JP2008100431A - ベルト成形装置及びベルト成形方法 - Google Patents

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大作 佐伯
Hirotaka Hara
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Abstract

【課題】ブラダーの軸方向端部における保密を確保すると共にブラダーの交換を容易にできるベルト成形装置及びベルト成形方法を提供する。
【解決手段】環状に形成された内型1の外周側に環状のブラダー3を設け、内周面に型付部9を有し、前記内型1よりも大径の外型2の内周側に前記内型1を挿入し、前記ブラダー3内に流動体を圧入して該ブラダー3を膨張させることで、このブラダー3と前記外型2との間に介挿した未加硫のベルト成形体(第一スリーブ60、第二スリーブ61)を前記外型2の型付部9に押圧し加熱加硫してベルトを成形する。前記ブラダー3の軸方向一端又は他端のうち少なくとも何れか一方の端部3a(3b)は、略拡径不能に構成され、前記内型1の外周面に対して保密状に外嵌される。このブラダー3の端部3a(3b)の軸方向における端面20a(20b)に接する上フランジ4(又は下フランジ5)が前記内型1に装着される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ブラダーを用いてベルトを成形する、ベルト成形装置及びベルト成形方法に関する。
ベルトを成形する一手法として、ゴム製のブラダーを用いた所謂ブラダー加硫が下記特許文献1及び特許文献2の如く公知となっている。
特許文献1に示される構成は、外型51と内型52とから成る型装置50を開示する。この外型51は本体内周にリブ溝53を配設したものであり、内型52は型本体外周にブラダ61を配設したものである。そして、このブラダ61の内面へ圧縮空気を導入することにより、ブラダ61を径方向外方へ拡大せしめ、ベルトを構成する圧縮ゴム層1はリブ溝53に沿った高精度の形状に予備成形されるようになっている。この構成において、ブラダ61の上下の両端は型本体に固定されている。
特許文献2に示される構成は、加硫外筒61の内側にブラダー6を取り付け、このブラダー6内に、未加硫ゴムシート5を巻き付けたマンドレル1を挿入し、加硫外筒61とブラダー6との間に加熱水蒸気を導入するものである。この構成において、ブラダー6の上下端部はT字状に形成され、このT字状の上下端部が外筒61などに挟持されている。
特開2004−82702号公報(段落番号0022、0023、0027、図2) 特開平11−300848号公報(段落番号0024〜0026、ブラダー6の加硫外筒61に対する取り付けは図2参照)
ところで、上記のブラダー加硫に用いられるゴム製のブラダーは使用により劣化するので、一般に、所定の使用回数に達したら、新しいブラダーと交換する必要がある。一方、ブラダー加硫の際にはこのブラダーに圧縮空気などの流動体を圧入することから、このブラダーの軸方向端部は保密状に強固に固定する必要がある。しかし、上記の特許文献1には、このブラダ61の軸方向端部を内型52へ固定する方法について何ら具体的に開示されていない。また、上記の特許文献2には、「加硫外筒61の内側にブラダー6を取り付け」た、との記載があるに過ぎず具体性に欠ける。
また、上記ブラダーの軸方向端部を保密状に固定する方法(シール方法)として、例えば、該ブラダーの軸方向端部を一対の環状部材で挟み込み、この環状部材をボルトを用いて数十箇所、互いに締結する方法が考えられる。しかし、この方法では、ブラダーの交換の度に数十箇所のボルトを着脱しなければならず、相当の手間と時間を要する。しかも、部品点数が極めて多いため、ベルト成形装置自体の製造コストが甚大であった。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、ブラダーの軸方向端部における保密を確保すると共に、ブラダーの交換を容易にできる、ベルト成形装置及びベルト成形方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第一の観点によれば、以下のように構成される、ベルト成形装置が提供される。即ち、ベルト成形装置は、環状に形成された内型の外周側に環状でゴム製のブラダーを設け、環状に形成され、内周面に型付部を有し、前記内型よりも大径の外型の内周側に前記内型を挿入し、前記ブラダー内に流動体を圧入して該ブラダーを膨張させることで、このブラダーと前記外型との間に介挿した未加硫のベルト成形体を前記外型の型付部に押圧し加熱加硫してベルトを成形するものである。前記ブラダーの軸方向一端又は他端のうち少なくとも何れか一方の端部は、略拡径不能に構成され、前記内型の外周面に対して保密状に外嵌される。このブラダーの端部の軸方向における端面に接する環状のフランジが前記内型に装着される。これによれば、前記ブラダー内に前記流動体を圧入すると、この流動体から受ける圧力によって前記ブラダーの端部が前記フランジ側へ変形され、前記ブラダーの端面が前記フランジに対して強力に密着するので、前記ブラダー内に前記流動体を高い圧力で圧入できる。また、その構成が極めて簡素であるから、前記ブラダーの着脱が極めて容易とできる。
好ましくは、上記のベルト成形装置は、以下のように構成される。即ち、前記ブラダーの端部には、非伸縮性の線条物が巻回されている。これによれば、前記ブラダーの端部の拡径変形を簡素な構成で防止できる。
好ましくは、上記のベルト成形装置は、以下のように構成される。即ち、前記線条物の外周側には帆布が積層される。これによれば、前記ブラダーの端部に対する前記線条物の確実な位置固定が実現されると共に、前記ブラダーの端部の拡径変形を一層強力に防止できる。
好ましくは、上記のベルト成形装置は、以下のように構成される。即ち、前記の線条物及び帆布は前記ブラダーに埋設される。これによれば、前記ブラダーの端部に対する前記の線条物及び帆布の強力な位置固定が実現される。
また、本発明の第二の観点によれば、ベルト成形は、以下のような方法で行われる。即ち、ベルト成形は、環状に形成された内型の外周側に環状でゴム製のブラダーを設け、環状に形成され、内周面に型付部を有し、前記内型よりも大径の外型の内周側に前記内型を挿入し、前記ブラダー内に流動体を圧入して該ブラダーを膨張させることで、このブラダーと前記外型との間に介挿した未加硫のベルト成形体を前記外型の型付部に押圧し加熱加硫してベルトを成形することである。前記ブラダーの軸方向一端又は他端のうち少なくとも何れか一方の端部を、略拡径不能に構成し、前記内型の外周面に対して保密状に外嵌する。このブラダーの端部の軸方向における端面に接する環状のフランジを前記内型に装着した後に、前記流動体を前記ブラダー内に圧入する。これによれば、前記ブラダー内に前記流動体を圧入した際に、この流動体から受ける圧力によって前記ブラダーの端部が前記フランジ側へ変形され、前記ブラダーの端面が前記フランジに対して強力に密着するので、前記ブラダー内に前記流動体を高い圧力で圧入できる。
また、本発明の第三の観点によれば、以下のように構成される、ベルト成形装置が提供される。即ち、ベルト成形装置は、環状に形成された内型の外周側に環状でゴム製のブラダーを設け、環状に形成され、内周面に型付部を有し、前記内型よりも大径の外型の内周側に前記内型を挿入し、前記ブラダー内に流動体を圧入して該ブラダーを膨張させることで、このブラダーと前記外型との間に介挿した未加硫のベルト成形体を前記外型の型付部に押圧し加熱加硫してベルトを成形するものである。前記ブラダーの軸方向一端又は他端のうち少なくとも何れか一方の端部は、略拡径不能に構成され、且つ内周側へ延びる環状の鍔部が設けられ、この鍔部は前記内型の外周面に対して保密状に外嵌される。このブラダーの鍔部に接する環状のフランジが前記内型に装着される。これによれば、前記ブラダー内に前記流動体を圧入すると、この流動体から受ける圧力によって前記ブラダーの鍔部が前記フランジ側へ変形されて該フランジに対して強力に密着するので、前記ブラダー内に前記流動体を高い圧力で圧入できる。また、その構成が極めて簡素であるから、前記ブラダーの着脱が極めて容易とできる。
好ましくは、上記のベルト成形装置は、以下のように構成される。前記ブラダーの端部には、非伸縮性の線条物が巻回されている。これによれば、前記ブラダーの端部の拡径変形を簡素な構成で防止できる。
好ましくは、上記のベルト成形装置は、以下のように構成される。前記線条物の外周側には帆布が積層される。これによれば、前記ブラダーの端部に対する前記線条物の確実な位置固定が実現されると共に、前記ブラダーの端部の拡径変形を一層強力に防止できる。
好ましくは、上記のベルト成形装置は、以下のように構成される。前記の線条物及び帆布は前記ブラダーに埋設される。これによれば、前記ブラダーの端部に対する前記の線条物及び帆布の強力な位置固定が実現される。
また、本発明の第四の観点によれば、ベルト成形は、以下のような方法で行われる。即ち、ベルト成形は、環状に形成された内型の外周側に環状でゴム製のブラダーを設け、環状に形成され、内周面に型付部を有し、前記内型よりも大径の外型の内周側に前記内型を挿入し、前記ブラダー内に流動体を圧入して該ブラダーを膨張させることで、このブラダーと前記外型との間に介挿した未加硫のベルト成形体を前記外型の型付部に押圧し加熱加硫してベルトを成形することである。前記ブラダーの軸方向一端又は他端のうち少なくとも何れか一方の端部を、略拡径不能に構成し、且つ内周側へ延びる環状の鍔部を設け、この鍔部を前記内型の外周面に対して保密状に外嵌し、このブラダーの鍔部に接する環状のフランジを前記内型に装着した後に、前記流動体を前記ブラダー内に圧入する。これによれば、前記ブラダー内に前記流動体を圧入した際に、この流動体から受ける圧力によって前記ブラダーの鍔部が前記フランジ側へ変形されて該フランジに対して強力に密着するので、前記ブラダー内に前記流動体を高い圧力で圧入できる。
以下、本発明の第一実施形態を説明する。先ず、本実施形態に係るベルト成形装置を図1に基づいて説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係るベルト成形装置の断面図である。
図1に示す如く、本実施形態においてベルト成形装置100は、主として、内型1・外型2・ブラダー3・上フランジ4・下フランジ5から構成されている。
前記の内型1は、環状(即ち、中空円筒状)に形成されており、その内部には、略示の吸引加圧装置6に連通孔7を介して連通する環状の第一ジャケット8が形成されている。
前記の外型2は、上記内型1よりも大径に且つ環状(即ち、中空円筒状)に形成され、その内周面には、成形対象としてのベルトに対して型を付すための型付部9が形成されている。本実施形態において型付部9は、ベルトにその長手方向に平行なリブが形成されるように、外型2の軸方向に沿って所定の間隔で環状のリブ溝9aを複数配設して成る。そして、これらのリブ溝9aは夫々、外型2の内部に環状に形成された第二ジャケット10と小孔9bを介して連通し、この第二ジャケット10は略示の吸引加圧装置11へ連通孔12を介して接続されている。また、外型2の内部であってこの第二ジャケット10の更に外周側には第三ジャケット13が形成されており、この第三ジャケット13は連通孔14を介して略示の加熱蒸気供給装置15へ接続され、更に連通孔16を介して略示の冷却水供給装置17へ接続されている。
そして、上記の内型1は、白抜き矢印で示す方向に、外型2の内周側へ挿入可能に構成されている。
前記のブラダー3は、ゴム製であって環状に形成され、内型1の外周側へ設けられている。このブラダー3は、軸方向長さが内型1の軸方向長さと略一致し、その軸方向における相対位置も略一致することで、軸方向両端面20a・20bが内型1の軸方向両端面と夫々略面一となっており、また図示する如くその断面は略矩形となっている。また、このブラダー3の軸方向一端及び他端の端部3a・3bには、内周側から外周側へ向かって、非伸縮性の線条物18(例えば金属製ワイヤーや繊維コードなど)と帆布19とがこの順に環状に埋設されており、もって、端部3a・3bは略拡径不能となっている。また、端部3a・3bはその内径が内型1の外径よりも若干小さくなっており、これにより、ブラダー3はその端部3a・3bにおいて内型1の外周面に対して保密状に外嵌されるように構成されている。
前記の上フランジ4は、断面略矩形の環状に形成され、前記内型1の軸方向一端側(遅れて前記外型2内へ挿入される側)へ適宜の締結手段などにより装着され、内型1の軸方向一端側の端面と略面一である前記ブラダー3の一端側の端面20aと接する。
同様に、前記の下フランジ5は、断面略矩形の環状に形成され、前記内型1の軸方向他端側(先に前記外型2内へ挿入される側)へ適宜の締結手段などにより装着され、内型1の軸方向他端側の端面と略面一である前記ブラダー3の他端側の端面20bと接する。
また、前記の内型1には、複数の流体物圧入孔21・21・・・が穿設されており、これら流体物圧入孔21・21・・・の夫々は、その一端が第一ジャケット8に接続され、その他端が前記のブラダー3と内型1との境界面Sに接続されている。
次に、上記のベルト成形装置100によって成形されるベルトについて説明する。図2は、本発明の第一実施形態に係るベルト成形装置によって成形されるベルトの長手方向に垂直の部分断面図である。本図に示されるベルト(ベルトは、紙面に垂直な方向へ連続する。)は、一般に伝動ベルトとして用いられるVリブドベルト50である。このVリブドベルト50は、大きく分けて圧縮ゴム層51と、接着ゴム層52と、圧縮ゴム層51と接着ゴム層52を挟んで反対側に設けられる帆布55と、から成る。
この圧縮ゴム層51は、Vリブドベルト50の幅方向に配向された短繊維53(例えば、1〜10[mm]程度のポリエステル繊維・ナイロン繊維・アラミド繊維など)を有し、所定形状のリブ54(前述のリブ溝9a(図1参照)に対応する。)が形成されるゴム層(例えば、クロロプレン・エチレン・プロピレンゴム・水素添加ニトリルゴムなど)である。短繊維53のゴム層に対する配合割合は、重量比において10〜40[%]である。
接着ゴム層52は、圧縮ゴム層51側の第一層部52aと、帆布55側の第二層部52bと、の間に心線52cを挟んで押圧することで該心線52cを埋設した構成となっている(詳しい製造工程は後述する。)。この心線52cは、ポリエステル繊維やナイロン繊維、アラミド繊維などの線条物から成り、中でもポリエステル繊維の線条物は、ナイロン繊維の線条物と比較して伸び難く、一方でアラミド繊維の線条物と比較して適度に伸び易いという点で心線52cの、(i)ベルトの強度を維持する役割と、(ii)ベルトに対して熱収縮性を付与することでプーリに対する整合性を確保する役割と、を良好に果たす。
次に、ベルト成形装置100を用いたVリブドベルト50の製造方法を、図3〜図7に基づいて説明する。図3〜図7はベルト成形装置の作動の説明図である。
〔第一工程:図3参照〕
本工程は、前述の第一層部52aの外周に短繊維53(図2を併せて参照)を幅方向に配向させた圧縮ゴム層51を積層した第一スリーブ60をブラダー3の外周面上に形成する工程である。この第一スリーブ60は、圧縮ゴム層51の幅方向に短繊維53が配向するように例えば押出成形したシートに対して第一層部52aをカレンダー成形により積層し、所定長さに切断した後、長手方向の端同士を接合することで形成する。
〔第二工程:図4参照〕
本工程は、第一スリーブ60を外型2内で内周側から外周側へ向かって押圧することで該第一スリーブ60の圧縮ゴム層51の外周面にリブ54を形成する工程である(図2も併せて参照)。即ち、第一スリーブ60が外周側に形成された内型1を外型2の内周側に挿入すると共に、図4に示す如く吸引加圧装置6を用いて第一ジャケット8内(ブラダー3内)に圧縮空気(流動体)を圧入して前記ブラダー3を拡径方向へ膨張させ、これにより、圧縮ゴム層51は強力にリブ溝9a内に押圧される(嵌め込まれる)。そして、吸引加圧装置11を用いて第二ジャケット10内を負圧にすることで圧縮ゴム層51を更にリブ溝9a側へ引き込み、加熱蒸気供給装置15を用いて第三ジャケット13内に加熱蒸気を導入して圧縮ゴム層51の予備成形を行う。このとき、外型2は予熱状態にあると共にリブ溝9a内が負圧状態となっているため、圧縮ゴム層51はリブ溝9aに沿った高精度な形状に予備成形される。この加熱による予備成形は、圧縮ゴム層51が加硫しない程度で且つ成形性が向上する程度に行われる。そのため、本予備成形の際の加熱温度[℃]は60〜130の範囲内とし、加熱時間[分]は0.5〜4.0の範囲内が好ましい。
〔第三工程:図5参照〕
本工程は、帆布55の外周側に、第二層部52bと心線52cとをこの順に積層して第二スリーブ61を形成する工程である。即ち、図5に示す如く吸引加圧装置6を用いて第一ジャケット8を負圧状態とすることでブラダー3を縮径状態としておき、このブラダー3の外周面上に帆布55と第二層部52bとをこの順に巻き付け、心線52cを所定間隔で螺旋状に巻回することにより第二スリーブ61を形成する。
〔第四工程:図6、図7参照〕
本工程は、外型2の内周側に内型1を挿入し、第三工程においてブラダー3の外周面上に形成した第二スリーブ61を内周側から外周側へ向かって押圧することで、第一スリーブ60と第二スリーブ61とを積層する工程である。即ち、図6において矢印Eで示す如く内型1を外型2内へ嵌入する。そして、図7に示す如く吸引加圧装置6を用いて第一ジャケット8内へ圧縮空気を圧入してブラダー3を拡径方向へ膨張させることで、第二スリーブ61を第一スリーブ60へ押圧して接合し(図6も併せて参照)、もって、図2に示す如く心線52cが接着ゴム層52内に埋設された状態とする。このとき、第三ジャケット13は既に加熱蒸気が導入されており、ベルトスリーブ(Vリブドベルト50に相当。)の圧縮ゴム層51と接着ゴム層52は、図7に示す如く内型1及び外型2に挟持され押圧された状態で加硫成形される。なお、本図(他の図面においても同様)においてブラダー3の膨張は、技術的な意義の容易な理解を図る目的で、誇張して表現されていることを理解されたい。
〔第五工程:図7参照〕
本工程は、Vリブドベルト50の成形の最終工程である。即ち、上記の加硫成形を終えるために、冷却水供給装置17を用いて第三ジャケット13内に冷却水を導入することで外型2を冷却し、吸引加圧装置6を用いて第一ジャケット8内を負圧状態とせしめてブラダー3を強制的に縮径させ、吸引加圧装置11を用いて第二ジャケット10内に圧縮空気を導入してベルトスリーブ(Vリブドベルト50に相当。)を内周側へ向かって押し出す。次に、内型1を外型2から抜脱し、加硫済みのベルトスリーブ(Vリブドベルト50に相当。)を外型2から取り出す。そして、適切な幅に切断し、裏表をひっくり返して、完成とする。
以上に、ベルト成形装置100を用いたVリブドベルト50の製造方法を説明した。次に、上記のVリブドベルト50の製造における、ブラダー3の作動について更に詳しく説明する。
以降、このブラダー3の膨張過程を、該ブラダー3の膨張初期及び膨張中期、膨張後期に分けて説明する。適宜に、図6及び図7、加えて、ブラダー3の膨張中期の状態を示す図8を参照されたい。なお、図8において第二スリーブ61の描画は割愛している。
〔ブラダー3の膨張初期〕
図6に示すように(前述の如くに)該ブラダー3の端部3a・3bは非伸縮性の線条物18や帆布19が埋設されることで略拡径不能に構成されている。従って、ブラダー3の内周面略全域が内型1の外周面に対して接触している状態、即ち該ブラダー3が縮径状態にあるときに吸引加圧装置6を用いて第一ジャケット8内に圧縮空気を導入すると、内型1の外周面に対して外嵌する該端部3a・3bの略保密状態が維持されつつ、図8に示すように該ブラダー3の軸方向中部近傍が外周側へ膨張(拡径変形)し始める。
〔ブラダー3の膨張中期〕
すると、ブラダー3と内型1の外周面との間に空隙Gに形成され、この空隙G内の圧縮空気から受ける圧力(図中、黒塗り矢印で示す。)によってブラダー3の端部3aが上フランジ4側へ変形し、このブラダー3の端面20aと上フランジ4とが単なる接触状態から密着状態へと移行する。この端面20aにおける密着状態により空隙G内に導入された圧縮空気の内圧の更なる上昇が許容される。
〔ブラダー3の膨張後期〕
その後、該内圧の更なる上昇に伴ってブラダー3は拡径方向へ更に膨張すると共に、前記の端面20aにおける密着状態が更に強力なものとなり、やがて、図7の状態へと移行する。
なお、上記ブラダー3の他端側端面としての端面20bにおいても、同様である。
以上に、本実施形態に係るブラダー3の作動を詳しく説明した。次に、このブラダー3の製造方法について説明する。図9は、ブラダー製造用金型の断面図である。本図に示す如くブラダー製造用金型200は、中空円筒状の内金型部201と、この内金型201の軸方向両端部に対して適宜の締結手段などにより装着される円盤状のフランジ部202・202と、から構成されている。
このブラダー製造用金型200を用いてブラダー3を製造するには、先ず、図10に示す如くフランジ部202・202が装着された内金型部201の外周面上に未加硫ゴムシート203を所定巻き数、巻回する。なお、この未加硫ゴムシート203の幅は内金型部201の軸方向長さと略同一とし、もって、内金型部201の外周面上に巻回された未加硫ゴムシート203の軸方向端面と内金型部201の軸方向端面とが略面一となるようにしておく。次に、図11に示す如く内金型部201の外周面上に巻回された未加硫ゴムシート203の軸方向両端部の外周面上に、前記の線条物18と帆布19とをこの順で巻回する。次いで、図12に示す如く再度、内金型部201の外周側に未加硫ゴムシート203を所定巻き数、巻回する。そして、所定の温度/時間で加硫し、適宜な切断を踏まえてブラダー3とし、その後、フランジ部202・202を内金型部201から取り外して、内金型部201内部に適宜に形成された図略の圧縮空気用流路に圧縮空気を導入して得られる圧力を利用しつつ内金型部201からブラダー3を引き抜く。
以上に、本実施形態に係るベルト成形装置100に用いられるブラダー3の製造方法について説明した。ここで、ベルト成形装置100の断面図である図1を参照されたい。以上のように製造したブラダー3は、ベルト成形装置100の外型2から内型1を軸方向へ抜脱し、この内型1の軸方向両端に装着されている上フランジ4又は下フランジ5のうち少なくとも何れか一方を取り外して内型1の外周側に外嵌する。その際、内型1から取り外した上フランジ4又は下フランジ5は、ブラダー3を内型1の外周側に外嵌した後に前述した適宜の締結手段などにより装着すればよい。
以上説明した如く本実施形態においてベルト成形装置100は、以下のように構成されている。即ち、環状に形成された内型1の外周側に環状でゴム製のブラダー3を設け、環状に形成され、内周面に型付部9を有し、前記内型1よりも大径の外型2の内周側に前記内型1を挿入し、前記ブラダー3内に流動体を圧入して該ブラダー3を膨張させることで、このブラダー3と前記外型2との間に介挿した未加硫のベルト成形体(第一スリーブ60、第二スリーブ61)を前記外型2の型付部9に押圧し加熱加硫してベルトを成形するものである。前記ブラダー3の軸方向一端又は他端のうち少なくとも何れか一方の端部3a(3b)は、略拡径不能に構成され、前記内型1の外周面に対して保密状に外嵌される。このブラダー3の端部3a(3b)の軸方向における端面20a(20b)に接する環状の上フランジ4(又は下フランジ5)が前記内型1に装着される。これによれば、前記ブラダー内に前記流動体を圧入すると、この流動体から受ける圧力によって前記ブラダーの端部が前記フランジ側へ変形され、前記ブラダーの端面が前記フランジに対して強力に密着するので、前記ブラダー内に前記流動体を高い圧力で圧入できる。また、その構成が極めて簡素であるから、前記ブラダーの着脱が極めて容易とできる。
また、前記ブラダー3の端部3a(3b)には、非伸縮性の線条物18が巻回されている。これによれば、前記ブラダー3の端部3a(3b)の拡径変形を簡素な構成で防止できる。
また、前記線条物18の外周側には帆布19が積層される。これによれば、前記ブラダー3の端部3a(3b)に対する前記線条物18の確実な位置固定が実現されると共に、前記ブラダー3の端部3a(3b)の拡径変形を一層強力に防止できる。
また、前記の線条物18及び帆布19は前記ブラダー3に埋設される。これによれば、前記ブラダー3の端部3a(3b)に対する前記の線条物18及び帆布19の強力な位置固定が実現される。
以上に、本発明の第一実施形態を説明したが、上記の第一実施形態は例えば以下のように変更できる。
即ち、上記第一実施形態においては、ブラダー3のシール機構(即ち、ブラダー3の端面20a(20b)が上フランジ4(又は下フランジ5)と協動して実現される強力な密閉機構)は、ブラダー3の軸方向の端面20a・20bの何れにも適用されている。しかし、これらの端面20a・20bのうち少なくとも何れか一方の端面20a(又は20b)のみに上記シール機構を適用し、他方の端面20b(又は20a)には公知のシール機構(例えば、上記特許文献1や特許文献2に示すシール機構)を適用することとしてもよい。
また、上記第一実施形態においては、図1に示す如く(図12も併せて参照)前記の線条物18及び帆布19はブラダー3内に埋設されることとした。しかし、これらの線条物18及び帆布19は、必ずしもブラダー3内に埋設しなくともよく、ブラダー3の外周面側に露出した構成でもよい。
また、上記第一実施形態においてブラダー3は、ブラダー3を製造するために専ら使用される専用品たるブラダー製造用金型200を用いて製造することとした。しかし、このブラダー製造用金型200は上記第一実施形態に係るベルト成形装置100が備える内型1・上フランジ4・下フランジ5から成る構成と略酷似するので、このブラダー製造用金型200に代えて、これら内型1・上フランジ4・下フランジ5から成る構成を用いてブラダー3を製造しても勿論よい。
また、上記第一実施形態において外型2の内周面には、成形対象としてのベルトに対して型を付すための型付部9が形成されており、この型付部9は外型2の軸方向に沿って所定の間隔で複数配設されるリブ溝9aから成るとしたが、この型付部9は、上記実施形態のように山や谷を含む凸凹状であってもよいし、適宜に平坦状の部分を含む形状や、軸方向に沿って刻設され、円周方向に複数並設される凹部を含む形状(コグベルト用)であってもよく、この型付部9の形状は特に限定を要さない。
また、図11の状態において、線条物18の外周側に巻回される帆布19は、当該巻回の前に予め(未加硫)ゴムを含浸させたものであってもよい。
また、上記第一実施形態において内型1・外型2・ブラダー3・上フランジ4・下フランジ5は周方向に切れ目のない環状に形成されるとしたが、これに代えて、周方向に切れ目のある不連続な環状に形成されてもよい。
次に、本発明の第二実施形態を説明する。ここでは、本実施形態が、上記第一実施形態と相違する点を中心に説明し、一方、重複する説明は割愛する。
上記第一実施形態においてブラダー3は、断面略矩形状の環状であって、図1に示す如くその縮径状態(無負荷状態)のときにその内周面略全域が内型1の外周面に対して接するように形成されている。
これに対し、本実施形態においてブラダー3は、図13に示す如く断面コ字状の環状であって、その縮径状態(無負荷状態)のときにその内周面と内型1の外周面との間には所定容量の空隙Gが形成されるようになっている。より詳しくは、ブラダー3の端部3a・3bには、内周側へ(軸方向に対して略垂直に)延びる環状の鍔部22c・22dが形成されると共に、この鍔部22c・22dの内周側端面は内型1の外周面に至り、もって、鍔部22c・22dは内型1の外周面に対して保密状に外嵌されている。また、これらの鍔部22c・22dは、上フランジ4及び下フランジ5に対して夫々接する。
以上の構成により、ブラダー3と内型1の外周面との間には、吸引加圧装置6を用いて第一ジャケット8に圧縮空気を導入する前の段階から既に、所定容量の空隙Gが形成されている。換言すれば、この空隙Gは、ブラダー3(ただし、鍔部22c・22dを除く。)の内周面と、ブラダー3の鍔部22c・22dと、内型1の外周面と、に囲まれることで形成されている。
次に、本実施形態に係るブラダー3の作動について詳しく説明する。以降、該ブラダー3の膨張初期及び膨張後期に分けて説明する。なお、参考として適宜に図6〜図8を参照するとよい。
〔ブラダー3の膨張初期〕
図13に示す如く該ブラダー3の端部3aには非伸縮性の線条物18や帆布19が埋設されることで略拡径不能に構成されている。従って、図13に示される状態で吸引加圧装置6を用いて第一ジャケット8内に圧縮空気を導入すると、内型1の外周面に対する鍔部22cの略保密状態が維持されながらブラダー3の軸方向中部近傍が外周側へ膨張し始めると共に、前記の空隙G内に導入された圧縮空気から受ける圧力(図14において黒塗り矢印で示す。)によってブラダー3の鍔部22cが上フランジ4側へ変形し、このブラダー3の鍔部22cと上フランジ4とが単なる接触状態から密着状態へと移行する。この鍔部22cにおける密着状態により空隙G内に導入された圧縮空気の内圧の更なる上昇が許容されることとなる。
〔ブラダー3の膨張後期〕
その後、該内圧の更なる上昇に伴ってブラダー3が拡径方向へ膨張すると共に、前記の鍔部22cにおける密着状態が更に強力なものとなり、やがて、図7の如くとなる。
なお、上記ブラダー3の他端側鍔部としての鍔部22dにおいても、同様である。
以上に、ブラダー3の作動を詳しく説明した。端的に言えば、本実施形態に係るブラダー3の作動は、上記第一実施形態に係るブラダー3の作動と比較して、主として以下の点で相違する。
即ち、上記第一実施形態においてブラダー3の端面20aは、該ブラダー3の軸方向中部近傍が外周側へ膨張することによって空隙Gが形成されることを条件とし、該ブラダー3の端部3aが該空隙G内の圧縮空気から圧力を受けることにより、上フランジ4に対して単なる接触状態から密着状態へと移行することとなる。これに対し、本実施形態においてブラダー3の鍔部22cは、該ブラダー3の軸方向中部近傍が外周側へ膨張せずとも既に空隙Gが形成されているので、吸引加圧装置6によって圧縮空気が供給されると直ちに上フランジ4に対して単なる接触状態から密着状態へと移行する構成である。
更に、上記第一実施形態においてブラダー3の端部3a(の圧力を受ける面)は、空隙G内の圧縮空気から圧力を受ける際には完全には上フランジ4と平行ではない(図8参照)。これに対して、本実施形態においてブラダー3の鍔部22cは、既に形成されている空隙G内の圧縮空気から圧力を受ける際には完全に上フランジ4と平行となっている(図14参照)。従って、同じ程度の圧力が空隙G内の圧縮空気により作用されたとしても、結果として実現される密着状態の程度は、上記第一実施形態におけるそれと比較して、本実施形態の方が優れていると言える。端的に言えば、本実施形態に係るシール機構(鍔部22cと上フランジ4との密着)は、上記第一実施形態に係るシール機構(端面20aと上フランジ4との密着)と比べて、その本質的な特性としての密閉性に優れていると言える。即ち、具体的には、上記第一実施形態に係るシール機構は0.5〜1.0[MPa]程度の耐圧性能を有し、本実施形態に係るシール機構は0.5〜2.0[MPa]程度の耐圧性能を有する。
以上に、本実施形態に係るブラダー3の作動を詳しく説明した。次に、このブラダー3の製造方法について説明する。なお、本実施形態に係るブラダー3も、上記第一実施形態に係るブラダー3を製造するためのブラダー製造用金型200を用いて製造できる。従って、ここでは、上記第一実施形態に係るブラダー3の製造方法と相違する点を中心に説明し、重複する説明は適宜、割愛する。
即ち、図13に示す如くブラダー3が縮径状態にあるときにブラダー3と内型1との間に空隙Gが形成された状態とすべく、図10の如く未加硫ゴムシート203を内金型部201の外周面上に巻回する前に予め、空隙Gの形成に供され所定厚みを有する加硫済みゴム204を図15に示す如く巻回しておく。なお、この加硫済みゴム204は、その軸方向長さが内金型部201の軸方向長さよりも若干短く、かつ、内金型部201に対する巻回の際の位置決めに関して言えばその軸方向中心は内金型部201の軸方向中心と一致させておく。
次に、図16に示す如く内金型部201の外周側に未加硫ゴムシート203を所定巻き数、巻回し、その後、未加硫ゴムシート203の軸方向両端部の外周面上に前記の線条物18と帆布19とをこの順に巻回する。なお、図15に示す状態で前記の加硫済みゴム204とフランジ部202・202との間には鍔部22c・22d用の空隙が形成されているので、図16に示す如く未加硫ゴムシート203を内金型部201の外周側に巻回する際には、この隙間が未加硫ゴムシート203によって填充されるようにする。
そして、再度、図17に示すように内金型部201の外周側に未加硫ゴムシート203を所定巻き数、巻回し、所定の温度/時間で加硫し、適宜な切断を経てブラダー3とし、その後、フランジ部202・202を内金型部201から取り外し、内金型部201からブラダー3を引き抜き、加硫済みゴム204(図15参照)をブラダー3内から引き抜く。
以上に、本実施形態に係るベルト成形装置100に用いられるブラダー3の製造方法について説明した。
以上説明したように本実施形態においてベルト成形装置100は、以下のように構成されている。即ち、前記ブラダー3の軸方向一端又は他端のうち少なくとも何れか一方の端部3a(3b)は、略拡径不能に構成され、且つ内周側へ延びる環状の鍔部22c(22d)が設けられ、この鍔部22c(22d)は前記内型1の外周面に対して保密状に外嵌される。このブラダー3の鍔部22c(22d)に接する環状の上フランジ4(下フランジ5)が前記内型1に装着される。これによれば、前記ブラダー3内に前記流動体を圧入すると、この流動体から受ける圧力によって前記ブラダー3の鍔部22c(22d)が前記上フランジ4(下フランジ5)側へ変形されて該上フランジ4(下フランジ5)に対して強力に密着するので、前記ブラダー3内に前記流動体を高い圧力で圧入できる。また、その構成が極めて簡素であるから、前記ブラダー3の着脱が極めて容易とできる。
また、前記ブラダー3の端部3a(3b)には、非伸縮性の線条物18が巻回されている。これによれば、前記ブラダー3の端部3a(3b)の拡径変形を簡素な構成で防止できる。
また、前記線条物18の外周側には帆布19が積層される。これによれば、前記ブラダー3の端部3a(3b)に対する前記線条物18の確実な位置固定が実現されると共に、前記ブラダー3の端部3a(3b)の拡径変形を一層強力に防止できる。
また、前記の線条物18及び帆布19は前記ブラダー3に埋設される。これによれば、前記ブラダー3の端部3a(3b)に対する前記の線条物18及び帆布19の強力な位置固定が実現される。
本発明の第一実施形態に係るベルト成形装置の断面図 本発明の第一実施形態に係るベルト成形装置によって成形されるベルトの長手方向に垂直の部分断面図 ベルト成形装置の作動の説明図 ベルト成形装置の作動の説明図 ベルト成形装置の作動の説明図 ベルト成形装置の作動の説明図 ベルト成形装置の作動の説明図 ブラダーの膨張中期の状態を示す図 ブラダー製造用金型の断面図 図11に類似する図 図11に類似する図 図11に類似する図 図1に類似する図であって、本発明の第二実施形態に係るベルト成形装置の断面図 図15に類似する図 図11に類似する図 図11に類似する図 図11に類似する図
符号の説明
1 内型
2 外型
3 ブラダー
4 上フランジ
5 下フランジ
9 型付部
20a・20b 端面
60 第一スリーブ
61 第二スリーブ

Claims (10)

  1. 環状に形成された内型の外周側に環状でゴム製のブラダーを設け、
    環状に形成され、内周面に型付部を有し、前記内型よりも大径の外型の内周側に前記内型を挿入し、前記ブラダー内に流動体を圧入して該ブラダーを膨張させることで、このブラダーと前記外型との間に介挿した未加硫のベルト成形体を前記外型の型付部に押圧し加熱加硫してベルトを成形するベルト成形装置において、
    前記ブラダーの軸方向一端又は他端のうち少なくとも何れか一方の端部は、略拡径不能に構成され、前記内型の外周面に対して保密状に外嵌されており、
    このブラダーの端部の軸方向における端面に接する環状のフランジが前記内型に装着される、ことを特徴とするベルト成形装置
  2. 前記ブラダーの端部には、非伸縮性の線条物が巻回されている、ことを特徴とする請求項1に記載のベルト成形装置
  3. 前記線条物の外周側には帆布が積層される、ことを特徴とする請求項2に記載のベルト成形装置
  4. 前記の線条物及び帆布は前記ブラダーに埋設される、ことを特徴とする請求項3に記載のベルト成形装置
  5. 環状に形成された内型の外周側に環状でゴム製のブラダーを設け、
    環状に形成され、内周面に型付部を有し、前記内型よりも大径の外型の内周側に前記内型を挿入し、前記ブラダー内に流動体を圧入して該ブラダーを膨張させることで、このブラダーと前記外型との間に介挿した未加硫のベルト成形体を前記外型の型付部に押圧し加熱加硫してベルトを成形するベルト成形方法において、
    前記ブラダーの軸方向一端又は他端のうち少なくとも何れか一方の端部を、略拡径不能に構成し、前記内型の外周面に対して保密状に外嵌し、
    このブラダーの端部の軸方向における端面に接する環状のフランジを前記内型に装着した後に、前記流動体を前記ブラダー内に圧入する、ことを特徴とするベルト成形方法
  6. 環状に形成された内型の外周側に環状でゴム製のブラダーを設け、
    環状に形成され、内周面に型付部を有し、前記内型よりも大径の外型の内周側に前記内型を挿入し、前記ブラダー内に流動体を圧入して該ブラダーを膨張させることで、このブラダーと前記外型との間に介挿した未加硫のベルト成形体を前記外型の型付部に押圧し加熱加硫してベルトを成形するベルト成形装置において、
    前記ブラダーの軸方向一端又は他端のうち少なくとも何れか一方の端部は、略拡径不能に構成され、且つ内周側へ延びる環状の鍔部が設けられ、この鍔部は前記内型の外周面に対して保密状に外嵌されており、
    このブラダーの鍔部に接する環状のフランジが前記内型に装着される、ことを特徴とするベルト成形装置
  7. 前記ブラダーの端部には、非伸縮性の線条物が巻回されている、ことを特徴とする請求項6に記載のベルト成形装置
  8. 前記線条物の外周側には帆布が積層される、ことを特徴とする請求項7に記載のベルト成形装置
  9. 前記の線条物及び帆布は前記ブラダーに埋設される、ことを特徴とする請求項8に記載のベルト成形装置
  10. 環状に形成された内型の外周側に環状でゴム製のブラダーを設け、
    環状に形成され、内周面に型付部を有し、前記内型よりも大径の外型の内周側に前記内型を挿入し、前記ブラダー内に流動体を圧入して該ブラダーを膨張させることで、このブラダーと前記外型との間に介挿した未加硫のベルト成形体を前記外型の型付部に押圧し加熱加硫してベルトを成形するベルト成形方法において、
    前記ブラダーの軸方向一端又は他端のうち少なくとも何れか一方の端部を、略拡径不能に構成し、且つ内周側へ延びる環状の鍔部を設け、この鍔部を前記内型の外周面に対して保密状に外嵌し、
    このブラダーの鍔部に接する環状のフランジを前記内型に装着した後に、前記流動体を前記ブラダー内に圧入する、ことを特徴とするベルト成形方法
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