JP3952567B2 - 樹脂製ケース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車に設備される樹脂製のケースであって、特に容部材と、蓋部材とからなり、その容部材への蓋部材の被着作業性を高めることができるようにした樹脂製ケースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車に設備されている電子機器、あるいはそれらの制御機器等に接続される多数個のフューズ、リレー等は、防水性及び防塵性を有する樹脂製のケース内に一括収納して、例えばエンジンルーム内等の適宜位置で固定保持させているのが一般的である。上記のようにフューズ、リレー等を水分又は塵埃等から保護するために用いられている樹脂製ケースの従来構造としては、例えば図6で示す如き構造であって、1は周囲の側壁1A,1B,1C,1Dを有する平面長方形の容部材、2はその容部材1に形成されている各側壁1A〜1Dの上側開口縁の外側面に重なり合うように形成されている各側壁2A,2B,2C,2Dを有する平面長方形の蓋部材であって、上記容部材1の開口縁外側面には、容部材11の係止爪3と、蓋部材2の開口辺縁が接合される突条4が一体形成されている。また上記の蓋部材2には、該蓋部材2を容部材1上に被せたとき、上記の係止爪3に係止される係止片5が一体形成されている。
【0003】
そして上記の容部材1上に蓋部材2を被着させる手順としては、容部材1の一側壁、例えば図7で示すように、側壁1Cに形成されている係止爪3に、蓋部材2の側壁2Cに設けられている係止片5を係止させた上で、この係止部を支点として蓋部材2の他側壁2Aを容部材1の側壁1Aに接近させるようにして蓋部材2を回動し、さらには容部材1の側壁1Aに設けられている係止爪3と、蓋部材2の側壁2Aに設けられている係止片5とを係止させることにより容部材1に対する蓋部材2の被着が完了されるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記一般的構造の樹脂製ケースにあっては、そのケースの成形時における歪みが生じる。例えば薄肉で形成されている上記樹脂製ケースにあっては、その樹脂成形時において、特にその樹脂製ケースの比較的長い側壁面で図8で示す如き内方向への歪みが生じやすい。容部材1と蓋部材2とが対をなす樹脂製ケースにおいて、これらの歪みが生じていると容部材1へ蓋部材2を被着せしめようとするとき、容部材1と蓋部材2との嵌合作業性が悪いことになる。つまり容部材1を構成している比較的長い側壁1A,1Cにおいては、その容部材1内に、例えばリレー、フューズ等のブロック部材が密に収納されていて、それら側壁1A,1Cが歪みが生じないように直線的に維持されている容部材1に対して、図8で示すように、内方向へ湾曲する側壁2Aである蓋部材2を被着しようとするとき、容部材1における側壁1Aの開口辺縁(上側辺縁)、蓋部材2における湾曲した側壁2A開口辺縁が当接(衝突)し(図9参照)、これが原因で、容部材1上に蓋部材2を被着する作業が円滑に行なわれ難いという不具合があった。
【0005】
また上記の蓋部材2の樹脂成形時に生じる湾曲歪みを解消するための手段として、その蓋部材2の肉厚を厚くするとか、又はリブ等の補強部を一体形成するとかの対策が考えられているが、これらの対策では、樹脂材料費あるいは金型成形費等が嵩み経済性の点で実施することが困難なものであり、またそのようにすると逆に容部材1及び蓋部材2の被着作業時にたわみがなくなり、被着自体が困難となる場合があった。
【0006】
本発明はかかることに着目してなされたもので、容部材と蓋部材とが対をなす樹脂製カバーにおいて、その容部材と蓋部材とのいずれか一方の部材の側壁に、内方向へ湾曲する歪みが生じていても、その歪みを有する側壁に対応する相手部材の側壁に、両部材の嵌入力で、上記歪みを修正することができる歪み修正構造を具備せしめて、容部材と蓋部材のいずれか一方の部材の側壁に湾曲する歪みがあっても容部材と蓋部材との嵌合を円滑に行なうことができる樹脂製カバーの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、上面を開口させる周囲の側壁(13A)、(13B),(13C),(13D)を有する容部材(11)と、該容部材(11)の開口上部より上記側壁の外側面に接合される周囲の側壁(18A)、(18B)、(18C)、(18D)を有する蓋部材(16)とからなり、上記容部材(11)の外側面開口部には上記蓋部材(16)の嵌入位置を規制するための突条(15)が形成された樹脂製ケースにおいて、上記容部材(11)に形成されているいずれか一つの側壁(13A)、もしくは蓋部材(16)に形成されており、かつ上記いずれか一つの側壁(13A)に対応する側壁(18A)のいずれか一方、もしくは双方の辺縁に、その辺縁の両端部よりその中央側へ、上記容部材(11)においては底板(12)方向へ、蓋部材(16)においては天板(17)方向へ傾斜する傾斜縁(20)を形成した樹脂製ケースであることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を図1乃至図5に示す実施形態に基いて詳細に説明する。
【0009】
図1乃至図4において、11は例えば自動車に搭載されるフューズ、リレー等を収納する例えばポリプロピレン樹脂等からなる樹脂製カバーの容部材を示し、この容部材11は、矩形形状の底板12と、その底板12の周囲を囲む四方向の正面壁13A、左側壁13B、背壁13C、右側壁13Dとにより上面が開口する容体に形成されている。そしてその正面壁13A及び背壁13Cの外面には、下記する蓋部材を係止せしめるための係止爪14A及び14Bが一体に形成されている。また各側壁13A,13B,13C,13Dの外側面には容部材11に対する蓋部材の嵌入位置を規制するための突条15が形成されている。さらに上記正面壁13Aの上側辺縁には、その辺縁の両側端より、その中央に沿って、底板12方向へ傾斜するV字状の傾斜縁20に形成されている。
【0010】
16は、上記容部材11の開口部に被着される蓋部材であって、この蓋部材16は、矩形形状の天板17と、その天板17の周囲を囲む四方向の正面壁18A、左側壁18B、背壁18C、右側壁18Dとにより、下面が開口する蓋体に形成されており、さらにこれらの正面壁18A、左右両側壁18B,18D及び背壁18Cは蓋部材16を容部材11上に被せたとき、上記の各壁18A〜18Dの内側面が、容部材11の各壁13A〜13Dの外側面と接合されるように形状設定がなされている。
【0011】
また上記蓋部材16の正面壁18Aには容部材11の係止爪14Aと係止される係止片19Aが、また背面壁18Cには容部材11の係止爪14Bと係止される係止片19Bがそれぞれ形成されている。また上記蓋部材16の正面壁18Aには、該蓋部材の樹脂成形時に伴なう内側方向への湾曲歪みが、例えば図3で示すように生じているものとする。
【0012】
本実施形態で特長とする構成は、容部材11における正面壁13Aの上側辺縁(開口辺縁)に、その辺縁の両側端より、その中央に沿って底板12方向へ傾斜するV字状の傾斜縁20に形成していることであって、この構成により、上記の如く、正面壁18Aに湾曲歪みを有している蓋部材16を、容部材11へ被着することが容易となる。即ち、容部材11の正面壁13AにV字状の傾斜縁20が形成されていることにより、以下の作用が生じる。つまり図4で示すように容部材11に設けられている係止爪14Bに、蓋部材16に設けられている係止片19Bを係止した後、その係止点を軸として、その蓋部材16の正面壁18A内面が容部材11の正面壁13A外面に重なり合うように、蓋部材16を回動させていく。この動作により容部材11上に被着されようとしている蓋部材16における正面壁18Aの両端部、即ち歪みを殆ど有していない正面壁18Aの両側端内側面が、先ず最初に容部材11における正面壁13AのV字状傾斜縁20の両側端部外側面上縁部に位置される(図5参照)。さらにその蓋部材16を、容部材11へ被せる方向へ回動させるにつれて、蓋部材16の正面壁18Aの辺縁が容部材11に設けられている正面壁13Aの上縁を滑りながら蓋部材16が容部材11へと次第に嵌入されていくが、このとき、蓋部材16に生じている内方向の湾曲歪みが容部材11の正面壁13Aにより押し広げられるので、その蓋部材16を容部材11へ嵌入させることが円滑になされるものである。
【0013】
なお上記の実施形態では、蓋部材の嵌入を案内するためのV字状傾斜縁20を容部材11の開口辺縁に設けたことで説明したが、これに限られるものではなく、例えばそのV字状の傾斜縁20を蓋部材16の湾曲歪みを有している正面壁18Aの開口縁で、その天板17方向へ傾斜するように設けると共に、容部材11の正面壁13Aの開口縁は直線状に形成するようにしたものであっても、上記同等の作用を得ることができる。更にV字状の傾斜縁20は円弧状としてもよい。
【0014】
【発明の効果】
以上のように本発明の樹脂製ケースによれば、該樹脂製ケースを構成する容部材11と蓋部材16との嵌合壁面相互間で、その嵌合が妨げ(干渉)られるような歪みが生じていても容部材11と蓋部材16とを円滑に嵌合せしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明よりなる樹脂製ケースの容部材を示した斜視図。
【図2】本発明よりなる樹脂製ケースの容部材を示した正面図。
【図3】本発明よりなる樹脂製ケースの蓋部材を示した下面図。
【図4】本発明よりなる樹脂製ケースの嵌合時を示す断面図。
【図5】(イ)及び(ロ)は本発明よりなる樹脂製ケースの図3におけるイ−イ、ロ−ロに対応する位置の容部材と蓋部材との嵌合過程を示す説明図。
【図6】従来の樹脂製ケースの容部材及び蓋部材を示した斜視図。
【図7】従来の樹脂製ケースの嵌合時を示す断面図。
【図8】樹脂製ケースの湾曲歪みを示した説明図。
【図9】従来の樹脂製ケースの容部材と蓋部材との嵌合過程を示す説明図で、(イ)は図8のイ−イ断面部の説明図、(ロ)は図8のロ−ロ断面部の説明図。
【符号の説明】
11…容部材
12…底板
13A,13B,13C,13D…壁
14A,14B…係止爪
15…突条
16…蓋部材
17…天板
18A,18B,18C,18D…壁
19A,19B…係止片
20…傾斜縁
Claims (1)
- 上面を開口させる周囲の側壁(13A)、(13B)、(13C)、(13D)を有する容部材(11)と、該容部材(11)の開口上部より上記側壁の外側面に接合される周囲の側壁(18A)、(18B)、(18C)、(18D)を有する蓋部材(16)とからなり、上記容部材(11)の外側面開口部には、上記蓋部材(16)の嵌入位置を規制するための突条(15)が形成された樹脂製ケースにおいて、
上記容部材(11)に形成されているいずれか一つの側壁(13A)、もしくは蓋部材(16)に形成されており、かつ上記いずれか一つの側壁(13A)に対応する側壁(18A)のいずれか一方、もしくは双方の辺縁に、その辺縁の両端部よりその中央側へ、上記容部材(11)においては底板(12)方向へ、蓋部材(16)においては天板(17)方向へ傾斜する傾斜縁(20)を形成したことを特徴とする樹脂製ケース。
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