JP3950486B2 - 1、3−シクロヘキサジエンの製造方法 - Google Patents

1、3−シクロヘキサジエンの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、1、3ーシクロヘキサジエンを製造するにあたり、シクロヘキセンと亜酸化窒素を気相で反応させることを特徴とする1、3ーシクロヘキサジエンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
亜酸化窒素はシクロヘキサノールを硝酸酸化し、アジピン酸を製造する工程等に於いて発生するが、亜酸化窒素は地球規模的な環境破壊物質であるためこれを分解して排出することが要求されている。これを分解処理するためには、分解するための設備やエネルギーが必要となる。一方、亜酸化窒素を酸化剤として用いてある出発原料から有用な生成物を製造することができれば、亜酸化窒素を排出することなく、しかも工業上有用な物質を製造する方法として有用である。
【0003】
シクロヘキセンはシクロヘキサノール、シクロヘキサノン、シクロヘキセンオキサイド、1、3ーシクロヘキサジエン等の原料であり、工業上の重要な中間体である。
シクロヘキセンと亜酸化窒素を反応させる方法は1950年代にBUCKLEY、L.H.らによって報告されている(J.of Chemical Society 2999(1951))。この反応は300℃、500atmの条件でオートクレーブ中で2時間行われ、収率は明確でないが蒸留後の留分として、沸点90℃以下の原料回収分として仕込みに対して9重量%、90℃から153℃の留分として仕込みに対して5重量%、シクロヘキサノンを含む沸点153℃から156℃の留分として仕込みに対して58重量%、それ以上の高沸物として仕込みに対して28重量%得ている。
【0004】
またシクロヘキセンから1、3ーシクロヘキサジエンを製造する方法として、シクロヘキセンと酸素から触媒存在下に気相流通系で反応させる方法が、ソ連特許1074853A号において提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
BUCKLEY、L.H.らが行ったシクロヘキセンと亜酸化窒素との反応では、反応条件の過酷さに加え、シクロヘキサノンを約58重量%という収率で得ているものの、1、3ーシクロヘキサジエンは得ていない。
一方、ソ連特許1074853A号の、シクロヘキセンと酸素を触媒存在下に気相流通系で反応させて1、3ーシクロヘキサジエンを製造する方法においては、酸素を用いる酸化脱水素反応であるために、シクロヘキセンの爆発限界による制約に加え、反応によって水素が生成するが水素の爆発限界は4%から75%と広いために、大量の窒素で希釈するなど安全操業上からくる大きな制約がある。
【0006】
シクロヘキセンから酸素を用いずに1、3−シクロヘキサジエンを製造することができれば大量の希釈剤も不要であり、またより安全操業も可能となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、驚くべきことに本発明の目的を達成できることを見いだした。
すなわち本発明は、1、3ーシクロヘキサジエンを製造するにあたり、シクロヘキセンと亜酸化窒素を気相で反応させることを特徴とする1、3ーシクロヘキサジエンの製造方法である。
【0008】
また本発明の方法においては触媒を用いなくてもよいが、好ましくは触媒存在下に反応させることである。1、3ーシクロヘキサジエンは、重合体、共重合体、オリゴマー、エポキシ樹脂の硬化剤を得るためのモノマーである。また、重要な有機化合物の合成のための原料となる。
反応機構の詳細は明かではないが、亜酸化窒素による酸化脱水素であると考えられる。この機構で1、3ーシクロヘキサジエンが生成し、ベンゼンも生成する。また条件によっては酸素原子の付加によってシクロヘキサノンも生成する。
【0009】
本発明における触媒の種類としては、有機化合物の酸化反応および酸化脱水素反応、脱水素反応に一般的に使用されるものであれば特に制限はない。すなわち、IA属、IIA属、IIIA属、IVA属、VA属、VIA属、VIIA属、VIII属、IB属、IIB属、IIIB属、IVB属、VB属、VIB属の1種類または2種類以上の酸化物または複合酸化物、およびVIII属、IB属の1種類または2種類以上の金属、およびIA属、IIA属、IIIA属、IVA属、VA属、VIA属、VIIA属、VIII属、IB属、IIB属、IIIB属、IVB属、VB属、VIB属の1種類または2種類以上の酸化物または複合酸化物とVIII属、IB属の1種類または2種類以上の金属との混合物を挙げることができる。例えば、触媒講座7巻基本工業触媒反応(講談社)、反応別実用触媒(化学工業社)、触媒(21巻、409、1979年)等において公知にされているものが使用できる。具体例で示せば、パラフィン系炭化水素の脱水素および酸化脱水素触媒としてMo−Bi系、またはMo−Bi−Cr系、またはCr23(17重量%)−K2O(2重量%)/Al23系、またはPd/Al23系、またはMoO3/SiO2系、またはZnO/SiO2系、またはCo/MgO系、またはMgO/SiO2系、またはNi−Cr系、またはNi−Si系、またはMo−Co系、またはNi−Sn−P−K系、またはRu(0.3重量%)/Al23系、またはMo−V−Nb/Al23系、またはFe−Co−Ni−Cu(5重量%)系、Cr23−Pb/Al23系等を、またオレフィンの脱水素および酸化脱水素触媒としてMoO3−Bi23系、またはUO3−Sb24系、またはSnO2−Sb24系、またはSb24−Fe23系、またはSnO2−P25系、またはZnCrFeO4系、またはPd/活性炭系、またはPd/Al23系、またはCa8Ni(PO46、またはCr23/Al23系、またはFe23、またはSr−Ni−P系、またはMo12Cr0.50.1Ni2.5Co4.5Fe3BiOX、またはPt/Al23系、またはV25/Al23系等を、またエチルベンゼンの脱水素および酸化脱水素触媒としてFe−K系、またはFe−K−Cr−V−Co−Ce−Mo系、またはMn−Fe−Cr−V−K系、またはCa−Ni−P−Cr系、またはTiO2、またはBi−U系、またはBi−V系、またはBi−Cr系、またはMo−Sn系、またはNi−W系、またはSn−P系、またはAl−Na系、またはAl−P系等を、またメタンの酸化触媒としてMoO3/SiO2系、またはMgO/SiO2系等を、またエチレンの酸化触媒としてAg/Al23系、Ag/SiO2系等を、またプロピレンの酸化触媒としてMo−Bi−Fe−Co−Ni−P系、またはMo−Bi−P−Fe系、またはMo−Te−Co系、またはMo−Te−Cu系、またはMo−As−Sn系、またはMo−V−Fe−Sb系、またはFe−As/Al23系、またはW−Bi−Co−Te/SiO2系、またはMo−Sn−Co−Te系、またはMo−P/SiC系、またはMo−V/SiO2系またはV−P−As系、またはV−P−Sb系、またはV−P−Sn/SiO2系またはMo−V−P系、またはMo−Te−Ni系、またはMo−Re−Te−Ni系、またはMo−Bi−P−B−Fe系、またはCo−P系、またはMo−Sn−Sb−P−B系、またはMo−Fe−Te−P/SiO2−Al23系または、V−P−Co/アランダム系、またはSb−U系、またはSb−S−U系またはMo−Te−Co系、またはMo−W−Te−Sn−Co系、またはMo−Ni−Mn系、またはMo−V−As/SiO2系、またはCu2O(1.43重量%)/SiC系、またはCuO−Se/SiO2系等を、またノルマル−1−ブテンおよびノルマル−2−ブテン酸化触媒としてV25−P25系、またはMoO3−CoO系、またはMoO3−CoO−V25−Na2O系、またはV25−MoO3系、またはV25−WO3系、またはV25−Mo3−TiO2系、またはV25−MoO3−CoO系、またはV−P−Sb系、またはV−P−Ti系、またはV−P−Cr系、またはV−P−Co系、またはV−P−Ni系、またはV−P−Zn系、またはV−P−Zr系、またはV−P−Sn系、またはV−P−Bi系、またはV−P−Th系、またはV−P−Cu系、またはV25−P25−Li3PO4系、またはV25−P25−Fe23−Li2O/Al23系、またはV25−P25−WO3−Fe23/TiO2系、またはV25−P25−WO3/TiO2系等を、またベンゼン酸化触媒として、MoO3、またはV25、またはWO3、またはV25−MoO3系、またはV25−WO3系、またはV25−MoO3−Na2SnO3−SnO2−CeSO4−TiSO4−UO2系、またはV25−MoO3−P25−Na2O−ZnO系、またはV25−MoO3−P25−Na2O−CuO系、またはV25−MoO3−P25−Na2O−Bi23系、またはV25−MoO3−P25−Na2O−CoO系、またはV25−MoO3−P25−Na2O−NiO系、またはV25−MoO3−P25−Na2O−TiO2系、またはV25−MoO3−P25−Na2O−CaO系、またはV25−MoO3−P25−Na2O−FeO系、またはV25−WO3−P25−Na2O−MgO系、またはV25−WO3−P25−Na2O−CaO系、またはV25−WO3−P25−Na2O−ZnO系、またはV25−WO3−P25−Na2O−TiO2系、またはV25−WO3−P25−Na2O−MnO2系、またはV25−WO3−P25−Na2O−CoO系、またはV25−WO3−P25−Na2O−NiO系、またはV25−MoO3−P25−Na2O−Ag2O系、またはV25−MoO3−UO2−Ag2O−Ag3PO4系、またはV25−MoO3−SiO2−Li3PO4系、またはV25−K2SO4系、またはV25−MoO3−SnO2系等を、またナフタレン酸化触媒としてV25、またはV25−P25系、またはV25−P25−TiO2系、またはV25−SnO2系、またはV25−ZrO2系、またはV25−TiO2系、またはV25−K2SnO3系、またはV25−K2SnO3−TiOSO4系、またはV25−K2SnO3−CeSO4系、またはV25−Fe2(SO43−MnSO4−SiO2系、またはV25−TlO系、またはV25−K2SO4−SiO2系、またはV25−K2SO4−TiO2系、またはV25−K2SO4−(NH42SO4−P25−SiO2系、またはV25−K2SO4−CdO−SiO2系、またキシレン酸化触媒として、V25、またはV25−MoO3−TiO2系、またはV25−MoO3−UO2−AgNO3−Ag3PO4系、またはV25−Sb25−K2SO4系、またはV25−Sb25−K2SO4−SnO2系、またはV25−Nb25系、またはV25−MoO3−P25−Na2O−ZnO系、またはV25−MoO3−P25−Na2O−TiO2系、またはV25−MoO3−P25−Na2O−WO3系、またはV25−MoO3−P25−Na2O−SrO系、またはV25−WO3−P25−Na2O−K2SO4系、またはV25−WO3−P25−Na2O−TiO2−K2SO4系、またはV25−WO3−P25−Na2O−ZrO2−K2SO4系、またはV25−WO3−P25−Na2O−SrO−K2SO4系、またはV25−WO3−P25−Na2O−MnO2−K2SO4系、またはV25−ZrO2−Tb47系、またはV25−ZrO2−Pr23系、またはV25−CrO3系、またはV25−Cr23−GeO2系、またプロピレンのアンモ酸化触媒としてMo−Bi系、またはMo−Bi−P系、またはMo−Bi−Sb系、またはMo−Bi−V系、またはMo−Bi−As系、またはMo−Bi−Ce系、またはMo−Bi−B系、またはMo−Bi−Zr系、またはMo−Bi−Ti系、またはMo−Bi−P−Co−B系、Mo−Bi−Fe−Co−Na−P系、またはMo−Bi−Fe−Ni−Mg−Co−P−Tl系、またはMo−Bi−Fe−Co−W−Tl系、またはMo−Bi−Ce−Fe−Zn−Ni−Cs系、またはMo−Bi−Pb系、またはMo−Sn−B系、またはMo−Te−Mn−P系、またはMo−Te−W−P系、またはMo−As−Nb系、またはSb−U系、またはSb−Sn系、またはSb−Sn−Mg系、またはSb−Sn−U系、またはBi−Ce系、またはBi−V−Fe系、またはBi−P−Fe系、またはBi−W系、またはTe−La系、またはTe−Zr−Zn系、またはV−Sn系等を、また芳香族アンモオキシデーション触媒として、V25−MoO3−P25−Al23系、またはV25−SnO2−P25−SiO2系、またはV25−Cr23−Al23系、またはV25−Sb23−Fe23−K2O−Al23系、またはV25−Sb23−WO3−K2O−Al23系、またはV25−Sb23−K2O系、またはV25−Sb23−Li2O−TiO2系、またはV25−Na2O−Al23系、またはV25−As23−K2SO4系、またはV25−CoO−Al23系、またはV25−NiO−Al23系、またはV25−MnO−Al23系、またはV25−Pt−SiC系、またはV25−SeO2−Na2O−TiO2系、またはV25−SeO2−TiO2系、またはV25−Cr23−Cs2O−ZrO2系、またはSeO2−SiO2系、Mo−Te−Se系、またはMo−Cu−P系、B−Al−Cu−P系、またはNb25−TiO2系、またはNb25−SnO2系、またはFe−Ni−Co−P系、またはFe−P系等を、またフェノールの酸化触媒としてチタノシリケート、またはTiO2等を、またメチラール酸化触媒としてMo−Fe系、またはMo−Fe−Cr系等を挙げることができる。
【0010】
触媒の調製に際し坦体を用いなくてよいが、担体を用いる場合は、シリカ、アルミナ、シリカーアルミナ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、活性炭などが用いられる。これらは任意の割合で触媒に添加することができる。
触媒調製法にあたっては、沈澱法、含浸法、水熱合成法等、従来から知られているいかなる方法も用いることができる。触媒粒子の大きさおよび形状は、特に限定する必要はなく、固定床、流動床などの使用状態に応じてペレット状、粒状など任意の大きさ、および形状に成型して使用することができる。
【0011】
亜酸化窒素は純ガスでもよいが、他のガスで希釈されていてもよい。例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン、アンモニア、水等が存在していてもかまわない。
反応に供給する亜酸化窒素の割合は、通常シクロヘキセンに対して、0.1〜10モル倍量以下、特に0.5〜5モル倍量の範囲が好ましい。なお本反応は通常大気圧下で実施することができるが、0.1〜10atmの圧力下で行うこともできる。この反応は300℃〜700℃で実施することができ、好ましいのは400℃〜600℃程度である。温度があまり低いときは反応速度の低下を招き、またあまり高い場合はクラッキング等による副生生物が多くなるので好ましくない。
【0012】
ガス空間速度SVは、通常10〜10000hー1、好ましくは100〜4000hー1の範囲である。なお、空間速度と亜酸化窒素分圧を調製するための希釈剤として、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることもできる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明を実施例で説明する。各例において空間速度SV、転化率、選択率、収率はそれぞれ次の定義に従う。
【0014】
【数1】
Figure 0003950486
【0015】
【数2】
Figure 0003950486
【0016】
【数3】
Figure 0003950486
【0017】
【数4】
Figure 0003950486
【0018】
ここで充填層容積とは、触媒を充填してある場合は触媒層容積、無触媒の場合はラシヒリング層の容積である。
【0019】
【実施例1】
43重量%のシリカに担持した組成式がV0.42Sb10.49で示される触媒組成物を次のようにして製造した。
水50gにアンチモンオキサイド6.0gとメタバナジン酸アンモニウム2.4gを懸濁させ、オルトリン酸2.4gを添加し7時間還流させた。これにγーシリカを添加しスラリーを調製した。このスラリーを蒸発乾固させ、110℃で乾燥させた後、得られた粉体を電気炉で750℃で3時間焼成した。これを圧縮成型器を用いて成型した後、粉砕し、12〜20メッシュに篩分した。
【0020】
このようにして得た固体触媒2.2gを直径20mmの石英リアクターに充填し、反応温度500℃、空間速度SVを800hー1にしてシクロヘキセン:亜酸化窒素:窒素=1:2.3:3.5のモル比でガスを供給し、気相接触反応を行った。反応継続時間は60min.である。
反応生成物の分析はガスクロマトグラフィーで行った。シクロヘキセンの転化率は12%で、1、3ーシクロヘキサジエンに対する選択率は50%であった。
【0021】
【実施例2】
実施例1で製造した触媒を用いた。反応温度を400℃とした以外は実施例1と同じである。
反応生成物の分析はガスクロマトグラフィーで行った。シクロヘキセンの転化率は7%で、1、3ーシクロヘキサジエンに対する選択率は40%であった。
【0022】
【実施例3】
MoO3(3重量%)/SiO2で示される触媒組成物を次のようにして製造した。
水500gにモリブデン酸アンモニウム・4水和物10gと25重量%アンモニア水35gを溶解させた。これに粒子径8〜20メッシュで細孔径500オングストロームのシリカ20gを懸濁させ、25℃で15時間撹拌した後、濾過、水洗、110℃での乾燥を行った。その後、600℃で5時間焼成した。このようにして得た固体触媒2.2gを直径20mmの石英リアクターに充填し、反応温度400℃、空間速度SVを2500hー1にしてシクロヘキセン:亜酸化窒素:窒素=1:2:3のモル比でガスを供給し、気相接触反応を行った。反応継続時間は60min.である。
【0023】
反応生成物の分析はガスクロマトグラフィーで行った。シクロヘキセンの転化率は10%で、1、3ーシクロヘキサジエンに対する選択率は30%、シクロヘキサノンに対する選択率は22%であった。
【0024】
【実施例4】
実施例3で製造した触媒を用いた。
この固体触媒2.2gを直径20mmの石英リアクターに充填し、反応温度400℃、空間速度SVを1000hー1にしてシクロヘキセン:亜酸化窒素:アンモニア=1:2.5:5のモル比でガスを供給し、気相接触反応を行った。
【0025】
反応生成物の分析はガスクロマトグラフィーで行った。シクロヘキセンの転化率は8%で、1、3ーシクロヘキサジエンに対する選択率は50%であった。
【0026】
【実施例5】
チタノシリケ−トを圧縮成型器を用いて成型した後、粉砕し、12〜20メッシュに篩分した。この2.2gを直径20mmの石英リアクターに充填し、反応温度400℃、空間速度SVを800hー1にしてシクロヘキセン:亜酸化窒素:窒素=1:2.3:3.5のモル比でガスを供給し、気相接触反応を行った。反応継続時間は60min.である。
【0027】
反応生成物の分析はガスクロマトグラフィーで行った。シクロヘキセンの転化率は3%で、1、3ーシクロヘキサジエンに対する選択率は60%であった。
【0028】
【実施例6】
実施例5の触媒を用いた。反応温度を500℃とした以外は実施例5と同じである。
反応生成物の分析はガスクロマトグラフィーで行った。シクロヘキセンの転化率は25%で、1、3ーシクロヘキサジエンに対する選択率は21%であった。
【0029】
【実施例7】
組成式がMo1.75Fe0.75Cr0.25で示される触媒組成物を次のようにして製造した。
水1000gにモリブデン酸アンモニウム・4水和物93.3gを溶解させた溶液と、水250gに硝酸鉄・9水和物91.6gと硝酸クロム・9水和物30.5gを溶解させた溶液を混合し、強撹拌した後蒸発乾固させた。これを500℃で2時間焼成した。これを圧縮成型器を用いて成型した後、粉砕し、12〜20メッシュに篩分した。
【0030】
この様にして得た固体触媒2.2gを直径20mmの石英リアクターに充填し、反応温度400℃、空間速度SVを2500hー1にしてシクロヘキセン:亜酸化窒素:窒素=1:2.3:3.5のモル比でガスを供給し、気相接触反応を行った。反応継続時間は60min.である。
反応生成物の分析はガスクロマトグラフィーで行った。シクロヘキセンの転化率は13%で、1、3ーシクロヘキサジエンに対する選択率は38%であった。
【0031】
【実施例8】
50重量%のシリカに担持した組成式がMo12Bi2.0Ce0.5Fe3.0Zn2.0Ni3.0Cs0.1で示される触媒組成物を次のようにして製造した。
30重量%のシリカを含むシリカゾル1666.7gをとり、17.9重量%の硝酸360.7gに硝酸ビスマス・5水和物、38.0gの硝酸セリウム・6水和物、209.9gの硝酸鉄・9水和物、151.1gの硝酸ニッケル・6水和物、および3.4gの硝酸セシウムを溶解させた液を加え、最後に水732gに365.9gのパラモリブデン酸アンモニウム・4水和物を溶解させた液を加えた。ここに得られた原料スラリーを並流式の噴霧乾燥器に送り、約200℃で乾燥させた。スラリーの噴霧化は乾燥器上部中央に設置された皿型回転子を備えた噴霧乾燥装置を用いて行った。得られた粉体を電気炉で400℃で1時間の前焼成の後、610℃で2時間焼成して触媒を得た。
【0032】
この様にして得た固体触媒2.2gを直径20mmの石英リアクターに充填し、反応温度400℃、空間速度SVを800hー1にしてシクロヘキセン:亜酸化窒素:窒素=1:2.3:3.5のモル比でガスを供給し、気相接触反応を行った。反応継続時間は60min.である。
反応生成物の分析はガスクロマトグラフィーで行った。シクロヘキセンの転化率は10%で、1、3ーシクロヘキサジエンに対する選択率は44%であった。
【0033】
【実施例9】
実施例8の触媒を用いた。反応温度を500℃とした以外は実施例8と同じである。
反応生成物の分析はガスクロマトグラフィーで行った。シクロヘキセンの転化率は34%で、1、3ーシクロヘキサジエンに対する選択率は17%であった。
【0034】
【実施例10】
石英リアクター中に磁製のラシヒリングのみを充填し、反応温度400℃、空間速度SVを800hー1にしてシクロヘキセン:亜酸化窒素:窒素=1:2.3:3.5のモル比でガスを供給し、気相接触反応を行った。反応継続時間は60min.である。
【0035】
反応生成物の分析はガスクロマトグラフィーで行った。シクロヘキセンの転化率は1.5%で、1、3ーシクロヘキサジエンに対する選択率は60%であった。
【0036】
【実施例11】
反応温度を500℃とした以外は実施例10と同じである。
反応生成物の分析はガスクロマトグラフィーで行った。シクロヘキセンの転化率は6%で、1、3ーシクロヘキサジエンに対する選択率は33%であった。
【0037】
【発明の効果】
本発明の方法を用いるとシクロヘキセンと亜酸化窒素を気相で反応させることによって1、3ーシクロヘキサジエンを製造することが可能である。シクロヘキセンと酸素を反応させる場合に比べて、大量の不活性ガス等の希釈も不要であり、またより安全操業が可能である。このことは、工業的に実施する上で非常に有利となる。

Claims (2)

  1. 1、3ーシクロヘキサジエンを製造するにあたり、シクロヘキセンと亜酸化窒素を気相で反応させることを特徴とする1、3ーシクロヘキサジエンの製造方法。
  2. 触媒存在下に反応させることを特徴とする請求項1に記載の方法。
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