt%水溶液)266.6gを
加え全体を47wt%に濃縮後、プロピレングリコール
メチルエーテルアセテート566.5gを加えることで
塗布溶液(B)を調製した。
トラエトキシシラン480g、水615g、および85
%リン酸水溶液5.71gを混合し、前処理として50
℃で8時間攪拌することで試料(A)を調製した。この
試料(A)790gにポリエチレングリコールジメチルエ
ーテル(Mn500、80wt%水溶液)266.6gを
加え全体を47wt%に濃縮後、プロピレングリコール
メチルエーテルアセテート566.5gを加えることで
塗布溶液(B)を調製した。
【0050】
【実施例2】メチルトリエトキシシラン1480g、テ
トラエトキシシラン480g、水315g、および0.
01N硫酸300gを混合し、前処理として50℃で8
時間攪拌することで試料(C)を調製した。この試料
(C)790gにポリエチレングリコールジメチルエーテ
ル(Mn500、80wt%水溶液) 266.6gを加
え全体を47wt%に濃縮後、プロピレングリコールメ
チルエーテルアセテート567gを加えることで塗布溶
液(D)を調製した。
トラエトキシシラン480g、水315g、および0.
01N硫酸300gを混合し、前処理として50℃で8
時間攪拌することで試料(C)を調製した。この試料
(C)790gにポリエチレングリコールジメチルエーテ
ル(Mn500、80wt%水溶液) 266.6gを加
え全体を47wt%に濃縮後、プロピレングリコールメ
チルエーテルアセテート567gを加えることで塗布溶
液(D)を調製した。
【0051】
【実施例3】塗布溶液(B)および(D)に対し、表1に
示す量の各種添加物を加え塗布溶液(E)〜(I)を調
製した。(表中の数字は、絶対重量(g)を示し、プロ
ピレングリコールメチルエーテルアセテートをPGME
Aと略した。)
示す量の各種添加物を加え塗布溶液(E)〜(I)を調
製した。(表中の数字は、絶対重量(g)を示し、プロ
ピレングリコールメチルエーテルアセテートをPGME
Aと略した。)
【0052】
【実施例4】塗布溶液(E)〜(I)を各々8インチシ
リコンウェハー上に5ml滴下し、2000rpmにて
60秒間回転塗布した。 続いて枚葉型縦型炉を使用し
て窒素雰囲気下200℃にて1時間、続いて窒素雰囲気
下、400℃にて1時間焼成して多孔質ケイ素酸化物塗
膜を得た。200℃加熱中の装置の排気部における酸素
濃度は、500ppmであり、これと同一雰囲気下にお
けるポリエチレングリコールジメチルエーテル(Mn5
00)のTaは240℃であった。
リコンウェハー上に5ml滴下し、2000rpmにて
60秒間回転塗布した。 続いて枚葉型縦型炉を使用し
て窒素雰囲気下200℃にて1時間、続いて窒素雰囲気
下、400℃にて1時間焼成して多孔質ケイ素酸化物塗
膜を得た。200℃加熱中の装置の排気部における酸素
濃度は、500ppmであり、これと同一雰囲気下にお
けるポリエチレングリコールジメチルエーテル(Mn5
00)のTaは240℃であった。
【0053】得られた塗膜の物性値を表2に示す。いず
れの塗膜も低い誘電率と高いCMP強度を持つことがわ
かった。
れの塗膜も低い誘電率と高いCMP強度を持つことがわ
かった。
【0054】
【実施例5】実施例4において用いられた窒素雰囲気下
200℃にて1時間を、窒素雰囲気下150℃にて1時
間に変える以外は、実施例4と同様の操作を行い、多孔
質ケイ素酸化物塗膜を得た。150℃加熱中の装置の排
気部における酸素濃度は、500ppmであった。得ら
れた塗膜の物性値を表3に示す。いずれの塗膜も低い誘
電率と高いCMP強度を持つことがわかった。
200℃にて1時間を、窒素雰囲気下150℃にて1時
間に変える以外は、実施例4と同様の操作を行い、多孔
質ケイ素酸化物塗膜を得た。150℃加熱中の装置の排
気部における酸素濃度は、500ppmであった。得ら
れた塗膜の物性値を表3に示す。いずれの塗膜も低い誘
電率と高いCMP強度を持つことがわかった。
【0055】
【実施例6】塗布溶液(E)を用い、実施例4において
用いられた窒素雰囲気下200℃にて1時間を、窒素雰
囲気下100℃にて1時間に変える以外は、実施例4と
同様の操作を行い、多孔質ケイ素酸化物塗膜を得た。1
00℃加熱中の装置の排気部における酸素濃度は、50
0ppmであった。得られた塗膜の膜厚は、0.81μ
mであり、比誘電率は2.0、CMP強度は高く評価結
果は○だった。
用いられた窒素雰囲気下200℃にて1時間を、窒素雰
囲気下100℃にて1時間に変える以外は、実施例4と
同様の操作を行い、多孔質ケイ素酸化物塗膜を得た。1
00℃加熱中の装置の排気部における酸素濃度は、50
0ppmであった。得られた塗膜の膜厚は、0.81μ
mであり、比誘電率は2.0、CMP強度は高く評価結
果は○だった。
【0056】
【実施例7】塗布溶液(E)を用い、実施例4において
用いられた条件のうち、酸素濃度を100ppmと調製
した以外は、実施例4と同様の操作を行い多孔質ケイ素
酸化物塗膜を得た。この場合におけるポリエチレングリ
コールジメチルエーテル(Mn500)のTaは250℃
であった。得られた塗膜の膜厚は、0.82μmであ
り、比誘電率は2.0、CMP強度は高く評価結果は○
だった。
用いられた条件のうち、酸素濃度を100ppmと調製
した以外は、実施例4と同様の操作を行い多孔質ケイ素
酸化物塗膜を得た。この場合におけるポリエチレングリ
コールジメチルエーテル(Mn500)のTaは250℃
であった。得られた塗膜の膜厚は、0.82μmであ
り、比誘電率は2.0、CMP強度は高く評価結果は○
だった。
【0057】
【実施例8】塗布溶液(E)を用い、実施例4において
用いられた条件のうち、窒素雰囲気下150℃にて1時
間を、酸素濃度5%に調製した窒素雰囲気下150℃に
て1時間とする以外は、実施例4と同様の操作を行い多
孔質ケイ素酸化物塗膜を得た。この場合Taは205℃
であった。得られた塗膜の膜厚は、0.79μmであ
り、比誘電率は2.1、CMP強度は高く評価結果は○
だった。
用いられた条件のうち、窒素雰囲気下150℃にて1時
間を、酸素濃度5%に調製した窒素雰囲気下150℃に
て1時間とする以外は、実施例4と同様の操作を行い多
孔質ケイ素酸化物塗膜を得た。この場合Taは205℃
であった。得られた塗膜の膜厚は、0.79μmであ
り、比誘電率は2.1、CMP強度は高く評価結果は○
だった。
【0058】
【比較例1】実施例4において用いられた窒素雰囲気下
200℃にて1時間を、酸素濃度7%に調製した窒素雰
囲気下200℃にて1時間に変える以外は、実施例4と
同様の操作を行い、ケイ素酸化物塗膜を得た。得られた
塗膜の物性値を表4に示す。いずれの塗膜も比誘電率は
3.0を下回ったが、加えてCMP強度は低かった。
200℃にて1時間を、酸素濃度7%に調製した窒素雰
囲気下200℃にて1時間に変える以外は、実施例4と
同様の操作を行い、ケイ素酸化物塗膜を得た。得られた
塗膜の物性値を表4に示す。いずれの塗膜も比誘電率は
3.0を下回ったが、加えてCMP強度は低かった。
【0059】
【比較例2】塗布溶液(E)を用い、実施例4において
用いられた窒素雰囲気下200℃にて1時間を、窒素雰
囲気下300℃にて1時間に変える以外は、実施例4と
同様の操作を行い、ケイ素酸化物塗膜を得た。300℃
加熱中の装置の排気部における酸素濃度は、500pp
mであった。得られた塗膜の膜厚は、0.45μmであ
り、比誘電率は2.8であったが、CMP強度は低く、
評価結果は△であった。
用いられた窒素雰囲気下200℃にて1時間を、窒素雰
囲気下300℃にて1時間に変える以外は、実施例4と
同様の操作を行い、ケイ素酸化物塗膜を得た。300℃
加熱中の装置の排気部における酸素濃度は、500pp
mであった。得られた塗膜の膜厚は、0.45μmであ
り、比誘電率は2.8であったが、CMP強度は低く、
評価結果は△であった。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】
【発明の効果】本発明の製造方法により得られる多孔質
ケイ素酸化物塗膜は、比誘電率が低く、かつ半導体素子
製造工程に必要不可欠な強度を有することから、半導体
素子の多層配線構造体用の絶縁層として適しているのみ
ならず、現行の半導体素子製造工程において容易に実施
可能な方法で製造することが可能である。従って、本発
明の多孔質ケイ素酸化物塗膜の製造方法は、LSI等の
半導体素子の多層配線構造体用の絶縁層の製造において
極めて有利に用いることができる。
ケイ素酸化物塗膜は、比誘電率が低く、かつ半導体素子
製造工程に必要不可欠な強度を有することから、半導体
素子の多層配線構造体用の絶縁層として適しているのみ
ならず、現行の半導体素子製造工程において容易に実施
可能な方法で製造することが可能である。従って、本発
明の多孔質ケイ素酸化物塗膜の製造方法は、LSI等の
半導体素子の多層配線構造体用の絶縁層の製造において
極めて有利に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/312 H01L 21/312 C 21/768 21/90 S Q Fターム(参考) 4G072 AA25 BB09 BB15 FF06 FF07 FF09 GG01 GG03 HH30 JJ47 RR05 TT17 UU01 4J038 AA011 DD002 DE002 DF012 DL031 DN012 FA042 FA062 FA082 FA092 FA102 FA122 FA222 HA441 MA14 NA11 NA17 NA21 PA19 PB09 PC02 PC03 5F033 QQ74 RR23 RR29 SS22 WW00 WW03 WW09 XX24 XX27 5F058 AA10 AC03 AD05 AF04 AG01 AH02
Claims (6)
- 【請求項1】 (a)少なくとも1種の加水分解性シラ
ン化合物を含有するケイ素酸化物前駆体と、有機ポリマ
ーとを含有する塗布溶液を調製する工程と、(b)当該
塗布溶液を基板上に塗布し塗膜を形成後、雰囲気の酸素
濃度[O2]が5%以下であり、温度T1が60℃<T1
<Taの条件(Taは昇温過程で有機ポリマーの重量減
少率が1重量%となる時の温度)でケイ素酸化物/有機
ポリマー複合体薄膜を製造する工程と、(c)当該ケイ
素酸化物/有機ポリマー複合体薄膜から、温度T2が、
Ta≦T2≦450℃の条件で有機ポリマーを除去する
工程とを、記載の順に行うことを特徴とする多孔質ケイ
素酸化物塗膜の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の有機ポリマーが数平均分
子量100以上100万以下の有機ポリマーであること
を特徴とする請求項1記載の多孔質ケイ素酸化物塗膜の
製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の有機ポリマーが
主鎖に酸素原子を含有する脂肪族有機ポリマー鎖である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の多孔質ケイ
素酸化物塗膜の製造方法。 - 【請求項4】 比誘電率が3.0以下であることを特徴
とする、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法によ
り製造された多孔質ケイ素酸化物塗膜。 - 【請求項5】 複数の絶縁層及びその上に形成された配
線を包含し、該絶縁層の少なくとも1層が請求項4に記
載の多孔質ケイ素酸化物塗膜より構成されてなることを
特徴とする多層配線構造体。 - 【請求項6】 請求項5に記載の多層配線構造体を包含
してなる半導体素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000102445A JP2001287910A (ja) | 2000-04-04 | 2000-04-04 | 多孔質ケイ素酸化物塗膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000102445A JP2001287910A (ja) | 2000-04-04 | 2000-04-04 | 多孔質ケイ素酸化物塗膜の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001287910A true JP2001287910A (ja) | 2001-10-16 |
Family
ID=18616325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000102445A Withdrawn JP2001287910A (ja) | 2000-04-04 | 2000-04-04 | 多孔質ケイ素酸化物塗膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001287910A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2000
- 2000-04-04 JP JP2000102445A patent/JP2001287910A/ja not_active Withdrawn
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---|---|---|---|
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