JP3950383B2 - 伝動ベルトの成形金型装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベルト長手方向に延びるリブが設けられたVリブドベルト、ダブルリブドベルト等のリブ付きの伝動ベルトを外型のベルト成形部へ押圧して加硫成形するための成形用金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の伝動ベルトを製造するには、通常、まず、ドラムの外周面に、ゴム付き帆布、接着ゴムシート、スバイラル状の抗張体ロープ、一定厚みのゴムシートを順次無端状に巻き付けて広幅の未加硫ゴムシートを逆成形して、加硫成形する。この加硫成形されたゴムシートの表面を断面三角形状のグラインダーで切削して複数のリブを形成する方法が取られている。
【0003】
しかし、この方法では、切削したゴムがスクラップになるため、スクラップになるゴムの量を出来るだけ少なくするため、特開平10−86236号公報に、緩衝層と圧縮層を有するベルトスリーブを作製し、該ベルトスリーブを金型に設置してリブ部を刻印した後に加硫する方法が開示されている。
【0004】
また、特開昭58−25948号公報に、前記ベルトスリーブにリブ部を刻印するために、流体流通口を設けた円筒ドラムの外周面に膨張収縮可能な円筒状可撓性ジャケットであって、その上下両端部がフランジとなった可撓性ジャケットを配置した内型円筒ドラムと、内周面に周方向に延びる複数の溝を有し、かつ内部に加熱機構を備えた外型円筒モールドとを備える成形型装置が開示されている。
【0005】
また、特開昭和53−40087号公報に、前記ベルトスリーブにリブ部を刻印するために、内周面に多数の空気抜き細孔を有する連結状V型突条を設け、外周から加熱可能な外金型と、この外金型に内装され、その上下端部がシール可能に装着される可撓性の円筒ジャケットであって、高圧空気の充填により拡径可能な円筒ジャケットとを備える成形型装置が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭58−25948号公報のように、円筒状の両端にフランジが形成された可撓性ジャケットを用いる場合、加硫時の可撓性ジャケットの変形が均一にはならないという問題点がある。
また、特開昭53−40087号公報のように、上下端部がシール可能に装着された拡径可能な円筒ジャケットを用いる場合、シール性を保ちつつ円筒ジャケットを拡縮させることが容易でないという問題点がある。
【0007】
本発明は、前記課題に鑑みなされたものであり、伝動ベルトの歯型の形成を可撓性のブラダを膨張させて行うときに、ブラダの膨張を適正に制御して高精度の伝動ベルトを製造することができる伝動ベルトの成形金型装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1に係る発明は、円筒形状本体の内周部にベルト成形部が形成された外型と、この外型に挿入される円柱形状本体の外周部に可撓性のブラダが装着された内型と備えてなる伝動ベルトの成形金型装置であって、
前記ブラダは前記ベルト成形部の軸方向長さの両端を超えて延在する長さを有する円筒形状であり、この円筒形状の両端の前記ベルト成形部を超える両側が、リングを介して前記外周部に沿って前記円柱形状本体に固定され
前記ベルト成形部の軸方向の両端に、前記ベルト成形部の最内径に相当する径より小さい径の延長内周部を有し、前記リングは前記延長内周部を超える両端位置に配設されているものである。
上記構成によると、円筒形状のブラダがベルト成形部の軸方向長さの両端を超えて延在する長さを有しているため、ベルト成形部に押し付けられるベルトスリーブの全長を円筒形状のブラダが包み込むように押し付けることができる。また、この円筒形状のブラダのベルト成形部を超える両側が、内型の円柱形状本体の外周部に沿うように固定されているため、ブラダの径方向の拡張が少なくともベルト成形部の範囲では略均一に行われる。
また、ベルト成形部の軸方向両端を超えて存在する延長内周部がブラダを支えるため、ベルトスリーブをベルト成形部に向けて押圧するブラダの両端の変形が大きくならないように維持される。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記リングは、前記外周部に装着されたブラダの外径と略同径の内径を少なくとも前記ベルト成形部側に有するものである。
上記構成によると、円筒形状のブラダのベルト成形部を超える両側が、内型の円柱形状本体の外周部に沿わされたあと、拡径部分又は縮径部分を経て固定される。
【0011】
請求項に係る発明は、請求項1又は2において、前記リングのうち、内型の挿入方向先端側のリングは、前記ブラダを縮径させるようなテーパ面を有し、内型の反挿入方向先端側のリングは、前記ブラダを拡径させるようなテーパ面を有しているものである。
上記構成によると、ブラダを縮径させるテーパ面を有するリングの側がリングを含めた外径が小さくなり、外型に内型を嵌め込み易くなる。一方、ブラダを拡径させるテーパ面を有するリングの側はリングを含めた外径が大きくなり、ブラダを確実に保持する。
【0012】
請求項に係る発明は、請求項1〜のいずれかにおいて、前記外型は、前記ベルト成形部をとりまく温度調整用のジャケットと、このジャケットと前記ベルト成形部の間に設けられた複数の穴であって、前記ベルト成形部の外周に開口する空気抜き孔に連通する穴とを備えるものである。
上記構成によると、外型を介してベルト成形部に押し付けられたベルトスリーブを加熱することができ、同時にベルト成形部とベルトスリーブの間の空気が空気抜き穴とこれに連通する複数の穴から排気することができる。
【0013】
請求項に係る発明は、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記内型は、前記内周部をとりまく圧力調整用のジャケットと、このジャケットと前記内周部とに連通する多数の通気孔とを備えるものである。
上記構成によると、ジャケットに連通する多数の通気孔を介してブラダを均一に膨張させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態の一例を説明する。図5は本発明の成形金型装置で得られる伝動ベルトの部分断面図であり、図1は本発明の成形金型装置の断面図である。
【0015】
図5において、Aは、一般に伝動ベルトとして用いられるVリブドベルトとして表されている。1は、圧縮ゴム層、2は、接着ゴム層、3は、接着ゴム層2に埋設された心線、4は、帆布である。
圧縮ゴム層は1、ベルト幅方向に配向された短繊維6を有するゴム層をリブ溝に沿って流動させたリブ5が形成されたものである。圧縮ゴム層1には、短繊維6を配向したクロロプレン、エチレン・プロピレンゴム、水素添加ニトリルゴムなどが用いられる。短繊維6は、ポリエスステル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維などからなる1〜10mm程度の短繊維か用いられる。その添加量はゴム100重量部に対して10〜40重量部である。
接着ゴム層2は、圧縮ゴム層1の側の第1部分2aと、帆布4の側の第2部分2bとの間に心線3を挟んで押圧し、心線3を埋設させたものである。心線3は、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維などのコードからなる。特に、ポリエステル繊維のコードが、ナイロン繊維ほど伸びず、アラミド繊維ほど伸びにくくないため、好適に用いられる。
【0016】
図1において、前記伝動ベルトAの製造に用いられる成形金型装置10は、外型11と、内型12とからなる。外型11に対して内型12がその中心軸方向の移動により挿入自在となっている。
【0017】
外型11は、円筒形状本体15の内周部16にリブに相当するベルト成形部21を形成したものである。ベルト成形部21は、リブに相当する山谷を所定ピッチで配列したものである。このベルト成形部21の軸方向両端の内周部16には、ベルト成形部21の最内径と同じ径又は前記最内径より小さな径を有する上側の延長内周部22及び下側の延長内周部23が設けられている。さらに前記内周部16は、軸方向上端側に拡径部24を有し、軸方向下端側に縮径部25を有する。
【0018】
円筒形状本体15は、底を有する外側部分26と、ベルト成形部21を有し、この外側部分26に嵌入される内側部分27とからなる。この外側部分26と内側部分27で囲まれてシールされた部分が、ベルト成形部21をとりまく温度調整用のジャケット28を形成している。このように、外型11の円筒形状本体15を外側部分26と内側部分27とに分けると、ベルト成形部21の形状又は径が異なる場合、外側部分26を共用にし、内側部分27を取り替えることで多品種に対応することができる。
【0019】
ジャケット28には、上側ポート28aと下側ポート28bが設けられている。このポート28a,28bには、図示されない蒸気供給装置又は冷却水供給装置が切り換えバルブを介して接続される。蒸気供給装置に接続される場合、上側ポート28aが供給口となり、下側ポート28bがドレンの排出口となる。冷却水供給装置に接続される場合、下側ポート28bが供給口となり、上側ポート28aが排出口となる。この外型11に装着された未加硫ベルトスリーブの予熱時及び加硫時には、ジャケット28に蒸気が導入され、外型11の全体が加熱される。また外型11に装着された加硫後のベルトスリーブの冷却時には、ジャケット28に冷却水が導入され、外型11の全体が冷却される。
【0020】
外型11の内側部分27のジャケット28とベルト成形部21との間の充実部分の円周上等配分位置に、軸方向に延びる複数(例えば90度毎の4個)の穴29が設けられ、この穴29とベルト成形部21の谷底との間を連通させる細径の空気抜き孔30が軸方向列状に配置されている。穴29は、給排口31に通じている。給排口31には、切り換えバルブを介して図示されない吸引装置又は圧送装置に接続される。ベルトスリーブの成形時には、給排口31は吸引装置に接続され、ベルト成形部21とベルトスリーブの間の余分な空気が排出される。加硫済みのベルトスリーブの離型時には、給排口31は圧送装置に接続され、ベルト成形部21と加硫済みベルトスリーブの間に空気を送り込む。
【0021】
内型12は、円柱状本体17の外周部18に可撓性のブラダ19を装着したものである。外周部18は、ストレート部35と、ストレート部35の上端からの外向きテーパ面36と、ストレート部35の下端からの内向きテーパ面37とを有する。ストレート部35は、対応する外型11のベルト成形部21と、その上下両端の延長内径部22,23を合わせた長さと同じか又はそれ以上の長さを有している。外向きテーパ面36は、対応する外型11の拡径部24に位置している。内向きテーパ面37は、対応する外型11の縮径部23に位置している。
【0022】
ブラダ19は、その長さ方向の全体が同一内径の円筒形状となっている。ブラダ19の上端は、上側リング38により、外周部18に沿うように固定されている。図2に明瞭に示すように、上側リング38は、外向きテーパ面36に対応するテーパ面38aを有している。このテーパ面38aのベルト成形部21側の端は、ストレートな外周部18上のブラダ19の外径と略等しい内径を有している。ブラダ19の端は極端に折り曲げられることなく固定される。このブラダ19の固定後の上端は、外向きテーパ面36で拡径され、外向きテーパ面36に続く拡径部36aを経て、縮径段部36bに引っ掛けられている。上側リング38は、円柱形状本体17の上端の取り外し可能なフランジ17aに向かってボルト17bで引き上げられている。この上側リング38は、外型の拡径部24内に収まる大きさを有している。ブラダ19の上側部分は、外向きテーパ面36とテーパ面38aの間で挟持され、固定される。また、上側リング38のブラダ19側の角および外型の上側延長内径部22の角は、ブラダ19が当たるので、面取り状又はアール状に加工されている。
【0023】
ブラダ19の下端は、下側リング39により、外周部18に沿うように固定されている。図3に明瞭に示すように、下側リング39は、内向きテーパ面37に対応するテーパ面39aを有している。このテーパ面39aのベルト成形部21側の端は、ストレートな外周部18上のブラダ19の外径と略等しい内径を有している。ブラダ19の下端は極端に折り曲げられることなく固定される。ブラダ19の固定後の下端は、内向きテーパ面37に沿って縮径され、縮径段部37aに引っ掛かるようになっている。下側リング39は、ボルト17cで押し上げられる。この下側リング39は、外型の縮径部25内に収まる大きさを有している。そのため、ブラダ19の下側部分は、内向きテーパ面37とテーパ面39aの間で挟持され、固定される。また、下側リング39のブラダ19側の角及び外型の下側延長内径部23の角は、ブラダ19が当たるので、面取り状又はアール状に加工されている。
【0024】
図1に戻り、円柱状本体17の内側であって、ストレート部35に対面する位置に、ジャケット41が形成されている。このジャケット41と円柱状本体17の外周部35とは、多数の通気孔42によって連通している。ジャケット41は、給排口40に通じている。給排口40には、切り換えバルブを介して図示されない吸引装置又は圧送装置に接続される。ブラダ19の膨張時には、所定圧の加圧空気を送り込む圧送装置に接続され、ブラダ19の収縮時には、給排口40は吸引装置に接続される。
【0025】
上述した型装置10を用いた伝動ベルトAの製造方法の一例を図4により説明する。
接着ゴム層の第1部分2aの外周に短繊維を幅方向に配向させた圧縮ゴム層1を積層した第1のスリーブ7を形成し、この第1のスリーブ7を内周側から押圧して圧縮ゴム層1の表面にリブを形成する(第1工程)。つぎに、この第1のスリーブ7に第2のスリーブ8を被せて押圧する(第2工程)。このように、二段階でスリーブを成形する場合を説明する。
【0026】
図4(a)のように、内周のしわなどにより縮径された第1のスリーブ7をベルト成形部21に乗り上げるように外型11内に挿入する。第1のスリーブ7の内周側を押圧して、スリーブ7の圧縮ゴム層1をベルト成形部21に向けて押し込み、内型12が挿入できる状態にする。つぎに、外型11に内型12を挿入する。
【0027】
つぎに、図4(b)のように、内型12のジャケット38に圧縮空気を導入することにより、ブラダ19を径方向外方に拡大する。圧縮ゴム層1は接着ゴム層の第1部分2aを介してベルト成形部21内に押圧される。このとき、外型11は予熱状態にあるとともに、ベルト成形部21が吸引状態にあるため、圧縮ゴム層1はベルト成形部21に沿った高精度の形状に予備成形される。この加熱による予備成形は、圧縮ゴム層1が加硫しない程度で成形性を向上させるために行われる。
【0028】
図4(c)のように、内型12のブラダ19を吸引により縮径状態にした上で、このブラダ19の上に、帆布4、接着ゴム層2の第2部分2bの順に巻き付け、心線3を所定ピッチでラセン状に巻回することにより第2のスリーブ8を形成する。なお、この第2スリーブ8の形成は、内型12を外型11から外した状態で行われる。
【0029】
図4(c)のように、第2のスリーブ8が形成された内型12を外型11に挿入する。このとき、第2のスリーブ8における心線3の外径と、接着ゴム層2の第1部分2aの内径との差εを小さくすることにより、第2のスリーブ8が拡径する程度を少なくすることができる。
【0030】
図4(d)のように、内型12のジャケット41に圧縮空気を導入することにより、ブラダ19を拡径させ、第2のスリーブ8における接着ゴム層2の第2部分2bと、圧縮ゴム層1の内周に対する接着ゴム層2の第1部分2aとを合体させ、接着ゴム層2内に心線3が埋設された状態にする。このとき、ジャケット28に加圧蒸気を導入しており、圧縮ゴム層1と接着ゴム層2とは型11,12内で押圧されたまま加硫成形される。
【0031】
加硫成形が終わると、外型11のジャケット28に冷却水を流して外型11及び内型12を冷却する。つぎに、内型12のジャケット41を吸引して、ブラダ19を引き剥がすようにして縮径させ、外型11の穴29に圧縮空気を送り込んで、圧縮ゴム層1をベルト成形部21から押し出す。内型12を外型11から外し、加硫済みの伝動ベルトAを外型11から引き出す。そして、適当な幅に切断し、裏表をひっくり返すと所定のVリブドベルトとなる。
【0032】
このようにして加硫済みの伝動ベルトAを成形する成形金型装置の利点を以下に説明する。
【0033】
ブラダ19が、その軸方向長さの全長にわたって円筒形状であり、内型12の円柱形状本体17の外周部18に沿って固定されているため、膨張収縮に伴う弛みや皺の程度が少なくなり、耐久性に優れる。また、ブラダ19がストレートな円筒形状であるため、ブラダ19を均一なものとして安価に製造することができる。
【0034】
内型12のストレート部35に円筒形状のブラダ19が被せられ、ストレート部35の両端に位置するリング38,39でブラダ19の円筒形状の部分を押さえて固定するため、ブラダの膨張収縮部分が円筒形状を基本として行われる。そのため、ブラダ19の膨張収縮に伴って局所的な負荷が掛からない。
【0035】
ベルト成形部21の両端の両側位置にベルト成形部21の最内径と同じ又はこの最内径より小さい径の延長内周部22,23があるため、ベルト成形部21の両端に位置するブラダ19の変形量が延長内周部22,23で抑えられる。そのため、ブラダ19の両端付近が大きく変形して局所的に負荷が掛かることが防止される。
【0036】
ブラダ19を固定する挿入方向先端側のリング39は、ブラダ19を縮径させるような内向きテーパ面37を有しているため、リング39の外径をブラダ19の外径と略同程度とすることができる。そのため、外型11に挿入される内型12の挿入側の出っ張りを極力少なくして、ブラダ19に余分な膨張をさせないようにブラダ19とベルト成形部21との間隔を狭めることができる。また、ブラダ19を固定する反挿入側方向先端側のリング38は、ブラダ20を拡径させるような外向きテーパ面36を有しているため、ブラダ19を強固に固定することができる。
【0037】
ブラダ19が膨張時に接触する部分は、面取り状又はアール状となっているため、ブラダ19が膨張したときに、傷が付きにくい。
【0038】
外型11は、ベルト成形部21をとりまくジャケット28と、ベルト成形部21とジャケット28の間に空気抜き孔30に連通する複数の穴29を有している。そのため、ジャケット28によるベルト成形部21の加熱冷却効果を阻害することなく、成形時にベルト成形部21に溜まる空気を排出することができる。そのため、表面精度に優れた伝動ベルトを製造することができる。
【0039】
内型12は、ブラダ19で囲まれた外周部18に至る多数の通気孔42と、通気孔42に連通するジャケット41を有している。そのため、ブラダ19を軸方向及び円周方向で略均一に膨張収縮させることができる。そのため、ベルト成形部21に対する押圧の程度が均一となって、高精度の伝動ベルトを製造することができる。
【0040】
なお、以上説明した実施形態は、以下のように変更して実施することができる。
【0041】
ブラダ19は、その全長が円筒形状であるものに限らず、ベルト成形部21の軸方向長さの両端を超えて延在する長さが円筒形状であれば、その他の部分は縮径形状或いは拡径形状になっていてもよい。
【0042】
この成形金型装置10が適用される伝動ベルトの製造方法として、圧縮ゴム層と接着ゴム層との二段階成形の場合を説明したが、圧縮ゴム層と接着ゴム層との積層体を外型11に装着して、ブラダ19の一度の膨張で成形する一段成形の場合にも適用できる。
【0043】
【発明の効果】
上述した請求項1〜の成形用金型装置によると、可撓性のブラダの耐久性に優れるとともに、ブラダの変形を適切なものにして伝動ベルトを高精度に成形することができるという効果を奏する。
【0044】
特に、請求項1の成形用金型装置によると、円筒形状のブラダがベルト成形部の軸方向長さの両端を超えて延在する長さを有しているため、ベルト成形部に押し付けられるベルトスリーブの全長を円筒形状のブラダが包み込むように押し付けることができる。この円筒形状のブラダのベルト成形部を超える両側が、内型の円柱形状本体の外周部に沿うように固定されているため、ブラダの径方向の拡張が少なくともベルト成形部の範囲では略均一に行われるという効果を奏する。また、ベルト成形部の軸方向両端を超えて存在する延長内周部がブラダを支えるため、ベルトスリーブをベルト成形部に向けて押圧するブラダの両端の変形が大きくならないように維持されるという効果を奏する。
請求項2の成形用金型装置によると、円筒形状のブラダのベルト成形部を超える両側が、内型の円柱形状本体の外周部に沿わされたあと、拡径部分又は縮径部分を経て固定されるという効果を奏する
求項の成形用金型装置によると、ブラダを縮径させるテーパ面を有するリングの側がリングを含めた外径が小さくなり、外型に内型を嵌め込み易くなる。一方、ブラダを拡径させるテーパ面を有するリングの側はリングを含めた外径が大きくなり、ブラダを確実に保持するという効果を奏する。
請求項の成形用金型装置によると、外型を介してベルト成形部に押し付けられたベルトスリーブを加熱することができ、同時にベルト成形部とベルトスリーブの間の空気が空気抜き穴とこれに連通する複数の穴から排気することができるという効果を奏する。
請求項の成形用金型装置によると、ジャケットに連通する多数の通気孔を介してブラダを均一に膨張させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形金型装置の断面図である。
【図2】ベルト成形部の軸方向上側断面の拡大図である。
【図3】ベルト成形部の軸方向下側断面の拡大図である。
【図4】本発明の成形金型装置を用いた伝動ベルトの製造工程を示す図である。
【図5】本発明の成形金型装置で製造される伝動ベルトの断面図である。
【符号の説明】
10 成形金型装置
11 外型
12 内型
15 円筒形状本体
16 内周部
17 円柱形状本体
18 外周部
19 ブラダ
21 ベルト成形部
22 延長内径部
23 延長内径部
28 ジャケット
29 穴
30 空気抜き孔
38 上側リング
38a テーパ面
39 下側リング
39a テーパ面
41 ジャケット
42 通気孔

Claims (5)

  1. 円筒形状本体の内周部にベルト成形部が形成された外型と、この外型に挿入される円柱形状本体の外周部に可撓性のブラダが装着された内型と備えてなる伝動ベルトの成形金型装置であって、
    前記ブラダは前記ベルト成形部の軸方向長さの両端を超えて延在する長さを有する円筒形状であり、この円筒形状の両端の前記ベルト成形部を超える両側が、リングを介して前記外周部に沿って前記円柱形状本体に固定され
    前記ベルト成形部の軸方向の両端に、前記ベルト成形部の最内径に相当する径より小さい径の延長内周部を有し、前記リングは前記延長内周部を超える両端位置に配設されている伝動ベルトの成形金型装置。
  2. 前記リングは、前記外周部に装着されたブラダの外径と略同径の内径を少なくとも前記ベルト成形部側に有するものである請求項1に記載の伝動ベルトの成形金型装置。
  3. 前記リングのうち、内型の挿入方向先端側のリングは、前記ブラダを縮径させるようなテーパ面を有し、内型の反挿入方向先端側のリングは、前記ブラダを拡径させるようなテーパ面を有している請求項1又は2に記載の伝動ベルトの成形用金型装置。
  4. 前記外型は、前記ベルト成形部をとりまく温度調整用のジャケットと、このジャケットと前記ベルト成形部の間に設けられた複数の穴であって、前記ベルト成形部の外周に開口する空気抜き孔に連通する穴とを備える請求項1〜のいずれかに記載の伝動ベルトの成形用金型装置。
  5. 前記内型は、前記内周部をとりまく圧力調整用のジャケットと、このジャケットと前記内周部とに連通する多数の通気孔とを備える請求項1〜4のいずれかに記載の伝動ベルトの成形用金型装置。
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